JPWO2016006535A1 - メカニカルシール - Google Patents

メカニカルシール Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016006535A1
JPWO2016006535A1 JP2016532906A JP2016532906A JPWO2016006535A1 JP WO2016006535 A1 JPWO2016006535 A1 JP WO2016006535A1 JP 2016532906 A JP2016532906 A JP 2016532906A JP 2016532906 A JP2016532906 A JP 2016532906A JP WO2016006535 A1 JPWO2016006535 A1 JP WO2016006535A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring
fluid
rotating
axial direction
sealed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016532906A
Other languages
English (en)
Inventor
柳澤 隆
隆 柳澤
高橋 秀和
秀和 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eagle Industry Co Ltd
EagleBurgmann Japan Co Ltd
Original Assignee
Eagle Industry Co Ltd
EagleBurgmann Japan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eagle Industry Co Ltd, EagleBurgmann Japan Co Ltd filed Critical Eagle Industry Co Ltd
Publication of JPWO2016006535A1 publication Critical patent/JPWO2016006535A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/34Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/34Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member
    • F16J15/3464Mounting of the seal
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/34Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member
    • F16J15/3464Mounting of the seal
    • F16J15/3472Means for centering or aligning the contacting faces

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Sealing (AREA)

Abstract

遊動環と固定環との間にシール部材を設けることなく、シール性を向上する。回転環(110)と、固定環(120)と、軸線方向において回転環(110)に対して突出し、突出する方向の先端面である摺動面(131a)が回転環(120)と摺動する環状の摺動部(131)と、軸線方向において固定環(120)に対して突出し、突出する方向の先端面である被押圧面(132a)が固定環(120)と当接する環状の被押圧部(132)とを有し、摺動部(131)の摺動面(131a)と被押圧部(132)の被押圧面(132a)を介して、密封対象流体を密封する遊動環と、を有するメカニカルシール(100)において、遊動環(130)は、流体側(L)の軸線方向の端面であって回転環(110)側へ密封対象流体の流体圧力を受ける面の面積の大きさと、流体側(L)の軸線方向の端面であって固定環(120)側へ密封対象流体の流体圧力を受ける面の面積の大きさが異なることを特徴とする。

Description

本発明は、遊動環を用いたメカニカルシールに関する。
従来、メカニカルシールにおいては、回転軸と共に回転する回転環と、ハウジングに固定される固定環との間に遊動環を備える構成が知られている。遊動環は、回転環に摺動する摺動面を有するノーズ部(摺動部)と、固定環に押圧される被押圧面を有するノーズ部(当接部)とを有する。このような構成のメカニカルシールにおいては、摺動面と被押圧面を介して密封対象流体を密封し、密封対象流体を密封する側において、遊動環は流体圧力を受ける。ノーズ部(摺動部、当接部)は、遊動環が回転軸の軸線方向に傾かないようにするため、回転軸の軸線方向の両側から遊動環に作用する流体圧力による力が等しくなるように遊動環の端面に設けられている。
特開2005−249131号公報
しかしながら、遊動環が回転軸の軸線方向に傾くことなくその位置を維持する場合、遊動環の被押圧面と固定環の押圧面とが互いに平行な状態を保つため、被押圧面と押圧面とが当接する面積が大きくなる。被押圧面と押圧面との当接面積が大きくなると、面圧が低くなり、遊動環と固定環との間のシール性が低下してしまう。
そこで、特許文献1には、遊動環8と静止環(固定環)4との間にシール部材としてOリング25を設けることで、遊動環8と静止環4との間の環状隙間を密封する構成が開示されている。このように、Oリング25を設けることで、遊動環8と静止環4との間のシール性を向上することができるが、部品数が増加し、それに伴い製造工程の増加、コストの増加となってしまう。
さらに、Oリング25を設けた場合以下のような課題もあった。Oリング25が流体圧力を受けることで、その形状が変形し、静止環4とOリング25との間に回転軸の軸線方向の隙間ができる場合がある。特に高圧条件下においてOリング25の形状は変形しやすく、遊動環8と静止環4との間のシール性が低下するおそれがある。また、流体圧力の影響によりOリング25の形状が変形すると、遊動環8に対する軸線方向の静止環4側から回転環6側に作用する流体圧力による力の大きさが変わり、遊動環8の位置決めの制御が難しくなる。
そこで、本発明は、遊動環と固定環との間にシール部材を設けることなく、シール性を向上することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明のメカニカルシールは、
回転軸とハウジングとの間の環状隙間をシールするメカニカルシールであって、
前記回転軸と共に回転する回転環と、
前記ハウジングに対して固定される固定環と、
前記回転軸の軸線方向において前記回転環と前記固定環との間に設けられる遊動環であって、前記軸線方向において前記回転環に対して突出し、該突出する方向の先端面が前記回転環と摺動する環状の摺動部と、前記軸線方向において前記固定環に対して突出し、該突出する方向の先端面が前記固定環と当接する環状の当接部とを有し、前記摺動部の先端面と前記当接部の先端面を介して密封対象流体を密封する遊動環と、
を有するメカニカルシールにおいて、
前記遊動環は、
前記軸線方向の端面であって前記軸線方向の前記固定環側から前記回転環側へ向かう方向へ前記密封対象流体の流体圧力を受ける面の面積の大きさと、前記軸線方向の端面であって前記軸線方向の前記回転環側から前記固定環側へ向かう方向へ前記流体圧力を受ける面の面積の大きさとが異なることを特徴とする。
また、密封対象流体が摺動部の外径側に存在する際は摺動部の先端面の最内径と当接部の最内径の大きさが異なり、密封対象流体が摺動部の内径側に存在する際は摺動部の先端面の最外径と当接部の最外径の大きさが異なると良い。
この構成によれば、遊動環に対して、密封対象流体の流体圧力による力が、回転軸の軸線方向において固定環側から回転環側へ作用する力の大きさと、回転環側から固定環側へ遊動環に対して作用する力の大きさとが異なる。そのため、遊動環は、回転モーメントが働くことにより回転軸の軸線方向に対し傾くこととなる。
遊動環の径方向外側が固定環側から回転環側へ傾く場合、(つまり、遊動環の外周面が回転環側を向くように傾く場合、)遊動環の摺動部の先端面のうち内径側が回転環から離間し、外径側が回転環と摺動し、遊動環の当接部の先端面のうち外径側が固定環から離間し、遊動環の当接部の先端面のうち内径側が固定環と当接する。
一方、遊動環の径方向外側が回転環側から固定環側へ傾く場合、(つまり、遊動環の外周面が固定環側を向くように傾く場合、)遊動環の摺動部の先端面のうち外径側が回転環から離間し、遊動環の摺動部の先端面のうち内径側が回転環と摺動し、遊動環の当接部の先端面のうち内径側が固定環から離間し、遊動環の当接部の先端面のうち外径側が固定環と当接する。
このように、遊動環が回転軸の軸線方向に対して傾き、遊動環の当接部の先端面のうち一部が固定環から離間することで、遊動環と固定環との当接面積が小さくなり、遊動環が固定環に対して局所的に当接することとなる。そのため、遊動環と固定環との間の当接圧が大きくなり、遊動環と固定環との間のシール性が向上する。そのため、遊動環と固定環との間にシール部材を設ける必要がない。
また、遊動環が回転軸の軸線方向に対して傾き、遊動環の摺動部の先端面のうち密封対象流体を密封する側が回転環から離間する場合、離間することにより形成された空間に密封対象流体が入り込み、密封対象流体の循環が促進され、遊動環と回転環との間の堆積物を流し出しやすく、また、流体が入り込むことにより摺動面の潤滑性も向上する。一方、遊動環の摺動部の先端面のうち密封対象流体を密封しない側が回転環から離間する場合、離間することにより形成された空間に大気等の外部流体が入り込み、回転環と遊動環との摺動部分が冷却されやすい。
また、内周面が回転軸の外周面に固定される筒状の軸固定部と、軸固定部から径方向外側に向かって延びて回転環を保持する保持部と、を有する環状のスリーブと、回転環と保持部との間の環状隙間をシールする環状のシール部材と、を有し、シール部材と回転環とが当接する箇所が摺動部よりも径方向において密封対象流体側とは反対側(例えば、密封対象流体が摺動部の外径側にあるときはその反対側、つまり内径側)であると良い。シール部材が回転環と当接する箇所が摺動部よりも径方向において反密封対象流体側であることにより、つまり、回転環とスリーブとのシール箇所が摺動部よりも径方向において反密封対象流体側であることにより、回転環の軸方向における端面の流体圧力を受ける面積のうち、シール部材が存在する側を大きくできる。そのため、回転環において軸線方向の回転環側から固定環側へ作用する力が大きくなり、回転環と遊動環の摺動部の先端面との当接圧が大きくなり、回転環と遊動環とのシール性が向上する。
以上説明したように、本発明によれば、遊動環と固定環との間にシール部材を設けることなく、シール性を向上することができる。
図1は、本発明の実施例に係るメカニカルシールの全体構成を示す模式的断面図である。 図2は、本発明に係るメカニカルシールに作用する力を説明するための模式的断面図である。 図3は、本発明に係るメカニカルシールが備える遊動環が回転モーメントにより傾いた状態を示す断面図である。 図4は、傾いていない状態の遊動環と傾いた状態の遊動環を示す断面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施の形態に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(本実施例)
<本実施例に係るメカニカルシールの構成>
図1を参照して、本発明の実施例(以下、本実施例という)に係るメカニカルシールの全体構成について説明する。図1は、本実施例に係るメカニカルシールの全体構成を示す模式的断面図である。本実施例においては、メカニカルシールを1つ用いたシングルシール構成について説明するが、2つのメカニカルシールを用いたダブルシール構成に本発明の構成を適用してもよい。メカニカルシールは、回転軸とハウジングとの間の環状隙間をシール(封止)するために用いられる。
図1に示すように、本実施例に係るメカニカルシール100は、回転軸200と共に回転する回転環110と、ハウジング300に固定される固定環(静止環)120と、回転環110と固定環120との間に設けられる遊動環130とを有している。さらに、メカニカルシール100は、内周面が回転軸200の外周面に固定される筒状の軸固定部141と、軸固定部141から回転軸200の径方向外側に延びて回転環110を保持する保持部142とを備えるスリーブ140を有している。さらに、メカニカルシール100は、固定環120を遊動環130に対して付勢する付勢部材としてのスプリングバネ150を有している。
回転環110は、回転軸200に対し平行な方向(以下、軸線方向という)の一方の端面であって、遊動環130に対して摺動する摺動面110aを有している。固定環120は、軸線方向の一方の端面であって、遊動環130に当接してこれを回転環110側へ押圧する押圧面120aを有している。
遊動環130は、軸線方向において回転環110と固定環120との間で、他の部材と固定されることなく設けられている。なお、遊動環130は、回転環110に対して摺動するが、ハウジング300から突出して設けられるピン301により回転軸200の回転方向への移動が規制されている。また、遊動環130は、回転環110に対して突出して、その突出する方向の先端面(以下、摺動面131aとする)で回転環110の摺動面110aに対して摺動する摺動部131を有している。また、遊動環130は、固定環120に対して突出して、その突出する方向の先端面(以下、被押圧面132aとする)で固定環120の押圧面120aに押圧される当接部としての被押圧部132を有している。
メカニカルシール100は、遊動環130の摺動面131aと被押圧面132aを介して、密封対象流体を密封する。すなわち、ハウジング300内が、摺動面131aと被押圧面132aを介して密封対象流体が密封される流体側Lと、密封対象流体が密封されない大気側(非流体側)Aとに分けられる。本実施例において、図1に示すように、流体側Lは、摺動面131a、被押圧面132aよりも回転軸200の径方向外側であり、大気側Aは、摺動面131a、被押圧面132aよりも回転軸200の径方向内側である。
<メカニカルシールの各部材に作用する力>
次に、図2を参照して、本実施例のメカニカルシールの各部材に作用する力について説明する。図2は、本実施例のメカニカルシールの各部材に作用する力について説明するための模式的断面図である。なお、図2においては、スリーブ140等一部の構成を省略して図示する。回転軸200についても省略しているが、回転軸200の軸中心Oのみ図示する。なお、以下、軸線方向において回転環が存在する側(図中左側)を回転環側とし、固定環が存在する側(図中右側)を固定環側とする。
固定環120の軸線方向の端面のうち遊動環130に対向する側と反対側の端面であって、密封対象流体の流体圧力Pの影響を受ける端面121aの面積をS1とする。図2に示すように、端面121aには、軸線方向の回転環110側へ力F1=P×S1が作用する。また、端面121aのうち回転軸200の軸中心Oからの距離が最も短い部分の径(本実施例においては密封対象流体をシールする最内径位置である固定環120と二次シール401との接触箇所の径)をR1とする。
固定環120の軸線方向の端面のうち遊動環130に対向する側の端面であって、密封対象流体の流体圧力Pの影響を受ける端面121bの面積をS2とする。なお、本実施例において、流体圧力Pの影響を受ける端面121bには、押圧面120aのうち流体圧力Pの影響を受ける面を含むものとする。図2に示すように、端面121bには、軸線方向の固定環120側へF2=P×S2の力が作用する。また、端面121bのうち回転軸200の軸中心Oからの距離が最も短い部分の径(本実施例においては被押圧面132aの最内径に対応)をR2とする。
遊動環130の軸線方向の端面のうち固定環120に対向する側の端面であって、密封対象流体の流体圧力Pの影響を受ける端面132bの面積をS3とする。なお、本実施例において、流体圧力Pの影響を受ける端面132bには、被押圧部132の面のうち流体圧力Pの影響を受ける面を含むものとする。図2に示すように、端面132bには、軸線方向の回転環110側へF3=P×S3の力が作用する。
遊動環130の軸線方向の端面のうち回転環110に対向する側の端面であって、密封対象流体の流体圧力Pの影響を受ける端面131bの面積をS4とする。図2に示すように、端面131bには、軸線方向の固定環120側へF4=P×S4の力が作用する。また、端面131bのうち回転軸200の軸中心Oからの距離が最も短い部分の径(本実施例においては摺動面131aの最内径に対応)をR3とする。
ここで、軸線方向において固定環120に作用する力F1と力F2の関係が、F2>F1の場合、固定環120は遊動環130から離間することとなってしまうため、固定環120が遊動環130に対して当接した状態を保つように、固定環120にはF1が働く方向と同じ方向に、スプリングバネ150により付勢力Fspが与えられている。F2<F1+Fspの関係を満たすように、付勢力Fspを調整することで、固定環120は遊動環130に対して当接した状態を維持できる。しかし、付勢力Fspの大きいスプリングバネ150を用いる場合、メカニカルシール100の組立て作業が困難となる。
したがって、本実施例においては、F2<F1を満たす関係とした。すなわち、固定環120の端面121aの面積S1が、固定環120の端面121bの面積S2よりも大きくなるように構成した。言い換えると、端面121aの最内径R1から固定環120の外径までの幅が、被押圧面132aの最内径R2から固定環120の外径までの幅よりも大きくなるように構成した。すなわち、R2>R1を満たすように構成した。
そのため、本実施例の構成においては、スプリングバネ150による付勢力Fspの大きさに関わらず、常に、F2<F1+Fspの関係が成立する。固定環120に作用する力をこのように設定することにより、固定環120が遊動環130に対して当接した状態を保つことができる。
さらに、回転環110の背面(回転環110における遊動環130とは反対側の面)が圧力によりスリーブ140の保持部142と接触する条件について説明する。固定環120を遊動環130に対して押す力をFとし、流体圧力Pの影響により回転環110を遊動環130に対して押す力をF5とする。回転環110の背面が保持部142と接触する条件は、F+F3>F4+F5である。本構造が軸線方向に対し傾いても、固定環120が遊動環130に対して当接した状態を保つ条件と、回転環110の背面が保持部142と接触する条件を満たす必要がある。
<本実施例の優れた点>
さらに、図3、図4を参照して、本実施例の優れた点について説明する。図3は、本実施例に係るメカニカルシールが備える遊動環が回転モーメントにより傾いた状態を示す図であり、図3(a)は、図中R1方向(反時計回り方向)に傾くように構成された遊動環を示している。また、図3(b)は、図中R2方向(時計回り方向)に傾くように構成された遊動環を示している。なお、図3においては、遊動環の断面の一部のみが示されており、奥行きは省略されている。図4は、傾いていない状態の遊動環及び傾いた状態の遊動環を示す断面図である。図4(a)は、図3(a)で示した構成の遊動環が傾いていない状態を示し、図4(b)は、図3(a)で示した構成の遊動環が傾いた状態を示している。また、図4(c)は、図3(b)で示した構成の遊動環が傾いた状態を示している。
本実施例においては、摺動面131aの最内径R3の大きさと、被押圧面132aの最内径R2の大きさとが異なっているため、固定環120側に流体圧力Pを受ける端面131bの面積S4と、回転環110側に流体圧力Pを受ける端面132bの面積S3とが異なっている。そのため、端面131bに作用する力F4と、端面132bに作用する力F3の大きさが異なり、回転モーメントが働くことにより、他の部材に固定されていない遊動環130は軸線方向に傾く。
遊動環130が軸線方向に傾くと、遊動環130の摺動面131aの一部が回転環110の摺動面110aと離間し、遊動環130の被押圧面132aの一部が固定環120の押圧面120aから離間する。
このように、本実施例においては、遊動環130の被押圧面132aの一部が固定環120の押圧面120aから離間することにより、被押圧面132aと押圧面120aとの当接面積が小さくなり、局所的に被押圧面132aと押圧面120aとが当接することとなる。そのため、被押圧面132aに対する押圧面120aの当接圧が大きくなり、遊動環130と固定環120との間のシール性が向上することとなる。特に高圧条件下において、より高い圧力が遊動環130に働くこととなり、大きな回転モーメントが働き、より大きい傾かせる力が働くため、シール性が向上することとなる。そのため、本実施例の構成においては、遊動環130と固定環120との間の隙間をシール(封止)するためにOリング等のシール部材を設ける必要がない。したがって、高圧条件下において遊動環130の位置決めの制御が困難となるOリングを設けた場合の問題も生じない。
さらに、遊動環の構成として、図3(a)、図4(b)に示すR1方向に傾く構成を採用した場合、及び、図3(b)、図4(c)に示すR2方向に傾く構成を採用した場合にそれぞれ得られる効果について説明する。
ここで、本実施例において、図4に示すように、遊動環130のモーメントの中心(回転中心。詳細には、図4に示される各断面部分におけるモーメントの中心。)Oyは、摺動面131aの最内径R3と被押圧面132aの最内径R2のうち小さい方の径よりも径方向外側にある。具体的には、最内径R3が最内径R2より小さい図3(a)、図4(b)に示す構成においては、最内径R3よりも径方向外側に回転中心Oyがある。このため、遊動環130は、回転モーメントにより、回転中心Oyを中心としてR1方向に回転する。これに対し、最内径R2が最内径R3より小さい図3(b)、図4(c)に示す構成においては、最内径R2よりも径方向外側に回転中心Oyがある。このため、遊動環130は、回転モーメントにより、回転中心Oyを中心としてR2方向に回転する。
まず、図3(a)及び図4(b)を参照して、最内径R3が最内径R2より小さい場合、すなわち、面積S4が面積S3よりも大きい場合について説明する。この場合には、端面131bに作用する力F4が端面132bに作用する力F3よりも大きくなるが、回転中心Oyが最内径R3よりも径方向外側にあるため、端面131bに作用する力F4と、端面132bに作用する力F3との差分(すなわち、合力F4−F3)は、端面131bにおける回転中心Oyよりも径方向内側の部分に作用する。その結果、遊動環130は図3(a)中のR1方向(反時計回り方向)に傾くため、遊動環130はその径方向外側が回転環110側へ向かうように傾く。
遊動環130がR1方向に傾いた状態においては、摺動面131aのうち大気側Aの面が摺動面110aから離間し、摺動面131aのうち流体側Lのみが摺動面110aに当接し摺動する。これにより、摺動面131aのうち大気側Aの面が摺動面110aから離間することにより形成された隙間H1に大気等の外部流体が入り込み、回転環110と遊動環130との摺動部分が冷却されやすいという効果を得ることができる。
次に、図3(b)及び図4(c)を参照して、最内径R2が最内径R3より小さい場合、すなわち、面積S3が面積S4よりも大きい場合について説明する。この場合には、端面132bに作用する力F3が端面131bに作用する力F4よりも大きくなるが、回転中心Oyが最内径R2よりも径方向外側にあるため、端面132bに作用する力F3と、端面131bに作用する力F4との差分(すなわち、合力F3−F4)は、端面132bにおける回転中心Oyよりも径方向内側の部分に作用する。その結果、遊動環130は図3(b)中のR2方向(時計回り方向)に傾くため、遊動環130はその径方向外側が固定環120側へ向かうように傾く。
遊動環130がR2方向に傾いた状態においては、摺動面131aのうち流体側Lの面が摺動面110aから離間し、摺動面131aのうち大気側Aのみが摺動面110aに当接し摺動する。これにより、摺動面131aのうち流体側Lの面が摺動面110aから離間することにより形成された隙間H2に密封対象流体が入り込む。その結果、密封対象流体の循環が促進され、さらに遊動環130と回転環110との間の堆積物を流し出しやすいという効果を得ることができる。
スリーブ140の保持部142と回転環110との間の隙間をシールするシール部材としてのOリング400が保持部142に設けられた径方向に凹んだ凹部の中に設けられ、径方向に潰れてシールするように設けられる。これにより、Oリング400が密封流体の圧力により(回転環が変位する方向である)軸線方向に潰れてシールをすることが無いため、回転環の変形に影響を与えることなく、また、密封流体の圧力の大きさによるシール面圧の変化が少なく、常に一定の当接圧でのシールが出来、例えば、Oリングが軸線方向における回転環110の端面111aに当接して設けられる構成と比較して、より確実にシールすることが出来る。更に、シール部材と回転環とが当接する箇所が摺動部よりも径方向において密封対象流体側とは反対側(例えば、密封対象流体が摺動部の外径側にあるときはその反対側、つまり内径側)であると良く、シール部材が回転環と当接する箇所が摺動部よりも径方向において反密封対象流体側であることにより、(つまり、回転環とスリーブとのシール箇所が摺動部よりも径方向において反密封対象流体側であることにより、)回転環の軸方向における端面の流体圧力を受ける面積のうち、シール部材が存在する側を大きくできる。そのため、回転環において軸線方向の回転環側から固定環側へ作用する力が大きくなり、回転環と遊動環の摺動部の先端面との当接圧が大きくなり、回転環と遊動環とのシール性が向上する。
なお、図2に示すように遊動環130の摺動部131の根元部131c(摺動部131と端面131bとの間の部分)は、密封対象流体の流体溜まりを生じにくくするため、また、根元部を損傷し難くするため、直角ではなく緩やかな曲面やテーパ状となる構造(根本部を損傷し難く、また、流体溜まりを生じ難い構造)がよい。
100 メカニカルシール
110 回転環
110a 摺動面
120 固定環
120a 押圧面
130 遊動環
131 摺動部
131a 摺動面
132 被押圧部
132a 被押圧面
140 スリーブ
141 軸固定部
142 保持部
150 スプリングバネ
200 回転軸
300 ハウジング
301 ピン
400 Oリング

Claims (3)

  1. 回転軸とハウジングとの間の環状隙間をシールするメカニカルシールであって、
    前記回転軸と共に回転する回転環と、
    前記ハウジングに対して固定される固定環と、
    前記回転軸の軸線方向において前記回転環と前記固定環との間に設けられる遊動環であって、前記軸線方向において前記回転環に対して突出し、該突出する方向の先端面が前記回転環と摺動する環状の摺動部と、前記軸線方向において前記固定環に対して突出し、該突出する方向の先端面が前記固定環と当接する環状の当接部とを有し、前記摺動部の先端面と前記当接部の先端面を介して密封対象流体を密封する遊動環と、
    を有するメカニカルシールにおいて、
    前記遊動環は、
    前記軸線方向の端面であって前記軸線方向の前記固定環側から前記回転環側へ向かう方向へ前記密封対象流体の流体圧力を受ける面の面積の大きさと、前記軸線方向の端面であって前記軸線方向の前記回転環側から前記固定環側へ向かう方向へ前記流体圧力を受ける面の面積の大きさとが異なることを特徴とするメカニカルシール。
  2. 前記密封対象流体が前記摺動部の外径側に存在する際は前記摺動部の先端面の最内径と前記当接部の最内径の大きさが異なり、前記密封対象流体が前記摺動部の内径側に存在する際は前記摺動部の先端面の最外径と前記当接部の最外径の大きさが異なることを特徴とする請求項1に記載のメカニカルシール。
  3. 内周面が前記回転軸の外周面に固定される筒状の軸固定部と、前記軸固定部から前記径方向外側に向かって延びて前記回転環を保持する保持部と、を有する環状のスリーブと、
    前記回転環と前記保持部との間の環状隙間をシールするシール部材と、
    を有し、
    前記シール部材と前記回転環とが当接する箇所が前記摺動部よりも径方向において密封対象流体側とは反対側にあることを特徴とする請求項1又は2に記載のメカニカルシール。
JP2016532906A 2014-07-11 2015-07-02 メカニカルシール Pending JPWO2016006535A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014143429 2014-07-11
JP2014143429 2014-07-11
PCT/JP2015/069186 WO2016006535A1 (ja) 2014-07-11 2015-07-02 メカニカルシール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2016006535A1 true JPWO2016006535A1 (ja) 2017-06-01

Family

ID=55064171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016532906A Pending JPWO2016006535A1 (ja) 2014-07-11 2015-07-02 メカニカルシール

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20170146130A1 (ja)
EP (1) EP3168509A1 (ja)
JP (1) JPWO2016006535A1 (ja)
CN (1) CN106471295A (ja)
WO (1) WO2016006535A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6853817B2 (ja) * 2016-04-27 2021-03-31 イーグル工業株式会社 メカニカルシール
US11719191B2 (en) 2021-06-21 2023-08-08 General Electric Company Skirted leaf seal apparatus
US11703014B2 (en) 2021-06-29 2023-07-18 General Electric Company Flexurally actuated self-sealing plunger apparatus
US11674447B2 (en) * 2021-06-29 2023-06-13 General Electric Company Skirted seal apparatus
US11692510B2 (en) 2021-08-20 2023-07-04 General Electric Company Plunger seal assembly and sealing method
US11655722B1 (en) 2022-01-19 2023-05-23 General Electric Company Seal assembly and sealing method
DE102022120041B3 (de) * 2022-08-09 2024-01-04 Eagleburgmann Germany Gmbh & Co. Kg Gleitringdichtungsanordnung

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014061543A1 (ja) * 2012-10-19 2014-04-24 イーグルブルグマンジャパン株式会社 ベローズシール

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4489951A (en) * 1983-08-17 1984-12-25 Ebara Corporation Mechanical seal
GB9103459D0 (en) * 1991-02-19 1991-04-03 Cross Mfg Co Brush seal assembly
US5143292A (en) * 1991-05-09 1992-09-01 General Electric Company Cooled leaf seal
US5201530A (en) * 1991-10-18 1993-04-13 United Technologies Corporation Multi-layered brush seal
DE4211809A1 (de) * 1992-04-08 1993-10-14 Klein Schanzlin & Becker Ag Schwimmringdichtung
EP1013975B1 (en) * 1998-07-13 2012-11-21 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Shaft seal and turbine using the shaft seal
JP4136973B2 (ja) * 2004-03-05 2008-08-20 日本ピラー工業株式会社 遊動環形メカニカルシール
WO2006115118A1 (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Eagle Industry Co., Ltd. メカニカルシール装置、摺動部品およびその製造方法
DE202005011137U1 (de) * 2005-07-14 2005-09-29 Burgmann Industries Gmbh & Co. Kg Gleitringdichtungsanordnung
US7708283B2 (en) * 2006-05-17 2010-05-04 A.W. Chesterton Company Mechanical seal assembly
US7703774B2 (en) * 2006-09-12 2010-04-27 General Electric Company Shaft seal using shingle members
GB2452967A (en) * 2007-09-21 2009-03-25 Rolls Royce Plc A seal and rotor arrangement including a rotor section and a circumferential movable seal around the rotor section
WO2010004809A1 (ja) * 2008-07-07 2010-01-14 イーグル工業株式会社 メカニカルシール装置
JP5259463B2 (ja) * 2009-03-13 2013-08-07 イーグル工業株式会社 高温用デッドエンドシール
JP5613529B2 (ja) * 2010-11-09 2014-10-22 日本ピラー工業株式会社 メカニカルシール

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014061543A1 (ja) * 2012-10-19 2014-04-24 イーグルブルグマンジャパン株式会社 ベローズシール

Also Published As

Publication number Publication date
US20170146130A1 (en) 2017-05-25
CN106471295A (zh) 2017-03-01
WO2016006535A1 (ja) 2016-01-14
EP3168509A1 (en) 2017-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2016006535A1 (ja) メカニカルシール
JP6861730B2 (ja) しゅう動部品
JP6314689B2 (ja) 密封装置
EP3070378B1 (en) Divided mechanical seal
JP6263255B2 (ja) 密封装置
JP2009103264A (ja) 回転軸シール
US10612665B2 (en) Mechanical seal
JP5758550B2 (ja) メカニカルシール
US11221074B2 (en) Mechanical seal
JP3196645U (ja) メカニカルシール装置
JP2017036750A (ja) 2分割止め輪
WO2014054472A1 (ja) 密封装置
JP6357865B2 (ja) シールリング
JP2008019991A (ja) 転がり軸受装置
WO2017094779A1 (ja) 軸及び密封構造
GB2561961B (en) Mechanical seal
JP6283023B2 (ja) メカニカルシール
JP2004332920A (ja) 密封構造及び端面シール
JP6742232B2 (ja) 回り止め機構
JP5707887B2 (ja) 密封構造
JP2017040327A (ja) 分割型メカニカルシール及び分割型メカニカルシールの製造方法
JP6240038B2 (ja) メカニカルシール
JP2018035872A (ja) メカニカルシール
JP3202708U (ja) 回り止め付き軸受
JP5221889B2 (ja) 密封装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180724

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190205