JP6742232B2 - 回り止め機構 - Google Patents

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Description

本発明は、被密封流体の漏れを制限するメカニカルシールにおける密封環の回り止め機構に関するものである。
メカニカルシールは、摺動面の摩耗に従い、スプリングなどの付勢力によって軸方向に動くことができる回転密封環及び軸方向に動かない静止密封環からなり、軸にほぼ垂直な相対的に回転する摺動面において被密封流体の漏れを制限するものである。例えば、特許文献1に記載されたメカニカルシールは、回転密封環は回転軸(シャフト)に取り付けられて回転軸と同期回転するようになっており、静止密封環は、当該静止密封環に形成された穴とハウジング側(固定座)に形成された穴とにそれぞれ嵌合するピンが回り止め機構として機能することで、ハウジング側に対して回転が規制された状態となっている。
ところで、このようなメカニカルシールの静止密封環を構成する素材としては、コーティングを施した金属部材や超硬合金材やSiC(炭化ケイ素)等が利用され、金属部材の場合には静止密封環に穴を形成した後、当該穴にその内径より若干大きい外径のピンを打ち込む等して圧入することで、脱落不能に固定するか、静止密封環にピンの外径より若干大きい内径を有する穴にピンを挿入し、接着剤等でピンと穴との隙間を埋めて脱落不能に固定する態様となっている。一方、超硬合金やSiC等の場合には、ピンの打ち込み時に破損してしまう虞があるため、ピンの外径より若干大きい内径の穴にピンを挿入し、接着剤等でピンと穴との隙間を埋めて脱落不能に固定する態様となっている。
実開平4−63870号公報(第3頁、第1図)
しかしながら、ピンを打ち込む等して圧入する手法を採用した場合には、経年劣化によりピンと穴との締代が減少し、ピンが穴から脱落し、静止密封環の回り止めとして十分に機能しなくなる虞がある。一方、接着剤等でピンと穴との隙間を埋める手法を採用した場合には、経年劣化により接着強度が低下し、ピンが穴から脱落し、静止密封環の回り止めとして十分に機能しなくなる虞がある。このように、静止密封環に直接ピンを固定することで回り止め機構を構成する手法では、静止密封環の素材に応じて固定方法を適宜選択する必要があることに加えて、それぞれ経年劣化により回り止めとしての機能を維持できないという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、密封環を構成する素材に関わらずに採用でき、回り止めとしての機能を維持することができる回り止め機構を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の回り止め機構は、
回転機械の回転軸が挿通される被取付部材であるハウジングと、前記ハウジングに保持された静止側の密封環と、前記回転軸側の被取付部材に保持され前記回転軸とともに回転し前記静止側の密封環と摺接する回転側の密封環と、前記静止側の密封環と前記回転側の密封環とを軸方向に圧接状態に付勢するスプリングと、を備えるメカニカルシールにおける少なくとも一方の前記密封環を前記被取付部材に対して回り止めする回り止め機構であって、
前記回り止め機構は、前記密封環と前記被取付部材との間に介在される環状部材と、該環状部材の軸方向の両側より突出する突出片と、を備え、
前記環状部材が前記密封環と前記被取付部材とに挟まれた状態で、前記突出片が前記密封環と前記被取付部材とに形成された穴内にそれぞれ配置されることを特徴としている。
この特徴によれば、密封環と被取付部材とに形成された穴内に配置される突出片が設けられた環状部材が、密封環と被取付部材とに挟まれて保持されることで、突出片が所定位置に保持されるため、密封環に対して回り止め機構を直接固定する必要がなく、密封環を構成する素材に関わらずに回り止め機構を設けることができる。また、密封環に対して回り止め機構を直接固定しないことから、時間の経過に関わらず回り止めとしての機能を維持することができる。
前記密封環の前記被取付部材と対向する側の面には、リング状の段部が設けられており、該段部に前記環状部材が配置されていることを特徴としている。
この特徴によれば、密封環に設けられた段部に環状部材を配置することで、密封環に対する環状部材の位置合わせ、ひいては突出片と密封環と被取付部材とに形成された穴との位置合わせを容易に行うことができる。
前記段部は、前記環状部材の軸方向の厚みに比べて軸方向の深さが小さく形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、段部から環状部材が軸方向に突出することになり、密封環と被取付部材とが直接接触することなく、かつ環状部材と密封環との当接面積が密封環と被取付部材との対向面積よりも小さいことから、仮に密封環もしくは被取付部材の対向面に凹凸やうねりなどの歪が存在している場合であっても、この歪の影響による環状部材の傾きが少なく、この環状部材と当接する密封環自体の傾きを抑えることができ、静止側の密封環と回転側の密封環との摺動面を正確に面接させることができる。
前記環状部材は、径方向の中心に形成された孔の内径が前記回転軸の外径より若干大きく形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、環状部材を回転軸に外嵌させることで、密封環及び被取付部材と環状部材との軸合わせを容易に行うことができる。
前記環状部材には軸方向に貫通する貫通孔が形成されており、
前記突出片は、前記貫通孔に挿入されたピンであることを特徴としている。
この特徴によれば、密封環と被取付部材とに形成された穴の形状に応じてピンを付け替えることで突出片の形状及び大きさを変更することができる。
前記密封環と前記被取付部材とに形成された穴は有底状に形成され、前記ピンの軸方向一端が前記貫通孔よりも大きい外径を有する頭部を有し、前記穴の軸方向長さよりも前記ピンの軸方向長さの方が長く形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、有底状の穴とピンに設けられた頭部によりピンが抜け落ちることを防止することができる。
前記被取付部材側の穴と前記ピンとの径方向の隙間に比べて、前記環状部材の前記貫通孔と前記ピンとの径方向の隙間が小さく形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、貫通孔との隙間を小さくすることでピンの密封環側の先端の振れ回り範囲を小さくして密封環に衝突し難くすることができる。また、被取付部材に穴を形成する際に高い加工精度が不要となる。
前記密封環は、前記被取付部材の径方向の内側に形成された段部内に配置され、前記段部の内周面に対向する前記密封環の外周面には環状凹部が形成されており、該環状凹部内に配置されるOリングにより前記密封環と前記被取付部材との間がシールされていることを特徴としている。
この特徴によれば、密封環と被取付部材との間をシールするOリングが密封環の外周面に形成された環状凹部に保持可能であるため、密封環とOリングとを一体にした状態で被取付部材の段部内に装着することができ、容易に組立を行うことができる。
実施例における回り止め機構を示す断面図である。 静止密封環と回り止め機構とハウジングとを示す分解図である。 環状部材を示す図である。 ピンを示す図である。 静止密封環と回り止め機構とハウジングとの位置関係を示す一部拡大図である。
本発明に係るメカニカルシールを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。なお、本発明はこれに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加えうるものである。
実施例に係る回り止め機構につき、図1から図5を参照して説明する。
図1に示すように、メカニカルシール1は、メイティングリング(静止側の密封環)10と、シールリング(回転側の密封環)20と、スプリング40と、カラー50とから主に構成されている。メカニカルシール1は、回転機械のハウジング(被取付部材)2と、ハウジング2の軸孔3を貫通して回転機械の機外A側に連通するように配置される回転軸4との間に装着されている。機外A側は、海水、水、空気等の雰囲気であり、機内M側は被密封流体が封入されている。
回転軸4は、段付きの回転軸本体5の外周にスリーブ6が外嵌され、回転止7により回り止めされた状態で回転軸本体5とスリーブ6とが一体に固定されて構成されている。
メイティングリング10は、ハウジング2の径方向の内側に形成された段部2a内に配置され、段部2aの内周面2bに対向するメイティングリング10の外周面10bには環状凹部10dが形成されており、環状凹部10d内に配置されるOリング12によりメイティングリング10とハウジング2との間がシールされている。これによれば、Oリング12がメイティングリング10に形成された環状凹部10dに保持可能であるため、メイティングリング10とOリング12とを一体にした状態でハウジング2の段部2a内に装着することができ、容易に組立を行うことができる。
シールリング20は、回転軸4側に装着されてこの回転軸4と一体的に回転する。メイティングリング10とシールリング20とは、回転軸4の軸方向に沿って互いに対向するように配置されており、それらの対向した端面である摺動面10a,20a同士が密接することにより、被密封流体をシールする。すなわち、メカニカルシール1は内径側から外径側への被密封流体の漏れを制限するアウトサイド形である。
メイティングリング10及びシールリング20はいずれも硬質摺動材(例えばSiC等のセラミックス)により形成されている。なお、これらは超硬合金材やカーボン材等により形成されていてもよい。
図1に示されるように、スプリング40は、シールリング20とカラー50との間に圧縮状態で配置され、その両端部41、42がそれぞれシールリング20とカラー50とに当接している。カラー50は、そのネジ孔52にセットスクリュー51を螺合させることにより回転軸4(回転軸本体5及びスリーブ6)に対し非回転状態に固定されており、その内周において外径側に凹む環状凹部53にはOリング54が装着されている。
図2に示されるように、メイティングリング10の摺動面10aとは反対側の端部には、メイティングリング10の同軸方向に陥没するリング状の段部11が形成されている。また、メイティングリング10の段部11には、軸方向の摺動面10a側に陥没する有底の穴13が形成されており、ハウジング2には、この穴13に対向する位置に軸方向の摺動面10aとは反対側に陥没する有底の穴14が形成されている。なお、穴14は有底でなくともよい。
図1及び図2に示されるように、メイティングリング10とハウジング2との間には回り止め機構30が配置され、回り止め機構30の軸方向両側に突出する突出片(ピン35の頭部36,胴部37)がメイティングリング10の穴13内と、ハウジング2の穴14内に配置されることでメイティングリング10がハウジング2に対して回り止めされている。
回り止め機構30は、環状部材31とピン35とで構成されている。図3に示されるように、環状部材31は径方向の中心に回転軸4(スリーブ6)が挿通する孔32を備えたリング状に形成されている。孔32は回転軸4の外径(スリーブ6の外径)より若干大きく形成され、環状部材31の外径はメイティングリング10の外径よりも小径となっている。環状部材31は、メイティングリング10及びシールリング20に比べて軟性の素材により形成されている。
環状部材31における軸方向の両側の当接面31a,31bは、その外縁が面取り加工されている。また、環状部材31には、軸方向に貫通する貫通孔33が形成されており、図1に示されるように、この貫通孔33にピン35が嵌入されるようになっている。
図2に示されるように、ピン35は貫通孔33に、軸方向の一方端の頭部36側が環状部材31のメイティングリング10との当接面31a側から、他方端の胴部37側が環状部材31のハウジング2との当接面32a側から、それぞれ突出するように挿入されており、図1及び図5に示されるように、当接面31a側から突出した頭部36がメイティングリング10の穴13内に配置される突出片として、当接面32a側から突出した胴部37がハウジング2の穴14内に配置される突出片として機能し、メイティングリング10をハウジング2に対して回り止めしている。
図4に示されるように、ピン35は軸方向で外径に差を有する段付きの形状となっており、頭部36の外径が胴部37の外径及び環状部材31の貫通孔33の内径よりも大きく形成されている。そのため、ピン35が貫通孔33を通ってハウジング2側への脱落を防止できることに加え、ピン35の取付時には、頭部36が貫通孔33の周囲に当接させるまでピン35を挿入することで、ピン35を環状部材31の貫通孔33に対し容易に軸方向の位置(環状部材31の軸方向の両側に所定の寸法でピン35が突出した状態となる位置)合わせを行うことができる。
また、ここでは詳述しないが、ピン35と環状部材31の貫通孔33とは接着剤等で接着されて一体に固定されていてもよい。
図1、図2及び図5に示されるように、メイティングリング10に形成された段部11の内周面11bの内径は、環状部材31の外径より若干大きく形成されており、段部11内に環状部材31が挿入配置されるようになっている。
また、図2に示されるように、メイティングリング10側の穴13が軸方向に底を有する有底状に形成されており、メイティングリング10と環状部材31との接触端面(段部11の軸方向底面11a)から穴13の軸方向底面13aまでの距離W3よりも、ピン35の軸方向長さW4が長く形成されているため、仮にピン35が軸方向に移動した場合にあっても、メイティングリング10側に脱落することが防止できる。
また、図2に示されるように、メイティングリング10に形成された段部11は、その内径側が回転軸4側に開口しており、その軸方向の深さ寸法W1より環状部材31の厚み方向の寸法W2が若干大きく形成されている。そのため、段部11内に環状部材31が配置され、段部11の軸方向底面11aに環状部材31のメイティングリング10との当接面31aが当接した状態で、環状部材31が段部11より突出するようになる(図1及び図5参照)。これにより、環状部材31の当接面31bがハウジング2の対向面2cと当接し、メイティングリング10の摺動面10aとは反対側の側面である対向面10cとハウジング2の段部2aを画成する側面である対向面2cとが離間して直接当接しない構造となっている。
上記したように、メイティングリング10とハウジング2とに形成された穴13及び穴14内に配置される突出片(ピン35の頭部36,胴部37)が設けられた環状部材31が、メイティングリング10とハウジング2とに挟まれて保持されることで、ピン35が所定位置に保持されるため、例えばメイティングリング10に設けた穴にピン35を打ち込む又は接着する等して、ピン35をメイティングリング10に直接固定する必要がない。そのため、メイティングリング10を構成する素材に関わらずに回り止め機構30を設けることができる。また、メイティングリング10に対してピン35を直接固定しないことから、経年劣化によるピン35の脱落の虞がなく、時間の経過に関わらず回り止めとしての機能を維持することができる。
また、ピン35はメイティングリング10とハウジング2とに挟まれて傾動が防止されている環状部材31に設けた貫通孔33に嵌入されているため、メイティングリング10をハウジング2に対して回り止めするピン35の傾動が防止され、ピン35への応力集中が抑えられ、ピン35の接着部分及びピン35自体の破損を防止しながら確実に回り止めを行うことができ、回り止めとしての機能を維持できる。
また、環状部材31のハウジング2との当接面31bがハウジング2の対向面2cと当接し、メイティングリング10の対向面10cとハウジング2の対向面2cとが離間して直接当接することがないことに加え、メイティングリング10とハウジング2との間に介在された環状部材31は、メイティングリング10の径方向の内側に形成された段部11に配置されるものであることから、環状部材31のメイティングリング10との当接面31a及び環状部材31におけるハウジング2との当接面31bがメイティングリング10とハウジング2との対向面より表面積が小さくなっている。すなわち環状部材31のメイティングリング10との当接面31aと軸方向底面11aとの当接面積及び環状部材31のハウジング2との対向面2cとの当接面積が小さくなっている。
そのため、仮にメイティングリング10の段部11の軸方向底面11aに凹凸やうねり等による歪が存在している場合であっても、この歪の影響による環状部材31自体の傾き、ひいてはメイティングリング10自体の傾きを抑えられ、メイティングリング10とシールリング20との摺動面10a,20aを正確に面接させることができ、メカニカルシール1の密閉性能を高くすることができる。
また、ピン35は段部11の軸方向底面11aと面接する環状部材31に形成された貫通孔33に嵌合されているため、ピン35がメイティングリング10側の穴13に対して傾き難く配置されることになる。これによれば、ピン35の頭部36が穴13の内周面に対して局所的に当接せず、応力集中等がない。
また、図5に示されるように、ハウジング2側の穴14とピン35の胴部37との径方向の隙間W5に比べて、環状部材31の貫通孔33とピン35の胴部37との径方向の隙間W6が小さく形成されている。これによれば、ピン35の胴部37と貫通孔33との隙間W6を小さくすることで、ピン35のメイティングリング10側の先端の振れ回り範囲を小さくでき、ピン35の頭部36をメイティングリング10の内周面に衝突し難くすることができる。そのため、ハウジング2側の穴14を形成する際に高い加工精度を必要とせず、加工作業が容易となる。
また、環状部材31は、メイティングリング10の径方向の内側に形成された段部11に配置されることで、メイティングリング10への位置合わせが容易となっている。
また、環状部材31は、メイティングリング10及びシールリング20に比べて軟性の素材(例えばハウジング2と同様のステンレス等)により形成されている。そのため、表面加工にかかる研削や研磨が比較的行い易くなっており、メイティングリング10及びハウジング2との当接面31a,31bを高い精度で平面に形成することができ、メイティングリング10の軸方向底面11a及びハウジング2の軸方向の対向面2cに歪が存在する場合であっても、歪の影響を受け難い。さらに、ピン35は環状部材31と同様の素材により形成されることが好ましい。
また、環状部材31は、径方向の中心に形成された孔32の内径が回転軸4の外径(スリーブ6の外径)より若干大きく形成されており、環状部材31を回転軸4(スリーブ6)に外嵌させることで、メイティングリング10及びハウジング2と環状部材31との軸合わせを容易に行うことができる。
また、環状部材31は、その外径がメイティングリング10の外径より小さく形成され、メイティングリング10の軸方向に環状部材31及びピン35とOリング12とが重なることがないため、段部11と穴13とを形成しながら、メイティングリング10の軸方向の寸法を小さくすることができる。
また、図3に示されるように、環状部材31は、段部11の軸方向底面11aとの当接面31aの外径W7が環状部材31の外周面の外径W8に比べて小さく形成されている。そのため、仮に段部11の軸方向底面11aに加工残部としてアール部が存在する場合であっても、環状部材31がアール部に乗り上げず、確実に環状部材31と段部11の軸方向底面11aとを面接させることができる。なお、環状部材31は軸方向に対称形状となっており、軸方向の反対側についても、その外径が環状部材31の外周面の外径W8に比べて小さくなっている。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、環状部材31は回転軸4に外嵌され、その外径がメイティングリング10の外径より小さく形成されている構成で説明したが、環状部材31のメイティングリング10及びハウジング2との当接面積がメイティングリング10とハウジング2との対向面の表面積に比べて小さければ、この構成に限らず、例えば環状部材31は、回転軸4に直接対向せず、メイティングリング10の外径側に偏ってリング状に形成されていてもよいし、メイティングリング10の外径と内径との中央にリング状に形成されてもよい。
また、前記実施例では、回り止め機構30は環状部材31とピン35とで構成され、環状部材31の軸方向の両側からピン35の頭部36及び胴部37を突出させることで突出片を構成しているが、これに限らず、例えば環状部材の軸方向の両側に突出片を直接形成することで構成されていてもよい。
また、環状部材31とピン35との固定は接着に限らず、例えば環状部材31に設けた貫通孔33の内径をピン35の外径より若干小さく形成して、ピンを打ち込む等して圧入固定する態様としてもよい。
また、環状部材31の軸方向の厚み寸法を、段部11の軸方向の深さ寸法と略同寸法とすることで、環状部材31が段部11から突出しない構成としてもよい。
また、回り止め機構30の軸方向の両側に突出する突出片は、環状部材31の周方向に複数形成されていてもよい。
また、環状部材31はメイティングリング10に形成された段部11に配置される構成に限らず、例えば、メイティングリング10に形成される段部11を形成する際の加工作業を省略し、メイティングリング10におけるハウジング2の段部2aとの軸方向の対向面10cと段部2aの対向面2cとの間に環状部材31を介在させる構成としてもよい。この場合、ピン35の頭部36が配置されるメイティングリング10の穴13は対向面10cに直接形成される構成となる。
また、メイティングリング10に形成された段部11に相当する段部をハウジング2の対向面2cに形成し、この段部内に環状部材31を嵌合させる構成としてもよい。さらに、メイティングリング10とハウジング2との両方に環状部材31が嵌合する段部を設けてもよい。この場合、メイティングリング10とハウジング2とに設けられた段部の軸方向の深さの合計を環状部材31の厚み寸法より短く設定することで、メイティングリング10とハウジング2とが軸方向で直接当接しない構成となる。
また、前記実施例において、回り止め機構30がメイティングリング(静止側の密封環)10をハウジング2に対して回り止めする際に利用される構成で説明したが、これに限らず、例えばシールリング20(回転密封環)の回り止めに利用されてもよく、この場合には、シールリング20側に設けられた穴と被取付部材であるカラー50側に設けられた穴とに回り止め機構のピンの頭部及び胴部がそれぞれ挿入される。
1 メカニカルシール
2 ハウジング(被取付部材)
2a 段部
2b 内周
2c 対向面
3 軸孔
4 回転軸
5 回転軸本体
6 スリーブ
7 回転止
10 メイティングリング(静止側の密封環)
10a 摺動面
10b 外周面
10c 対向面
11 段部
11a 軸方向底面
11b 内周面
12 Oリング
13 穴
13a 軸方向底面
14 穴
20 シールリング(回転側の密封環)
30 回り止め機構
31 環状部材(回り止め機構)
31a,31b 当接面
32 孔
33 貫通孔
35 ピン(回り止め機構,突出片)
36 頭部
37 胴部
40 スプリング
50 カラー
51 セットスクリュー
A 機外
M 機内

Claims (6)

  1. 回転機械の回転軸が挿通される被取付部材であるハウジングと、前記ハウジングに保持された静止側の密封環と、前記回転軸側の被取付部材に保持され前記回転軸とともに回転し前記静止側の密封環と摺接する回転側の密封環と、前記静止側の密封環と前記回転側の密封環とを軸方向に圧接状態に付勢するスプリングと、を備えるメカニカルシールにおける少なくとも一方の前記密封環を前記被取付部材に対して回り止めする回り止め機構であって、
    前記回り止め機構は、前記密封環と前記被取付部材との間に介在される環状部材と、該環状部材の軸方向の両側より突出する突出片と、を備え、
    前記環状部材が前記密封環と前記被取付部材とに挟まれた状態で、前記突出片が前記密封環と前記被取付部材とに形成された穴内にそれぞれ配置され
    前記環状部材には軸方向に貫通する貫通孔が形成されており、
    前記突出片は、前記貫通孔に挿入されたピンであり、
    前記密封環と前記被取付部材とに形成された穴は有底状に形成され、前記ピンの軸方向一端が前記貫通孔よりも大きい外径を有する頭部を有し、前記穴の軸方向長さよりも前記ピンの軸方向長さの方が長く形成されることを特徴とする回り止め機構。
  2. 前記密封環の前記被取付部材と対向する側の面には、リング状の段部が設けられており、該段部に前記環状部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回り止め機構。
  3. 前記段部は、前記環状部材の軸方向の厚みに比べて軸方向の深さが小さく形成されていることを特徴とする請求項2に記載の回り止め機構。
  4. 前記環状部材は、径方向の中心に形成された孔の内径が前記回転軸の外径より若干大きく形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の回り止め機構。
  5. 前記被取付部材側の穴と前記ピンとの径方向の隙間に比べて、前記環状部材の前記貫通孔と前記ピンとの径方向の隙間が小さく形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の回り止め機構。
  6. 前記密封環は、前記被取付部材の径方向の内側に形成された段部内に配置され、前記段部の内周面に対向する前記密封環の外周面には環状凹部が形成されており、該環状凹部内に配置されるOリングにより前記密封環と前記被取付部材との間がシールされていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の回り止め機構。
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