JP2015045789A - スポットサイズ変換器 - Google Patents

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博之 高橋
羽鳥 伸明
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政茂 石坂
Masashige Ishizaka
政茂 石坂
清水 隆徳
Takanori Shimizu
隆徳 清水
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Abstract

【課題】簡易に製造可能であり、製造トレランスが大きいスポットサイズ変換器を提供する。
【解決手段】第1クラッド層20の上面に形成された光導波路コア30と、第1クラッド層20の上面及び光導波路コア30を被覆して形成されたスラブ層40と、スラブ層40の上面を被覆して形成された第2クラッド層50とを備える。光導波路コア30は、光導波路コア30の一方の入出力端30aに向かって連続的に幅が縮小するテーパ部31を含む。スラブ層40の屈折率は、光導波路コア30の屈折率よりも低く、かつ第1クラッド層20及び第2クラッド層50よりも高く設定されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、光デバイスと外部素子との間の接続に用いられるスポットサイズ変換器に関する。
近年、光配線層として機能する光導波路が形成されたSOI(Silicon On Insulator)基板に、GaAs又はInP等の化合物半導体素子をハイブリット集積し、光トランシーバ等の光デバイスを構成する技術が注目されている。このような光デバイスでは、当該光デバイスの光導波路と例えば光ファイバや半導体レーザ等の外部素子とを光学的に接続するために、これらの間においてMFD(Mode Field Diameter:モードフィールド径)を変換するスポットサイズ変換器が必要とされる。
スポットサイズ変換器として、Siを材料としたテーパ形状の光導波路コアを利用する技術がある。このスポットサイズ変換器では、光導波路コアの平面形状が、入出力端に向かって幅が連続的に縮小する所謂テーパとされている。その結果、光導波路コアから外部素子に出力される光のMFDの拡大、又は外部素子から光導波路コアへ入力される光のMFDの縮小が可能となる。
スポットサイズ変換器の光導波路コアと外部素子との結合効率を高めるために、様々な工夫が検討されている。例えば非特許文献1には、テーパ形状で形成された第1光導波路コアを、第2光導波路コアで被覆したスポットサイズ変換器が開示されている。非特許文献1によるスポットサイズ変換器では、第2光導波路コアによって、第1光導波路コアから染み出した光を捕獲することによって結合損失を低減させ、結合効率を向上させている。
また、非特許文献2には、偏波依存性を低減するために、平面的なテーパすなわち幅方向のテーパに加えて、厚さ方向の断面形状をテーパとした光導波路コアを備えるコアスポットサイズ変換器が開示されている。非特許文献2によるスポットサイズ変換器では、光導波路コアの幅及び厚さが、入出力端に向かって連続的に縮小する。その結果、TM(Transverse Magnetic)偏波及びTE(Transverse Electric)偏波の双方に対応して結合効率を向上させることができる。
さらに、非特許文献3には、平面形状をテーパ形状とした第1光導波路コアを、平面形状及び厚さ方向の断面形状をテーパ形状とした第2光導波路コアで被覆したスポットサイズ変換器が開示されている。非特許文献3によるスポットサイズ変換器では、非特許文献1及び非特許文献2によるスポットサイズ変換器の双方の効果が得られる。
T.Shoji,et al.,Electron.Lett.vol,38,No.25,1669−1670(2002) R.Takei,et al.,Appl.Phys.Lett.102,101108(2013) M.Tokushima,et al.,Appl.Phys.Express5,022202(2012)
非特許文献1によるスポットサイズ変換器は、入出力端におけるMFDが、テーパ形状で形成された第1光導波路コアの、入出力端側の先端幅に大きく依存する。そのため、結合効率に対する製造トレランスが小さい。また、非特許文献1によるスポットサイズ変換器では、第1光導波路コアが平面的なテーパしか有していないため、TM偏波に対する結合効率が不十分である。
また、非特許文献2及び3によるスポットサイズ変換器では、厚さ方向のテーパ形状を有する光導波路コアを形成する必要があるため、形成するための特殊な工程が必要となる。特に非特許文献3によるスポットサイズ変換器では、MFDが第2光導波路コアの幅及び厚さに依存する。そして、第2光導波路コアの幅及び厚さが、第1光導波路コアに対して大きく設定される。そのため、第1光導波路コア及び第2光導波路コアを形成する際には、段差加工に対応した成膜工程やエッチング工程をさらに追加して行う必要がある。そのため、これらの追加工程によって、製造プロセスが複雑化する、光デバイスに集積された素子にダメージを与える、又は大きな段差形状が生じる等の問題がある。
そこで、この発明の目的は、簡易に製造可能であり、製造トレランスが大きいスポットサイズ変換器を提供することにある。
上述した課題を解決するために、この発明の第1及び第2の要旨によるスポットサイズ変換器は、以下の特徴を備えている。
この発明の第1の要旨によるスポットサイズ変換器は、第1クラッド層の上面に形成された光導波路コアと、第1クラッド層上にこの第1クラッド層の上面及び光導波路コアを被覆して形成されたスラブ層と、スラブ層上にこのスラブ層の上面を被覆して形成された第2クラッド層とを備えて構成される。光導波路コアは、この光導波路コアの一方の入出力端に向かって連続的に幅が縮小するテーパ部を含む。また、スラブ層の屈折率は、光導波路コアの屈折率よりも低く、かつ第1クラッド層及び第2クラッド層よりも高い値とされている。
また、この発明の第2の要旨によるスポットサイズ変換器は、第1クラッド層の上面に形成された光導波路コアと、第1クラッド層上にこの第1クラッド層の上面及び光導波路コアを被覆して形成されたスラブ層と、スラブ層上にこのスラブ層の上面を被覆して形成されたサブ光導波路コア層と、サブ光導波路コア層上にこのサブ光導波路コア層の上面を被覆して形成された第2クラッド層とを備えて構成されている。光導波路コアは、この光導波路コアの一方の入出力端に向かって連続的に幅が縮小するテーパ部を含む。また、テーパ部の延在方向に沿ってこのテーパ部を挟んだ両側には、少なくとも第1クラッド層と第2クラッド層との間に形成された層が除去された、1対の溝が、光導波路コアの一方の入出力端と対向する当該スポットサイズ変換器の側面に至るまで延在して形成されている。また、スラブ層の屈折率は、光導波路コアの屈折率よりも低く、かつ第1クラッド層よりも高い値とされている。また、サブ光導波路コア層の屈折率は、光導波路コアの屈折率よりも低く、かつスラブ層及び第2クラッド層よりも高い値とされている。
第1の要旨によるスポットサイズ変換器では、スラブ層を有することによって、伝播する光のMFDの厚さ方向への拡大が制限される。従って、スラブ層の厚さを調整することによって、厚さ方向のMFDの拡大を制限することができる。
その結果、第1の要旨によるスポットサイズ変換器では、光導波路コアの一方の入出力端における幅(すなわち先端幅)の加工ばらつきによるMFDの変化を、スラブ層で厚さ方向のMFDを制限することによって抑制することができる。そのため、先端幅の加工ばらつきに起因のMFDの変化による、外部素子との結合損失を抑えることができる。従って、第1の要旨によるスポットサイズ変換器では、先端幅の加工ばらつきに対する製造トレランスを向上することができる。
また、第2の要旨によるスポットサイズ変換器では、光導波路コア及びサブ光導波路コア層間が光学的に結合される。光導波路コアでは、スラブ層へ染み出した伝播光がサブ光導波路コア層へ移行する。その結果、電界が幅方向に振動するTE偏波のみならず、電界が厚さ方向に振動するTM偏波についても、MFDを十分に拡大することができる。従って、第2の要旨によるスポットサイズ変換器は、偏波無依存のスポットサイズ変換器として使用することができる。
また、1対の溝内の空気がクラッドとして機能することによって、光導波路コアを含むスラブ層及びサブ光導波路コア層に対する、幅方向の光閉じこめ効果が得られる。そのため、幅方向のMFDについても調整することができる。
従って、第2の要旨によるスポットサイズ変換器では、スラブ層の厚さ及びサブ光導波路コア層の屈折率を調整することによって、MFDを調整することができる。
さらに、第1及び第2の要旨によるスポットサイズ変換器は、厚さ方向のテーパ形状を有する構成要素を形成する必要がない。そのため、各層の積層及びパターニング工程の組合せによって簡易に製造することができる。
(A)及び(B)は、第1のスポットサイズ変換器の概略図である。 第1のスポットサイズ変換器の特性評価に関するシミュレーション結果を示す図である。 第2のスポットサイズ変換器の概略図である。 (A)及び(B)は、第3のスポットサイズ変換器の概略図である。 第3のスポットサイズ変換器の概略図である。 第3のスポットサイズ変換器の特性評価に関するシミュレーション結果を示す図である。 第4のスポットサイズ変換器の概略図である。 (A)及び(B)は、第4のスポットサイズ変換器の特性評価に関するシミュレーション結果を示す図である。 第4のスポットサイズ変換器の特性評価に関するシミュレーション結果を示す図である。 (A)及び(B)は、第4のスポットサイズ変換器の特性評価に関するシミュレーション結果を示す図である。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、各構成要素の形状、大きさ及び配置関係については、この発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例につき説明するが、各構成要素の材質及び数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の構成の範囲を逸脱せずにこの発明の効果を達成できる多くの変更又は変形を行うことができる。
〈第1の実施の形態〉
図1を参照して、この発明の第1の実施の形態によるスポットサイズ変換器(以下、第1のスポットサイズ変換器とも称する)について説明する。図1(A)は、第1のスポットサイズ変換器を示す概略平面図である。なお、図1(A)では、後述するスラブ層及び第2クラッド層を省略して示してある。図1(B)は、図1(A)に示す構造体をI−I線で切り取った端面図である。
(構成)
第1のスポットサイズ変換器100は、順次に積層された、支持基板10と、第1クラッド層20と、光導波路コア30と、スラブ層40と、第2クラッド層50とを備えて構成されている。なお、以下の説明では、支持基板10の厚さに沿った方向を厚さ方向とする。また、光導波路コア30について、光導波路コア30を伝播する光の伝播方向に沿った方向を長さ方向とする。また、長さ方向及び厚さ方向に直交する方向を幅方向とする。
第1のスポットサイズ変換器100は、例えば半導体レーザや光ファイバ等の外部素子と光デバイスの光導波路コアとの間において、MFDを変換する素子として使用される。ここでは、第1のスポットサイズ変換器100を利用して、光デバイスから外部素子へ送られる光のMFDを変換する場合の例について説明する。第1のスポットサイズ変換器100は、光導波路コア30の一方の入出力端30aにおいて外部素子と光学的に接続される。また、光導波路コア30の他方の入出力端30bにおいて光デバイスの光導波路コアと光学的に接続される。そして、光デバイスから送られる光は、入出力端30bから第1のスポットサイズ変換器100へ入力され、光導波路コア30を経てMFDが変換された後、入出力端30aから外部素子へ送られる。
支持基板10は、例えば単結晶Siを材料とした平板状体で構成されている。
第1クラッド層20は、支持基板10上に、支持基板10の上面10aを被覆して形成されている。第1クラッド層20は、例えばSiOを材料として形成されている。また、第1クラッド層20は、支持基板10への光の放射を防ぐために、3μm以上の厚さであるのが好ましい。
光導波路コア30は、第1クラッド層20の上面20aに、第1クラッド層20よりも高い屈折率を有する例えばSiを材料として形成されている。
また、光導波路コア30は、平面形状がテーパ形状であるテーパ部31、及びこのテーパ部31と一体的に形成された、一定の幅を有する細線導波路部33を含んでいる。テーパ部31は、接続端31aにおいて、細線導波路部33と幅を一致させて接続されている。そして、テーパ部31の幅は、一方の入出力端30aに向かって連続的に縮小する。一方の入出力端30aは、スラブ層40から露出している。
スラブ層40は、第1クラッド層20の上面20a及び光導波路コア30を被覆して形成されている。スラブ層40は、第1クラッド層20の屈折率よりも高く、かつ光導波路コア30の屈折率よりも低い屈折率を有する例えばSiOx(xは0<x<2を満たす実数)又はSiON等のその他の誘電体を材料として形成されている。
スラブ層40の屈折率及び厚さは、入出力端30aにおいて光導波路コア30と接続される外部素子のMFDに応じて設定される。例えば、MFDが3μmの半導体レーザと接続される場合には、スラブ層40を、屈折率1.52のSiOxを材料として500nmの厚さで形成するのが好適である。
第2クラッド層50は、スラブ層40上に、スラブ層40の上面40aを被覆して形成されている。第2クラッド層50は、スラブ層40の屈折率よりも低い屈折率を有する例えばSiOを材料として形成されている。
第1のスポットサイズ変換器100では、光デバイスから送られ、入出力端30bから光導波路コア30に入力される光は、テーパ部31において、このテーパ部の幅に応じたMFDに変換される。光導波路コア30を伝播する光について、細線導波路部33、テーパ部31の中途及び入出力端30aの三カ所における光強度分布を、図1(A)にそれぞれ符号101、103及び105で示す。各光強度分布101、103及び105は、光の伝播方向に直交する面における光強度分布を示している。光導波路コア30は、細線導波路部33の幅が最も大きく入出力端30aの幅が最も小さく設定されている。その結果、細線導波路部33からテーパ部31を経て入出力端30aへ伝播するに従って、スラブ層40への光の染み出しが大きくなる。そのため、細線導波路部33から入出力端30aへ伝播するに従って、光のMFDが拡大される。
そして、第1のスポットサイズ変換器100では、スラブ層40の屈折率が、光導波路コア30の屈折率よりも低く、かつ第1クラッド層20及び第2クラッド層50の屈折率よりも高く設定されている。そのため、スラブ層40は、光導波路コア30に対してはクラッドとして、第1クラッド層20及び第2クラッド層50に対してはコアとして機能する。その結果、スラブ層40は、伝播する光に対して厚さ方向の光閉じこめ効果を有する。そのため、図1(A)の各光強度分布101、103及び105に示すように、伝播する光のMFDは、幅方向へは拡大するが、厚さ方向への拡大が制限される。従って、スラブ層40の厚さを調整することによって、厚さ方向のMFDの拡大を制限することができる。
従って、第1のスポットサイズ変換器100では、テーパ部31の入出力端30aにおける幅(すなわち先端幅)W1の加工ばらつきによるMFDの変化を、スラブ層40で厚さ方向のMFDを制限することによって抑制することができる。そのため、先端幅W1の加工ばらつきに起因のMFDの変化による、外部素子との結合損失を抑えることができる。従って、第1のスポットサイズ変換器100では、先端幅W1の加工ばらつきに対する製造トレランスを向上することができる。
(製造方法)
第1のスポットサイズ変換器100は、SOI(Silicon On Insulator)基板を利用することによって、簡易に製造することができる。
すなわち、まず、支持基板層、SiO層、及びSi層が順次積層されて構成されたSOI基板を用意する。
次に、例えば周知のフォトリソ技術及びエッチング技術を用いて、Si層をパターニングすることによって、光導波路コア30を形成する。その結果、支持基板10としての支持基板層上に第1クラッド層20としてのSiO層が積層され、さらに第1クラッド層20上に光導波路コア30としてのSi層が形成された構造体を得ることができる。
次に、例えばCVD法を用いて、第1クラッド層20上に、スラブ層40及び第2クラッド層50を順次に積層する。
次に、劈開や端面研磨等の技術を用いて、支持基板10、第1クラッド層20、スラブ層40及び第2クラッド層50の、光導波路コア30の一方の入出力端30aと対向する側面を部分的に除去し、光導波路コア30の一方の入出力端30aをスラブ層40から露出させる。
このように、第1のスポットサイズ変換器100は、各層の積層及びパターニング工程の組合せによって簡易に製造することができる。
(特性評価)
発明者は、第1のスポットサイズ変換器100の特性を評価するために、BPM(Beam Propagation Method)を用いてシミュレーションを行った。このシミュレーションでは、スラブ層40の屈折率を1.48、1.50又は1.52とした第1のスポットサイズ変換器100について、光導波路コア30の先端幅W1に対する結合損失の依存性を確認した。また、スラブ層40を設けない比較用のスポットサイズ変換器についてもシミュレーションを行った。比較用のスポットサイズ変換器は、スラブ層40を設けない点以外は、第1のスポットサイズ変換器100と同様の構成とした。また、このシミュレーションでは、MFDが3μmの半導体レーザと接続される場合を想定した。
シミュレーションの結果を図2に示す。図2は、光導波路コア30の先端幅W1と結合損失との関係を示す図である。図2では、縦軸に結合損失をdBスケールで、また、横軸に光導波路コア30の先端幅W1をμm単位でとって示してある。
図2に示すように、スラブ層40を設けないスポットサイズ変換器では、先端幅W1が0.17以下になると、結合損失が急激に増加する。一方、第1のスポットサイズ変換器100では、スラブ層40の屈折率を1.48、1.50及び1.52のいずれに設定した場合でも、0.1〜0.2μmの範囲内の先端幅W1において、結合損失の急激な増加が確認されなかった。この結果から、第1のスポットサイズ変換器100では、先端幅W1の加工ばらつきによる外部素子との結合損失が抑えられることが確認された。従って、第1のスポットサイズ変換器100では、先端幅W1の加工ばらつきに対する製造トレランスを向上することができる。
〈第2の実施の形態〉
図3を参照して、この発明の第2の実施の形態によるスポットサイズ変換器(以下、第2のスポットサイズ変換器とも称する)について説明する。図3は、第2のスポットサイズ変換器を示す概略平面図である。なお、図3では、スラブ層及び第2クラッド層を省略して示してある。
なお、第2のスポットサイズ変換器と上述した第1のスポットサイズ変換器との相違点は、窓領域を追加的に形成する点にある。その他の構成については、第1のスポットサイズ変換器と同様であるため、共通する構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
第2のスポットサイズ変換器200には、窓領域80が設けられている。窓領域80は、光導波路コア30の一方の入出力端30aと、入出力端30aと対向する第3のスポットサイズ変換器300の側面15aとを離間させる領域として設定されている。
第2のスポットサイズ変換器200では、窓領域80を設けることによって、光導波路コア30の一方の入出力端30aがスラブ層40から露出しない。上述したように、第1クラッド層20及び第2クラッド層50は例えばSiOを材料として、また、スラブ層40は、例えばSiOx(xは0<x<2を満たす実数)を材料としてそれぞれ形成される。従って、第2のスポットサイズ変換器200では、光導波路コア30の入出力端30aと対向する側面15aから、酸化膜のみを露出させることができる。そのため、製造時において、第2のスポットサイズ変換器200の側面15aを端面形成する際に、光導波路コア30を構成するSiと、第1クラッド層20、スラブ層40及び第2クラッド層50を構成する酸化膜とを同時にエッチングする必要がない。その結果、端面形成が容易であり、さらに材料物性の差異に起因する端面の平坦性の損失を回避することができる。また、第2のスポットサイズ変換器200の側面15aの端面形成時において、劈開や端面研磨する際に、窓領域80の長さL1に応じた加工マージンが得られる。
〈第3の実施の形態〉
図4を参照して、この発明の第3の実施の形態によるスポットサイズ変換器(以下、第3のスポットサイズ変換器とも称する)について説明する。図4(A)は、第3のスポットサイズ変換器を示す概略平面図である。なお、図4(A)では、スラブ層及び第2クラッド層を省略して示してある。図4(B)は、図4(A)に示す構造体をII−II線で切り取った端面図である。
なお、第3のスポットサイズ変換器は、上述した第1のスポットサイズ変換器又は第2のスポットサイズ変換器に溝を追加的に形成した構造である。ここでは、第2のスポットサイズ変換器の構成に追加して溝を形成する場合の構成例について説明する。第1のスポットサイズ変換器及び第2のスポットサイズ変換器と共通する構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(構成)
第3のスポットサイズ変換器300では、テーパ部31の延在方向(すなわち光の伝播方向)に沿ってテーパ部31を挟んだ両側に1対の溝70a及び70bが形成されている。
溝70a及び70bは、少なくとも第1クラッド層20と第2クラッド層50との間に形成された層が除去されて形成されている。なお、図4(A)及び(B)では、第1クラッド層20、スラブ層40及び第2クラッド層50を除去して、溝70a及び70bを形成した構成例を示している。従って、この構成例では、溝70a及び70bにおいて支持基板10の上面10aが露出している。
また、図4(A)に示すように、溝70a及び70bは、光導波路コア30の入出力端30aと対向する側面15aに至るまで、窓領域80に延在して形成されている。
第3のスポットサイズ変換器300では、溝70a及び70b内の空気がクラッドとして機能する。そのため、スラブ層40による厚さ方向の光閉じこめ効果に加え、テーパ部31において溝70a及び70b内の空気による幅方向の光閉じこめ効果が得られる。その結果、テーパ部31における光の伝播方向を確実に一定化することができる。図4(A)の構成例のように、光導波路コア30が存在しない窓領域80を形成する場合であっても、窓領域80に溝70a及び70bを延在させることによって、光を所望の方向に確実に伝播させることができる。
ここで、第3のスポットサイズ変換器300では、溝70a及び70bを埋め込み部75によって埋め込むこともできる。図5に、埋め込み部75を形成した場合の構成例を示す。なお、図5は、図4(B)に対応する端面を示す端面図である。
埋め込み部75は、少なくともスラブ層40よりも低い屈折率を有している。図5の構成例では、埋め込み部75は、第2クラッド層50と共通の材料で一体的に形成されている。
溝70a及び70bを埋め込み部75によって埋め込む場合には、埋め込み部75がクラッドとして機能する。そのため、上述した溝70a及び70b内が空気である場合と同様に、幅方向の光閉じこめ効果が得られる。その結果、テーパ部31における光の伝播方向を確実に一定化することができる。さらに、溝70a及び70b内で露出するスラブ層40の側面が、埋め込み部75によって被覆される。そのため、スラブ層40、及びスラブ層40内に形成される光導波路コア30を保護することができる。
第3のスポットサイズ変換器300は、上述した第1のスポットサイズ変換器100の製造方法において、第2クラッド層50の積層後に溝70a及び70bを形成する工程を追加して行うことによって製造することができる。溝70a及び70bの形成工程では、例えば周知のフォトリソ技術及びエッチング技術を用いて、第2クラッド層50、スラブ層40及び第1クラッド層20を支持基板10の上面10aが露出するまで部分的に除去することによって、溝70a及び70bを形成する。
なお、埋め込み部75を形成する場合には、スラブ層40の積層後であって第2クラッド層50の積層前に、溝70a及び70bを形成する工程を行う。そして、埋め込み部75を第2クラッド層50と共通の材料で一体的に形成する場合には、第2クラッド層50を積層する際に、第2クラッド層50の材料によって溝70a及び70bを埋め込む。その結果、溝70a及び70bを埋め込む第2クラッド層50の材料が埋め込み部75となる。また、埋め込み部75と第2クラッド層50とを異なる材料で形成する場合には、第2クラッド層50の形成前において、溝70a及び70b内に埋め込み部75を形成し、しかる後に第2クラッド層50を形成する。
その他の製造工程については、上述した第1のスポットサイズ変換器100の製造方法と同様であるので、説明を省略する。
なお、ここでは、窓領域80を有する構成として、上述した第2のスポットサイズ変換器200の構成に追加して、溝70a及び70bを形成する構成例について説明したが、窓領域80のない構成として、第1のスポットサイズ変換器100に溝70a及び70bを形成することもできる。
(特性評価)
発明者は、第3のスポットサイズ変換器300の特性を評価するために、BPMを用いてシミュレーションを行った。このシミュレーションでは、第3のスポットサイズ変換器300について、窓領域80における伝播光の過剰損失を算出した。なお、埋め込み部75を設けず、溝70a及び70b内が空気である場合を想定した。また、ここでは、第3のスポットサイズ変換器300と比較するために、スラブ層40を設けずに溝70a及び70bを設けた構造、溝70a及び70bを設けずにスラブ層40を設けた構造、及びスラブ層40並びに溝70a及び70bを設けない構造についても、過剰損失を算出した。
シミュレーションの結果を図6に示す。図6は、窓領域80の長さL1と伝播光の過剰損失との関係を示す図である。図6では、縦軸に過剰損失をdBスケールで、また、窓領域80の長さL1をμm単位でとって示してある。
図6に示すように、スラブ層40並びに溝70a及び70bを設けない構造では、窓領域80が長くなるほど、他の構造と比して過剰損失が増加する。一方、第3のスポットサイズ変換器300では、窓領域80が長くなっても、他の構造と比して過剰損失が小さく、また、過剰損失をほぼ一定に抑えられる。この結果から、スラブ層40並びに溝70a及び70bの双方の光閉じこめ効果によって、伝播光の拡散が抑えられることがわかる。従って、第3のスポットサイズ変換器300では、溝70a及び70bを形成することによって、光の伝播方向を確実に一定化できることが確認された。そして、窓領域80の長さL1を例えば30μm程度と大きく設定しても過剰損失が抑えられることから、上述した劈開や端面研磨に対する加工マージンを確保できることが確認された。
〈第4の実施の形態〉
図7を参照して、この発明の第4の実施の形態によるスポットサイズ変換器(以下、第4のスポットサイズ変換器とも称する)について説明する。図7は、第4のスポットサイズ変換器を、光の伝播方向に直交する面で切り取った切り口を示す端面図である。
なお、第4のスポットサイズ変換器は、上述した第3のスポットサイズ変換器にサブ光導波路コア層を追加的に形成した構造である。ここでは、上述した溝を埋め込み部で埋め込んだ構成例の第3のスポットサイズ変換器に対して、サブ光導波路コア層を形成した構成例について説明する。第1〜第3のスポットサイズ変換器と共通する構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(構成)
第4のスポットサイズ変換器400は、スラブ層40上に、スラブ層40の上面40aを被覆するサブ光導波路コア層60が積層形成されている。サブ光導波路コア層60上には、サブ光導波路コア層60の上面60aを被覆する第2クラッド層50が積層形成されている。
サブ光導波路コア層60は、光導波路コア30の屈折率よりも低く、かつスラブ層40及び第2クラッド層50の屈折率よりも高い例えばSiOx(xは0<x<2を満たす実数)又はSiON等のその他の誘電体を材料として形成されている。
また、第4のスポットサイズ変換器400では、スラブ層40の屈折率は、光導波路コア30の屈折率よりも低く、かつ第1クラッド層20よりも高く設定されている。なお、第4のスポットサイズ変換器400では、スラブ層40の屈折率は、第2クラッド層50の屈折率よりも高く設定しても、第2クラッド層50の屈折率と同程度に設定しても、又は第2クラッド層50の屈折率よりも低く設定しても良い。
また、第4のスポットサイズ変換器400では、上述した第3のスポットサイズ変換器300と同様に、テーパ部31の延在方向(すなわち光の伝播方向)に沿ってテーパ部31を挟んだ両側に1対の溝90a及び90bが形成されている。
溝90a及び90bは、少なくとも第1クラッド層20と第2クラッド層50との間に形成された層が除去されて形成されている。なお、図7では、スラブ層40及びサブ光導波路コア層60を除去した構成例を示している。従って、この構成例では、溝90a及び90bにおいて第1クラッド層20の上面20aが露出している。なお、スラブ層40及びサブ光導波路コア層60のみならず第1クラッド層20まで除去し、溝90a及び90bにおいて支持基板10の上面10aが露出する構成とすることもできる。
溝90a及び90bは、スラブ層40以下の屈折率を有する埋め込み部95によって埋め込まれている。なお、図7の構成例では、溝90a及び90bは、第2クラッド層50と共通の材料で一体的に形成された埋め込み部95によって埋め込まれている。この構成例では、スラブ層40の屈折率が、第2クラッド層50の屈折率と同程度に設定されている。従って、スラブ層40及び埋め込み部95の屈折率が、同程度に設定されている。
なお、ここでは、溝90a及び90bが埋め込み部95によって埋め込まれている構成例について説明するが、上述した第3のスポットサイズ変換器300と同様に、埋め込み部95を設けず、溝90a及び90b内を空気とすることもできる。
第4のスポットサイズ変換器400では、光導波路コア30及びサブ光導波路コア層60間が光学的に結合される。上述したように、細線導波路部33から一方の入出力端30aへの伝播光は、テーパ部31においてMFDが拡大される(図1(A)参照)。テーパ部31から入出力端30aへ伝播するに従って、光導波路コア30からスラブ層40へ染み出した伝播光がサブ光導波路コア層60へ移行する。その結果、電界が幅方向に振動するTE偏波のみならず、電界が厚さ方向に振動するTM偏波についても、MFDを十分に拡大することができる。従って、第4のスポットサイズ変換器400は、偏波無依存のスポットサイズ変換器として使用することができる。
また、第4のスポットサイズ変換器400では、スラブ層40による厚さ方向の光閉じこめ効果に加え、溝90a及び90b内を埋め込む埋め込み部95による幅方向の光閉じこめ効果が得られる。この幅方向の光閉じこめ効果によって、MFDの拡大を調整することができる。そのため、溝90a及び90b間の幅W2、スラブ層40の厚さH1、及びサブ光導波路コア層60の屈折率を調整することによって、TE偏波及びTM偏波の双方について、幅方向及び厚さ方向のMFDを調整することができる。
このように、第4のスポットサイズ変換器400では、光導波路コア30に厚さ方向のテーパを形成することなく、TE偏波のみならずTM偏波のMFDを調整することができる。従って、従来と比して簡易な製造工程によって製造が可能である。
また、第4のスポットサイズ変換器400では、上述した第3のスポットサイズ変換器300と同様に窓領域80を設けることもできる。窓領域80には光導波路コア30が存在しないため、窓領域80を伝播する光のMFDは一定に保たれる。従って、窓領域80を設けることによって、より確実にMFDを調整することができる。
また、窓領域80を設ける場合には、第3のスポットサイズ変換器300と同様に、製造時における劈開や端面研磨に対する加工マージンが得られる。
第4のスポットサイズ変換器400は、上述した第3のスポットサイズ変換器300の製造方法において、スラブ層40の積層後であって第2クラッド層50の積層前に、サブ光導波路コア層60を積層する工程を追加して行うことによって製造することができる。その他の製造工程については、上述した第3のスポットサイズ変換器300の製造方法と同様であるので、説明を省略する。
なお、この実施の形態では、サブ光導波路コア層60を1層のみ設ける場合について説明した。しかしながら、第4のスポットサイズ変換器400では、互いに異なる屈折率を有する材料を用いて、サブ光導波路コア層60を複数層から成る構成とすることもできる。その場合には、サブ光導波路コア層60を構成する各層の屈折率に応じて、厚さ方向のMFDを調整することができる。サブ光導波路コア層60を構成する各層の屈折率は、光導波路コア30の屈折率よりも低く、かつスラブ層40及び第2クラッド層50の屈折率よりも高い範囲内で設定される。
(特性評価)
発明者は、第4のスポットサイズ変換器400の特性を評価するために、BPMを用いて3つのシミュレーションを行った。
第1のシミュレーションでは、第4のスポットサイズ変換器400について、光導波路コア30の一方の入出力端30aにおける、光の伝播方向に直交する面でのTE偏波及びTM偏波の光強度分布を算出した。このシミュレーションでは、第4のスポットサイズ変換器400において、サブ光導波路コア層60の屈折率を1.52及び厚さを2μmに設定した。また、光導波路コア30の厚さを220nm、及び一方の入出力端30aの幅W1(すなわちテーパ部31の最小幅)を80nmに設定した。また、溝90a及び90b間の幅W2を3μmとした。
なお、ここでは、第4のスポットサイズ変換器400と比較するために、スラブ層40、溝90a及び90b並びに埋め込み部95を設けない比較用の構造についても、同様の光強度分布を算出した。比較用の構造としては、上述した非特許文献1に開示された、第1光導波路コアを第2光導波路コアで被覆する構造を想定した。第1光導波路コアは、光導波路コア30と同様に、厚さを220nm、及びテーパ部31の最小幅を80nmとした。また、第2光導波路コアの屈折率を1.52とし、厚さ及び幅をそれぞれ3μmとした。
第1のシミュレーションの結果を図8に示す。図8は、光導波路コア30の一方の入出力端30aにおける、光の伝播方向に直交する面でのTE偏波及びTM偏波の光強度分布図である。図8(A)は、第4のスポットサイズ変換器400の結果を示している。また、図8(B)は、上述した比較用の構造の結果を示している。図8(A)及び(B)の各図では、縦軸に厚さ方向の幾何学的な距離をμm単位で、また、横軸に幅方向の幾何学的な距離をμm単位でとって示してある。
図8(A)に示すように、第4のスポットサイズ変換器400では、TE偏波及びTM偏波の双方の厚さ方向及び幅方向のMFDがほぼ一致している。一方、図8(B)に示すように、比較用の構造では、TM偏波の厚さ方向及び幅方向のMFDが、TE偏波と比して明らかに小さい。この結果から、第4のスポットサイズ変換器400は、スラブ層40による厚さ方向の光閉じこめ効果、及び溝90a及び90b内を埋め込む埋め込み部95による幅方向の光閉じこめ効果によって、偏波無依存のスポットサイズ変換器として使用できることが確認された。
次に、第2のシミュレーションでは、第4のスポットサイズ変換器400において、スラブ層40の厚さH1の変化に対する、光導波路コア30の一方の入出力端30aでのTE偏波及びTM偏波それぞれの厚さ方向及び幅方向のMFDを算出した。なお、サブ光導波路コア層60の屈折率及び厚さ、光導波路コア30の厚さ及び一方の入出力端30aの幅W1(すなわちテーパ部31の最小幅)並びに溝90a及び90b間の幅W2は、第1のシミュレーションと同様である。
第2のシミュレーションの結果を図9に示す。図9は、スラブ層40の厚さH1とMFDとの関係を示す図である。図9では、縦軸にMFDをμm単位で、また、横軸にスラブ層40の厚さH1をμm単位でとって示してある。なお、MFDは、電界強度がピークの1/eとなる径とした。
図9に示すように、スラブ層40の厚さが0μmである場合、すなわちスラブ層40を設けない場合には、TE偏波のMFDが2.8×3.1μm程度、及びTM偏波のMFDが2.6×3.2μm程度であり、互いのMFDに差があった。これに対して、スラブ層40を設け、その厚さを増加させるに従って、TE偏波のMFDとTM偏波のMFDとが近づくことが確認された。図9に示すように、スラブ層40を1〜2μmの範囲内の厚さとした場合には、TE偏波のMFDとTM偏波のMFDとがほぼ一致する。従って、第4のスポットサイズ変換器400では、偏波無依存のスポットサイズ変換器として使用できることが確認された。
次に、第3のシミュレーションでは、第4のスポットサイズ変換器400について、溝90a及び90b間の幅W2の変化(すなわちサブ光導波路コア層60の幅)に対する、TE偏波及びTM偏波それぞれの厚さ方向及び幅方向のMFDを算出した。このシミュレーションは、上述した窓領域を設けない構成例と設ける構成例のそれぞれを想定して行った。なお、算出したMFDは、光導波路コア30の一方の入出力端30aと対向する第3のスポットサイズ変換器300の側面(以下、入出力面とも称する)15aにおける値とした。窓領域を設けない構成例では、光導波路コア30の一方の入出力端30aが、入出力面15aと一致している。サブ光導波路コア層60の厚さは2μmとした。サブ光導波路コア層60の屈折率、光導波路コア30の厚さ及び一方の入出力端30aの幅W1(すなわちテーパ部31の最小幅)は、第1のシミュレーションと同様である。
第3のシミュレーションの結果を図10に示す。図10は、溝90a及び90b間の幅W2とMFDとの関係を示す図である。図10(A)は窓領域を設けない構成例の結果を示し、図10(B)は窓領域を設ける構成例の結果を示している。図10(A)及び(B)では、縦軸にMFDをμm単位で、また、横軸に溝90a及び90b間の幅W2をμm単位でとって示してある。なお、MFDは、電界強度がピークの1/eとなる径とした。
図10(A)に示すように、窓領域を設けない構成例では、溝90a及び90b間の幅W2(すなわちサブ光導波路コア層60の幅)が小さい場合には、TE偏波及びTM偏波の特に厚さ方向のMFDが大きくなり、結果として、TE偏波及びTM偏波のMFDがばらついている。これは、サブ光導波路コア層60の幅が小さい場合には、光導波路コア30からサブ光導波路コア層60への光の移行が不十分であり、光の強度が、光導波路コア30及びサブ光導波路コア層60のそれぞれで強くなるためと考えられる。これに対し、溝90a及び90b間の幅W2が大きくなると、光導波路コア30からサブ光導波路コア層60へ光が確実に移行する。その結果、TE偏波及びTM偏波のMFDは、ともに入出力面15aでのサブ光導波路コア層60の端面積に応じたMDFに調整され、各MDFが一致する。図10(A)の結果では、溝90a及び90b間の幅W2を例えば3μmのとしたとき、TE偏波及びTM偏波のMFDがほぼ一致している。
一方、窓領域を設ける構成例では、窓領域において光導波路コア30が存在しないため、入出力面15aでのMDFが、サブ光導波路コア層60の基本モードに依存する。そのため、図10(B)に示すように、溝90a及び90b間の幅W2(すなわちサブ光導波路コア層60の幅)が変化しても、TE偏波及びTM偏波ともにMDFの変化が小さい。そして、各値の幅W2において、TE偏波の厚さ方向及び幅方向のMDF、並びにTM偏波の厚さ方向及び幅方向のMDFのばらつきが小さいことが確認された。
10:支持基板
20:第1クラッド層
30:光導波路コア
31:テーパ部
33:細線導波路部
40:スラブ層
50:第2クラッド層
60:サブ光導波路コア層
70a、70b、90a、90b:溝
75、95:埋め込み部
80:窓領域
100:第1のスポットサイズ変換器
200:第2のスポットサイズ変換器
300:第3のスポットサイズ変換器
400:第4のスポットサイズ変換器

Claims (7)

  1. 第1クラッド層の上面に形成された光導波路コアと、
    前記第1クラッド層上に、該第1クラッド層の上面及び前記光導波路コアを被覆して形成されたスラブ層と、
    前記スラブ層上に、該スラブ層の上面を被覆して形成された第2クラッド層と
    を備え、
    前記光導波路コアは、該光導波路コアの一方の入出力端に向かって連続的に幅が縮小するテーパ部を含み、
    前記スラブ層の屈折率は、前記光導波路コアの屈折率よりも低く、かつ前記第1クラッド層及び前記第2クラッド層よりも高い
    ことを特徴とするスポットサイズ変換器。
  2. 前記テーパ部の延在方向に沿って該テーパ部を挟んだ両側に、少なくとも前記第1クラッド層と前記第2クラッド層との間に形成された層が除去された、1対の溝が、前記光導波路コアの一方の入出力端と対向する当該スポットサイズ変換器の側面に至るまで延在して形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のスポットサイズ変換器。
  3. 前記溝は、前記スラブ層よりも低い屈折率を有する埋め込み部によって埋め込まれている
    ことを特徴とする請求項2に記載のスポットサイズ変換器。
  4. さらに、前記光導波路コアの一方の入出力端と、該入出力端と対向する当該スポットサイズ変換器の側面とを離間させる窓領域が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスポットサイズ変換器。
  5. 第1クラッド層の上面に形成された光導波路コアと、
    前記第1クラッド層上に、該第1クラッド層の上面及び前記光導波路コアを被覆して形成されたスラブ層と、
    前記スラブ層上に、該スラブ層の上面を被覆して形成されたサブ光導波路コア層と、
    前記サブ光導波路コア層上に、該サブ光導波路コア層の上面を被覆して形成された第2クラッド層と、
    を備え、
    前記光導波路コアは、該光導波路コアの一方の入出力端に向かって連続的に幅が縮小するテーパ部を含み、
    前記テーパ部の延在方向に沿って該テーパ部を挟んだ両側には、少なくとも前記第1クラッド層と前記第2クラッド層との間に形成された層が除去された、1対の溝が、前記光導波路コアの一方の入出力端と対向する当該スポットサイズ変換器の側面に至るまで延在して形成されており、
    前記スラブ層の屈折率は、前記光導波路コアの屈折率よりも低く、かつ前記第1クラッド層よりも高く、
    前記サブ光導波路コア層の屈折率は、前記光導波路コアの屈折率よりも低く、かつ前記スラブ層及び前記第2クラッド層よりも高い
    ことを特徴とするスポットサイズ変換器。
  6. 前記溝は、前記スラブ層以下の屈折率を有する埋め込み部によって埋め込まれている
    ことを特徴とする請求項5に記載のスポットサイズ変換器。
  7. さらに、前記光導波路コアの一方の入出力端と、該入出力端と対向する当該スポットサイズ変換器の側面とを離間させる窓領域が設けられている
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載のスポットサイズ変換器。
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