JPWO2016136920A1 - 有機顔料微粒子分散体及びその製造方法と、その有機顔料微粒子分散体を用いたカラーフィルターの製造方法、及びその方法により得られるカラーフィルター - Google Patents

有機顔料微粒子分散体及びその製造方法と、その有機顔料微粒子分散体を用いたカラーフィルターの製造方法、及びその方法により得られるカラーフィルター Download PDF

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Abstract

耐熱性に優れ、色特性が良く、薄膜化可能なカラーフィルターを製造可能な有機顔料分散体の製造方法及び有機顔料分散体、並びに上記有機顔料分散体を用いたカラーフィルターの製造方法及びカラーフィルターを提供することを課題とする。特定のジケトピロロピロール化合物顔料を含む有機顔料またはその粗顔料の内、少なくとも何れか一方から選ばれる顔料原料を、4級アンモニウム化合物を含む溶媒に溶解させた顔料溶解液と、上記溶媒よりも上記顔料原料に対する溶解度が低い貧溶媒とを、接近・離反可能な相対的に回転する処理用面1、2間で混合させて、有機顔料微粒子を析出させる。上記有機顔料微粒子を洗浄し、溶媒に分散処理し、有機顔料微粒子分散体を得る。これに、モノマーと光重合開始剤とを混合し、着色組成物を得て、これを基板上に塗布、光硬化、現像を行い、塗膜を得る。この塗膜を加熱処理して硬化膜を得る。

Description

本発明は、有機顔料微粒子分散体及びその製造方法と、その有機顔料微粒子分散体を用いたカラーフィルターの製造方法、及びその方法により得られるカラーフィルターに関する。
液晶表示装置及び固体撮像素子に用いられるカラーフィルターは一般的に、染料または顔料の色材を溶媒に溶解または分散させた液に樹脂等を配合した着色組成物をガラス基板やシリコン基板等に塗布した後、露光・硬化、現像、熱硬化させる等の方法で製造されている。フィルターの耐久性は、液晶表示装置及び固体撮像素子の寿命に関わるため、近年着色組成物に用いる色材には、耐熱性や耐溶剤性に優れる顔料を用いることが主流となっている。ここで用いられる顔料分散体は、顔料を有機溶媒に分散した非水系顔料分散体が主に使用されており、分散体に含まれる顔料微粒子の一次粒子径、分散粒子径、結晶性等の特性が、最終製品であるカラーフィルターの色特性、耐熱性等の性能に大きく影響する。
一般的に顔料の微細化は、特許文献1及び2に記載されたような、塩化ナトリウム等の無機塩をメディアとし、顔料及び有機溶剤と予備混合して混練機にて処理することで顔料を粉砕する方法、所謂固練りの方法が一般的である。また、ガラス、スチール、ステンレス、陶磁器、ジルコン、ジルコニア等からなるメディアを顔料と共に乾式または湿式にて混合攪拌することで、顔料に衝撃力、せん断力等のエネルギーを加えて粉砕及び分散処理する方法で行われている。例えば、特許文献3には、粒径が0.005mmφから0.05mmφのメディアを用いたアニュラー縦型湿式分散機にて顔料を粉砕して微細化し、分散処理にて分散体を作製し、その後分散体と樹脂等を混合した着色組成物を用いてカラーフィルターを製造する方法が開示されている。特許文献4の実施例では、湿式メディア攪拌型の粉砕機(アトライタ等)を使用して顔料を粉砕し、微細顔料の作製及び分散体を作製している。
しかし、上記のように粉砕処理のみで得た顔料微粒子は、たとえ微細化できていたとしても耐熱性に難があるため、カラーフィルター製造工程において塗膜を加熱処理すると、要求される色特性が得られないという課題があった。すなわち、近年、液晶表示装置及び固体撮像素子に用いられるカラーフィルターは高精彩性や省電力性のために、より高コントラスト、高輝度、高着色力を求められているが、上記の方法では達成が難しかった。
そのため、粉砕法を用いない顔料微粒子の製造方法として、特許文献5や特許文献6に記載のように、対向して配設された、接近・離反可能な、少なくとも一方が他方に対して相対的に回転する少なくとも2つの処理用面の間にできる薄膜流体中で有機顔料を溶解した顔料溶解液と有機顔料微粒子を析出させるための析出用溶媒とを混合する微粒子の製造方法が提供された。
特開2007−106807号公報 特開2013−82905号公報 特開2012−212116号公報 特開2014−58665号公報 国際公開WO2009/008393号パンフレット 国際公開WO2011/096401号パンフレット
ところが、特許文献5や特許文献6に記載されたような方法を用いるだけでは上述のような今日のカラーフィルターに求められる高い要求特性を達成することはできなかった。
本発明は、色特性の向上を可能にした有機顔料微粒子分散体及びその製造方法の提供を課題とする。また本発明は、色特性を向上させることができる有機顔料微粒子分散体を用いたカラーフィルターの製造方法及びその製造方法により得られるカラーフィルターの提供を課題とする。
発明者は、鋭意研究の結果、顔料溶解液から貧溶媒を用いて有機顔料微粒子を析出させるに際して、同顔料溶解液の調製が得られた有機顔料微粒子に大きな影響を与えることを知見して本発明を完成させたものである。より詳しくは、本発明者は、ジケトピロロピロール化合物顔料を含む有機顔料またその粗顔料を溶媒に溶解して顔料溶解液を調製する際に、顔料の溶解の如何によって得られた有機顔料微粒子の色特性が変化することを見出した。
ここで、顔料の溶解に関して、単に飽和溶解度を考慮してモル数を制御するなどといった数値による設定の変更では色特性の改善に大きな影響を与えることはできなかったところ、ジケトピロロピロール化合物顔料を含む有機顔料またその粗顔料の溶解にあって、4級アンモニウム化合物を含む溶媒を用いた場合にのみ、コントラストや輝度と言った色特性が飛躍的に向上したカラーフィルターを得ることが知見されたことは、本発明者にとっても大きな驚きであった。
その結果、ジケトピロロピロール化合物顔料を含む有機顔料の持つ本来の特性をより一層活かした耐熱性、色特性ともに極めて優れたカラーフィルター製造用の有機顔料微粒子分散体を得ることができたものである。
また、粗大粒子の発生を抑えて粒子径が揃った一次粒子径の小さな有機顔料微粒子の分散体を得ることができ、さらに望ましくは個々の有機顔料微粒子にあっても結晶に歪等が少なく均質で良好な状態で析出させることができることなどの複合的な要因により、着色力に優れた有機顔料微粒子及びその分散液の作製が可能となったと考えられる。そして、これらの優位点が複合的に作用し、単に薄膜化が可能となるに止まらず、薄膜化を進めても良好な色特性が発揮し得るカラーフィルターを提供することが可能となった。
さらにまた、これらの優位点が複合的に作用し、極めて微細な有機顔料微粒子を用いたものであっても、耐熱性に優れたカラーフィルターを得ることが可能になったものである。
しかして、本願発明は、下記工程(1)〜(5)を有する有機顔料微粒子分散体の製造方法を提供するものである。
工程(1)少なくとも、一般式(I)で示されるジケトピロロピロール化合物顔料を含む有機顔料またはその粗顔料の内、少なくとも何れか一方から選ばれる顔料原料を溶媒に溶解させて、顔料溶解液を得る工程
工程(2)上記溶媒よりも、上記顔料原料に対する溶解度が低い貧溶媒を調製する工程
工程(3)上記工程で得た顔料溶解液と、上記貧溶媒とを接近・離反可能な相対的に回転する処理用面間で混合させて、有機顔料微粒子を析出させる工程
工程(4)上記工程において、処理用面間で析出させた有機顔料微粒子を、洗浄処理する工程
工程(5)上記洗浄された有機顔料微粒子を溶媒に分散処理し、有機顔料微粒子分散体を得る工程
[上記一般式(I)において、Rはそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、−CF3、置換基を有してもよい飽和もしくは不飽和のアルキル基、置換基を有してもよいアリール基を示す。]
また、本願発明は、上記工程(1)の顔料溶解液を、回転する攪拌翼を有する攪拌機を10m/s以上の周速度で攪拌させて得ることを特徴とするものとして実施することができる。
また、上記工程(1)で用いる溶媒に、少なくとも顔料に対して0.1〜10モル当量の4級アンモニウム化合物を含むことを特徴とするものとして実施することができる。4級アンモニウム化合物の種類は問わないが、4級アンモニウムの水酸化物を例示することができる。
また、上記工程(1)の顔料溶解液中に一般式(I)で示されるジケトピロロピロール化合物顔料が3重量%以上含まれることを特徴とするものとして実施することができる。
また、本願発明は、上記工程(2)の貧溶媒中に酸が含まれることを特徴とするものとして実施することができる。
また、本願発明は、上記工程(3)の有機顔料微粒子の析出時の温度が50℃以下であることを特徴とするものとして実施することができる。
また、本願発明は、上記工程(4)が、有機顔料微粒子と、溶媒とを分離し、別途に準備された洗浄のための溶媒を混合することを特徴とするものとして実施することができる。
また、上記工程(4)の工程における、有機顔料微粒子の洗浄処理後、有機顔料微粒子を乾燥処理または溶媒置換することを特徴とするものとして実施することができる。
また、本願発明は、上記工程(5)の工程において、有機顔料微粒子の粉砕を伴わずに分散処理することを特徴とするものとして実施することができる。
また、本願発明は、上記ジケトピロロピロール化合物顔料が式(II)で示される臭素化ジケトピロロピロールであることを特徴とする上記記載の有機顔料微粒子分散体の製造方法を提供するものである。
また、本願発明は、上記記載の製造方法より得られる有機顔料微粒子分散体を提供するものである。
また、本願発明は、下記工程(1)〜(8)を有するカラーフィルターの製造方法を提供するものである。
工程(1)少なくとも、一般式(I)で示されるジケトピロロピロール化合物顔料を含む有機顔料またはその粗顔料の内、少なくとも何れか一方から選ばれる顔料原料を、溶媒に溶解させて、顔料溶解液を得る工程
工程(2)上記溶媒よりも、上記顔料原料に対する溶解度が低い貧溶媒を調製する工程
工程(3)上記工程で得た顔料溶解液と、上記貧溶媒とを接近・離反可能な相対的に回転する処理用面間で混合させて、有機顔料微粒子を析出させる工程
工程(4)上記工程において、処理用面間で析出させた有機顔料微粒子を、洗浄処理する工程
工程(5)上記洗浄された有機顔料微粒子を溶媒に分散処理し、有機顔料微粒子分散体を得る工程
工程(6)上記工程で得た有機顔料微粒子分散体に、モノマーと光重合開始剤とを少なくとも混合し、着色組成物を得る工程
工程(7)上記工程で得た着色組成物を基板上に塗布、光硬化、現像を行い、塗膜を得る工程
工程(8)上記工程(7)で得た塗膜を加熱処理して硬化膜を得る工程
また、本願発明は、上記記載のカラーフィルターの製造方法により得られるカラーフィルターを提供するものである。
本発明によれば、色特性に優れたカラーフィルターを製造可能な有機顔料分散体の製造方法、その方法により得られる有機顔料分散体、並びに上記有機顔料分散体を用いたカラーフィルター、及び上記カラーフィルターの製造方法を提供することができる。
また本発明によれば、カラーフィルターの耐熱性を向上させたり、あるいはカラーフィルターの薄膜化を進めることができたりする有機顔料分散体の製造方法、その方法により得られる有機顔料分散体、並びに上記有機顔料分散体を用いたカラーフィルター、及び上記カラーフィルターの製造方法を提供することも可能となった。
本発明の実施の形態に係る流体処理方法の実施に用いられる流体処理装置の略断面図である。 (A)は図1に示す流体処理装置の第1処理用面の略平面図であり、(B)は同装置の処理用面の要部拡大図である。 (A)は同装置の第2導入部の断面図であり、(B)は同第2導入部を説明するための処理用面の要部拡大図である。
本発明の有機顔料分散体の製造方法は、下記工程(1)〜(5)を有し、本発明のカラーフィルターの製造方法は、下記工程(1)〜(8)を有することを特徴とする。
工程(1)少なくともジケトピロロピロール化合物顔料を含む有機顔料またはその粗顔料の内、少なくとも何れか一方から選ばれる顔料原料を、4級アンモニウム化合物を含む溶媒に溶解させて、顔料溶解液を得る工程
工程(2)上記溶媒よりも、上記顔料原料に対する溶解度が低い貧溶媒を調製する工程
工程(3)上記工程で得た顔料溶解液と、上記貧溶媒とを接近・離反可能な相対的に回転する処理用面間で混合させて、有機顔料微粒子を析出させる工程
工程(4)上記工程において、処理用面間で析出させた有機顔料微粒子を、洗浄処理する工程
工程(5)上記洗浄された顔料微粒子を溶媒に分散処理し、有機顔料微粒子分散体を得る工程
工程(6)上記工程で得た有機顔料微粒子分散体に、モノマーと光重合開始剤とを少なくとも混合し、着色組成物を得る工程
工程(7)上記工程で得た着色組成物を基板上に塗布、光硬化、現像を行い、塗膜を得る工程
工程(8)上記工程(7)で得た塗膜を加熱処理して硬化膜を得る工程
本発明において、上記工程(1)〜(8)によって、耐熱性に優れ、色特性にも優れ、また従来よりも薄膜化可能な硬化膜を形成することができる理由は定かではないが、次のように考えられる。
本発明では、カラーフィルターの根幹となる有機顔料微粒子を接近・離反可能な相対的に回転する処理用面間での析出反応を用いて作製している。作製された有機顔料微粒子は非常に微細であり、且つ従来の粉砕処理で与えられていた過剰なエネルギーを投下されていないため、一つ一つの粒子が均一に作製されている。しかも、上記析出に際して、工程(1)において得られた、ジケトピロロピロール化合物顔料を含む有機顔料またはその粗顔料を4級アンモニウム化合物を含む溶媒に溶解させた顔料溶解液を用いたことによって、4級アンモニウム化合物を含まない溶媒を用いた場合と比較しても、粗大粒子が少なく粒子径の均一化が促進された極めて微細な有機顔料微粒子を得ることができたと共に、同粒子にあっては結晶の歪等の発生が抑制されたと考えられる。これによって、得られた有機顔料微粒子は結晶などの状態が良好であり、また、着色性を阻害する粗大粒子が少ないため、耐熱性及び着色性に優れた有機顔料微粒子分散体を得ることができたと考えられる。その結果、粒子径自体は従来の有機顔料微粒子と同等であったとしても、カラーフィルターの色特性、耐熱性等の特性が向上し、薄膜化を進めても優れた性能を維持するカラーフィルターを得ることが可能になったと考えられる。
以下、本発明に用いられる各成分、並びに工程(1)〜(8)について説明する。
本発明における有機顔料としては、ジケトピロロピロール化合物顔料単独、または、複数のジケトピロロピロール化合物顔料を混合して使用することができる。あるいは、ジケトピロロピロール化合物顔料に加えて、粒子径制御や色度調整の為にジケトピロロピロール化合物顔料以外の顔料を混合して使用することができる。混合して使用できる顔料としては、ペリレン化合物顔料、ペリノン化合物顔料、キナクリドン化合物顔料、キナクリドンキノン化合物顔料、アントラキノン化合物顔料、アントアントロン化合物顔料、ベンズイミダゾロン化合物顔料、ジスアゾ縮合化合物顔料、ジスアゾ化合物顔料、アゾ化合物顔料、インダントロン化合物顔料、フタロシアニン化合物顔料、トリアリールカルボニウム化合物顔料、ジオキサジン化合物顔料、アミノアントラキノン化合物顔料、チオインジゴ化合物顔料、イソインドリン化合物顔料、イソインドリノン化合物顔料、ピラントロン化合物顔料、イソビオラントロン化合物顔料、またはそれらの組成物及び混合物が挙げられる。上記有機顔料はその粗顔料を用いることも可能である。また、本発明においては、カラーフィルターへの適性の観点から、ジケトピロロピロール化合物顔料として、特開2012−211970号公報、特開2013−195941号公報に開示されている臭素化ジケトピロロピロールを用いるのが特に好ましい。
上記有機顔料を混合・溶解するための溶媒としては、例えば水や有機溶媒、またはそれらの複数からなる混合溶媒が挙げられる。上記水としては、水道水やイオン交換水、純水や超純水、RO水などが挙げられ、有機溶媒としては、アルコール系溶媒、アミド系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族系溶媒、二硫化炭素、脂肪族系溶媒、ニトリル系溶媒、スルホキシド系溶媒、ハロゲン系溶媒、エステル系溶媒、イオン性液体、カルボン酸化合物、スルホン酸化合物などが挙げられる。上記の溶媒はそれぞれ単独で使用しても良く、または複数以上を混合して使用しても良い。
本発明では、上記溶媒に有機顔料を充分溶解させ、ジケトピロロピロール化合物顔料を含む有機顔料の持つ本来の特性をより一層活かしつつ色特性に優れたカラーフィルターを製造するため、4級アンモニウム化合物を溶媒に添加させることが重要である。ジケトピロロピロール化合物顔料は、一般に、上記溶媒中で、分子分散または一部イオン化された状態で溶解されていると考えられるが、4級アンモニウム化合物を上記溶媒に添加することによって、コントラスト及び輝度などの色特性が飛躍的に向上した。そのメカニズムは明らかではないが、溶媒中の4級アンモニウム化合物の存在がジケトピロロピロール化合物顔料の溶解並びにその後の析出に良好な結果をもたらし、ひいては色特性の向上に良好な結果をもたらしたものと考えられる。
また、色特性と共に、耐熱性に優れ、さらに従来より薄膜化が可能なカラーフィルターを製造することも可能となる有機顔料微粒子分散体を提供し得たものである。
従来、上記4級アンモニウム化合物の代わりとして、水酸化ナトリウムや、水酸化カリウムなどの無機水酸化物や、ナトリウムメトキシドやカリウム−tert−ブトキシド等の金属アルコキシド等の化合物が使用されることがあったが、そのような従来の化合物を用いた場合にあっては、本願発明の効果を得ることが出来ないだけでなく、顔料に対する溶解度が低いため生産性を上げることができず、一方、生産性を向上させるために、顔料の濃度を高くすると、粗大な粒子が析出する場合があった。
添加することができる4級アンモニウム化合物としてはベンジルトリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウムなどの水酸化物、塩化物、臭化物を用いることができるが、中でも水酸化物を用いるのが溶解性の改善の点から好ましく、特に水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムや水酸化テトラメチルアンモニウムを用いることが好ましい。これらは単独でまたは2種類以上を混合して用いることができる。
これら以外にも、塩化テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムや三臭化テトラ-N-ブチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウムなども用いることができる。
4級アンモニウム化合物の添加量としては、顔料に対して0.1〜10モル当量添加するのが好ましく、更には顔料に対して0.3〜6モル当量添加するのがより好ましく、0.5〜4モル当量添加するのが特に好ましい。顔料に対して0.1モル当量以上を添加することにより、顔料の溶解が十分行うことができ、後の析出工程において粗大粒子の発生を抑制することができる点で有利である。また、顔料に対して10モル当量以下に抑えることによって、溶媒に対する顔料の量を適正化することができ、良好な生産性を得る点で好ましく、顔料分子の分解の促進を抑制することができ、耐熱性、色特性に好影響を与えることができる点で有利である。
(工程(1))
本発明においては、第1の工程として顔料溶解液を調製する。その際、上記の特定の溶媒に特定の有機顔料を溶解する。さらに、本発明においては、上記顔料溶解液の調製について回転する攪拌翼を有する攪拌機を用いて行うことが好ましい。具体的には、少なくとも1種類の有機顔料を溶媒に溶解させて顔料溶解液を得る際に、回転する攪拌翼を有する攪拌機を用いる。これによって顔料溶解液中における未溶解物が原因となる粗大粒子の発生を抑えることができることは当然ながら、2種以上の分子や元素を溶解する場合にも、より均一な溶解状態である顔料溶解液を迅速に作製することができる。
前処理で単に有機顔料を溶媒に溶解させるだけでは均一な溶解状態を得ることができないが、顔料溶解液の調製を回転する攪拌翼を有する攪拌機を用いて行うことにより、分子レベルでの均一な溶解状態もしくは分子分散状態をなした顔料溶解液を得ることができ、顔料溶解液の溶解状態やクラスター形成状態を向上させることができたものと発明者は推測している。
本発明における攪拌機は、回転する攪拌翼を有する攪拌機であれば特に限定されないが、一般的な回転する攪拌翼を有する攪拌機においては、攪拌翼の先端での周速度が1m/sec以上であるものが高速回転であると言われている。1m/sec未満の低周速度で実施することもできるが、顔料溶解の時間短縮や、顔料の溶解の確実性の向上の点で高速回転の方が有利である。粗大粒子の発生の抑制の観点からは、1m/s以上、更には10m/s以上の周速度で顔料溶解液を調製することが好ましい。
工程(1)における顔料溶解液中に一般式(I)で示されるジケトピロロピロール化合物顔料がより多く含まれることが生産性の面で望ましい。好ましくは3重量%以上、更には5重量%以上含まれることがより好ましい。本発明においては15重量%以上の顔料を溶解させることも可能である。
(工程(2))
本発明においては、上記顔料溶解液と混合して、顔料微粒子を析出させるための貧溶媒を調製することが第2の工程である。貧溶媒に用いる溶媒は、上記顔料溶解液に用いた溶媒に列挙したものと同様のものから選んで使用できるが、顔料溶解液中に含まれる有機顔料に対する溶解度が低い溶媒を選択する必要がある。これらの溶媒はそれぞれ単独で使用してもよく、または複数以上を混合して使用してもよい。また、pH調整や粒子径、結晶化度を調製する目的で酸を添加することができる。添加する酸としては、有機酸であればギ酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸などのカルボン酸類、ベンゼンスルホン酸、シクロヘキサンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などのスルホン酸類、サリチル酸、クレゾール、チモールなどのフェノール類などを用いることができる。また、塩酸、硫酸、硝酸、ホウ酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸、スルファミン酸、過塩素酸などの無機酸も用いることができる。これらはそれぞれ単独で使用してもよく、または複数以上を混合して使用してもよい。酸を添加することによって、色特性にさらなる向上をもたらすことが可能となる場合がある。更に、貧溶媒を調製する工程においても顔料溶解液と同様に、先述した回転する攪拌翼を有する攪拌機を使用することが好ましい。
(工程(3))
本発明においては、上記顔料溶解液と、貧溶媒とを混合し、顔料微粒子を析出させることが第3の工程である。また、混合に際しては接近・離反可能な相対的に回転する処理用面間で行うことが好ましい。
工程(3)においては、有機顔料微粒子析出時の温度を変化させることで粒子径の調整が可能であることが分かった。具体的には工程(1)及び工程(2)で調製を行った両溶液の温度を調整し、析出時の温度が50℃以下になるようにすることでより微細な粒子を析出させることが可能となった。高温で析出を行った場合は粒子の結晶成長が促進され粗大な粒子が析出してしまうのに対し、低温で析出を行った場合は粒子の結晶成長が抑制され微細で均一な粒子が析出するものと推測できる。
(工程(4))
本発明においては、上記顔料溶解液と貧溶媒とを混合し、顔料微粒子を析出させることで得られる顔料微粒子を含むスラリーを、濾過、遠心分離、透析、限外濾過等の方法を用いて顔料微粒子を液中より取り出し、各種溶媒を用いて洗浄することが第4の工程である。洗浄に用いる溶媒は、先述した顔料溶解液に用いたものと同じ溶媒より選んで使用できる。また、洗浄処理の際には、先述した回転する攪拌翼を有する攪拌機を使用することが好ましい。洗浄の終点は、特に限定されないが、洗浄液のpH、不純物のイオンや有機物の分析を用いて決定することが可能である。また、洗浄後の顔料微粒子は、洗浄完了時点では、洗浄に用いた溶媒を含む状態であるため、乾燥または溶媒置換の処理を行う必要がある。
乾燥方法は特に限定されないが、真空乾燥や、温風乾燥、凍結乾燥等が挙げられる。乾燥によって、顔料微粒子の粉体を得ることが可能である。
溶媒置換の方法についても特に限定されないが、洗浄完了後に得られる洗浄液を含む顔料微粒子のウェットケーキを目的の溶媒に投入し、攪拌することで液を均一とした後、再度濾過、遠心分離、透析、限外濾過等の方法を用いて、目的とする溶媒を含む顔料微粒子のウェットケーキを作製することが可能である。
工程(1)〜(4)においては単に微粒子を析出させる工程のみならず、顔料原料の精製も伴う工程であると言える。顔料原料を分子の状態まで溶解させることで顔料粒子に取込まれていた金属や未反応物質等の不純物が抽出され、粒子析出後の洗浄によりこれらの不純物が除去されていると推測される。発明者らは、特許文献1及び2に代表されるソルベントソルトミリング法等に比べ本発明による顔料の着色力が優れている理由の一つとして上記工程が精製を伴うものであると考えている。
(工程(5))
本発明においては、エステル系有機溶媒を少なくとも含む溶媒に、上記洗浄処理後の顔料微粒子を目的の溶媒に投入し、分散処理することが第5の工程である。本発明で用いられるエステル系有機溶媒は特に限定されないが、沸点が好ましくは100℃以上、より好ましくは110℃以上、更に好ましくは130℃以上の高沸点有機溶媒であることが好ましい。このような高沸点有機溶媒としては、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA)等が挙げられる。
上記エステル系有機溶媒の中では、有機顔料の分散性の観点から、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、沸点:146℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME、沸点:120℃)がより好ましい。 上記のエステル系有機溶媒は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、必要に応じて、分散剤を添加することが出来る。かかる分散剤としては特に限定されないが、例えば主に有機溶剤系ではポリウレタン、ポリアクリレートなどのカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボン酸基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩など;主に水性では(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物;ラウリル硫酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤があげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
これらのなかでも特に、アミン構造を有する分散剤が、分散性に優れており好適に使用される。かかるアミン構造を有する分散剤としては、たとえばルーブリゾール社製Solsperseシリーズ、ビックケミー社製Disperbykシリーズ、BASF社製Efkaシリーズ、味の素ファインテック社製アジスパーシリーズなどが挙げられる。分散剤の量は通常、顔料100重量部に対して100重量部以下、好ましくは50重量部以下、更に好ましくは30重量部以下とするのが適当である。
また、分散剤と同時にバインダー樹脂を添加することができる。バインダー樹脂としては例えば、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム、マレイン化油系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、セルロース系樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレンなどが挙げられる。これらのバインダー樹脂は単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することもできる。バインダー樹脂は後述の工程(6)において添加することも可能である。
更に必要に応じて、公知の顔料誘導体等の化合物を添加してもよい。これらの化合物は、顔料と分散剤との仲介をする化合物で、顔料表面と分散剤とに物理的、電気的、化学的に吸着し、分散安定性を向上させる機能を持つと考えられている。このような顔料誘導体としては例えば、ジケトピロロピロール系、アントラキノン系、フタロシアニン系、金属フタロシアニン系、キナクリドン系、アゾキレート系、アゾ系、イソインドリノン系、ピランスロン系、インダンスロン系、アンスラピリミジン系、ジブロモアンザンスロン系、フラバンスロン系、ペリレン系、ペリノン系、キノフタロン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系等の有機顔料を母体とし、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、カルボンアミド基、スルホンアミド基等の置換基を導入した顔料誘導体が挙げられる。これらの顔料誘導体等の化合物は単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することもできる。
これら分散剤や、樹脂、顔料誘導体等の化合物の添加は、フロキュレーションの低減、顔料の分散安定性の向上、分散体の粘度特性の向上にも寄与する。
本発明の分散処理は、その方法や、処理に用いる分散機について限定するものでは無いが、本発明の顔料微粒子は攪拌速度や、処理時間等の調整で、顔料微粒子に過剰な衝撃力等のエネルギーを投下しなくても分散処理が可能である。そのため、ボールミル、ビーズミル、サンドミル等の攪拌機構でガラス、スチール、ステンレス、陶磁器、ジルコン、ジルコニア等から成るメディアを激しく攪拌することによって被処理物を分散させるものを用いることも可能であるが、顔料微粒子の粉砕を伴うものでは無い条件であっても実施することができる。更には、上記メディアを使用しない分散機を使用することでも分散処理が可能であり、その場合は、顔料溶解液または貧溶媒の調製に用いた装置と同様の装置を挙げることが出来る。顔料微粒子の粉砕を伴うものでは無い、あるいは伴ったとしても顔料微粒子の粉砕を低減することによって、分散処理後の顔料微粒子の均一化を向上させることができ、その結果、色特性の改善に寄与できるなどと言った効果を得易い点で有利である。
(工程(6))
本発明において、上記顔料分散体にモノマーと光重合開始剤とを少なくとも混合し、着色組成物を得ることが、第6の工程である。
モノマーとしては、特に限定されないが、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートおよびN−ビニルピロリドンのような単官能モノマーのほか、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートおよびビスフェノールAジアクリレートのような2官能モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレートおよびペンタエリスリトールトリアクリレートのような3官能モノマー、ジペンタエリスリトールペンタおよびヘキサアクリレートのようなその他の多官能モノマーなどが挙げられる。これらの光重合性モノマーは、2種類以上使用することも可能である。
光重合開始剤としては、芳香族ケトン類、ロフィン2量体、ベンゾイン類、ベンゾインエーテル類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ケタール類、キノン類、トリアジン類、イミダゾール類、オキシムエステル類、ホスフィン類、ボレート類、カルバゾール類、チタノセン類、ポリハロゲン類等が挙げられる。例えば4、4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンと2−(o−クロロフェニル)−4、5−ジフェニルイミダゾール2量体の組み合わせ、4−[p−N、N−ジ(エトキシカルボニルメチル)−2、6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン]、2−メチル−4’−(メチルチオ)−2−モルホリノプロピオフェノンが好ましい。これらの光重合開始剤は、単独で使用してもよく、必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いる事ができる。
その他、以下示すアルカリ可溶性樹脂、についても着色組成物に含むことが可能である。
アルカリ可溶性樹脂としては、ネガ型レジストに一般的に用いられるものを用いることができ、アルカリ水溶液に可溶性を有するものであればよく、特に限定されない。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、γ−メチルスチレン、N−ビニル−2−ピロリドン、グリシジル(メタ)アクリレート等の中から選ばれる1種以上と、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、これらの無水物の中から選ばれる1種以上とからなるコポリマーを例示することができ、上記のコポリマーにグリシジル基又は水酸基を有するエチレン性不飽和化合物を付加させたポリマー等も例示できる。これらのアルカリ可溶性樹脂は前述の工程(5)で添加しておくことも可能である。
本発明の着色組成物は、更に、充填剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤等の添加剤が含まれていてもよい。
(工程(7))
本発明において、上記工程(6)で得た着色組成物を基板上に塗布、光硬化、現像を行い、塗膜を得ることが第7の工程である。塗布は、ガラス基板やシリコン基板上にロールコーター、スリットコーター、スプレー、バーコーター、アプリケーター、スピンコーター、ディップコーター、インクジェット、スクリーン印刷で塗布することが好ましい。塗布後には、有機溶媒を乾燥させ、塗膜の平滑性やハンドリングの観点から加熱することが好ましい。加熱温度は50〜140℃が好ましく、70〜90℃がより好ましい。加熱時間は0.5〜60分間が好ましく、1〜10分間がより好ましい。
光硬化は、塗膜に紫外線を照射して、塗膜を硬化させる。光硬化は続く現像でガラス基板上にパターンを残すために行い、現像で除去する部分には紫外線を防ぐフォトマスクを載せて硬化させないことが好ましい。光硬化は、紫外線照射量が10〜100mJ/cm2まで行うことが好ましい。現像は、光硬化後の硬化塗膜をアルカリ水溶液中に浸漬し、更に水でリンスして未硬化部分を除去する。用いるアルカリ水溶液としては、アルカリ剤の濃度が0.001〜10重量%が好ましく、0.01〜1重量%が好ましい。また、現像に用いるアルカリ剤としては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の水溶液が好ましい。
塗膜の膜厚については、所望する色度を得られるように調整する。なぜなら、色度は膜厚にも依存するためである。
(工程(8))
本発明において、上記工程(7)で得た塗膜を、200〜300℃に加熱して硬化膜を得る工程が第8の工程である。 工程(8)は、ポストベイク工程であり、本工程を行うことにより、硬度に優れた硬化膜を形成することができる。硬度に優れ、耐熱性にも優れた硬化膜を得る観点から、加熱温度は200〜300℃とすることが好ましい。硬度に優れ、耐熱性にも優れた硬化膜を得る観点から、加熱時間は10〜300分間が好ましい。
ここで、上記工程(3)に用いられる処理用面を備えた流体処理装置について、図1〜図3を参照して、簡単に説明しておく。この装置は、特許文献5に記載の装置と同様である。
図1においてUは上方を、Sは下方をそれぞれ示しているが、本願発明において上下前後左右は相対的な位置関係を示すに止まり、絶対的な位置を特定するものではない。図2(A)、図3(B)においてRは回転方向を示している。図3(B)においてCは遠心力方向(半径方向)を示している。
この流体処理装置は、対向する第1及び第2の、2つの処理用部10、20を備え、少なくとも一方の処理用部が回転する。両処理用部10、20の対向する面が、夫々処理用面となる。第1処理用部10は第1処理用面1を備え、第2処理用部20は第2処理用面2を備える。
両処理用面1、2は、流体(即ち、上記顔料溶解液と上記貧溶媒)の流路に接続され、被処理流動体の流路の一部を構成する。この両処理用面1、2間の間隔は、適宜変更して実施することができるが、通常は、1mm以下、例えば0.1μmから50μm程度の微小間隔に調整される。これによって、この両処理用面1、2間を通過する被処理流動体は、両処理用面1、2によって強制された強制薄膜流体となる。
この装置を用いて複数の流体を処理する場合、この装置は、第1の流体の流路に接続され、当該第1流体の流路の一部を形成する。さらにこの装置は、第1流体とは別の、第2流体の流路の一部を形成する。そして、この装置は、両流路を合流させて、処理用面1、2間において、両流体を混合し、反応させて微粒子の析出を行う流体処理を行なう。
具体的に説明すると、この装置は、上記の第1処理用部10を保持する第1ホルダ11と、第2処理用部20を保持する第2ホルダ21と、接面圧付与機構と、回転駆動機構と、第1導入部d1と、第2導入部d2と、流体圧付与機構pとを備える。
図2(A)に示す通り、この実施の形態において、第1処理用部10は、環状体であり、より詳しくはリング状のディスクである。また、第2処理用部20もリング状のディスクである。この実施の形態において、両処理用部10、20は、互いに対向する第1、第2の処理用面1、2が鏡面研磨されており、算術平均粗さは、特に限定されないが、好ましくは0.01〜1.0μm、より好ましくは0.03〜0.3μmとする。
第1ホルダ11、第2ホルダ21のうち、少なくとも一方のホルダは、電動機などの回転駆動機構(図示せず)にて、他方のホルダに対して相対的に回転することができる。
この実施の形態において、第2ホルダ21が装置に固定されており、同じく装置に固定された回転駆動機構の回転軸50に取り付けられた第1ホルダ11が回転し、この第1ホルダ11に支持された第1処理用部10が第2処理用部20に対して回転する。もちろん、第2処理用部20を回転させるようにしてもよく、双方を回転させるようにしてもよい。
この実施の形態では、第1処理用部10に対して、第2処理用部20が回転軸50の方向に接近・離反するもので、第2ホルダ21に設けられた収容部41に、第2処理用部20の処理用面2側と反対側の部位が出没可能に収容されている。但し、これとは、逆に、第1処理用部10が、第2処理用部20に対して接近・離反するものであってもよく、両処理用部10、20が互いに接近・離反するものであってもよい。
この収容部41は、第2処理用部20の、処理用面2側と反対側の部位を収容する凹部であり、環状に形成された溝である。この収容部41は、第2処理用部20の処理用面2側と反対側の部位を出没させ得る十分なクリアランスを持って、第2処理用部20を収容する。なお、第2処理用部20は軸方向に平行移動のみが可能なように配置してもよいが、上記クリアランスを大きくすることにより、第2処理用部20は、収容部41に対して、処理用部20の中心線を、上記収容部41の軸方向と平行の関係を崩すように傾斜して変位できるようにしてもよく、さらに、第2処理用部20の中心線と収容部41の中心線とが半径方向にずれるように変位できるようにしてもよい。このように、3次元的に変位可能に保持するフローティング機構によって、第2処理用部20を保持することが望ましい。
上記の流体は、ポンプや位置エネルギーなどによって構成される流体圧付与機構pによって圧力が付与された状態で、第1導入部d1と、第2導入部d2から両処理用面1、2間に導入される。この実施の形態において、第1導入部d1は、環状の第2ホルダ21の中央に設けられた通路であり、その一端が、環状の両処理用部10、20の内側から、両処理用面1、2間に導入される。第2導入部d2は、第1の流体との反応がなされる第2の流体を処理用面1、2へ供給する。この実施の形態において、第2導入部d2は、第2処理用部20の内部に設けられた通路であり、その一端は、第2処理用面に形成された開口部d20である。
流体圧付与機構pにより加圧された第1の流体は、第1導入部d1から、両処理用部10、20の内側の空間に導入され、第1処理用面1と第2処理用面2との間を通り、両処理用部10、20の外側に通り抜けようとする。
これらの処理用面1、2間において、第2導入部d2から流体圧付与機構pにより加圧された第2の流体が供給され、第1の流体と合流し、両流体が混合した際の上記顔料溶解液と上記貧溶媒との析出反応によって、有機顔料微粒子が析出し、この有機顔料微粒子を含む流体が、両処理用面1、2から、両処理用部10、20の外側に排出される。
上記の接面圧付与機構は、第1処理用面1と第2処理用面2とを接近させる方向に作用させる力を、処理用部に付与する。この実施の形態では、接面圧付与機構は、第2ホルダ21に設けられ、第2処理用部20を第1処理用部10に向けて付勢する。
上記の接面圧付与機構は、第1処理用部10の第1処理用面1と第2処理用部20の第2処理用面2とが接近する方向に押す力(以下、接面圧力という)を発生させるための機構である。この接面圧力と、流体圧力による両処理用面1、2間を離反させる力との均衡によって、両処理用面1、2間の間隔を所定の微小間隔に保ち、nm単位ないしμm単位の微小な膜厚を有する薄膜流体を発生させる。接面圧力としては、スプリング43の弾性力、付勢用流体導入部44へ導入された空気や油などの付勢用流体の圧力の他、磁力や重力などの他の力であってもよい。
この接面圧付与機構の付勢力に抗して、流体圧付与機構pにより加圧された流体の圧力や粘性などによって生じる離反力によって、第2処理用部20は、第1処理用部10から遠ざかり、両処理用面間に微小な間隔を開ける。このように、この接面圧力と離反力とのバランスによって、第1処理用面1と第2処理用面2との間隔は、μm単位の精度で設定される。
なお、離反力としては、流体の流体圧や粘性の他、処理用部の回転による遠心力、付勢用流体導入部44に負圧を掛けた場合の当該負圧、スプリング43を引っ張りスプリングとした場合の弾性力などを挙げることができる。この接面圧付与機構は、第2処理用部20ではなく、第1処理用部10に設けてもよく、双方に設けてもよい。
図2に示すように、第1処理用部10の第1処理用面1には、第1処理用部10の中心側から外側に向けて、即ち径方向について伸びる溝状の凹部13を形成して実施してもよい。この凹部13の平面形状は、図2(B)へ示すように、第1処理用面1上をカーブしてあるいは渦巻き状に伸びるものであってもよい。また、この凹部13は、第2処理用面2に形成するものとしても実施可能であり、第1及び第2の処理用面1、2の双方に形成するものとしても実施可能である。この様な凹部13を形成することによりマイクロポンプ効果を得ることができ、流体を第1及び第2の処理用面1、2間に吸引することができる効果がある。
この凹部13の基端は第1処理用部10の内周に達することが望ましい。この凹部13の先端は、第1処理用部面1の外周面側に向けて伸びるもので、その深さは、基端から先端に向かうにつれて、漸次減少するものとしている。
この凹部13の先端と第1処理用面1の外周面との間には、凹部13のない平坦面16が設けられている。
前述の開口部d20は、第1処理用面1の平坦面16と対向する位置に設けることが好ましい。
特に、マイクロポンプ効果によって導入される際の流れ方向が、処理用面間で形成されるスパイラル状で層流の流れ方向に変換される点よりも下流側(この例では外側)の平坦面16に対向する位置に設置することが望ましい。
具体的には、図2(B)において、第1処理用面1に設けられた凹部13の先端から、半径方向への距離nを、約0.5mm以上とするのが好ましい。これによって、層流条件下にて複数の流体の混合と、微粒子の析出が行なわれることが可能となる。
開口部d20の形状は、図2(B)や図3(B)に示すように円形状であってもよく、図2(B)に点線で示すように、リング状ディスクである処理用面2の中央の開口を取り巻く同心円状の円環形状であってもよい。
この第2導入部d2は方向性を持たせることができる。例えば、図3(A)に示すように、上記の第2処理用面2の開口部d20からの導入方向が、第2処理用面2に対して所定の仰角(θ1)で傾斜している。この仰角(θ1)は、0度を超えて90度未満に設定されており、さらに反応速度が速い反応の場合には1度以上45度以下で設置されるのが好ましい。
また、図3(B)に示すように、上記の第2処理用面2の開口部d20からの導入方向が、上記の第2処理用面2に沿う平面において、方向性を有するものである。この第2流体の導入方向は、処理用面の半径方向の成分にあっては中心から遠ざかる外方向であって、且つ、回転する処理用面間における流体の回転方向に対しての成分にあっては順方向である。言い換えると、開口部d20を通る半径方向であって外方向の線分を基準線gとして、この基準線gから回転方向Rへの所定の角度(θ2)を有するものである。この角度(θ2)についても、0度を超えて90度未満に設定されることが好ましい。
この角度(θ2)は、流体の種類、反応速度、粘度、処理用面の回転速度などの種々の条件に応じて、変更して実施することができる。また、第2導入部d2に方向性を全く持たせないこともできる。
上記の流体の種類とその流路の数は、図1の例では、2つとしたが、3つ以上であってもよい。図1の例では、第2導入部d2から処理用面1、2間に第2流体を導入したが、この導入部は、第1処理用部10に設けてもよく、双方に設けてもよい。また、一種類の流体に対して、複数の導入部を用意してもよい。また、各処理用部に設けられる導入用の開口部は、その形状や大きさや数は特に制限はなく適宜変更して実施し得る。また、上記第1及び第2の処理用面間1、2の直前あるいはさらに上流側に導入用の開口部を設けてもよい。
以下、本願の発明について実施例を挙げて更に詳しく説明するが、本願の発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
尚、以下実施例中の記号は次の内容を示す。また、以下重量%をwt%と記載する。
DMSO:ジメチルスルホキシド、TMAH aq.:25wt%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液、EG:エチレングリコール、DMAc:ジメチルアセトアミド、BTMA soln.:40wt%水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム メタノール溶液、KOH:水酸化カリウム、NaOH:水酸化ナトリウム、MeOH:メタノール、NaOMe:ナトリウムメトキシド、K−t−BuO:カリウム−tert−ブトキシド
実施例1(カラーフィルターの製造)
(工程(1))
基材となる溶媒DMSO 65.0wt%にTMAH aq. 24.0wt%、式(II)で表される臭素化ジケトピロロピロール顔料(以下臭素化DPPと記載) 11wt%を添加し、高速回転式乳化分散機(エム・テクニック株式会社製、製品名:クレアミックス、以下クレアミックスと記載)を用いて攪拌して臭素化DPPを溶解させた。処方及び調製条件を他の実施例、及び比較例と合わせて表1に示す。
(工程(2))
貧溶媒として水道水を用いた。他の実施例においては、水道水に、クエン酸や酢酸、EGを投入し、クレアミックスを用いて混合することで、貧溶媒を調製した。なお、水道水のみの場合に限ってはクレアミックスを用いずに使用した。処方及び調製条件を他の実施例、及び比較例と合わせて表2に示す。
(工程(3))
対向して配設された、接近・離反可能な、少なくとも一方が他方に対して回転する処理用面1、2の間にできる薄膜流体中で、均一に拡散・攪拌・混合する反応装置を用いて、工程(1)で調製した顔料溶解液と工程(2)で調製した貧溶媒とを混合し、薄膜流体中で析出反応を行った。具体的には、図1に示す装置の中央(第一導入部d1)から第1流体として貧溶媒を送液し、第2導入部d2から顔料溶解液を第2流体として処理用面1、2間に導入した。第1流体と第2流体を薄膜流体中で混合し、顔料溶解液中に溶解していた顔料微粒子を析出させ、顔料微粒子分散液を処理用面1、2より吐出させた。第1流体及び第2流体の供給圧力、送液流量及び温度、及び処理用部10の回転数(以下、回転数と記載)、背圧力、吐出液の温度を、顔料微粒子作製条件として他の実施例、及び比較例と合わせて表3に示す。第1流体並びに第2流体の送液温度は、第1流体と第2流体のそれぞれの温度を当該装置導入直前(より詳しくは、処理用面1、2間に導入される直前)にて測定したものであり、吐出液の温度は、処理用面1、2より吐出させた直後の顔料微粒子分散液の温度を測定したものである。また、第2導入部d2の開口部d20として、図2(B)に点線で示すように、処理用面2の中央の開口を取り巻く同心円状の円環形状のものを用いた。
(工程(4))
(a)処理用面1,2より吐出された顔料微粒子分散液中より顔料微粒子のみを分取するために、顔料微粒子を緩く凝集させ、濾紙を用いて減圧濾過(−0.1 MPaG)にて顔料微粒子を濾集した。
(b)得られた顔料微粒子のウェットケーキを5Lの水道水に投入し、クレアミックスを用いて6000rpm、1.5分で攪拌・洗浄し、洗浄後の液を、再度減圧濾過にて回収する操作を4回繰り返し、顔料微粒子のウェットケーキを得た。得られた顔料微粒子のウェットケーキを真空乾燥させて顔料微粒子の乾燥粉体を得た。真空乾燥は30℃、−0.10MPaGで72時間行った。また先に得られたウェットケーキの一部を界面活性剤(第一工業製薬製、製品名:ネオゲンR−K)水溶液に投入し、クレアミックスを用いて分散処理し、TEM観察用の分散液を得た。得られたTEM観察用の分散液をコロジオン膜に滴下し、TEM観察を行った。
(工程(5))
工程(4)にて得られた顔料微粒子の乾燥粉体を10重量部、分散剤として「BYK−LPN6919」(ビックケミー社製)を固形分量にて5重量部、分散助剤としてC.I.ピグメントレッド254のスルホン化誘導体1重量部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」)70重量部をペイントシェーカー(浅田鉄工株式会社製)で攪拌混合して分散処理し、顔料分散体を得た。分散に用いた装置及び分散条件を顔料微粒子分散処理条件として他の実施例、及び比較例と合わせて表4に示す。また得られた顔料分散体について、粒度分布測定を行った。さらに、得られた顔料分散体をPGMEAで希釈し、TEM観察用の分散液を得た。得られたTEM観察用の分散液をコロジオン膜に滴下し、TEM観察を行った。
(工程(6))
工程(5)で得た顔料分散体75重量部、アクリル樹脂(綜研化学(株)製「ZAH−110」)6重量部、重合性モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート4重量部、光重合開始剤として2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン(BASF社製「IRGACURE 907」)1重量部、溶剤としてPGMEA100重量部を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルターで濾過して感光性着色組成物を得た。
(工程(7))
工程(6)で得られた着色組成物をガラス基板上にスピンコーターで塗布した後、80℃、3分で乾燥して塗膜を得た。得られた塗膜にフォトマスクを載せ、紫外線ファイバースポット照射装置を用いて100mJ/cm2の紫外線を照射した。さらにアルカリ性水溶液(0.04wt%の水酸化カリウム水溶液)中で振動させ、次いで純水にてリンスして未硬化部分を除去した。
(工程(8))
未硬化部分を除去した塗膜を乾燥機内で80℃、30分間予備加熱処理した後、230℃、30分間本加熱処理して硬化膜を得た。
実施例2
実施例1の工程(1)において、臭素化DPPの溶解を行う際にクレアミックスを用いずに、ハイシェアミキサー(Silverson社製L4RT)で8900rpm、30分間の攪拌溶解を行った以外は実施例1と同様の工程を行った。
実施例3
実施例1の工程(1)において、臭素化DPPに対する4級アンモニウム化合物が3.50モル当量となるように調整し、実施例1の工程(2)において、貧溶媒として表2に示すように水道水とクエン酸を用いた以外は実施例1と同様の工程を行った。顔料溶解液の作製処方及び調製条件を表1に、貧溶媒の作製処方及び調製条件を表2に示す。
実施例4
実施例1の工程(1)において、基材となる溶媒DMSO 74.0wt%にBTMA soln.15.0wt%、臭素化DPP 11wt%を添加し、クレアミックスを用いて攪拌して臭素化DPPを溶解させた以降は実施例1と同様の工程を行った。処方及び調製条件を表1に示す。
実施例5
実施例1の工程(2)において、貧溶媒として水道水75wt%、クエン酸5wt%、酢酸20wt%となるように調製したものを用いた以外は実施例1と同様の工程を行った。
実施例6と7
実施例1の工程(3)において、対向して配設された、接近・離反可能な、少なくとも一方が他方に対して回転する処理用面1、2の間にできる薄膜流体中で、均一に拡散・攪拌・混合する反応装置からの吐出液の温度が表3に示す吐出液温度となるように第1流体である貧溶媒の送液温度を調整した以外は実施例1と同様の工程を行った。
比較例1
比較例1として、粉砕を用いて作製した顔料微粒子の色特性及び一次粒子径とその変化について記載する。粉砕法での顔料微粒子の作製工程は、特許文献2の特開2013−82905号に倣って以下のように行った。
臭素化DPP 50重量部、塩化ナトリウム 550重量部、ジエチレングリコール 110重量部をニーダーに仕込み、50℃で4時間ソルベントソルトミリング法により混練し、顔料微粒子混練物を作製した。
得られた顔料微粒子混練物より不純物を除去するために、得られた顔料微粒子の混練物を5Lの水道水に投入し、クレアミックスを用いて6000rpm、15分で攪拌・洗浄し、洗浄後の液を、濾紙を用いた減圧濾過(−0.1 MPaG)にて顔料微粒子を濾集した。以降の操作は実施例1の工程(4)の(b)以降と同様の工程を行った。
比較例2
水道水2Lをクレアミックスを用いて1700rpmで攪拌させ、ビュレットを用いて実施例1の工程(1)で調製した顔料溶解液350mLを上記攪拌中の水道水中に35mL/min.の速度で添加し、顔料微粒子分散液を得た。以降の工程は実施例1の工程(4)以降と同様の工程を行った。
比較例3
顔料微粒子化の有無の比較例として、実施例1で原料として用いた臭素化DPPを顔料微粒子化の工程を行わずに実施例1の工程(5)以降と同様の工程を行った。
比較例4
実施例1の工程(1)において、4級アンモニウム塩であるTMAH aq.の代わりにKOHを用い、また水道水を用いて、表1に示すように、顔料に対して2.67モル当量のKOHを含む割合で実施例1の工程(1)と同様にクレアミックスを用いて顔料の溶解を試みた。処方及び調製条件は表1の通りである。このとき目視でも明らかに顔料の未溶解物が確認できたため、以降の工程は実施しなかった。
比較例5,6
比較例5については、実施例1の工程(1)において、基材となる溶媒DMSO 78.0wt%にKOH 1.0wt%、臭素化DPP 2wt%、水道水 19wt%を添加し、クレアミックスを用いて攪拌して臭素化DPPを溶解させた以降は実施例1と同様の工程を行った。比較例6については、実施例1の工程(1)において、基材となる溶媒DMSO 77.0wt%にK−t−BuO 1.5wt%、臭素化DPP 2wt%、MeOH 19.5wt%を添加し、クレアミックスを用いて攪拌して臭素化DPPを溶解させた以降は実施例1と同様の工程を行った。処方及び調製条件を表1に示す。
実施例8、9と比較例7、8
実施例8、9については、実施例1の工程(4)で得られた臭素化DPP顔料微粒子について実施例1の工程(5)での顔料分散処理装置と分散処理時間を表4に示すように変更した以外は実施例1と同様の工程を行った。比較例7、8については、比較例1の工程(4)で得られた臭素化DPP顔料微粒子について比較例1の工程(5)での顔料分散処理装置と分散処理時間を表4に示すように変更した以外は比較例1と同様の工程を行った。
実施例10
実施例1の工程(4)において、5Lの水で洗浄した後に減圧濾過(−0.1MPaG)にて回収する操作を4回繰り返した後の顔料のウェットケーキをPGMEA中に投入し、クレアミックスを用いて6000rpm、1.5分で攪拌し、攪拌後の液を濾紙を用いて減圧濾過する操作を複数回繰り返し、臭素化DPP顔料微粒子のPGMEA置換ウェットケーキを得た。この臭素化DPP顔料微粒子のPGMEA置換ウェットケーキを用いて、表4に示す条件で実施例1の工程(5)の顔料微粒子分散処理を行った以外は実施例1と同様の工程を行った。なお、実施例10の工程(4)及び工程(5)で用いられるPGMEAの量は、実施例1の工程(5)で用いられる量と同量となるよう調整した。
実施例11
実施例1の工程(1)において、基材となる溶媒DMAc 65.0wt%にTMAH aq. 24.0wt%、臭素化DPP 11wt%を添加し、クレアミックスを用いて攪拌して臭素化DPPを溶解させた以降は実施例1と同様の工程を行った。処方及び調製条件を表1に示す。
実施例12
実施例1の工程(1)において、基材となる溶媒DMSO 60.0wt%にTMAH aq. 28.0wt%、EG 3wt%、臭素化DPP 9wt%を添加し、クレアミックスを用いて攪拌して臭素化DPPを溶解させた点と、実施例1の工程(2)において、水道水 70wt%にクエン酸 20wt%、EG 10wt%を添加し、クレアミックスを用いて攪拌して貧溶媒を調製した点以外は実施例1と同様の工程を行った。顔料溶解液の作製処方及び調製条件を表1に、貧溶媒の作製処方及び調製条件を表2に示す。
評価方法
工程(4)及び工程(5)で行ったTEM観察は、日本電子(株)社製JEM−2100を用いて加速電圧80kV、5万倍にて行い、この観察結果より、TEM用画像解析ソフト(OLYMPUS製Scandium)を用いて粒度分布の解析を行った。得られた粒度分布解析結果から、集団の全体積を100%として累積カーブを求めた際の累積カーブが50%となる点の粒子径(以下平均一次粒子径と記載)と90%となる点の粒子径(以下D90と記載)を求めた。工程(4)については平均一次粒子径を、工程(5)については平均一次粒子径、D90及び粘度を表5に示す。また、工程(8)で得られた本加熱処理後の硬化膜について、光学顕微鏡で500倍にて観察した際に目視で確認できる粗大粒子数及び色評価結果(コントラスト、輝度、膜厚、及び耐熱性)を表5に示す。表5に示す色評価の値は、同一の色度となるように調整された硬化膜に対して測定を行ったものである。
ここで、コントラストとは顔料の色特性の指標のひとつであり、コントラストが高いほうがディスプレイ等の光学材料に用いた際に発色が精彩となるため好ましいとされる。コントラストの測定は、2枚の偏光板で挟んだ硬化膜に対して光を照射し、前面側の偏光板と後面側の偏光板の偏光面が平行であるとき及び直角であるときの透過する光量をコントラスト測定装置(壺坂電気社製CT−1)を用いて測定し、透過光を偏光板上の輝度として、偏光板の偏光面が平行のときの輝度と直角であるときの輝度との比をコントラスト((コントラスト)=(偏光板の偏光面が平行のときの輝度)/(偏光板の偏光面が直角のときの輝度))として算出した。
また、輝度についてはコントラスト同様顔料の色特性の指標のひとつであり、コントラスト及び輝度の値が高い方がディスプレイ等の光学材料に用いた際に発色が精彩であるとともに、バックライトの光量を抑えることができるため好ましいとされる。輝度の測定は、硬化膜に対して分光光度計(大塚電子社製LCF−1100)を用いて測定を行い得られたものである。
硬化膜の膜厚は、同一の色度で薄くできればレジスト液を節約することができ、また同じ膜厚に調整した際には、高着色力の硬化膜を得ることができるため好ましい。膜厚については非接触表面・層断面形状計測システム (菱化システム社製R5300G−Lite)を用いて測定を行った。耐熱性については、コントラストの変化率((予備加熱処理後のコントラスト−本加熱処理後のコントラスト)/本加熱処理後のコントラスト×100(%))にて示す。
表5に示す測定結果のうち、粗大粒子数(個)については0〜19:○、20〜49:△、50以上:×、コントラストについては7000以上:○、5000〜6999:△、4999以下:×、輝度については18.70以上:○、18.50〜18.69:△、18.49以下:×、膜厚(μm)については2.700以下:○、2.701〜2.800:△、2.801以上:×、耐熱性(%)については19.9以下:○、20.0以上:×と判定し、表5に示した。
以上の測定結果について、すべての評価が○のものについては総合評価を○とした。
実施例13
(工程(1))
基材となる溶媒DMSO 65.5wt%にBTMA soln. 22.5wt%、C.I.ピグメントレッド254(以下PR−254と記載) 12wt%を添加し、クレアミックスを用いて攪拌してPR−254を溶解させた。処方及び調製条件を他の実施例、及び比較例と合わせて表6に示す。
(工程(2))
水道水に、酢酸とMeOHを投入し、クレアミックスを用いて混合することで、貧溶媒を調製した。処方及び調製条件を他の実施例、及び比較例と合わせて表7に示す。
(工程(3))
対向して配設された、接近・離反可能な、少なくとも一方が他方に対して回転する処理用面1、2の間にできる薄膜流体中で、均一に拡散・攪拌・混合する反応装置を用いて、工程(1)で調製した顔料溶解液と工程(2)で調製した貧溶媒とを混合し、薄膜流体中で析出反応を行った。具体的には、図1に示す装置の中央(第一導入部d1)から第1流体として貧溶媒を送液し、第2導入部d2から顔料溶解液を第2流体として処理用面1、2間に導入した。第1流体と第2流体を薄膜流体中で混合し、顔料溶解液中に溶解していた顔料微粒子を析出させ、顔料微粒子分散液を処理用面1、2より吐出させた。第1流体及び第2流体の供給圧力、送液流量及び温度、及び処理用部10の回転数(以下、回転数と記載)、背圧力、吐出液の温度を、顔料微粒子作製条件として他の実施例、及び比較例と合わせて表8に示す。第1流体並びに第2流体の送液温度は、第1流体と第2流体のそれぞれの温度を当該装置導入直前(より詳しくは、処理用面1、2間に導入される直前)にて測定したものであり、吐出液の温度は、処理用面1,2より吐出させた直後の顔料微粒子分散液の温度を測定したものである。また、第2導入部d2の開口部d20として、図2(B)に点線で示すように、処理用面2の中央の開口を取り巻く同心円状の円環形状のものを用いた。
(工程(4))
(a)処理用面1,2より吐出された顔料微粒子分散液中より顔料微粒子のみを分取するために、顔料微粒子を緩く凝集させ、濾紙を用いて減圧濾過(−0.1 MPaG)にて顔料微粒子を濾集した。
(b)得られた顔料微粒子のウェットケーキを5Lの水道水に投入し、クレアミックスを用いて6000rpm、1.5分で攪拌・洗浄し、洗浄後の液を、再度減圧濾過にて回収する操作を4回繰り返し、顔料微粒子のウェットケーキを得た。得られた顔料微粒子のウェットケーキを真空乾燥させて顔料微粒子の乾燥粉体を得た。真空乾燥は30℃、−0.10MPaGで72時間行った。また先に得られたウェットケーキの一部を界面活性剤(ネオゲンR−K)水溶液に投入し、クレアミックスを用いて分散処理し、TEM観察用の分散液を得た。得られたTEM観察用の分散液をコロジオン膜に滴下し、TEM観察を行った。
(工程(5))
工程(4)にて得られた顔料微粒子の乾燥粉体を10重量部、分散剤として「BYK−LPN6919」(ビックケミー社製)を固形分量にて5重量部、分散助剤としてC.I.ピグメントレッド254のスルホン化誘導体1重量部、溶剤としてPGMEA70重量部をペイントシェーカーで攪拌混合して分散処理し、顔料分散体を得た。分散に用いた装置及び分散条件を顔料微粒子分散処理条件として他の実施例、及び比較例と合わせて表9に示す。また得られた顔料分散体について、粒度分布測定を行った。さらに、得られた顔料分散体をPGMEAで希釈し、TEM観察用の分散液を得た。得られたTEM観察用の分散液をコロジオン膜に滴下し、TEM観察を行った。
(工程(6))
工程(5)で得た顔料分散体75重量部、アクリル樹脂(綜研化学(株)製「ZAH−110」)6重量部、重合性モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート4重量部、光重合開始剤として2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン(BASF社製「IRGACURE 907」)1重量部、溶剤としてPGMEA100重量部を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルターで濾過して感光性着色組成物を得た。
(工程(7))
工程(6)で得られた着色組成物をガラス基板上にスピンコーターで塗布した後、80℃、3分で乾燥して塗膜を得た。得られた塗膜にフォトマスクを載せ、紫外線ファイバースポット照射装置を用いて100mJ/cm2の紫外線を照射した。さらにアルカリ性水溶液(0.04wt%の水酸化カリウム水溶液)中で振動させ、次いで純水にてリンスして未硬化部分を除去した。
(工程(8))
未硬化部分を除去した塗膜を乾燥機内で80℃、30分間予備加熱処理した後、230℃、30分間本加熱処理して硬化膜を得た。
実施例14
実施例13の工程(1)においてPR−254の溶解を行う際にクレアミックスを用いずに、ハイシェアミキサー(Silverson社製L4RT)で8900rpm、30分間の攪拌溶解を行った以外は実施例13と同様の工程を行った。
実施例15
実施例13の工程(1)において、PR−254に対する4級アンモニウム塩が2.14モル当量となるように調整した以外は実施例13と同様の工程を行った。顔料溶解液の作製処方及び調製条件を表6に示す。
実施例16
実施例13の工程(1)において、基材となる溶媒DMSO 65.5wt%にTMAH aq. 22.5wt%、PR−254 12wt%を添加し、クレアミックスを用いて攪拌してPR−254を溶解させた以降は実施例13と同様の工程を行った。
実施例17と18
実施例13の工程(3)において、対向して配設された、接近・離反可能な、少なくとも一方が他方に対して回転する処理用面1、2の間にできる薄膜流体中で、均一に拡散・攪拌・混合する反応装置からの吐出液の温度が表8に示す吐出液温度となるように第1溶媒である貧溶媒の送液温度を調整した以外は実施例13と同様の工程を行った。
比較例9
比較例9として、粉砕を用いて作製した顔料微粒子の色特性及び一次粒子径とその変化について記載する。粉砕法での顔料微粒子の作製工程は、特許文献2の特開2013−82905号に倣って以下のように行った。
PR−254 50重量部、塩化ナトリウム 550重量部、ジエチレングリコール 110重量部をニーダーに仕込み、50℃で4時間ソルベントソルトミリング法により混練し、顔料微粒子混練物を作製した。
得られた顔料微粒子混練物より不純物を除去するために、得られた顔料微粒子の混練物を5Lの水道水に投入し、クレアミックスを用いて6000rpm、15分で攪拌・洗浄し、洗浄後の液を、濾紙を用いた減圧濾過(−0.1 MPaG)にて顔料微粒子を濾集した。これ以降の操作は実施例13の工程(4)の(b)以降と同様の工程を行った。
比較例10
水道水40wt%、酢酸20wt%、MeOH40wt%から成る貧溶媒5Lをクレアミックスを用いて1700rpmで攪拌させ、ビュレットを用いて実施例13の工程(1)で調製した顔料溶解液350mLを上記攪拌中の貧溶媒中に35mL/min.の速度で添加し、顔料微粒子分散液を得た。以降の工程は実施例13の工程(4)以降と同様の工程を行った。
比較例11
顔料微粒子化の有無の比較例として、実施例13の表6に示す原料3であるPR−254を顔料微粒子化の工程を行わずに実施例13の工程(5)以降同様の工程を行った。
比較例12
実施例13の工程(1)において、4級アンモニウム塩であるBTMA soln.の代わりにKOHを用い、また水道水を用いて、表6で示すように、顔料に対して1.60モル当量のKOHを含む割合で実施例13の工程(1)と同様にクレアミックスを用いて顔料の溶解を試みた。処方及び調製条件は表6の通りである。このとき目視でも明らかに顔料の未溶解物が確認できたため、以降の工程は実施しなかった。
比較例13、14
比較例13については、実施例13の工程(1)において、基材となる溶媒DMSO 78.0wt%にNaOH 1.0wt%、PR−254 2wt%、水道水 19wt%を添加し、クレアミックスを用いて攪拌してPR−254を溶解させた以降は実施例13と同様の工程を行った。比較例14については、実施例13の工程(1)において、基材となる溶媒DMSO 76wt%にNaOMe 1.5wt%、PR−254 3wt%、MeOH 19.5wt%を添加し、クレアミックスを用いて攪拌してPR−254を溶解させた以降は実施例13と同様の工程を行った。処方及び調製条件を表6に示す。
実施例19、20と比較例15、16
実施例19、20については、実施例13の工程(4)で得られたPR−254顔料微粒子について実施例13の工程(5)での顔料分散処理装置と分散処理時間を表9に示すように変更した以外は実施例13と同様の工程を行った。比較例15、16については、比較例9の工程(4)で得られたPR−254顔料微粒子について比較例9の工程(5)での顔料分散処理装置と分散処理時間を表9に示すように変更した以外は比較例9と同様の工程を行った。
実施例21
実施例13の工程(4)において、5Lの水で洗浄した後に減圧濾過(−0.1MPaG)にて回収する操作を4回繰り返した後の顔料のウェットケーキをPGMEA中に投入し、クレアミックスを用いて6000rpm、1.5分で攪拌し、攪拌後の液を濾紙を用いて減圧濾過する操作を複数回繰り返し、PR−254顔料微粒子のPGMEA置換ウェットケーキを得た。このPR−254顔料微粒子のPGMEA置換ウェットケーキを用いて、表9に示す条件で実施例13の工程(5)の顔料微粒子分散処理を行った以外は実施例13と同様の工程を行った。なお、実施例21の工程(4)及び工程(5)で用いられるPGMEAの量は、実施例13の工程(5)で用いられる量と同量となるよう調整した。
実施例22
実施例13の工程(1)において、基材となる溶媒DMAc 65.5部にBTMA soln.22.5部、PR−254 12部を添加し、クレアミックスを用いて攪拌してPR−254を溶解させた以降は実施例13と同様の工程を行った。処方及び調製条件を表6に示す。
評価方法については、実施例1〜12及び比較例1〜8と同様に行い、その結果を表10に示す。なお、判定についても実施例1〜12及び比較例1〜8におけるものと同様に行った。
実施例23
使用した顔料をC.I.ピグメントレッド255(以下、PR−255と記載)に変更した以外は実施例1と同様の工程を行った。顔料溶解液の作製処方及び調製条件を表11に、貧溶媒の作製処方及び調製条件を表12に、顔料微粒子作製条件を表13に、顔料微粒子分散条件を表14に示す。
比較例17
使用した顔料をPR−255に変更した以外は比較例1と同様の工程を行った。分散に用いた装置及び分散条件を顔料微粒子分散処理条件として表14に示す。
比較例18
水道水2Lをクレアミックスを用いて1700rpmで攪拌させ、ビュレットを用いて実施例23と同様の顔料溶解液350mLを上記攪拌中の水道水中に35mL/min.の速度で添加し、顔料微粒子分散液を得た。これ以降の工程は実施例1の工程(4)以降と同様に行った。顔料溶解液の作製処方及び調製条件を表11に、貧溶媒の作製処方及び調製条件を表12に示す。
比較例19
顔料微粒子化の有無の比較例として、顔料微粒子化の工程を行わずに、実施例23の表11に示す原料3であるPR−255を用いて、実施例1の工程(5)以降同様の工程を行った。
実施例24
使用した顔料をC.I.ピグメントレッド264(以下、PR−264と記載)に変更した以外は実施例1と同様の工程を行った。顔料溶解液の作製処方及び調製条件を表11に、貧溶媒の作製処方及び調製条件を表12に、顔料微粒子作製条件を表13に、顔料微粒子分散条件を表14に示す。
比較例20
使用した顔料をPR−264に変更した以外は比較例1と同様の工程を行った。分散に用いた装置及び分散条件を顔料微粒子分散処理条件として表14に示す。
比較例21
水道水2Lをクレアミックスを用いて1700rpmで攪拌させ、ビュレットを用いて実施例24と同様の顔料溶解液350mLを上記攪拌中の水道水中に35mL/min.の速度で添加し、顔料微粒子分散液を得た。これ以降の工程は実施例1の工程(4)以降と同様に行った。顔料溶解液の作製処方及び調製条件を表11に、貧溶媒の作製処方及び調製条件を表12に示す。
比較例22
顔料微粒子化の有無の比較例として、顔料微粒子化の工程を行わずに、実施例24の表11に示す原料3であるPR−264を用いて、実施例1の工程(5)以降同様の工程を行った。
評価方法については実施例1〜12及び比較例1〜8と同様に行い、その結果を表15に示す。なお、PR−255(実施例23、比較例17〜19)に関して、表15に示す測定結果のうち、粗大粒子数(個)については0〜19:○、20〜49:△、50以上:×、コントラストについては800以上:○、799以下:×、輝度については17.00以上:○、16.90〜16.99:△、16.89以下:×、膜厚(μm)については2.600以下:○、2.601以上:×、耐熱性(%)については4.9以下:○、5.0以上:×と判定し、以上の測定結果について、すべての評価が○のものについては総合評価を○とした。
PR−264(実施例24、比較例20〜22)に関して、表15に示す測定結果のうち、粗大粒子数(個)については0〜19:○、20〜49:△、50以上:×、コントラストについては800以上:○、799以下:×、輝度については16.90以上:○、16.80〜16.89:△、16.79以下:×、膜厚(μm)については1.600以下:○、1.601以上:×、耐熱性(%)については4.9以下:○、5.0以上:×と判定し、以上の測定結果について、すべての評価が○のものについては総合評価を○とした。
顔料微粒子化の手法を変えた実施例1と比較例1〜3を比較して、本願発明の製造方法にて作製した有機顔料微粒子は従来の粉砕法やバッチ式の再沈法などにより作製された有機顔料微粒子よりも一次粒子が小さく、これらの有機顔料微粒子を用いて作製した着色組成物を用いたカラーフィルターは色特性が良好で、熱処理後の硬化膜について光学顕微鏡観察にて観察される粗大な粒子の数が極めて少なく、全く観察されない場合もあった。また、従来の粉砕法やバッチ式の再沈法と比較し、本願発明の製造方法では、耐熱性及び色特性の高いカラーフィルターを製造することが可能であることが分かった。さらに本願発明の製造方法は、より薄膜で目的の色度を再現することができる。
また、実施例5で示したように貧溶媒に酸を添加することによってさらに色特性を向上させることができ、吐出液の温度を変化させた実施例1、6、7の比較より、吐出液温度を下げることによっても色特性を向上させることが可能である。
本願発明の有機顔料微粒子は従来の粉砕法で作製した有機顔料微粒子と比べて顔料の粒径が揃っているため、分散時間を変更した実施例1、8と比較例1、7を比較して、本願発明の有機顔料微粒子の方がより短時間で分散することができ、さらに分散に用いる装置を変更した実施例1、9と比較例1、8を比較して、本願発明においてはクレアミックスのようなメディアを使用しない分散機でも分散処理が可能であった。
顔料を溶解する溶媒に用いるアルカリ成分の種類を変えた実施例1及び4と比較例4を比較して、顔料を溶解させるのに用いるアルカリ成分としてKOHを用いた比較例4よりも4級アンモニウム化合物、特に4級アンモニウムの水酸化物を用いた実施例1及び4では、アルカリ成分の顔料に対するモル当量が少ない環境でもより多くの顔料が溶解した良好な顔料溶解液を得ることができ、さらにカラーフィルターとしての色特性の高い顔料微粒子を作製することが可能となることがわかる。
また、同様に顔料の溶解が可能であった比較例5,6と実施例を比較すると、実施例のほうが色特性が格段に優れている。このことは、本発明の優れた効果が単に顔料が溶媒に溶解していることに起因するのではなく、溶媒中の4級アンモニウム化合物を含む溶媒にジケトピロロピロール化合物顔料を溶解させることなどによって何らかの予期しえなかった機構により本願発明に係るカラーフィルターの優れた色特性を発現していることと推測される。
さらに、実施例13〜22、23、24からわかるように、本願発明の有機顔料微粒子の製造方法は臭素化DPPに限定されるものではなく、PR−254、PR−255やPR−264といった他のジケトピロロピロール化合物顔料にも適用することが可能であることがわかる。

Claims (14)

  1. 下記工程(1)〜(5)を有する有機顔料微粒子分散体の製造方法。
    工程(1)少なくとも、下記一般式(I)で示されるジケトピロロピロール化合物顔料を含む有機顔料またはその粗顔料の内、少なくとも何れか一方から選ばれる顔料原料を、4級アンモニウム化合物を含む溶媒に溶解させて、顔料溶解液を得る工程
    [上記一般式(I)において、Rはそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、−CF3、置換基を有してもよい飽和もしくは不飽和のアルキル基、置換基を有してもよいアリール基を示す。]
    工程(2)上記溶媒よりも、上記顔料原料に対する溶解度が低い貧溶媒を調製する工程
    工程(3)上記工程で得た顔料溶解液と、上記貧溶媒とを接近・離反可能な相対的に回転する処理用面間で混合させて、有機顔料微粒子を析出させる工程
    工程(4)上記工程において、処理用面間で析出させた有機顔料微粒子を、洗浄処理する工程
    工程(5)上記洗浄された有機顔料微粒子を溶媒に分散処理し、有機顔料微粒子分散体を得る工程
  2. 上記工程(1)の顔料溶解液を、回転する攪拌翼を有する攪拌機を10m/s以上の周速度で攪拌させて得ることを特徴とする、請求項1に記載の有機顔料微粒子分散体の製造方法。
  3. 上記工程(1)で用いる溶媒に、少なくとも顔料に対して0.1〜10モル当量の4級アンモニウム化合物を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の有機顔料微粒子分散体の製造方法。
  4. 上記4級アンモニウム化合物は、4級アンモニウムの水酸化物であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の有機顔料微粒子分散体の製造方法。
  5. 上記工程(1)の顔料溶解液中に一般式(I)で示されるジケトピロロピロール化合物顔料が3重量%以上含まれることを特徴とする請求項1〜4何れかに記載の有機顔料微粒子分散体の製造方法。
  6. 上記工程(2)の貧溶媒中に酸が含まれることを特徴とする請求項1〜5何れかに記載の有機顔料微粒子分散体の製造方法。
  7. 上記工程(3)の有機顔料微粒子の析出時の温度が50℃以下であることを特徴とする請求項1〜6何れかに記載の有機顔料微粒子分散体の製造方法。
  8. 上記工程(4)が、有機顔料微粒子と、溶媒とを分離し、別途に準備された洗浄のための溶媒を混合することを特徴とする請求項1〜7何れかに記載の有機顔料微粒子分散体の製造方法。
  9. 上記工程(4)の工程における、有機顔料微粒子の洗浄処理後、有機顔料微粒子を乾燥処理または溶媒置換することを特徴とする請求項1〜8何れかに記載の有機顔料微粒子分散体の製造方法。
  10. 上記工程(5)の工程において、有機顔料微粒子の粉砕を伴わずに分散処理することを特徴とする請求項1〜9何れかに記載の有機顔料微粒子分散体の製造方法。
  11. 上記ジケトピロロピロール化合物顔料が下記式(II)で示される臭素化ジケトピロロピロールであることを特徴とする、請求項1〜10何れかに記載の有機顔料微粒子分散体の製造方法。
  12. 請求項1〜11の何れかに記載の製造方法より得られる有機顔料微粒子分散体。
  13. 下記工程(1)〜(8)を有するカラーフィルターの製造方法。
    工程(1)少なくとも、一般式(I)で示されるジケトピロロピロール化合物顔料を含む有機顔料またはその粗顔料の内、少なくとも何れか一方から選ばれる顔料原料を、4級アンモニウム化合物を含む溶媒に溶解させて、顔料溶解液を得る工程
    工程(2)上記溶媒よりも、上記顔料原料に対する溶解度が低い貧溶媒を調製する工程
    工程(3)上記工程で得た顔料溶解液と、上記貧溶媒とを接近・離反可能な相対的に回転する処理用面間で混合させて、有機顔料微粒子を析出させる工程
    工程(4)上記工程において、処理用面間で析出させた有機顔料微粒子を、洗浄処理する工程
    工程(5)上記洗浄された有機顔料微粒子を溶媒に分散処理し、有機顔料微粒子分散体を得る工程
    工程(6)上記工程で得た有機顔料微粒子分散体に、モノマーと光重合開始剤とを少なくとも混合し、着色組成物を得る工程
    工程(7)上記工程で得た着色組成物を基板上に塗布、光硬化、現像を行い、塗膜を得る工程
    工程(8)上記工程(7)で得た塗膜を加熱処理して硬化膜を得る工程
  14. 請求項13に記載のカラーフィルターの製造方法により得られるカラーフィルター。
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