JPWO2016063786A1 - 光導波路と光ファイバとの接続方法、半導体光デバイス、および光ファイバが接続された半導体光デバイスの製造方法 - Google Patents

光導波路と光ファイバとの接続方法、半導体光デバイス、および光ファイバが接続された半導体光デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

モードフィールド径の変換に係る光損失を抑制し、かつ、モードフィールド変換器の変形を抑制することを可能とする。高粘着性樹脂(3)を介して、コア部(8)の端面に光ファイバ(1)の端面を仮固定する仮固定工程と、仮固定工程の後、コア部(8)の端面に高粘着性樹脂(3)越しに光ファイバ(1)の端面を突き当てつつ、光ファイバ(1)の端面から離れた位置で光ファイバ(1)を半導体光デバイス(100)に固定する工程とを含んでいる。

Description

本発明は、半導体光デバイスに形成されたテーパ型の光導波路に光ファイバを接続する接続方法、半導体光デバイス、および光ファイバが接続された半導体光デバイスの製造方法に関する。
今後、ルータ等の伝送機器に収容されるトランスポンダを、面積比で1/10程度に小型化することが見込まれている。これに伴い、このトランスポンダに収容されるデバイス(光源、光変調器、受信機等)を大幅に小型化することが求められている。
こうした背景から、半導体光デバイスが注目されている。半導体光デバイスとは、半導体材料により作成された光デバイスの総称である。この半導体材料の代表的なものとして、インジウムリン、シリコン、およびガリウムヒ素等が挙げられる。
半導体光デバイスは、従来の光デバイスよりも小型化が容易である。光変調器を例に見ると、5インチ×7インチの筐体を有するトランスポンダに収容されているニオブ酸リチウム変調器の大きさが5cm程度である。一方、インジウムリンまたはシリコンにより構成された半導体光変調器の大きさは数mm以下である。このように、半導体光変調器の大きさは、ニオブ酸リチウム変調器の大きさの1/10以下とすることができる。
一方、半導体光デバイスの課題として、伝送網で用いられる光ファイバとのモードの不整合が挙げられる。すなわち、半導体光デバイス内の光導波路(シングルモード)の幅は数百nm〜数μm程度である。一方、光ファイバのコア径は10μm程度である。このため、これらの光学結合を試みると、モードの不整合が生じ、その結果、大きな結合損失が生じる。
上記モードの不整合による結合損失を抑制するために、半導体光デバイス内の光導波路と光ファイバとの間でモードフィールド径を変換する、いわゆるモードフィールド変換構造を用いる技術が知られている。
モードフィールド変換構造の一例としては、光ファイバの端面に設けられたレンズが挙げられる。しかしながら、該レンズを用いる場合、部品点数が増大し、また、光学結合において許容される誤差が半導体光デバイス内の光導波路のモードフィールド径に応じて決まることから極めて高精度の変換が求められる。従って、該レンズをモードフィールド変換構造として用いた場合、安定的かつ低結合損失のモードフィールド径の変換は難しい。
そこで、半導体光デバイスにテーパ型の光導波路を形成し、このテーパ型の光導波路をモードフィールド変換器として用いる技術が注目されている。この技術の一例が、特許文献1および2に開示されている。特許文献1および2に開示されている技術においては、シリカ(比屈折率:約1.45)からなるテーパ型の光導波路をコアとし、これを空気(比屈折率:1)からなるクラッドで囲むことで、該光導波路への光の閉じ込めを実現している。
米国特許第8,326,100号明細書(2012年12月4日登録) 国際公開2011/078789号公報(2011年6月30日公開)
光ファイバと半導体光デバイスに形成されたテーパ型の光導波路とを接続する場合、該光導波路の端面と光ファイバの端面とを突き合わせて直接接合し、かつ、該光ファイバの端面近傍を例えば紫外線硬化性樹脂により固定する必要があった。しかしながら、この手法で光ファイバと該光導波路とを接続した場合、下記(A)の問題が発生する。
(A)上記紫外線硬化性樹脂等の硬化収縮により、光ファイバの軸ズレが生じて光損失が大きくなり、かつ、収縮応力に起因してモードフィールド変換器の変形(歪み等)が発生する虞がある。なお付言すると、シリカからなるテーパ型の光導波路を空気からなるクラッドで囲む場合、上記紫外線硬化性樹脂等の比屈折率が1〜1.45である必要があるが、比屈折率が1〜1.45である樹脂のほとんどは、硬化により10%程度収縮する。
本発明は、上記の課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、モードフィールド径の変換に係る光損失を抑制し、かつ、モードフィールド変換器の変形を抑制することを可能とする、光導波路と光ファイバとの接続方法、半導体光デバイス、および光ファイバが接続された半導体光デバイスの製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る接続方法は、半導体光デバイスに形成された光導波路に光ファイバを接続する接続方法において、仮固定部材を介して、上記光導波路の端面に上記光ファイバの端面を仮固定する仮固定工程と、上記仮固定工程の後、上記光導波路の端面に上記仮固定部材越しに上記光ファイバの端面を突き当てつつ、該光ファイバの端面から離れた位置で該光ファイバを上記半導体光デバイスに固定する工程とを含んでいることを特徴としている。
上記の構成によれば、光導波路の端面に対して光ファイバの端面を仮固定する。これにより、紫外線硬化性樹脂等の硬化収縮による、光ファイバの軸ズレを抑制して光損失を抑制することができ、かつ、モードフィールド変換器の変形を抑制することができる。
また、上記の課題を解決するために、本発明に係る半導体光デバイスは、光導波路が形成されている半導体光デバイスにおいて、上記光導波路の端面に、固定部材を介して、光ファイバの端面が接続されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、光導波路の端面に光ファイバの端面を接続する際に、光ファイバの端面および/またはその近傍を紫外線硬化性樹脂等によって固定することなく、光ファイバを光導波路に固定することが可能となる。これにより、紫外線硬化性樹脂等の硬化収縮による、光ファイバの軸ズレが抑制されることで光損失が抑制されており、かつ、モードフィールド変換器の変形が抑制された、高品質の半導体光デバイスを実現することができる。
また、上記の課題を解決するために、本発明に係る光ファイバが接続された半導体光デバイスの製造方法は、光ファイバが接続された半導体光デバイスの製造方法において、固定部材を介して、上記半導体光デバイスが有する光導波路の端面に上記光ファイバの端面を固定する固定工程と、上記固定工程の後、上記光導波路の端面に上記固定部材越しに上記光ファイバの端面を突き当てつつ、該光ファイバの端面から離れた位置で該光ファイバを上記半導体光デバイスに固定する工程とを含んでいることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係る半導体光デバイスを製造することができる。
なお、仮固定部材、固定部材は例えば、光ファイバの端面に設けること、または、光導波路の端面に設けることが考えられる。
本発明によれば、モードフィールド径の変換に係る光損失を抑制し、かつ、モードフィールド変換器の変形を抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る半導体光デバイスの上面図である。 図1に示す領域Aの拡大図である。 図1に示すBB断面の断面図である。 図2に示すCC断面の断面図である。 本発明の実施の形態に係る接続方法を示す図である。(a)は仮固定前の半導体光デバイスの上面図であり、(b)は仮固定後かつ紫外線硬化性樹脂による固定前の半導体光デバイスの上面図であり、(c)は紫外線硬化性樹脂による固定後の半導体光デバイスの上面図である。 図5の(c)に相当する上面写真である。 本発明の実施の形態に係る接続方法におけるプロセス毎の、経過時間と規格化光強度との関係を示すグラフである。 (a)は仮固定部材を設けない場合の、経過時間と規格化光強度との関係を示すグラフであり、(b)は光ファイバの端面近傍に紫外線硬化性樹脂を塗布した場合の同関係を示すグラフである。 (a)は仮固定部材の比屈折率と、仮固定部材と光ファイバの端面との境界で反射する光の量との関係を示すグラフであり、(b)は仮固定部材の比屈折率と、仮固定部材と光導波路の端面との境界で反射する光の量との関係を示すグラフである。 仮固定部材を基板部にまで延伸させて設ける例を示す断面図である。
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。
図1は、本実施の形態に係る半導体光デバイス100の上面図である。半導体光デバイス100は、モードフィールド変換器2、高粘着性樹脂3、半導体光デバイスの基板部4、溝5、細線光導波路6、および紫外線硬化性樹脂7を備えており、光ファイバ1と接続されている。
光ファイバ1は、光源(図示しない)側から延伸している、いわゆる偏波保持ファイバであり、モードフィールド変換器2に向けて延伸している。光ファイバ1の径(直径、他の記載部分も同様)はおよそ125μmであり、光ファイバ1のコアの径はおよそ10μmである。
モードフィールド変換器2は、細線光導波路6と光ファイバ1との間でモードフィールド径を変換するものである。モードフィールド変換器2の構成例については後述する。
高粘着性樹脂(仮固定部材、固定部材)3は、光ファイバ1の端面に設けられており、モードフィールド変換器2に突き当てられている。換言すれば、光ファイバ1は、高粘着性樹脂3を介して、モードフィールド変換器2に接続されている。高粘着性樹脂3は、透明の樹脂であり、比屈折率が1.44である。また、高粘着性樹脂3は、文字通り高い粘着性を有しており、その粘度は、30Pa・S以上、かつ、1000Pa・S以下であるのが好ましい。なお、「Pa・s」は、SI単位系における、粘度を示す単位である「パスカル秒」である。
半導体光デバイスの基板部4は、シリコンによって構成された基板である。基板部4には、溝5が設けられている。溝5の幅はおよそ300μmである。図1に示すとおり、光ファイバ1は溝5に沿って設けられている。シリコンによって構成された基板部4を用いることで、安価かつ微細構造の半導体光デバイスを実現することができる。なお、基板部4は、インジウムリンによって構成されてもよい。インジウムリンによって構成された基板部4を用いることで、光学特性に優れた半導体光デバイスを実現することができる。
細線光導波路6は例えば、シリコンをコアとし、該シリコンの表面に積層されたシリカをクラッドとする光導波路であり、モードフィールド変換器2に接続されている。また、図示はしていないが、細線光導波路6におけるモードフィールド変換器2と反対側の端部は、光変調器等に接続されている。細線光導波路6の幅はおよそ600nmであり、細線光導波路6の比屈折率は3.48である。
紫外線硬化性樹脂7は、光ファイバ1の固定を目的として設けられている。紫外線硬化性樹脂7は、モードフィールド変換器2から数百μm〜1mm程度離れた位置で溝5に塗布される。そして、紫外線硬化性樹脂7の硬化により、光ファイバ1が基板部4に固定されている。紫外線硬化性樹脂7をモードフィールド変換器2からある程度離すことによって、後述するエアクラッド部11に紫外線硬化性樹脂7が侵入することを防止している。
図2は、図1に示す領域Aの拡大図である。
モードフィールド変換器2は、コア部8、エアクラッド部11、および複数のブリッジ12を有している。
コア部(光導波路)8は、シリカからなる。コア部8の材料としてシリカを選択した理由は、シリカの比屈折率(約1.44)が、光ファイバ1の比屈折率(コア:1.463、クラッド:1.458)と近いためである。すなわち、光ファイバ1の比屈折率とコア部8の比屈折率とが近ければ、モードフィールド径の整合が容易となり、コア部8と光ファイバ1との接続部分での光反射を抑制することができる。コア部8は、光ファイバ1との接続部分となり、高粘着性樹脂3が突き当てられている。コア部8は、光ファイバ1との接続部分である第1部8a、光ファイバ1側から細線光導波路6側に向かうにつれてその径が徐々に小さくなるテーパ型の形状を有している第2部8b、および、細線光導波路6との接続部分である第3部8cから構成されている。第1部8aの径Wは、およそ10μmであり、光ファイバ1のコアの径とほぼ等しい。細線光導波路6は、フォトリソグラフィおよびエッチングプロセス等により、第3部8cの内部に形成されている。
エアクラッド部11は、空気(比屈折率:1)からなる。エアクラッド部11は、コア部8を囲むように設けられた空間である。コア部8およびエアクラッド部11を含むモードフィールド変換器2の幅は、コア部8の径に拘らずおおよそ均一であり、およそ20μmとなっている。
細線光導波路6側から述べると、モードフィールド変換器2は、コア部8の延伸方向に対して垂直な面方向に放射モードを生じさせることにより、モードフィールド径を2μm〜3μmに変換した後、同方向に、モードフィールド径を、10μm程度に変換する。10μmは、光ファイバ1のコアの径に近い。
コア部8は、いわゆる片持ち梁構造を有している。具体的に、細線光導波路6側の端面は基板部4に固定されているが、光ファイバ1側の端面は基板部4に固定されていない。そこで、複数のブリッジ12は、コア部8の側面から、コア部8を支持している。複数のブリッジ12によって、コア部8が補強されている。
コア部8への突き当て後の高粘着性樹脂3の厚みは、およそ10μmである。また、基板部4の上面はシリカからなる。
図3は、図1に示すBB断面の断面図である。
基板部4は、厚さおよそ700μmのシリコン基板4bに、シリカ層4aが積層されてなる。光ファイバ1側におけるシリカ層4aの厚さはおよそ2μmである。また、溝5の最深部の深さはおよそ100μmである。光ファイバ1は、基板部4の上面の高さと、光ファイバ1の中心の高さとが一致するように配置されている。
図4は、図2に示すCC断面の断面図である。
モードフィールド変換器2側におけるシリカ層4aの厚さはおよそ4μmであり、光ファイバ1側におけるシリカ層4aの厚さより大きい。コア部8の第1部8a両側のエアクラッド部11の厚さはおよそ5μmであり、第1部8aの下方には、シリコン基板4bとの間に、およそ30μmに亘る空間が形成されている。CC断面では、第1部8aの高さはおよそ7μmであり、うち上方3μmの部分が、基板部4の上面以上の高さに位置している。また、図4には、対比のため、コア部8の第3部8cを、便宜上点線で図示している。
図5は、本実施の形態に係る接続方法を示す上面図であり、(a)は仮固定前、(b)は仮固定後かつ紫外線硬化性樹脂7による固定前、(c)は紫外線硬化性樹脂7による固定後を示している。
まず、図5の(a)に示すとおり、光ファイバ1の端面に、高粘着性樹脂3を設ける。高粘着性樹脂3として、2液の樹脂を通電により固めたものを用いてもよいし、シート状のものを用いてもよい。コア部8への突き当て後の高粘着性樹脂3の厚みはおよそ10μmであると上述したが、これを実現するためには、図5の(a)に示す該突き当て前の高粘着性樹脂3の厚みをおよそ25μmとしておく。
なお、光ファイバ1の端面に高粘着性樹脂3を設けたものを予め用意しておくことが可能である。さらに、光ファイバ1の端面に高粘着性樹脂3を設けた状態で長期間保存しておくことも可能である。
また、半導体光デバイス100においては、光変調器等の光デバイスを予め作製しておいても問題ない。半導体光デバイス100に所望の光デバイスを作り込んでおき、そこに光ファイバ1を設ける手順とするのが好ましい。
続いて、図5の(b)に示すとおり、高粘着性樹脂3を介して、モードフィールド変換器2(具体的には、コア部8)の端面に光ファイバ1の端面を仮固定する(仮固定工程、固定工程)。このとき、光ファイバ1の下半分を溝5の内部に挿入し、高粘着性樹脂3をコア部8の端面に突き当てる。
なお、細線光導波路6の後段に設けられた光デバイスが光変調器である場合、この光変調器のフォトダイオードを用いて、モードフィールド変換器2に対する光ファイバ1の調心を好適に行うことができる。すなわち、該フォトダイオードに流れる電流をモニタできるようにしておく。そして、光ファイバ1側にある光源から、光ファイバ1に光を通し、該フォトダイオードに流れる電流が、十分大きく、かつ十分安定するように、モードフィールド変換器2に対する光ファイバ1の位置を決める。
なお、調心は、図5の(b)に示す仮固定の状態のみならず、仮固定前の状態にも行うことができる。
続いて、図5の(c)に示すとおり、光ファイバ1を高粘着性樹脂3越しにモードフィールド変換器2のコア部8に押し当てつつ、溝5に紫外線硬化性樹脂7を塗布して光ファイバ1を基板部4に固定する。こうして、コア部8の端面に高粘着性樹脂3越しに光ファイバ1の端面を突き当てつつ、光ファイバ1を半導体光デバイス100に固定することが可能である。
なお、上述したとおり、紫外線硬化性樹脂7は、モードフィールド変換器2からある程度(数百μm〜1mm程度)離れた位置に塗布する。換言すれば、光ファイバ1の端面および/またはその近傍を紫外線硬化性樹脂7によって固定する必要はなく、実際図5の(c)においても、光ファイバ1の端面またはその近傍は紫外線硬化性樹脂7によって固定していない。これにより、屈折率を気にすることなく、紫外線硬化性樹脂7を選択することができる。例えば、不透明であるが、硬化収縮の小さい樹脂を紫外線硬化性樹脂7として用いることができ、これにより、紫外線硬化性樹脂7の硬化収縮による悪影響(光ファイバ1の軸ズレによる光損失、モードフィールド変換器2の変形等)を抑制することができる。
一方、光ファイバ1の端面またはその近傍を紫外線硬化性樹脂7によって固定しない場合を考える。この場合、光ファイバ1の端面がコア部8の端面に対して自由であると、光ファイバ1の端面またはその近傍以外への紫外線硬化性樹脂7の塗布および硬化の際に光ファイバ1の軸ズレが発生してしまう。この軸ズレを解消するために、高粘着性樹脂3を用いた仮固定を行うことが有効である。これにより、光ファイバ1の端面またはその近傍を紫外線硬化性樹脂7によって固定しなくても、光ファイバ1の軸ズレが発生することを抑制し、光ファイバ1とモードフィールド変換器2との結合効率を高めることができる。さらに、光ファイバ1とコア部8とを接続することによるマッチング効果によって、光の反射を抑制することも可能である。
図6に、図5の(c)に相当する上面写真を示した。
さらに、半導体光デバイス100は、テーパ型のコア部8を備えており、コア部8の端面に、粘着性を有する高粘着性樹脂3を介して、光ファイバ1の端面が接続されている構成であると言える。
図5の(a)〜(c)に示す接続方法によれば、光ファイバ1の端面および/またはその近傍を紫外線硬化性樹脂7によって固定することなく、光ファイバ1をコア部8に固定することが可能となる。このため、エアクラッド部11に紫外線硬化性樹脂7が流れ込むことを抑制し、モードフィールド径の変換性能の低下を抑制することができる。そして、モードフィールド径の変換性能の低下が抑制された半導体光デバイス100を実現することができる。
また、図5の(a)〜(c)に示す接続方法によれば、下記のことが言える。すなわち、コア部8の端面に対して光ファイバ1の端面を仮固定することにより、紫外線硬化性樹脂7の硬化収縮による、光ファイバ1の軸ズレを抑制して光損失を抑制することができ、かつ、モードフィールド変換器2の変形を抑制することができる。そして、光損失が抑制されており、かつ、モードフィールド変換器2の変形が抑制された、高品質の半導体光デバイス100を実現することができる。
エアクラッド11を設けた場合、モードフィールド変換器2の変形に係る問題がより顕著となる。また、コア部8をエアクラッド部11で囲む構成とした場合、従来、エアクラッド部11への紫外線硬化性樹脂7の流れ込みが発生しやすかったが、図5の(a)〜(c)に示す接続方法によれば、この流れ込みを解消することができる。換言すれば、コア部8を囲むエアクラッド部11を設けることで、この接続方法による利点をより効果的に得ることができる。
また、図10に示すとおり、高粘着性樹脂3を、溝5を構成する基板部4の部分にまで延伸させて設けるのが好ましい。図10に示す例において、高粘着性樹脂3は、縦200μm×横100μmのシート状であり、その端部が溝5を構成する基板部4の部分にまで延びている。これにより、溝5が部分的に堰き止められている。エッチングプロセスにより溝5を形成すると、光ファイバ1と溝5との間に、最大で幅およそ60μm以上の空孔が形成されるが、シート状の高粘着性樹脂3は、この空孔を塞ぐ機能を有していると言える。
これにより、高粘着性樹脂3の面積を大きくすることができる。このため、特に、コア部8における光ファイバ1側の端面が基板部4に固定されていない(すなわち、コア部8が片持ち梁構造である)場合、コア部8を補強し、その結果、コア部8の破損を防止することができる。また、紫外線硬化性樹脂7を高粘着性樹脂3によって堰き止めることができるため、モードフィールド径の変換性能の低下をさらに抑制することができる。図10に示すように、シート状の高粘着性樹脂3を用いることで、高粘着性樹脂3を、基板部4にまで延伸させて設けるのが比較的容易となる。
図7は、本実施の形態に係る接続方法におけるプロセス毎の、経過時間と規格化光強度との関係を示すグラフである。具体的に、図7には、光ファイバ1から細線光導波路6後段の光変調器まで光を透過させ、該光変調器のフォトダイオードによって出力光の強度(規格化光強度)をモニタした結果を示している。図7に示すグラフの横軸は経過時間(単位:秒)である。また、図7に示すグラフの縦軸は規格化光強度(単位:dB)である。
図5の(b)に示す工程の前半(図7の0s〜80s)、光ファイバ1はコア部8に仮固定されていない。この間の規格化光強度は、強度が低く、経過時間に依存して大きく乱れている。この乱れは、調心装置の機械振動、空調等による気流が主たる原因であると考えられる。
図5の(b)に示す工程の後半(図7の80s〜175s)、光ファイバ1は高粘着性樹脂3によってコア部8に仮固定されている。この間の規格化光強度は、高粘着性樹脂3を用いて仮固定を行うメリットにより、およそ0dBで安定している。図7の150s〜160s付近で規格化光強度が下がっているが、これは、調心の過程で光ファイバ1がコア部8から離れた瞬間に過ぎない。規格化光強度が最大となるように調心を行い、図5の(c)に示す工程に移行する。
図5の(c)に示す工程の前半(図7の175s〜240s)、紫外線硬化性樹脂7が溝5に塗布されているが、光ファイバ1は半導体光デバイス100にまだ十分に固定されていない。この間の規格化光強度も、高粘着性樹脂3を用いて仮固定を行うメリットにより、およそ0dBで安定している。ここでは、紫外線硬化性樹脂7として、不透明かつ硬化収縮1%以下の樹脂を用いている。
図5の(c)に示す工程の後半(図7の240s〜)、紫外線硬化性樹脂7が硬化し、光ファイバ1は半導体光デバイス100に十分に固定される。この間の規格化光強度は、高粘着性樹脂3を用いて仮固定を行うメリットによりおよそ0dBで安定しているが、同工程の前半に比べると若干高い値であり、経過時間に依存してわずかに乱れている。この乱れは、紫外線硬化性樹脂7の硬化時に紫外線硬化性樹脂7に照射する紫外線を、光変調器のフォトダイオードが受光することが原因であると考えられ、光ファイバ1の軸ズレに起因する現象ではないことが確認されている。
図8の(a)は高粘着性樹脂3を設けない場合の、経過時間と規格化光強度との関係を示すグラフであり、図8の(b)は光ファイバ1の端面近傍に紫外線硬化性樹脂7を塗布した場合の同関係を示すグラフである。図8の(a)および(b)における、横軸および縦軸の定義は、図7と同じである。
高粘着性樹脂3を設けない場合であり紫外線硬化性樹脂7の塗布前(図8の(a)の0s〜180s)、光ファイバ1がコア部8に対して自由である。このため、調心を行った結果、規格化光強度は0dB付近となるが、図5の(b)に示す工程の前半と同様の理由により、経過時間に依存した乱れは大きい。
高粘着性樹脂3を設けない場合であり紫外線硬化性樹脂7の塗布後(図8の(a)の180s〜)、光ファイバ1が軸ズレを起こしてしまい、所望の規格化光強度が得られなくなってしまった。
続いて、光ファイバ1の端面近傍に紫外線硬化性樹脂7を塗布した。ここで使用する紫外線硬化性樹脂7は、比屈折率1.35、硬化収縮率9.8%とした。
紫外線硬化性樹脂7の塗布後かつ硬化前(図8の(b)の0s〜120s)、規格化光強度は、高粘着性樹脂3を用いて仮固定を行うメリットにより、およそ0dBで安定している。
紫外線硬化性樹脂7の硬化後(図8の(b)の160s〜)、エアクラッド部11に紫外線硬化性樹脂7が流れることにより、規格化光強度に10dB程度の損失が発生してしまい、所望の規格化光強度が得られなくなってしまった。所望の規格化光強度が得られなくなった要因として他にも、光ファイバ1の軸ズレ、紫外線硬化性樹脂7の収縮応力に起因するモードフィールド変換器2の変形が挙げられる。半導体光デバイス100、特にモードフィールド変換器2が紫外線硬化性樹脂7の収縮応力による影響を受けやすい構造は、モードフィールド変換器2の保護の観点から好ましくない。
図7と図8の(a)および(b)との対比により、図5の(a)〜(c)に示す接続方法が有効であることが証明できた。
高粘着性樹脂3の好ましい屈折率について考察する。図9の(a)は高粘着性樹脂3の比屈折率と、高粘着性樹脂3と光ファイバ1の端面との境界で反射する光の量との関係を示すグラフである。図9の(b)は高粘着性樹脂3の比屈折率と、高粘着性樹脂3とコア部8の端面との境界で反射する光の量との関係を示すグラフである。
一般に、光導波路から空間への出力光線はガウスビームとして知られている。ガウスビームにおいて、放射角は、単に発光点のスポット径と、波長および伝搬物質の屈折率によって決まる。
ビームの直径を2ω、広がり半角をΔθ、光の波長をλ、伝搬物質の屈折率をnとすると、下記数式(1)が成り立つ。
Δθ=λ/nπω ・・・(1)
ここで、高粘着性樹脂3の屈折率と放射角との関係を調べた結果、高粘着性樹脂3の屈折率が高い程、放射角が小さくなることが分かった。
図9の(a)および(b)において、横軸は高粘着性樹脂3の比屈折率を示しており、縦軸は反射する光の量(単位:dB)を示している。半導体光デバイス100と光ファイバ1とを接続した場合を考える。この場合、高粘着性樹脂3と光ファイバ1の端面との境界で反射する光の量、高粘着性樹脂3とコア部8の端面との境界で反射する光の量共に、−27dB(図9の(a)および(b)に一点鎖線で示した)未満となるように、高粘着性樹脂3の屈折率を設定すればよい。
図9の(a)によれば、高粘着性樹脂3と光ファイバ1の端面との境界で反射する光の量が−27dB未満となる高粘着性樹脂3の比屈折率は、1.34以上かつ1.59以下であることが分かる。また、図9の(b)によれば、高粘着性樹脂3とコア部8の端面との境界で反射する光の量が−27dB未満となる高粘着性樹脂3の比屈折率は、1.32以上かつ1.57以下であることが分かる。以上の結果から、図9の(a)および(b)に示す例の場合、高粘着性樹脂3の比屈折率は、1.34以上かつ1.57以下であるのが好ましいことが分かる。
また、高粘着性樹脂3の比屈折率を、コア部8の比屈折率の80%以上かつ120%以下としてもよい。
以上のように高粘着性樹脂3の好ましい比屈折率を設定することで、光ファイバ1と、高粘着性樹脂3と、コア部8との間での光の損失を抑制することができる。
高粘着性樹脂3の圧力について考察する。
高粘着性樹脂3の密度および量に基づいて、高粘着性樹脂3の重さを0.925mgと推測した。
この場合、高粘着性樹脂3に作用する重力は下記数式(2)で表される。
F(単位:N)=mg=およそ90×10−4 ・・・(2)
また、高粘着性樹脂3の塗布面積を下記数式(3)で求めた。
πr(単位:m)=およそ1.4×10−8 ・・・(3)
数式(2)を数式(3)で除すると、およそ62N/cmという圧力の解が得られる。但し、以上の各値のうち、高粘着性樹脂3の量は半導体光デバイス100個々で異なり得るため、30〜300N/cmの圧力になると考えられる。このことを考慮すると、高粘着性樹脂3の粘度を、30Pa・S以上とするのが好ましい。また、高粘着性樹脂3の粘度が極端に高いのも好ましくないので、高粘着性樹脂3の粘度を、1000Pa・S以下とするのが好ましい。
また、モードフィールド径の一例としては、光ファイバ1を通る光のモードフィールド径を7μm以上かつ13μm以下とし、コア部8(モードフィールド変換器2)を通る光のモードフィールド径を400nm以上かつ5μm以下とすることが挙げられる。
紫外線硬化性樹脂7のかわりに光硬化性樹脂が用いられてもよい。
さらに、以上で説明した接続方法を含む、光ファイバ1が接続された半導体光デバイス100の製造方法についても、本発明の範疇に含まれる。
また、図1および図5に係る変形例として、光ファイバ1の端面に、高粘着性樹脂3の替わりに弾性を有する仮固定部材を設けてもよい。そして、光ファイバ1の端面をチップ(サスペンデッドカプラ)に固定する場合、仮固定部材をチップに押し付け、仮固定部材を弾性変形させ、その反力によって生じる仮固定部材とチップとの間の摩擦力によって、光ファイバ1の端面が固定される構成であってもよい。弾性を有する仮固定部材の一例としては、光ファイバ1およびコア部8と屈折率が整合している仮固定部材であって、厚みが5μm以上50μm以下であり、石英(シリカ)との静止摩擦係数が0.1以上1.0以下であり、弾性率が石英の1/100以下であるものが挙げられる。この仮固定部材と光ファイバ1およびコア部8とで屈折率が整合していることによって、光の反射を抑制することができる。この仮固定部材の厚みが5μm以上50μm以下であることによって、コア部8や光ファイバ1に負荷なく応力をかけられると共に、光の反射を十分に減衰させることができる(接触公差分)。この仮固定部材の静止摩擦係数が0.1以上1.0以下であることによって、光ファイバ1がコア部8を滑ることを抑制することができる。この仮固定部材の弾性率が石英の1/100以下であることによって、この仮固定部材のみに応力を与えることが容易となる。
〔まとめ〕
本実施の形態に係る接続方法は、半導体光デバイスに形成された光導波路に光ファイバを接続する接続方法において、仮固定部材を介して、上記光導波路の端面に上記光ファイバの端面を仮固定する仮固定工程と、上記仮固定工程の後、上記光導波路の端面に上記仮固定部材越しに上記光ファイバの端面を突き当てつつ、該光ファイバの端面から離れた位置で該光ファイバを上記半導体光デバイスに固定する工程とを含んでいることを特徴としている。
上記の構成によれば、光導波路の端面に対して光ファイバの端面を仮固定する。これにより、紫外線硬化性樹脂等の硬化収縮による、光ファイバの軸ズレを抑制して光損失を抑制することができ、かつ、モードフィールド変換器の変形を抑制することができる。
また、本実施の形態に係る接続方法は、上記仮固定部材が粘着性を有することが好ましい。
また、本実施の形態に係る接続方法は、上記光導波路を囲む空間を設けるのが好ましい。
空気からなるクラッドに代表される、光導波路を囲む空間を設けた場合、上記(A)の問題がより顕著になる。換言すれば、光導波路を囲む空間を設けることで、本実施の形態による利点をより効果的に得ることができる。
また、光導波路を囲む空間を設けた場合、新たに下記(B)の問題が発生する。
(B)固定用の紫外線硬化性樹脂等がクラッド(すなわち、テーパ型の光導波路を囲む空間)に流れ込むことで、該クラッドの屈折率が変動し、モードフィールド変換器によるモードフィールド径の変換性能が低下する虞がある。
上記の構成によれば、この流れ込みを解消することができるため、モードフィールド径の変換性能の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態に係る接続方法は、上記仮固定部材の粘度を、30Pa・S以上、かつ、1000Pa・S以下とするのが好ましい。
上記の構成によれば、光導波路の端面に対して光ファイバの端面を仮固定および固定するのに好適な、仮固定部材の粘度を実現することができる。
また、本実施の形態に係る接続方法は、上記仮固定部材と上記光ファイバの端面との境界で反射する光の量、および、上記仮固定部材と上記光導波路の端面との境界で反射する光の量が、いずれも−27dB未満となるように、上記仮固定部材の比屈折率を設定するのが好ましい。
また、本実施の形態に係る接続方法は、上記仮固定部材の比屈折率を、上記光導波路の比屈折率の80%以上かつ120%以下とするのが好ましい。
上記の構成によれば、光ファイバと、仮固定部材と、光導波路との間での光の損失を抑制することができる。
また、本実施の形態に係る接続方法は、上記光ファイバの少なくとも一部を、上記半導体光デバイスの基板部に形成された溝に挿入し、上記仮固定部材を、上記溝を構成する上記基板部の部分にまで延伸させて設けるのが好ましい。
上記の構成によれば、仮固定部材の面積を大きくすることができる。このため、特に、光導波路における光ファイバ側の端面が基板部に固定されていない(すなわち、光導波路が片持ち梁構造である)場合、該光導波路を補強し、その結果、該光導波路の破損を防止することができる。また、上記の構成によれば、紫外線硬化性樹脂等を仮固定部材によって堰き止めることができるため、モードフィールド径の変換性能の低下をさらに抑制することができる。
また、本実施の形態に係る接続方法は、上記光ファイバを通る光のモードフィールド径を7μm以上かつ13μm以下とし、上記光導波路を通る光のモードフィールド径を400nm以上かつ5μm以下とするのが好ましい。
また、本実施の形態に係る接続方法は、上記仮固定部材が弾性を有していてもよい。
また、本実施の形態に係る半導体光デバイスは、光導波路が形成されている半導体光デバイスにおいて、上記光導波路の端面に、固定部材を介して、光ファイバの端面が接続されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、光導波路の端面に光ファイバの端面を接続する際に、光ファイバの端面および/またはその近傍を紫外線硬化性樹脂等によって固定することなく、光ファイバを光導波路に固定することが可能となる。これにより、紫外線硬化性樹脂等の硬化収縮による、光ファイバの軸ズレが抑制されることで光損失が抑制されており、かつ、モードフィールド変換器の変形が抑制された、高品質の半導体光デバイスを実現することができる。
また、本実施の形態に係る半導体光デバイスは、上記光導波路は、空間によって囲まれており、かつ、上記光導波路の端面が上記半導体光デバイスの基板部に固定されていない片持ち梁構造となっているのが好ましい。
上記の構成によれば、光導波路(コア)を囲む空間(クラッド)に紫外線硬化性樹脂等が流れ込むことが抑制され、その結果、モードフィールド径の変換性能の低下が抑制された半導体光デバイスを実現することができる。
また、本実施の形態に係る光ファイバが接続された半導体光デバイスの製造方法は、光ファイバが接続された半導体光デバイスの製造方法において、固定部材を介して、上記半導体光デバイスが有する光導波路の端面に上記光ファイバの端面を固定する固定工程と、上記固定工程の後、上記光導波路の端面に上記固定部材越しに上記光ファイバの端面を突き当てつつ、該光ファイバの端面から離れた位置で該光ファイバを上記半導体光デバイスに固定する工程とを含んでいることを特徴としている。
上記の構成によれば、本実施の形態に係る半導体光デバイスを製造することができる。
なお、仮固定部材、固定部材は例えば、光ファイバの端面に設けること、または、光導波路の端面に設けることが考えられる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、半導体光デバイスに形成されたテーパ型の光導波路に光ファイバを接続する接続方法、半導体光デバイス、および光ファイバが接続された半導体光デバイスの製造方法に利用することができる。
1 光ファイバ
2 モードフィールド変換器
3 高粘着性樹脂(仮固定部材、固定部材)
4 基板部
4a シリカ層
4b シリコン基板
5 溝
6 細線光導波路
7 紫外線硬化性樹脂
8 コア部(光導波路)
11 エアクラッド部(空間)
12 ブリッジ
100 半導体光デバイス

Claims (12)

  1. 半導体光デバイスに形成された光導波路に光ファイバを接続する接続方法において、
    仮固定部材を介して、上記光導波路の端面に上記光ファイバの端面を仮固定する仮固定工程と、
    上記仮固定工程の後、上記光導波路の端面に上記仮固定部材越しに上記光ファイバの端面を突き当てつつ、該光ファイバの端面から離れた位置で該光ファイバを上記半導体光デバイスに固定する工程とを含んでいることを特徴とする接続方法。
  2. 上記仮固定部材が粘着性を有することを特徴とする請求項1に記載の接続方法。
  3. 上記光導波路を囲む空間を設けることを特徴とする請求項1または2に記載の接続方法。
  4. 上記仮固定部材の粘度を、30Pa・S以上、かつ、1000Pa・S以下とすることを特徴とする請求項2に記載の接続方法。
  5. 上記仮固定部材と上記光ファイバの端面との境界で反射する光の量、および、上記仮固定部材と上記光導波路の端面との境界で反射する光の量が、いずれも−27dB未満となるように、上記仮固定部材の比屈折率を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の接続方法。
  6. 上記仮固定部材の比屈折率を、上記光導波路の比屈折率の80%以上かつ120%以下とすることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の接続方法。
  7. 上記光ファイバの少なくとも一部を、上記半導体光デバイスの基板部に形成された溝に挿入し、
    上記仮固定部材を、上記溝を構成する上記基板部の部分にまで延伸させて設けることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の接続方法。
  8. 上記光ファイバを通る光のモードフィールド径を7μm以上かつ13μm以下とし、
    上記光導波路を通る光のモードフィールド径を400nm以上かつ5μm以下とすることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の接続方法。
  9. 上記仮固定部材が弾性を有していることを特徴とする請求項1に記載の接続方法。
  10. 光導波路が形成されている半導体光デバイスにおいて、
    上記光導波路の端面に、固定部材を介して、光ファイバの端面が接続されていることを特徴とする半導体光デバイス。
  11. 上記光導波路は、空間によって囲まれており、かつ、上記光導波路の端面が上記半導体光デバイスの基板部に固定されていない片持ち梁構造となっていることを特徴とする請求項10に記載の半導体光デバイス。
  12. 光ファイバが接続された半導体光デバイスの製造方法において、
    固定部材を介して、上記半導体光デバイスが有する光導波路の端面に上記光ファイバの端面を固定する固定工程と、
    上記固定工程の後、上記光導波路の端面に上記固定部材越しに上記光ファイバの端面を突き当てつつ、該光ファイバの端面から離れた位置で該光ファイバを上記半導体光デバイスに固定する工程とを含んでいることを特徴とする製造方法。
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