JP2015048904A - 密封装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】補助リップと軸表面との間にグリースを安定的に保持することを可能とする密封装置を提供する。【解決手段】相対的に回転する軸200とハウジング300との間の環状隙間を封止する密封装置100であって、軸200の表面に対して摺動自在なメインリップ22と、軸200の表面に対して摺動自在に設けられ、かつメインリップ22に対して大気側(A)に隣接するように設けられる補助リップ23と、を備え、メインリップ22と補助リップ23との間の空間内にグリースGが充填される密封装置100において、メインリップ22の先端は、周方向に対して真っ直ぐに伸びるように構成されると共に、補助リップ23の先端は、周方向に対して波状に伸びるように構成されることを特徴とする。【選択図】図2
Description
本発明は、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する密封装置に関する。
自動車のパワーステアリングにおけるピニオンシャフト部分においては、回転かつ揺動する軸と、ハウジングとの間の環状隙間を封止するために密封装置が設けられている(特許文献1及び2参照)。図5を参照して、従来例に係る密封装置について説明する。図5は従来例に係る密封装置の一部破断断面図である。
図示のように、従来例に係る密封装置500は、補強環510と、補強環510に一体成形されるゴム状弾性体製のシール部520とを備えている。そして、シール部520は、潤滑油などが密封されている領域側に設けられるメインリップ521と、メインリップ521に対して密封領域とは反対側に隣接するように設けられる補助リップ522と、大気側に設けられるダストリップ523とを備えている。メインリップ521と補助リップ522との間の空間内には、潤滑性を高めるためにグリースが充填される。
そして、この従来例に係る密封装置500においては、密封領域が高圧になった際に補助リップ522全体が軸表面に密着してしまったり、グリースが不足してしまったりした場合に、異音の発生を抑制するために、補助リップ522の表面には複数の微小な穴522aが設けられている。これにより、補助リップ522の表面にグリースを保持する機能が発揮されるため、異音の発生を抑制することができる。
しかしながら、補助リップ522の表面は摺動により摩耗するため、穴522aの深さは、経時的に浅くなっていく。そのため、グリースを保持する機能は経時的に損なわれる。また、複数の微小な穴522aを形成するためには、シール部520を成形する金型表面に複数の微小な突起を設ける必要があり、これら複数の微小な突起を管理しなければならない問題もある。更に、複数の微小な穴522aによって、グリースを保持する機能が発揮されるものの、補助リップ522と軸表面との間にグリースを均等に拡げる機能が発揮される訳ではなく、グリースが不足する箇所が点在してしまうこともある。
本発明の目的は、補助リップと軸表面との間にグリースを安定的に保持することを可能とする密封装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の密封装置は、
相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する密封装置であって、
前記軸表面に対して摺動自在なメインリップと、
前記軸表面に対して摺動自在に設けられ、かつ前記メインリップに対して密封領域とは反対側に隣接するように設けられる補助リップと、
を備え、前記メインリップと補助リップとの間の空間内にグリースが充填される密封装置において、
前記メインリップの先端は、周方向に対して真っ直ぐに伸びるように構成されると共に、前記補助リップの先端は、周方向に対して波状に伸びるように構成されることを特徴とする。
相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する密封装置であって、
前記軸表面に対して摺動自在なメインリップと、
前記軸表面に対して摺動自在に設けられ、かつ前記メインリップに対して密封領域とは反対側に隣接するように設けられる補助リップと、
を備え、前記メインリップと補助リップとの間の空間内にグリースが充填される密封装置において、
前記メインリップの先端は、周方向に対して真っ直ぐに伸びるように構成されると共に、前記補助リップの先端は、周方向に対して波状に伸びるように構成されることを特徴とする。
本発明によれば、補助リップの先端は、周方向に対して波状に伸びるように構成されるため、補助リップと軸表面との摺動時に、補助リップ先端によって、グリースが周方向に引き伸ばされる。これにより、補助リップと軸表面との摺動部分にグリースを均一的に存在させることができる。また、メインリップの先端は、周方向に対して真っ直ぐに伸びるように構成されるため、メインリップの先端付近でグリースと密封対象流体が混ざり合ってしまうことは抑制される。従って、グリースが密封領域側に漏れてしまうことを抑制できる。
以上説明したように、本発明によれば、補助リップと軸表面との間にグリースを安定的に保持させることができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、以下に説明する実施例においては、密封装置が、自動車のパワーステアリングにおけるピニオンシャフト部分において、回転かつ揺動する軸(ピニオンシャフト)と、ハウジングとの間の環状隙間を封止するオイルシールとして用いられる場合を例にして説明する。ただし、本発明に係る密封装置は、そのような用途に限らず、各種装置において、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する部位に好適に用いることができる。なお、密封領域内に密封される密封対象となる流体は、潤滑油などの各種油である。
(実施例)
図1〜図4を参照して、本発明の実施例に係る密封装置について説明する。
図1〜図4を参照して、本発明の実施例に係る密封装置について説明する。
<密封装置の構成>
特に、図1及び図2を参照して、本発明の実施例に係る密封装置の構成について説明する。図1は本発明の実施例に係る密封装置の一部破断断面図である。図2は本発明の実施例に係る密封装置の使用時の様子を示す模式的断面図である。本実施例に係る密封装置1
00は、回転かつ揺動する軸200と、軸200が挿通される軸孔を有するハウジング300との間の環状隙間を封止するために用いられる。
特に、図1及び図2を参照して、本発明の実施例に係る密封装置の構成について説明する。図1は本発明の実施例に係る密封装置の一部破断断面図である。図2は本発明の実施例に係る密封装置の使用時の様子を示す模式的断面図である。本実施例に係る密封装置1
00は、回転かつ揺動する軸200と、軸200が挿通される軸孔を有するハウジング300との間の環状隙間を封止するために用いられる。
密封装置100は、金属製の補強環10と、補強環10に一体成形されるゴム状弾性体製のシール部20とから構成される。補強環10は、円環状部11と、内向きフランジ部12とを有する断面が略L字形状の環状の部材である。シール部20は、外周シール部21と、メインリップ22と、補助リップ23と、ダストリップ24とを備えている。また、メインリップ22の外周面側には、メインリップ22の先端を軸200の表面に押し付けるためのガータスプリング30が装着されている。
外周シール部21は、ハウジング300の軸孔内周面に密着するように構成されている。メインリップ22は、軸200の外周面に対して摺動自在に設けられている。また、このメインリップ22は、密封領域側(O)に設けられている。このメインリップ22によって、密封対象流体が密封領域(O)から密封領域(O)とは反対側(大気側(A))に漏れてしまうことを抑制している。補助リップ23は、軸200の外周面に対して摺動自在に設けられている。また、この補助リップ23は、メインリップ22に対して大気側(A)に隣接するように設けられている。この補助リップ23は、メインリップ22の変形を抑制するために設けられている。ダストリップ24は、軸200の外周面に対して摺動自在に設けられている。このダストリップ24は、大気側(A)に設けられている。このダストリップ24によって、大気側(A)から埃などの異物が密封領域(O)内に侵入することを抑制している。
図2に示すように、メインリップ22と補助リップ23との間の空間内には、グリースGが充填される。グリースGは、メインリップ22及び補助リップ23と軸200の表面との間の摺動性を高めるために設けられている。このグリースGは、密封領域(O)に密封される密封対象流体に要求される特性とは異なっている。従って、密封対象流体がメインリップ22と補助リップ23との間の空間内に浸入したり、グリースGが密封領域(O)に漏れたりすると、品質が低下してしまう。
<メインリップと補助リップの先端形状の詳細>
特に、図1及び図3を参照して、メインリップ22と補助リップ23の先端形状について、より詳細に説明する。図3は軸表面に対するメインリップ22及び補助リップ23の接触位置を説明する説明図である。図3においては、軸表面に対して、メインリップ22の先端が接触する接触位置(接触ライン22a)と、補助リップ23の先端が接触する接触位置(接触ライン23a)を平面的に示している。
特に、図1及び図3を参照して、メインリップ22と補助リップ23の先端形状について、より詳細に説明する。図3は軸表面に対するメインリップ22及び補助リップ23の接触位置を説明する説明図である。図3においては、軸表面に対して、メインリップ22の先端が接触する接触位置(接触ライン22a)と、補助リップ23の先端が接触する接触位置(接触ライン23a)を平面的に示している。
メインリップ22は、密封領域側(O)に向かって拡径する傾斜面と、大気側(A)に向かって拡径する傾斜面とを有している。そして、これらの傾斜面の交わりによって、メインリップ22の先端はエッジ形状となっている。また、本実施例においては、密封領域側(O)の傾斜面の傾斜角度の方が、大気側(A)の傾斜面の傾斜角度よりも大きく設定されている。これにより、軸200が搖動することで、メインリップ22の先端と軸200の表面とが相対的に往復移動する際に、密封対象流体を密封領域側(O)に戻す機能が発揮される。そして、図3中の接触ライン22aから明らかなように、メインリップ22の先端は、周方向に対して真っ直ぐに伸びるように構成されている。
補助リップ23も、密封領域側(O)に向かって拡径する傾斜面と、大気側(A)に向かって拡径する傾斜面とを有している。そして、これらの傾斜面の交わりによって、補助リップ23の先端もエッジ形状となっている。また、補助リップ23においても、回転および搖動時のグリース保持性の観点から、密封領域側(O)の傾斜面の傾斜角度の方が、大気側(A)の傾斜面の傾斜角度よりも大きく設定されている。そして、図3中の接触ラ
イン23aから明らかなように、補助リップ23の先端は、周方向に対して波状に伸びるように構成されている。
イン23aから明らかなように、補助リップ23の先端は、周方向に対して波状に伸びるように構成されている。
<本実施例に係る密封装置の優れた点>
以上のように構成された本実施例に係る密封装置100によれば、補助リップ23の先端は、周方向に対して波状に伸びるように構成されている。そのため、補助リップ23と軸200の表面との摺動時に、補助リップ23の先端によって、グリースGが周方向に引き伸ばされる。この点について、図4を参照して、より詳細に説明する。図4は本実施例に係る密封装置100における補助リップ23によるグリースGを引き伸ばすメカニズムを説明する説明図である。なお、図4は、図3中のAA部分の模式的断面図に相当する。
以上のように構成された本実施例に係る密封装置100によれば、補助リップ23の先端は、周方向に対して波状に伸びるように構成されている。そのため、補助リップ23と軸200の表面との摺動時に、補助リップ23の先端によって、グリースGが周方向に引き伸ばされる。この点について、図4を参照して、より詳細に説明する。図4は本実施例に係る密封装置100における補助リップ23によるグリースGを引き伸ばすメカニズムを説明する説明図である。なお、図4は、図3中のAA部分の模式的断面図に相当する。
グリースGは、上記の通り、メインリップ22と補助リップ23との間の空間内に充填されている。そして、補助リップ23の先端と軸200の表面とが相対的に回転する際においては、グリースGに対して、補助リップ23に対する軸200の回転方向に向かう力が作用する。図4中の矢印Rは、補助リップ23に対する軸200の回転方向を示している。従って、グリースGには、図中、矢印X方向に向かう力が作用する。これにより、補助リップ23の先端にグリースGが流れ込んでいく。
以上により、補助リップ23と軸200の表面との摺動部分にグリースGを均一的に存在させることができる。
また、メインリップ22の先端は、周方向に対して真っ直ぐに伸びるように構成されるため、メインリップ22の先端付近でグリースGと密封対象流体が混ざり合ってしまうことは抑制される。従って、グリースGが密封領域側に漏れてしまうことを抑制できる。
以上のように、本実施例に係る密封装置100によれば、補助リップ23と軸200の表面との間にグリースGを安定的に保持させることができる。
100 密封装置
10 補強環
11 円環状部
12 内向きフランジ部
20 シール部
21 外周シール部
22 メインリップ
22a 接触ライン
23 補助リップ
23a 接触ライン
24 ダストリップ
30 ガータスプリング
200 軸
300 ハウジング
10 補強環
11 円環状部
12 内向きフランジ部
20 シール部
21 外周シール部
22 メインリップ
22a 接触ライン
23 補助リップ
23a 接触ライン
24 ダストリップ
30 ガータスプリング
200 軸
300 ハウジング
Claims (1)
- 相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する密封装置であって、
前記軸表面に対して摺動自在なメインリップと、
前記軸表面に対して摺動自在に設けられ、かつ前記メインリップに対して密封領域とは反対側に隣接するように設けられる補助リップと、
を備え、前記メインリップと補助リップとの間の空間内にグリースが充填される密封装置において、
前記メインリップの先端は、周方向に対して真っ直ぐに伸びるように構成されると共に、前記補助リップの先端は、周方向に対して波状に伸びるように構成されることを特徴とする密封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013181276A JP2015048904A (ja) | 2013-09-02 | 2013-09-02 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013181276A JP2015048904A (ja) | 2013-09-02 | 2013-09-02 | 密封装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015048904A true JP2015048904A (ja) | 2015-03-16 |
Family
ID=52699094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013181276A Pending JP2015048904A (ja) | 2013-09-02 | 2013-09-02 | 密封装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2015048904A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016181900A1 (ja) * | 2015-05-11 | 2016-11-17 | Nok株式会社 | 密封装置 |
JP2019155370A (ja) * | 2018-03-07 | 2019-09-19 | 光洋シーリングテクノ株式会社 | パッキン |
-
2013
- 2013-09-02 JP JP2013181276A patent/JP2015048904A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2016181900A1 (ja) * | 2015-05-11 | 2016-11-17 | Nok株式会社 | 密封装置 |
US10605368B2 (en) | 2015-05-11 | 2020-03-31 | Nok Corporation | Sealing apparatus |
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