JPH08192031A - 透析器 - Google Patents

透析器

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JPH08192031A
JPH08192031A JP7226841A JP22684195A JPH08192031A JP H08192031 A JPH08192031 A JP H08192031A JP 7226841 A JP7226841 A JP 7226841A JP 22684195 A JP22684195 A JP 22684195A JP H08192031 A JPH08192031 A JP H08192031A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】専用の装置を必要とせずに、簡単な構成で大量
液置換の血液透析が可能な透析器提供する。 【解決手段】中空糸膜の束4を含む筒状ハウジング3を
有する透析器であり、体液が流れる第1の流路6と透析
液が流れる第2の流路7が、中空糸膜を隔てて形成され
ており、中空糸膜41を介して透析および限外濾過を行
うもので、透析液が流れる第2の流路6の略中央部の中
空糸膜の束4と筒状本体31内面との間および隣接する
中空糸膜41同士の間隙に、透析液膨潤性の狭窄部形成
材料を介挿することにより狭窄部8が設けられており、
狭窄部8の透析液上流側と下流側とで圧力差を生じさせ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透析器に関するも
のである。詳しく述べると、例えば血液浄化療法におい
て使用される中空糸膜型透析器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】血液浄化療法において、血液と透析液と
の間で大量液置換をする方法としては、血液透析濾過
法、オンライン血液透析濾過法(Henderson,L.W.et al:
Trans.Am.Soc.Artif.Intern.Organs 24 465-467(197
8))およびプッシュアンドプル血液透析濾過法(Usuda,
M.et al:Trans.Am.Soc.Artif.Intern.Organs 28 24-27
(1982))が知られている。
【0003】前記血液透析濾過法において大量液置換を
行うには、透析液の他に大量のパイロジェンフリーの置
換液を必要とするが、この置換液の作製には手間と時間
がかかり、また、置換液は高価であるため、コストも高
い。
【0004】一方、前記オンライン血液透析濾過法およ
び前記プッシュアンドプル血液透析濾過法では、透析液
を置換液として用いるので、上記欠点は生じない。しか
しながら、オンライン血液透析濾過法では、透析液回路
から透析液の一部を取り出し、これを血液体外循環回路
中に供給するための専用の装置を必要とし、また、プッ
シュアンドプル血液透析濾過法では、血液と透析液との
限外濾過の方向を経時的に変更するために、透析液回路
の途中に、正転/逆転可能なポンプと透析液貯留容器と
を有する透析液供給・回収ラインを分岐して設ける必要
がある。従って、いずれの場合にも、別途に専用の装置
を付加する必要があり、回路構成が複雑となるという欠
点がある。
【0005】他方、筒体の内部に多数の毛細管が血液の
流通口に連絡されて集束状態で収められ、上記筒体の内
径はこの筒体の略中央部において他の部分よりも径小に
狭められ、筒体内の毛細管の集束状態が、筒体の内径が
径小に狭められた部位において他の部位より密にされた
透析器(実公昭56−22911号)が知られている。
【0006】しかしながら、このように筒状体の内径が
縮径されているということは、中空糸膜の集束の外周部
が縮径部を構成する硬い筒状体の突条で押圧されること
になるので、該集束外周部付近の中空糸膜が歪み、ま
た、該集束の芯部では充填率が変わらない、すなわち、
中空糸膜同士の間隙が変わらないという欠点があった。
【0007】また、前記縮径部のために中空糸膜の集束
の筒状体への挿入が困難なため組付作業に長時間を要
し、コストアップとなるという欠点もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、新規な透析器を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、専用の装置を必要と
せずに、簡単な構成で大量液置換の血液透析が可能な透
析器提供することにある。
【0010】本発明のさらに他の目的は、組付が簡単な
ため製造の容易な透析器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記諸目的は、筒状のハ
ウジング内に、中空糸膜の束と、該中空糸膜で隔てられ
た第1の流路および第2の流路を有し、該中空糸膜を介
して該第1の流路を流れる体液と、該第2の流路を流れ
る透析液との間で透析および限外濾過を行う透析器であ
って、透析液膨潤性を有する材料を用いて該第2の流路
の途中に狭窄部を設け、該狭窄部の透析液上流側と下流
側とで該透析液に圧力差が生じるように構成されてなる
透析器により達成される。
【0012】本発明はまた、該狭窄部の透析液上流で
は、該第2の流路を流れる透析液の圧力は、該第1の流
路を流れる体液の圧力より高く、かつ該狭窄部の透析液
下流側では、該第2の流路を流れる透析液の圧力は、該
第1の流路を流れる体液の圧力より低くなるように設定
されてなる前記透析器である。本発明はさらに、該狭窄
部は、該中空糸膜の束の外周部と該ハウジングの内面と
の間に狭窄部形成部材を介挿することにより形成されて
なる前記透析器である。本発明は、該狭窄部は該中空糸
膜同士の間隙に狭窄部形成部材を介挿することにより形
成されてなる前記透析器である。本発明はまた、該透析
液膨潤性を有する材料は、その含透析液率が10%以上
のものである前記透析器である。本発明はさらに、該第
1の流路を流れる体液からの除水量を調節する除水コン
トロール手段を有してなる前記透析器である。本発明は
さらに、該狭窄部形成部材が透析液膨潤性である前記透
析器である。本発明はまた、該中空糸膜の狭窄部におけ
る充填率が狭窄部以外における充填率に対して105か
ら200%である前記透析器である。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明の透析器を図面を参照
しつつ説明する。
【0014】図1は、本発明の透析器を含む血液体外循
環回路の構成例を模式的に示す回路構成図である。同図
に示すように、血液体外循環回路10は、脱血ライン1
1Aと透析器1と、返血ライン11Bと、除水コントロ
ール手段17とを有している。
【0015】脱血ライン11Aは、チューブ12と、該
チューブ12の途中に設置された送血用のポンプ13お
よび除泡用のチャンバー14で構成されており、脱血ラ
イン11Aの一端は、針管を介して患者の動脈に接続さ
れ、他端は、透析器1の血液流入口34に接続されてい
る。
【0016】また、返血ライン11Bは、チューブ15
と、該チューブ15の途中に設置された除泡用のチャン
バー16とで構成されており、返血ライン11Bの一端
は、針管を介して患者の静脈に接続されている。
【0017】除水コントロール手段17は、一端が透析
器1の透析液流入口36に接続されたチューブ18と、
一端が透析器1の透析液流出口37に接続されたチュー
ブ19と、透析液をチューブ18および19内にそれぞ
れ同流量でかつ反対方向に送液する複式ポンプ20と、
複式ポンプ20を迂回するようにその両端がチューブ1
9に接続されたバイパスチューブ21と、バイパスチュ
ーブ21の途中に設けられた除水ポンプ22とで構成さ
れている。
【0018】なお、前記ポンプ13としては、ローラー
ポンプが好適に使用される。
【0019】複式ポンプ20は、モーターの回転運動を
プランジャーの往復運動に変換し、逆止弁機構により透
析液および透析液排液の受入・排出を交互に行う構成の
ものである。
【0020】除水ポンプ22は、モーターの回転運動を
プランジャーの往復運動に変換し、シリンダー内の透析
液排液を一定方向に送り出す構成のものである。
【0021】次に、血液体外循環回路10の作用につい
て説明する。
【0022】ポンプ13の作動により、患者より脱血さ
れた血液は、脱血ライン11Aを流れ、一端チャンバー
14に貯留されて除泡された後、血液流入口34より透
析器1内に流入する。血液流出口35より流出した血液
は、返血ライン11Bを流れ、一端チャンバー16に貯
留されて除泡された後、患者に返血される。
【0023】一方、複式ポンプ20の作動により、図示
しない透析液貯留部より供給される透析液は、チューブ
18内を流れ、透析液流入口36より透析液1のハウジ
ング3内に導入され、ハウジング3の内部において各中
空糸膜41を介して血液との間で後述するように透析お
よび濾過が行われ、透析液流出口37より排出される。
この排出された透析液は、チューブ19を介して移送さ
れ、回収される。このとき、除水ポンプ22を所定の回
転数で作動させると、透析器1への透析液供給量と、透
析液1からの透析液回収量とに除水ポンプ22の吐出量
に相当する分の差異が生じ、この量が透析液1を通過す
る血液からの除水量となる。従って、除水ポンプ22の
回転数(吐出量)を調節することにより、除水量を調節
することができる。
【0024】図2は、本発明の透析器1の一実施態様を
示す縦断面図である。同図に示すように、透析器1は筒
状本体31と、その両端にカバー38および39により
それぞれ液密に接続、固定されたヘッダー32および3
3とで構成されるハウジング3を有する。ヘッダー32
の頂部には、血液流入口34が突出形成され、ヘッダー
33の頂部には、血液流出口35が突出形成されてい
る。また、筒状本体31のヘッダー33側の側部には、
透析液流入口36が突出形成され、筒状本体31のヘッ
ダー32側の側部には、透析液流出口37が突出成形さ
れている。
【0025】筒状本体31、ヘッダー32、および3
3、およびカバー38、39は、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリメチルメ
タクリレート、アクリル系樹脂、硬質ポリ塩化ビニル、
スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、ポリスチレン等の
各種硬質樹脂で構成されており、内部の視認性を確保す
るために、透明または半透明であるのが好ましい。ま
た、血液の入側と出側の区別を容易にするために、ヘッ
ダー32とカバー33を異なる色に着色してもよい。
【0026】ハウジング3内には、そのほぼ全長にわた
り、中空糸膜41の束4が収納されている。この場合、
束4を構成する中空糸膜41は、例えば、100〜7
0,000本程度であり、各中空糸膜41は、ハウジン
グ3の長手方向に沿って並列的にかつ相互に離間して配
置されている。
【0027】中空糸膜41としては、例えば、再生セル
ロース、セルロース誘導体、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフ
ィン、ポリスルフォン、ポリアクリロニトリル、ポリア
ミド、ポリイミド、ポリエーテルナイロン、シリコー
ン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル系ポリ
マーアロイで構成されるものが挙げられる。
【0028】また、全中空糸膜41の有効膜面積は、特
に限定されないが、好ましくは、100cm2〜6.0m2
程度、より好ましくは、0.2〜2.0m2程度とされ
る。各中空糸膜41の両端部は、それぞれ、筒状本体3
1の端部において、中空糸膜41の端部開口が閉塞され
ない状態で、隔壁51および52により液密に支持固定
されている。
【0029】隔壁51および52は、例えばポリウレタ
ン、シリコーン、エポキシ樹脂のようなポッティング材
で構成され、中空糸膜41の束4の存在下で、液状のポ
ッティング材を遠心注入法により筒状本体31の両端部
に注入し、硬化させることにより形成される。
【0030】ヘッダー32と隔壁51とで囲まれる空間
には、血液流入室61が形成され、ヘッダー33と隔壁
52とで囲まれる空間には、血液流出室62が形成され
ている。各中空糸膜41の内腔(中空部)には、血液が
流れる第1の流路(血液流路)6が形成されており、該
第1の流路6の両端は、それぞれ、前記血液流入室61
および血液流出室62に連通している。
【0031】また、ハウジング3の筒状本体31と、両
隔壁51および52とで囲まれる空間において、中空糸
膜41の束4と筒状本体31の内周面との間隙および隣
接する中空糸膜41同士の間隙には、透析液が流れる第
2の流路(透析液流路)7が形成されている。すなわ
ち、前記第1の流路6と第2の流路7とは、各中空糸膜
41で隔てられている。第2の流路7の上流側は、透析
液入口36に連通し、下流側は、透析液出口37に連通
している。
【0032】このような構成により、血液流入口34か
ら血液流入室61に流入した血液は、第1の流路6を流
れた後、血液流出室62に集められ、血液流出口35か
ら流出し、一方、透析液流入口36から流入した透析液
は、第2の流路7を前記血液の流れとは反対方向に流れ
(カウンターフロー)、透析液流出口37より流出す
る。
【0033】第2の流路7の途中には、該流路の横断面
積が減少する狭窄部8が設けられており、該狭窄部8よ
り透析液上流側71と透析液下流側72とで第2の流路
7を流れる透析液の圧力に所望の差を生じるよう構成さ
れている。
【0034】図3は、第1の流路6を流れる血液および
第2の流路7を流れる透析液の圧力分布を示すグラフで
ある。同図に示すように、第1の流路6を流れる血液
は、その上流から下流に向けてその圧力がほぼ直線的に
減少し、一方、第2の流路7を流れる透析液の圧力は、
狭窄部8より透析液上流側71では、第1の流路6の対
応する部位における血液の圧力より高くなり、狭窄部8
より透析液下流側72では、第1の流路6の対応する部
位における血液の圧力より低くなる。
【0035】従って、第1の流路6を流れる血液は、ま
ず透析液下流側72において、各中空糸膜41を介して
透析(溶質の拡散)および限外濾過(除水)がなされ、
次いで透析液上流側71において、各中空糸膜41を介
して透析液側から血液側への逆方向の限外濾過(補液)
が行われる。
【0036】このように、透析液上流側71、すなわち
血液の下流側において補液を行うので、血液の上流側に
おいて血液側から透析液側への濾過量を増大させること
ができ、よって、血液と透析液との大量液置換が可能と
なる。しかも、このような大量液置換を、単一の透析器
1でかつ別途設けられた専用の装置等を用いることなく
行うことができる。
【0037】なお、この場合、透析器1における限外濾
過率(純水濾過係数)は、水流量200ml/minのときに
20ml/m2・hr・mmHg以上であるのが好ましく、水流量3
00ml/minのときに30ml/m2・hr・mmHg以上であるのが
より好ましい。
【0038】このような狭窄部8は、例えば、中空糸膜
41の束4の外周とハウジング3の筒状本体31の内面
との間に狭窄部形成部材81を介挿することにより形成
されるか、または、中空糸膜41同士の間隙に狭窄部形
成部材81を介挿(充填)することにより形成される。
また、これらの両方を併用してもよい。
【0039】中空糸膜41同士の間隙に狭窄部形成部材
81を介挿する場合、束4の横断面方向における狭窄部
形成部材81の分布は、均一でも不均一(例えば、束4
の中心部が密、外周部が粗、あるいはその反対)でもよ
い。
【0040】これらの場合において使用し得る狭窄部形
成部材81としては、例えば、(架橋)ポリアクリル酸
塩または(架橋)アクリル酸−アクリル酸塩共重合体
(例えば、株式会社日本触媒製AQUALIC、荒川化
学工業株式会社製ARASORB、花王株式会社製WO
NDERGEL、製鉄化学工業株式会社製AQUAKE
EP、Dow Chemical社製D.W.A.
L.、National Starch社製PARMA
SORB、Stockausen社製FAVOR等)、
イソブチレン−マレイン酸共重合体(例えば、クラレ・
イソブチン株式会社製KI Gel)、デンプン−アク
リル酸グラフト共重合体またはそのケン化物(例えば、
三洋化成工業株式会社製SUNWET、Grain P
rocessing社製GPC、Henkel社製SG
P、Super Absorbent社製Magic W
ater Gel、Unilever社製LYOGEL
等)、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体ケン化
物(例えば、住友化学工業株式会社製SUMIKAGE
L)、酢酸ビニル−不飽和ジカルボン酸共重合体(例え
ば、日本合成化学工業製GP)、カルボキシメチルセル
ロース(例えば、Buckeye Cellulose
社製CLD、Enka社製AKUCELL等)、アクリ
ロニトリル繊維内芯とアクリル酸塩共重合体外層との複
合繊維(例えば東洋紡績株式会社製LANSEAL)等
がある。
【0041】これらのうち、超吸水繊維であるアクリロ
ニトリル繊維内芯とアクリル酸塩共重合体外層との複合
繊維が最も好ましい。この超吸水繊維については東洋紡
績株式会社のカタログ「超吸水性繊維ランシールF」に
開示されている。
【0042】狭窄部形成部材81として樹脂を用いる場
合、束4の外周と筒状本体31の内面との間や中空糸膜
41同士の間隙に部分的に樹脂を充填することにより狭
窄部8を形成することができ、狭窄部形成部材81とし
て繊維を用いる場合、束4の外周に繊維またはその集合
体を巻き付けたり、中空糸膜41の間隙に繊維またはそ
の集合体を編み込むことにより狭窄部8を形成すること
ができる。また、繊維にさらに樹脂を含浸、固定させて
もよい。
【0043】さらに、束4を複数に分割し、その分割束
毎に前記と同様にして狭窄部形成部材81を設置し、狭
窄部8を構成してもよい。
【0044】しかして、本発明による透析器において
は、該中空糸膜の狭窄部における充填率は、狭窄部以外
における充填率に対して105〜200%、好ましくは
120〜180%である。すなわち105%未満では、
狭窄部の上流側と下流側との圧力差が小さいため、液置
換効果を得ることが困難である。また、200%を越え
ると中空糸膜がつぶれてしまう可能性がある。
【0045】なお、前記狭窄部形成部材81としては、
作製上の理由等から、透析液膨潤性(含透析液率)を有
する材料を用いるのが好ましく、さらにこれらの材料の
含透析液率は10重量%以上、好ましくは10〜2,6
00重量%、より好ましくは50〜2,000重量%で
ある。透析器内において透析液膨潤性材料に吸収される
のは水ではなく透析液である。透析液は多種のものが知
られている。異なる種類の透析液は、含透析液率が異な
る。透析液膨潤性材料の含透析液率は溶液のイオン強度
に影響を受けるが、通常使用されている透析液の1価お
よび2価イオンの濃度の差は僅かであるので、透析液が
代わっても重量増加率の違いは少ない。
【0046】代表的な透析液の組成を表1に示す。
【0047】使用する透析液膨潤性材料の量と含透析液
率との関係は以下の式により表される。
【0048】
【数1】
【0049】但し、ρは透析液の密度、Dhはハウジン
グ内径、D0は中空糸膜外径、Nは中空糸膜本数、ιは
狭窄部長さ、Hは含透析液率[(M'−m')/m']×1
00、M'は吸透析液時の透析液膨潤性材料の重量、m'
は透析液膨潤性材料の乾燥時の重量、mは透析液膨潤性
材料の重量である。
【0050】なお、狭窄部長さιとモジュール有効長さ
Lとの関係は、次のとおりである。
【0051】ι/L ≦ 1/3 また、透析液膨潤性材料の編み込みおよび塗布方法は、
つぎのとおりである。 (a)透析液膨潤性材料の編み込み方法 中空糸膜を1〜数十本程度の束の縦糸もしくは横糸と
し、透析液膨潤性繊維を横糸もしくは縦糸として、中空
糸膜中央部を一定の幅(中空糸膜有効長の1/3以下の
長さ)で織り込む。中空糸膜の中央部がすだれ状に編み
込まれた状態にある透析液膨潤性繊維の片端を内側に巻
き込み、すだれを巻き込むようにして中空糸膜の束を得
る。
【0052】(b)膨潤樹脂の塗布方法 中空糸膜を1〜数十本程度の束とし、該中空糸膜の束を
一方向に拡げ、中空糸膜中央部の一定の幅(中空糸膜有
効長の1/3以下の長さ)で透析液膨潤性樹脂を塗布す
る。透析液膨潤性樹脂が乾燥または硬化した状態で透析
液膨潤性樹脂の片端を内側に巻き込み、すだれを巻き込
むようにして中空糸膜の束を得る。
【0053】狭窄部8を介して透析液上流側71と透析
液下流側72における透析液の圧力差(圧力損失)の平
均値は、10〜100mmHg程度が好ましく、30〜70
mmHg程度がより好ましい。これにより前述したような血
液と透析液との大量液置換が効率的に行われる。このよ
うな圧力差を得るように狭窄部8の狭窄部形成部材81
の構成材料、配設密度、設置面積等を適宜調整する。
【0054】第2の流路における狭窄部8の形成位置は
特に限定されないが、透析液上流側71の流路長と透析
液下流側72の流路長との比が2:1〜1:2程度であ
るのが好ましい。これにより前述したような血液と透析
液との大量液置換が効率的に行われる。なお、図示の構
成例では狭窄部8は第2の流路の長手方向中央部に形成
され透析液上流側71の流路長と透析液下流側72の流
路長とがほぼ等しく設定されている。
【0055】なお、本発明において狭窄部8の構成、形
成方法、特性等は前述したものに限定されず、狭窄部の
透析液上流側と透析液下流側とで透析液の圧力に差を生
じるようなものであればいかなるものでもよい。
【0056】また、上記実施例では透析器1により血液
の処理を行っているが、処理する体液は例えば血漿のよ
うな血液成分であってもよい。
【0057】以下、本発明の透析器を実施例を挙げて詳
述する。
【0058】
【実施例1】外径280μm及び内径200μmのポリス
ルホン中空糸膜約5,000本の束(有効膜面積0.5
m2)を用意し、その長手方向中央部の外周にアクリロニ
トリル繊維内層とアクリル酸塩共重合体外層との複合繊
維よりなる吸透析液性繊維(東洋紡績株式会社製LAN
SEAL F)(含透析液率1,963%)を長さ2c
mにわたって2g巻き付けた。ついで、この中空糸膜の
束を、有効長さ175mm、かつ内径30mmで透析液
流入口および流出口付きのポリカーボネート製の筒状本
体に吸透析液性繊維と筒状本体との間に隙間が生じない
ように挿入した。
【0059】次に筒状本体内に挿入された各中空糸膜の
両端部にポリウレタンポッティング剤を注入、硬化して
各中空糸膜を固定し、その両端をスライスして各中空糸
膜を開口させた。筒状本体の両端部に、それぞれ、血液
流入口付きカバーおよび血液流出口付きカバーを装着
し、これらを融着により液密に固定して、図2に示す構
造の透析器を得た。
【0060】
【比較例1】実施例1と同様のポリスルホン中空糸膜約
5,000本の束(有効膜面積0.5m2)を透析液流入
口および流出口付きの筒状本体内に挿入し、ついで筒状
本体内に挿入された各中空糸膜の両端部にポッティング
剤を注入、硬化して各中空糸膜を固定し、その両端をス
ライスして各中空糸膜を開口させた。筒状本体の両端部
に、それぞれ、血液流入口付きカバーおよび血液流出口
付きカバーを装着し、これらを融着により液密に固定し
て、透析器を得た。
【0061】筒状本体の有効長および内径はそれぞれ1
75mmおよび30mmとした。
【0062】
【実施例2】実施例1と同様のポリスルホン中空糸膜約
11,000本の束(有効膜面積1.6m2)を用意し、
その長手方向中央部の外周に実施例1と同様の吸透析液
性繊維(含透析液率1,963%)を長さ2cmにわた
って2g巻き付け、この中空糸膜の束を、吸透析液性繊
維と筒状本体内面との間に隙間が生じないように、透析
液流入口および流出口付きの筒状本体に挿入した。
【0063】次に筒状本体内に挿入された各中空糸膜の
両端部にポッティング剤を注入、硬化して各中空糸膜を
固定し、その両端をスライスして各中空糸膜を開口させ
た。筒状本体の両端部に、それぞれ、血液流入口付きカ
バーおよび血液流出口付きカバーを装着し、これらを融
着により液密に固定して、図2に示す構造の透析器を得
た。
【0064】筒状本体の有効長および内径は、それぞれ
235mmおよび39mmとした。
【0065】
【比較例2】公知文献(村山憲一ほか:腎と透析Vo
l.34 別冊ハイパフォーマンスメンブレン’93.
p117(1993))に記載されたオンライン透析療
法(前希釈法)の結果を引用した。その結果を表2に示
す。なお、透析器の有効膜面積は実施例2と同様の1.
6m2である。
【0066】比較例2での除去溶質であるβ2ミクログ
ロブリンの分子量は、11,800であり、前記チトク
ロームCの分子量12,400と近いことから、性能が
同一の透析濾過モジュールならば、ほぼ同一のクリアラ
ンス値を示すと考えられる。
【0067】
【実施例3】外径335μm及び内径215μmのポリア
ミド中空糸膜約4,000本の束(有効膜面積0.4m
2)を用意し、その長手方向中央部の外周に実施例1と
同様の吸透析液性繊維(含透析液率1,963%)を長
さ2cmにわたって2g巻き付け、この中空糸膜の束
を、吸透析液性繊維と筒状本体内面との間に隙間が生じ
ないように、透析液流入口および流出口付きの筒状本体
に挿入した。
【0068】次に筒状本体内に挿入された各中空糸膜の
両端部にポッティング剤を注入、硬化して各中空糸膜を
固定し、その両端をスライスして各中空糸膜を開口させ
た。筒状本体の両端部に、それぞれ、血液流入口付きカ
バーおよび血液流出口付きカバーを装着し、これらを融
着により液密に固定して、図2に示す構造の透析器を得
た。
【0069】筒状本体の有効長および内径は、それぞれ
175mmおよび30mmとした。
【0070】
【比較例3】ポリアミド中空糸膜約4,000本の束
(有効膜面積0.4m2)を、透析液流入口および流出口
付きの筒状本体内に挿入し、ついで筒状本体内に挿入さ
れた各中空糸膜の両端部にポッティング剤を注入、硬化
して各中空糸膜を固定し、その両端をスライスして各中
空糸膜を開口させた。筒状本体の両端部に、それぞれ、
血液流入口付きカバーおよび血液流出口付きカバーを装
着し、これらを融着により液密に固定して、透析器を得
た。
【0071】筒状本体の有効長および内径はそれぞれ1
75mmおよび30mmとした。
【0072】
【実施例4】実施例3と同様のポリアミド中空糸膜約
6,000本の束(有効膜面積0.7m2)を用意し、そ
の長手方向中央部の外周にセルロース樹脂(含透析液率
50%)を幅1.5cmにわたって3g塗布、乾燥し、
この中空糸膜の束を、透析液流入口および流出口付きの
筒状本体に挿入した。
【0073】次に筒状本体内に挿入された各中空糸膜の
両端部にポッティング剤を注入、硬化して各中空糸膜を
固定し、その両端をスライスして各中空糸膜を開口させ
た。筒状本体の両端部に、それぞれ、血液流入口付きカ
バーおよび血液流出口付きカバーを装着し、これらを融
着により液密に固定して、図2に示す構造の透析器を得
た。
【0074】筒状本体の有効長および内径は、それぞれ
175mmおよび30mmとした。
【0075】
【比較例4】ポリアミド中空糸膜約6,000本の束
(有効膜面積0.7m2)を、透析液流入口および流出口
付きの筒状本体に挿入し、ついで、筒状本体内に挿入さ
れた各中空糸膜の両端部にポッティング剤を注入、硬化
して各中空糸膜を固定し、その両端をスライスして各中
空糸膜を開口させた。筒状本体の両端部に、それぞれ、
血液流入口付きカバーおよび血液流出口付きカバーを装
着し、これらを融着により液密に固定して、透析器を得
た。
【0076】筒状本体の有効長および内径は、それぞれ
175mmおよび30mmとした。
【0077】
【実施例5】外径305μm及び内径245μmのポリア
クリロニトリル中空糸膜約4,500本の束(有効膜面
積0.6m2)を用意し、その長手方向中央部の外周にウ
レタン樹脂(含透析液率10%)を層状に形成するとと
もにその内側部分に同ウレタン樹脂を中空糸膜同士間隙
に1cmにわたって3g部分的に充填した。この中空糸
膜の束を、ウレタン樹脂の層と筒状本体内面との隙間が
小さくなるように、透析液流入口および流出口付きの筒
状本体に挿入した。
【0078】次に筒状本体内に挿入された各中空糸膜の
両端部にポッティング剤を注入、硬化して各中空糸膜を
固定し、その両端をスライスして各中空糸膜を開口させ
た。筒状本体の両端部に、それぞれ、血液流入口付きカ
バーおよび血液流出口付きカバーを装着し、これらを融
着により液密に固定して、図2に示す構造の透析器を得
た。
【0079】筒状本体の有効長および内径は、それぞれ
175mmおよび30mmとした。
【0080】
【比較例5】実施例5と同様のポリアクリロニトリル中
空糸膜約4,500本の束(有効膜面積0.6■)を、
透析液流入口および流出口付きの筒状本体に挿入し、つ
いで、筒状本体内に挿入された各中空糸膜の両端部にポ
ッティング剤を注入、硬化して各中空糸膜を固定し、そ
の両端をスライスして各中空糸膜を開口させた。筒状本
体の両端部に、それぞれ、血液流入口付きカバーおよび
血液流出口付きカバーを装着し、これらを融着により液
密に固定して、透析器を得た。
【0081】筒状本体の有効長および内径は、それぞれ
175mmおよび30mmとした。
【0082】
【実施例6】実施例1から5および比較例1および3か
ら5の透析器をそれぞれ図1に示す血液体外循環回路に
組み込み日本人工臓器学会で定める人工腎臓性能評価基
準に準じて、チトクロームC(分子量=12,400)
による透析実験をin vitor系で行った。
【0083】なお、血液側の溶液としては、グリセリン
40%の透析液溶液を用いた。また、除水量(濾過流
量)10ml/minとした。また、透析液の流通の結
果、吸液繊維あるいは透析液膨潤性材料は膨潤し、前記
吸透析液繊維巻き付け部または透析液膨潤性材料塗布部
において狭窄部が形成された。実験結果を表2に示す。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】表2に示すように、実施例1の透析器を用
いた場合、チトクロームCのクリアランス値(血液側溶
液200ml中、チトクロームCの濃度が0となった血
液側溶液量)が比較例1のそれに比べ11ml/mim
高く、著しい性能の向上が認められた。
【0087】表2に示すように、比較例2に比べ、実施
例2の透析器を用いた場合には、クリアランス値が高
く、よって、実施例2の透析器によれば、前希釈のため
の専用の装置を用いなくても、通常透析法での除水コン
トロールを行うだけで、高除去性能の透析療法が可能で
あることが確認された。
【0088】表2に示すように、実施例3の透析器を用
いた場合、チトクロームCのクリアランス値が比較例3
のそれに比べ4倍以上を示しており、著しい性能の向上
が認められた。
【0089】表2に示すように、実施例4の透析器を用
いた場合、チトクロームCのクリアランス値が比較例4
のそれに比べ4ml/min高く、性能の向上が認めら
れた。
【0090】表2に示すように、実施例5の透析器を用
いた場合、チトクロームCのクリアランス値が比較例5
のそれに比べ12ml/min高く、著しい性能の向上
が認められた。
【0091】
【実施例7】ポリアミド膜約6,000本、中空糸膜外
径335μm、膜面積0.7m2、UFR=62.9ml/m
2・hr・mmHgに、実施例1と同様の吸透析液性の透析液膨
潤性繊維(含透析液率1,953%)を2cmにわたっ
て2gを巻き付け、有効長175mm、内径32mmの
透析液流入口および流出口付きの筒状本体に挿入した。
【0092】次に、筒状本体内に挿入された各中空糸膜
の両端部にポッティング材を注入、硬化して各中空糸膜
を固定し、その両端をスライスして各中空糸膜を開口さ
せた。筒状本体の両端部に、それぞれ、血液流入口付き
カバーおよび血液流出口付きカバーを装着し、これらを
融着により液密に固定して、図2に示す透析器を得た。
【0093】
【比較例6】実施例7と同様の中空糸膜を用い、中央部
に狭窄部を有する透析液流入口および流出口をそなえた
筒状本体(狭窄部内径29.5mm狭窄部幅2cm、狭
窄部以外の内径32mm、ゆうこうちょう175mm)
に挿入し、実施例7と同様にして透析液を得た。
【0094】
【実施例8】実施例7、比較例6の透析器をそれぞれ図
1に示す血液体外循環回路に組み込み日本人工臓器学会
で定める人工腎臓性能評価基準に準じて、β2−ミクロ
グロブリン(β2−MG,分子量 11,800)によ
る透析実験をin vitor系で行った。
【0095】なお、血液側の溶液としては、ヒト血清
(総タンパク濃度6.5g/dl)を用いた。また、除
水量(濾過流量)10ml/minとした。その結果を
表3に示す。
【0096】
【表3】
【0097】
【実施例9】実施例1と同様のポリスルフォン膜約1
0,000本、中空糸膜外径280μm、膜面積1.5
m2、UFR=46.0ml/m2・hr・mmHgに、実施例1と同
様の吸透析液性の透析液膨潤性繊維(含透析液率1,9
53%)を2cmにわたって2gを巻き付け、有効長2
35mm、内径32mmの透析液流入口および流出口付
きの筒状本体に挿入した。
【0098】次に、筒状本体内に挿入された各中空糸膜
の両端部にポッティング材を注入、硬化して各中空糸膜
を固定し、その両端をスライスして各中空糸膜を開口さ
せた。筒状本体の両端部に、それぞれ、血液流入口付き
カバーおよび血液流出口付きカバーを装着し、これらを
融着により液密に固定して、図2に示す透析器を得た。
【0099】実施例9の透析器2本を用意し、一方は図
1に示す向流の血液体外循環回路に組み込み、他方は透
析液を並流として血液体外循環回路に組み込み、日本人
工臓器学会で定める人工腎臓性能評価基準に準じて、β
2−ミクログロブリン(β2−MG,分子量 11,80
0)による透析実験をin vitor系で行った。
【0100】なお、血液側の溶液としては、ヘパリン化
牛血液(ヘマトクリット30%、総タンパク濃度6.5
g/dlに生理食塩液にて調製、β2−MG添加)を用
いた。また、除水量(濾過流量)10ml/minとし
た。その結果を表4に示す。
【0101】
【表4】
【0102】並流においてもほぼ同様の結果が得られ
た。
【0103】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の透析器によ
れば、透析液が流れる第2の流路の途中に狭窄部を設
け、該狭窄部の透析液上流側と下流側とで透析液の圧力
に所定の差を生じるように構成したことにより、別途設
けられた専用の装置等を用いることなく、単一の透析器
で、処理する体液と透析液との間で大量の液置換をおこ
なうことができ、透析、濾過の性能が向上する。
【0104】特に、狭窄部の透析液上流側では、第2の
流路を流れる透析液の圧力は、第1の流路を流れる体液
の圧力より高く、狭窄部の透析液下流側では、第2の流
路を流れる透析液の圧力は、第1の流路を流れる体液の
圧力より低くなるように設定されている場合には、1つ
の透析器内において狭窄部の前後で、体液と透析液の一
方から他方への濾過とその逆方向の濾過とが行われるた
め、前記大量液置換が効率的に行われ、透析、濾過性能
の向上が著しい。
【0105】また、狭窄部を中空糸膜の束の外周とハウ
ジングの内面との間や中空糸膜同士の間隙に狭窄部形成
部材を介挿することにより形成する場合には、その形成
が容易であり、また、上記の圧力特性を安定的に得易
い。
【0106】また、狭窄部形成部材を、透析液膨潤性を
有する材料、特にその含透析液率が10%以上の材料で
構成した場合には、中空糸膜の束をハウジング内に挿入
し易く、使用時に透析液が流れることにより、狭窄部が
膨潤するのでハウジングに密着させることができる。
【0107】また、第1の流路を流れる体液からの除水
量を調節する除水コントロール手段を組み合わせた場合
には、上記の圧力特性や除水量を奨励に応じて適正に設
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透析器を含む血液体外循環回路の構成
例を示す回路構成図である。
【図2】本発明による透析器の一実施態様を示す縦断面
図である。
【図3】透析器内部の圧力分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1 透析器 3 ハウジング 31 筒状本体 32、33 ヘッダー 34 血液流入口 35 血液流出口 36 透析液流入口 37 透析液流出口 38、39 カバー 4 束 41 中空糸膜 51、52 隔壁 6 第1の流路 61 血液流入室 62 血液流出室 7 第2の流路 71 透析液上流側 72 透析液下流側 8 狭窄部 10 血液体外循環回路 11A 脱血ライン 11B 返血ライン 12 チューブ 13 ポンプ 14 チャンバー 15 チューブ 16 チャンバー 17 除水コントロール手段 18、19 チューブ 20 複式ポンプ 21 バイパスチューブ 22 除水ポンプ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のハウジング内に、中空糸膜の束
    と、該中空糸膜で隔てられた第1の流路および第2の流
    路を有し、該中空糸膜を介して該第1の流路を流れる体
    液と、該第2の流路を流れる透析液との間で透析および
    限外濾過を行う透析器であって、透析液膨潤性を有する
    材料を用いて該第2の流路の途中に狭窄部を設け、該狭
    窄部の透析液上流側と下流側とで該透析液に圧力差が生
    じるように構成されていることを特徴とする透析器。
  2. 【請求項2】 該狭窄部の透析液上流では、該第2の流
    路を流れる透析液の圧力は、該第1の流路を流れる体液
    の圧力より高く、かつ該狭窄部の透析液下流側では、該
    第2の流路を流れる透析液の圧力は、該第1の流路を流
    れる体液の圧力より低くなるように設定されていること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の透析器。
  3. 【請求項3】 該狭窄部は、該中空糸膜の束の外周部と
    該ハウジングの内面との間に狭窄部形成部材を介挿する
    ことにより形成されることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の透析器。
  4. 【請求項4】 該狭窄部は該中空糸膜同士の間隙に狭窄
    部形成部材を介挿することにより形成される特許請求の
    範囲第1項記載の透析器。
  5. 【請求項5】 該透析液膨潤性を有する材料は、その含
    透析液率が10%以上のものであることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の透析器。
  6. 【請求項6】 該第1の流路を流れる体液からの除水量
    を調節する除水コントロール手段を有することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項から第5項記載の透析器。
  7. 【請求項7】 該狭窄部形成部材が透析液膨潤性である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の透析器。
  8. 【請求項8】 該中空糸膜の狭窄部における充填率が狭
    窄部以外における充填率に対して105から200%で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の透析
    器。
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