JP6839381B2 - スポットサイズ変換器 - Google Patents

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Description

本発明は、スポットサイズ変換器に関し、より具体的には、簡単な製造法で作製可能な、高結合効率スポットサイズ変換器に関する。
シリコンフォトニクス又はフォトニック結晶といった、シリコンの微細加工技術を利用して、SOI(Silion On Insulator)基板上に光導波路を形成する技術の研究が進められている。シリコンそのものには発光機構がないため、シリコンフォトニクス又はフォトニック結晶では、ファイバ等により外部光をSOI基板上の光回路を構成する光導波路へ入力する必要がある。
しかし、シリコン光導波路の寸法は、伝搬光の単一モード性を保つために例えば約400nm程度の幅を有するものとなっており、一般的な外部光(ファイバ)のスポットサイズ(例えば数μm〜10μm程度)とミスマッチが生じてしまう。このため、ファイバとシリコン光導波路の結合損失は大きくなってしまう。
そこで、例えば、非特許文献1に例示されるように、光導波路の入出力端面に、逆テーパ構造を有するシリコン細線光導波路を覆う大口径の絶縁材料(ポリマー、酸化シリコン等)コアを有するスポットサイズ変換器を設けて、光のスポットサイズを広げ、外部光のスポットサイズとのミスマッチを解消し、結合損失を低減する技術が提案されている。
しかし、非特許文献1に例示されるようなスポットサイズ変換器では、絶縁材料コアのサイズが数μmのオーダの大きさ(厚さ)にする必要があり、標準的な集積回路の製造プロセス(例えば、CMOSプロセス)をそのまま利用することができない。その結果、例えばSOI基板を用いた光集積回路の一部としてスポットサイズ変換器を形成することは容易ではない。
T. Shoji, T. Tsuchizawa, T. Watanabe, K. Yamada and H. Morita, "Low loss mode size converter from 0.3pm square Si wire waveguides to single mode fibers", IEEE, ELECTRONICS LETTERS, 5th December 2002, Vol. 38, No.25, pp. 1669-1670
本発明は、上記の従来技術の問題に鑑みなされたものであり、標準的な集積回路の製造プロセスを用いた比較的簡単な製造方法で作製可能な、高結合効率スポットサイズ変換器を提供することを目的とする。
本発明のスポットサイズ変換器は、基板上に第1クラッド層を挟んで設けられた第1コアと、第1コアの鉛直上方に第2クラッド層を挟んで設けられ、基板及び第1コアと平行に延びる第2コアと、を備える。第2クラッド層は第1コア及び第2コアを覆っており、第1コアが基板の第1端面から離間した第1位置から基板の第2端面まで延び、第2コアが基板の第1端面から基板の第2端面の手前の第2位置まで延びる。第1コアは、第1コアが延びる方向と垂直な断面のサイズが基板の第1端面から離れるにつれて大きくなるテーパ構造を有し、第2コアは、第2コアが延びる方向と垂直な断面のサイズが基板の第1端面から第2位置まで一定であり、さらに、第2コアの屈折率は、第1コアの屈折率よりも小さく第1クラッド層及び第2クラッド層の屈折率よりも大きい。
本発明のスポットサイズ変換器によれば、テーパ構造を有する第1コア(屈折率n1)と、その鉛直上方に離間して一定断面を有する第2コア(屈折率n2<n1)を配置するといった単純な構成を備えることにより、標準的な半導体プロセス(例えばCMOSプロセス)での製造を可能にしつつ、高効率なモード変換効率/ファイバ結合効率を達成することを可能にする。
本発明の一実施形態のスポットサイズ変換器の構成を示す俯瞰図である。 本発明の一実施形態のスポットサイズ変換器の構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態のファイバとスポットサイズ変換器の結合の様子を示す図である。 本発明の一実施形態のスポットサイズ変換器の第2コアのサイズとファイバ結合効率との関係を示す図である。 本発明の一実施形態のスポットサイズ変換器のモード変換効率の第1コアのテーパ長及びコア間の間隔の依存性を示す図である。 本発明の一実施形態のスポットサイズ変換器の基板吸収損失とコア間の間隔との関係を示す図である。 本発明の一実施形態のスポットサイズ変換器のファイバ結合損失及びモード変換損失と波長との関係を示す図である。 本発明の一実施形態のスポットサイズ変換器のモード変換のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の一実施形態のスポットサイズ変換器のモード変換のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の一実施形態のスポットサイズ変換器の第1コアのテーパ構造を示す図である。
図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態のスポットサイズ変換器100の構成を示す俯瞰図である。スポットサイズ変換器100は、基板1上に第1クラッド層2を挟んで設けられた第1コア3と、第1コア3の鉛直上方に第2クラッド層4を挟んで設けられ、基板1及び第1コア3と平行に延びる第2コア5を備える。第2クラッド層4は第1コア3及び第2コア5を覆っている。第1コア3と第2コア5は所定の間隔S、すなわち両者の間の第2クラッド層の厚さSを空けて配置されている。
第1コア3は基板の一方のXY断面に相当する第1端面6から離間した第1位置P1から基板の第2端面7まで延びている。第2コア5は、基板の第1端面6から基板の他方のXY断面に相当する第2端面7の手前の第2位置P2まで延びている。第1コア3は、第1コア3が延びる方向と垂直な断面のサイズが基板の第1端面6から離れるにつれて大きくなるテーパ構造(より正確には逆テーパ構造、以下単に「テーパ構造」と呼ぶ)13を有している。テーパ構造13は、第1位置P1から第3位置P3までの長さLtを有している。第2コア5は、第2コアが延びる方向と垂直な断面15のサイズW1が基板の第1端面6から第2位置P2まで一定である。
図2は、図1の本発明の一実施形態のスポットサイズ変換器の断面図である。上段のXZ断面(上面)図と中段のYZ断面(側面)図において、第1コア3は基板の第1端面6からL1距離離れた第1位置P1から基板の第2端面7まで延びている。第1コア3の断面の幅は、第1位置P1での幅W2からテーパ長Ltの位置まで徐々に大きくなり、その位置以降は一定の幅W3長を有する。第2コア5は、基板の第1端面6から基板の第2端面7から距離L3だけ手前の第2位置P2まで延びている。第2コア5は、第1コア3のテーパ長Ltの端部(図1ではP3)から長さL2だけオーバーラップしている。
第2コア5の断面は、その長さ全体に渡って一定の幅W1を有する。YZ断面(側面)図において、第1コア3と第2コア5は、間隔(第2クラッド厚さ)Sだけ垂直方向で離間している。下段のXY断面図において、基板1上の第1クラッド層2は厚さD1を有し、その上の第1コア3は高さ(厚さ)D2を有し、間隔Sを空けて配置される第2コア5は正方形の断面を有するので上述した一定の幅W1と同じ高さ(厚さ)W1を有している。なお、第2コア5の断面形状は正方形に限定されず、例えば長方形などの他の形状であってもよい。
スポットサイズ変換器100を構成する各エレメントの屈折率は、モード変換を行うために以下の関係(条件)を満たす必要がある。なお、ここで言うモード変換とは、第2コア5にシングルモードファイバを介して入射された光(TEまたはTMの基本モード光)が第1コア3へ伝播すること、及びその際に光のモードフィールド径(MFD)、言いかえればスポットサイズが変化することを意味する。第2コア5の屈折率n2は、第1コア3の屈折率n1よりも小さく、かつ第1クラッド層2の屈折率n3及び第2クラッド層4の屈折率n4よりも大きい必要がある。
また、第2クラッド層4の屈折率n4は、第1クラッド層2の屈折率n3と同じかあるいはそれ以上であること、好ましくは第1クラッド層2の屈折率n3に対して1〜2%程度大きいことが望ましい。その理由は、第2クラッド層4の屈折率n4を少し大きくすることで、第2コア5のモードフィールドを垂直上方に上げて、基板1への光の吸収損失を低減するためである。
上述した屈折率の関係を満たす各エレメントを含むスポットサイズ変換器は、従来からある半導体プロセスを用いた製造方法によって製造することができる。例えば、Siプロセス、より具体的には例えばCMOSプロセスを用いて、以下に例示する材料の組み合わせによりスポットサイズ変換器を製造することができる。
<材料の組み合わせ例>
基板1:Si(n=3.5)、またはSOI
第1クラッド層2:SiO2(n3=1.45)、SOI基板を用いた場合、SiO2(n3=1.45)として基板中の埋め込み酸化膜(BOX)を利用
第1コア3:Si(n1=3.5)
第2コア5:SiNx(n2=2.0)
第2クラッド層4:SiOx(n3=1.47)
材料の組み合わせは上記の<材料の組み合わせ例>に限定されず、基本的に上述した屈折率の関係を満たす限りにおいて任意の材料の組み合わせを採用することができる。例えば、第2コア5としてSiNxに代えてアモルファスSi(a-Si:H)を用いることができ、第2クラッド層4としてSiOxに代えてSiOCH、あるいはSiONを用いることができる。SiOx、SiNx、あるいはa-Si:Hなどを用いる場合は、その成膜条件(組成割合)を変えることにより、上述した屈折率の関係を満たす範囲において屈折率を微妙に調整することができる。上述した第2クラッド層4の屈折率n4を第1クラッド層2の屈折率n3に対して1〜2%程度大きくすることもこの屈折率(成膜条件)の調整により得ることができる。なお、基板1としてSiまたはSOIを用いるのは、電子回路をも含む光集積回路の一部としてスポットサイズ変換器100を利用するためであって、その利用形態によっては従来から光通信用に用いられている石英基板などを用いることもできる。石英基板を用いる場合は、第1クラッド層2を設けることなく基板上に直接第1コア3(例えばa-Si:H)を形成することができる。
図面を参照しながらスポットサイズ変換器100を構成する各エレメントのパラメータ(サイズ、間隔など)及びその決め方について説明する。図3は、本発明の一実施形態のファイバとスポットサイズ変換器(特に第2コアの部分)の結合の様子(モデル)を示す図である。(a)は、シングルモードファイバ20の断面図であり、コア22をクラッド21が覆う一般的なファイバ構成を示している。(b)は、上面図(図2で言うXZ断面図)であり、ファイバ20のクラッド21中のコア22とスポットサイズ変換器の第2クラッド層25中の第2コア26との結合の様子を示している。(c)は、第2クラッド層25中の第2コア26の断面図(図2で言うXY断面図)であり、第2コア26は、一辺の長さがW1の正方形断面を想定している。
図1及び図2のスポットサイズ変換器の構成と、図3のファイバとスポットサイズ変換器(特に第2コアの部分)の結合モデルを用いて、本発明の一実施形態のスポットサイズ変換器の第2コアのサイズW1とファイバ結合効率との関係を計算により求めた。計算は、有限差分法を用いて伝搬モードを求め、さらに伝搬方向のモードオーバーラップを求めることにより、ファイバ結合構造の結合効率を計算した。その際に、上述した<材料の組み合わせ例>を用い、ファイバから伝播する光の波長は1.55μmとした。図4にファイバ結合効率の計算結果を示す。
図4の(a)はTEモードでの計算結果を示し、(b)はTMモードでの計算結果を示している。いずれのもモードでもモードフィールド径(MFD)を3、4、5、9μmと変えた時の計算結果を示している。図4から、モードフィールド径(MFD)が大きくなるにつれて最適なファイバ結合効率を得ることができる第2コアのサイズW1は小さくなる傾向がある。例えばMFD=4μmの場合、いずれのモードでも第2コアのサイズW1=0.31μmにおいて結合効率95%を得ることができる。また、例えばMFD=9μmの場合、(a)TEモードではW1=0.28μmにおいて結合効率90%を得ることができ、(b)TMモードではW1=0.26μmにおいて結合効率95%を得ることができる。
各モードフィールド径(MFD)において、さらには伝播する光のモードがTEモードかTMモードかにおいて、最適な、すなわち例えば90%以上の結合効率を得ることができる第2コアのサイズW1の範囲は変わってくる。したがって、スポットサイズ変換器を設計する際は、使用する光のモード及びモードフィールド径(MFD)に対応する第2コアのサイズW1の値(範囲)を選択する必要がある。例えば90%以上の結合効率を得るためには、大枠として、すなわち両モードを含めた場合として、第2コアのサイズW1を約0.26〜約0.34μmの範囲で選択する必要がある。
具体的には、例えばMFD=4μmの場合は、両モードにおいてW1が約0.29〜約0.34μmの範囲にあれば良く、MFD=5μmの場合は、両モードにおいてW1が約0.28〜約0.32μmの範囲にあれば良い。また、MFD=9μmの場合は、TEモードではW1を約0.26μm及びその近傍値にする必要があり、TMモードではW1は約0.26〜0.28の範囲であればよい。このように、第2コアのサイズW1に求められる約0.26〜約0.34μmは、例えば標準的なCMOSプロセス(Siプロセス)を用いて製造できる膜厚であり、これにより高いファイバ結合効率を得ることができる。
次に、図2のスポットサイズ変換器の構成を用いて、第1コア(Siコア)3と第2コア(SiNxコア)5の間でのモード変換効率を固有モード展開法により計算した。その際、図3の計算結果から得られた第2コア(SiNxコア)5のコアサイズW1=0.31を用い、さらに図2の各パラメータの長さを以下のように設定して計算を行った。
<パラメータ値>
L1=L2=20μm
L3=30μm
W1=0.31μm
W2=0.08μm
W3=0.42μm
D1=3.0μm
D2=0.22μm
図5に、モード変換効率の計算結果を示す。図5では、図2に示した第1コア(Siコア)3のテーパ長さLtと、第1コア(Siコア)3と第2コア(SiNxコア)5の間隔Sに対するモード変換効率の変化の様子を示している。(a)はTEモードでの計算結果を示し、(b)はTMモードでの計算結果を示している。いずれのモードの場合でも破線で囲まれた領域Aで95%以上のモード変換効率を得ることができる。すなわち、領域A内のテーパ長さLtと間隔Sの組み合わせを選択することにより95%以上のモード変換効率を得ることができる。その場合、第1コア(Siコア)3のテーパ長さLtは少なくとも約300μm以上あれば良く、また第1コア(Siコア)3と第2コア(SiNxコア)5の間隔Sは少なくとも約0.75μm以上あれば良いことになる。その結果、テーパ長さLtと間隔Sの設計マージン/製造マージンを大きくとることができる。
なお、テーパ長さLtの上限は、スポットサイズ変換器の設計仕様として求められるサイズに応じて選択することができ、例えば500μm、750μmなどの設計仕様に適合する任意の値を選択/設定することができる。同様に、第1コア(Siコア)3と第2コア(SiNxコア)5の間隔Sの上限も、スポットサイズ変換器の設計仕様あるいは製造工程の簡素化(層形成時間の短縮化)等の観点から、例えば1.0μmあるいは1.2μmなどの任意の値を選択/設定することができる。
図6に第1コア(Siコア)3と第2コア(SiNxコア)5の間隔Sに対する基板(Si)への光の吸収損失の関係について計算した結果を示す。計算に際して、図2のXY断面図での各パラメータに上述した<パラメータ値>の値を用いて計算を行った。図6から、例えば95%以上のモード変換効率を得ることができる最小の間隔S=0.75μmの場合でも、TEモードで約0.3dB/cm、TMモードで約1.6dB/cmの吸収損失に留まり、全体の長さが数百μm(10-4cm)しかない本実施形態のスポットサイズ変換器の構造では無視できる小さい値であることがわかった。
図4から図6に示した計算結果はいずれも光の波長1.55μmの場合の結果を示しているが、図7に波長を変化させた場合のファイバ結合損失(a)とモード変換損失(b)の計算結果を示す。その計算に際して、第1コア(Siコア)3と第2コア(SiNxコア)5の間隔Sを1μm、第1コア(Siコア)3のテーパ長さLtを500μmとして計算を行った。
図7(a)から、ファイバと第2コア(SiNxコア)間のファイバ結合損失は、波長1.33μm以上であれば1dB以下に抑えることができる。図7(b)から、第1コア(Siコア)3と第2コア(SiNxコア)の間でのモード変換損失は、Oバンド〜Lバンドの光通信波長帯(1.26〜1.62μm)の全域で1d以下に抑えることができる。その結果、本発明の実施形態のスポットサイズ変換器の構造は、波長1.55μmのみならず光通信で利用可能な広帯域で有効(高効率)に使用することができる。
次に、図8と図9に示した光モードプロファイルの等高線図(電磁界(光)強度分布図)を参照しながら、図1、図2のスポットサイズ変換器100におけるスポットサイズ変換の動作について説明する。図8はTEモ−ドでのモード変換のシミュレーション結果を示す図である。図9はTMモ−ドでのモード変換のシミュレーション結果を示す図である。以下では、図1、図2の端面(XY断面)6が光入力面(入射面)となり、即ち、第2コア(SiNxコア)5の端面が光入力端(入射端)となり、ここに図3に例示したファイバ20からモードフィールド径(スポットサイズ)の大きい光(例えば、MFD:4〜9μm)が入力され、第1コア(Siコア)3の端面7からモードフィールド径(スポットサイズ)が小さくなった光(例えば、MFD:約0.4μm)が出力される場合を例に挙げて説明する。なお、図8と図9のシミュレーション(計算)は、図7の場合と同様に、第1コア(Siコア)3と第2コア(SiNxコア)5の間隔Sを1μm、第1コア(Siコア)3のテーパ長さLtを500μmとして行った。
図8において、端面(a)に入射した光は、第2コア(SiNxコア)5を伝播しながら、位置(b)から平行して延びる第1コア(Siコア)3にも光が徐々に漏れ伝播していく。第1コア(Siコア)3はその断面(幅)が徐々に大きくなるテーパ構造を有しているので、XY断面の各位置での光モードプロファイルの等高線図に示されるように、光を吸収しながら位置(b)、(c)、(d)と進むにつれて下側の第1コア(Siコア)3のスポットサイズが徐々に大きくなっていく。位置(e)、(f)では光の多くが第1コア(Siコア)3に集約された状態になり、第1コア(Siコア)3の端面7から所定のスポットサイズ(MFD)となって出力する。
図9のTMモ−ドの場合も、基本的に図8のTEモ−ドでのモード変換と同様であり、光が第2コア(SiNxコア)5から第1コア(Siコア)3に徐々に伝播していき、位置(e)、(f)では光の多くが第1コア(Siコア)3に集約された状態になり、第1コア(Siコア)3の端面7から所定のスポットサイズ(MFD)となって出力する。
図10は、本発明の一実施形態のスポットサイズ変換器の第1コア3のテーパ構造を示す図である。(a)はテーパ形状が2段階で変わる例であり、(b)はテーパ形状が3段階で変わる例である。(a)において、領域1はモード変換領域 (第1コア<−>第2コア: 双方向有り)であり、第2コア5の光導波路と第1コア3の光導波路が結合し、モードが変換する。図8、9のXY断面の電磁界強度分布(b)〜(e)の間に相当する。低損失な断熱的モード変換を促進するために緩やかなテーパとなっている。領域2は、モード変換領域外であり、第2コア5の光導波路と第1コア3の光導波路はほとんど結合しておらず、モード変換に寄与していない。図8、9のXY断面の電磁界強度分布(e)〜(f)の間に相当する。この場合、光の閉じ込めを担保できる範囲でテーパ長を短くすることができる。
2段階テーパを用いることにより、通常の(1段階)テーパを用いた場合に比べ、テーパ長を半分以下にすることが可能である。例えば、2つのコア(光導波路)間の間隔S=1.0μmの場合について、モード変換領域が終了する第1コア(Si導波路)幅220nm(図8、9の位置(e))を境に、領域1の長さを175μm、領域2の長さを20μmとする2段階テーパ(全長で195μm)のモード変換効率の計算を行った結果、長さ500μmの線形テーパと同等のモード変換効率が得られることがわかった。
図10(b)の3段階テーパは、例えば80nmより細い導波路(コア)幅が存在した場合に適用することができる。領域1、2の機能は上述した(a)の場合と同様である。領域0は、モード変換領域外であり、第2コア5の光導波路と第1コア3の光導波路はほとんど結合しておらず、モード変換に寄与していない。この場合も光の閉じ込めを担保できる範囲でテーパを短くすることできる。
本発明の実施形態について、図を参照しながら説明をした。しかし、本発明はこれらの実施形態に限られるものではない。さらに、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施できるものである。
本発明のスポットサイズ変換器は、モード多重導波路、多層導波路型光入出力端子として、あるいは光回路あるいは光集積回路の一部として利用することができる。
1:基板
2:第1クラッド層
3:第1コア
4、25:第2クラッド層
5、26:第2コア
6、7:端面
13:テーパ構造
15:断面
20:ファイバ
21:クラッド
22:コア
100:スポットサイズ変換器

Claims (5)

  1. 基板上に第1クラッド層を挟んで設けられた第1コアと、
    前記第1コアの鉛直上方に第2クラッド層を挟んで設けられ、前記基板及び前記第1コアと平行に延びる第2コアと、を備え、
    前記第2クラッド層は前記第1コア及び第2コアを覆っており、
    前記第1コアは前記基板の第1端面から離間した第1位置から前記基板の第2端面まで延び、
    前記第2コアは前記基板の第1端面から前記基板の第2端面の手前の第2位置まで延び、
    前記第1コアは、前記第1コアが延びる方向と垂直な断面のサイズが前記基板の第1端面から離れるにつれて大きくなるテーパ構造を有し、
    前記第2コアは、前記第2コアが延びる方向と垂直な断面のサイズが前記基板の第1端面から前記第2位置まで一定であり、
    前記第2コアの屈折率は、前記第1コアの屈折率よりも小さく前記第1クラッド層及び第2クラッド層の屈折率よりもきく、
    前記第2コアの断面は、各辺が0.26〜0.34μmの正方形または長方形からなり、
    前記第1コアはSiからなり、前記第2コアはSiN またはa−Si:Hからなり、
    前記第1クラッド層はSiO からなり、前記第2クラッド層は、SiO 、SiOCH、又はSiONからなる
    スポットサイズ変換器。
  2. 前記第2コアの前記第2位置は、少なくとも前記第1コアの前記テーパ構造の端部と同じ位置あるいは当該位置よりも前記基板の第2端面に近い位置にある、請求項1に記載のスポットサイズ変換器。
  3. 前記第1コアと前記第2コアの間隔は、0.75μm以上である、請求項1に記載のスポットサイズ変換器。
  4. 前記第1コアの前記テーパ構造は、300μm以上の長さを有する、請求項3に記載のスポットサイズ変換器。
  5. 前記基板は、Si基板またはSOI基板である、請求項に記載のスポットサイズ変換器。
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