JP6312958B2 - エアバッグおよびその製造方法 - Google Patents

エアバッグおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6312958B2
JP6312958B2 JP2012280769A JP2012280769A JP6312958B2 JP 6312958 B2 JP6312958 B2 JP 6312958B2 JP 2012280769 A JP2012280769 A JP 2012280769A JP 2012280769 A JP2012280769 A JP 2012280769A JP 6312958 B2 JP6312958 B2 JP 6312958B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protruding piece
panel
sewing
outer periphery
airbag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012280769A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014124967A (ja
Inventor
前川 哲也
哲也 前川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiren Co Ltd
Original Assignee
Seiren Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiren Co Ltd filed Critical Seiren Co Ltd
Priority to JP2012280769A priority Critical patent/JP6312958B2/ja
Publication of JP2014124967A publication Critical patent/JP2014124967A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6312958B2 publication Critical patent/JP6312958B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Description

本発明は、車両に装備され、車両の衝突事故時、瞬時に膨出して乗員を保護するエアバッグに関し、詳細には、耐圧性に優れたエアバッグ、および、そのエアバッグの製造方法に関する。
近年、車両が衝突したときの衝撃から乗員を保護する乗員保護用の安全装置として、エアバッグ装置が普及している。エアバッグ装置は、衝突時に、乗員と内装構造物との間の空間に瞬時に膨出し、乗員が直接、インパネやサイドドア、ハンドルなどに衝突する際の衝撃を吸収する機能をもつものである。そのため、エアバッグ装置としては、車両の衝突などの衝撃を受けたときの急激な減速を検知するセンサ、センサからの信号を受けて膨出用の高圧ガスを発生するインフレータ、インフレータからの膨出用の高圧ガスにより、膨出展開して乗員の衝撃を緩和するエアバッグ袋体、および、エアバッグシステムが正常に機能しているか否かを判断する診断回路を、通常備えている。
このような乗員保護用エアバッグは、通常、複数のパネルを縫合した袋体から形成されている。衝突時には、この袋体内部に高圧ガスが瞬間的に流入するため、前記縫合部には非常に大きな力や熱がかかることになる。そのため、縫合部近傍でパネルが破断したり、縫製糸が溶融することによりガスリークが生じるといった問題があった。
そこで、特許文献1などには、縫製部付近に補強布を宛がって、縫製部の強度を高めることが開示されている。また、この補強布を別体ではなく、パネルを折り返すことにより一体的に構成することが特許文献2および3などに開示されている。
しかし、依然として、パネル結合のための縫製糸自体は袋体内部に露出しており、高圧ガスに対して無防備であり、熱による影響を受けやすい状態となっている。
特開2004−189102号公報 実開平6−1008号公報 登録実用新案3036528号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、縫製糸を熱によるダメージから保護し、さらに縫製部付近の強度を高めることにより、耐圧性に優れたエアバッグおよびその製造方法を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、1または2以上のパネルからなるエアバッグであって、該パネルの外周縫製部付近に突出片を有しており、該突出片が、該パネルの外周縫製部の外側に設けられ、該外周縫製部が、該パネルと該パネルに向けて折り返された該突出片とを接合するものであって、該外周縫製部で該パネルに接合された該突出片の端部が、その近傍の該外周縫製部の縫製糸を覆うと共に、該突出片の端部が折り返された状態にあって、該突出片の端部が該外周縫製部の縫製糸を覆っている状態で、該突出片の端部が、該突出片の根元と該パネルとに共縫いされ固定されてなるエアバッグに関する。

前記突出片が、前記パネルの外周全体に設けられてなることが好ましい。
また、本発明は、1または2以上のパネルからなるエアバッグの製造方法であって、外周に突出片を有してなるパネルを得る工程、該突出片を折り返す工程、折り返した突出片の上から外周縫製することにより袋体にする工程、外周縫製した縫製糸を覆うようにさらに突出片の端部を外側に折り返す工程、該突出片の端部を該縫製糸近傍で突出片と結合する工程、および、インフレータ取付口を通して袋体を裏返す工程を有するエアバッグの製造方法に関する。

本発明によれば、パネルに設けられた突出片の折り返し方を工夫することにより、特別な材料および工程を必要とすることなく、縫製糸を熱によるダメージから保護し、さらに別途、補強布を設けることなく縫製部付近の強度を高めることができる。
本発明で使用する本体パネルの一例を示した概略平面図である。 本発明で使用する本体パネルの他の例を示した概略平面図である。 本発明の製造方法の一例を説明する概略平面図である。 本発明のエアバッグにおける縫製部の断面を示す概略断面図である。
本発明は、パネルの少なくとも一部が突出片を有しており、該突出片が縫製糸を覆うように折り返されてなることを特徴とする、1または2以上のパネルからなるエアバッグである。
本発明の実施形態の一例であって、前記突出片がパネルの外周縫製付近に設けられている態様を図1に基づいて説明する。図1は、本発明で使用するパネル11およびパネル12の一例を示した概略平面図である。パネル12は円形の裁断布からなり、ほぼ中央部にインフレータ取付口2を有している。パネル11も円形の裁断布からなっており、パネル11およびパネル12は、その外周に沿って複数の突出片3を有している。この突出片3は、外周縫製における縫い代の外側に設けられている。
前記突出片3の形状や個数、配置などはとくに限定されるものではなく、折り返した時に外周縫製を覆うことができる程度に定められることが好ましい。なかでも、図1に示すように、折り返した時に外周縫製の大部分を覆うことができる程度であることがより好ましいが、とくに熱の影響を受けやすい部分の外周縫製近傍にのみ設けてもよい。また、突出片3は、折り返すことによって縫製付近のパネルを補強する補強布としての役割も果たすことを考慮し、形状、大きさなどを定めることが好ましい。
また、本発明の別の態様として、図2(a)にベントホール6付近に突出片3を設けた例を、図2(b)にインフレータ取付口2付近に突出片3を設けた例を示す。通常、ベントホール6付近およびインフレータ取付口2付近には、別体の補強布があてがわれ、縫着されている。本発明によれば、それぞれ突出片3を折り返すことにより周囲の基布が2重3重になるため、別途補強布をあてがう必要がなく、生産性およびコストの点で優位である。また、この付近はインフレータからの熱の影響を受けやすい部分であるが、折り返し部を固定するための縫製糸を突出片3自身がカバーするため、熱によるダメージを低減することができる。
本発明においては、さらに、パネルを表返した時に外周縫製糸がエアバッグ内部に露出しないように、前記突出片3の折り返し方法を検討した。具体的には、突出片3を折り返した後、縫製を行い、さらに突出片3を折り返して前記縫製に使用した縫製糸を覆う。なお、突出片3は、少なくとも2回折り返すことが好ましいが、3回以上折り返すと、収納性に影響を与えるおそれがある。
つまり、本発明は、1または2以上のパネルからなるエアバッグの製造方法であって、(a)少なくとも一部に突出片を有してなるパネルを得る工程、(b)該突出片を折り返す工程、(c)折り返した突出片の上から外周縫製する工程、(d)該外周縫製を覆うようにさらに突出片を折り返す工程、(e)該突出片の端部を該外周縫製糸近傍で突出片と結合する工程、および、(f)インフレータ取付口を通して袋体を裏返す工程を有するエアバッグの製造方法である。
本発明の実施形態の一例(突出片がパネルの外周縫製付近に設けられている例)を、図3に基づいて説明する。なお、図3は、図1に示すパネル11および12を用いた例であるが、図3(a)はパネル11についてのみ、その一部を拡大して示している。また、図3(b)以降は、パネル11の側から見たエアバッグ1について示しているが、反対の面には、図示されていないパネル12が重ね合わせられており、パネル11同様に折り返しや縫製が行われている。
まず、少なくとも一部に突出片3を有してなるパネル11および12を、後述する基布を裁断して得る(工程(a)、図3(a))。理解を助けるために、最初に折り返す第1折り返し線a、ついで折り返す第2折り返し線bおよび外周縫製予定線4aも示している。第1折り返し線aは、外周縫製予定線4aの外側に位置しており、第2折り返し線bはさらにその外側に位置している。
ついで、第1折り返し線aに沿って、パネル11および12をそれぞれ、重ね合わせる面とは反対面に折り返し、パネル同士を重ねる(工程(b)、図3(b))。なお、前記折り返しとパネルの重ね合わせとは、逆の順序で行ってもよい。この状態で、外周縫製予定線4aに沿って外周縫製を行う(工程(c)、図3(c))。このとき、外周縫製糸4はまだ露出した状態である。
その後、第2折り返し線bに沿って、さらにパネル11および12の突出片3を折り返す(工程(d)、図3(d))。これによって、外周縫製糸4の大部分は突出片3によって覆われる。最後に、この突出片3の端部をこの突出部分に固定するように、外周縫製の外側を縫製するなどして結合する(工程(e)、図3(e))。図3(e)では、縫製により固定しているが(端部縫製糸5)、その他の方法によって固定してもよい。
このようにして得られたエアバッグ1は、さらにインフレータ取付口を通して袋体を裏返す工程(いわゆる表返し)を経て、使用される。表返し後の外周縫製部における断面図を図4に示す。図4からわかるように、外周縫製糸4は、エアバッグ内部に露出しておらず、インフレータから流入する高温高圧のガスに直接曝されることを避けることができる。そのため、縫製糸が溶融し切断してしまうことがなく、耐圧性が向上する。さらに、外周縫製付近の基布はそれぞれ3重に重ね合わせられており、これが補強布の役割を果たすので、展開時の衝撃に耐え、パネル自体の破断を防止することができる。この効果は、図2に示すように、突出片をパネル外周付近以外に設けた場合にも期待できる。
本発明のエアバッグのパネルに使用される基布には、インフレータの性能やバッグ容量、使用部位などによって、ゴムや樹脂などを積層塗布して不通気性加工を施したものを使用してもよい。
前記基布としては繊維布帛が用いられる。ここで繊維布帛とは、繊維糸条を用いて製織される織物、繊維糸条を用いて製編される編物および不織布を意味する。
繊維布帛を構成する繊維は、天然繊維、化学繊維、無機繊維など、とくに限定するものではない。たとえば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン610、ナイロン612などの単独またはこれらの共重合、混合により得られる脂肪族ポリアミド繊維、ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロン9Tに代表される脂肪族アミンと芳香族カルボン酸の共重合ポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの単独またはこれらの共重合、混合によって得られるポリエステル繊維、超高分子量ポリオレフィン系繊維、ビニリデン、ポリ塩化ビニルなどの含塩素系繊維、ポリテトラフルオロエチレンを含む含フッ素系繊維、ポリアセタール系繊維、ポリサルフォン系繊維、ポリフェニレンサルファイド系繊維(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン系繊維(PEEK)、全芳香族ポリアミド系繊維、全芳香族ポリエステル系繊維、ポリイミド系繊維、ポリエーテルイミド系繊維、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール系繊維(PBO)、ビニロン系繊維、アクリル系繊維、セルロース系繊維、炭化珪素系繊維、アルミナ系繊維、ガラス系繊維、カーボン系繊維、スチール系繊維などから適宜、1種または2種以上を選定すればよい。なかでも、汎用性があり、基布の製造工程、基布物性などの点から、合成繊維フィラメントが好ましい。とくには、物理特性、耐久性、耐熱性などの点からナイロン66繊維が好ましい。また、リサイクルの観点からは、ポリエステル系繊維、ナイロン6繊維も好ましい。
これら繊維には、紡糸性や、加工性、耐久性などを改善するために通常使用されている各種の添加剤、たとえば、耐熱安定剤、酸化防止剤、耐光安定剤、老化防止剤、潤滑剤、平滑剤、顔料、撥水剤、撥油剤、酸化チタンなどの隠蔽剤、光沢付与剤、難燃剤、可塑剤などの1種または2種以上を使用してもよい。また、カラミ織を製織する上で望ましい場合には、加撚、嵩高加工、捲縮加工、捲回加工、糊付け加工などの加工を施してもよい。さらに、糸条の形態は、長繊維フィラメント以外に、短繊維の紡績糸、これらの複合糸などを用いてもよい。
たとえば、前記繊維布帛が織物の場合は、平織、斜子織(バスケット織)、格子織(リップストップ織)、綾織、畝織、絡み織、模紗織、あるいはこれらの複合組織などいずれでもよい。必要に応じて、経糸、緯糸の二軸以外に、斜め60度を含む多軸設計としてもよく、その場合の糸の配列は、経糸または緯糸と同じ配列に準じればよい。なかでも構造の緻密さ、物理特性や性能の均等性が確保できる点で、平織が好ましい。
織物の製造は、通常の工業用織物を製織するのに用いられる各種織機から適宜選定すればよく、たとえば、シャトル織機、ウォータージェット織機、エアージェット織機、レピア織機、プロジェクタイル織機などから選定すればよい。
前記繊維布帛が編物の場合は、シングルトリコット編、シングルコード編、シングルアトラス編などのたて編や、平編、ゴム編、パール編などのよこ編、などの編組織を単独またはそれらを組み合わせた二重組織などからなるものがあげられる。また、前記繊維布帛が不織布の場合は、ケミカルボンド、サーマルボンド、ニードルパンチ、スパンレース、ステッチボンド、スパンボンド、メルトブロー、湿式などにより製造されるものがあげられる。
前記基布を構成する糸の単糸太さは、同じでも異なってもいずれでもよく、たとえば、0.5〜8dtexの範囲であることが好ましい。また、単糸の強度も、5.4cN/dtex以上であることが好ましく、8cN/dtex以上であることがより好ましい。また、これら繊維の単糸の断面形状も、円形、楕円、扁平、多角形、中空、その他の異型など、布帛の製造、得られた布帛の物性に支障のない範囲で適宜選定すればよい。また、太さや断面形状などが異なる複数の糸を、合糸、撚り合わせなどにより一体化したものを用いてもよい。
前記繊維の総繊度は、150〜1000dtexであることが好ましく、235〜700dtexであることがより好ましい。150dtex未満ではエアバッグに求められる強度が得られにくい傾向にあり、1000dtexより大きくなると、重量が大きくなりすぎると同時に、基布の厚みが増大しバッグの収納性が悪くなるおそれがある。
前記基布は、目付けが190g/m以下、引張強力が600N/cm以上であることが好ましい。目付けと引張強力がこの範囲であれば、軽くて物理特性に優れているといえる。なお、ここでいう目付けは、後述する不通気処理剤を塗布する前の未加工の状態の基布重量をいう。
前記基布が織物である場合のカバーファクターは、1500〜2500であることが好ましい。カバーファクターが1500より小さいと、織物の開口部が大きくなるためバッグの気密性を得ることが困難となり、またカバーファクターが2500より大きいと、織物の厚みが増大し、バッグの収納性が悪くなるおそれがある。ここで、カバーファクターとは基布のタテ糸総繊度をD1(dtex)、タテ糸密度をN1(本/2.54cm)とし、ヨコ糸総繊度をD2(dtex)、ヨコ糸密度をN2(本/2.54cm)とすると(D1×0.9)1/2×N1+(D2×0.9)1/2×N2で表される。
また、前記基布は精練および熱処理を施されたものであってもよい。
前記したように、基布は、耐熱性の向上および通気度の低下を目的として、樹脂層を有していてもよい。また、その目的から、前記樹脂層は、少なくとも基布の片面全面に付着しているが、基布表面、基布を構成する糸束の間隙部、または、繊維単糸の間隙部など、いずれに介在していてもよい。耐熱性、および、基布に外力が加わっても被膜の損傷が抑えられるという理由により、樹脂層を有する面同士を接合して、被覆面が内側になるようにエアバッグを作製することが好ましい。
前記樹脂としては、たとえば、クロロプレンゴム、ハイバロンゴム、フッ素ゴムなどの含ハロゲンゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレン三元共重合ゴム、ニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソブチレンイソプレンゴム、ウレタンゴムおよびアクリルゴムなどのゴム類、および、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂およびフッ素樹脂などの含ハロゲン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、オレフィン樹脂およびシリコーン樹脂などの樹脂類があげられ、これらは単独または併用して使用される。なかでも、可撓性、耐熱性および耐候性に優れる点で、シリコーンゴムおよびシリコーン樹脂が好ましい。
被覆方法としては、1)コーティング法(ナイフ、キス、リバース、コンマ、スロットダイおよびリップなど)、2)浸漬法、3)印捺法(スクリーン、ロール、ロータリーおよびグラビアなど)、4)転写法(トランスファー)、5)ラミネート法、および6)スプレーなどにて噴霧する方法などがあげられる。なかでも、設定できる付与量の幅が大きい点で、コーティング法が好ましい。
また、塗布量としては、5〜60g/mが好ましい。塗布量が5g/mより少ないと、基布の通気性が高くなるため、バッグの気密性に問題が発生するおそれがあり、また塗布量が60g/mより多いと、基布の厚みが厚くなってバッグの収納性に問題が発生するおそれがある。
また、各乗員側布とインフレータ側布との結合、あるいは補強布の結合は、縫製、接着、溶着、製織、製編あるいはこれらの併用など、いずれの方法によってもよく、エアバッグとしての堅牢性、展開時の耐衝撃性、乗員の耐衝撃性能などを満足するものであればよい。
縫製は、本縫い、二重環縫い、片伏せ縫い、かがり縫い、安全縫い、千鳥縫い、扁平縫いなどの通常のエアバッグに適用されている縫い目により行えばよい。また、縫い糸の太さは、235dtex(50番手相当)〜2800dtex(0番手相当)、運針数は2〜10針/cmとすればよい。複数列の縫い目線が必要な場合は、縫い目線間の距離は2.2mm〜8mm程度として、多針型ミシンを用いればよいが、縫製部距離が長くない場合には、1本針ミシンで複数回縫合してもよい。
さらに、必要に応じて、外周縫製部などの縫い目からのガス抜けを防ぐために、シール材、接着剤または粘着材などを、縫い目の上部および/または下部、縫い目の間、縫い代部などに塗布、散布または積層してもよい。
縫合に使用する縫い糸は、一般に化合繊縫い糸と呼ばれるものや工業用縫い糸として使用されているものの中から適宜選定すればよい。たとえば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ポリエステル、高分子ポリオレフィン、含フッ素、ビニロン、アラミド、カーボン、ガラス、スチールなどがあり、紡績糸、フィラメント合撚糸またはフィラメント樹脂加工糸のいずれでもよい。
また、前記の通り、使用するインフレータの特性に応じて、インフレータ取付口周囲に熱ガスから保護するための耐熱保護布や力学的な補強布を設けてもよい。これらの保護布や補強布は、布自体が耐熱性の材料、たとえば、全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、PBO繊維、ポリイミド繊維、含フッ素系繊維などの耐熱性繊維材料を用いてもよいし、エアバッグ本体と同じか本体用基布より太い糸を用いて別途作成した織物を用いてもよい。また、織物に耐熱性被覆材を施したものを用いてもよい。
以上、これまで図面を参照して本発明を説明してきたが、本発明の実施形態はこれのみを指すものではなく、要旨を逸脱しない範囲での変更、改良は当然可能である。また、各種乗員保護用エアバッグ、たとえば、運転席および助手席の前面衝突保護用エアバッグ、側面衝突保護用サイドエアバッグ、後部座席保護用エアバッグ、追突保護用のヘッドレストエアバッグ、脚部・足部保護用ニーエアバッグおよびフットエアバッグ、乳幼児保護用(チャイルドシート)ミニエアバッグ、サブマリン現象防止用エアバッグ、エアーベルト用袋体、歩行者保護用などの乗用車、商業車、バス、二輪車などの各用途の他、機能的に満足するものであれば、船舶、列車・電車、飛行機、遊園地設備など多用途に適用することができる。
1 エアバッグ
11、12 パネル
2 インフレータ取付口
3 突出片
4 外周縫製糸
4a 外周縫製予定線
5 端部縫製糸
6 ベントホール

Claims (3)

  1. 1または2以上のパネルからなるエアバッグであって、該パネルの外周縫製部付近に突出片を有しており、
    該突出片が、該パネルの外周縫製部の外側に設けられ、該外周縫製部が、該パネルと該パネルに向けて折り返された該突出片とを接合するものであって、該外周縫製部で該パネルに接合された該突出片の端部が、その近傍の該外周縫製部の縫製糸を覆うと共に、該突出片の端部が折り返された状態にあって、該突出片の端部が該外周縫製部の縫製糸を覆っている状態で、該突出片の端部が、該突出片の根元と該パネルとに共縫いされ固定されてなるエアバッグ。
  2. 前記突出片が、前記パネルの外周全体に設けられてなる請求項1記載のエアバッグ。
  3. 1または2以上のパネルからなるエアバッグの製造方法であって、外周に突出片を有してなるパネルを得る工程、該突出片を折り返す工程、折り返した突出片の上から外周縫製することにより袋体にする工程、外周縫製した縫製糸を覆うようにさらに突出片の端部を外側に折り返す工程、該突出片の端部を該縫製糸近傍で突出片と結合する工程、および、インフレータ取付口を通して該袋体を裏返す工程を有するエアバッグの製造方法。
JP2012280769A 2012-12-25 2012-12-25 エアバッグおよびその製造方法 Active JP6312958B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012280769A JP6312958B2 (ja) 2012-12-25 2012-12-25 エアバッグおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012280769A JP6312958B2 (ja) 2012-12-25 2012-12-25 エアバッグおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014124967A JP2014124967A (ja) 2014-07-07
JP6312958B2 true JP6312958B2 (ja) 2018-04-18

Family

ID=51404851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012280769A Active JP6312958B2 (ja) 2012-12-25 2012-12-25 エアバッグおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6312958B2 (ja)

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2903727B2 (ja) * 1991-02-08 1999-06-14 日本電気株式会社 光lan伝送路二重化方式
JPH05185889A (ja) * 1992-01-10 1993-07-27 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 車両用エアバッグの製造方法
JPH061008U (ja) * 1992-06-08 1994-01-11 株式会社東海理化電機製作所 エアバッグ装置用袋体
JPH0811655A (ja) * 1994-06-28 1996-01-16 Nippon Plast Co Ltd エアバッグ
US5642900A (en) * 1995-10-31 1997-07-01 General Motors Corporation Air bag attachment to module
JPH1178744A (ja) * 1997-09-03 1999-03-23 Kansei Corp 車両用エアバッグ
JPH11245751A (ja) * 1998-02-27 1999-09-14 Nippon Plast Co Ltd エアバッグ
JP2003276547A (ja) * 2002-03-27 2003-10-02 Seiren Co Ltd エアバッグの識別方法
JP2006205865A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Nippon Plast Co Ltd 車外用エアバッグ
JP2008007878A (ja) * 2006-06-28 2008-01-17 Kohei Ueda 布製シートの縫合方法
JP5077961B2 (ja) * 2008-10-14 2012-11-21 トヨタ紡織株式会社 車両用シート
JP5241532B2 (ja) * 2009-01-16 2013-07-17 セーレン株式会社 エアバッグ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014124967A (ja) 2014-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6827420B2 (ja) エアバッグ用織物およびエアバッグ
JP6184272B2 (ja) 頸部保護用エアバッグ
JP2010203023A (ja) エアバッグ用織物およびエアバッグ
JP2011152880A (ja) エアバッグの製造方法および縫製装置
JP5060387B2 (ja) エアバッグ用縫い糸およびそれを用いたエアバッグ
JP6396709B2 (ja) カーテンエアバッグ
JP6312958B2 (ja) エアバッグおよびその製造方法
JP6111073B2 (ja) カーテンエアバッグ
JP2013039893A (ja) エアバッグ
JP2008255532A (ja) エアバッグ用基布
JP6396692B2 (ja) 長尺エアバッグの製造方法および長尺エアバッグ
JP6021341B2 (ja) エアバッグおよびその製造方法
JP2005138704A (ja) エアバッグ
JP5241532B2 (ja) エアバッグ
JP2010163087A (ja) 乗員保護用エアバッグ
JP5921846B2 (ja) エアバッグ
JP2011093336A (ja) 乗員保護用エアバッグ
JP6272678B2 (ja) カーテンエアバッグ
JP6263045B2 (ja) カーテンエアバッグ
JP2014205406A (ja) エアバッグ
JP6297352B2 (ja) エアバッグの製造方法およびエアバッグ
JP7489777B2 (ja) ノンコートエアバッグ用織物およびエアバッグ
JP2010167913A (ja) エアバッグおよびその製造方法
JP2009248716A (ja) 頭部保護用エアバッグおよびその製造方法
JP2009234326A (ja) エアバッグ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170417

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180223

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180321

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6312958

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250