JPWO2016084976A1 - 風味改善剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ブナ科コナラ属植物の抽出物を含み、ウイスキーラクトン含量と総ポリフェノール含量の比率が0.2%以上であることを特徴とする風味改善剤、及びその製造方法を提供する。

Description

本発明は、飲食品に添加するための風味改善剤及びその製造方法に関する。
飲食品の風味や香りを向上・改善するために様々な風味改善剤が使用されている。特に、商品の差別化を図るためには、当該商品に求められる風味の強さ、広がり、持続性などが優れていることが望まれており、例えば、近年のノンアルコール飲料の普及に伴い、優れたアルコール感を有する商品が望まれているなど、飲食品に対する幅広い風味改善を可能とする新規の手段が求められている。
特許第4842736号公報には、ブナ科コナラ属の植物をエタノール水溶液で抽出して得られる抽出液を多孔質樹脂であるスチルーベンゼン系合成樹脂に吸着させ、エタノールで溶離して得られるブナ科コナラ属植物の精製抽出物を含む、アルコール飲料用の呈味向上剤が記載されている。
また、特開2008−48690号公報には、ブナ科コナラ属のリオニレシノールを主成分とする溶剤抽出物を有効成分として含有する飲食品の香味改善のための香味改善用組成物が記載されている。
しかしながら、飲食品に求められる風味改善の態様は多岐にわたり、風味の質や強度などをさらに向上するため依然として新たな技術の開発が求められている。
本発明は、飲食品に添加するための風味改善剤及びその製造方法を提供することを目的とする。
本件発明者らは、ウイスキーラクトン含量と総ポリフェノール含量を所定の比率で含むブナ科コナラ属植物抽出物を飲食品に添加することにより、前記飲食品の優れた風味改善が得られることを見出し、本願発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ブナ科コナラ属植物の抽出物を含み、ウイスキーラクトン含量と総ポリフェノール含量の比率が0.2%以上であることを特徴とする風味改善剤を提供する。
また、本発明は、上記風味改善剤を含む香料組成物を提供する。
また、本発明は、上記風味改善剤又は香料組成物を含む飲食品を提供する。
また、本発明は、ブナ科コナラ属植物を、誘電率21以下の溶媒又は超臨界二酸化炭素で抽出することを特徴とする、上記風味改善剤の製造方法を提供する。
また、本発明は、ブナ科コナラ属植物の一次抽出物を樹脂と接触させ、前記樹脂に吸着した水溶性画分を溶出して除いた後、前記樹脂に吸着した疎水性成分を回収することを特徴とする、上記風味改善剤の製造方法を提供する。
また、本発明は、ブナ科コナラ属植物の一次抽出物に、ウイスキーラクトン含量と総ポリフェノール含量の比率が0.2%以上となるようにウイスキーラクトンを添加することを特徴とする、上記風味改善剤の製造方法を提供する。
また、本発明は、飲食品に対して、上記風味改善剤又は香料組成物を添加することを特徴とする、飲食品の風味改善方法を提供する。
ウイスキーラクトン含量と総ポリフェノール含量を所定の比率で含むブナ科コナラ属植物抽出物の使用により、飲食品の優れた風味改善効果が得られる。
風味改善剤
本発明の風味改善剤は、ブナ科コナラ属植物の抽出物を含み、ウイスキーラクトン含量と総ポリフェノール含量の比率が0.2%以上であることを特徴とする。
本発明に用いられるブナ科コナラ属植物は、いわゆるオークとして総称されるものであれば特に限定はされない。中でも、ウイスキー貯蔵用の樽の材料として使用されるものが好ましく、例えば、ホワイトオーク(Quercus alba)、コモンオーク(イングリッシュオーク)(Quercus robur)、コナラ(Quercus serrata)、セシルオーク(Quercus petraeaQuercus sessilisQuercus sessiliflora)等が挙げられる。上記のうち、ホワイトオーク(Quercus alba)は生産量が多いため入手が容易であり、かつウイスキーラクトンを多く含んでいるという点において特に好ましい。
上記の植物について抽出に使用する部位は特に限定されず、特に樽の材料として使用される幹などのいわゆる木材の部分が好ましい。植物材料は、好ましくは粉砕してチップ状、おが屑状、薄片としたものが使用される。特に大きさは指定しないが、チップであれば太さ1cm以下、長さ5cm以下の形状が好ましい。また、薄片とする場合は、例えば厚さを1〜10mm、例えば2〜5mmとすることができる。また、必要により植物材料を酵素処理、水蒸気加圧で膨潤処理等を施してもよい。また、オーク材はウィスキーを貯蔵した樽の廃材でもよく、また樽製造時の廃棄物でも良い。また、特徴的な香気を付与するために焙煎や焼くなどの加熱処理を施してもよい。
本発明に使用されるブナ科コナラ属植物の抽出物は、後述する実施例に記載されるように、所定の溶媒又は超臨界二酸化炭素による抽出、樹脂を使用した疎水性成分の回収、或いは、ウイスキーラクトン含有量の少ない従来法による一次抽出物へのウイスキーラクトンの添加など、様々な方法により得ることができる。上記の方法を適宜組み合わせてもよい。本発明は、上記のような方法により得られたブナ科コナラ属植物の抽出物を対象とし、当該抽出物におけるウイスキーラクトン含量と総ポリフェノール含量の比率は0.2%以上であり、好ましくは0.3%以上、0.4%以上、0.5%以上、1%以上である。上記比率は、例えば0.2%以上12000%以下であり、好ましくは0.2%以上6500%以下であり、より好ましくは0.2%以上200%以下であり、より好ましくは0.3%以上200%以下であり、さらに好ましくは0.4%以上150%以下であり、さらに好ましくは0.4%以上50%以下である。
ここで、上記のウイスキーラクトン含量と総ポリフェノール含量の比率は、抽出物中に含まれる総ポリフェノール含量(重量%)に対するウイスキーラクトン含量(重量%)を百分率(%)で表した値を意味する。各成分の含量は当業者に知られる方法で測定することが可能であり、例えば総ポリフェノール含量についてはFolin Ciocalteu法による定量分析、ウイスキーラクトン含量についてはガスクロマトグラフィー定量により行うことができる。
ブナ科コナラ属植物の抽出物を得る第1の方法として、ブナ科コナラ属植物を誘電率21以下、好ましくは誘電率19以下、例えば7以下の溶媒で抽出することが挙げられる。好ましい溶媒としては、例えば酢酸エチル(誘電率6.4)、アセトン(同19.5)、イソプロピルアルコール(同18.3)、1−プロパノール(同20.1)、ノルマルヘキサン(同1.9)、イソオクタン(同3.0〜3.5)、ベンジルアルコール(同13.1)、ブタノール(同18)、ブチルアセテート(同5.0)、エチルブチレート(同5.1 )、1-ヘキサノール(同13.3)1−オクタノール(同10.3)、トリアセチン(同7.1)、トリパルミチン(同2.92)、トリオレイン(同3.20)、大豆油(同2.9〜3.5)などが挙げられ、これらを単独で、又は組み合わせて混合物として使用してもよい。上記のうち、酢酸エチル、アセトン、イソプロピルアルコール、1−プロパノール及びノルマルヘキサンが好ましい。
具体的な抽出の方法は特に限定されず、上記の溶媒中で植物材料を浸漬、攪拌、加熱還流するなどして溶媒と植物材料とを接触させることにより行われる。上記のうち、浸漬抽出が好ましい。抽出の温度、時間、圧力等の条件は、採用する具体的な抽出態様等によって当業者が適宜決定することが可能である。温度については常温、加温のいずれでもよく、植物材料や溶媒の種類等に従って定められ、加熱する場合は必要により110〜140℃などの範囲で適宜上限が定められる。例えば加熱還流の場合、その温度は溶剤により異なるが、大気圧、各溶剤の沸点以上において好ましく行われる。
抽出の時間は、植物材料の種類や形状、具体的な抽出態様等によって大きく変動し、当業者が適宜調整することが可能であり、例えば5時間〜1ヶ月程度の時間幅の中で設定される。例えば浸漬抽出の場合は100時間好ましくは60〜84時間、例えば72時間とすることが可能である。植物材料と溶媒の比率についても、植物材料の形状、溶媒の種類等に基づいて当業者が適宜決定することが可能であるが、植物材料と溶媒の重量比で1:1〜1:20、好ましくは1:2〜1:15、より好ましくは1:3〜1:10、さらに好ましくは1:3〜1:6等に設定することができる。圧力は前述の温度条件や溶媒の種類等に応じて決定することができ、例えば常圧から0.4MPa程度の範囲、好ましくは0.3MPa以下、より好ましくは0.2MPa以下とすることができる。なお、同じ植物材料を複数回抽出してもよく、たとえば10回以下、好ましくは7回以下、より好ましくは5回以下、さらに好ましくは3回以下に設定することができる。或いは同じ溶媒で異なる原料を複数回抽出してもよく、たとえば10回以下、好ましくは7回以下、より好ましくは5回以下、さらに好ましくは3回以下に設定することができる。
上記の抽出操作の後、静置や遠心分離等の任意の方法によって抽出液を分離し、必要により濃縮及び/又は希釈した上で風味改善剤として使用することができる。濃縮は減圧濃縮、常圧条件での濃縮などにより行うことが可能である。また、希釈をする場合は、抽出に使用した溶媒と同じものを用いてもよいし、プロピレングリコール、グリセリン、トリアセチン、中鎖脂肪酸トリグリセリド、植物油脂、動物油脂等の可食性の液体である別の溶媒を用いてもよい。また、抽出液に対して一度濃縮操作をした後の濃縮物に対して別の溶媒を加えて希釈してもよい。また、賦形剤を用いて粉末状に調製してもよい。
また、ブナ科コナラ属植物の抽出物を得る第2の方法として、ブナ科コナラ属植物を超臨界二酸化炭素で抽出することが挙げられる。
超臨界二酸化炭素による抽出は、当業者に周知の方法により行うことができる。超臨界抽出の条件は、例えば温度が30〜100℃、好ましくは40〜80℃であり、圧力が10〜50MPa、好ましくは20〜40MPaである。また、二酸化炭素流量は3〜30kg/h、好ましくは5〜15kg/hとすることができる。また、溶出物の正常を調整するためにエチルアルコールなどの溶剤をエントレーナーとして用いてもよい。得られた抽出物は、前述の第1の方法と同様に濃縮及び/又は希釈した上で風味改善剤として使用することができる。
また、ブナ科コナラ属植物の抽出物を得る第3の方法として、ブナ科コナラ属植物の一次抽出物を樹脂と接触させ、前記樹脂に吸着した水溶性画分を溶出して除いた後、前記樹脂に吸着した疎水性成分を回収することが挙げられる。上記の樹脂としてはスチレン‐ジビニルベンゼン共重合体が好ましく、例えば三菱化学社製のダイヤイオン HP21、セパビーズ SP825L、セパビーズ SP850、セパビーズ SP700、セパビーズ SP70、セパビーズ SP207、ダイヤイオンHP−20やDow Chemical製のアンバーライト XAD2、アンバーライト XAD4、アンバーライトXAD16、アンバーライト FPX66などを好ましく使用することができる。
なお、本発明における一次抽出物とは、最終的に得られる本発明の植物抽出物と区別するために便宜上使用される用語であり、エタノールを使用するような従来法などにより得られる、本願所定のウイスキーラクトン:総ポリフェノール比を満たすに至らない(即ちウイスキーラクトンの含有率が少ない)任意の抽出物を意味する。例えば、一次抽出物として、FRUTAROME社製の市販される一般のオーク抽出物を使用し、蒸留水に適宜希釈した水溶液を樹脂と撹拌、または樹脂塔に樹脂を充填し、オーク抽出物の水溶液を通液して樹脂吸着成分を回収し、得られた樹脂を蒸留水等で洗浄して水溶性画分を除いた後、前記樹脂に吸着した疎水性成分をイソプロピルアルコールやエチルアルコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの可食性の溶媒やその水溶液、もしくはそれら溶媒の混合物で溶出して回収することができる。このように回収された抽出物成分は、そのまま使用することもできるし、または前述の第1の方法と同様に濃縮及び/又は希釈した上で、本願所定のウイスキーラクトン:総ポリフェノール比を満たす本発明の風味改善剤として使用することができる。
また、ブナ科コナラ属植物の抽出物を得る第4の方法として、ブナ科コナラ属植物の一次抽出物に、ウイスキーラクトン含量と総ポリフェノール含量の比率が0.2%以上となるようにウイスキーラクトンを添加することが挙げられる。特に、ウイスキーラクトンの含有率が少ないエタノール等を使用する従来法による抽出物や、市販のオーク抽出物(例えばFRUTARONE製)に対してウイスキーラクトンを添加することにより、本願所定のウイスキーラクトン:総ポリフェノール比を満たす抽出物を得ることができる。使用するウイスキーラクトンは特に限定されず、例えば東京化成製のウイスキーラクトン(コードM2516)など任意の市販品を使用することができる。
一例としては、市販のオーク抽出物を50%プロピレングリコール水溶液に希釈して10%溶液を調整し、得られた希釈物に市販のウイスキーラクトンを配合し、固形物分のウイスキーラクトン含量が0.2〜10重量%、好ましくは0.3〜8重量%、さらに好ましくは0.5〜7重量%となるように調整することができる。
香料組成物
本発明の風味改善剤は香料組成物に配合して使用することができる。香料組成物中の風味改善剤の濃度は、必要とされる飲食品の風味改善の態様に合わせて当業者が適宜設定することが可能であり、例えば香料組成物に対して0.001〜0.5重量%が好ましく、より好ましくは0.005〜0.2重量%であり、さらに好ましくは0.01〜0.1重量%である。
本発明の香料組成物は、さらに、当該技術分野において使用される各種配合剤・添加剤を含んでもよい。本発明の香料組成物に混合できる配合剤・添加剤としては特に限定されないが、例えば、抗酸化剤、公知の防腐剤や抗菌剤、pH調整剤、乳化剤、冷感剤、温感剤、各種フレーバー素材などが挙げられる。上記の配合剤・添加剤は、いずれの組み合わせで2種以上併用してもよい。
より具体的には、抗酸化剤としては、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、クエン酸、グルタチオン、セレン、リコペン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC等の他、ピロロピロール誘導体や各種植物からの抽出物から得られるフリーラジカル消去剤(free radical scavengers)、スーパーオキサイドディスミューテース(superoxide dismutase)やグルタチオンペルオキシダーゼなどの抗酸化特性を有する酵素等が挙げられる。
防腐剤や抗菌剤としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ツヤプリシン、ウド抽出物、エゴノキ抽出物、カワラヨモギ抽出物、ウーロン茶抽出物、シラコタンパク抽出物、酵素分解ハトムギ抽出物、茶カテキン類、リンゴポリフェノール、ペクチン分解物、キトサン、リゾチーム、ε−ポリリジン等が挙げられる。
pH調整剤としては、アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸水素カリウム、L−酒石酸水素カリウム、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、炭酸カリウム(無水)、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、ピロリン酸二水素二ナトリウム、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等が挙げられる。
乳化剤としては、例えば、脂肪酸モノグリセライド、脂肪酸ジグリセライド、脂肪酸トリグリセライド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチン、酵素処理レシチン、澱粉、加工澱粉、デキストリン、ソルビタン脂肪酸エステル、キラヤ抽出物、アラビアガム、トラガントガム、グアーガム、カラヤガム、キサンタンガム、ペクチン、アルギン酸及びその塩類、カラギーナン、ゼラチン、カゼイン等が挙げられる。
冷感剤としては、例えば;
メントール、メントン、カンファー、プレゴール、イソプレゴール、シネオール、キュベボール、酢酸メンチル、酢酸プレギル、酢酸イソプレギル、サルチル酸メンチル、サルチル酸プレギル、サルチル酸イソプレギル、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、4−(l−メントキシ)ブタン−1−オール、3−ヒドロキシブタン酸メンチル、グリオキシル酸メンチル、p−メンタン−3,8−ジオール、1−(2−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)エタノン、乳酸メンチル、メントングリセリンケタール、メンチル−2−ピロリドン−5−カルボキシラート、モノメンチルスクシナート、モノメンチルスクシナートのアルカリ金属塩、及びモノメンチルスクシナートのアルカリ土類金属塩、モノメンチルグルタラート、モノメンチルグルタラートのアルカリ金属塩、モノメンチルグルタラートのアルカリ土類金属塩、N−[[5−メチル−2−(1−メチルエチル)シクロヘキシル]カルボニル]グリシン、p−メンタン−3−カルボン酸グリセロールエステル、メントールプロピレングリコールカルボナート、メントールエチレングリコールカルボナート、p−メンタン−2,3−ジオール、2−イソプロピル−N,2,3−トリメチルブタンアミド、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド、3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)酢酸エチル、N−(4−メトキシフェニル)−p−メンタンカルボキサミド、N−エチル−2,2−ジイソプロピルブタンアミド、N−シクロプロピル−p−メンタンカルボキサミド、N−(4−シアノメチルフェニル)−p−メンタンカルボキサミド、N−(2−ピリジン−2−イル)−3−p−メンタンカルボキサミド、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−イソプロイル−2,3−ジメチルブタンアミド、N−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,2−ジエチルブタンアミド、シクロプロパンカルボン酸(2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシル)アミド、N−エチル−2,2−ジイソプロピルブタンアミド、N−[4−(2−アミノ−2−オキソエチル)フェニル]−p−メンタンカルボキサミド、2−[(2−p−メントキシ)エトキシ]エタノール、2,6−ジエチル−5−イソプロピル−2−メチルテトラヒドロピラン、トランス−4−tert−ブチルシクロヘキサノールなどの化合物並びにこれらのラセミ体及び光学活性体;
キシリトール、エリスリトール、デキストロース、ソルビトール、などの糖アルコール;和種ハッカオイル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、などの天然物;
特開2001−294546号公報、特開2005−343915号公報、特開2007−002005号公報、特開2009−263664号公報、特開2010−254621号公報、特開2010−254622号公報、特開2011−079953号公報、米国特許第4136163号明細書、米国特許第4150052号明細書、米国特許第4178459号明細書、米国特許第4190643号明細書、米国特許第4193936号明細書、米国特許第4226988号明細書、米国特許第4230688号明細書、米国特許第4032661号明細書、米国特許第4153679号明細書、米国特許第4296255号明細書、米国特許第4459425号明細書、米国特許第5009893号明細書、米国特許第5266592号明細書、米国特許第5698181号明細書、米国特許第5725865号明細書、米国特許第5843466号明細書、米国特許第6231900号明細書、米国特許第6277385号明細書、米国特許第6280762号明細書、米国特許第6306429号明細書、米国特許第6432441号明細書、米国特許第6455080号明細書、米国特許第6627233号明細書、米国特許第7078066号明細書、米国特許第6783783号明細書、米国特許第6884906号明細書、米国特許第7030273号明細書、米国特許第7090832号明細書、米国特許出願公開第2004/0175489号明細書、米国特許出願公開第2004/0191402号明細書、米国特許出願公開第2005/0019445号明細書、米国特許出願公開第2005/0222256号明細書、米国特許出願公開第2005/0265930号明細書、米国特許出願公開第2006/015819号明細書、米国特許出願公開第2006/0249167号明細書、欧州特許出願公開第1689256号明細書、国際公開第2005/082154号、国際公開第2005/099473号、国際公開第2006/058600号、国際公開第2006/092076号、国際公開第2006/125334号に記載の化合物;
等が挙げられる。
温感剤としては、例えば;
バニリルメチルエーテル、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリルイソプロピルエーテル、バニリルブチルエーテル、バニリルアミルエーテル、バニリルイソアミルエーテル、バニリルヘキシルエーテル、イソバニリルメチルエーテル、イソバニリルエチルエーテル、イソバニリルプロピルエーテル、イソバニリルイソプロピルエーテル、イソバニリルブチルエーテル、イソバニリルアミルエーテル、イソバニリルイソアミルエーテル、イソバニリルヘキシルエーテル、エチルバニリルメチルエーテル、エチルバニリルエチルエーテル、エチルバニリルプロピルエーテル、エチルバニリルイソプロピルエーテル、エチルバニリルブチルエーテル、エチルバニリルアミルエーテル、エチルバニリルイソアミルエーテル、エチルバニリルヘキシルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、イソバニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、バニリルブチルエーテル酢酸エステル、イソバニリルブチルエーテル酢酸エステル、エチルバニリルブチルエーテル酢酸エステル、4−(l−メントキシメチル)−2−(3'−メトキシ−4'−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシメチル)−2−(3'−ヒドロキシ−4'−メトキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、4−(l−メントキシメチル)−2−(3'−エトキシ−4'−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサインシン、ホモジヒドロカプサインシン、ホモカプサインシン、ビスカプサンシン、トリスホモカプサンシン、ノルノルカプサンシン、ノルカプサンシン、カプサイシノール、バニリルカプリルアミド(オクチル酸バニリルアミド)、バニリルペリラゴンアミド(ノニル酸バニリルアミド)、バニリルカプロアミド(デシル酸バニリルアミド)、バニリルウンデカンアミド(ウンデシル酸バニリルアミド)、N−トランス−フェルロイルチラミン、N−5−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−2E,4E−ペンタジエノイルピペリジン、N−トランス−フェルロイルピペリジン、N−5−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−2E−ペンテノイルピペリジン、N−5−(4−ヒドロキシフェニル)−2E,4E−ペンタジエノイルピペリジン、ピペリン、イソピペリン、シャビシン、イソシャビシン、ピペラミン、ピペレチン、ピペロレインB,レトロフラクタミドA、ピペラシド、グイネンサイド、ピペリリン、ピペラミドC5:1(2E)、ピペラミドC7:1(6E)、ピペラミドC7:2(2E,6E)、ピペラミドC9:1(8E)、ピペラミドC9:2(2E,8E)、ピペラミドC9:3(2E,4E,8E)、ファガラミド、サンショオール−I、サンショオール−II、ヒドロキシサンショオール、サンショウアミド、ジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロン、メチルジンゲロール、パラドール、スピラントール、カビシン、ポリゴジアール(タデオナール)、イソポリゴジアール、ジヒドロポリゴジアール、タデオンなどの化合物並びにこれらのラセミ体及び光学活性体;
トウガラシ油、トウガラシオレオレジン、ジンジャーオレオレジン、ジャンブーオレオレジン(キバナオランダセンニチ抽出物)、サンショウエキス、サンショウアミド、黒胡椒エキス、白胡椒エキス、タデエキス、などの天然物;
特開平8−225564号公報、特開2007−015953号公報、特表2007−510634号公報、特表2008−505868号公報、国際公開第2007/013811号、国際公開第2003/106404号、欧州特許出願公開第1323356号明細書、独国特許出願公開第10351422号明細書、米国特許出願公開第2005/0181022号明細書、米国特許出願公開第2008/0038386号明細書に記載の化合物;
等が挙げられる。
各種フレーバー素材としては、例えば、天然香料、天然精油等や各種合成香料を用いることが出来る。これらの香料は、飲食品や医薬品、オーラルケア製品に使用できるものであれば特に限定されないが、例えば、アセトアルデヒド、アセト酢酸エチル、アセトフェノン、アニスアルデヒド、アミルアルコール、α−アミルシンナムアルデヒド、アントラニル酸メチル、イオノン、イソアミルアルコール、イソオイゲノール、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、イソチオシアネート類、イソチオシアン酸アリル、イソバレルアルデヒド、イソブタノール、イソブチルアルデヒド、イソプロパノール、イソペンチルアミン、インドール及びその誘導体、γ-ウンデカラクトン、エステル類、2−エチル 3,5−ジメチルピラジン及び2−エチル 3,6−ジメチルピラジンの混合物、エチルバニリン、2−エチルピラジン、2−エチル−3−メチルピラジン、2−エチル−5−メチルピラジン、5−エチル−2−メチルピラジン、エーテル類、オイゲノール、オクタナール、オクタン酸エチル、ギ酸イソアミル、ギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、ケイ皮酸、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチル、ケトン類、ゲラニオール、酢酸イソアミル、酢酸エチル、酢酸ゲラニル、酢酸シクロヘキシル、酢酸シトロネリル、酢酸シンナミル、酢酸テルピニル、酢酸フェネチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、酢酸 l−メンチル、酢酸リナリル、サリチル酸メチル、2,3−ジエチル−5−メチルピラジン、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、1,8−シネオール、脂肪酸類、脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級アルデヒド類、脂肪族高級炭化水素類、2,3−ジメチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピリジン、シンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、チオエーテル類、チオール類、デカナール、デカノール、デカン酸エチル、5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリン、2,3,5,6−テトラメチルピラジン、テルピネオール、テルペン系炭化水素類、2,3,5−トリメチルピラジン、γ−ノナラクトン、バニリン、パラメチルアセトフェノン、バレルアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、ピペリジン、ピペロナールピラジン、ピロリジン、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸エチル、2−(3−フェニルプロピル)ピリジン、フェネチルアミン、フェノールエーテル類、フェノール類、ブタノール、ブチルアミン、ブチルアルデヒド、フルフラール及びその誘導体、プロパノール、プロピオンアルデヒド、プロピオン酸、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ベンジル、ヘキサン酸、ヘキサン酸アリル、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸エチル、l−ペリルアルデヒド、ベンジルアルコール、ベンズアルデヒド、2−ペンタノール、1−ペンテン−3−オール、芳香族アルコール類、芳香族アルデヒド類、d−ボルネオール、マルトール、N−メチルアントラニル酸メチル、5−メチルキノキサリン、6−メチルキノリン、5−メチル−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタピラジン、メチル β−ナフチルケトン、2−メチルピラジン、2−メチルブタノール、3−メチルー2−ブタノール、2−メチルブチルアルデヒド、3−メチル−2−ブテナール、3−メチル−2−ブテノール、dl−メントール、l−メントール、酪酸、酪酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸シクロヘキシル、酪酸ブチル、ラクトン類、リナロール、アニス油、アニススター油、ベルガモット油、メボウキ油、月桂樹葉ウエストインデアン油、ガルバナム油、リンゴ油、アプリコット油、カッシア油、クスノキ剤油、ブチュ葉油、カルダモン種子油、カッシア樹皮油、クモミル花ローマン油、シナモン樹皮油、肉桂葉油、チョウジ蕾み油、コニャックグリーン油、コエンドロ油、クベバ油、ヒメウイキョウ油、ウイキョウ甘油、ニンニク油、ショウガ油、ペチグレイン油、レモン油、ライムオイル、オレンジ油、柑橘油、杉剤油、クスノキ剤油、シトロネラ油、パッチュリ油、ユーカリ油、ベイ油、グレープフルーツ油、マンダリン油、白檀油、杜松実油、ローズ油、イラン油、タンジェリン油、ゼラニウム油、リモネン、薄荷油、西洋薄荷(ペパーミント)油、などが挙げられる。
飲食品への配合
本発明はまた、上記の風味改善剤又は香料組成物を含む飲食品を提供する。最終の飲食品における風味改善剤の濃度は、飲食品の性質や必要とされる効果に応じて当業者が適宜決定することができるが、最終製品に対する濃度として、0.01ppm〜5000ppmが好ましく、より好ましくは1ppm〜2000ppmであり、さらに好ましくは10ppm〜500ppmである。
本発明が対象とする飲食品は、風味改善による利益を得られるものであれば、液体、固体、半固体及び流動性のものを含む幅広いもの対象とすることができる。
限定を意図するものではないが、飲食品としては、ノンアルコール飲料、低アルコール飲料、アルコール飲料、炭酸飲料、微炭酸飲料、コーヒー飲料、ミルクコーヒー、紅茶、ミルクティー、果物ジュース、野菜系飲料、スポーツドリンク、お茶、ヨーグルト飲料、乳酸菌飲料、栄養ドリンク、スープ、麺つゆ等の液体製品、カレールー、シチュールー、アイスクリーム、ラクトアイス、チョコレート、ミルクチョコレート、キャンディー、ガム、グミ、ゼリー、クッキー、ハム、ソーセージ、スナック等の固体製品、カレー、シチュー、ハヤシライス、ソース、タレ、ドレッシング、生クリーム等の半固体・流動性製品が挙げられる。好ましくは、本発明が対象とする飲食品は、洋酒と酢など通常樽で熟成させる飲食品を含まない。
上記のうち好ましい飲食品としてノンアルコール飲料及び低アルコール飲料、例えばノンアルコールビール及び低アルコールビールが挙げられる。なお、本発明において、ノンアルコール飲料とは、エチルアルコールの濃度が1v/v%未満である飲料を意味する。また、本発明において、低アルコール飲料とは、エチルアルコールの濃度が5v/v%未満である飲料を意味する。
本発明の風味改善剤又は香料組成物を飲食品に添加することにより得られる風味改善としとしては、アルコール感の付与又は増強、乳感の付与又は増強、バニラ感の付与又は増強、熟成感の付与又は増強、高級感の付与又は増強、発泡感の付与又は増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの付与又は増強、脂肪感の付与又は増強などが挙げられる。好ましい態様としては、例えばノンアルコールビールに対するアルコール感付与、カレールーに対する熟成感付与、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強、油脂感の増強、シチュールーに対する乳感の増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強、油脂感の増強、微炭酸飲料に対する発泡感増強、ラクトアイスに対する乳感の増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強、バニラ感の増強、ミルクチョコレートに対する高級感の付与、乳感の増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強、ミルクコーヒーに対する乳感の増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強、ミルクティーに対する乳感の増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強などが挙げられる。
本発明が対象とする飲食品は、飲食品に常用される各種配合剤・添加剤を含んでもよい。例えば、本発明の香料組成物に関して前述した抗酸化剤、公知の防腐剤や抗菌剤、pH調整剤、乳化剤、冷感剤、温感剤、各種フレーバー素材以外に、甘味料、酸味料、増量剤、色素、機能性物質、既存の風味改善剤、乳成分、アミノ酸やペプチドなどの含窒素化合物等が挙げられる。これらの配合剤・添加剤は、いずれの組み合わせで2種以上併用してもよい。
より具体的には、甘味料としては、例えば、砂糖、果糖、乳糖、ブドウ糖、パラチノース、麦芽糖、トレハロース、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、還元パラチノース、キシリトール、ラクチトール水飴、オリゴ糖、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、サッカリン、ステビア、ネオテーム、アリテーム、ソーマチン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、甘草等が挙げられる。
酸味料としては、酢酸、乳酸、クエン酸等が挙げられる。
増量剤としては、糖類、多糖類、加工澱粉、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、レシチン等が挙げられる。
色素としては、天然色素、有機合成色素などが挙げられ、具体的には、ハイビスカス色素、ハクルベリー色素、プラム色素、ノリ色素、デュベリー色素、ブドウ果汁色素、ブラックベリー色素、ブルーベリー色素、マルベリー色素、モレロチェリー色素、レッドカーラント色素、ローガンベリー色素、パプリカ粉末、麦芽エキス、ルチン、フラボノイド、アカキャベツ色素、アカダイコン色素、アズキ色素、ウコン色素、オリーブ茶、カウベリー色素、クロレラ末、サフラン色素、シソ色素、ストロベリー色素、チコリ色素、ペカンナッツ色素、ベニコウジ色素、ベニバナ色素、ムラサキイモ色素、ラック色素、スピルリナ色素、タマネギ色素、タマリンド色素、トウガラシ色素、クチナシ色素、カラメル色素、シコン色素、シタン色素、オキアミ色素、オレンジ色素、ニンジンカロテン等が挙げられる。
機能性物質とは栄養機能や生態調節機能を有する物質を意味し、例えば、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、DHAおよび/またはEPA含有魚油、リノール酸、γ−リノレン酸、α−リノレン酸、レシチン、ジアシルグリセロールなどの動植物油脂類やその誘導体、ローズマリー、セージ、シソ油、キチン、キトサン、ローヤルゼリー、プロポリスなどの動植物抽出物、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンK、コエンザイムQ10、αリポ酸などのビタミン類、補酵素およびその誘導体、γ−オリザノール、カテキン、アントシアニン、イソフラボン、ルチン、クロロゲン酸、テアフラビンなどのポリフェノール類、難消化デキストリンなどの食物繊維類、パラチノース、キシリトール、オリゴ糖などの糖質、クエン酸リンゴ酸カルシウム(CCM)などの塩類、カゼインホスホペプチド、ラクトフェリン、乳性ペプチドなどの乳タンパク由来物質、乳酸菌類、γ−アミノ酪酸、ヘム鉄等が挙げられる。
乳成分としては、生乳、牛乳、全粉乳、脱脂粉乳、生クリームの他、カゼインやホエイなどの乳タンパク、さらにヤギやヒツジなどの乳に由来するもの、あるいはそれらの分解物などが挙げられる。
公知の風味改善素材としては、例えば、スクラロース、サイクロデキストリン、テアニン、ヘスペリジン配糖体、サトウキビ抽出物等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
各風味改善剤に含まれる総ポリフェノール及びウイスキーラクトンの含量は、下記に従って作成した検量線に基づいて測定した。
1)総ポリフェノール含量(Folin Chicalteu法)
(i)サンプル100μL、蒸留水7.5ml、Folin Ciocalteu試薬(メルク 0.9N) 0.3mlを混合する
(ii)20%炭酸ナトリウム水溶液を1.0ml、蒸留水1.1ml加え、再び混合し、室温で30分間静置する。
(iii)得られた反応物の765nmにおける吸光度を測定する。ブランクは蒸留水で設定。
2)ウイスキーラクトン(GC分析による定量)
- 機種:アジレント・テクノロジー製 N6890 シリーズ
- カラム: DB5 0.25mmID x 15m、膜厚0.25um
- キャリア: コンスタントフロー 1.0ml/min.、ヘリウム
- 検出: FID、310度、水素 30ml/min.、エアー300ml/min.、メイクアップ 30ml/min.
- 注入方法: スプリット 1対50
- 注入量: 0.2μL
- 注入口温度: 240度
- カラム温度: 100度で1分→8度/分で200度まで昇温、15度/分で300度まで昇温、5分間保持
植物抽出物の調製
[抽出に使用した溶媒の誘電率]
・酢酸エチル(6.4)
・アセトン(19.5)
・イソプロピルアルコール(18.3)
・1−プロパノール(20.1)
・ノルマルヘキサン(1.9)
・エチルアルコール(24.3;比較例)
[実施例1]
Quercus albaの粉砕物100gを酢酸エチル1Lに浸漬し、72時間浸漬抽出を行った。得られた混合物を濾過して酢酸エチル抽出物を回収し、これを減圧濃縮し、得られた濃縮物を50%プロピレングリコール水溶液で10%溶液に希釈して実施例1とした。
[実施例2]
Quercus albaの粉砕物100gをアセトン1Lに浸漬し、72時間浸漬抽出を行った。得られた混合物を濾過してアセトン抽出物を回収し、これを減圧濃縮し、得られた濃縮物を50%プロピレングリコール水溶液で10%溶液に希釈して実施例2とした。
[実施例3]
Quercus albaの粉砕物100gをイソプロピルアルコール1Lに浸漬し、72時間浸漬抽出を行った。得られた混合物を濾過してイソプロピルアルコール抽出物を回収し、これを減圧濃縮して固形分含量10%のイソプロピルアルコール溶液に調整して実施例3とした。
[実施例4]
Quercus albaの粉砕物100gを1−プロパノール1Lに浸漬し、72時間浸漬抽出を行った。得られた混合物を濾過して1−プロパノール抽出物を回収し、これを減圧濃縮して固形分含量10%の1−プロパノール溶液に調整して実施例4とした。
[実施例5]
Quercus albaの粉砕物100gをノルマルヘキサン1Lに浸漬し、72時間浸漬抽出を行った。得られた混合物を濾過してノルマルヘキサン抽出物を回収し、これを減圧濃縮し、得られた濃縮物を50%プロピレングリコール水溶液で10%溶液に希釈して実施例5とした。
[実施例6]
Quercus albaの粉砕物1kgを三菱化工機製 10L超臨界抽出装置で抽出した。条件は30MPa、二酸化炭素流量10kg/h、温度60℃、脱気条件は50度、5MPaで3時間抽出した。得られた抽出物は、50%プロピレングリコール水溶液で十倍重量に希釈し、実施例6とした。
[実施例7]
市販のオーク抽出物(FRUTAROME製)8gを1500mlの蒸留水に懸濁し、ヘキサン150ml 4回で抽出した。得られた抽出物を減圧濃縮し、100mgの濃縮物を調整した。得られた濃縮物を50%プロピレングリコール水溶液で8gに希釈し、実施例7とした。
[実施例8]
市販のオーク抽出物(FRUTAROME製)8gを1500mlの蒸留水に懸濁し、酢酸エチル150ml 4回で抽出した。得られた抽出物を減圧濃縮し、2.25gの濃縮物を調整した。得られた濃縮物を50%プロピレングリコール水溶液で8gに希釈し、実施例8とした。
[実施例9]
市販のオーク抽出物(FRUTAROME製)5gを蒸留水1000mlに希釈した。得られた水溶液を合成吸着剤(スチレンポリマー:三菱化学製 HP−20)10mlと3時間撹拌し、樹脂に吸着する成分を回収した。混合物を濾過して樹脂を回収し、得られた合成吸着剤を蒸留水50mlで洗浄した後、95%エチルアルコール20mlで洗浄し樹脂吸着画分を回収、これを減圧濃縮して固形分含量10%の溶液に調整し、実施例9とした。
[実施例10]
市販のオーク抽出物(FRUTAROME製)5gを蒸留水1000mlに希釈した。得られた水溶液を合成吸着剤(スチレンポリマー:三菱化学製 HP−20)10mlと3時間撹拌し、樹脂に吸着する成分を回収した。混合物を濾過して樹脂を回収し、得られた合成吸着剤を蒸留水50mlで洗浄した後、イソプロピルアルコール20mlで洗浄し樹脂吸着画分を回収、これを減圧濃縮して固形分含量10%の溶液に調整し、実施例10とした。
[実施例11]
市販のオーク抽出物(FRUTAROME製)を50%プロピレングリコール水溶液に希釈し、10%溶液を調整した。得られた希釈物に市販のウイスキーラクトン(東京化成)を配合し、固形物分のウイスキーラクトン含量が0.070%になるように調整し、実施例11とした。
[実施例12]
市販のオーク抽出物(FRUTAROME製)を50%プロピレングリコール水溶液に希釈し、10%溶液を調整した。得られた希釈物に市販のウイスキーラクトン(東京化成)を配合し、固形物分のウイスキーラクトン含量が0.106%になるように調整し、実施例12とした。
[実施例13]
市販のオーク抽出物(FRUTAROME製)を50%プロピレングリコール水溶液に希釈し、10%溶液を調整した。得られた希釈物に市販のウイスキーラクトン(東京化成)を配合し、固形物分のウイスキーラクトン含量が3.510%になるように調整し、実施例13とした。
[比較例1]
Quercus albaのチップ100gを50%エチルアルコール水溶液1Lに浸漬し、72時間浸漬抽出を行った。得られた混合物を濾過して抽出液を回収し、これを減圧濃縮し、得られた濃縮物を50%プロピレングリコール水溶液で10倍重量に希釈して比較例1とした。
[比較例2]
Quercus albaのチップ100gを99.5%エチルアルコール1Lに浸漬し、72時間浸漬抽出を行った。得られた混合物を濾過して抽出液を回収し、これを減圧濃縮し、得られた濃縮物を50%プロピレングリコール水溶液で10倍重量に希釈して比較例2とした。
[比較例3]
市販のオーク抽出物(FRUTAROME製)を50%プロピレングリコール水溶液に希釈し、10%溶液を調整し、これを比較例3とした。
[比較例4]
市販のオーク抽出物(FRUTAROME製)8gを蒸留水1500mlに懸濁し、酢酸エチル150mlで4回抽出した。酢酸エチル層を回収した抽出残渣に含まれる固形分を固液分離し、水層を減圧濃縮、得られた固形分を20%プロピレングリコール水溶液で10%溶液に調整し、比較例4とした。
[比較例5]
市販のオーク抽出物(FRUTAROME製)5gを蒸留水1500mlに希釈した。得られた水溶液を合成吸着剤(スチレンポリマー:三菱化学製 HP−20)10mlと3時間撹拌し、樹脂に吸着する成分を回収した。混合物を濾過して樹脂を除き、得られた水層を減圧濃縮して固形分を得、さらに20%プロピレングリコール水溶液で10倍重量に希釈し、比較例5とした。
以下に、各風味改善素材(上記の実施例及び比較例)に含まれる固形分中の総ポリフェノール量とウイスキーラクトンの組成比を示す。
Figure 2016084976
飲食品への配合及び効果
[官能評価1:ノンアルコールビールに対するアルコール感付与効果]
市販ビールテイスト飲料に対して、素材を100ppm添加して評価を行った。
判定は市販ノンアルコールビールにアルコール感を付与したかどうか、評価者7名、7段階評価で実施、平均点をスコアとした。
また、未添加区をコントロール(0点)とし、比較対象とした。
7点:非常に強いアルコール感を感じる
6点:強いアルコール感を感じる
5点:やや強いアルコール感を感じる
4点:アルコール感を感じる
3点:やや弱いアルコール感を感じる
2点:弱いアルコール感を感じる
1点:非常に弱いアルコール感を感じる
0点:コントロールとの差を感じない
表1
Figure 2016084976
[官能評価2:カレールーに対する熟成感付与、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強、油脂感の増強効果]
市販カレールー 115gをお湯850mlに溶解したものに対し、各素材を2000ppm添加して評価を行った。判定項目は、1)熟成されたカレーの感覚を付与するかどうか、2)味のふくらみ、複雑さ、厚みを増強するかどうか、3)油脂感を増強するかどうかの3項目について評価した。
評価は評価者7名、7段階評価で実施、平均点をスコアとした。また、未添加区をコントロール(0点)とし、比較対象とした。
7点:非常に強い効果を感じる
6点:強い効果を感じる
5点:やや強い効果を感じる
4点:効果を感じる
3点:やや弱い効果を感じる
2点:弱い効果を感じる
1点:非常に弱い効果を感じる
0点:コントロールとの差を感じない
表2
Figure 2016084976
[官能評価3:シチュールーに対する乳感の増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強、油脂感の増強]
市販シチュールー 122gをお湯400mlに溶解したものに対し、各素材を1000ppm添加して評価を行った。判定項目は、シチューの味に油脂感を付与するかどうか判定した。
評価は評価者7名、7段階評価で実施、平均点をスコアとした。また、未添加区をコントロール(0点)とし、比較対象とした。
7点:非常に強い効果を感じる
6点:強い効果を感じる
5点:やや強い効果を感じる
4点:効果を感じる
3点:やや弱い効果を感じる
2点:弱い効果を感じる
1点:非常に弱い効果を感じる
0点:コントロールとの差を感じない
表3
Figure 2016084976
[官能評価4:微炭酸飲料に対する発泡感増強効果]
市販の微炭酸飲料に対し、各素材を50ppm添加し、発泡感増強に関する効果を検証した。判定項目は、微炭酸飲料の発泡感を増強するかどうか評価した。
評価は評価者7名、7段階評価で実施、平均点をスコアとした。また、未添加区をコントロール(0点)とし、比較対象とした。
7点:非常に強い効果を感じる
6点:強い効果を感じる
5点:やや強い効果を感じる
4点:効果を感じる
3点:やや弱い効果を感じる
2点:弱い効果を感じる
1点:非常に弱い効果を感じる
0点:コントロールとの差を感じない
表4
Figure 2016084976
[官能評価5:ラクトアイスに対する乳感の増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強、バニラ感の増強]
バニラフレーバーのラクトアイスに対し、各素材を2000ppm添加して評価を行った。判定項目は、1)乳感を増強するかどうか、2)味のふくらみ、複雑さ、厚みを増強するかどうか、3)バニラ感を増強するかどうかの3項目について評価した。
評価は評価者7名、7段階評価で実施、平均点をスコアとした。また、未添加区をコントロール(0点)とし、比較対象とした。
7点:非常に強い効果を感じる
6点:強い効果を感じる
5点:やや強い効果を感じる
4点:効果を感じる
3点:やや弱い効果を感じる
2点:弱い効果を感じる
1点:非常に弱い効果を感じる
0点:コントロールとの差を感じない
表5
Figure 2016084976
[官能評価6:ミルクチョコレートに対する高級感の付与、乳感の増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強] ミルクチョコレートに対し、各素材を1,000ppm添加し、チョコレートの高級感増強、乳感の増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強について効果を検証した。なお、高級感とは、高級なチョコレート特融の洋酒様の香味により得られる特徴と意味する。
評価は評価者7名、7段階評価で実施、平均点をスコアとした。また、未添加区をコントロール(0点)とし、比較対象とした。
7点:非常に強い効果を感じる
6点:強い効果を感じる
5点:やや強い効果を感じる
4点:効果を感じる
3点:やや弱い効果を感じる
2点:弱い効果を感じる
1点:非常に弱い効果を感じる
0点:コントロールとの差を感じない
表6
Figure 2016084976
[官能評価7:ミルクコーヒーに対する乳感の増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強]
缶入りミルクコーヒーに各素材を50ppm添加し、ミルクコーヒーの乳感の増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強について効果を検証した。
評価は評価者7名、7段階評価で実施、平均点をスコアとした。また、未添加区をコントロール(0点)とし、比較対象とした。
7点:非常に強い効果を感じる
6点:強い効果を感じる
5点:やや強い効果を感じる
4点:効果を感じる
3点:やや弱い効果を感じる
2点:弱い効果を感じる
1点:非常に弱い効果を感じる
0点:コントロールとの差を感じない
表7
Figure 2016084976
[官能評価8:ミルクティーに対する乳感の増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強]
缶入りミルクティーに対し、各素材を50ppm添加し、ミルクティーの乳感の増強、味のふくらみ、複雑さ、厚みの増強について効果を検証した。
評価は評価者7名、7段階評価で実施、平均点をスコアとした。また、未添加区をコントロール(0点)とし、比較対象とした。
7点:非常に強い効果を感じる
6点:強い効果を感じる
5点:やや強い効果を感じる
4点:効果を感じる
3点:やや弱い効果を感じる
2点:弱い効果を感じる
1点:非常に弱い効果を感じる
0点:コントロールとの差を感じない
表8
Figure 2016084976
官能評価の結果、所定のウイスキーラクトン:総ポリフェノール比を有する実施例の植物抽出物は、比較例と比較して有利な風味改善効果を示した。

Claims (12)

  1. ブナ科コナラ属植物の抽出物を含み、ウイスキーラクトン含量と総ポリフェノール含量の比率が0.2%以上であることを特徴とする風味改善剤。
  2. ブナ科コナラ属植物がQuercus albaQuercus petraea又はQuercus roburである、請求項1に記載の風味改善剤。
  3. 前記抽出物が、ブナ科コナラ属植物を誘電率21以下の溶媒又は超臨界二酸化炭素で抽出することにより得られるものである、請求項1又は2に記載の風味改善剤。
  4. 前記抽出物が、ブナ科コナラ属植物の一次抽出物を樹脂と接触させ、前記樹脂に吸着した水溶性画分を溶出して除いた後、前記樹脂に吸着した疎水性成分を回収することにより得られるものである、請求項1又は2に記載の風味改善剤。
  5. 前記抽出物が、ブナ科コナラ属植物の一次抽出物を誘電率21以下の有機溶剤と接触させ、疎水性成分を回収することにより得られるものである、請求項1又は2に記載の風味改善剤。
  6. 前記抽出物が、ブナ科コナラ属植物の一次抽出物に、ウイスキーラクトン含量と総ポリフェノール含量の比率が0.2%以上となるようにウイスキーラクトンを添加することにより得られるものである、請求項1又は2に記載の風味改善剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の風味改善剤を含む香料組成物。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の風味改善剤又は請求項7に記載の香料組成物を含む飲食品(酢及びウイスキーを除く)。
  9. ブナ科コナラ属植物を、誘電率21以下の溶媒又は超臨界二酸化炭素で抽出することを特徴とする、請求項1又は2に記載の風味改善剤の製造方法。
  10. ブナ科コナラ属植物の一次抽出物を樹脂と接触させ、前記樹脂に吸着した水溶性画分を溶出して除いた後、前記樹脂に吸着した疎水性成分を回収することを特徴とする、請求項1又は2に記載の風味改善剤の製造方法。
  11. ブナ科コナラ属植物の一次抽出物に、ウイスキーラクトン含量と総ポリフェノール含量の比率が0.2%以上となるようにウイスキーラクトンを添加することを特徴とする、請求項1又は2に記載の風味改善剤の製造方法。
  12. 飲食品に対して、請求項1〜6のいずれか1項に記載の風味改善剤又は請求項7に記載の香料組成物を添加することを特徴とする、飲食品の風味改善方法。
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