JP2015169460A - 磁気センサおよび電流センサ - Google Patents

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佳彦 渡邉
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Abstract

【課題】磁気抵抗素子に平行方向の磁場による雑音成分を低減させ、効率よく磁気抵抗素子に垂直方向の磁場を検出することができる磁気センサを提供する。
【解決手段】複数の磁気検知ユニット10を備える磁気センサであって、複数の磁気検知ユニット10のそれぞれは、第1方向に延伸し第1方向と垂直な第2方向の磁場を検知する第1磁気抵抗素子110と、第1磁気抵抗素子に沿って第1方向に延伸し、第1方向および第2方向と垂直な第3方向の磁場を第2方向の磁場成分に変換する第1磁気収束部132と、第1磁気収束部から第2方向にずれた位置において第1磁気収束部と平行に延伸する第2磁気収束部134とを有し、複数の磁気検知ユニットは、互いに磁性材料で接続されない磁気センサを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気センサおよび電流センサに関する。
従来、巨大磁気抵抗(Giant Magneto Resistor)を有し、平行方向に入力する磁場を検出する磁気抵抗素子と、磁気抵抗素子に対して垂直方向に入力する磁場を曲げて収束させる磁気収束板とを組み合わせ、磁気抵抗素子に対して垂直方向の磁場を検出する磁気センサが知られていた(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1 国際公開第2011/068146号
しかしながら、このような磁気センサは、当該磁気抵抗素子に対して平行に入力する磁場の成分を磁気収束板によって曲げて除去することは困難であり、漏れ磁場として当該磁気抵抗素子に平行方向に入力させてしまい、磁気センサの雑音成分を増加させていた。
本発明の第1の態様においては、複数の磁気検知ユニットを備える磁気センサであって、複数の磁気検知ユニットのそれぞれは、第1方向に延伸し第1方向と垂直な第2方向の磁場を検知する第1磁気抵抗素子と、第1磁気抵抗素子に沿って第1方向に延伸し、第1方向および第2方向と垂直な第3方向の磁場を第2方向の磁場成分に変換する第1磁気収束部と、第1磁気収束部から第2方向にずれた位置において第1磁気収束部と平行に延伸する第2磁気収束部とを有し、複数の磁気検知ユニットのそれぞれにおいて、第1磁気収束部および第2磁気収束部は、磁性材料により互いに接続されて磁気収束板を形成し、第1磁気抵抗素子は、第2方向において第1磁気収束部および第2磁気収束部の間における第1磁気収束部により近い位置に設けられ、複数の磁気検知ユニットは、互いに磁性材料で接続されない磁気センサを提供する。
本発明の第2の態様においては、第1の態様の磁気センサと、複数の磁気検知ユニットのそれぞれに含まれる第1の磁気抵抗素子の抵抗変化に基づいて、複数の磁気検知ユニットの近傍に配置される導体に流れる電流を検出する電流検出部と、を備える電流センサを提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本実施形態に係る磁気センサ100の第1の構成例を示す。 本実施形態に係る磁気センサ100の断面の構成例を示す。 本実施形態の磁気収束板130のモデルの一例を示す。 本実施形態の磁気収束板130のモデルに対するシミュレーション結果の一例を示す。 複数の磁気収束部を全て連結した磁気収束板のモデルの一例を示す。 磁気収束部を全て連結した磁気収束板のモデルに対するシミュレーション結果の一例を示す。 本実施形態に係る磁気センサ100の第2の構成例を示す。 本実施形態に係る磁気センサ100の第3の構成例を示す。 本実施形態に係る磁気センサ100の第4の構成例を示す。 本実施形態に係る磁気センサ100の第5の構成例を示す。 本実施形態に係る磁場算出部140を備える磁気センサ100の第1の構成例を示す。 本実施形態に係る磁場算出部140を備える磁気センサ100の第2の構成例を示す。 本実施形態に係る磁場算出部140を備える磁気センサ100の第3の構成例を示す。 本実施形態に係る磁場算出部140を備える磁気センサ100の第4の構成例を示す。 本実施形態に係る電流センサ300の断面の構成例を示す。 本実施形態に係る電流センサ300の第1の構成例を示す。 本実施形態に係る電流センサ300の第2の構成例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る磁気センサ100の第1の構成例を示す。磁気センサ100は、複数の磁気収束板と、対応する複数の磁気抵抗素子を備え、垂直方向の磁場を磁気収束板で曲げて収束させ、対応する磁気抵抗素子で検出する。また、磁気センサ100は、複数の磁気収束板が互いに磁性材料で接続されることなしに設けられ、磁気抵抗素子に平行な方向の磁場を磁気収束板で曲げることで、平行方向の漏れ磁場を低減させる。
磁気センサ100は、複数の磁気検知ユニット10を備える。図1は、2つの磁気検知ユニット10を備える磁気センサ100の例を示す。図1は、基板等の一方の面に磁気センサ100が形成された場合の上面図の一例を示す。
複数の磁気検知ユニット10は、第1方向に並んで配置されてよく、また、複数の磁気検知ユニット10は、第2方向に並んで配置されてもよい。図1は、紙面の横方向をX方向、縦方向をY方向、垂直方向をZ方向とする。ここで、第1方向は図1のY方向であり、第2方向はX方向である。即ち、第1方向および第2方向は、同一平面内の互いに垂直に交わる方向であり、それぞれをY軸およびX軸としてもよい。
図1において、Y方向に延伸する磁気検知ユニット10が、X方向に並び、Z方向に発生する磁場を検出する例を説明する。磁気検知ユニット10のそれぞれは、第1磁気抵抗素子110と、第2磁気抵抗素子120と、磁気収束板130と、を有する。
第1磁気抵抗素子110は、第1方向に延伸し第1方向と垂直な第2方向の磁場を検知する。第1磁気抵抗素子110は、第1方向および第2方向で形成される面(即ち、XY平面)と平行な第2方向(即ち、X方向)の磁場を検知する。第1磁気抵抗素子110は、当該第2方向の磁場によって、例えば電気抵抗率が十%から数十%程度変化する磁気抵抗比を有する(巨大磁気抵抗)。第1磁気抵抗素子110は、一例として、それぞれが数nm程度の反強磁性体薄膜および強磁性体薄膜を含む多層膜で形成される。
第2磁気抵抗素子120は、第1方向に延伸し第1方向と垂直な第2方向の磁場を検知する。第2磁気抵抗素子120は、第1方向および第2方向で形成される面において、第1磁気抵抗素子110と共に形成されてよく、この場合、第1磁気抵抗素子110と線対称となるように形成される。第2磁気抵抗素子120は、一例として、第1磁気抵抗素子110と略同一の材料で、略同一の形状で形成される。本実施例において、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120は、長方形の形状で形成される例を示す。また、本実施例では、各磁気抵抗素子が巨大磁気抵抗(GMR:Giant Magneto Resistor)である場合について示すが、GMRに限らず、異方向性磁気抵抗(AMR:Anisotrophic Magnetro Resistor)やトンネル磁気抵抗(TMR:Tunnel Magneto Resistor)で構成してもよい。
第2磁気抵抗素子120は、第1磁気抵抗素子110と同様に、例えば電気抵抗率が十%から数十%程度変化する磁気抵抗比を有し、第2方向の磁場を検知する。また、第2磁気抵抗素子120は、第1磁気抵抗素子110と同様に、それぞれが数nm程度の反強磁性体薄膜および強磁性体薄膜を含む多層膜で形成されてよい。
磁気収束板130は、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120に対して第3方向に設けられる。ここで、図1における第3方向は、Z方向である。即ち、磁気収束板130は、第1方向および第2方向で形成される面に平行な面に形成される。磁気収束板130は、磁性材料等で形成され、当該磁気収束板130近傍の磁力線の向きを変化させる。磁気収束板130は、第1磁気収束部132と、第2磁気収束部134と、連結部136とを含む。
第1磁気収束部132は、第1磁気抵抗素子110に沿って第1方向に延伸し、第1方向および第2方向と垂直な第3方向の磁場の少なくとも一部を、第2方向の磁場成分に変換する。第1磁気収束部132は、第3方向の磁場の磁力線の向きを、第1磁気抵抗素子110が当該磁場を検出できるように曲げる。また、第1磁気収束部132は、当該第1磁気収束部132近傍の磁力線の向きを、第1磁気抵抗素子110が検出できるように曲げて収束させてよい。
第1磁気収束部132は、第1磁気抵抗素子110の一部に対し、第3方向に重ねて設けられてよい。このように、第1磁気収束部132は、第1磁気抵抗素子110の一部を覆うように形成されてよい。これに代えて、第1磁気収束部132は、第1磁気抵抗素子110を覆わずに、露出させるように形成されてもよい。
第2磁気収束部134は、第1磁気収束部132から第2方向にずれた位置において第1磁気収束部132と平行に延伸する。即ち、第2磁気収束部134は、第2磁気抵抗素子120に沿って第1方向に延伸し、第3方向の磁場の少なくとも一部を、第2磁気抵抗素子120が検出できるように、第2方向の磁場成分に変換する。第2磁気収束部134は、第2磁気抵抗素子120の一部を覆うように形成されてよく、これに代えて、第2磁気抵抗素子120を覆わずに、露出させるように形成されてもよい。
第1磁気収束部132および第2磁気収束部134は、第2方向において、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120を挟むように形成してよい。即ち、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120は、第2方向において、第1磁気収束部132および第2磁気収束部134の間に形成されてよい。ここで、第1磁気抵抗素子110は、第2方向において第1磁気収束部132および第2磁気収束部134の間における第1磁気収束部132により近い位置に設けられる。さらに、第2磁気抵抗素子120は、第2方向において第1磁気収束部132および第2磁気収束部134の間における第2磁気収束部134により近い位置に設けられる。
連結部136は、磁性材料で形成され、第1磁気収束部132および第2磁気収束部134を連結する。即ち、第1磁気収束部132および第2磁気収束部134は、連結部136の磁性材料により互いに接続され、O字形状の磁気収束板130を形成する。連結部136は、開口138を形成するように、第1磁気収束部132および第2磁気収束部134の端部同士を接続する。即ち、第1磁気収束部132、第2磁気収束部134、および当該端部同士を接続する磁性材料が、平面視で第1磁気抵抗素子110の一部または全部を一周取り囲むように接続されて磁気収束板130を形成する。第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120は、開口138において一部または全部を露出する。
第1磁気収束部132、第2磁気収束部134、および連結部136(即ち、磁気収束板130)は、略同一の磁性材料で形成されてよい。磁気収束板130は、一例として、同一平面上に、それぞれ一体となって形成される。また、複数の磁気検知ユニット10の磁気収束板130は、別個独立の形状に形成される。即ち、複数の磁気検知ユニット10の磁気収束板130は、互いに磁性材料で接続されない。
また、複数の磁気検知ユニット10のそれぞれにおいて、磁気収束板130は、第1方向および第2方向で形成される面において線対称となり、当該線対称の対称軸が第1方向と平行となるように形成される。図1は、磁気収束板130がXY平面で線対称である例を示し、Y方向と平行な対称軸を一点鎖線で示す。
また、磁気収束板130は、線対称に形成される当該磁気収束板130の対称軸をZ方向に平行移動すると、線対称に形成される第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120の対称軸に一致するように形成されてよい。この場合、図1に示すように、磁気検知ユニット10の上面図において、二つの対称軸は一致する。
そして、第1磁気抵抗素子110は、対称軸から第1磁気収束部132に向けて第2方向にずれた位置に配置される。即ち、第1磁気抵抗素子110は、対称軸によって磁気収束板130が二つに分割される領域のうち一方の領域に配置され、第2磁気抵抗素子120は、他方の領域に配置されることになる。磁気センサ100のより詳細な構成例を、図1のA−A'断面図である図2を用いて説明する。
図2は、本実施形態に係る磁気センサ100の断面の構成例を示す。図2は、図1に対応して、紙面の横方向をX方向、縦方向をZ方向、垂直方向をY方向とする。図2は、基板20の一方の面に形成された磁気センサ100の一例を示す。
第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120は、例えば、基板20の一方の面に形成された絶縁層30の内部に形成される。即ち、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120は、基板20および磁気収束板130とはそれぞれ電気的に絶縁されて形成される。
このような第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120を内部に有する絶縁層30は、一例として、基板20の一方の面に絶縁膜を形成し、当該絶縁膜の上面に第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120を形成し、磁気抵抗素子が形成された絶縁膜の上面に更に絶縁膜を形成することで形成される。絶縁層30は、このように、複数の絶縁膜等によって形成されてよい。
磁気収束板130は、絶縁層30の上面に形成される。磁気収束板130は、例えば、X方向に平行に入力される磁場を、図2のHに示すように変化させる。ここで、磁気収束板130は、−Xから+Xの方向に入力する磁場のほとんどを、第2磁気収束部134から連結部136を介して第1磁気収束部132へと伝達させ、残りの磁場を漏洩磁場として図2に示す矢印のように開口138の内部に伝達させる。
ここで、複数の磁気収束板130のそれぞれは、磁性材料で接続されず、予め定められた間隔を隔ててそれぞれ形成されてもよい。例えば、一方の磁気収束板130に入力する磁場の方向が、他方の磁気収束板130によって影響を受けない程度に、複数の磁気収束板130が、予め定められた間隔を隔ててそれぞれ形成されてもよい。すると、それぞれの磁気収束板130は、他方の磁気収束板130との相互作用で磁場の方向が変化してしまうことを低減させるので、開口138の側へと漏洩する磁場の量を低減させることができる。
また、他方の磁気収束板130との相互作用が低減することにより、磁気収束板130は、第2磁気収束部134から第1磁気収束部132へと伝達する磁力線を、第1磁気収束部132および第2磁気収束部134の対象軸と垂直で、かつ、Z方向と平行な線(例えば図2の線B−B')に対してほぼ線対称な形状に変化させる。すると、X方向の磁場のうち一方の磁気収束板130に入力される磁場の方向は、X方向の磁場のうちX方向に隣り合う他方の磁気収束板130に入力される磁場の方向と略同一となる(例えば、磁場HX1とH'X1、磁場HX2とH'X2は略同一の磁場となる)。
このように、本実施形態の複数の磁気収束板130のそれぞれは、磁気収束板130が個別に磁場の方向を変更させる結果とほぼ等しくなるので、複数の磁気収束板130を磁性材料等で接続した場合に生じる、磁性材料同士の相互作用に応じた漏洩磁場を低減させることができる。また、本実施形態の複数の磁気収束板130は、個々の磁気収束板130の設計および実証等を実行することで、複数の磁気収束板130全体の動作を把握できるので、設計自由度を増すことができる。
また、X方向に隣り合う複数の磁気収束板130は、X方向に入力される磁場の方向(即ち磁力線の形状)を、それぞれほぼ線対称で、かつ、ほぼ相似な形状とする。ここで、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120にそれぞれ入力する磁場HX1およびHX2は、X方向の成分が略同一、Z方向の成分の正負の符号が逆、および強度の絶対値が略同一(X方向の成分とZ方向の成分の自乗和が略同一)となる。したがって、漏洩磁場が第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120にそれぞれ入力しても、それぞれの磁気抵抗素子は、強度が略同一のX方向の成分をそれぞれ検出することになる。したがって、本実施形態の磁気検知ユニット10は、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120の検出結果を減算することで、当該漏洩磁場の影響を差し引いて低減させることができる。
X方向と同様に、磁気収束板130は、例えば、Z方向に平行に入力される磁場を、図2のHZ1、HZ2に示すように変化させる。一方の磁気収束板130に入力する磁場の方向が、他方の磁気収束板130によって影響を受けない程度に、複数の磁気収束板130が形成されてもよく、Z方向の磁場も、第1磁気収束部132および第2磁気収束部134の対象軸と垂直で、かつ、Z方向と平行な線(例えば図2の線B−B')に対してほぼ線対称な形状となる。
即ち、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120にそれぞれ入力する磁場HZ1およびHZ2は、X方向の成分の正負の符号が逆、Z方向の成分が略同一、および強度の絶対値が略同一となる。したがって、本実施形態の磁気検知ユニット10は、検出すべきZ方向の磁場が入力された場合、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120の検出結果を減算することで、漏洩磁場の影響を低減させつつ、Z方向の磁場を検出することができる。
また、本実施形態の磁気センサ100は、このような磁気検知ユニット10を複数備えるので、例えば、磁気検知ユニット10毎の検出結果の総和を取ることで、磁気検知ユニット10の個数分にほぼ相当する倍率でZ方向の磁場を検出することができる。また、磁気センサ100は、複数の磁気検知ユニット10を、並列接続、直列接続、および/またはブリッジ接続等にして、Z方向の磁場を検出してもよい。
以上の本実施形態の磁気センサ100が備える磁気収束板130について、シミュレーションを実行した例を説明する。図3は、本実施形態の磁気収束板130のモデルの一例で、2つの磁気収束板130を互いに近づけ、他方の磁気収束板130との相互作用で磁場の方向が変化した例を示している。図3に示す形状の磁気収束板130に対して、X方向の磁場を入力させた場合の、開口近辺の磁場G1〜G4を計算した。
図4は、本実施形態の磁気収束板130のモデルに対するシミュレーション結果の一例を示す。図4の縦軸は、入力磁場に対する比を示し、プラスは+X方向を、マイナスは−X方向を示す。隣り合う磁気収束板との相互作用により、G1とG2もしくはG3とG4の対称性は僅かに崩れているものの、磁場G1〜G4は、0.1以下の値を示す傾向が見られた。これにより、たとえ隣り合う磁気収束板と相互作用しようとも、磁気収束板130は、X方向に入力する磁場を効率よく連結部136へと曲げることができ、開口近辺へと漏洩する磁場の大きさを数%程度以下に低減できることがわかる。さらには、G1とG2の検出結果の減算値とG3とG4の検出結果の減算値は、正負の符号が逆、および強度の絶対値が略同一であるため、両減算値の和を取ることで漏洩磁場の影響を低減させつつ、Z方向の磁場を検出することができる。
図5は、本実施形態の磁気収束板130の比較対象として、複数の磁気収束部を全て連結した磁気収束板のモデルの一例を示す。図5に示す形状の磁気収束板に対して、X方向の磁場を入力させた場合の、開口近辺の磁場G1〜G8を計算した。
図6は、磁気収束部を全て連結した磁気収束板のモデルに対するシミュレーション結果の一例を示す。図6の縦軸は、図4の縦軸と同様である。磁場G1〜G8は、複数の磁気収束部および連結部による複雑な相互作用により、磁場の大きさの大小が激しく変化する傾向が得られた。また、磁場G1〜G8は、本実施形態の磁気収束板130の磁場の計算結果に比べて、大きくなった。
特に、外側の磁場G1、G2、G7、およびG8は、絶対値が0.5程度と、X方向に入力する磁場を連結部へと曲げる効果が低減していることがわかる。したがって、磁気収束部を複数設け、単純に連結させても、開口近辺へと漏洩する磁場の大きさを低減できない場合が生じることがわかる。
図7は、本実施形態に係る磁気センサ100の第2の構成例を示す。本構成例の磁気センサ100において、図1に示された本実施形態に係る磁気センサ100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。本構成例は、4つの磁気検知ユニット10を備える磁気センサ100の例を示す。
図7は、4つの磁気検知ユニット10がX方向およびY方向に2ずつ、即ち、2行2列に配列される例を示す。また、磁気検知ユニット10のY方向の配列間隔は、X方向の配列間隔と同様に、一方の磁気収束板130に入力する磁場の方向が、他方の磁気収束板130によって影響を受けない程度に、予め定められた間隔を隔ててそれぞれ形成されてもよい。
第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120は、X方向の磁場を検出するが、Y方向の磁場はほとんど検出しない(即ち、磁気抵抗の変化はほとんど無い)。しかしながら、第1磁気収束部132および第2磁気収束部134は、Y方向に入力する磁場を僅かにX方向に変化させる場合があり、特に、Y方向に磁気収束部が長ければ長いほど、X方向に変化させる成分を増加させる傾向にある。
より具体的には、第1磁気収束部132および第2磁気収束部134は、例えば、Y方向に直進する磁場を蛇行させるように変化させる。そして、Y方向に磁気収束部が長ければ長いほど、X方向の振幅値を大きくさせるように(即ち、X方向の成分を増加させるように)蛇行させる。即ち、第1磁気収束部132および第2磁気収束部134は、+X方向および−X方向の磁場成分をY方向に互い違いに生じさせる。
この場合、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120は、蛇行によって生じる+X方向および−X方向の磁場成分の総和を検出するので、検出結果は零に近い値を出力する場合がある。しかしながら、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120は、雑音成分が入力していることになるので、ダイナミックレンジが狭くなってしまい、検出すべきX方向の磁場が入力しても、出力が歪んでしまう、または、出力が飽和してしまう。
そこで、本実施形態の磁気センサ100は、磁気検知ユニット10をY方向に極端に延伸させずに、予め定められたY方向の長さの磁気検知ユニット10を、Y方向に複数配置する。ここで、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120は、強磁性体薄膜を含み、当該強磁性体薄膜をY方向に延伸させた場合に生じる形状磁気異方性を利用することで、入力される磁場の方向に追随して当該強磁性体薄膜の磁化の方向を向けることができ、磁気抵抗効果を発生させる。したがって、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120は、Y方向の長さを極端に短くすると磁気抵抗素子として十分に機能することができなくなる。
そこで、本実施形態の磁気検知ユニット10は、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120が巨大磁気抵抗効果を機能させる程度の長さをY方向の長さの下限として予め定めてよい。このように、本実施形態の磁気センサ100は、磁気検知ユニット10をマトリクス状に配置することで、ダイナミックレンジを向上させ、漏洩磁場の影響を低減させつつ、Z方向の磁場を検出することができる。
以上の本実施形態の磁気センサ100は、開口138を形成するO字形状の磁気収束板130と、2つの磁気抵抗素子を有する磁気検知ユニット10を複数配置することを説明した。これに代えて、磁気センサ100は、O字形状の磁気収束板130と、1つの磁気抵抗素子を有する磁気検知ユニット10を複数配置してもよい。磁気センサ100は、O字形状の磁気収束板130によって、開口138に漏洩する磁場を低減できるので、磁気抵抗素子を1つにしてもZ方向の磁場を検出することができる。
図8〜図10には、このような、1つの磁気抵抗素子を有する磁気検知ユニット10を複数配置した磁気センサ100の例を示す。図8は、本実施形態に係る磁気センサ100の第3の構成例を示す。本構成例の磁気センサ100において、図1に示された本実施形態に係る磁気センサ100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。本構成例は、2つの磁気検知ユニット10を備える磁気センサ100の例を示す。
磁気センサ100の2つの磁気検知ユニット10のうちの一方は、第1磁気抵抗素子110を有し、他方は、第2磁気抵抗素子120を有する。磁気センサ100は、磁気収束板130によって、それぞれの磁気検知ユニット10を通過する磁力線の形状をほぼ相似にできるので、異なる磁気検知ユニット10の第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120の検出結果を用いても、X方向から入力される磁場の影響を相殺させて低減できる。
すなわち、本実施形態の磁気センサ100においても、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120の検出結果を減算することで、漏洩磁場の影響を低減させつつ、Z方向の磁場を検出することができる。また、本実施形態の磁気センサ100は、2つの磁気検知ユニット10を備える例を示したが、これに代えて、3以上の磁気検知ユニット10を備えてもよい。
ここで、磁気センサ100が、奇数個の磁気検知ユニット10を備える場合、偶数個の磁気検知ユニット10で漏洩磁場の影響を相殺して低減した結果に、残りの1つの磁気検知ユニット10の検出結果を加算してよい。これに代えて、磁気センサ100が偶数個の磁気検知ユニット10を備えて磁気抵抗素子が奇数個の場合(例えば、2個の磁気検知ユニット10を備えて磁気抵抗素子が3個の場合)、一方の第1磁気抵抗素子110と一方の第2磁気抵抗素子120の検出結果を減算すると共に、当該一方の第1磁気抵抗素子110と他方の第2磁気抵抗素子120の検出結果を減算することにより、3個の磁気抵抗素子の検出結果を用いて、漏洩磁場の影響を相殺した2つの結果を得ることもできる。
図9は、本実施形態に係る磁気センサ100の第4の構成例を示す。本構成例の磁気センサ100において、図1に示された本実施形態に係る磁気センサ100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。本構成例は、2つの磁気検知ユニット10を備える磁気センサ100の例を示す。
磁気センサ100の2つの磁気検知ユニット10のうちの一方は、第1磁気抵抗素子110を有し、他方は、第2磁気抵抗素子120を有する。また、1つの磁気抵抗素子を有する磁気検知ユニット10の配置は、図8に示された磁気センサ100の磁気検知ユニット10の配置とは異なる。即ち、図8の第1磁気抵抗素子110を有する磁気検知ユニット10は、図9においては第2磁気抵抗素子120を有し、図8の第2磁気抵抗素子120を有する磁気検知ユニット10は、図9においては第1磁気抵抗素子110を有する。
図9のような構成の磁気センサ100においても、図8の磁気センサ100と同様に、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120の検出結果を減算することで、漏洩磁場の影響を低減させつつ、Z方向の磁場を検出することができる。
図10は、本実施形態に係る磁気センサ100の第5の構成例を示す。本構成例の磁気センサ100において、図1に示された本実施形態に係る磁気センサ100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。本構成例は、2つの磁気検知ユニット10を備える磁気センサ100の例を示す。
磁気センサ100の2つの磁気検知ユニット10は、第1磁気抵抗素子110または第2磁気抵抗素子120を有する。図10は、2つの磁気検知ユニット10が、第1磁気抵抗素子110を有する例を説明する。このように、複数の磁気検知ユニット10が、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120のいずれか一方を有する場合、検出結果を減算するとX方向およびZ方向の磁場検出結果を相殺して略零の値を出力してしまう。
しかしながら、本実施形態に係る磁気センサ100は、O字形状の磁気収束板130を備えるため、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120の検出結果を減算しなくとも、磁気抵抗素子に入力させるX方向の漏洩磁場を数%程度以下に低減させることができる。したがって、図10のような構成の磁気センサ100においても、複数の磁気抵抗素子のそれぞれの検出結果の総和を算出することで、漏洩磁場の影響を低減させつつ、Z方向の磁場を検出することができる。
以上の本実施形態に係る磁気センサ100は、O字形状の磁気収束板130を備え、X方向に入力する磁場の影響を低減させることを説明した。ここで、X方向に入力する磁場が予めわかっている場合、または、X方向に入力する磁場がほぼ零である場合等は、磁気収束板130の形状はO字形状でなくてもよい。
図11は、本実施形態に係る磁場算出部140を備える磁気センサ100の第1の構成例を示す。本構成例の磁気センサ100において、図1に示された本実施形態に係る磁気センサ100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。図11において、本実施形態の磁気センサ100の磁場検出の動作例を説明する。
本実施形態の磁気センサ100は、図1で説明した2つの磁気検知ユニット10を備え、当該2つの磁気検知ユニット10に4つの定電流源200が接続される。定電流源200は、それぞれ電流を供給するバイアス端子を備える。図11は、4つの定電流源200が、それぞれバイアス端子A、B、C、Dを備え、予め定められた一定の電流(IMR)を供給する例を示す。
磁気センサ100の磁気検知ユニット10が含む第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120のそれぞれは、一方が対応する定電流源200のバイアス端子に、他方がグラウンドにそれぞれ接続される。ここでグラウンドとは、予め定められた基準となる電位であり、0Vに限定されない。本実施形態においては、当該グラウンドを0Vとした例を説明する。磁気抵抗のそれぞれは、X方向の磁場を検出することによって、電気的な抵抗値を変化させるので、各バイアス端子の電圧は、磁気センサ100のX方向およびZ方向に入力する磁場の大きさに応じて、変化する。
例えば、バイアス端子Aに接続される第2磁気抵抗素子120において、入力磁場を受けない状態の抵抗値である初期抵抗値をR、磁気抵抗変化をΔRとすると、Z方向に入力する磁場BINに対して、グラウンド端子を0Vで基準とした時のバイアス端子Aの電圧Vは次のように変化する。
(数1)
=IMR・{R+ΔR・(−BIN)}
同様に、例えば、バイアス端子Bに接続される第1磁気抵抗素子110の初期抵抗値をR、磁気抵抗変化をΔRとすると、Z方向に入力する磁場BINに対して、グラウンド端子を0Vで基準とした時のバイアス端子Bの電圧Vは次のように変化する。また、バイアス端子Cの電圧V、およびバイアス端子Dの電圧Vも同様である。
(数2)
=IMR・{R+ΔR・(BIN)}
=IMR・{R+ΔR・(−BIN)}
=IMR・{R+ΔR・(BIN)}
ここで、磁気センサ100は、磁場算出部140を更に備える。磁場算出部140は、複数の磁気検知ユニット10に含まれる複数の第1磁気抵抗素子110の抵抗値と複数の第2磁気抵抗素子120の抵抗値との差分に応じた信号に基づいて、第3方向の磁場を算出する。磁場算出部140は、一例として、複数の定電流源200のバイアス端子からそれぞれ予め定められた電流を供給した場合に、第1磁気抵抗素子110に接続されるバイアス端子の電圧と第2磁気抵抗素子120に接続されるバイアス端子の電圧との差分を算出することにより、前記第3方向の磁場を算出する。
即ち、磁場算出部140は、V−VおよびV−Vをそれぞれ算出する。また、磁場算出部140は、算出結果の総和を算出結果VOUTとして出力してよい(ここでGを比例定数として用いる)。
(数3)
−V=−2IMR・ΔR・(BIN
−V=−2IMR・ΔR・(BIN
OUT=G・(4IMR・ΔR・BIN
以上のように、本実施形態の磁気センサ100は、Z方向に入力する磁場を検出することができる。また、磁気センサ100は、X方向に漏洩磁場B'が発生しても、例えば、バイアス端子Aの電圧Vおよびバイアス端子Bの電圧Vには、次式に示すように、同符号の電圧変化が発生するので、V−Vを算出することで、漏洩磁場B'の影響を低減させることができる。
(数4)
=IMR・{R+ΔR・(−BIN+B')}
=IMR・{R+ΔR・(BIN+B')}
−V=−2IMR・ΔR・(BIN
図12は、本実施形態に係る磁場算出部140を備える磁気センサ100の第2の構成例を示す。本構成例の磁気センサ100において、図11に示された本実施形態に係る磁気センサ100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。
本実施形態の磁気センサ100は、図7で説明した4つの磁気検知ユニット10を備え、当該4つの磁気検知ユニット10に4つの定電流源200が接続される。図12は、図11の例と同様に、4つの定電流源200が、それぞれバイアス端子A、B、C、Dを備え、予め定められた一定の電流(IMR)を供給する例を示す。
複数の磁気検知ユニット10は、偶数個(本例では4個)設けられ、全個数の半分からなる第1グループと全個数の残り半分からなる第2グループとを有する。第1グループに含まれる第1磁気抵抗素子110は、グラウンドと第1バイアス端子(本例ではバイアス端子B)との間に直列接続され、第1グループに含まれる第2磁気抵抗素子120は、グラウンドと第2バイアス端子(本例ではバイアス端子A)との間に直列接続される。
また、第2グループに含まれる第1磁気抵抗素子110は、グラウンドと第3バイアス端子(本例ではバイアス端子D)との間に直列接続され、第2グループに含まれる第2磁気抵抗素子120は、グラウンドと第4バイアス端子(本例ではバイアス端子C)との間に直列接続される。ここで、例えば、バイアス端子Aに接続される第2磁気抵抗素子120の合計の初期抵抗値を2R、磁気抵抗変化を2ΔRとすると、Z方向に入力する磁場BINに対して、グラウンド端子を0Vで基準とした時のバイアス端子Aの電圧Vは次のように変化する。
(数5)
=IMR・{2R+2ΔR・(−BIN)}
同様に、例えば、バイアス端子Bに接続される第1磁気抵抗素子110の合計の初期抵抗値を2R、磁気抵抗変化を2ΔRとすると、Z方向に入力する磁場BINに対して、グラウンド端子を0Vで基準とした時のバイアス端子Bの電圧Vは次のように変化する。また、バイアス端子Cの電圧V、およびバイアス端子Dの電圧Vも同様である。
(数6)
=IMR・{2R+2ΔR・(BIN)}
=IMR・{2R+2ΔR・(−BIN)}
=IMR・{2R+2ΔR・(BIN)}
磁場算出部140は、第1から第4バイアス端子にそれぞれ予め定められた電流を供給した場合に、第1バイアス端子の電圧および第2バイアス端子の電圧の差分と、第3バイアス端子の電圧および第4バイアス端子の電圧の差分との和を算出することにより、第3方向の磁場を算出する。即ち、磁場算出部140は、V−V+(V−V)を算出する。
(数7)
−V=−4IMR・ΔR・(BIN
−V=−4IMR・ΔR・(BIN
OUT=G・(8IMR・ΔR・BIN
以上のように、本実施形態の磁気センサ100は、Z方向に入力する磁場を検出することができる。また、磁気センサ100は、X方向に漏洩磁場B'が発生しても、図11の例と同様に、漏洩磁場B'の影響を低減させることができる。本実施形態の磁気センサ100は、偶数個の磁気検知ユニット10を半分にして第1グループと第2グループに分割する例を説明した。これに加えて、磁気検知ユニット10をそれぞれ異なる数ずつの2つのグループに分けてもよい。
また、複数の磁気検知ユニット10は、等価的に2つの磁気検知ユニットである第1磁気検知ユニットおよび第2磁気検知ユニットに分割できる。つまり、直列接続された第1磁気抵抗素子110および直列接続された第2磁気抵抗素子120をそれぞれ1つの第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120と見ることができる。そして、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120を1つずつ有してこれらの一部または全部を一周取り囲むようにした磁気収束板を備えた第1磁気検知ユニットおよび第2磁気検知ユニットと見ることができる。この構成において、第1磁気検知ユニットに含まれる第1磁気抵抗素子110は、グラウンドと第1バイアス端子との間に接続され、第1磁気検知ユニットに含まれる第2磁気抵抗素子120は、グラウンドと第2バイアス端子との間に接続される。そして、第2磁気検知ユニットに含まれる第1磁気抵抗素子110は、グラウンドと第3バイアス端子との間に接続され、第2磁気検知ユニットに含まれる第2磁気抵抗素子120は、グラウンドと第4バイアス端子との間に接続される。
この場合においても、磁場算出部140は、V−V+(V−V)を算出することで、Z方向に入力する磁場を検出することができる。また、磁気センサ100は、図12に示す4つの磁気検知ユニット10の組を、複数備えてもよい。
図13は、本実施形態に係る磁場算出部140を備える磁気センサ100の第3の構成例を示す。本構成例の磁気センサ100において、図11に示された本実施形態に係る磁気センサ100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。
本実施形態の磁気センサ100は、図7で説明した4つの磁気検知ユニット10を備え、当該4つの磁気検知ユニット10に2つの定電流源200が接続される。図13は、2つの定電流源200が、それぞれバイアス端子A、Bを備え、予め定められた一定の電流(IMR)を供給する例を示す。
複数の磁気検知ユニット10に含まれる複数の第1磁気抵抗素子110は、グラウンドと第1バイアス端子(本例ではバイアス端子B)との間に直列接続され、複数の磁気検知ユニット10に含まれる複数の第2磁気抵抗素子120は、グラウンドと第2バイアス端子(本例ではバイアス端子A)との間に直列接続される。ここで、例えば、バイアス端子Aに接続される第2磁気抵抗素子120の合計の初期抵抗値を4R、磁気抵抗変化を4ΔRとすると、Z方向に入力する磁場BINに対して、グラウンド端子を0Vで基準とした時のバイアス端子Aの電圧Vは次のように変化する。同様に、バイアス端子Bの電圧Vは次のように変化する。
(数8)
=IMR・{4R+4ΔR・(−BIN)}
=IMR・{4R+4ΔR・(BIN)}
磁場算出部140は、第1バイアス端子および第2バイアス端子にそれぞれ予め定められた電流を供給した場合に、第1バイアス端子の電圧と第2バイアス端子の電圧との差分を算出することにより、第3方向の磁場を算出する。即ち、磁場算出部140は、V−Vを算出する。
(数9)
−V=−8IMR・ΔR・(BIN
OUT=G・(8IMR・ΔR・BIN
以上のように、本実施形態の磁気センサ100は、Z方向に入力する磁場を検出することができる。また、磁気センサ100は、X方向に漏洩磁場B'が発生しても、図11の例と同様に、漏洩磁場B'の影響を低減させることができる。また、磁気センサ100は、図13に示す4つの磁気検知ユニット10の組を、複数備えてもよい。
図14は、本実施形態に係る磁場算出部140を備える磁気センサ100の第4の構成例を示す。本構成例の磁気センサ100において、図11に示された本実施形態に係る磁気センサ100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。図14は、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120がブリッジ接続される例を示す。
本実施形態の磁気センサ100は、図1で説明した2つの磁気検知ユニット10を備え、当該2つの磁気検知ユニット10に1つの定電流源200が接続される。これに代えて、当該2つの磁気検知ユニット10に1つの定電圧源が接続されてもよい。図14は、1つの定電流源200が、バイアス端子A、Bを備え、当該バイアス端子のそれぞれに予め定められた一定の電流(IMR/2)を供給する例を示す。
複数の磁気検知ユニット10は、偶数個設けられ、全個数の半分からなる第1グループと全個数の残り半分からなる第2グループとを有する。第1グループに含まれる第1磁気抵抗素子110は、第1バイアス端子(本例ではバイアス端子B)と第1端子150との間に直列接続され、第1グループに含まれる第2磁気抵抗素子120は、第2バイアス端子(本例ではバイアス端子A)と第2端子152との間に直列接続される。また、第2グループに含まれる第1磁気抵抗素子110は、第2端子152とグラウンドとの間に直列接続され、第2グループに含まれる第2磁気抵抗素子120は、第1端子150とグラウンドとの間に直列接続される。
ここで、例えば、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120の初期抵抗値をそれぞれR、磁気抵抗変化をΔRとすると、Z方向に入力する磁場BINに対して、グラウンド端子を0Vで基準とした時の第1端子150の電圧Vは次のように変化する。同様に、第2端子152の電圧Vは次のように変化する。
(数10)
=IMR・{R+ΔR・(−BIN)}/2
=IMR・{R+ΔR・(BIN)}/2
磁場算出部140は、第1端子150の電圧と第2端子152の電圧との差分を算出することにより、前記第3方向の磁場を算出する。即ち、磁場算出部140は、V−Vを算出する。
(数11)
−V=−IMR・ΔR・(BIN
OUT=G・(IMR・ΔR・BIN
以上のように、本実施形態の磁気センサ100は、Z方向に入力する磁場を検出することができる。また、磁気センサ100は、X方向に漏洩磁場B'が発生しても、図11の例と同様に、漏洩磁場B'の影響を低減させることができる。本実施形態の磁気センサ100は、偶数個の磁気検知ユニット10を半分にして第1グループと第2グループに分割する例を説明した。これに加えて、磁気検知ユニット10をそれぞれ異なる数ずつの2つのグループに分けてもよい。
即ち、複数の磁気検知ユニット10は、第1磁気検知ユニットおよび第2磁気検知ユニットに分割される。第1磁気検知ユニットに含まれる第1磁気抵抗素子110は、第1バイアス端子と第1端子150との間に直列接続され、第1磁気検知ユニットに含まれる第2磁気抵抗素子120は、第1バイアス端子と第2端子152との間に直列接続される。第2磁気検知ユニットに含まれる第1磁気抵抗素子110は、第2端子152とグラウンドとの間に直列接続され、第2磁気検知ユニットに含まれる第2磁気抵抗素子120は、第1端子150とグラウンドとの間に直列接続される。
この場合においても、磁場算出部140は、V−Vを算出することで、Z方向に入力する磁場を検出することができる。また、磁気センサ100は、図14に示す2つの磁気検知ユニット10の組を、複数備えてもよい。
以上の本実施形態に係る磁気センサ100は、それぞれの磁気検知ユニット10が有する第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120の抵抗変化に基づき、Z方向の磁場を検出する例を説明した。これに代えて、磁気センサ100は、第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120のいずれか一方の磁気抵抗素子を有する磁気検知ユニット10を用いて、Z方向の磁場を検出してもよい。例えば、図8から図10に示すいずれかの磁気センサ100の抵抗変化に基づき、Z方向の磁場を検出してもよい。
図15は、本実施形態に係る電流センサ300の断面の構成例を示す。本実施形態に係る電流センサ300は、図1および図2等で説明した磁気センサ100を備える。本構成例の電流センサ300において、図2に示された本実施形態に係る磁気センサ100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。電流センサ300は、複数の磁気検知ユニット10の近傍に配置される導体210に流れる電流を検出する。
図15に示す導体210は、Y方向に電流を流すように配置される。即ち、導体210は、第1方向と平行に配置される。そして、複数の磁気検知ユニット10は、基板20の一方の面に形成され、導体210は、基板20の他方の面に配置される。これに代えて、磁気検知ユニット10および導体210は、基板20の一方の面に形成されてもよい。図15は、導体210が基板20の磁気検知ユニット10が形成される面とは反対側の裏面側に接着された構成を示す。この場合、基板20の裏面側は、接着剤等を含む接着層22を有してよい。
基板20の上面は、導体210によって第1領域および第2領域に分割される。そして、複数の磁気検知ユニット10の全個数のうちの一部は、導体210によって基板20が二つに分割される領域のうち一方の領域に配置され、他方の領域に複数の磁気検知ユニット10の全個数のうちの残りが配置されることになる。
図15の+Y方向に電流が流れた場合、図中のH方向に電流量に比例した磁場が発生するので、第1領域に配置される磁気検知ユニット10は、+Z方向および+X方向に磁場の成分を有する磁場が入力される。したがって、当該磁気検知ユニット10は、+X方向の磁場の成分を低減させつつ、+Z方向の磁場の成分を検出することができる。
また、第2領域に配置される磁気検知ユニット10は、−Z方向および+X方向に磁場の成分を有する磁場が入力される。したがって、当該磁気検知ユニット10は、+X方向の磁場の成分を低減させつつ、−Z方向の磁場の成分を検出することができる。
また、第1領域および第2領域にそれぞれ配置される磁気検知ユニット10は、電流によって検出する磁場のZ方向の成分の向きが逆になる。その一方で、第1領域および第2領域において同一の方向で入力するZ方向の雑音となる磁場は、第1領域および第2領域に関係なく同一方向の磁場として検出される。したがって、電流センサ300は、第1領域および第2領域でそれぞれ検出されたZ方向の磁場を差し引くことで、電流センサ300全体に入力されるZ方向の雑音成分を低減させ、電流量に比例して生じる磁場成分を取得することができる。電流センサ300の動作については、図16で説明する。
図16は、本実施形態に係る電流センサ300の第1の構成例を示す。本構成例の電流センサ300は、図11に示された本実施形態に係る磁気センサ100と略同一の構成であるため、図11に示された本実施形態に係る磁気センサ100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。電流センサ300は、導体210に直線電流が流れることによって生じる磁場を検出する。
即ち、電流センサ300は、図15でも説明したように、第1領域に配置される磁気検知ユニット10は、+Z方向の磁場を検出し、第2領域に配置される磁気検知ユニット10は、−Z方向の磁場を検出する。定電流源200は、それぞれバイアス端子A、B、C、Dを備え、予め定められた一定の電流(IMR)を供給する。
第1領域および第2領域の磁気検知ユニット10が含む第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120のそれぞれは、一方が対応する定電流源200のバイアス端子に、他方がグラウンドにそれぞれ接続される。第1領域の磁気検知ユニット10が検出する磁場の方向は、図11で説明した磁場BINの方向と略同一であるので、グラウンド端子を0Vで基準とした時のバイアス端子Aの電圧Vおよびバイアス端子Bの電圧Vは、Z方向に入力される磁場BINに対して次のように変化する。
(数12)
=IMR・{R+ΔR・(−BIN−B)}
=IMR・{R+ΔR・(BIN+B)}
ここで、Bは、+Z方向に入力される雑音成分である。また、第2領域の磁気検知ユニット10が検出する磁場の方向は、図11で説明した磁場BINの方向と略逆向きであるので、グラウンド端子を0Vで基準とした時のバイアス端子Cの電圧Vおよびバイアス端子Dの電圧Vは、Z方向に入力される磁場BINに対して符号が反転して次のように変化する。
(数13)
=IMR・{R+ΔR・(BIN−B)}
=IMR・{R+ΔR・(−BIN+B)}
ここで、磁気センサ100は、電流算出部160を更に備える。電流算出部160は、複数の磁気検知ユニット10のそれぞれに含まれる第1磁気抵抗素子110の抵抗値と第2磁気抵抗素子120の抵抗値との差分に応じた信号に基づいて、複数の磁気検知ユニット10の近傍に配置される導体210に流れる電流を算出する。電流算出部160は、一例として、第1領域の一部の磁気検知ユニット10に含まれる第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120の抵抗値の差分と、第2領域の残りの磁気検知ユニット10に含まれる第1磁気抵抗素子110および第2磁気抵抗素子120の抵抗値の差分との差に応じた信号に基づいて、電流を算出する。
即ち、電流算出部160は、V−VおよびV−Vをそれぞれ算出する。また、電流算出部160は、算出結果の差分を算出結果VOUTとして出力してよい(ここでGを比例定数として用いる)。
(数14)
−V=−2IMR・ΔR・(BIN+B
−V=2IMR・ΔR・(BIN−B
−V−(V−V)=−4IMR・ΔR・BIN
OUT=G・(4IMR・ΔR・BIN
以上のように、本実施形態の電流センサ300は、導体210に流れる電流に応じて発生するZ方向の磁場を検出することができる。また、電流センサ300は、X方向に漏洩磁場B'が発生しても、V−Vを算出することで、漏洩磁場B'の影響を低減させることができる。さらに、電流センサ300は、Z方向に雑音成分としての磁場Bが入力されても、V−V−(V−V)を算出することにより、当該雑音成分を低減させて、導体210に流れる電流に応じて発生するZ方向の磁場を検出することができる。
電流センサ300は、導体210を流れる電流値と検出する磁場の大きさの関係を予め構成することで、検出結果から導体210を流れる電流値を更に算出することができる。また、実施形態の電流センサ300は、図11に示す磁気センサ100を用いる例を説明したが、これに代えて、図12から図14に示すいずれかの磁気センサ100を用いてもよい。また、これに代えて、電流センサ300は、図8から図10に示すいずれかの磁気センサ100を用いてもよい。
図17は、本実施形態に係る電流センサ300の第2の構成例を示す。本構成例の電流センサ300は、図12に示された本実施形態に係る磁気センサ100と略同一の構成であるため、図12に示された本実施形態に係る磁気センサ100の動作と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。電流センサ300は、導体210に直線電流が流れることによって生じる磁場を検出する。
第2の構成例の電流センサ300は、図16で説明した第1の構成例の電流センサ300と同様に、第1領域に配置される磁気検知ユニット10が+Z方向の磁場を検出し、第2領域に配置される磁気検知ユニット10が−Z方向の磁場を検出する。定電流源200は、それぞれバイアス端子A、B、C、Dを備え、予め定められた一定の電流(IMR)を供給する。
複数の磁気検知ユニット10は、偶数個(本例では4個)設けられ、全個数の半分からなる第1グループと全個数の残り半分からなる第2グループとを有する。一例として、第1グループの磁気検知ユニット10は、第1領域に設けられ、第2グループの磁気検知ユニット10は、第2領域に設けられる。第1グループに含まれる第1磁気抵抗素子110は、グラウンドと第1バイアス端子(本例ではバイアス端子B)との間に直列接続され、第1グループに含まれる第2磁気抵抗素子120は、グラウンドと第2バイアス端子(本例ではバイアス端子A)との間に直列接続される。
また、第2グループに含まれる第1磁気抵抗素子110は、グラウンドと第3バイアス端子(本例ではバイアス端子D)との間に直列接続され、第2グループに含まれる第2磁気抵抗素子120は、グラウンドと第4バイアス端子(本例ではバイアス端子C)との間に直列接続される。この場合においても、電圧V、V、V、およびVは、Z方向に入力される磁場BINに対して次のように変化する。
(数15)
=IMR・{2R+2ΔR・(−BIN−B)}
=IMR・{2R+2ΔR・(BIN+B)}
=IMR・{2R+2ΔR・(BIN−B)}
=IMR・{2R+2ΔR・(−BIN+B)}
電流算出部160は、V−VおよびV−Vをそれぞれ算出する。また、電流算出部160は、算出結果の差分を算出結果VOUTとして出力してよい(ここでGを比例定数として用いる)。
(数16)
−V=−4IMR・ΔR・(BIN+B
−V=4IMR・ΔR・(BIN−B
−V−(V−V)=−8IMR・ΔR・BIN
OUT=G・(8IMR・ΔR・BIN
以上のように、本実施形態の電流センサ300は、導体210に流れる電流に応じて発生するZ方向の磁場を検出することができる。また、電流センサ300は、X方向に漏洩磁場B'が発生しても、V−Vを算出することで、漏洩磁場B'の影響を低減させることができる。さらに、電流センサ300は、Z方向に雑音成分としての磁場Bが入力されても、V−V−(V−V)を算出することにより、当該雑音成分を低減させて、導体210に流れる電流に応じて発生するZ方向の磁場を検出することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 磁気検知ユニット、20 基板、22 接着層、30 絶縁層、100 磁気センサ、110 第1磁気抵抗素子、120 第2磁気抵抗素子、130 磁気収束板、132 第1磁気収束部、134 第2磁気収束部、136 連結部、138 開口、140 磁場算出部、150 第1端子、152 第2端子、160 電流算出部、200 定電流源、210 導体、300 電流センサ

Claims (31)

  1. 複数の磁気検知ユニットを備える磁気センサであって、
    前記複数の磁気検知ユニットのそれぞれは、
    第1方向に延伸し前記第1方向と垂直な第2方向の磁場を検知する第1磁気抵抗素子と、
    前記第1磁気抵抗素子に沿って前記第1方向に延伸し、前記第1方向および前記第2方向と垂直な第3方向の磁場を前記第2方向の磁場成分に変換する第1磁気収束部と、
    前記第1磁気収束部から前記第2方向にずれた位置において前記第1磁気収束部と平行に延伸する第2磁気収束部と
    を有し、
    前記複数の磁気検知ユニットのそれぞれにおいて、前記第1磁気収束部および前記第2磁気収束部は、磁性材料により互いに接続されて磁気収束板を形成し、前記第1磁気抵抗素子は、前記第2方向において前記第1磁気収束部および前記第2磁気収束部の間における前記第1磁気収束部により近い位置に設けられ、
    前記複数の磁気検知ユニットは、互いに磁性材料で接続されない
    磁気センサ。
  2. 前記複数の磁気検知ユニットのそれぞれにおいて、前記第1磁気収束部および前記第2磁気収束部の端部同士が磁性材料により接続されて前記磁気収束板を形成する請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記複数の磁気検知ユニットのそれぞれにおいて、前記第1磁気収束部、前記第2磁気収束部、および前記端部同士を接続する磁性材料が、平面視で前記第1磁気抵抗素子の一部または全部を一周取り囲むように接続されて前記磁気収束板を形成する請求項2に記載の磁気センサ。
  4. 前記複数の磁気検知ユニットは、前記第1方向に並んで配置される請求項1から3のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  5. 前記複数の磁気検知ユニットは、前記第2方向に並んで配置される請求項1から4のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  6. 前記複数の磁気検知ユニットのそれぞれにおいて、前記第1磁気抵抗素子の一部に対し、前記第3方向に前記第1磁気収束部が重ねて設けられる請求項1から5のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  7. 前記複数の磁気検知ユニットのそれぞれにおいて、前記磁気収束板は、前記第1方向および前記第2方向で形成される面において線対称となり、当該線対称の対称軸が前記第1方向と平行となるように形成される請求項1から6のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  8. 前記複数の磁気検知ユニットのそれぞれにおいて、前記第1磁気抵抗素子は、前記対称軸から前記第1磁気収束部または前記第2磁気収束部に向けて第2方向にずれた位置に配置される請求項7に記載の磁気センサ。
  9. 前記複数の磁気検知ユニットのそれぞれは、第1方向に延伸し前記第1方向と垂直な第2方向の磁場を検知する第2磁気抵抗素子を有し、
    前記複数の磁気検知ユニットのそれぞれにおいて、前記第2磁気抵抗素子は、前記第1方向および前記第2方向で形成される面において、前記第1磁気抵抗素子と前記対称軸に対して線対称となるように形成される請求項7または8に記載の磁気センサ。
  10. 前記複数の磁気検知ユニットのそれぞれにおいて、前記第1磁気抵抗素子は、前記対称軸によって前記磁気収束板が二つに分割される領域のうち一方の領域に配置され、前記第2磁気抵抗素子は、他方の領域に配置される請求項9に記載の磁気センサ。
  11. 前記複数の磁気検知ユニットに含まれる複数の前記第1磁気抵抗素子の抵抗変化に基づいて、前記第3方向の磁場を算出する磁場算出部を更に備える請求項1から10のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  12. 前記複数の磁気検知ユニットに含まれる複数の前記第1磁気抵抗素子の抵抗値と複数の前記第2磁気抵抗素子の抵抗値との差分に応じた信号に基づいて、前記第3方向の磁場を算出する磁場算出部を更に備える請求項9または10に記載の磁気センサ。
  13. 前記複数の磁気検知ユニットに含まれる複数の前記第1磁気抵抗素子は、グラウンドと第1バイアス端子との間に直列接続され、前記複数の磁気検知ユニットに含まれる複数の前記第2磁気抵抗素子は、前記グラウンドと第2バイアス端子との間に直列接続される請求項12に記載の磁気センサ。
  14. 前記磁場算出部は、
    前記第1バイアス端子および前記第2バイアス端子にそれぞれ予め定められた電流を供給した場合に、前記第1バイアス端子の電圧と前記第2バイアス端子の電圧との差分を算出することにより、前記第3方向の磁場を算出する請求項13に記載の磁気センサ。
  15. 前記複数の磁気検知ユニットは、偶数個設けられ、全個数の半分からなる第1グループと全個数の残り半分からなる第2グループとを有し、
    前記第1グループに含まれる前記第1磁気抵抗素子は、グラウンドと第1バイアス端子との間に直列接続され、前記第1グループに含まれる前記第2磁気抵抗素子は、前記グラウンドと第2バイアス端子との間に直列接続され、
    前記第2グループに含まれる前記第1磁気抵抗素子は、前記グラウンドと第3バイアス端子との間に直列接続され、前記第2グループに含まれる前記第2磁気抵抗素子は、前記グラウンドと第4バイアス端子との間に直列接続される請求項12に記載の磁気センサ。
  16. 前記複数の磁気検知ユニットは、第1磁気検知ユニットおよび第2磁気検知ユニットに分割され、
    前記第1磁気検知ユニットに含まれる前記第1磁気抵抗素子は、グラウンドと第1バイアス端子との間に接続され、前記第1磁気検知ユニットに含まれる前記第2磁気抵抗素子は、前記グラウンドと第2バイアス端子との間に接続され、
    前記第2磁気検知ユニットに含まれる前記第1磁気抵抗素子は、前記グラウンドと第3バイアス端子との間に接続され、前記第2磁気検知ユニットに含まれる前記第2磁気抵抗素子は、前記グラウンドと第4バイアス端子との間に接続される請求項12に記載の磁気センサ。
  17. 前記磁場算出部は、
    前記第1から第4バイアス端子にそれぞれ予め定められた電流を供給した場合に、前記第1バイアス端子の電圧および前記第2バイアス端子の電圧の差分と、前記第3バイアス端子の電圧および前記第4バイアス端子の電圧の差分との和を算出することにより、前記第3方向の磁場を算出する請求項15または16に記載の磁気センサ。
  18. 前記複数の磁気検知ユニットは、偶数個設けられ、全個数の半分からなる第1グループと全個数の残り半分からなる第2グループとを有し、
    前記第1グループに含まれる前記第1磁気抵抗素子は、第1バイアス端子と第1端子との間に直列接続され、前記第1グループに含まれる前記第2磁気抵抗素子は、前記第1バイアス端子と第2端子との間に直列接続され、
    前記第2グループに含まれる前記第1磁気抵抗素子は、前記第2端子とグラウンドとの間に直列接続され、前記第2グループに含まれる前記第2磁気抵抗素子は、前記第1端子と前記グラウンドとの間に直列接続される請求項12に記載の磁気センサ。
  19. 前記複数の磁気検知ユニットは、第1磁気検知ユニットおよび第2磁気検知ユニットに分割され、
    前記第1磁気検知ユニットに含まれる前記第1磁気抵抗素子は、第1バイアス端子と第1端子との間に接続され、前記第1磁気検知ユニットに含まれる前記第2磁気抵抗素子は、前記第1バイアス端子と第2端子との間に接続され、
    前記第2磁気検知ユニットに含まれる前記第1磁気抵抗素子は、前記第2端子とグラウンドとの間に接続され、前記第2磁気検知ユニットに含まれる前記第2磁気抵抗素子は、前記第1端子と前記グラウンドとの間に接続される請求項12に記載の磁気センサ。
  20. 前記磁場算出部は、
    前記第1端子の電圧と前記第2端子の電圧との差分を算出することにより、前記第3方向の磁場を算出する請求項18または19に記載の磁気センサ。
  21. 請求項1から8のいずれか1項に記載の磁気センサと、
    前記複数の磁気検知ユニットのそれぞれに含まれる前記第1の磁気抵抗素子の抵抗変化に基づいて、前記複数の磁気検知ユニットの近傍に配置される導体に流れる電流を検出する電流検出部と、
    を備える電流センサ。
  22. 前記導体は、前記第1方向と略平行に配置される請求項21に記載の電流センサ。
  23. 前記複数の磁気検知ユニットは、基板の一方の面に形成される請求項21または22に記載の電流センサ。
  24. 前記複数の磁気検知ユニットの全個数のうちの一部は、前記第1方向および前記第2方向で形成される面において前記導体によって前記基板が二つに分割される領域のうち一方の領域に配置され、他方の領域に前記複数の磁気検知ユニットの全個数のうちの残りが配置される請求項23に記載の電流センサ。
  25. 前記電流検出部は、
    前記一部の磁気検知ユニットに含まれる前記第1磁気抵抗素子の抵抗値と、前記残りの磁気検知ユニットに含まれる前記第1磁気抵抗素子の抵抗値との差分に応じた信号に基づいて、前記電流を検出する請求項24に記載の電流センサ。
  26. 請求項9または10に記載の磁気センサと、
    前記複数の磁気検知ユニットのそれぞれに含まれる前記第1磁気抵抗素子の抵抗値と前記第2磁気抵抗素子の抵抗値との差分に応じた信号に基づいて、前記複数の磁気検知ユニットの近傍に配置される導体に流れる電流を算出する電流算出部と、
    を備えている電流センサ。
  27. 前記導体は、前記第1方向と平行に配置される請求項26に記載の電流センサ。
  28. 前記複数の磁気検知ユニットは、基板の一方の面に形成される請求項26または27に記載の電流センサ。
  29. 前記複数の磁気検知ユニットの全個数のうちの一部は、前記第1方向および前記第2方向で形成される面において前記導体によって前記基板が二つに分割される領域のうち一方の領域に配置され、他方の領域に前記複数の磁気検知ユニットの全個数のうちの残りが配置される請求項28に記載の電流センサ。
  30. 前記電流算出部は、
    前記一部の磁気検知ユニットに含まれる前記第1磁気抵抗素子および前記第2磁気抵抗素子の抵抗値の差分と、前記残りの磁気検知ユニットに含まれる前記第1磁気抵抗素子および前記第2磁気抵抗素子の抵抗値の差分との差に応じた信号に基づいて、前記電流を算出する請求項29に記載の電流センサ。
  31. 前記導体は、前記基板の他方の面に配置される請求項23から25、および28から30のいずれか一項に記載の電流センサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7488136B2 (ja) 2020-07-06 2024-05-21 株式会社東芝 磁気センサ、センサモジュール及び診断装置

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