JPWO2015137265A1 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、車両の走行状態に基づいて内燃機関(10)の目標回転数を算出し(S10)、算出された目標回転数に基づいて目標変速比を決定し(S12)、決定された目標変速比に基づいて入力経路を第1入力経路(36,38,28等)又は第2入力経路(40,42,30等)に切り替えるべきか否か判断し、入力経路を切り替えるべきと判断されたとき、決定された目標変速比に基づいて切替機構(34)を動作させて入力経路を切り替える切替制御を実行し、切替制御の実行中において、算出された目標回転数が所定量以上変化したとき、目標回転数の変化方向に応じて入力経路を選択する(S20−S28,S30−S28)無段変速機の制御装置に関する。本発明は、これにより、無段変速機構(32)の入力経路(トルク伝達経路)の切替制御実行中にあっても、目標変速比の変化に応じて入力経路を早期に選択することができる。

Description

この発明は無段変速機の制御装置に関し、より具体的には、トルク伝達経路を複数有する無段変速機において、経路の切り替えを伴う変速を行う制御装置に関する。
従来から、オーバーオール変速比(総減速比)を拡大するために、複数のギアを噛合させたギア列からなる副変速機構(ギア機構)を無段変速機構と組み合わせるようにした無段変速機が知られている(例えば特許文献1)。
即ち、特許文献1記載の技術では、第1〜第3減速機および増速機からなる副変速機構を備え、無段変速機構におけるトルク伝達経路を、一方のプーリから他方のプーリへの第1経路と、他方のプーリから一方のプーリへの第2経路との間で切り替えることにより、オーバーオール変速比を拡大するようにしている。
国際公開2013/175568号
ところで、無段変速機構におけるトルク伝達経路の切替制御実行中に、運転者によってアクセルペダルやブレーキペダルが操作されて駆動源(エンジン)の目標回転数が変化する場合が考えられるが、その変化によっては必ずしもトルク伝達経路の切替制御を実行することが好まれない場合も少なくない。
例えば、当初は目標回転数を達成するためにトルク伝達経路の切り替えが必要であると判断し、切替制御を開始したものの、その後、当該切替制御が完了する前に行われた運転者のブレーキペダルやアクセルペダルの操作によってトルク伝達経路を切り替える必要がなくなる場合も考えられる。
即ち、変速応答性を高めると共に、副変速機構に対する不要な操作を回避するためには、上記のような事象に応じてトルク伝達経路の切替動作を適宜制御することが望ましいが、特許文献1記載の技術にあっては、かかる場合を想定した技術について何ら考慮されておらず、改善の余地を残している。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、トルク伝達経路を複数有する無段変速機において、トルク伝達経路の切替制御実行中に目標変速比が変化した場合、当該変化に応じてトルク伝達経路を早期に選択できるようにし、よって変速応答性を向上させると共に、副変速機構に対する不要な操作を回避するようにした無段変速機の制御装置を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1にあっては、車両に搭載される内燃機関に接続される入力軸と、第1プーリ、第2プーリおよび前記第1プーリと第2プーリの間に掛け回される無端可撓性部材を有すると共に、前記入力軸と前記内燃機関に接続される出力軸との間に介挿されて前記入力軸から入力される前記内燃機関の駆動力を無段階に変速する無段変速機構構と、前記入力軸から入力される前記内燃機関の駆動力を前記第1プーリに入力する第1入力経路と、前記入力軸から入力される前記内燃機関の駆動力を前記第2プーリに入力する第2入力経路と、前記第1入力経路と第2入力経路のうち、前記入力軸から入力される駆動力が伝達されるべき入力経路を選択的に切り替える切替機構とを備えた無段変速機の制御装置において、前記車両の走行状態に基づいて前記内燃機関の目標回転数を算出する目標回転数算出手段と、前記算出された目標回転数に基づいて前記無段変速機の目標変速比を決定する目標変速比決定手段と、前記決定された目標変速比に基づいて前記入力経路を切り替えるべきか否か判断する切替判断手段と、前記入力経路を切り替えるべきと判断されたとき、前記決定された目標変速比に基づいて前記切替機構を動作させて前記入力経路を切り替える切替制御を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記切替制御の実行中において、前記算出された目標回転数が所定量以上変化したとき、前記目標回転数の変化方向に応じて前記入力経路を選択する如く構成した。
請求項2にあっては、前記制御手段は、前記切替制御の実行中において、前記算出された目標回転数が所定量以上変化すると共に、前記目標回転数が所定量以上変化した状態が所定時間以上維持されているとき、前記目標回転数の変化方向に応じて前記入力経路を選択する如く構成した。
請求項1にあっては、内燃機関の駆動力を入力する第1、第2入力経路と、第1、第2入力経路を選択的に切り替える切替機構とを備えた無段変速機の制御装置において、車両の走行状態に基づいて内燃機関の目標回転数を算出し、算出された目標回転数に基づいて目標変速比を決定し、決定された目標変速比に基づいて入力経路を切り替えるべきか否か判断し、入力経路を切り替えるべきと判断されたとき、決定された目標変速比に基づいて切替機構を動作させて入力経路を切り替える切替制御を実行し、切替制御の実行中において、算出された目標回転数が所定量以上変化したとき、目標回転数の変化方向に応じて入力経路を選択するように構成したので、無段変速機構のトルク伝達経路の切替制御実行中にあっても、目標変速比の変化に応じて入力経路(トルク伝達経路)を早期に選択することができる。
例えば、トルク伝達経路をLOW(減速)モードからHIGH(増速)モードへと切り替えている最中にあっても、目標変速比が所定量以上変化、より正確には、LOWモード側に所定量以上変化したと判断される場合には、HIGHモードへの切り替えを中止し、LOWモードを選択することができる。従って、運転者によるアクセルペダルやブレーキペダルの操作に対する変速応答性を向上することができる。また、HIGHモードへの切替制御を途中で中止し、LOWモードへと復帰することができるため、HIGHモードを確立するために要求される副変速機構の操作を全て実行する必要がなくなり、その分だけ副変速機構に対する不要な操作を回避することができる。
請求項2にあっては、切替制御の実行中において、算出された目標回転数が所定量以上変化すると共に、目標回転数が所定量以上変化した状態が所定時間以上維持されているとき、目標回転数の変化方向に応じて入力経路を選択するように構成したので、上記した効果に加え、副変速機構の不要な操作をより一層確実に回避することができる。即ち、目標回転数が所定時間以上変化したままであるか否かを確認した上でトルク伝達経路を選択するように構成したので、運転者の意図に応じたトルク伝達経路をより正確に判断することができると共に、副変速機構の不要な操作をより一層確実に回避することが可能となる。
この発明の第1実施例に係る無段変速機の制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示す無段変速機の動作を模式的に示す説明図である。 図1に示す無段変速機の制御装置の動作を説明するフロー・チャートである。 図3フロー・チャートの処理のうち、トルク伝達経路復帰制御の処理を説明するサブ・ルーチン・フロー・チャートである。 図4フロー・チャートの処理を説明するタイム・チャートである。 図4フロー・チャートの処理に基づいて実行されるトルク伝達経路の切替制御を示す状態遷移図である。 この発明の第2実施例に係る無段変速機の動作を模式的に示す、図2と同様の説明図である。 この発明の第2実施例に係る無段変速機の制御装置の動作を説明する、図4と同様のサブ・ルーチン・フローチャートである。 図8フロー・チャートの処理に基づいて実行されるトルク伝達経路の切替制御を示す状態遷移図である。 従来技術におけるトルク伝達経路復帰制御の処理を説明するためのタイム・チャートである。
以下、添付図面に即してこの発明に係る無段変速機の制御装置を実施するための形態について説明する。
図1はこの発明の第1実施例に係る無段変速機の制御装置を全体的に示す概略図である。
図1において符号10はエンジン(内燃機関。駆動源)を示す。エンジン10は駆動輪12を備えた車両14に搭載される(車両14は駆動輪12などで部分的に示す)。
エンジン10の吸気系に配置されたスロットルバルブ16は車両運転席床面に配置されるアクセルペダル18との機械的な接続が絶たれて電動モータなどのアクチュエータからなるDBW(Drive By Wire)機構19に接続され、DBW機構19で開閉される。
また、車両14の運転席床面にはブレーキペダル20が配置され、運転者がブレーキペダル20を踏み込むと、その踏み込み力はマスタバック20aで増力されてマスタシリンダ20bからディスクブレーキ20cに伝えられ、ディスクブレーキ20cを動作させて車両14を制動(減速)させる。
スロットルバルブ16で調量された吸気はインテークマニホルド(図示せず)を通って流れ、各気筒の吸気ポート付近でインジェクタ(図示せず)から噴射された燃料と混合して混合気を形成し、吸気バルブ(図示せず)が開弁されたとき、当該気筒の燃焼室(図示せず)に流入する。燃焼室において混合気は点火されて燃焼し、ピストンを駆動してクランクシャフト22を回転させた後、排気となってエンジン10の外部に放出される。
クランクシャフト22の回転はトルクコンバータ24を介して無段変速機(Continuously Variable Transmission)Tに入力される。無段変速機Tはクランクシャフト22にトルクコンバータ24を介して接続された主入力軸(入力軸)26と、主入力軸26に対して平行に配置された第1副入力軸28および第2副入力軸30と、第1副入力軸28および第2副入力軸30の間に配置された無段変速機構32とを備える。
無段変速機構32は第1副入力軸28、より正確にはその外周側シャフトに配置された第1プーリ32aと、第2副入力軸30、より正確にはその外周側シャフトに配置された第2プーリ32bと、その間に掛け回される動力伝達要素、例えば金属製のベルト32cからなる。
第1プーリ32aは、第1副入力軸28の外周側シャフトに相対回転不能で軸方向移動不能に配置された固定プーリ半体32a1と、第1副入力軸28の外周側シャフトに相対回転不能で固定プーリ半体32a1に対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体32a2と、可動プーリ半体32a2の側方に設けられて油圧(作動油の圧力)を供給されるときに可動プーリ半体32a2を固定プーリ半体32a1に向けて押圧する、ピストンとシリンダとスプリングからなる油圧アクチュエータ32a3を備える。
第2プーリ32bは、第2副入力軸30の外周側シャフトに相対回転不能で軸方向移動不能に配置された固定プーリ半体32b1と、第2副入力軸30の外周側シャフトに相対回転不能で固定プーリ半体32b1に対して軸方向に相対移動可能な可動プーリ半体32b2と、可動プーリ半体32b2の側方に設けられて油圧(作動油の圧力)を供給されるときに可動プーリ半体32b2を固定プーリ半体32b1に向けて押圧する、ピストンとシリンダとスプリングからなる油圧アクチュエータ32b3を備える。
主入力軸26にはLOW摩擦クラッチ34a(第1入力係合機構)およびHIGH摩擦クラッチ34b(第2入力係合機構)からなる切替機構34が設けられる。また、主入力軸26には第1減速ギア36が相対回転自在に支持されると共に、第1副入力軸28には第1減速ギア36に噛合する第2減速ギア38が固設される。従って、LOW摩擦クラッチ34aを係合すると、主入力軸26から入力されるエンジン10のトルクは第1、第2減速ギア36,38で減速された後、第1副入力軸28を介して第1プーリ32aに入力される。なお、この明細書において、第1、第2減速ギア36,38および第1副入力軸28を介して主入力軸26から第1プーリ32aへとトルクを伝達する経路を第1入力経路と呼ぶ。
さらに、主入力軸26には第1増速ギア40が相対回転自在に支持されると共に、第2副入力軸30には第1増速ギア40に噛合する第2増速ギア42が相対回転自在に支持される。従って、HIGH摩擦クラッチ34bを係合すると、主入力軸26から入力されるエンジン10のトルクは第1、第2増速ギア40,42で増速された後、第2副入力軸30を介して第2プーリ32bに入力される。なお、この明細書において第1、第2増速ギア40,42および第2副入力軸30を介して主入力軸26から第2プーリ32bへとトルクを伝達する経路を第2入力経路と呼ぶ。
第2副入力軸30にはドグクラッチ(噛合式クラッチ)からなる前後進切替機構44が設けられる。即ち、前後進切替機構44のスリーブ(図示せず)が紙面右側に移動すると第2増速ギア42が第2副入力軸30に係合され、主入力軸26の回転がそのまま(反転されることなく)第2副入力軸30に入力される結果、車両14が前進する。一方、前後進切替機構44のスリーブが紙面左側に移動するとリバースドライブギア44aが第2副入力軸30に係合され、主入力軸26の回転はリバースドリブンギア44b、リバースアイドルギア44c、リバースドライブギア44aによって反転されて第2副入力軸30に入力される結果、車両14が後進する。
中間出力軸46には第1増速ギア40に噛合する第3減速ギア48が相対回転自在に支持されると共に、第3減速ギア48を中間出力軸46に結合するLOW側ドグクラッチ50およびそのシフトフォーク(LOW側シフトフォーク、図示せず)が設けられる。なお、上記したLOW側ドグクラッチ50およびLOW側シフトフォークが第1出力係合機構に相当する。
また、中間出力軸46には第1ファイナルドライブギア52が固設され、第1ファイナルドライブギア52はディファレンシャル機構54のファイナルドリブンギア56に噛合し、ディファレンシャル機構54から左右の駆動輪12に向けて伸びる出力軸58に接続される。
なお、この明細書において、第2副入力軸30、前後進切替機構44、第1、第2増速ギア40,42、第3減速ギア48、中間出力軸46、第1ファイナルドライブギア52、ファイナルドリブンギア56およびディファレンシャル機構54を介して第2プーリ32bから出力軸58へとトルクを伝達する経路を第1出力経路と呼ぶ。
第1副入力軸28には第2ファイナルドライブギア60が相対回転自在に支持されると共に、第2ファイナルドライブギア60を第1副入力軸28に結合するHIGH側ドグクラッチ62およびそのシフトフォーク(HIGH側シフトフォーク、図示せず)が設けられる。なお、上記したHIGH側ドグクラッチ62およびHIGH側シフトフォークが第2出力係合機構に相当する。
なお、この明細書において、第1副入力軸28、第2ファイナルドライブギア60、ファイナルドリブンギア56およびディファレンシャル機構54を介して第1プーリ32aから出力軸58へとトルクを伝達する経路を第2出力経路と呼ぶ。
また、上記した第1、第2、第3減速ギア36,38,48、第1、第2増速ギア40,42、第1、第2ファイナルドライブギア52,60およびファイナルドリブンギア56がこの実施例に係る副変速機構に相当する。
ここで、副変速機構を構成する各ギアのギア比は、以下の通りに設定される。即ち、第1入力経路(第1減速ギア36から第2減速ギア38)のギア比をired、第2入力経路(第1増速ギア40から第2増速ギア42)のギア比をiind、無段変速機構32の第1プーリ32aから第2プーリ32bへの最小変速比をiminとすると、ired×imin=ii ndとなるように設定される。また、第1出力経路(第2増速ギア42から第1増速ギア40、第1増速ギア40から第3減速ギア48(第1ファイナルドライブギア52)、第1ファイナルドライブギア52からファイナルドリブンギア56)のギア比をiout1、第2出力経路(第2ファイナルドライブギア60からファイナルドリブンギア56)のギア比をiout2、とすると、imin×iout1=iout2となるように設定される。
従って、無段変速機構32の第1プーリ32aから第2プーリ32bへの変速比を最小変速比iminに設定した場合、第1入力経路と第1出力経路とで構成される伝達経路、より正確には、第1入力経路から第1プーリ32a、ベルト32c、第2プーリ32bおよび第1出力経路を通るトルク伝達経路(LOWモードにおけるトルク伝達経路)の変速比と、第2入力経路と第2出力経路とで構成される伝達経路、より正確には、第2入力経路から第2プーリ32b、ベルト32c、第1プーリ32aおよび第2出力経路を通るトルク伝達経路(HIGHモードにおけるトルク伝達経路)の変速比とが同一の変速比となる。
ここで、上記構成を備えた無段変速機Tの変速モードについて説明する。LOWモードでは、切替機構34のLOW摩擦クラッチ34aおよびLOW側ドグクラッチ50が係合される一方、HIGH摩擦クラッチ34bおよびHIGH側ドグクラッチ62は解放される。また、前後進切替機構44は前進側(第2増速ギア42係合)に切り替えられる。
従って、LOWモードにおけるエンジン10のトルクの伝達経路は、エンジン10→クランクシャフト22→トルクコンバータ24→主入力軸26→LOW摩擦クラッチ34a→第1入力経路(より具体的には、第1減速ギア36→第2減速ギア38→第1副入力軸28)→第1プーリ32a→ベルト32c→第2プーリ32b→第1出力経路(より具体的には、第2副入力軸30→前後進切替機構44→第2増速ギア42→第1増速ギア40→第3減速ギア48→LOW側ドグクラッチ50→中間出力軸46→第1ファイナルドライブギア52→ファイナルドリブンギア56→ディファレンシャル機構54)→出力軸58→駆動輪12となる。
また、LOWモードからHIGHモードへの移行中、より正確には、直結LOWモードでは、LOW摩擦クラッチ34aおよびHIGH側ドグクラッチ62が係合される一方、HIGH摩擦クラッチ34bおよびLOW側ドグクラッチ50は解放される。また、ベルト32cを介してエンジン10からのトルクが伝達されないように第1、第2プーリ32a,32bの側圧が低減される。
従って、直結LOWモードにおけるエンジン10のトルクの伝達経路は、エンジン10→クランクシャフト22→トルクコンバータ24→主入力軸26→LOW摩擦クラッチ34a→第1減速ギア36→第2減速ギア38→第1副入力軸28→HIGH側ドグクラッチ62→第2ファイナルドライブギア60→ファイナルドリブンギア56→ディファレンシャル機構54→出力軸58→駆動輪12となる。
また、HIGHモードでは、切替機構34のHIGH摩擦クラッチ34bおよびHIGH側ドグクラッチ62が係合される一方、LOW摩擦クラッチ34aおよびLOW側ドグクラッチ50は解放される。
従って、HIGHモードにおけるエンジン10のトルクの伝達経路は、エンジン10→クランクシャフト22→トルクコンバータ24→主入力軸26→HIGH摩擦クラッチ34b→第2入力経路(より具体的には、第1増速ギア40→第2増速ギア42→前後進切替機構44→第2副入力軸30)→第2プーリ32b→ベルト32c→第1プーリ32a→第2出力経路(より具体的には、第1副入力軸28→HIGH側ドグクラッチ62→第2ファイナルドライブギア60→ファイナルドリブンギア56→ディファレンシャル機構54)→出力軸58→駆動輪12となる。
このように、LOWモードとHIGHモードとでは無段変速機構32におけるトルク伝達経路が反転するように構成されており、これによって無段変速機T全体におけるオーバーオール変速比を拡大することが可能となる。
また、HIGHモードからLOWモードへの移行中、より正確には、直結HIGHモードでは、HIGH摩擦クラッチ34bおよびLOW側ドグクラッチ50が係合される一方、LOW摩擦クラッチ34aおよびHIGH側ドグクラッチ62は解放される。また、直結LOWモード同様、ベルト32cを介してエンジン10からのトルクが伝達されないように第1、第2プーリ32a,32bの側圧が低減される。
従って、直結HIGHモードにおけるエンジン10のトルクの伝達経路は、エンジン10→クランクシャフト22→トルクコンバータ24→主入力軸26→HIGH摩擦クラッチ34b→第1増速ギア40→第3減速ギア48→LOW側ドグクラッチ50→中間出力軸46→第1ファイナルドライブギア52→ファイナルドリブンギア56→ディファレンシャル機構54→出力軸58→駆動輪12となる。
図2は第1実施例に係る無段変速機Tの動作、より具体的には、トルク伝達経路の切替制御を模式的に示す説明図である。なお、図2および後述する図7では、便宜のために無段変速機Tの構成を簡略化して示す。また、図2および図7における矢印はエンジン10(図2および後述する図7において「ENG」と示す)からの駆動力(トルク)の流れを示す。
図2(a)に示すLOWモードでは、上記した通り、エンジン10からのトルクは第1入力経路を介して無段変速機構32の第1プーリ32aに入力され、ベルト32cおよび第2プーリ32bを伝い、第1出力経路および出力軸58を介して駆動輪12(図2および後述する図7において「TYRE」と示す)に伝えられる。
LOWモードからHIGHモードへの切り替えが開始されると、HIGH摩擦クラッチ34bを係合(ON)させる(図2(b))。HIGH摩擦クラッチ34bが係合されたことを確認すると、次いでHIGH側シフトフォークを動作させてHIGH側ドグクラッチ62を係合させると共に、LOW摩擦クラッチ34aを解放(OFF)し、エンジン10のトルクが第1入力経路を介して伝達されるのを遮断する(図2(c))。
さらに、LOW側シフトフォークを動作させてLOW側ドグクラッチ50を解放することによりHIGHモードへの切り替えが完了する(図2(d))。なお、上記したトルク伝達経路の切替制御の詳細は、本出願人が先に提案した特願2014−043441号に記載されているため、詳細な説明は省略する。また、HIGHモードからLOWモードへの切替制御も同様の処理によって達成される。
図1に戻って説明を続けると、車両運転席にはレンジセレクタ70が設けられ、運転者が例えばP(パーキング),R(後進),N(ニュートラル),D(前進)などのレンジのいずれかを選択することで前後進切替機構44の切り替えが行われる。即ち、運転者のレンジセレクタ70の操作によるレンジ選択は変速機油圧供給機構72のマニュアルバルブに伝えられ、車両14は走行レンジであるDあるいはRを選択されると前進あるいは後進走行し、非走行レンジであるPあるいはNを選択されるとエンジン10から駆動輪12への駆動力(トルク)の伝達を遮断する。
なお、図示は省略するが、変速機油圧供給機構72にはオイルポンプ(送油ポンプ)が設けられ、エンジン10で駆動されてリザーバに貯留された作動油を汲み上げて油路に吐出する。
油路は無段変速機構32の第1、第2プーリ32a,32bの油圧アクチュエータ32a3,32b3、前後進切替機構44のクラッチ、トルクコンバータ24のロックアップクラッチに電磁弁を介して接続される。
エンジン10のカム軸(図示せず)付近などの適宜位置にはクランク角センサ74が設けられ、ピストンの所定クランク角度位置ごとにエンジン回転数NEを示す信号を出力する。吸気系においてスロットルバルブ16の下流の適宜位置には絶対圧センサ76が設けられ、吸気管内絶対圧(エンジン負荷)PBAに比例した信号を出力する。
DBW機構19のアクチュエータにはスロットル開度センサ78が設けられ、アクチュエータの回転量を通じてスロットルバルブ16の開度THに比例した信号を出力する。
前記したアクセルペダル18の付近にはアクセル開度センサ80が設けられて運転者のアクセルペダル操作量に相当するアクセル開度APに比例する信号を出力する。ブレーキペダル20の付近にはブレーキスイッチ81が設けられ、運転者によってブレーキペダル20が操作されたときオン信号を出力する。上記したクランク角センサ74などの出力は、エンジンコントローラ82に送られる。
主入力軸26にはNTセンサ(回転数センサ)84が設けられ、主入力軸の回転数NTを示すパルス信号を出力する。
無段変速機構32の第1副入力軸28にはN1センサ(回転数センサ)86が設けられて第1副入力軸28の回転数N1、換言すれば第1プーリ32aの回転数に応じたパルス信号を出力する。また、第2副入力軸30にはN2センサ(回転数センサ)88が設けられて第2副入力軸30の回転数N2、換言すれば第2プーリ32bの回転数に応じたパルス信号を出力する。
第2ファイナルドライブギア60の付近には車速センサ(回転数センサ)90が設けられて車両14の走行速度を意味する車速Vを示すパルス信号を出力する。また、前記したレンジセレクタ70の付近にはレンジセレクタスイッチ92が設けられ、運転者によって選択されたP,R,N,Dなどのレンジに応じた信号を出力する。
変速機油圧供給機構72において、無段変速機構32の第1、第2プーリ32a,32bに通じる油路にはそれぞれ油圧センサ94が配置され、第1、第2プーリ32a,32bの油圧アクチュエータ32a3,32b3のピストン室(図示せず)に供給される油圧に応じた信号を出力する。また、図示は省略するが、前後進切替機構44のクラッチのピストン室やトルクコンバータ24のロックアップクラッチのピストン室に連結される油路にもそれぞれ油圧センサが配置され、各供給油圧に応じた信号を出力する。
第1、第2出力係合機構、より具体的には、LOW側/HIGH側ドグクラッチ50,62の付近には第1、第2ストロークセンサ96,98が設けられ、LOW側/HIGH側ドグクラッチ50,62の移動量に応じた信号を出力する。
上記したNTセンサ84などの出力は、図示しないその他のセンサの出力も含め、シフトコントローラ100(制御手段)に送られる。エンジンコントローラ82とシフトコントローラ100はCPU,ROM,RAM,I/Oなどで構成されるマイクロコンピュータを備えると共に、相互に通信自在に構成される。
エンジンコントローラ82は上記したセンサ出力に基づいて目標スロットル開度を決定してDBW機構19の動作を制御し、燃料噴射量や点火時期を決定してインジェクタあるいは点火プラグなどの点火装置の動作を制御する。
シフトコントローラ100は油圧センサ94の出力に基づきプーリ供給油圧(側圧)を算出し、算出された側圧に応じて変速機油圧供給機構72の種々の電磁弁を励磁・消磁することにより第1、第2プーリ32a,32bの油圧アクチュエータ32a3,32b3のピストン室への油圧の給排を制御して無段変速機構32の動作を制御すると共に、前後進切替機構44とトルクコンバータ24の動作を制御する。
ここで、本願発明の課題について図10を参照しながら再度説明する。図10は従来技術におけるトルク伝達経路の切替制御の実行中に運転者がアクセルペダル18やブレーキペダル20を操作したことにより、切替制御実行前のトルク伝達経路へと復帰することが必要となった場合について想定される課題を説明するためのタイム・チャートである。
図10に示すように、従来技術にあっては、時刻T0においてトルク伝達経路をLOWモードからHIGHモードへと切り替えるべきと判断されると、時刻T3において入力経路の切り替えが完了するまでは当該切替に係る制御が途中で中止されることはない。
即ち、時刻T1において車両14の運転手がアクセルペダル18を急激に踏み込んだり(いわゆるキックダウンを行ったり)、あるいはブレーキペダル20を操作するなどしてエンジン10の目標回転数NEMAPがLOWモード側へと変化したとしても、時刻T0においてすでに開始された切替制御が途中で中止されることはなく、そのままHIGHモードが確立される(時刻T3)まで切替制御が継続される。なお、時刻T2はトルク伝達経路の切り替え(第1プーリから第2プーリへのトルクの流れが、第2プーリから第1プーリへのトルクの流れへと反転)によって変速比が反転した時刻を表す。
従って、当該切替制御が完了してHIGHモードが確立された(時刻T3)後、目標回転数NEMAPを算出し、算出された目標回転数NEMAPに基づいて決定される無段変速機Tの目標変速比に基づいてトルク伝達経路を再度切り替える必要があるか否かの判断を始める(時刻T4)。
前記したように、この例ではすでに時刻T1において運転者が行った操作により目標回転数NEMAPがLOW側に変化していることから、トルク伝達経路をHIGHモードからLOWモードへと切り替える(復帰させる)べきと判断される結果、時刻T5においてトルク伝達経路の切替制御(復帰制御)が実行される。
なお、エンジン10の目標回転数NEMAPは、アクセル開度センサ80、車速センサ90の出力から得られるアクセル開度APおよび車速Vに基づき、予め用意された変速マップを検索することで算出される。
このように、従来技術にあっては、一度トルク伝達経路の切替制御が開始されると、運転者の操作によりエンジン10の目標回転数NEMAPが変化し、その結果としてトルク伝達経路の切り替えを実行する必要がなくなった場合であっても、当該切替制御が完了するまでは元のトルク伝達経路に復帰することができず、運転者の操作に対する変速応答性の面で課題がある。また、トルク伝達経路の切り替えを不要に繰り返すことにも成りかねず、その分だけLOW/HIGH摩擦クラッチ34a,34bやLOW側/HIGH側ドグクラッチ50,62が磨耗する虞もある。
よって、この発明の第1実施例においては、トルク伝達経路の切替制御を実行中に目標回転数NEMAPが変化した場合、当該変化に応じてトルク伝達経路を早期に選択できるようにし、よって変速応答性を向上させると共に、係合機構に対する不要な操作を回避するようにした。
図3は上記目的を達成するために実行される、無段変速機Tのシフトコントローラ100の動作を説明するフロー・チャートである。なお、図3の処理は所定時間ごとに繰り返し実行される。
以下説明すると、S10においてアクセル開度センサ80、車速センサ90の出力から得られるアクセル開度APおよび車速Vに基づき、予め用意された変速マップを検索してエンジン10の目標回転数NEMAPを算出する(S:処理ステップ)。
次いでS12に進み、算出された目標回転数に基づき、予め用意されたマップを検索して無段変速機Tの目標変速比を算出(決定)する。なお、図示は省略するが、シフトコントローラ100は決定された目標変速比に基づき、無段変速機TをLOWモードとHIGHモードの間で切り替えるか否か、換言すれば、トルク伝達経路を切り替えるか否か判断する。
その後、プログラムはS14に進み、無段変速機Tのトルク伝達経路切替制御を実行中か否か判断する。即ち、決定された目標変速比を達成するために、図2で示したトルク伝達経路の切替制御を実行中であるか否か判断する。
S14で否定されるときはS16に進み、通常制御、即ち、特許文献1に記載されるような周知の変速制御を継続した後、プログラムを終了する。
他方、S14で肯定され、無段変速機Tのトルク伝達経路切替制御の実行中であると判断されたときはS18に進み、当該切替制御がLOWモードからHIGHモードへの切り替えであるか否か判断する。
S18で肯定されるときはS20に進み、トルク伝達経路の切替制御開始後の目標回転数の変化量、具体的には、トルク伝達経路の切替制御開始時の目標回転数NEMAPと今回のプログラムループで算出された目標回転数NEMAPとの差の絶対値が第1しきい値(所定量)以上か否か判断する。
S20における最初の判断はトルク伝達経路の切替制御開始直後に実行されることから、最初のプログラムループではS20の判断は通常否定されてS22に進み、後述する復帰タイマ1(カウントダウンタイマ)をセットしてプログラムを終了する。
一方、S20における判断が肯定されるとき、即ち、無段変速機Tのトルク伝達経路の切替制御を開始した後、目標回転数NEMAPが所定量以上変化したと判断されるときはS24に進み、当該目標回転数NEMAPの変化量が0より大きい、換言すれば、目標回転数NEMAPが増加方向に所定量(第1しきい値)以上変化したか否か判断する。
即ち、HIGHモードにおける変速比はLOWモードにおける変速比よりも小さい値に設定されることから、無段変速機Tのトルク伝達経路がLOWモードからHIGHモードに切り替えられる際、目標回転数NEMAPは比較的低回転数に抑えられる。しかしながら、トルク伝達経路をLOWモードからHIGHモードへと切り替える切替制御の実行中に、車両14の運転者がアクセルペダル18を急激に踏み込むキックダウン操作や、あるいはブレーキペダル20の操作を行うと、目標回転数NEMAPを増加させて大きな変速比を選択するように変速制御を実行するのが望ましい。
そこで、かかる場合、増加した目標回転数NEMAPに対応するためには無段変速機Tのトルク伝達経路を早期にLOWモードにすることが望まれる。従って、S20,S24における判断は、無段変速機Tのトルク伝達経路をLOWモードからHIGHモードへと切り替える切替制御の実行中に、運転者の操作に応じてトルク伝達経路の切り替えを中止し、再びLOWモードへと復帰させるべきか否か判断することに相当する。
S24で否定されるときはS22に進み、復帰タイマ1の値をセットする一方、S24で肯定されるときはS26に進み、復帰タイマ1によって定義される所定時間が経過したか否か判断する。即ち、復帰タイマ1は無段変速機Tのトルク伝達経路をLOWモードからHIGHモードへと切り替える切替制御の実行中に、運転者の操作によりエンジン10の目標回転数NEMAPが第1しきい値(所定量)以上変化した状態が所定時間以上維持されているか否か判断するために用いられる。
S26で否定される場合、後述するS28の処理は行わずにプログラムを終了する。即ち、運転者によるアクセルペダル18やブレーキペダル20の操作によりエンジン10の目標回転数NEMAPが所定量以上変化したときであっても、その変化が瞬間的なものである場合にまで当該切替制御を中止してLOWモードへの復帰制御を実行してしまうと、運転者の意図に応じたトルク伝達経路を正確に判断することができない虞があると共に、無段変速機Tのトルク伝達経路の切り替えを不要に繰り返す虞がある。
そこで、この発明の第1実施例においては復帰タイマ1を設け、目標回転数NEMAPが第1しきい値以上変化した状態が、復帰タイマ1によって定義される所定時間以上維持されていると判断される場合に限りプログラムがS28に進み、トルク伝達経路の復帰制御(後述)を実行するようにした。
また、S18で否定されるとき、即ち、現在実行されているトルク伝達経路の切替制御がHIGHモードからLOWモードへの切り替えであると判断されるときはS30に進み、S20と同様、トルク伝達経路の切替制御開始時の目標回転数NEMAPと今回のプログラムループで算出された目標回転数NEMAPとの差の絶対値が第2しきい値(所定量)以上か否か判断する。
S30で否定されるときはS32に進み、復帰タイマ2(カウントダウンタイマ)をセットしてプログラムを終了する一方、S30で肯定されるときはS34に進み、目標回転数NEMAPの変化量が0より小さい、換言すれば、目標回転数NEMAPが減少方向に所定量(第2しきい値)以上変化下か否か判断する。
即ち、トルク伝達経路をHIGHモードからLOWモードに切り替える切替制御の実行中に、車両14の運転者がアクセルペダル18を操作して車両14の加速指示をしたような場合、目標回転数NEMAPを減少させて小さい変速比を選択するように変速制御を実行するのが望ましい。
そこで、かかる場合、減少した目標回転数NEMAPに対応するためには無段変速機Tのトルク伝達経路を早期にHIGHモードにすることが望まれる。従って、S30,S34における判断は、無段変速機Tのトルク伝達経路をHIGHモードからLOWモードへと切り替える切替制御の実行中に、運転者の操作に応じてトルク伝達経路の切り替えを中止し、再びHIGHモードへと復帰させるべきか否か判断することに相当する。
なお、S20,S24における判断や、S30,S34における判断を同時に行うようにしても良い。即ち、S20にあっては、目標回転数の変化量が正の値からなる第1のしきい値以上か否か判断する一方、S30においては、第2のしきい値を負の値とし、目標回転数の変化量が第2のしきい値以下か否か判断するように構成し、S24,S34の処理を省略するようにしても良い。
S34で否定されるときはS32に進み、復帰タイマ2の値をセットする一方、S34で肯定されるときはS36に進み、S26同様、復帰タイマ2によって定義される所定時間が経過したか否か判断し、否定される場合はプログラムを終了する一方、肯定される場合はトルク伝達経路の復帰制御を実行する。
図4はS28,S38に示すトルク伝達経路の復帰制御の処理を説明するサブ・ルーチン・フロー・チャートである。
以下説明すると、S100において現在実行中の切替制御がLOWモードからHIGHモードへの切り替えであるか否か判断する。なお、S100の判断はS18においても既に行われていることから、S28の処理として図4フロー・チャートが実行されているのか、S38の処理として図4フロー・チャートが実行されているのかを判断することでS100の処理を省略することも可能である。あるいは、S28の場合とS38の場合とで図4フロー・チャートの内容を適宜変更するようにしても良い。
S100で肯定される場合、即ち、トルク伝達経路をLOWモードからHIGHモードへと切り替える切替制御を途中で中止し、再びLOWモードへと復帰させるべき場合と判断される場合はS102に進み、第1、第2ストロークセンサ96,98の出力に基づいてLOW側/HIGH側ドグクラッチ50,62がいずれも係合している、いわゆる共噛み状態か否か判断する。
図2(c)に示して説明したように、トルク伝達経路の切替制御の実行中にあっては、出力側のLOW側/HIGH側ドグクラッチ50,62が共噛みの状態になる場合が存在するが、この状態で入力側のLOW/HIGH摩擦クラッチ34a,34bをいずれも解放してしまうと、出力側においてトルク循環が発生する虞がある。そこで、この発明の第1実施例においては、S102で肯定されてLOW側/HIGH側ドグクラッチ50,62がいずれも係合していると判断される場合にはS104に進み、トルクゼロ制御を実行した後、S106においてLOW側ドグクラッチ50を係合(正確には、係合状態を維持)すると共に、HIGH側ドグクラッチ62を解放する。
なお、この明細書において「トルクゼロ制御」とは、無段変速機構32の第1、第2プーリ32a,32bに供給される側圧を制御し、ベルト32cを介して伝達されるエンジン10のトルクをゼロとする制御を意味する。
即ち、図2(a)に示す如く、LOWモードを確立するためにはLOW側ドグクラッチ50を係合する一方、HIGH側ドグクラッチ62を解放する必要があるが、図2(c)に示すように、LOW側/HIGH側ドグクラッチ50,62がいずれも係合しており、かつ、エンジン10のトルクが無段変速機構32のベルト32cを介して伝達されている状態においてHIGH側ドグクラッチ62を解放しようとすると、変速ショックが発生すると共に、HIGH側ドグクラッチ62を磨耗させる虞がある。従ってこの発明の第1実施例においては、S102において肯定されるときはS104に進み、トルクゼロ制御を実行することで上記した不都合を解消するようにしている。
S104の処理の後、あるいはS102で否定される場合、即ち、トルク伝達経路をLOWモードからHIGHモードへと切り替える切替制御が開始されたものの、図2(b)に示す如く、未だHIGH側ドグクラッチ62が係合される以前の状態にあると判断されるような場合、プログラムはS108に進み、LOW摩擦クラッチ34aを係合すると共に、HIGH摩擦クラッチ34bを解放してLOWモードへの復帰を完了し、図3フロー・チャートへと戻る。
また、S100で否定される場合、即ち、トルク伝達経路をHIGHモードからLOWモードへと切り替える切替制御を途中で中止し、再びHIGHモードへと復帰させるべき場合と判断される場合はS110に進み、S102同様、第1、第2ストロークセンサ96,98の出力に基づいてLOW側/HIGH側ドグクラッチ50,62がいずれも係合している、いわゆる共噛み状態か否か判断する。
S110で肯定されるときはS112に進み、S104同様、トルクゼロ制御を実行した後、S114においてHIGH側ドグクラッチ62を係合(正確には、係合状態を維持)すると共に、LOW側ドグクラッチ50を解放する。
また、S114の処理の後、あるいはS110で否定される場合はS116に進み、HIGH摩擦クラッチ34bを係合すると共に、LOW摩擦クラッチ34aを解放してHIGHモードへの復帰を完了し、図3フロー・チャートへと戻る。
図5は図4フロー・チャートの処理を説明するタイム・チャート、より具体的には、図5(a)はLOWモードからHIGHモードへの切替制御実行中における復帰制御、図5(b)はHIGHモードからLOWモードへの切替制御実行中における復帰制御をそれぞれ表すタイム・チャートである。
図5(a)に示すように、この発明の実施例にあっては、時刻TL0においてトルク伝達経路をLOWモードからHIGHモードへと切り替えるべきと判断し、トルク伝達経路切替フラグのビットが1にセットされた後、当該切替制御の実行中に、時刻TL1において運転者の操作によってエンジン10の目標回転数NEMAPが変化し、時刻TL2で目標回転数NEMAPの変化量が所定量(第1しきい値)以上となったと判断されると、復帰タイマ1のカウントが開始される。
その後、時刻TL3において目標回転数NEMAPが所定量(第1しきい値)以上変化した状態が、復帰タイマ1によって定義される所定時間以上維持されたと判断されると、トルク伝達経路切替フラグのビットが0にリセットされると共に、トルク伝達経路復帰フラグのビットが1にセットされ、図4フロー・チャートに示す制御が実行される。
なお、詳細な説明は省略するが、図5(b)に示すように、HIGHモードからLOWモードへの切替制御実行中における復帰制御も同様にして実行される。
また、図6は図4フロー・チャートの処理に基づいて実行されるトルク伝達経路の切替制御を示す状態遷移図である。
図6に示すように、LOWモードからHIGHモードへの切替制御の実行中、より具体的には、HIGH側ドグクラッチ62が係合されてからLOW側ドグクラッチ50が解放されるまでの間、即ち、LOW側/HIGH側ドグクラッチ50,62が共噛みの状態にある場合にトルク伝達経路の復帰制御が実行される場合、トルクゼロ制御を実行し、LOW側ドグクラッチ50を係合(係合を維持)する一方、HIGH側ドグクラッチ62を解放する。その後、あるいはHIGH側ドグクラッチ62が係合される前に復帰制御が実行される場合、通常の側圧制御を実行すると共に、LOW摩擦クラッチ34aを係合する一方、HIGH摩擦クラッチ34bを解放してLOWモードに復帰する。
また、HIGHモードからLOWモードへの切替制御の実行中、より具体的には、LOW側ドグクラッチ50が係合されてからHIGH側ドグクラッチ62が解放されるまでの間、即ち、LOW側/HIGH側ドグクラッチ50,62が共噛みの状態にある場合にトルク伝達経路の復帰制御が実行される場合、トルクゼロ制御を実行し、HIGH側ドグクラッチ62を係合(係合を維持)する一方、LOW側ドグクラッチ50を解放する。その後、あるいはLOW側ドグクラッチ50が係合される前に復帰制御が実行される場合、通常の側圧制御を実行すると共に、HIGH摩擦クラッチ34bを係合する一方、LOW摩擦クラッチ34aを解放してHIGHモードに復帰する。
上記の如く、この発明の第1実施例においては、車両14に搭載されるエンジン10に接続される主入力軸26と、第1プーリ32a、第2プーリ32bおよび前記第1プーリ32aと第2プーリ32bの間に掛け回される無端可撓性部材(ベルト)32cを有すると共に、前記主入力軸26と前記エンジン10に接続される出力軸58との間に介挿されて前記主入力軸26から入力される前記エンジン10のトルク(駆動力)を無段階に変速する無段変速機構32と、前記入力軸から入力される前記エンジン10のトルクを前記第1プーリ32aに入力する第1入力経路と、前記主入力軸26から入力される前記エンジン10のトルクを前記第2プーリ32bに入力する第2入力経路と、前記第1入力経路と第2入力経路のうち、前記主入力軸26から入力されるトルクが伝達されるべき入力経路を選択的に切り替える切替機構34(LOW/HIGH摩擦クラッチ34a,34b)とを備えた無段変速機Tの制御装置において、前記車両14の走行状態に基づいて前記エンジン10の目標回転数を算出する目標回転数算出手段(シフトコントローラ100,S10)と、前記算出された目標回転数に基づいて前記無段変速機Tの目標変速比を決定する目標変速比決定手段(シフトコントローラ100,S12)と、前記決定された目標変速比に基づいて前記入力経路を切り替えるべきか否か判断する切替判断手段(シフトコントローラ100)と、前記入力経路を切り替えるべきと判断されたとき、前記決定された目標変速比に基づいて前記切替機構34を動作させて前記入力経路を切り替える切替制御を実行する制御手段(シフトコントローラ100)とを備え、前記制御手段は、前記切替制御の実行中において、前記算出された目標回転数が所定量以上変化したとき、前記目標回転数の変化方向に応じて前記入力経路を選択する(S20−S28,S30−S28)如く構成した。
また、前記制御手段は、前記切替制御の実行中において、前記算出された目標回転数が所定量以上変化すると共に、前記目標回転数が所定量以上変化した状態が所定時間以上維持されているとき、前記目標回転数の変化方向に応じて前記入力経路を選択する(S20−S28,S30−S28)如く構成した。
図7はこの発明の第2実施例に係る無段変速機Tの動作を模式的に示す、図2と同様の説明図である。
図7(a)に示すLOWモードは、図2(a)と同様の状態を示す。この発明の第2実施例においては、LOWモードからHIGHモードへの切り替えが開始されると、先ずHIGH側ドグクラッチ62を係合させる(図7(b))。HIGH側ドグクラッチ62が係合されたことを確認すると、次いでLOW側シフトフォークを動作させてLOW側ドグクラッチ50を解放すると共に、HIGH摩擦クラッチ34bを係合する(図7(c))。
さらに、LOW摩擦クラッチ34aを解放しHIGHモードへの切り替えが完了する(図7(d))。なお、HIGHモードからLOWモードへの切替制御も同様の処理によって達成される。
即ち、この発明の第1実施例では、図2に示す如く、トルク伝達経路の切替制御を、入力側のLOW/HIGH摩擦クラッチ34a,34bを係合させた後に出力側のLOW側/HIGH側ドグクラッチ50,62を係合させるように実行する。これに対し、この発明の第2実施例では、トルク伝達経路の切替制御を、出力側のLOW側/HIGH側ドグクラッチ50,62を係合させた後に入力側のLOW/HIGH摩擦クラッチ34a,34bを係合するように実行している。
図8はこの発明の第2実施例に係る無段変速機Tにおいて、図3のS28,S38に示すトルク伝達経路の切替制御の処理を説明する、図4と同様のサブ・ルーチン・フローチャートである。
以下説明すると、S200,S202では図4のS100,S102と同様の処理を行い、S202で否定される場合、S204に進み、LOW摩擦クラッチ34aを係合すると共に、HIGH摩擦クラッチ34bを解放する。その後、あるいはS202で肯定される場合はS206に進み、トルクゼロ制御を実行した後、S208でLOW側ドグクラッチ50を係合(正確には、係合状態を維持)する一方、HIGH側ドグクラッチ62を解放してLOWモードへの復帰を完了し、図3フロー・チャートへと戻る。
他方、S200で否定される場合はS210に進み、S110と同様の判断を行った後、否定される場合はS212に進み、HIGH摩擦クラッチ34bを係合すると共に、LOW摩擦クラッチ34aを解放する。その後、あるいはS210で肯定される場合はS214に進み、トルクゼロ制御を実行した後、S216でHIGH側ドグクラッチ62を係合(正確には、係合状態を維持)する一方、LOW側ドグクラッチ50を解放してHIGHモードへの復帰を完了し、図3フロー・チャートへと戻る。
図9は図8フロー・チャートの処理に基づいて実行されるトルク伝達経路の切替制御を示す状態遷移図である。
図9に示すように、LOWモードからHIGHモードへの切替制御の実行中、より具体的には、LOW側ドグクラッチ50が解放された後にトルク伝達経路の復帰制御が実行される場合、LOW摩擦クラッチ34aを係合する一方、HIGH摩擦クラッチ34bを解放する。その後、あるいはHIGH側ドグクラッチ62が係合されてからLOW側ドグクラッチ50が解放されるまでの間にトルク伝達経路の復帰制御が実行される場合、トルクゼロ制御を実行し、LOW側ドグクラッチ50を係合する一方、HIGH側ドグクラッチ62を解放してLOWモードに復帰する。
また、HIGHモードからLOWモードへの切替制御の実行中、より具体的には、HIGH側ドグクラッチ62が解放された後にトルク伝達経路の復帰制御が実行される場合、HIGH摩擦クラッチ34bを係合する一方、LOW摩擦クラッチ34aを開放する。その後、あるいはLOW側ドグクラッチ50が係合されてからHIGH側ドグクラッチ62が解放されるまでの間にトルク伝達経路の復帰制御が実行される場合、トルクゼロ制御を実行し、HIGH側ドグクラッチ62を係合する一方、LOW側ドグクラッチ50を解放してHIGHモードに復帰する。なお、残余の構成および効果については第1実施例と変わらない。
以上のように、この発明の第1、第2実施例にあっては、車両14に搭載されるエンジン10に接続される主入力軸26と、第1プーリ32a、第2プーリ32bおよび前記第1プーリ32aと第2プーリ32bの間に掛け回される無端可撓性部材(ベルト)32cを有すると共に、前記主入力軸26と前記エンジン10に接続される出力軸58との間に介挿されて前記主入力軸26から入力される前記エンジン10のトルク(駆動力)を無段階に変速する無段変速機構32と、前記入力軸から入力される前記エンジン10のトルクを前記第1プーリ32aに入力する第1入力経路と、前記主入力軸26から入力される前記エンジン10のトルクを前記第2プーリ32bに入力する第2入力経路と、前記第1入力経路と第2入力経路のうち、前記主入力軸26から入力されるトルクが伝達されるべき入力経路を選択的に切り替える切替機構34(LOW/HIGH摩擦クラッチ34a,34b)とを備えた無段変速機Tの制御装置において、前記車両14の走行状態に基づいて前記エンジン10の目標回転数を算出する目標回転数算出手段(シフトコントローラ100,S10)と、前記算出された目標回転数に基づいて前記無段変速機Tの目標変速比を決定する目標変速比決定手段(シフトコントローラ100,S12)と、前記決定された目標変速比に基づいて前記入力経路を切り替えるべきか否か判断する切替判断手段(シフトコントローラ100)と、前記入力経路を切り替えるべきと判断されたとき、前記決定された目標変速比に基づいて前記切替機構34を動作させて前記入力経路を切り替える切替制御を実行する制御手段(シフトコントローラ100)とを備え、前記制御手段は、前記切替制御の実行中において、前記算出された目標回転数が所定量以上変化したとき、前記目標回転数の変化方向に応じて前記入力経路を選択する(S20−S28,S30−S28)ように構成したので、無段変速機構32におけるトルク伝達経路の切替制御実行中にあっても、目標変速比の変化に応じて入力経路(トルク伝達経路)を早期に選択することができる。
例えば、トルク伝達経路をLOWモードからHIGHモードへと切り替えている最中にあっても、目標変速比が所定量以上変化、より正確には、LOWモード側に所定量以上変化したと判断される場合には、HIGHモードへの切り替えを中止し、LOWモードを選択することができる。従って、運転者によるアクセルペダル18やブレーキペダル20の操作に対する変速応答性を向上することができる。また、HIGHモードへの切替制御を途中で中止し、LOWモードへと復帰することができるため、HIGHモードを確立するために要求されるギア機構(LOW/HIGH摩擦クラッチ34a,34b,LOW側/HIGH側ドグクラッチ50,62)の操作を全て実行する必要がなくなり、その分だけギア機構に対する不要な操作を回避することができる。
請求項2にあっては、前記制御手段は、前記切替制御の実行中において、前記算出された目標回転数が所定量以上変化すると共に、前記目標回転数が所定量以上変化した状態が所定時間以上維持されているとき、前記目標回転数の変化方向に応じて前記入力経路を選択する(S20−S28,S30−S28)ように構成したので、上記した効果に加え、ギア機構の不要な操作をより一層確実に回避することができる。即ち、目標回転数が所定時間以上変化したままであるか否かを確認した上でトルク伝達経路を選択するように構成したので、運転者の意図に応じたトルク伝達経路をより正確に判断することができると共に、ギア機構の不要な操作をより一層確実に回避することが可能となる。
なお、上記した実施例において、無段変速機Tの具体的な構成について説明したが、これに限られるものではなく、この発明の要旨は図2や図4に簡略化して示した無段変速機Tの構成に相当するものであればどのような無段変速機Tに対しても妥当する。
また、無段変速機構32としてベルト式の無段変速機構を例にとって説明したが、これに限られるものではなく、この発明の要旨は、例えば、トロイダル式やチェーン式の無段変速機構にも妥当する。即ち、トロイダル式の無段変速機構を用いた場合、シフトコントローラ100は、側圧に代えてパワーローラの傾斜角をパラメータとして無段変速機構の動作を制御すれば良い。
また、第1、第2入力係合機構として摩擦クラッチ機構、第1、第2出力係合機構として噛合式クラッチ機構を例にとって説明したが、これに限られるものではなく、例えば、全ての入出力係合機構を摩擦クラッチで構成しても良い。
また、検出手段として第1、第2ストロークセンサ96,98について説明したが、これに加え、LOW摩擦クラッチ34aおよびHIGH摩擦クラッチ34bの係合状態を検出するようにしても良い。このように構成した場合、無段変速機Tのモード切替に係る制御をより適切なタイミングで実行することができるようになる。
また、目標回転数としてエンジン10の目標回転数をパラメータとして用いたが、単なる例示に過ぎず、例えば第1、第2プーリ32a,32bのうち、エンジン10と直結している側、即ち、駆動側プーリの目標回転数をパラメータとして用いても良い。
また、復帰タイマ1,2としてカウントダウンタイマを使用したが、これに代えてカウントアップタイマを用いても良いことは言うまでもない。
この発明によれば、内燃機関の駆動力を入力する第1、第2入力経路と、第1、第2入力経路を選択的に切り替える切替機構とを備えた無段変速機の制御装置において、車両の走行状態に基づいて内燃機関の目標回転数を算出し、算出された目標回転数に基づいて目標変速比を決定し、決定された目標変速比に基づいて入力経路を切り替えるべきか否か判断し、入力経路を切り替えるべきと判断されたとき、決定された目標変速比に基づいて切替機構を動作させて入力経路を切り替える切替制御を実行し、切替制御の実行中において、算出された目標回転数が所定量以上変化したとき、目標回転数の変化方向に応じて入力経路を選択するように構成したので、無段変速機構のトルク伝達経路の切替制御実行中にあっても、目標変速比の変化に応じて入力経路(トルク伝達経路)を早期に選択することができる。
T 無段変速機、10 エンジン(内燃機関。駆動源)、14 車両、26 主入力軸、28 第1副入力軸、30 第2副入力軸、32 無段変速機構、32a 第1プーリ、32b 第2プーリ、32c ベルト、34 切替機構、34a LOW摩擦クラッチ(第1入力係合機構)、34b HIGH摩擦クラッチ(第2入力係合機構)、36 第1減速ギア、38 第2減速ギア、40 第1増速ギア、42 第2増速ギア、44 前後進切替機構、46 中間出力軸、48 第3減速ギア、50 LOW側ドグクラッチ(第1出力係合機構)、52 第1ファイナルドライブギア、54 ディファレンシャル機構、56 ファイナルドリブンギア、58 出力軸、60 第2ファイナルドライブギア、62 HIGH側ドグクラッチ(第2出力係合機構)、96 第1ストロークセンサ、98 第2ストロークセンサ、100 シフトコントローラ

Claims (2)

  1. 車両に搭載される内燃機関に接続される入力軸と、第1プーリ、第2プーリおよび前記第1プーリと第2プーリの間に掛け回される無端可撓性部材を有すると共に、前記入力軸と前記内燃機関に接続される出力軸との間に介挿されて前記入力軸から入力される前記内燃機関の駆動力を無段階に変速する無段変速機構構と、前記入力軸から入力される前記内燃機関の駆動力を前記第1プーリに入力する第1入力経路と、前記入力軸から入力される前記内燃機関の駆動力を前記第2プーリに入力する第2入力経路と、前記第1入力経路と第2入力経路のうち、前記入力軸から入力される駆動力が伝達されるべき入力経路を選択的に切り替える切替機構とを備えた無段変速機の制御装置において、前記車両の走行状態に基づいて前記内燃機関の目標回転数を算出する目標回転数算出手段と、前記算出された目標回転数に基づいて前記無段変速機の目標変速比を決定する目標変速比決定手段と、前記決定された目標変速比に基づいて前記入力経路を切り替えるべきか否か判断する切替判断手段と、前記入力経路を切り替えるべきと判断されたとき、前記決定された目標変速比に基づいて前記切替機構を動作させて前記入力経路を切り替える切替制御を実行する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記切替制御の実行中において、前記算出された目標回転数が所定量以上変化したとき、前記目標回転数の変化方向に応じて前記入力経路を選択することを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記切替制御の実行中において、前記算出された目標回転数が所定量以上変化すると共に、前記目標回転数が所定量以上変化した状態が所定時間以上維持されているとき、前記目標回転数の変化方向に応じて前記入力経路を選択することを特徴とする請求項1記載の無段変速機の制御装置。
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