JPWO2015194487A1 - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物およびその硬化物並びにその成形体 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物およびその硬化物並びにその成形体 Download PDF

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Abstract

耐薬品性に優れ、硬度が高い一方で、反りが少なく、フィルム基材との密着性に優れた活性エネルギー線硬化型樹脂組成物と、その硬化物並びにその成形体を提供すること。ポリエステル骨格を有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、アクリルアミドまたはその誘導体の少なくとも何れか一方と、複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーと、を含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物とした。【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線などの活性エネルギー線の照射により速やかに硬化し、耐薬品性や低反り性、高硬度、基材との密着性に優れた硬化物を製造するのに適した活性エネルギー線硬化型樹脂組成物と、それを硬化して得られる硬化物並びに成形体に関する。
近年、携帯電話やスマートフォン等のポータブル通信機器や、タブレット等の情報端末、車載オーディオ機器等の薄型化や軽量化に伴い、これに備えられる入力部品や装飾部品についても薄型化が求められてきており、例えば、柔軟性のあるフィルム等の基材に対し硬い樹脂を簡単に一体成形してなる薄型部品が求められている。
これらの部品は、薄型部品であっても、落下等の衝撃に対する耐性があり、長期使用に際しても色調・形状・物性の変化がなく、更には高温高湿環境下においても高い信頼性が求められており、加えて、最外装に用いられる場合には、耐摩耗性や耐擦傷性も要求される。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物から得られる硬化物は、耐薬品性や高硬度、基材との密着性、強靭性等の優れた特性を有することで知られ、活性エネルギー線により短時間で硬化し、透明性にも優れるため、上記薄型部品の硬質材として適した材料である。この活性エネルギー線硬化型樹脂組成物としては、例えば、二重結合を含まない環状骨格を有する二官能アクリレートを原材料とした例が特開2011−173982号公報(特許文献1)に記載されている。
特開2011−173982
この活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、環状骨格を有する二官能アクリレートを用いることで架橋密度を向上させることができ、表面硬度、耐摩耗性等に優れた効果が得られる。しかしながら、二官能アクリレートの添加量が少なければ効果が無いため、十分な量を添加すると、硬化した際の収縮が大きく、フィルム等の基材と一体化して成形した製品にすると、反りが大きくなり、基材が波打ってしまうという不都合があった。
こうした例に限らず、本発明者らの検討によれば、表面硬度や耐薬品性等の特性と、フィルム等の基材と一体成形した際の反り性や基材との密着性等の特性はトレードオフの関係にあり、二官能アクリレートの増減による架橋密度の調整によって、これら全ての特性を満たすことは困難であった。
そこで本発明は、こうした不都合を解消するためになされたものであり、耐薬品性に優れ、硬度が高い一方で、反りが少なく、基材との密着性に優れた活性エネルギー線硬化型樹脂組成物と、その硬化物並びに成形体を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため以下のように構成される。
ポリエステル骨格を有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、アクリルアミドまたはその誘導体の少なくとも何れか一方と、複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーと、を含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物である。
ポリエステル骨格を有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含むため強靭な硬化物を得ることができ、アクリルアミドまたはその誘導体の少なくとも何れか一方を含むため樹脂やゴム製フィルム等の基材との密着性を高めることができる。また、複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーを含むため硬化収縮率を低く維持しつつ硬化物の表面硬度を高め耐薬品性を付与することができる。
複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーには、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートやトリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレートが挙げられる。
複素環基の環を構成する元素は炭素と酸素のみとすることができる。複素環基の環を構成する元素が炭素と酸素のみであるため、酸素を含有することによる耐薬品性向上の効果や、酸素を含有した柔軟な骨格に基づく強靱性が得られる可能性がある。その一方で、酸素以外の元素を含む場合は、硬化物の強靱性や密着性が十分に得られない場合があり得る。
こうした複素環基は、オキシラン環、オキシレン環、オキセタン環、オキソラン環、ジオキソラン環、オキサン環またはジオキサン環の少なくとも何れかとすることができる。
そして、上記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を重合してなる硬化物と、基材上にこの硬化物が一体成形されてなる成形体を提供する。
上記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させてなる硬化物としたため、耐薬品性や高硬度であるだけでなく、反りが少なく、基材との密着性にも優れている。フィルム等の基材と一体成形した成形体も同様である。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を活性エネルギー線で硬化してなる硬化物と、基材上にこの硬化物が一体成形されてなる成形体としては、キーシートや押し子シート、装飾用成形部品等が挙げられる。
キーシートとしては、例えばベースシートと、該ベースシートの表面の略全面に形成されたキートップ膜と、該キートップ膜が部分的に厚肉となって突出したキートップ本体を備えたキーシート、あるいは、ベースシートの表面の一部分に形成されたキートップ本体を備えたキーシートであり、前記キートップ膜及び前記キートップ本体は、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化してなる硬化物からなる。
ベースシートとしては、樹脂フィルム、ゴムシート、金属シート等の他に熱可塑性樹脂やゴムからなる薄型の成形品が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物によれば、耐薬品性、低反り性、高硬度、基材との密着性に優れた硬化物を製造することができ、本発明の硬化物および成形体によれば、こうした性質を備え得る。
実施形態を示し本発明を詳細に説明する。以下に説明する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、ポリエステル骨格を有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(成分A)と、アクリルアミドとその誘導体の少なくとも何れか一方(成分B)と、複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー(成分C)と、を少なくとも含有する。
ポリエステル骨格を有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは2官能オリゴマーである。2官能としたのは、3官能以上とすると架橋密度が高くなりすぎるからである。また、1官能(単官能)オリゴマーのみでは3次元架橋構造が発達しないため、強靭な硬化物が得られないからである。また、このオリゴマーは、重量平均分子量が1,000〜20,000であることが好ましい。1,000未満では架橋密度が高くなりすぎて硬化物の反りが大きくなるおそれがある。また、20,000を超えると粘度が高くなりすぎて成形体の作製が困難になり易い。
こうした2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーには、東亜合成社やサートマー社、共栄社化学社等で製造される各種製品を利用することができ、こうした2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
ポリエステル骨格を有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーのガラス転移温度(Tg)は、−30℃〜60℃であることが好ましく、20℃〜55℃であることがさらに好ましい。基材密着性、低反り性、高硬度、耐薬品性を兼ね備えた硬化物が得易いからである。Tgが−30℃未満では低反り性は良好であるが、硬度や耐薬品性が悪化する傾向があり、Tgが60℃を超えると低反り性が悪化する傾向にある。
アクリルアミドまたはその誘導体には、(メタ)アクリルアミドやN−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−1−メチル−2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−モルホリノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミドなどの脂肪族アクリルアミドやその誘導体、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピペリジンなどの環状アクリルアミドやその誘導体が挙げられる。好ましくは、(メタ)アクリロイル基を有するアクリルアミドまたはその誘導体であり、N−アクリロイルモルホリンは、特に好ましいアクリルアミドまたはその誘導体の1つである。
アクリルアミドまたはその誘導体の添加量は、全固形分に対して3〜40重量%が好ましく、5〜20重量%がより好ましい。添加量が3重量%より少ないと基材との密着性が劣る傾向にあり、添加量が40%より大きいと注型する金型との密着性が高くなって、脱型性が悪化する傾向にある。
複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーは、これを含有させることにより低い硬化収縮率を維持しつつ、硬化物の硬度を向上させ、かつ耐薬品性を付与することができる。
複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーには、例えば、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレート、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン等が挙げられる。
複素環基の環を構成する元素が炭素と酸素のみであることは、複素環基に酸素を持たせることで高い耐薬品性が得られるため、一つの好ましい実施形態である。こうした複素環には、オキシラン環やオキシレン環、オキセタン環、オキソラン環、ジオキソラン環、オキサン環、ジオキサン環等が挙げられる。複素環基に酸素を持つ単官能(メタ)アクリレートモノマーのなかでも、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートまたはトリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレートは、特に高い耐薬品性を付与することができる点で好ましい。
複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーとともに、複素環基ではない環状単官能(メタ)アクリレートモノマーを混合することは好ましい態様である。複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーの含有量を減らした際にこうした複素環基ではない環状単官能(メタ)アクリレートモノマーを混合すれば耐薬品性や硬度を高めるために役立つからである。環状単官能(メタ)アクリレートモノマーの一例として、イソボロニルメタクリレートやシクロヘキシルメタクリレート等を挙げることができる。
複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーと環状単官能(メタ)アクリレートモノマーとの合計含有量は、全固形分に対して35〜55重量%が好ましい。35重量%より少ないと、硬度が低くなり、耐薬品性が悪くなるおそれがある。また、55重量%を超えると、相対的に2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの含有量が少なくなり、硬化物の強靱性が損なわれ、脆くなる傾向がある。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、アセトフェノン系、アシルフォスフィン系等が用いられ、例えば、BASFジャパン社製のIRGACURE(商品名)等が挙げられ、光重合開始剤の1種もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。 光重合開始剤の添加量は、2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、0.3〜5重量部がより好ましい。
こうした組成物には、種々の目的で種々の希釈剤、添加剤、充填材等を加えることができる。その一例として、無定形シリカや炭酸カルシウムなどの無機充填材を含有させれば、硬化物の機械的強度や耐薬品性等の特性を向上させることができる。また、フタロシアニンブルーや酸化チタン、カーボンブラックなどの着色剤を含有させれば硬化物に着色することができる。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の粘度は、25℃で150〜1500mPa・sとすることが好ましい。150mPa・sより低い粘度であると、金型注型の際に材料が流れ出してしまい成形が困難であり、1500mPa・sより高い粘度であると注型し難くなり所望の形状の成形品が得られにくい。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、樹脂やエラストマー等からなる基材に塗布したり、金型に注入してこれらの基材と接着したりして用いることができる。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させるための活性エネルギー線には、紫外線の他、電子線、可視光、赤外光、X線、α線、β線、γ線などを挙げることができ、これらを照射する光源としては、UV光源やUV−LED光源、種々の水銀灯やナトリウム灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の製造
ポリエステル骨格を有する2官能ウレタンアクリレートオリゴマーである成分Aと、アクリルアミドまたはその誘導体である成分Bと、複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーである成分Cとを含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、それにこれらの成分の一部を欠く活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を調製し、試料1〜試料10を製造した。各組成物を構成する成分の詳細は次の表1および表2に示した。
Figure 2015194487
Figure 2015194487
表1および表2における表記は次のとおりである。
・CN9009:サートマー社製の商品名。ポリエステル系骨格の2官能ウレタンアクリレートオリゴマー。
・CN9788:サートマー社製の商品名。ポリエステル系骨格の2官能ウレタンアクリレートオリゴマー。
・CN996:サートマー社製の商品名。ポリエーテル系骨格の2官能ウレタンアクリレートオリゴマー。
・CN929:サートマー社製の商品名。ポリエステル系骨格の3官能ウレタンアクリレートオリゴマー。
・イルガキュア184:BASFジャパン社製の商品名。
表1および表2で示す配合比率で調製した試料1〜試料10の各活性エネルギー線硬化型樹脂組成物について、基材密着性、反り性、硬度、硬化収縮率、耐薬品性、脱型性について以下の方法で試験・評価した。その結果も表1に示す。
<基材密着性>:
各試料を基材となる樹脂上で硬化させた際の基材と硬化物との密着性をテストした。
基材として易接着PET:300μm厚)を準備し、直径5mm、高さ5mmの大きさの硬化物が得られる型に試料を充填し、その表面に易接着PETを空気が入らないようにして被せて、易接着PETの上から照度:500mW/cm、積算光量:3000mJ/cmの条件で活性エネルギー線(紫外線)を照射して試料を固化し、脱型した。
密着性は、直径5mmの面で易接着PETに固着している硬化物の端部に爪を引っかけ、硬化物を剥離したときの剥離のし易さから判断した。剥がれなかったものを“○”、剥がれ難かったものを“△”、容易に剥がれるものを“×”と評価した。
<反り性>:
各試料を薄層になるように成形し硬化させた硬化物の反りの程度をテストした。
基材密着性試験をしたのと同様の易接着PETを準備し、120mm×45mm×0.3mmの大きさの硬化物が得られる型に試料を充填し、その表面に易接着PETを空気が入らないようにして被せて、易接着PETの上から照度:500mW/cm、積算光量:3000mJ/cmの条件で紫外線を照射した。脱型後、80℃環境下で1時間放置し、室温で30分放冷した。そして硬化物の反り量が最も大きな部分をハイトゲージで測定しその反りの長さ(mm)を示した。
<硬度>:
基材密着性試験をしたのと同様に基材に固着した硬化物を作製し、JIS K7215に準じて、デュロメータ硬さDを硬化物に衝撃無く速やかに押しつけたときの最大値を測定した。
<硬化収縮率>:
上記試料の比重と、その試料を硬化させた後の比重から硬化収縮率を求めた。 硬化前の試料の比重は、JIS Z8807に準ずる比重瓶による密度および比重測定方法によって測定し、硬化物の比重は、JIS Z8807に準ずる水中秤量法による密度および比重測定法によって測定し、次の式から硬化収縮率を求めた。
・硬化収縮率(%)={(硬化後比重)−(硬化前比重)}/(硬化後比重)×100
<耐薬品性>:
各試料に500mW/cm、積算光量:3000mJ/cmの条件で紫外線を照射し、10mm×50mm×0.5mmの大きさの硬化物を作製した。この硬化物を2種類の薬品に浸漬し、次の式で得られる膨潤度から耐薬品性を評価した。
・膨潤度=薬品に浸漬させた後の重量/薬品に浸漬させる前の重量
薬品としては、オレイン酸とエタノールを準備し、オレイン酸には、50℃で24時間、エタノールには、25℃で24時間、それぞれ浸漬させた。
<脱型性>:
10mm×5mm×深さ0.5mmの凹部を複数備える型に試料を充填し、上記易接着PETを被せて上記条件で紫外線を照射して試料を固化した後、型から容易に取り出せるか否かをテストした。
脱型性の判断は、型から容易に取り出せるものを“○”、容易には取り出せなかったものを“×”とした。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させた硬化物の評価
ポリエステル骨格を有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(成分A)と、アクリルアミドまたはその誘導体(成分B)と、複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー(成分C)と、を含有する試料1〜試料5、試料9の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、全ての特性評価において良好であった。
一方、ポリエステル骨格を有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(成分A)に代えて、ポリエーテル骨格を有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを用いた試料8は、硬度が58で、エタノール膨潤度が1.21であり、硬度不足で耐薬品性に劣る結果であった。また、ポリエステル骨格を有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(成分A)に代えて、同じポリエステル骨格でありながら3官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを用いた試料10は、反り性が7.2mmと大きくなり、反りが問題となる結果であった。
また、アクリルアミドまたはその誘導体(成分B)であるアクリロイルモルホリンを加えなかった試料6は、硬度が52と低く、また基材密着性があまり良く無かった。そして、複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー(成分C)を含まない試料7は、オレイン酸膨潤度が1.16、エタノール膨潤度が1.18となり、耐薬品性が劣っていた。

Claims (6)

  1. ポリエステル骨格を有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、アクリルアミドまたはその誘導体の少なくとも何れか一方と、複素環基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーと、を含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. 前記複素環基の環を構成する元素が、炭素と酸素のみである請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  3. 前記複素環基が、オキシラン環、オキシレン環、オキセタン環、オキソラン環、ジオキソラン環、オキサン環またはジオキサン環の少なくとも何れかである請求項1または請求項2記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  4. 前記単官能(メタ)アクリレートモノマーが、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートまたはトリメチロールプロパンフォルマル(メタ)アクリレートの少なくとも何れかを含むものである請求項1〜請求項3何れか1項記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  5. 請求項1〜請求項4何れか1項記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を活性エネルギー線で硬化してなる硬化物。
  6. 基材上に、請求項5記載の硬化物が一体成形されてなる成形体。
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