JP2007023168A - 顔料ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物、それを用いた着色感光性樹脂組成物塗布膜および感光性樹脂転写材料、並びにそれらを用いたカラーフィルターおよび液晶表示装置 - Google Patents
顔料ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物、それを用いた着色感光性樹脂組成物塗布膜および感光性樹脂転写材料、並びにそれらを用いたカラーフィルターおよび液晶表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007023168A JP2007023168A JP2005207848A JP2005207848A JP2007023168A JP 2007023168 A JP2007023168 A JP 2007023168A JP 2005207848 A JP2005207848 A JP 2005207848A JP 2005207848 A JP2005207848 A JP 2005207848A JP 2007023168 A JP2007023168 A JP 2007023168A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pigment
- photosensitive resin
- organic
- solvent
- colored photosensitive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【解決手段】酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において、良溶媒に溶解した有機材料例えば有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機顔料ナノ粒子を濃縮し、さらに酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)を含む有機溶媒中に再分散化した顔料ナノ粒子分散組成物。
【選択図】なし
Description
また、このような着色感光性組成物による層は、一般に極めて薄く、かつ、薄厚で高い着色濃度を示すことが要求されることから、例えば有機溶媒中に、有機顔料を高度に、また均一に微細化した状態で分散させることが必要となる。
<1>酸性基を有するアルカリ可溶性のバインダー存在下において、良溶媒に溶解した有機材料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機材料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子を濃縮したことを特徴とする有機ナノ粒子分散組成物。
<2>酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において、良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子を濃縮し、酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)を含む有機溶媒中で再分散化した顔料ナノ粒子分散組成物。ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。
<3>(1)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において、良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子と、(2)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)と、(3)モノマー又はオリゴマーと、(4)光重合開始剤または光重合開始剤系とを少なくとも含む着色感光性樹脂組成物。ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。
<4>仮支持体上に、少なくとも、<3>に記載の着色感光性樹脂組成物を用いた感光性樹脂層を設けたことを特徴とする感光性樹脂転写材料。
<5>(1)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において、良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子と、(2)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)と、(3)モノマー又はオリゴマーと、(4)光重合開始剤または光重合開始剤系とを少なくとも含む着色感光性樹脂組成物の重合膜。ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。
<6>(1)酸性基を有するアルカリ可溶性のバインダー(A)の存在下において、良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子と、(2)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)と、(3)モノマー又はオリゴマーと、(4)光重合開始剤または光重合開始剤系とを少なくとも含む着色感光性樹脂組成物の重合物を用いたことを特徴とするカラーフィルター。ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。
<7><6>に記載のカラーフィルターを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
本発明の顔料分散組成物に含まれる有機ナノ粒子の有機材料として用いられる有機顔料は、色相的に限定されるものではない。詳しくは、ペリレン、ペリノン、キナクリドン、キナクリドンキノン、アントラキノン、アントアントロン、ベンズイミダゾロン、ジスアゾ縮合、ジスアゾ、アゾ、インダントロン、フタロシアニン、トリアリールカルボニウム、ジオキサジン、アミノアントラキノン、ジケトピロロピロール、チオインジゴ、イソインドリン、イソインドリノン、ピラントロンもしくはイソビオラントロン系顔料、またはそれらの混合物などである。
本発明の顔料分散組成物においては、2種類以上の有機顔料または有機顔料の固溶体を組み合わせて用いることもできる。
有機色素としては、例えば、アゾ色素、シアニン色素、メロシアニン色素、クマリン系色素などが挙げられる。高分子化合物としては、例えば、ポリジアセチレン、ポリイミドなどが挙げられる。
次に、有機ナノ粒子作製時の好ましい良溶媒について説明する。
良溶媒は用いる有機顔料を溶解することが可能で、有機顔料粒子作製時に用いる貧溶媒と相溶するもしくは均一に混ざるものであれば特に制限はない。有機顔料の良溶媒への溶解性は有機材料の溶解度が0.2質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。この溶解度は酸性またはアルカリ性で溶解された場合の溶解度であってもよい。また、良溶媒と貧溶媒との相溶性もしくは均一混合性は、良溶媒の貧溶媒に対する溶解度が30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。
良溶媒としては、例えば、水系溶媒(例えば、水、または塩酸、水酸化ナトリウム水溶液)、アルコール系溶媒、アミド系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族系溶媒、二硫化炭素、脂肪族系溶媒、ニトリル系溶媒、スルホキシド系溶媒、ハロゲン系溶媒、エステル系溶媒、イオン性液体、これらの混合溶媒などが挙げられ、水系溶媒、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、スルホキシド系溶媒またはアミド系溶媒が好ましく、水系溶媒、スルホキシド系溶媒またはアミド系溶媒がより好ましく、スルホキシド系溶媒またはアミド系溶媒が特に好ましい。
アルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノールなどが挙げられる。アミド系溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−ピロリジノン、ε−カプロラクタム、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロパンアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミドなどが挙げられる。ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンが挙げられる。エーテル系溶媒としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。芳香族系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエンなどが挙げられる。脂肪族系溶媒としては、例えば、ヘキサンなどが挙げられる。ニトリル系溶媒としては、例えば、アセトニトリルなどが挙げられる。スルホキシド系溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキド、ヘキサメチレンスルホキシド、スルホランなどが挙げられる。ハロゲン系溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、トリクロロエチレンなどが挙げられる。エステル系溶媒としては、例えば、酢酸エチル、乳酸エチル、2−(1−メトキシ)プロピルアセテートなどが挙げられる。イオン性液体としては、例えば、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムとPF6 −との塩などが挙げられる。
また、良溶媒に有機顔料を溶解した有機顔料溶液の濃度としては、溶解時の条件における有機顔料の良溶媒に対する飽和濃度乃至これの1/100程度の範囲が望ましい。
有機顔料溶液の調製条件は、有機顔料溶液の調製条件に特に制約はなく、常圧から亜臨界、超臨界条件の範囲を選択できる。常圧での温度は−10〜150℃が好ましく、−5〜130℃がより好ましく、0〜100℃が特に好ましい。
使用される酸の量は、有機顔料を均一に溶解可能な量であり、特に限定されないが、塩基に比べて過剰量用いられる場合が多い。無機酸および有機酸の場合を問わず、好ましくは有機顔料に対して3〜500モル当量であり、より好ましくは10〜500モル当量であり、さらに好ましくは30〜200モル当量である。
次に、有機ナノ粒子作製時の好ましい貧溶媒について説明する。
貧溶媒は用いる有機顔料を溶解せず、有機顔料粒子作製時に用いる良溶媒と相溶する、あるいは均一に混ざるものであれば特に制約はない。有機材料の貧溶媒に対する溶解度は0.02質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以下であることがより好ましい。貧溶媒と良溶媒との相溶性もしくは均一混合性の好ましい範囲は前述のとおりである。
貧溶媒としては、例えば、水系溶媒(例えば、水、または塩酸、水酸化ナトリウム水溶液)、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族系溶媒、二硫化炭素、脂肪族系溶媒、ニトリル系溶媒、ハロゲン系溶媒、エステル系溶媒、イオン性液体、これらの混合溶媒などが挙げられ、水系溶媒、アルコール系溶媒またはエステル系溶媒が好ましい。
アルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノールなどが挙げられる。ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンが挙げられる。エーテル系溶媒としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。芳香族系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエンなどが挙げられる。脂肪族系溶媒としては、例えば、ヘキサンなどが挙げられる。ニトリル系溶媒としては、例えば、アセトニトリルなどが挙げられる。ハロゲン系溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、トリクロロエチレンなどが挙げられる。エステル系溶媒としては、例えば、酢酸エチル、乳酸エチル、2−(1−メトキシ)プロピルアセテートなどが挙げられる。イオン性液体としては、例えば、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムとPF6 ―との塩などが挙げられる。
本発明の顔料分散組成物を製造する際、酸性基を有するアルカリ可溶性バインダーを有機ナノ粒子形成時に添加する。有機顔料溶液および有機顔料溶液を添加して有機ナノ粒子を生成させるための貧溶媒の両方もしくは一方に酸性基を有するアルカリ可溶性バインダーを添加することができる。または酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー溶液を別系統で有機ナノ粒子形成時に添加することも好ましい。本発明の顔料分散組成物の製造において用いられる酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(以下、単に「バインダー」ということがある。)としては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーが好ましい。その例としては、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報及び特開昭59−71048号公報に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができ、またこの他にも、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用することができる。また、特に好ましい例として、米国特許第4,139,391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体や、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。これらの極性基を有するバインダーポリマーは、単独で用いてもよく、或いは通常の膜形成性のポリマーと併用する組成物の状態で使用してもよく、有機顔料100質量部に対する添加量は10〜200質量部が一般的であり、25〜100質量部が好ましい。
本発明の顔料分散組成物の製造方法では、有機顔料溶液および有機顔料溶液を添加して有機ナノ粒子を生成させるための貧溶媒の両方もしくは一方に分散剤を添加することができる。または分散剤溶液を別系統で有機ナノ粒子形成時に添加することも好ましい。分散剤は(1)析出した顔料表面に素早く吸着して、微細な顔料粒子を形成し、かつ(2)これらの粒子が再び凝集することを防ぐ作用を有するものである。
分散剤として、例えば、アニオン性、カチオン性、両イオン性、ノニオン性もしくは顔料性の、低分子または高分子分散剤を使用することができる。なお、高分子分散剤の分子量は溶液に均一に溶解できるものであれば制限なく用いることができるが、好ましくは分子量1,000〜2,000,000であり、5,000〜1,000,000がより好ましく、10,000〜500,000がさらに好ましく、10,000〜100,000が特に好ましい。(本発明においては、特に断りのない限り、分子量とは重量平均分子量を意味する。高分子化合物は多分散系であり、必ずしも同一の分子量または粒子量を持たない。したがって、分子量を測定すると得られた値はなんらかの形で平均された平均分子量になる。その主なものは次の3種類である。すなわち、1)数平均分子量Mn、2)重量平均分子量Mw、3)Z平均分子量Mzであり、Mn<Mw<Mzの関係が成立する。)高分子分散剤としては、具体的には、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリルアミド、ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール−部分ホルマール化物、ポリビニルアルコール−部分ブチラール化物、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロック共重合体、ポリアクリル酸塩、ポリビニル硫酸塩、ポリ(4−ビニルピリジン)塩、ポリアミド、ポリアリルアミン塩、縮合ナフタレンスルホン酸塩、セルロース誘導体、澱粉誘導体などが挙げられる。その他、アルギン酸塩、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、アラビアゴム、トンガントゴム、リグニンスルホン酸塩などの天然高分子類も使用できる。なかでも、ポリビニルピロリドンが好ましい。これら高分子は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの分散剤は、単独あるいは併用して使用することができる。顔料の分散に用いる分散剤に関しては、「顔料分散安定化と表面処理技術・評価」(化学情報協会、2001年12月発行)の29〜46頁に詳しく記載されている。
ノニオン性分散剤(ノニオン性界面活性剤)としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステルなどを挙げることができる。なかでも、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルが好ましい。これらノニオン性分散剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
分散剤の含有量は、顔料の均一分散性および保存安定性をより一層向上させるために、顔料100質量部に対して0.1〜1000質量部の範囲であることが好ましく、より好ましくは1〜500質量部の範囲であり、さらに好ましくは10〜250質量部の範囲である。0.1質量部未満であると有機顔料微粒子の分散安定性の向上が見られない場合がある。
有機顔料を有機ナノ粒子として生成させる際の条件に特に制限はなく、常圧から亜臨界、超臨界条件の範囲を選択できる。常圧での温度は−30〜100℃が好ましく、−10〜60℃がより好ましく、0〜30℃が特に好ましい。
有機顔料溶液と貧溶媒との混合方法に特に制約はないが、一方を撹拌しておき、そこに他方を添加することが好ましく、有機顔料溶液を撹拌された貧溶媒に添加することが特に好ましい。添加にはポンプ等を用いることもできるし、用いなくてもよい。また、液中添加でも液外添加でもよいが、液中添加がより好ましい。液中添加の際の添加口は1つでもよいし、複数用いてもよい。添加口径は20mm以下であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。
一方を撹拌する際の撹拌速度は100〜10000rpmが好ましく150〜8000rpmがより好ましく、200〜6000rpmが特に好ましい。
有機顔料溶液と貧溶媒の比(良溶媒/貧溶媒)は体積比で1/50〜2/3が好ましく、1/40〜1/2がより好ましく、1/20〜3/8が特に好ましい。
有機ナノ粒子として調製したのちの分散液の濃度は有機ナノ粒子を分散させることができれば特に制限されないが、分散溶媒1000mlに対してナノ粒子が10〜40000mgの範囲であることが好ましく、より好ましくは20〜30000mgの範囲であり、特に好ましくは50〜25000mgの範囲である。
有機ナノ粒子の粒径に関しては、計測法により数値化して集団の平均の大きさを表現する方法があるが、よく使用されるものとして、分布の最大値を示すモード径、積分分布曲線の中央値に相当するメジアン径、各種の平均径(数平均、長さ平均、面積平均、重量平均、体積平均等)などがあり、本発明においては、特に断りのない限り、粒径とは数平均径をいう。本発明の顔料分散組成物を製造する際に形成する有機ナノ粒子(一次粒子)の粒径は、1μm以下であり(例えば、その大きさの結晶または会合体であり)、1〜200nmであることが好ましく、2〜100nmであることがより好ましく、5〜80nmであることが特に好ましい。
また、粒子の単分散性を表す指標として、本発明においては、特に断りのない限り、体積平均粒径(Mv)と数平均粒径(Mn)の比(Mv/Mn)を用いる。本発明の顔料分散組成物を製造する際に調製する有機ナノ粒子分散液に含まれる粒子(一次粒子)の単分散性、つまりMv/Mnは、1.0〜2.0であることが好ましく、1.0〜1.8であることがより好ましく、1.0〜1.5であることが特に好ましい。
本発明の顔料分散組成物の製造の際、有機ナノ粒子の形成に用いられる製造装置の好ましい実施態様を説明するが、これにより本発明が限定的に解釈されるものではない。
図1−1は本発明において、一実施態様として用いられる製造装置の概略図である。図1−1において有機顔料溶液は供給管14により容器11内に設けられた混合室13内へ連続的に供給される。ここに容器11内には貧溶媒11aが容れられており、該混合室13は貧溶媒の液面下に設けられ、その内部は該貧溶媒により満たされている。また反応容器11内のバルク貧溶媒は該混合室13内での攪拌の作用により、該混合室3内を下方から上方へ(図中矢印の方向へ)横切るようにつねに対流せしめられている。
また、撹拌羽根12は、混合空間内で生成した有機顔料粒子が混合室13にとどまることにより、他の有機顔料粒子と結合して更に大きな粒子となったり、混合室13に供給される有機顔料溶液にさらされて大きな粒子となったりして巨大粒子が生成することがないよう、生成した有機顔料粒子を迅速に引き出し、迅速に混合室13外へ排出する能力を有するものが選ばれることが好ましい。
撹拌羽根12としては上記目的が達成されれば、いかなる形式のものでもよく、例えばタービン型、ファンタービン型等が用いられうる。
またケーシング17は、前述のごとく四角筒により構成されていることが好ましい。このようにすることで、撹拌羽根12によりつくられた流れをケーシング17の角が乱し、邪魔板のごとき付加物を要することなく、混合効果を一層高めることができる。
図2は、本発明の顔料分散組成物の製造に用いられる、製造装置の別の実施態様を概略的に示す断面図である。図2において有機顔料溶液および貧溶媒はそれぞれ供給管24a、24bにより撹拌槽21a内に連続的に供給される。撹拌槽21a内で生成した有機顔料粒子が撹拌槽21a内にとどまることにより、他の有機顔料粒子と結合して更に大きな粒子となったり、供給管24a、24bより供給される有機顔料溶液にさらされて大きな粒子となったりして巨大粒子が生成することがないよう、生成した有機顔料粒子分散液は排出管23より迅速に引き出される。
撹拌槽38は、上下方向に中心軸を向けた円筒状の槽本体39と、該槽本体39の上下の開口端を塞ぐ槽壁となるシールプレート40とで構成されている。また、撹拌槽38および槽本体39は、透磁性に優れた非磁性材料で形成されている。2つの液供給口32,33は槽本体39の下端寄りの位置に装備されており、液排出口36は槽本体39の上端寄りの位置に装備されている。
また、撹拌槽38内の各撹拌羽根41,42は、磁気カップリングCによって撹拌槽38の外部に配置されたモーター48,49に連結されているため、撹拌槽38の槽壁に回転軸を挿通させる必要がなくなり、撹拌槽38を回転軸の挿通部のない密閉容器構造にすることができるため、撹拌混合した液の槽外への漏出を防止すると同時に、回転軸用の潤滑液(シール液)等が不純物として槽38内の液に混入することによる処理品位の低下を防止することができる。
さらに槽内の液体の流れが定常化して撹拌混合が不十分の有機顔料粒子分散液が排出されることを阻止し、また、回転軸用の潤滑液(シール液)等が不純物として槽内の液に混入することを防止することで、単分散な有機顔料粒子をさらに安定に製造することができる。
本発明の顔料分散組成物の製造に用いられる装置として、さらに別の実施態様である、剪断力を持つ羽根を用いて攪拌する製造方法について説明する。
本発明でいう剪断力とは撹拌羽根が、有機顔料溶液が貧溶媒に混入後に生成する液滴(ドロップレット)に及ぼすズリ力のことである。
本発明で使用可能な撹拌部の形状は、高剪断力を施し得る形態であれば特に限定されないが、一般にパドル羽根、タービン羽根、スクリュー羽根、ファウドラー羽根、等が挙げられ、好ましくはディゾルバー羽根、回転し得るタービン部とその周囲にわずかな間隙を置いて位置する固定化されたステータ部から構成されている撹拌部の、撹拌、乳化、分散機が好ましい。
ディゾルバー羽根は、高剪断力形成できる機能を持った特殊な撹拌羽根であり、図4−1にその1例を概略的に正面図により示し、その図面代用写真を図4−2に示す。
また図5に示すような回転し得るタービン部とその周囲にわずかな間隙を置いて位置する固定化されたステータ部から構成されている撹拌部を有する装置も好ましく用いられ、その撹拌、乳化、分散機としては、例えば、マイクロテック・ニチオン社製ヒスコトロン、特殊機化工業社製T.Kホモミクサー、IKA社製ULTRA-TURRAXが挙げられる。
本発明の顔料分散組成物においては、有機ナノ粒子分散液を、脱塩濃縮することによって、カラーフィルター塗布液やインクジェット用インクに適した有機ナノ粒子分散液を工業的な規模で生産することが可能である。
以下に、分散液を濃縮する方法について説明する。
濃縮方法に関しては、有機ナノ粒子液を濃縮できれば特に制約されないが、例えば、有機ナノ粒子分散液に、抽出溶媒を添加混合し、有機ナノ粒子を該抽出溶媒相に濃縮抽出して、その濃縮抽出液をフィルターなどによりろ過して濃縮ナノ粒子液とする方法、遠心分離によって有機ナノ粒子を沈降させて濃縮する方法、限外ろ過により脱塩濃縮を行う方法、真空凍結乾燥により溶媒を昇華させて濃縮する方法、加熱ないし減圧による溶媒を乾燥させて濃縮する方法等が好ましい。またはこれらの組合せなどが非常に好ましく用いられる。
濃縮後の有機ナノ粒子濃度に関しては、1〜100質量%が好ましく、5〜100質量%がより好ましく、10〜100質量%が特に好ましい。
エステル系溶媒としては、例えば、2−(1−メトキシ)プロピルアセテート、酢酸エチル、乳酸エチルなどが挙げられる。アルコール系溶媒としては、例えば、n−ブタノール、イソブタノールなどが挙げられる。芳香族系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。脂肪族系溶媒としては、例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどが挙げられる。また、抽出溶媒は上記の好ましい溶媒による純溶媒であっても、複数の溶媒による混合溶媒であってもよい。
抽出溶媒を添加した後、分散液と十分に接触するように攪拌混合することが好ましい。攪拌混合は通常の方法を用いることができる。抽出溶媒を添加し混合するときの温度に特に制約はないが、1〜100℃であることが好ましく、5〜60℃であることがより好ましい。抽出溶媒の添加、混合はそれぞれの工程を好ましく実施できるものであればどのような装置を用いてもよいが、例えば、分液ロート型の装置を用いて実施できる。
遠心分離条件は、遠心力(重力加速度の何倍の遠心加速度がかかるかを表す値)で50〜10000が好ましく、100〜8000がより好ましく、150〜6000が特に好ましい。遠心分離時の温度は、分散液の溶剤種によるが、−10〜80℃が好ましく、−5〜70℃がより好ましく、0〜60℃が特に好ましい。
加熱減圧乾燥温度は30〜230℃が好ましく、35〜200℃がより好ましく、40〜180℃が特に好ましい。減圧時の圧力は、100〜100000Paが好ましく、300〜90000Paがより好ましく、500〜80000Paが特に好ましい。
本発明の顔料分散組成物においては、その製造時に、濃縮した有機ナノ粒子を、酸性基を有するアルカリ可溶性バインダーを含む有機溶媒中に再び微細分散化(以下、再分散化ともいう。)する(本発明において、微細分散化とは、分散液中の粒子の凝集を解き分散度を高めることをいう)。
例えばカラーフィルター用途においてはビヒクルに添加して分散させることができる。前記ビヒクルとは、塗料が液体状態にあるときに顔料を分散させている媒質の部分をいい、液状であって前記顔料と結合して塗膜を固める部分(バインダー)と、これを溶解希釈する成分(有機溶媒)とを含む。なお本発明においては、ナノ粒子形成時に用いるバインダーと再分散化に用いるバインダーとが同じであっても異なっていてもよく、それぞれ、ナノ粒子形成バインダーおよび再分散化バインダーとして区別していうこともある。
再分散化後の顔料分散組成物の顔料濃度は目的に応じて適宜定められるが、好ましくは分散組成物全量に対して顔料が2〜30質量%であることが好ましく、4〜20質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることが特に好ましい。上記のようなビヒクルにより分散される場合に、バインダーおよび溶解希釈成分の量は顔料の種類などにより適宜定められるが、顔料分散組成物全量に対して、バインダーは1〜30質量%であることが好ましく、3〜20質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることが特に好ましい。溶解希釈成分は5〜80質量%であることが好ましく、10〜70質量%であることがより好ましい。
このような凝集ナノ粒子(本発明において、凝集ナノ粒子とは、凝集体などナノ粒子が二次的な力で集まっているものをいう。)を分散する方法として、例えば超音波による分散方法や物理的なエネルギーを加える方法を用いることができる。
用いられる超音波照射装置は10kHz以上の超音波を印加できる機能を有することが好ましく、例えば、超音波ホモジナイザー、超音波洗浄機などが挙げられる。超音波照射中に液温が上昇すると、ナノ粒子の熱凝集が起こるため(非特許文献1参照)、液温を1〜100℃とすることが好ましく、5〜60℃がより好ましい。温度の制御方法は、分散液温度の制御、分散液を温度制御する温度調整層の温度制御、などによって行うことができる。
物理的なエネルギーを加えて濃縮した有機ナノ粒子を分散させる際に使用する分散機としては、特に制限はなく、例えば、ニーダー、ロールミル、アトライダー、スーパーミル、ディゾルバ、ホモミキサー、サンドミル等の分散機が挙げられる。
再分散時に有機ナノ粒子形成時に用いる分散剤として[有機ナノ粒子形成時の分散剤]
に示した化合物を再度用いることも好ましい。
さらに、本発明の顔料分散組成物、着色感光性組成物に含まれる有機顔料の粒子は、高度に、また均一に、微細化した状態で分散させられているため、薄い膜厚さで、高い着色濃度を発揮し、例えばカラーフィルター等の薄層化を可能とするものである。
また本発明の顔料分散組成物、着色感光性樹脂組成物は、鮮明な色調と高い着色力とを示す顔料を含有させることで、例えばカラープルーフやカラーフィルター等を作製するための画像形成材料として有用である。
さらに、着色画像形成時の露光・現像に用いられるアルカリ性の現像液に対しても、本発明の顔料分散組成物、着色感光性樹脂組成物は、結合剤(バインダー)としてアルカリ性水溶液に可溶なものを用いており、環境上の要求にも応えることができる。
また本発明の顔料分散組成物、着色感光性樹脂組成物に用いられる溶媒(顔料の分散媒)として、適度な乾燥性を有する有機溶媒を用いることができ、塗布後の乾燥の点でもその要求を満足することができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、少なくとも(1)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子と、(2)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)と、(3)モノマー又はオリゴマーと、(4)光重合開始剤又は光重合開始剤系とを含有する。ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。
本発明の着色感光性樹脂組成物おける、上記(1)〜(4)の必須成分について説明する。
有機ナノ粒子を作製する方法については既に詳細に述べた。有機ナノ粒子の含有量は、着色感光性樹脂組成物中の全固形分(本発明において、全固形分とは、有機溶媒を除く組成物合計をいう。)に対し、3〜60質量%が好ましく、5〜40質量%がさらに好ましい。この量が多すぎると分散液の粘度が上昇し製造適性上問題になることがある。少なすぎると着色力が十分でない。着色剤として機能する有機ナノ粒子(顔料粒子)としては、粒径0.1μm以下、特には粒径0.08μm以下であることが好ましい。
再分散化に用いられる再分散化アルカリ可溶性バインダーとしては、酸性基を有するものであれば特に制限はないが、[アルカリ可溶性バインダー]の項で述べたものを好ましく用いることができ、有機顔料粒子形成時に添加したナノ粒子形成アルカリ可溶性バインダーと類似の構造をもつ化合物が好ましく、両者が同一であることが最も好ましい。再分散化アルカリ可溶性バインダーの含有量は(ナノ粒子形成アルカリ可溶性バインダーが残留している場合はそれとの合計含有量としてもよい)、着色感光性樹脂組成物の全固形分に対して15〜50質量%が一般的であり、20〜45質量%が好ましい。この量が多すぎると組成物の粘度が高くなりすぎ製造適性上問題となる。少なすぎると塗布膜の形成上問題がある。
本発明の着色感光性樹脂組成物に含有させるモノマー又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。そのようなモノマー及びオリゴマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
更に特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特開昭51−37193号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報及び特公昭52−30490号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙げることができる。
これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
これらのモノマー又はオリゴマーは(モノマー又はオリゴマーとしては、分子量200〜1000のものが好ましい。)、単独でも、二種類以上を混合して用いてもよく、着色感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。この量が多すぎると組成物の粘度が高くなりすぎ製造適性上問題となる。少なすぎると露光時の硬化力が不足する。
本発明の着色感光性樹脂組成物に含有させる光重合開始剤又は光重合開始剤系(本発明において、光重合開始剤系とは複数の化合物の組み合わせで光重合開始の機能を発現する混合物をいう。)としては、米国特許第2367660号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾール二量体が好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」も好適なものとしてあげることができる。
これらの光重合開始剤又は光重合開始剤系は、単独でも、2種類以上を混合して用いてもよいが、特に2種類以上を用いることが好ましい。少なくとも2種の光重合開始剤を用いると、表示特性、特に表示のムラが少なくできる。
着色感光性樹脂組成物の全固形分に対する光重合開始剤又は光重合開始剤系の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。この量が多すぎると感度が高くなりすぎ制御が困難になる。少なすぎると露光感度が低くなりすぎる。
−溶媒−
本発明の着色感光性樹脂組成物においては、上記成分の他に、更に有機溶媒を用いてもよい。有機溶媒の例としては、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルイソブチルケトン、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。溶媒の含有量は、樹脂組成物全量に対して10〜95質量%が好ましい。
従来用いられてきたカラーフィルターにおいては、高い色純度を実現するために各画素の色が濃くなり、画素の膜厚のムラが、そのまま色ムラとして認識されるという問題があった。そのため、画素の膜厚に直接影響する、感光性樹脂層の形成(塗布)時の、膜厚変動の良化が求められていた。
本発明のカラーフィルター又は本発明の感光性樹脂転写材料においては、均一な膜厚に制御でき、塗布ムラ(膜厚変動による色ムラ)を効果的に防止するという観点から、該着色感光性樹脂組成物中に適切な界面活性剤を含有させることが好ましい。
上記界面活性剤としては、特開2003−337424号公報、特開平11−133600号公報に開示されている界面活性剤が、好適なものとして挙げられる。界面活性剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、熱重合防止剤を含むことが好ましい。該熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。熱重合防止剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して1質量%以下が好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じ前記着色剤(顔料)に加えて、着色剤(染料、顔料)を添加することができる。着色剤のうち顔料を用いる場合には、着色感光性樹脂組成物中に均一に分散されていることが望ましく、そのため粒径が0.1μm以下、特には0.08μm以下であることが好ましい。
染料ないし顔料としては、具体的には、前記顔料として、特開2005−17716号公報[0038]〜[0040]に記載の色材や、特開2005−361447号公報[0068]〜[0072]に記載の顔料や、特開2005−17521号公報[0080]〜[0088]に記載の着色剤を好適に用いることができる。補助的に使用する染料もしくは顔料の含有量は、樹脂組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報記載の化合物のほか、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
具体的には、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピリジン)−セバケート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、サルチル酸フェニル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合物、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリデニル)−エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン等が挙げられる。紫外線吸収剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物の塗布膜は、少なくとも、(1)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子と、(2)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)と、(3)モノマー又はオリゴマーと、(4)光重合開始剤又は光重合開始剤系とを含有する。
本発明の着色感光性樹脂組成物の塗布膜における、上記(1)〜(4)の必須成分やその他の成分については、既に<着色感光性樹脂組成物>の項において記載したものと同様である。また、本発明の着色感光性樹脂組成物の塗布膜の厚さは、その用途により適宜定めることができるが、0.5〜5.0μmであることが好ましく、1.0〜3.0μmであることがより好ましい。
尚、上記塗布膜は、本発明の着色感光性樹脂組成物を、通常の塗布方法により塗布し乾燥することによって形成することができるが、本発明においては、液が吐出する部分にスリット状の穴を有するスリット状ノズルによって塗布することが好ましい。具体的には、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリット状ノズル、及びスリットコータが好適に用いられる。
次に、本発明の感光性樹脂転写材料について説明する。
本発明の感光性樹脂転写材料は、特開平5−72724号公報に記載されている感光性樹脂転写材料、すなわち一体型となったフイルムを用いて形成することが好ましい。該一体型フイルムの構成の例としては、仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性樹脂層/保護フイルムを、この順に積層した構成が挙げられ、本発明の感光性樹脂転写材料としては、前述の本発明の着色感光性樹脂組成物を用いることによって感光性樹脂を設けたものである。
本発明の感光性樹脂転写材料において、仮支持体としては、可撓性を有し、加圧、若しくは加圧及び加熱下においても著しい変形、収縮若しくは伸びを生じないものであることが必要である。そのような仮支持体の例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等を挙げることができ、中でも2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
熱可塑性樹脂層に用いる成分としては、特開平5−72724号公報に記載されている有機高分子物質が好ましく、ヴイカーVicat法(具体的にはアメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選ばれることが特に好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル或いはそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル或いはそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニル及びそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子が挙げられる。
本発明の感光性樹脂転写材料においては、複数の塗布層の塗布時、及び塗布後の保存時における成分の混合を防止する目的から、中間層を設けることが好ましい。該中間層としては、特開平5−72724号公報に「分離層」として記載されている、酸素遮断機能のある酸素遮断膜を用いることが好ましく、この場合、露光時感度がアップし、露光機の時間負荷が減り、生産性が向上する。
該酸素遮断膜としては、低い酸素透過性を示し、水又はアルカリ水溶液に分散又は溶解するものが好ましく、公知のものの中から適宜選択することができる。これらの内、特に好ましいのは、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの組み合わせである。
感光性樹脂層の上には、貯蔵の際の汚染や損傷から保護するために薄い保護フイルムを設けることが好ましい。保護フイルムは仮支持体と同じか又は類似の材料からなってもよいが、感光性樹脂層から容易に分離されねばならない。保護フイルム材料としては例えばシリコーン紙、ポリオレフィン若しくはポリテトラフルオロエチレンシートが適当である。
本発明の感光性樹脂転写材料は、仮支持体上に熱可塑性樹脂層の添加剤を溶解した塗布液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を塗布し、乾燥することにより熱可塑性樹脂層を設け、その後熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤からなる中間層材料の溶液を塗布、乾燥し、その後感光性樹脂層を、中間層を溶解しない溶剤で塗布、乾燥して設けることにより作製することができる。
また、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層及び中間層を設けたシート、及び保護フイルム上に感光性樹脂層を設けたシートを用意し、中間層と感光性樹脂層が接するように相互に貼り合わせることによっても、更には、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層を設けたシート、及び保護フイルム上に感光性樹脂層及び中間層を設けたシートを用意し、熱可塑性樹脂層と中間層が接するように相互に貼り合わせることによっても、作製することができる。
(感光性樹脂層)
カラーフィルターのコントラストが高いということは液晶と組み合わせたときの明暗のディスクリが大きく出来るということを意味しており、液晶ディスプレイがCRTに置き換わるためには非常に重要な性能である。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
R 0.656 0.336 21.4
G 0.293 0.634 52.1
B 0.146 0.088 6.90
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
上記の製造方法において、基板上に上記感光性樹脂層を形成する方法としては、(a)上記の各着色感光性樹脂組成物を通常の塗布装置等によって塗布する方法、及び(b)前述の感光性樹脂転写材料を用い、ラミネーターによって貼り付ける方法などが挙げられる。
本発明のカラーフィルターを製造する際、着色感光性樹脂組成物の塗布には、通常の塗布装置を用いることができるが、中でも特に、既に<着色感光性樹脂組成物の塗布膜>の項において説明した、スリットコータが好適に用いることができる。尚、スリットコータの好ましい具体例等は、前記と同様である。感光性樹脂層を塗布により形成する場合、その膜厚としては、1.0〜3.0μmが好ましく、1.0〜2.5μmがより好ましく、1.0〜2.0μmが特に好ましい。
前記本発明の感光性樹脂転写材料を用い、フイルム状に形成した感光性樹脂層を、後述する基板上に、加熱及び/又は加圧した、ローラー又は平板で、圧着又は加熱圧着することによって、貼り付けることができる。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられるが、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。尚、感光性樹脂層を前記本発明の感光性樹脂転写材料により形成する場合の、その好ましい膜厚は、<感光性樹脂転写材料>の項において記載した好ましい膜厚と同様である。
本発明において、カラーフィルターが形成される基板としては、例えば、透明基板が用いられ、表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公知のガラス板、或いは、プラスチックフィルム等を挙げることができる。
また、上記基板は、予めカップリング処理を施しておくことにより、着色感光性樹脂組成物、又は感光性樹脂転写材料との密着を良好にすることができる。該カップリング処理としては、特開2000−39033号公報記載の方法が好適に用いられる。尚、特に限定されるわけではないが、基板の膜厚としては、700〜1200μmが一般的に好ましい。
本発明のカラーフィルターは、感光性樹脂層を、着色感光性樹脂組成物の塗布によって形成する場合において、該感光性樹脂層上に更に酸素遮断膜を設けることができ、これにより、露光感度をアップすることができる。該酸素遮断膜としては、既に<感光性樹脂転写材料>の(中間層)の項において説明したものと同様のものが挙げられる。尚、特に限定されるわけではないが、酸素遮断膜の膜厚としては、0.5〜3.0μmが一般的に好ましい。
上記基板上に形成された感光性樹脂層の上方に所定のマスクを配置し、その後該マスク、熱可塑性樹脂層、及び中間層を介してマスク上方から露光し、次いで現像液による現像を行う、という工程を色の数だけ繰り返すことにより、本発明のカラーフィルターを得ることができる。
ここで、前記露光の光源としては、感光性樹脂層を硬化しうる波長域の光(例えば、365nm、405nmなど)を照射できるものであれば適宜選定して用いることができる。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。露光量としては、通常5〜200mJ/cm2程度であり、好ましくは10〜100mJ/cm2程度である。
水と混和性を有する有機溶剤としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。該有機溶剤の濃度は0.1質量%〜30質量%が好ましい。
また、上記現像液には、更に通常の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の濃度は0.01質量%〜10質量%が好ましい。
ここで、上記シャワー現像について説明すると、露光後の感光性樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。尚、現像の前に感光性樹脂層の溶解性が低いアルカリ性の液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。また、現像の後に、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残渣を除去することが好ましい。
現像液の液温度は20℃〜40℃が好ましく、また、現像液のpHは8〜13が好ましい。
着色感光性樹脂組成物を順次塗布して重ねる場合は、塗布液のレベリングのため重ねるごとに膜厚が薄くなってしまう。このため、K(ブラック)・R・G・Bの4色を重ね、更に分割配向用突起を重ねることが好ましい。一方、熱可塑性樹脂層を有する転写材料を用いる場合は、厚みが一定に保たれるため、重ねる色は3又は2色とすることが好ましい。
また上記土台のサイズは、転写材料を重ねてラミネートする際の感光性樹脂層の変形を防止し一定の厚みを保持する観点から、25μm以上が好ましく、30μm以上が特に好ましい。
本発明の液晶表示装置は、コントラストに優れる本発明のカラーフィルターを用い、黒のしまり等の描写力に優れる。ノートパソコン用ディスプレイやテレビモニター等の大画面の液晶表示装置等としても好適に用いることができる。
顔料(ピグメントレッド254)6gを、ジメチルスルホキシドと8mol/l−水酸化カリウム水溶液を6:1で混合した溶液に、顔料濃度が150mmol/Lとなるよう溶解した顔料溶液Aを調製した。
これとは別に、メタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体7.5g(モル比28/72、重量平均分子量:3万、40%1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液)、顔料分散剤A3g、分散剤ポリビニルピロリドン6g(和光純薬(株)製、K30、分子量40,000)を溶解して、溶媒を1−メトキシ−2−プロピルアセテートとする溶液B50mlを調製した。
さらにそれらとは別に、貧溶媒として水を準備した。
調製した顔料分散液(ナノ顔料濃度約0.5質量%)に、500mlの2−(1−メトキシ)プロピルアセテートを加えて25℃で10分間、500rpmで攪拌した後1日静置し、ナノ顔料を2−(1−メトキシ)プロピルアセテート相に抽出し、濃縮抽出液とした。
ナノ顔料を抽出した濃縮抽出液を、住友電工ファインポリマ社製FP−010型フィルターを用いて、ろ過することにより、ぺースト状の濃縮顔料液(ナノ顔料濃度35質量%)を得た。
前記ペースト 18.3g
顔料分散剤A 0.6g
メタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体* 15.8g
1−メトキシ−2−プロピルアセテート 45.3g
*モル比28/72、重量平均分子量:3万、40%1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液
顔料分散組成物Aにおいて、ナノ顔料粒子形成時に用いたメタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体をメタクリル酸/メタクリル酸ベンジル/スチレン共重合体15.8g(モル比27:60:13、重量平均分子量:2万8千、40%1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液)とした以外は、顔料分散組成物Aと同様にして顔料分散組成物Bを作製した。実施例1と同様に処理して、測定した粒径、単分散度は、数平均粒径33nm、Mv/Mn1.36であった。
顔料分散組成物Aにおいて、ナノ顔料粒子形成時に用いたメタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体をポリアクリル酸15.8g(重量平均分子量:3万3千、40%1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液)とした以外は、顔料分散組成物Aと同様にして顔料分散組成物Cを作製した。実施例1と同様に処理して、測定した粒径、単分散度は、数平均粒径33nm、Mv/Mn1.35であった。
顔料分散組成物Aにおいて、ナノ顔料粒子形成時に用いたメタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体をビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体15.8g(重量平均分子量:3万3千、40%1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液)とした以外は、顔料分散組成物Aと同様にして顔料分散組成物Dを作製した。実施例1と同様に処理して、測定した粒径、単分散度は、数平均粒径34nm、Mv/Mn1.37であった。
顔料分散組成物Aにおいて、ナノ顔料粒子形成時に用いたメタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体を用いなかった以外は、顔料分散組成物Aと同様にして顔料分散組成物Eを作製した。実施例1と同様に処理して、測定した粒径、単分散度は、数平均粒径33nm、Mv/Mn1.36であった。
下記のようにしてビーズ分散機を用いて、下記組成の顔料分散組成物Fを調製した。
顔料(ピグメントレッド254) 6.4g
顔料分散剤A 0.6g
ポリビニルピロリドン6g(和光純薬(株)製、K30、分子量40,000)
メタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体* 15.8g
1−メトキシ−2−プロピルアセテート 45.3g
*モル比28/72、重量平均分子量:3万、40%1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液
試薬 製造元
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ピグメントレッド254(イルガフォアレッド) チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
1−メチル−2−ピロリドン 和光純薬社製
ジメチルスルホキシド 和光純薬社製
2−(1−メトキシ)プロピルアセテート 和光純薬社製
1mol/l 塩酸水溶液 和光純薬社製
8mol/l 水酸化カリウム水溶液 和光純薬社製
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
得られた顔料分散組成物A〜Eを、それぞれガラス基板上に厚みが2μmになるように塗布し、サンプルを作製した。2枚の偏光板の間にこのサンプルを置き、偏光軸が平行のときと、垂直のときとの透過光量を測定し、その比をコントラストとした(「1990年第7回色彩光学コンファレンス、512色表示10.4”サイズTFT−LCD用カラーフィルター、植木、小関、福永、山中」等参照。)。顔料分散組成物A〜Eから得たサンプルのコントラスト測定の結果を表1に示す。
顔料分散組成物Aを下記表2の組成となるよう他の成分と混合して、カラーフィルター用着色感光性樹脂組成物Aを調製した。
ガラス基板上に前記カラーフィルター作製用の着色感光性組成物を、スピンコーターを用いて塗布し、100℃で2分間乾燥させて、約2μmの厚みの膜を形成した。次いで、窒素気流下、超高圧水銀灯で露光した後、1%炭酸ナトリウム水溶液で現像した。得られた膜のR成分のコントラストを実施例1と同様に測定した結果を、下記表3に示した。
[カラーフィルターの作製(スリット状ノズルを用いた塗布による作製)]
−ブラック(K)画像の形成−
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。該基板を120℃3分熱処理して表面状態を安定化させた。
該基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有すガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・ジャパン社製、商品名:MH−1600)にて、下記表4に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置;東京応化工業(株)社製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、EBR(エッジ・ビード・リムーバー)にて基板周囲の不要な塗布液を除去し、120℃3分間プリベークして膜厚2.4μmの感光性樹脂層K1を得た。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、該感光性樹脂層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)にて23℃80秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像しパターニング画像を得た。引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、ブラック(K)の画像Kを得た。引き続き、220℃で30分間熱処理した。
前記画像Kを形成した基板に、下記表5に記載の組成よりなる下記着色感光性樹脂組成物R1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済み画素Rを形成した。
該感光性樹脂層R1膜厚、及び顔料(C.I.P.R.254及びC.I.P.R.177)の塗布量を以下に示す。
感光性樹脂膜厚(μm) 1.60
顔料塗布量(g/m2) 1.00
C.I.P.R.254塗布量(g/m2) 0.80
C.I.P.R.177塗布量(g/m2) 0.20
前記画像Kと画素Rを形成した基板に、下記表6に記載の組成よりなる下記着色感光性樹脂組成物G1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済み画素Gを形成した。該感光性樹脂層G1膜厚、及び顔料(C.I.P.G.36及びC.I.P.Y.150)の塗布量を以下に示す。
感光性樹脂膜厚(μm) 1.60
顔料塗布量(g/m2) 1.92
C.I.P.G.36塗布量(g/m2) 1.34
C.I.P.Y.150塗布量(g/m2) 0.58
前記画像K、画素R及び画素Gを形成した基板に、下記表7に記載の組成よりなる下記着色感光性樹脂組成物B1を用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済み画素Bを形成し、目的のカラーフィルターAを得た。
該感光性樹脂層B1膜厚、及び顔料(C.I.P.B.15:6及びC.I.P.V.23)の塗布量を以下に示す。
感光性樹脂膜厚(μm) 1.60
顔料塗布量(g/m2) 0.75
C.I.P.B.15:6塗布量(g/m2) 0.67
C.I.P.V.23塗布量(g/m2) 0.075
着色感光性樹脂組成物K1は、まず表4に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150RPM10分間攪拌し、次いで、表4に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150RPM30分間攪拌することによって得た。
<K顔料分散物1>
・カーボンブラック 13.1部
・分散剤(下記化合物1) 0.65部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、分子量3.7万) 6.72部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 79.53部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比
のランダム共重合物、分子量3.8万) 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
<DPHA液>
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ 500ppm
含有、日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA) 76部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24部
<界面活性剤1>
・下記構造物1 30部
・メチルエチルケトン 70部
<R顔料分散物A>
・C.I.P.R.254 8部
・分散剤(前記化合物1) 0.8部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、分子量3万) 8部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 83部
<R顔料分散物2>
・C.I.P.R.177 18部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、分子量3万) 12部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 70部
<バインダー1>
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート
=38/25/37モル比のランダム共重合物、分子量4万) 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
<G顔料分散物1>
・C.I.P.G.36 18部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、分子量3.8万) 12部
・シクロヘキサノン 35部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 35部
Y顔料分散物1は、御国色素(株)社製の「商品名:CFエローEX3393」を用いた。
B顔料分散物2は、御国色素(株)社製の「商品名:CFブルーEX3383」を用いた。
バインダー3の組成は、以下のとおりである。
<バインダー3>
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート
=36/22/42モル比のランダム共重合物、分子量3.8万) 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
得られたカラーフィルターのコントラストを実施例4と同様にして測定した結果を表8に示した。
[液晶表示装置の作製及び評価]
カラーフィルターA〜Eを用いて液晶表示装置を形成し表示特性の評価を行った。比較例のカラーフィルターD,Eを用いた液晶表示装置に対して、本発明のカラーフィルターA〜Cを用いた液晶表示装置は黒のしまりおよび赤の描写力に優れ、良好な表示特性を示すことを確認した。
[カラーフィルターの作製(感光性樹脂転写材料のラミネートよる作製)]
−感光性樹脂転写材料の作製−
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体の上に、スリット状ノズルを用いて、下記処方H1からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させた。次に、下記処方P1から成る中間層用塗布液を塗布、乾燥させた。更に、前記着色感光性樹脂組成物K1を塗布、乾燥させ、該仮支持体の上に乾燥膜厚が14.6μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層と、乾燥膜厚が2.4μmの感光性樹脂層を設け、保護フイルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。
こうして仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)とブラック(K)の感光性樹脂層とが一体となった感光性樹脂転写材料を作製し、サンプル名を感光性樹脂転写材料K1とした。
・メタノール 11.1部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 6.36部
・メチルエチルケトン 52.4部
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジル
メタクリレート/メタクリル酸共重合体
(共重合組成比(モル比)=55/11.7/4.5/28.8、
分子量:9万、Tg:約70℃) 5.83部
・スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)
=63/37、分子量:1万、Tg:約100℃) 13.6部
・ビスフェノールAにペンタエチレングリコールモノメタクリートを
2当量脱水縮合した化合物(新中村化学工業(株)製、
商品名:2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)
フェニル]プロパン) 9.1部
・前記界面活性剤1 0.54部
・PVA205(ポリビニルアルコール、(株)クラレ社製、
鹸化度=88%、重合度550) 32.2部
・ポリビニルピロリドン(アイエスピー・ジャパン(株)社製、
K−30) 14.9部
・蒸留水 524部
・メタノール 429部
無アルカリガラス基板を、25℃に調整したガラス洗浄剤液をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3%水溶液、商品名:KBM603、信越化学工業(株)社製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。この基板を基板予備加熱装置で100℃2分加熱して次のラミネーターに送った。
前記感光性樹脂転写材料K1の保護フイルムを剥離後、ラミネーター((株)日立インダストリイズ社製(LamicII型))を用い、前記100℃に加熱した基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm2、搬送速度2.2m/分でラミネートした。
仮支持体を熱可塑性樹脂層との界面で剥離後、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立電子エンジニアリング(株)社製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該熱可塑性樹脂層の間の距離を200μmに設定し、露光量70mJ/cm2でパターン露光した。
引き続き炭酸Na系現像液(0.06モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、同濃度の炭酸ナトリウム、1%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−CD1、富士写真フイルム社製)を用い、29℃30秒、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し感光性樹脂層を現像しパターニング画像を得た。
引き続き洗浄剤(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有、商品名「T−SD1(富士写真フイルム社製)」、或いは、炭酸ナトリウム・フェノキシオキシエチレン系界面活性剤含有、商品名「T−SD2(富士写真フイルム社製)」)を用い、33℃20秒、コーン型ノズル圧力0.02MPaでシャワーとナイロン毛を有す回転ブラシにより残渣除去を行い、ブラック(K)の画像を得た。その後更に、該基板に対して該樹脂層の側から超高圧水銀灯で500mJ/cm2の光でポスト露光後、220℃、15分熱処理した。
この画像Kを形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
前記感光性樹脂転写材料R101を用い、前記感光性樹脂転写材料K1と同様の工程で、熱処理済みのレッド(R)の画素Rを得た。但し露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は35℃35秒とした。
該感光性樹脂層R101膜厚、及び顔料(C.I.P.R.254及びC.I.P.R.177)の塗布量を以下に示す。
感光性樹脂膜厚(μm) 2.00
顔料塗布量(g/m2) 1.00
C.I.P.R.254塗布量(g/m2) 0.80
C.I.P.R.177塗布量(g/m2) 0.20
この画像K、及び画素Rを形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
前記感光性樹脂転写材料G101を用い、前記感光性樹脂転写材料R101と同様の工程で、熱処理済みのグリーン(G)の画素Gを得た。但し露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は34℃45秒とした。
該感光性樹脂層G101膜厚、及び顔料(C.I.P.G.36及びC.I.P.Y.150)の塗布量を表以下に示す。
感光性樹脂膜厚(μm) 2.00
顔料塗布量(g/m2) 1.92
C.I.P.G.36塗布量(g/m2) 1.34
C.I.P.Y.150塗布量(g/m2) 0.58
この画像K、画素R、および画素Gを形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
前記感光性樹脂転写材料B101を用い、前記感光性樹脂転写材料R101と同様の工程で、熱処理済みのブルー(B)の画素Bを得た。但し露光量は30mJ/cm2、炭酸Na系現像液による現像は36℃40秒とした。
該感光性樹脂層B101膜厚、及び顔料(C.I.P.B.15:6及びC.I.P.V.23)の塗布量を以下に示す。
感光性樹脂膜厚(μm) 2.00
顔料塗布量(g/m2) 0.75
C.I.P.B.15:6塗布量(g/m2) 0.67
C.I.P.V.23塗布量(g/m2) 0.075
この画素R、画素G、画素B、および画像Kを形成した基板を240℃で50分ベークして、カラーフィルターA1を得た。
得られたカラーフィルターのコントラスト(R成分)を実施例4と同様に測定した結果を表12に示した。
[液晶表示装置の作製及び評価]
カラーフィルターA1〜F1を用いて液晶表示装置を形成し表示特性の評価を行った。比較例のカラーフィルターD1〜F1を用いた液晶表示装置に対して、本発明のカラーフィルターA1〜C1を用いた液晶表示装置が、黒のしまりおよび赤の描写力に優れ、良好な表示特性を示すことを確認した。
11a 液槽(溶媒)、11b 液面
12 撹拌羽根
13 混合室
14 供給管、14a 供給管開口部
15 シャフト
16 モーター
17 ケーシング(混合室壁)
18 孔(円形孔)
19a,19b 撹拌羽根
21 容器(攪拌槽外壁)
21a 攪拌槽
22 撹拌羽根
23 排出管
24a、24b 供給管
25 シャフト
50 撹拌装置
32,33 供給口
36 排出口
40 シールプレート
41,42 撹拌羽根
46 外部磁石
48,49 モータ
61 円盤部
62 羽根
63 シャフト
74 回転し得るタービン部
75 固定化されたステータ部
81 分散物を収納する容器
82 循環用ポンプ
83 限外ろ過モジュール
84 補充純粋計測用流量計
85 透過水計測用流量計
86 逆方向洗浄用ポンプ
Claims (7)
- 酸性基を有するアルカリ可溶性バインダーの存在下において、良溶媒に溶解した有機材料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機材料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子を濃縮したことを特徴とする有機ナノ粒子分散組成物。
- 酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において、良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子を濃縮し、酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)を含む有機溶媒中で再分散化した顔料ナノ粒子分散組成物。ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。
- (1)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において、良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子と、(2)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)と、(3)モノマー又はオリゴマーと、(4)光重合開始剤または光重合開始剤系とを少なくとも含む着色感光性樹脂組成物。ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。
- 仮支持体上に、少なくとも、請求項3に記載の着色感光性樹脂組成物を用いた感光性樹脂層を設けたことを特徴とする感光性樹脂転写材料。
- (1)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において、良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子と、(2)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)と、(3)モノマー又はオリゴマーと、(4)光重合開始剤または光重合開始剤系とを少なくとも含む着色感光性樹脂組成物の重合膜。ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。
- (1)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において、良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子と、(2)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)と、(3)モノマー又はオリゴマーと、(4)光重合開始剤または光重合開始剤系とを少なくとも含む着色感光性樹脂組成物の重合物を用いたことを特徴とするカラーフィルター。ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。
- 請求項6に記載のカラーフィルターを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005207848A JP2007023168A (ja) | 2005-07-15 | 2005-07-15 | 顔料ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物、それを用いた着色感光性樹脂組成物塗布膜および感光性樹脂転写材料、並びにそれらを用いたカラーフィルターおよび液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005207848A JP2007023168A (ja) | 2005-07-15 | 2005-07-15 | 顔料ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物、それを用いた着色感光性樹脂組成物塗布膜および感光性樹脂転写材料、並びにそれらを用いたカラーフィルターおよび液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007023168A true JP2007023168A (ja) | 2007-02-01 |
Family
ID=37784372
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005207848A Pending JP2007023168A (ja) | 2005-07-15 | 2005-07-15 | 顔料ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物、それを用いた着色感光性樹脂組成物塗布膜および感光性樹脂転写材料、並びにそれらを用いたカラーフィルターおよび液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007023168A (ja) |
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008216811A (ja) * | 2007-03-06 | 2008-09-18 | Fujifilm Corp | 光重合性組成物、カラーフィルタ及び表示装置 |
US7427324B1 (en) | 2007-06-07 | 2008-09-23 | Xerox Corporation | Methods of making quinacridone nanoscale pigment particles |
US7427323B1 (en) | 2007-06-07 | 2008-09-23 | Xerox Corporation | Quinacridone nanoscale pigment particles |
JP2008250023A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Dainippon Printing Co Ltd | カラーフィルター用顔料分散液、カラーフィルター用硬化性樹脂組成物、カラーフィルター、及び表示装置 |
EP2000512A2 (en) | 2007-06-07 | 2008-12-10 | Xerox Corporation | Nanosized particles of monoazo laked pigment |
US7465349B1 (en) | 2007-06-07 | 2008-12-16 | Xerox Corporation | Method of making nanosized particles of monoazo laked pigment |
US7470320B1 (en) | 2007-06-07 | 2008-12-30 | Xerox Corporation | Nanosized particles of monoazo laked pigment with tunable properties |
US7473310B2 (en) | 2007-06-07 | 2009-01-06 | Xerox Corporation | Nanosized particles of monoazo laked pigment and non-aqueous compositions containing same |
US7534294B1 (en) | 2008-04-14 | 2009-05-19 | Xerox Corporation | Quinacridone nanoscale pigment particles and methods of making same |
US7537654B1 (en) | 2008-09-15 | 2009-05-26 | Xerox Corporation | Quinacridone nanoscale pigment particles and methods of making same |
US7563318B1 (en) | 2008-07-02 | 2009-07-21 | Xerox Corporation | Method of making nanoscale particles of AZO pigments in a microreactor or micromixer |
EP2113807A2 (en) | 2008-04-30 | 2009-11-04 | Fujifilm Corporation | Optical material having a colored optically anisotropic layer |
US7649026B2 (en) | 2007-06-07 | 2010-01-19 | Xerox Corporation | Radiation curable compositions containing nanosized particles of monoazo laked pigment |
US7834072B2 (en) | 2007-06-07 | 2010-11-16 | Xerox Corporation | Non-aqueous compositions containing nanosized particles of monoazo laked pigment |
US8287637B2 (en) | 2008-03-25 | 2012-10-16 | Xerox Corporation | Silica encapsulated organic nanopigments and method of making same |
US8497053B2 (en) | 2007-09-11 | 2013-07-30 | Cheil Industries Inc. | Pigment dispersion composition, resist composition for color filter including the same, and color filter using the same |
CN105385244A (zh) * | 2015-12-17 | 2016-03-09 | 苏州奥莱鑫建材有限公司 | 一种水性颜料纳米色浆 |
JP2016126155A (ja) * | 2014-12-26 | 2016-07-11 | 花王株式会社 | カラーフィルター用感光性着色組成物の製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000239554A (ja) * | 1999-02-23 | 2000-09-05 | Fuji Photo Film Co Ltd | 顔料分散剤、それを含む顔料分散組成物及び着色感光性組成物 |
JP2002179976A (ja) * | 2000-12-11 | 2002-06-26 | Fuji Photo Film Co Ltd | 顔料分散組成物、それを用いた着色感光性組成物及びカラーフィルタ |
-
2005
- 2005-07-15 JP JP2005207848A patent/JP2007023168A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000239554A (ja) * | 1999-02-23 | 2000-09-05 | Fuji Photo Film Co Ltd | 顔料分散剤、それを含む顔料分散組成物及び着色感光性組成物 |
JP2002179976A (ja) * | 2000-12-11 | 2002-06-26 | Fuji Photo Film Co Ltd | 顔料分散組成物、それを用いた着色感光性組成物及びカラーフィルタ |
Cited By (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008216811A (ja) * | 2007-03-06 | 2008-09-18 | Fujifilm Corp | 光重合性組成物、カラーフィルタ及び表示装置 |
JP2008250023A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Dainippon Printing Co Ltd | カラーフィルター用顔料分散液、カラーフィルター用硬化性樹脂組成物、カラーフィルター、及び表示装置 |
US7465349B1 (en) | 2007-06-07 | 2008-12-16 | Xerox Corporation | Method of making nanosized particles of monoazo laked pigment |
US7427323B1 (en) | 2007-06-07 | 2008-09-23 | Xerox Corporation | Quinacridone nanoscale pigment particles |
EP2000512A2 (en) | 2007-06-07 | 2008-12-10 | Xerox Corporation | Nanosized particles of monoazo laked pigment |
US7465348B1 (en) | 2007-06-07 | 2008-12-16 | Xerox Corporation | Nanosized particles of monoazo laked pigment |
US7834072B2 (en) | 2007-06-07 | 2010-11-16 | Xerox Corporation | Non-aqueous compositions containing nanosized particles of monoazo laked pigment |
US7470320B1 (en) | 2007-06-07 | 2008-12-30 | Xerox Corporation | Nanosized particles of monoazo laked pigment with tunable properties |
US7473310B2 (en) | 2007-06-07 | 2009-01-06 | Xerox Corporation | Nanosized particles of monoazo laked pigment and non-aqueous compositions containing same |
EP2036956A2 (en) | 2007-06-07 | 2009-03-18 | Xerox Corporation | Quinacridone nanoscale pigment particles |
US7427324B1 (en) | 2007-06-07 | 2008-09-23 | Xerox Corporation | Methods of making quinacridone nanoscale pigment particles |
US7649026B2 (en) | 2007-06-07 | 2010-01-19 | Xerox Corporation | Radiation curable compositions containing nanosized particles of monoazo laked pigment |
TWI408181B (zh) * | 2007-09-11 | 2013-09-11 | Cheil Ind Inc | 顏料分散組成物、用於彩色濾光片之包含彼之光阻組成物、以及使用彼之彩色濾光片 |
US8497053B2 (en) | 2007-09-11 | 2013-07-30 | Cheil Industries Inc. | Pigment dispersion composition, resist composition for color filter including the same, and color filter using the same |
US8287637B2 (en) | 2008-03-25 | 2012-10-16 | Xerox Corporation | Silica encapsulated organic nanopigments and method of making same |
US7534294B1 (en) | 2008-04-14 | 2009-05-19 | Xerox Corporation | Quinacridone nanoscale pigment particles and methods of making same |
EP2113807A2 (en) | 2008-04-30 | 2009-11-04 | Fujifilm Corporation | Optical material having a colored optically anisotropic layer |
EP2196504A2 (en) | 2008-07-02 | 2010-06-16 | Xerox Corporation | Method of making nanoscale particles of AZO pigments in a microreactor or micromixer |
US7563318B1 (en) | 2008-07-02 | 2009-07-21 | Xerox Corporation | Method of making nanoscale particles of AZO pigments in a microreactor or micromixer |
US7537654B1 (en) | 2008-09-15 | 2009-05-26 | Xerox Corporation | Quinacridone nanoscale pigment particles and methods of making same |
JP2016126155A (ja) * | 2014-12-26 | 2016-07-11 | 花王株式会社 | カラーフィルター用感光性着色組成物の製造方法 |
CN105385244A (zh) * | 2015-12-17 | 2016-03-09 | 苏州奥莱鑫建材有限公司 | 一种水性颜料纳米色浆 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007023168A (ja) | 顔料ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物、それを用いた着色感光性樹脂組成物塗布膜および感光性樹脂転写材料、並びにそれらを用いたカラーフィルターおよび液晶表示装置 | |
JP2007197567A (ja) | アントラキノン構造を有する顔料微粒子の製造方法、それにより得られるアントラキノン構造を有する顔料微粒子、それを含む着色顔料分散組成物、着色感光性樹脂組成物、および感光性樹脂転写材料、ならびにそれらを用いたカラーフィルタおよび液晶表示装置 | |
JPWO2007088662A1 (ja) | フタロシアニン系顔料微粒子およびその製造方法、顔料分散フォトレジスト、着色転写材料、カラーフィルタ、並びに液晶表示装置 | |
JP5325373B2 (ja) | 有機顔料分散液の製造方法、それにより得られる有機顔料分散液、それを用いた着色感光性樹脂組成物および感光性樹脂転写材料、ならびにカラーフィルタおよび液晶表示装置 | |
JPWO2007013475A1 (ja) | 有機粒子分散組成物の製造方法 | |
JP5192734B2 (ja) | 有機顔料粒子分散組成物、並びにそれらを含有する着色感光性樹脂組成物、インクジェットインク、感光性樹脂転写材料、それらを用いたカラーフィルタ、液晶表示装置、及びccdデバイス | |
JP2007231247A (ja) | フタロシアニン化合物顔料微粒子の製造方法、それにより得られるフタロシアニン化合物顔料微粒子、及びそれを含有するカラーフィルタ用インクジェットインク、着色感光性樹脂組成物、感光性樹脂転写材料、並びにそれらを用いたカラーフィルタ、液晶表示装置、及びccdデバイス | |
JP4668075B2 (ja) | アゾ系顔料微粒子の製造方法、それにより得られるアゾ系顔料微粒子の分散物、その顔料微粒子を含む着色感光性樹脂組成物および感光性樹脂転写材料、ならびにそれらを用いたカラーフィルタおよび液晶表示装置 | |
JP2008139858A (ja) | カラーフィルタ、液晶表示装置およびccdデバイス | |
JP5227567B2 (ja) | カラーフィルタ及びそれを用いた液晶表示装置 | |
JP2008007775A (ja) | 顔料分散組成物、それを用いた着色感光性樹脂組成物、感光性樹脂転写材料、およびインクジェットインク、並びにそれらを用いたカラーフィルタ、液晶表示装置、およびccdデバイス | |
JP4668090B2 (ja) | キナクリドン系顔料微粒子の製造方法、それにより得られるキナクリドン系顔料微粒子の分散物、その顔料微粒子を含む着色感光性樹脂組成物および感光性樹脂転写材料、ならびにそれらを用いたカラーフィルタおよび液晶表示装置 | |
JP5224785B2 (ja) | 有機顔料ナノ粒子の製造方法 | |
JP2008007774A (ja) | 有機顔料ナノ粒子分散物およびその製造方法、それを含むインクジェットインク、着色感光性樹脂組成物、および感光性樹脂転写材料、ならびにそれらを用いたカラーフィルタ、液晶表示装置、およびccdデバイス | |
JP4668077B2 (ja) | イソインドリン構造を有する顔料微粒子の製造方法、それにより得られたイソインドリン構造を有する顔料微粒子の分散物、その顔料微粒子を含有する着色感光性樹脂組成物、および感光性樹脂転写材料、ならびにそれらを用いたカラーフィルタおよび液晶表示装置 | |
JP2008189731A (ja) | 有機顔料ナノ粒子分散物の製造方法、それにより得られる分散物、並びに、それを含有するインクジェットインク、着色感光性樹脂組成物、及び感光性樹脂転写材料、それらを用いたカラーフィルター及び液晶表示装置 | |
JP5486147B2 (ja) | 顔料分散組成物、それを含有する着色感光性樹脂組成物及び感光性樹脂転写材料、並びにそれらを用いたカラーフィルタ及び液晶表示装置 | |
JP5385511B2 (ja) | カラーフィルタ、それを備えた液晶表示装置 | |
JP2008202042A (ja) | 有機顔料ナノ粒子分散物の製造方法、それにより得られる有機顔料ナノ粒子分散物、並びに、それを含有するインクジェットインク、着色感光性樹脂組成物、及び感光性樹脂転写材料、それらを用いたカラーフィルタ及び液晶表示装置 | |
JP2009242687A (ja) | ナノ粒子を用いた顔料分散組成物・着色感光性組成物および感光性樹脂転写材料、ならびにそれらを用いて作製されるカラーフィルタおよび液晶表示装置 | |
JP4774316B2 (ja) | カラーフィルタ、その製造方法、およびそれを備えた表示装置 | |
JP4668084B2 (ja) | インダントロン系顔料微粒子の製造方法、それにより得られるインダントロン系顔料微粒子の分散物、その顔料微粒子を含む着色感光性樹脂組成物および感光性樹脂転写材料、ならびにそれらを用いたカラーフィルタおよび液晶表示装置 | |
JP4668082B2 (ja) | キノフタロン系顔料微粒子の製造方法、それにより得られるキノフタロン系顔料微粒子の分散物、その微粒子を含む着色樹脂組成物および樹脂転写材料、ならびにそれらを用いた液晶表示装置用カラーフィルタおよび液晶表示装置 | |
JP2009215381A (ja) | 有機顔料分散物 | |
JP2007169575A (ja) | 有機ナノ粒子分散組成物、顔料ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物、それを用いた重合膜および感光性樹脂転写材料、並びにそれらを用いたカラーフィルターおよび液晶表示装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20061207 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080205 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100707 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100803 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20101130 |