JPWO2015111209A1 - 核酸増幅反応後の反応液の解析方法、解析装置及び核酸増幅反応後の反応液処理装置 - Google Patents

核酸増幅反応後の反応液の解析方法、解析装置及び核酸増幅反応後の反応液処理装置 Download PDF

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Abstract

核酸増幅反応後の反応液を各種処理に適したものとする。核酸増幅反応を行った後、目的産物の量と副産物の量とを測定する工程と、目的産物の副産物に対する存在比が予め規定した値より低い場合に副産物を除去する処理が必要と判断し、当該存在比が予め規定した値より高い時に核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を判断する工程とを含む。

Description

本発明は、生体由来試料に含まれる核酸を鋳型として核酸増幅反応を行うことで得られる、増幅断片を含む反応液を解析する解析方法及び解析装置に関し、さらに、これら解析方法又は解析装置により得られた解析結果を用いて反応液を処理する反応液処理装置に関する。
遺伝子の発現量をモニターすることは遺伝子の機能を調べたり、薬の効果を調べたり、あるいは診断に用いたりするなど幅広く使用されている。これには細胞からmRNAを取り出し、その相補鎖であるcDNAを合成して、cDNAを計測する技術が用いられる。より詳細な解析を行うには、細胞の数をできる限り細分化、例えば単一細胞レベルでの解析することが好ましい。しかし、解析に使用する細胞数が少なくなると、測定装置の精度および検出感度の問題等からcDNAを増幅して計測する必要が生じてくる。cDNAの増幅方法として一般的なのはPCR法である。以下現在用いられている技術を紹介する。
まず、第1の方法は、mRNAの3’末端に存在するポリA配列とポリT配列からなるオリゴ(dT)DNAプローブとの相補鎖結合反応によりmRNAを捕獲し、次いでmRNAを鋳型としてオリゴ(dT)プローブを伸長しcDNA鎖を得る方法である。この方法の場合、mRNAの3'末端からcDNAを合成するため、3’末端部を含むcDNA鎖を確実に取得できる。また、ポリA鎖と捕獲プローブポリT鎖はスライドしてハイブリダイズするので捕獲効率が高いことが知られている。
第2の方法は、ランダムプライマーといわれる6〜9塩基程度の種々配列からなる混合プライマーのセットを用意し、このランダムプライマーがmRNAの複数個所で相補鎖結合し伸長することでcDNA鎖を得るものである。この方法の場合、mRNAの鎖長に関わらず全ての領域を網羅したcDNA鎖を得ることができる。
また、第1の方法及び第2の方法を併せて、オリゴ(dT)プローブとランダムプライマーを混合させて調製することもある。細胞もしくは組織中に発現する遺伝子の網羅解析を目的とする場合、全長、もしくはある決まった部位、特に遺伝子の特異的情報が多いとされる3’末端部(非特許文献1:Cell (1985) Vol.41 349-359)を確実に取得できる方法が望ましく、オリゴ(dT)プローブを用いる方法が用いられる。
一方、細胞や組織レベルでの網羅的遺伝子解析には、マイクロアレイ法や次世代シーケンサを用いた塩基配列決定による手法が用いられている。これらの解析には非常に多くのDNA試料を必要とする。また、単一細胞から抽出したmRNAを用いる場合など、mRNAから得られるcDNAが極微量である場合には、マイクロアレイ法や次世代シーケンサによる解析を行なうため、cDNAを一括して増幅することが好ましい。増幅方法としては、増幅対象領域をはさんだ2箇所にプライマーを相補鎖結合させ、対象領域を繰り返し相補鎖合成することで増幅させるPCR(Polymerase Chain Reaction)が一般的である。単一細胞レベルのcDNAライブラリー中に存在する全てのcDNAを網羅的に増幅する代表的な方法としては、非特許文献2:Nucleic Acids Research (2006) Vol.34、e42や特許文献1:WO06/085616に記載の方法がある。
すなわち、ポリT配列と5’末端に20塩基長程度の固有の配列とを有するプローブ(1)によりmRNAを補足し、mRNAから1st strand cDNAを合成する。続いて、合成された1st strand cDNAの3’末端にポリA配列を導入する。このポリA配列と相補的なポリT配列と5’末端にプローブ(1)とは異なる固有の配列とを有するプローブ(2)を用意し、1st strand cDNAを鋳型としてプローブ(1)とプローブ(2)を用いてPCRによりcDNAを一括して増幅する方法である。
このような方法には、副産物も増幅する点が問題として挙げられる。すなわち、1st strand cDNAの3’末端にポリA配列を導入する際に、残存するプローブ(1)の3’末端にも同様にポリA配列が導入される結果、cDNA部分を持たないプライマー配列のみからなる増幅産物(プライマーダイマー)が副産物として生成する問題である。
一般にPCRは塩基長が短いほど増幅されやすい傾向にあるため、cDNAよりプライマーダイマーの方が圧倒的大過剰に増幅されてしまう。これを防ぐため、PCR前にPCRで競合するプライマーのみを、一本鎖特異的分解酵素であるExonucleaseIや、あらかじめ上記PCRで競合するプライマーの5’末端にリン酸基修飾を施すことでこれを指標として分解するLambda Exonulease等を用いて分解し、副産物の生成を抑制する方法ある。また、サイズ分画カラムなどで、分子量の差を元に副産物と目的産物を分画し精製することも可能である。
以上のように、核酸増幅反応を利用してcDNAを増幅して解析する場合など、目的とする増幅核酸と、目的とする増幅断片以外の増幅核酸が混在してしまうことがあった。そして、目的とする増幅断片以外の増幅核酸が比較的に多い場合には、核酸増幅反応の後に行う、例えば、更なる核酸増幅反応や塩基配列決定等の解析において所望の結果を得ることができないといった問題があった。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑み、生体由来試料に含まれる核酸を鋳型として核酸増幅反応を行った後、得られた反応液を解析対象とすることで、核酸増幅反応後の反応液を各種処理に適したものとする解析方法及び解析装置を提供することを目的とし、また、これら解析方法及び解析装置並びに当該解析装置を備えた反応液処理装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成した本発明に係る核酸増幅反応後の反応液の解析方法は、生体由来試料に含まれる核酸を鋳型として核酸増幅反応を行った後、目的とする増幅断片の量と、当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸の量とを測定する工程と、目的とする増幅断片の当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸に対する存在比が予め規定した値より低い場合に当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸を除去する処理が必要と判断し、当該存在比が予め規定した値より高い時に核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を判断する工程とを含む。
本発明に係る核酸増幅反応後の反応液解析方法において、上記核酸増幅反応は、mRNAのポリA配列に対応するポリT配列及び第1の固有配列からなるオリゴヌクレオチドを固定した担体を用いた核酸増幅反応であって、当該担体に上記生体由来試料に含まれるmRNAを補足する工程、mRNAの相補鎖を上記ポリT配列から伸長する工程、伸長鎖の末端に第2の固有配列を付加する工程、上記第1の固有配列に相補的な配列を有する第1プライマーと上記第2の固有配列に相補的な配列を有する第2プライマーとを用いて増幅する工程を備える方法とすることができる。
また、本発明に係る核酸増幅反応後の反応液の解析方法における上記判断する工程では、上記目的とする増幅断片の量が第1の規定値より高い場合には希釈倍率0倍と判断することができる。すなわち、目的とする増幅断片の量が第1の規定値より高い場合には、反応液から目的とする増幅断片以外の増幅断片を除去する処理や反応液を希釈する処理をすることなく、例えば、目的とする増幅断片の解析処理に使用可能であると判断できる。この場合、第1の規定値は、当該解析処理において使用される増幅断片量の下限値とすることができる。
さらに、本発明に係る解析方法における上記判断する工程では、上記目的とする増幅断片の量(A)と上記目的とする増幅断片以外の増幅断片の量(B)から算出される比率(A/B)と、上記目的とする増幅断片の量(A)について定めた第2の規定値(X)と上記目的とする増幅断片以外の増幅断片の量(B)について定めた第3の規定値(Y)との比率(X/Y)とを比較し、比率(A/B)が比率(X/Y)より大きく且つ上記目的とする増幅断片の量(A)が第2の規定値(X)より大きい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液を(A/X)倍に希釈すると判断し;比率(A/B)が比率(X/Y)より大きく且つ上記目的とする増幅断片の量(A)が第2の規定値(X)より小さい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を0倍と判断し;比率(A/B)が比率(X/Y)より小さく且つ上記目的とする増幅断片の量(B)が第3の規定値(Y)より大きい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液を(B/Y)倍に希釈すると判断し;比率(A/B)が比率(X/Y)より小さく且つ上記目的とする増幅断片の量(B)が第3の規定値(Y)より小さい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を0倍と判断することができる。すなわち、上記判断する工程では、第2の規定値(X)及び第3の規定値(Y)を設定することで、反応液中の目的とする増幅断片の量及び/又は目的とする増幅断片以外の増幅断片の量を、例えば、目的とする増幅断片の更なる増幅反応に最適な量へ調節することができる。この場合、第2の規定値は、当該更なる増幅反応において使用される反応液に含まれる、目的とする増幅断片の量の上限値とすることができる。また、第3の規定は、当該更なる増幅反応において使用される反応液に含まれる、目的とする増幅断片以外の増幅断片の上限値とすることができる。
一方、本発明に係る解析装置は、生体由来試料に含まれる核酸を鋳型として核酸増幅反応を行った後の反応液に含まれる、目的とする増幅断片の量と、当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸の量とを測定する測定部と、上記測定部で測定した値に基づいて、目的とする増幅断片の当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸に対する存在比が予め規定した値より低い場合に当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸を除去する処理が必要と判断し、当該存在比が予め規定した値より高い時に核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を判断する判定部とを備える。
また、本発明に係る解析装置における上記測定部は、mRNAのポリA配列に対応するポリT配列及び第1の規定配列を固定した担体を用いた核酸増幅反応であって、当該担体に上記生体由来試料に含まれるmRNAを補足する工程、mRNAの相補鎖を上記ポリT配列から伸長する工程、伸長鎖の末端に第2の規定配列を付加する工程、上記第1の規定配列に相補的な配列を有する第1プライマーと上記第2の規定配列に相補的な配列を有する第2プライマーとを用いて増幅する工程を備える核酸増幅反応後の反応液について、目的とする増幅断片の量と、当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸の量とを測定するができる。
さらに、本発明に係る解析装置における上記判定部では、上記目的とする増幅断片の量が第1の規定値より高い場合には希釈倍率0倍と判断することができる。すなわち、本発明に係る解析装置は、目的とする増幅断片の量が第1の規定値より高い場合には、反応液から目的とする増幅断片以外の増幅断片を除去する処理や反応液を希釈する処理をすることなく、例えば、目的とする増幅断片の解析処理に使用可能であると判断できる。この場合、第1の規定値は、当該解析処理において使用される増幅断片量の下限値とすることができる。
さらにまた、本発明に係る解析装置における上記判定部では、上記目的とする増幅断片の量(A)と上記目的とする増幅断片以外の増幅断片の量(B)から算出される比率(A/B)と、上記目的とする増幅断片の量(A)について定めた第2の規定値(X)と上記目的とする増幅断片以外の増幅断片の量(B)について定めた第3の規定値(Y)との比率(X/Y)とを比較し、比率(A/B)が比率(X/Y)より大きく且つ上記目的とする増幅断片の量(A)が第2の規定値(X)より大きい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液を(A/X)倍に希釈すると判断し、比率(A/B)が比率(X/Y)より大きく且つ上記目的とする増幅断片の量(A)が第2の規定値(X)より小さい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を0倍と判断し;比率(A/B)が比率(X/Y)より小さく且つ上記目的とする増幅断片の量(B)が第3の規定値(Y)より大きい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液を(B/Y)倍に希釈すると判断し;比率(A/B)が比率(X/Y)より小さく且つ上記目的とする増幅断片の量(B)が第3の規定値(Y)より小さい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を0倍と判断することができる。すなわち、本発明に係る解析装置の判定部では、第2の規定値(X)及び第3の規定値(Y)を設定することで、反応液中の目的とする増幅断片の量及び/又は目的とする増幅断片以外の増幅断片の量を、例えば、目的とする増幅断片の更なる増幅反応に最適な量へ調節することができる。この場合、第2の規定値は、当該更なる増幅反応において使用される反応液に含まれる、目的とする増幅断片の量の上限値とすることができる。また、第3の規定は、当該更なる増幅反応において使用される反応液に含まれる、目的とする増幅断片以外の増幅断片の上限値とすることができる。
ところで、上述した本発明に係る解析装置は、判定部の判断に従って核酸増幅反応を行った後の反応液について希釈処理を行う希釈処理部を備える、核酸増幅反応後の反応液処理装置の一部として構成することができる。すなわち、反応液処理装置は、上述した本発明に係る解析装置と、判定部の判断に従って核酸増幅反応を行った後の反応液について希釈処理を行う希釈処理部とを備える。
また、本発明に係る反応液処理装置は、上記希釈処理部において希釈処理された反応液又は希釈処理されなかった反応液を用いて更なる核酸増幅反応を行う核酸増幅反応処理部を更に備えるものであってもよい。
さらに、本発明に係る反応液処理装置は、上記解析装置における判定部において、上記目的とする増幅断片の量が第1の規定値より高いために希釈倍率0倍と判断された反応液、あるいは上記核酸増幅反応処理部において核酸増幅反応を行った後の反応液について、目的とする増幅断片の塩基配列を決定する配列決定処理部を更に備えるものであってもよい。
本発明によれば、生体由来試料に含まれる核酸を鋳型として核酸増幅反応を行った後の反応液について、各種処理に適したものとすることができる。すなわち、本発明に係る解析方法及び解析装置によれば、核酸増幅反応を行った後の反応液に対して、目的とする増幅核酸以外の増幅核酸を除去する処理の必要性、及び核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を判断することで、反応液を各種処理に適したものとすることができる。
また、本発明に係る反応液処理装置は、核酸増幅反応を行った後の反応液について、各種処理に適した濃度に希釈処理を行うことができる。したがって、本発明に係る反応液処理装置は、各種処理を正確に行うことができる。
磁気ビーズを用いたcDNAライブラリーの作製工程を模式的に示すフローチャートである。 磁気ビーズを用いて作製したcDNAにおいて副産物の生成を模式的に示す図である。 本発明に係る解析方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明に係る解析方法の一実施形態において使用する規定値を示す図である。 本発明に係る解析装置の一実施形態を模式的に示す構成図である。 本発明に係る解析装置の他の実施形態を模式的に示す構成図である。 本発明に係る反応液処理装置の一実施形態を模式的に示す構成図である。 本発明に係る反応液処理装置の他の実施形態を模式的に示す構成図である。 本発明に係る反応液処理装置の他の実施形態を模式的に示す構成図である。 本発明に係る反応液処理装置の他の実施形態を模式的に示す構成図である。 既知濃度の核酸サンプルと電気泳動図から得られるピーク面積との関係を示す特性図である。 実施例で実施した核酸増幅反応後の反応液について実施した電気泳動の結果を示す特性図である。 実施例で実施した核酸増幅反応後の反応液について精製処理の後に実施した電気泳動の結果を示す特性図である。 実施例で実施した第2の精製済み増幅産物を電気泳動した結果を示す特性図である。 実施例で実施した第1の増幅産物を2回精製した後に電気泳動した結果を示す特性図である。 実施例で実施した第1の増幅産物を2回精製した後に更に精製して電気泳動した結果を示す特性図である。 電気泳動の結果から算出される目的産物及び副産物の量と、cDNA由来配列データの取得の可否との関係を示す特性図である。 実施例で実施した第1の増幅産物を2回精製した後に電気泳動した結果を示す特性図である。 1/10希釈した鋳型を用いて実施した第1の増幅反応を2回精製した後に電気泳動した結果を示す特性図である。 希釈しない増幅産物を2サンプル用いて次世代シーケンサの網羅解析を行った結果を示す特性図である。 1/10希釈した増幅産物を2サンプル用いて次世代シーケンサの網羅解析を行った結果を示す特性図である。 実施例の結果から算出されるR値、X値、Y値およびF値を示す特性図である。
以下、本発明を図面を参照して詳細に説明する。
本発明を適用した核酸増幅反応後の反応液の解析方法(以下、単に解析方法と称す)、核酸増幅反応後の反応液の解析装置(以下、単に解析装置と称す)及び反応液処理装置は、核酸増幅反応により得られる「目的とする増幅断片」及び「目的とする増幅断片以外の増幅断片」を含む反応液について解析処理するものである。ここで、「目的とする増幅断片」とは、鋳型、プライマー、基質となる塩基及び核酸合成酵素を含む反応系で行う核酸増幅反応で増幅される核酸断片のうち、プライマーが鋳型に対して正確にアニーリングして鋳型の所期の領域を増幅することで得られる核酸断片を意味する。「目的とする増幅断片以外の増幅断片」とは、核酸増幅反応で増幅される核酸断片のうち、上述のように定義される「目的とする増幅断片」以外の核酸断片を意味する。「目的とする増幅断片以外の増幅断片」としては、例えば、鋳型とは異なる夾雑物として存在する核酸に対してプライマーがアニーリングして、所期の領域以外で増幅されたような核酸断片を挙げることができる。
また、解析方法及び解析装置において、核酸増幅反応としては、特に限定されず、如何なる原理、メカニズムの核酸増幅反応でもよい。特に核酸増幅反応としては、複数の異なる領域を一括して増幅する核酸増幅反応であることが好ましい。この場合、当該複数の領域から増幅された核酸断片が「目的とする増幅断片」であり、それら以外の核酸断片が「目的とする増幅断片以外の増幅断片」となる。
複数の異なる領域を一括して増幅する核酸増幅反応としては、例えば、細胞や組織から抽出された多数のmRNAから逆転写によって合成された多数のcDNAを鋳型として一括して増幅する核酸増幅反応を挙げることができる。但し、複数の異なる領域を一括して増幅する核酸増幅反応としては、この例に限定されず、例えば、細胞や組織から抽出されたゲノムを制限酵素処理して得られる多数の核酸断片にアダプターをライゲーションし、アダプターに特異的にアニーリングするプライマーを用いて当該多数の核酸断片を鋳型として一括して増幅する核酸増幅反応を挙げることができる。以上は全てPCRによる増幅であるが、その他にも、複数の異なる領域を一括して増幅する核酸増幅反応としては、鋳型となるDNAにランダムプライマーを結合させ、鎖置換活性をもつDNAポリメラーゼにより相補鎖を合成するとともに、新たに合成された鎖を置換しながらさらに相補鎖を合成する方法などがある。しかし一般的にPCRに比べると鎖置換による増幅効率は非常に低い。
より具体的な例示として、複数の異なる領域を一括して増幅する核酸増幅反応は、図1に示すような核酸増幅反応を挙げることができる。詳細には、先ず図1(1)に示すように、予め固相担体(ここでは磁気ビーズとする)上に固定化されたmRNA捕獲用プローブを用いて細胞等の生体試料より抽出されたmRNAを捕獲し、固相上で逆転写反応によりcDNAを合成する。次に、図1(2)に示すように、合成されたcDNAの3’末端にポリA配列を導入する。次に、図1(3)に示すように、cDNAの3’末端に導入されたポリA配列に相補的なポリT配列を有する2本鎖cDNA合成用プライマーを用いてcDNAの2本鎖化反応を行なう。そして、図1(4)に示すように、合成された2本鎖cDNAを鋳型として一括して核酸増幅を行なう。このように図1(1)〜(4)に示した方法によれば、生体試料より抽出された多数のmRNAに対応する多数のcDNAが一括して増幅されることとなる。
よって、図1(1)〜(4)に示した方法において「目的とする増幅断片」とは、多数のmRNAに対応して一括して増幅された多数のcDNAとなる。そして、図1(1)〜(4)に示した方法においては、多数のmRNAに対応して一括して増幅された多数のcDNA以外にも核酸断片が増幅される。図1(4)に示した核酸増幅反応の後の反応液に含まれる増幅断片を塩基長によって分離して、その量を測定すると、例えば図1(5)に示すように、多数のcDNAに対応するピークと、cDNA以外の増幅断片、すなわち「目的とする増幅断片以外の増幅断片」に対応するピークが検出される。
図1(1)〜(4)に示した方法を更に詳細に説明する。この方法で使用される磁気ビーズには、予めmRNA捕獲用プローブが固定されている。mRNA捕獲用プローブとしては、例えば配列番号1:5’-ATATGGATCCGGCGCGCCGTCGACTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTVN -3’(ここでV=A、C又はGの混合塩基、N=A、C、G又はTの混合塩基)を挙げることができる。磁気ビーズには、mRNA捕獲用プローブの5’末端が固定化される。本例で示すmRNA捕獲用プローブの5’末端側は、後の核酸増幅工程で使用されるPCR用プライマー配列1に対応する第1の固有配列(配列番号1においては5’末端側の24塩基)である。また、本例で示すmRNA捕獲用プローブの3’末端側は、mRNAのポリA配列に対応するポリT配列(配列番号1においては5’末端側から数えて25〜48番目の塩基)と、mRNAのポリA配列から内側の配列に対応する配列(配列番号1においては3’末端側の2つの塩基)とを有している。mRNA捕獲用プローブは、3’末端側のポリT配列とmRNAのポリA配列から内側の配列に対応する配列とがmRNAと相補的に結合することで、mRNAを補足することができる。なお、mRNAのポリA配列から内側の配列に対応する配列(配列番号1においてはVN)があることで、mRNAのポリA配列の直前の塩基を逆転写反応の開始地点とすることができる。
なお、mRNA捕獲用プローブの配列は配列番号1に限定されるものではない。5’末端側の第1の固有配列は、その後の核酸増幅反応において使用されるPCRプライマー配列1に応じて適宜設計することができる。なお、第1の固有配列の塩基長についても任意であり、その後の核酸増幅反応において使用されるPCRプライマー配列1に応じて例えば15〜30塩基長程度とすることができる。さらに、3’末端側のポリT配列のTの塩基数も特に限定されず、配列番号1に示した例のように24塩基長としてもよいが、これに限定されず例えば12〜40塩基長とすることができる。ポリT配列中のTの数がこの範囲でmRNAを確実に捕獲することができる。
また、上述した例では、mRNA捕獲用プローブが固定化されている固相として磁気ビーズを挙げているが、固相担体の材料としては、特に限定されるものではない。固相担体としては、水不溶性であれば特に限定されるものではなく、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、白金、チタン、ニッケル等の金属、ステンレスやジュラルミン等の合金、シリコン、ガラス、石英ガラス、セラミクス等のガラス材料、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレン樹脂、ナイロン、エポキシ樹脂、及び塩化ビニル樹脂等のプラスチック、アガロース、デキストラン、セルロース、ポリビニルアルコール、キトサン等が挙げられる。また、担体の形状についても球状に限定されるものではなく、平面やタイタープレート、多孔質メンブレン等いかなる形状であってもよい。
さらに、磁気ビーズの表面に固定されるmRNA捕獲用プローブの量は、特に限定されないが、実際に捕獲するmRNAの分子数に比べ大過剰量(103〜108倍程度)固定化されていることが好ましい。磁気ビーズの表面に固定されるmRNA捕獲用プローブの量を、捕獲対象のmRNA分子数に対して上記範囲とすることで、mRNAの捕獲効率が向上することとなる。
まず、図1(1)の工程を説明する。細胞より溶出されたmRNAの3’末端のポリA配列と磁気ビーズ上に固定化された捕獲用プローブのポリT配列との相補鎖結合で、mRNAをビーズ上に捕獲する。mRNAは生物種や組織、器官によってその内容物が異なるが、一般的にヒトの場合細胞当り約1〜2万種類で各々が様々なコピー数で発現しており、トータルで105コピー程度であるとされている。このmRNAは塩基長も塩基配列も様々である。続いて、捕獲されたmRNAを鋳型とし、mRNA捕獲用プローブの3’末端側からcDNAを逆転写反応で合成する。逆転写反応後、磁気ビーズをマグネットで捕捉して反応溶液から分離して、磁気ビーズを洗浄することで反応溶液の成分を除去する。このとき、複数回洗浄操作を行なうことで、後工程の反応を阻害する要因となる前工程反応溶液の持ち込みを防ぐことが可能になる。
次に図1(2)に示すように、合成されたcDNAの末端にポリAテーリング反応で複数Aからなる配列を挿入する。この際、合成されたcDNAのみならず、磁気ビーズ上に固定化され、cDNA合成に寄与しなかった余剰mRNA捕獲用プローブの3’末端にも複数A配列(ポリA配列)が挿入されることとなる。ポリAテーリング反応後、再度磁気ビーズをマグネットで捕捉して反応溶液から分離し、磁気ビーズを洗浄することでポリAテーリング反応の反応溶液の成分を除去する。前述と同様に、複数回洗浄操作を行なうことで、後工程の反応を阻害する要因となる前工程溶液の持ち込みを防ぐことが可能になる。
続いて、図1(3)に示すように、cDNAの3’末端に導入されたポリA配列に相補的なポリT配列を有する2本鎖cDNA合成用プライマーを用いて1本鎖のcDNAを鋳型として相補鎖を伸長反応により合成する(2nd鎖合成反応)。本例では、2本鎖cDNA合成用プライマーとして、例えば、配列番号2:5’-ATATCTCGAGGGCGCGCCGGATCCTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTVN-3’(ここでV=A、C又はGの混合塩基、N=A、C、G又はTの混合塩基)を用いることができる。本例で示す2本鎖cDNA合成用プライマーの5’末端側は、後の核酸増幅工程で使用されるPCR用プライマー配列2に対応する第2の固有配列(配列番号2においては5’末端側の24塩基)である。また、本例で示す2本鎖cDNA合成用プライマーの3’末端側は、mRNAのポリA配列に対応するポリT配列(配列番号2においては5’末端側から数えて25〜48番目の塩基)と、cDNAに導入されたポリA配列の直前の配列、すなわち合成されたcDNAの末端の配列に対応する配列(配列番号2においては3’末端側の2つの塩基)とを有している。2本鎖cDNA合成用プライマーは、3’末端側のポリT配列とcDNAの末端の配列に対応する配列とが、導入されたポリA配列と1本鎖cDNAの末端の配列とそれぞれ相補的に結合することで、1本鎖cDNAを鋳型として相補鎖を合成することができる。
なお、2本鎖cDNA合成用プライマーは、配列番号2に示す塩基配列に限定されるものではない。5’末端側の第2の固有配列は、その後の核酸増幅反応において使用されるPCRプライマー配列2に応じて適宜設計することができる。但し、第2の固有配列は、mRNA捕獲用プローブの5’末端側に位置する第1の固有配列と2次構造をとりにくい配列がよく、またTm値(Melting Temperature)が近いものが望ましい。Tm値が近いとは、望ましくは±10℃程度であり、さらに望ましくは±5℃程度内である。なお、第1の固有配列と第2の固有配列とは同じ塩基配列から構成されることも可能である。また、2本鎖cDNA合成用プライマーの3’末端側のポリT配列のTの塩基数も特に限定されず、配列番号2に示した例のように24塩基長としてもよいが、これに限定されず例えば12〜40塩基長とすることができる。さらに、2本鎖cDNA合成用プライマーは、合成されたcDNAの末端の配列に対応する配列(配列番号2においてはVN)があることで、1本鎖cDNAの末端(導入されたポリA部分の最も内側、cDNA配列におけるポリA配列との隣接部位)で結合したものだけが伸長反応に進むことができる。上述のポリAテーリング反応で挿入されるAの数はコントロールすることが難しく数十から数百塩基長であると考えられている。2本鎖cDNA合成用プライマーの3’末端に、cDNAの末端の配列に対応する配列を有さないと、この広範囲ににわたるポリA配列のいかなる位置にも2本鎖cDNA合成用プライマーのポリT部分が相補鎖結合可能であり、かつ伸長反応を開始してしまう。また、一つのcDNAに複数のプライマーが相補鎖結合し、それぞれ伸長反応が開始する可能性もあり、不要な副産物を生成しかねない。2本鎖cDNA合成用プライマーは、合成されたcDNAの末端の配列に対応する配列を有することで、これらの要素を排除することができる。
図1(3)に示した工程で、磁気ビーズ上にその一方を固定化され、かつ両末端に第1の固有配列及び第2の固有配列(PCR用プライマー配列1及び2に対応)を有するcDNAライブラリーを構築することができる。次に、図1(4)に示すように、これら第1の固有配列及び第2の固有配列を利用した核酸増幅反応によって、cDNAライブラリーを一括して増幅する。このとき、図2に示すように、cDNA合成に寄与しなかったmRNA捕獲用プローブにおける第1の固有配列と、当該mRNA捕獲用プローブに導入されたポリA配列とアニールした2本鎖cDNA合成用プライマーの第2の固有配列の間でも核酸増幅反応が進行する。その結果、目的とする増幅核酸の他に、所謂プライマーダイマーが増幅することとなる。
以上で詳細に説明したように、生体由来試料に含まれる核酸を鋳型として核酸増幅反応を行った後、目的とする増幅断片(以下では目的産物と称する場合もある)と当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸(以下では副産物と称する場合もある)を含む反応液が得られる。この反応液に含まれる目的産物は、特に限定されず、様々な解析処理に供される。目的産物の解析処理の一例として、反応液に含まれる目的産物を、いわゆる次世代シーケンサにて配列決定する解析処理を挙げることができる。ここで、次世代シーケンサとは、第2世代シーケンサとも呼ばれ、数千万のDNA断片の塩基配列を同時並行的に決定する塩基配列決定装置である。次世代シーケンサとしては、特に限定されないが、例えばフローセルと呼ばれるスライドグラス上でDNA断片の増幅を行い、形成された断片の相補鎖を合成しながら配列を決定する原理を採用する装置(Illumina社)等を挙げることができる。
例えば、次世代シーケンサでの解析用ライブラリー調製には、数十ng〜数μgのcDNA(目的産物)が必要である。例えば、単一細胞由来mRNA量は0.1pg〜数pgであり、次世代シーケンサでの解析には増幅の工程が必須となる。一般的に、PCRサイクル数を増加させるほどに、混合物の中での競合反応によるバイアスが大きくなり、初期混合状態の比率を保てなくなるとされている。このため、PCRのサイクル数は28回以下にすることが望ましく、20回以下にすることが更に望ましい。サイクル数20回程度だと概ね104〜105倍程度にまでの一括増幅が可能である。
一方で、図2に示したように、プライマーダイマー等の目的とする副産物は、目的産物に比べ、圧倒的に多くまた塩基長が短いためPCRにおいては増幅効率が目的産物より優れ、結果的に大過剰に生成される。ただし、サイクル数20回程度だと、前述の次世代シーケンサでの解析用ライブラリー調製に必要な数十ng〜数μgには満たない(2pgのmRNAからスタートした場合、概ね数十ng程度にしかならない)。
したがって、核酸増幅反応後の反応液に含まれる目的産物の量が、その後の解析処理に十分でない場合には、更に核酸増幅反応を行うことで目的産物の量を確保する。しかしながら、反応液には、副産物であるプライマーダイマー等が含まれており、反応液をそのまま2回目の核酸増幅反応に供すると、プライマーダイマーが優位に増幅されてしまい、目的産物の増幅が抑制される。また、増幅にバイアスがかかるため、目的産物の量比も崩れてしまう虞がある。
このため、生体由来試料に含まれる核酸を鋳型として核酸増幅反応により、目的産物と副産物を含む反応液を得た後、本発明を適用した解析方法では、反応液に含まれる目産物と副産物とを測定し、目的産物の副産物に対する存在比が予め規定した値より低い場合には副産物を除去する処理が必要と判断し、当該存在比が予め規定した値より高い時に核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を判断する。
解析方法は、一例として図3に示すフローチャートに従って実行する。
先ず、核酸増幅反応後の反応液から、主として副産物を除去するための精製処理を行う(ステップS1)。精製の方法は、特に限定されないが、サイズ分画カラムを用いる方法や、ゲル電気泳動により目的産物のみをゲル中から切り出す方法などが挙げられる。とくに、目的産物の回収効率のよい方法として、AMPure XP溶液(Beckmancoulter社)による精製が挙げられる。具体的には、反応液の0.6×容量のAMPure XP溶液を添加し、目的産物のみをビーズ上に吸着させて副産物を除去する方法である。添加するAMPure XP溶液の量を0.7×容量に増やすと、より短い塩基長のもの(概ね100塩基長以上を回収)も回収でき、一方で0.5×容量に減らすと長いものも除去(概ね300塩基長以下を除去)することができる。0.6×容量を用いた場合には、概ね200塩基長以上のものが回収できる。これは、目的産物であるcDNAの塩基長が概ね250〜8500塩基長であり、副産物が概ね40〜200塩基長である場合には、目的産物と副産物とを分離するのに最適な容量である。
次に、精製後の反応液に含まれる目的産物及び副産物を測定するため電気泳動を行なう(ステップS2)。その後、電気泳動の結果から、目的産物及び副産物の絶対量と量比(例えば[目的産物/副産物]、但し[副産物/目的産物]でも良い)を測定する(ステップS3)。このとき、電気泳動の結果として得られる電気泳動図から算出されるピークの面積値を求め、この面積値から目的産物及び副産物の絶対量を求めることができる。具体的には、目的産物として250〜8500塩基長の範囲でピーク面積(A)を算出し、副産物として40〜200塩基長の範囲でピーク面積(B)を算出する。なお、副産物及び目的産物のピーク範囲は、mRNA捕獲用プローブや2本鎖cDNA合成用プライマーの配列や投入量によって変化することが考えられ、上記範囲に限定されるものではない。なお、最長の副産物と最短の目的産物との間に境界を設定する必要があり、プライマー及びプローブの配列が変更になった場合もしくは使用量が変更になった場合には、ピーク面積(A)及び(B)をその都度最適化することが好ましい。
本解析方法では、次に、目的産物の副産物に対する存在比(例えば、[目的産物/副産物]の値)と予め規定した値とを比較する(ステップS4)。ステップS4では、存在比が当該値より低い場合には副産物を除去する処理が必要と判断し、当該存在比が当該値より高い時に核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を判断するための工程へと処理を進める。なお、希釈倍率を判断するとは、希釈倍率が0、すなわち希釈不要という判断も含む意味である。
すなわち、[目的産物/副産物]の値が大きい場合、目的産物が副産物に対して十分に多いことを意味する。よって、ステップS4では、目的産物及び副産物を含む反応液を使用して、各種処理を実施できるかを判定している。したがって、ステップS4にて比較に使用する「予め規定した値」とは、後に実行される目的産物の解析処理(例えば、次世代シーケンサによる配列解析処理)の種類、プロトコル、使用機器に応じて適宜変更しうる値である。
より具体的に、ステップS4では、ステップS3で算出した比率R=A/Bを予め規定した値(M)と比較する。(R)>(M)の場合は、目的産物に対し副産物量比が十分に小さく、再度の精製は必要ないが、そうでない場合は上記に示す精製を(R)>(M)の要件を満たすまで行なう。Mの値は、望ましくは1.5以上であり、さらに望ましくは2である。ステップS4において(R)>(M)であると判断した場合、目的産物及び副産物を含む反応液を希釈処理することで、後に実行される目的産物の解析処理に適した量の目的産物及び副産物を含む溶液とする処理を実行する。
図3に示した例では、後に実行される目的産物の解析処理として次世代シーケンサによる配列解析処理を前提としており、当該解析処理には目的産物が所定量必要であり、上述した核酸増幅反応により十分量の目的産物が確保できる場合と、できない場合とが含まれることを前提としている。よって、図3に示す例では、(R)>(M)の要件を満たすと判断された反応液について、目的産物量(A)と第1の規定値(F)とを比較する(ステップS5)。そして、ステップS5では、(A)>(F)である場合には当該解析処理に十分量の目的産物が確保できていることを意味し、希釈倍率0倍、すなわちそのまま反応液を使用可能と判断する。より具体的にステップS5において第1の規定値(F)は、上記解析処理が次世代シーケンサによる配列決定処理である場合おおよそ100ng程度に相当する値とする。但しこの値は、後工程のフローによって可変であり、上記値に限られるものではない。
次に、ステップS5で目的産物量(A)が十分でないと判断された場合、再度の核酸増幅反応(図3では「2次PCR」)のために反応液の希釈倍率を決定する処理を行う。図3に示した例では、核酸増幅反応によって、上記解析処理に十分量の目的産物を確保するとともに当該核酸増幅反応において副産物の増幅を極力少なくすることを目的として希釈倍率を決定する処理である。
核酸増幅反応では、一般的に必要量以上の鋳型を用いると増幅効率を抑制するばかりでなく、新たな副産物を生成する。一般に、核酸増幅反応ではスタートの鋳型量ができる限り少ない方が反応効率は高く、産物の品質も良いとされている。そのため、本例では、目的産物の量(A)が核酸増幅反応に必要な量の上限値(第2の規定値(X))となるように希釈倍率を決定する。(X)は望ましくは2ng以上でありさらに望ましくは5ng以上に相当する。
また、反応液に含まれる副産物の量(B)に関しても上限値(第3の規定値(Y))を設定する。先に記載した通りAMPure XP溶液や分子量分画カラムなどにより精製を繰り返し行なうことで副産物の除去はある程度可能であるが、回数を重ねることで目的産物も失っていくため、再度の核酸増幅反応に際しては副産物の量(B)が十分に低減できていない場合がある。(Y)は望ましくは200pg以下でありさらに望ましくは120ng以下に相当する。
以上のように規定された第2の規定値(X)及び第3の規定値(Y)を指標として、目的産物量(A)及び副産物量(B)を含む反応液について希釈倍率を決定する(図4参照)。すなわち、ステップS5において目的産物量(A)が十分でない((F)と比較して)と判断された反応液について、ステップS3で算出した[目的産物/副産物]の値(比率R=A/B)を比率M2=[(X)/(Y)]と比較する(ステップS6)。ステップS6において、(R)>(M2)であると判断した場合には目的産物量(A)が第2の規定値(X)となるように希釈倍率を決定する後の工程に進み、(R)>(M2)ではない判断した場合には副産物量(B)が第3の規定値(Y)となるように希釈倍率を決定する後の工程に進すむ。
ステップS6において(R)>(M2)であると判断した場合、ステップS7において目的産物量(A)と第2の規定値(X)とを比較する。そしてステップS7において(A)>(X)と判断した場合、反応液をA/X倍希釈して反応液中の目的産物量を(X)とする(ステップS8)。一方、ステップS6において(R)>(M2)ではない判断した場合、ステップS9において副産物量(B)と第3の規定値(Y)とを比較する。そしてステップS9において(B)>(Y)と判断した場合、反応液をB/Y倍希釈して反応液中の副産物量を(Y)とする(ステップS10)。なお、ステップS7において(A)>(X)ではないと判断した場合、ステップS9において(B)>(Y)ではないと判断した場合には、反応液の希釈倍率を0、すなわちそのまま再度の核酸増幅反応(2次PCR)に使用する。
以上のようにステップS6〜S10の処理を行なうことで、核酸増幅反応後の反応液を用いた再度の核酸増幅反応において副産物の生成を抑制し、後工程に必要な所望の量の目的産物を生成することが可能となる。なお、ステップS6〜S10の処理を明確なパラメータを提示することで、初期量が不明な試料に対しても、精製回数や希釈倍率を的確に設定することが可能となる。
ここでは、磁気ビーズ上に固定化されている余剰プライマーが多数存在し、これが主な副産物の原因であったが、液相の条件下でも本発明は応用可能である。即ち、上記指標となる値は、プローブやプライマー配列およびその使用量が変わらなければそのまま液相状態での反応にも使用可能である。配列や使用量が変われば、先に述べたとおり規定値を設定し直す必要があるが、固相状態、液相状態にはよらない。また、目的産物がcDNAライブラリーに限定されるわけではなく、複数種類の核酸を一括増幅する際には同様に共通プライマーを用いて塩基長および塩基配列が異なる核酸混合物を増幅することになるので、同様の指標が適用可能となる。
以上で説明した解析方法は、一例として図5に示すような解析装置にて実行することができる。図5に示す解析装置1は、核酸増幅反応を行った後の反応液に含まれる、目的産物量と副産物量を測定する測定部2と、測定部2で測定した値に基づいて上述したステップS4の処理を実行する判定部3を有する。本解析装置1によれば、核酸増幅反応後の反応液について、反応液に含まれる目的断片に対するその後の解析処理(例えば次世代シーケンサにて配列解析処理)への適用の可否を判断することができ、当該解析処理に適用できるように希釈倍率を決定する処理(例えばステップS5〜S10)を決定することができる。
なお、図5に示す解析装置1は、核酸増幅反応を行った後の反応液について実施した電気泳動の結果を入力して判定部2において目的産物量と副産物量を測定していた。しかし、本解析装置1は、図6に示すように、核酸増幅反応を行った後の反応液について電気泳動処理を行う電気泳動処理部4を備えていても良い。図6に示す解析装置1によれば、電気泳動処理部4にて実施した電気泳動の結果から判定部2において目的産物量と副産物量を測定することができる。
また、図5に示す解析装置1において判定部3は、反応液に含まれる目的断片に対するその後の解析処理(例えば次世代シーケンサにて配列解析処理)の種類やプロトコル、使用機器に応じて設定された、第1の既定値(F)、第2の既定値(X)及び第3の規定値(Y)等に基づいて希釈倍率を決定する処理を実行することができる。
以上のように構成される解析装置1は、反応液に含まれる目的断片に対するその後の解析処理(例えば次世代シーケンサにて配列解析処理)に応じた、反応液に対する希釈倍率(希釈倍率0倍も含む)を判定部3において算出し、出力することができる。ここで、判定部3にて算出した反応液に対する希釈倍率は、希釈操作を行う操作者に対して視認可能な情報として出力することができる。或いは、判定部3にて算出した反応液に対する希釈倍率は、反応液に対して所定の溶液を用いて希釈処理を実行できる希釈装置に出力することもできる。
なお、以上のように構成される解析装置1は、図7に示すように、判定部3にて算出した反応液に対する希釈倍率に基づいては、反応液に対して所定の溶液を用いて希釈処理を実行できる希釈処理部5を備える反応液処理装置6の一部として使用することができる。希釈処理部5は、図示しないが、希釈に使用する希釈用溶液、反応液や希釈用溶液を分注する分注機構を備えている。また、希釈処理部5は、希釈用試薬を充填した試薬瓶のための試薬ラック、反応液を分注したチューブのためのラック、試薬の分注に使用するチップラック、分注機構を駆動する駆動装置等を備えることが好ましい。図7に示した反応液処理装置6の希釈処理部5は、目的産物に対するその後の解析処理(例えば次世代シーケンサにて配列解析処理)に応じて、希釈に使用する希釈用溶液を適宜選択して、判定部3にて算出した反応液に対する希釈倍率に基づいて反応液を希釈することができる。また、反応液処理装置6において判定部3にて希釈倍率が算出されると、希釈処理部5は自動制御にて反応液を希釈処理するように構成することも可能である。
また、反応液処理装置6は、図8に示すように、希釈処理部5において希釈処理された反応液又は希釈処理されなかった反応液を用いて更なる核酸増幅反応を行う核酸増幅反応処理部7を更に備えていてもよい。核酸増幅反応処理部7は、図示しないが、希釈処理後の反応液に核酸増幅反応に必要な試薬類を加える分注機構、設定された核酸増幅反応条件に従って温度サイクルを反応液に付加する温度調節装置等を備えている。また、希釈処理部5にて希釈操作が終了した後、核酸増幅反応処理部7において自動制御にて核酸増幅反応を実行するように構成することも可能である。
さらに、反応液処理装置6は、反応液に含まれる目的断片に対するその後の解析処理を実行する処理部を有するものであっても良い。一例として、反応液に含まれる目的断片に対するその後の解析処理として目的産物の塩基配列決定処理を行う場合、図9に示すように、反応液処理装置6は配列決定処理部8を備えることができる。この配列家低処理部8は、解析装置1における判定部3において、目的産物量が配列決定に十分であり希釈倍率0倍と判断された反応液、あるいは核酸増幅反応処理部7において核酸増幅反応を行った後の反応液について、目的とする増幅断片の塩基配列を決定する。配列決定処理部8としては次世代シーケンサを使用することができる。また、反応液処理装置6は、希釈処理部5にて希釈操作が終了した後の反応液、或いは核酸増幅反応処理部7において核酸増幅反応が終了した後の反応液について、配列決定処理部8が自動制御により目的産物の配列を決定するように構成することも可能である。
以上で説明したように、解析装置1及び解析装置1を有する反応液処理装置6は、自動化システムにも最適の形態である。このようなシステムでは、例えば、反応用プレート若しくはチューブホルダを保持し、既定の振動度で振動しチューブ内の液を撹拌することが可能な攪拌デバイスと、複数の磁石ピンを有し、同磁石ピンを攪拌デバイスを貫通してチューブホルダの各チューブ近傍に挿入できる磁石ホルダと、複数の試薬の分注や、試料や洗浄用溶液の分注、ならびにチューブ内の溶液の排出が可能な分注用ヘッドと、チューブホルダ及び攪拌デバイスを搬入し、規定の温度雰囲気を既定時間維持することが可能な恒温層と、チューブホルダを搬入し、既定のプログラムで温度の加熱及び冷却のサイクルを実現できるサーマルサイクラと、攪拌デバイスとサーマルサイクラ間で、チューブホルダを移動させる手段と、反応用チューブ内の試料より1部を分注ヘッドで採取し、同試料と電気泳動用試薬を混合させ、試料内の核酸合成物を、電気泳動にて解析する解析部とで構成することも可能である。このシステムに上記指標をパラメータとして搭載することで、例えば細胞の入ったチューブをスタートマテリアルとしてセットすれば、自動で最適な精製工程を経て所望の量にまで増幅された核酸混合物を生成することが可能となる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の技術範囲は以下の実施例に限定されるものではない
〔実施例1〕
単一細胞から調製されたcDNAライブラリーを、次世代シーケンサ解析用に一括増幅する方法の詳細について説明する(図1参照)。
ストレプトアビジンがコートされた磁気ビーズ(φ=1μm、107 beads/μL、DYNAL社)を懸濁して均一濃度にし、懸濁液120μL(1.2×109 beads)を2.0mLのマイクロチューブに採取した。B&W buffer (1 M NaCl、0.5 mM EDTA、10 mM Tris (pH8.0)、0.1%(w/v) Tween20) 120μLで3回洗浄し、同バッファー120μLで再懸濁した。続いて、B&Wbufferで希釈したmRNA捕獲用プローブ溶液120μL (100 pmol=6×1013分子)を調製し、洗浄したビーズ懸濁液にボルテックスで混和しながら少量ずつ加えた。
mRNA捕獲用プライマー
5’-ATATGGATCCGGCGCGCCGTCGACTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTVN-3’(配列番号1:V=A、C又はG、N=A、、C、G又はT)
室温にて恒温振とう機(タイテック)で撹拌しながら1時間反応させた。上清を除去し、B&W buffer 240μLで3回、続いて10 mM Tris (pH8.0)、 0.1%(w/v)のTween20溶液 240μLにて3回ビーズを洗浄した。最後に10 mM Tris (pH8.0)、 0.1%(w/v)のTween20溶液120μLで懸濁した(1×107 beads/μL)。ビーズ当りのオリゴ固定量は、5×104分子となる。本実施例においては、mRNA捕獲用プライマーに上記の配列のものを使用した。
本実施例では、ヒト大腸がん培養細胞であるHCT116から精製したmRNA 2pg(1細胞相当)を用いた。表1に示す逆転写反応溶液1を調製し、mRNA 2pg (PBS溶液で調製)を1μLを添加しピペッティングで混合した。
Figure 2015111209
70℃で5分処理の後、4℃までゆっくり冷却した。続いて表2に示す逆転写反応溶液2を加えた。ピペッティングで混和の後、50℃で30分反応し70℃、5分で酵素の失活化を行なった。50μLの10 mM Tris (pH8.0)、 0.1%(w/v)のTween20溶液を添加し、ビーズを懸濁後、上清を除去しビーズを洗浄し、6μLの10 mM Tris (pH8.0)、0.1%(w/v)のTween20溶液を添加しビーズを再懸濁した。
Figure 2015111209
続いてポリAテーリング反応を行なった。表3に示すポリAテーリング反応溶液を加えピペッティングで混和の後、37℃で15分反応し70℃、5分で酵素の失活化を行なった。50μLの10 mM Tris (pH8.0)、0.1%(w/v)のTween20溶液を添加し、ビーズを懸濁後、上清を除去しビーズを洗浄し、12μLの10 mM Tris (pH8.0)、0.1%(w/v)のTween20溶液を添加しビーズを再懸濁した。
Figure 2015111209
続いてcDNAの2本鎖化反応を行なった。表4に示すcDNAの2本鎖化反応溶液を加えピペッティングで混和の後、サーマルサイクラを使用し、(95℃ 3min > 44℃ 5min > 72℃ 6min >4℃)で反応を行なった。50μLの10 mM Tris (pH8.0)、 0.1%(w/v)のTween20溶液を添加し、ビーズを懸濁後、上清を除去しビーズを洗浄し、6μLの10 mM Tris (pH8.0)、0.1%(w/v)のTween20溶液を添加しビーズを再懸濁した。
Figure 2015111209
* UP2VN primer:5’-ATATCTCGAGGGCGCGCCGGATCCTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTVN-3’(配列番号2:V=A、C又はG、N=A、C、G又はT)
続いて2本鎖cDNAの第1の増幅反応を行なった。表5に示す第1の増幅反応溶液を加えピペッティングで混和の後、サーマルサイクラを使用し、(95℃ 3min > (95℃ 30sec > 67℃ 1min >72℃ 6min (サイクル毎に+6sec)) ×18cycles >72℃6min.)で反応を行なった。
Figure 2015111209
UP1 primer: 5’- ATATGGATCCGGCGCGCCGTCGACTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTT-3’(配列番号3)
続いて第1の増幅産物の精製を行なった。PCR反応後の溶液に0.6×vol. (24.6 μL)のAMPure XP溶液を添加し、ピペッティングで撹拌後軽くスピンダウンした。室温で5分おいた後、マグネットでビーズを捕獲し、上清を除去した。70%エタノール溶液を200μL添加し、ピペッティングで撹拌した後、室温で30秒置いたのち、マグネットでビーズを捕獲し、上清を除去した。再度、70%エタノール溶液を200μL添加し、ピペッティングで撹拌した後、室温で30秒置いたのち、マグネットでビーズを捕獲し、上清を除去した。室温で5分ほど置き、ビーズを乾燥させた後、10 mM Tris (pH8.0)、 0.1%(w/v) Tween20溶液を50μL添加し、ピペッティングでビーズを懸濁。室温で1分ほど置いたのち、マグネットでビーズを捕獲し、上清を回収した。
上記第1の精製済み増幅産物を、Agilent Bioanalyzer(Agilent社)で電気泳動した。泳動にはHigh Sensitivity DNAキットを使用した。電気泳動後、副産物と目的産物のピーク面積を求めた。本実施例では、Bioanalyzer付随の解析用ソフト2100Expertを用いた。Region Tableの項目で、副産物のエリアを40〜200塩基、目的産物を250〜8500塩基と設定した。算出されたCorr. Areaの値を、それぞれのピーク面積値として使用した。またピーク面積値と実際の核酸の分子量との相関関係を求めるため、既知濃度のサンプルを電気泳動した(図10)。電気泳動の結果、目的産物のピーク面積(A)=162.7であり副産物の面積は(B)=638.0であった(図11)。またR=A/B=0.26となった。副産物の量が目的産物に比べ、大過剰に多かったため、再度0.6×vol.のAMPure XP溶液による精製処理を行なった。この産物を電気泳動したところ、目的産物のピーク面積(A)=224.7であり副産物の面積は(B)=4.38となった(図12)。副産物が目的産物に比較して十分量精製除去できたことを確認した。一方で、目的産物の総量は目標の100ngには満たなかったっため(分光光度計での感度以下、即ち100ng以下)ので、第2の増幅反応へと進んだ。
上記第1の精製済み増幅産物1μLに表6に示す第2の増幅反応溶液を加えピペッティングで混和の後、サーマルサイクラを使用し、(95℃ 3min > (95℃ 30sec > 67℃ 1min >72℃ 6min (サイクル毎に+6sec)) ×12cycles >72℃6min.)で反応を行なった。
Figure 2015111209
* UP1 primer: 5’- ATATGGATCCGGCGCGCCGTCGACTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTT -3’(配列番号3)
* UP2 primer: 5’- ATATCTCGAGGGCGCGCCGGATCCTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTT -3’(配列番号4)
続いて第2の増幅産物の精製を行なった。精製にはPCR purification Kit (JENA社)を使用しキット添付のプロトコルに従い、10 mM Tris (pH8.0)、 0.1%(w/v) Tween20溶液30μLで溶出した。上記第2の精製済み増幅産物を、Agilent Bioanalyzer(Agilent社)で電気泳動した。泳動にはHigh Sensitivity DNAキットを使用した。その結果、副産物(B)=302.7に対して十分量の目的産物(A)=9526.0を得ることができた(図13)。目的産物の総量はおおよそ600ngであり(電気泳動には1μL使用)、次世代シーケンサに必要となる100ng以上の増幅産物が確保できた。この事例を<OK>と定義づけた。
別サンプルに対し、同様の実験を行ない上記に記載の方法で第1の増幅産物を2回0.6×vol.のAMPure XP溶液による精製処理を行ない電気泳動したところ、目的産物のピーク面積(A)=384.5であり副産物の面積は(B)=230.5となった(図14)。先の結果に比較すると副産物の量が多いが、2回既に精製しており、目的産物が副産物を上回っていたので第2の増幅反応へと進んだ。このサンプルに関しても、同様にPCR purification Kit (JENA社)を使用しキット精製の後、電気泳動を行なった(図15)。その結果、副産物(B)=7036.0であり目的産物(A)=9321.9であった。最初の例と比較し、目的産物量はほぼ同等であったが、副産物が非常に多く、このあと複数回の精製除去の工程を繰り返したが先の例と同等にまで除去することができなかった。ゲル電気泳動により目的産物のみをゲル中から切り出すことにより、副産物のさらなる除去が可能ではあるが、目的産物をロスする可能性が高いためこの方法による精製は行なわなかった。この様な電気泳動結果を示す産物を次世代シーケンサにより解析を行なった場合、副産物由来の配列データがメインで目的産物の配列データの割合が非常に少なくなる。このため、本来の目的であるcDNA由来配列データを取得することのできないこの事例を<NG>と定義づけた。
同様の実験を複数回繰り返し行ない、<OK>および<NG>の事例に対する(A)および(B)の値をプロットした(図16)。その結果、Rの閾値を1.5以上とした場合、<OK>および<NG>の事例が混在するが、R>2とした場合は<OK>および<NG>を切り分けられることができた。一方、第2の増幅反応に持ち込む副産物量の最大値としてY=180の閾値をさらに望ましくはY=80を設定した。
以上に示す本実施例により、図3及び図4に示す、R値を望ましくは1.5さらに望ましくは2となり、またY値を望ましくは180さらに望ましくは80となった。これらの値から、第1の増幅産物の再精製の必要性を明確に提示することが可能となった。
〔実施例2〕
実施例1で示した単一細胞より多いが、一般的に扱われる量(104〜106個程度の細胞)より少ない細胞から調製されたcDNAライブラリーを、次世代シーケンサ解析用に一括増幅する方法の詳細について説明する。本実施例では、ヒト大腸がん培養細胞であるHCT116から精製したmRNA 200pg(100細胞相当)を用いた。第1の増幅の工程までは実施例1に示す方法により進めた。
実施例1に記載の方法で第1の増幅産物を2回0.6×vol.のAMPure XP溶液による精製処理を行ない電気泳動したところ、目的産物をピークとして検出することができなかった(図17)。電気泳動のパターンから鋳型の量が多すぎると判断し、1/10希釈した鋳型(即ち2本鎖cDNA)を用いて、再度第1の増幅反応を行ない、2回0.6×vol.のAMPure XP溶液による精製処理を行ない電気泳動したところ、所望のパターンを得ることができた(図18)。そこで、希釈しない増幅産物(図17)および1/10希釈した増幅産物(図18)についてそれぞれ2サンプルずつ次世代シーケンサにより混合物の網羅解析を行なったところ、希釈しない増幅産物の再現性(図19)が希釈した増幅産物の再現性にくらべ低かった(図20)。
この結果から希釈しないで増幅したサンプルは、電気泳動結果および次世代シーケンサの2つの解析から混合物の存在比が崩れてしまっていることが判明した。さらに1/5希釈についても同様の反応を行なったが、結果は希釈しないサンプルと同等の結果であった。実施例1に記載の方法と同様に、希釈しなかったサンプル、1/5希釈したサンプを<NG>、1/10希釈したサンプルを<OK>とした。また、それぞれのサンプルの第1の電気泳動パターンから(A)および(B)を求めた。同様の実験を複数回行ない <OK>および<NG>の事例に対する(A)および(B)をプロットした。その結果、第2の増幅反応に持ち込む目的産物量の最大値としてX=4000の閾値をさらに望ましくはX=2500を設定した。
以上に示す本実施例により、図3及び4に示す、X値を望ましくは4000さらに望ましく2500となった。図3に示す目的産物(A)の上限値Fは後工程に必要な量となる。次世代シーケンサにおいてはおおよそ100ng程度に相当する値となる。これは図5をもとに換算すると、おおよそ42000と定められる。但しこの値は、後工程のフローによって可変であり、上記値に限られるものではない。
以上より、実施例1の結果と併せて、本実施例により図21に示すように、R値、X値、Y値およびF値を最適に設定することができた。これにより、図3に示すフローにより、第1の増幅産物の再精製の必要性および希釈率を明確に提示することが可能となった。これにより、副産物の生成を抑制し、後工程に必要な所望の量の目的産物を生成することが可能となる。明確なパラメータを提示することで、初期量が不明な試料に対しても、精製回数や希釈倍率を的確に設定することが可能となった。
1…解析装置、2…測定部、3…判定部、4…電気泳動処理部、5…希釈処理部、6…反応液処理装置、7…核酸増幅反応処理部、8…配列決定処理部

Claims (11)

  1. 生体由来試料に含まれる核酸を鋳型として核酸増幅反応を行った後、目的とする増幅断片の量と、当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸の量とを測定する工程と、
    目的とする増幅断片の当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸に対する存在比が予め規定した値より低い場合に当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸を除去する処理が必要と判断し、当該存在比が予め規定した値より高い時に核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を判断する工程とを含む、核酸増幅反応後の反応液の解析方法。
  2. 上記核酸増幅反応は、mRNAのポリA配列に対応するポリT配列及び第1の固有配列からなるオリゴヌクレオチドを固定した担体を用いた核酸増幅反応であって、当該担体に上記生体由来試料に含まれるmRNAを補足する工程、mRNAの相補鎖を上記ポリT配列から伸長する工程、伸長鎖の末端に第2の固有配列を付加する工程、上記第1の固有配列に相補的な配列を有する第1プライマーと上記第2の固有配列に相補的な配列を有する第2プライマーとを用いて増幅する工程を備えることを特徴とする請求項1記載の解析方法。
  3. 上記判断する工程では、上記目的とする増幅断片の量が第1の規定値より高い場合には希釈倍率0倍と判断することを特徴とする請求項1記載の解析方法。
  4. 上記判断する工程では、上記目的とする増幅断片の量(A)と上記目的とする増幅断片以外の増幅断片の量(B)から算出される比率(A/B)と、上記目的とする増幅断片の量(A)について定めた第2の規定値(X)と上記目的とする増幅断片以外の増幅断片の量(B)について定めた第3の規定値(Y)との比率(X/Y)とを比較し、
    比率(A/B)が比率(X/Y)より大きく且つ上記目的とする増幅断片の量(A)が第2の規定値(X)より大きい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液を(A/X)倍に希釈すると判断し、
    比率(A/B)が比率(X/Y)より大きく且つ上記目的とする増幅断片の量(A)が第2の規定値(X)より小さい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を0倍と判断し、
    比率(A/B)が比率(X/Y)より小さく且つ上記目的とする増幅断片の量(B)が第3の規定値(Y)より大きい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液を(B/Y)倍に希釈すると判断し、
    比率(A/B)が比率(X/Y)より小さく且つ上記目的とする増幅断片の量(B)が第3の規定値(Y)より小さい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を0倍と判断することを特徴とする請求項1記載の解析方法。
  5. 生体由来試料に含まれる核酸を鋳型として核酸増幅反応を行った後の反応液に含まれる、目的とする増幅断片の量と、当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸の量とを測定する測定部と、
    上記測定部で測定した値に基づいて、目的とする増幅断片の当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸に対する存在比が予め規定した値より低い場合に当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸を除去する処理が必要と判断し、当該存在比が予め規定した値より高い時に核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を判断する判定部とを備える、核酸増幅反応後の反応液の解析装置。
  6. 上記測定部は、mRNAのポリA配列に対応するポリT配列及び第1の固有配列からなるオリゴヌクレオチドを固定した担体を用いた核酸増幅反応であって、当該担体に上記生体由来試料に含まれるmRNAを補足する工程、mRNAの相補鎖を上記ポリT配列から伸長する工程、伸長鎖の末端に第2の固有配列を付加する工程、上記第1の固有配列に相補的な配列を有する第1プライマーと上記第2の固有配列に相補的な配列を有する第2プライマーとを用いて増幅する工程を備える核酸増幅反応後の反応液について、目的とする増幅断片の量と、当該目的とする増幅核酸以外の増幅核酸の量とを測定することを特徴とする請求項5記載の解析装置。
  7. 上記判定部では、上記目的とする増幅断片の量が第1の規定値より高い場合には希釈倍率0倍と判断することを特徴とする請求項5記載の解析装置。
  8. 上記判定部では、上記目的とする増幅断片の量(A)と上記目的とする増幅断片以外の増幅断片の量(B)から算出される比率(A/B)と、上記目的とする増幅断片の量(A)について定めた第2の規定値(X)と上記目的とする増幅断片以外の増幅断片の量(B)について定めた第3の規定値(Y)との比率(X/Y)とを比較し、
    比率(A/B)が比率(X/Y)より大きく且つ上記目的とする増幅断片の量(A)が第2の規定値(X)より大きい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液を(A/X)倍に希釈すると判断し、
    比率(A/B)が比率(X/Y)より大きく且つ上記目的とする増幅断片の量(A)が第2の規定値(X)より小さい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を0倍と判断し、
    比率(A/B)が比率(X/Y)より小さく且つ上記目的とする増幅断片の量(B)が第3の規定値(Y)より大きい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液を(B/Y)倍に希釈すると判断し、
    比率(A/B)が比率(X/Y)より小さく且つ上記目的とする増幅断片の量(B)が第3の規定値(Y)より小さい場合には、上記核酸増幅反応後の反応液の希釈倍率を0倍と判断することを特徴とする請求項5記載の解析装置。
  9. 請求項5乃至6いずれか一項記載の解析装置と、
    上記解析装置における判定部の判断に従って、核酸増幅反応を行った後の反応液について希釈処理を行う希釈処理部とを備える、核酸増幅反応後の反応液処理装置。
  10. 上記希釈処理部において希釈処理された反応液又は希釈処理されなかった反応液を用いて更なる核酸増幅反応を行う核酸増幅反応処理部を更に備える、請求項9記載の反応液処理装置。
  11. 上記解析装置における判定部において、上記目的とする増幅断片の量が第1の規定値より高いために希釈倍率0倍と判断された反応液、あるいは上記核酸増幅反応処理部において核酸増幅反応を行った後の反応液について、目的とする増幅断片の塩基配列を決定する配列決定処理部を更に備える、請求項10記載の反応液処理装置。
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