JPWO2016103617A1 - 電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明に係る電解コンデンサの製造方法は、誘電体層が形成された陽極体に、導電性高分子と多価アルコールとを含む固体電解質層を形成する第1工程と、前記固体電解質層が形成された前記陽極体に、ヒドロキシ基を2つ以上持つオキソ酸を含む第1処理液を含浸させる第2工程と、を有することを特徴とする。

Description

本発明は、電解コンデンサの製造方法に関し、詳細には、固体電解質層を備える電解コンデンサの製造方法に関する。
電子機器のデジタル化に伴い、それに使用されるコンデンサにも小型、大容量で高周波領域における等価直列抵抗(ESR)の小さいものが求められるようになってきている。
従来、高周波領域用のコンデンサとしてはプラスチックフイルムコンデンサ、積層セラミックコンデンサ等が多用されているが、これらは比較的小容量である。
小型、大容量で低ESRのコンデンサとしては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン等の導電性高分子を陰極材として用いた電解コンデンサが有望である。例えば、誘電体層を形成した陽極箔に、陰極材として導電性高分子を含む固体電解質層を設けたコンデンサ素子が提案されている。
しかし、導電性高分子が水分と反応すると、電導性が低下し、静電容量の低下やESRの増大等が生じるという問題がある。そこで、導電性高分子とともに、水溶性多価アルコールとホウ酸等のオキソ酸とを含む導電性高分子溶液を用いて固体電解質層を形成することが報告されている(特許文献1)。
また、従来、固体電解質層を設けたコンデンサにおいて、自己修復性能を高めて耐電圧を向上させるために、多価アルコールとホウ酸等とを含む電解液を使用することが行われている(特許文献2)。
国際公開第2012/137969号パンフレット 特開平11−283874号公報
しかし、固体電解質層を形成するための導電性高分子溶液、あるいは、固体電解質層と併用される電解液に、多価アルコールおよびホウ酸を添加しても、ESRの低減や静電容量の向上効果が十分ではなく、さらには、耐電圧が低下する場合がある。
本発明の第一の局面は、誘電体層が形成された陽極体に、導電性高分子と多価アルコールとを含む固体電解質層を形成する第1工程と、前記固体電解質層が形成された前記陽極体に、ヒドロキシ基を2つ以上持つオキソ酸を含む第1処理液を含浸させる第2工程と、を有する、電解コンデンサの製造方法に関する。
本発明の第二の局面は、誘電体層が形成された陽極体に、導電性高分子とヒドロキシ基を2つ以上持つオキソ酸とを含む固体電解質層を形成する第1工程と、前記固体電解質層が形成された前記陽極体に、多価アルコールを含む第3処理液を含浸させる第2工程と、を有する、電解コンデンサの製造方法に関する。
本発明によれば、ESRが低減され、静電容量が向上した電解コンデンサが得られる。
本発明の一実施形態に係る電解コンデンサの断面模式図である。 同実施形態に係るコンデンサ素子の構成を説明するための概略図である。
≪電解コンデンサ≫
図1は、本実施形態に係る電解コンデンサの断面模式図であり、図2は、同電解コンデンサが具備するコンデンサ素子の一部を展開した概略図である。
電解コンデンサは、例えば、コンデンサ素子10と、コンデンサ素子10を収容する有底ケース11と、有底ケース11の開口を塞ぐ封止部材12と、封止部材12を覆う座板13と、封止部材12から導出され、座板13を貫通するリード線14A、14Bと、各リード線とコンデンサ素子10の各電極とを接続するリードタブ15A、15Bと、電解液(図示せず)とを備える。有底ケース11の開口端近傍は、内側に絞り加工されており、開口端は封止部材12にかしめるようにカール加工されている。
コンデンサ素子10は、誘電体層を有する陽極体を備える。例えば、図2に示すように、コンデンサ素子10は、陽極体21に加えて、陽極体21に接続されたリードタブ15Aと、陰極体22と、陰極体22に接続されたリードタブ15Bと、陽極体21と陰極体22との間に介在するセパレータ23とを備えていてもよい。この場合、陽極体21および陰極体22は、セパレータ23を介して巻回される。コンデンサ素子10の最外周は、巻止めテープ24により固定される。なお、図2は、コンデンサ素子10の最外周を止める前の、一部が展開された状態を示している。
陽極体21は、表面が凹凸を有するように粗面化された金属箔を具備し、凹凸を有する金属箔上に誘電体層が形成されている。誘電体層の表面の少なくとも一部に、導電性高分子を付着させることにより、固体電解質層が形成される。固体電解質層層は、陰極体22の表面および/またはセパレータ23の表面の少なくとも一部を被覆していてもよい。固体電解質層が形成されたコンデンサ素子10は、電解液とともに、外装ケースに収容されてもよい。
≪電解コンデンサの製造方法≫
以下、本実施形態に係る電解コンデンサの製造方法の一例について、工程ごとに説明する。
(i)各材料の準備工程
まず、陽極体21の原料である金属箔を準備する。金属の種類は特に限定されないが、誘電体層の形成が容易である点から、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの弁作用金属または弁作用金属を含む合金を用いることが好ましい。
次に、金属箔の表面を粗面化する。粗面化により、金属箔の表面に、複数の凹凸が形成される。粗面化は、金属箔をエッチング処理することにより行うことが好ましい。エッチング処理は、例えば直流電解法や交流電解法などにより行ってもよい。
次に、粗面化された金属箔の表面に誘電体層を形成する。誘電体層の形成方法は、特に限定されないが、金属箔を化成処理することにより形成することができる。化成処理として、例えば、金属箔をアジピン酸アンモニウム溶液などの化成液に浸漬して、電圧を印加しても良い。
通常は、量産性の観点から、大判の弁作用金属などの箔(金属箔)に対して、粗面化処理および化成処理が行われる。その場合、処理後の箔を所望の大きさに裁断することによって、陽極体21が準備される。
さらに、陰極体22を準備する。
陰極体22にも、陽極体と同様、金属箔を用いることができる。金属の種類は特に限定されないが、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの弁作用金属または弁作用金属を含む合金を用いることが好ましい。必要に応じて、陰極体22の表面を粗面化してもよい。また、陰極体22の表面は、化成皮膜が設けられていてもよく、陰極体を構成する金属とは異なる金属(異種金属)や非金属の被膜が設けられていてもよい。異種金属や非金属としては、例えば、チタンのような金属やカーボンのような非金属などを挙げることができる。
次に、陽極体21と陰極体22とを、セパレータ23を介して巻回する。このとき、各電極に接続したリードタブ15A、15Bを巻き込みながら巻回することにより、図2に示すように、リードタブ15A、15Bをコンデンサ素子10から植立させることができる。
セパレータ23は、セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ビニロン、ポリアミド(ナイロンなどの脂肪族ポリアミド繊維およびアラミドなどの芳香族ポリアミド繊維)などの繊維を含んでいてもよい。セパレータ23の厚みは、10〜100μmであることが好ましい。セパレータ23の厚みがこの範囲であると、電解コンデンサの短絡を抑制する効果がより高くなる。
リードタブ15A、15Bの材料は特に限定されず、導電性材料であればよい。リードタブ15A、15Bは、その表面が化成処理されていてもよい。また、リードタブ15A、15Bの封口体12と接触する部分や、リード線14A、14Bと接続する部分が、樹脂材料で覆われていてもよい。リードタブ15A、15Bの各々に接続されるリード線14A、14Bの材料についても、特に限定されず、導電性材料であればよい。
次に、巻回された陽極体21、陰極体22およびセパレータ23のうち、最外層に位置する陰極体22の外側表面に、巻止めテープ24を配置し、陰極体22の端部を巻止めテープ24で固定する。なお、陽極体21を大判の金属箔を裁断することによって準備した場合には、陽極体21の裁断面に誘電体層を設けるために、コンデンサ素子10に対し、さらに化成処理を行ってもよい。
次に、コンデンサ素子10の誘電体層の表面に、固体電解質層を形成する。
形成直後の固体電解質層には、導電性高分子と、多価アルコールまたはヒドロキシ基を2つ以上持つオキソ酸(以下、単にオキソ酸と称す場合がある)とが含まれている。
ここで、固体電解質層が形成されたというためには、導電性高分子が少なくとも誘電体層の表面に付着しており、例えば、後工程でコンデンサ素子に溶媒等を含浸させても、誘電体層の表面に付着した導電性高分子が、誘電体層から剥離しない状態であることを要する。具体的には、例えば、導電性高分子を後述する溶媒とともに陽極体に含浸させた後、当該溶媒の80質量%以上を除去することにより、固体電解質層が形成される。
特許文献1のように、導電性高分子と、多価アルコールと、オキソ酸とを含む分散液または溶液を用いて固体電解質層を形成しても、それだけではESRの低減や静電容量の向上効果は十分には得られない。特許文献1によれば、多価アルコールおよびオキソ酸の反応により、固体電解質層内部に架橋構造(錯体)が形成されるため、固体電解質層と誘電体層との密着性が向上する。すなわち、特許文献1では、耐水性の向上や固体電解質層と誘電体層との密着性の向上を目的として、導電性高分子とともに、多価アルコールおよびオキソ酸を含む分散液または溶液を用いている。
しかし、導電性高分子を含む分散液に、多価アルコールおよびオキソ酸を混合すると、静電容量の低下やESRの増大を招く。多価アルコールおよびオキソ酸の混合により、理由は定かではないが、導電性高分子が分散液中で凝集することが判明しつつある。このことから、分散液中で導電性高分子が凝集することで、均一な固体電解質層が形成され難くなっていることが、ESRの低減効果や静電容量の増大効果が十分に得られない理由であると推察される。また、固体電解質層が不均一であるため、固体電解質層中に上記錯体が形成される場合であっても、固体電解質層と誘電体層との密着性は向上し難い。
多価アルコールは、導電性高分子を膨潤させる作用を有すると考えられる。導電性高分子が膨潤することにより、固体電解質層の体積抵抗率が低下し、ESRが低減する。しかし、分散液中で多価アルコールとオキソ酸とを混合すると、これらの錯体が形成されてしまい、多価アルコールによる導電性高分子の膨潤作用が低下する。これも、ESRの低減効果が十分ではない理由の一つであると考えられる。
一方、特許文献2のように、形成された固体電解質層に多価アルコールおよびオキソ酸を含浸させる場合、導電性高分子の凝集は生じ難い。しかし、多価アルコールによる導電性高分子の膨潤作用は小さくなり、ESRの低減効果は発揮され難い。また、導電性高分子が膨潤されていないため、多価アルコールおよびオキソ酸によって形成される錯体は、固体電解質層の内部に入り込むことが困難となる。そのため、上記錯体は、固体電解質層と陰極体との間に滞留することになり、錯体による固体電解質層と誘電体層との密着性向上の効果は期待できない。
これに対し、多価アルコールおよびオキソ酸のいずれか一方を、導電性高分子とともに使用して固体電解質層を形成し、その後、他方を固体電解質層に含浸させる場合には、多価アルコールおよびオキソ酸を用いることによる効果が最大限に発揮される。これにより、ESRの低減効果および静電容量の増大効果を得ることができる。
以下、導電性高分子と多価アルコールとを含む固体電解質層を形成した後、オキソ酸を固体電解質層に含浸させる場合(第1実施形態)、および、導電性高分子とオキソ酸とを含む固体電解質層を形成した後、多価アルコールを固体電解質層に含浸させる場合(第2実施形態)に分けて、順次説明する。
(第1実施形態)
本実施形態では、導電性高分子と多価アルコールとを含む固体電解質層を形成した後、オキソ酸を固体電解質層に含浸させる。
(ii−1)陽極体に導電性高分子と多価アルコールとを含む固体電解質層を形成する工程(第1−1工程)
固体電解質層は、導電性高分子と多価アルコールとを含み、オキソ酸を含まない第2処理液をコンデンサ素子10に含浸させることにより、形成することができる。
第2処理液として、導電性高分子を含み、オキソ酸を含まない処理液2Aと、多価アルコールを含み、オキソ酸を含まない処理液2Bとを用いても良い。つまり、固体電解質層は、処理液2Aをコンデンサ素子10に含浸させた後、処理液2Bをコンデンサ素子10に含浸させて形成しても良いし、処理液2Bをコンデンサ素子10に含浸させた後、処理液2Aをコンデンサ素子10に含浸させて形成しても良い。
コンデンサ素子10に、第2処理液(または、処理液2Aおよび処理液2B)を含浸させる方法は、特に限定されない。例えば、容器に収容された各処理液にコンデンサ素子10を浸漬させる方法、各処理液をコンデンサ素子10に滴下する方法などを用いることができる。含浸時間は、コンデンサ素子10のサイズにもよるが、例えば1秒〜5時間、好ましくは1分〜30分である。また、含浸は、減圧下、例えば10kPa〜100kPa、好ましくは40kPa〜100kPaの雰囲気下で行ってもよい。また、コンデンサ素子10に各処理液を含浸させながら、コンデンサ素子10または各処理液に超音波振動を付与してもよい。
第2処理液として、処理液2Aおよび処理液2Bをそれぞれコンデンサ素子10に含浸させる場合、処理液2A(または2B)を上記の方法によりコンデンサ素子10に含浸させた後、処理液2B(または2A)を上記の方法によりコンデンサ素子10に含浸させれば良い。あるいは、処理液2Aおよび処理液2Bを、同時にコンデンサ素子に含浸あるいは滴下しても良い。
次いで、コンデンサ素子10から第2処理液の少なくとも一部を除去する。通常、導電性高分子は、分散溶媒に分散した状態でコンデンサ素子10に含浸される。そのため、コンデンサ素子に含浸された分散溶媒の例えば80質量%以上を除去することにより、導電性高分子は、少なくとも誘電体層の表面に付着され、固体電解質層が形成される。第2処理液の少なくとも一部を除去する条件は、特に限定されない。例えば、コンデンサ素子10に、加熱乾燥や減圧乾燥などの乾燥処理を施してもよい。
(iii−1)第1処理液を含浸させる工程(第2−1工程)
続いて、形成された固体電解質層に、オキソ酸を含む第1処理液を含浸させる。
固体電解質層に第1処理液を含浸する方法は、特に限定されない。例えば、コンデンサ素子10を第1処理液中に浸漬する方法、第1処理液をコンデンサ素子10に滴下する方法、コンデンサ素子10に第1処理液を塗布する方法などが挙げられる。
導電性高分子と多価アルコールとを混合した後、固体電解質層を形成することにより、導電性高分子が多価アルコールにより膨潤され、均質な固体電解質層を形成することができる。その後、固体電解質層にオキソ酸を含浸させる。このとき、固体電解質層には導電性高分子が膨潤された状態で含まれているため、オキソ酸は固体電解質層の内部にまで容易に侵入することができる。そのため、固体電解質層の内部、さらには、誘電体層との界面付近において多価アルコールとオキソ酸との錯体が形成され易くなり、固体電解質層と誘電体層との密着性が向上する。また、導電性高分子の膨潤状態は依然として保持されているため、ESRの低減効果も向上する。
また、耐電圧も向上する。これは、多価アルコールとオキソ酸との反応により形成された錯体が、固体電解質層の内部を陽極体の化成に適した酸性域のpH値に調整するためであると考えられる。つまり、陽極体の自己修復性が向上し、耐電圧が向上する。固体電解質層の内部が酸性域にあるため、導電性高分子がドーパントを含んでいる場合には、脱ドープが抑制されるという効果も奏する。
オキソ酸は、固体電解質層に、コンデンサ素子10(陽極体)に含浸される導電性高分子100質量部に対して、好ましくは10〜1,000質量部含浸される。オキソ酸の含浸量がこの範囲であると、多価アルコールとの錯体が形成され易くなる。
なお、コンデンサ素子10(陽極体)に含浸される多価アルコールの量は、特に限定されない。なかでも、オキソ酸との反応性の観点から、多価アルコールは、コンデンサ素子10(陽極体)に、固体電解質層に含浸されるオキソ酸100質量部に対して、好ましくは20〜2,000質量部含浸される。
(iv−1)第1処理液の少なくとも一部を除去する工程(第3−1工程)
第2工程の後、コンデンサ素子10に加熱乾燥や減圧乾燥などの乾燥処理を行い、固体電解質層に含浸されている第1処理液の少なくとも一部を除去してもよい。固体電解質層と誘電体層との密着性がさらに向上するためである。なお、第2処理液(処理液2Aおよび/または処理液2B)が水を含む場合、この工程において、水は、大部分(例えば、全体の90質量%以上)が除去されることが好ましい。
加熱により第1処理液の少なくとも一部を蒸発させる場合、加熱温度は、第1処理液に含まれる溶媒の沸点より高い温度であることが好ましい。加熱温度としては、例えば50〜300℃が好ましく、100〜200℃がより好ましい。
第1−1工程と、第2−1工程と、必要に応じて行われる第3−1工程とは、これらを一連の工程として、2回以上繰り返してもよい。この一連の工程を複数回行うことにより、誘電体層に対する導電性高分子の粒子の被覆率を高めることができる。また、工程ごとに繰り返し行ってもよい。例えば、第1−1工程を複数回行った後、第2−1工程、さらには第3−1工程を行ってもよい。
第3−1工程を行わない、あるいは、第3−1工程において第1処理液の一部のみを除去する場合、固体電解質層に保持される第1処理液は、電解液として機能することができる。電解液には、後述する支持電解質を含ませてもよい。
(v)コンデンサ素子を封止する工程
次に、コンデンサ素子10を封止する。具体的には、まず、リード線14A、14Bが有底ケース11の開口する上面に位置するように、コンデンサ素子を有底ケース11に収納する。有底ケース11の材料としては、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、鉄、真鍮などの金属あるいはこれらの合金を用いることができる。
次に、リード線14A、14Bが貫通するように形成された封止部材12を、コンデンサ素子の上方に配置し、当該コンデンサ素子を有底ケース11内に封止する。封止部材12は、絶縁性物質であればよい。絶縁性物質としては弾性体が好ましく、なかでも耐熱性の高いシリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、ハイパロンゴム、ブチルゴム、イソプレンゴムなどが好ましい。
次に、有底ケース11の開口端近傍に、横絞り加工を施し、開口端を封止部材12にかしめてカール加工する。最後に、カール部分に座板13を配置することによって、封止が完了する。その後、定格電圧を印加しながら、エージング処理を行ってもよい。
(第2実施形態)
本実施形態では、導電性高分子とオキソ酸とを含む固体電解質層を形成した後、多価アルコールを固体電解質層に含浸させる。
(ii−2)陽極体に導電性高分子とオキソ酸とを含む固体電解質層を形成する工程(第1−2工程)
固体電解質層は、導電性高分子とオキソ酸とを含み、多価アルコールを含まない第4処理液をコンデンサ素子10に含浸させることにより、形成することができる。
第4処理液として、導電性高分子を含み、多価アルコールを含まない処理液4Aと、オキソ酸を含み、多価アルコールを含まない処理液4Bとを用いても良い。つまり、固体電解質層は、処理液4Aをコンデンサ素子10に含浸させた後、処理液4Bをコンデンサ素子10に含浸させて形成しても良いし、処理液4Bをコンデンサ素子10に含浸させた後、処理液4Aをコンデンサ素子10に含浸させて形成しても良い。
コンデンサ素子10に、第4処理液(または、処理液4Aおよび処理液4B)を含浸させる方法は、特に限定されず、第2処理液を含浸させる方法と同じ方法が例示できる。
オキソ酸は、コンデンサ素子10(陽極体)に、導電性高分子100質量部に対して、好ましくは10〜1,000質量部含浸される。オキソ酸の含浸量がこの範囲であると、後工程で固体電解質層に含浸される多価アルコールとの錯体が形成され易くなる。
次いで、コンデンサ素子10から第4処理液の少なくとも一部を除去して、固体電解質層を形成する。除去の条件は、第2処理液で例示したのと同じ条件を挙げることができる。
(iii−2)第3処理液を含浸させる工程(第2−2工程)
続いて、形成された固体電解質層に、多価アルコールを含む第3処理液を含浸させる。固体電解質層に第3処理液を含浸する方法は、特に限定されず、第1処理液を含浸する方法と同じ方法が例示される。
固体電解質層を形成する第4処理液には、導電性高分子とともにオキソ酸が含まれており、多価アルコールは含まれていない。そのため、導電性高分子の凝集が生じず、均質な固体電解質層が形成される。また、後工程で含浸される多価アルコールは、固体電解質層に含まれる導電性高分子を膨潤させ易いため、速やかにオキソ酸を含む固体電解質層へと侵入することができる。固体電解質層の内部に侵入した多価アルコールは、導電性高分子を膨潤させるとともに、固体電解質層に含まれているオキソ酸と反応する。その結果、固体電解質層の内部、さらには、誘電体層との界面付近に錯体が形成される。そのため、固体電解質層と誘電体層との密着性が向上し、耐電圧も向上する。
多価アルコールの固体電解質層への含浸量は、特に限定されない。なかでも、オキソ酸との反応性の観点から、多価アルコールは、固体電解質層に、コンデンサ素子10(陽極体)に含浸されるオキソ酸100質量部に対して、好ましくは20〜2,000質量部含浸される。
(iv−2)第3処理液の少なくとも一部を除去する工程(第3−2工程)
第2−2工程の後、コンデンサ素子10に加熱乾燥や減圧乾燥などの乾燥処理を行い、コンデンサ素子に含浸されている第3処理液の少なくとも一部を除去してもよい。固体電解質層と誘電体層との密着性がさらに向上するためである。また、第4処理液(処理液4Aまたは処理液4B)が水を含む場合、水は、大部分(例えば、全体の90質量%以上)が除去されることが好ましい。乾燥の条件は、上記と同様であれば良い。
上記と同様に、第2実施形態における第1−2工程と、第2−2工程と、必要に応じて行われる第3−2工程とは、複数回繰り返して行っても良い。第2−2工程に続いて(第3−2工程が行われる場合は第3−2工程の後)、上記と同様にして、コンデンサ素子を封止する工程が行われる。また、第3−2工程を行わない、あるいは、第3−2工程において第3処理液の一部のみを除去してもよい。
以下、各処理液の構成要素について説明する。
[第1処理液]
第1処理液は、オキソ酸を含んでおり、第1実施形態において形成される固体電解質層に、オキソ酸を含浸させるために用いられる。オキソ酸は、溶媒(第1溶媒)に溶解している。後述するように、第1処理液は多価アルコールを含んでいても良く、オキソ酸は、多価アルコールと錯体を形成した状態で、第1処理液に含まれていても良い。なかでも、ESRの低減効果の点で、少なくとも電離した状態のオキソ酸が第1処理液に含まれていることが好ましい。
本実施形態において、オキソ酸とは、炭素以外の原子にオキソ基および2つ以上のヒドロキシ基が結合しており、かつ、そのヒドロキシ基が酸性プロトンを与える化合物である。ヒドロキシ基は、3つ以上含まれることが好ましい。
このようなオキソ酸としては、例えば、ホウ酸、リン酸、ホスホン酸、ポリリン酸、亜硫酸、チオ硫酸およびそれらの誘導体を例示することができる。オキソ酸は、これら1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。上記誘導体としては、金属塩、エステル、錯体などが挙げられる。つまり、オキソ酸は、第1溶媒に含まれる成分と反応した反応物として、第1処理液に含まれていても良い。上記のとおり、ESR低減効果の観点から、第1処理液には少なくとも電離した状態のオキソ酸が含まれることが好ましい。
第1処理液におけるオキソ酸の濃度は、特に限定されず、固体電解質層に含浸されるオキソ酸の量が上記範囲となるように適宜設定すれば良い。例えば、第1処理液におけるオキソ酸の濃度は、0.1質量%以上、好ましくは0.3質量%以上である。また、第1処理液におけるオキソ酸の濃度は、15質量%以下、好ましくは10質量%以下である。
第1溶媒は、特に限定されず、水や非水溶媒でも良く、これらの混合物でも良い。非水溶媒とは、水を除く液体の総称であり、有機溶媒やイオン性液体が含まれる。なかでも、第1溶媒は、非水溶媒であることが好ましい。非水溶媒のなかでも、極性溶媒(プロトン性溶媒および/または非プロトン性溶媒)であることが好ましい。
第1溶媒には多価アルコールも含まれ得る。ESR低減効果の観点から、第1溶媒は、少なくとも電離した状態のオキソ酸が存在できるような溶媒であることが好ましい。例えば、第1溶媒として多価アルコールが含まれていても良いが、多価アルコールは、オキソ酸が、多価アルコールとの錯体以外に電離した状態で存在できる程度の割合で含まれることが好ましい。
プロトン性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、ブタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどの1価のアルコール、エチレングリコール(EG)、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)、グリセリン、ポリグリセリンなどの多価アルコール、ホルムアルデヒドなどが挙げられる。
非プロトン性溶媒としては、例えば、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類や、酢酸メチル、γ−ブチロラクトン(γBL)などのエステル類、メチルエチルケトンなどのケトン類、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、ジメチルスルホキシド、スルホラン(SL)などの硫黄含有化合物、炭酸プロピレンなどのカーボネート化合物などが挙げられる。これらの溶媒は、1種または2種以上を組み合わせて含まれていてもよい。
第1溶媒は、後述する第2溶媒よりも高い沸点を有する溶媒を含むことが好ましい。好ましい第1溶媒としては、EG、γBL、SLなどが挙げられる。第1処理液は、溶質を含んでいてもよい。溶質としては、例えば、カルボン酸、スルホン酸、リン酸、ホウ酸などの酸やその塩などが挙げられる。
第1処理液は、固体電解質にオキソ酸を含浸させるために用いられるが、電解液としての機能を持たせても良い。言い換えれば、通常、電解液として使用される非水溶媒に、オキソ酸を混合し、第1処理液として使用しても良い。
電解液は、第1溶媒として例示したのと同様の溶媒を含むことができる。なかでも、EG、γBL、SL、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどが好ましい。電解液は、非水溶媒とこれに溶解させた支持電解質を含んでいても良い。支持電解質としては、有機塩などが例示できる。
有機塩とは、アニオンおよびカチオンの少なくとも一方が有機物を含む塩である。有機塩としては、例えば、マレイン酸モノ(トリメチルアミン)、ボロジサリチル酸モノ(トリエチルアミン)、フタル酸モノ(エチルジメチルアミン)、フタル酸モノ(1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム)、フタル酸モノ(1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウム)、アジピン酸モノアンモニウムなどを用いてもよい。
[第2処理液]
第2処理液は、導電性高分子と多価アルコールとを含み、オキソ酸を含まないものであって、第1実施形態において固体電解質層を形成するために用いられる。第2処理液において、導電性高分子は粒子の状態で、オキソ酸を含まない溶媒(第2溶媒)に分散しており、多価アルコールは、第2溶媒に溶解あるいは分散している。
第2処理液は、例えば、多価アルコールを含む第2溶媒に導電性高分子の粒子を分散させる方法、第2溶媒に導電性高分子の粒子を分散させた後、多価アルコールを添加する方法、第2溶媒中で導電性高分子の前駆体モノマーを重合させて、第2溶媒中に導電性高分子の粒子を生成させた後、多価アルコールを添加する方法などにより得ることができる。
導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリチオフェンビニレンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよく、2種以上のモノマーの共重合体でもよい。
なお、本明細書では、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどは、それぞれ、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどを基本骨格とする高分子を意味する。したがって、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどには、それぞれの誘導体も含まれ得る。例えば、ポリチオフェンには、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)などが含まれる。
導電性高分子は、ドーパントを含んでいてもよい。ドーパントとしては、ポリアニオンを用いることができる。ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸などのアニオンが挙げられる。なかでも、ポリスチレンスルホン酸由来のポリアニオンが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらは単独モノマーの重合体であってもよく、2種以上のモノマーの共重合体であってもよい。
ポリアニオンの重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば1,000〜1,000,000である。このようなポリアニオンを含む導電性高分子は、第1溶媒を含む分散溶媒中に均質に分散し易く、誘電体層の表面に均一に付着しやすい。
導電性高分子の粒子の平均粒径は、特に限定されず、重合条件や分散条件などにより、適宜調整することができる。例えば、導電性高分子の粒子の平均粒径は、0.01〜0.5μmであってもよい。ここで、平均粒径は、動的光散乱法による粒径測定装置により測定される体積粒度分布におけるメディアン径である。
第2処理液における導電性高分子(後述するドーパントもしくはポリアニオンを含む)の濃度は、特に限定されない。なかでも、0.5〜10質量%であることが好ましい。このような濃度の処理液は、誘電体層に適度な量の導電性高分子を付着させるのに適するとともに、コンデンサ素子に対して含浸されやすいため、生産性を向上させる上でも有利である。
多価アルコールとしては、2価以上のアルコール(糖類を含む)であれば特に限定されない。第2処理液は、種類の異なる複数の多価アルコールを含んでいても良い。なかでも、オキソ酸との反応性の点で、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、ポリアルキレングリコール、トリメチロールプロパン、マンニトール、キシリトール、エリスリトールおよびペンタエリスリトールよりなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。ポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。
第2処理液における多価アルコールの濃度は、特に限定されない。なかでも、0.3〜50質量%であることが好ましく、0.5〜20質量%であることがより好ましく、0.5〜10質量%であることが特に好ましい。上記多価アルコールの濃度がこの範囲であると、導電性高分子が膨潤され易くなる。
導電性高分子の膨潤の観点から、上記多価アルコールは、第2処理液に含まれる導電性高分子の固形分の質量の2倍以上、好ましくは4倍以上の質量で、第2処理液に含まれることが好ましい。固体電解質層と誘電体層との密着性の観点から、第2処理液に含まれる多価アルコールと第1処理液に含まれるオキソ酸との質量割合(多価アルコール:オキソ酸)は、1〜5:1であることが好ましく、1〜3:1であることがより好ましく、1〜1.5:1であることが特に好ましい。
第2溶媒は、多価アルコール以外であって、オキソ酸を含まない溶媒であれば特に限定されない。なかでも、多価アルコール以外の極性溶媒(プロトン性溶媒および/または非プロトン性溶媒)であることが好ましい。プロトン性溶媒としては、水および第1溶媒として例示したのと同様のプロトン性溶媒(ただし、多価アルコールを除く)を挙げることができる。非プロトン性溶媒としては、第1溶媒として例示したのと同様の非プロトン性溶媒を挙げることができる。なかでも、プロトン性溶媒であることが好ましい。第2溶媒は、これら1種または2種以上を組み合わせて含まれていても良い。
特に、第2溶媒は、取扱い性、導電性高分子の粒子の分散性の観点から、水を含むことが好ましい。水は、第2溶媒の50質量%以上を占めることが好ましく、さらには70質量%以上、特には90質量%以上を占めることが好ましい。
[処理液2A]
第2処理液に換えて、導電性高分子を含み、オキソ酸を含まない処理液2Aおよび多価アルコールを含み、オキソ酸を含まない処理液2Bを用いて、固体電解質層を形成しても良い。処理液2Aは、多価アルコールを含まないこと以外は、第2処理液と同様の構成である。処理液2Aにおける導電性高分子の濃度は、第2処理液における濃度と同じであっても良い。
[処理液2B]
処理液2Bは、多価アルコールを含み、オキソ酸を含まない。多価アルコールとしては、第2処理液で例示したのと同様の多価アルコールを挙げることができる。
処理液2Bは、多価アルコール以外の溶媒(水および/または非水溶媒)を含んでいても良い。この場合、多価アルコールは、多価アルコール以外の溶媒中に溶解あるいは分散している。多価アルコール以外の溶媒としては、第2溶媒として例示したのと同様の溶媒を挙げることができる。なかでも、処理液2Bは、水を含むことが好ましく、その含有割合は、第2処理液と同様であっても良い。多価アルコールの濃度も、第2処理液における濃度と同様であっても良い。
[第3処理液]
第3処理液は、多価アルコールを含み、第2実施形態において形成される固体電解質層に含浸される。第3処理液は、オキソ酸を含んでいても良いが、ESR低減効果の観点から、少なくともオキソ酸との錯体を形成していない状態の多価アルコールが第3処理液に含まれることが好ましい。
第3処理液は、多価アルコール以外の溶媒(水および/または非水溶媒)を含んでいても良い。この場合、多価アルコールは、多価アルコール以外の溶媒中に溶解あるいは分散している。多価アルコール以外の溶媒としては、第1溶媒として例示したのと同様の溶媒(ただし、多価アルコールを除く)を挙げることができる。
この場合、第3処理液における多価アルコールの濃度は、特に限定されず、固体電解質層に含浸される多価アルコールの量が上記範囲となるように、適宜設定すればよい。例えば、第3処理液における多価アルコールの濃度は、0.5〜50質量%であり、0.5〜20質量%であり、0.5〜10質量%であり得る。また、導電性高分子の膨潤の観点から、上記多価アルコールは、固体電解質層に含まれる導電性高分子の質量の2倍以上、好ましくは4倍以上の質量で、第3処理液に含まれることが好ましい。
第3処理液も、第1処理液と同様に、電解質として機能させても良い。すなわち、第3処理液には、第1処理液と同様に上記支持電解質を含ませても良い。
[第4処理液]
第4処理液は、導電性高分子とオキソ酸とを含み、多価アルコールを含んでいないものであって、第2実施形態において固体電解質層を形成するために用いられる。第4処理液において、導電性高分子は粒子の状態で溶媒(第4溶媒)に分散しており、オキソ酸は、第4溶媒に溶解している。
第4処理液は、例えば、オキソ酸を含む第4溶媒に導電性高分子の粒子を分散させる方法、第4溶媒に導電性高分子の粒子を分散させた後、オキソ酸を添加する方法、第4溶媒中で導電性高分子の前駆体モノマーを重合させて、第4溶媒中に導電性高分子の粒子を生成させた後、オキソ酸を添加する方法などにより得ることができる。導電性高分子としては、第2処理液で例示したのと同様の高分子を挙げることができる。
第4溶媒としては、第2溶媒として例示したのと同様の溶媒を挙げることができる。特に、第4溶媒は、取扱い性、導電性高分子の粒子の分散性の観点から、水を含むことが好ましい。水は、第4溶媒の50質量%以上を占めることが好ましく、さらには70質量%以上、特には90質量%以上を占めることが好ましい。オキソ酸としては、第1処理液で例示したのと同様の化合物を挙げることができる。
第4処理液におけるオキソ酸の濃度は特に限定されず、コンデンサ素子10(陽極体)に含浸されるオキソ酸の量が、上記範囲になるように適宜設定すればよい。例えば、第4処理液におけるオキソ酸の濃度は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上である。また、第4処理液におけるオキソ酸の濃度は、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。
[処理液4A]
第4処理液に換えて、導電性高分子を含み、多価アルコールを含まない処理液4A、および、オキソ酸を含み、多価アルコールを含まない処理液4Bを用いて、固体電解質層を形成しても良い。処理液4Aは、オキソ酸を含まないこと以外は、第4処理液と同様の構成である。処理液4Aにおける導電性高分子(ドーパントもしくはポリアニオンを含む)の濃度は、例えば、処理液2Aと同じであっても良い。
[処理液4B]
処理液4Bは、オキソ酸を含み、多価アルコールを含まない。オキソ酸は、溶媒に溶解している。溶媒としては、第2溶媒として例示したのと同様の溶媒を挙げることができる。処理液4Aの溶媒は、水を含むことが好ましく、その含有割合は、第4処理液と同様であっても良い。処理液4Bにおけるオキソ酸の濃度は、例えば、第4処理液における濃度と同じであっても良い。
上記の実施形態では、巻回型の電解コンデンサについて説明したが、本発明の適用範囲は上記に限定されず、他の電解コンデンサ、例えば、陽極体として金属の焼結体を用いるチップ型の電解コンデンサや、金属板を陽極体として用いる積層型の電解コンデンサにも適用することができる。
[実施例]
以下、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
本実施例では、定格電圧25V、定格静電容量330μFの巻回型の電解コンデンサ(Φ10mm×L(長さ)10mm)を作製した。以下に、電解コンデンサの具体的な製造方法について説明する。
(陽極体を準備する工程)
厚さ100μmのアルミニウム箔にエッチング処理を行い、アルミニウム箔の表面を粗面化した。その後、アルミニウム箔の表面に、化成処理により、誘電体層を形成した。化成処理は、アジピン酸アンモニウム溶液にアルミニウム箔を浸漬し、これに60Vの電圧を印加することにより行った。
(陰極体を準備する工程)
厚さ50μmのアルミニウム箔にエッチング処理を行い、アルミニウム箔の表面を粗面化した。
(準備工程:コンデンサ素子の作製)
陽極体および陰極体に陽極リードタブおよび陰極リードタブを接続し、陽極体と陰極体とを、リードタブを巻き込みながら、セパレータを介して巻回し、コンデンサ素子を得た。コンデンサ素子から突出する各リードタブの端部には、陽極リード線および陰極リード線をそれぞれ接続した。そして、作製されたコンデンサ素子に対して、再度化成処理を行い、陽極体の切断された端部に誘電体層を形成した。次に、コンデンサ素子の外側表面の端部を巻止めテープで固定した。
(第1工程:固定電解質層の形成)
3,4−エチレンジオキシチオフェンと、ドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸とを、イオン交換水(第1溶媒)に溶かした混合溶液を調製した。得られた混合溶液を撹拌しながら、イオン交換水に溶かした硫酸第二鉄と過硫酸ナトリウムとを添加し、重合反応を行った。反応後、得られた反応液を透析して、未反応モノマーおよび過剰な酸化剤を除去し、約3.0質量%のポリスチレンスルホン酸がドープされたポリエチレンジオキシチオフェンを含む分散液を得た。この分散液に、マンニトールを溶解させて、第2処理液を得た。第2処理液におけるマンニトールの濃度は、3.0質量%であった。
得られた第2処理液を前記コンデンサ素子に5分間含浸させた後、150℃で30分間乾燥し、コンデンサ素子に固体電解質層を形成した。
(第2工程:第1処理液の含浸)
ホウ酸および第1溶媒として水を含む第1処理液を準備した。第1処理液におけるホウ酸の濃度は、10質量%とした。この第1処理液を、固体電解質層が形成されたコンデンサ素子に含浸させた。このとき、ホウ酸が、コンデンサ素子に含浸された導電性高分子100質量部に対して、約245質量部含浸されるように、第1処理液を含浸させた。マンニトールは、含浸されたホウ酸100質量部に対して、約50質量部含浸されていた。
(第3工程:乾燥工程)
次いで、コンデンサ素子を150℃で30分間、乾燥した。
(コンデンサ素子を封止する工程)
乾燥されたコンデンサ素子を、図1に示すような外装ケースに収容し、封止して、電解コンデンサを作製した。
得られた電解コンデンサについて、静電容量、ESRおよび漏れ電流(LC)を測定した。結果を表1に示す。なお、各特性値は、300個の試料の平均値として求めた。
《実施例2》
第1処理液に、ホウ酸、EG(第1溶媒)、アジピン酸モノアンモニウム(支持電解質)を含ませたこと、乾燥工程(第3工程)を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして電解コンデンサを作製した。ホウ酸は、コンデンサ素子に含浸された導電性高分子100質量部に対して、約93質量部含浸されており、マンニトールは、含浸されたホウ酸100質量部に対して、約132質量部含浸されていた。評価結果を表1に示す。
《実施例3》
ホウ酸に替えてリン酸を使用し、リン酸を、コンデンサ素子に含浸された導電性高分子100質量部に対して約62質量部含浸させたこと以外は、実施例2と同様にして電解コンデンサを作製した。マンニトールは、含浸されたリン酸100質量部に対して、約200質量部含浸されていた。評価結果を表1に示す。
《実施例4》
マンニトールに替えてグリセリンを使用したこと以外は、実施例2と同様にして電解コンデンサを作製した。評価結果を表1に示す。
《比較例1》
第2処理液にマンニトールを添加しなかったこと、および、第1処理液を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして電解コンデンサを作製した。評価結果を表1に示す。
《比較例2》
第2処理液にマンニトールとともにホウ酸を添加したこと、および、第1処理液を使用しなかったこと以外は、実施例2と同様にして電解コンデンサを作製した。評価結果を表1に示す。
《比較例3》
第2処理液にマンニトールを添加しなかったこと、および、第1処理液にホウ酸とともにマンニトールを添加したこと以外は、実施例2と同様にして電解コンデンサを作製した。評価結果を表1に示す。
Figure 2016103617
多価アルコールおよび導電性高分子を含む固体電解質層を形成した後、形成された固体電解質層にオキソ酸を含浸させた実施例1〜4では、静電容量が大きくなり、ESRが低い結果となった。これは、均一な固体電解質層が形成されており、また、導電性高分子が膨潤されたためであると考えられる。さらに、実施例1〜4では、漏れ電流も低く抑えられており、固体電解質層と誘電体層との密着性が高められていることも推察できる。
なお、上記実施例では、固体電解質層に予め多価アルコールを含ませたが、固体電解質層にオキソ酸を予め含ませた場合においても、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
本発明は、陰極材料として固体電解質層を具備する電解コンデンサに利用することができる。
10:コンデンサ素子、11:有底ケース、12:封止部材、13:座板、14A,14B:リード線、15A,15B:リードタブ、21:陽極体、22:陰極体、23:セパレータ、24:巻止めテープ

Claims (10)

  1. 誘電体層が形成された陽極体に、導電性高分子と多価アルコールとを含む固体電解質層を形成する第1工程と、
    前記固体電解質層が形成された前記陽極体に、ヒドロキシ基を2つ以上持つオキソ酸を含む第1処理液を含浸させる第2工程と、を有する、電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記固体電解質層は、前記導電性高分子と前記多価アルコールとを含み、前記オキソ酸を含まない第2処理液を前記陽極体に含浸させて形成される、請求項1に記載の電解コンデンサの製造方法。
  3. 誘電体層が形成された陽極体に、導電性高分子とヒドロキシ基を2つ以上持つオキソ酸とを含む固体電解質層を形成する第1工程と、
    前記固体電解質層が形成された前記陽極体に、多価アルコールを含む第3処理液を含浸させる第2工程と、を有する、電解コンデンサの製造方法。
  4. 前記固体電解質層は、前記導電性高分子と前記オキソ酸とを含み、前記多価アルコールを含まない第4処理液を前記陽極体に含浸させて形成される、請求項3に記載の電解コンデンサの製造方法。
  5. 前記第1処理液または前記第3処理液が、支持電解質を含む電解液である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電解コンデンサの製造方法。
  6. 前記第2工程の後に、前記第1処理液または前記第3処理液の少なくとも一部を除去する第3工程を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電解コンデンサ。
  7. 前記オキソ酸が、ホウ酸、リン酸、ホスホン酸、ポリリン酸、亜硫酸、チオ硫酸およびそれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1つである請求項1〜6のいずれか一項に記載の電解コンデンサの製造方法。
  8. 前記多価アルコールが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、マンニトール、キシリトール、エリスリトールおよびペンタエリスリトールよりなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電解コンデンサの製造方法。
  9. 前記オキソ酸が、前記陽極体に、前記導電性高分子100質量部に対して10〜1,000質量部含浸される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の電解コンデンサの製造方法。
  10. 前記多価アルコールが、前記陽極体に、前記オキソ酸100質量部に対して20〜2,000質量部含浸される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の電解コンデンサの製造方法。
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