JPWO2016189779A1 - 電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

本発明に係る電解コンデンサは、コンデンサ素子と電解液とを備え、前記コンデンサ素子は、誘電体層が形成された陽極箔と、前記陽極箔と対向し、かつ無機系導電層が形成された陰極箔と、前記陽極箔および前記陰極箔の間に介在し、かつ導電性高分子を含む導電性高分子層と、を備え、前記陰極箔は、表面が粗面化されており、粗面化された前記表面に前記無機系導電層が形成されており、前記導電性高分子層は、前記導電性高分子を含む分散体または溶液を用いて形成されており、前記電解液には電解液には0.1〜6.0質量%の水分を含んでいること、を特徴とする。

Description

本発明は、導電性高分子層を有するコンデンサ素子と電解液とを含む電解コンデンサに関する。
小型かつ大容量で低ESRのコンデンサとして、誘電体層を形成した陽極体と、誘電体層の少なくとも一部を覆うように形成された導電性高分子層とを具備する電解コンデンサが有望視されている。
特許文献1では、誘電体層が形成された陽極箔と、陰極箔と、これらの間に介在するセパレータと、誘電体層、セパレータおよび陰極箔の表面に形成された導電性高分子層とを含むコンデンサ素子に、電解液を含浸させた電解コンデンサが提案されている。
特許文献2では、固体電解コンデンサの陰極において、アルミニウムとその表面に形成された炭素含有層との間に、密着性を高める観点から、アルミニウム炭化物を含む介在層を形成することが提案されている。
特開2008−010657号公報 特開2006−100478号公報
特許文献2の固体電解コンデンサでは、容量を高める観点から、陰極に炭素含有層を設けており、陰極の導電性が向上することでESRが低くなると期待される。また、特許文献1のように電解液を用いた電解コンデンサでは、陽極に形成された誘電体層の欠陥が修復され易いため、漏れ電流の増加や耐電圧の低下を抑制することができる。しかし、実際に、陰極に炭素含有層を形成したコンデンサ素子と、電解液とを組み合わせても、修復性が十分に得られない場合があり、炭素含有層の密着性を十分に確保することが難しく、漏れ電流やESRが上昇する場合がある。
本発明の目的は、電解液を用いる電解コンデンサにおいて、ESRの増加を抑えながら、高容量を確保するとともに、漏れ電流を低減することである。
本発明は、コンデンサ素子と電解液とを備え、前記コンデンサ素子は、誘電体層が形成された陽極箔と、前記陽極箔と対向し、かつ無機系導電層が形成された陰極箔と、前記陽極箔および前記陰極箔の間に介在し、かつ導電性高分子を含む導電性高分子層と、を備え、前記陰極箔は、表面が粗面化されており、粗面化された前記表面に前記無機系導電層が形成されており、前記導電性高分子層は、前記導電性高分子を含む分散体または溶液を用いて形成され、前記電解液の水分量は、0.1〜6.0質量%である電解コンデンサに関する。
本発明によれば、導電性高分子を含む分散体や溶液を用いて形成された導電性高分子層を含む電解コンデンサにおいて、高容量を確保しながら、低ESR化と低漏れ電流化を高い次元で実現することができる。
本発明の一実施形態に係る電解コンデンサの断面模式図である。 図1の電解コンデンサにおけるコンデンサ素子の構成を説明するための概略図である。
以下に、図面を適宜参照しながら、本発明の電解コンデンサの実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は本発明を限定するものではない。
≪電解コンデンサ≫
図1は、本発明の一実施形態に係る製造方法により得られる電解コンデンサの断面模式図である。図2は、同電解コンデンサが含むコンデンサ素子の一部を展開した概略図である。
図1において、電解コンデンサは、コンデンサ素子10を備え、電解液(図示せず)とともに、外装ケース(具体的には、有底ケース11)内に収容されている。外装ケースは、内部にコンデンサ素子10を収容する有底ケース11と、有底ケース11の開口を塞ぐ絶縁性の封止部材12と、封止部材12を覆う座板13とを備える。有底ケース11の開口端近傍は、内側に絞り加工されており、開口端は封止部材12に加締めるようにカール加工されている。
図2に示すように、コンデンサ素子10は、リードタブ15Aに接続された陽極箔21と、リードタブ15Bに接続された陰極箔22と、セパレータ23とを備える。陽極箔21および陰極箔22は、セパレータ23を介して巻回されており、このようなコンデンサ素子10は、巻回体とも呼ばれる。コンデンサ素子10の最外周は、巻止めテープ24により固定される。なお、図2は、コンデンサ素子10の最外周を止める前の、一部が展開された状態を示している。
コンデンサ素子10において、陽極箔21は、表面が凹凸を有するように粗面化された金属箔であり、凹凸を有する金属箔上に誘電体層が形成されている。陽極箔21と対向する陰極箔22は、表面が凹凸を有するように粗面化された金属箔であり、凹凸を有する金属箔上に無機系導電層が形成されている。陽極箔21上の誘電体層の表面の少なくとも一部および陰極箔22上の無機系導電層の表面の少なくとも一部には、導電性高分子が付着して導電性高分子層を形成しているが、この場合に限らず、導電性高分子は陽極箔21と陰極箔22との間のどの位置に付着していてもよい。例えば、導電性高分子は、陽極箔21上に形成された誘電体層の表面の少なくとも一部を被覆し、さらに、陰極箔22上の無機系導電層の表面の少なくとも一部および/またはセパレータ23の表面の少なくとも一部を被覆していてもよい。
このように、陽極箔21と陰極箔22との間には導電性高分子層が形成されている。なお、電解コンデンサにおいては、一般に、陽極箔、陰極箔およびセパレータなどの表面の少なくとも一部を覆う導電性高分子(具体的には、導電性高分子を含む被膜)を、固体電解質層(または導電性高分子層)と称することがある。
以下に、本発明の実施形態に係る電解コンデンサの構成について、より詳細に説明する。
コンデンサ素子は、誘電体層が形成された陽極箔と、粗面化された表面に無機系導電層が形成されている陰極箔と、陽極箔および陰極箔の間に介在する導電性高分子層とを含んでいる。コンデンサ素子は、必要に応じてセパレータを含んでもよい。
(コンデンサ素子)
(陽極箔)
陽極箔としては、例えば、表面が粗面化された金属箔が挙げられる。金属箔を構成する金属の種類は特に限定されないが、誘電体層の形成が容易である点から、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの弁作用金属、または弁作用金属を含む合金を用いることが好ましい。
金属箔表面の粗面化は、公知の方法により行うことができる。粗面化により、金属箔の表面に、複数の凹凸が形成される。粗面化は、例えば、金属箔をエッチング処理することにより行うことが好ましい。エッチング処理は、例えば、直流電解法または交流電解法などにより行ってもよい。
(誘電体層)
誘電体層は、陽極箔の表面に形成される。具体的には、誘電体層は、粗面化された金属箔の表面に形成されるため、陽極箔の表面の孔や窪み(ピット)の内壁面に沿って形成される。
誘電体層の形成方法は特に限定されないが、金属箔を化成処理することにより形成することができる。化成処理は、例えば、金属箔をアジピン酸アンモニウム溶液などの化成液に浸漬することにより行ってもよい。化成処理では、必要に応じて、金属箔を化成液に浸漬した状態で、電圧を印加してもよい。
通常は、量産性の観点から、大判の弁作用金属などで形成された金属箔に対して、粗面化処理および化成処理が行われる。その場合、処理後の箔を所望の大きさに裁断することによって、誘電体層が形成された陽極箔21が準備される。
(陰極箔)
陰極箔22には金属箔を用いてもよい。金属の種類は特に限定されないが、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの弁作用金属または弁作用金属を含む合金を用いることが好ましい。
本発明では、導電性高分子の微粒子を分散媒に分散させた分散体または導電性高分子を溶媒に溶解させた溶液を用いて導電性高分子層を形成する。このような導電性高分子層は、分散体または溶液を陽極箔および陰極箔に接触させることにより、導電性高分子が陽極箔および陰極箔の周辺に付着することで形成される。このような導電性高分子層は、均質で、柔軟性が高く、電解液の保持性に優れるものの、導電性高分子層と陽極箔や陰極箔(または表面の無機系導電層)との密着性は低い。特に、電解液を用いる場合には、導電性高分子層と無機系導電層との間に電解液が浸み込んで、導電性高分子層と無機系導電層との接触が妨げられ易いため、高容量化が難しく、ESRを低減し難い。
本発明では、陰極箔の表面を粗面化し、粗面化した表面に無機系導電層を形成することで、分散体や溶液を用いて導電性高分子層を形成するにも拘わらず、導電性高分子層と無機系導電層との密着性を高めることができる。具体的に説明すると、粗面化した陰極箔の表面に無機系導電層を形成することで、無機系導電層の導電性高分子層と接触する側の表面にも凹凸が形成される。無機系導電層の表面の凸部では、無機系導電層と導電性高分子層とが接触している第1領域が形成され、凹部では、無機系導電層と導電性高分子層とが接触していない第2領域が形成される。第2領域では、無機系導電層と導電性高分子層との間に隙間が形成されるため、無機系導電層と導電性高分子層との間に電解液が浸み込んでも、この隙間に流れこむ。そのため、第1領域では、導電性高分子層と無機系導電層との間に電解液が入り込むのが抑制されたり、電解液が入り込む量もしくは層間に残存する量が低減されたりする。その結果、高い接触圧を確保することができ、導電性高分子層と無機系導電層との密着性の低下を抑制できるとともに、界面の抵抗が増加するのを抑制できる。
陰極箔表面の粗面化の程度は、拡面率で表すことができる。陰極箔表面の拡面率は、例えば、1.3〜550cm2/cm2であり、1.5〜500cm2/cm2が好ましく、2〜120cm2/cm2であることがさらに好ましい。拡面率がこのような範囲である場合、第1領域と第2領域とがバランスよく形成されるため、導電性高分子層と無機系導電層との間の高い密着性を確保し易い。また、無機系導電層を形成する前に、水分、副生物またはガスなどが陰極箔表面に付着または吸着するのを抑制し易くなる。その結果、より均質な無機系導電層が形成され易くなるため、このような観点からも密着性の低下を抑制し易い。拡面率が、10〜60cm2/cm2である場合、密着性の低下をさらに抑制できるため、長時間の使用において、容量の低下やESRの上昇を抑制することができる。
陰極箔の表面の粗面化は、公知の方法により行うことができ、例えば、エッチングにより粗面化してもよい。エッチング処理は、例えば、直流電解法または交流電解法などにより行ってもよい。充放電を繰り返した場合でも高容量を確保し易い観点から、粗面化はエッチングにより行うことが好ましい。
(無機系導電層)
無機系導電層は、層全体として、導電性を有する無機材料で形成されることが望ましく、有機系材料で形成される導電性高分子層とは区別される。
無機系導電層を形成する導電性の無機材料としては、導電性カーボンの他、金属または導電性の金属化合物などが挙げられる。導電性カーボンとしては、例えば、非晶質炭素、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、ソフトカーボン、ハードカーボン、黒鉛、カーボンナノチューブなどの炭素繊維などが挙げられる。金属および金属化合物としては、空気との接触などにより不動態膜を形成しにくいものが好ましい。金属としては、例えば、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金などが挙げられる。金属化合物としては、例えば、窒化物や炭化物などが挙げられ、窒化物が好ましい。金属化合物を構成する金属としては、チタンおよび/またはニッケルなどが例示できる。無機系導電層は、これらの無機材料を一種含んでいてもよく、二種以上含んでいてもよい。
無機系導電層は、上記の導電性の無機材料とバインダとを含んでもよいが、導電性の無機材料の割合ができるだけ高い方が好ましい。無機系導電層中の導電性の無機材料の量は、例えば、95質量%以上または99質量%以上であることが好ましい。また、無機系導電層は、上記の導電性の無機材料からなる層であってもよい。無機系導電層は、導電性の無機材料とバインダとを含む層を形成し、熱処理でバインダを除去することにより形成されるものであってもよい。中でも、無機系導電層は、導電性の無機材料(特に、非晶質炭素などの導電性カーボン)の堆積膜であることが好ましい。
なお、陰極箔と無機系導電層とが同じ材料で形成される場合でも、陰極箔と無機系導電層とは金属の分布状態が異なる(例えば、無機系導電層では陰極箔に比べて金属の分布状態が粗である)ため、例えば、断面の電子顕微鏡写真において、陰極箔と無機系導電層とを区別することができる。
無機系導電層と陰極箔との密着性を高める観点から、無機系導電層は、必要に応じて、導電性のベース層をさらに含んでもよい。無機系導電層の一部を構成するベース層は、例えば、上記で例示した導電性の無機材料のうち、金属、導電性の金属化合物などの導電性の無機材料を含むことが好ましい。金属としては、チタンが好ましく、金属化合物としては、窒化チタンが好ましい。
無機系導電層の厚みは、例えば、1nm〜10μmである。無機系導電層が堆積膜である場合、無機系導電層の厚みは、例えば、1nm〜100nmであり、導電性の無機材料とバインダとを含む層から形成される場合、無機系導電層の厚みは、例えば、100nm〜10μmであってもよい。なお、無機系導電層の厚みは、断面の画像において複数箇所(例えば、10箇所)について測定した厚みを平均化した平均厚みであってもよい。
無機系導電層の厚みが上記のような範囲である場合、無機系導電層と導電性高分子層との密着性の低下を抑制し易く、高い導電性を確保し易い。
(セパレータ)
セパレータ23としては、例えば、セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ビニロン、ポリアミド(例えば、脂肪族ポリアミド、アラミドなどの芳香族ポリアミド)の繊維を含む不織布などを用いてもよい。
コンデンサ素子10は、公知の方法により作製することができる。例えば、コンデンサ素子10は、誘電体層を形成した陽極箔21と無機系導電層を形成した陰極箔22とを、セパレータ23を介して重ね合わせた後、陽極箔21と陰極箔22との間に導電性高分子層を形成することにより作製してもよい。誘電体層を形成した陽極箔21と無機系導電層を形成した陰極箔22とを、セパレータ23を介して巻回することにより、図2に示されるような巻回体を形成し、陽極箔21と陰極箔22との間に導電性高分子層を形成することにより作製してもよい。巻回体を形成する際、リードタブ15A,15Bを巻き込みながら巻回することにより、図2に示すように、リードタブ15A,15Bを巻回体から植立させてもよい。
リードタブ15A,15Bの材料も特に限定されず、導電性材料であればよい。リードタブ15A、15Bは、その表面が化成処理されていてもよい。また、リードタブ15A、15Bの封口体12と接触する部分や、リード線14A、14Bとの接続部分が、樹脂材料で覆われていてもよい。
リードタブ15A,15Bの各々に接続されるリード線14A,14Bの材料についても、特に限定されず、導電性材料などを用いてもよい。
陽極箔21、陰極箔22およびセパレータ23のうち、巻回体の最外層に位置するもの(図2では、陰極箔22)の外側表面の端部は、巻止めテープ24で固定される。なお、陽極箔21を大判の金属箔を裁断することによって準備した場合には、陽極箔21の裁断面に誘電体層を設けるために、巻回体などの状態のコンデンサ素子に対し、さらに化成処理を行ってもよい。
(導電性高分子層)
導電性高分子層は、陽極箔21と陰極箔22との間に介在する。導電性高分子層は、陽極箔21の表面に形成された誘電体層の少なくとも一部の表面に、誘電体層を覆うように形成することが好ましく、誘電体層のできるだけ多くの領域を覆うように形成することがより好ましい。導電性高分子層は、陰極箔22の表面に形成された無機系導電層の少なくとも一部の表面に、無機系導電層を覆うように形成することが好ましく、無機系導電層のできるだけ多くの領域を覆うように形成することがより好ましい。コンデンサ素子が、セパレータを含む場合、導電性高分子層は、誘電体層および無機系導電層の表面だけでなく、セパレータの表面に形成されていてもよい。
なお、導電性高分子の微粒子が分散媒に分散した分散体を用いて、導電性高分子層を形成する場合には、導電性高分子の微粒子の直径を、粗面化した陰極箔の表面の凹部の直径よりも小さくすることが好ましい、このようにすることで、導電性高分子の微粒子が、凹部の無機系導電層の表面にも付着し、電解コンデンサのESRをより低減することができる。
(導電性高分子)
導電性高分子層に含まれる導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリチオフェンビニレンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよく、2種以上のモノマーの共重合体でもよい。
なお、本明細書では、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどは、それぞれ、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどを基本骨格とする高分子を意味する。したがって、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリンなどには、それぞれの誘導体も含まれ得る。例えば、ポリチオフェンには、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)などが含まれる。
導電性高分子は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
導電性高分子の重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば1000〜1,000,000である。
(ドーパント)
導電性高分子層は、ドーパントを含んでいてもよい。ドーパントは、導電性高分子にドープされた状態で導電性高分子層に含まれていてもよく、導電性高分子と結合した状態で導電性高分子層に含まれていてもよい。
ドーパントとしては、ポリアニオンを用いることができる。ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸などのアニオンが挙げられる。なかでも、ポリスチレンスルホン酸由来のポリアニオンが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらは単独モノマーの重合体であってもよく、2種以上のモノマーの共重合体であってもよい。
ポリアニオンの重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば1,000〜1,000,000である。このようなポリアニオンを含む導電性高分子は、溶媒中に均質に分散し易く、誘電体層や無機系導電層の表面に均一に付着しやすい。
(電解液)
一般に、固体電解コンデンサでは、導電性のカーボン層を陰極箔の表面に形成すると、高容量化が期待される。一方、電解液を用いると、誘電体層の修復性が高まり、漏れ電流を抑制できる。しかし、カーボン層と電解液とを組み合わせると、陰極における静電容量の発生を抑制し難いため、従来、カーボン層と電解液とを組み合わせても現実には高容量化は難しいと考えられていた。また、実際に、カーボン層と電解液とを組み合わせてみると、誘電体層の修復性を十分に得ることができない場合がある。
ところが、実際に、カーボン層を含む導電層が形成された陰極箔と電解液とを組み合わせた場合、電解液の水分量を0.1質量%以上とすることで、誘電体層の修復効果を得ることができ、これにより漏れ電流を低減することができる。
一方、電解液が水分を含む場合、電解コンデンサの使用時間の経過に伴って、容量が低下したり、ESRが増加したりする。これらは、電解液中の水分により、陰極箔と、カーボン層を含む導電層との密着性が低下することによるものと考えられる。また、水分を含む電解液を用い、かつ、導電性高分子層を、導電性高分子の前駆体を陰極箔と接触した状態で重合させて形成する場合には、残存する酸化剤や前駆体が電解液中の水分の作用により活性となるため、箔が腐食して、陰極箔と導電層との間の密着性、陽極箔や導電層と導電性高分子層との間の密着性が低下する。
本実施形態では、導電性高分子層を、導電性高分子を含む分散体または溶液を用いて形成するとともに、電解液中の水分を6.0質量%以下とすることで、陰極箔と導電層との密着性、陽極箔や導電層と導電性高分子層との密着性の低下を抑制できる。よって、高容量を確保しながらも、ESRの上昇を抑制することができる。
電解液中の水分が0.1質量%未満では、誘電体層の修復性に劣るため、漏れ電流を抑制できず、6.0質量%を超えると、ESRが増加する。このように、本実施形態では、電解液中の水分を、0.1質量%以上、6.0質量%以下とすることが重要である。ESRを安定的に低減する観点からは、電解液中の水分は、5.0質量%以下であることが好ましい。漏れ電流をさらに低減する観点からは、電解液中の水分は、0.5質量%以上であることが好ましく、1.0質量%以上であることがさらに好ましい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。電解液中の水分は、例えば、0.1〜5.0質量%または0.5〜5.0質量%であってもよい。
電解液中の水分は、必ずしも、電解コンデンサを組み立てる際に使用する電解液に含まれている必要はなく、電解コンデンサを組み立てる過程で、電解液中に混入したものであってもよい。水分は、例えば、電解コンデンサの構成要素に予め含まれていてもよく、導電性高分子を含む分散液または溶液に含まれていてもよい。
電解液としては、上記の水分量を有する限り特に制限されず、非水溶媒を用いてもよく、非水溶媒と非水溶媒に溶解したイオン性物質(溶質)とを含む溶液を用いてもよい。なお、非水溶媒とは、水および水を含む液体を除く液体の総称であり、有機溶媒やイオン性液体が含まれる。
非水溶媒としては、例えば、ポリオール(エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルキレングリコール;ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール;グリセリン、ポリグリセリンなどのグリセリン類など)、スルホランなどの環状スルホン類、γ−ブチロラクトン(γBL)などのラクトン類、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類、酢酸メチルなどのエステル類、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、メチルエチルケトンなどのケトン類、ホルムアルデヒドなどが挙げられる。非水溶媒は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用してもよい。
電解液は、上記非水溶媒のうち、沸点を有さないか、または沸点が高い(例えば、180℃以上である)溶媒(第1溶媒)を少なくとも含むことが好ましい。電解液が第1溶媒を含む場合、電解コンデンサを長期間使用しても、電解液の枯渇を抑制できるため、長期にわたり高い信頼性を確保できる。しかし、電解液が第1溶媒を含む場合、充放電を繰り返すうちに、導電性高分子層と無機系導電層との間に浸み込んで、両層の密着性を損ない易い。特に、粗面化されていない陰極箔を用いる場合には、第1溶媒を含む電解液を用いると、導電性高分子層と無機系導電層との密着性が低く、導電性が低いため、容量を確保できず、ESRを低減できない。本発明では、陰極箔の粗面化された表面に無機系導電層を形成するため、電解液が第1溶媒を含む場合であっても、導電性高分子層と無機系導電層との高い密着性を確保することができる。
第1溶媒の沸点は、180℃以上であればよく、200℃以上であってもよい。第1溶媒としては、ポリオールが好ましい。ポリエチレングリコールやポリグリセリンなどは、分子量によって沸点を有さない場合もあるが、このような化合物(ただし、液体のもの)も第1溶媒として好ましい。
なお、第1溶媒は、必ずしも、電解コンデンサを組み立てる際に使用する電解液に含まれている必要はなく、電解コンデンサを組み立てる過程で用いられる処理液に含まれていてもよい。例えば、導電性高分子を含む分散体または溶液が第1溶媒を含んでいてもよい。導電性高分子層と陰極箔との密着性を確保し易い観点からは、分散体に含ませる第1溶媒の量は、分散体または溶液の50質量%以下であることが好ましい。第1溶媒は、沸点を有さないか、高沸点であるため、組み立てられた電解コンデンサ内に残存する。残存した第1溶媒は、電解コンデンサ内に収容された電解液に染み出すため、電解コンデンサ内の電解液には第1溶媒が含まれることになる。
電解液中に含まれる第1溶媒の量は、例えば、3〜95質量%であり、10〜80質量%であることが好ましい。また、電解液中に含まれる第1溶媒の量は、10〜30質量%としてもよい。第1溶媒の量がこのような範囲である場合、導電性高分子層と無機系導電層との密着性が低下することが抑制される。
電解液に含まれる溶質としては、アニオンおよびカチオンの塩が挙げられ、アニオンおよびカチオンの少なくとも一方が有機物である有機塩が好ましい。有機塩としては、マレイン酸トリメチルアミン、ボロジサリチル酸トリエチルアミン、フタル酸エチルジメチルアミン、フタル酸モノ1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、フタル酸モノ1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウムなどが例示できる。溶質は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用してもよい。
なお、本発明の、導電性高分子層からなる固体電解質層を備えた構成の電解コンデンサにおいて、イオン性物質(溶質)を含まない有機溶媒を電解液として用いてもよい。
≪電解コンデンサの製造方法≫
以下に、本発明の実施形態に係る電解コンデンサの製造方法の一例について、工程ごとに説明する。
電解コンデンサは、導電性高分子を含む分散体または溶液(第1処理液)を調製する工程(第1工程)と、誘電体層が形成された陽極箔を準備する工程(第2工程)と、無機系導電層が形成された陰極箔を準備する工程(第3工程)と、陽極箔、陰極箔、および必要により陽極箔と陰極箔との間に介在するセパレータに、第1処理液を含浸させてコンデンサ素子を得る工程(第4工程)と、コンデンサ素子に電解液を含浸させる工程(第5工程)を経ることにより得ることができる。第4工程を経ることにより、導電性高分子層を形成することができる。適当な段階で、溶媒成分を除去してもよい。
(i)第1工程
第1工程では、導電性高分子(およびドーパント)と、溶媒(第2溶媒)とを含む第1処理液を調製する。
第1処理液は、例えば、導電性高分子(およびドーパント)を、第2溶媒に分散または溶解させることにより得ることができる。また、第1処理液は、例えば、第2溶媒中で、ドーパントの存在下、導電性高分子の原料(例えば、導電性高分子のモノマーおよび/またはオリゴマーなどの前駆体)を重合させることにより得ることもできる。重合により第1処理液を調製する場合、必要に応じて、未反応の原料や副生成物を除去してもよい。また、第2溶媒の一部を用いて重合を行った後、得られた混合物に第2溶媒の残部を添加してもよい。
第2溶媒は、特に限定されず、水でもよく、非水溶媒(有機溶媒、イオン性液体など)でもよい。なかでも、第2溶媒は、極性溶媒であることが好ましい。極性溶媒は、プロトン性溶媒であっても、非プロトン性溶媒であってもよい。
プロトン性溶媒としては、例えば、一価アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなど)、ポリオール(エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルキレングリコール;ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール;グリセリン、ポリグリセリンなどのグリセリン類など)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールモノエーテル、ホルムアルデヒドおよび水などが挙げられる。
非プロトン性溶媒としては、例えば、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類、酢酸メチルなどのエステル類、メチルエチルケトン、γ−ブチロラクトンなどのケトン類、1,4−ジオキサンなどのエーテル類(環状エーテルなど)、ジメチルスルホキシド、スルホランなどのスルホン類、炭酸プロピレンなどのカーボネート化合物(環状カーボネートなど)などが挙げられる。
なかでも、第2溶媒は、プロトン性溶媒であることが好ましい。第1処理液の取り扱い性および導電性高分子の分散性を高める観点からは、第2溶媒が水を含むことが好ましい。第2溶媒が、ポリオールを含む場合、導電性高分子層の導電性を高め易い(つまり、ESRをさらに低下し易い)。よって、第2溶媒がポリオールを含む場合も好ましく、少なくとも水およびポリオールを含む第2溶媒を用いる場合も好ましい。
第1処理液としては、導電性高分子(およびドーパント)が第2溶媒中に分散した分散体が好ましい。分散体において、導電性高分子および/またはドーパントは、粒子(または粉末)であることが好ましい。分散体中に分散された粒子の平均粒径は、5〜100nmであることが好ましい。平均粒径は、例えば、動的光散乱法による粒径分布から求めることができる。
第1処理液に含まれるドーパントの量は、導電性高分子100質量部に対して、10〜1000質量部であることが好ましく、50〜200質量部であることがさらに好ましい。
第1処理液における導電性高分子(ドーパントもしくはポリアニオンを含む)の濃度は0.5〜3質量%であることが好ましい。このような濃度の第1処理液は、適度な量の導電性高分子を付着させるのに適するとともに、含浸されやすいため、生産性を向上させる上でも有利である。
第1処理液は、必要に応じて、電解質や公知の添加剤などを含んでいてもよい。
(ii)第2工程
第2工程では、前述のように、陽極箔の表面を例えば化成処理することにより、陽極箔の表面に誘電体層を形成する。
(iii)第3工程
第3工程では、表面に無機系導電層が形成された陰極箔を準備する。
無機系導電層は、粉末状の導電性の無機材料を陰極箔の表面に付着させるか、真空蒸着などの方法で形成することができる。また、無機系導電層は、導電性の無機材料とバインダとを含むペーストやスラリーを陰極箔の表面に塗布して塗膜を形成し、塗膜を乾燥することで形成してもよく、塗膜を熱処理してバインダを除去することにより形成してもよい。
導電性の無機材料(特に、非晶質炭素などの導電性カーボン)の堆積膜を含む無機系導電層は、例えば、化学気相蒸着、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなどの気相法を利用して、陰極箔の表面に上記の無機材料などを堆積させることにより形成できる。例えば、金属窒化物を含む無機系導電層は、気相法を窒素ガス雰囲気下で行うことで形成してもよい。
第3工程では、必要に応じて、陰極箔の表面にベース層を形成し、ベース層上に上記のようにして導電性の無機材料を含む層を形成することで、無機系導電層を形成してもよい。無機系導電層を構成するベース層は、金属や導電性化合物などの導電性の無機材料を用いて、上記と同様にして形成することができる。ベース層は、気相法を利用して導電性の無機材料を陰極箔の表面に堆積させることにより形成することが好ましい。
(iv)第4工程
第4工程では、第1処理液を、誘電体層が形成された陽極箔、無機系導電層が形成された陰極箔、および必要によりセパレータに含浸させる。より具体的には、第4工程では、誘電体層が形成された陽極箔と、無機系導電層が形成された陰極箔とを、これらの間にセパレータを介在させた状態で巻回された巻回体に、第1処理液を含浸させてもよい。第1処理液の含浸は、巻回体を第1処理液に浸漬することにより行ってもよく、巻回体に第1処理液を注液することにより行ってもよい。なお、無機系導電層は、陰極箔を粗面化し、気相法により、粗面化された陰極箔の表面に導電性を有する無機材料を堆積させることにより形成できる。
第1処理液の含浸は、大気圧下で行ってもよいが、減圧下、例えば、10〜100kPa、好ましくは40〜100kPaの雰囲気下で行ってもよい。含浸は、必要に応じて、超音波振動下で行ってもよい。含浸時間は、コンデンサ素子10のサイズにもよるが、例えば1秒〜5時間、好ましくは1分〜30分である。
第1処理液を陽極箔および陰極箔(さらにセパレータ)に含浸させた後、必要に応じて、乾燥させてもよい。乾燥により、第2溶媒の少なくとも一部が除去される。乾燥は、加熱下で行ってもよく、必要に応じて、減圧下で行ってもよい。
このように、第4工程を経ることにより、陽極箔と陰極箔との間に導電性高分子層が形成され、これにより、コンデンサ素子10が形成される。
なお、第2溶媒に非水溶媒(有機溶媒)を含んだものを使用する場合、この非水溶媒を導電性高分子層が形成された後のコンデンサ素子10に残留させて、電解液としてもよい。この場合、後述する電解液を含浸させる第5工程を行なってもよいし、省いてもよい。(iii)第5工程
第5工程では、第4工程で得られたコンデンサ素子に、電解液を含浸させる。
コンデンサ素子10への電解液の含浸は、特に制限されず公知の方法で行うことができる。例えば、電解液にコンデンサ素子10を浸漬させてもよく、コンデンサ素子10を収容した容器内に電解液を注液してもよい。コンデンサ素子10への電解液の含浸は、必要に応じて、減圧下(例えば、10〜100kPa)で行ってもよい。
(その他)
コンデンサ素子10は、封止してもよい。より具体的には、まず、リード線14A,14Bが有底ケース11の開口する上面に位置するように、コンデンサ素子10を有底ケース11に収納する。有底ケース11の材料としては、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、鉄、真鍮などの金属あるいはこれらの合金を用いることができる。
次に、リード線14A,14Bが貫通するように形成された封止部材12を、コンデンサ素子10の上方に配置し、コンデンサ素子10を有底ケース11内に封止する。封止部材12は、絶縁性物質であればよい。絶縁性物質としては弾性体が好ましく、中でも耐熱性の高いシリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(ハイパロンゴムなど)、ブチルゴム、イソプレンゴムなどが好ましい。
次に、有底ケース11の開口端近傍に、横絞り加工を施し、開口端を封止部材12に加締めてカール加工する。そして、カール部分に座板13を配置することによって、図1に示すような電解コンデンサが完成する。その後、定格電圧を印加しながら、エージング処理を行ってもよい。
上記の実施形態では、巻回型の電解コンデンサについて説明したが、本発明の適用範囲は上記に限定されず、他の電解コンデンサ、例えば、陽極箔に代えて金属の焼結体を用いるチップ型の電解コンデンサや、陽極箔に代えて金属板を用いる積層型の電解コンデンサにも適用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
下記の手順で、図1に示すような、定格電圧35V、定格静電容量47μF(比較例10を除く)の巻回型の電解コンデンサを作製し、評価を行った。
(1)電解コンデンサの製造
(誘電体層を有する陽極箔の準備)
厚さ100μmのアルミニウム箔にエッチング処理を行い、アルミニウム箔の表面を粗面化した。その後、アルミニウム箔の表面に、アジピン酸アンモニウム水溶液を用いる化成処理により、誘電体層を形成し、誘電体層を有する陽極箔を準備した。
(無機系導電層を有する陰極箔の準備)
陰極箔の表面に形成された無機系導電層を有する陰極箔を準備した。陰極箔としては、エッチング処理で表面を粗面化した、拡面率1.5cm/cmのアルミニウム箔(厚み:30μm)を用いた。陰極箔の表面に、導電性カーボンのイオンプレーティングにより無機系導電層を形成した。無機系導電層の厚みは8nmであった。
(巻回体の作製)
陽極箔および陰極箔に陽極リードタブおよび陰極リードタブを接続し、陽極箔と陰極箔とを、リードタブを巻き込みながら、セパレータを介して巻回することにより巻回体を得た。巻回体から突出する各リードタブの端部には、陽極リード線および陰極リード線をそれぞれ接続した。そして、作製された巻回体に対して、再度化成処理を行い、陽極箔の切断された端部に誘電体層を形成した。次に、巻回体の外側表面の端部を巻止めテープで固定した。
(第1処理液の調製)
3,4−エチレンジオキシチオフェンと、ドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸とを、イオン交換水に溶かした混合溶液を調製した。得られた溶液を撹拌しながら、イオン交換水に溶解させた硫酸第二鉄および過硫酸ナトリウム(酸化剤)を添加し、重合反応を行った。反応後、得られた反応液を透析して、未反応モノマーおよび過剰な酸化剤を除去し、ポリスチレンスルホン酸がドープされたポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT−PSS)を含む分散液を得た。分散液中のPEDOT−PSSの濃度は約2質量%であり、PSSとPEDOTとの質量比(=PSS:PEDOT)は、約2:1であった。得られた分散液に5質量%のエチレングリコール(第1溶媒)を添加して攪拌することにより、分散液状の第1処理液を調製した。
(第1処理液の含浸)
第1処理液を、巻回体に5分間含浸させた。次いで、巻回体を、150℃で20分間加熱することにより、溶媒成分を除去した。このようにして、陽極箔と陰極箔との間に導電性高分子層が形成されたコンデンサ素子を作製した。
(電解液の含浸)
次いで、コンデンサ素子に、減圧下で電解液を含浸させた。電解液としては、γBL:グリセリン:フタル酸モノ(エチルジメチルアミン)(溶質)=50:25:25(質量比)で含む溶液を用いた。使用するγBLおよびグリセリンに含まれる水分量を予め測定し、電解液中の水分が目的とする水分量となるように、電解液に水を添加したり、加温により水分を蒸発させたりすることにより、電解液中の水分量を調節した。電解液において、γBLおよびグリセリンは第1溶媒である。
(コンデンサ素子の封止)
電解液を含浸させたコンデンサ素子を、図1に示すような外装ケースに収容し、封止して、電解コンデンサを作製した。同様にして、合計300個の電解コンデンサを作製した。
(2)性能評価
(a)水分量
組み立てた電解コンデンサから電解液を取り出して、カールフィッシャー法により、電解液中の水分量(質量%)を測定した。その結果、電解液中の水分量は、0.10質量%であった。
(b)静電容量およびESR値
電解コンデンサの初期特性として、静電容量(μF)およびESR値(mΩ)を測定した。具体的には、電解コンデンサについて4端子測定用のLCRメータを用いて、周波数120Hzにおける初期静電容量(μF)を測定した。また、4端子測定用のLCRメータを用いて、電解コンデンサの周波数100kHzにおけるESR値(mΩ)を測定した。
温度125℃で、3000時間高温放置試験をした後の静電容量(μF)およびESR値(mΩ)についても、上記の初期特性の場合と同様にして測定した。
静電容量およびESR値は、それぞれ、ランダムに選択した120個の電解コンデンサについて測定し、平均値を算出した。
(c)漏れ電流(LC)
電解コンデンサの初期特性として、電解コンデンサに定格電圧を印加し、2分後の漏れ電流(μA)を測定した。
温度125℃で、3000時間高温放置試験をした後の漏れ電流(μA)についても、上記の初期特性の場合と同様にして測定した。
(b)電解液中の第1溶媒量
電解コンデンサから電解液を抜き出して、ガスクロマトグラフィーにより、電解液中に含まれる第1溶媒の量(質量%)を測定した。その結果、電解液中の第1溶媒の量は76質量%であった。
《実施例2〜25および比較例1〜9》
使用する陰極箔の拡面率と、組み立てた電解コンデンサの電解液中の水分量とが、表1に示す値となるように、陰極箔の拡面率、および表1に示していないが、一部の実施例または比較例においては陰極箔の厚みと、電解液中の水分量とを調節した以外は、実施例1と同様に、電解コンデンサを作製し、評価を行った。
《比較例10》
使用する陰極箔の拡面率と、組み立てた電解コンデンサの電解液中の水分量とが、表1に示す値となるように、陰極箔の拡面率と電解液中の水分量とを調節したしたこと、および、表面に無機系導電層を有さない陰極箔を用いたこと以外は、実施例1と同様に、電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例2〜25および比較例1〜10において組み立てた電解コンデンサの、電解液中の第1溶媒の量は75.1〜76.0質量%であった。
実施例および比較例の結果を表1に示す。実施例1〜25はA1〜A25であり、比較例1〜10はB1〜B10である。
Figure 2016189779
表1に示すように、実施例1〜25および、比較例1〜9のように陰極箔の表面に無機系の導電層を設けたものは、比較例10のように、陰極箔の表面に無機系の導電層を設けないものに比較して、コンデンサの高容量化(初期)が図れていた。
実施例1〜25では、初期の容量が高く、初期のESRおよび初期の漏れ電流も低く抑えられ、高温で3000時間放置した後でも、比較的高い容量が確保できており、ESRの上昇および漏れ電流の上昇も抑制されていた。陰極箔の表面を粗面化していない比較例1〜3では、高温で3000時間放置した後のESRが大きく上昇していた。電解液の水分量を0.05%とした比較例4、6、7では、高温で3000時間放置した後の漏れ電流が大きく上昇していた。電解液の水分量を8%とした比較例5、7、9では、高温で3000時間放置した後のESRが大きく上昇していた。
また、陰極箔の拡面率を1.5%とした実施例1〜5において、電解液の水分量を6%とした実施例5の、高温で3000時間放置した後のESRが、電解液の水分量が5%以下とした実施例1〜4の、高温で3000時間放置した後のESRに比較して若干高くなる傾向が見られるが、実施例6〜25では、拡面率の増加とともに、その傾向が小さくなり、拡面率が30cm/cm以上では、電解液の水分量を6%とした実施例15の、高温で3000時間放置した後のESRは、電解液の水分量を0.1〜5%とした実施例10〜14と同等の水準となっている。これは、陰極箔の表面を粗面化することによって、陰極箔の表面に形成された無機系の導電層と、導電性高分子層との密着性が向上し、ESRの上昇が抑えられることに加えて、電解液に含まれる水分の影響でESRが上昇することを、陰極箔の表面を祖面化することによって抑制しているものと考えられ、陰極箔の表面を粗面化することによって、電解液の水分量の許容範囲が広がっているものと思われる。
本発明は、導電性高分子層と電解液とを含む電解コンデンサに利用することができる。
10:コンデンサ素子、11:有底ケース、12:封止部材、13:座板、14A,14B:リード線、15A,15B:リードタブ、21:陽極箔、22:陰極箔、23:セパレータ、24:巻止めテープ
小型かつ大容量で低ESR(Equivalent Series Resistance)のコンデンサとして、誘電体層を形成した陽極体と、誘電体層の少なくとも一部を覆うように形成された導電性高分子層とを具備する電解コンデンサが有望視されている。
本発明に係る電解コンデンサは、コンデンサ素子と電解液とを備えている。コンデンサ素子は、誘電体層が形成された陽極箔と、陽極箔と対向し、かつ無機系導電層が形成された陰極箔と、陽極箔および陰極箔の間に介在し、かつ導電性高分子を含む導電性高分子層と、を備えている。陰極箔は、表面が粗面化されており、粗面化された表に無機系導電層が形成されており、電解液の水分量は、0.1〜6.0質量%である。
本発明によれば、導電性高分子層を含む電解コンデンサにおいて、高容量を確保しながら、低ESR化と低漏れ電流化を実現することができる。
以下に、図面を適宜参照しながら、本発明の電解コンデンサの実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は本発明を限定するものではない。
≪電解コンデンサ≫
図1は、本発明の一実施形態に係る電解コンデンサの断面模式図である。図2は、電解コンデンサが含むコンデンサ素子の一部を展開した概略図である。
リードタブ15A,15Bの材料特に限定されず、導電性材料であればよい。リードタブ15A、15Bは、その表面が化成処理されていてもよい。また、リードタブ15A、15Bの封止部材12と接触する部分や、リード線14A、14Bとの接続部分が、樹脂材料で覆われていてもよい。
ドーパントとしては、ポリアニオンを用いることができる。ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸などのポリアニオンが挙げられる。なかでも、ポリスチレンスルホン酸由来のポリアニオンが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらは単独モノマーの重合体であってもよく、2種以上のモノマーの共重合体であってもよい。
なお、第1溶媒は、必ずしも、電解コンデンサを組み立てる際に使用する電解液に含まれている必要はなく、電解コンデンサを組み立てる過程で用いられる処理液に含まれていてもよい。例えば、導電性高分子を含む分散体または溶液が第1溶媒を含んでいてもよい。導電性高分子層と陰極箔との密着性を確保し易い観点からは、分散体または溶液に含ませる第1溶媒の量は、分散体または溶液の50質量%以下であることが好ましい。第1溶媒は、沸点を有さないか、高沸点であるため、組み立てられた電解コンデンサ内に残存する。残存した第1溶媒は、電解コンデンサ内に収容された電解液に染み出すため、電解コンデンサ内の電解液には第1溶媒が含まれることになる。
なお、第2溶媒に非水溶媒(有機溶媒)を含んだものを使用する場合、この非水溶媒を導電性高分子層が形成された後のコンデンサ素子10に残留させて、電解液としてもよい。この場合、後述する電解液を含浸させる第5工程を行なってもよいし、省いてもよい。
(v)第5工程
第5工程では、第4工程で得られたコンデンサ素子に、電解液を含浸させる。
(第1処理液の調製)
3,4−エチレンジオキシチオフェンと、ドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸とを、イオン交換水に溶かした混合溶液を調製した。得られた溶液を撹拌しながら、イオン交換水に溶解させた硫酸第二鉄および過硫酸ナトリウム(酸化剤)を添加し、重合反応を行った。反応後、得られた反応液を透析して、未反応モノマーおよび過剰な酸化剤を除去し、ポリスチレンスルホン酸がドープされたポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT−PSS)を含む分散液を得た。分散液中のPEDOT−PSSの濃度は約2質量%であり、PSSとPEDOTとの質量比(=PSS:PEDOT)は、約2:1であった。得られた分散液に5質量%のエチレングリコール(第溶媒)を添加して攪拌することにより、分散液状の第1処理液を調製した。
)電解液中の第1溶媒量
電解コンデンサから電解液を抜き出して、ガスクロマトグラフィーにより、電解液中に含まれる第1溶媒の量(質量%)を測定した。その結果、電解液中の第1溶媒の量は76質量%であった。
《実施例2〜25および比較例1〜9》
使用する陰極箔の拡面率と、組み立てた電解コンデンサの電解液中の水分量とが、表1に示す値となるように、陰極箔の拡面率、および表1に示していないが、一部の実施例または比較例においては陰極箔の厚みと、電解液中の水分量とを調節した以外は、実施例1と同様に、電解コンデンサを作製し、評価を行った。
《比較例10》
使用する陰極箔の拡面率と、組み立てた電解コンデンサの電解液中の水分量とが、表1に示す値となるように、陰極箔の拡面率と電解液中の水分量とを調節したしたこと、および、表面に無機系導電層を有さない陰極箔を用いたこと以外は、実施例1と同様に、電解コンデンサを作製し、評価を行った。

Claims (7)

  1. コンデンサ素子と電解液とを備え、
    前記コンデンサ素子は、
    誘電体層が形成された陽極箔と、
    前記陽極箔と対向し、かつ無機系導電層が形成された陰極箔と、
    前記陽極箔および前記陰極箔の間に介在し、かつ導電性高分子を含む導電性高分子層と、を備え、
    前記陰極箔は、表面が粗面化されており、粗面化された前記表面に前記無機系導電層が形成されており、
    前記導電性高分子層は、前記導電性高分子を含む分散体または溶液を用いて形成され、
    前記電解液の水分量は、0.1〜6.0質量%である、電解コンデンサ。
  2. 前記陰極箔の前記表面の拡面率は、1.5〜500cm/cmである、請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 前記陰極箔の前記表面は、エッチングにより粗面化されている、請求項1または2に記載の電解コンデンサ。
  4. 前記無機系導電層の表面には、前記無機系導電層と前記導電性高分子層とが接触している第1領域と、前記無機系導電層と前記導電性高分子層とが接触していない第2領域とが形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
  5. 前記電解液は、沸点を有さないか、または沸点が180℃以上である第1溶媒を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
  6. 前記第1溶媒はポリオールを含む、請求項5に記載の電解コンデンサ。
  7. 前記電解液中に含まれる前記第1溶媒の量は、3〜90質量%である、請求項5または6に記載の電解コンデンサ。
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