JPWO2015199176A1 - 回転電機の巻線温度推定装置および回転電機の巻線温度推定方法 - Google Patents

回転電機の巻線温度推定装置および回転電機の巻線温度推定方法 Download PDF

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Abstract

回転電機の巻線温度推定装置は、巻線を有するステータおよびロータを備える回転電機と、冷媒を供給する冷媒供給部と、前記冷媒の温度を検出する温度センサと、前記冷媒の温度と、前記冷媒と前記巻線との間の熱抵抗と、を用いて、前記巻線からの抜熱量を算出する抜熱量算出部と、前記巻線の損失による発熱量を算出する発熱量算出部と、前記巻線からの抜熱量と前記巻線の損失による発熱量とを用いて前記巻線の温度を算出する巻線温度算出部と、を備える。

Description

この発明は、回転電機の巻線温度推定装置および回転電機の巻線温度推定方法に関する。
本願は、2014年6月27日に出願された日本国特願2014−133195号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、巻線が挿入されるスロットが設けられたステータを有するモータとして、複数のセグメント化された導体(いわゆるSC巻線:セグメントコンダクタ巻線)がスロット形状に応じてスロットを隙間なく埋めるようにスロットに挿入されるモータが知られている。このモータにおいては、スロット内の巻線の占積率が高くなることに起因して、スロット内の巻線温度を直接的に検出することが困難となり、スロット外部のコイルエンドなどにおいて検出する巻線温度から間接的にスロット内の巻線温度を推定する場合がある。しかしながら、巻線の占積率が高くなることに起因して発熱が増大するので、コイルエンドなどのスロット外部において冷媒による巻線の冷却が行われる場合があり、スロット外部の巻線温度からスロット内の巻線温度を精度良く推定することが困難になるという問題が生じる。
このような問題が生じることに対して、従来、モータの巻線抵抗値および巻線インダクタンスの各々の温度依存性が線形であること、およびモータの電圧方程式を用いて、巻線温度を推定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、車両のイグニッションスイッチのオンなどによる運転再開時にモータの巻線温度が高温になる場合などにおいて、巻線の周囲温度と巻線抵抗に基づく温度推定値との温度差を、温度上昇推定値の初期値とする温度推定装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
日本国特開2013−146155号公報 日本国特許第5193012号公報
しかしながら、上記従来技術に係る装置において、モータの巻線抵抗値の温度依存性は、巻線抵抗値と巻線温度の平均温度との対応関係を示すだけである。このため、巻線の高温部における冷却およびステータコアの鉄損などによる巻線温度のばらつきに応じた適正な温度推定を行なうことが困難である。さらに、巻線インダクタンスの温度依存性に対して、磁石温度による寄与は相対的に高く、巻線温度の寄与は相対的に低いので、巻線の冷却およびステータコアの鉄損などに起因して変化する巻線の温度分布を適正に推定することが困難である。
また、上記従来技術に係る温度推定装置において、車両の再始動時などのようにモータおよびモータ周辺の機器が非駆動状態であることに応じて、巻線の周囲温度と巻線抵抗に基づく温度推定値とを用いて温度推定を行っているだけである。つまり、この温度推定装置によれば、車両の始動状態などにおける簡略化された動作条件に応じて巻線の銅損などを用いて温度推定を行なうだけである。このため、車両の実際の運転状態における複雑な動作条件に対応して温度推定を精度良く行なうことができないという問題が生じる。
本発明の態様は上記事情に鑑みてなされたもので、回転電機の巻線温度の推定精度を向上させることが可能な回転電機の巻線温度推定装置および回転電機の巻線温度推定方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明は以下の態様を採用した。
(1)本発明の一態様に係る回転電機の巻線温度推定装置は、スロットが設けられ、前記スロットの形状に応じて前記スロットに挿入される複数の分割導線からなる巻線を有するステータ、およびロータを備える回転電機と、前記巻線および前記ステータに冷媒を供給する冷媒供給部と、前記冷媒の温度を検出する温度センサと、前記冷媒の温度と、前記冷媒と前記巻線との間の少なくとも一部における熱抵抗と、を用いて、前記巻線からの抜熱量を算出する抜熱量算出部と、前記巻線の損失による発熱量を算出する発熱量算出部と、前記巻線からの抜熱量と前記巻線の損失による発熱量とを用いて前記巻線の温度を算出する巻線温度算出部と、を備える。
(2)上記(1)の態様において、前記発熱量算出部は、前記ステータの鉄損による発熱量を算出するステータ発熱量算出部を備え、前記抜熱量算出部は、前記ステータの鉄損による発熱量と、前記冷媒の温度と、前記冷媒と前記ステータとの間の熱抵抗と、を用いて、前記ステータの温度を算出するステータ温度算出部を備え、前記ステータの温度と、前記ステータと前記巻線との間の熱抵抗と、前記冷媒の温度と、前記冷媒と前記巻線との間の熱抵抗と、を用いて、前記巻線からの抜熱量を算出してもよい。
(3)上記(1)または(2)の態様において、前記抜熱量算出部は、前記各熱抵抗を前記冷媒の流量および前記回転電機の回転数に応じて算出してもよい。
(4)上記(1)から(3)の何れか1つの態様において、前記発熱量算出部は、前記巻線の銅損および渦電流損による発熱量を算出してもよい。
(5)本発明の一態様に係る回転電機の巻線温度推定方法は、スロットが設けられ、前記スロットの形状に応じて前記スロットに挿入される複数の分割導線からなる巻線を有するステータ、およびロータを備える回転電機と、前記巻線および前記ステータに冷媒を供給する冷媒供給部と、前記冷媒の温度を検出する温度センサと、前記冷媒の温度と、前記冷媒と前記巻線との間の少なくとも一部における熱抵抗と、を用いて、前記巻線からの抜熱量を算出する抜熱量算出部と、前記巻線の損失による発熱量を算出する発熱量算出部と、に対して、制御装置が実行する回転電機の巻線温度推定方法であって、前記制御装置が、前記巻線からの抜熱量と前記巻線の損失による発熱量とを用いて前記巻線の温度を算出するステップを含む。
上記(1)に記載の態様に係る回転電機の巻線温度推定装置は、巻線およびステータに供給される冷媒の温度を用いて巻線の温度を算出する巻線温度算出部を備える。そのため、巻線の温度の算出精度を向上させることができる。また、上記(1)に記載の態様に係る回転電機の巻線温度推定装置は、冷媒がスロットの外部などにおける巻線およびステータを冷却する熱モデルを用いる巻線温度算出部を備える。そのため、回転電機における冷媒の冷却経路、並びに冷媒による巻線およびステータの冷却の状態に応じて、巻線の温度を精度良く算出することができる。
さらに、上記(2)の態様においては、スロット内の巻線と熱的関係が強いステータの温度を用いて巻線からの抜熱量(つまり放熱量)を算出する抜熱量算出部を備えてもよい。そのため、冷媒による巻線からの放熱量を精度良く算出することができる。
さらに、上記(3)の態様においては、冷媒と巻線との間の少なくとも一部における熱抵抗を、冷媒の流量および回転電機の回転数に応じて算出する抜熱量算出部を備えてもよい。そのため、冷媒が巻線およびステータを冷却する熱モデルにおいて熱抵抗を精度良く算出することができる。
さらに、上記(4)の態様においては、巻線の銅損および渦電流損による発熱量を算出する発熱量算出部を備えてもよい。そのため、巻線の発熱量に応じた温度変化を精度良く算出することができる。
上記(5)に記載の態様に係る回転電機の巻線温度推定方法では、巻線およびステータに供給される冷媒の温度を用いて巻線の温度を算出するステップを含むので、巻線の温度の算出精度を向上させることができる。冷媒がスロットの外部などにおける巻線およびステータを冷却する熱モデルを用いるステップを含むので、回転電機における冷媒の冷却経路、並びに冷媒による巻線およびステータの冷却の状態に応じて、巻線の温度を精度良く算出することができる。
本発明の実施形態に係る回転電機の巻線温度推定装置の構成図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の巻線温度推定装置における駆動用モータの一部の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の巻線温度推定装置における駆動用モータのステータの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の巻線温度推定装置の駆動用モータにおけるステータの分割導線(セグメントコイル)の構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の巻線温度推定装置の駆動用モータにおけるステータの分割導線(セグメントコイル)の突出部の構成に関して、(A)は複数の分割導線(セグメントコイル)の一部を示し、(B)はU相の分割導線(セグメントコイル)の一部を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の巻線温度推定装置におけるステータの熱モデルを模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の巻線温度推定装置の駆動用モータにおいて、回転数、トルク、およびコイルの渦電流損の相互関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の巻線温度推定装置の駆動用モータにおいて、回転数、トルク、およびステータコアの鉄損の相互関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の巻線温度推定装置における発電用モータの回転数および冷媒の流量の相互関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の巻線温度推定装置の駆動用モータにおいて、冷媒とステータコアの間の熱抵抗および冷媒の流量の相互関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の巻線温度推定装置の動作を示すフローチャートである。 図11に示すコイル及びステータ発熱量の算出処理を示すフローチャートである。 図11に示す冷媒抜熱量の算出処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る回転電機の巻線温度推定装置および回転電機の巻線温度推定方法について添付図面を参照しながら説明する。
本実施形態による回転電機の巻線温度推定装置10は、例えばハイブリッド車両または電動車両などの車両1に搭載されている。車両1は、図1に示すように、駆動用モータ(M)11(回転電機)、発電用モータ(G)12、トランスミッション(T/M)13、冷媒循環部14(冷媒供給部)、電力変換部15、バッテリ16、および制御装置17を備えている。
駆動用モータ11および発電用モータ12の各々は、例えば3相交流のブラシレスDCモータなどである。駆動用モータ11および発電用モータ12の各々は、トランスミッション13に接続された回転軸を備えている。発電用モータ12の回転軸は、後述する冷媒循環部14の機械式ポンプに連結されている。
駆動用モータ11は、図2に示すように、コイル21を有するステータ22と、磁石23を有するロータ24とを備えている。駆動用モータ11は、インナーロータ型であり、円筒状のステータ22の内部にロータ24を備えている。
コイル21は、SC(セグメントコンダクタ)巻線である。コイル21は、ステータコア22aの隣り合うティース22b間に形成されるスロット22cに装着されている。コイル21は、後述する電力変換部15に接続されている。磁石23は、例えば永久磁石などである。
磁石23は、ロータヨーク24aを回転軸24cの軸方向の両側から挟み込む一対の端面板24bとは直接に接触しないように、ロータヨーク24aの内部に保持されている。
発電用モータ12は、例えば、駆動用モータ11と同一の構成を備えている。
ステータコア22aの外形は、図3に示すように、円筒形状に形成されている。ステータコア22aは、径方向の内周部に複数のティース22bを備えている。複数のティース22bの各々は、ステータコア22aの内周部において、周方向に所定間隔をおいて内周側に突出している。ステータコア22aの内周部にはステータコア22aを回転軸方向に貫通する複数のスロット22cが設けられている。各スロット22cは、周方向で隣り合うティース22bの間に形成されている。各スロット22cは、ステータコア22aの径方向における断面形状がステータコア22aの内周側から外周側に向かって放射状に延びるように形成されている。各スロット22cは、隣り合うティース22bの内周側先端に設けられるスリット22eを介してステータコア22aの内周面に接続されている。なお、スリット22eは省略されてもよい。
コイル21は、U相、V相、W相からなる3相コイルである。コイル21は、複数のセグメントコイル21aを備えている。各セグメントコイル21aは、図4に示すように、断面形状が長方形状の複数(例えば、5本など)の導線(例えば、平角線など)を備えている。複数の導線は、例えば各導線の幅方向の表面を対向させるように1列に整列して、1つの束を形成している。各セグメントコイル21aの外形は、各スロット22cの形状に応じて各スロット22cを隙間無く埋めるように、U字形状に形成されている。
各セグメントコイル21aは、一対の脚部25と、一対の脚部25を連結する頭部26とを備えている。各セグメントコイル21aにおいて、一対の脚部25は、周方向に所定間隔を置いた2つのスロット22c内にステータコア22aの軸方向から挿入されている。一対の脚部25の各々は、各スロット22c内から外部に突出する突出部25aを備えている。各突出部25aは各スロット22cの外部において周方向に捩り曲げられている。頭部26は、複数の導線の整列方向にS字状に湾曲するS字状部26aを備えている。
複数のスロット22c内から外部に突出する複数の突出部25aのうち所定の組み合わせの突出部25a同士は、図5(A)、(B)に示すように、TIG溶接などによって接合されている。複数のスロット22cに挿入される複数の脚部25は、周方向に順次、U相、U相、V相、V相、W相、W相、U相、U相、…の順に配列されている。
トランスミッション13は、例えばAT(オートマチックトランスミッション)などである。トランスミッション13は、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々と駆動輪Wとに接続されている。トランスミッション13は、後述する制御装置17から出力される制御信号に応じて、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々と駆動輪Wとの間の動力伝達を制御する。
冷媒循環部14は、冷媒が循環する冷媒流路14a、および冷媒を冷却する冷却器14bを備えている。冷媒循環部14は、例えばAT(オートマチックトランスミッション)のトランスミッション13において潤滑および動力伝達などを行なう作動油を冷媒として用いている。
冷媒流路14aは、トランスミッション13の内部における作動油の流路、並びに駆動用モータ11および発電用モータ12の各々の内部に接続されている。冷媒流路14aは、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々に冷媒を吐出する吐出口(図示略)と、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々の内部を流通した冷媒を吸入する吸入口(図示略)とを備えている。
冷媒流路14aの吐出口は、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々の鉛直方向上方に配置されている。冷媒流路14aの吸入口は、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々の鉛直方向下方に設けられる冷媒貯留部(図示略)に配置されている。
冷却器14bは、冷媒流路14aに設けられ、発電用モータ12の回転軸に連結された機械式ポンプを備えている。機械式ポンプは、発電用モータ12の駆動によって吸引力を発生し、冷媒流路14aの吸入口から冷媒を吸引するとともに冷媒流路14a内の冷媒を吐出口に向かい流動させる。冷却器14bは、冷媒流路14a内を流通する冷媒を冷却する。
冷媒循環部14は、駆動用モータ11に対して、冷却器14bの機械式ポンプの作動に伴い、冷媒流路14aの吐出口からコイル21のコイルエンド(ステータコア22aのスロット22cから軸方向外方に突出する部位)に向かい冷媒を吐出する。
冷媒は、重力の作用によってコイル21のコイルエンドおよびステータコア22aの表面上を鉛直方向下方に流動する。冷媒は、重力の作用によってステータ22とロータ24との間の空隙を介して、コイル21のコイルエンドまたはステータコア22aから端面板24bに滴下されるように鉛直方向下方に流動する。端面板24bの表面に滴下された冷媒(滴下冷媒)は、ロータ24の回転による遠心力および重力の作用によって端面板24bの表面上を端面板24bの外部に向かい流動する。滴下冷媒は、重力の作用によって端面板24bの外部から冷媒貯留部に流動する。
冷媒循環部14は、冷媒貯留部に貯留している冷媒を、機械式ポンプの吸引によって吸入口から冷媒流路14aに吸入し、冷却器14bによって冷却する。これにより冷媒循環部14は、図6に示すように、冷媒によってコイル21およびステータコア22aを冷却する。冷媒循環部14は、滴下冷媒によって端面板24bを直接的に冷却するとともに、滴下冷媒によって端面板24bを介して間接的に、順次、ロータヨーク24aと、磁石23とを冷却する。
電力変換部15は、バッテリ16の出力電圧を昇圧する昇圧器31と、駆動用モータ11の通電を制御する第2パワードライブユニット(PDU2)33と、発電用モータ12の通電を制御する第1パワードライブユニット(PDU1)32とを備えている。
昇圧器31は、例えばDC−DCコンバータなどを備えている。昇圧器31は、バッテリ16と、第1および第2パワードライブユニット32,33との間に接続されている。
昇圧器31は、後述する制御装置17から出力される制御信号に応じて、バッテリ16の出力電圧を昇圧することによって、第1および第2パワードライブユニット32,33への印加電圧を生成する。昇圧器31は、バッテリ16の出力電圧の昇圧によって生成した印加電圧を、第1および第2パワードライブユニット32,33に出力する。
第1および第2パワードライブユニット32,33は、例えばインバータ装置などを備えている。第1および第2パワードライブユニット32,33は、インバータ装置として、例えば、スイッチング素子(例えば、MOSFETなど)を複数用いてブリッジ接続して成るブリッジ回路と平滑コンデンサとを備えている。第1および第2パワードライブユニット32,33は、後述する制御装置17から出力される制御信号に応じて、昇圧器31の直流出力電力を3相交流電力に変換する。第1パワードライブユニット32は、発電用モータ12への通電を順次転流させるように、3相の交流電流を3相のコイル21に通電する。また、第2パワードライブユニット33は、駆動用モータ11への通電を順次転流させるように、3相の交流電流を3相のコイル21に通電する。
制御装置17は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)などの各種の記憶媒体と、タイマーとなどの電子回路により構成されている。制御装置17は、トランスミッション13および電力変換部15を制御するための制御信号を出力する。制御装置17は、電圧センサ41、第1電流センサ42、第2電流センサ43、第1回転数センサ44、第2回転数センサ45、トルクセンサ46、および冷媒温度センサ47に接続されている。
電圧センサ41は、昇圧器31から第1および第2パワードライブユニット32,33の各々に印加される印加電圧を検出する。第1電流センサ42は、第1パワードライブユニット32と発電用モータ12の各コイル21との間に流れる交流電流(相電流)を検出する。第2電流センサ43は、第2パワードライブユニット33と駆動用モータ11の各コイル21との間に流れる交流電流(相電流)を検出する。
第1回転数センサ44は、駆動用モータ11の回転軸の回転角度を逐次検出することによって、駆動用モータ11の回転数を検知する。第2回転数センサ45は、発電用モータ12の回転軸の回転角度を逐次検出することによって、発電用モータ12の回転数を検知する。
トルクセンサ46は、駆動用モータ11のトルクを検出する。冷媒温度センサ47は、冷媒流路14aにおいて冷却器14bから出力される冷媒の温度(冷却器通過後の冷媒温度)を検出する。
制御装置17は、図1に示すように、発熱量算出部51(ステータ発熱量算出部)と、抜熱量算出部52(ステータ温度算出部)と、巻線温度算出部53と、モータ制御部54と、記憶部55とを備えている。
発熱量算出部51は、駆動用モータ11および発電用モータ12の各々において、各部の損失による発熱量を算出する。
発熱量算出部51は、例えば、駆動用モータ11において、3相のコイル21の銅損および渦電流損、並びにステータコア22aの鉄損の各々の発熱量(以下、単に、銅損W1coilおよび渦電流損W2coil、並びに鉄損Wstaと呼ぶ。)を算出する。
発熱量算出部51は、下記数式(1)に示すように、第2電流センサ43により検出される駆動用モータ11の3相の相電流Iと、予め記憶部55に記憶している3相のコイル21の抵抗値Rと、コイル21の温度(前回値)Tcoil(pre)と、所定係数aおよび所定温度Tと応じて、3相のコイル21の銅損W1coilを算出する。
発熱量算出部51は、電圧センサ41により検出される印加電圧と、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数と、トルクセンサ46により検出される駆動用モータ11のトルクとに応じて、コイル21の渦電流損W2coilを算出する。
発熱量算出部51は、印加電圧に応じて、図7に示すように、回転数、トルク、およびコイル21の渦電流損W2coilの相互関係を示すマップなどのデータを、予め記憶部55に記憶している。発熱量算出部51は、各センサ41,44,46により検出される印加電圧、回転数、およびトルクを用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、コイル21の渦電流損W2coilを算出する。発熱量算出部51は、例えば、複数の異なる印加電圧および回転数(N1<N2<N3<N4)の組み合わせに対してトルクおよびコイル21の渦電流損W2coilの相互関係を示すマップを用いて、印加電圧および回転数に対する線形補間などを行ないつつ、コイル21の渦電流損W2coilを算出する。
発熱量算出部51は、電圧センサ41により検出される印加電圧と、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数と、トルクセンサ46により検出される駆動用モータ11のトルクとに応じて、ステータコア22aの鉄損Wstaを算出する。
発熱量算出部51は、印加電圧に応じて、図8に示すように、回転数、トルク、およびステータコア22aの鉄損Wstaの相互関係を示すマップなどのデータを、予め記憶部55に記憶している。発熱量算出部51は、各センサ41,44,46により検出される印加電圧、回転数、およびトルクを用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、ステータコア22aの鉄損Wstaを算出する。発熱量算出部51は、例えば、複数の異なる印加電圧および回転数(N1<N2<N3<N4)の組み合わせに対してトルクおよびステータコア22aの鉄損Wstaの相互関係を示すマップを用いて、印加電圧および回転数に対する線形補間などを行ないつつ、ステータコア22aの鉄損Wstaを算出する。
抜熱量算出部52は、冷媒温度センサ47により検出される冷却器通過後の冷媒温度と、第2回転数センサ45により検出される発電用モータ12の回転数とに応じて、コイル21の受熱量Qcoilを算出する。
抜熱量算出部52は、第2回転数センサ45により検出される発電用モータ12の回転数に応じて、冷媒循環部14で循環する冷媒の流量を検出する。巻線温度算出部53は、図9に示すように、発電用モータ12の回転数および冷媒の流量の相互関係を示すマップなどのデータを、予め記憶部55に記憶している。巻線温度算出部53は、第2回転数センサ45により検出される回転数を用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、冷媒の流量を算出する。
抜熱量算出部52は、冷媒温度センサ47により検出される冷却器通過後の冷媒温度Tatfと、ステータコア22aの温度(前回値)Tsta(pre)と、コイル21の温度(前回値)Tcoil(pre)と、冷媒の流量とに応じて、冷媒のステータコア22aからの受熱量Qsta−atfおよびステータコア22aのコイル21からの受熱量Qcoil−staを算出する。
抜熱量算出部52は、例えば図10に示すように、冷媒とステータコア22aとの間の熱抵抗Rsta−atfおよび冷媒の流量の相互関係を示すマップなどのデータを、予め記憶部55に記憶している。抜熱量算出部52は、ステータコア22aとコイル21の間の熱抵抗Rcoil−staおよび冷媒の流量の相互関係を示すマップなどのデータを、予め記憶部55に記憶している。
抜熱量算出部52は、算出した冷媒の流量を用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、流量に対する線形補間などを行ないつつ、冷媒とステータコア22aとの間の熱抵抗Rsta−atfおよびステータコア22aとコイル21の間の熱抵抗Rcoil−staを算出する。
抜熱量算出部52は、下記数式(2)に示すように、算出した熱抵抗Rsta−atf、冷却器通過後の冷媒温度Tatf、およびステータコア22aの温度(前回値)Tsta(pre)を用いて、受熱量Qsta−atfを算出する。抜熱量算出部52は、下記数式(3)に示すように、算出した熱抵抗Rcoil−sta、ステータコア22aの温度(前回値)Tsta(pre)、およびコイル21の温度(前回値)Tcoil(pre)を用いて、受熱量Qcoil−sta(pre)を算出する。
抜熱量算出部52は、下記数式(4)に示すように、算出した受熱量Qsta−atfおよび受熱量Qcoil−sta(pre)と、ステータコア22aの鉄損Wstaとに応じて、ステータコア22aの受熱量Qstaを算出する。
抜熱量算出部52は、下記数式(5)に示すように、算出したステータコア22aの受熱量Qstaと、予め記憶部55に記憶しているステータコア22aの熱容量Cstaとを用いて、ステータコア22aの温度変化ΔTstaを算出する。
抜熱量算出部52は、下記数式(6)に示すように、ステータコア22aの温度変化ΔTstaおよびステータコア22aの温度(前回値)Tsta(pre)を用いて、ステータコア22aの温度Tstaを算出する。
抜熱量算出部52は、冷媒温度センサ47により検出される冷却器通過後の冷媒温度Tatfと、算出したステータコア22aの温度Tstaと、コイル21の温度(前回値)Tcoil(pre)と、冷媒の流量とに応じて、コイル21の受熱量Qcoilを算出する。
抜熱量算出部52は、冷媒とコイル21との間の熱抵抗Rcoil−atfおよび冷媒の流量の相互関係を示すマップなどのデータを、予め記憶部55に記憶している。抜熱量算出部52は、算出した冷媒の流量を用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、流量に対する線形補間などを行ないつつ、冷媒とコイル21との間の熱抵抗Rcoil−atfおよびステータコア22aとコイル21の間の熱抵抗Rcoil−staを算出する。
抜熱量算出部52は、下記数式(7)に示すように、算出した熱抵抗Rcoil−atf、冷却器通過後の冷媒温度Tatf、およびコイル21の温度(前回値)Tcoil(pre)を用いて、冷媒のコイル21からの受熱量Qcoil−atfを算出する。
抜熱量算出部52は、下記数式(8)に示すように、算出した熱抵抗Rcoil−sta、算出したステータコア22aの温度Tsta、およびコイル21の温度(前回値)Tcoil(pre)を用いて、受熱量Qcoil−staを算出する。
抜熱量算出部52は、下記数式(9)に示すように、算出した受熱量Qcoil−atfおよび受熱量Qcoil−staをコイル21の抜熱量(放熱量)として、コイル21の銅損W1coilおよび渦電流損W2coilに応じて、コイル21の受熱量Qcoilを算出する。
巻線温度算出部53は、下記数式(10)に示すように、算出したコイル21の受熱量Qcoilと、予め記憶部55に記憶しているコイル21の熱容量Ccoilとを用いて、コイル21の温度変化ΔTcoilを算出する。
巻線温度算出部53は、下記数式(11)に示すように、コイル21の温度変化ΔTcoilおよびコイル21の温度(前回値)Tcoil(pre)を用いて、コイル21の温度Tcoilを算出する。
モータ制御部54は、巻線温度算出部53により算出されたコイル21の温度Tcoilに基づいて、トランスミッション13および電力変換部15を制御するための制御信号を出力することによって、駆動用モータ11および発電用モータ12を制御する。
本実施の形態による回転電機の巻線温度推定装置10は上記構成を備えており、次に、この回転電機の巻線温度推定装置10の動作、つまり回転電機の巻線温度推定方法について説明する。
以下に、制御装置17が、駆動用モータ11のコイル21の温度Tcoilを算出して、駆動用モータ11を制御する処理について説明する。
先ず、制御装置17は、図11に示すように、トルクセンサ46により検出される駆動用モータ11のトルクと、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数とを取得する(ステップS01)。
次に、制御装置17は、コイル21およびステータコア22aの損失による発熱量を算出する(ステップS02)。
次に、制御装置17は、冷媒によるコイル21からの抜熱量(放熱量)を算出する(ステップS03)。
次に、制御装置17は、コイル21の温度Tcoilを算出する(ステップS04)。
次に、制御装置17は、算出したコイル21の温度Tcoilが所定の出力制限温度未満か否かを判定する(ステップS05)。
この判定結果が「YES」の場合、制御装置17は、駆動用モータ11の出力制限を行なわずに、処理を終了させる(ステップS05のYES)。
一方、この判定結果が「NO」の場合、制御装置17は、処理をステップS06に進める(ステップS05のNO)。
そして、制御装置17は、駆動用モータ11の許容トルク上限を算出する(ステップS06)。
次に、制御装置17は、駆動用モータ11のトルクを許容トルク上限以下にすることを指示する制御信号を電力変換部15に出力する(ステップS07)。そして、制御装置17は、処理を終了させる。
以下に、上述したステップS02のコイル21及びステータコア22aの発熱量算出処理について説明する。
先ず、制御装置17は、図12に示すように、トルクセンサ46により検出される駆動用モータ11のトルクと、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数とを取得する(ステップS21)。
次に、制御装置17は、第2電流センサ43により検出される駆動用モータ11の3相の相電流(つまり、3相のコイル21の交流電流)Iを取得する(ステップS22)。
次に、制御装置17は、コイル21の温度(前回値)Tcoil(pre)を取得する(ステップS23)。
次に、制御装置17は、取得した3相のコイル21の相電流Iと、予め記憶部55に記憶している3相のコイル21の抵抗値Rとに応じて、3相のコイル21の銅損W1coilを算出する(ステップS24)。
次に、制御装置17は、電圧センサ41により検出される印加電圧と、第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転数と、トルクセンサ46により検出される駆動用モータ11のトルクとに応じて、コイル21の渦電流損W2coilを算出する。(ステップS25)。
次に、制御装置17は、取得したトルク、回転数、および印加電圧を用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、ステータコア22aの鉄損Wstaを算出する(ステップS26)。そして、制御装置17は、処理を終了させる。
以下に、上述したステップS03の冷媒抜熱量算出処理について説明する。
先ず、制御装置17は、図13に示すように、冷媒温度センサ47により検出される冷却器通過後の冷媒温度Tatfを取得する(ステップS31)。
次に、制御装置17は、第2回転数センサ45により検出される回転数を用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、冷媒の流量Fatfを算出する、または流量センサなどから冷媒の流量Fatfを取得する(ステップS32)。
次に、制御装置17は、冷媒の流量Fatfを用いて、予め記憶部55に記憶しているデータを参照して、各熱抵抗Rsta−atf、Rcoil−sta、Rcoil−atfを算出する。
そして、制御装置17は、上記数式(2)〜(8)に示すように、冷媒によるコイル21の抜熱量(つまりコイル21の放熱量)として受熱量Qcoil−atfおよび受熱量Qcoil−staを算出する。
そして、制御装置17は、コイル21の抜熱量(放熱量)と、コイル21の銅損W1coilおよび渦電流損W2coilとに応じて、コイル21の受熱量Qcoilを算出する(ステップS33)。そして、制御装置17は、処理を終了させる。
以下に、上述したステップS04のコイル温度算出処理について説明する。
制御装置17は、上記数式(10)に示すように、算出したコイル21の受熱量Qcoilと、予め記憶部55に記憶しているコイル21の熱容量Ccoilとを用いて、コイル21の温度変化ΔTcoilを算出する。
制御装置17は、上記数式(11)に示すように、コイル21の温度変化ΔTcoilおよびコイル21の温度(前回値)Tcoil(pre)を用いて、コイル21の温度Tcoilを算出する。そして、制御装置17は、処理を終了させる。
上述したように、本実施形態による回転電機の巻線温度推定装置10および巻線温度推定方法は、冷媒の温度Tatfを用いてコイル21の温度Tcoilを算出する制御装置17を備える。そのため、コイル21の温度Tcoilの算出精度を向上させることができる。
また、本実施形態による回転電機の巻線温度推定装置10および巻線温度推定方法は、冷媒がスロット22cの外部におけるコイル21の少なくとも一部およびステータコア22aを冷却する熱モデルを用いる制御装置17を備える。そのため、駆動用モータ11における冷媒の冷却経路、並びに冷媒によるコイル21およびステータコア22aの冷却の状態に応じて、コイル21の温度Tcoilを精度良く算出することができる。
さらに、本実施形態による回転電機の巻線温度推定装置10および巻線温度推定方法は、スロット22c内のコイル21と熱的関係が強いステータコア22aの温度Tstaを用いてコイル21からの抜熱量(つまり放熱量)を算出する制御装置17を備える。そのため、冷媒によるコイル21からの放熱量を精度良く算出することができる。
さらに、本実施形態による回転電機の巻線温度推定装置10および巻線温度推定方法は、コイル21の銅損および渦電流損による発熱量を算出する制御装置17を備える。そのため、コイル21の発熱量に応じた温度変化を精度良く算出することができる。
さらに、本実施形態による回転電機の巻線温度推定装置10および巻線温度推定方法は、各熱抵抗Rsta−atf、Rcoil−sta、Rcoil−atfを冷媒の流量に応じて取得する制御装置17を備える。そのため、スロット22cの外部におけるコイル21の少なくとも一部およびステータコア22aでの冷媒の状態に応じて各熱抵抗を精度良く算出することができる。
なお、上述した実施形態において、制御装置17は、冷媒循環部14の機械式ポンプが発電用モータ12の回転軸に連結されているので、発電用モータ12の回転数から冷媒の流量を取得するとしたが、これに限定されない。例えば、冷媒循環部14が冷媒流路14aにおける冷媒の流量を検出する流量センサを備えている場合には、流量センサによって検出される冷媒の流量を取得してもよい。さらに、冷媒循環部14は、機械式ポンプの代わりに電動ポンプを備えてもよい。
なお、上述した実施形態において、回転電機の巻線温度推定装置10は、トルクセンサ46を備えるとしたが、これに限定されず、トルクセンサ46は省略されてもよい。制御装置17は、第2電流センサ43により検出される駆動用モータ11の各コイル21に流れる交流電流および第1回転数センサ44により検出される駆動用モータ11の回転角度に応じてトルク指示値を取得してもよい。
上述の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述の新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上述の実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…回転電機の巻線温度推定装置、11…駆動用モータ(回転電機)、12…発電用モータ、13…トランスミッション、14…冷媒循環部(冷媒供給部)、14b…冷却器(冷却部)、15…電力変換部、16…バッテリ、17…制御装置、21…コイル、21a…セグメントコイル、22…ステータ、22a…ステータコア、22b…ティース、22c…スロット、23…磁石、24…ロータ、24a…ロータヨーク、24b…端面板、51…発熱量算出部、52…抜熱量算出部、53…巻線温度算出部、54…モータ制御部、55…記憶部

Claims (6)

  1. スロットが設けられ、前記スロットの形状に応じて前記スロットに挿入される複数の分割導線からなる巻線を有するステータ、およびロータを備える回転電機と、
    前記巻線および前記ステータに冷媒を供給する冷媒供給部と、
    前記冷媒の温度を検出する温度センサと、
    前記冷媒の温度と、前記冷媒と前記巻線との間の少なくとも一部における熱抵抗と、を用いて、前記巻線からの抜熱量を算出する抜熱量算出部と、
    前記巻線の損失による発熱量を算出する発熱量算出部と、
    前記巻線からの抜熱量と前記巻線の損失による発熱量とを用いて前記巻線の温度を算出する巻線温度算出部と、
    を備える、
    ことを特徴とする回転電機の巻線温度推定装置。
  2. 前記発熱量算出部は、
    前記ステータの鉄損による発熱量を算出するステータ発熱量算出部を備え、
    前記抜熱量算出部は、
    前記ステータの鉄損による発熱量と、前記冷媒の温度と、前記冷媒と前記ステータとの間の熱抵抗と、を用いて、前記ステータの温度を算出するステータ温度算出部を備え、
    前記ステータの温度と、前記ステータと前記巻線との間の熱抵抗と、前記冷媒の温度と、前記冷媒と前記巻線との間の熱抵抗と、を用いて、前記巻線からの抜熱量を算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の巻線温度推定装置。
  3. 前記抜熱量算出部は、
    前記各熱抵抗を前記冷媒の流量および前記回転電機の回転数に応じて算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の巻線温度推定装置。
  4. 前記抜熱量算出部は、
    前記各熱抵抗を前記冷媒の流量および前記回転電機の回転数に応じて算出する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の回転電機の巻線温度推定装置。
  5. 前記発熱量算出部は、
    前記巻線の銅損および渦電流損による発熱量を算出する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1つに記載の回転電機の巻線温度推定装置。
  6. スロットが設けられ、前記スロットの形状に応じて前記スロットに挿入される複数の分割導線からなる巻線を有するステータ、およびロータを備える回転電機と、
    前記巻線および前記ステータに冷媒を供給する冷媒供給部と、
    前記冷媒の温度を検出する温度センサと、
    前記冷媒の温度と、前記冷媒と前記巻線との間の少なくとも一部における熱抵抗と、を用いて、前記巻線からの抜熱量を算出する抜熱量算出部と、
    前記巻線の損失による発熱量を算出する発熱量算出部と、
    に対して、制御装置が実行する回転電機の巻線温度推定方法であって、
    前記制御装置が、前記巻線からの抜熱量と前記巻線の損失による発熱量とを用いて前記巻線の温度を算出するステップを含む、
    ことを特徴とする回転電機の巻線温度推定方法。
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