JP2010163087A - 乗員保護用エアバッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】エアバッグの内圧や形状を、乗員の体格に応じた最適な状態に制御することができるエアバッグを提供する。
【解決手段】メインエアバッグ内部に、少なくとも1個以上のサブエアバッグを有するエアバッグであって、該メインエアバッグとサブエアバッグとを連結し、乗員とメインエアバッグとの干渉の程度に応じて該連結を解消するテザーベルトを有してなる乗員保護用エアバッグである。前記サブエアバッグは、前記テザーベルトに覆われた1つ以上の通気穴を有してなることが好ましい。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に装備され、車両の衝突事故時、瞬時に膨出して乗員を保護するエアバッグに関し、さらに詳しくは、膨出用ガスを流入させて膨出するエアバッグを、乗員の体格に応じた最適な状態に膨出させることができるエアバッグに関する。
近年、多くの車両に、乗員保護装置としてエアバッグ装置が搭載されるようになった。エアバッグ装置(通常、車両のステアリングホイールや車体などに配置される)は、衝突時に、乗員と内装構造物との間の空間に瞬時に膨出し、乗員がインパネやサイドドア、ハンドルなどに衝突する際の衝撃を吸収する機能をもつものである。そのため、エアバッグ装置としては、車両の衝突などの一定限度の衝撃を受けたときの急激な減速を検知するセンサ、センサからの信号を受けて膨出用の高圧ガスを発生するインフレータ、インフレータからの膨出用の高圧ガスにより膨出展開して、乗員の衝撃を緩和するエアバッグ袋体、および、エアバッグシステムが正常に機能しているか否かを判断する診断回路を、通常備えている。
一般的に、エアバッグ装置では、展開させるエアバッグ袋体(以下、単にエアバッグまたはバッグと称する)の大きさや形状が一定である。しかし、車両衝突時の衝撃の大きさや乗員の体格などによって、適切なバッグの大きさや形状というものがあり、乗員によってバッグの大きさや形状を変えることが望まれている。そこで、バッグの大きさや形状を変化させることができる様々なエアバッグ装置が開発されている。
たとえば、特許文献1には、乗員の頭部や胸部と衝突する中央部と、それ以外の周辺部とを個別のエアバッグで構成したエアバッグが開示されている。これによれば、先に周辺部のエアバッグが展開し、続いて中央部のエアバッグが展開するため、短時間でエアバッグを展開させることができ、かつ、頭部や胸部への激しい衝突を回避することができる。しかし、ここでは、衝突時の衝撃の大きさや乗員の体格に応じて展開を制御することまでは考慮されておらず、乗員を保護するための最適な大きさ、内圧、厚さになっていないという問題がある。
また、特許文献2および3には、メインのエアバッグ(以下、単にメインバッグと称する)の内部にサブエアバッグ(以下、単にサブバッグと称する)を配し、乗員の体格などによって流入するガス量を調節して、適切な拘束力とすることが記載されている。しかし、これらは、メインバッグとサブバッグとが連結しておらず、エアバッグの展開厚までを規制することはできない。
特開2000‐153746号公報 特許2946771号公報 特許3463598号公報
本発明は、上記の課題を解決するものであり、エアバッグの内圧や形状を、乗員の体格に応じた最適な状態に制御することができるエアバッグを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、メインエアバッグ内部に、少なくとも1個以上のサブエアバッグを有するエアバッグであって、該メインエアバッグとサブエアバッグとを連結し、乗員とメインエアバッグとの干渉の程度に応じて該連結を解消するテザーベルトを有してなる乗員保護用エアバッグに関する。
前記サブエアバッグは、前記テザーベルトに覆われた1つ以上の通気穴を有してなることが好ましい。
本発明によれば、サブバッグには、メインバッグと連結し、乗員とメインバッグとの干渉の程度に応じて該連結を解消するテザーベルトが設けられているため、乗員の体格などに応じた大きさ、内圧および厚さにエアバッグの展開を制御することができる。すなわち、乗員の体格が大きい場合やシートベルト非着用の場合は、テザーベルトが伸びきる前に乗員が衝突するため、サブバッグとメインバッグを連結しているテザーベルトは、その連結を解消せず、必要に応じて設けられた通気穴からも排気しないのでバッグ容量が小さくなる。その結果、内圧が高いバッグになり、乗員をしっかり受け止めることができる。また、乗員の体格が小さい場合には、前記テザーベルトが伸びきった後に乗員が衝突するため、サブバッグとメインバッグを連結しているテザーベルトはその連結を解消し、バッグ容量が大きくなる。その結果、内圧が低いバッグになり、乗員をソフトに受け止めることができる。
本発明のエアバッグにおいて、基布の一部を取り去り、エアバッグ内部を示した斜視図である。 本発明のエアバッグにおける断面図(テザーベルトがはずれていない状態)である。 本発明のエアバッグにおける断面図(テザーベルトがはずれている状態)である。
本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は、本発明のエアバッグ1における膨出展開状態(テザーベルトが連結を維持している状態)を示した図である。なお、図1では、サブバッグSのインフレータ側布2およびメインバッグMのインフレータ側布基布6を取り去って、エアバッグの内部構造を示している。また、図ではサブバッグSが1個である場合を示しているが、とくに限定されず、2個以上メインバッグ内にあってもよい。
エアバッグ展開時には、まずサブバッグSのインフレータ側布2と乗員側布3との間に膨出用ガスが注入充填されて、サブバッグSの外形が形成される。ついで、サブバッグSに設けられた副排気穴8からガスが流れ出し、メインバッグが展開する。なお、図中、符号5はメインバッグMの乗員側布、符号6は同じくインフレータ側布、符号9は排気穴および符号10はインフレータを示している。
サブバッグSは、乗員とメインバッグとの干渉の程度に応じて、メインバッグMとサブバッグSとの連結を解消するテザーベルト7によって、メインバッグMと連結している。たとえば、乗員の体格が大きい場合やシートベルト非着用の場合など、乗員とメインバッグMとの干渉は強くなる場合には、テザーベルト7が伸びきる前に乗員が衝突するため、テザーベルト7はその連結を解消しないが、乗員の体格が小さい場合など、乗員とメインバッグMとの干渉が小さい場合には、テザーベルト7が伸びきった後に乗員が衝突するため、テザーベルト7はその連結を解消する。テザーベルト7が、サブバッグSとメインバッグMとの連結を解消するかどうかによって、メインバッグMの容量・形状が変化し、エアバッグ全体の内圧や形状が変化する。つまり、本発明のエアバッグは、乗員とメインバッグMとの干渉の程度に応じてその内圧や形状(膨出厚さ)が変化するので、乗員を適切な拘束力で拘束することができるのである。
図2に、テザーベルト7がその連結を解消しない場合の断面図を、図3に、テザーベルト7が連結を解消した場合の断面図を示す。図2では、テザーベルト7が連結を維持しているので、テザーベルト7が連結を解消する場合(図3)と比べて、バッグ容量は小さくなり、バッグ内圧が高くなる。図3では、バッグ容量が大きくなるためバッグ内圧が低くなり、乗員をソフトに受け止めることができる。なお、図中、符号11は補強布、符号12は外周縫製糸を示している。
テザーベルト7は、乗員とメインバッグMとの干渉の程度に応じて、メインバッグMとサブバッグSとの連結を解消することができるように、メインバッグMとサブバッグSとに接合している。つまり、テザーベルトがある一定以上の力で引っ張られた場合に、(1)前記のうちいずれか一方の接合が外れるか、(2)テザーベルト自体が切断するか、あるいは、(3)後述するように複数のテザーベルト同士が接合している場合は、その接合が外れるように、メインバッグMとサブバッグSとに接合されている。前記ある一定以上の力については、テザーベルト7の長さやバッグの容量などによって変化するため、とくに限定することはできないが、たとえば、エアバッグの厚さが所定以上となった場合(つまり、テザーベルトが伸びきった状態)に、すみやかにメインバッグとサブバッグとのテザーベルトを介した接合が解消される程度であることが好ましい。
(1)または(3)の場合、テザーベルト7とメインバッグMとの接合、テザーベルト7とサブバッグSとの接合、または、テザーベルト7同士の接合について、たとえば、所定の力で切断する縫製糸による縫合や、所定の力で剥離する接着剤による接着などで行うことができる。前記接着剤としては、とくに限定されず、シリコーン系、ウレタン系、エポキシ系などの熱硬化型接着剤やホットメルト接着剤などがあげられる。また、その塗布厚さについてもとくに限定されないが、バッグ収納性に問題がない程度とすることが好ましい。(2)の場合は、前記一定以上の力で引っ張られた場合に切断するような基布を用いて、テザーベルト7を形成すればよい。
また、(1)テザーベルト7とサブバッグSとの接合が外れる場合、サブバッグSの乗員側布3には、通気穴4が設けられていることが好ましい。この通気穴4は、通常、テザーベルト7で覆われているが、このテザーベルト7とサブバッグ乗員側布3の接合が外れた場合に露呈して、サブバッグS内のガスをメインバッグM内に排気する。つまり、サブバッグS内のガスが、副排気穴8とこの通気穴4の両方からメインバッグM内へと流れ込むため、容量が大きくなったメインバッグM内の圧力を、すばやく十分なものにすることができる。
前記通気穴4の大きさは、エアバッグが使用される部位によっても異なるが、直径30〜150mmであることが好ましく、50〜100mmであることがより好ましい。通気穴4の直径が30mmより小さいと、テザーベルトがはずれてメインバッグ内にガスが排気される場合に、そのガスの量が少量になって、内圧が低くなったり、乗員に対する突出量が少なくなったりする傾向にある。また、150mmをこえると、テザーベルトがはずれてメインバッグ内にガスが排気される場合に、そのガスの量が多くなり過ぎて、乗員に対する突出スピードが速くなり、乗員への衝撃が大きくなる傾向にある。その個数は、4個以下であることが好ましく、2個以下であることがより好ましい。個数が4個をこえると、作業工程が多くなって、コストが高くなる傾向にある。
前記の通り、サブバッグSには、メインバッグMへガスを排気するための副排気穴8が設けられている。副排気穴8は、乗員側布3、インフレータ側布2のいずれに設けてもよいが、乗員側への急激な突出を防止することができるという点で、インフレータ側布2に設けることが好ましい。また、副排気穴8の大きさや個数については、インフレータ出力条件などで変わってくるが、なかでも、その直径が10〜150mmであることが好ましく、30〜100mmであることがより好ましい。直径が10mmより小さいと、テザーベルト7がはずれない場合に、サブバッグの内圧が高くなって乗員をはね返す力(反力)も高まり、乗員への衝撃が大きくなる傾向にある。また、150mmをこえると、サブバッグの反力が低くなり過ぎて、乗員を適切に保護できない可能性がある。その個数は、4個以下であることが好ましく、2個以下であることがより好ましい。個数が4個をこえると、作業工程が多くなって、コストが高くなる傾向にある。
本発明で使用されるメインバッグ、サブバッグおよびテザーベルトは、同じ基布で構成されていてもよいし、異なっていてもよい。また、インフレータの性能やバッグ容量、使用部位などによって、基布にゴムや樹脂などを積層塗布して、不通気性加工を施したものを使用してもよい。
前記基布としては繊維布帛が用いられる。ここで繊維布帛とは、繊維糸条を用いて製織される織物、繊維糸条を用いて製編される編物および不織布を意味する。
繊維布帛を構成する繊維は、天然繊維、化学繊維、無機繊維など、とくに限定されるものではない。たとえば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン610、ナイロン612などの単独またはこれらの共重合、混合により得られる脂肪族ポリアミド繊維、ナイロン6T、ナイロン6I、ナイロン9Tに代表される脂肪族アミンと芳香族カルボン酸との共重合ポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの単独またはこれらの共重合、混合によって得られるポリエステル繊維、超高分子量ポリオレフィン系繊維、ビニリデン、ポリ塩化ビニルなどの含塩素系繊維、ポリテトラフルオロエチレンを含む含フッ素系繊維、ポリアセタール系繊維、ポリサルフォン系繊維、ポリフェニレンサルファイド系繊維(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン系繊維(PEEK)、全芳香族ポリアミド系繊維、全芳香族ポリエステル系繊維、ポリイミド系繊維、ポリエーテルイミド系繊維、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール系繊維(PBO)、ビニロン系繊維、アクリル系繊維、セルロース系繊維、炭化珪素系繊維、アルミナ系繊維、ガラス系繊維、カーボン系繊維、スチール系繊維などから適宜、1種または2種以上を選定すればよい。なかでも、汎用性があり、基布の製造工程、基布物性などの点から、合成繊維であることが好ましい。とくには、物理特性、耐久性、耐熱性などの点からナイロン66繊維が好ましい。また、リサイクルの観点からは、ポリエステル系繊維、ナイロン6繊維が好ましい。
これら繊維には、紡糸性や、加工性、耐久性などを改善するために通常使用されている各種の添加剤、たとえば、耐熱安定剤、酸化防止剤、耐光安定剤、老化防止剤、潤滑剤、平滑剤、顔料、撥水剤、撥油剤、酸化チタンなどの隠蔽剤、光沢付与剤、難燃剤、可塑剤などの1種または2種以上を使用してもよい。また、カラミ織を製織する上で望ましい場合には、加撚、嵩高加工、捲縮加工、捲回加工、糊付け加工などの加工を施してもよい。さらに、糸条の形態は、長繊維糸以外に、短繊維の紡績糸、これらの複合糸などを用いてもよい。
たとえば、前記繊維布帛が織物の場合は、平織、斜子織(バスケット織)、格子織(リップストップ織)、綾織、畝織、カラミ織、模紗織、あるいはこれらの複合組織などいずれでもよい。必要に応じて、経糸、緯糸の二軸以外に、斜め60度を含む多軸設計としてもよく、その場合の糸の配列は、経糸または緯糸と同じ配列に準じればよい。なかでも構造の緻密さ、物理特性や性能の均等性が確保できる点で、平織が好ましい。
織物の製造は、通常の工業用織物を製織するのに用いられる各種織機から適宜選定すればよく、たとえば、シャトル織機、ウォータージェット織機、エアージェット織機、レピア織機、プロジェクタイル織機などから選定すればよい。
前記繊維布帛が編物の場合は、シングルトリコット編、シングルコード編、シングルアトラス編などのたて編や、平編、ゴム編、パール編などのよこ編、などの編組織を単独またはそれらを組み合わせた二重組織などからなるものがあげられる。また、前記繊維布帛が不織布の場合は、ケミカルボンド、サーマルボンド、ニードルパンチ、スパンレース、ステッチボンド、スパンボンド、メルトブロー、湿式などにより製造されるものがあげられる。
前記基布を構成する糸の単糸太さは、同じでも異なってもいずれでもよく、たとえば、0.5〜8dtexの範囲であることが好ましい。また、単糸の強度も、5.4cN/dtex以上であることが好ましく、8cN/dtex以上であることがより好ましい。また、これら繊維の単糸の断面形状も、円形、楕円、扁平、多角形、中空、その他の異型など、布帛の製造、得られた布帛の物性に支障のない範囲で適宜選定すればよい。また、太さや断面形状などが異なる複数の糸を、合糸、撚り合わせなどにより一体化したものを用いてもよい。
前記繊維の総繊度は、150〜1000dtexであることが好ましく、235〜700dtexであることがより好ましい。150dtex未満ではエアバッグに求められる強度が得られにくい傾向にあり、1000dtexより大きくなると、重量が大きくなりすぎると同時に、基布の厚さが増大しバッグの収納性が悪くなるおそれがある。
前記基布は、目付けが190g/m以下、引張強力が600N/cm以上であることが好ましい。目付けと引張強力がこの範囲であれば、軽くて物理特性に優れているといえる。なお、ここでいう目付けは、後述する樹脂層を付与する前の未加工の状態の基布重量をいう。
前記基布が織物である場合のカバーファクターは、1500〜2500であることが好ましい。カバーファクターが1500より小さいと、織物の開口部が大きくなるためバッグの気密性を得ることが困難となり、またカバーファクターが2500より大きいと、織物の厚みが増大し、バッグの収納性が悪くなるおそれがある。ここで、カバーファクターとは基布のタテ糸総繊度をD1(dtex)、タテ糸密度をN1(本/2.54cm)とし、ヨコ糸総繊度をD2(dtex)、ヨコ糸密度をN2(本/2.54cm)とすると、(D1×0.9)1/2×N+(D×0.9)1/2×N2で表される。
また、前記基布は精練および熱処理を施されたものであってもよい。
前記したように、基布は、耐熱性の向上および通気度の低下を目的として、樹脂層を有していてもよい。また、その目的から、前記樹脂層は少なくとも基布の片面全面に付着しているが、基布表面、基布を構成する糸束の間隙部、または、繊維単糸の間隙部など、いずれに介在していてもよい。耐熱性、および、基布に外力が加わっても被膜の損傷が抑えられるという理由により、樹脂層を有する面同士を接合して、樹脂層が内側になるようにエアバッグを作製することが好ましい。
前記樹脂としては、たとえば、クロロプレンゴム、ハイバロンゴム、フッ素ゴムなどの含ハロゲンゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレン三元共重合ゴム、ニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソブチレンイソプレンゴム、ウレタンゴムおよびアクリルゴムなどのゴム類、および、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂およびフッ素樹脂などの含ハロゲン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、オレフィン樹脂およびシリコーン樹脂などの樹脂類があげられ、これらは単独または併用して使用される。なかでも、可撓性、耐熱性および耐候性に優れる点で、シリコーンゴムおよびシリコーン樹脂が好ましい。
被覆方法としては、1)コーティング法(ナイフ、キス、リバース、コンマ、スロットダイおよびリップなど)、2)浸漬法、3)印捺法(スクリーン、ロール、ロータリーおよびグラビアなど)、4)転写法(トランスファー)、5)ラミネート法、および6)スプレーなどにて噴霧する方法などがあげられる。なかでも、設定できる付与量の幅が大きい点で、コーティング法が好ましい。
また、塗布量としては、5〜60g/mが好ましい。塗布量が5g/mより少ないと、基布の通気性が高くなるため、バッグの気密性に問題が発生するおそれがあり、また塗布量が60g/mより多いと、基布の厚みが厚くなってバッグの収納性に問題が発生するおそれがある。
また、各乗員側布とインフレータ側布との接合は、縫製、接着、溶着、製織、製編あるいはこれらの併用など、いずれの方法によってもよく、エアバッグとしての堅牢性、展開時の耐衝撃性、乗員の耐衝撃性能などを満足するものであればよい。
縫製は、本縫い、二重環縫い、片伏せ縫い、かがり縫い、安全縫い、千鳥縫い、または、扁平縫いなどの通常のエアバッグに適用されている縫い目により行えばよい。また、縫い糸の太さは、235dtex(50番手相当)〜2800dtex(0番手相当)、運針数は2〜10針/cmとすればよい。複数列の縫い目線が必要な場合は、縫い目線間の距離は2.2mm〜8mm程度として、多針型ミシンを用いればよいが、縫製部距離が長くない場合には、1本針ミシンで複数回縫合してもよい。
さらに、必要に応じて、外周縫製部などの縫い目からのガス抜けを防ぐために、シール材、接着剤または粘着材などを、縫い目の上部および/または下部、縫い目の間、縫い代部などに塗布、散布または積層してもよい。
縫合に使用する縫い糸は、一般に化合繊縫い糸と呼ばれるものや工業用縫い糸として使用されているものの中から適宜選定すればよい。たとえば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ポリエステル、高分子ポリオレフィン、含フッ素、ビニロン、アラミド、カーボン、ガラス、スチールなどがあり、紡績糸、フィラメント合撚糸またはフィラメント樹脂加工糸のいずれでもよい。
また、使用するインフレータの特性に応じて、図2および図3に示すように、インフレータ噴出口周囲に熱ガスから保護するための耐熱保護布や力学的な補強布を設けてもよい。これらの保護布や補強布は、布自体が耐熱性の材料、たとえば、全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、PBO繊維、ポリイミド繊維、含フッ素系繊維などの耐熱性繊維材料を用いてもよいし、エアバッグ本体と同じか本体用基布より太い糸を用いて別途作成した織物を用いてもよい。また、織物に耐熱性被覆材を施したものを用いてもよい。
1 エアバッグ
2 サブバッグインフレータ側布
3 サブバッグ乗員側布
4 通気穴
5 メインパネル乗員側布
6 メインパネルインフレータ側布
7 テザーベルト
8 副排気穴
9 排気穴
10 インフレータの一部
11 補強布
12 外周縫製糸
M メインエアバッグ
S サブエアバッグ

Claims (2)

  1. メインエアバッグ内部に、少なくとも1個以上のサブエアバッグを有するエアバッグであって、該メインエアバッグとサブエアバッグとを連結し、乗員とメインエアバッグとの干渉の程度に応じて該連結を解消するテザーベルトを有してなる乗員保護用エアバッグ。
  2. 前記サブエアバッグは、前記テザーベルトに覆われた1つ以上の通気穴を有してなる請求項1記載の乗員保護用エアバッグ。
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