JPWO2016092688A1 - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

圧縮機は、外殻を構成し、下部に油溜りが形成されたシェルと、シェルに収容され、油溜りから油を吸い上げる油ポンプと、シェルの内部に設けられるモータと、シェルの内部に設けられ、モータによって駆動して作動ガスを圧縮する圧縮部と、油ポンプに吸い上げられた油が流通する油通路が内部に形成され、モータと圧縮部とを接続してモータの回転力を圧縮部に伝達する軸部と、シェルの内部におけるモータ及び圧縮部の下方に設けられ、軸受を介して軸部を回転自在に支持するフレームと、フレームとモータとの間に設けられ、油通路からバイパスされた油が流通するバイパス流路が内部に形成されたバイパス装置と、を備え、バイパス流路のバイパス出口から流出する油が、フレームの上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることを防止するように、バイパス出口から油溜りまでの間に油を返す返油流路が形成されている。

Description

本発明は、冷媒を圧縮する圧縮機に関する。
従来より、冷凍機又は空調機等に用いられる圧縮機として、例えばスクロール圧縮機が知られている。特許文献1には、回転軸の内部に、圧縮部の軸受に供給される油が流通する縦穴が形成されたスクロール圧縮機が開示されている。回転軸の内部には、縦穴に流通する油をバイパスする横穴と斜穴とが形成されている。また、横穴には、回転軸の回転運動で発生する遠心力によって水平移動し、横穴を開閉するピストンが設けられている。ピストンが回転軸から離れることにより、横穴が開放され、縦穴に流通する油が横穴にバイパスされる。これにより、油は、回転軸の外部に流出し、圧縮機の内部下方に形成されたオイル溜りに戻る。このように、特許文献1は、油を回転軸の外部に流出させることにより、油が圧縮部の軸受に過剰に供給されて、圧縮部に流入した後に圧縮機外に吐出されることを防止しようとするものである。
特開2001−271769号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたスクロール圧縮機は、回転軸の外部に流出した油が、圧縮機の内部に流れる作動ガスによって輸送される。そして、輸送された油は、圧縮部に吸入された後、圧縮機外に吐出される。このため、バイパスされた油の一部は、オイル溜りに戻らず、圧縮機外に排出される。従って、特許文献1は、圧縮機の内部の油が枯渇して、軸受の潤滑不良が発生する虞がある。
本発明は、上記のような課題を背景としてなされたもので、バイパスされた油が従来よりも確実に油溜りに戻る圧縮機を提供するものである。
本発明に係る圧縮機は、外殻を構成し、下部に油溜りが形成されたシェルと、シェルに収容され、油溜りから油を吸い上げる油ポンプと、シェルの内部に設けられるモータと、シェルの内部に設けられ、モータによって駆動して作動ガスを圧縮する圧縮部と、油ポンプに吸い上げられた油が流通する油通路が内部に形成され、モータと圧縮部とを接続してモータの回転力を圧縮部に伝達する軸部と、シェルの内部におけるモータ及び圧縮部の下方に設けられ、軸受を介して軸部を回転自在に支持するフレームと、フレームとモータとの間に設けられ、油通路からバイパスされた油が流通するバイパス流路が内部に形成されたバイパス装置と、を備え、バイパス流路のバイパス出口から流出する油が、フレームの上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることを防止するように、バイパス出口から油溜りまでの間に油を返す返油流路が形成されている。
本発明の圧縮機によれば、バイパス装置のバイパス出口から流出する油が、フレームの上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることを防止するように、バイパス出口から油溜りまでの間に油を返す返油流路が形成されている。このため、圧縮機は、バイパスされた油を、従来よりも確実に油溜りに戻すことができる。
本発明の実施の形態1に係る圧縮機1を示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるバイパス装置30を示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるバイパス装置30を示す拡大図である。 本発明の実施の形態1の変形例におけるバイパス装置30を示す拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る圧縮機1を示す断面図である。 本発明の実施の形態2におけるバイパス装置30を示す断面図である。 本発明の実施の形態2の第1変形例における圧縮機1を示す断面図である。 本発明の実施の形態2の第2変形例における圧縮機1を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る圧縮機1を示す断面図である。 本発明の実施の形態3におけるバイパス装置30を示す断面図である。 本発明の実施の形態3の変形例における圧縮機1を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係る圧縮機1を示す断面図である。 本発明の実施の形態4におけるバイパス装置30を示す断面図である。 本発明の実施の形態5におけるバイパス装置30を示す拡大図である。 本発明の実施の形態5の変形例におけるバイパス装置30を示す拡大図である。 本発明の実施の形態6におけるバイパス装置30を示す拡大図である。 本発明の実施の形態7に係る圧縮機1の油量における回転数と吐出流量との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る圧縮機の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る圧縮機1を示す断面図である。この図1に基づいて、圧縮機1について説明する。圧縮機1は、例えば冷凍サイクルを循環する冷媒を吸入して圧縮し、高温高圧の状態にして吐出するものであり、例えばスクロール圧縮機である。圧縮機1は、図1に示すように、シェル17と、油ポンプ16と、モータ13と、圧縮部1aと、軸部4と、フレーム10と、バイパス装置30とを有している。更に、圧縮機1は、吸入管18と、吐出管19と、上部フレーム9と、弁6と、スライダ5と、第1のバランサ11と、第2のバランサ12と、油戻し管20とを有している。
シェル17は、圧縮機1の外殻を構成し、下部に油溜り16aが形成されたものである。また、油ポンプ16は、シェル17に収容され、油溜り16aから油を吸い上げるものである。この油ポンプ16は、フレーム10の中心の下部に設けられている。そして、油ポンプ16は、油溜り16aから吸い上げた油を、圧縮機1の内部の各軸受部に供給する。
モータ13は、シェル17の内部に設けられ、例えばフレーム10の上方に設けられ、軸部4を回転するものである。モータ13は、ロータ14とステータ15とを有している。ロータ14は、ステータ15の内周側に設けられており、軸部4に取り付けられている。そして、ロータ14は、自らが回転することにより、軸部4を回転させるものである。ステータ15は、インバータ60から供給された電力によって、ロータ14を回転させるものである。
圧縮部1aは、シェル17に収容され、モータ13によって駆動して作動ガスを圧縮するものである。圧縮部1aは、固定スクロール3と揺動スクロール2とを有している。固定スクロール3は、シェル17に固定されており、中央部には、圧縮された作動ガスが吐出される吐出ポート3aが形成されている。揺動スクロール2は、固定スクロール3に対して公転旋回運動を行い、オルダムリング(図示せず)によって運動が規制されている。固定スクロール3と揺動スクロール2とは、互いに向き合った面に渦巻き体(図示せず)が形成された部材であり、双方の渦巻き体により圧縮室(図示せず)が形成されている。揺動スクロール2が軸部4によって揺動運動され、形成された圧縮室において作動ガスが圧縮される。
軸部4は、油ポンプ16に吸い上げられた油が流通する油通路4aが内部に形成されており、モータ13と圧縮部1aとを接続してモータ13の回転力を圧縮部1aに伝達するものである。フレーム10は、シェル17の内部におけるモータ13及び圧縮部1aの下方に設けられ、軸受22を介して軸部4を回転自在に支持するものである。なお、軸受22は、フレーム10と軸部4との間に設けられている。フレーム10には、その外周端部に、油が油溜り16aに流入する油戻し孔21が形成されている。この軸部4は、油ポンプ16の上部に設けられている。そして、軸部4には、フレーム10に固定された部分に下部通路4cが形成されている。
吸入管18は、シェル17の側部に設けられており、作動ガスをシェル17の内部に吸入する管である。吐出管19は、シェル17の上部に設けられており、作動ガスをシェル17の外部に吐出する管である。上部フレーム9は、シェル17の内部上方に設けられたものであり、フレーム10と共に軸部4を支持している。そして、上部フレーム9の内部には、揺動スクロール2が収納されている。なお、上部フレーム9の上面には、固定スクロール3が固定されている。また、上部フレーム9には、吸入ポート9aが形成されており、作動ガスは、吸入ポート9aを通って圧縮部1aに流入する。また、上部フレーム9と軸部4との間には、上部軸受23が設けられている。なお、軸部4には、上部フレーム9に固定された部分に上部通路4dが形成されている。
弁6は、固定スクロール3の上面に設けられており、固定スクロール3の吐出ポート3aを塞ぐものである。そして、弁6には、ボルト8によって弁6に取り付けられた押さえ部7が設けられている。この押さえ部7は、弁6が固定スクロール3から離れたときの可動範囲を規制するものである。作動ガスは、固定スクロール3における渦巻き体が形成された面と反対側の面に、吐出ポート3aを通って吐出される。その際、作動ガスは、弁6を押し上げて吐出される。なお、作動ガスが吐出された後、弁6は再び吐出ポート3aを塞ぐ。このように、弁6は、吐出ポート3aから吐出された作動ガスが、吐出ポート3aに逆流することを防止している。
スライダ5は、軸部4の上部の外周面に取り付けられた筒状の部材であり、揺動スクロール2の下部の内面に位置している。即ち、揺動スクロール2は、スライダ5を介して軸部4に取り付けられており、軸部4の回転に伴って揺動スクロール2も回転する。なお、揺動スクロール2とスライダ5との間には、揺動軸受24が設けられている。スライダ5は、作動ガスの圧力と揺動スクロール2に作用する遠心力とによって、揺動スクロール2の揺動半径が大きくなる方向に移動する可変クランク機構である。
第1のバランサ11は、軸部4に取り付けられており、上部フレーム9とロータ14との間に位置している。第1のバランサ11は、揺動スクロール2及びスライダ5によって生じるアンバランスを相殺するものである。また、第2のバランサ12は、軸部4に取り付けられており、ロータ14とフレーム10との間に位置し、ロータ14の下面に取り付けられている。第2のバランサ12は、揺動スクロール2及びスライダ5によって生じるアンバランスを相殺するものである。
油戻し管20は、上部フレーム9と揺動スクロール2との間の空間と、フレーム10とモータ13との間の空間とを接続する管である。油戻し管20は、上部フレーム9と揺動スクロール2との間の空間に流通する油を、フレーム10とモータ13との間の空間に流出する。フレーム10とモータ13との間の空間に流出した油は、フレーム10に設けられた油戻し孔21を通って油溜り16aに戻る。
図2は、本発明の実施の形態1におけるバイパス装置30を示す断面図である。図2に示すように、バイパス装置30は、シェル17の内部におけるフレーム10とモータ13との間に設けられ、油通路4aに流通する油をバイパスするものである。バイパス装置30には、内部に油が流通するバイパス流路35が形成されており、バイパス流路35には、バイパス流路35を開閉する開閉部38が設けられている。このバイパス装置30は、軸部4に固定されており、軸部4が回転することに伴って回転する。なお、軸部4には、バイパス孔4bが設けられており、バイパス孔4bは、バイパス流路35に接続されている。これにより、油通路4aに流通する油の一部が、バイパス孔4bを通って、バイパス流路35に流通する。
図3は、本発明の実施の形態1におけるバイパス装置30を示す拡大図である。図3に示すように、バイパス装置30は、弁ホルダ31とスライド弁32と付勢部33と固定蓋34とを有している。本実施の形態1においては、スライド弁32、付勢部33及び固定蓋34が、開閉部38を構成している。弁ホルダ31は、バイパス装置30の外殻を構成し、内部にバイパス通路が形成された筒状の部材である。スライド弁32は、弁ホルダ31の内部に収納されており、バイパス流路35を塞ぐものである。付勢部33は、弁ホルダ31の内部に収納されており、スライド弁32に取り付けられスライド弁32を軸部4の側に向かって付勢するものである。なお、付勢部33は、例えばコイルスプリングである。そして、固定蓋34は、弁ホルダ31に固定されており、付勢部33が取り付けられている。
圧縮機1が運転を開始して軸部4が回転し始めると、軸部4と共にバイパス装置30も回転する。バイパス装置30が回転すると、スライド弁32には、遠心力及び油通路4aに流通する油の圧力がかかる。これにより、スライド弁32は、弁ホルダ31の内部において軸部4から離れるように移動する。このように、スライド弁32が移動することによって、バイパス流路35が開放され、油通路4aに流通する油がバイパス流路35にバイパスされる。
また、図2に示すように、圧縮機1には、返油流路50が形成されている。返油流路50は、バイパス装置30におけるバイパス流路35のバイパス出口36から流出する油が、フレーム10の上方の空間、例えばフレーム10とモータ13との間の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることを防止するように、バイパス出口36から油溜り16aまでの間に形成され、油を返すものである。本実施の形態1においては、返油流路50が、この軸部4の内部に形成されている。そして、バイパス流路35におけるバイパス出口36は、軸部4の内部に形成された返油流路50に接続されている。そして、返油流路50は、フレーム10と油ポンプ16との間の空間に接続されており、油は、この空間から油溜り16aに戻る。なお、返油流路50は、軸部4の下端から穿孔されて形成されている。返油流路50の先端は、フレーム10の下方において開口されており、例えば図2においては、軸部4の下端部に相当する。
次に、圧縮機1の内部における作動ガスの流れについて説明する。図1において、作動ガスの流れを破線矢印で示す。図1に示すように、作動ガスは、圧縮機1の外部から吸入管18を通って吸入され、先ず、上部フレーム9とモータ13との間の空間に流入する。そして、上部フレーム9とモータ13との間の空間に流入した作動ガスは、フレーム10に形成された吸入ポート9aを通って圧縮部1aに流入する。圧縮部1aに流入した作動ガスは、圧縮部1aによって圧縮される。圧縮された作動ガスは、固定スクロール3に形成された吐出ポート3aから吐出される。その際、作動ガスは、弁6を押し上げて、固定スクロール3の上方の空間に流入する。その後、固定スクロール3の上方の空間に流入した作動ガスは、吐出管19から圧縮機1の外部に吐出される。
一方、上部フレーム9とモータ13との間の空間に流入した作動ガスの一部は、シェル17における吸入管18が設けられた部分に対向する部分において、ステータ15とシェル17との間を通って、フレーム10とモータ13との間の空間に流入する。そして、フレーム10とモータ13との間の空間に流入した作動ガスは、ロータ14とステータ15との間、及び、ステータ15とシェル17との間等を通って、再び上部フレーム9とモータ13との間の空間に流入する。その後、作動ガスは、圧縮部1aにおいて圧縮されて吐出管19から吐出される。
次に、圧縮機1の内部における油の流れについて説明する。図1において、油の流れを実線矢印で示す。図1に示すように、油ポンプ16によって油溜り16aから吸い上げられた油は、軸部4の内部に形成された油通路4aに流入する。油通路4aに流入した油の一部は、下部通路4cに流入し、軸受22を潤滑する。その後、軸受22を潤滑した油は、フレーム10と油ポンプ16との間の空間に流入し、油溜り16aに戻る。また、油通路4aに流入した油の一部は、上部通路4dに流入し、上部軸受23を潤滑する。上部軸受23を潤滑した油は、一部が、上部フレーム9とモータ13との間の空間に流出し、一部が、上部フレーム9と揺動スクロール2との間の空間に流出する。
上部フレーム9とモータ13との間の空間に流出した油は、ロータ14とステータ15との間を通って、フレーム10とモータ13との間の空間に流入し、フレーム10に形成された油戻し孔21を通って、油溜り16aに戻る。一方、上部フレーム9と揺動スクロール2との間の空間に流出した油は、油戻し管20に流入し、フレーム10とモータ13との間の空間に流出する。そして、フレーム10とモータ13との間の空間に流出した油は、油戻し孔21を通って油溜り16aに戻る。
更に、油通路4aに流入した油の一部は、軸部4の上端まで到達し、揺動軸受24を潤滑する。揺動軸受24を潤滑した油は、上部フレーム9と揺動スクロール2との間の空間に流出し、油戻し管20に流入する。油戻し管20に流入した油は、フレーム10とモータ13との間の空間に流出し、油戻し孔21を通って油溜り16aに戻る。なお、上部フレーム9と揺動スクロール2との間の空間に流出した油の一部は、揺動スクロール2において上部フレーム9に対向するスラスト面と、上部フレーム9との間を通って、圧縮室に取り込まれる。そして、圧縮室に取り込まれた油は、圧縮機1の外部に吐出される。なお、上部フレーム9と揺動スクロール2との間の空間に流出した油は、揺動スクロール2の揺動によって撹拌される。
図2において、油の流れを実線矢印で示す。油通路4aに流入した油の一部は、バイパス孔4bを通ってバイパス流路35に流入する。バイパス流路35に流入した油は、上記のように開閉部38によってバイパス流路35が開放されることにより、バイパス流路35を流れていく。このように、圧縮機1においては、バイパス装置30が設けられていることにより、バイパス装置30より上方に配置された上部軸受23及び揺動軸受24に供給される油が減少する。従って、上部フレーム9と揺動スクロール2との間の空間に流出する油も減少するため、揺動スクロール2の揺動による撹拌損失が減少する。また、揺動スクロール2のスラスト面と上部フレーム9との間を通る油も減少するため、圧縮機1の外部に吐出される油も減少する。なお、バイパス流路35を流れていく油は、バイパス出口36から返油流路50に流入する。そして、返油流路50に流入した油は、フレーム10と油ポンプ16との間の空間に流入し、油溜り16aに戻る。
次に、本発明の実施の形態1に係る圧縮機1の作用について説明する。返油流路50は、バイパス装置30におけるバイパス流路35のバイパス出口36から流出する油が、フレーム10の上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることを防止するように、バイパス出口36から油溜り16aまでの間に形成され、油を返す。前述の如く、一部の作動ガスは、フレーム10とモータ13との間の空間に流通しており、いずれは圧縮機1の外部に吐出される。圧縮機1には、返油流路50が形成されているため、油が、フレーム10の上方の間の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることが防止される。従って、圧縮機1は、バイパスされた油を、従来よりも確実に油溜り16aに戻すことができる。更に、圧縮機1は、油が、フレーム10とモータ13との間に流れる作動ガスに輸送されて、圧縮機1の外部に吐出されることを抑制することができる。
(実施の形態1の変形例)
次に、本発明の実施の形態1の変形例に係る圧縮機1について説明する。図4は、本発明の実施の形態1の変形例におけるバイパス装置30を示す拡大図である。変形例では、図4に示すように、バイパス装置30は、可撓性を備えるリード弁40を有している点で、実施の形態1と相違する。バイパス装置30は、弁ホルダ31とリード弁40と固定蓋34とを有している。本変形例においては、リード弁40及び固定蓋34が、開閉部38を構成している。弁ホルダ31は、バイパス装置30の外殻を構成し、内部にバイパス通路が形成された筒状の部材である。リード弁40は、弁ホルダ31の内部に収納されており、バイパス流路35を塞ぐものである。固定蓋34は、弁ホルダ31に固定されている。
圧縮機1が運転を開始して軸部4が回転し始めると、軸部4と共にバイパス装置30も回転する。バイパス装置30が回転すると、リード弁40には、遠心力及び油通路4aに流通する油の圧力がかかる。これにより、リード弁40は、弾性変形する。このように、リード弁40が弾性変形することによって、バイパス流路35が開放され、油通路4aに流通する油がバイパス流路35にバイパスされる。このように、バイパス装置30がリード弁40を有している構成であっても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係る圧縮機1について説明する。図5は、本発明の実施の形態2に係る圧縮機1を示す断面図である。本実施の形態2は、カバー80を有し、返油流路50が、カバー80の内周面と軸部4の外周面との間に形成されている点で、実施の形態1と相違する。本実施の形態2では、実施の形態1と共通する部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図5に示すように、カバー80は、フレーム10から立設し、軸部4の外周を覆う筒状の部材である。カバー80は、バイパス装置30の側面の一部を覆うように上方に延びているが、バイパス装置30の側面の全部を覆うように構成してもよいし、カバー80の側面を覆わないように構成してもよい。そして、フレーム10には、カバー80が立設する位置よりも軸部4側において、返油流路50から油溜り16aに油が流通する返油孔85が形成されている。そして、返油流路50は、カバー80の内周面と軸部4の外周面との間に形成されており、実施の形態1のように、軸部4の内部には形成されていない。また、バイパス流路35のバイパス出口36は、フレーム10側を向いている。上記のとおり、カバー80は、バイパス装置30の側面の少なくとも一部を覆うように上方に延びているため、バイパス出口36からフレーム10までの間は、フレーム10とモータ13との間の空間と隔絶されている。
次に、返油流路50における油の流れについて説明する。図6は、本発明の実施の形態2におけるバイパス装置30を示す断面図である。図6において、油の流れを実線矢印で示す。図6に示すように、バイパス出口36から流出した油は、カバー80の内周面に当たる。そして、カバー80の内周面に当たった油は、カバー80の内周面を伝って、フレーム10に形成された返油孔85を通り、油溜り16aに戻る。
なお、前述の如く、バイパス出口36からフレーム10までの間は、フレーム10とモータ13との間の空間と隔絶されている。このため、バイパス出口36から流出した油は、フレーム10とモータ13との間の空間に流入し難い。従って、本実施の形態2においても、油が、フレーム10の上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることが防止される。このように、圧縮機1は、バイパスされた油を、従来よりも確実に油溜り16aに戻すことができる。更に、圧縮機1は、油が、フレーム10とモータ13との間に流れる作動ガスに輸送されて、圧縮機1の外部に吐出されることを抑制することができる。
なお、本実施の形態2において、バイパス装置30は、スライド弁32を有していてもよく、リード弁40を有していてもよい。
(実施の形態2の第1変形例)
次に、本発明の実施の形態2の第1変形例に係る圧縮機1について説明する。図7は、本発明の実施の形態2の第1変形例における圧縮機1を示す断面図である。第1変形例では、図7に示すように、カバー80が折り返し部81を有している点で、実施の形態2と相違する。カバー80の上端は、軸部4側に向かって水平に延びる折り返し部81となっている。バイパス出口36から流出した油は、カバー80の内周面に当たる。第1変形例では、折り返し部81が設けられていることにより、カバー80の内周面に当たった油が、カバー80の内周面を上方に伝って、バイパス装置30とカバー80との間から、フレーム10とモータ13との間の空間に流出することを抑制している。これにより、実施の形態2で得られる効果に加え、更に、油が、フレーム10の上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることを防止することができる。
(実施の形態2の第2変形例)
次に、本発明の実施の形態2の第2変形例に係る圧縮機1について説明する。図8は、本発明の実施の形態2の第2変形例における圧縮機1を示す断面図である。第2変形例では、図8に示すように、カバー80がフレーム10から上方に延びるに従って軸部4側に近づくように傾斜している点で、実施の形態2と相違する。即ち、カバー80と軸部4との間の距離は、カバー80の下部側が広く、カバー80の上部側が狭くなっている。なお、カバー80は、フレーム10から上方に延びるに従って連続して縮径するように構成してもよい。バイパス出口36から流出した油は、カバー80の内周面に当たる。
第2変形例では、カバー80がフレーム10から上方に延びるに従って軸部4側に近づくように傾斜している。このため、バイパス出口36から流出してカバー80の内周面に当たった油は、カバー80が直立しているよりも更に、フレーム10に向かって下降していこうとする力が増す。このため、油は、カバー80の内周面において、フレーム10側に伝っていき易い。従って、カバー80の内周面に当たった油が、カバー80の内周面を上方に伝って、バイパス装置30とカバー80との間から、フレーム10とモータ13との間の空間に流出することを抑制している。これにより、実施の形態2で得られる効果に加え、更に、油が、フレーム10の上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることを防止することができる。なお、カバー80は、折り返し部81を有しているが、折り返し部81を省略してもよい。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3に係る圧縮機1について説明する。図9は、本発明の実施の形態3に係る圧縮機1を示す断面図である。本実施の形態3は、ガイド70を有し、返油流路50が、ガイド70の内周面と軸部4の外周面との間に形成されている点で、実施の形態1と相違する。なお、本実施の形態3で特に記載しない構成は、実施の形態1、2と同様とする。そして、本実施の形態3では、実施の形態1と共通する部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図9に示すように、ガイド70は、バイパス装置30の下部からフレーム10に向かって延び、軸部4の外周を覆う筒状の部材である。そして、返油流路50は、ガイド70の内周面と軸部4の外周面との間に形成されている。なお、ガイド70は、バイパス装置30におけるバイパス出口36よりも外周側に設けられている。また、ガイド70は、バイパス装置30から下方に延びるに従って段階的に縮径されている。即ち、ガイド70と軸部4との間の距離は、カバー80の下部側が広く、カバー80の上部側が狭くなっている。なお、ガイド70は、バイパス装置30から下方に延びるに従って連続して縮径するように構成してもよい。
また、ガイド70の下端とフレーム10の上面との間の隙間は、十分に小さくされており、軸部4とガイド70との間から流出した油が飛び散ることを抑制している。なお、ガイド70の下端とフレーム10の上面との間の隙間は、軸部4の外周の全周に形成されている。この全周における隙間の開口断面積は、バイパス装置30に形成されたバイパス流路35の断面積よりも大きい。これにより、バイパス出口36から流出した油は、ガイド70の下端とフレーム10の上面との間の隙間で詰まり難く、フレーム10に形成された油戻し孔21に向かって円滑に流れることができる。
次に、返油流路50における油の流れについて説明する。図10は、本発明の実施の形態3におけるバイパス装置30を示す断面図である。図10において、油の流れを実線矢印で示す。図10に示すように、バイパス出口36から流出した油は、ガイド70の内周面に当たる。そして、ガイド70の内周面に当たった油は、ガイド70の内周面を伝って、軸部4とガイド70との間から、フレーム10の上面に流出する。なお、上記のとおり、ガイド70の下端とフレーム10の上面との間の隙間は、十分に小さい。このため、軸部4とガイド70との間から流出した油は、フレーム10の上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることなく、フレーム10の上面において、連続する液体の状態で伝わり、フレーム10に形成された油戻し孔21から油溜り16aに戻る。なお、軸受22に供給された油は、軸受22の隙間からフレーム10の上面に流出し、軸部4とガイド70との間から流出した油と合流する。そして、合流した油は、油溜り16aに戻る。
このように、本実施の形態3においても、油が、フレーム10の上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることが防止される。従って、圧縮機1は、バイパスされた油を、従来よりも確実に油溜り16aに戻すことができる。更に、圧縮機1は、油が、フレーム10とモータ13との間に流れる作動ガスに輸送されて、圧縮機1の外部に吐出されることを抑制することができる。
なお、本実施の形態3において、バイパス装置30は、スライド弁32を有していてもよく、リード弁40を有していてもよい。
(実施の形態3の変形例)
次に、本発明の実施の形態3の変形例に係る圧縮機1について説明する。図11は、本発明の実施の形態3の変形例における圧縮機1を示す断面図である。変形例では、図11に示すように、ガイド70が鍔部71を有している点で、実施の形態3と相違する。カバー80の下端は、フレーム10に沿って軸部4から離れる方向に向かって延びる鍔部71となっている。軸部4とガイド70との間から流出した油は、フレーム10の上面を伝って油戻し孔21に流れる。変形例では、鍔部71が設けられていることにより、軸部4とガイド70との間から流出した油が、フレーム10の上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることが更に防止される。従って、油は、フレーム10の上面を伝わり易い。このように、実施の形態3で得られる効果に加え、更に、油が、フレーム10の上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることを防止することができる。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4に係る圧縮機1について説明する。図12は、本発明の実施の形態4に係る圧縮機1を示す断面図である。本実施の形態4は、カバー80とガイド70とを有し、返油流路50が、カバー80の内周面及びガイド70の内周面と、軸部4の外周面との間に形成されている点で、実施の形態1と相違する。なお、本実施の形態4で特に記載しない構成は、実施の形態1、2、3と同様とする。そして、本実施の形態4では、実施の形態1と共通する部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図12に示すように、カバー80は、フレーム10の上面に設けられ、フレーム10に沿って軸部4側に向かって延び、ガイド70の外周を覆う筒状の部材である。そして、返油流路50は、カバー80とフレーム10との間に形成されている。また、カバー80は、フレーム10から軸部4に向かって傾斜するように延びている。なお、カバー80は、バイパス装置30の側面を覆っていない点で実施の形態2と相違する。そして、フレーム10には、カバー80が設けられた位置よりも軸部4側において、返油流路50から油溜り16aに油が流通する返油孔85が形成されている。
また、ガイド70は、バイパス装置30の下部からフレーム10に向かって延びる筒状の部材である。ガイド70は、バイパス装置30から下方に延びるに従って段階的に縮径されている点で、実施の形態3と共通する。そして、返油流路50は、カバー80の内周面及びガイド70の内周面と、軸部4の外周面との間に形成されている。このように、返油流路50は、ガイド70の内周面と軸部4の外周面との間、及び、カバー80とフレーム10との間に形成されている。なお、ガイド70の下端とカバー80の上端とは、近接しており、これにより、返油流路50は、フレーム10とモータ13との間の空間と隔絶されている。
次に、返油流路50における油の流れについて説明する。図13は、本発明の実施の形態4におけるバイパス装置30を示す断面図である。図13において、油の流れを実線矢印で示す。図13に示すように、バイパス出口36から流出した油は、ガイド70の内周面に当たる。そして、ガイド70の内周面に当たった油は、ガイド70の内周面を伝って、軸部4とガイド70との間から、フレーム10の上面に流出する。その後、フレーム10の上面に流出した油は、フレーム10とカバー80との間の空間を流れていき、フレーム10に形成された返油孔85を通り、油溜り16aに戻る。
なお、前述の如く、返油流路50は、フレーム10とモータ13との間の空間と隔絶されている。このため、返油流路50を通る油は、フレーム10とモータ13との間の空間に流入し難い。従って、本実施の形態4においても、油が、フレーム10の上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることが防止される。このように、圧縮機1は、バイパスされた油を、従来よりも確実に油溜り16aに戻すことができる。更に、圧縮機1は、油が、フレーム10とモータ13との間に流れる作動ガスに輸送されて、圧縮機1の外部に吐出されることを抑制することができる。
なお、本実施の形態4において、バイパス装置30は、スライド弁32を有していてもよく、リード弁40を有していてもよい。
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5に係る圧縮機1について説明する。図14は、本発明の実施の形態5におけるバイパス装置30を示す拡大図である。本実施の形態5は、バイパス装置30に形成されたバイパス流路35が傾斜している点で、実施の形態2と相違する。なお、本実施の形態5で特に記載しない構成は、実施の形態1、2、3、4と同様とする。そして、本実施の形態5では、実施の形態1、2と共通する部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1、2との相違点を中心に説明する。
図14に示すように、バイパス装置30に形成されたバイパス流路35は、バイパス出口36から流出する油が軸部4側に流出するように傾斜している。これにより、バイパス出口36から流出する油は、軸部4が回転する際に発生する遠心力に逆らって、軸部4側に流出する。従って、バイパス出口36から流出する油は、バイパス出口36に対し軸部4側とは反対側に位置するカバー80側に流出し難い。よって、バイパス出口36から流出した油は、フレーム10とモータ13との間の空間に流出し難い。従って、本実施の形態5においても、油が、フレーム10の上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることが防止される。このように、圧縮機1は、バイパスされた油を、従来よりも確実に油溜り16aに戻すことができる。更に、圧縮機1は、油が、フレーム10とモータ13との間に流れる作動ガスに輸送されて、圧縮機1の外部に吐出されることを抑制することができる。
なお、本実施の形態5において、バイパス装置30は、スライド弁32を有していてもよく、リード弁40を有していてもよい。
(実施の形態5の変形例)
次に、本発明の実施の形態5の変形例に係る圧縮機1について説明する。図15は、本発明の実施の形態5の変形例におけるバイパス装置30を示す拡大図である。変形例では、図15に示すように、圧縮機1がガイド70を有しており、カバー80を有していない点で、実施の形態5と相違する。そして、バイパス装置30に形成されたバイパス流路35は、バイパス出口36から流出する油が軸部4側に流出するように傾斜している。これにより、バイパス出口36から流出する油は、軸部4が回転する際に発生する遠心力に逆らって、軸部4側に流出する。このため、返油流路50の幅を狭められる。即ち、変形例では、ガイド70を小径化することができ、これにより、ガイド70の軽量化を図ることができる。そして、ガイド70が軽量化されることにより、圧縮機1自体も軽量化されるため、圧縮機1の回転機構の慣性モーメントが小さくなる。よって、圧縮機1は、小さな動力で始動及び加速等が行われる。
実施の形態6.
次に、本発明の実施の形態6に係る圧縮機1について説明する。図16は、本発明の実施の形態6におけるバイパス装置30を示す拡大図である。本実施の形態6は、バイパス装置30及びカバー80に設けられた突起90を有している点で、実施の形態2と相違する。なお、本実施の形態6で特に記載しない構成は、実施の形態1、2、3、4、5と同様とする。そして、本実施の形態6では、実施の形態1、2と共通する部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1、2との相違点を中心に説明する。
図16に示すように、突起90は、一方が、カバー80におけるバイパス装置30に対向する位置からバイパス装置30に向かって突出するものであり、他方が、バイパス装置30におけるカバー80に対向する位置からカバー80に向かって突出するものである。
このように、バイパス装置30とカバー80との間において、突起90がある分だけ、油の流路が長く且つ複雑になる。よって、バイパス出口36から流出した油は、フレーム10とモータ13との間の空間に流出し難い。従って、本実施の形態6においても、油が、フレーム10の上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることが防止される。このように、圧縮機1は、バイパスされた油を、従来よりも確実に油溜り16aに戻すことができる。更に、圧縮機1は、油が、フレーム10とモータ13との間に流れる作動ガスに輸送されて、圧縮機1の外部に吐出されることを抑制することができる。
なお、本実施の形態6では、バイパス装置30及びカバー80のいずれにも突起90が設けられているが、バイパス装置30又はカバー80のいずれかに突起90が設けられていてもよい。また、本実施の形態6において、バイパス装置30は、スライド弁32を有していてもよく、リード弁40を有していてもよい。
実施の形態7.
次に、本発明の実施の形態7に係る圧縮機1について説明する。図17は、本発明の実施の形態7に係る圧縮機1の油量における回転数と吐出流量との関係を示すグラフである。本実施の形態7は、油ポンプ16が容積型である。なお、本実施の形態7で特に記載しない構成は、実施の形態1、2、3、4、5、6と同様とする。
圧縮機1の油ポンプ16として、軸部4の回転によって生じる遠心力を利用する遠心型と、容積変化によって油を押し出す容積型とが知られている。図17に示すように、容積型の油ポンプ16の油量(実線)は、回転数が増加するに従って吐出流量も比例的に増加する。これに対し、遠心型の油ポンプ16の油量(破線)は、回転数が増加するに従って、吐出流量自体は増加するものの、それに伴い、軸部4に形成された油通路4aに生じる流動抵抗が増加するため、吐出流量の増加率が減少する。そして、圧縮機1の軸受部を潤滑するために必要な油の必要油量(二点鎖線)は、回転数が増加するに従って増加し、また吐出流量が増加するに従って増加する。
ここで、容積型の油ポンプ16の油量と必要油量との差は、容積型の油ポンプ16におけるバイパス油量に相当する。また、遠心型の油ポンプ16の油量と必要油量との差は、遠心型の油ポンプ16におけるバイパス油量に相当する。図17に示すように、容積型の油ポンプ16におけるバイパス油量は、遠心型の油ポンプ16におけるバイパス油量よりも多い。従って、油が、フレーム10の上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることを防止する効果は、容積型の油ポンプ16の方が遠心型の油ポンプ16よりも高い。このように、本実施の形態7に係る圧縮機1は、容積型の油ポンプ16が用いられているため、油が、フレーム10の上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることが防止される効果が高い。
なお、上記実施の形態は、圧縮機1がスクロール圧縮機である場合を例示しているが、圧縮機1は、スクロール圧縮機に限定されず、そのほかの圧縮機としてもよい。また、上記実施の形態は、圧縮機1が低圧シェル型である場合を例示しているが、高圧シェル型としてもよい。
1 圧縮機、1a 圧縮部、2 揺動スクロール、3 固定スクロール、3a 吐出ポート、4 軸部、4a 油通路、4b バイパス孔、4c 下部通路、4d 上部通路、5 スライダ、6 弁、7 押さえ部、8 ボルト、9 上部フレーム、9a 吸入ポート、10 フレーム、11 第1のバランサ、12 第2のバランサ、13 モータ、14 ロータ、15 ステータ、16 油ポンプ、16a 油溜り、17 シェル、18 吸入管、19 吐出管、20 油戻し管、21 油戻し孔、22 軸受、23 上部軸受、24 揺動軸受、30 バイパス装置、31 弁ホルダ、32 スライド弁、33 付勢部、34 固定蓋、35 バイパス流路、36 バイパス出口、38 開閉部、40 リード弁、50 返油流路、60 インバータ、70 ガイド、71 鍔部、80 カバー、81 折り返し部、85 返油孔、90 突起。
本発明に係る圧縮機は、外殻を構成し、下部に油溜りが形成されたシェルと、シェルに収容され、油溜りから油を吸い上げる油ポンプと、シェルの内部に設けられるモータと、シェルの内部に設けられ、モータによって駆動して作動ガスを圧縮する圧縮部と、油ポンプに吸い上げられた油が流通する油通路が内部に形成され、モータと圧縮部とを接続してモータの回転力を圧縮部に伝達する軸部と、シェルの内部におけるモータ及び圧縮部の下方に設けられ、軸受を介して軸部を回転自在に支持するフレームと、フレームとモータとの間に設けられ、油通路からバイパスされた油が流通するバイパス流路が内部に形成されたバイパス装置と、を備え、バイパス流路のバイパス出口から流出する油が、フレームの上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることを防止するように、バイパス出口から油溜りまでの間に油を返す返油流路が形成されており、フレームから立設し、軸部の外周を覆う筒状のカバーを備え、返油流路は、カバーの内周面と軸部の外周面との間に形成されている。

Claims (12)

  1. 外殻を構成し、下部に油溜りが形成されたシェルと、
    前記シェルに収容され、前記油溜りから油を吸い上げる油ポンプと、
    前記シェルの内部に設けられるモータと、
    前記シェルの内部に設けられ、前記モータによって駆動して作動ガスを圧縮する圧縮部と、
    前記油ポンプに吸い上げられた油が流通する油通路が内部に形成され、前記モータと前記圧縮部とを接続して前記モータの回転力を前記圧縮部に伝達する軸部と、
    前記シェルの内部における前記モータ及び前記圧縮部の下方に設けられ、軸受を介して前記軸部を回転自在に支持するフレームと、
    前記フレームと前記モータとの間に設けられ、前記油通路からバイパスされた油が流通するバイパス流路が内部に形成されたバイパス装置と、を備え、
    前記バイパス流路のバイパス出口から流出する油が、前記フレームの上方の空間に流れる作動ガスに油滴として巻き込まれることを防止するように、前記バイパス出口から前記油溜りまでの間に油を返す返油流路が形成されている圧縮機。
  2. 前記返油流路は、
    前記軸部の内部に形成されており、
    前記バイパス流路における前記バイパス出口は、
    前記軸部の内部に形成された前記返油流路に接続されている請求項1記載の圧縮機。
  3. 前記フレームから立設し、前記軸部の外周を覆う筒状のカバーを備え、
    前記返油流路は、
    前記カバーの内周面と前記軸部の外周面との間に形成されている請求項1記載の圧縮機。
  4. 前記カバーは、
    上端部が前記バイパス装置に対向する位置まで延びており、
    前記カバーにおける前記バイパス装置に対向する位置から前記バイパス装置に向かって突出する突起、及び、前記バイパス装置における前記カバーに対向する位置から前記カバーに向かって突出する突起のうちの少なくとも一方を備える請求項3記載の圧縮機。
  5. 前記カバーは、
    その上端部から前記軸部側に向かって延びる折り返し部を有する請求項3又は4記載の圧縮機。
  6. 前記フレームには、
    前記カバーが立設する位置よりも前記軸部側において、前記返油流路から前記油溜りに油が流通する返油孔が形成されている請求項3〜5のいずれか1項に記載の圧縮機。
  7. 前記バイパス装置の下部から前記フレームに向かって延び、前記軸部の外周を覆う筒状のガイドを備え、
    前記返油流路は、
    前記ガイドの内周面と前記軸部の外周面との間に形成されている請求項1記載の圧縮機。
  8. 前記ガイドは、
    その下端部から前記フレームに沿って前記軸部から離れる方向に向かって延びる鍔部を有する請求項7記載の圧縮機。
  9. 前記フレームの上面に設けられ、前記フレームに沿って前記軸部側に向かって延び、前記ガイドの外周を覆う筒状のカバーを備え、
    前記返油流路は、
    前記カバーと前記フレームとの間に形成されている請求項7又は8記載の圧縮機。
  10. 前記フレームには、
    前記カバーが設けられた位置よりも前記軸部側において、前記返油流路から前記油溜りに油が流通する返油孔が形成されている請求項9記載の圧縮機。
  11. 前記バイパス装置に形成された前記バイパス流路は、
    前記バイパス出口から流出する油が前記軸部側に流出するように傾斜している請求項1〜10のいずれか1項に記載の圧縮機。
  12. 前記油ポンプは、容積型である請求項1〜11のいずれか1項に記載の圧縮機。
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