JPWO2016143692A1 - 局側装置および光伝送システム - Google Patents

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Abstract

N個の光トランシーバ(11)と1個のPON制御回路(12)との間に選択・分配回路(13)を設け、選択・分配回路(13)が、時分割で到来する上りフレームに対応する光トランシーバ(11)を選択することにより、当該トランシーバ(11)で光電変換された上りフレームをPON制御回路(12)に転送するとともに、PON制御回路(12)からの下りフレームを各光トランシーバ(11)に分配し、電源制御回路(23)が、各光トランシーバ(11)のうちフレームの転送に使用されていない光トランシーバ(11)のいずれか、および、選択・分配回路(13)のうちフレームの転送に使用されていない回路のうち、少なくともいずれか一方に対する電源供給を停止する。これにより、光伝送システムにおけるONU1台あたりのシステムコストを低減できる。

Description

この発明は、PON(光通信網:Passive Optical Network)を介して接続された複数のONU(加入者側装置:Optical Network Unit)と上位装置との間でフレームを転送処理する光伝送システムにおけるOLT(局側装置:Optical Line Terminal)及び光伝送システムに関し、特に、多数のONUとの効率的な通信を可能とするOLT及び光伝送システムに関するものである。
近年、FTTH(Fiber To The Home)などの光アクセスシステムで利用されるPONとして、2009年にIEEE802.3avにおいて10G−EPON(10 Gigabit Ethernet Passive Optical Network:Ethernetは登録商標)の標準化が完了した。10G−EPONの特徴は、既に広く普及しているGE−PON(Gigabit Ethernet Passive Optical Network:非特許文献1参照)の10倍の高速伝送が可能なことである。さらに、既存のGE−PONと10G−EPONを混在させて利用できるという特徴がある。
GE−PONと10G−EPONを混在させて利用する場合は、1G下り信号と10G下り信号で異なる波長を使用するWDM(Wavelength Division Multiplexing)技術を用い、1G下り信号間と10G下り信号間のそれぞれにおいてTDM(Time Division Multiplexing )技術を用いる。上り信号においては、1G上り信号と10G上り信号で同一の波長を使用し、1G上り信号と10G上り信号をまとめてTDMA(Time Division Multiple Access)技術を用いる。すなわち、1G下り信号、10G下り信号、および、上り信号で異なる3種類の波長を用いる。
このようなGE−PONや10G−EPONを用いた光伝送システムを、GE−PONシステムや10G−EPONシステムと呼ぶ。
図17は、従来のGE−PONシステムを示す構成例である。このGE−PONシステムは、OLT(局側装置)50、光スプリッタ2、および複数のONU(加入者側装置)3から構成されており、光スプリッタ2を介して接続された複数のONU3がOLT50に収容されている。
GE−PON用のOLT50は、光トランシーバ51とPON制御回路52とを内蔵している。OLT50において、光トランシーバ51は、光トランシーバ51に接続されたONU3への下りフレームの電気光変換とONU3からの上りフレームの光電気変換を行う。PON制御回路52は、光トランシーバ51で受信したONU3からの上りフレームを上位装置(図示せず)へ転送し、上位装置から受信した下りフレームを光トランシーバ51へ転送する。
図18は、従来のGE−PONシステムを示す他の構成例である。OLT50において、1個の光トランシーバ51に接続可能なONU3の台数は最大で32台とIEEE規格で規定されている。そのため、ONU3を収容する局として、33台以上のONU3を接続する必要がある場合は、図18に示すように、OLT50とONU3との間に複数の光スプリッタ2を設け、複数の光トランシーバ51と、複数のPON制御回路52とを使用する構成が一般的な構成となる。
特開2012−19353号公報
「技術基礎講座〔GE−PON技術〕第1回 PONとは」、NTT技術ジャーナル、Vol.17、No.8、pp.71-74、2005.
10G−EPONシステムにおいても1個の光トランシーバ51に接続可能なONU3の台数は最大で32台とIEEE規格で規定されているが、10G−EPON用のPON制御装置はGE−PON用のPON制御装置より高性能(10倍のデータ転送速度)が要求され、装置コスト(装置の購入価格等)も高くなる。したがって、10G−EPONシステムを採用するための課題として、ONU1台あたりのシステムコストをできるだけ小さくすることが課題となっている。
上記の課題の対策の1つとして、1個の光トランシーバに接続可能なONUの台数を拡大することにより、光トランシーバとPON制御回路の使用個数を減らすことが考えられる。例えば、光増幅器を使用することにより33台以上のONUを接続可能とする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、光増幅器は装置のコスト(装置の購入価格等)が電気回路用の部品(LSI等)と比較すると高くなるという課題がある。また、電気回路の規模増大に応じてONUにおける消費電力も増大して、装置コストだけでなく運用コストも増大するため、光伝送システムにおけるONU1台あたりのシステムコストが増加するという課題がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、光伝送システムにおけるONU1台あたりのシステムコストを低減することにある。
このような目的を達成するために、本発明にかかる局側装置は、N(Nは2以上の整数)個の光スプリッタと、これら光スプリッタを介して接続された複数の加入者側装置と上位装置との間でフレームを転送処理する局側装置とを備える光伝送システムで用いられる前記局側装置であって、前記光スプリッタと1対1で接続されて、当該光スプリッタに接続された前記加入者側装置から前記上位装置への上りフレームの光電気変換を行うとともに、前記上位装置から前記加入者側装置への下りフレームの電気光変換を行うN個の光トランシーバと、前記上位装置との間で前記上りフレームおよび前記下りフレームをやり取りするとともに、前記加入者側装置のそれぞれから異なる時刻に前記上りフレームが送信されるよう、これら加入者側装置に対して上りフレーム送信用の通信帯域を時分割で割り当てるPON制御回路と、時分割で到来する前記上りフレームに対応する前記光トランシーバを選択することにより、当該光トランシーバで光電変換された前記上りフレームを前記PON制御回路に転送するとともに、前記PON制御回路からの下りフレームを前記光トランシーバに分配する選択・分配回路と、前記光トランシーバのうち前記フレームの転送に使用されない光トランシーバのいずれか、および、前記選択・分配回路のうち前記フレームの転送に使用されない回路、のうち、少なくともいずれか一方に対する電源供給を停止する電源制御回路とを備えている。
また、本発明にかかる光伝送システムは、N(Nは2以上の整数)個の光スプリッタと、これら光スプリッタを介して接続された複数の加入者側装置と上位装置との間でフレームを転送処理する局側装置とを備える光伝送システムであって、前記局側装置が、前出したいずれかの局側装置からなるものである。
本発明によれば、OLTにおいて、最大N×32台のONUが収容されるとともに、これらONUから送信された上りフレームの転送に使用されない回路の一部または全部に対する電源供給が停止される。したがって、光伝送システムにおけるONU1台あたりの装置コストを削減することができるとともに、OLTにおける消費電力の低減により運用コストを削減することができ、結果として、これら装置コストと運用コストを含む、光伝送システムにおけるONU1台あたりのシステムコストを低減することが可能となる。
図1は、第1の実施の形態にかかる光伝送システムおよびOLTの構成を示すブロック図である。 図2は、第2の実施の形態にかかる光伝送システムおよびOLTの構成を示すブロック図である。 図3Aは、第2の実施の形態にかかる選択回路の構成例である。 図3Bは、第2の実施の形態にかかる分配回路の構成例である。 図3Cは、第2の実施の形態にかかる選択回路および電源制御回路の構成例である。 図4は、第2の実施の形態にかかる選択回路(セレクタ)の構成例である。 図5Aは、第2の実施の形態にかかる選択回路(10G/1G切替方式)の構成例である。 図5Bは、第2の実施の形態にかかる分配回路(10G/1G切替方式)の構成例である。 図6は、第2の実施の形態にかかる選択回路(10G/1G並列方式)の構成例である。 図7は、第3の実施の形態にかかる選択回路の構成例である。 図8は、第4の実施の形態にかかる光伝送システムおよびOLTの構成を示すブロック図である。 図9Aは、第4の実施の形態にかかる選択回路の構成例である。 図9Bは、第4の実施の形態にかかる分配回路の構成例である。 図10は、第5の実施の形態にかかる光伝送システムおよびOLTの構成を示すブロック図である。 図11は、第5の実施の形態にかかる選択回路および電源制御回路の構成例である。 図12は、第6の実施の形態にかかる光伝送システムおよびOLTの構成を示すブロック図である。 図13Aは、第6の実施の形態にかかる選択回路および電源制御回路の構成例である。 図13Bは、図13Aの電源制御回路の動作を示すタイミングチャートである。 図14Aは、第6の実施の形態にかかる選択回路および電源制御回路の他の構成例である。 図14Bは、図14Aの電源制御回路の動作を示すタイミングチャートである。 図15は、第7の実施の形態にかかるOLTの構成を示すブロック図である。 図16は、第8の実施の形態にかかるOLTの構成を示すブロック図である。 図17は、従来のGE−PONシステムを示す構成例である。 図18は、従来のGE−PONシステムを示す他の構成例である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる光伝送システム100およびOLT(局側装置)1について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる光伝送システムおよびOLTの構成を示すブロック図である。
光伝送システム100は、例えばFTTH(Fiber To The Home)で利用される光通信システムであり、光通信網4を介してOLT(局側装置:Optical Line Terminal)1に接続された複数のONU(加入者側装置:Optical Network Unit)を、OLT1により上位装置(図示せず)と中継接続することにより、各ONU3と上位装置との間でフレームを相互に転送する機能を有している。
このような光伝送システム100では、OLT1とONU3との間については、光スプリッタ2および光ファイバF1,F2を介して光信号を送受信することによりフレーム通信を行い、OLT1と上位装置との間については、例えばインターネットなどの上位ネットワーク(図示せず)を介してフレーム通信を行うものとなっている。
光通信網4の具体例としては、IEEE 802.3ahで標準化されているGE−PONやIEEE802.3avで標準化されている10G−EPONなどのPON(Passive Optical Network)システムがある。
本発明では、光伝送システム100が、光通信網4としてGE−PONや10G−EPONなどのPONを用いたGE−PONシステムや10G−EPONシステムからなる場合を例として説明するが、これらに限定されるものではなく、他の光通信網を用いた光伝送システムに適用することも可能である。
[光伝送システム]
図1に示すように、本発明にかかる光伝送システム100は、OLT(局側装置)1、光スプリッタ2、およびONU(加入者側装置)3から構成されている。
OLT1には、光スプリッタ2および光ファイバF1,F2を介して接続された複数のONU3が収容されている。このうち、1つの光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)は、光ファイバF1を介して対応する1つの光スプリッタ2(SP#1〜SP#N)に接続され、1つの光スプリッタ2(SP#1〜SP#N)には光ファイバF2を介して最大で32台のONU3が共通接続される。これにより、N個の光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)を有するOLT1には、全体で最大N×32台のONU3が接続できることになる。
[OLT]
図1に示すように、OLT1には、主な回路部として、N(N≧2:Nは2以上の整数)個の光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)と、1個のPON制御回路12と、1つの選択・分配回路13とが設けられている。
光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)は、光ファイバF1を介して光スプリッタ2(SP#1〜SP#N)と1対1で接続されて、対応する光スプリッタ2(SP#1〜SP#N)に接続されたONU3から上位装置(図示せず)への上りフレームの光電気変換を行う機能と、上位装置からONU3への下りフレームの電気光変換とを行う機能とを有している。
PON制御回路12は、上位ネットワークとの間で電気信号を送受信することにより、上位装置との間で上りフレームおよび下りフレームをやり取りする機能と、各ONU3から異なる時刻に上りフレームが送信されるよう、これら各ONU3に対して上りフレーム送信用の通信帯域を時分割で割り当てる機能とを有している。
選択・分配回路13は、各ONU3から時分割で到来する上りフレームに対応する光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)を選択することにより、選択したトランシーバ11で光電変換された上りフレームをPON制御回路12に転送する機能と、PON制御回路12で受信した上位装置からの下りフレームを各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に分配する機能とを有している。
本実施の形態にかかる光伝送システム100と、前述の図18に示した従来のGE−PONシステムとの構成上の違いは、PON制御回路12が1個とされ、この1個のPON制御回路12とN個の光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)との間に1つの選択・分配回路13が設けられていることである。
図1に示すように、本実施の形態にかかる選択・分配回路13には、主な回路部として、選択回路21、分配回路22、および電源制御回路23が設けられている。
選択回路21は、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)から出力された上りフレーム出力RXのいずれか1つを選択してPON制御回路12へ出力する機能を有している。
分配回路22は、PON制御回路12から出力された下りフレームを各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)へ分配する機能を有している。
電源制御回路23は、フレームの転送に使用されない光トランシーバ11のいずれか、および、選択・分配回路13のうち上りフレームや下りフレームの転送に使用されない回路、のうち、少なくともいずれか一方に対する電源供給を停止する機能を有している。
なお、本実施の形態では、選択回路21と分配回路22とが独立した回路として説明するが、これらは一体の回路として実現してもよい。また、電源制御回路23は、選択・分配回路13内であって、かつ、選択回路21とは独立した回路として説明するが、これらは一体の回路として実現してもよい。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、N個の光トランシーバ11と1個のPON制御回路12との間に選択・分配回路13を設け、選択・分配回路13が、時分割で到来する上りフレームに対応する光トランシーバ11を選択することにより、当該トランシーバ11で光電変換された上りフレームをPON制御回路12に転送するとともに、PON制御回路12からの下りフレームを各光トランシーバ11に分配し、電源制御回路23が、各光トランシーバ11のうちフレームの転送に使用されていない光トランシーバ11のいずれか、および、選択・分配回路13のうちフレームの転送に使用されていない回路のうち、少なくともいずれか一方に対する電源供給を停止するようにしたものである。
これにより、OLT1において、最大N×32台のONU3が収容されるとともに、上りフレームや下りフレームの転送に使用されない光トランシーバ11や、選択・分配回路13内の回路に対する電源供給が停止される。
したがって、光伝送システム100におけるONU1台あたりの装置コストを削減することができるとともに、OLT1における消費電力の低減により運用コストを削減することができ、結果として、これら装置コストと運用コストを含む、光伝送システムにおけるONU1台あたりのシステムコストを低減することが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、図2を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる光伝送システム100およびOLT(局側装置)1について説明する。図2は、第2の実施の形態にかかる光伝送システムおよびOLTの構成を示すブロック図である。
本実施の形態は、前述した第1の実施の形態における電源供給制御の具体例として、電源制御回路23が、光トランシーバ11に関する運用状況PSに基づいて、これら光トランシーバ11のうち休止中に設定されている休止光トランシーバ11に対する電源供給を停止するようにしたものである。
[選択・分配回路の構成例1]
まず、図3Aおよび図3Bを参照して、本実施の形態にかかる選択・分配回路13の構成例1について説明する。
図3Aは、第2の実施の形態にかかる選択回路の構成例である。この選択回路21には、主な回路部として、N個の光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)にそれぞれ対応するN個のAND回路(AND#1〜AND#N)およびバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)と、1つのN入力OR回路(OR)とが設けられている。
AND回路(AND#1〜AND#N)は、一般的なANDゲートからなり、対応する光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)から出力された、上りフレーム出力RXとLOS出力(反転値)とを入力として、これら上りフレーム出力RXとLOS出力の反転値との論理積を出力する機能を有している。
ここで、LOS出力は、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に光スプリッタ2からの光信号が入力されているか否かを示す負論理の信号であり、光信号が入力されていない場合は「1」となり、光信号が入力されている場合は「0」となる。
これにより、LOS出力が「0」であり光信号が入力されている場合、入力された上りフレーム出力RXがAND回路(AND#1〜AND#N)から出力され、LOS出力が「1」であり光信号が入力されていない場合、AND回路(AND#1〜AND#N)により上りフレーム出力RXの出力が停止されて「0」が出力される。
したがって、各AND回路(AND#1〜AND#N)では、対応する光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)から出力された上りフレーム出力RXが、LOS出力(反転値)でマスク(ゲーティング)されることになる。
OR回路(OR)は、一般的なN入力のORゲートからなり、AND回路(AND#1〜AND#N)からのN個の論理積出力の論理和を上りフレーム出力RDとしてPON制御回路12に対して出力する機能を有している。
これにより、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち、光信号が入力されているTR#i(iは1〜Nの整数)からの上りフレーム出力RXが、いずれか対応するAND回路(AND#1〜AND#N)を介してOR回路(OR)に入力され、その論理和が上りフレーム出力RDとして出力されることになる。
したがって、各上りフレーム出力RXを正しく受信するためには、OR回路(OR)に対して、複数の光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)からの上りフレーム出力RXが同時に入力されないよう、各AND回路(AND#1〜AND#N)でこれら上りフレーム出力RXを時分割でマスクする必要がある。
これについては、PON制御回路12が、各光スプリッタ2を介してOLT1とセッションを接続確立しているすべてのONU3に対して、同時に発光(上りフレーム送信)しないように、時分割制御することにより実現できる。
従来のPONシステムでは、1つの光スプリッタに接続されている複数のONUが同時に発光(上りフレーム送信)しないように、例えば動的帯域割当(DBA:Dynamic Bandwidth Allocation)などのアルゴリズムにより、OLTが各ONUに対して上り帯域割当(grant割当)を行うものとなっている。
本実施の形態のOLT1では、このようなアルゴリズムを応用して、PON制御回路12において、N個の光スプリッタ2(SP#1〜SP#N)に接続されている最大N×32個のONU3のうち、OLT1とセッションを接続確立しているすべてのONU3に対して、これらONU3から異なる時刻に発光(上りフレーム送信)されるよう、上りフレーム送信用の通信帯域を時分割で割り当てる上り帯域割当(grant割当)を行う。
これにより、各ONU3のうち1台のONU3だけが発光(上りフレーム送信)し、当該ONU3を収容する1つの光トランシーバ11からのLOS出力のみが「0」となる。
なお、新しいONU3の接続の要求等に使用される制御用フレームである登録要求(Register Request)フレームについては、IEEE規格で、複数のONU3が同時に発光(上りフレーム送信)することを許容しているため、登録要求(Register Request)フレームの送信が許可されている期間(Discovery Window)については、複数の光トランシーバ11のLOS出力が同時に0になる可能性が有り、同時に0になった場合にはPON制御回路12で登録要求(Register Request)フレームを正常に受信できないことがある。
しかし、登録要求(Register Request)フレームの送信が許可されている期間(Discovery Window)については、従来のPONシステムでも、同じ光スプリッタに接続されている複数のONUが同時に登録要求(Register Request)フレームを送信する可能性があり、そのような場合、OLT1は正常受信できない登録要求(Register Request)フレームを無視(破棄)して良いという仕様となっている。本実施の形態のOLT1においても、PON制御回路12において正常受信できない登録要求(Register Request)フレームを無視(破棄)して良いという仕様とする。
図3Bは、第2の実施の形態にかかる分配回路の構成例である。この分配回路22には、主な回路部として、PON制御回路12から出力された下りフレーム出力TDを、N個の光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に対して並列的に下りフレーム出力TXとして分配するバッファ回路BUFが設けられている。これにより、PON制御回路12から下りフレーム出力TDが、バッファ回路から各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に対して並列的に下りフレーム出力TXとして分配される。
この際、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)を介して各ONU3に対し、下りフレームが同時に分配されるが、各ONU3では、OLT1から受信した下りフレームの宛先を確認し、自己宛てではない下りフレームを破棄する。このため、各ONU3に下りフレームが同時に分配されても、誤って受信処理されることはない。この仕組みについては、従来のPONシステムと同様である。
PON制御回路12は、上述した様に、各光スプリッタ2(SP#1〜SP#N)に接続されているすべてのONU3に対して、複数のONU3が同時に発光(上りフレーム送信)しないように、上り帯域割当(grant割当)を行う機能のほか、従来のPON制御回路と同様、上りフレームおよび下りフレームの転送処理を行う機能を有している。
また、光トランシーバ11として従来のPONシステムと同様のものを用いた場合、本実施の形態のOLT1は、最大で「N×32」台のONU3との通信が可能となる。例えば、N=4の場合は最大128台、N=16の場合は最大512台のONU3との通信が可能となる。
[選択・分配回路の構成例2]
次に、図3Cを参照して、本実施の形態にかかる選択・分配回路13の構成例2について説明する。
図3Aの選択回路21に、電源制御回路23を設けた場合、上りフレームが到来していない光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に対応する回路部への電源供給を停止することができ、消費電力を削減できる。
図3Cは、第2の実施の形態にかかる選択回路および電源制御回路の構成例であり、図3Aの選択回路21に対して電源制御回路23を設けた構成例が示されている。なお、分配回路22は、図3Bに示した構成例でよい。
選択回路21は、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに設けられたN個のバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)により、当該光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)で光電気変換された上りフレームの信号を増幅出力し、これらバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)から出力された上りフレームの信号の論理和出力をOR回路(OR)により生成し、PON制御回路12に出力する機能を有している。
電源制御回路23は、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに設定されているPON制御回路12からの運用状況PSに基づいて、これら光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち休止中に設定されている休止光トランシーバ11に対する電源供給を停止する機能と、選択回路21のうち当該休止光トランシーバ11から出力される上りフレームの転送に使用される回路の一部または全部に対する電源供給を停止する機能とを有している。
図3Cに示すように、電源制御回路23には、主な回路部として、第1の電源スイッチ(SWA#1〜SWA#N)、第2の電源スイッチ(SWB#1〜SWB#N)、および電源スイッチ制御回路23Aが設けられている。
第1の電源スイッチ(SWA#1〜SWA#N)は、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに設けられて、電源スイッチ制御回路23Aからの指示に応じて、動作電位Vccと接地電位GNDのいずれかを、対応する光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)へ切替供給する機能を有している。
第2の電源スイッチ(SWB#1〜SWB#N)は、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに設けられて、電源スイッチ制御回路23Aからの指示に応じて、動作電位Vccと接地電位GNDのいずれかを、選択回路21のうち当該光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)と対応する回路部、例えばバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)に切替供給する機能を有している。
電源スイッチ制御回路23Aは、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち、運用状況PSが運用中を示すTR#i(iは1〜Nの整数)については、対応する第1の電源スイッチ(SWA#i)および第2の電源スイッチ(SWB#i)に対して電源供給を指示する機能と、運用状況PSが休止中を示すTR#j(jは1〜Nの整数)については、対応する第1の電源スイッチ(SWA#j)および第2の電源スイッチ(SWB#j)に対して電源供給の停止を指示する機能とを有している。
運用状況PSは、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)の運用状態を示す設定情報であり、OLT1に接続されたPCなどの外部装置からオペレータにより予め設定される。OLT1の設置環境によっては、収容すべきONU3の台数が少なく、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち、ONU3によるフレーム通信に使用されない光トランシーバ11が発生することがある。このような場合には、ONU3によるフレーム通信に使用されている光トランシーバ11の運用状況PSが使用中と設定され、ONU3によるフレーム通信に使用されていない光トランシーバ11の運用状況PSが休止中と設定される。これら運用状況PSについては、PON制御回路12で管理し、その内部メモリで記憶するものとするが、例えば選択・分配回路13など、OLT1内の他の回路部で管理記憶してもよい。
一方、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)は、対応する第1の電源スイッチ(SWA#1〜SWA#N)から動作電位Vccが供給された場合、接続されている光スプリッタ2との間で光通信動作を行う機能と、第1の電源スイッチ(SWA#1〜SWA#N)から接地電位GNDが供給された場合、光通信動作を停止する機能とを有している。
また、バッファ回路(BUF#1〜BUF#N)は、オペアンプなどの増幅回路からなり、対応する第2の電源スイッチ(SWB#1〜SWB#N)から動作電位Vccが供給された場合、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)から入力された上りフレームの信号を増幅して、OR回路(OR)に出力する機能と、第2の電源スイッチ(SWB#1〜SWB#N)から接地電位GNDが供給された場合、増幅動作を停止して接地電位(GND)を出力する機能とを有している。
したがって、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち、運用状況PSが運用中を示すTR#j(jは1〜Nの整数)については、電源スイッチ制御回路23Aからの指示に応じて、対応するSWA#jから当該TR#jに対して動作電位Vccが供給されるとともに、SWB#jから当該TR#jに対応するBUF#jに対して動作電位Vccが供給される。
また、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち、運用状況PSが休止中を示すTR#iについては、電源スイッチ制御回路23Aからの指示に応じて、対応するSWA#iから当該TR#iに対して接地電位GNDが供給されるとともに、SWB#iから当該TR#iに対応するBUF#iに対して接地電位GNDが供給される。これにより、休止中のTR#iおよびこれに対応するBUF#iへの電源供給が停止されて、これら回路部での消費電力が削減されることになる。
以上では、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)の運用状況PSに応じて、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)およびこれに対応するバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)への電源供給を制御する場合について説明したが、これに加えて、各ONU3に対して時分割で割り当てた上り帯域割当状況USに基づいて、バッファ回路(BUF#1〜BUF#N)への電源供給を制御してもよい。
上り帯域割当状況USは、各ONU3に対して時分割で割り当てた上りフレーム送信用通信帯域の割当状況に基づいて、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとにPON制御回路12が生成した、当該TR#iに接続されている各ONU3から時分割で到来する上りフレームの到来期間を示す情報である。この上り帯域割当状況USは、例えば、各ONU3からの上りフレーム到着時刻Tsと上りフレーム長Tlとからなり、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに出力される。
電源スイッチ制御回路23Aは、この上り帯域割当状況USに基づいて、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)への上りフレームの到来期間に合わせて、当該TR#iに対応するBUF#iに電源供給するよう、当該光トランシーバ11に対応するSWB#iに対して指示すればよい。
これにより、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち運用中のTR#iに対応するBUF#iに対して、上りフレームが到来する期間には、SWB#iから動作電位Vccが供給され、上りフレームが到来しない期間には、SWB#iからBUF#iに対する動作電位Vccの供給が停止される。
したがって、上りフレームが到来していないバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)に対しては、動作電位Vccの供給が停止されるため、無駄な電力消費が抑止され、選択回路21における消費電力が削減される。また、図3AのAND回路(AND#1〜AND#N)に代えて、バッファ回路(BUF#1〜BUF#N)により、上りフレーム出力RXが、上り帯域割当状況USでマスク(ゲーティング)されることになる。
[選択・分配回路の構成例3]
次に、図4を参照して、本実施の形態にかかる選択・分配回路13の構成例3について説明する。
図3Aに示した選択回路21では、AND回路およびOR回路を用いた構成例を説明したが、これらAND回路およびOR回路に代えてセレクタ(SEL)を用いて選択回路21を構成することもできる。
図4は、第2の実施の形態にかかる選択回路(セレクタ)の構成例であり、ここには、多段接続された2入力のセレクタ(SEL)を用いた選択回路21の構成例が示されている。なお、分配回路22は、図3Bに示した構成例でよい。
この選択回路21は、OLT1に8個の光トランシーバ11(TR#1〜TR#8)を設けた場合を前提としており、いずれか一方の入力を選択出力する7個の2入力のセレクタ(SEL#1〜SEL#7)がツリー形状に3段接続されている。AND回路(#1〜#4)は、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#4,TR#6〜TR#8)からのLOS出力に基づいて、SEL#5〜#7の切替信号を生成する。
これらセレクタ(SEL#1〜SEL#7)のうち、最下段のセレクタ(SEL#1〜SEL#4)が光トランシーバ11(TR#1〜TR#8)からの上りフレームを入力とし、次段以降のセレクタ(SEL#5〜SEL#6)がその直前段のセレクタ(SEL#1〜SEL#4)からの選択出力を入力とし、最上段のセレクタ(SEL#7)がその直前段の2つのセレクタ(SEL#5〜SEL#6)のうちいずれか一方の選択出力を選択してPON制御回路12に出力するものとなっている。
具体的には、TR#1〜TR#8からの上りフレーム出力RXを2つずつ入力とするSEL#1〜SEL#4が1段目、SEL#1〜SEL#4からの選択出力を2つずつ入力とするSEL#5〜SEL#6が2段目、SEL#5〜SEL#6からの2つの選択出力を入力とするSEL#7が3段目に接続されている。
このうち、TR#2,TR#4,TR#6,TR#8のLOS出力がSEL#1〜SEL#4に切替信号として入力されている。また、AND#2から出力されたTR#3〜TR#4からのLOS出力の論理積出力がSEL#5に切替信号として入力されている。
また、AND#3から出力されたTR#7〜TR#8からのLOS出力の論理積出力がSEL#6に切替信号として入力されている。また、AND#1から出力されたTR#1〜TR#2からのLOS出力の論理積出力と、AND#2からの論理積出力とを入力とするAND#4からの論理和出力がSEL#7に切替信号として入力されている。
前述したPON制御回路12の上り帯域割当により、いずれか1つのONU3のみが時分割で発光(上りフレーム送信)するため、TR#1〜TR#8からのLOS出力は、いずれか1個が「0」となるか、あるいはすべてが「1」となる。
したがって、例えば、TR#5のLOS出力のみが「0」の場合、TR#5の出力がPON制御回路12に対して出力される。また、TR#4のLOS出力のみが「0」の場合は、SEL#2,SEL#5、SEL#7が「0」側の入力を選択して出力するので、TR#4からの上りフレーム出力RXが、SEL#2,SEL#5,SEL#7を通過し、PON制御回路12に上りフレーム出力RDとして出力される。
その他のTR#1〜TR#3,TR#6〜TR#8についても、いずれか1個のTRのLOS出力のみが0になった場合には、それぞれ対応するSEL#1〜SEL#7が「0」側の入力を選択して出力することにより、LOS出力が「0」となっているTRの出力がPON制御回路12に対して出力される。
一方、TR#1〜TR#4,TR#6〜TR#8のLOS出力が1の場合、各SEL#1〜SEL#7は「1」側の入力を選択出力する。このため、TR#5からの上りフレーム出力RXが、SEL#3,SEL#6,SEL#7を通過し、PON制御回路12に上りフレーム出力RDとして出力される。この場合、TR#5に光信号が届いていないと、上りフレーム出力RXは無効なデータとなる。
[選択・分配回路の構成例4]
次に、図5A,図5Bを参照して、本実施の形態にかかる選択・分配回路13の構成例4について説明する。
図2に示したOLT1の構成を10G−EPONシステムに適用する場合は、以下の点を考慮する必要が有る。(1)10G−EPON用の光トランシーバ11が、上りフレーム出力RXとして、10Gbit/sの出力と1Gbit/sの出力の2つの出力を持っている場合が有る。(2)10G−EPON用のONU3とGE−PON用のONU3の両方を同じOLT1に接続する場合、PON制御回路12は下りフレーム出力TDとして、10Gbit/sの出力と1Gbit/sの出力の2つの出力を持ち、両方の出力をすべての光トランシーバ11に対して出力(分配)する必要がある。
図5Aは、第2の実施の形態にかかる選択回路(10G/1G切替方式)の構成例であり、ここでは、図3Aの選択回路21を10G−EPONシステムに適用する場合の構成例が示されている。
この選択回路21には、主な回路部として、図3AのAND回路(AND#1〜AND#N)、バッファ回路(BUF#1〜BUF#N)、およびN入力のOR回路(OR)に加え、N個の光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)にそれぞれ対応するN個のセレクタ(SEL#1〜SEL#N)が設けられている。セレクタ(SEL#1〜SEL#N)は、PON制御回路12から出力された10G/1G選択信号に基づいて、対応する光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)から出力された10Gbit/s用の上りフレーム出力RX_10Gと1Gbit/s用の上りフレーム出力RX_1Gのいずれか一方を選択して、対応するバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)へ出力する機能を有している。
この場合、OLT1の各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)は、上りフレームの出力ポートとして、10Gbit/s用出力ポートと1Gbit/s用出力ポートとを備え、下りフレームの入力ポートとして、10Gbit/s用入力ポートと1Gbit/s用入力ポートとを備えているものとする。また、LOS出力は、10Gbit/sおよび1Gbit/sにかかわらず、光スプリッタ2からの光信号の入力有無に応じて出力されるものとする。
また、OLT1のPON制御回路12は、上りフレーム入力が10Gbit/sと1Gbit/sの両方の入力に対応可能な構成とされており、下りフレームの出力ポートとして、10Gbit/s用出力ポートと1Gbit/s用出力ポートとを備えているものとする。また、PON制御回路12は、各ONU3に対して上り帯域割当時に10Gbit/sでのフレーム送信を許可するのか、1Gbit/sでのフレーム送信を許可するのかを認識しており、その伝送速度設定出力(10G/1G)を選択・分配回路13に出力する機能を有しているものとする。
これにより、ONU3から送信された10Gbit/sの上りフレームは、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)の10Gbit/s用出力ポートから出力され、セレクタ(SEL#1〜SEL#N)を介して対応するバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)へ出力された後、対応するAND回路(AND#1〜AND#N)およびOR回路(OR)を介して、PON制御回路12へ出力される。また、ONU3から送信された1Gbit/sの上りフレームは、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)の1Gbit/s用出力ポートから出力され、セレクタ(SEL#1〜SEL#N)を介して対応するバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)へ出力された後、対応するAND回路(AND#1〜AND#N)およびOR回路(OR)を介して、PON制御回路12へ出力される。
図5Bは、第2の実施の形態にかかる分配回路(10G/1G切替方式)の構成例であり、ここでは、図5Bの分配回路22を10G−EPONシステムに適用する場合の構成例が示されている。
この分配回路22には、主な回路部として、PON制御回路12から出力された10Gbit/s用の下りフレーム出力TD_10Gを、N個の光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に対して並列的に10Gbit/s用の下りフレーム出力TX_10Gとして分配するバッファ回路BUF#1と、PON制御回路12から出力された1Gbit/s用の下りフレーム出力TD_1Gを、N個の光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に対して並列的に1Gbit/s用の下りフレーム出力TX_1Gとして分配するバッファ回路BUF#2とが設けられている。
これにより、PON制御回路12の10Gbit/s用出力ポートから出力された下りフレーム出力TD_10Gは、BUF#1から各TR#1〜TR#Nの10Gbit/s用入力ポートに対して並列的に下りフレーム出力TX_10Gとして分配される。また、PON制御回路12の1Gbit/s用出力ポートから出力された下りフレーム出力TD_1Gは、BUF#2から各TR#1〜TR#Nの1Gbit/s用入力ポートに対して並列的に下りフレーム出力TX_1Gとして分配される。
[選択・分配回路の構成例5]
次に、図6を参照して、本実施の形態にかかる選択・分配回路13の構成例5について説明する。
図2に示したOLT1の構成を10G−EPONシステムに適用する場合、選択回路21としては、前述した図5A,図5Bの構成例に代えて、前述の図3Aに示した選択回路21からなる、10Gbit/s用および1Gbit/s用の独立した2つの選択回路21を並列的に設けてもよい。
図6は、第2の実施の形態にかかる選択回路(10G/1G並列方式)の構成例であり、ここでは、前述の図3Aに示した選択回路21からなる10Gbit/s用選択回路21Aと、前述の図3Aに示した選択回路21からなる1Gbit/s用選択回路21Bとが並列的に設けられている。なお、分配回路22は、図5Bに示した構成例でよい。
10Gbit/s用選択回路21Aは、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)から出力された10Gbit/s用の上りフレーム出力RXのいずれか1つを選択してPON制御回路12へ出力する機能を有している。1Gbit/s用選択回路21Bは、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)から出力された1Gbit/s用の上りフレーム出力RXのいずれか1つを選択してPON制御回路12へ出力する機能を有している。
この場合、OLT1の各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)は、上りフレームの出力ポートとして、10Gbit/s用出力ポートと1Gbit/s用出力ポートとを備え、下りフレームの入力ポートとして、10Gbit/s用入力ポートと1Gbit/s用入力ポートとを備えているものとする。また、LOS出力は、10Gbit/sおよび1Gbit/sにかかわらず、光スプリッタ2からの光信号の入力有無に応じて出力されるものとする。
また、OLT1のPON制御回路12は、上りフレーム入力が10Gbit/sと1Gbit/sの両方の入力に対応可能な構成とされており、下りフレームの出力ポートとして、10Gbit/s用出力ポートと1Gbit/s用出力ポートとを備え、上りフレームの入力ポートとして、10Gbit/s用入力ポートと1Gbit/s用入力ポートとを備えているものとする。また、PON制御回路12は、各ONU3に対して上り帯域割当時に10Gbit/sでのフレーム送信を許可するのか、1Gbit/sでのフレーム送信を許可するのかを認識しており、そのフレームの伝送速度設定出力(10G/1G)を選択・分配回路13に出力する機能を有しているものとする。
これにより、ONU3から送信された10Gbit/sの上りフレームは、TR#1〜TR#Nの10Gbit/s用出力ポートから出力され、10Gbit/s用選択回路21Aへ入力されて、各TR#1〜TR#NからのLOS出力に基づき選択された後、PON制御回路12の10Gbit/s用入力ポートへ入力される。また、ONU3から送信された1Gbit/sの上りフレームは、TR#1〜TR#Nの1Gbit/s用出力ポートから出力され、1Gbit/s用選択回路21Bへ入力されて、各TR#1〜TR#NからのLOS出力に基づき選択された後、PON制御回路12の1Gbit/s用入力ポートへ入力される。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、N個の光トランシーバ11と1個のPON制御回路12との間に選択・分配回路13を設け、選択・分配回路13が、時分割で到来する上りフレームに対応する光トランシーバ11を選択することにより、当該トランシーバ11で光電変換された上りフレームをPON制御回路12に転送するとともに、PON制御回路12からの下りフレームを各光トランシーバ11に分配し、電源制御回路23が、光トランシーバ11ごとに設定されている当該光トランシーバ11の運用状況PSに基づいて、これら光トランシーバ11のうち休止中に設定されている休止光トランシーバ11に対する電源供給を停止するとともに、選択・分配回路13のうち、当該休止光トランシーバ11から出力される上りフレームの転送に使用される回路の一部または全部に対する電源供給を停止するようにしたものである。
これにより、OLT1において、最大N×32台のONU3が収容されるとともに、休止中の光トランシーバ11および当該休止光トランシーバ11から出力される上りフレームの転送に使用される回路の一部または全部に対する電源供給が停止される。
したがって、光伝送システム100におけるONU1台あたりの装置コストを削減することができるとともに、OLT1における消費電力の低減により運用コストを削減することができ、結果として、これら装置コストと運用コストを含む、光伝送システムにおけるONU1台あたりのシステムコストを低減することが可能となる。
ここで、上述した第1の実施の形態のOLT1を用いた光伝送システム100のONU1台あたりのシステムコストを、図18に示した従来のPONシステムと比較する。
N個のPON制御回路を使用する従来のPONシステムのOLTの構成と比較すると、本実施の形態のOLT1の構成の方が、選択・分配回路13が追加されてはいるが、PON制御回路12の数は少ない。
選択・分配回路13の装置コスト(必要な部品の価格、部品数の増加に伴うボード面積の増加に伴うボード価格の増加分等)をPON制御回路12の装置コストと比較した場合、選択・分配回路13のコストの方がPON制御回路12の装置コストよりも小さいため、本実施の形態のOLT1の構成の方が、装置コストは低い。特に、図3の構成を用いた場合には、低価格で小さい部品を使用することができるため、より装置コストを低減することができる。
また、10G−EPONシステムの場合は、PON制御回路12の価格がGE−PON用のPON制御回路12より大きくなることが想定されるので、選択・分配回路13の装置コスト上の優位性がより大きくなる。
また、このような回路の小規模化に伴って、回路で消費される消費電力も削減される。さらに、従来のOLT構成では、フレーム転送に使用されない回路部でも電力が無駄に消費されていたが、本実施の形態のOLT1によれば、フレーム転送時に使用されない回路部の一部または全部での消費電力も削減されるため、本実施の形態のOLT1の構成の方が、運用コストは低い。
これにより、本実施の形態のOLT1のような構成とすることにより、ONU1台あたりのシステムコストを従来のPONシステムよりも小さくすることが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、図7を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかるOLT1について説明する。図7は、第3の実施の形態にかかる選択回路の構成例である。
前述した図4の構成との差分は、光トランシーバ11のLOS出力ではなく、PON制御回路12からの上り帯域割当状況USを用いてセレクタ(SEL#1〜SEL#7)を制御している点である。このため、選択・分配回路13の選択回路21には、SEL#1〜SEL#7の動作を制御するセレクタ制御回路SCを設けている。本実施の形態にかかるOLT1におけるこのほかの構成は、第2の実施の形態と同様である。
PON制御回路12はONU3毎に上り帯域割当(フレーム送信許可)を行うので、ONU3がどの光トランシーバ11に接続されているのかが分かれば、フレーム送信を許可したONU3からの信号をPON制御回路12に対して出力するように、SEL#1〜SEL#7の動作を制御することができる。
例えば、ONU3を設置する際に、ONU3の個別ID(MACアドレス、もしくは、その他のシリアル番号等)と接続する光トランシーバ11との対応をセレクタ制御回路SCに対して設定することができる。
ONU3がどの光トランシーバ11に接続されているのかを設定する別の方法として、以下のような方法もある。(1)登録要求(Register Request)フレームの送信を許可する期間(Discovery Window)において、特定の1個の光トランシーバ11からの入力のみをPON制御回路12に対して出力するようにSEL#1〜SEL#7を設定する。(2)上記の設定の期間に登録要求(Register Request)フレームを送信したONU3のMACアドレスを上記の特定の光トランシーバ11のIDに対応させる。(3)登録要求(Register Request)フレームの送信を許可する期間(Discovery Window)におけるSEL#1〜SEL#7の設定を周期的に変えることにより、すべての光トランシーバ11に接続されるONU3からの登録要求(Register Request)フレームの受信と、各ONU3のMACアドレスを接続している光トランシーバ11のIDに対応させることが可能となる。
選択回路21において、セレクタ制御回路SCは、ONU3と光トランシーバ11との接続関係の設定に従い、PON制御回路12からの上り帯域割当状況USに基づいて、SEL#1〜SEL#7の動作を制御し、TR#1〜TR#8から1つの光トランシーバ11の上りフレーム出力RXを選択し、PON制御回路12へ出力する機能を有している。
上り帯域割当状況USは、各ONU3に対して時分割で割り当てた上りフレーム送信用通信帯域の割当状況に基づいて、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとにPON制御回路12が生成した、当該光トランシーバ11に接続されている各ONU3から時分割で到来する上りフレームの到来期間を示す情報である。この上り帯域割当状況USは、例えば、各ONU3からの上りフレーム到着時刻と上りフレーム長とからなり、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに出力される。
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、光トランシーバ11として従来のPONシステムと同様のものを用いた場合、最大で「N×32」台のONU3との通信が可能となる。例えば、N=4の場合は最大128台、N=16の場合は最大512台のONU3との通信が可能となる。
また、本実施の形態の構成を10G−EPONシステムに適用することも可能である。ONU1台あたりのシステムコストについても、第2の実施の形態の構成は、第1の実施の形態の構成と同等であり、従来の構成よりコストが小さくなる。
[第4の実施の形態]
次に、図8、図9A、および図9Bを参照して、本発明の第4の実施の形態にかかるOLT1について説明する。
図8は、第4の実施の形態にかかる光伝送システムおよびOLTの構成を示すブロック図である。図2の構成との差分は、PON制御回路12が2個、選択・分配回路13に接続されている点である。この例では、PONC#1が運用用のPON制御回路12として、PONC#2が予備用のPON制御回路12として設けられている。
図9Aは、第4の実施の形態にかかる選択回路の構成例である。図9Bは、第4の実施の形態にかかる分配回路の構成例である。図3A,図3Bの構成との差分は、OR回路(OR)から出力された1つの上りフレーム出力RDを2個のPON制御回路12(PONC#1,PONC#2)に対して上りフレーム出力RD(RD1,RD2)として分配出力している点と、2個のPON制御回路12(PONC#1,PONC#2)からの下りフレーム出力TD1,TD2の何れか一方を光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)への下りフレームTDとして選択するセレクタSELと、PON制御回路12(PONC#1,PONC#2)からの動作状況ST1,ST2(ST)に応じてセレクタSELの動作を制御するセレクタ制御回路SCとを備える点である。本実施の形態にかかるOLT1におけるこのほかの構成は、第2の実施の形態と同様である。
本実施の形態のOLT1は、2個のPON制御回路12(PONC#1,PONC#2)を搭載しており、片方を予備用としている。この例では、PONC#2を予備用とする。
これにより、PONC#1は、ST1により運用中であることをSCに通知し、予備用のPONC#2は、ST2により待機中であることをSCに通知する。
SCは、運用中であるPONC#1の下りフレーム出力TD1を選択するように、SELの動作を制御する。これにより、SELで選択されたPONC#1の下りフレーム出力TD1が光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)へ分配される。
この状態で、PONC#1に不具合が発生した場合、PONC#1は、SCへ不具合が発生したことをST1により通知するとともに、PONC#2に対して待機中から運用中への変更をST3により指示する。PONC#2は、PONC#1からのST3により運用中への変更の指示を受けて、SCへ待機中から運用中に変更されたことをST2により通知する。
SCは、ST2によりPONC#2が運用中に変化したことを確認した後、運用中に変更されたPONC#2の下りフレーム出力TD2を選択するように、SELの動作を制御する。これにより、SELで選択されたPONC#2の下りフレーム出力TD2がTR#1〜TR#Nへ分配される。
このようにして、本実施の形態のOLT1では、運用中のPONC#1から予備用のPONC#2に切り替えられるので、PONC#2で運用中に、PONC#1を搭載したボードの交換を行うことができるようにシステムを構成しておくことにより、PONC#1の故障等により通信が停止する期間を極力小さくすることができる。
また、本実施の形態のOLT1は、その基本構成が第2の実施の形態のOLT1と同じとされているので、第2の実施の形態のOLT1と同様の効果を有している。
[第5の実施の形態]
次に、図10を参照して、本発明の第5の実施の形態にかかる光伝送システム100およびOLT(局側装置)1について説明する。図10は、第5の実施の形態にかかる光伝送システムおよびOLTの構成を示すブロック図である。
本実施の形態は、前述した第1の実施の形態における電源供給制御の具体例として、電源制御回路23が、ONU3ごとに設定されている当該ONU3のスリープ状況SSから抽出した光トランシーバ11ごとの光トランシーバ別スリープ状況に基づいて、光トランシーバ11のうち、当該光トランシーバ11に接続されているすべてのONU3がスリープ状態にあるスリープ中光トランシーバ11に対する電源供給を停止するようにしたものである。
[選択回路および電源制御回路の構成例]
図11を参照して、本実施の形態にかかる選択回路21および電源制御回路23の構成例について説明する。
前述した図3Aの選択回路21に、電源制御回路23を設けた場合、上りフレームが到来していない光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に対応する回路部への電源供給を停止することができ、消費電力を削減できる。
図11は、第5の実施の形態にかかる選択回路および電源制御回路の構成例であり、図3Aの選択回路21に対して電源制御回路23を設けた構成例が示されている。なお、分配回路22は、図3Bに示した構成例でよい。
選択回路21は、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに設けられたN個のバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)により、当該光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)で光電気変換された上りフレームの信号を増幅出力し、これらバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)から出力された上りフレームの信号の論理和出力をOR回路(OR)により生成し、PON制御回路12に出力する機能を有している。
電源制御回路23は、ONU3ごとに設定されているPON制御回路12からのスリープ状況SSから、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとの光トランシーバ別スリープ状況を抽出する機能と、これら光トランシーバ別スリープ状況に基づいて、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち、当該光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に接続されているすべてのONU3がスリープ状態にあるスリープ中光トランシーバTR#i(iは1〜Nの整数)に対する電源供給を停止する機能と、選択回路21のうち当該スリープ中光トランシーバTR#iから出力される上りフレームの転送に使用される回路の一部または全部に対する電源供給を停止する機能とを有している。
図11に示すように、電源制御回路23には、主な回路部として、第1の電源スイッチ(SWA#1〜SWA#N)、第2の電源スイッチ(SWB#1〜SWB#N)、および電源スイッチ制御回路23Aが設けられている。
第1の電源スイッチ(SWA#1〜SWA#N)は、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに設けられて、電源スイッチ制御回路23Aからの指示に応じて、動作電位Vccと接地電位GNDのいずれかを、対応する光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)へ切替供給する機能を有している。
第2の電源スイッチ(SWB#1〜SWB#N)は、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに設けられて、電源スイッチ制御回路23Aからの指示に応じて、動作電位Vccと接地電位GNDのいずれかを、選択回路21のうち当該光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)と対応する回路部、例えばバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)に切替供給する機能を有している。
電源スイッチ制御回路23Aは、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち、スリープ中光トランシーバTR#i以外については、対応する第1の電源スイッチ(SWA#i)および第2の電源スイッチ(SWB#i)に対して電源供給を指示する機能と、スリープ中光トランシーバTR#iについては、対応する第1の電源スイッチ(SWA#j)および第2の電源スイッチ(SWB#j)に対して電源供給の停止を指示する機能とを有している。
一方、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)は、対応する第1の電源スイッチ(SWA#1〜SWA#N)から動作電位Vccが供給された場合、接続されている光スプリッタ2との間で光通信動作を行う機能と、第1の電源スイッチ(SWA#1〜SWA#N)から接地電位GNDが供給された場合、光通信動作を停止する機能とを有している。
また、バッファ回路(BUF#1〜BUF#N)は、オペアンプなどの増幅回路からなり、対応する第2の電源スイッチ(SWB#1〜SWB#N)から動作電位Vccが供給された場合、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)から入力された上りフレームの信号を増幅して、OR回路(OR)に出力する機能と、第2の電源スイッチ(SWB#1〜SWB#N)から接地電位GNDが供給された場合、増幅動作を停止して接地電位(GND)を出力する機能とを有している。
光伝送システム100において、各ONU3のうち、OLT1へ送信すべき上りデータを保持していないONU3については、OLT1のPON制御回路12が当該ONU3に対して任意のスリープ期間を割り当て、このスリープ期間において省電力状態すなわちスリープ状態へ移行するよう、OLT1から当該ONU3に指示する機能が設けられる場合がある。スリープ状況SSは、このような各ONU3に割り当てられたスリープ期間を示す情報であり、例えばスリープ期間の開始時刻とスリープ期間長とから構成されている。
このように、各ONU3のスリープ期間は、それぞれのONU3における上りデータの保持状況等に依存して割り当てられるが、いずれかの光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に接続されている各ONU3のスリープ期間が重複して、このスリープ重複期間だけこれらすべてのONU3がスリープ中となる場合がある。このような場合、当該光トランシーバ11と対応する光スプリッタ2との間において、実質的にフレーム通信が行われることはない。
本実施の形態は、このようなスリープ重複期間に着目し、各ONU3のスリープ状況SSから抽出した光トランシーバ別スリープ状況に基づいて、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち、接続されているONU3のすべてがスリープ中であるスリープ中光トランシーバTR#iに対して、スリープ重複期間だけ電源供給を停止するようにしたものである。
したがって、光トランシーバ別スリープ状況に基づいて、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち、接続されているONU3のすべてがスリープ中であるスリープ中光トランシーバTR#iについては、電源スイッチ制御回路23Aからのスリープ重複期間に同期した指示に応じて、対応するSWA#iから当該TR#iに対して接地電位GNDが供給されるとともに、対応するSWB#iから当該TR#iに対応するBUF#iに対して接地電位GNDが供給される。これにより、休止中のTR#iおよびこれに対応するBUF#iへの電源供給が停止されて、これら回路部での消費電力が削減されることになる。
また、スリープ中光トランシーバTR#i以外の光トランシーバTR#j(jは1〜Nのうちi以外の整数)については、電源スイッチ制御回路23Aからの指示に応じて、対応するSWA#jから当該TR#jに対して動作電位Vccが供給されるとともに、対応するSWB#jから当該TR#jに対応するBUF#jに対して動作電位Vccが供給される。
なお、以上では、ONU3ごとに設定されているPON制御回路12からのスリープ状況SSから、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとの光トランシーバ別スリープ状況を抽出する動作について、電源制御回路23が実行する場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、PON制御回路12において、光トランシーバ別スリープ状況を抽出して、接続されているすべてのONU3がスリープ状態にあるスリープ中光トランシーバTR#iとそのスリープ重複期間を特定し、電源制御回路23がPON制御回路12から通知されたTR#iとスリープ重複期間を示す電源停止情報に基づき、TR#1に対する電源供給を停止するようにしてもよい。
また、以上では、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)の光トランシーバ別スリープ状況に応じて、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)およびこれに対応するバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)への電源供給を制御する場合について説明したが、これに加えて、各ONU3に対して時分割で割り当てた上り帯域割当状況USに基づいて、バッファ回路(BUF#1〜BUF#N)への電源供給を制御してもよい。
上り帯域割当状況USは、各ONU3に対して時分割で割り当てた上りフレーム送信用通信帯域の割当状況に基づいて、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとにPON制御回路12が生成した、当該TR#k(kは1〜Nの整数)に接続されている各ONU3から時分割で到来する上りフレームの到来期間を示す情報である。この上り帯域割当状況USは、例えば、各ONU3からの上りフレーム到着時刻Tsと上りフレーム長Tlとからなり、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに出力される。
電源スイッチ制御回路23Aは、この上り帯域割当状況USに基づいて、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)への上りフレームの到来期間に合わせて、当該TR#kに対応するBUF#kに電源供給するよう、当該光トランシーバ11に対応するSWB#kに対して指示すればよい。
これにより、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち運用中のTR#kに対応するBUF#kに対して、上りフレームが到来する期間には、SWB#kから動作電位Vccが供給され、上りフレームが到来しない期間には、SWB#kからBUF#kに対する動作電位Vccの供給が停止される。
したがって、上りフレームが到来していないバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)に対しては、動作電位Vccの供給が停止されるため、無駄な電力消費が抑止され、選択回路21における消費電力が削減される。また、図3AのAND回路(AND#1〜AND#N)に代えて、バッファ回路(BUF#1〜BUF#N)により、上りフレーム出力RXが、上り帯域割当状況USでマスク(ゲーティング)されることになる。
なお、本実施の形態にかかる図10の選択回路21については、図11に示した構成例に限定されるものではなく、第2の実施の形態と同様にして、前述の図3Aや図4に示した選択回路21を適用してもよい。また、第3の実施の形態と同様にして、図7の選択回路21を適用してもよい。
また、本実施の形態にかかる図10の選択・分配回路13を10G−EPONシステムに適用する場合には、第2の実施の形態と同様にして、前述の図5Aおよび図5Bに示した選択回路21および分配回路22を適用してもよく、あるいは、図5Aの選択回路21に代えて前述の図6に示した選択回路21を適用してもよい。
また、本実施の形態にかかる図10の選択・分配回路13を複数のPON制御回路12に適用する場合には、第4の実施の形態と同様にして、前述の図8、図9A、および図9Bに示した選択・分配回路13、選択回路21および分配回路22を適用してもよい。
[第6の実施の形態]
次に、図12を参照して、本発明の第6の実施の形態にかかる光伝送システム100およびOLT(局側装置)1について説明する。図12は、第6の実施の形態にかかる光伝送システムおよびOLTの構成を示すブロック図である。
本実施の形態は、前述した第1の実施の形態における電源供給制御の具体例として、電源制御回路23が、時分割で到来する上りフレームの到来期間を示す上り帯域割当状況USに基づいて、選択・分配回路13のうち、当該上りフレームの転送に使用されない回路の一部または全部に対する電源供給を停止するようにしたものである。
[選択回路および電源制御回路の構成例1]
図13Aおよび図13Bを参照して、本実施の形態にかかる選択回路21および電源制御回路23の構成例について説明する。
図12の選択回路21に、電源制御回路23を設けた場合、上りフレームが到来していない光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に対応する回路部への電源供給を停止することができ、消費電力を削減できる。
図13Aは、第6の実施の形態にかかる選択回路および電源制御回路の構成例であり、図3Aの選択回路21に対して電源制御回路23を設けた構成例が示されている。なお、分配回路22は、図3Bに示した構成例でよい。
選択回路21は、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに設けられたN個のバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)により、当該光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)で光電気変換された上りフレームの信号を増幅出力し、これらバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)から出力された上りフレームの信号の論理和出力をOR回路(OR)により生成し、PON制御回路12に出力する機能を有している。
電源制御回路23は、PON制御回路12から出力された、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に関する上り帯域割当状況USに基づいて、電源スイッチ(SW#1〜SW#N)により、当該光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に対応するバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)への電源供給を制御する機能を有している。
図13Aに示すように、この電源制御回路23には、主な回路部として、電源スイッチ制御回路23Aと、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)にそれぞれ対応するN個の電源スイッチ(SW#1〜SW#N)とが設けられている。
電源スイッチ制御回路23Aは、PON制御回路12から出力された上り帯域割当状況USに基づいて、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)から出力される上りフレーム出力RXに同期して、当該光トランシーバ(TR#1〜TR#N)に対応する電源スイッチ(SW#1〜SW#N)を制御する機能を有している。
電源スイッチ(SW#1〜SW#N)は、電源スイッチ制御回路23Aからの指示に基づき、動作電位Vccと接地電位GNDのいずれかを、選択回路21のうち当該光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)と対応する回路部、例えばバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)に切替供給する機能を有している。
バッファ回路(BUF#1〜BUF#N)は、オペアンプなどの増幅回路からなり、電源スイッチ(SW#1〜SW#N)から動作電位Vccが供給された場合、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)から入力された上りフレームの信号を増幅して、OR回路(OR)に出力する機能と、電源スイッチ(SW#1〜SW#N)から接地電位GNDが供給された場合、増幅動作を停止して接地電位(GND)を出力する機能とを有している。
図13Bは、図13Aの電源制御回路の動作を示すタイミングチャートである。上り帯域割当状況USは、各ONU3に対して時分割で割り当てた上りフレーム送信用通信帯域の割当状況に基づいて、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとにPON制御回路12が生成した、当該光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に接続されている各ONU3から時分割で到来する上りフレームの到来期間を示す情報である。この上り帯域割当状況USは、例えば、図13Bに示すように、各ONU3からの上りフレーム到着時刻Tsと上りフレーム長Tlとからなり、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに出力される。
電源スイッチ制御回路23Aは、この上り帯域割当状況USに基づいて、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)への上りフレームの到来期間に合わせて、当該光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に対応するバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)に電源供給するよう、当該光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に対応する電源スイッチ(SW#1〜SW#N)に対して指示する。
この際、電源スイッチ制御回路23Aが、電源スイッチ(SW#1〜SW#N)およびバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)の立ち上がり遅れや上りフレームの遅延を考慮して、Tsより立ち上がり時間Tonだけ遡った時点から、上りフレーム終端時刻Ts+Tlより遅延時間ΔTeだけ経過した時点までの、余裕を見込んだ電源供給期間を特定し、この電源供給期間にわたり電源供給するよう指示してもよい。
これにより、複数の光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)を備えるOLT1であっても、これら光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに設けられた後段回路に対する電源供給を正確に制御することができる。したがって、これら後段回路における消費電力を的確に削減しつつ、これら後段回路での消費電力削減に起因する上りフレーム転送動作への影響を抑制して安定動作を実現することが可能となる。
なお、電源供給期間については、PON制御回路12で上りフレーム送信用通信帯域に含めることも考えられるが、これには電源制御の対象となる回路部品の起動時間などの動作特性をパラメータとして帯域割当処理時に取り込む独自の帯域割当アルゴリズムが必要となり、帯域割当アルゴリズムの複雑化につながる。本実施の形態によれば、各ONU3に通知される通信帯域の割当状況に基づいて、電源スイッチ制御回路23Aで電源供給期間を特定するようにしたので、帯域割当アルゴリズムに変更を加える必要がなく、また、いずれの帯域割当アルゴリズムにも対応することができ、極めて適応性の高いOLT1を実現できる。
これにより、上りフレームが到来する期間には、電源スイッチ(SW#1〜SW#N)からバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)に対して動作電位Vccが供給され、上りフレームが到来しない期間には、電源スイッチ(SW#1〜SW#N)からバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)に対する動作電位Vccの供給が停止される。
したがって、上りフレームが到来していないバッファ回路(BUF#1〜BUF#N)に対しては、動作電位Vccの供給が停止されるため、無駄な電力消費が抑止され、選択回路21における消費電力が削減される。また、図3AのAND回路(AND#1〜#N)に代えて、バッファ回路(BUF#1〜BUF#N)により、上りフレーム出力RXが、上り帯域割当状況USでマスク(ゲーティング)されることになる。
なお、本実施の形態にかかる図12の選択回路21については、図13Aに示した構成例に限定されるものではなく、第2の実施の形態と同様にして、前述の図3Aや図4に示した選択回路21を適用してもよい。
また、本実施の形態にかかる図12の選択・分配回路13を10G−EPONシステムに適用する場合には、第2の実施の形態と同様にして、前述の図5Aおよび図5Bに示した選択回路21および分配回路22を適用してもよく、あるいは、図5Aの選択回路21に代えて前述の図6に示した選択回路21を適用してもよい。
また、本実施の形態にかかる図12の選択・分配回路13を複数のPON制御回路12に適用する場合には、第4の実施の形態と同様にして、前述の図8、図9A、および図9Bに示した選択・分配回路13、選択回路21および分配回路22を適用してもよい。
また、本実施の形態にかかる図12の選択回路21については、第3の実施の形態と同様にして、図7の選択回路21を適用してもよい。これにより、光スプリッタ2からの光信号が入力されていない光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に対応する回路部への電源供給を停止することができ、消費電力を削減できる。
[選択回路および電源制御回路の構成例2]
図14Aは、第6の実施の形態にかかる選択回路および電源制御回路の他の構成例であり、図7の選択回路21に対して電源制御回路23を設けた構成例が示されている。なお、分配回路22は、図3Bに示した構成例でよい。
電源制御回路23は、セレクタ(SEL#1〜SEL#7)の切替制御状態に基づいて、複数の電源スイッチ(SW#0〜SW#1)により、セレクタ(SEL#1〜SEL#7)の切替制御状態に基づいて、これらセレクタ(SEL#1〜SEL#7)のうち上りフレームが通過しないセレクタの一部または全部に対する電源供給を停止する機能を有している。
電源制御回路23には、主な回路部として、電源スイッチ#0,#1が設けられている。
電源スイッチ(SW#0)は、セレクタ(SEL#7)に入力される選択回路21からの切替信号(反転値)に基づき、動作電位Vccと接地電位GNDのいずれかを、セレクタ(SEL#1〜SEL#2,SEL#5)に切替供給する機能を有している。電源スイッチ(SW#1)は、セレクタ(SEL#7)に入力される選択回路21からの切替信号に基づき、動作電位Vccと接地電位GNDのいずれかを、セレクタ(SEL#3〜SEL#4,SEL#6)に切替供給する機能を有している。
図14Bは、図14Aの電源制御回路の動作を示すタイミングチャートである。上り帯域割当状況USは、各ONU3に対して時分割で割り当てた上りフレーム送信用通信帯域の割当状況に基づいて、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとにPON制御回路12が生成した、当該光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)に接続されている各ONU3から時分割で到来する上りフレームの到来期間を示す情報である。この上り帯域割当状況USは、例えば、図14Bに示すように、各ONU3からの上りフレーム到着時刻Tsと上りフレーム長Tlとからなり、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)ごとに出力される。
選択回路21は、この上り帯域割当状況USに基づいて、TR#1〜TR#Nのうち、TR#1〜TR#4に関する上りフレーム到来期間については、SEL#7に対して「0」側入力への切り替えを指示し、TR#5〜TR#8に関する上りフレーム到来期間については、SEL#7に対して「1」側入力への切り替えを指示する。
これにより、例えば、SEL#7で「0」側の入力が選択された場合、SW#0がSEL#1〜SEL#2,SEL#5に動作電位Vccを供給し、SW#1がSEL#3〜SEL#4,SEL#6への電源供給を停止する。一方、SEL#7で「1」側の入力が選択された場合、SW#0がSEL#1〜SEL#2,SEL#5への電源供給を停止し、SW#1がSEL#3〜SEL#4,SEL#6に動作電位Vccを供給する。
したがって、SEL#1〜SEL#6のうちの半分に対し、動作電位Vccの供給が停止されるため、無駄な電力消費が抑止され、選択回路21における消費電力が削減される。
なお、選択回路21において、SW#1〜SW#2およびSEL#1〜SEL#7の立ち上がり遅れや上りフレームの遅延を考慮して、Tsより立ち上がり時間Tonだけ遡った時点から、上りフレーム終端時刻Ts+Tlより遅延時間ΔTeだけ経過した時点までの、余裕を見込んだ電源供給期間を算出し、この電源供給期間にわたり電源供給するよう指示してもよい。これにより、安定した上りフレームの転送処理を実現できる。
[第7の実施の形態]
次に、図15を参照して、本発明の第7の実施の形態にかかるOLT1について説明する。
図15は、第7の実施の形態にかかるOLTの構成を示すブロック図である。前述した図3Cの構成との差分は、光スプリッタ2(SP#1〜SP#N)と光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)との間に、これら光スプリッタ2(SP#1〜SP#N)と光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)とを、任意に切替接続するN×Nの光スイッチ10を備える点である。
光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち、いずれかで故障が発生した場合、当該光トランシーバ11TR#i(iは1〜Nの整数)に接続されていた光スプリッタSP#2に収容されているONU3のフレーム通信を復旧させるため、当該SP#2を他の使用可能な代替となる光トランシーバ11#j(jは1〜Nの整数)に接続する必要がある。
ここで、光伝送システム100には、一般に、光トランシーバ11での故障発生を、通信異常としてOLT1や当該OLT1に接続されている他の通信機器で検出されてオペレータに通知される仕組みが設けられている。したがって、この通知に応じたオペレータによる復旧作業として、図2Cで説明したように、故障発生した光トランシーバ11の運用状況PSが休止中に設定変更され、代替となる光トランシーバ11の運用状況PSが運中に設定変更されることになる。
本実施の形態では、PON制御回路12で管理されている各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)の運用状況PSが、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)での故障発生に応じて、オペレータにより設定変更されることに着目し、この運用状況PSに基づきPON制御回路12から光スイッチ10を切替制御することにより、当該光スプリッタ2の切替接続を行うようにしたものである。
すなわち、本実施の形態にかかるPON制御回路12は、各TR#1〜TR#Nのうち、第1の光トランシーバ11(TR#i)の運用状況PSが休止中に変更され、かつ、第2の光トランシーバ11(TR#j)の運用状況PSが運用中に変更された場合、光スイッチ制御信号CNTにより光スイッチ10を切替制御して、当該第1の光トランシーバ(TR#i)に接続されている光スプリッタ2を当該第2の光トランシーバ11(TR#j)に切替接続する機能を有している。
これにより、オペレータの復旧作業による、TR#iとTR#jの運用状況PSの変更に応じて、PON制御回路12により光スイッチ10が自動的に切替制御される。したがって、故障発生したTR#iに接続されていたSP#iが、代替となるTR#jに切替接続されるため、当該SP#iに収容されているONU3のフレーム通信を復旧することができる。
また、図3Cと同様に、このような運用状況PSの変更に応じて電源制御回路23の電源スイッチ制御回路23Aが、故障発生したTR#iに対応する第1および第2の電源スイッチ(SWA#i,SWB#i)に対して電源供給の停止を指示するとともに、代替となるTR#jに対応する第1および第2の電源スイッチ(SWA#j,SWB#j)に対して電源供給の開始を指示する。これにより、SWA#i,SWB#iからTR#iおよびBUF#iに対する電源供給が停止され、SWA#j,SWB#jからTR#jおよびBUF#jに対する電源供給が開始される。
また、以上では、オペレータによる運用状況PSの変更に応じて、光スイッチ10を切替制御する場合を例として説明したが、各光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)の故障発生をPON制御回路12で監視している場合には、オペレータによる運用状況PSの変更を待つことなく、PON制御回路12が自律的に運用状況PSを変更するとともに、光スイッチ10を切替制御するようにしてもよい。
PON制御回路12における光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)の故障監視については、例えば、選択・分配回路13から転送される上りフレームのフレーム間隔をTR#1〜TR#Nごとに監視し、当該フレーム間隔が所定の監視期間を超えたTR#iが発生した時点で、当該TR#iを故障光トランシーバ11(TR#i)として判定すればよい。
また、代替トランシーバ11(TR#j)については、運用状況PSが休止中であってかつ使用可能な、TR#i以外の他の光トランシーバ11#jをTR#jとして1つ選択すればよい。なお、運用状況PSが休止中の光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)には、故障中で使用不可能なものも含まれるため、運用状況PSに当該TR#1〜TR#Nの使用可否を示す情報を添付しておけばよい。
したがって、PON制御回路12は、いずれかのTR#1〜TR#Nが故障光トランシーバ11(TR#i)として判定された場合、当該TR#iの運用状況PSを休止中であってかつ使用不可と変更するとともに、運用状況PSが休止中であってかつ使用可能な他の代替光トランシーバ11(TR#j)を1つ選択して運用状況PSを運用中に変更し、光スイッチ10を切替制御して、当該故障TR#iに接続されている光スプリッタ2を代替TR#jに切替接続すればよい。
これにより、オペレータによる運用状況PSの変更を待つことなく、PON制御回路12により自律的に運用状況PSが変更されて、光スイッチ10が切替制御されるとともに、この運用状況PSの変更に応じた電源スイッチ制御回路23Aからの指示に応じて、第1の電源スイッチ(SWA#1〜SWA#N)および第2の電源スイッチ(SWB#1〜SWB#N)により、故障TR#iおよび対応するBUF#iへの電源供給が自動的に停止されるとともに、代替TR#jおよび対応するBUF#jへの電源供給が自動的に開始される。
したがって、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)の故障発生に必要となるオペレータの復旧作業を自動化でき、かかる作業負担を大幅に削減できるとともに、復旧までに要する所要時間を大幅に短縮することが可能となる。
なお、図15に示した本実施の形態にかかる光スイッチ10については、図3Cに示した構成例だけでなく、前述の図11や図13Aに示した構成例に適用してもよい。
[第8の実施の形態]
次に、図16を参照して、本発明の第8の実施の形態にかかるOLT1について説明する。
図16は、第8の実施の形態にかかるOLTの構成を示すブロック図である。図11の構成との差分は、光スプリッタ2(SP#1〜SP#N)と光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)との間に、これら光スプリッタ2(SP#1〜SP#N)と光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)とを、任意に切替接続するN×Nの光スイッチ10を備える点と、光トランシーバ11毎に異なる下りの波長を使用する点である。
前述したように、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のいずれかにおいて、接続されている各ONU3のスリープ期間が重複して、このスリープ重複期間だけこれらすべてのONU3がスリープ中となった場合、当該光トランシーバ11と対応する光スプリッタ2との間において、実質的にフレーム通信が行われることはない。
したがって、このような状況を意図して作り出せば、すなわち、スリープ中のONU3を特定の光トランシーバ11に切替接続すれば、当該光トランシーバ11への電源供給を停止することが可能となる。
ここで、本発明では、前述したように、PON制御回路12において、N個の光スプリッタ2(SP#1〜SP#N)に接続されている最大N×32個のONU3のうち、OLT1とセッションを接続確立しているすべてのONU3に対して、これらONU3から異なる時刻に発光(上りフレーム送信)されるよう、上りフレーム送信用の通信帯域を時分割で割り当てる上り帯域割当(grant割当)を行うものとなっている。
したがって、図16に示すように、光スプリッタ2(SP#1〜SP#N)と光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)との間に光スイッチ10を設けて、ONU3に対する上り帯域割当のタイミングに合わせて光スイッチ10を切替制御することにより、それぞれのONU3を個別に任意の光トランシーバ11に接続することができる。
下りについては、接続するONU3を波長可変型とし、接続する光トランシーバ11の下り波長をOLT1からの指示により選択することにより任意の光トランシーバ11に接続することができる。
本実施の形態は、このような仕組みを利用して、スリープ中のONU3を特定の光トランシーバ11に切替接続するとともに、当該光トランシーバ11への電源供給を停止するようにしたものである。
すなわち、本実施の形態にかかるPON制御回路12は、各加入者側装置のスリープ状況および上り帯域割当状況USに基づいて、光スイッチ制御信号CNTにより光スイッチ10を切替制御する機能とONU3を制御する機能を有している。
また、電源制御回路23は、スリープ中光トランシーバTR#iに対する電源供給を停止する機能を有している。
本実施の形態においても、スリープ中光トランシーバTR#iに対する電源供給を、特定の電源停止期間だけ間欠的に停止する際、このTR#iに対して、当該電源停止期間においてだけ、TR#iに対してスリープ中のONU3のみ接続し、通信中のONU3を接続してはならないことになり、電源停止期間以外の期間については、スリープ中のONU3を切替接続してもよい。この電源停止期間については、周期的に設定してもよく、スリープ状況SSに合わせて、より多くのONU3がスリープする期間を選択してもよい。
したがって、電源を停止するTR#iの選択方法については、ラウンドロビンなどの手法により、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうちからいずれか1つをTR#iとして選択する方法が考えられる。また、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のうち、スリープ中ONU3の数が最も多いものや、通信中ONU3の数が最も少ないものを選択することにより、光スイッチ10での切替動作を低減させるようにしてもよい。
これにより、光トランシーバ11(TR#1〜TR#N)のいずれかにおいて、接続されている各ONU3のスリープ期間が重複するスリープ重複期間に、当該光トランシーバ11への電源供給を停止する場合と比較して、より高い頻度でスリープ中光トランシーバTR#iへの電源供給を停止することができる。したがって、より効率よく、OLT1全体の消費電力を削減することが可能となる。
また、図16の構成において、OLT1の光トランシーバ11毎に上りの波長を変え、光スイッチ10を波長選択型のスイッチ、ONU3を波長可変型とし、OLT1からの指示でONU3の上りの波長を変えることにより、切替接続を行う構成としても良い。この場合、上り帯域割当状況USのタイミングに合わせた光スイッチ10の切替制御は不要となる(波長により自動的に切り替わる)。
図16の構成において、ONU3が出力するデータの先頭部等に接続する光トランシーバ11の識別情報を付加することにより光スイッチ10で切替接続を行う構成としても良い。この場合、上り帯域割当状況USのタイミングに合わせた光スイッチ10の切替制御は不要(識別情報により自動的に切り替わる)となり、OLT1の光トランシーバ11、ONU3ともすべて同じ波長を上りで使用することが可能である(波長可変型にする必要も無い)。
なお、図16に示した本実施の形態にかかる光スイッチ10については、図11に示した構成例だけでなく、前述の図3Cや図13Aに示した構成例に適用してもよい。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
例えば、図4、図5A、図6、図7、及び、図9Aの光トランシーバ11と選択回路21は電源制御の対象となっていないが、図3Cの光トランシーバ11及び選択回路21と同様に電源制御を行うように変更することが可能である。
なお、選択回路21の電源制御を光トランシーバ11毎ではなく、複数の光トランシーバ11を単位として行っても良い。例えば、図7の選択回路21を電源制御の対象とする場合、TR#1とTR#2の両方への電源供給を停止する場合に、SEL#1への電源供給も停止する。図7の選択回路21で上り帯域割当状況USによる電源制御を行う場合は、SEL#1〜SEL#7の内、電源供給が必要な3個のセレクタを除いた4個のセレクタへの電源供給を停止するようにしても良い。
100…光伝送システム、1…OLT(局側装置)、2,SP…光スプリッタ、3…ONU(加入者側装置)、10…光スイッチ、11,TR…光トランシーバ、12,PON…PON制御回路、13…選択・分配回路、21…選択回路、21A…10Gbit/s用選択回路、21B…1Gbit/s用選択回路、22…分配回路、23…電源制御回路、23A…電源スイッチ制御回路、AND…AND回路、OR…OR回路、BUF…バッファ回路、SEL…セレクタ、SC…セレクタ制御回路、F1,F2…光ファイバ、RX,RD…上りフレーム出力、TX,TD…下りフレーム出力、LOS…LOS出力、PS…運用状況、SS…スリープ状況、US…上り帯域割当状況、ST…動作状況、CNT…光スイッチ制御信号。

Claims (18)

  1. N(Nは2以上の整数)個の光スプリッタと、これら光スプリッタを介して接続された複数の加入者側装置と上位装置との間でフレームを転送処理する局側装置とを備える光伝送システムで用いられる前記局側装置であって、
    前記光スプリッタと1対1で接続されて、当該光スプリッタに接続された前記加入者側装置から前記上位装置への上りフレームの光電気変換を行うとともに、前記上位装置から前記加入者側装置への下りフレームの電気光変換を行うN個の光トランシーバと、
    前記上位装置との間で前記上りフレームおよび前記下りフレームをやり取りするとともに、前記加入者側装置のそれぞれから異なる時刻に前記上りフレームが送信されるよう、これら加入者側装置に対して上りフレーム送信用の通信帯域を時分割で割り当てるPON制御回路と、
    時分割で到来する前記上りフレームに対応する前記光トランシーバを選択することにより、当該光トランシーバで光電変換された前記上りフレームを前記PON制御回路に転送するとともに、前記PON制御回路からの下りフレームを前記光トランシーバに分配する選択・分配回路と、
    前記光トランシーバのうち前記フレームの転送に使用されない光トランシーバのいずれか、および、前記選択・分配回路のうち前記フレームの転送に使用されない回路、のうち、少なくともいずれか一方に対する電源供給を停止する電源制御回路と
    を備えることを特徴とする局側装置。
  2. 請求項1に記載の局側装置において、
    前記電源制御回路は、前記光トランシーバに関する運用状況に基づいて、これら光トランシーバのうち休止中に設定されている休止光トランシーバに対する電源供給を停止することを特徴とする局側装置。
  3. 請求項2に記載の局側装置において、
    前記電源制御回路は、前記選択・分配回路のうち、前記休止光トランシーバから運用時に出力される上りフレームの転送に使用される回路の一部または全部に対する電源供給を停止することを特徴とする局側装置。
  4. 請求項2に記載の局側装置において、
    前記選択・分配回路は、前記光トランシーバごとに設けられたN個のバッファ回路により、当該光トランシーバで光電気変換された前記上りフレームの信号を増幅出力し、これらバッファ回路から出力された当該上りフレームの信号の論理和出力を、前記PON制御回路に出力する選択回路を有し、
    前記電源制御回路は、前記光トランシーバごとに設けられて、当該光トランシーバの運用状況に基づき当該光トランシーバへの電源供給を制御するN個の第1の電源スイッチと、前記光トランシーバごとに設けられて、当該光トランシーバの運用状況に基づき当該光トランシーバに対応する前記バッファ回路への電源供給を制御するN個の第2の電源スイッチとを有する
    ことを特徴とする局側装置。
  5. 請求項2に記載の局側装置において、
    前記電源制御回路は、時分割で到来する前記上りフレームの到来期間を示す上り帯域割当状況に基づいて、前記選択・分配回路のうち、当該上りフレームの転送に使用されない回路の一部または全部に対する電源供給を停止することを特徴とする局側装置。
  6. 請求項5に記載の局側装置において、
    前記選択・分配回路は、前記光トランシーバごとに設けられたN個のバッファ回路により、当該光トランシーバで光電気変換された前記上りフレームの信号を増幅出力し、これらバッファ回路から出力された前記上りフレームの信号の論理和出力を、前記PON制御回路に出力する選択回路を有し、
    前記電源制御回路は、前記光トランシーバごとに設けられて、当該光トランシーバの運用状況に基づき当該光トランシーバへの電源供給を制御するN個の第1の電源スイッチと、前記光トランシーバごとに設けられて、当該光トランシーバに関する運用状況および上り帯域割当状況に基づき当該光トランシーバに対応する前記バッファ回路への電源供給を制御するN個の第2の電源スイッチとを有する
    ことを特徴とする局側装置。
  7. 請求項1に記載の局側装置において、
    前記電源制御回路は、前記加入者側装置ごとに設定されている当該加入者側装置のスリープ状況から抽出した前記光トランシーバごとの光トランシーバ別スリープ状況に基づいて、前記光トランシーバのうち、当該光トランシーバに接続されているすべての加入者側装置がスリープ状態にあるスリープ中光トランシーバに対する電源供給を停止することを特徴とする局側装置。
  8. 請求項7に記載の局側装置において、
    前記電源制御回路は、前記選択・分配回路のうち、前記スリープ中光トランシーバから運用時に出力される上りフレームの転送に使用される回路の一部または全部に対する電源供給を停止することを特徴とする局側装置。
  9. 請求項7に記載の局側装置において、
    前記選択・分配回路は、前記光トランシーバごとに設けられたN個のバッファ回路により、当該光トランシーバで光電気変換された前記上りフレームの信号を増幅出力し、これらバッファ回路から出力された当該上りフレームの信号の論理和出力を、前記PON制御回路に出力する選択回路を有し、
    前記電源制御回路は、前記光トランシーバごとに設けられて、当該光トランシーバの光トランシーバ別スリープ状況に基づいて、当該光トランシーバへの電源供給を制御するN個の第1の電源スイッチと、当該光トランシーバの光トランシーバ別スリープ状況に基づいて、当該光トランシーバに対応する前記バッファ回路への電源供給を制御するN個の第2の電源スイッチとを有する
    ことを特徴とする局側装置。
  10. 請求項7に記載の局側装置において、
    前記電源制御回路は、時分割で到来する前記上りフレームの到来期間を示す上り帯域割当状況に基づいて、前記選択・分配回路のうち、当該上りフレームの転送に使用されない回路の一部または全部に対する電源供給を停止することを特徴とする局側装置。
  11. 請求項10に記載の局側装置において、
    前記選択・分配回路は、前記光トランシーバごとに設けられたN個のバッファ回路により、当該光トランシーバで光電気変換された前記上りフレームの信号を増幅出力し、これらバッファ回路から出力された前記上りフレームの信号の論理和出力を、前記PON制御回路に出力する選択回路を有し、
    前記電源制御回路は、前記光トランシーバごとに設けられて、当該光トランシーバの光トランシーバ別スリープ状況に基づいて、当該光トランシーバへの電源供給を制御するN個の第1の電源スイッチと、前記光トランシーバごとに設けられて、当該光トランシーバの光トランシーバ別スリープ状況および上り帯域割当状況に基づいて、当該光トランシーバに対応する前記バッファ回路への電源供給を制御するN個の第2の電源スイッチとを有する
    ことを特徴とする局側装置。
  12. 請求項1に記載の局側装置において、
    前記電源制御回路は、時分割で到来する前記上りフレームの到来期間を示す上り帯域割当状況に基づいて、前記選択・分配回路のうち、当該上りフレームの転送に使用されない回路の一部または全部に対する電源供給を停止することを特徴とする局側装置。
  13. 請求項12に記載の局側装置において、
    前記選択・分配回路は、前記光トランシーバごとに設けられたN個のバッファ回路により、当該光トランシーバで光電気変換された前記上りフレームの信号を増幅出力し、これらバッファ回路から出力された前記上りフレームの信号の論理和出力を、前記PON制御回路に出力する選択回路を有し、
    前記電源制御回路は、前記光トランシーバごとに設けられて、前記上り帯域割当状況に基づいて、当該光トランシーバに到来する前記上りフレームの到来期間に合わせて、当該光トランシーバに対応する前記バッファ回路への電源供給を制御するN個の電源スイッチを有する
    ことを特徴とする局側装置。
  14. 請求項12に記載の局側装置において、
    前記選択・分配回路は、前記上り帯域割当状況に基づいて複数のセレクタを切替制御することにより、時分割で到来する前記上りフレームに対応する前記光トランシーバを選択し、当該光トランシーバで光電気変換された当該上りフレームを前記PON制御回路へ転送する選択回路を有し、
    前記電源制御回路は、前記セレクタの切替制御状態に基づいて、これらセレクタのうち前記上りフレームが通過しないセレクタの一部または全部に対する電源供給を停止する複数の電源スイッチを有する
    ことを特徴とする局側装置。
  15. 請求項1に記載の局側装置において、
    前記光スプリッタと前記光トランシーバとを切替接続するN×Nの光スイッチをさらに備え、
    前記PON制御回路は、前記光トランシーバのうち、第1の光トランシーバの運用状況が休止中に変更され、かつ、第2の光トランシーバの運用状況が運用中に変更された場合、前記光スイッチを切替制御して、当該第1の光トランシーバに接続されている前記光スプリッタを当該第2の光トランシーバに切替接続する
    ことを特徴とする局側装置。
  16. 請求項1に記載の局側装置において、
    前記光スプリッタと前記光トランシーバとを切替接続するN×Nの光スイッチをさらに備え、
    前記PON制御回路は、前記選択・分配回路から転送される前記上りフレームのフレーム間隔を前記光トランシーバごとに監視し、当該フレーム間隔が所定の監視期間を超えた光トランシーバが発生した時点で、当該光トランシーバを故障光トランシーバとして判定し、当該運用状況を休止中であってかつ使用不可と変更するとともに、運用状況が休止中であってかつ使用可能な他の光トランシーバを代替光トランシーバとして1つ選択して当該運用状況を運用中に変更し、前記光スイッチを切替制御して、当該故障光トランシーバに接続されている前記光スプリッタを当該代替光トランシーバに切替接続する
    ことを特徴とする局側装置。
  17. 請求項1に記載の局側装置において、
    前記光スプリッタと前記光トランシーバとを切替接続するN×Nの光スイッチをさらに備え、
    前記PON制御回路は、前記加入者側装置のスリープ状態に基づいて、前記光スイッチを切替制御し、
    前記電源制御回路は、前記光トランシーバのうちスリープ中である光トランシーバに対する電源供給を停止する
    ことを特徴とする局側装置。
  18. N(Nは2以上の整数)個の光スプリッタと、これら光スプリッタを介して接続された複数の加入者側装置と上位装置との間でフレームを転送処理する局側装置とを備える光伝送システムであって、
    前記局側装置が、請求項1〜請求項17のいずれかに記載の局側装置からなることを特徴とする光伝送システム。
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