JP6693521B2 - 宅側装置、ponシステムおよび宅側装置の制御方法 - Google Patents

宅側装置、ponシステムおよび宅側装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、宅側装置、PON(Passive Optical Network)システムおよび宅側装置の制御方法に関する。
本出願は、2015年12月9日出願の国際出願PCT/JP2015/84565号に基づく優先権を主張し、前記の国際出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
特開2015−33003号公報(特許文献1)は、宅側装置(ONU:Optical Unit)の1つの構成例を開示する。このONUは、波長可変光送受信器、PHY(Physical)/MAC(Media Access Control)処理部、およびUNI(User Netwrok Interface)処理部を備える。PHY/MAC処理部の数は1であり、UNI処理部の数は1である。
たとえば特開2007−243861号公報(特許文献2)は、複数のUNIポートを備えたONUを開示する。上記の特開2015−33003号公報および特開2014−155177号公報(特許文献3)は、複数のMAC処理部を有するOLTを開示する。
特開2015−33003号公報 特開2007−243861号公報 特開2014−155177号公報
本開示に係る宅側装置は、光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、複数のMAC(Media Access Control)処理部と、各々が複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNI(User Network Interface)ポートと、複数のMAC処理部のそれぞれに接続された複数の通信経路を集約するとともに光送受信回路に接続される集約部と、を備える。
本開示に係るPON(Passive Optical Network)システムは、光通信回線と、光通信回線に接続された局側装置と、光通信回線に接続された宅側装置とを備える。宅側装置は、光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、複数のMAC(Media Access Control)処理部と、各々が複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNI(User Network Interface)ポートと、複数のMAC処理部のそれぞれに接続された複数の通信経路を集約するとともに光送受信回路に接続される集約部と、を含む。
本開示に係る方法は、宅側装置を制御する方法である。宅側装置は、光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、複数のMAC(Media Access Control)処理部と、各々が複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNI(User Network Interface)ポートと、複数のMAC処理部のそれぞれに接続された複数の通信経路を集約するとともに光送受信回路に接続される集約部とを備える。方法は、複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部によって、送信許可命令を生成するステップと、送信許可命令に従って、複数の通信経路の中から、上り信号を送信するための通信経路を設定するステップとを備える。
図1は、本発明の一実施形態に係るPONシステムの概略構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係るONUの構成を概略的に示したブロック図である。 図3は、本発明の第1の実施形態に係るONUによる上り信号の送信を説明するための図である。 図4は、複数のバーストイネーブル信号の送出タイミングを模式的に示した信号波形図である。 図5は、バースト伝送の際における光トランシーバおよび集約部の動作タイミングを説明するためのタイミング図である。 図6は、図2に示した光トランシーバに含まれる、光信号の出力のための構成の一例を概略的に示した図である。 図7は、図2に示した集約部に含まれる、送信データの出力のための構成の一例を概略的に示した図である。 図8は、本発明の第1の実施形態に係るONUによる下り信号の受信を説明するための図である。 図9は、本発明の第1の実施形態に係るONUによるバースト伝送のフローを概略的に説明したフローチャートである。 図10は、本発明の第2の実施形態に係るONUの1つの構成例を示したブロック図である。 図11は、図10に示されたONUの内部における通信経路の切換えを説明するための図である。 図12は、本発明の第2の実施形態に係るONUの別の構成例を示したブロック図である。 図13は、本発明の第2の実施形態に係るONUのさらに別の構成例を示したブロック図である。 図14は、本発明の第3の実施形態に係るONUの構成を概略的に示したブロック図である。 図15は、OLTがONUの登録に関連して実行する処理を概略的に説明するためのシーケンス図である。 図16は、本発明の第3の実施形態に係るONUによる、送信許可命令の衝突の検出処理を概略的に説明したフローチャートである。 図17は、本発明の第4の実施形態に係るONUの構成を概略的に示したブロック図である。 図18は、本発明の第5の実施形態に係るONUの構成を概略的に示したブロック図である。 図19は、本発明の第6の実施形態に係るONUの構成を概略的に示したブロック図である。 図20は、本発明の第6の実施形態に係るONUの別の構成を概略的に示したブロック図である。 図21は、本発明の第7の実施の形態に係る、送信許可命令を選択する処理を概略的に説明したフローチャートである。 図22は、本発明の第8の実施の形態に係る、送信許可命令を選択する処理を概略的に説明したフローチャートである。 図23は、本発明の第9の実施の形態に係る、送信許可命令を選択する処理を概略的に説明したフローチャートである。
[本開示が解決しようとする課題]
通信サービス(たとえば通信速度など)に対する要求はユーザごとに異なり得る。UNIポートは、ユーザ端末装置、あるいはユーザネットワークに接続される。OLTは、UNIポートごとに異なるサービスを提供できることが望まれる。
1つのMAC処理部が有するロジカルリンクの数には限界がある。上限を上回る数のUNIポートを1つのMAC処理部によって管理することはできない。特開2007−243861号公報によれば、ONUは、複数のUNIポートを有することができる。しかし、UNIポートの数は、上限以下に制限される。
特開2015−33003号公報によれば、各ONUは、1つのMAC処理部と、1つのUNIポートとを有する。しかし、この構成を採用した場合、ONUの台数は、UNIポートの数に等しい。ONUの数が多い場合には、光ファイバ資源が不足するという課題がある。より多くのONUを光ファイバ回線に接続するために、光ファイバを光分岐器によって分岐することが考えられる。しかし、下り方向のロスバジェット(OLTの最小送信パワーとONUの最小受信感度の最大値との差)を有効活用できない。このためにサービス品質が低下する可能性がある。
本開示の目的は、複数のUNIポートの管理を実現できるともに、光通信回線の資源を効率的に利用できる宅側装置、それを備えたPONシステム、および、宅側装置の制御方法を提供することである。
[本開示の効果]
本開示によれば、複数のUNIポートの管理を実現しつつ、光通信回線の資源を効率的に利用できる宅側装置が実現される。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る宅側装置は、光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、複数のMAC(Media Access Control)処理部と、各々が複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNI(User Network Interface)ポートと、複数のMAC処理部のそれぞれに接続された複数の通信経路を集約するとともに光送受信回路に接続される集約部と、を備える。
上記によれば、複数のUNIポートの管理を実現しつつ、光通信回線の資源を効率的に利用できる宅側装置が実現される。各MAC処理部は、そのMAC処理部に接続されたUNIポートを管理することができる。宅側装置は複数のMAC処理部を収容するので、UNIポートの数に比べて、光通信回線に接続される宅側装置の数は小さい。したがって、光通信回線(光ファイバ回線)の資源を効率的に利用することができる。
MAC処理部の数はUNIポートの数と同じであってもよい。あるいは、MAC処理部の数はUNIポートの数より大きくてもよい。
(2)好ましくは、集約部は、送信許可命令に従って、複数の通信経路の中から、上り信号を送信するための通信経路を設定する。
上記によれば、集約部において複数の上り信号が衝突する(時間的に重なる)ことを防ぐことができる。
(3)好ましくは、宅側装置は、光送受信回路が下り信号を受信した場合に、下り信号を複数のMAC処理部に分配する分配部をさらに備える。
上記によれば、宅側装置内のすべてのMAC処理部が下り信号を受けることができる。
(4)好ましくは、集約部が起動した後に光送受信回路が起動し、光送受信回路が停止した後に集約部が停止する。
上記によれば、光送受信回路が不安定な光信号(上り信号)を発することを防ぐことができる。
(5)好ましくは、複数のMAC処理部は、予備のMAC処理部を含む。宅側装置は、複数のUNIポートの各々と複数のMAC処理部との間の通信経路を切り換えるための経路切換部をさらに備える。複数のUNIポートのいずれかに接続されたMAC処理部が故障した場合には、経路切換部は、故障したMAC処理部を予備のMAC処理部に切換える。
上記によれば、複数のMAC処理部の間で冗長切換を実現できる。したがって、宅側装置を連続的に動作することができる。
(6)好ましくは、宅側装置は、光送受信回路とともに光通信回線に接続されるように構成された、予備の光送受信回路をさらに備える。
上記によれば、複数の光送受信回路の間で冗長切換を実現できる。したがって、宅側装置を連続的に動作することができる。
(7)好ましくは、宅側装置は、送信許可命令の衝突を監視するように構成される。
上記によれば、集約部において複数の上り信号が衝突するかどうかを監視することができる。
(8)好ましくは、複数のMAC処理部は、待機MAC処理部を含む。宅側装置は、光送受信回路と集約部との間に配置されて、集約部および待機MAC処理部のうちの一方を光送受信回路に接続するように構成された通信経路選択部をさらに備える。
上記によれば、通信経路選択部によって、光送受信回路と待機MAC処理部との間に通信経路を設定することができる。たとえば、宅側装置に異常が生じた場合には、集約部の動作が不安定になる可能性がある。このような場合にも、集約部の動作の影響を受けることなく、宅側装置を管理することができる。したがって宅側装置の保守性を向上することができる。
(9)好ましくは、宅側装置は、命令部をさらに備える。命令部は、光送受信回路へ送信許可命令の論理和を出力するとともに、通信経路選択部が集約部および待機MAC処理部のうちの一方を光送受信回路に接続するための命令を通信経路選択部に送出するように構成される。
上記によれば、信号の送信に関する管理を容易にすることができる。
(10)好ましくは、宅側装置は、待機MAC処理部以外の複数のMAC処理部に電力を供給する第1の電源と、光送受信回路、待機MAC処理部、通信経路選択部、および命令部に電力を供給する第2の電源とをさらに備える。第2の電源の立下りの速度は、第1の電源の立下りの速度よりも小さい。
上記によれば、第1の電源が故障した場合にも、第2の電源により、光送受信回路および待機MAC処理部などを、ある程度の時間、動作させ続けることができる。これにより、待機MAC処理部から、非常状態を表すメッセージ(一例ではDying Gasp)を出力することができる。
(11)好ましくは、複数のMAC処理部は、待機MAC処理部を含む。宅側装置は、光送受信回路および予備の光送受信回路に接続された通信経路選択部をさらに備える。通信経路選択部は、光送受信回路および予備の光送受信回路を集約部に接続する第1の通信経路と、光送受信回路および予備の光送受信回路を待機MAC処理部に接続する第2の通信経路とのうちの一方の通信経路を選択するように構成される。
上記によれば、通信経路選択部によって、光送受信回路と待機MAC処理部との間に通信経路を設定することができる。したがって宅側装置の保守性を向上することができる。さらに、予備の光送受信回路によって、宅側装置の保守性を高めることができる。
(12)好ましくは、宅側装置は、命令部をさらに備える。命令部は、光送受信回路および予備の光送受信回路に、送信許可命令の論理和および待機MAC処理部からの送信許可命令のいずれか一方を出力するとともに、通信経路選択部が第1の通信経路および第2の通信経路のうちの一方の通信経路を選択するための命令を、通信経路選択部に送出するように構成される。
上記によれば、信号の送信に関する管理を容易にすることができる。
(13)好ましくは、宅側装置は、待機MAC処理部以外の複数のMAC処理部に電力を供給する第1の電源と、光送受信回路、予備の光送受信回路、待機MAC処理部、通信経路選択部、および命令部に電力を供給する第2の電源とをさらに備える。第2の電源の立下りの速度は、第1の電源の立下りの速度よりも小さい。
上記によれば、第1の電源が故障した場合にも、第2の電源により、光送受信回路および待機MAC処理部などを、ある程度の時間、動作させ続けることができる。これにより、待機MAC処理部から、非常状態を表すメッセージ(一例ではDying Gasp)を出力することができる。
(14)好ましくは、第1の送信許可命令と、第1の送信許可命令よりも後で発生した第2の送信許可命令とが衝突したときに、宅側装置は、上り信号の送信のための送信許可を、第1の送信許可命令を発したMAC処理部に与える。
上記によれば、先に送信許可命令を発したMAC処理部が、適切に送信のための処理を実行することができる。これにより、送信許可命令の衝突を実質的に避けることができる。
(15)好ましくは、待機MAC処理部以外のMAC処理部が発した第1の送信許可命令と、待機MAC処理部が発した第3の送信許可命令とが衝突したときに、宅側装置は、上り信号の送信のための送信許可を、待機MAC処理部に与える。
上記によれば、たとえば電源の異常の通知(Dying Gaspメッセージの送出)の際、あるいは宅側装置の非常時に、待機MAC処理部から通知を送信することができる。
(16)好ましくは、待機MAC処理部以外のMAC処理部が発した送信許可命令と、待機MAC処理部が発した送信許可命令とが衝突したときに、宅側装置は、予め設定された優先度に従って、第1の送信許可命令と第3の送信許可命令とのうちの一方を選択する。
上記によれば、宅側装置の運用に柔軟性を持たせることができる。
(17)本発明の一態様に係るPON(Passive Optical Network)システムは、光通信回線と、光通信回線に接続された局側装置と、光通信回線に接続された宅側装置とを備える。宅側装置は、光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、複数のMAC(Media Access Control)処理部と、各々が複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNI(User Network Interface)ポートと、複数のMAC処理部のそれぞれに接続された複数の通信経路を集約するとともに光送受信回路に接続される集約部と、を含む。
上記によれば、複数のUNIポートの管理を実現しつつ、光通信回線の資源を効率的に利用できるPONシステムが実現される。
(18)本発明の一態様に係る制御方法は、宅側装置の制御方法である。宅側装置は、光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、複数のMAC(Media Access Control)処理部と、各々が複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNI(User Network Interface)ポートと、複数のMAC処理部のそれぞれに接続された複数の通信経路を集約するとともに光送受信回路に接続される集約部とを備える。制御方法は、複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部によって、送信許可命令を生成するステップと、送信許可命令に従って、複数の通信経路の中から、上り信号を送信するための通信経路を設定するステップとを備える。
上記によれば、複数のUNIポートの管理を実現しつつ、光通信回線の資源を効率的に利用するように宅側装置を制御することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係るPONシステムの概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、PONシステム100は、局側装置(OLT)101と、複数の宅側装置(ONU)102と、PON回線103と、光スプリッタ104とを備える。
各々のONU102には、ユーザ端末(図示せず)が接続される。各ONU102に接続されるユーザ端末の数は特に限定されない。ユーザ端末の種類も特に限定されない。ユーザ端末はONU102に直接接続されるように限定されない。ONU102にユーザネットワークが接続されてもよい。ユーザ端末は、そのユーザネットワークを介してONU102に接続されてもよい。
PON回線103は、光ファイバにより構成された光通信回線である。PON回線103は、幹線光ファイバ105および複数の支線光ファイバ106を含む。光スプリッタ104は、幹線光ファイバ105および複数の支線光ファイバ106に接続される。
OLT101から送信された光信号は、PON回線103を通り、光スプリッタ104によって複数のONU102へと分岐される。一方、各ONU102から送信された光信号は、光スプリッタ104によって集束されるとともに、PON回線103を通ってOLT101に送られる。光スプリッタ104は、外部からの電源供給を特に必要とすることなく、入力された信号から受動的に信号を分岐または多重する。
各ONUから送信される光信号は光スプリッタ104において合流する。各ONUからの信号が光スプリッタ104で合流した後に衝突しないための制御が必要である。OLT101は、各ONU102から送信された制御フレーム(レポート)に基づいて、そのONU102の内部に蓄積されたデータの送信開始時刻および送信許可量を演算する。次に、OLT101は、指示信号を挿入した制御フレーム(グラント)を、PON回線103および光スプリッタ104を介してそれぞれのONU102に送信する。
各ONU102は、グラントによって指定された時刻に、自己のバッファ内のデータの長さをレポートでOLT101に通知する。各ONU102は、指示信号が挿入されたグラントをOLT101から受信する。その指示信号に基づいて、各ONU102は、自己のバッファ内のデータをレポートとともにOLT101に送信する。
OLT101は、ディスカバリ処理を実行することによりPON回線103上のONUを検出する。さらにOLT101は、その検出されたONUをOLT101の内部に登録するための登録処理を実行する。
以後に説明する実施形態において、PONシステムの構成は図1に示された構成と同様である。したがってPONシステムの構成に関する説明は以後繰り返さない。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るONUの構成を概略的に示したブロック図である。図2に示すように、ONU102は、光トランシーバ111と、通信経路設定部112と、複数のMAC処理部113と、複数のUNIポート114と、制御部115とを備える。
光トランシーバ111は、支線光ファイバ106に光学的に接続される。光トランシーバ111は、光信号を送信および受信するための回路である。光トランシーバ111は、光信号と電気信号とを相互に変換できるように構成される。光トランシーバ111は、OLT101から光信号の形態で送られた下り信号を電気信号に変換する。光トランシーバ111は、複数のMAC処理部113のいずれかから電気信号の形態で送られた上り信号を光信号に変換する。
通信経路設定部112は、光トランシーバ111と、複数のMAC処理部113との間の通信経路を設定する。通信経路設定部112は、集約部121と、分配部122とを備える。集約部121は、複数のMAC処理部113にそれぞれ接続される複数の通信経路を集約する。分配部122は、OLT101から送信された下り信号を複数のMAC処理部113に分配する。
上述の機能を達成するための集約部121および分配部122の構成は限定されない。集約部121は、電気スイッチであってもよく、論理回路であってもよい。分配部122は、配線であってもよく、論理回路であってもよい。
MAC処理部113は、下り信号および上り信号に対して各種の処理を施す。下り信号は、その宛先を示すMACアドレスを含む。下り信号のMACアドレスが自己のMACアドレスに一致する場合、MAC処理部113は、下り信号に含まれる制御フレームに応じた処理を実行する。たとえばMAC処理部113は、下り信号に含まれるデータフレームを、対応するUNIポート114へと送信する。MAC処理部113は、上記の処理に加えて、たとえば復号処理および誤り訂正処理などの各種の処理を実行してもよい。
MAC処理部113は、UNIポート114からフレームを受信して、フレームのヘッダを解析する。MAC処理部113は、そのフレームを一旦蓄積する。OLT101からの命令に従って、複数のMAC処理部113のうちの1つのMAC処理部が、送信許可命令(バーストイネーブル信号)とともにフレームを送信する。
UNIポート114は、ユーザ端末装置131あるいはユーザネットワークに接続される。UNIポート114は、MAC処理部113から送られたデータフレームを出力する。一方、UNIポート114は、ユーザ端末装置131あるいはユーザネットワークからデータフレームを受ける。UNIポート114は、そのデータフレームをMAC処理部113に転送する。
制御部115は、光トランシーバ111および通信経路設定部112を制御する。さらに、制御部115は、複数のMAC処理部113を制御してもよい。
ONU102の内部の構成は図2に示されたように限定されない。一例では、制御部115と、複数のMAC処理部113と通信経路設定部112とが集積されてもよい。
図3は、本発明の第1の実施形態に係るONUによる上り信号の送信を説明するための図である。図3に示すように、n個(nは2以上の整数)MAC処理部113は、それぞれバーストイネーブル信号BURST_EN1,BURST_EN2,・・・BURST_ENnを送信するように構成される。これらのバーストイネーブル信号は、バースト伝送を許可するための送信許可命令である。データ信号Tx_DATA1〜Tx_DATAnは、n個(nは2以上の整数)MAC処理部113からバースト伝送されるべきデータである。
バーストイネーブル信号BURST_EN1,BURST_EN2,・・・BURST_ENnの各々は、制御部115に送られる。「BURST_ENx」は、制御部115に到着したバーストイネーブル信号を表す。制御部115は、そのバーストイネーブル信号に対応するMAC処理部113と、集約部121との間に通信経路を設定する。すなわち、集約部121は、複数の通信経路の中から、上り信号を送信するための通信経路を設定する。通信経路の設定によって、データ信号Tx_DATA1〜Tx_DATAnのうちの1つが光トランシーバ111に送られる。
制御部115は、バーストイネーブル信号BURST_ENxに応じて、光トランシーバ111を制御する。光トランシーバ111は、バーストイネーブル信号BURST_ENxに応じて光出力をオンまたはオフする。
図4は、複数のバーストイネーブル信号の送出タイミングを模式的に示した信号波形図である。図4に示すように、バーストイネーブル信号BURST_EN1,BURST_EN2,・・・BURST_ENnは、時間的に重ならない(衝突しない)ように複数のMAC処理部113から送出される。バーストイネーブル信号の送出タイミングは、OLT101によって制御される。
図5は、バースト伝送の際における光トランシーバ111および集約部121の動作タイミングを説明するためのタイミング図である。図5に示すように、バーストイネーブル(バースト伝送可能)の際には、先に集約部121が動作し、次に光トランシーバ111が動作する。集約部121の動作とは、複数のMAC処理部113のいずれか1つと集約部121との間に通信経路を設定することである。光トランシーバ111の動作とは、光信号の出力である。一方、バーストディスエーブル(バースト伝送の停止)の際には、先に光トランシーバ111が停止し、次に集約部121が停止する。光トランシーバ111が動作する際には、複数のMAC処理部113のいずれか1つと集約部121との間に通信経路が確立される。したがって不安定な光信号が光トランシーバ111から送出されることを回避できる。この実施形態では、図5に示された動作タイミングは制御部115によって制御される。
図6は、図2に示した光トランシーバ111に含まれる、光信号の出力のための構成の一例を概略的に示した図である。図6を参照して、光トランシーバ111は、OR回路125を含む。バーストイネーブル信号BURST_EN1,BURST_EN2,・・・BURST_ENnのいずれか1つが、OR回路125に入力される。この場合には、OR回路125は光出力をオンするための信号を出力する。これにより光トランシーバ111は、光信号を出力する。
図7は、図2に示した集約部121に含まれる、送信データの出力のための構成の一例を概略的に示した図である。図7を参照して、集約部121は、1つのOR回路126と、n個のAND回路127_1〜127_nを含む。各々のAND回路は、対応するMAC処理部113から、バーストイネーブル信号およびデータ信号を受ける。具体的には、AND回路127_1は、バーストイネーブル信号BURST_EN1およびデータ信号Tx_DATA1を受ける。AND回路127_2は、バーストイネーブル信号BURST_EN2およびデータ信号Tx_DATA2を受ける。AND回路127_nは、バーストイネーブル信号BURST_ENnおよびデータ信号Tx_DATAnを受ける。各々のAND回路は、バーストイネーブル信号およびデータ信号に応答して信号を出力する。OR回路126は、AND回路127_1〜127_nのうちのいずれかから出力された信号に応答して、送信データを出力する。
図8は、本発明の第1の実施形態に係るONUによる下り信号の受信を説明するための図である。図8に示すように、光トランシーバ111は、OLT101からの光信号(下り信号)を受信する。光トランシーバ111は、その光信号を電気信号に変換する。光トランシーバ111は、下り信号を分配部122に送信する。分配部122は、複数のMAC処理部113に下り信号を分配する。分配の方法は特に限定されない。
各々のMAC処理部113は、下り信号を受信する。下り信号の宛先に基づいて、各々のMAC処理部113は、その信号に所定の処理を施す、あるいはその信号を破棄する。
図9は、本発明の第1の実施形態に係るONUによるバースト伝送のフローを概略的に説明したフローチャートである。図9に示すように、複数のMAC処理部113の何れかにおいてバーストイネーブル信号が発生する。制御部115(図3参照)は、そのバーストイネーブル信号を受信する(ステップS1)。集約部121は、送信許可命令に応じて、複数のMAC処理部113の間で通信経路を切り換える。これにより、通信経路が設定される(ステップS2)。
集約部121の動作が開始された後に、光トランシーバ111は、光出力をオンする(ステップS3)。上り信号を送信するための処理が実行される(ステップS4)。
送信処理の終了後に、光トランシーバ111は、光出力をオフする(ステップS5)。続いて、集約部121が停止する(ステップS6)。
本発明の第1の実施形態によれば、各MAC処理部は、そのMAC処理部に接続されたUNIポートを管理することができる。宅側装置は複数のMAC処理部を収容するので、UNIポートの数に比べて、光通信回線に接続される宅側装置の数は小さい。したがって、光通信回線(光ファイバ回線)の資源を効率的に利用することができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態においては、ONUは、冗長構成を有する。第2の実施形態によれば、ONUの内部の障害に起因する停止時間を短縮することが可能になる。したがって、宅側装置を連続的に動作することができる。これによりユーザに提供するサービスの品質を高めることができる。
図10は、本発明の第2の実施形態に係るONUの1つの構成例を示したブロック図である。図2および図10の比較から理解されるように、ONU102は、図2に示された要素に加えて、経路切換部116を含む。
ONU102は、UNIポート114より多くのMAC処理部113を含む。MAC処理部113の数とUNIポート114の数との差は少なくとも1である。図10に示された構成では、MAC処理部113の数は(n+1)であり、UNIポート114の数はnである(nは2以上の整数)。(n+1)個のMAC処理部113と、n個のUNIポート114との間の通信経路を説明するために、図10では括弧で括られた符号((1)〜(n+1))が符号113,114の後に付加される。
経路切換部116は、複数のUNIポート114の各々と複数のMAC処理部113との間での通信経路を切換える。たとえば経路切換部116は、制御部115によって制御される。
MAC処理部113の数がUNIポート114の数よりも多いため、ONU102は、予備のMAC処理部113を有することができる。予備のMAC処理部は、冗長切換に用いられる。図10に示された例では、MAC処理部113(n+1)が予備のMAC処理部に相当する。MAC処理部113(1)、MAC処理部113(2)、・・・、MAC処理部113(n)は、それぞれ、UNIポート114(1)、UNIポート114(2)、・・・、UNIポート114(n)との間に通信経路を形成する。
図11は、図10に示されたONUの内部における通信経路の切換えを説明するための図である。図11に示された例では、MAC処理部113(n)は故障したMAC処理部である。経路切換部116は、UNIポート114(n)の通信経路を、MAC処理部113(n)からMAC処理部113(n+1)へと切り換える。
故障したMAC処理部がMAC処理部113(1)〜113(n+1)のいずれであっても、経路切換部116は、その故障したMAC処理部113を、予備のMAC処理部(MAC処理部113(n+1))に置き換えることができる。UNIポート114は、故障のMAC処理部113に代わり、MAC処理部113(n+1)に接続される。
図12は、本発明の第2の実施形態に係るONUの別の構成例を示したブロック図である。図2および図12の比較から理解されるように、ONU102は、図2に示された要素に加えて、光通信回線(支線光ファイバ106)に接続された光トランシーバ117を含む。光トランシーバ117は予備の光トランシーバである。光トランシーバ111が故障した場合には、冗長切換によって、光トランシーバ117が動作する。
図13は、本発明の第2の実施形態に係るONUのさらに別の構成例を示したブロック図である。図13に示された構成は、図10に示された構成と図12に示された構成との組み合わせである。ONU102は、図2に示された要素に加えて、経路切換部116、MAC処理部113(n+1)および光トランシーバ117を含む。
図10〜図13に示された構成において、光トランシーバおよびMAC処理部の監視は、制御部115によって実行される。すなわち、制御部115は、光トランシーバの故障、あるいはMAC処理部の故障を検出する。代わりに、冗長切換用のMAC処理部が光トランシーバおよびMAC処理部を監視して、光トランシーバの故障またはMAC処理部の故障を検出してもよい。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態においては、ONUは、2以上の送信許可命令が衝突するか否かを監視する。
図14は、本発明の第3の実施形態に係るONUの構成を概略的に示したブロック図である。図14に示すように、制御部115は、送信許可命令を受ける。制御部115は、2つ以上の送信許可命令が時間的に重なる(すなわち衝突する)かどうかを監視する。2つ以上の送信許可命令が時間的に重なった場合、制御部115は、その送信許可命令の種類に基づいて、以後の送信処理を制御する。
送信許可命令は複数の種類を有する。そのうちの1つは、OLT101からのディスカバリへの応答(登録要求フレーム)である。この場合、集約部121は、時間的に重なった複数の登録要求フレームのうちのいずれか1つを選択する。
複数の送信許可命令の中から1つの送信許可命令を選択するための基準は予め定められる。たとえば複数のMAC処理部113の間に優先度が予め設定される。最も高い優先度を持つMAC処理部113から送られた送信許可命令が選択される。
図15は、OLTがONUの登録に関連して実行する処理を概略的に説明するためのシーケンス図である。図15を参照して、OLTはディスカバリ処理(MPCPディスカバリ処理)を実行する。ディスカバリ処理とは、PONインタフェースに接続されたONUを検出してOLTに接続させるための処理である。
まず、OLT101は、ディスカバリゲート(Discovery Gate)フレームをブロードキャストで送信する。ONU102は、ディスカバリゲートフレームを受信する。ディスカバリゲートフレームへの応答のための送信要求を有する場合、ONU102は、ランダムな遅延時間(Random Delay)が経過した後に、登録要求(Register Request)フレームを送信する。登録要求フレームは、ONU102のMAC(Media Access Control)アドレスを送信元アドレスとして含む。
OLT101は、ONU102からの登録要求フレームを受け付ける。OLT101は、その登録要求フレームに応答して、登録(Register)フレームを送信する。登録フレームは、送信先(ONU102)のMACアドレスと、送信元(OLT101)のMACアドレスと、そのONU102に割当てたLLID(Logical Link ID)とを含む。OLT101は、そのONU102のMACアドレスをLLIDに関連付けて記憶する。一方、ONU102は、登録フレームによってOLT101から通知されたLLIDを記憶する。
OLT101は、送信時刻あるいは送信時間等の情報を含むゲート(Gate)フレームをONUに対して送信する。ゲートに応答して、ONU102は、受信確認(Register ACK)フレームをOLT101に送信する。
次に、OLT101はOAM(Operations,Administration and Maintenance)ディスカバリ処理を実行する。OLT101は、リンクアップされたONU102に対してInformation OAMフレームを送信する。応じて、ONUは、OLT101にInformation OAMフレームを送信する。
OAMディスカバリ処理の後、OLT101は、ONU102の設定のための処理を実行する。OLT101は、ONU102の各種の設定のための情報を含む制御フレームをONU102に送信する。ONU102は、その制御フレームを受けて、ONU102の機能を設定する。さらに、ONU102は、その設定の完了を示す制御フレームをOLT101に送信する。
図14に示されるように、ONU102は複数のMAC処理部113を収容する。OLT101からのディスカバリゲートに対して、複数のMAC処理部113が同時に登録要求を返す可能性がある。制御部115は、複数の登録要求フレームが時間的に重なった場合に、複数の登録要求フレームのいずれか1つが集約部121を通過するように集約部121を制御する。OLT101からのディスカバリゲートは繰り返し送信される。各々のMAC処理部113は、いずれかのタイミングにおいて登録要求を返すことができる。
一方、ONU102のリンクアップ後には、各々のMAC処理部113から送られる送信許可命令は、衝突しないようにOLT101によって制御される。2以上の送信許可命令が衝突するのは、ONU102の内部の故障である可能性がある。制御部115は、通常の通信状態(リンクアップされたONU)において、2以上の送信許可命令が衝突した場合には、ONU102に故障が生じたと判定する。
図16は、本発明の第3の実施形態に係るONUによる、送信許可命令の衝突の検出処理を概略的に説明したフローチャートである。この処理は、主として制御部115により実行される。図16に示されるように、制御部115は送信許可命令を監視する(ステップS11)。制御部115は、複数の送信許可命令が衝突するかどうかを判定する(ステップS12)。
複数の送信許可命令が衝突していない場合(ステップS12においてNO)、フローは終了する。複数の送信許可命令が衝突したと判定された場合(ステップS12においてYES)、処理はステップS13に進む。
ステップS13において、制御部115は、複数の送信許可命令の各々が登録要求であるかどうかを判定する。複数の送信許可命令の各々が登録要求である場合(ステップS13においてYES)、制御部115は、複数の登録要求のうちの1つを選択する(ステップS14)。複数の送信許可命令の各々が登録要求とは異なる場合(ステップS13においてNO)、制御部115は、ONU102の故障を検出する(ステップS15)。
本発明の第3の実施形態によれば、第1の実施形態による効果に加えて、ONUの状態が正常かどうかを監視することができるという効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態においては、ONUは、非常時にもONUの管理を継続することができる。
図17は、本発明の第4の実施形態に係るONUの構成を概略的に示したブロック図である。第4の実施形態では、ONU102は、図3に示された構成に加えて、MAC処理部113A(待機MAC処理部)と、通信経路選択部118と、命令部119とを含む。
通信経路選択部118は、光トランシーバ111と集約部121との間に配置される。詳細には、通信経路選択部118は、光トランシーバ111に接続されるとともに、通信経路設定部112およびMAC処理部113Aの一方に接続される。通信経路選択部118は、命令部119からの信号SELに応答して、通信経路設定部112とMAC処理部113Aとの間で光トランシーバ111との接続を選択する。
MAC処理部113A(待機MAC処理部)は、制御部115に接続される。制御部115は、命令部119を含む。MAC処理部113Aは、制御部115に、バーストイネーブル信号BURST_EN(送信許可命令)を出力する。
命令部119は、MAC処理部113,113Aを含む複数のMAC処理部からのバーストイネーブル信号BURST_ENの論理和(OR出力)を生成する。命令部119は、バーストイネーブル信号BURST_ENのOR出力を光トランシーバ111に出力する。さらに、命令部119は、通信経路選択部118に、通信経路を選択するための信号SELを送信する。なお、正論理で回路を構成した場合には、論理和の演算はOR回路によって実現できる。しかしながら、このように限定されない。負論理で回路を構成した場合には、論理和の演算はAND回路によって実現できる。
たとえば電源がオフされるといった非常時には、通信経路設定部112の動作が不安定になりやすい。通信経路設定部112の動作が不安定である場合、複数のMAC処理部113の各々による通信が遮断するおそれがある。このような場合、複数のMAC処理部113のいずれかから、非常状態を表すメッセージ(一例ではDying Gasp)をOLT101に送信できない可能性がある。
この問題を回避するために、ONU102に非常用の電源(たとえばキャパシタ)を設けることが考えられる。しかしながら、ONU102の構成要素ごとに消費電力が異なり得る。複数のMAC処理部113の消費電力量によっては、大容量のキャパシタ、あるいは多数のキャパシタが非常用の電源として必要になり得る。コストあるいはサイズの観点から、大容量のキャパシタ、あるいは多数のキャパシタをONU102に実装することは現実的ではない。
第4の実施の形態によれば、非常時には、命令部119は、MAC処理部113Aからの出力に基づいて、異常を検出する。命令部119は、通信経路選択部118をMAC処理部113Aに接続するための信号SELを出力する。これにより、光トランシーバ111とMAC処理部113Aとの間で通信経路が設定される。MAC処理部113Aからの情報(たとえば異常の通知)は、通信経路選択部118、光トランシーバ111およびPON回線103を通じてOLT101に送信される。
第4の実施の形態によれば、通信経路設定部112の動作が非常時に不安定であったとしても、通信経路設定部112の影響を受けることなくONU102を管理することができる。したがって、ONU102の保守性を高めることができる。
さらに第4の実施の形態によれば、命令部119は、待機MAC処理部を含む複数のMAC処理部からのバーストイネーブル信号を一元的に管理するとともに、それらのバーストイネーブル信号の論理和を出力する。したがって、信号の送信に関する管理を容易にすることができる。
図17に示された構成によれば、命令部119は、制御部115に含まれる。しかしながら命令部119は、制御部115とは別個に設けられていてもよい。以後に説明する実施の形態においても同様である。
(第5の実施形態)
第4の実施の形態と同様に、本発明の第5の実施形態において、ONUは、非常時にもONUの管理を継続することができる。
図18は、本発明の第5の実施形態に係るONUの構成を概略的に示したブロック図である。第5の実施形態では、ONU102は、図17に示された構成に加えて、光トランシーバ117を含む。図12に示された構成と同じく、光トランシーバ111が故障した場合に、冗長切換によって、光トランシーバ117が動作する。
第5の実施の形態において、通信経路選択部118は、クロススイッチにより実現可能である。通信経路選択部118は、光トランシーバ111,117と集約部121との間に配置される。通信経路選択部118は、光トランシーバ111,117に接続されるとともに、通信経路設定部112およびMAC処理部113Aの一方に接続される。通信経路選択部118は、命令部119からの信号SELに応答して、通信経路設定部112とMAC処理部113Aとの間で光トランシーバ111との接続を選択する。通信経路選択部118は、命令部119からの信号SELに応答して、通信経路設定部112とMAC処理部113Aとの間で光トランシーバ117との接続を選択する。たとえば、光トランシーバ111が集約部121に接続される一方、光トランシーバ117がMAC処理部113Aに接続される。
命令部119は、複数のMAC処理部113からのバーストイネーブル信号BURST_ENの論理和(OR出力)を生成する。命令部119は、バーストイネーブル信号BURST_ENのOR出力、および、MAC処理部113Aのバーストイネーブル信号BURST_ENの一方または両方を出力する。光トランシーバ111および光トランシーバ117は、命令部119の出力を受ける。さらに、命令部119は、通信経路選択部118に、通信経路を選択するための信号SELを送信する。
第5の実施の形態に係るONU102の構成のうち、他の実施の形態に係るONUの構成と共通する部分については説明を繰り返さない。第4の実施の形態と同じく、第5の実施の形態によれば、通信経路設定部112の動作が非常時に不安定であったとしても、通信経路設定部112の影響を受けることなくONU102を管理することができる。したがって、ONU102の保守性を高めることができる。
さらに、第5の実施の形態によれば、命令部119は、複数のMAC処理部113からのバーストイネーブル信号BURST_ENの論理和(OR出力)を生成する。これにより、信号の送信に関する管理を容易にすることができる。
さらに、第5の実施の形態によれば、通信経路選択部118によって、光トランシーバ111,117を集約部121およびMAC処理部113Aにそれぞれ割り当てることができる。ONU102は、予備の光トランシーバと、待機用のMAC処理部とを有する。したがってONU102の保守性をさらに高めることができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態では、ONU102は、待機用の電源を有する。図19は、本発明の第6の実施形態に係るONUの構成を概略的に示したブロック図である。
図19を参照して、第6の実施形態では、ONU102は、電源141,142を含む。電源142は、電源141とは別系統の電源である。したがって電源141と電源142とが同時に停電することが防がれる。
図19に示された構成において、電源141は、通信経路設定部112、複数のMAC処理部113、UNIポート114、および制御部115(命令部119を除く部分)に電力を供給する。電源142は、光トランシーバ111、通信経路選択部118、MAC処理部113Aおよび命令部119に電力を供給する。ONU102の内部に示された破線は、電源141,142の各々が電力を供給される範囲の境界を表している。
第6の実施の形態に係るONU102の構成のうち、他の実施の形態に係るONUの構成と共通する部分については説明を繰り返さない。
電源142は電源141から切り離される。これにより、電源142の立下りの時定数を、電源141の立下りの時定数とは独立して設定することができる。電源142の立下りの速度は、電源141の立下りの速度に比べて小さい。言い換えると、電源142は電源141よりも遅く立ち下がる。
電源142により電力を供給する期間は、電源141により電力を供給する時間よりも長い。したがって、第6の実施の形態によれば、電源141が故障した場合に、電源142により、光トランシーバ111、MAC処理部113A、通信経路選択部118および命令部119を、ある程度の時間、動作させ続けることができる。これにより、MAC処理部113Aから、非常状態を表すメッセージ(一例ではDying Gasp)をOLT101に送信することができる。
図20は、本発明の第6の実施形態に係るONUの別の構成を概略的に示したブロック図である。図20に示されるように、宅側装置102は、光トランシーバ111に加えて、光トランシーバ117を備えていてもよい。図20に示された構成は、電源141,142をさらに備える点で図18に示された構成と異なる。電源142は、光トランシーバ111に加えて光トランシーバ117に電力を供給する。
(第7の実施形態)
第7の実施形態に係るONU102の構成は、第3の実施の形態に係るONU102(図14を参照)の構成と同じである。第7の実施の形態では、2以上の送信許可命令(バーストイネーブル信号)が衝突したときに、最先の送信許可命令が選択される。
図21は、本発明の第7の実施の形態に係る、送信許可命令を選択する処理を概略的に説明したフローチャートである。この処理は、主として制御部115により実行される。
図16および図21を参照して、第7の実施の形態では、ステップS14の処理に代えてステップS14Aの処理が実行される。他のステップの処理は、図16に示された対応するステップの処理と同じであるので説明は繰り返さない。
ステップS14Aにおいて、制御部115は、先にバーストイネーブル信号BURST_ENを発したMAC処理部113からの登録要求を選択する。詳細には、第1のバーストイネーブル信号と、第1のバーストイネーブル信号よりも後で発生した第2のバーストイネーブル信号とが集約部121において衝突する。
制御部115は、データ(上り信号)の送信許可を、第1のバーストイネーブル信号を発したMAC処理部113に与える。第1のバーストイネーブル信号が第2のバーストイネーブル信号よりも早く、制御部115に到着する。これにより、制御部115は、第1のバーストイネーブル信号が第2のバーストイネーブル信号よりも早く発生したと判断する。
OLT101は、第1のバーストイネーブル信号に基づいて、その第1のバーストイネーブル信号を発したMAC処理部113に対して登録処理を実行する。なお、その後に、第2のバーストイネーブル信号を発したMAC処理部113に対する登録処理を実行してもよい。
第7の実施の形態によれば、先に送信許可命令を発したMAC処理部が、適切に送信のための処理を実行することができる。これにより、送信許可命令の衝突を実質的に避けることができる。
図16および図21に示された例では、第1のバーストイネーブル信号および第2のバーストイネーブル信号は、ともに登録要求である。しかし、送信許可命令の種類は登録要求には限定されない。他の実施形態においても同様である。
(第8の実施形態)
第8の実施形態に係るONU102の構成は、たとえば第4、第5、第6の実施の形態に係るONUの構成と同じである。第8の実施の形態では、待機MAC処理部113Aからの送信許可命令と、待機MAC処理部以外のMAC処理部(MAC処理部113)からの送信許可命令とが衝突した場合に、待機MAC処理部からの送信許可命令が選択される。
図22は、本発明の第8の実施の形態に係る、送信許可命令を選択する処理を概略的に説明したフローチャートである。この処理は、主として制御部115により実行される。
図16および図22を参照して、第8の実施の形態では、ステップS14の処理に代えてステップS14Bの処理が実行される。さらに、第8の実施の形態では、ステップS13,S15の処理を省略することができる。他のステップの処理は、図16に示された対応するステップの処理と同じであるので説明は繰り返さない。
ステップS12において、集約部121から発出される第1のバーストイネーブル信号BURST_ENと、待機MAC処理部113Aから発出される第2のバーストイネーブル信号BURST_ENとが衝突する。この場合(ステップS12においてYES)、ステップS14Bにおいて、制御部115は、待機MAC処理部113Aからのバーストイネーブル信号を選択する。制御部115は、データ(上り信号)の送信許可を、待機MAC処理部113Aに与える。なお、待機MAC処理部113Aからのバーストイネーブル信号が選択されてから所定の遅延時間の経過後に、待機MAC処理部113Aからデータが発出されてもよい。これにより、待機MAC処理部113Aから先頭部のデータを安定して発出することができる。
第8の実施の形態によれば、バーストイネーブル信号(送信許可命令)の衝突を実質的に避けることができる。したがって、たとえば電源の異常の通知(Dying Gaspメッセージの送出)の際、あるいはONU102の非常の際に、待機MAC処理部113AからOLT101にONU102の状態を通知することができる。
(第9の実施形態)
第9の実施形態に係るONU102の構成は、第4、第5または第6の実施形態に係るONU102の構成と同じである。第9の実施の形態では、複数のMAC処理部113の間に優先度が予め設定される。最も高い優先度を持つMAC処理部113から送られたバーストイネーブル信号が選択される。ONU102が複数のMAC処理部113に加えて待機MAC処理部113Aを含む場合には、複数のMAC処理部113および待機MAC処理部113Aの間に優先度が予め設定される。複数のバーストイネーブル信号が衝突する場合には最も高い優先度を持つMAC処理部から送られたバーストイネーブル信号が選択される。優先度は、たとえば命令部119により設定可能である。
図23は、本発明の第9の実施の形態に係る、送信許可命令を選択する処理を概略的に説明したフローチャートである。この処理は、主として制御部115により実行される。
図16および図23を参照して、第9の実施の形態では、ステップS14の処理に代えてステップS14Cの処理が実行される。さらに、第9の実施の形態では、ステップS13,S15の処理を省略することができる。他のステップの処理は、図16に示された対応するステップの処理と同じであるので説明は繰り返さない。
ステップS12において、たとえば集約部121において、複数のバーストイネーブル信号BURST_ENが衝突する。この場合(ステップS12においてYES)、ステップS14Cにおいて、制御部115は、予め設定された優先度に従って、MAC処理部113からのバーストイネーブル信号を選択する。選択されたバーストイネーブル信号を発したMAC処理部113は、データを送信する。なお、MAC処理部113からのバーストイネーブル信号が選択されてから所定の遅延時間の経過後に、そのMAC処理部113からデータが発出されてもよい。これにより、MAC処理部113から先頭部のデータを安定して発出することができる。
第9の実施の形態によれば、バーストイネーブル信号(送信許可命令)の衝突を防ぐことができる。第9の実施の形態によれば、予め設定された優先度に従って、複数の送信許可命令の中から1つの送信許可命令を選択することができる。集約部121から発出されるバーストイネーブル信号と、待機MAC処理部113Aが発出したバーストイネーブル信号とが衝突した際に、どちらを優先させるかを、予め設定することができる。したがってONU102の運用に柔軟性を持たせることができる。
<付記>
(1)ここで開示された実施形態によれば、宅側装置は、光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、複数のMAC処理部と、各々が複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNIポートと、複数のMAC処理部のそれぞれに接続された複数の通信経路を集約するとともに光送受信回路に接続される集約部と、を備える。複数のMAC処理部のうちのいずれかのMAC処理部は、宅側装置の状態を監視する。
(2)ここで開示された実施形態によれば、宅側装置は、光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、複数のMAC処理部と、各々が複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNIポートと、複数のMAC処理部のそれぞれに接続された複数の通信経路を集約するとともに光送受信回路に接続される集約部と、を備える。複数のMAC処理部は、予備のMAC処理部を含む。予備のMAC処理部は、宅側装置の状態を監視する。
(3)ここで開示された実施形態によれば、宅側装置は、光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、複数のMAC処理部と、各々が複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNIポートと、複数のMAC処理部のそれぞれに接続された複数の通信経路を集約するとともに光送受信回路に接続される集約部と、制御部とを備える。制御部は、宅側装置の状態を監視する。
(4)ここで開示された実施形態によれば、宅側装置は、光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、複数のMAC処理部と、各々が複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNIポートと、複数のMAC処理部のそれぞれに接続された複数の通信経路を集約するとともに光送受信回路に接続される集約部と、を備える。集約部は、送信許可命令に従って、複数の通信経路の中から、上り信号を送信するための通信経路を設定する。送信許可命令は、MAC処理部のうちのいずれかを登録するための登録要求である。複数の送信許可命令が衝突した場合には、宅側装置は、複数の送信許可命令のうちのいずれか1つを選択する。
(5)ここで開示された実施形態によれば、宅側装置は、光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、複数のMAC処理部と、各々が複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNIポートと、複数のMAC処理部のそれぞれに接続された複数の通信経路を集約するとともに光送受信回路に接続される集約部と、を備える。集約部は、送信許可命令に従って、複数の通信経路の中から、上り信号を送信するための通信経路を設定する。宅側装置が光通信回線にリンクアップされた状態において、複数の送信許可命令が衝突した場合には、宅側装置は、宅側装置の故障を検出する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 PONシステム、103 PON回線、104 光スプリッタ、105 幹線光ファイバ、106 支線光ファイバ、111,117 光トランシーバ、112 通信経路設定部、113,113A MAC処理部、114 UNIポート、115 制御部、116 経路切換部、118 通信経路選択部、119 命令部、121 集約部、122 分配部、125,126 OR回路、127_1〜127_n AND回路、131 ユーザ端末装置、141,142 電源、BURST_EN1〜BURST_ENn バーストイネーブル信号、S1〜S6,S11〜S15,S14A,S14B,S14C ステップ、Tx_DATA1〜Tx_DATAn データ信号。

Claims (18)

  1. 局側の光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、
    前記光通信回線側の複数の通信経路にそれぞれ接続された複数のMAC(Media Access Control)処理部と、
    各々が前記複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNI(User Network Interface)ポートと、
    前記複数の通信経路を集約するとともに前記光送受信回路に接続される集約部と、を備える、宅側装置。
  2. 前記集約部は、送信許可命令に従って、前記複数の通信経路の中から、上り信号を送信するための通信経路を設定する、請求項1に記載の宅側装置。
  3. 前記宅側装置は、
    前記光送受信回路が下り信号を受信した場合に、前記下り信号を前記複数のMAC処理部に分配する分配部をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の宅側装置。
  4. 前記集約部が起動した後に前記光送受信回路が起動し、
    前記光送受信回路が停止した後に前記集約部が停止する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の宅側装置。
  5. 前記複数のMAC処理部は、予備のMAC処理部を含み、
    前記宅側装置は、前記複数のUNIポートの各々と前記複数のMAC処理部との間の通信経路を切り換えるための経路切換部をさらに備え、
    前記複数のUNIポートのいずれかに接続されたMAC処理部が故障した場合には、前記経路切換部は、故障したMAC処理部を前記予備のMAC処理部に切換える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の宅側装置。
  6. 前記光送受信回路とともに前記光通信回線に接続されるように構成された、予備の光送受信回路をさらに備える、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の宅側装置。
  7. 前記宅側装置は、前記送信許可命令の衝突を監視するように構成される、請求項2に記載の宅側装置。
  8. 前記複数のMAC処理部は、待機MAC処理部を含み、
    前記宅側装置は、
    前記光送受信回路と前記集約部との間に配置されて、前記集約部および前記待機MAC処理部のうちの一方を前記光送受信回路に接続するように構成された通信経路選択部をさらに備える、請求項2に記載の宅側装置。
  9. 前記宅側装置は、命令部をさらに備え、
    前記命令部は、前記光送受信回路へ前記送信許可命令の論理和を出力するとともに、前記通信経路選択部が前記集約部および前記待機MAC処理部のうちの前記一方を前記光送受信回路に接続するための命令を前記通信経路選択部に送出するように構成される、請求項8に記載の宅側装置。
  10. 前記宅側装置は、
    前記待機MAC処理部以外の前記複数のMAC処理部に電力を供給する第1の電源と、
    前記光送受信回路、前記待機MAC処理部、前記通信経路選択部、および前記命令部に電力を供給する第2の電源とをさらに備え、
    前記第2の電源の立下りの速度は、前記第1の電源の立下りの速度よりも小さい、請求項9に記載の宅側装置。
  11. 前記複数のMAC処理部は、待機MAC処理部を含み、
    前記宅側装置は、
    前記光送受信回路および前記予備の光送受信回路に接続された通信経路選択部をさらに備え、
    前記通信経路選択部は、前記光送受信回路および前記予備の光送受信回路を前記集約部に接続する第1の通信経路と、前記光送受信回路および前記予備の光送受信回路を前記待機MAC処理部に接続する第2の通信経路とのうちの一方の通信経路を選択するように構成される、請求項6に記載の宅側装置。
  12. 前記宅側装置は、命令部をさらに備え、前記命令部は、前記光送受信回路および前記予備の光送受信回路に、送信許可命令の論理和および前記待機MAC処理部からの送信許可命令のいずれか一方を出力するとともに、前記通信経路選択部が前記第1の通信経路および前記第2の通信経路のうちの前記一方の通信経路を選択するための命令を、前記通信経路選択部に送出するように構成される、請求項11に記載の宅側装置。
  13. 前記宅側装置は、
    前記待機MAC処理部以外の前記複数のMAC処理部に電力を供給する第1の電源と、
    前記光送受信回路、前記予備の光送受信回路、前記待機MAC処理部、前記通信経路選択部、および前記命令部に電力を供給する第2の電源とをさらに備え、
    前記第2の電源の立下りの速度は、前記第1の電源の立下りの速度よりも小さい、請求項12に記載の宅側装置。
  14. 第1の送信許可命令と、前記第1の送信許可命令よりも後で発生した第2の送信許可命令とが衝突したときに、前記宅側装置は、前記上り信号の送信のための送信許可を、前記第1の送信許可命令を発したMAC処理部に与える、請求項7に記載の宅側装置。
  15. 前記待機MAC処理部以外のMAC処理部が発した第1の送信許可命令と、前記待機MAC処理部が発した第3の送信許可命令とが衝突したときに、前記宅側装置は、前記上り信号の送信のための送信許可を、前記待機MAC処理部に与える、請求項8に記載の宅側装置。
  16. 前記待機MAC処理部以外のMAC処理部が発した第1の送信許可命令と、前記待機MAC処理部が発した第3の送信許可命令とが衝突したときに、前記宅側装置は、予め設定された優先度に従って、前記第1の送信許可命令と前記第3の送信許可命令とのうちの一方を選択する、請求項8に記載の宅側装置。
  17. 光通信回線と、
    前記光通信回線に接続された局側装置と、
    前記光通信回線に接続された宅側装置とを備え、前記宅側装置は、
    前記光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、
    前記光通信回線側の複数の通信経路にそれぞれ接続された複数のMAC(Media Access Control)処理部と、
    各々が前記複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNI(User Network Interface)ポートと、
    前記複数の通信経路を集約するとともに前記光送受信回路に接続される集約部と、を含む、PON(Passive Optical Network)システム。
  18. 宅側装置の制御方法であって、前記宅側装置は、局側の光通信回線に接続されるように構成された光送受信回路と、前記光通信回線側の複数の通信経路にそれぞれ接続された複数のMAC(Media Access Control)処理部と、各々が前記複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部に接続された複数のUNI(User Network Interface)ポートと、前記複数の通信経路を集約するとともに前記光送受信回路に接続される集約部とを備え、
    前記制御方法は、
    前記複数のMAC処理部のうちの1つのMAC処理部によって、送信許可命令を生成するステップと、
    前記送信許可命令に従って、前記複数の通信経路の中から、上り信号を送信するための通信経路を設定するステップとを備える、宅側装置の制御方法。
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