JP2006221031A - 光学接続構造 - Google Patents

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正義 鈴木
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恭一 佐々木
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Abstract

【課題】本発明は、簡単な構造で、ホーリーファイバを密着した状態で保持し、さらに簡便に装着、着脱ができ、光学安定性に優れた接続を可能とする光学接続構造を提供する。
【解決手段】本発明の光学接続構造は、互いに対向するホーリーファイバの端面間、またはホーリーファイバの端部と他の光伝送媒体の端部もしくは光学部品との間に、屈折率整合性を有する固形の粘着性接続部材が単一層として介在する。固形の粘着性接続部材は、シリコーン樹脂またはアクリル樹脂からなるのが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、ホーリーファイバ同士、またはホーリーファイバと他の光伝送媒体または光学部品とを接続した光学接続構造に関する。
光ファイバは、成長を続けるIT社会を支えるインフラの構成要素として汎用的に使われており、基幹系ネットワークのみならずアクセス系ネットワークへとその適用範囲が拡大している。しかしながら、石英系ガラスに添加物を加えて導波路構造を形成する従来の光ファイバでは、光学特性上、現行の波長域での光通信の大容量化が極限状態にあり、曲げ損失や接続損失の問題など、配線工事時における扱いにくさにつながる課題も指摘されていた。
そこで、近年、ホーリーファイバ、あるいはフォトニック結晶ファイバと称される光ファイバが注目されている(特許文献1)。ホーリーファイバは、ガラス組成の違いにより比屈折率差をもたせた従来の光ファイバのクラッドとコアの境界近傍に孔を形成し、クラッドの実効的な屈折率を低下させ、コア/クラッド間の比屈折率差を拡大することにより、従来得られなかった特性、例えば広帯域での異常分散、大きな構造分散等の特性を実現することができるという利点がある。さらにホーリーファイバは、従来の光ファイバと比較して、曲げ損失特性を大幅に向上させることができる。その結果、配線工事時の“扱い易さ”が格段に向上し、特別な配線工事が不要となり、よりフレキシブルな布設・配線が可能となる。したがって、ホーリーファイバあるいはフォトニック結晶ファイバをアクセス系ネットワークに導入することが検討されている。
前記ホーリーファイバ同士、あるいはホーリーファイバと従来の光ファイバを接続させる接続方法としては、ホーリーファイバ同士、あるいはホーリーファイバを挿入したフェルール同士を突き合わせることにより、物理的に接続する方法が一般的によく用いられている。その場合の例として、メカニカルスプライス、光コネクタ等が挙げられるが、一般に永久接続する場合は、メカニカルスプライスが、また着脱が頻繁に行われる場合には光コネクタが有効である。両者共にホーリーファイバ端面に軸方向の押圧力をかけることによって物理的な接続をさせるが、光コネクタ接続の場合は、一般的にはホーリーファイバがもろくて弱いために、ホーリーファイバをフェルールに挿入して保護し、それによりホーリーファイバの端面の物理的接触を可能にしている。
この物理的な接続において、ホーリーファイバの位置決め精度や端面形状は接続特性に大きく影響する。例えば、端面の角度のずれや端面形状が荒れていたりすると、突き合わせたホーリーファイバ端部間に空気が入ることにより接続端面でフレネル反射が大きくなるため、接続損失が大きくなるという問題がある。
これを改良する方法として、これまで様々な研究がなされている。その一つとして、例えばホーリーファイバの端面あるいはホーリーファイバの端面とフェルールを高度に研磨処理をする方法が挙げられる。しかしながら、研磨処理には多大な時間と経費が必要であり、汎用的に行われる接続方法としては問題があり、その改善が大きな課題となっている。
さらに研磨工程を設けずに、カットしたままの状態でホーリーファイバを接続する方法が検討されている。その一つとして、ホーリーファイバの接続端面にホーリーファイバのコアと同等あるいは近似した屈折率を有する液状またはグリース状の屈折率整合剤を塗布し、ホーリーファイバ同士を突き合せる方法が試みられている。この方法によって接続端面への空気の進入を防ぎ、空気によって生じるフレネル反射を回避し、接続損失を低減する。しかしながら、ホーリーファイバはクラッドのコアの境界近傍に孔を形成しているため、液状の屈折率整合剤を塗布すると、毛細管現象により前記の孔に屈折率整合剤が流入し、これにより光学的な安定性を得ることが困難となり、またホーリーファイバの劣化が起きるという問題があった。
これに対し、固体の屈折率整合部材を用いる方法が知られている。例えば、ホーリーファイバの端面に透明な屈折率整合フィルムを接着層または粘着剤層を介さずに直接密着するように取り付けた構造のもの(特許文献2)、または、ホーリーファイバのコアの接続端部にコアの屈折率と近似した屈折率を有する柔軟な光透過体または弾性体を介在させた構造のもの(特許文献3及び4)が知られている。しかしながら、前者は、屈折率整合フィルムに密着させるためのホーリーファイバの押圧力の制御が難しく、過剰な押圧力がかかるとホーリーファイバに割れや欠けが起こる可能性がある。後者においても弾性体の弾性力のみでは、十分な密着性を得ることができず、結果的に過剰な押圧力がかかる恐れがあった。更に両者は、ホーリーファイバを接続した時の固定状態が維持されないため、屈折率整合部材の機械的あるいは熱的な要因による膨張、収縮により、それらの影響を受けやすく、常に安定した接続状態を保つことは困難であった。
特開2004−226539号公報 特許第2676705号公報 特開2001−324641号公報 特開平05−34532号公報
以上のごとく、現状のホーリーファイバに押圧をかけてホーリーファイバ端面同士を突き当て接続する方法及び屈折率整合剤を用いる方法においては、上記のような問題が発生している。これらの問題を解決すべく、様々な提案がなされているが、本発明は、これら従来の提案よりも簡単な構造で、ホーリーファイバを密着した状態で保持し、さらに簡便に装着、着脱ができ、光学安定性に優れた接続を可能とする光学接続構造を提供することを目的とする。
本発明者等は、検討の結果、固形の粘着性接続部材を用いることにより、ホーリーファイバ同士、またはホーリーファイバと他の光伝送媒体あるいはホーリーファイバと光学部品との光学接続を非常に簡単に行うことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の光学接続構造は、互いに対向するホーリーファイバの端面間、またはホーリーファイバの端面と他の光伝送媒体の端面または光学部品との間に、屈折率整合性を有する固形の粘着性接続部材が単一層の状態で密着して介在することを特徴とする。
なお、本発明において、用語「固形の粘着性接続部材」とは、常温において、静的な状態で流動せずに所定の形状を保持する粘着性接続部材を意味する。また、ホーリーファイバとは、「コア部」と「クラッド部」で構成された光ファイバのクラッド部に空孔を有している光ファイバのすべてを含む。
本発明において、粘着性接続部材の接続部における接続後の厚み、すなわち、互いに対向するホーリーファイバの端面間、またはホーリーファイバの端面と他の光伝送媒体の端面もしくは光学部品との間に介在する粘着性接続部材の厚みが、50μm以下であることが好ましい。また、上記粘着性接続部材の粘着保持距離が10μm以上であることが好ましい。また、上記粘着性接続部材は、シリコーン樹脂またはアクリル樹脂から構成されるのが好ましい。また、前記粘着性接続部材はシート状粘着材であってもよい。
本発明においては、前記ホーリーファイバが前記粘着性接続部材と接触する端面の中心から該粘着性接続部材の周縁部までの距離の最小値Dと、該ホーリーファイバの半径Rとが、
R<D≦60R
の関係を満たすことが好ましい。また、前記粘着性接続部材は、その周縁部が支持部材によって支持されていてもよい。
また、本発明の光学接続構造においては、前記ホーリーファイバが、整列部材を用いて突き合わされていてもよく、その場合、突き合わされたホーリーファイバを押える押え部材が具備されていてもよい。
本発明の光学接続構造の他の具体的な態様において、光学接続構造は、少なくとも一つのホーリーファイバ整列孔を有し、該ホーリーファイバ整列孔内にホーリーファイバを固定した一対のフェルール同士を、または、該フェルールを含む一対のプラグ同士を、屈折率整合性を有する固形の粘着性接続部材を挟んで突き合わせて光学接続したものであって、該粘着性接続部材として、単一層からなるシート状粘着材を用いたことを特徴とする。
この場合、前記フェルール同士または前記プラグ同士を位置合わせするための部材が具備されていてもよい。また、前記位置合わせをするための部材が割スリーブであり、その割スリーブ内でフェルール同士またはプラグ同士が前記粘着性接続部材を挟んで突合わされていてもよい。
また、上記光学接続構造において、位置合わせをするための部材がガイドピンであり、前記フェルールまたはプラグがガイドピン孔を有し、相対するガイドピン孔にガイドピンを挿入することによってフェルールまたはプラグの位置合わせが行われたものであってもよい。
また、本発明の上記光学接続構造においては、前記フェルールまたはプラグがアダプタに装着され、前記固形の粘着性接続部材がアダプタ内部に保持されており、そしてフェルール同士またはプラグ同士がアダプタ内部で粘着性接続部材を挟んで突き合わされて光学接続していてもよい。その場合、粘着性接続部材が単独でアダプタに保持されていてもよく、あるいは粘着性接続部材が支持部材に支持された状態でアダプタに保持されていてもよい。
本発明の上記光学接続構造においては、粘着性接続部材が支持部材によって支持されていてもよく、そして、粘着性接続部材を支持している前記支持部材は割スリーブ内に装着されていてもよい。また、粘着性接続部材を支持している支持部材は、筒状部材からなり、該筒状部材の一端に粘着性接続部材が支持され、筒状部材の他端が前記フェルールまたはアダプタに嵌合するものであってもよい。
本発明の光学接続構造のさらに他の具体的態様において、光学接続構造は、少なくとも一対の光伝送媒体と、整列溝を有する整列部材と、屈折率整合性を有する自由に変形する固形の粘着性接続部材と、該粘着性接続部材を支持する支持部材とを備えたものであって、前記整列部材の整列溝内に少なくとも一対の光伝送媒体の端面を対向して載置させ、前記光伝送媒体間の整列溝上部に支持部材を載置させて、粘着性接続部材を挟んで少なくとも一対の光伝送媒体が光学接続されていてもよい。
上記の光学接続構造において、前記整列部材には、整列溝に交差する方向に、支持部材を載置するための溝が設けられていてもよい。また、上記の光学接続構造において、支持部材が少なくとも一つの突起部を有し、そして整列部材が少なくとも一つの孔を有していてもよい。その場合、整列部材の孔に支持部材の突起部を挿入して固定し、支持部材を整列溝上部に載置することができる。
本発明の光学接続構造において、シート状粘着性接続部材を用いる場合、例えば、次の工程によって製造することができる。互いに対向するホーリーファイバの端面間、またはホーリーファイバの端面と他の光伝送媒体の端面または光学部品との間にシート状粘着性接続部材を配置する工程と、一方の光伝送媒体の端面をシート状粘着性接続部材に密着するまで移動する工程と、該一方の光伝送媒体の端面を、前記シート状粘着性接続部材が変形を伴って他方の該光伝送媒体または光学部品に密着するまでさらに移動させる工程とによって製造することができる。
また、他の方法として、ホーリーファイバの端面をシート状粘着性接続部材に押し当てて密着させたまま、シート状粘着性接続部材をホーリーファイバに対してホーリーファイバの軸方向に相対的に移動させることにより、シート状粘着性接続部材の一部を端面に付着した状態で切り離す工程、および端面に固形の粘着性接続部材が付着したホーリーファイバを、他のホーリーファイバ、光伝送媒体または光学部品と接合する工程によって製造することができる。この場合、シート状粘着性接続部材が端面処理部材に支持されていてもよい。また、前記端面処理部材はホーリーファイバを挿入するための貫通孔を有し、端面処理部材の一端にシート状粘着性接続部材が貫通孔を塞ぐように貼着されていてもよい。
上記の光学接続方法について、更に具体的に説明する。まず、ホーリーファイバの端部が上記のシート状粘着性接続部材に密着するまで、ホーリーファイバをシート状粘着性接続部材に対して相対的に移動させる。次にホーリーファイバを、さらに軸方向に移動させることにより、シート状粘着性接続部材の一部がホーリーファイバの端面に貼着した状態で切り離され、ホーリーファイバ端面に粘着性接続部材が貼着して、ホーリーファイバの端面処理が行なわれる。この方法の場合は、ホーリーファイバの移動だけで容易にホーリーファイバ端部に粘着性接続部材を貼着させることができ、複雑な装置や高額な設備を用いる必要がない。続いて、この端面処理されたホーリーファイバを、他のホーリーファイバ、他の光伝送媒体または光学部品と突き合わせて光学接合し、本発明の光学接続構造が作製される。
なお、本明細書において、「シート状粘着性接続部材を光伝送媒体に対して光伝送媒体の軸方向に相対的に移動させる」とは、粘着性接続部材およびホーリーファイバのいずれを移動してもよいことを意味する。また、その移動速度や移動距離は適宜選択して用いればよい。
本発明の光学接続構造において、屈折率整合性を有する自由に変形する固形の粘着性接続部材を用いる場合、整列溝を有する整列部材と、固形の粘着性接続部材を支持する支持部材とを用い、次の工程によって製造することができる。前記整列部材の整列溝内に少なくとも一対の光伝送媒体の端面を対向して載置させる工程と、対向する光伝送媒体の間の整列溝の上に自由に変形する固形の粘着性接続部材を支持した支持部材を載置させる工程と、対向する光伝送媒体を前記粘着性接続部材を挟んで突合せて光学接続する工程とによって製造することができる。
本発明において、ホーリーファイバとしては、例えば空孔アシスト型(高屈折率コア、数個の空孔)、フォトニック結晶型(石英ガラスコア、数十個の空孔)、フォトニックバンドキャップ型(中空コア、数十個の空孔)などが挙げられるが、その種類に関しては特に限定されるものではない。また、本発明におけるホーリーファイバの空孔の大きさ、数、間隔、配列は、曲げ特性や偏波保持特性の仕様によって、適宜選択することができる。また、ホーリーファイバは、石英、プラスチック等、如何なる材料で作製されたものであってもよい。
本発明で用いられる他の光伝送媒体としては、上記したホーリーファイバ以外の光ファイバのほかに光導波路などがあげられるが、その種類は特に限定されず、光を伝送するものであれば如何なるものでもよい。また、光ファイバも何等限定されるものではなく、その用途に応じて適宜選択すればよい。例えば、石英、プラスチック等の材料からなる光ファイバを用いることができる。また、光導波路としては、ポリイミド光導波路、PMMA光導波路、エポキシ光導波路などが利用される。
さらに、使用する二つのホーリーファイバの種類が異なっていても固形の粘着性接続部材の濡れ性により密着するので、安定して接続させることが可能である。また、異なる外径のホーリーファイバや光伝送媒体であっても、コア径が同じであれば、本発明を適用することができる。なお、ホーリーファイバの本数、光導波路の枚数も何等限定されるものではなく、複数本のホーリーファイバよりなるホーリーファイバテープ心線を用いることもできる。
本発明においてホーリーファイバと光学接続される光学部品としては、光学レンズ、フィルタなどがあげられ、その種類に関しては特に限定されるものではない。光学レンズは、例えば両凸、両凹、凹凸、平凸、非球面等の各種形状を有するものや、コリメートレンズ、ロッドレンズなどがあげられ、フィルタとしては、例えば一般光通信用フィルタのほか、多層膜フィルタやポリイミドフィルタ等があげられる。
本発明に用いる固形の粘着性接続部材は、ホーリーファイバ、光伝送媒体または光学部品に接触したときに、適度なタック性を伴って、ホーリーファイバの端部に密着する部材であればよい。好ましくは、ホーリーファイバとの間で脱着性を有し、凝集破壊せず、取り外したホーリーファイバに付着しない粘着性材料が使用される。具体的には、高分子材料、例えばアクリル系、エポキシ系、ビニル系、シリコーン系、ゴム系、ウレタン系、メタクリル系、ナイロン系、ビスフェノール系、ジオール系、ポリイミド系、フッ素化エポキシ系、フッ素化アクリル系等の各種粘着材を使用することができる。それらの中でも、耐環境性、接着性、その他の面から、シリコーン系およびアクリル系粘着材が特に好ましく使用される。なお、材料によっては多孔構造となることもあるが、接続時に粘着性接続部材に適当な押圧力を加えることにより、粘着性接続部材を圧縮すれば、空気をなくすこともでき、光損失に影響を与えない。
本発明に用いるシリコーン系粘着材とは、主鎖の骨格がSi−O−Si結合(シロキサン結合)からなる粘着材を意味し、シリコーンゴムまたはシリコーンレジンで構成される。それらは、有機溶剤の溶解した状態で塗布して固化または成膜される。シリコーンゴムの主ポリマーは、直鎖状のポリジメチルシロキサンであって、メチル基の一部をフェニル基やビニル基に置換したものも含まれる。また、シリコーンレジンは複雑な三次元構造を持った分子量3000〜1万程度のものが使用され、ゴム系粘着材における接着付与樹脂の役目をする。なお、シリコーン系粘着材には、架橋剤、軟化剤、粘着調整剤、その他の添加剤を添加して、接着力、濡れ性を調節したり、耐水性、耐熱性を付与してもよい。
シリコーン系粘着材は、耐熱保持力が優れ、高温、低温環境下でも接着力が優れていると言う特徴を有している。そのためシリコーン系粘着材を二つのホーリーファイバの間またはホーリーファイバと他の光伝送媒体もしくは光学部品との間に介在させた光学接続構造においては、高温環境下(〜250℃)、或いは低温環境下(〜−50℃)においても接続部の密着が維持され、常に安定した接続状態を保つことができる。また、高温を履歴した後でも硬化したり黄変したりせず、被着体より良好に剥離することができる。また、シリコーン系粘着材は、電気絶縁性、耐薬品性、耐候性、耐水性に優れており、広範囲な材料、例えば、クラッド層がフッ素樹脂でコーティングされたホーリーファイバ等に対しても密着させることができる。また、光導波路や光学部品についても、フッ素ポリイミド等のフッ素樹脂ベースのものに対しても粘着性を示すので、有効に使用することができる。
本発明に用いるアクリル系粘着材とは、その基本構造がアクリル酸の炭素数2〜12のアルキルエステルまたはメタクリル酸の炭素数4〜12のアルキルエステルを主モノマーとして構成されたポリマーを意味する。具体的には、例えば、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ベンジルアクリレート等のアクリル酸のアルキルエステル類、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等のメタクリル酸のアルキルエステル類等があげられる。また、これらの主モノマーと共重合するモノマーとしては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、スチレン等があげられる。
また、ホーリーファイバに密着させるために必要な凝集力を与えるために、アクリル系粘着材には架橋構造を持たせることができる。そのためには、アクリル酸、メタクリル酸ヒドロキシエチル、グリシジルメタクリレート等の官能基を有するモノマーを少量共重合させればよい。これらの組成と比率を調整することによって、粘着性、凝集性、タック性などの物性を容易に変化させることができる。官能基を有するモノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、グルタコン酸、イタコン酸等の多価カルボン酸、およびこれらの酸無水物等のカルボキシル基含有モノマー、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等のヒドロキシル基含有モノマー、ジメチルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、アクリルアミド等のアミノ基含有モノマー等があげられる。
アクリル系粘着材には、製造時に溶媒として水を用いるエマルジョン系粘着材と、有機溶剤を用いるソルベント系粘着材とがあるが、本発明においては、ソルベント系粘着材を用いるのが好ましい。ソルベント系粘着材は耐水性に優れ、透明な粘着材被膜が形成されるからである。ソルベント系粘着材は、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン等のケトン類等の有機溶剤中でモノマーをラジカル重合させたり、または乳化剤の存在下でモノマーの乳化水分散体を乳化重合させたりすることによって合成される。
光学接続部品は、光が接続部を通過することが重要であるので、アクリル系粘着材は透明性に優れた材料であることが必要であり、使用する波長、すなわち、可視光および近赤外領域における光透過率が85%以上であることが好ましい。アクリル系粘着材は、架橋剤や硬化剤を調整することによって、比較的容易に透明性を出すことができる材料である。より好ましくは、使用する波長における光透過率が90%以上のものである。
アクリル系粘着材は、ガラスやプラスチック等に対して良好に密着するとともに、耐水性、耐薬品性にも優れている。これを二つの光伝送媒体の間または光伝送媒体と光学部品の間に介在させた光学接続構造においては、接続部の密着を保持し、常に安定した接続状態を保つことができる。また、0℃〜80℃の温度範囲で優れた接着力を有するため、通常の外気温環境下で問題なく使用できる。また、耐候性にも優れており、ゴム系の粘着材に発生し易い紫外線劣化が起こりがたいために、使用中に硬化したり黄変したりすることがなく、被着体から良好に剥離することができる。さらに、安価であるという利点も有している。
本発明において使用する固形の粘着性接続部材は、上記の粘着材をフィルム化したシート状粘着性接続部材であってもよく、また、静的な状態で流動せずに所定の形状を保持するが、自由に変形するものであってもよい。本発明において、固形の粘着性接続部材がシート状粘着性接続部材の場合、その形状は特に限定せず、接続部の周囲の環境や仕様に合わせて適宜選択すればよい。例えば、円形状、楕円形状、四角形状、三角形状などの形状を有していてもよい。また、シート状粘着性接続部材のサイズについては後述する。
本発明に用いる固形の粘着性接続部材は、ホーリーファイバ相互間、ホーリーファイバと他の光伝送媒体または光学部品との間で屈折率整合性を有していることが必要である。この場合の屈折率整合性とは、粘着性接続部材の屈折率とホーリーファイバ、他の光伝送媒体及び光学部品との屈折率との近似の程度をいう。本発明に用いる粘着性接続部材の屈折率は、ホーリーファイバ、他の光伝送媒体及び光学部品の屈折率に近いものであれば特に限定されないが、フレネル反射の回避による伝送損失の面から、それらの屈折率の差が±0.1以内であることが好ましく、±0.05以内であるものが特に好ましく使用される。なお、ホーリーファイバと他の光伝送媒体または光学部品の屈折率の差が大きい場合には、ホーリーファイバと他の光伝送媒体または光学部品の屈折率の平均値と粘着性接続部材の屈折率が上記の範囲内であることが好ましい。
本発明の光学接続部品において、ホーリーファイバの端面間、ホーリーファイバの端面と他の光伝送媒体の端面または光学部品との間に介在する粘着性接続部材の厚みは、突き合わせ時の押圧力に依存するが、50μm以下であるのが好ましく、より好ましくは20μm以下である。突き合わされた後の厚みが50μmより大きいと、突き合わされたホーリーファイバの間隔が大きすぎるために光損失が増大し、光伝送用の接続構造として適さない場合がある。このことは、ホーリーファイバと他の光伝送媒体または光学部品との間でも同様である。
粘着性接続部材の交換は、例えばその表面に埃、あるいは塵が付着したなどの場合に適宜行えばよい。また、交換前の異物混入を防ぐために、粘着性接続部材の片面あるいは両面に保護フィルムを貼り付けておいてもよい。なお、ホーリーファイバ先端部を粘着性接続部材に数回押し当てたり、こすったりすることにより、ホーリーファイバ端部に付着したゴミや塵を粘着材に付着させた後、粘着性接続部材を交換すれば、ホーリーファイバの清掃手段としても利用できる。
本発明の光学接続構造においては、固形の粘着性接続部材が単一の層構造であるため、構造が簡単であり、光の反射が起きることがない。また、液状の屈折率整合剤で見られるような、ホーリーファイバ空孔部への屈折率整合剤の浸入と、それによるホーリーファイバ伝送特性への悪影響については、粘着性接続部材では、全く認められない。また、粘着性接続部材は固形であるため、接続部周囲に流れ広がることによる汚染や、埃の付着が起きにくくなり取り扱い性が向上する。さらに、ホーリーファイバ端面のみに密着させることができるので、周囲を汚染することなく、周囲から汚染を受けることもない。さらに本発明に用いる固形の粘着性接続部材は、接触によってホーリーファイバの端面に貼着するため、粘着性接続部材を保持する特別の支持手段や構造物を新たに設ける必要がなく、簡単な支持部材で支持することができ、省スペース化が図れる。また、固形の粘着性接続部材は自由に内部変形するために、ホーリーファイバ端部間に空気が入りにくくなり、研磨工程を必要とせずに低損失で接続が可能であり、かつ粘着性接続部材の復元力により複数回繰り返して光学接続を行うことができる。
また、固形の粘着性接続部材がシート状である場合、ホーリーファイバ端面同士の間隔を均一に、かつ狭くできるので光損失を低減することができる。また、ホーリーファイバの軸方向に伸びながら平面から波状に変形させることができるので、ホーリーファイバに過剰な押圧力がかかり難くなり、ホーリーファイバが破損することがない。さらに、多心のホーリーファイバテープの接続であっても簡単に接続することができる。すなわち、粘着性接続部材が、複数のホーリーファイバのそれぞれに対して、突き当てに応じて変形するので、ホーリーファイバの突き出し量にばらつきがあった場合でも、ホーリーファイバが破損することがなく、安定した光学接続を行うことができる。また、レンズやフィルタをホーリーファイバと接続する場合には、最小面積で密着させることができるために、粘着性接続部材を容易に剥がすことができ、作業性が向上する。また、粘着性接続部材が支持部材に支持されている場合は、粘着性接続部材の着脱時に支持部材を移動させればよく、粘着性接続部材を容易に交換することができ、作業性を格段に向上させることができる。
次に、本発明の光学接続構造を図面を参照して説明する。まず、固形の粘着性接続部材がシート状粘着性接続部材である場合について、図1ないし図23によって説明する。
図1は、シート状の粘着性接続部材を用いた本発明の光学接続構造の基本的な一例を示す平面図である。図1において、ホーリーファイバ10aとホーリーファイバ10bの接続端面間に、シート状粘着性接続部材21が貼着した状態で介在している。2本のホーリーファイバ10a及び10bはシート状粘着性接続部材21を介して突き合わされ、それによりそれらホーリーファイバが光学的に接続された接続構造になっている。なお、2本のホーリーファイバ10a、10bは、先端より数十mmの部分の被覆が除去され、そして先端がカットされている。上記の場合、2つのホーリーファイバの一方を、ホーリーファイバ以外の他の光ファイバに変えて光学接続構造を形成することもできる。なお、以下においても同様である。
ホーリーファイバの端面同士、またはホーリーファイバと他の光伝送媒体の端面もしくは光学部品とが光学接続する前のシート状粘着性接続部材の厚みtは、1μm≦t≦150μmの範囲であることが好ましい。粘着性接続部材の厚みが1μmより薄くなると取り扱い性が非常に困難になり、また柔軟性が維持できなくなるためにホーリーファイバの突き当てによりホーリーファイバ、他の光伝送媒体あるいは光学部品の破損を引き起こす可能性が高くなってしまう。逆に150μm以上であると、ホーリーファイバを突き当てることによって粘着性接続部材を変形させた場合であってもホーリーファイバの端面同士、またはホーリーファイバと他の光伝送媒体の端面もしくは光学部品との間隔が開きすぎてしまうために光損失が大きくなってしまう。より好ましくは2.5μm≦t≦100μm、更に好ましくは、5μm≦t≦50μmであり、特に5μm≦t≦30μmである。
また、本発明に用いるシート状粘着性接続部材は、単一の層から構成さ
れる。本発明でいう「単一の層」とは、2層、3層構造のように異種材料が接する界面がシート状粘着性接続部材内には存在しないことを意味し、光の波長オーダで均一に混ざり合った系を排除するものではない。本発明に用いるシート状粘着性接続部材は、上記のように粘着性を持つ単一の層からなる極めて単純な構造を有している。この単一の層構造のシート状粘着性接続部材を用いることにより、光反射が起きることなく接続することができるので、低損失な接続を行うことが可能である。また、ホーリーファイバの端面にバリがあっても、シート状粘着性接続部材に何等影響を与えることがない。さらに、表面が濡れ性を有することにより、突き合わされる二つのホーリーファイバの端面に容易に貼着させることができ、かつその接着力により、ホーリーファイバとの密着性を保持することができる。同時に屈折率整合性を有しているため、良好な光学接続を行うことが可能である。その上、シート状粘着性接続部材は、表面に濡れ性及び接着力があるために、ホーリーファイバの付き合せ時に過剰な押圧を加える必要がなく、したがって、ホーリーファイバの折れや欠けが起こる恐れはない。更にシート状粘着性接続部材は、粘着材の特性として再剥離性を有するために、複数回の着脱を行っても繰り返し使用することが可能である。
図2は、シート状粘着性接続部材を用いた場合の本発明の光学接続構造の他の一例を示す平面図であり、ホーリーファイバ10aとホーリーファイバ10bの接続端面が、柔軟性を有するシート状粘着性接続部材21を介して突き合わされ、それによりシート状粘着性接続部材21が変形している状態を示している。上記のように、柔軟性を有するシート状粘着性接続部材21は、その膜厚がある程度厚い場合でも、2本のホーリーファイバ間で内部変形させて2本のホーリーファイバを近接させることができる。したがって、シート状粘着性接続部材の膜厚を厚くすることができ、その取り扱いが非常に簡便になる。また、突き合わされる2本のホーリーファイバの端面の角度のずれや形状が変形していても、シート状粘着性接続部材がホーリーファイバの端面に密着しながら変形するため、ホーリーファイバ端部間に空気が入りにくくなり、高精度の研磨技術を用いなくても低損失な光学接続を実現できる。また、シート状粘着性接続部材が持つ接着力により、ホーリーファイバに振動、あるいは熱的な形状変化があっても、ホーリーファイバを安定して接続させることができる。さらにシート状粘着性接続部材は、その表面が柔軟性を有するために、突き合わせた時におけるホーリーファイバ端面の破損がなく、光学接続時の取り扱い性が極めて良好である。さらにまた、シート状粘着性接続部材はその柔軟性により元の状態に復元することができるため、シート状粘着性接続部材を複数回使用して、ホーリーファイバの光学接続構造からの脱着を繰り返すことが可能になる。
図3は、柔軟なシート状粘着性接続部材を用いた場合の本発明の光学接続構造の他の一例を示す平面図である。この図の場合、シート状粘着性接続部材21の両端は、図示されていない他の構成部材により位置が固定されている。この光学接続構造の形成は次のようにして行われる。端部を被覆除去し、カットしたホーリーファイバ10a、10b及びシート状粘着性接続部材21を一定の間隔を置いて設置させておき、一方のホーリーファイバ10aを、その端面がシート状粘着性接続部材に密着するまで移動させ、さらにシート状粘着性接続部材を変形させながら他方のホーリーファイバ10bに密着するまで移動させる。それによって、ホーリーファイバ10a、10bが機械的に光学接続された光学接続構造が形成される。この場合、シート状粘着性接続部材21が変形し、突き合わせる前のシート状粘着性接続部材の端面の位置に対して、突き合わされたホーリーファイバ端面の位置が異なることになり、シート状粘着性接続部材21は、図3に示すように、その形状が平板から波形形状に変形する。
上記の場合、シート状粘着性接続部材がホーリーファイバの軸方向に伸びながら変形するので、ホーリーファイバに過剰な押圧力がかかりにくくなり、ホーリーファイバの破損を防ぐことができる。また、一方のホーリーファイバを固定しておき、他方のホーリーファイバを、上記のように移動させるため、微妙な精度を要するホーリーファイバの位置合わせが不要となり、実用上、より信頼性のある光学接続構造の形成が可能になる。また、ホーリーファイバの接続を解除した場合は、シート状粘着性接続部材が柔軟性を有しているため、形状も変形前の形状に戻り、再度同じシート状粘着性接続部材を使用することができる。したがって、接続されるホーリーファイバ端面の周辺領域に、一定の間隔または空間が存在すれば、シート状粘着性接続部材が柔軟に伸びながら平面形状から波形形状に変形することが可能となるので、ホーリーファイバの着脱を反復して行うことが可能になる。なお、この場合の変形とは、シート状粘着性接続部材自体が伸びながら変形することを意味するが、図2のような内部に凹むように圧縮されて変形してもよい。
図4は、本発明の光学接続構造における、ホーリーファイバ10とシート状粘着性接続部材21の接続部分をホーリーファイバの軸に対して垂直の方向からみた平面図である。図4において、Dは、シート状粘着性接続部材21と接触するホーリーファイバ10の端面10cの中心11からシート状粘着性接続部材の周縁部22までの距離の最小値であり、Rはホーリーファイバの半径である。シート状粘着性接続部材が上記のように変形するには、Dの値とRの値が、R<D≦60Rの関係を満たすことが望ましい。
図5(a)〜(e)は、種々の形状のシート状粘着性接続部材21に対するDの値を説明する図であり、ホーリーファイバの軸方向から見た平面図である。図5(a)〜(e)中、10aはシート状粘着性接続部材21と接触するホーリーファイバの端面、11はその端面の中心、22はシート状粘着性接続部材21の周縁部を示している。図5(e)のように多心のホーリーファイバを用いた場合は、Dは近接するホーリーファイバの端部の接触位置とホーリーファイバ中心との最短距離を意味する。ただし、後述する支持部材によって支持されている場合や、何らかの固定部材でシート状粘着性接続部材を固定した場合は、Dの値は、支持部材、あるいは固定部材が接触する部分を除いた部分の周縁部とホーリーファイバ中心との最短距離を示す。
図5(a)〜(e)に示すように、シート状粘着性接続部材の周辺に一定の空間を持たせた場合、シート状粘着性接続部材がホーリーファイバを密着させた状態でも、自由度を持ち、柔軟に変形することができる。Dの値が60Rより大きい場合は、ホーリーファイバの突き出しにより、シート状粘着性接続部材の変形量が大きくなり、全体的にたるみやしわが生じ、それによりシート状粘着性接続部材が破れる恐れがあるため、安定的な接続をすることができなくなる。また、ホーリーファイバを取り外したときのシート状粘着性接続部材の復元力も弱くなるため、再使用できなくなる。また、DがRと等しい場合は、ホーリーファイバを突き合わせたときにシート状粘着性接続部材が密着するが、シート状粘着性接続部材を波状に変形させることができない。さらにDがRより小さい場合はホーリーファイバ表面全体にシート状粘着性接続部材が密着しないために、空気に接触し、光損失が増大する。また、Dの範囲は2R≦D≦30Rとするのがより好ましい。
本発明において、シート状粘着性接続部材を固定するための手段は、特に限定されるものではないが、図1ないし図3に示す光学接続構造の場合、シート状粘着性接続部材は常に固定された状態で使用されることが好ましく、例えば、以下に示すような支持部材を用いるのが好ましい。図6は、本発明の光学接続構造に用いるシート状の粘着性接続部材の周縁部が種々の支持部材によって支持された状態を示す斜視図(図6(a)〜(d)および(g))および平面図(図6(e)および(f))である。支持部材31はシート状粘着性接続部材21を把持でき、かつ少なくともその両端を固定できればよく、その形状は図6(a)のように両端を把持した簡易的な形状であったり、図6(b)のような3方向を固定したコの字形状であったりしてもかまわないが、上下左右方向を安定して把持できる図6(c)〜(g)のような窓型形状であることがより好ましい。また、図6(e)、図6(f)のように支持部材を保持しやすいように保持部311を設けてもよい。このような保持部を有する支持部材の場合は、後述する割スリーブを用いた本発明の光学接続構造において、保持部を把持しながら、支持部材を割スリーブに挿入し、中央近傍に設置することも可能である。
さらに、支持部材を構成する部材の個数についても限定せず、安定化するために図6(g)のように二つの支持部材31a、31bによりシート状粘着性接続部材を挟み込んだ構造であっても構わない。なお、支持部材のサイズについては特に限定せず、使用環境および仕様に応じて適宜選択して用いればよい。また、支持部材の材料に関しても、金属類、プラスチック材料、ゴム材料など適宜選択して用いればよい。支持部材でシート状粘着性接続部材を固定することによって、シート状粘着性接続部材が柔軟に変形することができる。また、シート状粘着性接続部材を枠状の支持部材によって固定した場合は、設置作業においてシート状粘着性接続部材に接触することなく取り扱うことが可能となるため、シート状粘着性接続部材表面の汚染や塵などの付着を防止することができる。したがって、シート状粘着性接続部材の交換も容易に行うことができる。
図7は、位置合わせ部材として、接続用整列部材を用いた本発明の光学接続構造の一例を示す側断面図である。その構成は二つのホーリーファイバ10a、10b、接続用整列部材40、支持部材31により支持されたシート状粘着性接続部材21からなる。接続用整列部材40は、中央に溝401を有し、溝401を挟んだ両側にホーリーファイバ素線またはホーリーファイバ心線を挿入するための一対の貫通孔402a、402bを有している。図7に示す光学接続構造は、貫通孔に対して垂直になるようにシート状粘着性接続部材21を前記溝401に挿入し、次いで、前記接続用整列部材40の貫通孔402a、402bに、先端を被覆除去しカットしたホーリーファイバ心線10a、10bを挿入し、各ホーリーファイバの端面をシート状粘着性接続部材21に押し当てることにより、形成することができる。この場合、接続用整列部材を用いることにより、ホーリーファイバ同士の位置合わせを容易に行うことができる。また、接続用整列部材の溝にシート状粘着性接続部材を挿入することにより、シート状粘着性接続部材を接続用整列部材内に収納することができ、取り扱い性と埃・塵の付着防止効果を向上させることができる。
前記接続用整列部材によるホーリーファイバの位置合わせ手段および方法は、ホーリーファイバ端面が同軸上で位置合わせされればよく、特に限定されない。図7のように貫通孔を用いてホーリーファイバを挿入したり、あるいはV溝などの整列溝の上にホーリーファイバを載置してもよい。また、接続用整列部材のサイズは、特に限定されるものではなく、ホーリーファイバの種類または本数によって適宜選択すればよく、その形状も特に限定されるものではない。例えば、半円柱状、直方体状等の形状が挙げられる。さらに貫通孔の構造及び形状も特に限定されるものではなく、V溝基板を用いて、例えばガラスなどの平板を上から押さえ込み、その囲まれた溝を貫通孔としてもよく、この場合、ホーリーファイバの載置を上部から行うことが可能となる。また、例えばMTコネクタフェルールなどの既存の部材も、前記接続用整列部材として用いてもよい。さらに接続用整列部材を構成する材料も特に限定されるものではないが、例えばポリアセタール樹脂のような摩擦係数が小さい材料や熱変形しにくいなどの機械特性が良好な材料、ステンレス鋼、三フッ化エチレン樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂などの腐食しない材料、または化学物質や溶剤に対して反応性が小さい材料であることが好ましい。
また前記接続用整列部材は多数の部材からなっていてもよく、例えば粘着性接続部材を挿入する溝を有する部材と、貫通孔を有する部材とを組み合わせた構造であってもかまわない。また、貫通孔を有する二つの整列部材にガイドピン孔などを設け、ガイドピンを挿入することによって、これらの整列部材同士を正確に位置合わせできるようにしてもかまわない。さらに、貫通孔先端をホーリーファイバの載置をしやすくするためにコーン状にするなどの加工を施してもよい。前記接続用整列部材に設けられた粘着性接続部材用の溝は、該シート状粘着性接続部材を挿入し、固定できればよく、その形状や位置、数については特に限定されない。
図8は、ホーリーファイバと光学部品とを接続した本発明の光学接続構造の一例を示す平面図である。この図の場合、光学接続構造は、シート状粘着性接続部材21とホーリーファイバ10及び光学レンズ19を一定の間隔で設置し、ホーリーファイバ10の端面がシート状粘着性接続部材21に密着するまで移動させた後、さらにシート状粘着性接続部材21が変形して光学レンズ19に密着するまでホーリーファイバ10を移動させることによって形成することができる。図8に示すように中央部より外周部に向けて段階的にあるいは連続的に厚みが薄くなるような凸形状の光学部品であっても、本発明によれば容易に光学接続を行なうことができる。また、上記方法によれば、光学部品を固定した状態で安定な接続を保持することができる。なお、粘着性接続部材は、少なくともホーリーファイバのコア部だけが光学レンズに密着するようにすればよい。したがって、粘着性接続部材を容易に光学レンズから剥がすことが可能であり、光学レンズが汚染されることを防止することも可能である。
次に、シート状粘着性接続部材を用いてホーリーファイバの端面処理を行い、端面のみに粘着性接続部材を設けた光学接続構造について説明する。図9ないし図17はその場合に関するものである。
図9は、シート状粘着性接続部材を用いて作製された本発明の光学接続構造の他の基本的な一例を示す平面図である。すなわち、2本のホーリーファイバ10aと10bが粘着性接続部材20を介して付き合わされており、それによってホーリーファイバが光学的に接続された光学接続構造が形成されている。なお、二つのホーリーファイバは先端より数10mmを被覆除去し、先端がカットされている。この図の場合、シート状粘着性接続部材は、後述の図10および図11に示す端面処理法によってホーリーファイバの端面のみに設けられている。
上記の場合、粘着性接続部材は突き合わされたホーリーファイバの端部にのみ設けられるため、ホーリーファイバの径とほぼ同じサイズとなり、粘着性接続部材の占有範囲は極めて小さくすることが可能であり、非常にシンプルな構造に設計できる。また、周囲のゴミや塵などと接触することも無いため、汚染されることもなく、流れ出ることもないため、周囲を汚染することもない。
図10および図11は、図9の光学接続構造を形成するための本発明のホーリーファイバの端面処理方法の一例の工程図であり、シート状粘着性接続部材を端面のみに貼着する基本的な例を示すものである。図10において、端部を被覆除去し、カットしたホーリーファイバ10の側方にシート状粘着性接続部材21が設置されている。シート状粘着性接続部材の両端は、図示されていない他の適宜の部材により位置が固定されている。まず、ホーリーファイバ10の端面がシート状粘着性接続部材21に接触するまで、ホーリーファイバをシート状粘着性接続部材に対して相対的に移動させる。次にホーリーファイバを、さらに軸方向に移動させることにより、シート状粘着性接続部材の一部がホーリーファイバの端面に貼着した状態で切り離され、ホーリーファイバ端面に粘着性接続部材20を設けることができる。
また、図11においては、ホーリーファイバ10の端部がシート状粘着性接続部材21に接触するまで、ホーリーファイバをシート状粘着性接続部材に対して相対的に移動させる。その後、ホーリーファイバを逆方向に移動させることにより、粘着性接続部材の粘着性を利用し、シート状粘着性接続部材の一部がホーリーファイバの端面に貼着した状態で切り離され、ホーリーファイバ端面に粘着性接続部材20を設けることができる。この方法によれば、図10に示す方法よりもホーリーファイバの移動範囲を小さくすることができるため、作製スペースをさらに省スペース化できるという利点がある。
図12は、本発明の光学接続構造を作製する好ましい一例を説明する工程図であって、接続用整列部材を用いて光学接続構造を形成する場合を示している。すなわち、上記図10および図11に示すようにして、先端を被覆除去し、カットして、端面に粘着性接続部材20を貼着したホーリーファイバ10aを、貫通孔を有する接続用整列部材41の貫通孔411に挿入する(図12(a))。次に対向側の貫通孔より先端を被覆除去し、カットしたホーリーファイバ10bを挿入し、そのホーリーファイバの端面を粘着性接続部材に押し当てることにより、光学的な接続を行う(図12b))。本発明において、粘着性接続部材は、接続に必要な最小限の範囲でホーリーファイバ端面を覆っているので、狭い貫通孔を有する整列部材内であっても使用できる。また、粘着性接続部材を保持するための特別な部材は必要とされないため、ホーリーファイバの軸方向の移動を自由に行うことができる。したがって、光学部品の実装の際には、接続状態を維持したまま自由にホーリーファイバの位置を調節することができる。また、接続用整列部材を用いることにより粘着性接続部材を接続用整列部材内に収納できるため、取り扱い性と埃・塵の付着防止効果を向上させることができる。
図13は、本発明の光学接続構造を作製するための、ホーリーファイバの端面処理方法の一例の工程図であって、端面処理のためにシート状粘着性接続部材を支持する端面処理用部材を使用した場合を示している。図において、端面処理用部材61は1つの貫通孔611を有しており、貫通孔はホーリーファイバ心線またはホーリーファイバ素線が挿入できる。端面処理用部材の片面には貫通孔を覆うようにシート状接着性接続部材21が貼りけられている。先端を被覆除去し、カットしたホーリーファイバ10を貫通孔611に挿入し(図13(a))、シート状接着性接続部材とホーリーファイバ10の端面が接触するまで移動させ(図13(b))、さらにホーリーファイバを移動させて貫通孔を貫通することにより、シート状粘着性接続部材の一部がホーリーファイバの端面に貼着した状態で切り離され、ホーリーファイバ端面に粘着性接続部材20を貼着することができる。(図13(c))。この図に示す場合、シート状粘着性接続部材21を支持する端面処理用部材61を設けることにより、シート状粘着性接続部材の切り離しをホーリーファイバの形状に合わせて行うことができるため、良好な歩留まりで処理することができる。また、一定の角度を有しているホーリーファイバの端面であっても、確実に粘着性接続部材を付着させることができる。
図14は、本発明の光学接続構造を作製するための、ホーリーファイバの端面処理方法の一例の工程図であって、シート状粘着性接続部材を支持する端面処理用部材を使用した場合を示している。また、図15は図14のA−A線の断面図である。これらの図の場合、端面処理用部材62は、ホーリーファイバを案内するV字状整列溝621を有する下部基板622の上に、ガラスなどの上部平板623を載置した構造を有しており、位置合わせ部材として用いることもできる。そして、整列溝621と上部平板623とによって貫通孔が形成されている。端面処理用部材の一端には、シート状粘着性接続部材21が貼着固定されている(図14(a))。このような端面処理用部材を用いる場合、ホーリーファイバ10を整列溝に載置した後、上部平板623を下部基板622の上に載せることも可能である(図14(a))。そして整列溝に載置したホーリーファイバ10は、整列溝に沿って軸方向に移動させることにより、その端面をシート状粘着性接続部材21に接触させ(図14(b))、さらに移動させて、その端面に粘着性接続部材20を貼着することができる(図14(c))。また、貫通孔を貫通した後、上部平板623を外すことにより、粘着性接続部材を設けたホーリーファイバ10を上方より容易に取り出すことができる(図14(d))。
本発明において、図14に示されるようなシート状粘着性接続部材を支持する端面処理用部材を用いて端面処理した場合、光学接続構造を形成する際のホーリーファイバ同士またはホーリーファイバと他の光ファイバの位置合わせ方法は、ホーリーファイバ端面またはホーリーファイバと他の光ファイバの端面が同軸上で位置合わせされていればよく、特に限定されるものではない。また、上記端面処理用部材のサイズや形状も特に限定されるものではなく、前記図7において述べた接続用整列部材と同様の材料を用いて形成される。
本発明における光学接続構造は、メカニカルスプライス方式の光学接続部材に適用することができる。図16はその場合の本発明における光学接続構造を示す。この接続構造は、ホーリーファイバの位置合わせを行うためのV字状の整列溝431が形成された整列部材43に、粘着性接続部材20を挟んだホーリーファイバ10a、10bが対向して載置されており、その上部から押え部材81がホーリーファイバを押さえて固定している。クランプばね等によって、これら整列部材と押え部材とを上下から挟持して固定する構造としてもよい。
また、本発明のメカニカルスプライス方式の光学接続構造において、シート状の粘着性接続部材に限らず、自由に変形する粘着性接続部材を用いて光学接続構造を形成しても構わない。なお、上記の光学接続構造は単心用のものであるが、多心であってもよく、この場合は、V字状の整列溝が多列に形成されており、各ホーリーファイバ心線がV字状の整列溝にそれぞれ挿入されるようになっている。
図17は、本発明の光学接続構造を作製するための、光学接続方法の一例の工程図であって、シート状粘着性接続部材を支持する接続用整列部材を使用した場合を示している。図において、接続用整列部材40は、中央付近にシート状粘着性接続部材を支持する深溝403を有し、また、その深溝を挟んだ両側には、同軸の一対の貫通孔402a、402bを有し、ホーリーファイバの整列機能を有すると共に、シート状粘着性接続部材を支持する機能も同時に備えている(図17(a))。まずシート状粘着性接続部材21を貫通孔に対して垂直になるように深溝403に挿入する(図17(b))。次に被覆除去し、カットしたホーリーファイバ10aを貫通孔402aに挿入し、貫通孔内でホーリーファイバの端面をシート材に接触させ、更にホーリーファイバを移動させて、他方の貫通孔402bに挿入させる。これによって、シート状粘着性接続部材の一部が切り離され、ホーリーファイバの端部に粘着性接続部材20が貼着する(図17(c))。次に、もう片側の貫通孔より他のホーリーファイバ10bを挿入し、粘着性接続部材に密着するまで移動させる(図17(d))。この図に示す場合、ホーリーファイバの接続点の位置は自由に設定できるため、取り扱い性と作業性が格段に向上する。
本発明において、シート状粘着性接続部材は、アダプタに装着されていてもよく、また、支持部材に支持されて、割スリーブ内に装着されていてもよい。図18ないし図23はそれらの場合を例示するものである。
図18は、ホーリーファイバを整列して把持するMTフェルールを備えたMPOコネクタプラグ71a、71bがアダプタ50を介して接続された状態を示す図である。アダプタとしては、例えば、図19および図20に示すものを用いることができる。
図19の場合、アダプタ内のMTフェルールが突合する中心近傍に、適当な部材により上下方向で把持されているシート状粘着性接続部材21が配置されている。すなわち、二つに分離されたMPOアダプタの一方511にシート状粘着性接続部材21を配置し、他の一方512を捩子等により結合することによって内部に粘着性接続部材を配置したアダプタが用意される。このように、予めアダプタ内にシート状粘着材からなる接続部材を配置させると、接続部材に周囲環境からの汚染や埃などの付着が起こることがなく、またフェルール端面に接続部材を載置する必要もないため作業性も向上するので好ましい。
図20の場合、MPOアダプタ51は、MTフェルールが突合する中心近傍に、上部が開放した溝513を有している。この溝に、前記図6(c)のような上下方向を把持されているシート状粘着性接続部材を挿入する。このようにアダプタ内に支持部材により支持された粘着接続部材を装着する機構を有していると、シート状粘着性接続部材を支持している支持部材を交換することが簡単であり、作業性が向上する。また、光学接続には一つのアダプタを複数回使用することができ、経済的である。
図21は、本発明をFC型光コネクタに適用するアダプタの側断面図である。図21において、アダプタ52には、割スリーブ49が装着されており、割スリーブは中心近傍に、シート状粘着性接続部材21が配置されている。粘着性接続部材としては、割スリーブをアダプタに装着する前に、割スリーブのスリット部分より硬化可能な粘着材を流し込み、硬化させて形成した膜状のものが用いられる。このように予めアダプタ内の割スリーブ内にシート状粘着性接続部材が具備されていると、接続部材を確実にフェルール端面に載置させることができ、作業性も向上する。
シート状粘着性接続部材を固定するための手段は、上記のように割スリーブ内に硬化によって固定させるなど、特に限定しないが、接続部材が常に固定された状態で使用されるのが好ましく、例えば、以下に示すような支持部材を用いてもよい。
図22(a)は、本発明におけるシート状粘着性接続部材が支持部材に支持された状態を示す図であって、支持部材31は、フェルールと同じ断面形状を有する円形であり、シート状粘着性接続部材21の外周を把持している。図22(b)は、図22(a)に示す支持部材によって支持されたシート状粘着性接続部材が割スリーブ内に装着される状態を説明する斜視図である。前記支持部材31により支持されたシート状粘着性接続部材21を割スリーブ49に対して垂直に載置し、これを割スリーブの内径と同じ径の円筒形押圧部材91により、割スリーブ内に押し込んで、中央付近に載置する。上記のようにシート状粘着性接続部材を支持部材により支持させることにより、フェルールに容易に取り付けることができる。また、シート状粘着性接続部材の交換は、フェルールを取り出した後に支持部材を押圧部材91により押し込むことによって、割スリーブ内から容易に取り出すことができるので、割スリーブやアダプタをそのまま再使用することが可能である。
図23は、上記の割スリーブを用いてフェールを突き合わせた場合を説明する断面図である。図23に示すように、支持部材31によって支持されたシート状粘着性接続部材21が装着された割スリーブ49に、ホーリーファイバ10a、10bを固定した一対のフェルール75a、75bを挿入する。これらのフェルールは、その先端形状が凸型形状になっており、そのため、光学接続時には、その突き合わされたフェルール先端の凸部と凸部との間に隙間が生じる。支持部材31は、シート状粘着性接続部材21とフェルール端面との接触を妨害することのないように、生じたフェルール間の隙間に位置することになり、それによって光学接続構造が形成される。
次に、粘着性接続部材がシート状ではなく、自由に変形する材料よりなる場合について説明する。図24ないし図29はその場合を例示するものである。
図24は、自由に変形する粘着性接続部材を用いて光学接続構造を形成する一例の工程図である。図24(a)に示すように、一対のホーリーファイバ10a、10bと、逆三角形をしたV字状の整列溝421を有する整列部材42と、支持部材34とを用意する。支持部材34は、円柱状であり、その下部外周部(外周の一部)には、屈折率整合性を有し、かつ自由に変形する固形の粘着性接続部材25が塗布により取り付けられている。また、ホーリーファイバ10a、10bは、端部の被覆が除去され、カットされた端面を有している。次に、図24(b)に示すように、一対のホーリーファイバ10a、10bを整列部材42のV字状の整列溝421内に上方より載置する。その場合、ホーリーファイバ間に適当な間隔が存在するように載置する。次に、図24(c)に示すように、支持部材34を整列部材42上に、支持部材がホーリーファイバ10aとホーリーファイバ10bとの間に位置するように載置し、これを図示しない粘着材で仮固定する。それにより、支持部材34の下部外周部に塗布された粘着性接続部材25は、V字状の整列溝421の内部に垂れ下がって存在するようになる。次いで、図24(d)に示すように、2本のホーリーファイバ10a、10bを移動させて支持部材34の下方で突き合わせる。それにより、ホーリーファイバ10a、10bの先端が粘着性接続部材25に接触し、粘着性接続部材が変形してホーリーファイバ10a、10b間に介在した本発明の光学接続構造が形成される。なお、図24(e)に示すように、ホーリーファイバ10a、10bは上部より板状の押え部材81a、81b等によって固定するのが好ましい。
上記の場合、粘着性接続部材25が支持部材34に支持されているので、作業者が直接、粘着性接続部材25に接触することなくホーリーファイバ10a,10bを取り扱うことが可能となる。また、一定量の粘着性接続部材25が支持部材34の下部外周部に備えられているために、ホーリーファイバ10a,10bの接続端面のみに接続部材25を取り付けることができ、接続部周囲に汚染や埃等の付着の影響を与えることがない。またV字状整列溝421上で位置あわせをすることができるため、ホーリーファイバ10a,10bの光軸にずれを起こすことなく光学接続を行うことができる。
上記の場合、整列部材42には、図25に示すように、整列溝421と交差する方向に、整列溝421の深さよりも浅いV溝422を有していてもよい。この整列部材を使用する場合には、V溝422上に、粘着性接続部材が支持された支持部材34を載置することができ、それにより、支持部材34の位置を簡単に固定することができる。
自由に変形する粘着性接続部材を支持するための支持部材は、その材質および形状については特に限定されるものではない。例えば、図26(a)〜(f)に示すような形状の支持部材34を用いることができる。すなわち、棒状のもの(図26(a))、一つの突起物341を設けたL字形状やT字形状のもの(図26(b)、図26(c))、二つの突起部341a、341bを設けたもの(図26(d)〜図26(f))等、種々の形状のものが使用できる。また、その断面形状は、円形、楕円形、または三角形、四角形などの多角形であってもよい。材質としては、金属類、ガラス類、プラスチック類、ゴム材料など、適宜選択して用いればよい。なお、図26(f)のように上方に保持部342a、342bを設けたものは、支持部材を把持しやすくし、装着するときの作業効率が向上する。なお、上記突起部は、支持部材を整列部材に載置する際に、整列部材に設けた孔に嵌合するものであるのが好ましく、支持部材を安定化させるように作用する。
図27は、図26(e)に示す支持部材を用いて光接続構造を形成する場合を説明する図である。整列部材42には、V字状の整列溝421およびその両側に一対の孔423a、423bが設けられており、粘着性接続部材25を保持した支持部材34の突起部341a、341bが、この孔423a、423bに挿入されるように構成されている。この構成の場合、各突起部341a、341bを各孔423a、423bにそれぞれ挿入することにより、支持部材34を整列溝421上に載置して、簡単に支持部材34と整列部材42の位置合わせをすることができ、また光学接続時には支持部材34の位置を安定させることができる。
また、粘着性接続部材を支持部材に設ける位置および設ける方法には、何等の限定はなく、粘着性接続部材の性状等に応じて適宜選択して用いればよい。例えば、粘着性接続部材を設ける位置については、図28(a)、(d)のように支持部材34の外周部全面に取り付けたものや、図28(b)、(c)、(e)のように支持部材34の下部外周部に取り付けたものなど、整列溝の位置、サイズに合わせて取り付ければよい。
支持部材に粘着性接続部材を設ける方法については、例えば、液状の粘着性接続部材をスプレーや刷毛などで塗布して固化する方法、粘着性接続部材をフィルム化し、支持部材の外周に巻きつけたり(図28(d))、外周の一部に貼着する方法(図28(e))などが採用できる。
本発明の光学接続構造においては、支持部材34の直下においてホーリーファイバ10a、10bが接続されたものである必要はない。例えば、図29に示すように、ホーリーファイバの端面が支持部材が載置された位置とは異なる位置で接続されていても構わない。図29に示す場合、ホーリーファイバ10a、10bを整列部材42の整列溝421に配置し(図29(a))左側のホーリーファイバ10aを右方向に移動させて、その端面を支持部材34に設けた変形可能な粘着性接続部材25に接触させ、さらにホーリーファイバ10aを右方向に移動させて左側のホーリーファイバ10bの端面に突き当てればよい(図29(b))。それにより、ホーリーファイバ10aと10bの間に粘着性接続部材25が密着した状態で介在する本発明の光学接続構造が形成される。なお、この場合、図29(c)に示すように、押え部材81で支持部材34を下方向に押さえ込むことによってホーリーファイバ10aの固定も行うこともできる。
本発明において、上記整列部材42のサイズは、特に限定されるものではなく、ホーリーファイバの種類、または本数によって選択すればよく、その形状も特に限定されるものではない。また整列溝421の本数も、ホーリーファイバの本数により選択すればよく、ホーリーファイバが複数本であっても、整列溝421の間隔は仕様により適宜選択すればよい。さらに整列溝421の断面形状も特に限定されるものではなく、V字形状の他に、楕円形状、円形状、矩形形状などであっても構わない。V溝形状、矩形形状のように、ホーリーファイバ端面近傍に整列溝空間が存在すると、粘着性接続部材25が変形して接続される場合に、はみ出した材料がその整列溝空間に広がるため、よりホーリーファイバ間の距離が縮まり、光損失も小さくなる。また、粘着性接続部材が、ホーリーファイバ端面全面に密着するために、ホーリーファイバの光学接続を安定させることができる。特にV字状の整列溝は、ホーリーファイバを載置しやすく、安定化させやすいので、最も適した構造である。また、整列部材の材料に関しても特に限定するものではなく、前記図7の整列部材に関して述べたと同様のものが使用できる。
本発明において、粘着性接続部材の粘着保持距離は10μm以上であることが好ましいが、粘着性接続部材の粘着保持距離は、23±1℃、湿度45%の条件下で次のようにして測定した値である。
図30は粘着保持距離の測定方法を説明するための説明図であり、図31は、粘着性接続部材を貼着した状態のMTフェルールの斜視図であり、図32は図30のホーリーファイバの接続部分の拡大図である。図30に示すように、MTフェルール75a(白山製作所製、8心、材質PPS)の端面に、厚さ50μmの粘着層を設けた厚さ100μmのプラスチックフィルム91(91a、91b)(サイズ0.5mm×7mm)を貫通孔751a、751bの上下にそれぞれ貼り付け、その二つのフィルムの中央を繋ぐようにシート状粘着性接続部材21(サイズ2mm×3mm×厚さ25μm)を貼り付けた(図31)。そしてMTフェルール75bをMTフェルール75aの端面に向き合わせて配置し、ガイドピンを介して位置合わせし、MTフェルール75aとMTフェルール75bの端面間隔を1mmにして固定した(図30(a))。
次に、フェルール75aの貫通孔に、先端の被覆を除去し、クリーブしたホーリーファイバ10a(クラッド径125μm、シングルモードファイバ、古河電工製)を挿入し、ホーリーファイバの端面を粘着性接続部材に接触させ、(図30(b))さらに、接触した位置から250μm突き出した位置でホーリーファイバ10aを固定した(図30(c))。
もう一方のMTフェルール75bの貫通孔に同種のホーリーファイバ10bを挿入し、ホーリーファイバ10bの端面を粘着性接続部材に接触するまで移動させた。この接触位置を原点Gとする。さらに、原点Gとホーリーファイバ10bの端面との間隔が10μmになる位置までホーリーファイバ10bを移動させた(矢印方向)後、ホーリーファイバ10bをその状態で2秒間保持した(図30(d)32図(a))。
その後、ホーリーファイバ10bを矢印方向に10μm/secの速度で徐々に戻し(図30(e))コアから粘着性接続部材が剥れるまでホーリーファイバ10bを移動させた。そして、コアから粘着性接続部材が剥れた位置と原点Gとの間の距離を計測し、この距離Hを粘着保持距離とした。(32図(b))
以下、本発明の光学接続構造およびそれを形成するための光学接続方法を実施例によって説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
シート状粘着性接続部材の作製例1
n−ブチルアクリレート/メチルアクリレート/アクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体(配合比=82/15/2.7/0.3)からなるアクリル系樹脂の30%酢酸エチル溶液100部に、コロネートL(日本ポリウレタン工業社製、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネートアダクト)1.0部を配合して混合した。得られたアクリル系粘着材塗布液を、離型材を塗布したプラスチックフィルムの一面に、乾燥後の膜厚が100μmになるように塗工してアクリル系粘着材層を製膜した。使用に際して、プラスチックフィルムより剥離した(シート状粘着性接続部材(1))。なお、このときにアクリル系粘着材について、分光光度計にて1300〜1320nmの波長領域における光透過率を測定したところ、93.5%であった。また、アクリル系粘着材の屈折率をアツベ屈折率計で測定したところ、1.465であった。
シート状粘着性接続部材の作製例2
SD4590/BY24−741/SRX212/トルエン(=100/1.0/0.9/50(重量部))からなる付加型シリコーン系粘着材塗布液(いずれも東レ・ダウコーニング社製)(SD4590を主剤とし、BY24−741及びSRX212を硬化剤とする付加型シリコーン系粘着材である。)を用意した。この付加型シリコーン系粘着材を、離型材を塗布した厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの一面に、乾燥後の膜厚が50μmになるように塗工して付加型シリコーン粘着材層を製膜した。使用に際して、ポリエチレンテレフタレートフィルムより剥離した(シート状粘着性接続部材(2))。
図33は、ホーリーファイバとロッドレンズを接続する工程を示す図である。ホーリーファイバ素線10をガラス基板80上の整列部材43のV字状の整列溝に設置した。一方、ロッドレンズ17(mflends社製 外径2mmφ)を2.1mmφの貫通孔441を有するロッドレンズ用整列部材44(サイズ5mm×5mm×10mm)に貫通させ、ロッドレンズ端面をロッドレンズ用整列部材端面から適当な距離に位置させて接着剤で固定し、ロッドレンズがV字状の整列溝と位置合わせされた状態にし、さらにガラス基板80のスリット801から0.05mmの位置に整列部材43及びロッドレンズ用整列部材44をガラス基板表面に接着剤で固定した。その後、シート状粘着性接続部材21をスリットに挿入して設置した(図33(a))。次に、ホーリーファイバをV字状の整列溝に這わせる様に移動させて、ホーリーファイバの端面をシート状粘着性接続部材に突き当て(図33(b))、さらに移動させてシート状粘着性接続部材を変形させることにより、該部材の反対側をロッドレンズに密着させた。その後、ホーリーファイバ10を平面板85と整列部材43で挟みこみ、さらに光ファイバ固定ジグ94でそれらを挟み込み固定した(図33(c))。上記のように、ホーリーファイバとレンズのようにサイズの異なる光伝送媒体間の接続であっても、ホーリーファイバを押し当てて粘着性接続部材を変形させることによって、レンズとシート状粘着性接続部材は最小限の面積で密着するので、両者の取り外し作業時には簡単に剥がすことが可能であった。
図34に示すようにしてホーリーファイバの端面処理を行なった。すなわち、光学部材のシート状粘着性接続部材21として、屈折率1.46に調節したアクリル系粘着材をシート化し、厚み25μm、サイズ8mm×16mmのシートを用いた。これをシートと同等のサイズのU字型の支持部材31にしわがないように貼り付けた(図34(a))。次に、1本のホーリーファイバ10(日立電線製、BBG−HF)のホーリーファイバ素線を剥き出しにし、端部から10mmのところでホーリーファイバ素線をカットした。次に、支持部材に貼り付けたシート材をホーリーファイバ素線の端面に密着させて配置した(図34(b))。そして、ホーリーファイバ端面に接触して密着するシート状粘着性接続部材を非接触部分から切り離されるまでホーリーファイバ10を移動させた(図34(c))。次いで、端面に粘着性接続部材20が貼着したホーリーファイバを上方に移動し、ホーリーファイバをシートを支持する支持部材31より取り外した(図34(d))。この場合、ホーリーファイバに接する面における粘着性接続部材の周辺部は、コアの中心から50μm〜65μm程度であった。
この粘着性接続部材20を具備したホーリーファイバ10aを図35に示すような整列部材45を用いて光学接続した。すなわち、幅が250μm、高さ250μmのV字状整列溝451を中央に有する下部基板452(10mm×40mm×10mm)のV字状整列溝内に、先端を被覆除去し、カットしたホーリーファイバ10aを載置し、他方、同様なホーリーファイバ10bを対向するように載置した。二つのホーリーファイバ10a及び10bをV字状整列溝に沿わせて、粘着性接続部材20に接触するまで近づけて密着させた。この状態で、上方からガラス製の上部平板453をV字状整列溝を有する下部基板452に載せて固定した。
以上のようにして、二つのホーリーファイバをV字状整列溝内にて周囲の汚染が起きることなく簡単に接続させることができた。また、粘着性接続部材の柔軟性によりホーリーファイバの端面周辺の自由度が増すためにホーリーファイバに過剰な押圧力がかからなくなり、その結果、ホーリーファイバの破損が起こることなく、極めて良好な取り扱い性で光学接続を行うことができた。また、粘着性接続部材の粘着性によりホーリーファイバ端面が密着するために接続損失が0.3dBと小さかった。
また、図34に示すホーリーファイバの端面処理方法は、ホーリーファイバを移動させるだけで、簡単に支持部材に固定した接続部材をホーリーファイバ端面に貼着させることができ、取り扱い性が良好であった。
図36に示すようにしてホーリーファイバの光学接続を行った。接続用整列部材46(サイズ10mm×20mm×40mm)は、中央に幅0.25mmの深溝461と一対の貫通孔462a、462bを有していた。一方、上記のようにして得られたシート状粘着性接続部材(1)21を、中央に空洞を有する透明のプラスチック樹脂の二つの支持部材31a、31b(2mm角厚み0.1mm)で挟み込み、シート状粘着性接続部材を内包したカートリッジを作製した。このカートリッジを、図36(a)に示すように、接続用整列部材の深溝461に装着した。先端25mmを被覆除去し、カットしたホーリーファイバ10a、10bを貫通孔にそれぞれ挿入し、一方のホーリーファイバ10aをカートリッジに内包されたシート状粘着性接続部材に接触させ(b)、更にゆっくり押し込むことにより、粘着性接続部材20がホーリーファイバの端面に貼着されるようにした(c)。このホーリーファイバを適当な位置まで移動させ、接続用整列部材に接着剤で固定した。次に対向するもう一方のホーリーファイバ10bを移動し、粘着性接続部材に密着させた(d)。その後、このホーリーファイバを接続用整列部材に接着剤で固定した。
以上のようにして、接続用整列部材内で、粘着性接続部材のシート材を内包し、かつシート状粘着性接続部材からその一部を切り離し、そのまま光学接続することにより、粘着性接続部材の貼着からホーリーファイバの接続までを一つの部材によって行うことができた。その結果、構造的に安定した光学接続が可能となり、光学接続構造の作製後に、粘着性接続部材にゴミや塵の付着を防止することができ、生産効率が向上した。
図37は、単心ホーリーファイバを接続する場合の本発明の光学接続構造(光コネクタ)の一例を説明するための図であって、図37(a)は光学接続構造の構成要素を示す図、図37(b)は接続した状態を示す図である。先端を被覆除去し、クリーブしたホーリーファイバ10をFCコネクタプラグ72に設けたFCコネクタのフェルール76の貫通孔761に挿入し、フェルール端面762とホーリーファイバ端部がほぼ一致するように位置を調整し、貫通孔内に接着剤としてエポキシ樹脂(Epoxy Technology Inc.製 エポテック353)を流し込んで熱硬化させることにより、ホーリーファイバを固定した。次にフェルール端面に、膜厚25μmのアクリル系粘着樹脂を用いたシート状粘着性接続部材21を空気が入らないように密着させて載置し、これをフェルール径に対応した径の割スリーブ49内に挿入し、反対側から相対するフェルールを突き合せることによってフェルール同士を接続させて、本発明の光学接続構造を形成した(図37(b))。
図38は、多心ホーリーファイバを接続する場合の本発明の光学接続構造(光コネクタ)の一例を説明する図であって、図38(a)は光学接続構造の構成要素を示す図、図38(b)は接続した状態を示す図である。また図39(a)〜(c)は、図38の光コネクタの接続工程を示す説明図である。なお、本図では4本のホーリーファイバ素線を紫外線硬化型樹脂によりテープ化したホーリーファイバテープ心線を用いた場合を示しているが、ホーリーファイバ本数はこれに限定されるものではない。
先ず、ホーリーファイバテープ心線15a、15bの先端の被覆を除去し、クリ−ブした各4本のホーリーファイバ101a〜104a、101b〜104bを、各MTフェルール75a、75bの貫通孔にそれぞれ挿入し、フェルール端面753とホーリーファイバ端部がほぼ一致するように位置を調整し、接着剤塗布孔752a、752bよりエポキシ樹脂を流し込んで硬化させることにより、ホーリーファイバを固定した(図39(a))。
次に、一方のMTフェルールの二つのガイドピン孔751a、751aにガイドピン47a、47bを挿入し、シート状粘着性接続部材21を、そのMTフェルールの端面753に載置した(図39(b))。次に、そのMTフェルール75aと他方のMTフェルール75bとをガイドピン47a、47bを介して接続し、本発明の光学接続構造を形成した(図38(b)、図39(c))。
上記したように、本発明の光学接続構造は、一枚のシート状粘着性接続部材を用いて複数本のホーリーファイバを一括で接続することが可能であり、いずれのホーリーファイバに対しても良好な光学接続を行うことができる。
なお、本発明の光学接続構造は、通常のコネクタ接続に用いられているホーリーファイバの端面を研磨したフェルールについても適用することが可能である。すなわち、図41で説明すれば、MTフェルール端面753及び各ホーリーファイバの端面を研磨したものを用いて接続を行っても、良好な光学特性を得ることができ、特別な設計や加工を施すことなく、既知のフェルールをそのまま利用することができる。
図40は、本発明をMPO型光コネクタに適用した場合の光学接続構造の構成要素を示す斜視図である。また、図41は、図40のMPO型光コネクタにおける接続状態を説明する図であって、図41(a)は接続前の状態、図41(b)は接続後の状態を示す平面図である。なお本発明は、以下に示すMPO型光コネクタ以外にも既存の多心コネクタであるMT−RJ、MPX、Mini−MT、Mini−MPO等のMTフェルールを含んだアダプタ及びコネクタプラグにも用いることが可能である。
図40および図41において、MPO型光コネクタは、シート状粘着性接続部材21、ホーリーファイバテープ心線15a、15b、ホーリーファイバを整列して把持するMTフェルール75a、75b、およびプッシュプル機構により着脱を行うハウジングからなるMPOコネクタプラグ71a、71bと、一対のMPOコネクタプラグを接続するための接続用アダプタ50により構成されている。
ホーリーファイバの接続は、先ず、シート状粘着性接続部材21を、MTフェルール75aの端面に載置し、MPOコネクタプラグ71aに固定されたMTフェルール75aの端面のガイドピン孔にガイドピン47a、47bを挿入する(図41(a))。次いで、相対するMTフェルール75bのガイドピン孔にガイドピンを挿入させることによりMTフェルール75bと位置合わせを行いながら、前記ハウジングによりMPOコネクタプラグ71a、71bと接続用アダプタ50とを接続する(図41(b))。なお、MTフェルール端面は研磨処理をしなくても構わない。光学接続の際には、アダプタ内部でMTフェルール端面同士が粘着性接続部材を介して密着し、光学接続構造が形成される。
上記のように、本発明の光学接続構造においては、MPOコネクタプラグを用いた場合についても、研磨処理を行わずに低損失な接続が可能となる。また、MPOコネクタプラグは、プッシュプル形式であるので、着脱も簡単である。
上記の場合、アダプタとして、前記図19および図20に示されるようにシート状粘着性接続部材が配置されたものを用いることもできる。
図42(a)〜(d)は本発明によるMTフェルールを使用した光学接続構造(光コネクタ)の場合で、支持部材を具備したシート状粘着性接続部材を使用した時の接続工程を示す説明図であり、図43は、図42に示す接続工程に用いるガイドピン支持部材の正面図である。図42(a)及び図43に示すように、二つのガイドピン47a、47bは、ガイドピン支持部材57により把持されており、そして、シート状粘着性接続部材21の両端が、各ガイドピンの中央近傍に設置され、それによってシート状粘着性接続部材21が二つのガイドピン47a、47bによって支持されている。ガイドピン支持部材57は、図43に示すように二つのガイドピン挿入溝571a、571bを有しており、両側面からガイドピン挿入溝に連通するスリット状孔に突起平板95a、95bが摺動自在に挿入されている。ガイドピンをガイドピン挿入溝内に載置した後に突起平板を押すと、ガイドピン挿入溝内に突起平板が押し込まれ、その溝部を突起平板によって囲むことにより、ガイドピンが把持される。なお、ガイドピン支持部材57は、内部に空洞572を有しているので、ガイドピンを載置すると、その空洞にシート状粘着性接続部材が位置するようになり、ガイドピン支持部材が接続部材に接触することはない。
次いで、このガイドピン支持部材に把持されたガイドピンの両端を、ホーリーファイバ10a、10bを固定した一対のMTフェルール75a、75bのガイドピン挿入孔751a、751bに挿入し、ガイドピン支持部材57に接触するまでMTフェルールを押し込む(図42(b))。これによりガイドピンにより相対するMTフェルール75a、75bが位置合わせされるので、ガイドピン支持部材の突起平板を放すことによってガイドピン支持部材をガイドピンから外し(図42(c))、相対するMTフェルールを突き合わせて接続する(図42(d))。上記のようにして、ガイドピンにシート状粘着性接続部材を支持させることにより、ガイドピンの挿入時にガイドピンの先端でシート状粘着性接続部材を傷つける恐れがなく、また、埃や塵の付着をも防止することが可能になる。
図44(a)〜(c)は、本発明を4心MTフェルールに使用した光コネクタの構成要素及び接続工程を示す斜視図である。図44(a)に示すように、支持部材32は、MTフェルールの外周とほぼ同一形状の枠状の空洞を有する筒状の部材であって、その一端の中央近傍に横幅が1.5mmのシート状粘着性接続部材21が載置されている。また、他端は解放端となっていて、筒状部材の内部が空洞になっており,ホーリーファイバを固定したMTフェルール75aをその空洞に嵌め込むことによって、MTフェルール75aの端面にシート状粘着性接続部材21が載置される(図44(b))。そして、フェルールに嵌め込んだ支持部材をフェルール側面に固定した状態で、相対するMTフェルール75bと突き合わせて、コネクタの光学接続構造を形成する(図44(c))。このように、支持部材をフェルールに嵌め込むことによって、容易に接続部材をMTフェルールに装着することができ、また接続終了後には支持部材をMTフェルールから外すだけでよいので、簡単に脱離することができる。
前記図24に示す光学接続構造を作製するために、断面が一辺0.3mmの正三角形のV字形の整列溝421を有する整列部材42(サイズ5mm×12mm×3mm)、板状の上板2枚81a、81b(サイズ5mm×5mm×3mm)、先端を被覆除去し、カットしたホーリーファイバ心線(径0.25mm)10a,10b、支持部材34に保持された粘着性接続部材25を用意した。支持部材34は、径0.1mm長さ3mmの円柱形状ピンを用い、また粘着性接続部材25は屈折率1.46に調整したウレタンエラストマー系樹脂を用い、ピン外周に膜厚が0.1mm〜0.4mm程度になるように接続部材を塗布して付着させた。
上記各部材を用いて光学接続構造を作製するには、まず、整列溝421にホーリーファイバ10a、10bを載置し、一方のホーリーファイバ10aをホーリーファイバ10bより2mm程度離れた位置に載置した。次に、ホーリーファイバ10a、10b端面に挟まれた整列部材42の整列溝421の上部のほぼ中央に支持部材34を載置した。このとき、図示しないが、支持部材34が容易に浮き上がらないように、上からばねにより支持部材34を軽く押さえた。
その後、ホーリーファイバ10a、10bを内側に移動させ、粘着性接続部材25と接触させ、さらに移動させることでホーリーファイバ10a、10bの端面同士を光学接続した。このとき、ホーリーファイバ10a、10bを押し込むことによって、光軸上の支持部材34に支持された粘着性接続部材25がホーリーファイバ10a、10bの端面に付着し、また、さらに押し込むことで、ホーリーファイバ10a、10b同士が接続された。次いで板状の上板81a、81bを載置した(図24(a)〜(e)参照。)。
本発明の光伝送媒体の接続方法によれば、粘着性接続部材25を備えた支持部材34をV字状の整列溝上に載置することにより、ホーリーファイバ10a,10b端面に必要量の粘着性接続部材を供給することができた。また得られた光学接続構造は上方から粘着性接続部材25を載置することによって形成されるので、基板上での作業時に塗布するなどの煩雑な作業を行うことなく接続することができた。さらに粘着性接続部材25は必要量のみ整列溝421内に供給されるため、周囲の汚染が起きることもなく、粘着性接続部材起因の軸ずれによる光損失も起きなかった。その上、粘着性接続部材25を外す際には、支持部材34を取り外すだけでよく、作業効率が向上した。なお、このときの接続損失は0.3dB 以下であり、光学特性も問題が無かった。
図45に示す光学接続構造を作製するために、実施例9で使用した整列部材42として、整列溝421に対して交差する、一片が0.1mmの正三角形の溝422を有するものを用い、また、押え部材81として、整列部材42の溝422の対応する位置に、一片が0.2mmの正三角形の溝を有したものを一枚用いた以外は、実施例9と同様の部材を用いて光学接続を行った。
上記各部材を用いて光学接続構造を作製するには、まず、図45(a)、(b)に示すように、実施例9と同様に整列溝421にホーリーファイバ10a、10bを載置し、次に整列部材42の溝422に支持部材34を載置した。そして、図45(c)に示すように、上方から押え部材81を支持部材34が溝に収まるように載せてホーリーファイバ10a、10bが浮き上がらないようにした。
その後、図45(d)に示すように、ホーリーファイバ10a、10bを移動させ、粘着性接続部材25と接触させた。そして、ホーリーファイバ10a、10bを押し込むことによって、光軸上の支持部材34に支持された粘着性接続部材25がホーリーファイバ10a、10b端面に付着し、また、図45(e)に示すように、さらに押し込んで、ホーリーファイバ10a、10b同士を粘着性接続部材25を介して光学接続した。同時に支持部材34は上方に移動し、ホーリーファイバ10a、10bの接続を邪魔することがなく、またホーリーファイバ10a、10bの端面を傷つけることもなかった。
この実施例の光伝送媒体の接続構造によれば、整列部材42に整列溝421に交差する溝422を設けたことにより、容易に支持部材34を載置することができ、簡単に位置合わせすることができた。その上、粘着性接続部材25を外す際には、支持部材34を取り外すだけでよく、作業効率が向上した。なお、100回の繰り返し接続を行ったが、ホーリーファイバ10a、10bは傷つくことはなかった。なお、このときの接続損失は0.2dB以下であり、光学特性も問題が無かった。
図27に示す光学接続構造を作製するために、二つの円筒形の突起部(長さ3mm、直径0.15mm)を有するU字形状の支持部材(幅2mm)に保持された接続部材(長さ3mm)を用意した。整列部材には整列溝の両側に二つの孔423a、423b(直径0.15mm、深さ3mm)を有し、この孔に支持部材34の突起部341a、341bを挿入できるようにした。支持部材34の材質はステンレス鋼を用いた。これに粘着性接続部材25を支持部材34の外周部下部に刷毛で塗布して付着させた。
上記各部材を用いて光学接続構造を作製するには、まず、整列溝421上の支持部材34の両側に端面が向き合うようにしてホーリーファイバ10a、10bを載置したあと、整列部材42の二つの孔423a、423bに粘着性接続部材25を備えた支持部材34の突起部341a、341bを挿入し、支持部材34を整列部材42の整列溝421上に整列溝に対して交差するように載置した。次に、図示しない上板をそれぞれのホーリー10a、10b上に載せて各ホーリーファイバを押さえた。
その後、ホーリーファイバ10a、10bを内側に移動させ、各ホーリーファイバの先端を粘着性接続部材25に接触させ、さらに移動させることにより、ホーリーファイバ10a、10bの端面同士を光学接続し、本発明の光学接続構造を形成した(図27参照)。
この実施例の光学接続方法によれば、支持部材34の突起部341a、341bを整列部材42に設けた孔423a、423bに挿入するだけで、簡単に整列部材42と支持部材34とを位置合わせして装着することができた。なお、このときの接続損失は0.2dB以下であり、光学特性も問題が無かった。
本発明の光学接続構造の基本的な例を示す平面図である。 本発明の光学接続構造の一例を示す平面図である。 本発明の光学接続構造の他の一例を示す平面図である。 本発明の光学接続構造におけるホーリーファイバとシート状粘着性接続部材の貼着部分をホーリーファイバの軸に対して垂直の方向からみた平面図である。 図5(a)〜(e)は、種々の形状のシート状粘着性接続部材をホーリーファイバの端面に貼着した状態を示す、ホーリーファイバの軸方向から見た平面図である。 本発明の光学接続構造に用いる粘着性接続部材の周縁部が種々の支持部材によって支持された状態を示す斜視図または平面図である。 接続用整列部材を用いた本発明の光学接続構造の一例を示す側断面図である。 ホーリーファイバと光学部品とを接続した本発明の光学接続構造の一例を示す平面図である。 シート状粘着性接続部材を用いて作製された本発明の光学接続構造の基本的な他の一例を示す平面図である。 図9の光学接続構造を形成するための本発明の光伝送媒体の端面処理方法の一例の工程図である。 図9の光学接続構造を形成するための本発明の光伝送媒体の端面処理方法の他の一例の工程図である。 本発明の光学接続構造を作製する好ましい一例を説明する工程図である。 本発明の光学接続構造を作製するための、光伝送媒体の端面処理方法の一例の工程図である。 本発明の光学接続構造を作製するための、光伝送媒体の端面処理方法の一例の工程図である。 図14のA−A線断面図である。 本発明の光学接続構造を示す一部破壊側面図である。 本発明の光学接続構造を形成するための、光学接続方法の一例の工程図である。 ホーリーファイバを接続したMTフェルールを備えたMPOコネクタプラグの側面図である。 MPO型光コネクタ用のアダプタの一例の斜視図である。 MPO型光コネクタ用のアダプタの他の一例の斜視図である。 FC型光コネクタに適用するアダプタの模式的断面図である。 図22(a)は、シート状粘着性接続部材が支持された支持部材の平面図、図22(b)は、図22(a)の支持部材を割スリーブ内に装着する状態を説明する斜視図である。 図22(b)の割スリーブを用いてフェールを突き合わせた場合を説明する断面図である。 本発明の光学接続構造を形成する一例の工程図である。 本発明の光学接続構造を構成する構成要素であって、整列部材の他の一例を示す図である。 自由に変形する粘着性接続部材を支持するための支持部材の正面図である。 本発明の光学接続構造を構成する構成要素の斜視図である。 支持部材に自由に変形する粘着性接続部材が支持された状態を説明する断面図である。 本発明の光学接続構造を形成する一例の工程図である。 粘着保持距離の測定方法を説明するための説明図である。 図30(a)の斜視図である。 図30の一部の拡大図である。 実施例1の光学接続構造を形成する工程図である。 実施例2の端面処理を説明する工程図である。 実施例2に用いた接続用整列部材を説明する図であって、(a)は側面図、(b)はB−B線断面図である。 実施例3の光学接続構造を形成する工程図である。 実施例4の光学接続構造を形成する工程図である。 図38(a)は光コネクタの構成要素を示す図、図38(b)は接続した状態を示す図である。 実施例5の光学接続構造を形成する工程図である。 実施例6の光学接続構造の構成要素を示す斜視図である。 実施例6の光学接続構造を説明する図である。 実施例7の光学接続構造を形成する工程図である。 図42の光学接続構造に用いるガイドピン支持部材の正面図である。 実施例8の光学接続構造を形成する工程図である。 実施例10の光学接続構造を形成する工程図である。
符号の説明
10(a,b)…ホーリーファイバ、11…ホーリーファイバ(コア)の中心、15(a,b)…ホーリーファイバテープ心線、17…ロッドレンズ、19…光学レンズ、20…粘着性接続部材、21…シート状粘着性接続部材、25…粘着性接続部材、31,32,34…支持部材、40,41,42,43,44,45,46…整列部材(接続用整列部材)、47(a,b)…ガイドピン、49…割りスリーブ、50…アダプタ、51…MPOアダプタ、61,62…端面処理用部材、71(a,b)…MPOコネクタプラグ、72…FCコネクタプラグ、75(a,b)…MTフェルール、76…FCコネクタフェルール、80…基板(ガラス基板)。

Claims (15)

  1. 互いに対向するホーリーファイバの端面間、またはホーリーファイバの端面と他の光伝送媒体の端面もしくは光学部品との間に、屈折率整合性を有する固形の粘着性接続部材が単一層の状態で密着して介在することを特徴とする光学接続構造。
  2. 互いに対向するホーリーファイバの端面間、またはホーリーファイバの端面と光伝送媒体の端面もしくは光学部品との間に介在する前記粘着性接続部材の厚みが、50μm以下であることを特徴とする請求項1記載の光学接続構造。
  3. 前記粘着性接続部材の粘着保持距離が10μm以上であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の光学接続構造。
  4. 前記粘着性接続部材が、シリコーン樹脂またはアクリル樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学接続構造。
  5. 前記粘着性接続部材がシート状粘着材よりなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学接続構造。
  6. 前記シート状粘着性接続部材と接触する前記ホーリーファイバの端面の中心から該粘着性接続部材の周縁部までの距離の最小値Dと、該ホーリーファイバの半径Rとが、
    R<D≦60R
    の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学接続構造。
  7. 前記シート状粘着性接続部材の周縁部が支持部材によって支持されていることを特徴とする請求項5または6記載の光学接続構造。
  8. 前記ホーリーファイバが、整列部材を用いて突き合わされている請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学接続構造。
  9. 前記整列部材を用いて突き合わされたホーリーファイバを押える押え部材が具備されていることを特徴とする請求項8記載の光学接続構造。
  10. 前記ホーリーファイバが、少なくとも一つのホーリーファイバ整列孔を有するフェルールまたは該フェルールを含むプラグの該ホーリーファイバ整列孔に挿入して固定されたものであって、一対の前記フェルールまたは一対の前記プラグが粘着性接続部材を挟んで突き合わされていることを特徴とする請求項1記載の光学接続構造。
  11. 前記フェルール同士または前記プラグ同士を位置合わせするための部材が具備されていることを特徴とする請求項10記載の光学接続構造。
  12. 前記粘着性接続部材が支持部材によって支持されていることを特徴とする請求項10に記載の光学接続構造。
  13. 前記フェルールまたはプラグがアダプタに装着され、該フェルール同士またはプラグ同士がアダプタ内部で粘着性接続部材を挟んで突き合わされていることを特徴とする請求項10に記載の光学接続構造。
  14. 前記位置合わせするための部材が割スリーブであり、該割スリーブ内でフェルール同士またはプラグ同士が前記粘着性接続部材を挟んで突き合わされていることを特徴とする請求項11記載の光学接続構造。
  15. 粘着性接続部材を支持している支持部材が前記割スリーブ内に装着されていることを特徴とする請求項13または14に記載の光学接続構造。
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