JP2007169575A - 有機ナノ粒子分散組成物、顔料ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物、それを用いた重合膜および感光性樹脂転写材料、並びにそれらを用いたカラーフィルターおよび液晶表示装置 - Google Patents

有機ナノ粒子分散組成物、顔料ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物、それを用いた重合膜および感光性樹脂転写材料、並びにそれらを用いたカラーフィルターおよび液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高いコントラストと耐候性を有するカラーフィルターに用いることができる顔料分散組成物の提供。
【解決手段】一般式(1)のビス型アゾ顔料を良溶媒に溶解した溶液と、貧溶媒とを、酸性基を有するアルカリ可溶性バインダーで混合して生成させた混合液。
Figure 2007169575

【選択図】なし

Description

本発明は、カラーフィルターなどに用いられる有機ナノ粒子分散組成物、顔料ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物に関し、さらに詳しくは鮮明な色調と着色力に優れた有機ナノ粒子分散組成物、顔料ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物、それを用いた感光性樹脂転写材料、着色感光性樹脂組成物重合膜、またそれらを用いた高いコントラストおよび耐候性を示すカラーフィルターおよび液晶表示装置に関する。
従来、顔料は、鮮明な色調と高い着色力、耐候性を有し、多くの分野で広く使用されてきている。これらの顔料の中でも実用上重要なものは、一般に、微細な粒子のものが多く、該顔料の凝集を防ぎ微細化することによって鮮明な色調と高い着色力とが得られる。しかし、例えばソルトミリングのような物理的な方法で顔料をより微細化していくと、該顔料の分散液は高粘度を示すことが多い。このため、この顔料分散液を工業的規模で調製した場合は、該顔料分散液の分散機からの取り出しが困難となったり、パイプラインによる輸送ができなくなったり、更には貯蔵中にゲル化して使用不能となる等の問題があった。
そこで、従来においては、流動性、分散性に優れた顔料分散液あるいは着色感光性組成物を得るため、有機顔料の表面処理を行ったり(例えば、特許文献1及び2参照)、種々の分散剤を使用したりすることが知られている(例えば、特許文献3及び4参照)。また、良溶媒に溶解した試料を攪拌条件や温度を制御した貧溶媒に注入することにより、ナノ粒子を得る再沈法を用いる方法が特許文献5に述べられている。
該着色感光性組成物を用いて着色画像を形成する場合、一般に、着色感光性組成物の塗布液を基板上に塗布して該着色感光性組成物による層を形成した後、露光・現像を行なう。この現像の際に用いる現像液として環境に与える影響の少ないアルカリ性水溶液が使用されることが多いが、それに対応しうるものであることが要求される。その一方、着色感光性組成物の塗布液に用いられる溶媒(顔料の分散媒)としては、塗布後の乾燥の容易なものであることも要求される。
また、このような着色感光性組成物による層は、一般に極めて薄く、かつ、薄厚で高い着色濃度を示すことが要求されることから、例えば有機溶媒中に、有機顔料を高度に、また均一に微細化した状態で分散させることが必要となる。
しかし、これらの要求を満足し、前記顔料の分散性、流動性等に優れた顔料分散物、それを含む顔料分散組成物及び着色感光性組成物は、未だ提供されていないのが現状である。
一方、イエロー用の顔料として、Ni錯体のP.Y.150やP.Y.185が広く知られている。しかしながら、Ni錯体であるP.Y.150は、環境や人体への悪影響が懸念されており、またP.Y.185は、顔料としては溶解度が高く、微粒子分散過程で問題がある。
また、ジアゾ成分としてピラゾール骨格を有する化合物は、色相と堅牢性に優れていることが分かっている(例えば、特許文献6参照)。しかしながらその一方で、微粒子を形成させるプロセスに使うような色素としては溶解度が高く不適当であった。
また、分子を難溶化させるためには、一般的にビス型化することで分子量を大きくさせる方法が知られている。例えば、特許文献7ではビス型化されたイソインドリン顔料が公知であるが、ピラゾールまたはトリアゾールジアゾ成分とアニリンまたは含窒素6員複素環カプラーからなるビス型アゾ色素を用いたビルドアップ顔料形成方法は全く知られていなかった。
特開平11−269401号公報 特開平11−302553号公報 特開平8−48890号公報 特開2000−239554号公報 特開2004−123853号公報 特開2005−215286号公報 特開昭55−3490号公報
本発明は、高いコントラストと耐候性を有するカラーフィルター、それに用いられる感光性樹脂転写材料、着色感光性樹脂組成物塗布膜を提供することを目的とする。また上述のような優れた特性を有するカラーフィルター、感光性樹脂転写材料、着色感光性樹脂組成物特膜などに用いられる着色力、分散性、流動性に優れた着色感光性樹脂組成物、有機ナノ粒子分散組成物、顔料ナノ粒子分散組成物を提供することを目的とする。また、描画力に優れた液晶表示装置の提供を目的とする。
上記課題は下記の手段により達成された。
<1>下記一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料の少なくとも1種を良溶媒に溶解した溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを、酸性基を有するアルカリ可溶性バインダーの存在下で混合して、前記顔料を粒径1μm以下の有機ナノ粒子として生成させた混合液としたことを特徴とする有機ナノ粒子分散組成物。
Figure 2007169575
(一般式(1)中、Rは、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、Rは、水素原子または置換基を表す。Xは、−CR=または窒素原子を表し、Rは水素原子または置換基を表す。RとR、及び/又は、Xが−CR=を表すときはRとRは互いに結合して5〜7員環を形成してもよい。Rは置換または無置換の連結基を表し、Rは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。AとAは炭素原子または窒素原子を表し、炭素原子の場合は置換されていても良い。GとGは水素原子または置換基を表す。)
<2>前記混合液を濃縮および/または脱塩したことを特徴とする<1>に記載の有機ナノ粒子分散組成物。
<3>酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において、上記一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料の少なくとも1種を良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子を濃縮し、酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)(ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。)を含む有機溶媒中で再分散化した顔料ナノ粒子分散組成物。
<4>(a)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において、上記一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料の少なくとも1種を良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子と、(b)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)(ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。)と、(c)モノマー又はオリゴマーと、(d)光重合開始剤または光重合開始剤系とを少なくとも含む着色感光性樹脂組成物。
<5>仮支持体上に少なくとも、<4>に記載の着色感光性樹脂組成物を用いた感光性樹脂層を設けたことを特徴とする感光性樹脂転写材料。
<6><4>に記載の着色感光性樹脂組成物からなる重合膜。
<7><4>に記載の着色感光性樹脂組成物からなる重合物を用いたことを特徴とするカラーフィルター。
<8><7>に記載のカラーフィルターを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
本発明の有機ナノ粒子分散組成物は着色力、分散性、流動性に優れる。また本発明のビス型顔料分散組成物は、カラーフィルター塗布液やインクジェット用インクを工業的な規模で生産するのに好適に用いることができる。また、本発明の着色感光性樹脂組成物は薄い膜厚さで、高い着色濃度を発揮することができる。また、本発明の感光性樹脂転写材料および重合膜は薄い膜厚さで、高い着色濃度を発揮することができるようになる。本発明のカラーフィルターは高いコントラストを示し、耐候性に優れる。また、本発明の液晶表示装置は、黒のしまり等の描写力に優れる。
本発明は、良溶媒に溶解した有機材料を、好ましくは攪拌条件や温度を制御した貧溶媒に注入することにより、有機ナノ粒子を得る再沈法に関するものであり、特に再沈法により作製した有機ナノ粒子を効率よく濃縮し、酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー中に再分散して得られる有機ナノ粒子の分散組成物に関する。また、濃縮工程において有機ナノ粒子の粒径および単分散性の変化が小さく、好ましくは変化せず、また濃縮により凝集した有機ナノ粒子が容易に再分散化できる有機ナノ粒子の分散組成物に関するものである。またこのように単分散性に優れ十分微細な有機ナノ粒子の分散組成物は、カラーフィルター用着色感光性樹脂組成物として好適に利用できる。以下、本発明について詳細に説明する。
[有機ナノ粒子として用いられる材料]
本発明の有機ナノ粒子分散組成物においては、そこに含まれる有機ナノ粒子を形成する有機材料として、下記一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料を用いる。
Figure 2007169575
(一般式(1)中、Rは、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、Rは、水素原子または置換基を表す。Xは、−CR=または窒素原子を表し、Rは水素原子または置換基を表す。RとR、及び/又は、Xが−CR=を表すときはRとRは互いに結合して5〜7員環を形成してもよい。Rは置換または無置換の連結基を表し、Rは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。AとAは炭素原子または窒素原子を表し、炭素原子の場合は置換されていても良い。GとGは水素原子または置換基を表す。)
本明細書中における「脂肪族」は、その脂肪族部位が直鎖、分岐鎖、または環状であって飽和および不飽和のいずれであってもよく、例えば、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニルを含み、無置換であっても置換基で置換されていてもよい。また、本明細書中における「アリール」は、単環および縮合環のいずれでもよく、例えば芳香族基が含まれ、無置換であっても置換基で置換されていてもよい。本明細書中における「ヘテロ環」は、そのヘテロ環部位が環内にヘテロ原子(例えば、窒素原子、イオウ原子、酸素原子)を持つものであり、飽和環および不飽和環のいずれであってもよく、単環および縮合環のいずれでもよく、無置換であっても置換基で置換されていてもよい。
また、本明細書中における「置換基」は、置換可能な基であればよく、例えば、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロ環スルホニル基、脂肪族スルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、ヘテロ環スルホニルオキシ基、スルファモイル基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、ヘテロ環スルホンアミド基、アミノ基、脂肪族アミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基、脂肪族スルフィニル基、アリールスルフィニル基、脂肪族チオ基、アリールチオ基、ヒドロキシ基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、脂肪族オキシアミノ基、アリールオキシアミノ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基、ハロゲン原子、スルファモイルカルバモイル基、カルバモイルスルファモイル基、ジ脂肪族オキシフォスフィニル基、ジアリールオキシフォスフィニル基等を挙げることができる。
以下、前記一般式(1)中の各基について更に詳細に説明する。
前記一般式(1)中、Rは、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表す。
前記Rで表される脂肪族基としては、無置換でも置換基を有していてもよく、飽和基でも不飽和基でもよく、総炭素数1〜15の脂肪族基が好ましい。例えば、メチル基、エチル基、ビニル基、アリル基、エチニル基、イソプロペニル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
前記Rで表されるアリール基としては、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数6〜16のアリール基が好ましい。例えば、フェニル基、4−ニトロフェニル基、2−ニトロフェニル基、2−クロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−メトキシカルボニル−4−ニトロフェニル基等が挙げられる。
前記Rで表されるヘテロ環基としては、飽和環基でも不飽和環基でもよく、総炭素数3〜15のヘテロ環基が好ましい。例えば、3−ピリジル基、2−ピリジル基、2−ピリミジニル基、2−ピラジニル基等が挙げられる。
前記Rで表されるアシル基としては、芳香族であっても脂肪族であってもよく、総炭素数2〜15であることが好ましい。例えば、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
前記Rで表される脂肪族オキシカルボニル基としては、無置換でも置換基を有していてもよく、飽和基でも不飽和基でもよく、総炭素数1〜16の脂肪族オキシカルボニル基が好ましい。例えば、メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が挙げられる。
前記Rで表されるアリールオキシカルボニル基としては、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数7〜17のアリールオキシカルボニル基が好ましい。例えば、フェノキシカルボニル基等が挙げられる。
前記Rで表されるカルバモイル基としては、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数1〜12のカルバモイル基が好ましい。例えば、カルバモイル基、ジメチルカルバモイル基等が挙げられる。
前記Rで表される脂肪族スルホニル基としては、無置換でも置換基を有していてもよく、飽和基でも不飽和基でもよく、脂肪族部位の総炭素数は1〜15が好ましい。例えば、メタンスルホニル基、ブタンスルホニル基、メトキシエタンスルホニル基等が挙げられる。
前記Rで表されるアリールスルホニル基としては、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数6〜16のアリールスルホニル基が好ましい。例えば、フェニルスルホニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−トルエンスルホニル基、2−トルエンスルホニル基等が挙げられる。
前記Rで表されるスルファモイル基としては、無置換でも置換基を有していてもよく、総炭素数0〜12のスルファモイル基が好ましい。例えば、スルファモイル基、ジメチルスルファモイル基等が挙げられる。
上記の中でも、本発明の効果をより効果的に奏する点から、前記Rは、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基を表す場合が好ましく、アリール基、ヘテロ環基を表す場合はより好ましく、アリール基を表す場合は最も好ましい。
前記一般式(1)中、Rは各々独立に水素原子または置換基を表す。また、Xは−CR=または窒素原子を表し、Rは水素原子または置換基を表す。
又はRで表される置換基としては、上述の「置換基」の項で挙げた基であって、置換可能な基であればよい。これらのうち、本発明の効果をより効果的に奏する点から、RおよびRは各々以下の基が好適である。すなわち、Rは、水素原子、脂肪族基、アリール基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、脂肪族スルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アミノ基、脂肪族アミノ基、アリールアミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、スルホ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基を表す場合が好ましく、水素原子、脂肪族基、アリール基、アシルオキシ基、脂肪族オキシ基、脂肪族スルホニルオキシ基を表す場合が更に好ましく、水素原子、脂肪族基、アリール基を表す場合は最も好ましい。
また、Rは、脂肪族基、アリール基、アシル基、アシルアミノ基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロ環スルホニル基、脂肪族スルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、シアノ基、カルボキシル基が好ましく、Xはこれらを表す場合の−CR=および窒素原子より選択される場合が好ましい。さらに、Rとしてはアシル基、脂肪族オキシカルボニル基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル基、シアノ基、カルボキシル基がより好ましく、Xはこれらを表す場合の−CR=および窒素原子より選択される場合がより好ましい。また更に、Rは脂肪族オキシカルボニル基、脂肪族スルホニル基、シアノ基が最も好ましく、Xはこれらを表す場合の−CR=および窒素原子より選択される場合が最も好ましい。
前記一般式(1)中、Rは連結基を表し、例えば、脂鎖式炭化水素基(アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基等)、脂環式炭化水素基(シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、シクロアルキニレン基等)、単環または縮環のアリーレン基(フェニレン基、ナフチレン基等)、複素環連結基、−CO−、−NR’−(ただしR’は水素原子、アルキル基、アリール基を表す)、−O−、−S−、−SO−からなる群から選択される1つの基または複数の基を組み合わせて得られる基が挙げられる。ただし各基は置換基を有していてもよいし、無置換であってもよい。
なかでも炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数5〜12のアルケニレン基、炭素数5〜12のシクロアルキレン基、単環または縮環の炭素数6〜12のアリーレン基、アリール部位を置換基として含むアリールアルキレン基、アリール部位を主鎖および/または分岐鎖中に含むアリールアルキレン基、5員環または6員環の複素環連結基、−CO−、−NH−(ただしR’は水素原子、アルキル基、アリール基を表す)、−O−、−S−、−SO−からなる群から選択される1つの基または複数の基を組み合わせて得られる基であることが好ましい。ただし各基は置換基を有していてもよく、無置換であってもよい。
前記一般式(1)中、Rは、各々独立に水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、2つのRどうしが連結していてもよい。
一般式(1)において、2つのRどうしが連結されている場合、一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料は、下記一般式(2)で表される構造であることが好ましい。
Figure 2007169575
一般式(2)中、Rは炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、R、R、R、X、A、A、G、Gは一般式(1)のものと同じである。Rは置換基を有していても無置換であってもよい。またRの炭素原子数は1〜3がより好ましい。具体的には、2つのベンゼン環で挟まれた、R、R、2つの窒素原子からなる連結基の構造は、下記の構造が好ましく挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2007169575
前記一般式(1)において、Rがアルキレン基である場合、Rは直鎖状または分岐状のいずれであってもよいし、置換基を有していても無置換であってもよいが、炭素原子数(置換基を有する場合は置換基の炭素原子を除いた炭素原子数)は1〜12が好ましく、1〜6がより好ましい。アルキレン基上の置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、イオン性親水性基(例えば、スルホ基、カルボキシル基等)等が挙げられる。このようなアルキレン基として、例えば、メチレン基、エチレン基、ブチレン基、メチルエチレン基、2,2−ジメチルエチレン基、ヒドロキシエチレン基、メトキシエチレン基、シアノエチレン基、2,2−ビスフルオロプロピレン基等が好ましく挙げられる。
前記一般式(1)において、Rが、アルキレン基の主鎖中に−CO−、−NR’−(ただしR’は水素原子、アルキル基、アリール基を表す)、−O−、−S−、または−SO−を含む基である場合、直鎖状または分岐状のいずれであってもよいし、置換基を有していても無置換であってもよいが、その炭素原子数(置換基を有する場合は、置換基の炭素原子数を除いた炭素原子数)は1〜12が好ましく、1〜8がより好ましい。アルキレン基上の置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、イオン性親水性基(例えば、スルホ基、カルボキシル基等)等が挙げられる。以下に、Rがアルキレン基の主鎖中に−CO−、−NR’−(ただしR’は水素原子、アルキル基、アリール基を表す)、−O−、−S−、または−SO−を含む基である場合の好ましい具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2007169575
前記一般式(1)において、Rがシクロアルキレン基である場合、置換基を有していても無置換であってもよいが、その炭素原子数(置換基を有する場合は置換基の炭素原子を除いた炭素原子数)が5〜12のシクロアルキレン基が好ましい。シクロアルキレン基上の置換基としては、例えば、イオン性親水性基等が挙げられる。以下にRがシクロアルキレン基である場合の好ましい具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2007169575
前記一般式(1)において、Rがアリールアルキレン基である場合、Rはアリール部位を置換基として含むアルキレン基であってもよいし、アルキレン基の主鎖および/または分岐鎖中にアリール部位を含む態様であってもよい。またRは置換基を有していてもよいし無置換であってもよいが、その炭素原子数(置換基を有する場合は置換基の炭素原子を除いた炭素原子数)が7〜12であることが好ましい。アリールアルキレン上の置換基としては、例えば、イオン性親水性基等が挙げられる。またアルキレン基の主鎖中に−CO−、−NR’−(ただしR’は水素原子、アルキル基、アリール基を表す)、−O−、−S−、または−SO−を含む態様も好ましい。以下にRがアリールアルキレン基である場合の好ましい具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2007169575
前記一般式(1)において、Rがアリーレン基である場合、置換基を有するアリーレン基および無置換のアリーレン基が含まれ、単環であっても縮環であってもよい。なかでも炭素原子数(置換基を有する場合は、置換基の炭素原子を除いた炭素原子数)が6〜12のアリーレン基が好ましい。アリーレン基上の置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基、アミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホアミド基、水酸基、エステル基、イオン性親水性基等が挙げられる。アリーレン基として、具体的には例えば、フェニレン基、メチルフェニレン基、メトキシフェニレン基、クロロフェニレン基、(3−スルホプロピルアミノ)フェニレン基、ナフチレン基等が好ましく挙げられる。
前記一般式(1)において、Rが複素環連結基である場合、置換基を有する複素環連結基および無置換の複素環連結基が含まれ、5員または6員環の複素環連結基が好ましい。複素環連結基上の置換基としては、例えば、アミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホアミド基、水酸基、エステル基、イオン性親水性基等が挙げられる。以下にRが複素環連結基である場合の好ましい具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2007169575
前記一般式(1)において、Rがアルケニレン基である場合、置換基を有するアルケニレン基および無置換のアルケニレン基が含まれ、置換基の炭素原子を除いた炭素原子数が5〜12のアルケニレン基が好ましい。アルケニレン基上の置換基としては、例えば、イオン性親水性基等が挙げられる。アルケニレン基として、具体的にはビニレン基、プロペニレン基等が好ましく挙げられる。
前記一般式(1)において、AおよびAは各々独立に炭素原子または窒素原子を表し、炭素原子の場合は置換基Gに置換されていても良い。
前記一般式(1)において、G、GおよびGは各々独立に、水素原子または置換基を表す。ここでの置換基は、既述の「置換基」の項で挙げた基であって、置換可能な基であればよく、好ましい置換基は、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、脂肪族オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アリールアミノ基、アミノ基、脂肪族アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基である。
以下に具体的な一般式(1)で表される例を示す。ただし、本発明はこれらの具体例に何ら限定されるものではない。
Figure 2007169575
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本発明の有機ナノ粒子分散組成物において、一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料の1種類のみを用いてもよいし、複数の種類のものを組みあわせて用いてもよい。また、一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料以外のものと併用してもよい。併用できる有機顔料は色相的に限定されるものではなく、例えば、ペリレン、ペリノン、キナクリドン、キナクリドンキノン、アントラキノン、アントアントロン、ベンズイミダゾロン、ジスアゾ縮合、ジスアゾ、アゾ、インダントロン、フタロシアニン、トリアリールカルボニウム、ジオキサジン、アミノアントラキノン、ジケトピロロピロール、チオインジゴ、イソインドリン、イソインドリノン、ピラントロンもしくはイソビオラントロン系顔料、またはそれらの混合物などが挙げられる。
更に詳しくは、たとえば、C.I.ピグメントレッド190(C.I.番号71140)、C.I.ピグメントレッド224(C.I.番号71127)、C.I.ピグメントバイオレット29(C.I.番号71129)等のペリレン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ43(C.I.番号71105)、もしくはC.I.ピグメントレッド194(C.I.番号71100)等のペリノン系顔料、C.I.ピグメントバイオレット19(C.I.番号73900)、C.I.ピグメントバイオレット42、C.I.ピグメントレッド122(C.I.番号73915)、C.I.ピグメントレッド192、C.I.ピグメントレッド202(C.I.番号73907)、C.I.ピグメントレッド207(C.I.番号73900、73906)、もしくはC.I.ピグメントレッド209(C.I.番号73905)のキナクリドン系顔料、C.I.ピグメントレッド206(C.I.番号73900/73920)、C.I.ピグメントオレンジ48(C.I.番号73900/73920)、もしくはC.I.ピグメントオレンジ49(C.I.番号73900/73920)等のキナクリドンキノン系顔料、C.I.ピグメントイエロー147(C.I.番号60645)等のアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントレッド168(C.I.番号59300)等のアントアントロン系顔料、C.I.ピグメントブラウン25(C.I.番号12510)、C.I.ピグメントバイオレット32(C.I.番号12517)、C.I.ピグメントイエロー180(C.I.番号21290)、C.I.ピグメントイエロー181(C.I.番号11777)、C.I.ピグメントオレンジ62(C.I.番号11775)、もしくはC.I.ピグメントレッド185(C.I.番号12516)等のベンズイミダゾロン系顔料、C.I.ピグメントイエロー93(C.I.番号20710)、C.I.ピグメントイエロー94(C.I.番号20038)、C.I.ピグメントイエロー95(C.I.番号20034)、C.I.ピグメントイエロー128(C.I.番号20037)、C.I.ピグメントイエロー166(C.I.番号20035)、C.I.ピグメントオレンジ34(C.I.番号21115)、C.I.ピグメントオレンジ13(C.I.番号21110)、C.I.ピグメントオレンジ31(C.I.番号20050)、C.I.ピグメントレッド144(C.I.番号20735)、C.I.ピグメントレッド166(C.I.番号20730)、C.I.ピグメントレッド220(C.I.番号20055)、C.I.ピグメントレッド221(C.I.番号20065)、C.I.ピグメントレッド242(C.I.番号20067)、C.I.ピグメントレッド248、C.I.ピグメントレッド262、もしくはC.I.ピグメントブラウン23(C.I.番号20060)等のジスアゾ縮合系顔料、C.I.ピグメントイエロー13(C.I.番号21100)、C.I.ピグメントイエロー83(C.I.番号21108)、もしくはC.I.ピグメントイエロー188(C.I.番号21094)等のジスアゾ系顔料、C.I.ピグメントレッド187(C.I.番号12486)、C.I.ピグメントレッド170(C.I.番号12475)、C.I.ピグメントイエロー74(C.I.番号11714)、C.I.ピグメントイエロー150(C.I.番号48545)、C.I.ピグメントレッド48(C.I.番号15865)、C.I.ピグメントレッド53(C.I.番号15585)、C.I.ピグメントオレンジ64(C.I.番号12760)、もしくはC.I.ピグメントレッド247(C.I.番号15915)等のアゾ系顔料、C.I.ピグメントブルー60(C.I.番号69800)等のインダントロン系顔料、C.I.ピグメントグリーン7(C.I.番号74260)、C.I.ピグメントグリーン36(C.I.番号74265)、ピグメントグリーン37(C.I.番号74255)、ピグメントブルー16(C.I.番号74100)、C.I.ピグメントブルー75(C.I.番号74160:2)、もしくは15(C.I.番号74160)等のフタロシアニン系顔料、C.I.ピグメントブルー56(C.I.番号42800)、もしくはC.I.ピグメントブルー61(C.I.番号42765:1)等のトリアリールカルボニウム系顔料、C.I.ピグメントバイオレット23(C.I.番号51319)、もしくはC.I.ピグメントバイオレット37(C.I.番号51345)等のジオキサジン系顔料、C.I.ピグメントレッド177(C.I.番号65300)等のアミノアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントレッド254(C.I.番号56110)、C.I.ピグメントレッド255(C.I.番号561050)、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド272(C.I.番号561150)、C.I.ピグメントオレンジ71、もしくはC.I.ピグメントオレンジ73等のジケトピロロピロール系顔料、C.I.ピグメントレッド88(C.I.番号73312)等のチオインジゴ系顔料、C.I.ピグメントイエロー139(C.I.番号56298)、C.I.ピグメントオレンジ66(C.I.番号48210)等のイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントイエロー109(C.I.番号56284)、もしくはC.I.ピグメントオレンジ61(C.I.番号11295)等
のイソインドリノン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ40(C.I.番号59700)、もしくはC.I.ピグメントレッド216(C.I.番号59710)等のピラントロン系顔料、またはC.I.ピグメントバイオレット31(60010)等のイソビオラントロン系顔料が挙げられる。
本発明の顔料分散組成物においては、2種類以上の有機顔料または有機顔料の固溶体を組み合わせて用いることもできる。
有機色素としては、例えば、アゾ色素、シアニン色素、メロシアニン色素、クマリン系色素などが挙げられる。高分子化合物としては、例えば、ポリジアセチレン、ポリイミドなどが挙げられる。
[有機ナノ粒子形成時の良溶媒]
次に、有機ナノ粒子作製時の好ましい良溶媒について説明する。
良溶媒は一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料を溶解することが可能で、有機ナノ粒子作製時に用いる貧溶媒と相溶するもしくは均一に混ざるものであれば特に制限はない。一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料の良溶媒への溶解性については、一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料の溶解度が0.2質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。この溶解度は酸性またはアルカリ性で溶解された場合の溶解度であってもよい。
また、良溶媒と貧溶媒との相溶性もしくは均一混合性は、良溶媒の貧溶媒に対する溶解度が30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。以下、一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料を有機材料として少なくとも含む物を良溶媒に溶解させた溶液を「有機材料溶液」ともいう場合がある。
良溶媒としては、例えば、水系溶媒(例えば、水、または塩酸、水酸化ナトリウム水溶液)、アルコール系溶媒、アミド系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族系溶媒、二硫化炭素、脂肪族系溶媒、ニトリル系溶媒、スルホキシド系溶媒、ハロゲン系溶媒、エステル系溶媒、イオン性液体、これらの混合溶媒などが挙げられ、水系溶媒、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、スルホキシド系溶媒またはアミド系溶媒が好ましく、水系溶媒、スルホキシド系溶媒またはアミド系溶媒がより好ましく、スルホキシド系溶媒またはアミド系溶媒が特に好ましい。
アルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノールなどが挙げられる。アミド系溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−ピロリジノン、ε−カプロラクタム、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロパンアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミドなどが挙げられる。ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンが挙げられる。エーテル系溶媒としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。芳香族系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエンなどが挙げられる。脂肪族系溶媒としては、例えば、ヘキサンなどが挙げられる。ニトリル系溶媒としては、例えば、アセトニトリルなどが挙げられる。スルホキシド系溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキド、ヘキサメチレンスルホキシド、スルホランなどが挙げられる。ハロゲン系溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、トリクロロエチレンなどが挙げられる。エステル系溶媒としては、例えば、酢酸エチル、乳酸エチル、2−(1−メトキシ)プロピルアセテートなどが挙げられる。イオン性液体としては、例えば、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムとPF6との塩などが挙げられる。
また、一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料の濃度としては、溶解時の条件における一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料の良溶媒に対する飽和濃度乃至これの1/100程度の範囲が望ましい。
有機顔料溶液の調製条件は、有機顔料溶液の調製条件に特に制約はなく、常圧から亜臨界、超臨界条件の範囲を選択できる。常圧での温度は−10〜150℃が好ましく、−5〜130℃がより好ましく、0〜100℃が特に好ましい。
本発明の顔料分散組成物を作製する際、一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料は良溶媒中に均一に溶解され、酸性でもしくはアルカリ性で溶解することも好ましい。一般に分子内にアルカリ性で解離可能な基を有する顔料の場合はアルカリ性が、アルカリ性で解離する基が存在せず、プロトンが付加しやすい窒素原子を分子内に多く有するときは酸性が用いられる。例えば、キナクリドン、ジケトピロロピロール、ジスアゾ縮合系顔料はアルカリ性で、フタロシアニン系顔料は酸性で溶解される。
アルカリ性で溶解させる場合に用いられる塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、もしくは水酸化バリウムなどの無機塩基、またはトリアルキルアミン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、金属アルコキシドなどの有機塩基であるが、好ましくは無機塩基である。
使用される塩基の量は、顔料を均一に溶解可能な量であり、特に限定されないが、無機塩基の場合、好ましくは有機顔料に対して1.0〜30モル当量であり、より好ましくは1.0〜25モル当量であり、さらに好ましくは1.0〜20モル当量である。有機塩基の場合、好ましくは有機顔料に対して1.0〜100モル当量であり、より好ましくは5.0〜100モル当量であり、さらに好ましくは20〜100モル当量である。
酸性で溶解させる場合に用いられる酸は、硫酸、塩酸、もしくは燐酸などの無機酸、または酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、もしくはトリフルオロメタンスルホン酸などの有機酸であるが好ましくは無機酸である。特に好ましくは硫酸である。
使用される酸の量は、有機顔料を均一に溶解可能な量であり、特に限定されないが、塩基に比べて過剰量用いられる場合が多い。無機酸および有機酸の場合を問わず、好ましくは有機顔料に対して3〜500モル当量であり、より好ましくは10〜500モル当量であり、さらに好ましくは30〜200モル当量である。
[有機ナノ粒子形成時の貧溶媒]
次に、有機ナノ粒子作製時の好ましい貧溶媒について説明する。
貧溶媒は用いる有機顔料を溶解せず、有機顔料粒子作製時に用いる良溶媒と相溶する、あるいは均一に混ざるものであれば特に制約はない。一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料の貧溶媒に対する溶解度は0.02質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以下であることがより好ましい。貧溶媒と良溶媒との相溶性もしくは均一混合性の好ましい範囲は前述のとおりである。
貧溶媒としては、例えば、水系溶媒(例えば、水、または塩酸、水酸化ナトリウム水溶液)、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族系溶媒、二硫化炭素、脂肪族系溶媒、ニトリル系溶媒、ハロゲン系溶媒、エステル系溶媒、イオン性液体、これらの混合溶媒などが挙げられ、水系溶媒、アルコール系溶媒またはエステル系溶媒が好ましい。
アルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノールなどが挙げられる。ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンが挙げられる。エーテル系溶媒としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。芳香族系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエンなどが挙げられる。脂肪族系溶媒としては、例えば、ヘキサンなどが挙げられる。ニトリル系溶媒としては、例えば、アセトニトリルなどが挙げられる。ハロゲン系溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、トリクロロエチレンなどが挙げられる。エステル系溶媒としては、例えば、酢酸エチル、乳酸エチル、2−(1−メトキシ)プロピルアセテートなどが挙げられる。イオン性液体としては、例えば、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムとPF6 との塩などが挙げられる。
[アルカリ可溶性バインダー]
本発明の有機ナノ粒子分散組成物を製造する際、酸性基を有するアルカリ可溶性バインダーを有機ナノ粒子形成時に添加する。有機材料溶液および貧溶媒の両方もしくは一方に酸性基を有するアルカリ可溶性バインダーを添加することができる。または酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー溶液を別系統で有機ナノ粒子形成時に添加することも好ましい。本発明の有機ナノ粒子分散組成物の製造において用いられる酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(以下、単に「バインダー」ということがある。)としては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーが好ましい。その例としては、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25957号公報、特開昭59−53836号公報、及び特開昭59−71048号公報に記載されているようなメタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等を挙げることができる。また側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙げることができ、またこの他にも、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも好ましく使用することができる。特に好ましい例として、米国特許第4,139,391号明細書に記載のベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体や、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。これらの極性基を有するバインダーポリマーは、単独で用いてもよく、或いは通常の膜形成性のポリマーと併用する組成物の状態で使用してもよく、有機材料100質量部に対する添加量は10〜200質量部が一般的であり、25〜100質量部が好ましい。
酸性基を有するアルカリ可溶性バインダーが高分子化合物である場合、該高分子化合物中の酸性基の数に特に制限はないが、1分子中に含まれる繰り返し単位の数を100とした時、酸性基を有する繰り返し単位が5〜100であることが好ましく、10〜100であることがより好ましい。また、(1)カルボキシル基を有する化合物から導かれた繰り返し単位と、(2)カルボン酸エステル基を有する化合物から導かれた繰り返し単位とを有するアルカリ可溶性バインダーである場合、その重合比率としていえば、繰り返し単位(1)のモル%が5〜40であることが好ましく、繰り返し単位(2)のモル%が40〜90であることが好ましく、繰り返し単位(1)または(2)以外の繰り返し単位のモル%が25以下であることが好ましい。また酸性基を有するアルカリ可溶性のバインダーは高分子化合物であることが好ましく、分子量は3000〜1000000が好ましく、4000〜200000がより好ましく、5000〜80000が特に好ましい。
[有機ナノ粒子形成時の分散剤]
本発明の有機ナノ粒子分散組成物においては、有機材料溶液および貧溶媒の両方もしくは一方に分散剤を添加することができる。または分散剤溶液を別系統で有機ナノ粒子形成時に添加することも好ましい。分散剤は(1)析出した顔料表面に素早く吸着して、微細な顔料粒子を形成し、かつ(2)これらの粒子が再び凝集することを防ぐ作用を有するものである。
分散剤として、例えば、アニオン性、カチオン性、両イオン性、ノニオン性もしくは顔料性の、低分子または高分子分散剤を使用することができる。なお、高分子分散剤の分子量は溶液に均一に溶解できるものであれば制限なく用いることができるが、好ましくは分子量1,000〜2,000,000であり、5,000〜1,000,000がより好ましく、10,000〜500,000がさらに好ましく、10,000〜100,000が特に好ましい。(本発明においては、特に断りのない限り、分子量とは重量平均分子量を意味する。高分子化合物は多分散系であり、必ずしも同一の分子量または粒子量を持たない。したがって、分子量を測定すると得られた値はなんらかの形で平均された平均分子量になる。その主なものは次の3種類である。すなわち、1)数平均分子量Mn、2)重量平均分子量Mw、3)Z平均分子量Mzであり、Mn<Mw<Mzの関係が成立する。)高分子分散剤としては、具体的には、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリルアミド、ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール−部分ホルマール化物、ポリビニルアルコール−部分ブチラール化物、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロック共重合体、ポリアクリル酸塩、ポリビニル硫酸塩、ポリ(4−ビニルピリジン)塩、ポリアミド、ポリアリルアミン塩、縮合ナフタレンスルホン酸塩、セルロース誘導体、澱粉誘導体などが挙げられる。その他、アルギン酸塩、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、アラビアゴム、トンガントゴム、リグニンスルホン酸塩などの天然高分子類も使用できる。なかでも、ポリビニルピロリドンが好ましい。これら高分子は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの分散剤は、単独あるいは併用して使用することができる。顔料の分散に用いる分散剤に関しては、「顔料分散安定化と表面処理技術・評価」(化学情報協会、2001年12月発行)の29〜46頁に詳しく記載されている。
アニオン性分散剤(アニオン性界面活性剤)としては、N−アシル−N−アルキルタウリン塩、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることができる。なかでも、N−アシル−N−アルキルタウリン塩が好ましい。N−アシル−N−アルキルタウリン塩としては、特開平3−273067号公報に記載されているものが好ましい。これらアニオン性分散剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
カチオン性分散剤(カチオン性界面活性剤)には、四級アンモニウム塩、アルコキシル化ポリアミン、脂肪族アミンポリグリコールエーテル、脂肪族アミン、脂肪族アミンと脂肪族アルコールから誘導されるジアミンおよびポリアミン、脂肪酸から誘導されるイミダゾリンおよびこれらのカチオン性物質の塩が含まれる。これらカチオン性分散剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
両イオン性分散剤は、前記アニオン性分散剤が分子内に有するアニオン基部分とカチオン性分散剤が分子内に有するカチオン基部分を共に分子内に有する分散剤である。
ノニオン性分散剤(ノニオン性界面活性剤)としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステルなどを挙げることができる。なかでも、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルが好ましい。これらノニオン性分散剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
顔料性分散剤とは、親物質としての有機顔料から誘導され、その親構造を化学修飾することで製造される顔料性分散剤と定義する。例えば、糖含有顔料分散剤、ピペリジル含有顔料分散剤、ナフタレンまたはペリレン誘導顔料分散剤、メチレン基を介して顔料親構造に連結された官能基を有する顔料分散剤、ポリマーで化学修飾された顔料親構造、スルホン酸基を有する顔料分散剤、スルホンアミド基を有する顔料分散剤、エーテル基を有する顔料分散剤、あるいはカルボン酸基、カルボン酸エステル基またはカルボキサミド基を有する顔料分散剤などがある。また、特開2000−239554号公報に記載の一般式(I)で表される化合物も好ましく用いられる。
分散剤の含有量は、有機材料の均一分散性および保存安定性をより一層向上させるために、有機材料100質量部に対して0.1〜1000質量部の範囲であることが好ましく、より好ましくは1〜500質量部の範囲であり、さらに好ましくは10〜250質量部の範囲である。0.1質量部未満であると有機顔料微粒子の分散安定性の向上が見られない場合がある。
[有機ナノ粒子形成時の混合条件]
有機材料溶液と貧溶媒との混合方法に特に制約はないが、一方を撹拌しておき、そこに他方を添加することが好ましく、有機材料溶液を撹拌された貧溶媒に添加することが特に好ましい。添加にはポンプ等を用いることもできるし、用いなくてもよい。また、液中添加でも液外添加でもよいが、液中添加がより好ましい。液中添加の際の添加口は1つでもよいし、複数用いてもよい。添加口径は20mm以下であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。
一方を撹拌する際の撹拌速度は100〜10000rpmが好ましく150〜8000rpmがより好ましく、200〜6000rpmが特に好ましい。
有機材料溶液と貧溶媒の比(良溶媒/貧溶媒)は体積比で1/50〜2/3が好ましく、1/40〜1/2がより好ましく、1/20〜3/8が特に好ましい。
有機ナノ粒子として調製したのちの分散液の濃度は有機ナノ粒子を分散させることができれば特に制限されないが、分散溶媒1000mlに対してナノ粒子が10〜40000mgの範囲であることが好ましく、より好ましくは20〜30000mgの範囲であり、特に好ましくは50〜25000mgの範囲である。
[有機ナノ粒子の粒径、単分散性]
有機ナノ粒子の粒径に関しては、計測法により数値化して集団の平均の大きさを表現する方法があるが、よく使用されるものとして、分布の最大値を示すモード径、積分分布曲線の中央値に相当するメジアン径、各種の平均径(数平均、長さ平均、面積平均、重量平均、体積平均等)などがあり、本発明においては、特に断りのない限り、粒径とは数平均径をいう。本発明の有機ナノ粒子分散組成物を製造する際に形成する有機ナノ粒子(一次粒子)の粒径は、1μm以下であり(例えば、その大きさの結晶または会合体であり)、1〜200nmであることが好ましく、2〜100nmであることがより好ましく、5〜80nmであることが特に好ましい。
また、粒子の単分散性を表す指標として、本発明においては、特に断りのない限り、体積平均粒径(Mv)と数平均粒径(Mn)の比(Mv/Mn)を用いる。本発明の顔料分散組成物を製造する際に調製する有機ナノ粒子分散液に含まれる粒子(一次粒子)の単分散性、つまりMv/Mnは、1.0〜2.0であることが好ましく、1.0〜1.8であることがより好ましく、1.0〜1.5であることが特に好ましい。
[有機ナノ粒子分散液の濃縮]
本発明の有機ナノ粒子分散組成物においては、有機材料溶液と貧溶媒とを混合して有機ナノ粒子を生成させた混合液(以下、有機ナノ粒子分散液ともいう)を、濃縮および/または脱塩することによって、カラーフィルター塗布液やインクジェット用インクに適したものを工業的な規模で生産することが可能である。
以下に、有機ナノ粒子分散液を濃縮する方法について説明する。
濃縮方法に関しては、有機ナノ粒子分散液を濃縮できれば特に制約されないが、例えば、有機ナノ粒子分散液に、抽出溶媒を添加混合し、有機ナノ粒子を該抽出溶媒相に濃縮抽出して、その濃縮抽出液をフィルターなどによりろ過して濃縮ナノ粒子液とする方法(濃縮抽出法)、遠心分離によって有機ナノ粒子を沈降させて濃縮する方法(遠心分離法)、限外ろ過により脱塩濃縮を行う方法(限外ろ過法)、真空凍結乾燥により溶媒を昇華させて、または加熱ないし減圧による溶媒を乾燥させて濃縮する方法(乾燥法)等が好ましい。またはこれらの組合せなどが非常に好ましく用いられる。
濃縮後の有機ナノ粒子濃度に関しては、1〜100質量%が好ましく、5〜100質量%がより好ましく、10〜100質量%が特に好ましい。
(濃縮抽出法)
濃縮抽出法に用いられる抽出溶媒は特に制約されないが、有機ナノ粒子分散液の分散溶媒(例えば、水系溶媒)と実質的に混じり合わず(本発明において、実質的に混じり合わずとは、相溶性が低いことをいい、溶解量50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい)、混合後、静置すると界面を形成する溶媒であることが好ましい。また、この抽出溶媒は、有機ナノ粒子が抽出溶媒中で再分散しうる弱い凝集(ミリングまたは高速攪拌などの高いせん断力を加えなくても再分散が可能である)を生ずる溶媒であることが好ましい。このような状態であれば、粒子サイズを変化させる強固な凝集を起こさず、目的の有機ナノ粒子を抽出溶媒で湿潤させる一方、フィルターろ過などにより容易に水などの分散溶媒を除去することができる点で好ましい。抽出溶媒としてはエステル系溶媒、アルコール系溶媒、芳香族系溶媒、脂肪族系溶媒が好ましく、エステル系溶媒、芳香族系溶媒または脂肪族系溶媒がより好ましく、エステル系溶媒が特に好ましい。
エステル系溶媒としては、例えば、2−(1−メトキシ)プロピルアセテート、酢酸エチル、乳酸エチルなどが挙げられる。アルコール系溶媒としては、例えば、n−ブタノール、イソブタノールなどが挙げられる。芳香族系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。脂肪族系溶媒としては、例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどが挙げられる。また、抽出溶媒は上記の好ましい溶媒による純溶媒であっても、複数の溶媒による混合溶媒であってもよい。
抽出溶媒の量は有機ナノ粒子を抽出できれば特に制約されないが、濃縮して抽出することを考慮して有機ナノ粒子分散液より少量であることが好ましい。これを体積比で示すと、有機ナノ粒子分散液を100としたとき、添加される抽出溶媒は1〜100の範囲であることが好ましく、より好ましくは10〜90の範囲であり、20〜80の範囲が特に好ましい。多すぎると濃縮化に多大な時間を要し、少なすぎると抽出が不十分で分散溶媒中にナノ粒子が残存する。
抽出溶媒を添加した後、分散液と十分に接触するように攪拌混合することが好ましい。攪拌混合は通常の方法を用いることができる。抽出溶媒を添加し混合するときの温度に特に制約はないが、1〜100℃であることが好ましく、5〜60℃であることがより好ましい。抽出溶媒の添加、混合はそれぞれの工程を好ましく実施できるものであればどのような装置を用いてもよいが、例えば、分液ロート型の装置を用いて実施できる。
(限外ろ過法)
限外ろ過による場合、例えばハロゲン化銀乳剤の脱塩/濃縮に用いられる方法を適用することができる。リサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)No.10208(1972)、No.13 122(1975)およびNo.16 351(1977)が知られている。操作条件として重要な圧力差や流量は、大矢春彦著「膜利用技術ハンドブック」幸書房出版(1978)、p275に記載の特性曲線を参考に選定することができるが、目的の有機ナノ粒子分散物を処理する上では、粒子の凝集を抑えるために最適条件を見いだす必要がある。また、膜透過より損失する溶媒を補充する方法においては、連続して溶媒を添加する定容式と断続的に分けて添加する回分式とがあるが、脱塩処理時間が相対的に短い定容式が好ましい。こうして補充する溶媒には、イオン交換または蒸留して得られた純水を用いるが、純水の中に分散剤、分散剤の貧溶媒を混合してもよいし、有機ナノ粒子分散物に直接添加してもよい。
(遠心分離法)
遠心分離による有機ナノ粒子の濃縮に用いられる遠心分離機は有機ナノ粒子分散液(または有機ナノ粒子濃縮抽出液)中の有機ナノ粒子を沈降させることができればどのような装置を用いてもよい。遠心分離機としては、例えば、汎用の装置の他にもスキミング機能(回転中に上澄み層を吸引し、系外に排出する機能)付きのものや、連続的に固形物を排出する連続遠心分離機などが挙げられる。
遠心分離条件は、遠心力(重力加速度の何倍の遠心加速度がかかるかを表す値)で50〜10000が好ましく、100〜8000がより好ましく、150〜6000が特に好ましい。遠心分離時の温度は、分散液の溶剤種によるが、−10〜80℃が好ましく、−5〜70℃がより好ましく、0〜60℃が特に好ましい。
(乾燥法)
減圧乾燥による有機ナノ粒子の濃縮に用いられる装置は有機ナノ粒子分散液(または有機ナノ粒子濃縮抽出液)の溶媒を蒸発させることができれば特に制限はない。例えば、汎用の真空乾燥器およびロータリーポンプや、液を撹拌しながら加熱減圧乾燥できる装置、液を加熱減圧した管中に通すことによって連続的に乾燥ができる装置等が挙げられる。
加熱減圧乾燥温度は30〜230℃が好ましく、35〜200℃がより好ましく、40〜180℃が特に好ましい。減圧時の圧力は、100〜100000Paが好ましく、300〜90000Paがより好ましく、500〜80000Paが特に好ましい。
本発明の有機ナノ粒子分散組成物においては、上述のような濃縮方法によれば、有機ナノ粒子分散液から効率よく有機ナノ粒子を濃縮することができる。濃縮倍率に関しては、例えば、原料となる有機ナノ粒子分散液中のナノ粒子の濃度を1とすると、濃縮有機ナノ粒子ペーストにおける濃度を好ましくは100〜3000倍程度、より好ましくは500〜2000倍程度まで濃縮することができる。
[有機ナノ粒子分散液の再分散]
本発明の有機ナノ粒子分散組成物においては、その製造時に、濃縮した有機ナノ粒子は、酸性基を有するアルカリ可溶性バインダーを含む有機溶媒中に再び微細分散化することが好ましい(本発明において、微細分散化とは、分散液中の粒子の凝集を解き分散度を高めることをいい、濃縮したのちに微再分散化することを再分散化ともいう。)。
例えばカラーフィルター用途においてはビヒクルに添加して分散させることができる。前記ビヒクルとは、塗料が液体状態にあるときに顔料を分散させている媒質の部分をいい、液状であって有機材料と結合して塗膜を固める部分(バインダー)と、これを溶解希釈する成分(有機溶媒)とを含む。なお本発明においては、ナノ粒子形成時に用いるバインダーと再分散化に用いるバインダーとが同じであっても異なっていてもよく、それぞれ、ナノ粒子形成バインダーおよび再分散化バインダーとして区別していうこともある。
再分散化後の有機ナノ粒子分散組成物の有機材料の濃度は目的に応じて適宜定められるが、好ましくは分散組成物全量に対して有機材料が2〜30質量%であることが好ましく、4〜20質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることが特に好ましい。上記のようなビヒクルにより分散される場合に、バインダーおよび溶解希釈成分の量は有機材料の種類などにより適宜定められるが、有機ナノ粒子分散組成物全量に対して、バインダーは1〜30質量%であることが好ましく、3〜20質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることが特に好ましい。溶解希釈成分は5〜80質量%であることが好ましく、10〜70質量%であることがより好ましい。
上述の濃縮抽出したナノ粒子液において、速やかなフィルターろ過を可能とする状態では、有機ナノ粒子は通常濃縮化により凝集を起こしている。また、遠心分離または乾燥により濃縮化した有機ナノ粒子も濃縮化による凝集をおこしている。
このような凝集ナノ粒子(本発明において、凝集ナノ粒子とは、凝集体などナノ粒子が二次的な力で集まっているものをいう。)を分散する方法として、例えば超音波による分散方法や物理的なエネルギーを加える方法を用いることができる。
用いられる超音波照射装置は10kHz以上の超音波を印加できる機能を有することが好ましく、例えば、超音波ホモジナイザー、超音波洗浄機などが挙げられる。超音波照射中に液温が上昇すると、ナノ粒子の熱凝集が起こるため(「最新顔料分散技術」技術情報協会、1995、p166参照)、液温を1〜100℃とすることが好ましく、5〜60℃がより好ましい。温度の制御方法は、分散液温度の制御、分散液を温度制御する温度調整層の温度制御などによって行うことができる。
物理的なエネルギーを加えて濃縮した有機ナノ粒子を分散させる際に使用する分散機としては、特に制限はなく、例えば、ニーダー、ロールミル、アトライダー、スーパーミル、ディゾルバ、ホモミキサー、サンドミル等の分散機が挙げられる。
再分散時に有機ナノ粒子形成時に用いる分散剤として[有機ナノ粒子形成時の分散剤]に示した化合物を再度用いることも好ましい。
本発明の有機ナノ粒子分散組成物においては、再分散後の有機ナノ粒子(一次粒子)を微細分散化した粒子とすることができ、粒径を好ましくは1〜200nmとすることができ、2〜100nmがより好ましく、5〜50nmが特に好ましい。また、再分散後の粒子のMv/Mnは、1.0〜2.0であることが好ましく、1.0〜1.8であることがより好ましく、1.0〜1.5であることが特に好ましい。
本発明の有機ナノ粒子分散組成物、また後述する着色感光性樹脂組成物に含まれる有機ナノ粒子は、ナノメートルサイズ(例えば、10〜100nm)という微小な粒径にもかかわらず、目的とした粒子サイズで有機ナノ粒子が濃縮再分散化されている。このため、カラーフィルターに用いたときには、光学濃度が高く、フィルター表面の均一性に優れ、コントラストが高く、かつ画像のノイズを少なくすることができる。
さらに、本発明の有機ナノ粒子分散組成物、着色感光性組成物に含まれる有機ナノ粒子は、高度に、また均一に、微細化した状態で分散させられているため、薄い膜厚さで、高い着色濃度を発揮し、例えばカラーフィルター等の薄層化を可能とするものである。
また本発明の有機ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物は、鮮明な色調と高い着色力とを示す顔料を含有させることで、例えばカラープルーフやカラーフィルター等を作製するための画像形成材料として有用である。
さらに、着色画像形成時の露光・現像に用いられるアルカリ性の現像液に対しても、本発明の有機ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物は、結合剤(バインダー)としてアルカリ性水溶液に可溶なものを用いており、環境上の要求にも応えることができる。
また本発明の有機ナノ粒子分散組成物、着色感光性樹脂組成物に用いられる溶媒(有機材料の分散媒)として、適度な乾燥性を有する有機溶媒を用いることができ、塗布後の乾燥の点でもその要求を満足することができる。
[着色感光性樹脂組成物]
本発明の着色感光性樹脂組成物は、少なくとも(a)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下で、良溶媒に溶解した有機材料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子と、(b)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)と、(c)モノマー又はオリゴマーと、(d)光重合開始剤又は光重合開始剤系とを含有する。ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。本発明の着色感光性樹脂組成物おける、上記(a)〜(d)の必須成分について説明する。
(a)有機ナノ粒子
有機ナノ粒子を作製する方法については既に詳細に述べた。有機ナノ粒子の含有量は、着色感光性樹脂組成物中の全固形分(本発明において、全固形分とは、有機溶媒を除く組成物の合計量をいう。)に対し、3〜60質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。この量が多すぎると分散液の粘度が上昇し製造適性上問題になることがある。少なすぎると着色力が十分でない。着色剤として機能する有機ナノ粒子としては、粒径0.1μm以下、特には粒径0.08μm以下であることが好ましい。
(b)アルカリ可溶性バインダー
再分散化に用いられるアルカリ可溶性バインダー(B)としては、酸性基を有するものであれば特に制限はないが、前記[アルカリ可溶性バインダー]の項で述べたものを好ましく用いることができ、有機顔料粒子形成時に添加したナノ粒子形成時のアルカリ可溶性バインダー(A)と類似の構造をもつ化合物が好ましく、両者が同一であることが特に好ましい。再分散化アルカリ可溶性バインダーの含有量は(ナノ粒子形成アルカリ可溶性バインダー(A)が残留している場合はそれとの合計含有量としてもよい)、着色感光性樹脂組成物の全固形分に対して15〜50質量%が一般的であり、20〜45質量%が好ましい。この量が多すぎると組成物の粘度が高くなりすぎ製造適性上問題となる。少なすぎると塗布膜の形成上問題がある。
(c)モノマー又はオリゴマー
本発明の着色感光性樹脂組成物に含有させるモノマー又はオリゴマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合する重合性成分であることが好ましい。そのようなモノマー及びオリゴマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
更に特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特開昭51−37193号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報及び特公昭52−30490号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙げることができる。
これらの中で、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジぺンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
これらのモノマー又はオリゴマーは(モノマー又はオリゴマーとしては、分子量200〜1000のものが好ましい。)、単独でも、二種類以上を混合して用いてもよく、着色感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。この量が多すぎると組成物の粘度が高くなりすぎ製造適性上問題となる。少なすぎると露光時の硬化力が不足する。
(d)光重合開始剤又は光重合開始剤系
本発明の着色感光性樹脂組成物に含有させる光重合開始剤又は光重合開始剤系(本発明において、光重合開始剤系とは複数の化合物の組み合わせで光重合開始の機能を発現する混合物をいう。)としては、米国特許第2367660号明細書に開示されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンの組み合わせ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。特に、トリハロメチル−s−トリアジン、トリハロメチルオキサジアゾール及びトリアリールイミダゾール二量体が好ましい。
また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」も好適なものとしてあげることができる。
これらの光重合開始剤又は光重合開始剤系は、単独でも、2種類以上を混合して用いてもよいが、特に2種類以上を用いることが好ましい。少なくとも2種の光重合開始剤を用いると、表示特性、特に表示のムラが少なくできる。
着色感光性樹脂組成物の全固形分に対する光重合開始剤又は光重合開始剤系の含有量は、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。この量が多すぎると感度が高くなりすぎ制御が困難になる。少なすぎると露光感度が低くなりすぎる。
このように本発明の着色感光性樹脂組成物には、重合性成分であるモノマーまたはオリゴマーと、光重合開始剤または光重合開始剤系とが少なくとも含まれており、光照射等により重合性成分を重合させ本発明の着色感光性重合膜、もしくは重合物とすることができる。
(その他の添加剤)
−溶媒−
本発明の着色感光性樹脂組成物においては、上記成分の他に、更に有機溶媒を用いてもよい。有機溶媒の例としては、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルイソブチルケトン、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。溶媒の含有量は、樹脂組成物全量に対して10〜95質量%が好ましい。
−界面活性剤−
従来用いられてきたカラーフィルターにおいては、高い色純度を実現するために各画素の色が濃くなり、画素の膜厚のムラが、そのまま色ムラとして認識されるという問題があった。そのため、画素の膜厚に直接影響する、感光性樹脂層の形成(塗布)時の、膜厚変動の良化が求められていた。
本発明のカラーフィルター又は本発明の感光性樹脂転写材料においては、均一な膜厚に制御でき、塗布ムラ(膜厚変動による色ムラ)を効果的に防止するという観点から、該着色感光性樹脂組成物中に適切な界面活性剤を含有させることが好ましい。
上記界面活性剤としては、特開2003−337424号公報、特開平11−133600号公報に開示されている界面活性剤が、好適なものとして挙げられる。界面活性剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。
−熱重合防止剤−
本発明の着色感光性樹脂組成物は、熱重合防止剤を含むことが好ましい。該熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。熱重合防止剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して1質量%以下が好ましい。
−補助的に使用する染料、顔料−
本発明の着色感光性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じ前記の有機材料に加えて、着色剤(染料、顔料)を添加することができる。着色剤のうち顔料を用いる場合には、着色感光性樹脂組成物中に均一に分散されていることが望ましく、そのため粒径が0.1μm以下、特には0.08μm以下であることが好ましい。
染料ないし顔料としては、具体的には、前記顔料として、特開2005−17716号公報[0038]〜[0040]に記載の色材や、特開2005−361447号公報[0068]〜[0072]に記載の顔料や、特開2005−17521号公報[0080]〜[0088]に記載の着色剤を好適に用いることができる。補助的に使用する染料もしくは顔料の含有量は、樹脂組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。
−紫外線吸収剤−
本発明の着色感光性樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報記載の化合物のほか、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
具体的には、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピリジン)−セバケート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、サルチル酸フェニル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合物、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリデニル)−エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン等が挙げられる。紫外線吸収剤の含有量は、樹脂組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。
また、本発明の着色感光性樹脂組成物においては、上記添加剤の他に、特開平11−133600号公報に記載の「接着助剤」や、その他の添加剤等を含有させることができる。
[着色感光性樹脂組成物の塗布膜]
本発明の着色感光性樹脂組成物は、塗布膜とすることができ、その組成成分は前記[着色感光性樹脂組成物]の項において述べたものと同様である。また、本発明の着色感光性樹脂組成物の塗布膜の厚さは、その用途により適宜定めることができるが、0.5〜5.0μmであることが好ましく、1.0〜3.0μmであることがより好ましい。着色感光性樹脂組成物の塗布膜は着色感光性組成物の重合膜であることが好ましい。
(スリット状ノズル)
尚、上記塗布膜は、本発明の着色感光性樹脂組成物を、通常の塗布方法により塗布し乾燥することによって形成することができるが、本発明においては、液が吐出する部分にスリット状の穴を有するスリット状ノズルによって塗布することが好ましい。具体的には、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリット状ノズル、及びスリットコータが好適に用いられる。
[感光性樹脂転写材料]
本発明の感光性樹脂転写材料は、着色感光性樹脂組成物の重合物を含有する感光性樹脂層を少なくとも設けたものであり、特開平5−72724号公報に記載されている感光性樹脂転写材料、すなわち一体型となったフィルムを用いて形成することが好ましい。該一体型フィルムの構成の例としては、仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性樹脂層/保護フィルムを、この順に積層した構成が挙げられ、本発明の感光性樹脂転写材料としては、前述の本発明の着色感光性樹脂組成物を用いることによって感光性樹脂を設けたものである。
(仮支持体)
本発明の感光性樹脂転写材料において、仮支持体としては、可撓性を有し、加圧、若しくは加圧及び加熱下においても著しい変形、収縮若しくは伸びを生じないものであることが必要である。そのような仮支持体の例としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等を挙げることができ、中でも2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
(熱可塑性樹脂層)
熱可塑性樹脂層に用いる成分としては、特開平5−72724号公報に記載されている有機高分子物質が好ましく、ヴイカーVicat法(具体的にはアメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選ばれることが特に好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル或いはそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル或いはそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニル及びそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル或いはそのケン化物の様なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子が挙げられる。
(中間層)
本発明の感光性樹脂転写材料においては、複数の塗布層の塗布時、及び塗布後の保存時における成分の混合を防止する目的から、中間層を設けることが好ましい。該中間層としては、特開平5−72724号公報に「分離層」として記載されている、酸素遮断機能のある酸素遮断膜を用いることが好ましく、この場合、露光時感度がアップし、露光機の時間負荷が減り、生産性が向上する。
該酸素遮断膜としては、低い酸素透過性を示し、水又はアルカリ水溶液に分散又は溶解するものが好ましく、公知のものの中から適宜選択することができる。これらの内、特に好ましいのは、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの組み合わせである。
(保護フィルム)
感光性樹脂層の上には、貯蔵の際の汚染や損傷から保護するために薄い保護フィルムを設けることが好ましい。保護フィルムは仮支持体と同じか又は類似の材料からなってもよいが、感光性樹脂層から容易に分離されねばならない。保護フィルム材料としては例えばシリコーン紙、ポリオレフィン若しくはポリテトラフルオロエチレンシートが適当である。
(感光性樹脂転写材料の作製方法)
本発明の感光性樹脂転写材料は、仮支持体上に熱可塑性樹脂層の添加剤を溶解した塗布液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を塗布し、乾燥することにより熱可塑性樹脂層を設け、その後熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤からなる中間層材料の溶液を塗布、乾燥し、その後感光性樹脂層を、中間層を溶解しない溶剤で塗布、乾燥して設けることにより作製することができる。
また、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層及び中間層を設けたシート、及び保護フィルム上に感光性樹脂層を設けたシートを用意し、中間層と感光性樹脂層が接するように相互に貼り合わせることによっても、更には、前記の仮支持体上に熱可塑性樹脂層を設けたシート、及び保護フィルム上に感光性樹脂層及び中間層を設けたシートを用意し、熱可塑性樹脂層と中間層が接するように相互に貼り合わせることによっても、作製することができる。
尚、上記作製方法における塗布は、通常の塗布装置等によって行うことができるが、本発明においては、既に[着色感光性樹脂組成物の塗布膜]の項において説明した、スリット状ノズルを用いた塗布装置(スリットコータ)によって行うことが好ましい。スリットコータの好ましい具体例等は、前記と同様である。
(各層の膜厚)
本発明の感光性樹脂転写材料において、感光性樹脂層の膜厚としては1.0〜5.0μmが好ましく、1.0〜4.0μmがより好ましく、1.0〜3.0μmが特に好ましい。また、特に限定されるわけではないが、その他の各層の好ましい膜厚としては、仮支持体は15〜100μm、熱可塑性樹脂層は2〜30μm、中間層は0.5〜3.0μm、保護フィルムは4〜40μmが、一般的に好ましい。
[カラーフィルター及びカラーフィルターの製造方法]
(感光性樹脂層)
本発明のカラーフィルターは、コントラストに優れるものとすることができる。本発明においてコントラストとは、2枚の偏光板の間において、偏光軸が平行のときと、垂直のときとの透過光量の比を表す。(「1990年第7回色彩光学コンファレンス、512色表示10.4”サイズTFT−LCD用カラーフィルター、植木、小関、福永、山中」等参照。)
カラーフィルターのコントラストが高いということは液晶と組み合わせたときの明暗のディスクリミネイションが大きくできるということを意味しており、液晶ディスプレイがCRTに置き換わるためには非常に重要な性能である。
本発明のカラーフィルターは、F10光源による、レッド(R)、グリーン(G)、及びブルー(B)のそれぞれ全ての単色の色度が、下表に記載の値(以下、本発明において「目標色度」という。)との差(ΔE)で5以内の範囲であることが好ましく、更に3以内であることがより好ましく、2以内であることが特に好ましい。
Figure 2007169575
本発明において色度は、顕微分光光度計(オリンパス光学社製;OSP100又は200)により測定し、F10光源視野2度の結果として計算して、xyz表色系のxyY値で表す。また、目標色度との差は、La*b*表色系の色差で表す。
本発明のカラーフィルターは、基板上に感光性樹脂層を形成し、露光して現像することを色の数だけ繰り返す方法などの方法によって製造することができる。尚、必要に応じて、その境界をブラックマトリックスで区分した構造とすることもできる。
上記の製造方法において、基板上に上記感光性樹脂層を形成する方法としては、(a)上記の各着色感光性樹脂組成物を通常の塗布装置等によって塗布する方法、及び(b)前述の感光性樹脂転写材料を用い、ラミネーターによって貼り付ける方法などが挙げられる。
(a)塗布装置による塗布
本発明のカラーフィルターを製造する際、着色感光性樹脂組成物の塗布には、通常の塗布装置を用いることができるが、中でも特に、既に[着色感光性樹脂組成物の塗布膜]の項において説明したスリットコータを好適に用いることができる。尚、スリットコータの好ましい具体例等は、前記と同様である。感光性樹脂層を塗布により形成する場合、その膜厚としては、1.0〜3.0μmが好ましく、1.0〜2.5μmがより好ましく、1.0〜2.0μmが特に好ましい。
(b)ラミネーターによる貼り付け
ラミネーターにより貼り付ける場合、本発明の感光性樹脂転写材料を用い、感光性樹脂層を有するフィルム状のものを、後述する基板上に加熱及び/又は加圧したローラー又は平板で圧着又は加熱圧着することによって貼り付けることができる。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられるが、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。尚、感光性樹脂層を[感光性樹脂転写材料]の項で述べた方法により形成する場合の、感光性樹脂層の好ましい厚さは[感光性樹脂転写材料]の(各層の膜厚)の項において述べた好ましい厚さと同様である。
(基板)
本発明において、カラーフィルターが形成される基板としては、例えば、透明基板が用いられ、表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公知のガラス板、或いは、プラスチックフィルム等を挙げることができる。
また、上記基板は、予めカップリング処理を施しておくことにより、着色感光性樹脂組成物、又は感光性樹脂転写材料との密着を良好にすることができる。該カップリング処理としては、特開2000−39033号公報記載の方法が好適に用いられる。尚、特に限定されるわけではないが、基板の膜厚としては、700〜1200μmが一般的に好ましい。
(酸素遮断膜)
本発明のカラーフィルターは、感光性樹脂層を、着色感光性樹脂組成物の塗布によって形成する場合において、該感光性樹脂層上に更に酸素遮断膜を設けることができ、これにより、露光感度をアップすることができる。該酸素遮断膜としては、既に[感光性樹脂転写材料]の(中間層)の項において説明したものと同様のものが挙げられる。尚、特に限定されるわけではないが、酸素遮断膜の膜厚としては、0.5〜3.0μmが一般的に好ましい。
(露光及び現像)
上記基板上に形成された感光性樹脂層の上方に所定のマスクを配置し、その後該マスク、熱可塑性樹脂層、及び中間層を介してマスク上方から露光し、次いで現像液による現像を行う、という工程を色の数だけ繰り返すことにより、本発明のカラーフィルターを得ることができる。
ここで、前記露光の光源としては、感光性樹脂層を硬化しうる波長域の光(例えば、365nm、405nmなど)を照射できるものであれば適宜選定して用いることができる。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。露光量としては、通常5〜200mJ/cm程度であり、好ましくは10〜100mJ/cm程度である。
また、前記現像液としては、特に制約はなく、特開平5−72724号公報に記載のものなど、通常の現像液を使用することができる。尚、現像液は感光性樹脂層が溶解型の現像挙動をするものが好ましく、例えば、pKa=7〜13の化合物を0.05〜5mol/Lの濃度で含むものが好ましいが、更に水と混和性を有する有機溶剤を少量添加してもよい。
水と混和性を有する有機溶剤としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。該有機溶剤の濃度は0.1質量%〜30質量%が好ましい。
また、上記現像液には、更に通常の界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の濃度は0.01質量%〜10質量%が好ましい。
現像の方式としては、パドル現像、シャワー現像、シャワー&スピン現像、ディップ現像等の方法を用いることができる。
ここで、上記シャワー現像について説明すると、露光後の感光性樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。尚、現像の前に感光性樹脂層の溶解性が低いアルカリ性の液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。また、現像の後に、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残渣を除去することが好ましい。
現像液の液温度は20℃〜40℃が好ましく、また、現像液のpHは8〜13が好ましい。
尚、本発明のカラーフィルターを製造する際、特開平11−248921号公報、特許3255107号公報に記載のように、カラーフィルターを形成する着色感光性樹脂組成物を重ねることで土台を形成し、その上に透明電極を形成し、更に分割配向用の突起を重ねることでスペーサーを形成することが、コストダウンの観点で好ましい。
着色感光性樹脂組成物を順次塗布して重ねる場合は、塗布液のレベリングのため重ねるごとに膜厚が薄くなってしまう。このため、K(ブラック)・R・G・Bの4色を重ね、更に分割配向用突起を重ねることが好ましい。一方、熱可塑性樹脂層を有する転写材料を用いる場合は、厚みが一定に保たれるため、重ねる色は3又は2色とすることが好ましい。
また上記土台のサイズは、転写材料を重ねてラミネートする際の感光性樹脂層の変形を防止し一定の厚みを保持する観点から、25μm以上が好ましく、30μm以上が特に好ましい。
[液晶表示装置]
本発明の液晶表示装置は、コントラストに優れる本発明のカラーフィルターを用い、黒のしまり等の描写力に優れるため、ノートパソコン用ディスプレイやテレビモニター等の大画面の液晶表示装置等としても好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、以下の実施例において「部」とは「質量部」を表し、「%」は「質量%」を表し、「分子量」は「重量平均分子量」を表す。
合成例1
化合物(1)の合成
2,4,6−トリクロロピリミジン(a)9.17g(50mmol)、メチルアミンメのメタノール溶液(40%)9.5ml(110mmol)、メタノール30mlを内温100℃で2時間攪拌した。その後、反応溶液を水が500ml入ったビーカーの中にゆっくりと入れることで、固体を析出させた。続いて析出物を吸引ろ過し、ろ液を酢酸エチル300mlで3回抽出することで化合物(b)を得た。収量6.34g、収率72%。
続いて、3−アミノ−4−シアノピラゾール(c)2.27g(22mmol)を溶かしたリン酸溶液50mlを0度に冷却した後、亜硝酸ナトリウム1.52g(22mmol)を加え、45分攪拌させる。その後、得られたリン酸溶液を窒素置換し、内温5度で先ほど得られた化合物(b)3.45g(20mmol)を溶かした酢酸溶液15mlを加え、10度で30分、室温で2時間攪拌させる。更にメタノールを80ml加え、2時間攪拌させた後、得られた析出物を吸引ろ過し、メタノール100mlで洗浄することで、化合物(d)を得た。収量3.50g、収率60%。
化合物(d)2.91g(10mmol)、1−フルオロ−4−ニトロベンゼン2.82g(20mmol)、炭酸水素ナトリウム3.36g(40mmol)、ジメチルアセトアミド130mlを外温100度で2時間攪拌した。その後、反応溶液を、メタノールが400ml入ったビーカーに加え、沈殿物を吸引ろ過し、水、メタノールで洗浄することで化合物(e)を得た。収量3.67g、収率89%。
化合物(e)2.06g(5mmol)、ジアミノエタン0.18g(3mmol)、ジメチルアセトアミド10mlを2時間加熱攪拌した。反応終了後、熱いうちに吸引ろ過をし、メタノール200mlで洗浄することで、目的化合物(1)を得た。収量1.9g、収率90%、λmax=434nm、ε=7.3324×104。
化合物(1)の合成
Figure 2007169575
合成例2
化合物(2)の合成
2,4,6−トリクロロピリミジン(a)9.17g(50mmol)、アニリン10.24g(110mmol)、メタノール30mlを内温100℃で2時間攪拌した。その後、反応溶液を水が500ml入ったビーカーの中にゆっくりと入れることで、固体を析出させた。続いて析出物を吸引ろ過し、ろ液を酢酸エチル300mlで3回抽出することで化合物(f)を得た。収量9.05g、収率61%。
続いて、3−アミノ−4−シアノピラゾール(c)2.27g(22mmol)を溶かしたリン酸溶液50mlを0度に冷却した後、亜硝酸ナトリウム1.52g(22mmol)を加え、45分攪拌させる。その後、得られたリン酸溶液を窒素置換し、内温5度で先ほど得られた化合物(f)5.94g(20mmol)を溶かした酢酸溶液15mlを加え、10度で30分、室温で2時間攪拌させる。更にメタノールを80ml加え、2時間攪拌させた後、得られた析出物を吸引ろ過し、メタノール100mlで洗浄することで、化合物(g)を得た。収量4.57g、収率55%。
化合物(g)4.16g(10mmol)、1−フルオロ−3−ニトロベンゼン2.82g(20mmol)、炭酸水素ナトリウム3.36g(40mmol)、ジメチルアセトアミド130mlを外温100度で2時間攪拌した。その後、反応溶液を、メタノールが400ml入ったビーカーに加え、沈殿物を吸引ろ過し、水、メタノールで洗浄することで化合物(h)を得た。収量4.88g、収率91%。
化合物(h)2.68g(5mmol)、ジアミノプロパン0.22g(3mmol)、ジメチルアセトアミド10mlを2時間加熱攪拌した。反応終了後、熱いうちに吸引ろ過をし、メタノール200mlで洗浄することで、目的化合物(2)を得た。収量2.4g、収率88%、λmax=432nm、ε=7.1098×104。
化合物(2)の合成
Figure 2007169575
合成例3
原料化合物を、目的とする化合物(ビス型アゾ顔料)に応じて代えた以外、合成例1と同様にして一般式(1)で表される化合物が合成できた。下表にその中の一部の収率を示す。なお、下表において、顔料1および2は、上記合成例1および2において合成された化合物(1)および(2)をそれぞれ示し、並びに、顔料3〜10は、上述の一般式(1)の具体例で示された3〜10をそれぞれ示すものである。
Figure 2007169575
実施例1
化合物(1)6gを、ジメチルスルホキシドと8mol/l−水酸化カリウム水溶液を6:1で混合した溶液に、化合物(1)の濃度が150mmol/Lとなるよう溶解した有機材料溶液Aを調製した。
これとは別に、メタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体7.5g(モル比28/72、重量平均分子量:3万、40%1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液)、分散剤ポリビニルピロリドン6g(和光純薬(株)製、K30、分子量40,000)を溶解して、溶媒を1−メトキシ−2−プロピルアセテートとする溶液B50mlを調製した。
さらにそれらとは別に、貧溶媒として水を準備した。
ここで、1℃に温度コントロールし、藤沢薬品工業社製GK−0222−10型ラモンドスターラーにより500rpmで攪拌した貧溶媒の水1000mlに、顔料溶液Aを日本精密化学社製NP−KX−500型大容量無脈流ポンプを用いて流速50ml/minで200ml注入し、同時に溶液Bを日本精密化学社製NP−KX−500型大容量無脈流ポンプを用いて流速25ml/minで100ml注入することにより、ナノ顔料粒子を形成し顔料分散液を調製した。この顔料分散液を、日機装社製ナノトラックUPA−EX150を用いて、粒径、単分散度を測定したところ、数平均粒径32nm、Mv/Mn1.35であった。
調製した有機ナノ粒子分散液(ナノ顔料濃度約0.5質量%)に、500mlの2−(1−メトキシ)プロピルアセテートを加えて25℃で10分間、500rpmで攪拌した後1日静置し、ナノ顔料を2−(1−メトキシ)プロピルアセテート相に抽出し、濃縮抽出液とした。
ナノ顔料を抽出した濃縮抽出液を、住友電工ファインポリマ社製FP−010型フィルターを用いて、ろ過することにより、ぺースト状の濃縮顔料液(ナノ顔料濃度35質量%)を得た。
前記ペーストを用い、下記組成の顔料分散組成物Aを調製した。
前記ペースト 18.3g
メタクリル酸/メタクリル酸ベンジル共重合体* 15.8g
1−メトキシ−2−プロピルアセテート 45.3g
*モル比28/72、重量平均分子量:3万、40%1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液
上記組成の顔料組成物をモーターミルM−50(アイガー社製)で、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで1時間分散して本発明の有機ナノ粒子分散組成物Aを得た。このときの有機ナノ粒子の数平均粒径は41nmであり、Mv/Mnは1.48であった。
実施例2
化合物(1)に代えて、化合物(2)、(3)、または(4)を用いた以外、実施例1と同様にして、本発明の有機ナノ粒子分散組成物B,C,Dをそれぞれ調製した。
比較例1
化合物(1)に代えて、顔料(P.Y.185)を用いた以外、実施例1と同様にして比較用の顔料組成物Eを調整した。
比較例2
化合物(1)に代えて、下記のビス型イソインドリン顔料を用いた以外、実施例1と同様にして比較用の顔料組成物Fを調整した。
Figure 2007169575
実施例3
上記実施例および比較例で得られた顔料分散組成物A〜Fを、それぞれガラス基板上に厚みが2μmになるように塗布し、サンプルを作製した。2枚の偏光板の間にこのサンプルを置き、偏光軸が平行のときと、垂直のときとの透過光量を測定し、その比をコントラストとした(「1990年第7回色彩光学コンファレンス、512色表示10.4”サイズTFT−LCD用カラーフィルター、植木、小関、福永、山中」等参照。)。顔料分散組成物A〜Fから得たサンプルのコントラスト測定の結果を表3に示す。
Figure 2007169575
表3より、一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料を用いた本発明の分散組成物(組成物試料A〜D)は、一般式(1)以外の顔料を用いて調製した比較例のもの(組成物試料E、F)に比べて優れたコントラストを示した。
実施例4
実施例1で得られた顔料分散組成物Aを下記表4の組成になるよう他の成分と混合して、カラーフィルター用着色感光性樹脂組成物Aを調製した。
Figure 2007169575
バインダーの組成は以下の通りである。
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート=38/25/37モル比のランダム共重合物、分子量4万) 27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73部
DPHA液の組成は以下の通りである。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA) 76部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24部
界面活性剤の組成は以下の通りである。
・下記構造物 30部
・メチルエチルケトン 70部
Figure 2007169575
次いで、顔料分散組成物Aに代えて、上記実施例および比較例で得られた顔料分散組成物B〜Fを用いた以外は、上記と同様にして、カラーフィルター用着色感光性樹脂組成物B〜Fをそれぞれ調製した。
ガラス基板上に前記カラーフィルター作製用の着色感光性組成物を、スピンコーターを用いて塗布し、100℃で2分間乾燥させて、約2μmの厚みの膜を形成した。次いで、窒素気流下、超高圧水銀灯で露光した後、1%炭酸ナトリウム水溶液で現像した。得られた膜のR成分のコントラストを実施例1と同様に測定した結果を、下記表5に示した。
Figure 2007169575
表5より、一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料を用いた本発明の分散組成物(組成物試料A〜D)は、一般式(1)以外の顔料を用いて調製した比較例のもの(組成物試料E、F)に比べて優れたコントラストを示した。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料の少なくとも1種を良溶媒に溶解した溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを、酸性基を有するアルカリ可溶性バインダーの存在下で混合して、前記顔料を粒径1μm以下の有機ナノ粒子として生成させた混合液としたことを特徴とする有機ナノ粒子分散組成物。
    Figure 2007169575
    (一般式(1)中、Rは、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、Rは、水素原子または置換基を表す。Xは、−CR=または窒素原子を表し、Rは水素原子または置換基を表す。RとR、及び/又は、Xが−CR=を表すときはRとRは互いに結合して5〜7員環を形成してもよい。Rは置換または無置換の連結基を表し、Rは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。AとAは炭素原子または窒素原子を表し、炭素原子の場合は置換されていても良い。GとGは水素原子または置換基を表す。)
  2. 前記混合液を濃縮および/または脱塩したことを特徴とする請求項1記載の有機ナノ粒子分散組成物。
  3. 酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において、下記一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料の少なくとも1種を良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子を濃縮し、酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)(ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。)を含む有機溶媒中で再分散化した顔料ナノ粒子分散組成物。
    Figure 2007169575
    (一般式(1)中、Rは、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、Rは、水素原子または置換基を表す。Xは、−CR=または窒素原子を表し、Rは水素原子または置換基を表す。RとR、及び/又は、Xが−CR=を表すときはRとRは互いに結合して5〜7員環を形成してもよい。Rは置換または無置換の連結基を表し、Rは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。AとAは炭素原子または窒素原子を表し、炭素原子の場合は置換されていても良い。GとGは水素原子または置換基を表す。)
  4. (a)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(A)の存在下において、下記一般式(1)で表されるビス型アゾ顔料の少なくとも1種を良溶媒に溶解した有機顔料の溶液と、該溶媒と相溶する貧溶媒とを混合し、該有機顔料を粒径1μm以下の粒子として形成した有機ナノ粒子と、(b)酸性基を有するアルカリ可溶性バインダー(B)(ただし(A)と(B)は同じであっても異なっていてもよい。)と、(c)モノマー又はオリゴマーと、(d)光重合開始剤または光重合開始剤系とを少なくとも含む着色感光性樹脂組成物。
    Figure 2007169575
    (一般式(1)中、Rは、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表し、Rは、水素原子または置換基を表す。Xは、−CR=または窒素原子を表し、Rは水素原子または置換基を表す。RとR、及び/又は、Xが−CR=を表すときはRとRは互いに結合して5〜7員環を形成してもよい。Rは置換または無置換の連結基を表し、Rは水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。AとAは炭素原子または窒素原子を表し、炭素原子の場合は置換されていても良い。GとGは水素原子または置換基を表す。)
  5. 仮支持体上に少なくとも、請求項4に記載の着色感光性樹脂組成物を用いた感光性樹脂層を設けたことを特徴とする感光性樹脂転写材料。
  6. 請求項4に記載の着色感光性樹脂組成物からなる重合膜。
  7. 請求項4に記載の着色感光性樹脂組成物からなる重合物を用いたことを特徴とするカラーフィルター。
  8. 請求項7に記載のカラーフィルターを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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JP2009173651A (ja) * 2007-12-28 2009-08-06 Lion Corp 微粒化エラグ酸化合物の製造方法
EP2113807A2 (en) 2008-04-30 2009-11-04 Fujifilm Corporation Optical material having a colored optically anisotropic layer
EP2374791A1 (de) 2008-08-14 2011-10-12 Bayer CropScience Aktiengesellschaft Insektizide 4-Phenyl-1H-pyrazole

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009173651A (ja) * 2007-12-28 2009-08-06 Lion Corp 微粒化エラグ酸化合物の製造方法
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