JPWO2017013976A1 - 白色反射フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】経済性、製膜性、白色性、反射性、軽量性、表面形状に優れ、この白色反射フィルムを用いることにより輝度特性及び他部材との相性に優れたバックライトを安価に提供する。【解決手段】次の(i)〜(iii)を満たす、エッジ型バックライト用白色反射フィルム。(i)表層(A)と気泡を含有する基材層(B)を少なくとも含む2層以上の積層フィルムであること。(ii)表層(A)の表面の中心面平均粗さ(SRa)が90nm以上300nm未満であること。(iii)表層(A)が、マトリックスを構成するポリマーと異なるポリマーからなるドメインを有してなること。【選択図】なし

Description

本発明は、液晶バックライトの輝度ムラ改善を図る白色反射フィルムに関するものである。さらに詳しくは、エッジライト方式の液晶ディスプレイ用バックライト及び看板・自動販売機などの照明用面光源等に好適に用いられる白色反射フィルムに関するものである
液晶ディスプレイでは液晶セルを照らすバックライトが用いられており、直下方式およびエッジライト方式、に分かれる。直下方式では光源として冷陰極管や発光ダイオード(LED)を画面直下に多数配置され、主に高い輝度が要求されるTV用途に採用される一方、エッジライト方式では画面の端部に光源を配置して、導光板を使用することで面光源にしていることから薄型化が可能であり、薄型化が要求されるタブレット、ノートパソコン、デスクトップモニター、TV用途に採用されている。これらのバックライト用反射フィルムとしては、気泡により形成された多孔質の白色フィルムが一般的に用いられている(特許文献1)。エッジライト型に用いられる反射フィルムには、高い反射性能はもちろんのこと、特に導光板との相性が求められる。これまで導光板と白色フィルムが接触することで発生する白点ムラ(点状に明るく視認される部分)や振動により導光板上印刷部分にキズがつき、輝度ムラを発生する問題に対して、適切な硬度の球状粒子を塗布する、基材白色フィルムの剛性、反射特性等を改良することで、画面上の輝度ムラ改善を図っている(特許文献2,3)。
特開平8−262208号公報 特開2003−92018号公報 特許5578177号公報
しかし、近年タブレットやノートパソコンの長期耐久性、衝撃耐久性の要求が強くなっており、重荷重打点試験と言われる耐久性試験に耐え得る反射フィルムが要求されている。この局所的に衝撃試験することにより、反射フィルム表面凹凸と導光板が強く接することで、導光板表面にキズが発生して、結果として輝度ムラが発生する問題が発生する。
特許文献2、3に記載の従来技術では、白点ムラ(点状に明るく視認される部分)や振動により導光板上印刷層へのキズ発生を抑制できていたが、近年要求されているタブレットやノートパソコンでの衝撃耐久性を十分に満足することはできない。
そこで、本発明は、上記従来の検討では達成し得なかった耐衝撃耐久性、優れた反射性、及び表面形状を有するフィルムを安価に提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、次の(1)〜(9)のいずれかの手段を採用する。
(1)次の(i)〜(iii)を満たす、エッジ型バックライト用白色反射フィルム。
(i)表層(A)と気泡を含有する基材層(B)を少なくとも含む2層以上の積層フィルムであること。
(ii)表層(A)の表面の中心面平均粗さ(SRa)が90nm以上300nm未満であること。
(iii)表層(A)が、マトリックス構成するポリマーと異なるポリマーからなるドメインを有してなること。
(2)前記、ドメインの界面厚みが、20nm以上1,000nm以下である、(1)記載のエッジ型バックライト用白色反射フィルム。
(3)(1)または(2)に記載のドメインの形状が、表層(A)の断面を観察した場合の、厚み方向の長さ:長手方向の長さ、の比が、1:3以上1:50以下であることを特徴とする、(1)または(2)に記載のエッジ型バックライト用白色反射フィルム。
(4)表層(A)が粒子を含み、その粒子含有量が5質量%未満である、(1)〜(3)のいずれかに記載のエッジ型バックライト用白色反射フィルム。
(5)表層(A)の20°と85°の光沢度差が50%以上である、(1)〜(4)のいずれかに記載のエッジ型バックライト用白色反射フィルム。
(6)表層(A)中に脂環構造を持つポリエステルまたはポリオレフィンを少なくとも含有する、(1)〜(5)のいずれかに記載のエッジ型バックライト用白色反射フィルム。
(7)表層(A)が2種類以上のポリマーから構成され、その降温結晶化温度(Tmc)の差が10℃以上40℃未満である、(1)〜(6)のいずれかに記載のエッジ型バックライト用白色反射フィルム。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載のフィルムを用いて構成される液晶ディスプレイ用バックライト。
(9)光源が発光ダイオードである、(8)記載の液晶ディスプレイ用バックライト。
本発明によれば、白色反射フィルムの導光板に接する側(使用時における反射面側、導光板に対向する側)の表層(A)に粒子を添加することなく、特殊な構造のポリマーを選択し、特定の範囲の表面粗さに制御することで、バックライトの衝撃試験において導光板へのキズ付きを抑える白色反射フィルムを提供することができる。本発明で得られた白色反射フィルムは、LED光源を備えたエッジライト方式のバックライト及び照明用面光源に用いた際に、導光板へのキズ付きを抑えることで、これまで以上に輝度ムラを少なくすることができ、好適である。
本発明は、前記課題、すなわちエッジライト型バックライトにおける衝撃試験において導光板へのキズ付きを抑える白色反射フィルムについて鋭意検討した結果、白色反射フィルムの導光板に接する側(使用時における反射面側、導光板に対向する側)の表層(A)に粒子を添加することなく、特殊な構造のポリマーを選択し、表面粗さが特定の範囲の場合に、前記課題を一挙に解決することを究明したものである
なお、輝度ムラとは、バックライトを点灯した際に目視にて観察される下記に記載するムラを意味する。
(i)スジ状のムラ
(ii)水たまり状のムラ
(iii)暗部となって見えるムラ
また、白点ムラとは、バックライトを点灯した際に目視にて観察される長径5cm未満の楕円体の点状のムラを意味する。
以下、本発明にかかる白色反射フィルムについて詳細を説明する。
[白色反射フィルムの基本構成]
本発明の白色反射フィルムは、表層(A)と気泡を含有する基材層(B)とからなり、製膜の容易さと効果を考慮すると2層以上の構成が必要であり、3層構成が好ましい。特に表層(A)にて基材層(B)を保護する形態、すなわち、表層(A)/基材層(B)/表層(A)の3層構成が好ましい。また、さらに多層となる場合、芯層部が基材層(B)であり、片側または両側の表層部が表層(A)であることが好ましい。
[気泡を含有する基材層(B)]
本発明の白色反射フィルムは、基材層(B)内部に気泡を有することが白色性、反射特性のために必要であるが、基材層(B)を構成するポリエステルあるいはポリプロピレンと非相溶な成分を含有させ2軸延伸することによって、気泡を形成させることができる。
これらの製造方法例としては、特許3734172公報に記載の硫酸バリウムを非相溶な成分としたポリエステルの例や特開2012−158167公報に記載の酸化チタンを非相溶な成分としたポリプロピレンが開示されており、有機系の非相溶樹脂では有機物の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンなどのような直鎖状、分鎖状あるいは環状のポリオレフィンが挙げられる。このポリオレフィンは単独重合体であっても共重合体であってもよく、さらには2種以上を併用してもよい。これらの中でも、透明性に優れ、かつ耐熱性に優れるという点で、結晶性ポリオレフィしては、ポリプロピレンやポリメチルペンテンなどが、非晶性ポリオレフィンとしては、シクロオレフィン共重合体などが好ましく用いられる。
本発明において、非相溶な成分の添加量は、気泡を含有する基材層(B)の総質量を100質量%としたときに5〜50質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましい。非相溶な成分の含有量が5質量%未満であると、フィルム内部に気泡が十分に生成されず、白色性や光反射特性に劣ることがある。一方、非相溶な成分の含有量が50質量%を越えると、フィルムの強度が低下し、延伸時の破断が起こりやすくなる上、後加工の際に粉発生等の不都合を生じる場合がある。含有量をかかる範囲内にすることにより、十分な白色性・反射性・軽量性を発現せしめることができる。
[表層(A)の表面粗さ]
本発明の白色反射フィルムにおいて、表層(A)表面の中心面平均粗さ(SRa)が90nm以上であり300nm未満であることが必要であり、好ましくは120〜300nm、最も好ましくは120〜250nmである。90nm未満の場合、光沢度が高くなり、表面に付着する埃が視認しやすくなり、また、エッジライト型バックライトでの輝度ムラ、特に白点が発生しやすくなる。一方、300nm以上の場合、導光板との振動試験時に表層(A)の表面が削れて、導光板ドットに転写する問題が発生しやすくなる。
表層(A)の表面の中心面平均粗さは以下の方法によって測定された値である。
JIS B0601(2001)に基づき、中心面平均粗さ(SRa)を小坂研究所製、触針式表面粗さ計(型番:ET 4000A)を用いて測定した。条件は下記の通りであり、5回の測定の平均値をもって値とした。
・触針先端半径:0.1μm
・触針荷重 :100μN
・測定長 :1.0mm
・カットオフ値:0.25mm
[表層(A)がマトリックスを構成するポリマーと異なるポリマーからなるドメインを有する]
表層(A)は導光板と接した際に発生する輝度ムラや衝撃試験後の輝度ムラが発生しないよう、マトリックスを構成するポリマーと異なるポリマーからなるドメインを有する必要がある。ドメインは、表層(A)の断面SEMのコントラストから容易に視認することができる。
ポリマーからなるドメインを有しない場合、例えば、無機粒子で本願の中心面平均粗さ(SRa)を達成した場合、衝撃試験で導光板をキズつけ、輝度ムラが発生する。また、有機粒子で中心面平均粗さ(SRa)を達成した場合、衝撃試験で有機粒子脱落して導光板に付着し、輝度ムラが発生する。
本発明におけるドメインの界面厚みは、20nm以上1,000nm以下であることが好ましい。20nm未満の場合、マトリクスとドメインの間にボイドが生じやすくなり、衝撃試験でマトリクスが捲れて導光板に付着し、輝度ムラを生じる可能性がある。また、1,000nmより大きいと相溶化しすぎて、十分な表面粗さを得られない場合がある。ドメイン厚みのより好ましい範囲は、50nm以上1,000nm以下、さらに好ましくは、50nm以上500nm以下である。
前述したドメイン厚みの範囲を達成するには、エステル交換反応抑制剤を用いてエステル交換反応を制御する方法、相溶化剤を用いて相溶性を制御する方法、で制御することができる。
本発明におけるドメインの形状は、マトリクスと共に共延伸された略扁平状であることが好ましく、具体的には、表層(A)の断面を観察した場合の、厚み方向の長さ:長手方向の長さ、の比が、1:3以上1:50以下であることが好ましい。1:3未満の場合、ドメインが共延伸されず、ボイドが生じやすくなり、衝撃試験でマトリクスが捲れて導光板に付着し、輝度ムラを生じる可能性がある。また、1:50より大きいと、マトリクスと共に延伸されすぎて凹凸が形成されない可能性がある。ドメイン形状のより好ましい範囲は、1:5以上1:50以下、さらに好ましくは、1:10以上1:50以下である。
前述したドメインの形状を達成するには、マトリクスとドメインのそれぞれを構成するポリマーのTg差を制御する方法、が挙げられる。具体的には、マトリクスとドメインのそれぞれを構成するポリマーのTg差が10℃以上40℃未満となるように制御することが好ましい。
マトリックスを構成するポリマーと異なるポリマーからなるドメインを有することで形成される表面粗さ形状は、粒子などにより形成される急峻な突起ではなく、なだらかな突起となるため、導光板への攻撃性が低く、輝度ムラや衝撃試験後の輝度ムラを大幅に抑制できる。
表層(A)の厚みとしては、4μm以上12μm以下が好ましい。4μm未満だと製膜時の破れが多くハンドリング性が低下したり、十分な表面凹凸が形成されない場合がある。また、12μmより厚いと輝度低下を招く場合がある。より好ましくは、6μm以上12μm以下である。
[降温結晶化温度(Tmc)]
本発明における表層(A)は衝撃試験後の輝度ムラが発生しないよう、主たる突起がポリマーを核としてなる、ことが好ましい。ポリマーを核とした突起を形成するには、2種類以上のポリマーから構成され、かつ、それらが押出機や製膜過程において相溶することなく、層(A)を形成された状態が好ましい。
相溶していない、とする基準は、例えば、表層(A)の降温結晶化温度(Tmc)の差が観測されること、が挙げられる。具体的には、降温結晶化温度(Tmc)が10℃以上40℃以下であることが好ましい。40℃を超えると、冷結晶化が促進され、固い表面凹凸となり、導光板を削る問題が発生する可能性がある。より好ましくは、15℃以上35℃未満である。
相溶を抑制する方法としては、ポリエステルの場合、ポリマー重合触媒の活性を抑制する所謂エステル交換抑制剤を添加する方法、もしくは、製膜過程において熱履歴を抑制する方法、などが挙げられる。
[脂環構造をもつポリエステルまたはポリオレフィン]
本発明における2種類以上のポリマーのうち、少なくとも1種類に脂環構造をもつポリエステルまたはポリオレフィンを含有することが好ましい。中でも、相溶性の異なる脂環構造を持つポリエステルまたはポリオレフィンを使用すると、適切な表面凹凸が形成されやすくなる。このような脂環構造としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環が好ましい。酸成分としてテレフタル酸ジメチルを、ジオール成分として1,3−シクロプロパンジオール、1,3−シクロブタンジオール、1,3ーシクロペンタンジオール、1,4―シクロヘキサンジメタノールを、200ppmのブチルスズトリス(2−エチルヘキサノエート)の存在下で重縮合反応を行い、脂環構造を有するポリエステルペレットまたはポリオレフィンペレットを得ることが出来る。
シクロブタン環を有するポリエステルとしては“TRITAN”(登録商標)(Eastman Chemical Company社製)、シクロヘキサン環を有するポリエステルとしてはEASTAR”(登録商標)(Eastman Chemical Company社製)、シクロペンタン環を有するポリオレフィンとしては“ゼオノア”(登録商標)(日本ゼオン(株)製)等を好適に使用することができる。
脂環構造を持つポリエステル(B)の添加量としては、特に限定されるものではないが、表層(A)の総質量を100質量%に対して、10質量%以上40質量%以下が好ましく、特に好ましくは15質量%以上35質量%以下である。10質量%未満になるとエッジライト型バックライトでの輝度ムラ、特に白点が発生しやすくなる。
本発明における2種類以上のポリマーのうち、脂環構造をもつポリエステルまたはポリオレフィン以外のポリマーとしては、エチレングリコールやブタンジオールなどのジオールと、テレフタル酸やイソフタル酸などの、ジカルボン酸成分とが共重合したポリエステルを用いることができる。中でも、エチレングリコールとテレフタル酸の重合体であるポリエチレンテレフタレート(PET)を用いることが好ましい。前記PETに加え、製膜安定性の付与や表面凹凸をより形成させやすくする目的で、エチレングリコールとイソフタル酸とテレフタル酸の共重合PET(PET−I)を用いることもできる。PET−Iの添加量としては、表層(A)を100重量%とした場合、20重量%以上50重量%未満であることが好ましい。20重量%未満では、製膜安定性の効果が低い、または、表面凹凸形成の効果が低い場合がある。また、50重量%以上では、耐熱性が低下する場合がある。
[粒子含有量]
本発明の効果を損なわない範囲で、粒子を5質量%未満含有していてもよい。粒子が5質量%以上含有すると、導光板を傷つけたり、粒子を起点としてポリマーが剥がれたり、粒子自体が脱落して導光板を汚染する場合がある。より好ましい粒子含有量の範囲は、4質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下である。
本発明の粒子とは、無機粒子または有機粒子をさす。無機粒子としては、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカなどを挙げることができる。有機粒子としては、アクリル、ポリスチレン、ナイロンなどが挙げられる。
[光沢度差]
本発明における表層(A)の20°と85°の光沢度差が、50%以上であることが好ましい。光沢度の差が大きいことで、光反射フィルムとして効率良く光をディスプレイ前方に返すことができる。より好ましくは65%以上、さらに好ましくは80%以上である。
[製膜方法]
本発明の2軸延伸フィルムの製造方法について、その一例を説明するが、本発明は、かかる例のみに限定されるものではない。
表層(A)については、ポリエステルあるいはポリプロピレンと脂環構造を持つポリエステル(B)及び必要に応じて各種添加剤を含む混合物を、十分真空乾燥を行い、加熱された押出機に供給する。脂環構造を持つポリエステル(B)の添加は、事前に均一に溶融混練して作製されたマスターチップを用いても、もしくは直接混練押出機に供給してもよい。
気泡を含有する基材層(B)については、ポリエステルあるいはポリプロピレンと非相溶な成分、及び必要に応じて分散剤を含む混合物を、十分真空乾燥を行い、加熱された押出機に供給する。非相溶な成分の添加は、事前に均一に溶融混練して作製されたマスターチップを用いても、もしくは直接混練押出機に供給してもよい。
また、溶融押出に際してはメッシュ40μm以下のフィルターにて濾過した後に、Tダイ口金内に導入し押出成形により溶融シートを得ることが好ましい。
この溶融シートを表面温度10〜60℃に冷却されたドラム上で静電気により密着冷却固化し、未延伸A/B/A3層フィルムを作製する。該未延伸3層フィルムを70〜120℃、好ましくは70〜100℃に加熱されたロール群に導き、長手方向(縦方向、すなわちフィルムの進行方向)に2.5〜4倍延伸し、20〜50℃の温度のロール群で冷却する。
続いて、フィルムの両端をクリップで把持しながらテンターに導き、90〜150℃の温度に加熱された雰囲気中で、長手方向に直角な方向(幅方向)に2.5〜4倍に延伸する。
延伸倍率は、長手方向と幅方向それぞれ2.5〜4倍とするが、その面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)は9〜16倍であることが必要であり、10〜12倍であることがより好ましい。面積倍率が9倍未満であると、得られる白色反射フィルムの気泡や凹凸の形成、及びフィルム強度が不十分となり、面積倍率が16倍を超えると延伸時に破れを生じ易くなる。
得られた2軸延伸フィルムの結晶配向を完了させて、寸法安定性を付与するために、引き続きテンター内にて150〜240℃の温度で1〜30秒間の熱処理を行い、均一に徐冷後、室温まで冷却し、その後必要に応じて、他素材との密着性をさらに高めるためにコロナ放電処理などを行い、巻き取ることにより、本発明の白色反射フィルムを得ることができる。上記熱処理工程中に、幅方向あるいは長手方向に3〜12%の弛緩処理を施すのが好ましい。
[エッジライト型バックライト]
本発明の白色反射フィルムは、エッジライト型バックライトに好適に用いられる。エッジライト型バックライトは、例えば凹凸を有する筐体に、本発明の白色反射フィルム、導光板がこの順に組み込まれてなり、白色フィルムは、表層(A)の側が導光板に対向するように組み込まれる。また、導光板のエッジ部分には、LEDなどの光源が設置される。さらに、導光板の前面(白色反射フィルムとは反対側)には、拡散板、プリズムなどが設置されても良い。
[白色反射フィルムの用途]
本発明の白色反射フィルムは、バックライトに用いられるが、中でも、エッジライト方式の液晶ディスプレイ用バックライト、及び、看板や自動販売機等の照明用面光源に好適に使用することができる。
その他にも、各種面光源を構成する反射板や、反射特性が要求される太陽電池モジュールの封止フィルムやバックシートとしても好適に使用することができる。他に、紙代替、すなわちカード、ラベル、シール、宅配伝票、ビデオプリンタ用受像紙、インクジェット、バーコードプリンタ用受像紙、ポスター、地図、無塵紙、表示板、白板、感熱転写、オフセット印刷、テレフォンカード、ICカードなどの各種印刷記録に用いられる受容シートの基材、壁紙等の建材、屋内外で使用する照明器具や間接照明器具、自動車・鉄道・航空機等に搭載する部材、回路材料用等の電子部品としても用いることが出来る。
[物性の測定ならびに効果の評価方法]
測定方法
本発明の物性値の評価方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
A.表面粗さ
JIS B0601(2001)に基づき、中心面平均粗さ(SRa)を小坂研究所製、触針式表面粗さ計(型番:ET 4000A)を用いて測定した。条件は下記の通りであり、5回の測定の平均値をもって値とした。
・触針先端半径:0.1μm
・触針荷重 :100μN
・測定長 :1.0mm
・カットオフ値:0.25mm
B.ドメイン
白色反射フィルムサンプルの断面を切り出し、電界放射走査型電子顕微鏡”JSM−6700F”(日本電子(株)製)を用いて、表層(A)を2,000〜10,000倍に拡大観察して撮影した断面写真より、ドメインを観察した。明確な界面を持たず、共延伸された略扁平状の濃淡部分がある場合をマトリックスを構成するポリマーと異なるポリマーからなるドメインを持つ、と判断した。一方、周囲にボイドが形成されているものは、粒子と判断した。
次に、ポリマーからなるドメインであった場合、表層(A)の超薄切片を作成し、OsOで染色したのち、透過型電子顕微鏡TEMで、ドメインの形状およびドメインの界面厚みを観察した。
ドメインの形状は、厚み方向の長さ:長手方向の長さを二点間距離で測定し、比率を求めた。同様にドメインの界面(濃淡部分の幅)を二点間距離で測定し、界面厚みとした。ドメインの形状とドメインの界面厚みは、5箇所を測定した平均値を用いた。
C.粒子含有量
白色反射フィルム表面をテーパーで削ってでた小片をサンプルとし、JISK7250−1:2006に基づいて得られた灰分量を測定した。同様の操作を別の5つの白色反射フィルムで測定し、その5つの平均値をもって、粒子含有量、とした。
D.降温結晶化温度(Tmc)
白色反射フィルム表面をテーパーで削ってでた小片を、サンプルパンに5mg秤量し、JIS K7122(1987)に準じて、セイコー電子工業(株)製示差走査熱量測定装置“ロボットDSC−RDC220”を、データ解析にはディスクセッション“SSC/5200”を用いて、下記の要領にて、測定を実施した。ちなみに、以下に挙げる温度は、5つのフィルムサンプルを用いて測定を行った平均値を用いた。
25℃から300℃まで20℃/分の昇温速度で加熱し、その状態で5分間保持し、次いで25℃以下となるよう急冷した。直ちに引き続いて、再度室温から20℃/分の昇温速度で300℃まで昇温を行い、その状態で5分間保持し、次いで、300℃から25℃まで20℃/分の速度で降温し、急冷過程を除く、各昇温、降温過程において、吸熱/発熱ピークの測定を行った。
前記、20℃/分の速度で300℃から25℃まで降温する過程における、発熱ピーク温度を降温結晶化温度(Tmc)とした。
降温結晶化温度の中で、高い温度の発熱ピーク温度をTmc1、低い方の発熱ピーク温度をTmc2とし、次式により、降温結晶化温度(Tmc)の差とした。
降温結晶化温度(Tmc)の差=Tmc1−Tmc2
E.導光板との相性
(i)導光板汚れ
40インチ液晶テレビ(ソニー社製、KDL−40EX700)を分解し、LEDを光源とするエッジライト型のバックライトを取り出した。発光面の大きさは、89cm×50cmであり、対角の長さは102.2cmであった。このバックライトから導光板を取り出し、該導光板を5cm角に切り出し、導光板の凹凸部分と本発明の白色反射フィルムの表層(A)を重ね合わせ、表層(A)の反対側の上に500gの分銅を載せ、本発明の白色反射フィルムの表層(A)を擦るように3cm×5往復させる。その後、5cm角の導光板の、本発明の白色反射フィルム表面に接触していた表層(A)面を顕微鏡にて観察し、下記の通りの評価結果とした。
A:優良 (付着物が見えない)
B:良好 (よく観察すると付着物が見える)
F:劣る (付着物が見える)
上記のAおよびBを合格とした。
(i i )重荷重打点試験
上記バックライトから取り出した導光板を5cm角に切り出し、導光板の凹凸部分と本発明の白色反射フィルムの表層(A)を重ね合わせ、表層(A)の反対側の上に直径1mmのSUS製の円柱状の棒にて200gの加重で、1000回打点試験を行う。その後、白色反射フィルムの表層(A)が接触していた導光板の面を顕微鏡にて観察し、下記の通りの評価結果とした。
A:優良 (傷が見えない)
B:良好 (よく観察すると傷が見える)
F:劣る (傷が見える)
上記のAおよびBを合格とした。
(i i i)輝度ムラ
新品のハイセンスジャパン株式会社製32型液晶TV LHD32K15JPバックライト内に張り合わせてある反射フィルムを、本発明の白色反射フィルムに変更し、点灯させた。その状態で1時間待機して光源を安定化させた後、500Lxの照明環境下または暗所環境下において目視で輝度ムラとして認識できるものを観察し、下記の通りの評価結果とした。なお、ここでいう輝度ムラとは、反射フィルムと導光板が接触することによる輝点によるものである。
A:優良 (500Lxの照明環境下、暗所環境下ともに、輝度ムラが見えない。)
B:良好 (500Lxの暗所環境下においては、輝度ムラが見えるが、照明環境下においては、輝度ムラが見えない。)
F:劣る (500Lxの照明環境下、暗所環境下ともに、輝度ムラが見える。)
上記のAおよびBを合格とした。
F.製膜性
実施例・比較例において製膜した際に、フィルム破れが1回/日以下しか生じず、かつ粒子脱落などによる工程汚染ないものをA、フィルム破れは1回/日以下しか生じないが、ロール表面への汚れの蓄積が肉眼で確認できるものをB、フィルム破れが2回/日以上3回/日以下発生するものをF、大量生産にはB以上の製膜性が必要であり、A以上であるとさらにコスト低減効果がある。
G.光沢度
デジタル変角光沢度計UGV−5B(スガ試験機(株)製)を用いて、白色反射フィルムの表層(A)側よりJIS Z−8741(1997)に準じて測定した。なお、測定条件は、60°光沢度は、測定条件を入射角=60°、受光角=60°としたときの値であり、同様に20°光沢度は入射角=20°、受光角=20°、85°光沢度は入射角=85°、受光角=85°としたときの値である。
以下実施例等によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(原料)
・表層(A)
酸成分としてテレフタル酸を、ジオール成分としてエチレングリコールを用い、三酸化アンチモン(重合触媒)を得られるポリエステルペレットに対してアンチモン原子換算で300ppmとなるように添加し、重縮合反応を行い、極限粘度0.63dl/g、カルボキシル末端基量40当量/トンのポリエチレンテレフタレートペレット(PET)を得た。
同様の方法でイソフタル酸を添加することでポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合物(PET−I)を得た。
同様の方法でブタンジオールを添加することでポリブチレンテレフタレート(PBT)を得た。
・脂環構造を持つポリエステル
酸成分としてテレフタル酸ジメチルを、ジオール成分としてCHDM(シクロヘキサンジメタノール)を、200ppmのブチルスズトリス(2−エチルヘキサノエート)の存在下で重縮合反応を行い、共重合ポリエステルを得た。
また、上市されている商品(例えば、脂環構造aとして、“TRITAN” (Eastman Chemical Company社製)、脂環構造bとして“EASTAR”(登録商標)(Eastman Chemical Company社製))、脂環構造cとして“ゼオノア”(登録商標)(日本ゼオン(株)製))を用いた。
これらは、ジオール成分を構成する共重合成分が特徴的であり、例えば、EASTARはシクロヘキサン環、TRITANはシクロブタン環成分をそれぞれ有する。
(実施例1〜8)
PET57質量部、ポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールの(PBT/PTMG)共重合物を5質量部(商品名:東レデュポン社製ハイトレル)、エチレングリコールに対し1,4−シクロヘキサンジメタノールが33mol%共重合された共重合ポリエチレンテレフタレート(33mol%CHDM共重合PET)8質量部、ポリ(5−メチル)ノルボルネン20質量部、ルチル型酸化チタン10重量部を調整混合し、180℃で3時間乾燥させた後、270〜300℃に加熱された押出機Bに供給(B層)した。
一方、層(A)として、PET、PET−I、脂環構造a“TRITAN” (Eastman Chemical Company社製)、脂環式構造b“EASTAR”(登録商標) (Eastman Chemical Company社製)、粒子aに粒径0.6μmシリカ、粒子bに粒径3.5μmシリカ、粒子cに粒径0.6μmの硫バリを用い、を表1に示す割合で混合し、180℃で3時間真空乾燥した後、280℃に加熱された押出機Aに供給し、これらポリマーをA層/B層/A層(8μm/137μm/8μm)となるように積層装置を通して積層し、Tダイよりシート状に成形した。さらにこのフィルムを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムを85〜98℃に加熱したロール群に導き、長手方向に3.4倍縦延伸し、21℃のロール群で冷却した。続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで把持しながらテンターに導き120℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向に3.6倍横延伸した。その後テンター内で200℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷却し二軸延伸された積層フィルムを得た。光反射用基材としての物性は表1に示した。
このように本発明の白色反射フィルムは安定に製膜でき、表面形状(重荷重打点試験、導光板汚れ、輝度ムラ低減)に優れた特性を示した。
(実施例9)
(表層(A))
非晶性シクロオレフィン系樹脂A(日本ゼオン株式会社製、商品名「ZEONOR 1430R」、密度(ASTMD792):1.01g/cm、ガラス転移温度Tg(JISK7121):133℃のペレットとポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、商品名「ノバテックPPEA9」のペレットを、30:70の質量割合で混合したものを上記方法で押出機Aに供給した。
(気泡を含有する基材層(B))
ポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、商品名「ノバテックPP FY6HA」のペレットと、酸化チタン(KRONOS社製、商品名「KRONOS2230」、ルチル型酸化チタン、Al,Si表面処理、TiO含有量96.0%、製造法:塩素法)とを、50:50の質量割合で混合したものを上記方法で押出機Bに供給した。
(白色反射フィルムの作製)
各押出機において、200℃および230℃で溶融混練した後、2種3層用のTダイに合流させ、層(A)/層(B)/層(A)の3層構成になるようにシート状に押出し、冷却固化して積層シートを形成した。 得られた積層シートを、温度130℃でMDに2倍ロール延伸した後、さらに130℃
でTDに3倍テンター延伸することで二軸延伸を行い、厚さ150μm(樹脂層(A):8μm、樹脂層(B):134μm)の白色反射フィルムを得た。光反射用基材としての物性は表1に示した。
このように本発明の白色反射フィルムは安定に製膜でき、表面形状(重荷重打点試験、導光板汚れ、輝度ムラ低減)に優れた特性を示した。
(実施例10〜12)
PET57質量部、ポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールの(PBT/PTMG)共重合物を5質量部(商品名:東レデュポン社製ハイトレル)、エチレングリコールに対し1,4−シクロヘキサンジメタノールが33mol%共重合された共重合ポリエチレンテレフタレート(33mol%CHDM共重合PET)8質量部、ポリ(5−メチル)ノルボルネン20質量部、ルチル型酸化チタン10重量部を調整混合し、180℃で3時間乾燥させた後、270〜300℃に加熱された押出機Bに供給(B層)した。
一方、層(A)として、PET、PET−I、脂環式構造b“EASTAR”(登録商標) (Eastman Chemical Company社製)を用い、表1に示す割合で混合し、180℃で3時間真空乾燥した後、280℃に加熱された押出機Aに供給し、これらポリマーをA層/B層/A層となるように積層装置を通して積層し、Tダイよりシート状に成形した。さらにこのフィルムを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムを85〜98℃に加熱したロール群に導き、長手方向に3.4倍縦延伸し、21℃のロール群で冷却した。続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで把持しながらテンターに導き120℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向に3.6倍横延伸した。その後テンター内で200℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷却し二軸延伸された150μm厚みの積層フィルムを得た。また、押出機Aと押出機Bの吐出量を調整することで、全体厚みは150μmのままで、表層厚みを8μm〜12μmとなるよう調整した。
得られた積層フィルムの光反射用基材としての物性は表1に示す。このように本発明の白色反射フィルムは安定に製膜でき、表面形状(重荷重打点試験、導光板汚れ、輝度ムラ低減)に優れた特性を示した。
(比較例1〜6)
主押出機と副押出機を有する複合製膜装置において、表2に示した配合に変更して製膜を行った。
比較例1、6では、主たる突起が粒子であるため、導光板にキズが発生した。比較例3〜6では、脂環構造a“TRITAN” (Eastman Chemical Company社製)、脂環構造bとして“EASTAR”(登録商標)(Eastman Chemical Company社製)、脂環構造dとして“ECOZEN”(SK chemicals社製))を表2に示す割合で混合し、実施例1と同様な原料・条件で押出機Aに供給し、白色反射フィルムを作製したところ、比較例2、3、5では、SRaが小さく輝度ムラが発生し、比較例4ではSRaが大きく導光板汚れが発生した。
(比較例7、8)
PET57質量部、ポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールの(PBT/PTMG)共重合物を5質量部(商品名:東レデュポン社製ハイトレル)、エチレングリコールに対し1,4−シクロヘキサンジメタノールが33mol%共重合された共重合ポリエチレンテレフタレート(33mol%CHDM共重合PET)8質量部、ポリ(5−メチル)ノルボルネン20質量部、ルチル型酸化チタン10重量部を調整混合し、180℃で3時間乾燥させた後、270〜300℃に加熱された押出機Bに供給(B層)した。
一方、層(A)として、PET、PET−I、脂環式構造b“EASTAR”(登録商標) (Eastman Chemical Company社製)を用い、表1に示す割合で混合し、180℃で3時間真空乾燥した後、280℃に加熱された押出機Aに供給し、これらポリマーをA層/B層/A層となるように積層装置を通して積層し、Tダイよりシート状に成形した。さらにこのフィルムを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムを85〜98℃に加熱したロール群に導き、長手方向に3.4倍縦延伸し、21℃のロール群で冷却した。続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで把持しながらテンターに導き120℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向に3.6倍横延伸した。その後テンター内で200℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷却し二軸延伸された150μm厚みの積層フィルムを得た。また、押出機Aと押出機Bの吐出量を調整することで、全体厚みは150μmのままで、表層厚みを3μmとなるよう調整した。
得られた積層フィルムの光反射用基材としての物性は表2に示す。SRaが小さく輝度ムラが発生した。
(比較例9〜10)
主押出機と副押出機を有する複合製膜装置において、表2に示した配合に変更して製膜を行った。
主たる突起が粒子cであるため、導光板にキズが発生した。
Figure 2017013976
Figure 2017013976
本発明の白色反射フィルムは、バックライトに用いられるが、中でも、エッジライト方式の液晶ディスプレイ用バックライト、及び、看板や自動販売機等の照明用面光源に好適に使用することができる。その他にも、各種面光源を構成する反射板や、反射特性が要求される太陽電池モジュールの封止フィルムやバックシートとしても好適に使用することができる。他に、紙代替、すなわちカード、ラベル、シール、宅配伝票、ビデオプリンタ用受像紙、インクジェット、バーコードプリンタ用受像紙、ポスター、地図、無塵紙、表示板、白板、感熱転写、オフセット印刷、テレフォンカード、ICカードなどの各種印刷記録に用いられる受容シートの基材、壁紙等の建材、屋内外で使用する照明器具や間接照明器具、自動車・鉄道・航空機等に搭載する部材、回路材料用等の電子部品としても用いることが出来る。

Claims (9)

  1. 次の(i)〜(iii)を満たす、エッジ型バックライト用白色反射フィルム。
    (i)表層(A)と気泡を含有する基材層(B)を少なくとも含む2層以上の積層フィルムであること。
    (ii)表層(A)の表面の中心面平均粗さ(SRa)が90nm以上300nm未満であること。
    (iii)表層(A)が、マトリックスを構成するポリマーと異なるポリマーからなるドメインを有してなること。
  2. 前記、ドメインの界面厚みが、20nm以上1,000nm以下である、請求項1記載のエッジ型バックライト用白色反射フィルム。
  3. 請求項1または2に記載のドメインの形状が、表層(A)の断面を観察した場合の、厚み方向の長さ:長手方向の長さ、の比が、1:3以上1:50以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載のエッジ型バックライト用白色反射フィルム。
  4. 表層(A)が粒子を含み、その粒子含有量が5質量%未満である、請求項1または2に記載のエッジ型バックライト用白色反射フィルム。
  5. 表層(A)の20°と85°の光沢度差が50%以上である、請求項1に記載のエッジ型バックライト用白色反射フィルム。
  6. 表層(A)中に脂環構造を持つポリエステルまたはポリオレフィンを少なくとも含有する、請求項1に記載のエッジ型バックライト用白色反射フィルム。
  7. 表層(A)が2種類以上のポリマーから構成され、その降温結晶化温度(Tmc)の差が10℃以上40℃未満である、請求項1に記載のエッジ型バックライト用白色反射フィルム。
  8. 請求項1に記載のフィルムを用いて構成される液晶ディスプレイ用バックライト。
  9. 光源が発光ダイオードである、請求項7記載の液晶ディスプレイ用バックライト。
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