JP2008007878A - 布製シートの縫合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】母材の8割以上の引張強度を維持することができる縫合方法を提供する。
【解決手段】各布の本体布の端を、頂部から折り返して反転布を形成する。各布においてその反転布と本体布とを、頂部と並行に副縫合糸で縫合する。次に各布の反転布が接触しない状態で、本体布と本体布とを背中合わせに接触させ、その布の本体布と反転布を貫通させて、副縫合糸よりも頂部に近い位置において、頂部と並行に主縫合糸で縫合する。
【選択図】図1

Description

本発明は、布製シートを縫合する方法に関するものである。
土木資材のように、大きな引張力が加わる製品、重量物を収納する袋、あるいは流体を収納する袋などを合成樹脂ではなく、平織の布製のシートによって製作する技術が知られている。

特開平9−136358号公報。 特開平10−278712号公報。 特開2000−102687号公報。 特開2003−165488号公報。
前記した従来の布製シートの縫合方法にあっては、次のような問題点がある。
<1> 布製の袋であっても、あるいは布製のカヌーのような製品であっても、強い引張力が作用するから、特に縫合した部分が弱点となる。
<2> 例えば2枚の布の端部を重ね合わせて両側から縫合する「重ね縫い」の場合に、母材の強度の70%程度に低下することが分かっている。
<3> しかも上記の「重ね縫い」は2枚の布の両側が開放面であって、両側から縫合できる場合には有効であるが、全周を閉合する袋のような構造では全周を重ね縫いで縫合することはできない。
<4> そのように「重ね縫い」が採用できない場合には、2枚の布の端部を縫合するという方法(拝み縫い)を取らざるを得ないが、この拝み縫いでは引張強度は母材の50%程度まで低下することがすでに知られている。
上記のような課題を解決するために、本発明の布製シートの縫合方法は、布の端部を縫合する方法であって、各布の本体布の端を、頂部から折り返して反転布を形成し、各布においてその反転布と本体布とを、頂部と並行に副縫合糸で縫合し、次に各布の反転布が接触しない状態で、本体布と本体布とを背中合わせに接触させ、その布の本体布と反転布を貫通させて、副縫合糸よりも頂部に近い位置において、頂部と並行に主縫合糸で縫合して行う、布製シートの縫合方法を特徴としたものである。
本発明の布製シートの縫合方法は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<1> 2枚の布を縫い合わせたにも関わらず、母材の8割以上の引張強度を維持することができる。これは単に2枚の布を重ねて縫合する「重ね縫い」の強度が7割程度であるのに比較してきわめて大きな強度であるということができる。
<2> 「重ね縫い」の場合には長い筒状の縫い合わせは不可能であるが、本発明の方法では筒の外側に向けて反転布が突出するから、どのように長い筒状体であっても縫合することができる。
<3> 特に全周囲を縫合する密閉した袋体であっても、縫合することができる。
以下図面を参照にしながら本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
<1>前提条件。
本発明は布と布とを縫合する方法であり、1枚の布を筒状に形成した両端を縫合する場合、あるいは2枚の布の端部を縫合する場合がある。
以下の説明では2枚の布、すなわち布Aと、布Bの各端部を相互に縫合する場合について説明するが、1枚の布を筒状に形成して両端を縫合する場合にも採用することができる。
この布はいわゆる「平織り」によって形成した布を使用する。
ここに「平織り」とは経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を交互に浮き沈みさせて織る、最も単純な織物組織である。
この平織は、丈夫で摩擦に強く、織り方も簡単なため、土木資材としても広く応用されている。
以下の説明では布Aについてだけ説明するが、布Bについても同様の操作を行うものである。
各布A、Bの端部は直線、あるいは曲線として形成してある。
<2>反転布の形成。
布Aの端部を、端部の縁と並行に一定幅で折り返して折り畳む。
その折り返えした部分を説明の便宜上「反転布1」と称し、それ以外の折り返していない部分を「本体布2」と称する。
布Aの端部に、その縁に沿って全延長に反転布1を形成する。
反転布1を形成することによって、折り返した先端が「頂部3」として形成される。
したがって布Aの端部には本体布2と反転布1とが重なった帯状の重なり部分が形成されることになる。
また布を反転させた方向を「表面側」、反対の面を「裏面側」と称する。
<3>反転布1の縫合。
各布において、折り返した反転布1と、折り返していない本体布2とを、頂部3と並行に副縫合糸4で縫合する。
この副縫合糸4は一列で縫合する場合もあり、二列あるいはそれ以上の列で縫合することも可能である。
この副縫合糸4による縫製は、単に2枚の布を縫合するだけであるから、通常のミシンによって行うことができる。
<4>本体布2の重ね合わせ。
こうして布Aだけでなく、縫合する布Bでも同様にしてその端の反転布1と本体布2の縫合を行って一体に形成する。
そうしたら、両布A、Bの裏面側を相互に接触させて合わせる。
すなわち、各布の反転布1が接触しないで外側に位置する状態で、本体布2の裏面側と、他の本体布2の裏面側とを接触させる。
このように反転布1を表面側にして、本体布2と本体布2の裏面側を相互に背中合わせに接触させることが重要である。
<5>反転布1の縫合。
背中合わせに接触させた2枚布の本体布2と反転布1を貫通させて、主縫合糸5によって両者を縫合する。
その場合に、主縫合糸5は、副縫合糸4よりも頂部3に近い位置において、頂部3と並行に縫合する。
反転布1を縫合する主縫合糸5は、布を形成している縦糸、緯糸の直径の数倍の直径のもの、あるいはより強度の大きいものを使用する。
こうして2枚の布A、Bを縫合したら、両布A、Bを両側に開くと、反転布1の部分が飛び出した状態の両布A、Bを1枚のシートとして形成することができる。
<6>反転布1縫合の効果。
このように、反転布1を外側にして本体布2を背中合わせにして主縫合糸5で縫い合わせる方法には独特の効果がある。
すなわちこの方法であると、袋状の製品を製作する場合に、反転布1は外側へ向けて帯状に突出するから、いくら延長が長くても容易に縫合することができる。(図5左)
それに対して前記したような「重ね縫い」であると、長い袋状のものはそのままでは縫合することはできず、反転させつつ縫い合わせるなどの独特の作業が必要となる。(図5右)
このような反転作業は、ワイシャツのような小型、軽量の製品では行うことができるが、土木資材のように大型で厚さの厚い、ゴワゴワした布においてはほとんど不可能である。
また、前記したように全周囲を縫合する密閉袋体などでは縫合は不可能である。
<7>試験比較。
本発明の方法と、他の方法によって縫合した2枚の布に反対方向の引張力を与えた「引張試験」の結果を比較する。
布A、Bの母材は「テイジンRCクロス」を使用した。
比較する縫い合わせ方法は、図6の左欄に図示したとおりであり、「重ね縫い」「拝み縫い」「内返し拝み縫い」の3種類である。
それに対して本発明の「外返し拝み縫い」は反転布1の頂点から布の内側への離れ距離を10mm、7mm、5mmとした3種類の縫合方法を採用した。
以上の引張試験の結果、母材を100とした場合に、3供試体の平均値として、「重ね縫い」では約70%、「拝み縫い」では約50%、「内返し拝み縫い」では約62%まで強度が落ちることが分かった。
それに対して「外返し拝み縫い」と仮称した本発明の方法では、70%以上の強度を維持でき、特に反転布1の端部からの縫合位置を5mmに設定した場合にはその強度は約85%を維持することが分かった。
<8>「重ね縫い」との比較。
本発明の縫合方法がなぜ「重ね縫い」より大幅に大きい引張強度を発揮するのか、を検討する。
本発明の方法によって形成された反転布1は、頂部3を含めた長い筒として捉えることができる。
この筒の中には、筒の中心軸と並行に、例えば5〜7本の緯糸(よこいと)が配置してある。
一方、反転布1を縫合している主縫合糸5は、複数本の縦糸を飛ばして一定距離ごとに貫通している。
そこで、布を両側から引っ張ると、布を構成する縦糸は引っ張られて筒の断面が急激に縮小する。
しかし筒の断面は無限に縮小することない。
なぜなら筒の内部に配置してある複数本の緯糸が相互に接触して障害となり、筒が一定断面以下に縮小するためのストッパーとなるからである。
したがって筒が最小の面積まで収縮すると、その後の引張力に対する抵抗は縫合糸の強度によって決定することになる。
それに対して「重ね縫い」では本発明のような筒体が存在しない。
そのために縦糸は引張に対して縫合糸との摩擦抵抗によってのみ抵抗するように作用する。
そのために引張力が摩擦抵抗よりも大きくなれば縦糸の強度にいたる前に縦糸はすべって抜けることになり、十分な縫合強度を発揮することができない。
特に化学繊維で構成した布では、糸と糸との摩擦抵抗は、綿や麻に比較してきわめて低いので縫い合わせの能力はきわめて低いものとなる。
<9>「内返し拝み縫い」との比較。
次に本発明の方法に一見類似している「内返し拝み縫い」よりも、なぜ本発明の方法が格段に引張強度が大きいのかを検討する。
糸やロープは強くしごかれると急激に毛羽たってくる。
すると毛羽立った髪の毛のような微細な繊維は、糸やロープ本体の強度に貢献できないから、糸やロープの有効直径はただちに縮小してしまう。
その点から本発明の縫合方法を検討すると、図3の一部拡大図に示すように本発明の方法で縫合した布では、引っ張られる側の本体布2の縦糸2aは主縫合糸5と直接には接触していないことが分かる。(なお図3の一部拡大図では説明のために布を構成する緯糸の記載を省略してある。)
すなわち、主縫合糸5と直接に接触しているのは、本体布2の縦糸2aではなく、その裏側に位置する反転布1の縦糸1aである。
いわば、本体布2の縦糸2aと主縫合糸5との間には反転布1の縦糸1aがクッション材として介在していることなる。
そのために本体布2の縦糸2aは主縫合糸5に直接には接触していないから、本体布2に引張力が作用しても縦糸2aは主縫合糸5でしごかれることがなく、毛羽立つことがなく、糸としての有効直径が縮小することがない。
その結果、本体布2の縦糸2aは最後まで、すなわち反転布1の筒の内部の緯糸群が相互に接触してストッパーが作用するまで有効径を維持していることになり、切断しにくいことになる。
それに対して「内返し拝み縫い」の場合には図3の下で示すように本体布2の縦糸2aが直接に主縫合糸5と接触している。
そのために本体布2が引っ張られると、本体布2の縦糸2aはそれよりも直径の太い、強度の大きい主縫合糸5でしごかれ、急激に毛羽立って有効径を縮小する。
したがって主縫合糸5が切断する前に、反転布1と主縫合糸5との接触部から破断してしまうことになる。
以上が、一見類似しているように考えられる「内返し拝み縫い」が、実験の結果、本発明の「外返し拝み縫い」よりも明らかに引張強度が小さいかった理由である。
本発明の布製シートの縫合方法の実施例の説明図。 縫合した状態の説明図。 本発明の縫合方法が比較例よりも引っ張り強度が大きい理由を説明するための図。 縫合が完成した布製シートの実施例の説明図。 シートを本発明の方法で縫合する場合と、重ね縫いで縫合する場合の効果の違いの説明図。 各種の縫合方法によって縫合した試供体の引張強度の結果を示す図。
符号の説明
1:反転布
1a:反転布の縦糸
2:本体布
2a:本体布の縦糸
3:頂部
4:副縫合糸
5:主縫合糸

Claims (3)

  1. 布の端部を縫合する方法であって、
    各布の本体布の端を、頂部から折り返して反転布を形成し、
    各布においてその反転布と本体布とを、頂部と並行に副縫合糸で縫合し、
    次に各布の反転布が接触しない状態で、本体布と本体布とを背中合わせに接触させ、
    その布の本体布と反転布を貫通させて、副縫合糸よりも頂部に近い位置において、頂部と並行に主縫合糸で縫合して行う、
    布製シートの縫合方法。
  2. 布は1枚の布の両端である、
    請求項1記載の布製シートの縫合方法。
  3. 布は2枚の布である、
    請求項1記載の布製シートの縫合方法。
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