JPWO2016056136A1 - 電流検出方法、電流検出装置、電流検出装置の信号補正方法、及び電流検出装置の信号補正装置 - Google Patents

電流検出方法、電流検出装置、電流検出装置の信号補正方法、及び電流検出装置の信号補正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】磁束密度に対する出力電圧の関係を直線性の高い略線形とする。【解決手段】磁束密度(B)に対応した電圧信号(Vout)を出力する磁気検出素子(11,12)を備えた電流検出装置(10/10A)に対して、磁気検出素子(11,12)が検出可能な範囲の磁束密度(B)を供給する。これによって得られる、磁束密度(B)と電流検出装置(10/10A)の出力電圧信号(V1)との関係を示す測定値データを取得する。取得した測定値データと、複数の係数群(Voff,Vsat,Bb,φ,α/A1〜A5)を含んで構成される磁気検出素子(11,12)の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理して、複数の係数群を算出する。算出された複数の係数群に従って、磁気検出素子(11,12)からの出力電圧信号(V1)を磁束密度(B)に対して略線形となるように補正した補正電圧信号(VL)を出力する。

Description

本発明は、導体を流れる電流によって発生する磁界を測定することによってその電流値を検出する電流検出方法、電流検出装置、電流検出装置の信号補正方法、及び電流検出装置の信号補正装置に関する。
従来、異方性磁気抵抗(AMR(Anisotropic Magneto Resistive)効果を用いたAMR素子や巨大磁気抵抗(GMR(Giant Magneto Resistive))効果を用いたGMR素子など磁気抵抗効果素子を用いた電流検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の電流検出装置は、抵抗値が比較的、直線的に変化する領域内の磁界をバイアス磁界として選択し、このバイアス磁界を磁気抵抗効果素子に印加して、バイアス磁界を中心とした磁界の領域内で、被測定磁界を測定する方法を採用しているが、抵抗値が直線的に変化する領域が狭いため、測定できる磁界の範囲が非常に狭くなるという課題を有している。そして、その解決手段として、磁気抵抗効果素子に対して、複数の値を含むバイアス磁界を印加するバイアス磁界印加手段を設けている。これにより、簡単な構成で、磁界と出力との直線性を向上でき、測定範囲を広くしている。
特開2000−055997号公報
しかし、特許文献1に記載の電流検出装置では、バイアス磁界を変化させることによって磁界と出力、すなわち検出する磁束密度と出力電圧との関係の直線性を擬似的に向上させているだけに過ぎず、磁気抵抗効果素子の磁束密度と出力電圧との関係は、依然として非線形のままであり、磁束密度と出力電圧とが直線的な関係となっている範囲(磁束密度と出力電圧との関係が線形とみなせる範囲)だけを使用しているものである。従って、磁気抵抗効果素子を用いて有効に検出することのできる磁束密度の範囲は狭くなり、磁気抵抗効果素子を配置する際の自由度も比較的低くなってしまうおそれがある。
そこで、本発明は、磁束密度に対する出力電圧の関係を直線性の高い略線形とすることのできる電流検出方法、電流検出装置、電流検出装置の信号補正方法、及び電流検出装置の信号補正装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決することを目的として、磁束密度を検出し、前記磁束密度に対応した電圧信号を出力する磁気検出素子を備えた電流検出装置に対して、前記磁気検出素子が検出可能な範囲の磁束密度を供給することによって得られる、前記磁束密度と前記電流検出装置の出力電圧信号との関係を示す測定値データを取得し、取得した前記測定値データと、複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって前記複数の係数群を算出し、算出された前記複数の係数群に従って、前記磁気検出素子からの出力電圧信号を前記磁束密度に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号を出力する、電流検出方法を提供する。
また、本発明は、上記課題を解決することを目的として、磁束密度を検出し、前記磁束密度に対応した電圧信号を出力する磁気検出素子と、前記磁気検出素子に磁束密度を供給することによって得られる磁束密度と出力電圧信号との関係を示す測定値データと、複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって得られた前記複数の係数群に従って、前記磁気検出素子からの出力電圧信号を前記磁束密度に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号を出力する信号補正手段と、を備えた電流検出装置を提供する。
さらに、本発明は、上記課題を解決することを目的として、磁束密度を検出し、前記磁束密度に対応した電圧信号を出力する磁気検出素子と、複数の係数群を記憶する記憶部を備えており、前記記憶部に前記複数の係数群が記憶されていない場合には、前記磁気検出素子からの出力電圧信号をそのまま出力し、前記記憶部に前記複数の係数群が記憶されている場合には、前記複数の係数群に従って、前記磁気検出素子からの出力電圧信号を前記磁束密度に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号を出力する信号補正手段と、を備えた電流検出装置であって、前記信号補正手段の前記記憶部に前記複数の係数群が記憶されていない電流検出装置に対して、前記磁気検出素子が検出可能な範囲の磁束密度を供給することによって得られる、前記磁束密度と前記電流検出装置の出力電圧信号との関係を示す測定値データを取得し、取得した前記測定値データと、複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって前記複数の係数群を算出し、算出された前記複数の係数群を前記信号補正手段の前記記憶部に記憶する、電流検出装置の信号補正方法を提供する。
またさらに、本発明は、上記課題を解決することを目的として、磁束密度を検出し、前記磁束密度に対応した電圧信号を出力する磁気検出素子を備えた電流検出装置に対して、前記磁気検出素子が検出可能な範囲の磁束密度を供給することによって得られる、前記磁束密度と前記電流検出装置の出力電圧信号との関係を示す測定値データを取得し、取得した前記測定値データと、複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって前記複数の係数群を算出し、前記複数の係数群に従って前記磁気検出素子からの出力電圧信号を前記磁束密度に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号を出力する信号補正手段の前記記憶部に、算出された前記複数の係数群を記憶し、前記複数の係数群を前記記憶部に記憶した前記信号補正手段を、前記電流検出装置の信号補正装置として使用する、電流検出装置の信号補正方法を提供する。
またさらに、本発明は、上記課題を解決することを目的として、磁束密度を検出し、前記磁束密度に対応した電圧信号を出力する磁気検出素子を備えた電流検出装置に接続され、前記出力電圧信号を補正して出力する電流検出装置の信号補正装置であって、前記磁気検出素子に磁束密度を供給することによって得られる磁束密度と出力電圧信号との関係を示す測定値データと、複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって得られた前記複数の係数群に従って、前記磁気検出素子からの出力電圧信号を前記磁束密度に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号を出力する、電流検出装置の信号補正装置を提供する。
本発明によれば、磁束密度に対する出力電圧の関係を直線性の高い略線形とすることが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る電流検出方法、電流検出装置、及び電流検出装置の信号補正方法で使用される磁気検出素子の磁気検出原理を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電流検出方法及び電流検出装置の概略構造を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電流検出方法、電流検出装置、及び電流検出装置の信号補正方法の概略構成を示す図である。 図2において、電流検出装置に、被測定磁界を印加する磁界発生装置の概略構成を示す図である。 被測定磁界Bを横軸、出力電圧信号Vを縦軸とする測定結果の一例を示す図である。 図2の制御部が実行する信号補正処理の一例を示す図である。 図2の信号補正部が実行する信号補正処理の一例を示す図である。 電流検出装置内の磁気検出素子に対するバイアス磁界B、被測定磁界B、及び合成磁界Bとの関係を示す図である。 図2の信号補正部が実行した信号補正処理の結果である略直線化補正された出力電圧信号Vの一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電流検出方法、電流検出装置の信号補正方法及び電流検出装置の信号補正装置の概略構成を示す図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態について、図1A乃至図8を参照して説明する。
図1Aは、本発明の第1の実施の形態に係る電流検出方法、電流検出装置及び電流検出装置の信号補正方法で使用される磁気検出素子の磁気検出原理を示す図である。磁気検出素子11は、GMR素子から構成される。磁気検出素子11は、磁化方向Mの固定された固定層と、磁化方向Mと略直交する方向に印加されたバイアス磁界Bと被測定磁界Bによって磁化方向θの変化する自由層と、これら固定層と自由層を分離する非磁性層とが積層されて構成されている。被測定磁界Bは、被測定電流によって発生する磁界のことであり、θは固定層の磁化方向Mを基準とした自由層の磁化方向の角度のことである。
磁気検出素子11では、被測定磁界Bの印加方向が固定層の磁化方向Mと同方向でほぼ平行で、かつ被測定磁界Bの大きさがバイアス磁界Bの大きさに対して十分大きい場合、バイアス磁界Bと被測定磁界Bの合成磁界Bが固定層の磁化方向Mと成す角度θが小さくなり、それに伴って固定層、非磁性層、自由層の積層方向の電流密度分布が広くなり抵抗値Rも低くなる。
逆に、被測定磁界Bの印加方向が固定層の磁化方向Mと逆方向でほぼ平行で、かつ被測定磁界Bの大きさがバイアス磁界Bの大きさに対して十分大きい場合、合成磁界Bが固定層の磁化方向Mと成す角度θが大きくなり、それに伴って固定層、非磁性層、自由層の積層方向の電流密度分布が狭くなり抵抗値Rも高くなる。すなわち、バイアス磁界Bと被測定磁界Bの合成磁界Bの方向に従って自由層の磁化方向が回転し、自由層の磁化方向の回転量に応じて磁気検出素子11の抵抗値が変化する。
バイアス磁界Bには、磁気検出素子11のヒステリシスを抑制する働きがある。バイアス磁界Bを強くすることによって感度を低下させ、結果として線形範囲を拡大させることもできる。
図1Bは、本発明の第1の実施の形態に係る電流検出装置の概略構造を示す図である。図1Bにおいて、電流検出装置10は、図1Aに示す磁気検出素子11と、これと同じ構造の磁気検出素子12とを、固定層の磁化方向Mp1,Mp2がそれぞれ反対となるように直列接続したハーフブリッジ構造をしている。磁気検出素子11の固定層の磁化方向Mp1は、矢印に示すように右向きであり、磁気検出素子12の固定層の磁化方向Mp2は、これと正反対の矢印に示すように左向きである。なお、これらの矢印の向きは回路構成とは何ら関係なく、磁気検出素子11及び磁気検出素子12の固定層磁化方向が逆向きに形成されていることを便宜上示したものである。
電流検出装置10の磁気検出素子11の第1の電極に電源電圧+Vcc(例えば約5.0V)が印加され、磁気検出素子12の第2の電極は接地されている。磁気検出素子11と磁気検出素子12との接続部である磁気検出素子11の第2の電極及び磁気検出素子12の第1の電極から出力電圧信号Voutが出力される。
信号補正部15は、磁気検出素子11と磁気検出素子12との接続部から出力される出力電圧信号Voutが略直線的に変化するような補正を加え、補正出力電圧信号Vを出力する。なお、磁気検出素子11,12には、それぞれ磁化方向Mp1,Mp2と略直交する同方向にバイアス磁界Bが印加されている。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る電流検出方法、電流検出装置及び電流検出装置の信号補正方法の概略構成を示す図である。図3は、図2において、電流検出装置10に被測定磁界Bを印加する磁界発生装置20の概略構成を示す図である。
本発明の第1の実施の形態に係る電流検出方法、電流検出装置及び電流検出装置の信号補正方法において、図1Bに示すハーフブリッジ構造の電流検出装置10から出力される出力電圧信号Voutを入力した信号補正部15は、所定の係数に基づいて略直線的に変化するような補正出力電圧信号Vを出力する。
制御部30は、モニタを含むパーソナルコンピュータ(PC)を基本構成とする制御用コンピュータで構成される。制御部30は、被測定磁界用定電流源31、定電圧源32、電圧測定部34、フィッティング係数演算部35、及び係数制御部36を含んで構成される。
磁界発生装置20は、磁気シールドボックス21内に設置されたソレノイドコイル22によって被測定磁界Bを発生し、ソレノイドコイル22内に設置された電流検出装置10に被測定磁界Bを供給する。すなわち、磁界発生装置20は、電流検出装置10をワークとして被測定磁界Bを印加するように構成されていれば、これ以外の構成でもよい。
電流検出装置10は、磁気検出素子11,12と信号補正部15とが共に1つのチップ内に収納されて構成されている。電流検出装置10は、図示していないハンドリングロボットなどによって、磁界発生装置20のソレノイドコイル22内に搬送され設置される。このとき、電流検出装置10の固定層の磁化方向Mp1,Mp2と、ソレノイドコイル22内の被測定磁界Bの方向が互いに平行となるように設置される。
被測定磁界用定電流源31は、所定の電流、例えば、約±1000mAの電流をソレノイドコイル22に供給する。被測定磁界用定電流源31から供給される電流によって、ソレノイドコイル22内には、例えば、±10mTの被測定磁界Bが発生する。
制御部30は、ソレノイドコイル22内において、例えば、−10mTから0mTを通過して+10mTとなるような徐々に増加する被測定磁界B、+10mTから0mTを通過して−10mTとなるような徐々に減少する被測定磁界Bが発生するように、被測定磁界用定電流源31からソレノイドコイル22に供給する電流を制御している。
定電圧源32は、磁界発生装置20のソレノイドコイル22内に搭載された電流検出装置10に対して、±Vcc(例えば、約5.0V)の電源電圧を供給する。
信号補正部15は、記憶部16に記憶されている各係数(出力オフセット係数Voff,飽和出力係数Vsat,バイアス磁界強度係数B,被測定磁界方向の角度ずれ係数φ,バイアス磁界方向の角度ずれ係数α)に基づいて、電流検出装置10からの出力電圧信号Voutに補正を加え、それを出力電圧信号Vとして出力する。なお、記憶部16には、信号補正フラグが設けられており、この信号補正フラグが『0』の場合は、所定の係数が記憶されていないことを示し、信号補正フラグが『1』の場合は、所定の係数が記憶されていることを示す。
信号補正部15は、信号補正フラグが『0』の場合は、出力電圧信号Voutをそのまま出力電圧信号Vとして出力する。一方、信号補正部15は、信号補正フラグが『1』の場合は、出力電圧信号Voutに補正を加え、それを出力電圧信号Vとして出力する。記憶部16に記憶される係数の詳細については後述する。
電圧測定部34は、徐々に増加する被測定磁界Bの印加時に信号補正部15から出力される出力電圧信号V、及び徐々に減少する被測定磁界Bの印加時に信号補正部15から出力される出力電圧信号Vをそれぞれ計測し、その出力電圧信号の平均値を出力電圧信号Vとしてフィッティング係数演算部35に出力する。なお、電圧測定部34に代えて、デジタルマルチメータなどを設けて、測定した電圧を制御部30内のフィッティング係数演算部35に供給するようにしてもよい。
フィッティング係数演算部35は、被測定磁界用定電流源31がソレノイドコイル22に供給している電流、すなわちソレノイドコイル22内で電流検出装置10に印加される被測定磁界Bを横軸とし、電圧測定部34によって測定された電流検出装置10からの出力電圧信号Vを縦軸とする測定結果(測定値データ)を、以下に示す式(1)にフィッティングして、各係数(出力オフセット係数Voff,飽和出力係数Vsat,バイアス磁界強度係数B,被測定磁界方向の角度ずれ係数φ,バイアス磁界方向の角度ずれ係数α)をそれぞれ算出する。
係数制御部36は、フィッティング係数演算部35によって算出された各係数(出力オフセット係数Voff,飽和出力係数Vsat,バイアス磁界強度係数B,被測定磁界方向の角度ずれ係数φ,バイアス磁界方向の角度ずれ係数α)を信号補正部15の記憶部16へ書き込む処理を行うと共に係数の書き込み状態を示すために記憶部16の信号補正フラグに『1』をセットする。
図4は、被測定磁界Bを横軸、出力電圧信号Vを縦軸とする測定結果(測定値データ)の一例を示す図である。
図4において、被測定磁界Bは、例えば、−10〜+10mTの範囲で変化する。被測定磁界Bの変化に伴って出力電圧信号Vも、図4に示すように、例えば、下限値が約+2.36V、上限値が約+2.56Vの範囲で変化するような曲線となる。
図4に示す曲線において、被測定磁場Bが約±0.5mT付近の図における点線長方形41で囲まれる範囲が、出力電圧信号Vが略直線的に変化するとみなせる線形範囲となる。従来は、この点線長方形41で囲まれる部分のみを使用していたので、磁気抵抗効果素子を用いて有効に検出することのできる磁束密度の範囲は−1〜+1mTのように、非常に狭いものであった。また、出力電圧信号Vの範囲も例えば、±30mV程度と狭い。
図5は、図2の制御部30が実行する信号補正処理の一例を示す図である。図6は、図2の信号補正部15が実行する信号補正処理の一例を示す図である。図7は、電流検出装置10内の磁気検出素子11と磁気検出素子12に対するバイアス磁界B、被測定磁界B、及び合成磁界Bとの関係を示す図である。図8は、図2の信号補正部15が実行した信号補正処理の結果である略直線化補正された出力電圧信号Vの一例を示す図である。
以下、図5の信号補正処理に従って、説明する。図5の制御部30の信号補正処理のステップS51では、制御部30は、被測定磁界用定電流源31から磁界発生装置20のソレノイドコイル22内の磁界が、電流検出装置10の磁気検出素子11,12が検出可能な範囲の磁束密度となるように、例えば、約±1000mAの範囲で電流が増加する場合、減少する場合について連続的に電流を供給して、図4に示すような被測定磁界Bに対する電流検出装置10からの出力電圧信号Vを測定する。
このとき、信号補正部15の記憶部16には、係数が未だ記憶されておらず、信号補正フラグは『0』となっているので、信号補正部15は、図4に示すような非線形の出力電圧信号Voutをそのまま出力電圧信号Vとして出力する。
図5の制御部30の信号補正処理のステップS52では、制御部30内のフィッティング係数演算部35は、ステップS51にて取得した出力電圧信号Vの波形に、次式(1)のVがフィッティングするように各係数(出力オフセット係数Voff,飽和出力係数Vsat,バイアス磁界強度係数B,被測定磁界方向の角度ずれ係数φ,バイアス磁界方向の角度ずれ係数α)を最小二乗法にて求める。
Figure 2016056136
式(1)において、出力オフセット係数Voffは、図4に示すような非線形の出力電圧信号Vがほぼ点対称となるような出力電圧値のことである。図4の場合、下限値が約+2.36V、上限値が約+2.56Vなので、出力オフセット係数Voffは約+2.46Vとなる。
式(1)において、飽和出力係数Vsatは、図4に示すような非線形の出力電圧信号Vが上限値及び下限値を示す出力電圧値のことである。図4の場合、下限値が約+2.36V、上限値が約+2.56Vで、出力オフセットが約+2.46Vの場合、飽和出力係数Vsatは約100mVとなる。
式(1)において、バイアス磁界強度係数B、被測定磁界方向の角度ずれ係数φ、及びバイアス磁界方向の角度ずれ係数αについては、図7を用いて、これらの各係数の関係を説明する。
図7に示すように、磁気検出素子11の固定層における磁化方向Mp1は、図面上において上向きであり、磁気検出素子12の固定層における磁化方向Mp2は、図面上において下向きである。バイアス磁界Bは、これらの磁化方向Mp1,Mp2に対して略直交する方向であり、図面上では右向きである。
ここでバイアス磁界Bは、バイアス磁界用の磁石を磁気検出素子11,12の近傍に設けることによって発生する。または、このバイアス用の磁石に代えて、電流検出装置10に設けたバイアスコイル(図示せず)を用いる場合には、バイアスコイルに一定電流を供給することによって発生させることができる。
バイアス磁界強度係数Bは、このバイアス磁界用磁石又はバイアスコイルによって生成されるバイアス強度磁界である。
電流検出装置10は、固定層の磁化方向Mp1,Mp2と、ソレノイドコイル22内の被測定磁界Bの方向が互いに平行になるように磁界発生装置20に設置されるが、実際は、設置時の誤差によって角度φだけ角度ずれを起こして設置される場合がある。このときの磁化方向Mp1,Mp2に対して被測定磁界Bが成す角度φを被測定磁界方向の角度ずれ係数φと定義する。なお、この被測定磁界方向の角度ずれ係数φは、磁化方向Mp1,Mp2の方向を基準として反時計方向を正の値とする。
電流検出装置10内の磁気検出素子11,12には、固定層の磁化方向Mp1,Mp2と略直交する方向にバイアス磁界Bが印加されるが、バイアス磁界用磁石の設置する際の誤差又はバイアスコイルを製造する際の誤差(個体差)によって角度αだけ角度ずれを起こしている場合がある。このときの磁化方向Mp1,Mp2に対する直交線に対してバイアス磁界Bが成す角度αをバアイス磁界方向の角度ずれ係数αと定義する。なお、このバアイス磁界方向の角度ずれ係数αは、磁化方向Mp1,Mp2に垂直な方向を基準として反時計方向を正の値とする。
電流検出装置10内の磁気検出素子11において、被測定磁界Bとバイアス磁界Bとを合成した合成磁界Bは、磁化方向Mp1に対して時計方向に角度θ1ずれており、電流検出装置10内の磁気検出素子12において、被測定磁界Bとバイアス磁界Bとを合成した合成磁界Bは、磁化方向Mp2に対して反時計方向に角度θ2ずれている。そして、磁気検出素子11,12の合成磁界Bの方向及び大きさは共に同じである。
制御部30内のフィッティング係数演算部35は、例えば、−10〜+10mTの全測定範囲に渡り、フィッティング処理を行うことによって、次式(1)の各係数(出力オフセット係数Voff,飽和出力係数Vsat,バイアス磁界強度係数B,被測定磁界方向の角度ずれ係数φ,バイアス磁界方向の角度ずれ係数α)を求める。
図5の制御部30の信号補正処理のステップS53では、係数制御部36は、フィッティング係数演算部35によって求められた各係数(出力オフセット係数Voff,飽和出力係数Vsat,バイアス磁界強度係数B,被測定磁界方向の角度ずれ係数φ,バイアス磁界方向の角度ずれ係数α)を信号補正部15の記憶部16に書き込み、さらに記憶部16の信号補正フラグを『1』にセットする。
図5の制御部30の信号補正処理のステップS54では、上述のステップS51と同様に、制御部30は、被測定磁界用定電流源31から磁界発生装置20のソレノイドコイル22に、例えば、約±1000mAの電流を供給し、被測定磁界Bに対する電流検出装置10から出力される出力電圧信号Vを測定する。
信号補正部15の記憶部16には、上述のステップS53によって、記憶部16の信号補正フラグに『1』がセットされており、さらに各係数(出力オフセット係数Voff,飽和出力係数Vsat,バイアス磁界強度係数B,被測定磁界方向の角度ずれ係数φ,バイアス磁界方向の角度ずれ係数α)が記憶されているので、信号補正部15は、図4に示すような非線形の出力電圧信号Voutに対して、図6の信号補正部15の信号補正処理を実行し、図8に示すような略直線化補正された出力電圧信号Vを出力する。
図5の制御部30の信号補正処理のステップS55では、信号補正部15から出力される略直線化補正された出力電圧信号Vが略直線的に変化しているか否か、すなわち略線形か否かの判定を行い、略線形になっている(yes)の場合は、ステップS56に進み、略線形でない(no)の場合はステップS57に進む。
例えば、図8に示すように被測定磁場Bが約±5mT付近の点線長方形42で囲まれる範囲で線形である場合には(yes)と判定し、そうでない場合は(no)と判定する。図8に示すように、信号補正部15によって略直線化補正された出力電圧信号Vは、被測定磁場Bの範囲が約±5mT付近の点線長方形42で囲まれた広い範囲で、略直線的に変化する線形を示す。これによって、出力電圧信号Vの範囲も例えば、±3.7Vに拡大していることが理解できる。
図5の制御部30の信号補正処理のステップS56では、前のステップS55で線形である(yes)と判定されたので、略直線的に変化しているとみなせる被測定磁場の範囲±B、例えば約±5mTを記憶部16に書き込み、一連の信号補正処理を終了する。
一方、図5の制御部30の信号補正処理のステップS57では、前のステップS55で線形でない(no)と判定されたので、再度、フィッティング処理を行うために、測定範囲を限定して、ステップS52にリターンする。
制御部30内のフィッティング係数演算部35は、例えば、−10〜+10mTの全測定範囲に渡って、フィッティング処理を行っているが、ステップS55の処理で線形でない(no)と判定された場合は、ステップS52のフィッティング処理において、測定範囲を例えば−8〜+8mTに限定し、式(1)の各係数(出力オフセット係数Voff,飽和出力係数Vsat,バイアス磁界強度係数B,被測定磁界方向の角度ずれ係数φ,バイアス磁界方向の角度ずれ係数α)を、再度求めるようにする。
このようにフィッティング処理における測定範囲を徐々に限定することによって、被測定磁場Bが約±5mT付近の直線性が向上することが分かっている。従って、例えば、全測定範囲を−10〜+10mTした場合、次の測定範囲を−9〜+9mT、その次の限定範囲を−8〜+8mTなどのように、測定範囲を所定の割合で限定することが望ましい。
なお、再フィッティング処理後において、ステップS55の判定処理の結果が線形でない(no)となった場合には、制御部30は、線形とみなせる測定範囲を抽出し、抽出した測定範囲を電流検出装置10の測定可能範囲として、記憶部16に書き込み、一連の信号補正処理を終了するようにしてもよい。記憶部16に記憶されている測定範囲を読み取ることで、電流検出装置10の測定可能範囲を容易に認識することができるようになる。
次に、図6の電流検出装置10内の信号補正部15の信号補正処理の詳細について説明する。
図6の信号補正部15の信号補正処理のステップS61では、信号補正部15は、記憶部16の信号補正フラグが『0』であるか否かを判定し、『0』(yes)の場合はステップS62に進み、『1』(no)の場合はステップS63に進む。
図6の信号補正部15の信号補正処理のステップS62では、信号補正フラグが『0』なので、信号補正部15は、図4に示すような非線形の出力電圧信号Voutをそのまま出力電圧信号Vとして電圧測定部34に出力する。
図6の信号補正部15の信号補正処理のステップS63では、信号補正フラグが『1』なので、出力電圧信号Voutを略直線化補正し、補正された電圧信号Vを出力電圧信号Vとして出力する。
すなわち、信号補正部15は、式(1)のVをVに置き換えて、合成磁界BをVの関数(B(V))とした場合の次式(2)を予め記憶している。
=m×B(V)+n ・・・(2)
(式(2)において、係数mは0以外の任意の値,nは任意の値とする)、
従って、信号補正部15が実行する信号補正処理は、式(2)及び記憶部16に記憶されている各係数(出力オフセット係数Voff,飽和出力係数Vsat,バイアス磁界強度係数B,被測定磁界方向の角度ずれ係数φ,バイアス磁界方向の角度ずれ係数α)に基づいて、出力電圧信号Voutを略直線化補正し、図8に示すような、補正された補正電圧信号Vを出力電圧信号Vとして出力する。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図9を参照して説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態に係る電流検出方法、電流検出装置の信号補正方法及び電流検出装置の信号補正装置の概略構成を示す図であり、図2に対応する。この第2の実施の形態では、電流検出装置10A及び制御部30Aの構成が第1の実施の形態に係る電流検出装置10及び制御部30と異なり、その他の構成は第1の実施の形態と共通である。以下、この違いの部分である電流検出装置10A及び制御部30Aの構成について重点的に説明し、第1の実施の形態について説明したものと共通する構成要素については、共通する符号を付して、その説明を省略する。
図9において、電流検出装置10Aは、ハーフブリッジ構造の磁気検出素子11,12を1つのチップ上に収納して構成されている。電流検出装置10Aは、ハーフブリッジ構造の接続部から出力電圧信号Voutを直接出力する。電流検出装置10Aは、図2に示すような信号補正部15を備えていないので、第2の実施の形態では、電流検出装置10Aに対応した信号補正装置15Aを作成し、それを電流検出装置10Aに接続する。信号補正装置15Aは、第1の実施の形態の信号補正部15と共通の構成をしており、電流検出装置10Aから出力される出力電圧信号Voutを入力し、所定の係数に基づいて略直線的に変化するような補正出力電圧信号Vを出力する。
すなわち、本発明の第2の実施の形態に係る電流検出装置の信号補正装置は、電流検出装置10Aから出力される出力電圧信号Voutを所定の係数に基づいて略直線的に変化するような補正出力電圧信号Vとして出力する電流検出装置10Aの専用の信号補正装置であって、電流検出装置10Aとは別のチップ上に収納された単体の素子で構成される。
図9において、制御部30Aは、被測定磁界用定電流源31、定電圧源32、電圧測定部34A、フィッティング係数演算部35A、及び係数制御部36Aを含んで構成される。被測定磁界用定電流源31、及び定電圧源32の構成は、第1の実施の形態と共通である。
電圧測定部34Aは、電流検出装置10Aから出力される出力電圧信号Voutをそのまま信号補正装置15Aの入力端に出力し、それに伴って信号補正装置15Aから出力される補正出力信号Vを入力し、図4に示すような被測定磁界Bを横軸、出力電圧信号Vを縦軸とする測定結果(測定値データ)を取得する。
このとき、電圧測定部34Aは、徐々に増加する被測定磁界Bの印加時に電流検出装置10Aから出力される出力電圧信号Vout、及び徐々に減少する被測定磁界Bの印加時に電流検出装置10Aから出力される出力電圧信号Voutを計測し、その出力電圧信号Voutの平均値を出力電圧信号Vとしてフィッティング係数演算部35Aに出力する。
信号補正装置15Aは、制御部30Aに設けられたチップ接続手段を介して制御部30A内の電圧測定部34A及び係数制御部36Aなどに接続される。信号補正装置15Aは、記憶部16Aに記憶されている各係数(A1〜A5)に基づいて、電流検出装置10Aからの出力電圧信号Voutに補正を加え、それを出力電圧信号Vとして出力する。なお、記憶部16Aには、信号補正フラグが設けられており、この信号補正フラグが『0』の場合は、所定の係数が記憶されていないことを示し、信号補正フラグが『1』の場合は、所定の係数が記憶されていることを示す。
信号補正装置15Aは、信号補正フラグが『0』の場合は、電圧測定部34Aからの出力電圧信号Voutをそのまま出力電圧信号Vとして電圧測定部34Aに出力する。一方、信号補正装置15Aは、信号補正フラグが『1』の場合は、電圧測定部34Aからの出力電圧信号Voutに補正を加え、それを出力電圧信号Vとして電圧測定部34Aに出力する。記憶部16Aに記憶される各係数(A1〜A5)の詳細については後述する。
フィッティング係数演算部35Aは、被測定磁界用定電流源31がソレノイドコイル22に供給している電流、すなわちソレノイドコイル22内で電流検出装置10に印加される被測定磁界Bを横軸とし、電圧測定部34Aによって測定された電流検出装置10Aからの出力電圧信号Vを縦軸とする測定結果を、次式(3)にフィッティングするように演算処理して、各係数(A1〜A5)を算出する。
Figure 2016056136
式(3)において、係数A1は、式(1)のVoffに、係数A2は、式(1)のルート内の合成磁界Bの係数である2・B・sin(α−φ)に、係数A3は、式(1)のルート内のBの二乗に、係数A4は、式(1)の上辺の合成磁界Bの係数であるVsat・cosφに、係数A5は、式(1)の上辺のB・Vsat・sinαにそれぞれ対応する。すなわち、各係数A1〜A5は、上述の出力オフセット係数Voff、飽和出力係数Vsat、バイアス磁界強度係数B、被測定磁界方向の角度ずれ係数φ、バイアス磁界方向の角度ずれ係数αにそれぞれ依存しており、式(1)と式(3)は実質的に同じである。
フィッティング係数演算部35Aは、第1の実施の形態のものと同様に、例えば、−10〜+10mTの全測定範囲に渡り、出力電圧信号Vの波形に式(3)のVがフィッティングするように各係数A1〜A5を最小二乗法にて求める。この場合、フィッティング係数演算部35Aを係数のみを単純に求めるだけでいいので、演算処理を単純化し、高速化することができる。
係数制御部36Aは、フィッティング係数演算部35Aによって求められた式(3)の各係数A1〜A5を信号補正装置15Aの記憶部16Aに書き込むと共に記憶部16Aの信号補正フラグに『1』をセットする。なお、第2の実施の形態では、信号補正装置15Aと電流検出装置10Aとは別のチップ上に収納されているので、係数制御部36Aは、信号補正された電流検出装置10Aのチップを特定するID番号などを記憶部16Aに記憶するとよい。これによって電流検出装置10Aと信号補正装置15Aとを一対一に対応付けることができる。
第2の実施の形態に係る図9の制御部30Aが実行する信号補正処理及び図9の信号補正装置15Aが実行する信号補正処理は、フィッティング係数演算部35Aによって求められた各係数A1〜A5が異なる他は、上述の図5及び図6と共通するので、その説明を省略する。
第2の実施の形態に係る電流検出方法、電流検出装置の信号補正方法及び電流検出装置の信号補正装置では、既に被測定対象物に設置済の電流検出装置や信号補正部を有さない電流検出装置に対して適用することができる。例えば、ハイブリット車や電気自動車等のモータ駆動部やソーラ電池などに既設の電流検出装置などに、信号補正装置15Aを接続して、その出力信号を適宜補正することができる。
なお、上述の実施の形態では、ハーフブリッジ構造の磁気検出素子11,12を例に説明したが、これに限定されることはなく、4個の磁気検出素子をブリッジ状に接続したフルブリッジ構造であってもよいし、1個の磁気検出素子で構成されていてもよい。
上述の実施の形態では、制御部30,30Aがパーソナルコンピュータ(PC)を基本構成とする制御用コンピュータである場合を例に説明したが、制御部30,30Aは、ワンチップ構成のマイクロコンピュータで構成してもよい。
上述の実施の形態では、ソレノイドコイル22を備えた磁界発生装置20を例に説明したが、被測定対象物に設置済の電流検出装置などのように、ソレノイドコイル22内に収納することが困難な場合には、被測定対象物に所定の電流を流すことによって、測定用の磁束密度を発生することができる。この場合、制御部30,30Aは、被測定対象物に対して電流制御用の信号を出力して制御することで対応できる。
(第1及び第2の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第1及び第2の実施の形態によれば、以下のような作用及び効果が得られる。
(1)信号補正部15/信号補正装置15Aは、記憶部16/16Aに記憶されている各係数(出力オフセット係数Voff,飽和出力係数Vsat,バイアス磁界強度係数B,被測定磁界方向の角度ずれ係数φ,バイアス磁界方向の角度ずれ係数α/A1〜A5)に基づいて、電流検出装置10からの出力電圧信号Voutに補正を加え、それを出力電圧信号Vとして出力する。このとき制御部30/30A内のフィッティング係数演算部35/35Aは、出力電圧信号Vの波形に式(1)のVがフィッティングするように各係数を最小二乗法にて求めているので、信号補正部15/信号補正装置15Aから出力される補正電圧信号Vは、磁束密度に対する出力電圧の関係が極めて直線性の高い略線形を示すようになり、さらに補正電圧信号Vの範囲も拡大することができる。
(2)式(1)において、出力オフセット係数Voffは、図4に示すような非線形の出力電圧信号Vが点対称となるような出力電圧値、飽和出力係数Vsatは、図4に示すような非線形の出力電圧信号Vが上限値及び下限値を示す出力電圧値、バイアス磁界強度係数Bは、バイアス磁界用磁石又はバイアスコイルによって生成されるバイアス強度磁界、被測定磁界方向の角度ずれ係数φは、磁化方向Mp1,Mp2に対して被測定磁界Bが成す角度、バイアス磁界方向の角度ずれ係数αは、磁化方向Mp1,Mp2に対する直交線に対してバイアス磁界Bが成す角度のことである。これらの各係数は、磁気検出素子11,12の実際の構造に対応しているので、測定値データにフィッティングするように求められた各係数を用いることによって、信号補正部15/信号補正装置15Aから出力される補正電圧信号Vは、より高い直線性を示す略線形に近い出力となる。
(3)信号補正部15/信号補正装置15Aが実行する信号補正処理は、式(2)及び記憶部16/16Aに記憶されている各係数(出力オフセット係数Voff,飽和出力係数Vsat,バイアス磁界強度係数B,被測定磁界方向の角度ずれ係数φ,バイアス磁界方向の角度ずれ係数α)に基づいて、出力電圧信号Voutを略直線化補正し、補正された電圧信号Vを出力電圧信号Vとして出力している。ここで、前記式(2)は、前記式(1)のVをVに置き換えて、合成磁界BをVの関数(B(V))を用いているので、信号補正部15から出力される補正電圧信号Vは、より高い直線性を示す略線形に近い出力となる。
(4)信号補正部15Aが実行する信号補正処理は、式(3)及び記憶部16に記憶されている各係数(A1〜A5)に基づいて、出力電圧信号Voutを略直線化補正し、補正された電圧信号Vを出力電圧信号Vとして出力している。ここで、式(3)を構成する係数A1は、式(1)のVoutに、係数A2は、式(1)のルート内の合成磁界Bの係数である2・B・sin(α−φ)に、係数A3は、式(1)のルート内のBの二乗に、係数A4は、式(1)の上辺の合成磁界Bの係数であるVsat・cosφに、係数A5は、式(1)の上辺のB・Vsat・sinαにそれぞれ対応しているので、信号補正部15Aから出力される補正電圧信号Vは、より高い直線性を示す略線形に近い出力となる。
(5)図2に示すように、電流検出装置10が磁気検出素子11,12と信号補正部15とを共に1つのチップ内に収納して構成してある場合、又は図9に示すように、電流検出装置10Aが磁気検出素子11,12のみを1つのチップ上に収納し、信号補正装置15Aが電流検出装置10Aとは別のチップ上に収納してある場合、いずれの場合でも信号補正部15/信号補正装置15Aは、記憶部16/16Aに記憶されている各係数(出力オフセット係数Voff,飽和出力係数Vsat,バイアス磁界強度係数B,被測定磁界方向の角度ずれ係数φ,バイアス磁界方向の角度ずれ係数α/A1〜A5)に基づいて、電流検出装置10/10Aからの出力電圧信号Voutに補正を加え、それを補正電圧信号Vとして出力しているので、この補正電圧信号Vは、より高い直線性を示す略線形に近い出力となる。
(6)図9に示すように、電流検出装置10Aとは別のチップ上に収納された信号補正装置15Aを用いて、電流検出装置10Aから出力される出力電圧信号Voutを所定の係数に基づいて略直線的に変化するような補正出力電圧信号Vとして出力することによって、例えば、ハイブリット車や電気自動車等のモータ駆動部やソーラ電池などのように、既に被測定対象物に設置済の電流検出装置や信号補正部を有さない電流検出装置に対しても、同様により高い直線性を示す略線形に近い補正電圧信号を出力することができる。
(7)信号補正部15/信号補正装置15Aから出力される略直線化補正された出力電圧信号Vが略直線的に変化しているか否か、すなわち略線形か否かの判定を行い、線形である(yes)と判定される場合は、略直線的に変化しているとみなせる被測定磁場の範囲±Bを記憶部16/16Aに書き込み、線形でない(no)と判定された場合は、測定範囲を限定して、再度フィッティング処理を行うようにしたので、補正電圧信号Vは、より高い直線性を示す略線形に近い出力となる。また、被測定磁場の範囲±Bを記憶部16/16Aに書き込むことによって、記憶部16/16Aからその範囲±Bを読みだすことで、電流検出装置10/10Aの測定範囲を容易に確認することができる。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]磁束密度(B)を検出し、前記磁束密度(B)に対応した電圧信号(Vout)を出力する磁気検出素子(11,12)を備えた電流検出装置(10/10A)に対して、前記磁気検出素子(11,12)が検出可能な範囲の磁束密度(B)を供給することによって得られる、前記磁束密度(B)と前記電流検出装置(10/10A)の出力電圧信号(V)との関係を示す測定値データを取得し、取得した前記測定値データと、複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を含んで構成される磁気検出素子(11,12)の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を算出し、算出された前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)に従って、前記磁気検出素子(11,12)からの出力電圧信号(V)を前記磁束密度(B)に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号(V)を出力する、電流検出方法。
この電流検出方法は、磁気検出素子(11,12)と信号補正部(15)とを共に1つのチップ内に収納して構成してある電流検出装置(10)、又は磁気検出素子(11,12)のみを1つのチップ上に収納して構成される電流検出装置(10A)に、所定の磁束密度(B)を供給し、磁束密度(B)と電流検出装置(10/10A)の出力電圧信号(V)との関係を示す測定値データを取得し、取得した測定値データを用いて所定の式(1)又は式(3)とが互いにフィッティングするように演算処理を施し、係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を算出し、算出した係数群に従って、信号補正部(15)又は信号補正装置(15A)を用いて磁気検出素子(11,12)からの出力電圧信号(V)を磁束密度(B)に対して略線形となるように補正し、その補正電圧信号(V)を出力するようにしたものである。これによって、検出される磁束密度(B)に対する出力電圧(V)の関係を直線性の高い略線形とすることが可能となる。
[2]複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を含んで構成される磁気検出素子(11,12)の出力電圧を示す式は、
Figure 2016056136

で表され、この式によって得られる出力電圧が前記測定値データにフィッティングするように各係数A1〜A5を算出する、前記[1]に記載の電流検出方法。
この電流検出方法は、測定値データにフィッティングするように演算処理を実行する際に式(3)を用いるようにしたものである。この電流検出方法は、式(1)を合成磁界Bの関数となるように、各係数を変形し、式(3)の係数A1〜A5で表記したものである。これらの各係数A1〜A5は、式(1)の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α)に依存しており、同じ結果を示し、純粋に係数(A1〜A5)として演算することができるので、既存の表計算ソフトなどを利用して、係数を簡単に算出することが可能となる。
[3]前記式を構成する係数A1は出力オフセット係数Voff、係数A2は2・B・sin(α−φ)、係数A3はBの二乗、係数A4はVsat・cosφ、係数A5はBb・Vsat・sinαであり、前記係数A2〜A5において、Vsatは飽和出力係数、Bはバイアス磁界強度係数、φは被測定磁界方向の角度ずれ係数、αはバイアス磁界方向の角度ずれ係数である、前記[2]に記載の電流検出方法。
式(1)を構成する各係数(Voff,Vsat,B,φ,α)は、磁気検出素子(11,12)の実際の構造に対応しているので、測定値データにフィッティングするように求められた各係数を用いることによって、信号補正部(15)/信号補正装置(15A)から出力される補正電圧信号Vは、より高い直線性を示す略線形に近い出力となる。
[4]前記式(1)の出力電圧信号Vを出力電圧信号Vに置き換え、合成磁界Bを前記出力電圧信号Vの関数(B(V))とした場合の次式と、V=m×B(V)+n(この式において、係数mは0以外の任意の値,nは任意の値とする)、前記演算処理によって得られた前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)とに従って、前記補正電圧信号(V)を出力する、前記[2]又は[3]に記載の電流検出方法。
この電流検出方法は、信号補正部(15/15A)が係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)に基づいて、磁気検出素子(11,12)からの出力電圧信号(V)を補正する際の演算式を式(2)として具体的に示したものである。この式(2)は、式(1)又は式(3)の出力電圧信号Vを出力電圧信号Vに置き換え、合成磁界Bを出力電圧信号Vの関数(B(V))とすることによって得られるものである。
[5]磁束密度(B)を検出し、前記磁束密度(B)に対応した電圧信号(Vout)を出力する磁気検出素子(11,12)と、前記磁気検出素子(11,12)に磁束密度(B)を供給することによって得られる磁束密度(B)と出力電圧信号(V)との関係を示す測定値データと、複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を含んで構成される磁気検出素子(11,12)の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって得られた前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)に従って、前記磁気検出素子(11,12)からの出力電圧信号(V)を前記磁束密度(B)に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号(V)を出力する信号補正手段(15/15A)と、を備えた電流検出装置(10/10A)。
この電流検出装置(10/10A)は、前記[1]に記載の電流検出方法に対応するものである。
[6]複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を含んで構成される磁気検出素子(11,12)の出力電圧を示す式は、
Figure 2016056136

で表され、この式によって得られる出力電圧が前記測定値データにフィッティングするように各係数A1〜A5を算出する、前記[5]に記載の電流検出装置(10/10A)。
この電流検出装置(10/10A)は、前記[2]に記載の電流検出方法に対応するものである。
[7]前記式を構成する係数A1は出力オフセット係数Voff、係数A2は2・B・sin(α−φ)、係数A3はBの二乗、係数A4はVsat・cosφ、係数A5はBb・Vsat・sinαであり、前記係数A2〜A5において、Vsatは飽和出力係数、Bはバイアス磁界強度係数、φは被測定磁界方向の角度ずれ係数、αはバイアス磁界方向の角度ずれ係数である、前記[6]に記載の電流検出装置(10/10A)。
この電流検出装置(10/10A)は、前記[3]に記載の電流検出方法に対応するものである。
[8]前記信号補正手段(15)は、前記式(1)の出力電圧信号Vを出力電圧信号Vに置き換え、合成磁界Bを前記出力電圧信号Vの関数(B(V))とした場合の次式と、V=m×B(V)+n(この式において、係数mは0以外の任意の値,nは任意の値とする)、前記演算処理によって得られた前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)とに従って、前記補正電圧信号(V)を出力する、前記[6]に記載の電流検出装置(10/10A)。
この電流検出装置(10/10A)は、前記[4]に記載の電流検出方法に対応するものである。
[9]磁束密度(B)を検出し、前記磁束密度(B)に対応した電圧信号(Vout)を出力する磁気検出素子(11,12)と、複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を記憶する記憶部(16)を備えており、前記記憶部(16)に前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)が記憶されていない場合には、前記磁気検出素子(11,12)からの出力電圧信号(V)をそのまま出力し、前記記憶部(16)に前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)が記憶されている場合には、前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)に従って、前記磁気検出素子(11,12)からの出力電圧信号(V)を前記磁束密度(B)に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号(V)を出力する信号補正手段(15)とを備えた電流検出装置(10)であって、前記信号補正手段(15)の前記記憶部(16)に前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)が記憶されていない電流検出装置(10)に対して、前記磁気検出素子(11,12)が検出可能な範囲の磁束密度(B)を供給し、それによって得られる前記磁束密度(B)と前記電流検出装置(10)の出力電圧信号(V)との関係を示す測定値データを取得し、取得した前記測定値データと、複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を含んで構成される磁気検出素子(11,12)の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を算出し、算出された前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を前記信号補正手段(15)の前記記憶部(16)に記憶する、電流検出装置(10)の信号補正方法。
この電流検出装置(10)の信号補正方法は、磁気検出素子(11,12)と信号補正部(15)とを共に1つのチップ内に収納して構成してある電流検出装置(10)に、所定の磁束密度(B)を供給し、磁束密度(B)と電流検出装置(10)の出力電圧信号(V)との関係を示す測定値データを取得し、取得した測定値データを用いて所定の式(1)又は式(3)とが互いにフィッティングするように演算処理を施し、係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を算出し、算出した係数群に従って、信号補正部(15)を用いて磁気検出素子(11,12)からの出力電圧信号(V)を磁束密度(B)に対して略線形となるように補正し、その補正電圧信号(V)を出力するようにしたものである。これによって、検出される磁束密度(B)に対する出力電圧(V)の関係を直線性の高い略線形とすることが可能となる。
[10]前記信号補正手段(15)の前記記憶部(16)に前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を記憶した後に、前記電流検出装置(10)に対して、前記磁気検出素子(11,12)が検出可能な範囲の磁束密度(B)を供給することによって得られる前記補正電圧信号(V)を測定し、測定した前記補正電圧信号(V)が略線形を示すか否かを判定し、略線形を示す場合は、被測定磁場による測定範囲を前記記憶部(16)に記憶し、略線形を示さない場合は、被測定磁場の範囲を限定して、前記演算処理を再度実行して前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を算出し、算出された前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)及び前記限定した被測定磁場の範囲を前記信号補正手段(15)の前記記憶部(16)に記憶する、前記[9]に記載の電流検出装置(10)の信号補正方法。
この電流検出装置(10)の信号補正方法は、信号補正部(15)から出力される略直線化補正された出力電圧信号Vが略直線的に変化しているか否か、すなわち略線形か否かの判定を行い、線形である(yes)と判定される場合は、略直線的に変化しているとみなせる被測定磁場の範囲±Bを記憶部(16)に書き込み、線形でない(no)と判定された場合は、測定範囲を限定して、再度フィッティング処理を行うようにしたものである。これによって、補正電圧信号Vは、より高い直線性を示す略線形に近い出力となる。また、被測定磁場の範囲±Bを記憶部(16)に書き込むことによって、記憶部(16)からその範囲±Bを読みだすことで、電流検出装置(10)の測定範囲を容易に確認することができる。
[11]磁束密度(B)を検出し、前記磁束密度(B)に対応した電圧信号(Vout)を出力する磁気検出素子(11,12)を備えた電流検出装置(10A)に対して、前記磁気検出素子(11,12)が検出可能な範囲の磁束密度(B)を供給することによって得られる、前記磁束密度(B)と前記電流検出装置(10A)の出力電圧信号(V)との関係を示す測定値データを取得し、取得した前記測定値データと、複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を含んで構成される磁気検出素子(11,12)の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を算出し、前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)に従って前記磁気検出素子(11,12)からの出力電圧信号(V)を前記磁束密度(B)に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号(V)を出力する信号補正手段(15A)の前記記憶部(16A)に、算出された前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を記憶し、前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を前記記憶部(16A)に記憶した前記信号補正手段(15A)を、前記電流検出装置(10A)の信号補正装置(15A)として使用する、電流検出装置(10A)の信号補正方法。
この電流検出装置(10A)の信号補正方法は、電流検出装置10Aとは別のチップ上に収納された信号補正装置15Aを用いて、電流検出装置10Aから出力される出力電圧信号Voutを所定の係数に基づいて略直線的に変化するような補正出力電圧信号Vとして出力するようにしたものであり、その信号補正方法は、前記[9]に記載の方法と同様である。これによって、既に被測定対象物に設置済の電流検出装置や信号補正部を有さない電流検出装置(10A)に対しても、検出される磁束密度(B)に対する出力電圧(V)の関係を直線性の高い略線形とすることが可能となる。
[12]前記信号補正手段(15A)の前記記憶部(16A)に前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を記憶した後に、前記電流検出装置(10A)に対して、前記磁気検出素子(11,12)が検出可能な範囲の磁束密度(B)を供給することによって得られる前記補正電圧信号(V)を測定し、測定した前記補正電圧信号(V)が略線形を示すか否かを判定し、略線形を示す場合は、被測定磁場による測定範囲を前記記憶部(16A)に記憶し、略線形を示さない場合は、被測定磁場の範囲を限定して、前記演算処理を再度実行して前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を算出し、算出された前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)及び前記限定した被測定磁場の範囲を前記信号補正手段(15A)の前記記憶部(16A)に記憶し、前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)及び前記限定した被測定磁場の範囲を前記記憶部(16A)に記憶した前記信号補正手段(15A)を、前記電流検出装置(10A)の信号補正装置(15A)として使用する、前記[11]に記載の電流検出装置(10A)の信号補正方法。
この電流検出装置(10A)の信号補正方法は、前記[10]に記載の電流検出装置(10)の信号補正方法に対応するものである。
[13]複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式は、
Figure 2016056136

で表され、この式の出力電圧Vが前記測定値データにフィッティングするように各係数A1〜A5を算出する、前記[9]乃至[13]の何れか1項に記載の電流検出装置(10/10A)の信号補正方法。
この電流検出装置(10/10A)の信号補正方法は、前記[2]に記載の電流検出方法に対応するものである。
[14]前記式を構成する係数A1は出力オフセット係数Voff、係数A2は2・B・sin(α−φ)、係数A3はBの二乗、係数A4をVsat・cosφ、係数A5はBb・Vsat・sinαであり、前記係数A2〜A5において、Vsatは飽和出力係数、Bはバイアス磁界強度係数、φは被測定磁界方向の角度ずれ係数、αはバイアス磁界方向の角度ずれ係数である、前記[13]に記載の電流検出装置(10/10A)の信号補正方法。
[15]前記電流検出装置(10/10A)の前記信号補正手段(15/15A)は、前記式(1)の出力電圧Vを出力電圧Vに置き換え、合成磁界Bを前記出力電圧Vの関数(B(V))とした場合の次式と、V=m×B(V)+n(この式において、係数mは0以外の任意の値,nは任意の値とする)、前記演算処理によって算出された前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)とに従って、前記補正電圧信号(V)を出力する、前記[13]又は[14]に記載の電流検出装置(10/10A)の信号補正方法。
この電流検出装置(10/10A)の信号補正方法は、前記[3]に記載の電流検出方法に対応するものである。
[16]磁束密度(B)を検出し、前記磁束密度(B)に対応した電圧信号(Vout)を出力する磁気検出素子(11,12)を備えた電流検出装置(10/10A)に接続され、前記出力電圧信号(V)を補正して出力する電流検出装置(10A)の信号補正装置(15A)であって、前記磁気検出素子(11,12)に磁束密度(B)を供給することによって得られる磁束密度(B)と出力電圧信号(V)との関係を示す測定値データと、複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)を含んで構成される磁気検出素子(11,12)の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって得られた前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)に従って、前記磁気検出素子(11,12)からの出力電圧信号(V)を前記磁束密度(B)に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号(V)を出力する、電流検出装置(10A)の信号補正装置(15A)。
この電流検出装置(10A)の信号補正装置(15A)は、前記[11]に記載の電流検出装置(10A)の信号補正方法に対応するものである。
[17]複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式は、
Figure 2016056136

で表され、この式の出力電圧Vが前記測定値データにフィッティングするように各係数A1〜A5を算出する、前記[16]に記載の電流検出装置(10A)の信号補正装置(15A)。
この電流検出装置(10A)の信号補正装置(15A)は、前記[3]に記載の電流検出方法、及び前記[13]に記載の電流検出装置(10A)の信号補正方法に対応するものである。
[18]前記式を構成する係数A1は出力オフセット係数Voff、係数A2は2・B・sin(α−φ)、係数A3はBの二乗、係数A4はVsat・cosφ、係数A5はBb・Vsat・sinαであり、前記係数A2〜A5において、Vsatは飽和出力係数、Bはバイアス磁界強度係数、φは被測定磁界方向の角度ずれ係数、αはバイアス磁界方向の角度ずれ係数である、前記[17]に記載の電流検出装置(10A)の信号補正装置(15A)
[19]前記式(1)の出力電圧信号Vを出力電圧信号Vに置き換え、合成磁界Bを前記出力電圧信号Vの関数(B(V))とした場合の次式と、V=m×B(V)+n(この式において、係数mは0以外の任意の値,nは任意の値とする)、前記演算処理によって得られた前記複数の係数群(Voff,Vsat,B,φ,α/A1〜A5)とに従って、前記補正電圧信号(V)を出力する、前記[17]又は[18]に記載の電流検出装置(10A)の信号補正装置(15A)。
この電流検出装置(10A)の信号補正装置(15A)は、前記[4]に記載の電流検出方法、及び前記[14]に記載の電流検出装置(10A)の信号補正方法に対応するものである。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
off…出力オフセット係数
sat…飽和出力係数
…バイアス磁界強度係数
φ…被測定磁界方向の角度ずれ係数
α…バイアス磁界方向の角度ずれ係数
A1〜A5…係数
10,10A…電流検出装置
11,12…磁気検出素子
15…信号補正部
15A…信号補正装置
16,16A…記憶部
20…磁界発生装置
21…磁気シールドボックス
22…ソレノイドコイル
30,30A…制御部
31…被測定磁界用定電流源
32…定電圧源
34,34A…電圧測定部
35,35A…フィッティング係数演算部
36,36A…係数制御部

Claims (19)

  1. 磁束密度を検出し、前記磁束密度に対応した電圧信号を出力する磁気検出素子を備えた電流検出装置に対して、
    前記磁気検出素子が検出可能な範囲の磁束密度を供給することによって得られる、前記磁束密度と前記電流検出装置の出力電圧信号との関係を示す測定値データを取得し、
    取得した前記測定値データと、複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって前記複数の係数群を算出し、
    算出された前記複数の係数群に従って、前記磁気検出素子からの出力電圧信号を前記磁束密度に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号を出力する、
    電流検出方法。
  2. 複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式は、
    Figure 2016056136

    で表され、
    この式によって得られる出力電圧が前記測定値データにフィッティングするように各係数A1〜A5を算出する、
    請求項1に記載の電流検出方法。
  3. 前記式を構成する係数A1は出力オフセット係数Voff、係数A2は2・B・sin(α−φ)、係数A3はBの二乗、係数A4はVsat・cosφ、係数A5はBb・Vsat・sinαであり、
    前記係数A2〜A5において、Vsatは飽和出力係数、Bはバイアス磁界強度係数、φは被測定磁界方向の角度ずれ係数、αはバイアス磁界方向の角度ずれ係数である、
    請求項2に記載の電流検出方法。
  4. 前記式の出力電圧信号Vを出力電圧信号Vに置き換え、合成磁界Bを前記出力電圧信号Vの関数(B(V))とした場合の次式と、
    =m×B(V)+n
    (この式において、係数mは0以外の任意の値,nは任意の値とする)、
    前記演算処理によって得られた前記複数の係数群とに従って、
    前記補正電圧信号を出力する、
    請求項2又は3に記載の電流検出方法。
  5. 磁束密度を検出し、前記磁束密度に対応した電圧信号を出力する磁気検出素子と、
    前記磁気検出素子に磁束密度を供給することによって得られる磁束密度と出力電圧信号との関係を示す測定値データと、複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって得られた前記複数の係数群に従って、前記磁気検出素子からの出力電圧信号を前記磁束密度に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号を出力する信号補正手段と、
    を備えた電流検出装置。
  6. 複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式は、
    Figure 2016056136

    で表され、
    この式の出力電圧Vが前記測定値データにフィッティングするように各係数A1〜A5を算出する、
    請求項5に記載の電流検出装置。
  7. 前記式を構成する係数A1は出力オフセット係数Voff、係数A2は2・B・sin(α−φ)、係数A3はBの二乗、係数A4をVsat・cosφ、係数A5はBb・Vsat・sinαであり、
    前記係数A2〜A5において、Vsatは飽和出力係数、Bはバイアス磁界強度係数、φは被測定磁界方向の角度ずれ係数、αはバイアス磁界方向の角度ずれ係数である、
    請求項6に記載の電流検出装置。
  8. 前記信号補正手段は、
    前記式(1)の出力電圧信号Vを出力電圧信号Vに置き換え、合成磁界Bを前記出力電圧信号Vの関数(B(V))とした場合の次式と、
    =m×B(V)+n・・・(2)
    (この式において、係数mは0以外の任意の値,nは任意の値である)、
    前記演算処理によって得られた前記複数の係数群とに従って、
    前記補正電圧信号を出力する、
    請求項6又は7に記載の電流検出装置。
  9. 磁束密度を検出し、前記磁束密度に対応した電圧信号を出力する磁気検出素子と、複数の係数群を記憶する記憶部を備えており、前記記憶部に前記複数の係数群が記憶されていない場合には、前記磁気検出素子からの出力電圧信号をそのまま出力し、前記記憶部に前記複数の係数群が記憶されている場合には、前記複数の係数群に従って、前記磁気検出素子からの出力電圧信号を前記磁束密度に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号を出力する信号補正手段とを備えた電流検出装置であって、前記信号補正手段の前記記憶部に前記複数の係数群が記憶されていない電流検出装置に対して、
    前記磁気検出素子が検出可能な範囲の磁束密度を供給し、
    それによって得られる前記磁束密度と前記電流検出装置の出力電圧信号との関係を示す測定値データを取得し、
    取得した前記測定値データと、複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって前記複数の係数群を算出し、
    算出された前記複数の係数群を前記信号補正手段の前記記憶部に記憶する、
    電流検出装置の信号補正方法。
  10. 前記信号補正手段の前記記憶部に前記複数の係数群を記憶した後に、
    前記電流検出装置に対して、前記磁気検出素子が検出可能な範囲の磁束密度を供給することによって得られる前記補正電圧信号を測定し、
    測定した前記補正電圧信号が略線形を示すか否かを判定し、
    略線形を示す場合は、被測定磁場による測定範囲を前記記憶部に記憶し、
    略線形を示さない場合は、被測定磁場の範囲を限定して、前記演算処理を再度実行して前記複数の係数群を算出し、
    算出された前記複数の係数群及び前記限定した被測定磁場の範囲を前記信号補正手段の前記記憶部に記憶する、
    請求項9に記載の電流検出装置の信号補正方法。
  11. 磁束密度を検出し、前記磁束密度に対応した電圧信号を出力する磁気検出素子を備えた電流検出装置に対して、
    前記磁気検出素子が検出可能な範囲の磁束密度を供給することによって得られる、前記磁束密度と前記電流検出装置の出力電圧信号との関係を示す測定値データを取得し、
    取得した前記測定値データと、複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって前記複数の係数群を算出し、
    前記複数の係数群に従って前記磁気検出素子からの出力電圧信号を前記磁束密度に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号を出力する信号補正手段の前記記憶部に、算出された前記複数の係数群を記憶し、
    前記複数の係数群を前記記憶部に記憶した前記信号補正手段を、前記電流検出装置の信号補正装置として使用する、
    電流検出装置の信号補正方法。
  12. 前記信号補正手段の前記記憶部に前記複数の係数群を記憶した後に、
    前記電流検出装置に対して、前記磁気検出素子が検出可能な範囲の磁束密度を供給することによって得られる前記補正電圧信号を測定し、
    測定した前記補正電圧信号が略線形を示すか否かを判定し、
    略線形を示す場合は、被測定磁場による測定範囲を前記記憶部に記憶し、
    略線形を示さない場合は、被測定磁場の範囲を限定して、前記演算処理を再度実行して前記複数の係数群を算出し、
    算出された前記複数の係数群及び前記限定した被測定磁場の範囲を前記信号補正手段の前記記憶部に記憶し、
    前記複数の係数群及び前記限定した被測定磁場の範囲を前記記憶部に記憶した前記信号補正手段を、前記電流検出装置の信号補正装置として使用する、
    請求項11に記載の電流検出装置の信号補正方法。
  13. 複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式は、
    Figure 2016056136

    で表され、
    この式の出力電圧Vが前記測定値データにフィッティングするように各係数A1〜A5を算出する、
    請求項9乃至12の何れか1項に記載の電流検出装置の信号補正方法。
  14. 前記式を構成する係数A1は出力オフセット係数Voff、係数A2は2・B・sin(α−φ)、係数A3はBの二乗、係数A4をVsat・cosφ、係数A5はBb・Vsat・sinαであり、
    前記係数A2〜A5において、Vsatは飽和出力係数、Bはバイアス磁界強度係数、φは被測定磁界方向の角度ずれ係数、αはバイアス磁界方向の角度ずれ係数である、
    請求項13に記載の電流検出装置の信号補正方法。
  15. 前記電流検出装置の前記信号補正手段は、
    前記式の出力電圧Vを出力電圧Vに置き換え、合成磁界Bを前記出力電圧Vの関数(B(V))とした場合の次式と、
    =m×B(V)+n
    (この式において、係数mは0以外の任意の値、nは任意の値とする)、
    前記演算処理によって算出された前記複数の係数群とに従って、
    前記補正電圧信号を出力する、
    請求項13又は14に記載の電流検出装置の信号補正方法。
  16. 磁束密度を検出し、前記磁束密度に対応した電圧信号を出力する磁気検出素子を備えた電流検出装置に接続され、前記出力電圧信号を補正して出力する電流検出装置の信号補正装置であって、
    前記磁気検出素子に磁束密度を供給することによって得られる磁束密度と出力電圧信号との関係を示す測定値データと、複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式とが互いにフィッティングするように演算処理することによって得られた前記複数の係数群に従って、前記磁気検出素子からの出力電圧信号を前記磁束密度に対して略線形となるように補正し、補正された補正電圧信号を出力する、
    電流検出装置の信号補正装置。
  17. 複数の係数群を含んで構成される磁気検出素子の出力電圧を示す式は、
    Figure 2016056136

    で表され、
    この式の出力電圧Vが前記測定値データにフィッティングするように各係数A1〜A5を算出する、
    請求項16に記載の電流検出装置の信号補正装置。
  18. 前記式を構成する係数A1は出力オフセット係数Voff、係数A2は2・B・sin(α−φ)、係数A3はBの二乗、係数A4はVsat・cosφ、係数A5はBb・Vsat・sinαであり、
    前記係数A2〜A5において、Vsatは飽和出力係数、Bはバイアス磁界強度係数、φは被測定磁界方向の角度ずれ係数、αはバイアス磁界方向の角度ずれ係数である、
    請求項17に記載の電流検出装置の信号補正装置。
  19. 前記電流検出装置の前記信号補正手段は、
    前記式の出力電圧Vを出力電圧Vに置き換え、合成磁界Bを前記出力電圧Vの関数(B(V))とした場合の次式と、
    =m×B(V)+n
    (この式において、係数mは0以外の任意の値、nは任意の値とする)、
    前記演算処理によって算出された前記複数の係数群とに従って、
    前記補正電圧信号を出力する、
    請求項17又は18に記載の電流検出装置の信号補正装置。
JP2016552792A 2014-10-10 2014-10-10 電流検出方法、電流検出装置、電流検出装置の信号補正方法、及び電流検出装置の信号補正装置 Expired - Fee Related JP6477718B2 (ja)

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