JP2008048690A - 香味改善用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】収斂味をまろやかな渋みに変えることのできる香味改善組成物を提供すること。
【解決手段】ブナ科コナラ属植物のリオニレシノールを主成分とする溶媒抽出物を有効成分として含有する飲食品の香味改善のための組成物であって、特に、タンニンを含む飲食品及び/又はアルコール飲料などの収斂味又は渋味を、基本味に大きな影響を及ぼさず、まろやかな渋みに変えることのできる組成物、及び該組成物を添加した飲食品を提供する。
【選択図】なし
【解決手段】ブナ科コナラ属植物のリオニレシノールを主成分とする溶媒抽出物を有効成分として含有する飲食品の香味改善のための組成物であって、特に、タンニンを含む飲食品及び/又はアルコール飲料などの収斂味又は渋味を、基本味に大きな影響を及ぼさず、まろやかな渋みに変えることのできる組成物、及び該組成物を添加した飲食品を提供する。
【選択図】なし
Description
本発明は、飲食品の香味を改善しうる組成物又はその組成物を添加した飲食品に関する。更に詳細には、収斂味又は渋味を呈する飲食品において、収斂味を抑え、渋味を味わいのあるまろやかさに変えることができる、香味を改善するための組成物、及びその組成物を添加した飲食品に関する。
口から摂取した食べ物は咀嚼中に口腔粘膜の触、圧、痛、温度の受容器を刺戟し、その刺戟は三叉神経を介して大脳皮質の体性感覚野に、味細胞を刺戟して味神経を介して味覚野に、嗅粘膜の嗅細胞などを直接刺激して嗅神経を介して嗅覚野にそれぞれ入る。そして、各感覚野からの情報は、前頭葉の連合野である眼窩前頭皮質という場所に集められ、統合されて、口中のものが食べ物として認知される。
上記各感覚野からの情報は、脳の奥深い所にある扁桃体に送られる。扁桃体では、快・不快、好き・嫌い、接近・逃避、摂取・拒否といった尺度で感覚情報が評価される。扁桃体と眼窩前頭皮質の間にも相互連絡があり、認知的識別と情感的評価が結びつけられ、食べ物の香味と快・不快や好き・嫌いの感情との結びつきが成立し、それが記憶される。
食べ物を摂取すると感情が発現するが、感情の表出は特定の神経活性物質の脳内レベル変動により生じると考えられており、食べ物のおいしさについては、ドーパミン、ベンゾシアゼピン誘導体、麻薬様物質(オピオイド)の関与が示唆されている(山本 隆、「食と感性」(都甲 潔編)(光琳、32-33(2000))。
飲食品の味やおいしさは、種々の要素によって構成されており、それには舌や口蓋に存在する味蕾による知覚が含まれる。味蕾で受容される味は、酸味、塩味、苦味、甘味、うま味の5つの基本味だけである。味蕾にはそれぞれの基本味を感知する味細胞が含まれており、各味細胞の末端は毛状を成してそのまま神経細胞へ移行している。また、味細胞の先端には、味を感受する微細な感覚毛がある。この感覚毛の毛状構造にあるリセプターに味物質が吸着することが味受容の最初の段階と考えられている。味物質がそのリセプターに吸着すると、脱分極性の味覚受容器電位が直ちに発生し、これがシナップスを介して味神経にインパルスを誘発し、このインパルスが延髄・視床を経由して大脳皮質の味覚野に到達すると考えられている(鈴木英雄等、「情報生物学入門」(培風館、80-82(1986))。
飲食品には、前述の基本味以外に様々な味があり、特に渋味は通常の食生活でよく出会うものである。強い渋味は未熟な果物等で経験される不快きわまる味であるが、淡い渋味は他の味と混ざり合って好ましい風味をもたらす。例えば、茶では適度の渋味がその味わいを深みのあるものにしている。5つの基本味とは異なり、渋味物質のみを受容する味細胞は発見されていない。しかし、渋味を認識する経路には、渋味物質が口中の皮膚を直接刺激する痛覚様の刺戟を介して認識される経路と、苦味および酸味を受容する味細胞に一部受容される経路とがあり、両方の経路の刺戟があいまって渋味が認識されると一般に考えられている(飯山 悟、「食と感性」(都甲 潔編)(光琳、142-147(2000))。渋味物質の場合には、口中の皮膚が直接刺激され、痛覚を介して感知されうるという点では他の基本味と大きく異なっているといえる。
茶の場合、その渋味物質は主にタンニン系の物質で、分子中に多数のフェノール性水酸基を持っているポリフェノール類である。タンニン系の物質はタンパク質を凝固させる作用があるので、過度に働くと口中の皮膚を過度に刺激して不快な収斂味を示すと考えられる(本明細書中、「収斂味」とは、強度の渋味刺激、長時間持続する渋味刺激のことをいう場合もある)。
茶の場合、その渋味物質は主にタンニン系の物質で、分子中に多数のフェノール性水酸基を持っているポリフェノール類である。タンニン系の物質はタンパク質を凝固させる作用があるので、過度に働くと口中の皮膚を過度に刺激して不快な収斂味を示すと考えられる(本明細書中、「収斂味」とは、強度の渋味刺激、長時間持続する渋味刺激のことをいう場合もある)。
また、アルコール飲料の主成分であるエチルアルコールもタンニン同様、タンパク質を凝固させる作用があるので、過度に働くと口中の皮膚を過度に刺激して不快な収斂味を生じると考えられる。
従って、渋味成分やアルコールによる口中の皮膚に対する過度の刺激を抑制することは、飲食品の香味改善につながり得る。
多くの植物由来の飲食品には、タンニンなどの渋味物質が含まれており、時にはそれを除去するために“あく抜き”などが行なわれてきた。しかし、一般的な飲食品の場合、基本味だけでは単調な香味を呈し物足りないものになってしまうため、適度な渋味が必要である。特に、茶だけでなく、味噌、醤油、酢、ビール、ワイン、清酒、ウイスキー、焼酎などの醸造品のような植物原料で嗜好性の高い飲食品においては、その味わいを深める点で渋味がきわめて重要な役割を果たしていると考えられる。しかし、一方、口中皮膚直接刺戟と他の香味刺戟との適度なバランスが保てないと過度の収斂性を発揮し、まったく、飲食品としての意味をなさなくなる。この点で渋味物質は重要ではあるが、その扱いに難しさがあった。
多くの植物由来の飲食品には、タンニンなどの渋味物質が含まれており、時にはそれを除去するために“あく抜き”などが行なわれてきた。しかし、一般的な飲食品の場合、基本味だけでは単調な香味を呈し物足りないものになってしまうため、適度な渋味が必要である。特に、茶だけでなく、味噌、醤油、酢、ビール、ワイン、清酒、ウイスキー、焼酎などの醸造品のような植物原料で嗜好性の高い飲食品においては、その味わいを深める点で渋味がきわめて重要な役割を果たしていると考えられる。しかし、一方、口中皮膚直接刺戟と他の香味刺戟との適度なバランスが保てないと過度の収斂性を発揮し、まったく、飲食品としての意味をなさなくなる。この点で渋味物質は重要ではあるが、その扱いに難しさがあった。
飲料などの過度の渋味・収斂味の改善方法としては、一般的には甘味を有する糖類やアミノ酸・核酸などを添加する方法が知られている。これらは、渋味そのものを消去するのではなく、渋味刺激を強い甘味や旨みでカバーするものである。甘味糖以外では、キシログルカン(特開2005-245291号公報)を用いた方法が知られている。あるいは、野菜汁、果汁や茶抽出物中に存在するアルカロイド類やポリフェノール類による苦味、渋味、収斂味の改善にアルギン酸塩、ペクチンやカルボキシルメチルセルロースなどのカルボキシル基を有する水溶性多糖類と糖アルコールが用いられる例(特開2003-116496号公報)が知られている。
一方、特開2000-136145号公報には、樽材、特にブナ科コナラ属植物(オーク材)から抽出された樽材抽出物を有効成分とする抗酸化剤が記載されており、当該抽出物は抗酸化能を有するために飲食品の品質劣化防止に有用であることが開示されている。また、特開2006-36980号公報には、ホワイトオーク抽出物を有効成分として含有することを特徴とする、柑橘系植物に由来する香味の劣化抑制剤とその方法が開示されている。
特開2005-245291号公報
特開2003-116496号公報
特開2000-136145号公報
特開2006-36980号公報
山本 隆、「食と感性」、都甲 潔編集、光琳、32-33(2000)
鈴木英雄等、「情報生物学入門」、培風館、80-82(1986)
飯山 悟、「食と感性」、都甲 潔編集、光琳、142-147(2000)
上記のとおり、飲食品の渋味・収斂味を改善する種々の方法が提案されているが、これらのほとんどは、渋味・収斂味を甘みや旨みでカバーするものであり、基本味(酸味、塩味、苦味、甘味、うま味)に大きな影響を及ぼすことから、収斂味をまろやかな渋味に変えることができる新しいタイプの香味改善用組成物の開発が望まれていた。
本発明の課題は、基本味に大きな影響を及ぼさず、収斂味をまろやかな渋みに変えることのできる香味改善組成物を提供すること、および、その香味改善組成物を用いることにより、飲食品に好ましい味わいを付加することを可能にする手段を開発することである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。タンニンに代表されるポリフェノール類自体が渋味を呈することが知られているが、驚くべきことに、本発明者らは、ブナ科コナラ属植物の溶媒抽出物、具体的には樽材の溶媒抽出物として得られる樽材由来のポリフェノール(リオニレシノールなど)を用いて、過剰の収斂味を抑制できることを見出した。そして、この樽材の溶媒抽出物は、味細胞が明らかになっている基本味、すなわち酸味、甘味、塩味、苦味、旨みには大きな影響を及ぼさずに、痛覚を介して過剰に知覚される収斂味を抑制して渋味を改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ブナ科コナラ属植物の溶媒抽出物を有効成分とする、飲食品の香味改善のための組成物で、特に、タンニンを含む飲食品及び/又はアルコール飲料などの収斂味又は渋味を呈する飲食品の香味改善のための組成物、及び該組成物を添加した飲食品に関する。
本発明の組成物によると、口腔内の痛覚を感受して三叉神経を介して知覚されると考えられる刺戟を適度に和らげることによって、不快な収斂味を感じることなく、まろやかで味わいのある渋味を感じるようにすることができる。しかも、本発明の組成物は、味細胞で感受される基本味にはほとんど作用しないので、飲食品の本来の香味を維持したまま、過剰な収斂味のみを抑制することが可能である。
ブナ科コナラ属植物
本発明で用いられるブナ科(Fagacwae)コナラ属(Quercus sp)の植物としては、例えば、コナラ(ナラ)(Quercus serrata Thunb.)、ミズナラ(オオナラ)(Quercus grosseserrata Blume , Quercus crispula Blume , Quercus mongolica Fisch. var.grosseserata (Blume) Rehd. et Wils.),クヌギ(Quercus acutissima Carruth.),アベマキ(Quercus variabilis Blume),カシワ(Quercus dentata Thunb.),ナラガシワ(Quercus aliena Blume),ウバメガシ(Quercus phillyraeoides A. Gray),シラカシ(クロガシ)(Quercusmyrsinaefolia Blume , Cyclobalanopsis myrsinaefolia (Blume) Oerst.),アラカシ(Quercus glauca Thunb. , Cyclobalanopsis glauca (Thunb.) Oerst.),ツクバネガシ(Quercus paucidentata Franch. , Quercus salicina Blume , Cyclobalanopsis paucidentata Kudo et Masam. , Quercus sessilifolia Blume, Cyclobalanopsis sessilifolia Blume),ウラジロガシ(Quercus stenophylla Makino , Quercus salicina Blume , Cyclobalanopsis salicina (Blume) Oerst.),ヨコメガシ(シマガシ)(Quercus glauca Thunb. var.fasciata Blume),ヒリュウガシ(Quercus glauca Thunb. var. lacera Matsum.),アカガシ(オオガシ,オオバガシ)(Quercus acuta Thunb. , Cyclobalanopsis acuta (Thunb.) Oerst.),イチイガシ(Quercus gilva Blume ,Cyclobalanopsis gilva (Blume) Oerst.),ホワイトオーク(Quercus alba L.),アリゾナホワイトオーク(Quercus arizonica),スワンプホワイトオーク(Quercus bicolor Willd.),ターキーオーク(イタリアンオーク)(Quercus cerris L.),モールオーク(キャニオンライブオーク、アリゾナスクラブオーク)(Quercus chrysolepis Liebm.),ブラックジャックオーク(Quercus marilandica),石栗(Quercus cornea Lour., Lythocarpus cornea(Lour.)Rehd.),シンオーク(Quercus gambelii Nutt.),エンシナ(Quercus agrifolia Nee),ブルーオーク(Quercus douglasii),ウォーターオーク(Quercus nigra),パルマーオーク(Quercus palmeri),ピンオーク(Quercus palustris),カルフォルニアスクラブオーク(Quercus dumosa),アモリーオーク(Quercus emoryi Torr.),メサオーク(Quercus engelmannii Greene),オレゴンホワイトオーク(Quercus garryana Dougl.),オレゴンホワイトオーク(Quercus garryana Dougl.),カリフォルニアホワイトオーク(Quercus lobata Nee),ブラックオーク(Quercus velutina),カリフォルニアブラックオーク(Quercus kelloggii),バーオーク(Quercus macrocarpa),ウェイビーリーフオーク(Quercus undulata Torr.),コルクオーク(コルクガシ)(Quercus lucombeana Sweet ,Quercus suber L.),ホーリーオーク(Quercus ilex L.),オキナワウラジロガシ(Quercus miyagii Koidz. , Cyclobalanopsis miyagii(Koidz.)Kudo et Masamune),スモールオーク(Quercus pungens),モンゴリナラ(モウコガシワ)(Quercus mongolicaFisch.var.mongolica),チェスナッツオーク(Quercus prinus L.),コモンオーク(リムザンオーク、イングリッシュオーク、フレンチオーク)(Quercus robur L.),スパニッシュオーク(サウザンレッドオーク)(Quercus falcata),ノーザンレッドオーク(Quercus rubra),バージニアライブオーク(Quercus virginiana),インテリアライブオーク(Quercus wislizeni),ポストオーク(Quercus stellata),高山櫟(Quercus semicarpifolia Sm.),セシルオーク(Quercus peraea (Mattuschka) Lieblein)等を挙げることができる。古来、ウイスキーやブランデー等の製造、貯蔵用の樽の原料として用いられてきた植物の多くはこの属に属される。特にオーク類と称される植物が好ましい。本発明でいうオーク類とは、ブナ科コナラ属の植物のうち、ウイスキーやブランデー等の製造、貯蔵用の樽の原料として用いられた植物群を言う。本発明においてはこのオーク類を好適に用いることができる。中でも、ホワイトオーク、コモンオーク、セシルオーク、スパニッシュオーク、バーオークやミズナラを特に好適に用いることができ、特にスパニッシュオークを好適に用いることができる。
本発明で用いられるブナ科(Fagacwae)コナラ属(Quercus sp)の植物としては、例えば、コナラ(ナラ)(Quercus serrata Thunb.)、ミズナラ(オオナラ)(Quercus grosseserrata Blume , Quercus crispula Blume , Quercus mongolica Fisch. var.grosseserata (Blume) Rehd. et Wils.),クヌギ(Quercus acutissima Carruth.),アベマキ(Quercus variabilis Blume),カシワ(Quercus dentata Thunb.),ナラガシワ(Quercus aliena Blume),ウバメガシ(Quercus phillyraeoides A. Gray),シラカシ(クロガシ)(Quercusmyrsinaefolia Blume , Cyclobalanopsis myrsinaefolia (Blume) Oerst.),アラカシ(Quercus glauca Thunb. , Cyclobalanopsis glauca (Thunb.) Oerst.),ツクバネガシ(Quercus paucidentata Franch. , Quercus salicina Blume , Cyclobalanopsis paucidentata Kudo et Masam. , Quercus sessilifolia Blume, Cyclobalanopsis sessilifolia Blume),ウラジロガシ(Quercus stenophylla Makino , Quercus salicina Blume , Cyclobalanopsis salicina (Blume) Oerst.),ヨコメガシ(シマガシ)(Quercus glauca Thunb. var.fasciata Blume),ヒリュウガシ(Quercus glauca Thunb. var. lacera Matsum.),アカガシ(オオガシ,オオバガシ)(Quercus acuta Thunb. , Cyclobalanopsis acuta (Thunb.) Oerst.),イチイガシ(Quercus gilva Blume ,Cyclobalanopsis gilva (Blume) Oerst.),ホワイトオーク(Quercus alba L.),アリゾナホワイトオーク(Quercus arizonica),スワンプホワイトオーク(Quercus bicolor Willd.),ターキーオーク(イタリアンオーク)(Quercus cerris L.),モールオーク(キャニオンライブオーク、アリゾナスクラブオーク)(Quercus chrysolepis Liebm.),ブラックジャックオーク(Quercus marilandica),石栗(Quercus cornea Lour., Lythocarpus cornea(Lour.)Rehd.),シンオーク(Quercus gambelii Nutt.),エンシナ(Quercus agrifolia Nee),ブルーオーク(Quercus douglasii),ウォーターオーク(Quercus nigra),パルマーオーク(Quercus palmeri),ピンオーク(Quercus palustris),カルフォルニアスクラブオーク(Quercus dumosa),アモリーオーク(Quercus emoryi Torr.),メサオーク(Quercus engelmannii Greene),オレゴンホワイトオーク(Quercus garryana Dougl.),オレゴンホワイトオーク(Quercus garryana Dougl.),カリフォルニアホワイトオーク(Quercus lobata Nee),ブラックオーク(Quercus velutina),カリフォルニアブラックオーク(Quercus kelloggii),バーオーク(Quercus macrocarpa),ウェイビーリーフオーク(Quercus undulata Torr.),コルクオーク(コルクガシ)(Quercus lucombeana Sweet ,Quercus suber L.),ホーリーオーク(Quercus ilex L.),オキナワウラジロガシ(Quercus miyagii Koidz. , Cyclobalanopsis miyagii(Koidz.)Kudo et Masamune),スモールオーク(Quercus pungens),モンゴリナラ(モウコガシワ)(Quercus mongolicaFisch.var.mongolica),チェスナッツオーク(Quercus prinus L.),コモンオーク(リムザンオーク、イングリッシュオーク、フレンチオーク)(Quercus robur L.),スパニッシュオーク(サウザンレッドオーク)(Quercus falcata),ノーザンレッドオーク(Quercus rubra),バージニアライブオーク(Quercus virginiana),インテリアライブオーク(Quercus wislizeni),ポストオーク(Quercus stellata),高山櫟(Quercus semicarpifolia Sm.),セシルオーク(Quercus peraea (Mattuschka) Lieblein)等を挙げることができる。古来、ウイスキーやブランデー等の製造、貯蔵用の樽の原料として用いられてきた植物の多くはこの属に属される。特にオーク類と称される植物が好ましい。本発明でいうオーク類とは、ブナ科コナラ属の植物のうち、ウイスキーやブランデー等の製造、貯蔵用の樽の原料として用いられた植物群を言う。本発明においてはこのオーク類を好適に用いることができる。中でも、ホワイトオーク、コモンオーク、セシルオーク、スパニッシュオーク、バーオークやミズナラを特に好適に用いることができ、特にスパニッシュオークを好適に用いることができる。
これらの植物について、原料として用いる部位には特に制限されるものではなく、幹、葉、枝、樹皮、花、実などを用いることができるが、幹及び主枝から樹皮を除いた心材から抽出するのが好ましい。また、それらは採取直後でもよいし、乾燥させた後に用いてもよい。必要により粉砕、切断、細切、成形等の加工をして用いることもできる。かかる植物の木材から得られるチップ、木粉、樽等が加工品として挙げられる。
ブナ科コナラ属の植物の溶媒抽出物
本発明で用いる抽出溶媒としては、好ましくは低級アルコールの水溶液を用いることができる。ここで低級アルコールとしては、炭素数が1ないし4のアルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等)を挙げることができるが、飲食品に用いることを考慮すると、抽出溶媒としては、安全性の観点からエタノール水溶液を用いることが好ましい。またここでいう抽出溶媒には、低級アルコールと水のほか、抽出効率を大きく損わない範囲で他の成分が含まれていてもよい。例えば、所望により糖類、塩類またはアミノ酸などの水溶性成分や各種他の溶媒が含まれていてもよい。
本発明で用いる抽出溶媒としては、好ましくは低級アルコールの水溶液を用いることができる。ここで低級アルコールとしては、炭素数が1ないし4のアルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等)を挙げることができるが、飲食品に用いることを考慮すると、抽出溶媒としては、安全性の観点からエタノール水溶液を用いることが好ましい。またここでいう抽出溶媒には、低級アルコールと水のほか、抽出効率を大きく損わない範囲で他の成分が含まれていてもよい。例えば、所望により糖類、塩類またはアミノ酸などの水溶性成分や各種他の溶媒が含まれていてもよい。
従って、低級アルコールとして、例えばエタノールを用いる場合、エタノール水溶液として、工業的な試薬を水と混合したものを用いてもよいし、あるいは、各種アルコール製品やその仕掛品を用いてもよい。例えばブランデー、ウイスキー、焼酎、日本酒、ビール、発泡酒、スピリッツ、ウオッカまたはそれらの仕掛品が挙げられる。これらの製造方法は常法に従えばよい。植物原料で樽を成形し、その中に溶媒を注入して抽出を行う場合には、溶媒として、エタノール含有物を蒸留したものを好適に用いることができる。ここでいう、エタノール含有物を蒸留したものとは、エタノールを含有する液を蒸留して得られる蒸留物をいう。具体的には、麦芽、米、ブドウ等を原料の一部として糖化、醗酵させて得られるエタノール含有物を、単式蒸留または複式蒸留して得ることができる。例えば、焼酎、ウォッカ、ウイスキー貯蔵前原酒(モルトウイスキーの原酒のニューポット、グレンウイスキーの原酒のニューメイク)、ブランデー貯蔵前原酒(ヌーベル)、を用いるのが好ましい。中でも、ウイスキー貯蔵前原酒、ブランデー貯蔵前原酒を好適に用いることができる。これらの製造方法は常法に従えばよい。この場合には、抽出条件は室温で約半年〜30年程度とすることが好ましい。
本発明で原料として用いられる植物の溶媒による抽出方法としては、特に限定されるものではなく、溶媒を上記植物原料と接触させることにより行われる。溶媒中に原料を浸漬させるか、あるいは、植物原料を用いて樽等の容器を成形しその中に溶媒を注入してもよい。静置保存してもよいし、加熱還流や浸漬抽出など、抽出様式は公知手段に従い所望に応じて適宜設定することができる。抽出は常温で行われても加温で行われてもよい。抽出温度は特に限定されないが、操作上、溶媒の沸点以下であることが好ましい。抽出に要する時間は、温度条件や抽出方法にもよるが、通常約30分程度以上である。抽出時間の上限は特に制限されないが、約30年程度で充分な場合が多い。もちろん、本発明では30年以上でもよい。
本発明によれば、上記抽出後、公知の手段に従って、ブナ科コナラ属植物、その処理物またはその加工品を、香味改善作用を有する抽出液と分離する。分離手段としては、公知手段に従ってよく、例えば遠心分離、ろ過などが挙げられる。本発明には、抽出液をそのまま香味改善用組成物として使用してもよいし、抽出液の濃縮物または乾燥物(濃縮乾固物)を使用してもよい。濃縮は常圧または減圧下に行われる。濃縮によって濃縮液の容積を約5〜70容量%、好ましくは約10〜50容量%に減少させるのがよい。乾固物は、抽出液から溶媒を好ましくは減圧下に蒸発させることによって得られる。
本発明では、これら有効成分を食品添加物として許容されている担体、希釈剤、賦形剤または添加剤等と混合した固形組成物、例えば、粉末、細粒、顆粒、カプセル、マイクロカプセル、錠剤等に処方することができる。別法としては、これら有効成分を水、又は水性液体に溶解又は分散することにより液状組成物とすることもできる。具体的には、ラクトース、サッカロース等の糖、グリシン等のアミノ酸、セルロース等;滑沢剤として、二酸化ケイ素、タルク、ステアリン酸マグネシウム等;結合剤として、デンプン、ゼラチンメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等;崩壊剤として、デンプン、寒天等が挙げられる。
飲食品
本発明の組成物は、あらゆる種類の食品やアルコール飲料に対して有効であるが、特に、タンニンなど植物由来の渋味成分を多く含む食品、茶などの飲料、味噌、醤油、酢、漬物、ビール、ワイン、清酒、ウイスキー、焼酎などのまろやかで味わいの有する渋味を珍重する食品に有効である。
飲食品
本発明の組成物は、あらゆる種類の食品やアルコール飲料に対して有効であるが、特に、タンニンなど植物由来の渋味成分を多く含む食品、茶などの飲料、味噌、醤油、酢、漬物、ビール、ワイン、清酒、ウイスキー、焼酎などのまろやかで味わいの有する渋味を珍重する食品に有効である。
本発明の組成物は、飲食時の摂取時に同時に摂取する、または、この組成物を前記各飲食品に添加又は配合させることにより、その飲食品の香味を改善することができる。また、渋味成分を一切含有しない、基本味成分のみからなる単調な香味の飲食品に対しても、当該飲食品と共に渋味成分とこの香味改善組成物とを摂取するか、又は渋味成分をさらに配合させた当該組成物を摂取することにより、その香味を改善させることができる。
この効果は、理論に拘束されるものではないが、以下の様にこれまで知られていなかったメカニズムにより達成されたものであると考えられる。
口腔内の痛覚で感受する刺戟は、適度な場合には心地よいと感じられ、食品に深みを与えるが、タンニンやアルコールなど痛覚を解して刺戟を与える物質の多くはタンパク質を凝固させる作用があるので、過度に働くと口中の皮膚を直接刺激し過ぎて不快な収斂味を示す事となる。タンパク質凝固による皮膚刺戟は、刺戟成分が直接タンパク質や皮膚に作用する場合もあれば、タンパク質や皮膚を保護している水分を刺戟成分が奪ってしまう場合や刺戟成分に起因して生じる活性酸素などが皮膚を損傷する場合もあれば、活性酸素がより強い皮膚刺戟物質を生成する場合もある。その結果、口中の皮膚に存在する痛覚で感受する刺戟が過剰のものとなり、過度の収斂味として知覚されて呈味性が低下する。しかし、本発明のリオニレシノール等のポリフェノールなどを含むブナ科コナラ属植物の溶媒抽出物を摂取すると、有効成分が予め口中の痛覚が存在する周辺の皮膚を保護する作用、あるいは同時に摂取した渋味成分やアルコールの構造や状態を安定化してタンパク質凝固や皮膚刺戟を弱める作用、皮膚表面の水和を強め脱水されにくくする作用、発生する活性酸素を消去する作用などにより、摂取した飲食品の香味が低下することなく改善されると考えられる。ポリフェノールであるリオニレシノールなどが苦味や収斂味を和らげる作用を有することは驚くべきことである。
口腔内の痛覚で感受する刺戟は、適度な場合には心地よいと感じられ、食品に深みを与えるが、タンニンやアルコールなど痛覚を解して刺戟を与える物質の多くはタンパク質を凝固させる作用があるので、過度に働くと口中の皮膚を直接刺激し過ぎて不快な収斂味を示す事となる。タンパク質凝固による皮膚刺戟は、刺戟成分が直接タンパク質や皮膚に作用する場合もあれば、タンパク質や皮膚を保護している水分を刺戟成分が奪ってしまう場合や刺戟成分に起因して生じる活性酸素などが皮膚を損傷する場合もあれば、活性酸素がより強い皮膚刺戟物質を生成する場合もある。その結果、口中の皮膚に存在する痛覚で感受する刺戟が過剰のものとなり、過度の収斂味として知覚されて呈味性が低下する。しかし、本発明のリオニレシノール等のポリフェノールなどを含むブナ科コナラ属植物の溶媒抽出物を摂取すると、有効成分が予め口中の痛覚が存在する周辺の皮膚を保護する作用、あるいは同時に摂取した渋味成分やアルコールの構造や状態を安定化してタンパク質凝固や皮膚刺戟を弱める作用、皮膚表面の水和を強め脱水されにくくする作用、発生する活性酸素を消去する作用などにより、摂取した飲食品の香味が低下することなく改善されると考えられる。ポリフェノールであるリオニレシノールなどが苦味や収斂味を和らげる作用を有することは驚くべきことである。
本発明によれば、ブナ科コナラ属植物の溶媒抽出物を含有する飲食品を調製することができる。溶媒抽出物の配合量は、特に限定されないが、抽出物の性状(抽出液、濃縮物、または乾燥物)により、例えば、飲食品1kgあたり、約1μg〜1g、好ましくは100μg〜100mgである。
以下の実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
[実施例1] オーク材の溶媒抽出物の製造
スパニッシュオーク新材を破砕機にかけて、おが屑状に破砕した。このおが屑破砕材130kgを連続式焙煎機で195℃で30分間加熱焙煎した。焙煎材100kgを60%エタノール水溶液1300Lで浸漬抽出した。85℃還流抽出を6〜7時間行い、一晩静置後、翌日、再度還流抽出した。この抽出液を常法で乾燥し乾固物を得た。
この乾固物は、リオニレシノール、シナップアルデヒド及びコニフェリルアルデヒドを含有していた。
[実施例2] 粉末状組成物
(重量%)
溶媒抽出物(実施例1の乾固物) 10
乳糖 60
デンプン 30
上記の原料を均一に混合し、粉末状組成物とした。
[実施例3]
カプセル状組成物
(カプセル剤)
(重量%)
ゼラチン 70.0
グリセリン 22.9
パラオキシ安息香酸メチル 0.15
パラオキシ安息香酸プロピル 0.51
水 適量
計 100.0
上記成分からなるソフトカプセル剤皮の中に、実施例1で製造した乾固物を常法により充填し、1粒180mgのソフトカプセルを得た。
[実施例4] 官能評価(1)
実施例1に従って調製したブナ科コナラ属植物の溶媒抽出物(乾固物)が、基本味(甘味・塩味・酸味・苦味・旨み)及び渋味に及ぼす効果を評価した。
[実施例1] オーク材の溶媒抽出物の製造
スパニッシュオーク新材を破砕機にかけて、おが屑状に破砕した。このおが屑破砕材130kgを連続式焙煎機で195℃で30分間加熱焙煎した。焙煎材100kgを60%エタノール水溶液1300Lで浸漬抽出した。85℃還流抽出を6〜7時間行い、一晩静置後、翌日、再度還流抽出した。この抽出液を常法で乾燥し乾固物を得た。
この乾固物は、リオニレシノール、シナップアルデヒド及びコニフェリルアルデヒドを含有していた。
[実施例2] 粉末状組成物
(重量%)
溶媒抽出物(実施例1の乾固物) 10
乳糖 60
デンプン 30
上記の原料を均一に混合し、粉末状組成物とした。
[実施例3]
カプセル状組成物
(カプセル剤)
(重量%)
ゼラチン 70.0
グリセリン 22.9
パラオキシ安息香酸メチル 0.15
パラオキシ安息香酸プロピル 0.51
水 適量
計 100.0
上記成分からなるソフトカプセル剤皮の中に、実施例1で製造した乾固物を常法により充填し、1粒180mgのソフトカプセルを得た。
[実施例4] 官能評価(1)
実施例1に従って調製したブナ科コナラ属植物の溶媒抽出物(乾固物)が、基本味(甘味・塩味・酸味・苦味・旨み)及び渋味に及ぼす効果を評価した。
まず、以下の各味の溶液試料3ヶずつ調製した。このうち、1ヶ又は2ヶの溶液試料には、実施例1で製造した溶媒抽出物を10μg/ml含有するように添加した。この溶液試料を、専門パネラー(20歳から60歳までの健康な男女5名)に配布し、それぞれの試料溶液に溶媒抽出物が添加されているか否かを当てさせた。正解者が4名以上の場合は○、3人の場合は△、2人以下は×とした。結果を表1に示す。
1.甘味:スクロース2%水溶液
2.塩味:NaCl2%水溶液
3.酸味:酢酸1.3%水溶液
4.苦味:カフェイン1%水溶液
5.旨味:グルタミン酸ソーダ2%水溶液
6.渋味:タンニン酸0.5%水溶液
7.コントロール:水
1.甘味:スクロース2%水溶液
2.塩味:NaCl2%水溶液
3.酸味:酢酸1.3%水溶液
4.苦味:カフェイン1%水溶液
5.旨味:グルタミン酸ソーダ2%水溶液
6.渋味:タンニン酸0.5%水溶液
7.コントロール:水
表1より、ブナ科コナラ属植物の溶媒抽出物の添加は5つの基本味、特に甘味と塩味に対しては影響を示さないが、渋味による刺激を和らげる作用を持つことが明らかになった。
[実施例5] 官能評価(2)
実施例1に従って調製したブナ科コナラ属植物の溶媒抽出物(乾固物)の香味改善効果を確認するために、当該抽出物を醤油へ添加してその効果を確認した。
[実施例5] 官能評価(2)
実施例1に従って調製したブナ科コナラ属植物の溶媒抽出物(乾固物)の香味改善効果を確認するために、当該抽出物を醤油へ添加してその効果を確認した。
市販の醸造醤油に実施例1で製造した溶媒抽出物を10ppmの濃度になるように添加した。この醸造醤油の香と味とを熟練した専門パネル3名によって官能試験した。
溶媒抽出物無添加の醤油を用いた場合を0点とし、−2点(極めて劣る)、−1点(劣る)、0点(変わらない)、+1点(優れている)、+2点(極めて優れている)の5点法により、溶媒抽出物添加醤油の香味を評価した。結果を表2に示す。
溶媒抽出物無添加の醤油を用いた場合を0点とし、−2点(極めて劣る)、−1点(劣る)、0点(変わらない)、+1点(優れている)、+2点(極めて優れている)の5点法により、溶媒抽出物添加醤油の香味を評価した。結果を表2に示す。
表2に示されるように、溶媒抽出物を醸造醤油に添加すると、無添加の醸造醤油に比較して香も味も有意に改善されることが判明した。
[実施例6] 官能評価(3)
実施例1に従って調製したブナ科コナラ属植物の溶媒抽出物(乾固物)の香味改善効果を確認するために、当該抽出物分を醸造酢へ添加してその効果を確認した。
[実施例6] 官能評価(3)
実施例1に従って調製したブナ科コナラ属植物の溶媒抽出物(乾固物)の香味改善効果を確認するために、当該抽出物分を醸造酢へ添加してその効果を確認した。
市販の醸造酢(食酢)を水で3倍に希釈して希釈液を調製し、これに実施例1で製造した溶媒抽出物を10ppmの濃度になるように添加した。この食酢の香と味とを熟練した専門パネル3名によって官能試験した。
溶媒抽出物無添加の食酢を用いた場合を0点とし、実施例4と同様に官能評価した。結果を表3に示す。
表3に示されるように、溶媒抽出物を醸造酢に添加すると、無添加の醸造酢に比較して香も味も有意に改善されることが判明した
[実施例7] 官能評価(4)
本発明の溶媒抽出物に含まれるポリフェノール類の一種であるリオニレシノール(Lyo)の香味改善効果を確認するために、ウイスキーへ添加してその効果を確認した。
(1)ウイスキー原酒(モルトウイスキー33年)にリオニレシノールを1ppmの濃度になるように添加した。このウイスキー原酒の香と味とを熟練した専門パネル5名によって官能試験した。
(2)ブレンドウイスキー(サントリーオールド:商品名)を使用して、上記(1)と同様に官能試験を行った。
[実施例7] 官能評価(4)
本発明の溶媒抽出物に含まれるポリフェノール類の一種であるリオニレシノール(Lyo)の香味改善効果を確認するために、ウイスキーへ添加してその効果を確認した。
(1)ウイスキー原酒(モルトウイスキー33年)にリオニレシノールを1ppmの濃度になるように添加した。このウイスキー原酒の香と味とを熟練した専門パネル5名によって官能試験した。
(2)ブレンドウイスキー(サントリーオールド:商品名)を使用して、上記(1)と同様に官能試験を行った。
評価は、1点(極めて劣る)、2点(劣る)、3点(普通)、4点(優れている)、5点(極めて優れている)の5点法により行った。対照として、無添加のウイスキーを用いた試験も行った。結果を表4および表5に示す(表中の値は、パネラーの平均値)。
表4および5に示されるように、リオニレシノールをウイスキー(モルトウイスキー及びブレンドウイスキー)に添加した場合、無添加のウイスキーに比較して香も味も有意に改善されていることが判明した。
本発明の香味改善組成物は、タンニンなどの植物由来の渋味成分又はアルコールを含む飲食品、例えば、茶などの飲料、味噌、醤油、醸造酢、漬物、ビール、ワイン、清酒、ウイスキー、焼酎などの摂取時に摂取することにより、または、この化合物を前記各食品に配合することにより、その香味を改善することができる。また、渋味成分を一切含有しない、基本味成分のみからなる単調な香味の食品に対しても、渋味成分とともにこの香味改善組成物を摂取することにより、又は渋味をさらに配合させた当該組成物を摂取することにより、その香味を改善することができる。
Claims (6)
- ブナ科コナラ属植物の溶媒抽出物を有効成分とする、飲食品の香味改善のための組成物。
- 前記飲食品が、収斂味又は渋味を呈する飲食品である、請求項1に記載の組成物。
- 前記収斂味又は渋味を呈する飲食品が、タンニンを含む飲食品及び/又はアルコール飲料である、請求項2に記載の組成物。
- 前記溶媒抽出物が、リオニレシノールを主成分として含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記溶媒が、エタノール又はエタノール水溶液である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物を添加した飲食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006229937A JP2008048690A (ja) | 2006-08-25 | 2006-08-25 | 香味改善用組成物 |
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JP2006229937A JP2008048690A (ja) | 2006-08-25 | 2006-08-25 | 香味改善用組成物 |
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JP (1) | JP2008048690A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016084976A1 (ja) * | 2014-11-28 | 2016-06-02 | 高砂香料工業株式会社 | 風味改善剤 |
-
2006
- 2006-08-25 JP JP2006229937A patent/JP2008048690A/ja active Pending
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