JPWO2016104757A1 - 血液透析濾過器及び血液透析濾過装置 - Google Patents

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Abstract

筒状容器と、該筒状容器内部に充填された中空糸膜の束とを含む血液透析濾過器であって、前記中空糸膜の両端部が、硬化性樹脂により前記筒状容器両端部にポッティング加工されていると共に、前記筒状容器の両端部において開口端面となっており、前記中空糸膜が、クリンプ形状を付与されており、前記筒状容器内の前記中空糸膜束の充填率F(%)が、53%以上63%以下であり、前記中空糸膜の両開口端面間の距離L(mm)が、325mm以下であり、前記中空糸膜束の有効膜面積A(m2)と、前記中空糸膜束の開口端面の開口率X(%)とが、 18+2×A<X<28+2×A を満たす、血液透析濾過器。

Description

本発明は、血液透析濾過器及び血液透析濾過器を含む装置に関するものである。
血液透析濾過療法は濾過と透析(拡散)の両方の効果を利用して、小分子量物質から低分子量蛋白質までの広い分子量範囲の尿毒症物質を除去するものである。この療法においては、血液透析濾過器に透析液を流しつつ、血液側から透析液側に向けて大量の濾過を行い、これにより生じる過剰な体液量の減少を電解質液(置換液)の投与により補う方法を採っており、小分子量物質から低分子量蛋白質までの広い分子量範囲の尿毒症物質等の除去が可能であり、より人間の腎糸球体機能に近い機能となる治療法を提供している。
血液透析濾過療法は、関節痛、皮膚掻痒感、不眠、イライラ感、レストレスレッグス症候群などに対して有効であったと報告されており、アミロイドーシス悪化のリスクが低くなることもわかっている。
血液透析濾過療法には、オフライン型(ボトル式)、オンライン型やプッシュアンドプル型等がある。オフライン型は置換液として輸液製剤を用いる古典的方式であり、専用の輸液製剤としてガラスボトルまたはソフトバッグに1〜2Lずつの輸液が充填されて準備されており、血液透析濾過器により生じる過剰な体液量の減少を電解質液(置換液)の投与により補う。一般に1回に5〜20Lの市販の専用置換液を置換液として使用する。
一方、オンライン型は、点滴(補充液)を使用せず、透析に使用する液から分離作製した液を用いて直接補充液として使用する法である。オンライン血液透析濾過療法は通常の血液透析濾過療法に比べ、補充液を大量に置換できるというメリットがある。またオフライン型は特定の疾患を持つ患者でないと保険が適用されないが、オンライン型は2012年度の診療報酬改定により透析患者であればだれでも受けることができる。そのため、診療報酬改定後からオンライン型の血液透析濾過療法を行う透析施設が増えている。
従来のオフライン型では置換液量が小さかったため、血液透析濾過療法に使用される血液透析濾過器(血液濾過透析器)は血液透析療法に使用される中空糸型膜モジュールの形状を踏襲しており、血液透析濾過用モジュール独自の形状は発明されてこなかった。
例えば血液透析濾過療法に着目した血液透析濾過用モジュールの発明として、β2MGとアルブミンの分画特性の改善を目的とした発明(特許文献1)があるが、容器長や中空糸長が長い状態では血液入口側の圧力が高くなる。
また特許文献2は血液透析濾過療法も含む中空糸型体外循環用モジュールの形状に関する発明であるが、血液透析濾過と血液濾過を一括りとした発明であり、血液透析濾過の原理を踏まえた独自の形状の発明とは言えない。実際に、透析液を流す視点が欠けており、中空糸膜束の充填率が密な状態では透析液流路が狭くなる。
特開2009−78121号公報 特許第4992104号公報
血液透析濾過療法では、最近のオンライン型の急増により、脱血された患者血に対して大量の置換液が加わることにより血液入口側における血液流量が大きく、圧力損失が大きくなるため、血液入口圧が高くなり治療中断のリスクが考えられる。
一方、血液透析濾過療法では血液透析療法よりも血中物質の除去量を高めることが期待されているため、大膜面積のモジュールを用いて透析液流量を増加させる傾向がある。したがって、透析液側の圧力損失が上がり膜劣化を促進するリスクが考えられる。
本発明は従来着眼されなかった前記問題点に鑑み、血液透析濾過療法の施行中に血液側と透析液側の両側圧力損失を低値に保つことを可能にする血液透析濾過器を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、内蔵される中空糸膜としてクリンプ形状を付与されているものを用い、中空糸膜を筒状容器に充填する際に、その膜束充填率F(%)と、中空糸膜束の開口端面の開口率X(%)又はポッティング加工に用いられた硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Y(%)とが特定の条件を満足するようにすることで、血液透析濾過器が血液側と透析液側の両側圧力損失を低値に保つことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の血液透析濾過器およびその血液透析濾過器を含む血液透析濾過用装置に関する。
[1]筒状容器と、該筒状容器内部に充填された中空糸膜の束とを含む血液透析濾過器であって、
前記中空糸膜の両端部が、硬化性樹脂により前記筒状容器両端部にポッティング加工されていると共に、前記筒状容器の両端部において開口端面となっており、
前記中空糸膜が、クリンプ形状を付与されており、
前記筒状容器内の前記中空糸膜束の充填率F(%)が、53%以上63%以下であり、 前記中空糸膜の両開口端面間の距離L(mm)が、325mm以下であり、
前記中空糸膜束の有効膜面積A(m)と、前記中空糸膜束の開口端面の開口率X(%)とが、下記式(1)
18+2×A<X<28+2×A (1)
を満たす、血液透析濾過器。
[2]筒状容器と、該筒状容器内部に充填された中空糸膜の束とを含む血液透析濾過器であって、
前記中空糸膜の両端部が、硬化性樹脂により前記筒状容器両端部にポッティング加工されていると共に、前記筒状容器の両端部において開口端面となっており、
前記中空糸膜が、クリンプ形状を付与されており、
前記筒状容器内の前記中空糸膜束の充填率F(%)が、53%以上63%以下であり、 前記中空糸膜の両開口端面間の距離L(mm)が、325mm以下であり、
前記中空糸膜束の充填率F(%)と、前記硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Y(%)とが、下記式(a)
6.4+0.2×F<Y<14.4+0.2×F (a)
を満たす、血液透析濾過器。
[3]有効膜面積Aが1.6m以上である、[1]又は[2]に記載の血液透析濾過器。
[4]前記中空糸膜の内径Bが195μm以上205μm以下である、[1]乃至[3]のいずれかに記載の血液透析濾過器。
[5]前記中空糸膜束の両開口端面間の距離をL(mm)、前記筒状容器の内径をD(mm)としたときのL/D比が5.5以上9.0以下である、[1]乃至[4]のいずれかに記載の血液透析濾過器。
[6]前記筒状容器が、透析液入口及び透析液出口を有し、
前記筒状容器の内周面直径が、透析液入口から透析液出口に向かって長手方向に増加する部分を有する、[1]乃至[5]のいずれかに記載の血液透析濾過器。
[7]前記筒状容器が、透析液入口及び透析液出口を有し、
前記筒状容器の内周面直径が、透析液入口から透析液出口に向かって長手方向に減少する部分を有する、[1]乃至[6]のいずれかに記載の血液透析濾過器。
[8]前記筒状容器の内周面直径が、前記透析液入口から透析液出口に向かって長手方向に一旦減少してから増加している、[1]乃至[7]のいずれかに記載の血液透析濾過器。
[9]前記筒状容器の透析液出口側の内周面直径の長手方向の平均テーパaが、0.7〜1.5%である、[1]乃至[8]のいずれかに記載の血液透析濾過器。
[10]前記筒状容器の内周面直径が最小である位置が、前記透析液入口と前記透析液出口の中間より前記透析液入口側にある、[6]乃至[9]のいずれかに記載の血液透析濾過器。
[11]前記筒状容器の胴部の長さL3に対する、胴部の透析液出口側の端から内周面直径が最小であるところまでの長さL2の比(L2/L3)が、0.5〜0.99である、[8]乃至[10]のいずれかに記載の血液透析濾過器。
[12]前記筒状容器が、さらに、血液入口及び血液出口を有し、長手方向に関して、前記血液出口が前記透析液入口側に、前記血液入口が前記透析液出口側に設けられている、[6]乃至[11]のいずれかに記載の血液透析濾過器。
[13][1]乃至[12]のいずれかに記載の血液透析濾過器、該血液透析濾過器に接続された血液流路及び透析液供給流路、並びに、該透析液供給流路から分岐した置換液供給流路を有し、
前記置換液供給流路が、前記血液透析濾過器の血液入口の上流及び/又は血液出口の下流で血液流路と接続している、血液透析濾過用装置。
[14]前記血液透析濾過器に前記血液流路を介して血液を流通せしめるための血液ポンプと、
前記血液透析濾過器に前記透析液供給流路を介して透析液を供給するための透析液の供給ポンプと、
前記置換液供給流路を介して置換液を前記血液流路に送液するための置換液ポンプと、を有する、[13]に記載の血液透析濾過用装置。
本発明の血液透析濾過器を用いると、血液側と透析液側の両側の圧力損失を低値に保ちオンライン型の血液透析濾過療法を施行することができる。
オンライン型の血液透析濾過療法でも患者血を血液透析濾過器に流入する前に置換液を補充する前希釈型で顕著な効果があるが、患者血が血液透析濾過器を通過後に置換液を補充する後希釈型と前述の前希釈型の併用型でも効果を発揮する。
これにより血液入口の陽圧と透析液出口の陰圧が小さくなり、安定した治療の施行実現と濾過性能低下を抑制することができる。
中空糸膜束の開口端面の開口率X(中空糸膜束面積)及び硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yの説明図である。 前記筒状容器の内周面直径の長手方向の平均テーパaの説明図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について、詳細を述べる。
以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜変形して実施することができる。
血液透析濾過器の中空糸膜の材質は、特定の材質に限定されるものではなく、血液透析器に使用されている中空糸膜の材料であれば、利用することができる。例えば、セルロース系高分子、ポリスルホン系高分子、ポリアクリロニトリル系高分子、ポリメチルメタクリレート系高分子、エチレンビニルアルコール共重合体を含むポリビニル系高分子、ポリアミド系高分子、ポリエステル系高分子、ポリオレフィン系高分子などが挙げられる。
中空糸膜は、公知の技術により製造できる。
疎水性高分子に親水性を付与する為に親水性高分子をブレンドして製膜したものも、中空糸膜として利用できる。親水性高分子としては、例えば、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。特に、ポリビニルピロリドンが親水化の効果や安全性の面より好ましいが、特にこれらに限定するものではない。
疎水性高分子と親水性高分子とからなるブレンド膜を作製するには、まずこれらの共通溶媒に溶解し、紡糸原液を調製する。
このような共通溶媒としては、親水性高分子がPVPの場合、例えば、ジメチルアセトアミド(以下、DMACと称する。)、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、スルホラン、ジオキサン等の溶媒、あるいは上記溶媒を2種類以上混合した溶媒等が挙げられる。目的とする中空糸膜の孔径制御のため、紡糸原液には水などの添加物を加えてもよい。
中空糸膜の製膜に際しては、チューブインオリフィス型の紡糸口金を用い、紡糸口金のオリフィスから紡糸原液を、チューブから該紡糸原液を凝固させる為の中空内液と同時に空中に吐出させるのが好ましい。
中空内液としては、水、又は水を主体とした凝固液が使用でき、目的とする中空糸膜の透過性能に応じてその組成等を決定すればよい。一般的には、紡糸原液に使用した溶剤と水との混合溶液が好適に使用される。例えば、0〜65質量%のDMAC水溶液などが用いられる。
紡糸口金から中空内液とともに吐出された紡糸原液は、空走部を走行させ、紡糸口金下部に設置した水を主体とする凝固浴中へ導入、浸漬して凝固を完了させ、洗浄工程等を経て、湿潤状態の中空糸膜巻き取り機で巻き取り、中空糸膜束を得、その後乾燥処理を行う。あるいは、上記洗浄工程を経た後、乾燥機内にて乾燥を行い、中空糸膜束を得てもよい。
本実施形態の血液透析濾過器に内蔵される中空糸膜はクリンプ形状を有する。後述の充填率Fが53%以上63%以下となるように中空糸膜束を筒状容器の内部に充填する場合に、膜束が筒状容器の中で中心から離れた端の方に固定されるのを防ぎ、血液透析濾過中に生じうるヘッダー内での血液の滞留や透析液の片流れを抑えるという観点から、中空糸膜がクリンプ形状を有することが好ましい。
中空糸膜にクリンプを付与する方法に関しては、特に限定されるものではない。例えば、ギヤ方式とよばれ、噛み合い歯を持ち、連続的に回転する2つのギヤ間に糸を押込み、同時にまたは引続き熱処理して捲縮を固定する方法、常温にて適度な延伸を与えることにより、扁平、異形糸の少ないクリンプ糸を得る方法、ボビンその他に巻き取った後に、50℃以上の温度で熱処理を施してクリンプを固定化する方法、連続糸条で一定間隔をおいて走行する多数の糸ガイドの間を蛇行させながら搬送し、熱処理して熱固定する方法などが知られている。
クリンプのピッチや振幅については特に限定されないが、例えば、ピッチ0.1〜2.0cm、振幅0.2〜0.8mm程度のクリンプが好ましく、より好ましくは、ピッチ0.4〜0.8cm、振幅0.4〜0.6mm程度である。
(中空糸膜束の充填率F)
本実施形態において、中空糸膜の束(中空糸膜束)は、各中空糸膜の両端部を硬化性樹脂により筒状容器両端部にポッティング加工する(筒状容器内部に中空糸膜束を配置した状態で、中空糸膜束と容器の間及び各中空糸膜間に樹脂を流し込む)ことによって、筒状容器に固定されている。また、各中空糸膜の両端部は、例えばポッティング加工の際にその中空部が硬化性樹脂で埋まったような場合にはその部分を切断するなどして、筒状容器の両端部において開口端面を有するように(各中空糸膜の端面が開口するように)されている。
筒状容器内の中空糸膜束の充填率Fは53%以上63%以下であることが必要であり、好ましくは55%以上60%以下である。
充填率Fを63%以下にすることで透析液の流路を広く確保し、透析液側の圧力損失を低く抑えることができる。
充填率Fを53%以上にすることで、ポッティング材である硬化性樹脂の使用量を抑え、後述の開口端面の開口率Xを適切な範囲にして、血液側の圧力損失を抑えることができる。なお、充填率が53%未満になると、後述の端部における端面開口率を高くすることが難しくなる。
中空糸膜束の充填率F(%)は、血液透析濾過器の筒状容器の断面積に対する、中空糸膜部分の断面積の総和の比(中空糸膜部分の断面積の総和/筒状容器の断面積)の百分率である。
血液透析濾過器の筒状容器の断面積は、内法面積(容器内部の空間の断面積)をいい、断面が円の場合には血液透析濾過器の筒状容器の内径Dから算出される。血液透析濾過器の筒状容器の内径は、容器の長さ方向の場所によって径が異なる場合は、長さ方向における中心の場所の値を用い、また、筒状容器の断面が円形でない場合は、同一断面積の真円としてその直径に換算した値を用いる。
中空糸膜部分の断面積の総和は、血液透析濾過器の中空糸膜の外径(C)(後述)を直径に持つ円の面積に、中空糸膜の本数を乗じて算出される値である。中空糸膜間にスペーサーヤーン(透析液の整流等のために中空糸膜間に配される細い糸)など中空糸膜ではない挿入物がある場合は、該中空糸膜ではない挿入物(スペーサーヤーン等)の断面積の総和(スペーサーヤーンの場合、その外径を持つ円の面積に、その本数を乗じて算出される値)も加算した値を中空糸膜部分の断面積の総和とする。
(中空糸膜の内径、外径、膜厚)
中空糸膜の内径、外径及び膜厚は、血液透析濾過器内に充填されている中空糸膜束の硬化性樹脂でポッティング加工された端部の切断面から測定することができ、具体的には以下のようにして測定できる。
中空糸膜束の端部切断面における中空糸膜断面の最短径、最長径を、顕微鏡(例えば、デジタルマイクロスコープVH8000(株式会社キーエンス製))で観察、計測する。中空糸膜断面1個(ただし、極端に歪んだ中空糸膜断面は除く)につき最短径方向と最長径方向の2方向について、内径と外径をそれぞれ測定し、各算術平均値を、当該中空糸膜断面の内径および外径とし、(外径−内径)/2で算出した値を膜厚とする。任意の10断面について以上の様に中空糸膜の外径と内径の測定及び膜厚の算出を行い、10断面の平均値を、血液透析濾過器における中空糸膜の外径(C)、内径(B)及び膜厚とする。なお、両端部において各値が異なる場合は、各切断面から求めた値の平均値を採用するものとする。
(両開口端面間の距離L)
中空糸の両開口端面間の距離Lとは、血液透析濾過器内にポッティング材(硬化性樹脂)により固定された中空糸膜の一方の開口端面から他方の開口端面までの距離をいう。両開口端面間の距離Lは中空糸膜の長さではなく、血液透析濾過器内における中空糸膜の両開口端面の間の距離であるので、中空糸膜のたるみがある場合でもそれは無視して、血液透析濾過器内でポッティング材によって固定された中空糸膜の両開口端面間の距離とする。
本実施形態の血液透析濾過器における中空糸膜の両開口端面間の距離(両端部の開口端面間距離)Lは325mm以下である。より好ましくは310mm以下、さらに好ましくは290mm以下である。 中空糸膜の両開口端面間の距離Lを325mm以下にすることで、血液が中空糸膜内を通過する距離を適切にし、血液側の圧力損失が大きくなるのを防止できる。また、同様に透析液側の流路も適切な長さとなるので透析液側の圧力損失も抑えられる。
中空糸膜の両開口端面間の距離Lの下限に関しては特に限定されるものではないが、透析装置への取り付けをしやすくする観点からは、200mm以上が好ましく、240mm以上がより好ましい。
(硬化性樹脂)
中空糸膜束の両端部をポッティング加工するのに用いる硬化性樹脂の材質としては、例えば、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂などが挙げられるが、特にこれらに限定するものではない。
(中空糸膜束の有効膜面積A)
血液透析濾過器に内蔵される中空糸膜束の有効膜面積は特に限定されるものではないが、血液透析濾過療法では大量の置換液を用いて血中物質の除去量を上げることが期待されるため、好ましくは1.6m以上、より好ましくは2.0mm以上である。
有効膜面積A(m)は、中空糸膜の有効長l(mm)と内径B(μm)、円周率π、及び中空糸膜束に含まれる中空糸膜の本数nの積から算出されるものである(n×l×π×B×10−9)。
ここで中空糸膜の有効長lとは、中空糸膜のうち、濾過や透析が起こり実際に半透膜として機能している部分の長さをいい、中空糸膜の両端部の硬化性樹脂で封止されている部分は有効長には含まれない。すなわち、有効長lは、中空糸膜の硬化性樹脂間の部分の長さであり、中空糸膜によってその長さが異なる場合は中空糸膜束に含まれる全中空糸膜の平均値を用いる。
(中空糸膜束の開口端面の開口率X)
本実施形態の一つの態様の血液透析濾過器においては、中空糸膜束の有効膜面積A(m)、及び、中空糸膜束の開口端面の開口率X(%)が次式(1)を満たす。
18+2×A<X<28+2×A (1)
ここで、中空糸膜束の開口端面の開口率X(%)とは、中空糸膜束面積(中空糸膜束のポッティング加工されている部分の端部における外形(硬化性樹脂端面における中空糸膜束の最外周に位置する中空糸膜を結んだ線で囲まれたほぼ真円形の領域)(図1参照)面積)に対する、中空糸膜内部面積(中空糸膜内空部分の面積の総和)の比であり、次のように算出することができる。
中空糸膜束の開口端面の開口率X(%)
=(中空糸膜内部面積/中空糸膜束面積)×100
中空糸膜束面積は、次のようにして求める。血液透析濾過器に充填されている中空糸膜束のポッティング加工されている部分の外形は、概略円形であるので、その径d(図1)を、ノギスを用いて任意の5方向で測定する。この時、中空糸膜が極端に外形より外れているところ(方向)で径を測定しない。上記5方向の径の平均値を直径(mm)とする円の面積を算出し、これを中空糸膜束面積(mm)とする。
中空糸膜内部面積は、中空糸膜内径B(μm)と、血液透析濾過器の中空糸膜束中に含有される中空糸膜の本数nから、次の式により算出する。
中空糸膜内部面積(mm)=n×π×{B/2}×10−6
中空糸膜束の開口端面の開口率Xを、(18+2×A)より大きくすることで、血液側の圧力損失を低く抑えることができる。また、中空糸膜束の開口端面の開口率Xを(28+2×A)より小さくすることで、血液透析濾過器の筒状容器内の充填率を適切な範囲にし、透析液側の圧力損失の増大を防ぐことができる。中空糸膜束の開口端面の開口率Xが(28+2×A)以上になると、膜束の充填率を小さくすることが難しくなる。
(硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Y)
本実施形態の別の態様の血液透析濾過器においては、中空糸膜束の充填率F(%)、及び、ポッティング加工の硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Y(%)が次式(a)を満たす。
6.4+0.2×F<Y<14.4+0.2×F (a)
ここで、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Y(%)とは、血液入口側の硬化性樹脂端面(ポッティング加工に用いられている硬化性樹脂によって形成される端面)のうち、血液透析濾過器使用時に血液の流路となる(血液と接触する)部分(図1参照)の面積に対する、中空糸膜内部面積(中空糸膜内空部分の面積の総和)の比であり、次のように算出することができる。
硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Y(%)
=(中空糸膜内部面積/硬化性樹脂端面の面積)×100
本実施形態のような、中空糸膜の両端部が硬化性樹脂により筒状容器両端部にポッティング加工されている血液透析濾過器においては、硬化性樹脂端面のうち血液透析濾過器使用時に血液流路となる部分は、硬化性樹脂端面に取りつけられるヘッダー等の形状や構成、及び、その取り付け方法等によって自ずと決まり、通常は、硬化性樹脂端面全面より若干小さくなる(図1参照)。
硬化性樹脂端面の血液流路部の面積は、次のようにして求める。硬化性樹脂端面の血液流路部の外形は、概略円形であるので、その径d(図1)を、ノギスを用いて任意の5方向で測定する。上記5方向の径の平均値を直径(mm)とする円の面積を算出し、これを硬化性樹脂端面の血液流路部の面積(mm)とする。
中空糸膜内部面積は、中空糸膜内径B(μm)と、血液透析濾過器の中空糸膜束中に含有される中空糸膜の本数nから、次の式により算出する。
中空糸膜内部面積(mm)=n×π×{B/2}×10−6
硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yを、(6.4+0.2×F)より大きくすることで、血液側の圧力損失を低く抑えることができる。また、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yを(14.4+0.2×F)より小さくすることで、血液透析濾過器の筒状容器内の充填率を適切な範囲にし、透析液側の圧力損失の増大を防ぐことができる。硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yが(14.4+0.2×F)以上になると、膜束の充填率を小さくすることが難しくなる。
中空糸膜の内径Bは特に限定されるものではないが、内径が小さすぎると中空糸膜束の開口端面の開口率Xが小さくなるので、有効膜面積Aが一般的な範囲(概ね、1.0m以上、3.2m以下程度)にある場合、195μm以上が好ましい。また内径が大きすぎると筒状容器内の中空糸膜束の充填率が大きくなりすぎるので250μm以下が好ましく、より好ましくは230μm以下、さらに好ましくは205μm以下である。
中空糸膜の膜厚は特に限定されるものではない。
膜厚は薄い方が物質透過性は良くなるが、膜厚が薄くなることによって中空糸膜の強度が弱くなるため、中空糸膜の強度の観点からは中空糸膜厚は20μm以上が好ましく、より好ましくは30μm以上である。
膜の透過性能の観点や、中空糸膜束の充填率、ケースへの挿入し易さの観点から、中空糸膜の膜厚は55μm以下が好ましく、より好ましくは50μm以下である。
本実施形態の血液透析濾過器において、中空糸膜の開口端面間距離をL(mm)、前述の筒状容器の内径をD(mm)としたときのL/Dは、特に限定されるものではないが好ましくは5.5〜9.0である。
本実施形態の血液透析濾過器において、筒状容器が透析液入口及び透析液出口を有し、筒状容器が、その内周面直径が透析液入口から透析液出口に向かって長手方向に増加する部分を有するようにしてもよい。この場合、透析液出口側の筒状容器内の空間体積を多く確保でき、透析液入口側に対して透析液出口側で流量が増加する血液透析濾過において、特に透析液出口周辺の、透析液側の圧力損失の上昇を有効に防ぐことができる。
本実施形態の血液透析濾過器において、筒状容器が透析液入口及び透析液出口を有し、筒状容器が、その内周面直径が透析液入口から透析液出口に向かって長手方向に減少する部分を有するようにしてもよい。この場合、血液透析濾過において透析液入口から流入した透析液が中空糸膜束の内部まで流入する流れが促進され、中空糸膜束の有効濾過面積の効率的な利用につながる。
本実施形態の血液透析濾過器において、筒状容器が透析液入口及び透析液出口を有し、筒状容器の内周面直径が、透析液入口から透析液出口に向けて、長手方向に一旦減少してから増加していることも好ましい。これにより、中空糸膜束の内部への透析液の流入を促進する効果と透析液出口側の筒状容器内の空間体積を充分に確保できる効果を両立できる。さらに、筒状容器の内周面直径が単純増加、単純減少する容器では、容器成型上の問題からテーパの傾斜角度に制限があるが、内周面直径が一旦減少してから増加する構造では、より強い傾斜のテーパをかけることが可能となるため、上記効果を充分に発揮することができる。
本実施形態の血液透析濾過器において、筒状容器の内周面直径が長手方向に一旦減少してから増加する場合、その透析出口側のテーパ(内周面直径の長手方向の平均テーパ)aは、0.7〜1.5%であることが好ましい。aは、0.8%以上であることがより好ましく、0.9%以上であることが更に好ましく、1.0%以上であることが特に好ましい。aが0.7%未満のときは透析液出口側の筒状容器内の空間体積を充分に確保できないため、好ましくない。一方、aが1.5%より大きい時は、筒状容器の重心が中央からずれてしまい、遠心成形時に中空糸膜モジュールのバランスが取れず、製造不良が発生することがあるため、好ましくない。
ここで、筒状容器の透析液出口側の内周面直径の長手方向の平均テーパaとは、筒状容器の胴部の透析液出口側の端から、内周面直径が最小になるところまでの長さに対する、内周面直径の最大値と透析出口側の最小値との差の比をいう。
なお、筒状容器の胴部とは透析液入口(ポート)と透析液出口(ポート)との間に挟まれた外周面が突起等のない滑らかな部分を指す。
例えば、図2のような筒状容器の透析液出口側の内周面直径の長手方向の平均テーパaは、筒状容器の胴部の透析出口側の内周面直径の最大値をD2(mm)、最小値をD1(mm)、胴部の透析液出口側の端から、内径がD1であるところまでの長さをL2(mm)とそれぞれ定義すると、次の数式で定義される。
a(%)=100×(D2−D1)/L2
筒状容器の内周面直径が、透析液入口から透析液出口に向けて、長手方向に一旦減少してから増加している場合、筒状容器の形状が長手方向に非対称であって、内周面直径が最小になる位置が、透析液入口と透析液出口の中間より透析液入口側にあるようにしてもよい。内周面直径が最小になる位置を透析液入口側にすることによって、透析液出口側における筒状容器のテーパが小さくなり(出口側における傾斜が緩やかになり)、透析液出口部にかかる圧力を、透析液出口部だけでなく、筒状容器の長手方向の一定領域で受けることができるため、透析液出口部に局所的にかかる圧力を緩和でき、血液透析濾過時に長手方向の透析液の流速を均一化し、透析液出口側での流速の急激な増大を抑制することができる。これにより、透析液出口側での急激な陰圧を緩和することが可能になる。
本実施形態の血液透析濾過器において、筒状容器の胴部の長さL3に対する、胴部の透析液出口側の端から内周面直径が最小であるところまでの長さL2の比(L2/L3)は、0.5〜0.99であることが好ましい。0.6〜0.95であることが更に好ましく、特に0.75〜0.9であることが特に好ましい。L2/L3が0.5未満の場合は血液透析濾過において長手方向の透析液の流速の変化が大きくなる。一方、L2/L3が0.99より大きいときは透析液入口から流入した透析液が中空糸膜束の内部まで流入する流れが促進される効果が極めて小さい。
本実施形態の血液透析濾過器において、筒状容器は、さらに、血液入口及び血液出口を有し、長手方向に関して、透析液入口が血液出口側に、透析液出口が血液入口側に設けられていることが好ましい。これにより、血液と透析液の流れが筒状容器の長手方向に逆行する構成となり、血液濾過効率が向上する。
血液側の圧力損失とは、血液透析濾過器の入口付近および出口付近の血液流路に分岐管路を設けて取り付けた圧力検出器を用いて、血液の循環中に血液入口側圧力と血液出口側圧力を測定し、下記の式(2)によって算出されるものである。
血液側の圧力損失=血液入口側圧力−血液出口側圧力 (2)
血液側の圧力損失の値は血液粘度や血液流量に依存する。
以下の実施例の評価試験で採用した牛血液条件と血液流量の場合には、血液側の圧力損失は150mmHg未満となることが好ましい。
透析液側の圧力損失とは、血液透析濾過器の入口付近および出口付近の透析液流路に分岐管路を設けて取り付けた圧力検出器を用いて、透析液の循環中に透析入口側圧力と透析液出口側圧力を測定し、下記の式(3)によって算出されるものである。
透析液側の圧力損失=透析液入口側圧力−透析液出口側圧力 (3)
透析液側の圧力損失の値は透析液粘度や透析液流量に依存する。
以下の実施例の評価試験で採用した透析液条件と総透析液流量の場合には、透析液側の圧力損失は20mmHg未満となることが好ましい。
本実施形態の血液透析濾過器を用い、当業者に周知の技術常識に従って血液透析濾過用装置を組み立てることができる。
すなわち、本実施形態の血液透析濾過器は、血液流路、血液ポンプ、透析液流路、透析液供給ポンプ、置換液供給流路及び置換液供給ポンプと組み合わせて、血液透析濾過用装置とすることができる。
具体的には、血液透析濾過器に血液流路を接続し、血液ポンプの作用によって血液流路を通じて血液を血液透析濾過器に供給し、また、血液透析濾過器に透析液供給流路を接続し、透析液供給ポンプの作用によって透析液供給流路を通じて透析液を血液透析濾過器に供給するようにする。さらに、透析液供給流路から分岐し、かつ、血液流路に接続するように置換液供給流路を設け、置換液(透析液)を置換液ポンプの作用によって血液流路に送液するようにする。
なお、置換液は、血液が血液透析濾過器を通過する前に通る血液流路に送液してもよいし(前希釈法、置換液供給流路が血液入口の上流で血液流路と接続)、血液が血液透析濾過器を通過した後に通る血液流路に送液してもよい(後希釈法、置換液供給流路が血液出口の下流で血液流路と接続)。
血液の濃縮を防ぐという観点からは、前希釈法を採用することが好ましい。この場合、少なくとも1つの置換液供給流路は、血液透析濾過器の血液流入口の手前(血液入口の上流)で血液流路と接続する。
<実施例>
以下、実施例と比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例における血液透析濾過器に用いた筒状容器は、特に断りがない限り、その内周面直径は長手方向に均一である。
[評価試験について]
血液透析濾過器は、夫々生理食塩水1Lで内部を洗浄し、個人用多用途透析装置DBG−03(日機装社製)に血液透析濾過器の中心が高さ105cmになるように固定し、体外循環用の回路に接続した。
抗凝固剤としてヘパリン系抗凝固剤を添加した牛血液4500mLを血液プールとし、37℃に保ちながら前述の装置にて、血液透析濾過器の有効膜面積Aが2.2mの場合は、血液流量300mL/分、総透析液流量600mL/分、置換液流量300mL/分のオンライン型前希釈血液透析濾過条件にて循環させた。有効膜面積Aが2.2mでない場合は、血液流量、総透析液流量及び置換液流量を有効膜面積に比例させた値とした。
牛血液は、ヘマトクリットを32±2%、蛋白濃度を6.0±0.5g/dLになるように調製したものを用いた。このとき血液透析濾過器の血液流出口側から出てきた血液は体外循環用の回路の先を血液プールの中に漬け戻し再循環させ、一方透析液側はワンパスで流した。また透析装置は床に固定し、血液プールは液面が105cmになるように設置した。人工腎臓透析用剤としてはキンダリー透析液剤(扶桑薬品工業社製)を用いた。
循環中は血液透析濾過器に接続された血液流路の血液口付近及び出口付近に分岐管路を設けて取り付けた圧力検出器、並びに、血液透析濾過器に接続された透析液流路の透析液入口付近及び出口付近に分岐管路を設けて取り付けた圧力検出器から、データーロガー(グラフテック社製)に接続し1秒刻みで各圧力を60分間測定した。透析液側の圧力値は高さによって絶対値が変化するため透析液側の両分岐管路の液面の高さを105cmで一定に保った。
採取した各圧力4点(血液入口側、血液出口側、透析液入口側、透析液出口側)のデータを表計算ソフトEXCEL(マイクロソフト社製)を用いてそれぞれ横軸に循環時間(秒)、縦軸に圧力値(mmHg)でプロットし、グラフ上の3600点より3次の近似式を作成することで、その式の定数項から循環開始直後(以下、「初期」という。)の圧力を読み取った。各圧力の初期値から前述の血液側の圧力損失と透析液側の圧力損失を算出した。
(実験1)
[実施例1,2,3及び比較例1,2]
内径B200μm、膜厚43μmでクリンプ形状を付与された中空糸膜13000本を、容器内径42.5mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器1(実施例1)を得た。
内径B200μm、膜厚43μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜13000本を容器内径44.6mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器2(実施例2)を得た。
内径B200μm、膜厚43μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜13000本を容器内径41.4mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器3(実施例3)を得た。
内径B200μm、膜厚43μmでクリンプ形状のない中空糸膜13000本を容器内径38.6mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器4(比較例1)を得た。
内径B185μm、膜厚43μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜14500本を容器内径45.8mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器5(比較例2)を得た。
実施例1においては、中空糸膜束の充填率Fは58.9%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは23.3%であった。
実施例2においては、中空糸膜束の充填率Fは53.5%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは22.8%であった。
実施例3においては、中空糸膜束の充填率Fは62.0%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは23.8%であった。
比較例1においては、中空糸膜束の充填率Fは71.4%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは28.3%であった。
比較例2においては、中空糸膜束の充填率Fは50.8%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは20.0%であった。
式(1)の関係を満たす実施例1乃至3並びに式(1)の関係を満たさない比較例1及び2の血液透析濾過器を用いて、前述の血液透析濾過条件における圧力損失の評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例1では、血液側の圧力損失の初期値が138mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が14mmHgであった。
実施例2では、血液側の圧力損失の初期値が139mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が7mmHgであった。
実施例3では、血液側の圧力損失の初期値が138mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が19mmHgであった。
これに対し、中空糸膜束の充填率Fが71.7%で、式(1)を満たさない比較例1の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が139mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が34mmHgであり、透析液側の圧力損失の初期値が高値であった。
一方、中空糸膜束の充填率Fが50.8%で、式(1)を満たさない比較例2の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が160mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が5mmHgであり、血液側の圧力損失の初期値が高値であった。
[実施例4,5,6,7及び比較例3,4]
内径B200μm、膜厚43μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜13000本を容器径43.8mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器6(実施例4)を得た。
内径B220μm、膜厚34μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜12000本を容器径41mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器7(実施例5)を得た。
内径B240μm、膜厚23μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜11000本を容器径40.7mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器8(実施例6)を得た。
内径B250μm、膜厚30μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜10500本を容器径40.7mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器9(実施例7)を得た。
内径B180μm、膜厚43μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜14500本を容器径42.5mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器10(比較例3)を得た。
内径B255μm、膜厚43μmでクリンプ形状のない中空糸膜10500本を容器径40.7mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器11(比較例4)を得た。
実施例4においては、中空糸膜束の充填率Fは55.4%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは23.0%であった。
実施例5においては、中空糸膜束の充填率Fは59.2%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは27.1%であった。
実施例6においては、中空糸膜束の充填率Fは54.3%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは30.9%であった。
実施例7においては、中空糸膜束の充填率Fは60.9%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは31.4%であった。
比較例3においては、中空糸膜束の充填率Fは56.8%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは21.1%であった。
比較例4においては、中空糸膜束の充填率Fは73.7%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは33.3%であった。
式(1)の関係を満たす実施例4乃至7並びに式(1)の関係を満たさない比較例3及び4の血液透析濾過器を用いて、前述の血液透析濾過条件における圧力損失の評価を行った。その結果を表2に示す。
実施例4の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が137mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が10mmHgであった。
実施例5の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が117mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が16mmHgであった。
実施例6の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が101mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が9mmHgであった。
実施例7の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が97mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が16mmHgであった。
これに対し、開口端面の開口率Xが21.1%で、式(1)の関係を満たさない比較例3の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が172mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が13mmHgであり、血液側の圧力損失の初期値が高値であった。
一方、開口端面の開口率Xが33.3%で、式(1)の関係を満たさない比較例4の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が94mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が30mmHgであり、透析液側の圧力損失の初期値が高値であった。
[実施例8,9,10及び比較例5]
内径B200μm、膜厚40μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜17000本を容器径47.7mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが204mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器12(実施例8)を得た。
内径B200μm、膜厚40μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜14500本を容器径43.8mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが241mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器13(実施例9)を得た。
内径B205μm、膜厚40μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜11500本を容器径39.6mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが290mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器14(実施例10)を得た。
内径B200μm、膜厚40μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜10400本を容器径36.9mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが340mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器15(比較例5)を得た。
実施例8においては、中空糸膜束の充填率Fは58.6%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは220mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは26.1%であった。
実施例9においては、中空糸膜束の充填率Fは59.3%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは257mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは25.7%であった。
実施例10においては、中空糸膜束の充填率Fは59.7%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは310mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは24.7%であった。
比較例5においては、中空糸膜束の充填率Fは59.9%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは360mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは23.9%であった。
式(1)の関係を満たす実施例8及至10及び式(1)の関係を満たさない比較例5の血液透析濾過器を用いて、前述の血液透析濾過条件における圧力損失の評価を行った。その結果を表3に示す。
実施例8の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が104mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が9mmHgであった。
実施例9の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が122mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が13mmHgであった。
実施例10の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が149mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が19mmHgであった。
これに対し、中空糸膜の両開口端面間の距離Lが360mmで、式(1)の関係を満たさない比較例5の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が190mmHg、透析液側の圧力損失の初期値が24mmHgであり、血液側と透析液側の両側圧力損失の初期値が高値であった。
[実施例11,12,13,14]
内径B200μm、膜厚43μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜6400本を容器径30mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが241mm、有効膜面積A1.0m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器16(実施例11)を得た。
内径B200μm、膜厚43μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜9500本を容器径36.4mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A1.6m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器17(実施例12)を得た。
内径B200μm、膜厚43μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜15400本を容器径46mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器18(実施例13)を得た。
内径B200μm、膜厚43μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜19000本を容器径51mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器19(実施例14)を得た。
実施例11においては、中空糸膜束の充填率Fは58.2%であり、中空糸膜の両開口端面の距離Lは257mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは20.5%であった。
実施例12においては、中空糸膜束の充填率Fは58.6%であり、中空糸膜の両開口端面の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは21.5%であった。
実施例13においては、中空糸膜束の充填率Fは59.5%であり、中空糸膜の両開口端面の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは24.6%であった。
実施例14においては、中空糸膜束の充填率Fは59.8%であり、中空糸膜の両開口端面の距離Lは286mmであり、中空糸膜束の開口端面の開口率Xは26.2%であった。
式(1)の関係を満たす実施例11乃至14の血液透析濾過器を用いて、前述の血液透析濾過条件における圧力損失の評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例11の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が123mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が10mmHgであった。
実施例12の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が135mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が14mmHgであった。
実施例13の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が138mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が15mmHgであった。
実施例14の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が136mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が14mmHgであった。
すなわち、実施例11の血液透析濾過用モジュールの血液側と透析液側の両側圧力損失の初期値は実施例9と同程度であり、実施例12,13,14の血液透析濾過用モジュールの血液側と透析液側の両側圧力損失の初期値は実施例1と同程度であった。
(実験2)
[実施例15〜17及び比較例6、7]
実施例15においては、実施例1で用いた血液透析濾過器1について測定した。中空糸膜束の充填率Fは58.9%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは21.1%であった。
実施例16においては、実施例2で用いた血液透析濾過器2について測定した。中空糸膜束の充填率Fは53.5%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは20.6%であった。
実施例17においては、実施例3で用いた血液透析濾過器3について測定した。中空糸膜束の充填率Fは62.0%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは21.6%であった。
比較例6においては、比較例1で用いた血液透析濾過器4について測定した。中空糸膜束の充填率Fは71.4%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは25.3%であった。
比較例7においては、比較例2で用いた血液透析濾過器5について測定した。中空糸膜束の充填率Fは50.8%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは18.2%であった。
式(a)の関係を満たす実施例15乃至17並びに式(a)の関係を満たさない比較例6乃び7の血液透析濾過器を用いて、前述の血液透析濾過条件における圧力損失の評価を行った。その結果を表5に示す。
実施例15では、血液側の圧力損失の初期値が138mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が14mmHgであった。
実施例16では、血液側の圧力損失の初期値が139mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が7mmHgであった。
実施例17では、血液側の圧力損失の初期値が138mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が19mmHgであった。
これに対し、中空糸膜束の充填率Fが71.4%である比較例6の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が139mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が34mmHgであり、透析液側の圧力損失の初期値が高値であった。
一方、中空糸膜束の充填率Fが50.8%である比較例7の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が160mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が5mmHgであり、血液側の圧力損失の初期値が高値であった。
[実施例18〜20,及び比較例8、9]
内径B200μm、膜厚40μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜14930本を容器径43.8mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが241mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器20(実施例20)を得た。
内径B175μm、膜厚48μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜14500本を容器径42.5mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.1m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器21(比較例8)を得た。
実施例18においては、実施例4で用いた血液透析濾過器6について測定した。中空糸膜束の充填率Fは55.4%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは20.9%であった。
実施例19においては、実施例5で用いた血液透析濾過器7について測定した。中空糸膜束の充填率Fは59.2%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは24.5%であった。
実施例20においては、新たに得た血液透析濾過器20について測定した。中空糸膜束の充填率Fは61.0%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは257mmであり、硬化性樹脂の端面の開口率Yは24.0%であった。
比較例8においては、新たに得た血液透析濾過器21について測定した。中空糸膜束の充填率Fは59.0%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは18.1%であった。
比較例9においては、比較例4で用いた血液透析濾過器11について測定した。中空糸膜束の充填率Fは73.7%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは286mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは30%であった。
式(a)の関係を満たす実施例18乃至20並びに式(a)の関係を満たさない比較例8及び9の血液透析濾過器を用いて、前述の血液透析濾過条件における圧力損失の評価を行った。その結果を表6に示す。
実施例18の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が137mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が10mmHgであった。
実施例19の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が117mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が16mmHgであった。
実施例20の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が120mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が15mmHgであった。
これに対し、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yが18.1%で、式(a)の関係を満たさない比較例8の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が184mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が16mmHgであり、血液側の圧力損失の初期値が高値であった。
一方、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yが30%で、式(a)の関係を満たさない比較例9の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が94mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が30mmHgであり、透析液側の圧力損失の初期値が高値であった。
[実施例21〜23及び比較例10]
実施例21においては、実施例8で用いた血液透析濾過器12について測定した。中空糸膜束の充填率Fは58.6%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは220mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは23.8%であった。
実施例22においては、実施例9で用いた血液透析濾過器13について測定した。中空糸膜束の充填率Fは59.3%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは257mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは23.3%であった。
実施例23においては、実施例10で用いた血液透析濾過器14について測定した。中空糸膜束の充填率Fは59.7%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは310mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは22.2%であった。
比較例10においては、比較例5で用いた血液透析濾過器15について測定した。中空糸膜束の充填率Fは59.9%であり、中空糸膜の両開口端面間の距離Lは360mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは21.4%であった。
式(a)の関係を満たす実施例21及至23及び式(a)の関係を満たさない比較例10の血液透析濾過器を用いて、前述の血液透析濾過条件における圧力損失の評価を行った。その結果を表7に示す。
実施例21の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が104mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が9mmHgであった。
実施例22の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が122mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が13mmHgであった。
実施例23の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が149mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が19mmHgであった。
これに対し、中空糸膜の両開口端面間の距離Lが360mmの比較例10の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が190mmHg、透析液側の圧力損失の初期値が24mmHgであり、血液側と透析液側の両側圧力損失の初期値が高値であった。
[実施例24〜27]
実施例24においては、実施例11で用いた血液透析濾過器16について測定した。中空糸膜束の充填率Fは58.2%であり、中空糸膜の両開口端面の距離Lは257mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは19.4%であった。
実施例25においては、実施例12で用いた血液透析濾過器17について測定した。中空糸膜束の充填率Fは58.6%であり、中空糸膜の両開口端面の距離Lは286mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは20.0%であった。
実施例26においては、実施例13で用いた血液透析濾過器18について測定した。中空糸膜束の充填率Fは59.5%であり、中空糸膜の両開口端面の距離Lは286mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは22.3%であった。
実施例27においては、実施例14で用いた血液透析濾過器19について測定した。中空糸膜束の充填率Fは59.8%であり、中空糸膜の両開口端面の距離Lは286mmであり、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは24.0%であった。
式(a)の関係を満たす実施例24乃至27の血液透析濾過器を用いて、前述の血液透析濾過条件における圧力損失の評価を行った。その結果を表8に示す。
実施例24の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が123mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が10mmHgであった。
実施例25の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が135mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が14mmHgであった。
実施例26の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が138mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が15mmHgであった。
実施例27の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が136mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が14mmHgであった。
すなわち、実施例24の血液透析濾過用モジュールの血液側と透析液側の両側圧力損失の初期値は実施例22と同程度であり、実施例25,26,27の血液透析濾過用モジュールの血液側と透析液側の両側圧力損失の初期値は実施例15と同程度であった。
(実験3)
[実施例28〜32]
内径B200μm、膜厚43μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜13430本を容器径42.5mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器22(実施例28)を得た。
内径B200μm、膜厚43μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜13430本を、容器径が43mmで、胴部の透析液入口側の端から10mmの位置で容器径(内周面直径)が最小値42.5mmとなる長手方向に非対称な筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器23(実施例29)を得た。
内径B200μm、膜厚30μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜13400本を容器径38.8mmの筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器24(実施例30)を得た。
内径B200μm、膜厚30μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜13400本を、容器径が39.3mmで、胴部の透析液入口側の端から30mmの位置で容器径(内周面直径)が最小値38.8mmとなる長手方向に非対称な筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器25(実施例31)を得た。
内径B200μm、膜厚30μmでクリンプ形状を付与した中空糸膜13400本を、容器径が39.2mmで、胴部の透析液入口側の端から40mmの位置で容器径(内周面直径)が最小値38.7mmとなる長手方向に非対称な筒状容器に挿入してポッティング加工し、有効長lが266mm、有効膜面積A2.2m、のモジュールを成型した。筒状容器の両端部にヘッダーを取り付け、γ線(25kGy)による照射滅菌を行い、血液透析濾過器26(実施例32)を得た。
実施例28においては、新たに得た血液透析濾過器22について測定した。中空糸膜束の充填率Fは60.8%であり、中空糸膜の両開口端面の距離Lは286mmであり、開口端面の開口率Xは24.1%、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは21.8%であった。
実施例29においては、新たに得た血液透析濾過器23について測定した。中空糸膜束の充填率Fは57.8%(内周面直径が最小であるところにおける充填率G(=中空糸膜部分の断面積の総和/筒状容器の断面積の百分率)は60.8%)であり、中空糸膜の両開口端面の距離Lは286mmであり、開口端面の開口率Xは24.1%、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは21.8%であった。
実施例30においては、新たに得た血液透析濾過器24について測定した。中空糸膜束の充填率Fは59.9%であり、中空糸膜の両開口端面の距離Lは286mmであり、開口端面の開口率Xは28.8%、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは25.9%であった。
実施例31においては、新たに得た血液透析濾過器25について測定した。中空糸膜束の充填率Fは58.4%(内周面直径が最小であるところにおける充填率G(=中空糸膜部分の断面積の総和/筒状容器の断面積の百分率)は59.9%)であり、中空糸膜の両開口端面の距離Lは286mmであり、開口端面の開口率Xは28.8%、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは25.9%であった。
実施例32においては、新たに得た血液透析濾過器26について測定した。中空糸膜束の充填率Fは58.7%(内周面直径が最小であるところにおける充填率G(=中空糸膜部分の断面積の総和/筒状容器の断面積の百分率)は60.2%)であり、中空糸膜の両開口端面の距離Lは286mmであり、開口端面の開口率Xは28.8%、硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Yは25.9%であった。
式(1)及び(a)の両方の関係を満たす実施例28乃至32の血液透析濾過器を用いて、前述の血液透析濾過条件における圧力損失の評価を行った。その結果を表9に示す。
実施例28の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が137mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が16.7mmHgであった。
実施例29の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が137mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が16.2mmHgであった。
すなわち、筒状容器が、その内周面直径が、前記透析液入口から透析液出口に向けて、長手方向に一旦減少してから増加する形状を有するものである場合、内周面直径が最小になる位置が透析液入口と透析液出口の中間より透析液入口側にある、すなわち、長手方向に非対称な形状である場合(血液透析濾過器39)には、内周面直径が最小になる位置が透析液入口と透析液出口の中間に位置する、すなわち、長手方向に対称な形状である場合(血液透析濾過38)より、透析液側の圧力損失を低下させた。
実施例30の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が135mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が19.8mmHgであった。
実施例31の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が135mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が18.8mmHgであった。
実施例32の血液透析濾過器では、血液側の圧力損失の初期値が135mmHgで、透析液側の圧力損失の初期値が18.6mmHgであった。
すなわち、筒状容器が、その内周面直径が、前記透析液入口から透析液出口に向けて、長手方向に一旦減少してから増加する形状を有するものである場合、内周面直径が最小になる位置が透析液入口と透析液出口の中間より透析液入口側にある、すなわち、長手方向に非対称な形状である場合(血液透析濾過器41)には、内周面直径が最小になる位置が透析液入口と透析液出口の中間に位置する、すなわち、長手方向に対称な形状である場合(血液透析濾過40)より、透析液側の圧力損失を低下させた。
本発明の血液透析濾過器は、各種血液透析濾過療法に使用できる。
本願は、2014年12月25日に日本国特許庁に出願された日本特許出願(特願2014−262758)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

Claims (14)

  1. 筒状容器と、該筒状容器内部に充填された中空糸膜の束とを含む血液透析濾過器であって、
    前記中空糸膜の両端部が、硬化性樹脂により前記筒状容器両端部にポッティング加工されていると共に、前記筒状容器の両端部において開口端面となっており、
    前記中空糸膜が、クリンプ形状を付与されており、
    前記筒状容器内の前記中空糸膜束の充填率F(%)が、53%以上63%以下であり、 前記中空糸膜の両開口端面間の距離L(mm)が、325mm以下であり、
    前記中空糸膜束の有効膜面積A(m)と、前記中空糸膜束の開口端面の開口率X(%)とが、下記式(1)
    18+2×A<X<28+2×A (1)
    を満たす、血液透析濾過器。
  2. 筒状容器と、該筒状容器内部に充填された中空糸膜の束とを含む血液透析濾過器であって、
    前記中空糸膜の両端部が、硬化性樹脂により前記筒状容器両端部にポッティング加工されていると共に、前記筒状容器の両端部において開口端面となっており、
    前記中空糸膜が、クリンプ形状を付与されており、
    前記筒状容器内の前記中空糸膜束の充填率F(%)が、53%以上63%以下であり、 前記中空糸膜の両開口端面間の距離L(mm)が、325mm以下であり、
    前記中空糸膜束の充填率F(%)と、前記硬化性樹脂の端面の血液流路部の開口率Y(%)とが、下記式(a)
    6.4+0.2×F<Y<14.4+0.2×F (a)
    を満たす、血液透析濾過器。
  3. 有効膜面積Aが1.6m以上である、請求項1又は2に記載の血液透析濾過器。
  4. 前記中空糸膜の内径Bが195μm以上205μm以下である、請求項1乃至3のいずれかに記載の血液透析濾過器。
  5. 前記中空糸膜束の両開口端面間の距離をL(mm)、前記筒状容器の内径をD(mm)としたときのL/D比が5.5以上9.0以下である、請求項1乃至4のいずれかに記載の血液透析濾過器。
  6. 前記筒状容器が、透析液入口及び透析液出口を有し、
    前記筒状容器の内周面直径が、透析液入口から透析液出口に向かって長手方向に増加する部分を有する、請求項1乃至5のいずれかに記載の血液透析濾過器。
  7. 前記筒状容器が、透析液入口及び透析液出口を有し、
    前記筒状容器の内周面直径が、透析液入口から透析液出口に向かって長手方向に減少する部分を有する、請求項1乃至6のいずれかに記載の血液透析濾過器。
  8. 前記筒状容器の内周面直径が、前記透析液入口から透析液出口に向かって長手方向に一旦減少してから増加している、請求項1乃至7のいずれかに記載の血液透析濾過器。
  9. 前記筒状容器の透析液出口側の内周面直径の長手方向の平均テーパaが、0.7〜1.5%である、請求項1乃至8のいずれかに記載の血液透析濾過器。
  10. 前記筒状容器の内周面直径が最小である位置が、前記透析液入口と前記透析液出口の中間より前記透析液入口側にある、請求項6乃至9のいずれかに記載の血液透析濾過器。
  11. 前記筒状容器の胴部の長さL3に対する、胴部の透析液出口側の端から内周面直径が最小であるところまでの長さL2の比(L2/L3)が、0.5〜0.99である、請求項8乃至10のいずれかに記載の血液透析濾過器。
  12. 前記筒状容器が、さらに、血液入口及び血液出口を有し、長手方向に関して、前記血液出口が前記透析液入口側に、前記血液入口が前記透析液出口側に設けられている、請求項6乃至11のいずれかに記載の血液透析濾過器。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の血液透析濾過器、該血液透析濾過器に接続された血液流路及び透析液供給流路、並びに、該透析液供給流路から分岐した置換液供給流路を有し、
    前記置換液供給流路が、前記血液透析濾過器の血液入口の上流及び/又は血液出口の下流で血液流路と接続している、血液透析濾過用装置。
  14. 前記血液透析濾過器に前記血液流路を介して血液を流通せしめるための血液ポンプと、
    前記血液透析濾過器に前記透析液供給流路を介して透析液を供給するための透析液の供給ポンプと、
    前記置換液供給流路を介して置換液を前記血液流路に送液するための置換液ポンプと、を有する、請求項13に記載の血液透析濾過用装置。
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