JP5295088B2 - 圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば空気調和装置やヒートポンプ給湯機、冷蔵庫等の冷凍サイクル装置の一構成要素として使用されるスクロールタイプの圧縮機に関し、特にバランサーによる冷凍機油の撹拌損失を低減するようにした圧縮機に関するものである。
従来から、バランサー及びバランサカバーを備えたスクロール圧縮機が存在している。バランサーは、クランク軸に固着され、ローターとともに回転して、揺動スクロールにより発生する回転軸のたわみを修正する機能を有している。バランサカバーは、バランサーを覆い、軸受部から排出され冷凍機油のバランサーによる攪拌、及び、その冷凍機油の圧縮室への吸込を抑制する機能を有している。つまり、バランサカバーは、シェル内における冷凍機油の飛散を抑制しているのである。
そのようなものとして、「それぞれ渦巻を有し、この渦巻同士が互いに組合わされることにより両渦巻間に圧縮室を形成する固定スクロールと揺動スクロールとからなる圧縮部、上記揺動スクロールをクランク軸を介して駆動させるモータ、上記クランク軸等の回転部に固定され、静的、動的バランスをとるバランサ、上記圧縮部及びモータを収納するシェル、このシェル内を上記圧縮部とモータ室とに仕切るフレーム、上記モータ室上部に吸入ガスを供給する吸入管、及び上記クランク軸に関し、吸入管と対称側となるシェル内壁面近傍に位置して上記フレームに設けられ、上記圧縮部と上記モータ室とを連通する第1の吸入口を備え、上記吸入管を介して供給され、上記モータを冷却した後、上記第1の吸入口を経由して上記圧縮室の吸入部に導かれる吸入ガスの流通路を形成するスクロール流体機械において、上記バランサの回転軌跡部を上方から覆うように傘状に形成すると共にその外周縁部を下方に折曲してフランジ部を設け、かつ上記フランジ部下端が上部コイルエンド上端より下方に位置するように形成したバランサカバーを備えたもの」が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平07−158569号公報(実施例7等)
しかしながら、特許文献1に記載されているような技術では、軸受部から排出される冷凍機油の量が増えるとバランサカバー内に冷凍機油が充満してしまう。そうなると、バランサカバー内の流体密度が大きくなり、バランサの撹拌による撹拌損失が増大してしまうことになる。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、バランサカバー内の流体密度を低減しつつ、バランサーによる撹拌損失を低減させた圧縮機を提供することを目的としている。
本発明に係る圧縮機は、シェルと、前記シェル内に固着支持されたモーター・ステーターと、前記モーター・ステーターの内周面側に回転可能に配設され、前記モーター・ステーターとともにモーターを構成するモーター・ローターと、前記モーター・ローターの中心部に挿入され、前記モーター・ローターとともに回転駆動するクランク軸と、前記クランク軸の回転によって前記シェル内に吸引された流体を圧縮する圧縮部と、前記クランク軸に取り付けられ、前記クランク軸とともに回転する第1バランサーと、外周縁部を下方に折曲してフランジ部とし、前記フランジ部の一部にバランサカバー排油穴を貫通形成し、前記フランジ部の下端を前記モーター・ステーターに巻き付けられている巻き線の上部コイルエンドの上端よりも下方に位置するように配置して、前記第1バランサーの回転軌跡部を上方から覆うようにしたバランサカバーと、前記バランサカバー排油穴に取り付けられ、前記バランサカバー内の空間と前記モーターの下部空間とを連通するバランサカバー排油管と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係る圧縮機は、シェルと、前記シェル内に固着支持されたモーター・ステーターと、前記モーター・ステーターの内周面側に回転可能に配設され、前記モーター・ステーターとともにモーターを構成するモーター・ローターと、前記モーター・ローターの中心部に挿入され、前記モーター・ローターとともに回転駆動するクランク軸と、前記クランク軸の回転によって前記シェル内に吸引された流体を圧縮する圧縮部と、前記クランク軸に取り付けられ、前記クランク軸とともに回転する第1バランサーと、前記モーター・ローターの底部に取り付けられ、前記モーター・ローターとともに回転する第2バランサーと、外周縁部を下方に折曲してフランジ部とし、前記フランジ部の下端を前記モーター・ステーターに巻き付けられている巻き線の上部コイルエンドの上端よりも下方に位置するように配置し、前記第1バランサーの回転軌跡部を上方から覆うようにしたバランサカバーと、を有し、前記モーター・ローターには少なくとも1つのモーター・ローター排油穴が軸方向に貫通形成され、前記第2バランサーには前記モーター・ローター排油穴と連通する少なくとも1つの第2バランサー排油穴が軸方向に貫通形成されていることを特徴とする。
本発明に係る圧縮機によれば、バランサカバー内の流体密度を低減することができ、バランサーの回転による流体の撹拌損失を低減することができる。
本発明の実施の形態1に係る圧縮機の断面構成例を示す縦断面図である。 バランサカバーとバランサカバー排油管を模式的に示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る圧縮機の断面構成例を示す縦断面図である。 モーターを上から見た状態を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る圧縮機100の断面構成例を示す縦断面図である。図2は、バランサカバー12とバランサカバー排油管30を模式的に示す模式図である。図1及び図2に基づいて、圧縮機100の構成及び動作について説明する。この圧縮機100は、たとえば冷蔵庫や冷凍庫、自動販売機、空気調和装置、冷凍装置、給湯器等の各種産業機械に幅広く用いられるものである。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
図1では、圧縮機100が縦型スクロール圧縮機である場合を例に示している。この圧縮機100は、流体(たとえば冷媒や空気及びその他の作動流体)を吸入し、圧縮して高温・高圧の状態として吐出させる機能を有している。圧縮機100は、外郭を構成するシェル14の内部に、圧縮部60や駆動部70、その他の構成部品が収納され、構成されている。図1に示すように、シェル14内において、圧縮部60が上側に、駆動部70が下側に、それぞれ配置されている。つまり、圧縮機100は、圧縮部60と駆動部70に大きく分類できる。
圧縮部60は、吸入管15から吸入した流体を圧縮してシェル14内の上方に形成されている高圧空間53に排出する機能を有している。この高圧流体は、吐出管16から圧縮機100の外部に吐出されるようになっている。駆動部70は、圧縮部60で流体を圧縮するために、圧縮部60を構成している揺動スクロール50を駆動する機能を果たすようになっている。つまり、駆動部70がクランク軸3を介して揺動スクロール50を駆動することによって、圧縮部60で流体を圧縮するようになっている。
圧縮部60は、固定スクロール40と、揺動スクロール50と、フレーム5で少なくとも構成されている。図1に示すように、揺動スクロール50は下側に、固定スクロール40は上側に配置されるようになっている。固定スクロール40は、鏡板41と、鏡板41の一方の面に立設された渦巻状突起であるラップ42と、で構成されている。揺動スクロール50は、鏡板51と、鏡板51の一方の面に立設された渦巻状突起であるラップ52と、で構成されている。固定スクロール40及び揺動スクロール50は、ラップ42とラップ52とを互いに噛み合わせ、シェル14内に装着されている。
そして、ラップ52とラップ42との間には、相対的に容積が変化する圧縮室4が形成される。また、揺動スクロール50の反ラップ側端面(以下、スラスト面と称する)には、オルダム継手6が設けられている。つまり、オルダム継手6は、揺動スクロール50とフレーム5との間に設けられている。
固定スクロール40は、フレーム5を介してシェル14内に固定されている。固定スクロール40の中央部には、圧縮され、高圧となった流体を吐出する吐出ポート43が形成されている。つまり、圧縮部60で圧縮された流体は、吐出ポート43から高圧空間53内に吐出され、吐出管16を通って圧縮機100の外部に吐出される。なお、固定スクロール40は、フレーム5に図示省略のボルト等で結合されている。
揺動スクロール50は、固定スクロール40に対して自転することなく公転運動を行なうようになっている。また、揺動スクロール50のスラスト面の略中心部には、駆動力を受ける中空円筒形状の揺動スクロール・軸受け摺動部2aが形成されている。この揺動スクロール・軸受け摺動部2aには、後述するクランク軸3の上端に設けられた偏心ピン部3dが嵌入(係合)されて連結されている。なお、揺動スクロール50のスラスト面は、揺動スクロール・スラスト摺動部2bとして機能している。
揺動スクロール50のスラスト面に設けられるオルダム継手6は、揺動スクロール50の自転運動を阻止するとともに、公転運動を可能とする機能を果たすようになっている。つまり、オルダム継手6は、揺動スクロール50の自転防止機構として機能している。なお、図1では、オルダム継手6を揺動スクロール50のスラスト面に設けている場合を例に示しているが、オルダム継手6を固定スクロール40と揺動スクロール50との間に設けるようにしてもよい。
フレーム5は、シェル14の内周面に圧入等により固着され、中心部にクランク軸3を軸支するため貫通孔が形成されている。このフレーム5は、揺動スクロール50を支持するとともに、クランク軸3をクランク軸・フレーム軸受け摺動部3bで回転自在に支持している。また、フレーム5には、圧縮室4に流体を取り入れるための吸入口5aが駆動部70側から圧縮部60へと貫通するように形成されている。さらに、フレーム5には、摺動部(揺動スクロール・軸受け摺動部2a、揺動スクロール・スラスト摺動部2b)を潤滑した冷凍機油17aを油溜め17に戻すための排油穴5bが圧縮部60側から駆動部70側へと貫通するように形成されている。なお、フレーム5は、その外周面を焼き嵌めや溶接等によってシェル14の内周面に固定するとよい。
駆動部70は、シェル14内部に固着保持されたモーター・ステーター(固定子)13と、モーター・ステーター13の内周面側に回転可能に配設され、クランク軸3に固定されたモーター・ローター(回転子)9と、シェル14内に垂直方向に収容された回転軸であるクランク軸3と、で少なくとも構成されている。なお、モーター・ローター9及びモーター・ステーター13によって、電動機(モーター)を構成している。
モーター・ステーター13は、通電されることによってモーター・ローター9を回転駆動させる機能を有している。また、モーター・ステーター13は、外周面が焼き嵌め等によりシェル14に固着支持されている。図1には、モーター・ステーター13の上端及び下端には、それぞれモーター・ステーター13に巻き付けられている巻き線のコイルエンド(上部コイルエンド13a、下部コイルエンド13b)が図示されている。モーター・ローター9は、モーター・ステーター13に通電がされることにより回転駆動し、クランク軸3を回転させる機能を有している。このモーター・ローター9は、高周波加熱を使用し、部分的に暖めて内径を拡げ、クランク軸3の外周に焼き嵌めされており、内部に永久磁石を有し、モーター・ステーター13と僅かな隙間を隔てて保持されている。
クランク軸3は、モーター・ローター9の回転に伴って回転し、揺動スクロール50を回転駆動させるようになっている。このクランク軸3は、上側をフレーム5の中心部に位置するクランク軸・フレーム軸受け摺動部3bで、下側をシェル14の下方に固定配置された第2フレーム19の中心部に位置するベアリング20で、回転可能に支持されている。このクランク軸3の上端部には、揺動スクロール50の揺動スクロール・軸受け摺動部2aに嵌合し、揺動スクロール50とともに回転する偏心ピン部3dが形成されている。クランク軸3の内部には、軸方向に貫通するように偏心穴3aが形成されている。また、クランク軸3の下端部には、偏心穴3aを介して摺動部に冷凍機油17aを供給するオイルポンプ18が設けられている。
なお、モーター・ローター9の下面には、第2バランサー11がネジ等により装着されている。また、モーター・ローター9の上方におけるクランク軸3の外周には、第1バランサー10が焼き嵌め等により装着されている。第1バランサー10及び第2バランサー11は、モーター・ローター9とともに回転して、揺動スクロール50により発生するクランク軸3のたわみを修正する機能を有している。
また、圧縮機100には、流体を吸入するための吸入管15、及び、流体を吐出するための吐出管16が連接されている。さらに、圧縮機100のシェル14の内部下方には、第2フレーム19が圧入等により固着されている。第2フレーム19は、シェル14の内周面に固着され、中心部にクランク軸3を軸支するため貫通孔が形成されている。この第2フレーム19は、クランク軸3をベアリング20で回転自在に支持している。なお、フレーム5が上側に、第2フレーム19が下側に、それぞれ固着されている。また、クランク軸3の下方、つまりシェル14の底部には、冷凍機油17aを貯留する油溜め17が形成されている。
また、シェル14内におけるモーター・ステーター13の上方にはモーター上部空間21が、シェル14内におけるモーター・ステーター13の上方にはモーター下部空間22が、それぞれ形成されている。さらに、シェル14内には、フレーム5に形成した排油穴5bとモーター下部空間22とを連通させ、排油穴5bから流出した冷凍機油17aを油溜め17に導くフレーム排油管7がシェル14の内壁に沿うように設けられている。このフレーム排油管7は、フレーム5の下面側に設けられている排油管固定板8にろう付け又は溶接手段によって固定されている。
さらに、圧縮機100には、第1バランサー10の回転軌跡部を上方から覆うバランサカバー12がフレーム5の下面側に設けられている。なお、排油管固定板8及びバランサカバー12は、フレーム5にボルト等で固定されている。バランサカバー12の外周縁部は、下方に折曲させたフランジ形状(以下、フランジ部12bと称する)に形成されている(図2参照)。そして、バランサカバー12は、バランサカバー12のフランジ部12bの下端部が上部コイルエンド13aの上端よりも下方に位置するように構成されている。
また、図2に分かりやすく記載されているように、バランサカバー12の側面(フランジ部12b)にはバランサカバー排油穴12aが貫通形成されている。このバランサカバー排油穴12aにはバランサカバー排油管30がろう付け又は溶接手段によって取り付けられている。つまり、バランサカバー排油管30によって、バランサカバー12内の空間とモーター下部空間22とが連通するようになっている。
圧縮機100の動作について流体の流れ(図1に示す点線矢印)とともに説明する。
モーター・ステーター13に通電されるとモーター・ローター9に回転トルクが発生し、モーター・ローター9とともにクランク軸3が回転する。そして、クランク軸3の偏心ピン部3dに係合されている揺動スクロール50も回転を開始する。このとき、揺動スクロール50の自転運動がオルダム継手6によって妨げられ、公転運動に変換される。その結果、揺動スクロール50が揺動されて公転旋回を始め、公知の圧縮原理により流体を圧縮する。ここで、モーター・ローター9が回転すると揺動スクロール50の偏心公転運動を開始するが、その静的及び動的な釣り合わせは第1バランサー10及び第2バランサー11で行なっている。
圧縮機100が運転されると、流体ガスが吸入管15からシェル14内に吸入される。
シェル14内に吸入された流体ガスは、クランク軸3の回転駆動によって、モーターを冷却してから、吸入口5aを通り、固定スクロール40のラップ42と揺動スクロール50のラップ52とにより形成される圧縮室4内へ流れ、圧縮が開始する。つまり、圧縮室4内に吸入された流体ガスは、固定スクロール40と揺動スクロール50との圧縮作用により、圧縮室4の容積が減少していき、昇圧していく。
つまり、圧縮部60では、揺動スクロール50が公転旋回運動すると、流体ガスが吸入口5aから取り込まれて、揺動スクロール50の回転とともに徐々に圧縮されながら中心部に向かうようになっている。吸入された流体は、圧縮室4が吐出空間(高圧空間53)に連通するまで圧縮され、その圧力を高めていく。そして、圧縮された高圧流体ガスは、固定スクロール40の吐出ポート43を通過し、高圧空間53を経由してから吐出管16を介して圧縮機100の外部へと吐出されるのである。そして、モーター・ステーター13への通電を止めると、圧縮機100が運転を停止する。
次に、シェル14内における冷凍機油17aの流れ(図1で示す実線矢印)について説明する。
クランク軸3が回転すると、オイルポンプ18により冷凍機油17aが吸引され、遠心力によってクランク軸3内に設けられた偏心穴3aを下から上へと通って揺動スクロール・軸受け摺動部2a、クランク軸・フレーム軸受け摺動部3b、揺動スクロール・スラスト摺動部2b及びベアリング20等の摺動部に供給された後、重力によりシェル14内底部に設けられている油溜め17へ戻る。また、揺動スクロール・スラスト摺動部2bに供給された過剰な冷凍機油17aは、排油穴5bよりフレーム排油管7を通り、モーター下部空間22を介して油溜め17へ戻る。
なお、クランク軸・フレーム軸受け摺動部3bより排出された冷凍機油17aは、バランサカバー12内の第1バランサー10で撹拌される。そこで、バランサカバー12は、撹拌された冷凍機油17aが吸入ガスと一緒に圧縮室4に吸い込まれるのを防ぐため外周縁部を下方に折曲させたフランジ部12bとし、フランジ部12bの下端部を上部コイルエンド13aの上端よりも下方に位置するように形成されている。したがって、冷凍機油17aの飛散が抑制可能になっている。
第1バランサー10で撹拌された冷凍機油17aは、ミストとなって吸入ガス中に混入され、バランサカバー12の内壁面に当って自重により下方に移動する。一方、バランサカバー12の下端面より落下する際に外方向へ飛散したミスト状の冷凍機油17aは、上部コイルエンド13aの内壁面に当って、上方への飛散が抑制され、自重により下方に移動し、モーター下部空間22を介して、油溜め17へと戻ることになる。
ところで、モーター上部空間21においてはクランク軸3の回転とともに第1バランサー10が回転するため、バランサカバー12内の空間では旋回ガス流が発生している。シェル14内を流れる吸入ガスには上述したようにミスト状の冷凍機油17aが混在しているが、この旋回流の遠心力作用により、重い油粒子がクランク軸3を中心としてその外方に分離されてバランサカバー12の内壁面近傍に油濃度の高いガスが発生することになる。
そうすると、従来のバランサカバーでは油濃度の高いガス中をクランク軸が回転することになるため、第1バランサーによる流体の撹拌損失が発生していた。そこで、実施の形態1に係る圧縮機100では、バランサカバー12にバランサカバー排油穴12a及びバランサカバー排油管30を設けることにより、バランサカバー12内の流体密度の低減を図るようにしている。すなわち、圧縮機100では、バランサカバー12内の空間に存在する冷凍機油17aをバランサカバー排油穴12a及びバランサカバー排油管30を介して油溜め17に戻すことで、バランサカバー12内の流体密度の低減を図っている。
以上のように、本実施の形態1に係る圧縮機100によれば、バランサカバー12の内壁面に当って遮断された冷凍機油17aを油溜め17に排出する排油流路(バランサカバー排油穴12a及びバランサカバー排油管30)を設けたので、バランサカバー12内の流体密度を効率的に低減することができる。したがって、バランサー(特に第1バランサー10)の回転による流体の撹拌損失を低減することができる。よって、高性能な圧縮機100を提供できることになる。なお、バランサカバー排油穴12a及びバランサカバー排油管30の設置個数を特に限定するものではない。
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2に係る圧縮機100aの断面構成例を示す縦断面図である。図4は、モーターを上から見た状態を示す平面図である。図3及び図4に基づいて、圧縮機100aの構成及び動作について説明する。この圧縮機100aは、圧縮機100と同様に、たとえば冷蔵庫や冷凍庫、自動販売機、空気調和装置、冷凍装置、給湯器等の各種産業機械に幅広く用いられるものである。なお、実施の形態2では実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
実施の形態2に係る圧縮機100aは、モーター・ローター9及び第2バランサー11に、それぞれ上端と下端とを連通するモーター・ローター排油穴9a及び第2バランサー排油穴11aを形成している。すなわち、モーター・ローター排油穴9a及び第2バランサー排油穴11aによって、バランサカバー12内の空間とモーター下部空間22とを連通するようになっている。モーター・ローター排油穴9a及び第2バランサー排油穴11aの形成個数及び流路断面形状については、以下で説明する。その他の点では、基本的に実施の形態1に係る圧縮機100と同様である。
実施の形態2に係る圧縮機100aの特徴事項について説明する。
従来のモーター・ローター及び第2バランサーではモーター・ローターの天面に溜まった冷凍機油17aが自重落下すると同時に、遠心力により、再度上方へ飛散することになる。そのため、第1バランサーによる流体の撹拌損失が発生していた。そこで、実施の形態2に係る圧縮機100aでは、モーター・ローター排油穴9a及び第2バランサー排油穴11aを設けることにより、バランサカバー12内の流体密度の低減を図るようにしている。すなわち、圧縮機100aでは、バランサカバー12内の空間に存在する冷凍機油17aをモーター・ローター排油穴9a及び第2バランサー排油穴11aを介して油溜め17に戻すことで、バランサカバー12内の流体密度の低減を図っている。
また、図4に示すように、モーター・ローター排油穴9aをバランサカバー12の内壁面(最もクランク軸3に近いより内壁面)よりも内側(クランク軸3側)に円周方向に複数設けることが好ましい。こうすれば、排油の流路抵抗を低減することができ、バランサカバー12内の流体密度を更に効率よく低減することができる。なお、図示はしていないが、第2バランサー排油穴11aの形成個数及び形成位置も、モーター・ローター排油穴9aの形成個数及び形成位置に応じて決定される。
さらに、図4に示すように、モーター・ローター排油穴9aの流路断面形状を長穴形状とし、長手部分がクランク軸3に対して直交するようにモーター・ローター排油穴9aを配置するとよい。こうすれば、モーター・ローター9の天面に溜まった冷凍機油17aが遠心力により飛散することになるが、モーター・ローター排油穴9aにより排油効率を増加することができ、バランサカバー12内の流体密度を更に低減することができる。なお、図示はしていないが、第2バランサー排油穴11aの流路断面形状及び配置位置も、モーター・ローター排油穴9aの流路断面形状及び配置位置に応じて決定される。
以上のように、本実施の形態2に係る圧縮機100aによれば、バランサカバー12の内壁面に当って自重落下し、モーター・ローター9の天面に溜まった冷凍機油17aを油溜め17に排出する排油経路(モーター・ローター排油穴9a及び第2バランサー排油穴11a)を設けたので、バランサカバー12内の流体密度を効率的に低減することができる。したがって、バランサー(特に第1バランサー10)の回転による流体の撹拌損失を低減することができる。よって、高性能な圧縮機100aを提供できることになる。
また、モーター・ローター排油穴9a及び第2バランサー排油穴11aを複数設けることにより、モーター・ローター9の天面に溜まった冷凍機油17aの排油の際の流路抵抗を低減することができ、バランサーの回転による流体の撹拌損失を更に低減することができる。さらに、モーター・ローター排油穴9a及び第2バランサー排油穴11aの流路断面形状を長穴形状とすることにより、モーター・ローター9の天面に溜まった冷凍機油17aの遠心力による飛散が低減され、排油効率を増加することができ、バランサーの回転による流体の撹拌損失を更に低減することができる。
実施の形態2に係る圧縮機100aの特徴事項に、実施の形態1に係る圧縮機100の特徴事項を組み合わせるようにしてもよい。
2a 揺動スクロール・軸受け摺動部、2b 揺動スクロール・スラスト摺動部、3 クランク軸、3a 偏心穴、3b クランク軸・フレーム軸受け摺動部、3d 偏心ピン部、4 圧縮室、5 フレーム、5a 吸入口、5b 排油穴、6 オルダム継手、7 フレーム排油管、8 排油管固定板、9 モーター・ローター、9a モーター・ローター排油穴、10 第1バランサー、11 第2バランサー、11a 第2バランサー排油穴、12 バランサカバー、12a バランサカバー排油穴、12b フランジ部、13 モーター・ステーター、13a 上部コイルエンド、13b 下部コイルエンド、14 シェル、15 吸入管、16 吐出管、17 油溜め、17a 冷凍機油、18 オイルポンプ、19 第2フレーム、20 ベアリング、21 モーター上部空間、22 モーター下部空間、30 バランサカバー排油管、40 固定スクロール、41 鏡板、42 ラップ、43 吐出ポート、50 揺動スクロール、51 鏡板、52 ラップ、53 高圧空間、60 圧縮部、70 駆動部、100 圧縮機、100a 圧縮機。

Claims (3)

  1. シェルと、
    前記シェル内に固着支持されたモーター・ステーターと、
    前記モーター・ステーターの内周面側に回転可能に配設され、前記モーター・ステーターとともにモーターを構成するモーター・ローターと、
    前記モーター・ローターの中心部に挿入され、前記モーター・ローターとともに回転駆動するクランク軸と、
    前記クランク軸の回転によって前記シェル内に吸引された流体を圧縮する圧縮部と、
    前記クランク軸に取り付けられ、前記クランク軸とともに回転する第1バランサーと、
    外周縁部を下方に折曲してフランジ部とし、前記フランジ部の一部にバランサカバー排油穴を貫通形成し、前記フランジ部の下端を前記モーター・ステーターに巻き付けられている巻き線の上部コイルエンドの上端よりも下方に位置するように配置して、前記第1バランサーの回転軌跡部を上方から覆うようにしたバランサカバーと、
    前記バランサカバー排油穴に取り付けられ、前記バランサカバー内の空間と前記モーターの下部空間とを連通するバランサカバー排油管と、を備えた
    ことを特徴とする圧縮機。
  2. シェルと、
    前記シェル内に固着支持されたモーター・ステーターと、
    前記モーター・ステーターの内周面側に回転可能に配設され、前記モーター・ステーターとともにモーターを構成するモーター・ローターと、
    前記モーター・ローターの中心部に挿入され、前記モーター・ローターとともに回転駆動するクランク軸と、
    前記クランク軸の回転によって前記シェル内に吸引された流体を圧縮する圧縮部と、
    前記クランク軸に取り付けられ、前記クランク軸とともに回転する第1バランサーと、
    前記モーター・ローターの底部に取り付けられ、前記モーター・ローターとともに回転する第2バランサーと、
    外周縁部を下方に折曲してフランジ部とし、前記フランジ部の下端を前記モーター・ステーターに巻き付けられている巻き線の上部コイルエンドの上端よりも下方に位置するように配置し、前記第1バランサーの回転軌跡部を上方から覆うようにしたバランサカバーと、を有し、
    前記モーター・ローターには少なくとも1つのモーター・ローター排油穴が軸方向に貫通形成され、
    前記第2バランサーには前記モーター・ローター排油穴と連通する少なくとも1つの第2バランサー排油穴が軸方向に貫通形成されている
    ことを特徴とする圧縮機。
  3. 前記バランサカバーの前記フランジ部の一部にバランサカバー排油穴を貫通形成し、前記バランサカバー排油穴に取り付けられ、前記バランサカバー内の空間と前記モーターの下部空間とを連通するバランサカバー排油管を設けた
    ことを特徴とする請求項2に記載の圧縮機。
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