JP2018035872A - メカニカルシール - Google Patents

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Hidekazu Takahashi
秀和 高橋
柳澤 隆
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Abstract

【課題】製造の困難性を伴うことなく、密封性の向上を可能とするメカニカルシールを提供する。【解決手段】回転軸500と共に回転する回転環100と、ハウジング610に対して固定される固定環200と、回転環100と固定環200との間に配置される遊動環300と、を備えるインサイド形のメカニカルシール10において、遊動環300は、回転環100側に向かって突出し、回転環100に対して摺動する第1環状凸部310と、固定環200側に向かって突出し、固定環200に対して密着する第2環状凸部320と、を備えると共に、遊動環300は炭化珪素により構成され、かつ回転環100は炭素繊維を含有する炭化珪素により構成されることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、遊動環を備えるメカニカルシールに関する。
従来、回転軸と共に回転する回転環と、ハウジングに対して固定される固定環とを備え、回転軸とハウジングとの間の環状隙間を密封するメカニカルシールが知られている。また、何らかの影響で固定環が傾いてしまった場合でも、摺動するシール部の状態を安定的に保つために、固定環と回転環との間に遊動環を配置させる技術も知られている。遊動環は、回転環側からの流体圧力と固定環側からの流体圧力が等しくなるように構成されている。これにより、もし固定環が傾いてしまっても、遊動環の姿勢は流体圧力により保たれることによって、遊動環と回転環との摺動するシール部の状態を安定的に保つことができる。なお、遊動環は、回転環側からの流体圧力と固定環側からの流体圧力が等しくなるようにするために、その両面側には、それぞれ環状凸部が設けられている。
本出願人は、密封性を高めるために、遊動環の材料として炭素繊維を含有する炭化珪素を用いる技術を提案している(特許文献1参照)。しかしながら、炭素繊維を含有する炭化珪素を用いて、一対の環状凸部を有する遊動環を製造するのは技術的に難しく、特に、環状凸部から炭素繊維の脱落を抑制可能とするように遊動環を製造するのが難しいことが分かった。
国際公開第2016/013628号 国際公開第2014/168112号 特許第4635042号公報
本発明の目的は、製造の困難性を伴うことなく、密封性の向上を可能とするメカニカルシールを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明のメカニカルシールは、
回転軸と、該回転軸の軸孔を有するハウジングとの間の環状隙間を密封するメカニカルシールであって、
前記回転軸と共に回転する回転環と、
前記ハウジングに対して固定される固定環と、
前記回転環と固定環との間に配置される遊動環と、
を備えるインサイド形のメカニカルシールにおいて、
前記遊動環は、
前記回転環側に向かって突出し、前記回転環に対して摺動する第1環状凸部と、
前記固定環側に向かって突出し、前記固定環に対して密着する第2環状凸部と、
を備えると共に、
前記遊動環は炭化珪素により構成され、かつ前記回転環は炭素繊維を含有する炭化珪素により構成されることを特徴とする。
本発明によれば、遊動環は炭化珪素により構成されるため、圧縮強度が高く、ヤング率も高いため、圧力による変形が少ない。また、遊動環は第1環状凸部と第2環状凸部を有するものの、その材料は炭化珪素であることから製造が困難になることはない。そして、回転環は炭素繊維を含有する炭化珪素により構成されるため、炭化珪素が荷重を受ける機能を発揮しつつ、炭素繊維によって摺動性が高められ、密封性が向上する。
第1環状凸部の先端の外径と、第2環状凸部の先端の外径が等しくなるように設計されているとよい。
これにより、遊動環に対して、両面側(回転環側及び固定環側)にかかる流体圧力が等しくなるため、遊動環の姿勢を維持させることができる。
第2環状凸部の先端面と、前記固定環における第2環状凸部の先端が密着する面は、いずれも研磨面により構成されており、第2環状凸部の先端面が前記固定環に密着することによって密封対象流体を封止する封止部が形成されているとよい。
これにより、遊動環と固定環との間を密封するために、別途、シールリングを設ける必要がない。
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
以上説明したように、本発明によれば、製造の困難性を伴うことなく、密封性の向上を図ることができる。
図1は本発明の実施例に係るメカニカルシールを適用した密封構造を示す模式的断面図である。 図2は本発明の実施例に係るメカニカルシールを適用した密封構造の一部拡大断面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例)
図1及び図2を参照して、本発明の実施例に係るメカニカルシールについて説明する。図1は本発明の実施例に係るメカニカルシールを適用した密封構造を示す模式的断面図である。なお、メカニカルシールは略回転対称形状であり、図1における断面図は、メカニカルシールの中心軸線を含む面で切断した断面図である。ただし、図1においては、説明の便宜上、特徴的な部分を示すため、切断位置の位相(周方向の位置)は適宜異なっている。図2は本発明の実施例に係るメカニカルシールを適用した密封構造の一部拡大断面図であり、メカニカルシールを構成する各構成の寸法関係を説明するための説明図である。図2においても、メカニカルシールの中心軸線を含む面で切断した断面図を示している。
<メカニカルシール全体>
本実施例に係るメカニカルシールの全体構成について説明する。メカニカルシール10
は、回転軸500と、回転軸500の軸孔を有するハウジング610との間の環状隙間を密封する役割を担っている。また、本実施例に係るメカニカルシール10は、メカニカルシール10の外周面側から内周面側への密封対象流体の漏れを防止するためのインサイド形メカニカルシールである。ハウジング610は、メカニカルシール10が適用される装置の筐体620に固定されている。また、ハウジング610は、内径が小さな略円筒状の小径部611と、小径部611よりも内径が大きな略円筒状の大径部612とを備えている。そして、大径部612の端面が筐体620に接するように、筐体620に対してハウジング610は固定されている。また、小径部611と大径部612との段差面には、複数のスプリング装着穴613が設けられている。なお、ハウジング610と筐体620との間には、装置内部(A)の密封対象流体が装置外部(B)に漏れてしまうことを抑制するシールリングO1が設けられている。
回転軸500には、スリーブ510が取り付けられている。スリーブ510は、第1円筒部511と、第2円筒部512と、これらの間に設けられる第3円筒部513とから構成される。これらの外径は、第1円筒部511が最も小さく、第2円筒部512が最も大きく構成されている。そして、第2円筒部512が装置内部(A)側となるように、スリーブ510は回転軸500に取付けられている。また、回転軸500の外周面とスリーブ510の内周面との間には、装置内部(A)の密封対象流体が装置外部(B)に漏れてしまうことを抑制するシールリングO2が設けられている。
メカニカルシール10は、回転軸500と共に回転する回転環100と、ハウジング610に対して固定される固定環200と、回転環100と固定環200との間に配置される遊動環300とを備えている。
回転環100は、内径が小さな筒状の小径部110と、小径部110よりも内径が大きな略円筒状の大径部120とを備えている。そして、回転環100は、小径部110における装置内部(A)側の側壁面がスリーブ510における第3円筒部513の側壁面に対向し、かつ大径部120の内周面が第3円筒部513の外周面に対向するように、スリーブ510の外周面側に配置される。また、回転環100における大径部120には切欠き121が形成されており、スリーブ510の第2円筒部512に取付けられたピン514が、この切欠き121に挿入されている。これにより、回転環100は、回転軸500及びスリーブ510に対して、軸線方向の移動は許容されるものの、回転方向の移動が規制される。従って、回転軸500が回転すると、回転環100は回転軸500と共に回転する。また、スリーブ510における第3円筒部513の外周面と回転環100における大径部120の内周面との間には、装置内部(A)の密封対象流体が装置外部(B)に漏れてしまうことを抑制するシールリングO3が設けられている。
固定環200は、外径が大きな略円筒状の大径部210と、大径部210よりも外径が小さな略円筒状の小径部220とを備えている。そして、固定環200は、その小径部220が、ハウジング610における小径部611の内側に挿入されるように配置されている。また、固定環200は、ハウジング610における複数のスプリング装着穴613にそれぞれ装着されたスプリング700によって、回転環100に向けて押圧されている。更に、固定環200における小径部220の外周面とハウジング610における小径部611の内周面との間には、装置内部(A)の密封対象流体が装置外部(B)に漏れてしまうことを抑制するシールリングO4が設けられている。また、シールリングO4の装置外部(B)側には、シールリングO4の一部が固定環200における小径部220の外周面とハウジング610における小径部611との間の微小隙間にはみ出してしまうことを防止するバックアップリングBが装着されている。
遊動環300は、回転環100側に向かって突出し、回転環100に対して摺動する第
1環状凸部310と、固定環200側に向かって突出し、固定環200に対して密着する第2環状凸部320とを備えている。また、遊動環300の外周面には溝部330が形成されている。この溝部330に、ハウジング610に設けられた廻り止め突起612aが入り込むことによって、ハウジング610に対して遊動環300が回転しないように構成されている。また、遊動環300は、複数のスプリング700により回転環100に向けて押圧された固定環200によって、回転環100に向けて押圧されている。これにより、遊動環300に設けられた第1環状凸部310が回転環100に対して密着した状態が維持され、かつ第2環状凸部320が固定環200に対して密着した状態が維持される。
<メカニカルシールの各構成の材料及び寸法関係>
特に、図2を参照して、メカニカルシールを構成する構成部品(回転環100と固定環200と遊動環300)の材料と寸法関係について説明する。
回転環100は、炭素繊維を含有する炭化珪素により構成されている。これにより、炭化珪素が荷重を受ける機能を発揮しつつ、炭素繊維によって摺動性が高められ、密封性を向上させることができる。また、もし、摺動面に焼損が発生してしまっても、脆性材料を用いた場合のように飛散することがないため、金属環により補強したり、回転環100の外周面を保護部材により保護したりする必要もない。
固定環200は、ヤング率の高い材料、より具体的には、炭化珪素または超硬合金炭化珪素または超硬合金により構成されている。これにより、固定環200は、圧力による変形が少なく、シールリングO4によるシール性を安定的に維持させることができる。また、固定環200には、遊動環300に向かって突出する環状凸部230が設けられている。この環状凸部230の先端面は、研磨処理が施された研磨面となっている。
遊動環300は、ヤング率の高い炭化珪素により構成されており、より具体的には、常圧焼結炭化珪素または反応焼結炭化珪素により構成されている。固定環200の硬度は遊動環300の硬度はほぼ等しく、回転環100の硬度は遊動環300の硬度よりも若干低い。遊動環300も固定環200と同様に、圧力による変形が少ない。また、遊動環300における第1環状凸部310の外周面は回転環100に向かって縮径するテーパ面で構成され、第1環状凸部310の内周面は回転環100に向かって拡径するテーパ面で構成されている。そして、遊動環300における第2環状凸部320の外周面は固定環200に向かって縮径するテーパ面で構成され、第2環状凸部320の内周面は固定環200に向かって拡径するテーパ面で構成されている。以上のように構成される遊動環300は、第1環状凸部310と第2環状凸部320の大きさが多少異なっているものの、これらの環状凸部を除く部分における軸線方向に対する中心面に対して対称形状となっている。また、第2環状凸部320の先端面は、研磨処理が施された研磨面となっている。この第2環状凸部320の先端面が、固定環200における環状凸部230の先端面に密着することによって、密封対象流体を封止する封止部が形成されている。
第1環状凸部310の高さL1と第2環状凸部320の高さL2との関係は、L1≧L2となるように設計されている。例えば、0.5mm≦L1≦1.0mmとし、L2を0.5mm以下に設定すると好適である。上記の通り、第2環状凸部320の内周面及び外周面をテーパ面として、先端に向かうにつれて先細りする構成としたことにより、第2環状凸部320の高さを可及的に低くすることができる。第1環状凸部310についても同様である。更に、第1環状凸部310及び第2環状凸部320は、いずれも先細りした構成であることから、先端面の面幅(径方向の幅)も可及的に狭くすることができる。ここで、本実施例においては、第1環状凸部310の先端面における径方向の幅(摺動面における径方向の幅に相当)をWfとし、第2環状凸部320の先端面における径方向の幅(封止部における径方向の幅に相当)をWrとすると、Wf>Wrとなるように設計されて
いる。例えば、Wrを1mm程度に設定し、Wfを2.0mm≦Wf≦2.5mm程度に設定するとよい。Wf>Wrとすることによって、第1環状凸部310の先端面と回転環100との摺動面の面圧に比べて、第2環状凸部320の先端面と固定環200との封止部の面圧を高くすることができる。これにより、第2環状凸部320の先端面と、固定環200における環状凸部230の先端面のいずれもが研磨面で構成されていること、及び封止部においては摺動しないこととが相俟って、高いシール性を発揮させることができる。また、第1環状凸部310の高さL1を可及的に低くすることで、摺動面における径方向の幅Wfも、上記の通り、十分狭くすることができるため、摺動部における面圧を適当かつ最小限に抑えることができ、摺動による発熱を抑制することができる。
また、上記の通り、遊動環300をヤング率の高い炭化珪素により構成したことと、第1環状凸部310及び第2環状凸部320の高さを可及的に低くして、遊動環300の断面形状を略矩形としたこととが相俟って、遊動環300の圧力による変形を可及的に抑制することができる。従って、超高圧条件下においても、メカニカルシール10を用いることができる。
また、第1環状凸部310の先端の外径をDoとし、第2環状凸部320の先端の外径をDroとすると、Do=Droとなるように設計されている。これにより、遊動環300に対して、両面側(回転環100側及び固定環200側)にかかる流体圧力が等しくなるため、遊動環300の姿勢を維持させることができる。ここで、回転環100と遊動環300における第1環状凸部310の先端面との摺動部のシール性を高くするためには、回転環100における摺動面と第1環状凸部310の先端面とが平行であるのが望ましい。しかしながら、遊動環300の変形を完全になくすのは難しい。遊動環300が変形し、摺動部において、径方向外側が開き気味になってしまうと、漏れが生じ易くなってしまう。これに対して、遊動環300が変形し、摺動部において、径方向内側が開き気味になっても、シール性は維持される。そこで、本実施例においては、第1環状凸部310の先端の内径をDiとし、第2環状凸部320の先端の外径をDriとすると、Di<Driとなるように設計されている。このように、Do=Droにすることで、遊動環300の両面側にかかる流体圧力を等しくして遊動環300の変形を抑制しつつ、L1≧L2かつDi<Driとすることで、摺動部において、径方向内側が開き気味にするようにしている。これにより、摺動部において、径方向外側が開いてしまうことを抑制することができ、長期に亘り安定したシール性を発揮させることができる。
また、回転環100における大径部120の内径をDmとし、固定環200における小径部220の外径をDbとすると、Db<Dri<Dmとなるように設計されている。より具体的には、DmはDriに対して0.5mm程度大きくし、DriはDbに対して0.5mm程度大きくなるように設定している。こうすることで、回転環100,固定環200及び遊動環300が軸方向に移動したり傾いたりしてしまうことを抑制している。なお、固定環200における小径部220の外径Dbは、シールリングO4によってシールされている部分の外径に相当し、固定環200においては、この小径部220の外周面よりも径方向外側の部分に遊動環300方向への流体圧力が作用する。この外径Dbは、摺動面にかかる面圧を調整する機能を有することからバランス径と呼ばれる。上記の通り、固定環200は、ヤング率の高い炭化珪素等により構成されており、圧力による変形が少ないため、バランス径が変化し難く、安定したシール性を発揮させることができる。また、回転環100における大径部120の内径Dmは、シールリングO3によってシールされている部分の内径に相当し、回転環100においては、大径部120の内周面よりも径方向外側の部分に遊動環300方向への流体圧力が作用する。
以上のように、Db<Dri<Dmを満たすことにより、回転環100,固定環200及び遊動環300が軸方向に移動したり傾いたりしてしまうことを抑制することで、密封
対象流体の圧力変動にかかわらず、安定したシール性を発揮させることができる。特に、Db<Driを満たすことにより、第2環状凸部320の先端面と固定環200との封止部に対して、より確実に流体圧力を起因とする面圧を発生させることができる。従って、遊動環300が圧力により変形してしまっても、遊動環300に対して固定環200が傾いてしまうことを抑制することができ、封止部のシール性を維持させることができる。
<本実施例に係るメカニカルシールの優れた点>
本実施例に係るメカニカルシール10によれば、遊動環300は炭化珪素により構成されるため、圧縮強度が高く、ヤング率も高いため、圧力による変形が少ない。また、遊動環300は第1環状凸部310と第2環状凸部320を有するものの、その材料は炭化珪素であることから製造が困難になることはない。そして、回転環100は炭素繊維を含有する炭化珪素により構成されるため、炭化珪素が荷重を受ける機能を発揮しつつ、炭素繊維によって摺動性が高められ、密封性が向上する。なお、回転環100については、遊動環300のように環状凸部を設ける必要はなく、遊動環300における第1環状凸部310が摺動する面は、平坦な面でよい。従って、回転環100の材料として、炭素繊維を含有する炭化珪素を用いても、回転環100の製造が困難になることもない。また、回転環100の摺動部から炭素繊維が脱落してしまうことも抑制することができる。なお、回転環100の硬度は、遊動環300の硬度よりも若干低くなるものの、摺動特性が優れていることから、回転環100の摺動面が、遊動環300における第1環状凸部310が食い込むように摩耗してしまうことは殆どない。従って、シール性への悪影響は殆どない。
また、本実施例においては、第1環状凸部310の先端の外径Doと、第2環状凸部320の先端の外径Droが等しくなるように設計されている。これにより、遊動環300に対して、両面側(回転環100側及び固定環200側)にかかる流体圧力が等しくなるため、遊動環300の姿勢を維持させることができる。
更に、本実施例においては、第2環状凸部320の先端面と、固定環200における第2環状凸部320の先端が密着する面は、いずれも研磨面により構成されている。そして、第2環状凸部320の先端面が固定環200に密着することによって密封対象流体を封止する封止部が形成されている。従って、遊動環300と固定環200との間を密封するために、別途、シールリングを設ける必要がない。
10 メカニカルシール
100 回転環
110 小径部
120 大径部
200 固定環
210 大径部
220 小径部
230 環状凸部
300 遊動環
310 第1環状凸部
320 第2環状凸部
330 溝部
500 回転軸
510 スリーブ
511 第1円筒部
512 第2円筒部
513 第3円筒部
514 ピン
610 ハウジング
611 小径部
612 大径部
612a 突起
613 スプリング装着穴
620 筐体
700 スプリング
O1,O2,O3,O4 シールリング

Claims (3)

  1. 回転軸と、該回転軸の軸孔を有するハウジングとの間の環状隙間を密封するメカニカルシールであって、
    前記回転軸と共に回転する回転環と、
    前記ハウジングに対して固定される固定環と、
    前記回転環と固定環との間に配置される遊動環と、
    を備えるインサイド形のメカニカルシールにおいて、
    前記遊動環は、
    前記回転環側に向かって突出し、前記回転環に対して摺動する第1環状凸部と、
    前記固定環側に向かって突出し、前記固定環に対して密着する第2環状凸部と、
    を備えると共に、
    前記遊動環は炭化珪素により構成され、かつ前記回転環は炭素繊維を含有する炭化珪素により構成されることを特徴とするメカニカルシール。
  2. 第1環状凸部の先端の外径と、第2環状凸部の先端の外径が等しくなるように設計されていることを特徴とする請求項1に記載のメカニカルシール。
  3. 第2環状凸部の先端面と、前記固定環における第2環状凸部の先端が密着する面は、いずれも研磨面により構成されており、第2環状凸部の先端面が前記固定環に密着することによって密封対象流体を封止する封止部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のメカニカルシール。
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