JPWO2015137067A1 - トランスおよび電源装置 - Google Patents

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Abstract

トランス(1)における第1のコア(5)および第2のコア(6)には、第1のコア(5)と第2のコア(6)とが重なって形成されるコア部の一方側の外側まで基板部(2c)を延在するための開口部(5a・6a)が形成されており、基板部(2c)においては、コア露出部A(第1の領域)またはコア露出部B(第2の領域)の何れか一方の領域により近い部分が切欠かれているので、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が実現可能なトランスを提供する。

Description

本発明は、トランスと、トランスを備えた電源装置に関するものである。
一般的に、トランス(絶縁トランス)はACアダプタなどの電源装置に備えられ、このような電源装置は、一般的に所定の交流電圧(日本ではその実効値(RSM)が100V)を所望の直流電圧(例えば、ノートPCでは直流電圧(DC)19V)に変換する役割をする。
また、このような電源装置は、電子機器(ノートPCやTVなど)を送配電側(壁のコンセントなど)から絶縁する役割も併せ持つ。
送配電側の一方のラインはアース(大地)に接続されており、他方のラインには交流100Vが供給される。絶縁トランス(以後、トランスと称する)を介さずに、電子機器に電源を供給する場合においては、人間があやまって、交流100Vが供給されるラインや、その他高電圧ラインに触れた場合に、人間を経由して大地に流れる電流ループが発生して感電事故が生じてしまう。
このような問題を回避するため、トランスを介して電子機器に電源を供給するようになっており、トランスにおいては、送配電側と接続される1次側と電子機器側と接続される2次側とは直接電気的に接続されておらず、絶縁されている。ここで、絶縁には強化絶縁、機能絶縁など用途に応じて種類があるが、ここでの1次―2次間の絶縁は強化絶縁に該当する。例えば2次側のグランドラインと+24Vのパワーラインは互いに絶縁している。例えば両パターンの線間間隔を2mmほど確保するが、この絶縁は機能絶縁に相当するものであり、本願を説明する際に重要となる人体に影響を及ぼす強化絶縁とは異なる。本願において、以下強化絶縁を絶縁と表記する。
以上のように、トランスを介して電子機器に電源を供給する場合においては、感電の心配はないので、安全に使用できる。
ここでトランスは、磁束が通る経路を確保するための磁性材からなるコアと、1次側の電流を流す1次巻線と、2次側の電流を流す2次巻線と、1次側、2次側各々の巻き線が互いに結合するように近接して配置するために巻胴を持つボビンと、ボビンに取り付けられて1次側、2次側各々の巻き線を接続する端子からなる。1次側の端子と2次側の端子間において、それぞれ安全に絶縁距離を確保することが必要であるが、コアも電気を通す半導体であるため、コアと端子間も絶縁する必要がある。1次側端子とコア間、コアと2次側端子間、各々絶縁距離を取る必要がある。コアを1次側電位と扱えば、絶縁はコアと2次側端子間で取ればいい。コアを2次側電位と扱えば、絶縁は1次側端子とコア間で取ればいい。
一方で、電源装置の分野においては、小型化への要求も強い。例えば、ノートPC用ACアダプタなどにおいては、その持ち運び易さの観点からさらなる小型化が求められている。また、TV内蔵電源などにおいても、TVの薄型化のため、電源が占めるエリアを小さくする必要性からさらなる小型化が求められている。
小型化されたトランスの一例としては、下記特許文献1に開示されているフェライトコアを用いたトランスを挙げることができる。
図16は、フェライトコアを用いた従来のトランスの概略構成を示す図であって、図16(a)は1次側端子が形成されている部分から見た側面図であり、図16(b)は2次側端子が形成されている部分から見た側面図である。
図示されているように、フェライトコア101は、端板部102の一方側の面の両端に外足部103を突出させて形成し、中央に中足部104を突出させて形成したE型コアである。
そして、ボビン105における巻線110を施す巻胴部106の両端に形成された鍔部108・109中、一方の鍔部108にのみに、1次側端子113を取り付けるための端子台111と2次側端子114を取り付けるための端子台112とを設けた縦型トランスとなっている。
巻線110は、外周にテープを巻いたものであり、1次巻線と2次巻線とが含まれており、巻線110を施したボビン105の中空の巻胴部106に対し、一対のフェライトコア101・101の各中足部104を上下からそれぞれ挿入するとともに、各外足部103・103は、端子台111と端子台112との間に嵌めて一対のフェライトコア101・101をボビン105と組み合わせている。
このような従来の構成によれば、部品レイアウトの工夫などである程度の小型化を実現することができる。
日本国公開特許公報「特開2007−96123号公報(2007年4月12日公開)」
しかしながら、上記特許文献1に開示されているフェライトコアを用いた従来のトランスにおいては、さらなる小型化を実現するという技術的思想がなかったため、図16(a)に図示されているように、1次側端子113の各々は、ボビン105の中空の巻胴部106を2等分する1次側端子113から2次側端子114方向に引かれる直線に対して、線対称に形成されている。また、図16(b)に図示されているように、2次側端子114の各々も、ボビン105の中空の巻胴部106を2等分する1次側端子113から2次側端子114方向に引かれる直線に対して、線対称に形成されている。
このような構成であるため、1次側端子113を取り付けるための端子台111および2次側端子114を取り付けるための端子台112も、ボビン105の中空の巻胴部106を2等分する1次側端子113から2次側端子114方向に引かれる直線に対して、線対称に形成されることとなる。
以上のように、上記特許文献1に開示されているフェライトコアを用いた従来のトランスにおいては、端子台111および端子台112の形状の影響により、トランスのさらなる小型化やトランスを備えた電源装置のさらなる小型化を実現するのが困難である。
さらに、上記特許文献1に開示されているフェライトコアを用いた従来のトランスにおいては、フェライトコアに必然的にコア露出部が発生し、このコア露出部と1次側端子113または2次側端子114との絶縁距離を確保するため、端子台111または端子台112のサイズが大きくなってしまい、トランスそのものの小型化が困難である。
以下では、同様な問題点を有する従来から提案されているさらに他のトランスおよびトランスを備えたアダプタを例に挙げて説明する。
図17〜図23に記載されている従来のトランスおよび従来のトランスを備えたアダプタは、トランスおよびトランスを備えたアダプタを小型化するという技術的思想がなかったため、コア露出部の各々から端子部まで所定の絶縁距離(詳しくは後述する基板上における沿面距離)を確保するため、その基板部の形状が、汎用性の高い対称型のものである。
図17は、中空の巻胴部(中空の巻胴部には中空の巻胴を支持する基板も含まれるものとする)と端子部を形成するための基板部とが一体化されているボビン体と、PQタイプのコアと、を備えた従来のトランスの概略構成を示す図である。ここで、PQタイプとは、コアを製造する特定メーカの呼称である。前述のEタイプコアは、端板部102と外足部103の横幅は同じであるが、PQコアは端板部102がその中心から扇状に広がっており、Eタイプと比較して磁束を有効に活用することができる形状となっている。
図17(a)はトランス201を上から見た平面図を、図17(b)はトランス201の斜視図を、図17(c)はトランス201の側面図を、図17(d)は第2のコア206が上側となるようにしたトランス201を上から見た平面図を、それぞれ示している。
図17(a)に図示されているように、従来のトランス201には、ボビン体202が備えられている。ボビン体202は、中空の巻胴部202aと、端子部203を設けるための基板部202bと、が一体化されているものである。
なお、中空の巻胴部202aと基板部202bとは、絶縁性樹脂からなる。
中空の巻胴部202aには、例えば、銅線などからなる1次巻線と2次巻線としての巻線204が巻装され、この際、1次巻線と2次巻線とは絶縁部材により電気的に絶縁される。
そして、図17(b)および図17(c)に図示されているように、PQタイプのコアである第1のコア205および第2のコア206の各々における中央の突起部を、上下方向から巻胴部202aの中空部分に挿入するとともに、第1のコア205および第2のコア206の各々における端部の突起部同士を重ね合せて、固定することにより、ボビン体202と第1のコア205と第2のコア206とが組み合わせられたトランス201となる。
それから、第1のコア205および第2のコア206の各々には、中空の巻胴部202aと一体に形成された基板部202bを第1のコア205および第2のコア206からなるコア部から外側に延在させるための開口部205a・206aが設けられている。
なお、第1のコア205および第2のコア206は、フェライト材で形成されており、このようなフェライト材は、例えば、ニッケル、マンガン、亜鉛などと、酸化鉄を混合したものを焼成して得ることができる。フェライト材は半導体特性を示すため、フェライト材からなる第1のコア205および第2のコア206と、部品のボディやプリント基板のパターンや端子部203などの各々の導電体とは、所定の絶縁距離を確保する必要がある。
第1のコア205および第2のコア206の外側に絶縁テープを巻くなどの対策をすれば、上記所定の絶縁距離を縮められる。絶縁距離は、空間距離と沿面距離の各々に対して、安全規格で定められた距離を取る必要がある。テープを巻くなどの対策は、特に空間距離の対策に有効である。しかし、図17(b)に示すように、絶縁テープを巻くことがその形状的に困難な理由から、コア露出部が生じてしまう。この露出部は、基板部を伝って端子に至る沿面(絶縁体の表面に沿った面)の放電経路の元となる。
このコア露出部は、少なくとも、上述した中空の巻胴部202aと一体に形成された基板部202bを第1のコア205および第2のコア206からなるコア部から外側に延在させるための開口部205a・206aの両端であって、基板部202bと略同じ高さの位置に生じることとなる。
以上のように、中空の巻胴部と端子部を形成するための基板部とが一体化されているボビン体を備えたトランスにおける第1のコア205および第2のコア206は、中空の巻胴部202aと一体に形成された基板部202bを第1のコア205および第2のコア206からなるコア部から外側に延在させるための開口部を備える必要があり、その構造的に上記コア露出部が発生することとなる。
上記基板部の形状は、上記基板部の両端に位置するコア露出部の各々を結ぶ線の中心を通り、かつ、上記コア露出部の各々を結ぶ線とは直交する線に対して、線対称に形成されている。
具体的には、図17(d)に図示されているように、図中、丸の点線で示している箇所がコア露出部A〜コア露出部Dであり、中空の巻胴部202aと一体に形成された基板部202bは、図中の点線EFに対して、線対称に形成されている。
基板部202bがこのような形状であるため、図中の上の方のコア露出部Aから最も近い端子部203aまでの距離を、絶縁距離C(例えば7mm)となるようにすることができ、一方、図中の下の方のコア露出部Bから最も近い端子部203aまでの距離も、絶縁距離D(例えば7mm)となるようにすることができる。
従来においては、このように絶縁距離を確保するため、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する図中の点線EF対して線対称な形状の基板部202bを設けるとともに、基板部202bにおける第1のコア205および第2のコア206とは遠い方の端部に端子部203aを設けていた。すなわち、図17(d)中の点線ABから領域b方向に一定距離を離した位置に、全ての端子部203aを設けることで、トランス201は絶縁特性を確保していた。
なお、図中のトランス201においては、入力側(1次側)から入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部203aから取り出す場合を想定している。第1のコア205および第2のコア206からなるコア部が1次側電位であると仮定すると、安全規格上の必要性から端子部203aは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなるが、入力側(1次側)の端子部(未図示)は、コア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要は生じない。
一方、端子部203aを入力側(1次側)の端子部とした場合で、かつ、第1のコア205および第2のコア206からなるコア部が2次側電位である場合においては、端子部203aは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じるが、安全規格上の必要性から出力側(2次側)の端子部(未図示)は、コア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要は生じない。
なお、コア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要が生じた場合には、図中の点線ABから領域a方向に一定距離を離した位置に、端子部全てを設けることで、絶縁特性を確保できる。
以上のように、従来のトランス201においては、その絶縁特性を確保するため、ボビン体202に備えられた基板部202bのサイズが大きくなってしまい、トランスのさらなる小型化やトランスを備えた電源装置のさらなる小型化を実現するのが困難である。
図18は、中空の巻胴部(中空の巻胴部には中空の巻胴を支持する基板も含まれるものとする)と端子部を形成するための基板部とが一体化されているボビン体と、PQタイプのコアと、を備えた他の従来のトランスの概略構成を示す図である。
図18(a)はトランス301を上から見た平面図を、図18(b)はトランス301の斜視図を、図18(c)はトランス301の側面図を、図18(d)は第2のコア306が上側となるようにしたトランス301を上から見た平面図を、それぞれ示している。
なお、図18に示すトランス301と上述した図17に示すトランス201とは、ボビン体に備えられた基板部の形状が異なるのみであるため、ここでは、その基板部の形状についてのみ説明し、その他の部材についての説明は省略する。
図18(a)に図示されているように、ボビン体302は、中空の巻胴部302aと、端子部303aを設けるための基板部302bと、端子部303bを設けるための基板部302cと、が一体化されているものである。
図18(b)に図示されているように、トランス301においても、上述した理由でコア露出部が生じることとなる。
また、図18(c)に図示されているように、トランス301は、第1のコア305および第2のコア306からなるコア部における対向する両側から中空の巻胴部302aと一体に形成された基板部302bおよび基板部302cのそれぞれが延在されている。
なお、トランス301においては、図18(d)に図示されているように、入力側(1次側)の端子部303aから入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部303bから取り出す場合を想定している。第1のコア305および第2のコア306からなるコア部が1次側電位であるとすると、安全規格上の必要性から端子部303bは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなるが、入力側(1次側)の端子部303aは、コア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要は生じない。
一方、端子部303bを入力側(1次側)の端子部とした場合で、かつ、第1のコア305および第2のコア306からなるコア部が2次側電位である場合においては、端子部303bは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じるが、安全規格上の必要性から出力側(2次側)の端子部303aは、コア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要は生じない。
図18(d)に図示されているように、基板部302bの両端および基板部302cの両端には、図中、丸の点線で示しているコア露出部A、コア露出部B、コア露出部Cおよびコア露出部Dが存在し、中空の巻胴部302aと一体に形成された基板部302cは、図中の点線GHに対して、線対称に形成されている。また、中空の巻胴部302aと一体に形成された基板部302bも、図中の点線GHに対して、線対称に形成されている。
なお、端子部303bを設ける基板部302cは、図示されているように、端子部303aを設ける基板部302bより、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保するため、長く形成されている。
基板部302cがこのような形状であるため、図中の上の方のコア露出部Aから最も近い端子部303bまでの距離を、絶縁距離E(例えば7mm)となるようにすることができ、一方、図中の下の方のコア露出部Bから最も近い端子部303bまでの距離は、絶縁距離F(例えば7mm)となるようにすることができる。
以上のように、従来のトランス301においては、このように絶縁距離を確保するため、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する図中の点線GH対して線対称な形状の基板部302cを設けるとともに、基板部302cにおける第1のコア305および第2のコア306とは遠い方の端部に端子部303bを設けていた。
したがって、従来のトランス301においては、その絶縁特性を確保するため、ボビン体302に備えられた基板部302cのサイズが大きくなってしまい、トランスのさらなる小型化やトランスを備えた電源装置のさらなる小型化を実現するのが困難である。
図19は、中空の巻胴部(中空の巻胴部には中空の巻胴を支持する基板も含まれるものとする)と端子部を形成するための基板部とが一体化されているボビン体と、RMタイプのコアと、を備えた従来のトランスの概略構成を示す図である。ここで、RMタイプとは、コアを製造する特定メーカの呼称であり、PQタイプと同様、Eタイプと比較して磁束を有効に活用することができる形状となっている。
図19(a)はトランス401を上から見た平面図を、図19(b)はトランス401の斜視図を、図19(c)はトランス401の側面図を、図19(d)は第2のコア406が上側となるようにしたトランス401を上から見た平面図を、それぞれ示している。
なお、図19に示すトランス401と上述した図17に示すトランス201とは、コアのタイプがRMタイプのコアとPQタイプのコアとで異なるのみである。
RMタイプのコアとPQタイプのコアとは、図17および図19に図示されているように、コアそのものの形状が異なり、それに伴って、開口部の形状も異なる。
図19(a)および図19(b)に図示されているように、トランス401に備えられた第1のコア405および第2のコア406はRMタイプのコアであり、このようなRMタイプのコアにおいても、上述したようなPQタイプのコアと同様に、第1のコア405および第2のコア406は、中空の巻胴部402aと一体に形成された基板部402bを第1のコア405および第2のコア406からなるコア部から外側に延在させるための開口部405a・406aを備える必要があり、その構造的にコア露出部が発生することとなる。
また、図19(c)に図示されているように、トランス401は、第1のコア405および第2のコア406からなるコア部の一方側から中空の巻胴部402aと一体に形成された基板部402bが延在されている。
なお、図中のトランス401においては、入力側(1次側)の端子部(未図示)から入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部403から取り出す場合を想定している。第1のコア405および第2のコア406からなるコア部が1次側電位であるとすると、安全規格上の必要性から端子部403は、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなる。
そして、図19(d)に図示されているように、基板部402bの両端には、図中、丸の点線で示しているコア露出部Aおよびコア露出部Bが存在し、基板部402b形成されている側の反対側には、図中、丸の点線で示しているコア露出部Cおよびコア露出部Dが存在し、中空の巻胴部402aと一体に形成された基板部402bは、図中の点線KLに対して、線対称に形成されている。
基板部402bがこのような形状であるため、図中の上の方のコア露出部Aから最も近い端子部403までの距離を、絶縁距離I(例えば7mm)となるようにすることができ、一方、図中の下の方のコア露出部Bから最も近い端子部403までの距離は、絶縁距離J(例えば7mm)となるようにすることができる。
以上のように、従来のトランス401においては、このように絶縁距離を確保するため、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する図中の点線KL対して線対称な形状の基板部402bを設けるとともに、基板部402bにおける第1のコア405および第2のコア406とは遠い方の端部に端子部403を設けていた。
したがって、従来のトランス401においては、その絶縁特性を確保するため、ボビン体402に備えられた基板部402bのサイズが大きくなってしまい、トランスのさらなる小型化やトランスを備えた電源装置のさらなる小型化を実現するのが困難である。
図20は、中空の巻胴部(中空の巻胴部には中空の巻胴を支持する基板も含まれるものとする)と端子部を形成するための基板部とが一体化されているボビン体と、RMタイプのコアと、を備えた他の従来のトランスの概略構成を示す図である。
図20(a)はトランス501を上から見た平面図を、図20(b)はトランス501の斜視図を、図20(c)はトランス501の側面図を、図20(d)は第2のコア506が上側となるようにしたトランス501を上から見た平面図を、それぞれ示している。
なお、図20に示すトランス501と上述した図18に示すトランス301とは、コアのタイプがRMタイプのコアとPQタイプのコアとで異なるのみである。
図20(a)および図20(b)に図示されているように、トランス501に備えられた第1のコア505および第2のコア506はRMタイプのコアであり、このようなRMタイプのコアにおいても、上述したようなPQタイプのコアと同様に、第1のコア505および第2のコア506は、中空の巻胴部502aと一体に形成された基板部502bおよび基板部502cを第1のコア505および第2のコア506からなるコア部から外側に延在させるための開口部505a・506aを備える必要があり、その構造的にコア露出部が発生することとなる。
RMタイプのコアとPQタイプのコアとは、図18および図20に図示されているように、コアそのものの形状が異なり、それに伴って、開口部の形状も異なる。
また、図20(c)に図示されているように、トランス501は、第1のコア505および第2のコア506からなるコア部における対向する両側から中空の巻胴部502aと一体に形成された基板部502bおよび基板部502cのそれぞれが延在されている。
なお、図中のトランス501においては、入力側(1次側)の端子部503aから入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部503bから取り出す場合を想定している。第1のコア505および第2のコア506からなるコア部が1次側電位であるとすると、安全規格上の必要性から端子部503bは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなるが、端子部503aはコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要は生じない。
図20(d)に図示されているように、基板部502cの両端には、図中、丸の点線で示しているコア露出部Aおよびコア露出部Bが存在し、基板部502bの両端には、丸の点線で示しているコア露出部Cおよびコア露出部Dが存在し、中空の巻胴部502aと一体に形成された基板部502cは、図中の点線OPに対して、線対称に形成されている。また、中空の巻胴部502aと一体に形成された基板部502bも、図中の点線OPに対して、線対称に形成されている。
なお、端子部503bを設ける基板部502cは、図示されているように、端子部503aを設ける基板部502bより、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保するため、長く形成されている。
基板部502cがこのような形状であるため、図中の上の方のコア露出部Aから最も近い端子部503bまでの距離を、絶縁距離M(例えば7mm)となるようにすることができ、一方、図中の下の方のコア露出部Bから最も近い端子部503bまでの距離は、絶縁距離N(例えば7mm)となるようにすることができる。
以上のように、従来のトランス501においては、このように絶縁距離を確保するため、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する図中の点線OP対して線対称な形状の基板部502cを設けるとともに、基板部502cにおける第1のコア505および第2のコア506とは遠い方の端部に端子部503bを設けていた。
したがって、従来のトランス501においては、その絶縁特性を確保するため、ボビン体502に備えられた基板部502cのサイズが大きくなってしまい、トランスのさらなる小型化やトランスを備えた電源装置のさらなる小型化を実現するのが困難である。
図21は、図20に示す従来のトランス501(RMタイプのコアを有する)を備えたアダプタ601を示す図である。
図21(a)はアダプタ601の斜視図を、図21(b)はアダプタ601の入力部の形状を示す図を、図21(c)はアダプタ601の側面図を、図21(d)はアダプタ601の平面図を、それぞれ示している。
図21(a)に図示されているように、アダプタ601には基板部のサイズが大きく、小型化が困難であるトランス501が備えられているため、その体積が88.6ccと比較的大きくなってしまう。
なお、図21(c)および図21(d)に図示されているように、アダプタ601は、高さ28.4mm、横幅124.8mm、奥行25.0mmであるため、その体積が88.6ccである。
このように、その体積が比較的大きくなってしまう理由は、図21(c)の領域Qに図示されているように、トランス501の基板部が、例えば、アダプタ601に備えられたコンデンサなどの部材と干渉するためである。
図22は、図18に示す従来トランス301(PQタイプのコアを有する)を備えたアダプタ701を示す図である。
図22(a)はアダプタ701の斜視図を、図22(b)はアダプタ701の入力部の形状を示す図を、図22(c)はアダプタ701の平面図を、図22(d)はアダプタ701の側面図を、それぞれ示している。
図22(a)に図示されているように、アダプタ701には基板部のサイズが大きく、小型化が困難であるトランス301が備えられているため、その体積が89.7ccと比較的大きくなってしまう。
なお、図22(b)および図22(c)に図示されているように、アダプタ701は、高さ25.0mm、横幅78.0mm、奥行46.0mmであるため、その体積が89.7ccである。
そして、図22に図示されているアダプタ701は、図21に図示されている細長い形状のアダプタ601とは異なる形状を有するため、マッチ箱型アダプタとも呼ばれる。
図23は、図20に示す従来トランス501(RMタイプのコアを有する)を備えたアダプタ801を示す図である。
なお、アダプタ801はマッチ箱型アダプタである点において、図21に図示されている細長い形状のアダプタ601とは異なる。
図23(a)はアダプタ801の斜視図を、図23(b)はアダプタ801の入力部の形状を示す図を、図23(c)はアダプタ801の平面図を、図23(d)はアダプタ801の側面図を、それぞれ示している。
図23(a)に図示されているように、アダプタ801には基板部のサイズが大きく、小型化が困難であるトランス501が備えられているため、その体積が89.7ccと比較的大きくなってしまう。
なお、図23(b)および図23(c)に図示されているように、アダプタ801は、高さ25.0mm、横幅78.0mm、奥行46.0mmであるため、その体積が89.7ccである。
以上のように、図17から図20に図示した従来のトンラスにおいては、その絶縁特性を確保するため、基板部のサイズが大きくなってしまい、また基板部がコンデンサなどの周辺部品と干渉してしまうため、トランスのさらなる小型化やトランスを備えた電源装置(例えば、アダプタ)のさらなる小型化を実現するのが困難である。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が実現可能なトランスと、上記トランスを備えた電源装置を提供することにある。
本発明のトランスは、上記課題を解決するために、基板と上記基板上に備えられた中空の巻胴とが一体化されたボビン体と、上記基板を挟むように、上記巻胴の中空穴の両端からそれぞれ挿入された第1のコアおよび第2のコアと、を備えたトランスであって、上記第1のコアおよび上記第2のコアには、上記第1のコアと上記第2のコアとが重なって形成されるコア部の一方側の外側まで上記基板を延在するための第1の開口部が形成されており、上記基板における上記第1の開口部から延在される部分には、上記基板の端部と上記第1の開口部とが交差する第1の領域および第2の領域の何れか一方の領域により近い切欠き部が形成されていることを特徴としている。
上記構成によれば、上記基板における上記第1の開口部から延在される部分には、上記基板の端部と上記第1の開口部とが交差する第1の領域および第2の領域の何れか一方の領域により近い切欠き部が形成されている。
上記切欠き部が存在する分、トランスの小型化を実現することができる。
また、上記基板の切欠き部によって、空間で絶縁特性を確保できるので、基板でのみ絶縁特性を確保するより基板の長さを短くできるとともに、基板でのみ絶縁特性を確保するより基板の形状を自由に形成することができる。
したがって、上記構成によれば、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能なトランスを実現できる。
本発明の電源装置は、上記課題を解決するために、上記トランスを備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、上記トランスを備えているので、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能な電源装置を実現できる。
本発明のトランスと、このトランスを備えた電源装置とは、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が実現可能なトランスおよび電源装置を提供できる。
本発明の実施の形態1のトランスの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態2のトランスの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態3のトランスの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態4のトランスの概略構成を示す図である。 図4に図示したトランスを備えたアダプタの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態5のトランスの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態6のトランスの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態7のトランスを備えたアダプタの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態8のトランスを備えたアダプタの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態9のトランスを備えたアダプタの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態10のトランスを備えたアダプタの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態11のトランスを備えたアダプタの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態12のトランスを備えたアダプタの概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態13のトランスの概略構成を示す図である。 空間距離と沿面距離とを説明するための図である。 フェライトコアを用いた従来のトランスの概略構成を示す図である。 PQタイプのコアを備えた従来のトランスの概略構成を示す図である。 PQタイプのコアを備えた他の従来のトランスの概略構成を示す図である。 RMタイプのコアを備えた従来のトランスの概略構成を示す図である。 RMタイプのコアを備えた他の従来のトランスの概略構成を示す図である。 図20に図示したトランスを備えた従来のアダプタの概略構成を示す図である。 図18に図示したトランスを備えた従来のアダプタの概略構成を示す図である。 図20に図示したトランスを備えた従来のアダプタの概略構成を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などはあくまで一実施形態に過ぎず、これらによってこの発明の範囲が限定解釈されるべきではない。
また、安全距離には、空間距離と沿面距離の2種類があり、各々しかるべき距離を取る必要がある。ここでは一例として、空間距離4mm、沿面距離7mmとする。
本発明の実施の形態を図1〜図15に基づいて説明すれば以下のとおりである。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
なお、図1に示すトランス1と上述した図18に示すトランス301とは、ボビン体に備えられた基板部の形状が異なるのみである。
図1は、中空の巻胴部2a(中空の巻胴部2aには中空の巻胴を支持する基板も含まれるものとする)と端子部3aを形成するための基板部2bと端子部3bを形成するための基板部2cとが一体化されているボビン体2と、PQタイプのコア(第1のコア5・第2のコア6)と、を備えたトランス1の概略構成を示す図である。
図1(a)はトランス1を上から見た平面図を、図1(b)はトランス1の斜視図を、図1(c)はトランス1の側面図を、図1(d)は第2のコア6が上側となるようにしたトランス1を上から見た平面図を、それぞれ示している。
(ボビン体)
図1(a)に図示されているように、ボビン体2は、中空の巻胴部2aと、端子部3aを設けるための基板部2bと、端子部3bを設けるための基板部2cと、が一体化されているものである。なお、一体化されているとは、中空の巻胴部2aと基板部2bと基板部2cとが、別の材質からなり、例えば、嵌合や貼り合わせなどによって固定されて一体化されている場合と、中空の巻胴部2aと基板部2bと基板部2cとが、同じ材質からなり、一回の工程で成型されている場合との両方を含む。
また、中空の巻胴部2aには、中空の巻胴と中空の巻胴の支持基板とが含まれ、中空の巻胴とその支持基板とは、別の材質からなり、例えば、嵌合や貼り合わせなどによって固定されて一体化されていても、同じ材質からなり、一回の工程で成型されていてもよい。
なお、本実施の形態においては、中空の巻胴部2aと基板部2bと基板部2cとは、絶縁性樹脂からなる。
そして、中空の巻胴部2aには、例えば、銅線などからなる1次巻線と2次巻線としての巻線4が巻装され、この際、1次巻線と2次巻線とは絶縁部材により電気的に絶縁される。なお、巻線の代わりに平面コイルなどを用いてもよい。
(第1のコアおよび第2のコア)
図1(b)および図1(c)に図示されているように、第1のコア5および第2のコア6はPQタイプのコアであり、第1のコア5および第2のコア6の各々における中央の突起部を、上下方向から巻胴部2aの中空部分に挿入するとともに、第1のコア5および第2のコア6の各々における端部の突起部同士を重ね合せて、固定することにより、ボビン体2と第1のコア5と第2のコア6とが組み合わせられたトランス1となる。
そして、第1のコア5および第2のコア6の各々には、中空の巻胴部2aと一体に形成された基板部2bおよび基板部2cを、第1のコア5および第2のコア6からなるコア部から外側に延在させるための開口部5a・6aが設けられている。
なお、第1のコア5および第2のコア6は、フェライト材で形成されており、このようなフェライト材は、例えば、ニッケル、マンガン、亜鉛などと、酸化鉄を混合したものを焼成して得ることができる。フェライト材は半導体特性を示すため、フェライト材からなる第1のコア5および第2のコア6と、部品のボディやプリント基板のパターンや端子部3a・3bなどの各々の導電体とは、所定の絶縁距離を確保する必要がある。
なお、本実施の形態においては、第1のコア5および第2のコア6の各々における中央の突起部を、上下方向から巻胴部2aの中空部分に挿入する縦型トランスを例に挙げて説明するが、第1のコアおよび第2のコアの各々における中央の突起部を、左右方向に延びる巻胴部の中空部分に挿入する横型トランスであってもよい。
(コア露出部)
第1のコア5および第2のコア6の外側に絶縁テープを巻くなどの対策をすれば、上記所定の絶縁距離を確保できる。しかし、図1(b)に示すように、絶縁テープを巻くことがその形状的に困難な部分があり、その部分にコア露出部が生じてしまう。絶縁距離は、空間距離と沿面距離の各々に対して、安全規格で定められた距離を取る必要がある。テープを巻くなどの対策は、特に空間距離の対策に有効である。しかし、図1(b)に示すように、絶縁テープを巻くことがその形状的に困難な理由から、コア露出部が生じてしまう。この露出部は、基板部を伝って端子に至る沿面(絶縁体の表面に沿った面)の放電経路の元となる。
このコア露出部は、上述した中空の巻胴部2aと一体に形成された基板部2bおよび基板部2cを第1のコア5および第2のコア6からなるコア部から外側に延在させるための開口部5a・6aの両端であって、基板部2bおよび基板部2cと略同じ高さの位置に生じることとなる。
以上のように、中空の巻胴部2aと基板部2bと基板部2cとが一体化されているボビン体2を備えたトランス1における第1のコア5および第2のコア6は、中空の巻胴部2aと一体に形成された基板部2bおよび基板部2cを第1のコア5および第2のコア6からなるコア部から外側に延在させるための開口部5a・6aを備える必要があり、その構造的に上記コア露出部が発生することとなる。
そして、図1(c)に図示されているように、トランス1においては、第1のコア5および第2のコア6からなるコア部における対向する両側から中空の巻胴部2aと一体に形成された基板部2bおよび基板部2cのそれぞれが延在されている。
(絶縁距離)
絶縁距離とは、2つの導電体間において電気的絶縁を達成するための距離であり、空間距離(Clearance)と沿面距離(Creepage Distance)とが含まれる。そして、2つの導電体間において電気的絶縁を達成するためには、空間距離と沿面距離との両方を確保する必要がある。空間距離は、文字通り絶縁された 導体間の直線距離である。また沿面距離は、絶縁物に沿った距離である。
図15は、空間距離と沿面距離とを説明するための図である。
図15(a)は、2つの導電体間における絶縁物の表面に幅1mm未満の凹部が存在する場合の空間距離と沿面距離とを示しており、この場合においては、空間距離と沿面距離とは同じである。つまり、2つの導電体間に電圧を印加して空気中を放電する場合に、1mm以下のスリット、凹部はないものとして放電する。
図15(b)は、2つの導電体間における絶縁物の表面に幅1mm以上の凹部が存在する場合の空間距離と沿面距離とを示しており、この場合においては、空間距離が沿面距離より短くなる。つまり、1mm以上の空間をまたぐ放電経路は形成されず、放電は絶縁物に沿って発生する。つまり、限られた空間において沿面距離を稼ぐ場合は、1mm以上のスリット、または空隙を入れると効果がある。
図15(c)は、2つの導電体間における絶縁物の表面に、その深さ方向に行く程狭くなる幅1mm以上の凹部が存在する場合の空間距離と沿面距離とを示しており、この場合においても、空間距離が沿面距離より短くなる。
図15(d)は、2つの導電体間における絶縁物の表面に、突起部が存在する場合の空間距離と沿面距離とを示しており、この場合においても、空間距離が沿面距離より短くなる。
入出力電圧によっても変わるが、トランスにおけるコア露出部から最も近い端子部までの基板上表面に沿った距離(沿面距離)は、例えば7mm程度確保すれば、安全規格を満たす。空間距離、安全距離は、それぞれ安全規格で決められた距離を守る必要があるが、トランスでは、一般的に絶縁すべきコアと端子の間での、絶縁物であるボビンの表面に沿って放電経路が形成されるため、沿面距離の確保が困難となり、その設計が重要である。導体部分にテープを巻いたり、絶縁カバーで覆ったりすると、空間距離は比較的容易に確保することが可能であるが、絶縁物に沿って定義される沿面距離はテープを貼るだけでは対処できない場合が多く、沿面距離の確保がトランス小型化のポイントとなる。
なお、本明細書においては、コア露出部から端子部までの絶縁距離を模式的に矢印で図示している。本来は、ボビン表面に沿う経路となる。また、必要な機器に必要な空間距離や絶縁距離は、適合する安全規格によって変化する。また、上述の1mmのスリットの例は、汚損度によっても変化する。本願での記載は一例であり、限定するものではない。
(基板部の形状)
従来においては、これらのコア露出部の各々から端子部まで所定の絶縁距離を確保できるように、その基板部の形状が、上記基板部の両端に位置するコア露出部の各々を結ぶ線の中心を通り、かつ、上記コア露出部の各々を結ぶ線とは直交する線に対して、線対称に形成されていた。
一方、本実施の形態においては、図1(d)に図示されているように、図中、丸の点線で示している4箇所(コア露出部A〜D))がコア露出部であり、中空の巻胴部2aと一体に形成された基板部2bは、図中の点線abに対して、線対称に形成されている。そして、基板部2bに形成された端子部3aの各々は、以下に示す理由からコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要がない。
トランス1においては、入力側(1次側)の端子部3bから入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部3aから取り出す場合を想定している。第1のコア5および第2のコア6からなるコア部が2次側電位であるとすると、安全規格上の必要性から端子部3bは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなるが、端子部3aはコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要は生じないのである。
したがって、基板部2bの端子部3aはコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要がなく、基板部2bの長さが短くてもよいので、従来と同様の基板の形状を用いることができる。
一方、本実施の形態においては、基板部2cの形状は、従来の基板の形状とは異なり、図1(d)に図示されているように、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する図中の点線abに対して線対称な形状に形成されていない。
すなわち、基板部2cにおいては、コア露出部A(第1の領域)またはコア露出部B(第2の領域)の何れか一方の領域により近い部分が切欠かれている。なお、本実施の形態は、コア露出部Bにより近い部分が切欠かれている場合である。
そして、基板部2cに設けられた端子部3bの各々は、コア露出部Bからの沿面距離がコア露出部Aからの沿面距離より必ず遠くなるように、基板部2cが切欠かれているので、端子部3bはコア露出部Aからの絶縁距離(基板上における沿面距離)のみを確保すればよく、コア露出部Bからの沿面距離は考慮する必要がない。また、露出部Bから端子部3bまで直線距離を結んだ距離が、必要な空間距離(例えば4mm)を満たしているので、空間距離も問題ない。
図示されているように、基板部2cは、コア露出部A付近では延在されているが、コア露出部B付近では切欠かれている。したがって、コア露出部Aから最も近い端子部3bまでの距離を、基板部2c上の距離として、所定値以上離す必要が生じる。一方、コア露出部B付近では基板部2cの切欠き部により、空間で絶縁特性を確保できる分、コア露出部Bから最も近い端子部3bまでの距離を例えば4mmまで短くできる。
入出力電圧によっても変わるが、例えば、コア露出部Aから最も近い端子部3bまでの基板上の距離(基板上における沿面距離)を例えば7mm程度確保し、コア露出部Bから最も近い端子部3bまでの空間上直線距離を例えば4mm程度確保することにより、安全規格を満たすことができる。コア露出部Bから端子部3bまでの沿面距離は、コア露出部Aの沿面距離よりも必ず遠くなるため、設計上配慮する必要がない。
すなわち、基板部2cにおいては、コア露出部Bから最も近い端子部3bまでの沿面距離を無視して空間距離を短く確保してもよいので、省スペース化が図れる。
なお、本実施の形態においては、図1(d)に図示されているように、基板部2bは、コア露出部Cとコア露出部Dとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Cとコア露出部Dとを結ぶ線と直交する図中の点線abに対して線対称な形状に形成されているが、これに限定されることはなく、必要に応じて、図中の点線abに対して非対称的に形成してもよい。
以上のように、本実施の形態のトランス1に備えられた基板部2cは、コア露出部Aとの絶縁距離のみを考慮すればよく、コア露出部Bとの沿面距離は考慮する必要がなく、空間距離を4mmとればよい。またコア露出部Bと端子部3bを直線で結んだ線が通過する空間に絶縁物の遮蔽を配置すれば、コア露出部Bと端子部3bの距離はさらに近づけることが可能となる図1(d)に図示されているように、基板部2cの先端部分をコア露出部Bに近づけた形の形状とすることも可能であり、基板部2cの図中左右方向の長さを短くできる。
したがって、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能なトランス1を実現できる。
なお、本実施の形態で用いている基板部2cの形状は一例であり、絶縁性を確保できるとともに、さらなる小型化が実現できるのであれば、その形状は特に限定されない。
また、上記基板部の厚さは、得られる絶縁特性と基板部の厚さ増加に伴う体積増加とを考慮し、適宜決めればよい。
〔実施の形態2〕
次に、図2に基づいて、本実施の形態2について説明する。本実施の形態において説明するトランス11は、ボビン体12に備えられた基板部12bの形状が実施の形態1で説明したトランス1に備えられたボビン体の基板部の形状とは異なる。
図2は、中空の巻胴部12a(中空の巻胴部12aには中空の巻胴を支持する基板も含まれるものとする)と端子部13aを形成するための基板部12bとが一体化されているボビン体12と、PQタイプのコア(第1のコア15・第2のコア16)と、を備えたトランス11の概略構成を示す図である。
図2(a)はトランス11を上から見た平面図を、図2(b)はトランス11の斜視図を、図2(c)はトランス11の側面図を、図2(d)は第2のコア16が上側となるようにしたトランス11を上から見た平面図を、それぞれ示している。
図2(a)に図示されているように、ボビン体12は、中空の巻胴部12aと、端子部13aを設けるための基板部12bとが一体化されているものである。
図2(b)に図示されているように、トランス11においても、上述した理由でコア露出部が生じることとなる。
また、図2(c)に図示されているように、トランス11は、第1のコア15および第2のコア16からなるコア部における一方側から中空の巻胴部12aと一体に形成された基板部12bが延在されている。
そして、トランス11においては、図2(d)に図示されているように、入力側(1次側)の端子部(未図示)から入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部13aから取り出す場合を想定している。第1のコア15および第2のコア16からなるコア部が1次側電位であるとすると、安全規格上の必要性から端子部13aは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなる。
本実施の形態においては、基板部12bの形状は、従来の構成とは異なり、図2(d)に図示されているように、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する図中の点線cdに対して線対称な形状に形成されていない。
すなわち、基板部12bにおいては、コア露出部A(第1の領域)またはコア露出部B(第2の領域)の何れか一方の領域により近い部分が切欠かれている。なお、本実施の形態は、コア露出部Aにより近い部分が切欠かれている場合である。
そして、基板部12bに設けられた端子部13aの各々は、コア露出部Aからの沿面距離がコア露出部Bからの沿面距離より必ず遠くなるように、基板部12bが切欠かれているので、コア露出部Bからの絶縁距離(基板表面に沿った沿面距離)のみを確保すればよく、コア露出部Aからの空間距離の4mmを確保すればよい。
図示されているように、基板部12bは、コア露出部B付近では延在されているが、コア露出部A付近では切欠かれている。したがって、コア露出部Bから最も近い端子部13aまでの距離を、基板部12b上の距離として、所定値以上離す必要が生じる。一方、コア露出部A付近では基板部12bの切欠き部により、空間で絶縁特性を確保できるので、コア露出部Aからの空間距離の4mmを確保すればよい。
なお、基板部12bは、コア露出部B付近にのみ存在し、コア露出部A付近には存在しないので、コア露出部A付近の空間を効率よく利用することができる。
以上のように、基板部12bにおいては、図中上下方向の幅を短くできるので、省スペース化が図れる。
したがって、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能なトランス11を実現できる。
なお、本実施の形態で用いている基板部12bの形状は一例であり、絶縁性を確保できるとともに、さらなる小型化が実現できるのであれば、その形状は特に限定されない。
〔実施の形態3〕
次に、図3に基づいて、本実施の形態3について説明する。本実施の形態において説明するトランス21は、ボビン体22に備えられた基板部22bおよび基板部22cの形状が実施の形態1および2で説明したトランス1またはトランス11に備えられたボビン体の基板部の形状とは異なる。
図3は、中空の巻胴部22a(中空の巻胴部22aには中空の巻胴を支持する基板も含まれるものとする)と端子部23aを形成するための基板部22bと端子部23bを形成するための基板部22cとが一体化されているボビン体22と、PQタイプのコア(第1のコア25・第2のコア26)と、を備えたトランス21の概略構成を示す図である。
図3(a)はトランス21を上から見た平面図を、図3(b)はトランス21の斜視図を、図3(c)はトランス21の側面図を、図3(d)は第2のコア26が上側となるようにしたトランス21を上から見た平面図を、それぞれ示している。
図3(a)に図示されているように、ボビン体22は、中空の巻胴部22aと、端子部23aを設けるための基板部22bと、端子部23bを設けるための基板部22cとが一体化されているものである。
図3(b)に図示されているように、トランス21においても、上述した理由でコア露出部が生じることとなる。
また、図3(c)に図示されているように、トランス21は、第1のコア25および第2のコア26からなるコア部における対向する両側から中空の巻胴部22aと一体に形成された基板部22bおよび基板部22cのそれぞれが延在されている。
そして、トランス21においては、図3(d)に図示されているように、入力側(1次側)の端子部23bから入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部23aから取り出す場合を想定している。第1のコア25および第2のコア26からなるコア部が1次側電位であるとすると、安全規格上の必要性から端子部23aは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなるが、端子部23bはコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要は生じない。
本実施の形態においては、基板部22bの形状は、従来の構成とは異なり、図3(d)に図示されているように、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する図中の点線efに対して線対称な形状に形成されていない。
すなわち、基板部22bにおいては、コア露出部A(第1の領域)またはコア露出部B(第2の領域)の何れか一方の領域により近い部分が切欠かれている。なお、本実施の形態は、コア露出部Aにより近い部分が切欠かれている場合である。
そして、基板部22bに設けられた端子部23aの各々は、コア露出部Aからの沿面距離がコア露出部Bからの沿面距離より必ず遠くなるように、基板部22bが切欠かれているので、コア露出部Bからの絶縁距離(基板上における沿面距離)のみを確保すればよく、コア露出部Aからの絶縁距離(空間距離)は短く確保してもよい(コア露出部Aからの絶縁距離は考慮する必要がない)。
図示されているように、基板部22bは、コア露出部B付近では延在されているが、コア露出部A付近では切欠かれている。したがって、コア露出部Bから最も近い端子部23aまでの距離を、基板部22b上の距離として、所定値以上離す必要が生じる。一方、コア露出部A付近では基板部22bの切欠き部により、空間で絶縁特性を確保できるので、コア露出部Aからの絶縁距離は空間距離4mmだけ確保すればよい。
なお、基板部22bは、コア露出部B付近にのみ存在し、コア露出部A付近には存在しない形状であるため、コア露出部A付近の空間を効率よく利用することができる。
以上のように、基板部22bにおいては、図中上下方向の幅を短くできるので、省スペース化が図れる。
したがって、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能なトランス21を実現できる。
さらに、本実施の形態においては、さらなる小型化を実現するため、基板部22cの形状も、従来の構成とは異なり、図3(d)に図示されているように、コア露出部C(第3の領域)とコア露出部D(第4の領域)とを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Cとコア露出部Dとを結ぶ線と直交する図中の点線efに対して線対称な形状に形成されていない。
具体的には、図3(d)に図示されているように、基板部22cにおいては、図中、一番下の端子部23bを形成する領域を図中下方向に曲げることにより、例えば、コンデンサなどの他の部材との干渉を抑制することができる。
なお、本実施の形態における基板部22cの形状は一例であり、他の部材との干渉を抑制できるのであれば、その形状は特に限定されない。
したがって、絶縁性を確保するとともに、さらに小型化が可能なトランス21を実現できる。
〔実施の形態4〕
次に、図4および図5に基づいて、本実施の形態4について説明する。本実施の形態において説明するトランス31は、ボビン体32に備えられた基板部32bおよび基板部32cの形状は実施の形態1で説明したトランス1に備えられたボビン体の基板部の形状と同じであるが、コアのタイプがRMタイプのコアである点において、PQタイプのコアを用いている実施の形態1で説明したトランス1とは異なる。
図4は、中空の巻胴部32a(中空の巻胴部32aには中空の巻胴を支持する基板も含まれるものとする)と端子部33aを形成するための基板部32bと端子部33bを形成するための基板部32cとが一体化されているボビン体32と、RMタイプのコア(第1のコア35・第2のコア36)と、を備えたトランス31の概略構成を示す図である。
図4(a)はトランス31を上から見た平面図を、図4(b)はトランス31の斜視図を、図4(c)はトランス31の側面図を、図4(d)は第2のコア36が上側となるようにしたトランス31を上から見た平面図を、それぞれ示している。
図4に示すトランス31と、実施の形態1において、図1を用いて説明したトランス1とは、コアのタイプがRMタイプのコアとPQタイプのコアとで異なるのみである。
RMタイプのコアとPQタイプのコアとは、図示されているように、コアそのものの形状が異なり、それに伴って、開口部35a・36aの形状も異なる。
図4(a)に図示されているように、ボビン体32は、中空の巻胴部32aと、端子部33aを設けるための基板部32bと、端子部33bを設けるための基板部32cと、が一体化されているものである。
図4(b)に図示されているように、RMタイプのコアであるため開口部35a・36aの形状は異なるが、トランス31においても、上述した理由でコア露出部が生じることとなる。
また、図4(c)に図示されているように、トランス31は、第1のコア35および第2のコア36からなるコア部における対向する両側から中空の巻胴部32aと一体に形成された基板部32bおよび基板部32cのそれぞれが延在されている。
図4(d)に図示されているように、図中、丸の点線で示している4箇所(コア露出部A〜D)がコア露出部であり、中空の巻胴部32aと一体に形成された基板部32bは、図中の点線ghに対して、線対称に形成されている。そして、基板部32bに形成された端子部33aの各々は、以下の理由からコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要がない。
トランス31においては、入力側(1次側)の端子部33bから入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部33aから取り出す場合を想定している。第1のコア35および第2のコア36からなるコア部が2次側電位であると仮定すると、安全規格上の必要性から端子部33bは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなるが、端子部33aはコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要は生じない。
本実施の形態においては、基板部32cの形状は、従来の構成とは異なり、図4(d)に図示されているように、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する図中の点線ghに対して線対称な形状に形成されていない。
すなわち、基板部32cにおいては、コア露出部A(第1の領域)またはコア露出部B(第2の領域)の何れか一方の領域により近い部分が切欠かれている。なお、本実施の形態は、コア露出部Bにより近い部分が切欠かれている場合である。
そして、基板部32cに設けられた端子部33bの各々は、コア露出部Bからの沿面距離がコア露出部Aからの沿面距離より必ず遠くなるように、基板部32cが切欠かれているので、コア露出部Aからの絶縁距離(基板表面に沿った沿面距離)のみを確保すればよく、コア露出部Bからの空間距離を4mm取ればよい。
図示されているように、基板部32cは、コア露出部A付近では延在されているが、コア露出部B付近では切欠かれている。したがって、コア露出部Aから最も近い端子部33bまでの距離を、基板部32c上の距離として、所定値以上離す必要が生じる。一方、コア露出部B付近では基板部32cの切欠き部により、空間で絶縁特性を確保できる分、コア露出部Bから最も近い端子部33bまでの距離を4mmまで短くできる。
入出力電圧によっても変わるが、例えば、コア露出部Aから最も近い端子部33bまでの基板上の距離(基板上における沿面距離)を例えば7mm程度確保し、コア露出部Bから最も近い端子部33bまでの空間上の距離を例えば4mm程度確保することにより、安全規格を満たすことができる。コア露出部Bから最も近い端子部33bを直線で結んだ線が通過する空間に、絶縁物の遮蔽物を配置するなどすれば、空間距離はさらに縮めることが可能となる。
すなわち、基板部32cにおいては、コア露出部Bから最も近い端子部33bまでの空間距離を短く確保してもよいので、省スペース化が図れる。
以上のように、本実施の形態のトランス31に備えられた基板部32cは、コア露出部Aとの絶縁距離のみを考慮すればよく、コア露出部Bとの沿面距離は考慮しなくでもよいので、図4(d)に図示されているように、基板部32cの先端部分をコア露出部Bに近づけた形の形状とすることもでき、基板部32cの図中左右方向の長さを短くできる。
したがって、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能なトランス31を実現できる。
図5は、図4に示すトランス31を備えたアダプタ41を示す図である。
図5(a)はアダプタ41の斜視図を、図5(b)はアダプタ41の入力部の形状を示す図を、図5(c)はアダプタ41の側面図を、図5(d)はアダプタ41の平面図を、それぞれ示している。
図5(a)に図示されているように、アダプタ41には上述したトランス31が備えられているため、その体積を、従来より10cc程度小さい78.8ccとすることができる。
なお、図5(c)および図5(d)に図示されているように、アダプタ41は、高さ(縦のサイズ)26.0mm、横幅(横のサイズ)121.3mm、奥行(縦のサイズ)25.0mmであるため、その体積が78.8ccである。
アダプタ41における上記縦のサイズと上記横のサイズとのアスペクト比は1:3以上であることが好ましい。そして、このような細長い形状のアダプタ41には、RMタイプのコアが備えられることが好ましい。RMタイプのコアは、例えば、第1の開口部が形成された側面と上記第1の開口部が形成された側面と対向する側面以外に6つの側面を有することができる。
図5(c)に図示されているように、基板部32cは、アダプタ41の筐体の一面、本実施の形態においては、アダプタ41の筐体の図中上面に沿った形状で形成されているので、例えば、コンデンサなどの他の部材との干渉を抑制することができる。このような基板部32cの形状により、アダプタ41における高さおよび横幅を縮めることができ、アダプタ41の体積を、従来より10cc程度小さくすることができる。
以上のように、本実施の形態のトランスを用いることにより、トランスを備えた電源装置、例えば、ACアダプタなどのさらなる小型化を実現できる。
〔実施の形態5〕
次に、図6に基づいて、本実施の形態5について説明する。本実施の形態において説明するトランス51は、ボビン体52に備えられた基板部52bの形状は実施の形態2で説明したトランス11に備えられたボビン体の基板部の形状と同じであるが、コアのタイプがRMタイプのコアである点において、PQタイプのコアを用いている実施の形態2で説明したトランス11とは異なる。
図6は、中空の巻胴部52a(中空の巻胴部52aには中空の巻胴を支持する基板も含まれるものとする)と端子部53aを形成するための基板部52bとが一体化されているボビン体52と、RMタイプのコア(第1のコア55・第2のコア56)と、を備えたトランス51の概略構成を示す図である。
図6(a)はトランス51を上から見た平面図を、図6(b)はトランス51の斜視図を、図6(c)はトランス51の側面図を、図6(d)は第2のコア56が上側となるようにしたトランス51を上から見た平面図を、それぞれ示している。
図6(a)に図示されているように、ボビン体52は、中空の巻胴部52aと、端子部53aを設けるための基板部52bとが一体化されているものである。
図6(b)に図示されているように、トランス51においても、上述した理由でコア露出部が生じることとなる。
また、図6(c)に図示されているように、トランス51は、第1のコア55および第2のコア56からなるコア部における一方側から中空の巻胴部52aと一体に形成された基板部52bが延在されている。
そして、トランス51においては、図6(d)に図示されているように、入力側(1次側)の端子部(未図示)から入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部53aから取り出す場合を想定している。第1のコア55および第2のコア56からなるコア部が1次側電位であるとすると、安全規格上の必要性から端子部53aは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなる。
本実施の形態においては、基板部52bの形状は、従来の構成とは異なり、図6(d)に図示されているように、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する図中の点線ijに対して線対称な形状に形成されていない。
すなわち、基板部52bにおいては、コア露出部A(第1の領域)またはコア露出部B(第2の領域)の何れか一方の領域により近い部分が切欠かれている。なお、本実施の形態は、コア露出部Aにより近い部分が切欠かれている場合である。
そして、基板部52bに設けられた端子部53aの各々は、コア露出部Aからの沿面距離がコア露出部Bからの沿面距離より必ず遠くなるように、基板部52bが切欠かれているので、コア露出部Bからの絶縁距離(基板表面に沿った沿面距離)のみを確保すればよく、コア露出部Aから必要な空間距離を確保すればよい。
図示されているように、基板部52bは、コア露出部B付近では延在されているが、コア露出部A付近では切欠かれている。したがって、コア露出部Bから最も近い端子部53aまでの距離を、基板部52b上の距離として、所定値以上離す必要が生じる。一方、コア露出部A付近では基板部52bの切欠き部により、空間で絶縁特性を確保できるので、コア露出部Aからの安全距離は沿面距離を考慮する必要がある従来例と比較して短くすることができる。
なお、基板部52bは、コア露出部B付近にのみ存在し、コア露出部A付近には存在しないので、コア露出部A付近の空間を効率よく利用することができる。
以上のように、基板部52bにおいては、図中上下方向の幅を短くできるので、省スペース化が図れる。
したがって、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能なトランス51を実現できる。
〔実施の形態6〕
次に、図7に基づいて、本実施の形態6について説明する。本実施の形態において説明するトランス61は、ボビン体62に備えられた基板部62bおよび基板部62cの形状が実施の形態3で説明したトランス21に備えられたボビン体の基板部の形状と同じであるが、コアのタイプがRMタイプのコアである点において、PQタイプのコアを用いている実施の形態3で説明したトランス21とは異なる。
図7は、中空の巻胴部62a(中空の巻胴部62aには中空の巻胴を支持する基板も含まれるものとする)と端子部63aを形成するための基板部62bと端子部63bを形成するための基板部62cとが一体化されているボビン体62と、RMタイプのコア(第1のコア65・第2のコア66)と、を備えたトランス61の概略構成を示す図である。
図7(a)はトランス61を上から見た平面図を、図7(b)はトランス61の斜視図を、図7(c)はトランス61の側面図を、図7(d)は第2のコア66が上側となるようにしたトランス61を上から見た平面図を、それぞれ示している。
図7(a)に図示されているように、ボビン体62は、中空の巻胴部62aと、端子部63aを設けるための基板部62bと、端子部63bを設けるための基板部62cとが一体化されているものである。
図7(b)に図示されているように、トランス61においても、上述した理由でコア露出部が生じることとなる。
また、図7(c)に図示されているように、トランス61は、第1のコア65および第2のコア66からなるコア部における対向する両側から中空の巻胴部62aと一体に形成された基板部62bおよび基板部62cのそれぞれが延在されている。
そして、トランス61においては、図7(d)に図示されているように、入力側(1次側)の端子部63bから入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部63aから取り出す場合を想定している。第1のコア65および第2のコア66からなるコア部が1次側電位であるとすると、安全規格上の必要性から端子部63aは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなるが、端子部63bはコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要は生じない。
本実施の形態においては、基板部62bの形状は、従来の構成とは異なり、図7(d)に図示されているように、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する図中の点線klに対して線対称な形状に形成されていない。
すなわち、基板部62bにおいては、コア露出部A(第1の領域)またはコア露出部B(第2の領域)の何れか一方の領域により近い部分が切欠かれている。なお、本実施の形態は、コア露出部Aにより近い部分が切欠かれている場合である。
そして、基板部62bに設けられた端子部63aの各々は、コア露出部Aからの沿面距離がコア露出部Bからの沿面距離より必ず遠くなるように、基板部62bが切欠かれているので、コア露出部Bからの絶縁距離(基板表面に沿った沿面距離)のみを確保すればよく、コア露出部Aからの空間距離4mmを確保すればよい。
図示されているように、基板部62bは、コア露出部B付近では延在されているが、コア露出部A付近では切欠かれている。したがって、コア露出部Bから最も近い端子部63aまでの距離を、基板部62b上の距離として、所定値以上(7mm)離す必要が生じる。一方、コア露出部A付近では基板部62bの切欠き部により、空間で絶縁特性を確保できるので、コア露出部Aからの絶縁距離は短く(4mm)確保してもよい。
なお、基板部62bは、コア露出部B付近にのみ存在し、コア露出部A付近には存在しない形状であるため、コア露出部A付近の空間を効率よく利用することができる。
以上のように、基板部62bにおいては、図中上下方向の幅を短くできるので、省スペース化が図れる。
したがって、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能なトランス21を実現できる。
さらに、本実施の形態においては、さらなる小型化を実現するため、基板部62cの形状も、従来の構成とは異なり、図7(d)に図示されているように、コア露出部Cとコア露出部Dとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部C(第3の領域)とコア露出部D(第4の領域)とを結ぶ線と直交する図中の点線klに対して線対称な形状に形成されていない。
具体的には、図7(d)に図示されているように、基板部62cにおいては、図中、一番下の端子部63bを形成する領域を図中下方向に曲げることにより、例えば、コンデンサなどの他の部材との干渉を抑制することができる。
なお、本実施の形態における基板部62cの形状は一例であり、他の部材との干渉を抑制できるのであれば、その形状は特に限定されない。端子部63aは1本のみが図示されているが、複数存在してもよい。
したがって、絶縁性を確保するとともに、さらに小型化が可能なトランス61を実現できる。
〔実施の形態7〕
次に、図8に基づいて、本実施の形態7について説明する。本実施の形態において説明するアダプタ72には、PQタイプのコア部を有するトランス71が備えられており、トランス71は、コア部から外側に延在された基板部の形状以外は、実施の形態3で説明したトランス21と同じである。
図8は、PQタイプのコア部を有するトランス71が備えられているアダプタ72の概略構成を示す図である。
図示されているように、アダプタ72は全体のサイズがおよそ図10と同じ、マッチ箱型アダプタである。
トランス71においては、図示されているように、入力側(1次側)の端子部71cから入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部71dから取り出す場合を想定している。コア部が2次側電位であるとすると、安全規格上の必要性から端子部71cは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなるが、端子部71dはコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要は生じない。
したがって、基板部71bの端子部71dはコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要がなく、基板部71bの長さは短くてもよいので、従来と同様の基板の形状を用いることができる。
一方、トランス71におけるコア部から外側に延在された基板部71a(図中左側の基板)は、従来の基板の形状とは異なり、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する線に対して線対称な形状に形成されていない。
すなわち、基板部71aにおいては、コア露出部A(第1の領域)またはコア露出部B(第2の領域)の何れか一方の領域により近い部分が切欠かれている。なお、本実施の形態は、コア露出部Bにより近い部分が切欠かれている場合である。
そして、基板部71aに設けられた端子部71cの各々は、コア露出部Bからの沿面距離がコア露出部Aからの沿面距離より必ず遠くなるように、基板部71aが切欠かれているので、端子部71cはコア露出部Aからの絶縁距離(基板上における沿面距離)のみを確保すればよく、コア露出部Bからの空間距離4mmのみを確保すればよい。コア露出部Bと端子部71cを直線で結んだ経路の途中に、図示しない絶縁物の遮蔽を配置することで、さらにコア露出部Bから端子部71cまでの空間距離を短く(例えば1mm)することが可能となる。
それから、基板部71aは、図示されているように、直線形状に形成されているので、例えば、コンデンサなどの他の部材との干渉を抑制することができる。
すなわち、基板部71aは、コア露出部A付近にのみ存在し、コア露出部B付近には存在しないので、コア露出部B付近の空間を効率よく利用することができる。
また、基板部71aはマッチ箱筐体の上側に沿っていることが特長であり、また基板部71bの図中の右端の端部はマッチ箱筐体の右側に沿っていることが特長である。このように筐体のすきまに配置することが可能であり、小型化で限られた内部空間を有効に活用することができる。
なお、マッチ箱型アダプタ72には、PQタイプのコア部を有するトランス71を用いることが好ましいが、RMタイプのコア部を有するトランスを用いてもよい。
なお、本実施の形態における基板部71aの形状は一例であり、他の部材との干渉を抑制できるのであれば、その形状は特に限定されない。
以上のように、本実施の形態のトランス71を用いることにより、トランス71を備えたアダプタ72のさらなる小型化を実現できる。
〔実施の形態8〕
次に、図9に基づいて、本実施の形態8について説明する。本実施の形態において説明するアダプタ74には、PQタイプのコア部を有するトランス73が備えられており、トランス73は、コア部から外側に延在された基板部の形状以外は、実施の形態7で説明したトランス71と同じである。
図9は、PQタイプのコア部を有するトランス73が備えられているアダプタ74の概略構成を示す図である。
図示されているように、アダプタ74は全体のサイズがおよそ図10と同じ、マッチ箱型アダプタである。
トランス73においては、図示されているように、入力側(1次側)の端子部73cから入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部73dから取り出す場合を想定している。コア部が2次側電位であるとすると、安全規格上の必要性から端子部73bは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなるが、端子部73dはコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要は生じない。
しかしながら、本実施の形態においては、さらなる小型化を実現するため、端子部73dが設けられる基板部73bの形状も、従来の構成とは異なり、コア露出部C(第3の領域)とコア露出部D(第4の領域)とを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Cとコア露出部Dとを結ぶ線と直交する線に対して線対称な形状に形成されていない。
具体的には、図示されているように、基板部73bにおいては、コア露出部C(第3の領域)またはコア露出部D(第4の領域)の何れか一方の領域により近い部分が切欠かれている。なお、本実施の形態は、コア露出部Cにより近い部分が切欠かれている場合である。したがって、基板部73bのコンデンサなどの他の部材との干渉を抑制することができる。
なお、本実施の形態における基板部73bの形状は一例であり、他の部材との干渉を抑制できるのであれば、その形状は特に限定されない。
そして、トランス73においては、コア部から外側に延在された基板部73a(図中左側の基板)も、従来の基板の形状とは異なり、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する線に対して線対称な形状に形成されていない。
すなわち、基板部73aにおいては、コア露出部A(第1の領域)またはコア露出部B(第2の領域)の何れか一方の領域により近い部分が切欠かれている。なお、本実施の形態は、コア露出部Bにより近い部分が切欠かれている場合である。
そして、基板部73aに設けられた端子部73cの各々は、コア露出部Bからの沿面距離がコア露出部Aからの沿面距離より必ず遠くなるように、基板部73aが切欠かれているので、端子部73bはコア露出部Aからの沿面距離のみを確保すればよく、コア露出部Bからは空間距離のみ(4mm)を確保すればよい。
それから、基板部73aは、図示されているように、アダプタ74の筐体の一面、本実施の形態においては、アダプタ74の筐体の図中上下面に沿って直線形状で形成され、かつ、コア部に近い部分においては、アダプタ74の筐体の図中上側の面方向に曲げられているので、例えば、コンデンサなどの他の部材との干渉を抑制することができる。
すなわち、基板部73aは、コア露出部A付近にのみ存在し、コア露出部B付近には存在しないので、コア露出部B付近の空間を効率よく利用することができる。
なお、本実施の形態における基板部73aの形状は一例であり、他の部材との干渉を抑制できるのであれば、その形状は特に限定されない。
以上のように、本実施の形態のトランス73を用いることにより、トランス73を備えたアダプタ74のさらなる小型化を実現できる。
なお、本実施の形態においては、PQタイプのコア部を有するトランス73を例に挙げて説明したが、RMタイプのコア部を有するトランスを用いてもよい。
また、基板部73aはマッチ箱筐体の上側に沿っていることが特長であり、また基板部73bの図中の右端の端部はマッチ箱筐体の右側に沿っていることが特長である。このように筐体のすきまに配置することが可能であり、小型化で限られた内部空間を有効に活用することができる。
なお、マッチ箱型アダプタ74には、PQタイプのコア部を有するトランス73を用いることが好ましいが、RMタイプのコア部を有するトランスを用いてもよい。
〔実施の形態9〕
次に、図10に基づいて、本実施の形態9について説明する。本実施の形態において説明するアダプタ76には、PQタイプのコア部を有するトランス75が備えられており、トランス75は、コア部から外側に延在された基板部の形状以外は、実施の形態7で説明したトランス71と同じである。
図10は、トランス75を備えたアダプタ76を示す図である。
図10(a)はアダプタ76の斜視図を、図10(b)はアダプタ76の入力部の形状を示す図を、図10(c)はアダプタ76の平面図を、図10(d)はアダプタ41の側面図を、それぞれ示している。
図10(c)に図示されているように、トランス75においては、コア部から外側に延在された基板部75a(図中左側の基板)は、従来の基板の形状とは異なり、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する線に対して線対称な形状に形成されていない。
すなわち、基板部75aにおいては、コア露出部A(第1の領域)またはコア露出部B(第2の領域)の何れか一方の領域により近い部分が切欠かれている。なお、本実施の形態は、コア露出部Bにより近い部分が切欠かれている場合である。
そして、基板部75aに設けられた端子部75cの各々は、コア露出部Bからの沿面距離がコア露出部Aからの沿面距離より必ず遠くなるように、基板部75aが切欠かれているので、端子部75cはコア露出部Aからの基板上における沿面距離のみを確保すればよく、コア露出部Bからは空間距離のみを確保すればよい。
そして、基板部75aは、アダプタ76の筐体の図中左右側の面と並ぶように直線形状で形成され、かつ、コア露出部A付近でのみ延在されているので、例えば、コンデンサなどの他の部材との干渉を抑制することができ、筐体内の限られた空間を有効活用できる。
図10(a)に図示されているように、アダプタ76はマッチ箱型アダプタである。
そして、図10(c)に図示されているトランス75においては、入力側(1次側)の端子部75cから入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部75dから取り出す場合を想定している。コア部が2次側電位であるとすると、安全規格上の必要性から端子部75cは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなるが、端子部75dはコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要は生じない。
したがって、基板部75bの端子部75dはコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要がなく、基板部75bの長さが短くてもよいので、従来と同様の基板の形状を用いることができる。
図10(a)に図示されているように、アダプタ76には上述したトランス75が備えられているため、その体積を、従来より小さい80.5ccとすることができる。
なお、図10(b)および図10(c)に図示されているように、アダプタ76は、高さ(縦のサイズ)25.0mm、横幅(横のサイズ)70.0mm、奥行(縦のサイズ)46.0mmであるため、その体積が80.5ccである。
アダプタ76における上記縦のサイズと上記横のサイズとのアスペクト比は1:3以下であることが好ましい。そして、このようなマッチ箱形状のアダプタ76には、PQタイプのコアが備えられることが好ましい。PQタイプのコアは、例えば、第1の開口部が形成された側面と上記第1の開口部が形成された側面と対向する側面以外に2つの対向する側面を有することができる。
図10(c)に図示されているように、トランス75に備えられた基板部75aの形状により、アダプタ76における横幅を縮めることができ、アダプタ76の体積を、従来より小さくすることができる。
以上のように、本実施の形態のトランスを用いることにより、トランスを備えた電源装置、例えば、ACアダプタなどのさらなる小型化を実現できる。
コア部の電位を1次側電位で設計する場合は、基板部75bの切り欠き方を工夫すればよい。コア部の電位がフローティング(1次、2次側電位、ともに絶縁する)の場合は、基板部75a、75b各々について、切り欠きを設計すればよい。
また、基板部75aはマッチ箱筐体の上側に沿っていることが特長であり、また基板部75bの図中の右端の端部はマッチ箱筐体の右側に沿っていることが特長である。このように筐体のすきまに配置することが可能であり、小型化で限られた内部空間を有効に活用することができる。
基板部75aは切欠き部がある領域から上記切欠き部がない領域の方向に向かって、筐体内壁(図中上下内壁)と略垂直となるように形成されていることを特徴とする電源装置。
なお、マッチ箱型アダプタ76には、PQタイプのコア部を有するトランス75を用いることが好ましいが、RMタイプのコア部を有するトランスを用いてもよい。
〔実施の形態10〕
次に、図11に基づいて、本実施の形態10について説明する。本実施の形態において説明するアダプタ78には、PQタイプのコア部を有するトランス77が備えられており、トランス77は、コア部から外側に延在された基板部の形状以外は、実施の形態7で説明したトランス71と同じである。
図11は、トランス77を備えたマッチ箱型アダプタ78を示す図である。
図示されているトランス77においては、入力側(1次側)の端子部77cから入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部77dから取り出す場合を想定している。コア部が1次側電位であるとすると、安全規格上の必要性から端子部77dは、コア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなるが、端子部77cはコア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要は生じない。
したがって、基板部77aの端子部77cはコア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要がなく、基板部77aの長さが短いので、従来と同様の基板の形状を用いることができる。
図示されているように、トランス77においては、コア部から外側に延在された基板部77b(図中右側の基板)は、従来の基板の形状とは異なり、コア露出部Cとコア露出部Dとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Cとコア露出部Dとを結ぶ線と直交する線に対して線対称な形状に形成されていない。
すなわち、基板部77bにおいては、コア露出部C(第1の領域)またはコア露出部D(第2の領域)の何れか一方の領域により近い部分が切欠かれている。なお、本実施の形態は、コア露出部Cにより近い部分が切欠かれている場合である。
そして、基板部77bに設けられた端子部77dの各々は、コア露出部Cからの沿面距離がコア露出部Dからの沿面距離より必ず遠くなるように、基板部77bが切欠かれているので、端子部77dはコア露出部Dからの、基板上における沿面距離のみを確保すればよく、コア露出部Cからは、空間距離(4mm)を確保すればよい。
そして、基板部77bは、アダプタ78の筐体の図中左右側の面と並ぶように直線形状で形成され、かつ、コア露出部D付近でのみ延在されているので、例えば、コンデンサなどの他の部材との干渉を抑制することができ、また限られた筐体の内部空間を活用することが可能となる。
したがって、トランス77に備えられた基板部77bの形状により、アダプタ78における横幅を縮めることができ、アダプタ78の体積を、従来より小さくすることができる。
以上のように、本実施の形態のトランスを用いることにより、トランスを備えた電源装置、例えば、ACアダプタなどのさらなる小型化を実現できる。
なお、本実施の形態においては、PQタイプのコア部を有するトランス77を例に挙げて説明したが、RMタイプのコア部を有するトランスを用いてもよい。
また、基板部77aはマッチ箱筐体の上側に沿っていることが特長であり、また基板部77bの図中の右端の端部はマッチ箱筐体の右側に沿っていることが特長である。このように筐体のすきまに配置することが可能であり、小型化で限られた内部空間を有効に活用することができる。
なお、マッチ箱型アダプタ78には、PQタイプのコア部を有するトランス77を用いることが好ましいが、RMタイプのコア部を有するトランスを用いてもよい。
〔実施の形態11〕
次に、図12に基づいて、本実施の形態11について説明する。本実施の形態において説明するアダプタ80には、RMタイプのコア部を有するトランス79が備えられており、トランス79は、コア部から外側に延在された基板部の形状以外は、実施の形態4で説明したトランス41と同じである。
図12は、トランス79を備えた細長い形状のアダプタ80を示す図である。
図示されているトランス77においては、入力側(1次側)の端子部79cから入力された電圧を所定の電圧に変換した後、出力側(2次側)の端子部79dから取り出す場合を想定している。コア部が2次側電位であるとすると、安全規格上の必要性から端子部79cは、コア露出部Aおよびコア露出部Bから所定の絶縁距離を確保する必要が生じることとなるが、端子部79dはコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要は生じない。
したがって、基板部79bの端子部79dはコア露出部Cおよびコア露出部Dから所定の絶縁距離を確保する必要がなく、基板部79bの長さが短いので、従来と同様の基板の形状を用いることができる。
図示されているように、トランス79においては、コア部から外側に延在された基板部79a(図中左側の基板)は、従来の基板の形状とは異なり、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線の中心を通り、かつ、コア露出部Aとコア露出部Bとを結ぶ線と直交する線に対して線対称な形状に形成されていない。
すなわち、基板部79aにおいては、コア露出部A(第1の領域)またはコア露出部B(第2の領域)の何れか一方の領域により近い部分が切欠かれている。なお、本実施の形態は、コア露出部Bにより近い部分が切欠かれている場合である。
そして、基板部79aに設けられた端子部79cの各々は、コア露出部Bからの沿面距離がコア露出部Aからの沿面距離より必ず遠くなるように、基板部79aが切欠かれているので、端子部79cはコア露出部Aからの絶縁距離(基板上における沿面距離)のみを確保すればよく、コア露出部Bからは空間距離のみを確保すればよい。
なお、基板部79aは、アダプタ80の筐体の一面、本実施の形態においては、図中の上面に沿って直線形状で形成され、かつ、コア露出部A付近でのみ延在されているので、例えば、コンデンサなどの他の部材との干渉を抑制することができ、また細長い空間を有効に活用することが可能となる。
したがって、トランス80に備えられた基板部79aの形状により、アダプタ80の体積を、従来より小さくすることができる。
以上のように、本実施の形態のトランスを用いることにより、トランスを備えた電源装置、例えば、ACアダプタなどのさらなる小型化を実現できる。
また、基板部79aは細長い形状の筐体の上側に沿っていることが特長である。このように筐体のすきまに配置することが可能であり、小型化で限られた内部空間を有効に活用することができる。
なお、細長い形状のアダプタ80には、RMタイプのコア部を有するトランス79を用いることが好ましいが、PQタイプのコア部を有するトランスを用いてもよい。
〔実施の形態12〕
次に、図13に基づいて、本実施の形態12について説明する。本実施の形態において説明するアダプタ82には、RMタイプのコア部を有するトランス81が備えられており、トランス81は、コア部から外側に延在された基板部81aの形状以外は、実施の形態4で説明したトランス41と同じである。
図13は、トランス81を備えた細長い形状のアダプタ82を示す図である。
トランス81に備えられた基板部81aの形状と実施の形態4で説明したトランス41に備えられた基板部32cの形状(図4に図示)との差異は以下の通りである。
基板部81aは、アダプタ82の筐体の一面、本実施の形態においては、アダプタ82の筐体の図中上面に沿って、基板部32cより長く形成されている。
なお、基板部81aは、コア露出部A付近にのみ存在し、コア露出部B付近には存在しない形状であるため、コア露出部B付近の空間を効率よく利用することができる。
したがって、基板部81aの下部に、コンデンサなどの他の部材を配置することができるので、アダプタ82の体積を、従来より小さくすることができる。
以上のように、本実施の形態のトランスを用いることにより、トランスを備えた電源装置、例えば、ACアダプタなどのさらなる小型化を実現できる。
また、基板部81aは細長い形状の筐体の上側に沿っていることが特長である。このように筐体のすきまに配置することが可能であり、小型化で限られた内部空間を有効に活用することができる。
なお、細長い形状のアダプタ82には、RMタイプのコア部を有するトランス81を用いることが好ましいが、PQタイプのコア部を有するトランスを用いてもよい。
〔実施の形態13〕
次に、図14に基づいて、本実施の形態13について説明する。本実施の形態において説明するトランス91は、ボビン体92に備えられた基板部92bおよび基板部92cの形状が実施の形態1で説明したトランス1に備えられたボビン体の基板部2b・2cの形状とは異なる。トランス91に備えられた中空の巻胴部92a(中空の巻胴部92aには中空の巻胴を支持する基板も含まれるものとする)と基板部92bと基板部92cとを含む基板には、中空の巻胴部92aに巻かれた巻線94を、上記基板における中空の巻胴部92aが形成されている面とは反対側の面に引き回すためのガイド部99a・99b・99c・99d・99eが備えられている。
図14は、中空の巻胴部92aと端子部98a・98bを形成するための基板部92bと端子部98c・98d・98e・98fを形成するための基板部92cとが一体化されているボビン体92と、PQタイプのコア(第1のコア95・第2のコア(図示せず))と、を備えたトランス91を上から見た平面図を示している。
図14に図示されているように、基板部92bはガイド部99aを備え、基板部92bが切り欠かれたことによりガイド部99aは形成されている。トランス91を生産する工程においては、中空の巻胴部92aに巻装された例えば、銅線などの巻線94を、上記基板における中空の巻胴部92aが形成されている面とは反対側の面に設けられた端子部98a・98bに巻きつけてはんだ付けする。巻線94を中空の巻胴部92aから端子部98a・98bに巻き下ろす際に、すなわち、巻線94を上記基板の上面に設けられた中空の巻胴部92aから上記基板の上面とは反対側の面である下面に設けられた端子部98a・98bに引き回す際に、巻線94をガイド部99aに沿わせて配置することで、前述のはんだ付け作業を安定に行うことができる。これは、ガイド部99aが巻装後の巻線94の引き回し位置を固定する役割を果たすためであり、ガイド部99aを備えることにより、トランスの生産性を向上することが可能となる。
同様に、図14に図示されているように、基板部92cはガイド部99b・99c・99d・99eを備え、基板部92cが切り欠かれたことによりガイド部99b・99c・99d・99eは形成されている。ガイド部99b・99c・99d・99eは、複数存在する銅線などの巻線94の引き回し位置を固定する役割を果たすため、上述したガイド部99aと同様にガイド部99b・99c・99d・99eを備えることにより、トランスの生産性を向上することが可能となる。
以下では、トランス91が一般的なフライバックコンバータの絶縁トランスである場合を例に挙げて説明する。
一般的なフライバックコンバータの絶縁トランスは、2次側に巻線を1つ有するので、中空の巻胴部92aに巻装された巻線94中の2次側巻線(例えば、銅線などからなる)の両端を各々の端子部98a・98bに接続する。そして、その際には、その両端の何れか一方がガイド部99aを通るようにし、2次側巻線の一方側をガイド部99aに沿わせて配置する。本実施の形態においては、基板部92bに1つのガイド部99aを設けた場合について説明したが、これに限定されることはなく、例えば、基板部92bに2つのガイド部を設け、2次側巻線の両端の各々が2つのガイド部の各々を通るようにし、2次側巻線の両側をガイド部に沿わせてもよい。さらに、フライバックコンバータの絶縁トランスが、2次側の制御用サブ巻線(例えば、銅線などからなる)を有する場合には、基板部92bに4つのガイド部を設け、2次側巻線の両側の各々と2次側の制御用サブ巻線の両側の各々とを4つの各々のガイド部に沿わせてもよい。
そして、一般的なフライバックコンバータの絶縁トランスは、1次側に、パワーを蓄えて2次側に伝達するメイン巻線と制御ICの電源用のパワーを取り出すサブ巻線の2つの巻線を有する。したがって、中空の巻胴部92aに巻装された巻線94中の1次側のメイン巻線(例えば、銅線などからなる)の両端および1次側のサブ巻線(例えば、銅線などからなる)の両端を、基板部92cにおける4本の端子部98c・98d・98e・98fの各々に接続する。例えば、サブ巻線の一方を、ガイド部99eを通して端子部98eにはんだ付けして接続し、該サブ巻線の他方を、ガイド部99bを通して端子部98fにはんだ付けして接続する。同様に、メイン巻線の一方を、ガイド部99dを通して端子部98dにはんだ付けして接続し、該メイン巻き線の他方を、ガイド部99cを通して端子部98cにはんだ付けして接続する。なお、本実施の形態においては、基板部92cに4つのガイド部99b・99c・99d・99eを設けた場合を例に挙げて説明したが、これに限定されることはなく、例えば、基板部92cに3つのガイド部を設け、1次側のメイン巻線および1次側のサブ巻線中、3本のみをガイド部に沿うように配置してもよい。
なお、本実施の形態においては、ガイド部99a・99b・99c・99d・99eは、基板を切り欠いて形成しているが、これに限定されることはなく、これ以外の方法でガイド部99a・99b・99c・99d・99eが形成されてもよい。また、図14に図示されているガイド部99a・99b・99c・99d・99eの位置や数や形状は適宜変更することができるのは勿論である。
上述した実施の形態1〜13においては、PQタイプのコアとRMタイプのコアを例に挙げて説明したが、これに限定されることはなく、コアのタイプは、例えば、横置きタイプであるEPCタイプであってもよい。
なお、上述した実施の形態1〜6においては、コア部が1次側電位または2次側電位の何れかである場合について説明したが、これに限定されることはなく、コア部はフローティングされていてもよく、このような場合においては、入力側(1次側)の端子部および出力側(2次側)の端子部ともに、コア露出部から所定の絶縁距離を確保する必要があるため、適宜切り欠きを設ければよい。
また、本実施の形態においては、ガイド部は基板部を切り欠くことで形成しているが、例えば、基板部に穴をあける構造であってもよい。このようなガイド穴に巻線を通して配置することではんだ付け作業を安定化させることが可能となる。
〔まとめ〕
本発明の態様1におけるトランスは、基板と上記基板上に備えられた中空の巻胴とが一体化されたボビン体と、上記基板を挟むように、上記巻胴の中空穴の両端からそれぞれ挿入された第1のコアおよび第2のコアと、を備えたトランスであって、上記第1のコアおよび上記第2のコアには、上記第1のコアと上記第2のコアとが重なって形成されるコア部の一方側の外側まで上記基板を延在するための第1の開口部が形成されており、上記基板における上記第1の開口部から延在される部分には、上記基板の端部と上記第1の開口部とが交差する第1の領域および第2の領域の何れか一方の領域により近い切欠き部が形成されていることを特徴としている。
上記構成によれば、上記基板における上記第1の開口部から延在される部分には、上記基板の端部と上記第1の開口部とが交差する第1の領域および第2の領域の何れか一方の領域により近い切欠き部が形成されている。
上記切欠き部が存在する分、トランスの小型化を実現することができる。
また、上記基板の切欠き部によって、空間で絶縁特性を確保できるので、基板でのみ絶縁特性を確保するより基板の長さを短くできるとともに、基板でのみ絶縁特性を確保するより基板の形状を自由に形成することができる。
したがって、上記構成によれば、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能なトランスを実現できる。
本発明の態様2におけるトランスにおいては、上記第1のコアおよび上記第2のコアには、上記コア部の一方側と対向する他方側の外側まで上記基板を延在するための第2の開口部が形成されており、上記基板における上記第2の開口部から延在される部分は、上記基板の端部と上記第2の開口部とが交差する第3の領域と第4の領域との中間を通る線に対して、非対称に形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、上記基板における上記第2の開口部から延在される部分が、非対称に形成されているので、上記基板における上記第2の開口部から延在される部分おいて他の部材との干渉を抑制することができる。
したがって、絶縁性を確保するとともに、さらに小型化が可能なトランスを実現できる。
本発明の態様3におけるトランスにおいては、上記基板における上記第1の開口部から延在される部分には、端子部が形成されている。
上記構成によれば、上記基板には切欠かれている部分が存在するので、上記端子部の絶縁特性を比較的容易に確保できる。
本発明の態様4におけるトランスにおいては、上記端子部は、上記第1の領域および上記第2の領域中、上記切欠き部からより遠い方の一方の領域から所定距離以上離して形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、上記基板には切欠かれている部分が存在するので、上記端子部は、上記第1の領域および上記第2の領域中、上記切欠き部からより遠い方の一方の領域から所定距離以上離して形成すればよいので、上記端子部の絶縁特性を比較的容易に確保できる。
本発明の態様5におけるトランスにおいて、上記基板には、上記巻胴に巻かれた巻線を、上記基板における上記巻胴が形成されている面とは反対側の面に引き回すためのガイド部が備えられていることが好ましい。
上記構成によれば、上記ガイド部により、上記巻線の引き回し位置を固定できるので、トランスの生産性を向上することができる。
本発明の態様6における電源装置は、上記トランスを備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、上記トランスを備えているので、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能な電源装置を実現できる。
本発明の態様7における電源装置は、筐体を備えており、上記トランスに備えられた基板における上記第1の開口部から延在される部分は、上記筐体の内壁に沿って延びていることが好ましい。
上記構成によれば、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能な電源装置を実現できる。
本発明の態様8における電源装置は、筐体を備えており、上記トランスに備えられた基板における上記第1の開口部から延在される部分は、上記切欠き部がある領域から上記切欠き部がない領域方向に向かって、上記筐体の内壁の一部と略垂直となるように形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能な電源装置を実現できる。
本発明の態様9における電源装置は、縦のサイズと横のサイズとのアスペクト比が1:3以上である筐体と、上記第1の開口部が形成された側面と上記第1の開口部が形成された側面と対向する側面以外に6つの側面を有するコア部と、を備えていることが好ましい。
上記構成によれば、例えば、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能な細長い形状の電源装置を実現できる。
本発明の態様10における電源装置は、縦のサイズと横のサイズとのアスペクト比が1:3以下である筐体と、上記第1の開口部が形成された側面と上記第1の開口部が形成された側面と対向する側面以外に2つの対向する側面を有するコア部と、を備えていることが好ましい。
上記構成によれば、例えば、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能なマッチ箱形状の電源装置を実現できる。
本発明の態様11におけるトランスにおいては、上記端子部は、上記第1の領域および上記第2の領域中、上記切欠き部からより遠い方の一方の領域から上記基板における沿面距離が所定値以上となるように形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、上記端子部の絶縁特性を比較的容易に確保できる。
本発明の態様12におけるトランスにおいては、上記端子部は、上記第1の領域および上記第2の領域中、上記切欠き部からより近い方の一方の領域から空間距離が所定値以上となるように形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、上記端子部の絶縁特性を比較的容易に確保できる。
本発明の態様13におけるトランスにおいては、上記基板における上記第2の開口部から延在される部分には、上記第3の領域および上記第4の領域の何れか一方の領域により近い切欠き部が形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能なトランスを実現できる。
本発明の態様14におけるトランスにおいては、上記基板における上記第2の開口部から延在される部分には、端子部が形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、上記基板には切欠かれている部分が存在するので、上記端子部の絶縁特性を比較的容易に確保できる。
本発明の態様15における電源装置においては、上記トランスに備えられた上記基板における上記第1の開口部から延在される部分または/および上記基板における上記第2の開口部から延在される部分は、上記電源装置の筐体の一面に沿った形状に形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能な電源装置を実現できる。
本発明の態様16におけるトランスにおいては、上記巻胴の中空穴は、上下方向に延びており、上記第1のコアおよび上記第2のコアは、上下方向からそれぞれ挿入された構成であってもよい。
上記構成によれば、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能な縦型トランスを実現できる。
本発明の態様17におけるトランスにおいては、上記巻胴の中空穴は、左右方向に延びており、上記第1のコアおよび上記第2のコアは、左右方向からそれぞれ挿入された構成であってもよい。
上記構成によれば、絶縁性を確保するとともに、さらなる小型化が可能な横型トランスを実現できる。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、トランスやトランスを備えた電源装置に好適に利用することができる。
1 トランス
2 ボビン体
2a 中空の巻胴部(巻胴と基板)
2b 基板部(基板)
2c 基板部(基板)
3a 端子部
3b 端子部
4 巻線
5 第1のコア
5a 開口部(第1の開口部・第2の開口部)
6 第2のコア
6a 開口部(第1の開口部・第2の開口部)
11 トランス
12 ボビン体
12a 中空の巻胴部(巻胴と基板)
12b 基板部(基板)
13a 端子部(基板)
14 巻線
15 第1のコア
15a 開口部(第1の開口部・第2の開口部)
16 第2のコア
16a 開口部(第1の開口部・第2の開口部)
21 トランス
22 ボビン体
22a 中空の巻胴部(巻胴と基板)
22b 基板部(基板)
22c 基板部(基板)
23a 端子部
23b 端子部
24 巻線
25 第1のコア
25a 開口部(第1の開口部・第2の開口部)
26 第2のコア
26a 開口部(第1の開口部・第2の開口部)
31 トランス
32 ボビン体
32a 中空の巻胴部(巻胴と基板)
32b 基板部(基板)
32c 基板部(基板)
33a 端子部
33b 端子部
34 巻線
35 第1のコア
35a 開口部(第1の開口部・第2の開口部)
36 第2のコア
36a 開口部(第1の開口部・第2の開口部)
41 アダプタ(電源装置)
51 トランス
52 ボビン体
52a 中空の巻胴部(巻胴と基板)
52b 基板部(基板)
53a 端子部
54 巻線
55 第1のコア
55a 開口部
56 第2のコア
56a 開口部(第1の開口部・第2の開口部)
61 トランス
62 ボビン体
62a 中空の巻胴部(巻胴と基板)
62b 基板部(基板)
62c 基板部(基板)
63a 端子部
63b 端子部
64 巻線
65 第1のコア
65a 開口部(第1の開口部・第2の開口部)
66 第2のコア
66a 開口部(第1の開口部・第2の開口部)
71 トランス
71a、71b 基板部(基板)
71c、71d 端子部
72 アダプタ(電源装置)
73 トランス
73a、73b 基板部(基板)
73c、73d 端子部
74 アダプタ(電源装置)
75 トランス
75a、75b 基板部(基板)
75c、75d 端子部
76 アダプタ(電源装置)
77 トランス
77a、77b 基板部(基板)
77c、77d 端子部
78 アダプタ(電源装置)
79 トランス
79a、79b 基板部(基板)
79c、79d 端子部
80 アダプタ(電源装置)
81 トランス
81a、81b 基板部(基板)
81c、81d 端子部
82 アダプタ(電源装置)
91 トランス
92 ボビン体
92a 中空の巻胴部(巻胴と基板)
92b 基板部(基板)
92c 基板部(基板)
94 巻線
95 第1のコア
98a 端子部
98b 端子部
98c 端子部
98d 端子部
98e 端子部
98f 端子部
99a ガイド部
99b ガイド部
99c ガイド部
99d ガイド部
99e ガイド部
コア露出部A コア露出部(第1の領域または第3の領域)
コア露出部B コア露出部(第2の領域または第4の領域)
コア露出部C コア露出部(第3の領域または第1の領域)
コア露出部D コア露出部(第4の領域または第2の領域)

Claims (10)

  1. 基板と上記基板上に備えられた中空の巻胴とが一体化されたボビン体と、
    上記基板を挟むように、上記巻胴の中空穴の両端からそれぞれ挿入された第1のコアおよび第2のコアと、を備えたトランスであって、
    上記第1のコアおよび上記第2のコアには、上記第1のコアと上記第2のコアとが重なって形成されるコア部の一方側の外側まで上記基板を延在するための第1の開口部が形成されており、
    上記基板における上記第1の開口部から延在される部分には、上記基板の端部と上記第1の開口部とが交差する第1の領域および第2の領域の何れか一方の領域により近い切欠き部が形成されていることを特徴とするトランス。
  2. 上記第1のコアおよび上記第2のコアには、上記コア部の一方側と対向する他方側の外側まで上記基板を延在するための第2の開口部が形成されており、
    上記基板における上記第2の開口部から延在される部分は、上記基板の端部と上記第2の開口部とが交差する第3の領域と第4の領域との中間を通る線に対して、非対称に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のトランス。
  3. 上記基板における上記第1の開口部から延在される部分には、端子部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のトランス。
  4. 上記端子部は、上記第1の領域および上記第2の領域中、上記切欠き部からより遠い方の一方の領域から所定距離以上離して形成されていることを特徴とする請求項3に記載のトランス。
  5. 上記基板には、上記巻胴に巻かれた巻線を、上記基板における上記巻胴が形成されている面とは反対側の面に引き回すためのガイド部が備えられていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のトランス。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載のトランスを備えていることを特徴とする電源装置。
  7. 筐体を備えた電源装置であって、
    請求項1から5の何れか1項に記載のトランスに備えられた基板における上記第1の開口部から延在される部分は、上記筐体の内壁に沿って延びていることを特徴とする電源装置。
  8. 筐体を備えた電源装置であって、
    請求項1から5の何れか1項に記載のトランスに備えられた基板における上記第1の開口部から延在される部分は、上記切欠き部がある領域から上記切欠き部がない領域方向に向かって、上記筐体の内壁の一部と略垂直となるように形成されていることを特徴とする電源装置。
  9. 縦のサイズと横のサイズとのアスペクト比が1:3以上である筐体と、上記第1の開口部が形成された側面と上記第1の開口部が形成された側面と対向する側面以外に6つの側面を有するコア部と、を備えていることを特徴とする請求項6から8の何れか1項に記載の電源装置。
  10. 縦のサイズと横のサイズとのアスペクト比が1:3以下である筐体と、上記第1の開口部が形成された側面と上記第1の開口部が形成された側面と対向する側面以外に2つの対向する側面を有するコア部と、を備えていることを特徴とする請求項6から8の何れか1項に記載の電源装置。
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