JP4482463B2 - ラジカル硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ラジカル硬化性樹脂組成物に関し、更に詳しくは収縮性が小さく、成形品の表面悪化がなく、しかも透明性を損なうことがないラジカル硬化性樹脂組成物に関する。
不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、アクリル樹脂に代表されるラジカル硬化性熱硬化性樹脂は複合材料用樹脂として、塗料、ライニング、人造大理石製品、プラスチックコンクリート、板金用パテなど多岐にわたって利用されている。
ラジカル硬化性樹脂は硬化する際に一定の成形収縮を伴うため用途によっては問題となる場合があり、例えば、収縮により発生する応力を緩和するために柔軟な成分を混合せざるを得ず耐熱性が低下して不都合となる場合がある。これを解決するために低収縮剤を用いた低収縮化に関する研究も数多くなされている。例えば、特許文献1に、常温または中温成形において低硬化収縮性で耐水性を有する収縮性の不飽和ポリエステル樹脂組成物として、α、β−不飽和二塩基酸の占める割合が40〜100モル%である不飽和ポリエステル樹脂に、Aセグメントとして酢酸ビニル系ポリマーと、Bセグメントとしてスチレン系ポリマーからなるA−B型ブロック共重合体を配合した不飽和ポリエステル樹脂組成物が提案されている。
また、人造大理石に(メタ)アクリル系樹脂に無機系充填剤を配合したSMC,BMCが使用されているが、成形時に発生するメチルメタクリレートモノマーにより表面の光沢ムラが発生したり、重合時の収縮により表面にヒケが発生し製品の表面性が悪く、また、成形品の寸法公差性が得にくい等の不都合が生じ易い問題がある。これを解消するため、例えば、特許文献2に、(メタ)アクリル系樹脂組成物として特定構造のエステル基を有する(メタ)アクリルモノマーを含有させた成形品の線収縮率が低く、寸法安定性、耐熱水性等が良好で、光沢ムラの発生がない外観を有する成形品が得られる(メタ)アクリル系樹脂組成物が提案されている。
また、低収縮化に熱可塑性ポリマーを低収縮剤に用いた場合には、使用される熱可塑ポリマーが相分離したり、低収縮剤と使用するポリマー成分との界面で発生するミクロクラックにより成形体の透明性が失われ用途を限定される。
特開平5−222282号公報 特開平11−71418号公報
本発明は、上記の事情に鑑み為されたもので、低収縮剤を使用することなしに収縮性が小さく、成形品の表面悪化がなく、しかも透明性を損なうことがないラジカル硬化性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記課題につき鋭意研究した結果、以下に示す特定組成の樹脂組成物により、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、
(1)分子内に1つの水酸基及び脂環構造を有する化合物と、脂肪族及び/又は脂環式多価イソシアネート及びヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物を付加反応させて得られる分子中に脂環構造を有する単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマー、(b)(メタ)アクリル系ポリマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、及び分子中に環状アセタール骨格を有する多官能性ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーから選ばれるポリマー又はオリゴマーの少なくとも一種、及び(c)重合性単量体として、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートを含有してなることを特徴とするラジカル硬化性樹脂組成物に関する。
(2)成分(a)の分子中に1つの水酸基及及び脂環構造を有する化合物が、シクロヘキサノール、イソカンフィルシクロヘキサノール、イソプレゴール、メントール、1−アダマンタノール、2−アダマンタノール、2−メチル−2−アダマンタノール、4−(1−アダマンチル)フェノール、1−アセナフテノール、ボロネオール、フルフリルアルコール、1−ヒドロキシンダン、2−ヒドロキシメチル−1,4−ベンゾジオキサン、3−ヒドロキシ−1−メチルピペリジン、トリシクロデカンアルコールの群より選ばれる少なくとも1種である上記(1)記載のラジカル硬化性樹脂組成物、
(3)前記分子中に環状アセタール骨格を有する多官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが、分子中に環状アセタール骨格を有し少なくとも分子中に2つの水酸基を有する化合物と、多価イソシアネート及びヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物を付加反応させて得られる多官能性ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーである上記(1)記載のラジカル硬化性樹脂組成物、
(4)前記分子中に環状アセタール骨格を有し少なくとも分子中に2つの水酸基を有する化合物が、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、5−メチロール−5−エチル−2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサンから選ばれる1種である上記(3)記載のラジカル硬化性樹脂組成物、を要旨とするものである。
本発明に係るラジカル硬化性樹脂組成物は、その特異的な構造の単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマーを含有することにより、従来にみない低収縮性を示す。
更に、熱可塑ポリマーに代表される低収縮剤を使用しなくても優れた低収縮性を示すため、従来の技術に比べ用途の限定がなく幅広く使用することができる。また、本発明の硬化性樹脂組成物は、チオ尿素化合物を併用することにより常温において速硬化を示し、および無着色で低収縮樹脂硬化物を得ることができる。
また、ビニルモノマーとして環状エーテル化合物を側鎖に含む(メタ)アクリレートを使用することで低収縮効果を維持しながら低粘度化できる。環状アセタール骨格を有するポリマーもしくはオリゴマーを併用することで更に低収縮な硬化性樹脂組成物とすることができる等の種々の効果を奏する。
したがって、本発明の単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマーおよび、これを用いたラジカル硬化型樹脂組成物は複合材料用樹脂として塗料、ライニング、人造大理石、プラスチックコンクリート、板金用パテなど多岐にわたって利用できる。
本発明の特徴の一つは、特異的な構造を有する単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマーを含有する低収縮性を示すラジカル硬化性樹脂組成物(以下、単に硬化性樹脂組成物と記すことがある)である。
本発明の単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマーは、特徴ある原料、すなわち分子内に1つの水酸基と脂環構造を有する化合物、脂肪族および/または脂環式多価イソシアネート及びヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物を反応させることによりその特異的な構造が得られるものである。
本発明における分子内に1つの水酸基と脂環構造を有する化合物において、「脂環構造」とは共立出版(株)発行の「化学大辞典4」の156頁記載の脂環式化合物の欄に定義されているものをいう。
分子内に1つの水酸基と脂環構造を有する化合物(以下脂環式モノアルコールと記載する)としては、シクロヘキサノール、イソカンフィルシクロヘキサノール、イソプレゴール、メントール、1-アダマンタノール、2−アダマンタノール、2−メチル−2−アダマンタノール、4−(1−アダマンチル)フェノール、1−アセナフテノール、ボロネオール、フルフリルアルコール、1−ヒドロキシインダン、2−ヒドロキシメチル−1,4−ベンゾジオキサン、3−ヒドロキシ−1−メチルピペリジン、トリシクロデカンアルコールが例示できる。これらは、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。
脂肪族および/または脂環式多価イソシアネートとしては、脂肪族多価イソシアネートとしてヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルジイソシアネートが例示され、脂環式ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、メチレン(ビス)4−シクロヘキシルイソシアネートが例示される。これらは、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。
ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物は、特に制限されないが、代表的なものとして2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが例示される。これらは、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。
本発明における成分(a)の単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマーを得る方法は、例えば、まず脂環式モノアルコールと多価イソシアネートとを−OH基と−NCO基のモル比が1以下となる割合で混合し、錫化合物の触媒存在下で反応させて前駆体を得る。次にこの前駆体にヒドロキシ(メタ)アクリレートを残存する−NCO基に対してモル比が1となる割合で加えて反応させる。得られたオリゴマーはビニルモノマーに溶解して取り出すのが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記(a)分子内に1つの水酸基及び脂環構造を有する化合物と、多価イソシアネート及びヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物を付加反応させて得られる分子中に脂環構造を有する単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマー(b)(メタ)アクリル系ポリマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、及び分子中に環状アセタール骨格を有する多官能性ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーから選ばれるポリマー又はオリゴマーの少なくとも一種、及び(c)重合性単量体としてテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートを混合することにより調製される。
本発明の硬化性硬化性組成物には、さらに(d)チオ尿素化合物を配合することにより、常温〜低温領域における硬化性を促進することができ常温〜低温性樹脂組成物に調製することができる。また硬化物の着色を抑制する効果を奏する。
本発明における(b)成分は硬化物に機械的強度や柔軟性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、耐汚染性等を付与する効果を有する。尚、下記に記載する(b)成分のポリマー又はオリゴマーはビニルモノマーに溶解して反応容器から取り出すのが好ましい。
本発明の上記(b)成分の(メタ)アクリルポリマーは、メタクリル酸メチルを主体とする(メタ)アクリレートモノマーを懸濁重合、乳化重合、溶液重合、塊状重合等の公知の重合方法により重合させて得られるものである。本発明の(メタ)アクリルポリマーは、適切な作業性を有する成形材料とするために増粘機能を付与することができる。増粘機能としては金属酸化物と反応するカルボキシル基を分子鎖に導入する方法がある。導入方法としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルの一部を酸基含有ビニルモノマーで置き換え重合させる方法や、水酸基含有ビニルモノマーを使用して水酸基を導入した重合体と酸無水物とを反応させる方法等が酸基導入に使用できるがこれらは特に制限されない。ここで用いる酸基含有ビニルモノマーとしては、特に制限を受けないが、入手が容易なこと、経済性、取り扱い性が良好なこと、機械的特性、耐水性等のバランスがとれていること等から、(メタ)アクリル酸が好ましく用いられる。これら酸基含有ビニルモノマーは、二種類以上を適宜混合して用いても良い。これらポリ(メタ)アクリレートの重量平均分子量は、10000〜600000の範囲にあるものが機械的特性、成形性が良好で好ましく、30000〜250000の範囲であることが更に好ましい。重量平均分子量が10000未満であると、得られる成形品の機械的物性が低下し、600000を超えると、メタクリル酸メチル含有樹脂の粘度が高くなりすぎ作業性が低下するため好ましくない。尚、得られたポリマーを(メタ)アクリルモノマーで希釈したいわゆるアクリルシラップとして取り扱うのが常法である。
本発明の上記(b)成分のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー(以下、単に「エポキシアクリレート」いう)は、それ自体公知の方法で製造することができる。例えば、特公昭45−40069号公報、特開昭59−36118公報に記載されているように公知の反応触媒、重合禁止剤を共存させエポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを反応させることにより得られるエポキシアクリレートを使用することができる。該エポキシアクリレートの製造に使用されるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等、あるいはこれらの誘導体から得られるビスフェノール型エポキシ樹脂、ビキシレノールおよびその誘導体から得られるビキシレノール型エポキシ樹脂、またナフタレンおよびその誘導体から得られるナフタレン型エポキシ樹脂、またはノボラック型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂が挙げられる。これらのうち衝撃性が高く、得られる樹脂及び硬化物の色が無色透明に近いことからエピクロルヒドリンとビスフェノールAとの反応により得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用することが望ましい。エポキシ樹脂の分子量の目安になるエポキシ当量は300〜1000eq/gのものが好ましい。エポキシ当量300eq/g未満では硬化物が硬く脆くなる傾向があり好ましくない。1000eq/gを超えるものは樹脂粘度が高く取り扱い性が悪い。エポキシ樹脂と反応させる不飽和一塩基酸としては、アクリル酸またはメタクリル酸が使用されるが、中でも耐熱水性に優れたメタクリル酸を使用することが好ましい。エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸との反応は、反応中のゲル化、貯蔵安定性、着色等を考慮してそれぞれの官能基が等量になるように仕込むことが好ましい。本発明のエポキシアクリレートには増粘機能を付与するために酸基を導入することが出来る。酸基の導入方法としては、特に制限されないが、エポキシアクリレートの水酸基に二塩基酸の酸無水物を反応させる方法が好んで用いられる。二塩基酸の酸無水物としては無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸等を使用することができ、その配合量としては、カルボキシル基を付加したエポキシアクリレート中のカルボキシル基濃度(カルボキシル基を中和するのに必要な水酸化カリウム量)で5〜40mgKOH/gの範囲のものが良好な増粘性を与える。5mgKOH/g未満では、増粘度が低く粘着性のないコンパウンドが得られない。40mgKOH/gを超える場合は耐水性が極端に悪くなるので好ましくない。
本発明の上記(b)成分の多官能性ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、分子中に環状アセタール骨格を有し少なくとも2つの水酸基を有する化合物と、多価イソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物との付加反応により得られる。分子中に環状アセタール骨格を有し少なくとも2つの水酸基を有する化合物としては、例えば、スピログリコールが例示される。多価イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンイソシアナネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネートを例示でき、これらを単独あるいは2種以上を混合して使用できる。またヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物は上記単官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの項に記載したものと同等のものが用いられる。
本発明における(b)成分の分子中に環状アセタール骨格を有する多官能性ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、硬化性樹脂組成物を更に低収縮性とすることができる。この分子中に環状アセタール骨格を有する多官能性ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、分子中に環状アセタール骨格を有し分子中に少なくとも2つの水酸基を有する化合物と、多価イソシアネート及びヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物との付加反応により得られる。分子中に環状アセタール骨格を導入する方法は、例えば、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、5−メチロール−5−エチル−2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサン等のジオールをウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー製造の際のジオール成分として使用する
本発明の硬化性樹脂組成物における(c)成分の重合性単量体としては、従来から使用されているスチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸、アクリル酸、ベンジル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、コハク酸2−(メタ)アクロイルオキシエチル、マレイン酸2−(メタ)アクロイルオキシエチル、フタル酸2−(メタ)アクロイルオキシエチル、ヘキサヒドロフタル酸2−(メタ)アクリオイルオキシエチル、ペンタメチルピペリジル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が例示できる。これらは、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。
また、多官能単量体も使用することができる。該多官能単量体としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、1,1−ジメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−ジメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、及び(メタ)アクリル酸とポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の多価アルコールとの多価エステル、ジビニルベンゼン、トリアリールイソシアヌレート、アリールメタクリレート、ジアリルフタレート等を例示できる。これらは、必要に応じて単独であるいは2種以上を併用して使用することができる。
本発明における(a)成分の単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマーの配合比は樹脂組成物中2〜95重量%の範囲で使用するのが好ましい。更に好ましくは5〜90重量%である。2重量%より少ないと低収縮効果が発現せず、95重量%を超えると樹脂粘度が高く取り扱い性が困難となる。(b)成分のポリマー又はオリゴマーは樹脂組成物中70重量%以下の範囲で使用され、5〜60重量%が好ましく、更に好ましくは10〜50重量%である。70重量%を超えると樹脂粘度が高くなり好ましくない。
(c)成分の重合性単量体は5〜70重量%が好ましく、10〜50重量%が更に好ましい。5重量%より少ないと粘度が高く取り扱い性不良となり、70重量%を超えると低収縮効果が失われる。
本発明において収縮率を十分に抑制して低粘度化し得るのに好適な重合性単量体として環状エーテル化合物を側鎖に含む(メタ)アクリレートの使用が好ましい。該環状エーテル化合物を側鎖に含む(メタ)アクリレートは、入手が容易であることの理由からテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートが好適である
本発明の硬化性樹脂組成物には通常ラジカル重合開始剤が配合され、このようなラジカル重合開始剤は、加熱もしくは触媒の作用により自らもしくはその分解物が、反応性オリゴマーや(メタ)アクリル系モノマーの活性部位と反応し、硬化反応を開始する作用を有するものである。このような重合開始剤は特に限定されないが、次のようなものが例示される。例えば、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステル等の過酸化物が用いられる。これらのなかで40〜80℃の中温硬化ではパーオキシジカーボネートが好ましく、0〜40℃の低温ないし常温硬化では、ハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドが好ましく、特にクメンハイドロパーキサイドが好ましい。
上記した重合開始剤の他に200〜500nmの波長範囲の紫外線または可視光線で励起され活性化する光重合開始剤を使用することもできる。このような光重合開始剤としては特に限定されるものではないが、例えば、ベンゾイン誘導体、ベンジルケタール類、α−ヒドロキシアセトフェノン類、α−アミノアセトフェノン類、チオキサントン類、アシルフォスフィンオキサイド類が例示できる。
上記の重合開始剤は、単独であるいは2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。また、その使用量は特に限定されないが、樹脂組成物(反応性オリゴマーと稀釈剤)100重量部に対して0.1〜5.0重量部が好ましい。0.1重量部未満では、硬化時間が長くかかり、5.0重量部を超えると硬化反応が急激過ぎて好ましくない。
本発明において、上記硬化性樹脂組成物にさらに配合される(d)成分のチオ尿素化合物はラジカル重合開始剤の作用を助ける促進剤の作用を有し、特に低温〜常温領域での硬化反応に有用である。ここに用いられるチオ尿素化合物としては、チオ尿素または置換チオ尿素化合物であり、具体例としては、チオ尿素、N,N’−ジフェニルチオ尿素、N,N’−ジオルトトリルチオ尿素、エチレンチオ尿素、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、ジメチルエチルチオ尿素、ジラウリルチオ尿素、ジメチルチオ尿素等が挙げられる。なかでもジエチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、ジメチルチオ尿素が好ましい。これらのチオ尿素化合物の効果を有効に発現するのは、特に制限されないが重合開始剤のクメンハイドロパーオキサイドとの併用が好適である。
本発明において、チオ尿素化合物は樹脂組成物に予め適量溶解して、いわゆるプロモートタイプの樹脂として使用するのが好ましい。この際の溶解させる量は必要とする所望硬化時間等により調整すればよく特に制限されない。また溶解方法も特に制限されないが40〜80℃に加熱、溶解して加える方法、もしくはメタノール等のアルコール系溶剤に溶解した後添加する等の方法で溶解すればよい。その使用量は、樹脂組成物100重量部に対して、0.01〜3.0重量部が好ましく、0.03〜1.0重量部が更に好ましい。0.01重量部より少ない場合は添加効果が発現せず硬化不良となる虞があり、一方、3.0重量部を超える量では硬化速度が速すぎて好ましくない。
本発明に係る硬化性樹脂組成物にはガラスもしくは金属との接着性を高める目的で、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−((メタ)アクリロイロキシ)エチルアシッドフォスフェート、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−((メタ)アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−((メタ)アクリロキシプロピル)トリエトキシシラン、γ−((メタ)アクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、γ−((メタ)アクリロキシプロピル)メチルジエトキシシランの群から選ばれる化合物の1種もしくは2種以上を添加することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、硬化物に半透明の風合いを付与し、また収縮率を更に低下させる目的で無機系または有機系充填材を併用することができる。無機系充填材としては、具体的には、水酸化アルミニウム、シリカ、ガラスパウダー、炭酸カルシウム、アルミナ、クレー、タルク、ミルドファイバー、珪砂、川砂、珪藻土、雲母粉末、石膏、寒水砂、アスベスト粉等の無機系充填材、および、ポリマービーズ等の有機系充填材が挙げられる。上記充填材のうち、水酸化アルミニウム、シリカ、およびガラスパウダーからなる群より選ばれる少なくとも一種の無機系充填材が特に好ましい。上記充填材は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を適宜組み合わせて用いてもよい。また、充填材の平均粒径や形状等の形態は、特に限定されるものではない。
本発明の硬化性樹脂組成物にはその他の公知の添加剤を使用することができる。具体的には、機械強度を向上させる効果がある繊維強化材、重合調節剤、酸化防止剤、湿潤剤(減粘剤)、着色剤、紫外線吸収剤、チクソトロピー付与剤、難燃剤等それ自体公知のものを例示できる。これら、添加剤の使用量はその種類、目的および所望する効果により適宜定めればよく特に限定されるものではない。また、その使用方法も単独で用いてもよく、2種類以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
紫外線吸収剤は、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系 ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、シュウ酸アニリド系が例示できる。紫外線吸収剤の量は、0.05〜5重量部が好ましい。0.05重量部未満では紫外線の吸収効果が悪く、5重量部を超えると樹脂との相溶性が悪い。
本発明の硬化性樹脂組成物は、低収縮剤を使用しなくとも優れた低収縮性を示すが、必要に応じて、従来から使用されている低収縮剤を添加することもできる。このような低収縮剤としては、具体的には、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリカプロラクタム、飽和ポリエステル、スチレン-アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル-スチレン共重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、メタクリル酸メチル−多官能メタクリレート共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン-ブタジエン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体などのゴム状重合体などが用いられる。また、これらの熱可塑ポリマーは部分的に架橋構造を導入されたものであってもよい。使用量に関しては、特に限定されないが、硬化性樹脂組成物100重量部に対して、20重量部以下の範囲とするのが好適である。20重量部を超える場合は成形体の透明感等を著しく低下させるため好ましくない。
繊維強化材としては、具体的には、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミックからなる繊維等の無機繊維;アラミドやポリエステル等からなる有機繊維;天然繊維等が挙げられるが、特に限定されるものではない。また、繊維の形態は、ロービング、クロス、マット、織物、チョップドロービング、チョップドストランド等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら繊維補強材は、単独で用いてもよく、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。使用量に関しては、特に限定されないが、硬化性樹脂組成物100重量部に対して、20重量部以下の範囲とするのが好ましい。20重量部を超える場合は樹脂組成物の粘度が高くなり不適である。
湿潤剤としては、市販されているものが使用できる。例えば、ビッグケミー株式会社から市販されている「W−995」、「W−996」、「W−9010」、「W−960」、「W−965」、「W−990」等が挙げられる。また、消泡剤として、同じくビッグケミー株式会社から市販されている「A−515」等が挙げられる。これらはその使用目的によって適宜選択して使用される。
重合調整剤としては、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン等の重合禁止剤、チオール化合物等の連鎖移動剤が挙げられる。また酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン等のヒンダードフェノール系のものが好んで用いられる。上記着色剤は、公知の無機顔料や有機顔料、チクソトロピー付与剤は、シリカ等、難燃剤は、リン酸エステル類等それぞれ市販されているものが使用できる。
以下に、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。尚、「部」は「重量部」を示し、「%」は「重量%」を示す。
合成例、実施例における各測定方法、試験方法を下記に示す。
(1)粘度
JIS K 6901 5.5に準じてブルックフィールドB型粘度計にて測定(温度:25℃)した。
(2)体積収縮率
JIS K 6901 5.12に従い硬化前後の密度の差により求めた。
(3)引っ張り試験における破断強度、破断伸び率
JIS K 7113に従った。 樹脂組成物を硬化させ1号型ダンベル状に調整した試験片を1.0mm/min.で引張り試験を行い、破断強度および破断伸び率を測定した。
(4)ガラス転移温度(Tg)
動的粘弾性測定により耐熱性の指標となるTgを測定した。試験機は、ORIENTEC社製RHEOVIBRON,RHEO-1023を用いた。測定は25℃〜200℃まで行なった.昇温速度は、2℃/min.、加振周波数は単一波形10Hz、振幅は25μmで測定した。得られたtanδ曲線のピーク温度をTgとした。
(5)透明性
日本電色工業社製 NDH−1001DPにて成形物(注型板)の光線透過率を測定した。数値は空気中を透過する光を100として%で表した。
合成例1
((a)成分;単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマー含有樹脂の合成)
温度計、還流冷却機、攪拌装置を取り付けたセパラブル4つ口フラスコに脂環式ジイソシアネートであるイソホロンジイソシアネート389.7g(1.76mol)、ジブチル錫ラウレート 0.3gを投入し、窒素雰囲気下シクロヘキサノール175.5g(1.76mol)を滴下し、滴下後は50℃で4時間反応させた。次いで、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(精工化学社製、商品名:スワノックス)0.5gを加え、2−ヒドロキシエチルメタクリレート 234.0g(1.80mol)を滴下しながら、窒素雰囲気下80℃でさらに4時間反応させた。次いでメタクリル酸メチル200gを加え溶解して単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマー含有樹脂(UA−1と記す)を得た。得られた単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマー含有樹脂の粘度は1000mPa・sであった。
合成例2
((a)成分;単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマー含有樹脂の合成)
シクロヘキサノールの代わりにイソカンフィルシクロヘキサノール(高砂香料社製 商品名:Santalex T)を416.1g(1.76mol)使用し、ジシクロペンタニルメタクリレート(日立化成社製 商品名:FA-513M)を694g使用する以外は合成例1と同様にして、単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマー含有樹脂(UA−2と記す)を得た。得られた樹脂の粘度は3000mPa・sであった。
合成例3
((a)成分;単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマー含有樹脂の合成)
シクロヘキサノールの代わりに2−アダマンタノール(東京化成工業社製 試薬)を268.0g(1.76mol)使用し、イソボルニルメタクリレート(共栄社化学社製 商品名:ライトエステルIB-X)を716.4g使用する以外は合成例1と同様にして、単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマー含有樹脂(UA−3と記す)を得た。得られた樹脂の粘度は2500mPa・sであった。
合成例4
((b)成分;環状アセタール骨格含有ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー含有樹脂の合成)
合成例1と同様の反応装置にイソホロンジイソシアネート 263.4g(1.19mol)、ジブチル錫ラウレート 0.3gを投入し、窒素雰囲気下3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン(三菱ガス化学社製 スピログリコール)180.5g(0.59mol)を加え、50℃で4時間反応させた。次いで、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.5gを加え、2−ヒドロキシエチルメタクリレート 155.8g(1.20mol)を滴下しながら、窒素雰囲気下80℃でさらに4時間反応させた。次いでメタクリル酸メチル399.8gを加え溶解して、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー含有樹脂(SPG−UAと記す)を得た。得られた樹脂の粘度は3000mPa・sであった。
実施例1
(a)成分として合成例1で得たUA−1 20部、(b)成分として、アクリルシラップ(日本ユピカ社製、ユピカ8900;ポリマー含有率23%)70部及び(c)成分としてテトラヒドロフルフリルメタクリレート(共栄社化学社製、商品名:ライトエステルTHF)10部、消泡剤(ビックケミー社製、商品名:BKY−A515)0.05部、重合開始剤(日本油脂社製、商品名:パーロイルTCP)1.0部を高速攪拌装置で混合し硬化製樹脂組成物を調整した。得られた硬化性樹脂組成物は注入しやすい粘度であった。30cm角のガラス板2枚と厚み3mmのスペーサーにより作製したガラスセルに硬化性樹脂組成物を流し込み、60℃に調整した乾燥炉にて60分硬化、120℃で2時間後硬化を行った。上記方法により注型板を評価した。
実施例2
(a)成分として合成例で得たUA−2 20部、(b)成分としてスチレン希釈のエポキシアクリレート樹脂(日本ユピカ社製 商品名:ネオポール8101;オリゴマー含有率61%)70部、(c)成分としてテトラヒドロフルフリルメタクリレート10部、BYK−A515 0.05部、パーロイルTCP 1.0部を使用する以外は実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物を得た。得られた硬化性樹脂組成物は注入しやすい粘度であった。実施例1と同様にして注型板を得て同様に評価した。
参考例1
(a)成分として合成例で得たUA−3 20部、(b)成分としてメタクリル酸メチル希釈のウレタンアクリレート樹脂(日本ユピカ社製 ユピカ8936;オリゴマー含有率80%)70部、(c)成分としてトラヒドロフルフリルメタクリレート10部、(d)成分としてエチレンチオ尿素(三新化学社製 商品名:サンセラー22−C)0.2部、BYK−A515 0.05部、重合開始剤(日本油脂社製、商品名:パークミルH−80)1.0部を加えて更に混合して硬化性樹脂組成物を調整した。得られた硬化性樹脂組成物は注入しやすい粘度であった。実施例1と同様のガラスセルに樹脂組成物を注入して25℃、60分で硬化、120℃で2時間後硬化を行った。得られた注型板は無着色であった。実施例1と同様に注型板を評価した。
実施例
(a)成分として合成例1で得たUA−1 20部、(b)成分として合成例4で得たSPG−UA 70部、(c)成分としてテトラヒドロフルフリルメタクリレート 10部、BYK−A515 0.05部、パーロイルTCP 1.0部を使用する以外は実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物を得た。得られた硬化性樹脂組成物は注入しやすい粘度であった。実施例1と同様にして注型板を得て同様に評価した。
比較例1
アクリルシラップ(日本ユピカ社製 ユピカ8900)90部、架橋ポリスチレン(総研化学社製、SGP−70C)10部、BYK−515 0.05部及びパーロイルTCP 1.0部を使用する以外は実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物を得た。得られた硬化性樹脂組成物は注入するにはやや高い粘度であった。実施例1と同様にして注型板を得て同様に評価した。
比較例2
スチレン希釈のエポキシアクリレート樹脂(日本ユピカ社製 商品名:ネオポール8109)90部、架橋ポリスチレン(総研化学社製 SGP−70)10部、BYK−A515 0.05部及びパーロイルTCP1.0部を使用する以外は実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物を得た。得られた硬化性樹脂組成物は注入するのにはやや高い粘度であった。実施例1と同様にして注型板を得て同様に評価した。
Figure 0004482463
上記表1から、
(1)実施例1〜3より、本発明の単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマーと、アクリルシラップ(ユピカ8900)やエポキシアクリレート(ネオポール8101)と重合性単量体としてテトレヒドロフルフリル(メタ)アクリレートを配合した本発明の硬化性樹脂組成物は、比較例1および2で示されるように、アクリルシラップ(ユピカ8900)やエポキシアクリレート(ネオポール8101)に、従来の低収縮剤(SGP−70C)を配合した硬化性樹脂組成物に比べて低収縮であり、且つ透明性に優れている。他の物性に関しても充分に満足し得る程度に高いものであった。
(2)なお、チオ尿素化合物を配合した参考例1の硬化性樹脂組成物は、常温でも着色することなく容易に硬化可能であった。

Claims (4)

  1. (a)分子内に1つの水酸基及び脂環構造を有する化合物と、脂肪族及び/又は脂環式多価イソシアネート及びヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物を付加反応させて得られる分子中に脂環構造を有する単官能ウレタン(メタ)アクリレート反応性オリゴマー、(b)(メタ)アクリル系ポリマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、及び分子中に環状アセタール骨格を有する多官能性ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーから選ばれるポリマー又はオリゴマーの少なくとも一種、及び(c)重合性単量体として、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートを含有してなることを特徴とするラジカル硬化性樹脂組成物。
  2. 成分(a)の分子中に1つの水酸基及及び脂環構造を有する化合物が、シクロヘキサノール、イソカンフィルシクロヘキサノール、イソプレゴール、メントール、1−アダマンタノール、2−アダマンタノール、2−メチル−2−アダマンタノール、4−(1−アダマンチル)フェノール、1−アセナフテノール、ボロネオール、フルフリルアルコール、1−ヒドロキシンダン、2−ヒドロキシメチル−1,4−ベンゾジオキサン、3−ヒドロキシ−1−メチルピペリジン、トリシクロデカンアルコールの群より選ばれる少なくとも1種である請求項1記載のラジカル硬化性樹脂組成物。
  3. 前記分子中に環状アセタール骨格を有する多官能性ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが、分子中に環状アセタール骨格を有し少なくとも2つの水酸基を有する化合物と、多価イソシアネート及びヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物を付加反応させて得られる多官能性ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーである請求項1記載のラジカル硬化性樹脂組成物
  4. 前記分子中に環状アセタール骨格を有し少なくとも2つの水酸基を有する化合物が、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、5−メチロール−5−エチル−2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサンから選ばれる1種である請求項3記載のラジカル硬化性樹脂組成物。
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