[1.実施形態1]
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。
[1−1.まとめ配送システムの全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係るまとめ配送システムの一例を示す図である。図1に示すように、本実施形態では、まとめ配送システム10、電子商取引システム20、第1ユーザ端末30−1〜第3ユーザ端末30−3、第1配送業者システム40−1〜第3配送業者システム40−3、及び第1店舗端末50−1〜第2店舗端末50−2のそれぞれが、インターネットなどのネットワークに接続されている。
まとめ配送システム10は、一般的なサーバコンピュータを含み、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は、例えば、一又は複数のマイクロプロセッサを含む。記憶部12は、例えば、RAM等の主記憶部やハードディスク等の補助記憶部を含む。制御部11は、記憶部12に記憶されたプログラムやデータに従って処理を実行する。通信部13は、ネットワークカードを含み、ネットワークを介して外部とのデータ送受信が可能になっている。
電子商取引システム20は、一般的なサーバコンピュータを含み、商品を販売する複数の店舗の管理を行う。ユーザが注文した商品を集荷する配送業者は、その注文時に決定される。商品の配送先は、注文時にユーザが指定したり、予めユーザが登録した配送先の中から、電子商取引システム20が注文時に決定したりする。電子商取引システム20は、後述の注文情報が格納されるデータベース21を備える。
第1ユーザ端末30−1〜第3ユーザ端末30−3のそれぞれは、ユーザが操作するコンピュータであり、例えば、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等である。第1ユーザ端末30−1〜第3ユーザ端末30−3のそれぞれは、制御部31、記憶部32、通信部33、操作部34、及び表示部35を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33のハードウェア構成は、制御部11、記憶部12、及び通信部13と略同様であるので説明を省略する。操作部34は、ユーザが操作を行うための入力デバイスである。表示部35は、各種画面を表示するモニタである。
第1配送業者システム40−1〜第3配送業者システム40−3のそれぞれは、一般的なサーバコンピュータを含み、配送業者による荷物の配送を統括的に管理する。本実施形態では、電子商取引システム20やそれが管理する店舗と提携している配送業者が複数あり、配送業者ごとに、配送業者システムが存在する。
第1店舗端末50−1及び第2店舗端末50−2は、電子商取引システム20における各店舗の店員が操作するコンピュータである。第1店舗端末50−1及び第2店舗端末50−2は、電子商取引システム20からユーザの注文内容を受信する。また、第1店舗端末50−1及び第2店舗端末50−2は、プリンタが接続されており、第1配送業者システム40−1等にアクセスして、荷物の伝票を印刷する。
なお、上記説明した各システムや各端末は、一般的なハードウェアを適用すればよく、各システムや各端末のハードウェア構成は、上記の例に限られない。また、各システムや各端末に記憶されるものとして説明するプログラムやデータは、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、メモリカード)に記憶されたものが供給されるようにしてもよいし、ネットワークを介して供給されるようにしてもよい。
まとめ配送システム10は、一又は複数の発送元から各々互いに異なる複数の配送業者によって集荷された複数の荷物を、予め設定された一の配送先に配送するためのシステムである。本実施形態では、あるユーザのために、別の複数のユーザが商品を注文した場合の配送を例に挙げて、まとめ配送システム10が実行する処理を説明する。また、ここでは、まとめ配送システム10、電子商取引システム20、及び第1配送業者システム40−1〜第3配送業者40−3の管理主体(例えば、運営会社)が異なっており、これらがシステムとして別体であるものとする。ただし、まとめ配送システム10と、第1配送業者システム40−1〜第3配送業者40−3のそれぞれと、の間では、互いにデータの連携が行われているものとする。
図2は、まとめ配送システム10が実行する処理の概要を示す図である。図2に示すように、ユーザZ(商品を受け取るユーザ)は、第1ユーザ端末30−1を操作して、荷物の配送を希望する日時等をまとめ配送システム10に登録する(S1)。まとめ配送システム10は、ユーザZの登録を受け付けると、ユーザZがまとめ配送を希望している旨を、第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2に通知する(S2)。これにより、ユーザZ宛ての荷物が、まとめ配送の対象となり、店舗から出荷される荷物の配送先が、ユーザZの自宅等ではなく、後述の留め置き場所Gとなる。
一方、ユーザX(商品を注文するユーザ)は、第2ユーザ端末30−2を操作して、ユーザZのために店舗Aの商品Bを注文する(S3)。ユーザY(商品を注文するユーザ)は、第3ユーザ端末30−3を操作して、ユーザZのために店舗Cの商品Dを注文する(S4)。電子商取引システム20は、ユーザXから受け付けた注文内容を店舗Aに通知し、ユーザYから受け付けた注文内容を店舗Cに通知する(S5)。
ここでは、店舗Aは、配送業者Eと提携しており、店舗Cは、配送業者Fと提携しているものとする。このため、従来であれば、2つの配送業者E及びFが、ユーザZのもとを別々に訪れるので2回の受け取りが発生することになる。しかし、本実施形態では、ユーザZの受け取りが1回で済むように、配送業者E及びFが利用する留め置き場所Gが存在する。留め置き場所Gは、配送業者E又はFの管理下にあってもよいし、他の配送業者又は管理業者等の管理下にあってもよい。
店舗Aの店員が、店舗端末50−1を操作して第1配送業者システム40−1にアクセスし、商品Bの伝票を出力するための情報を入力すると、商品Bの配送先が、ユーザZの自宅等ではなく留め置き場所Gに設定された伝票が印刷される(S6)。そして、店舗Aの店員は、商品Bを梱包して伝票を貼り付けて、配送業者Eは、店舗Aから商品Bを集荷する(S7)。配送業者Eは、店舗Aから集荷した商品Bを留め置き場所Gに配送することになる。留め置き場所Gに配送された商品Bは、留め置き場所GのうちユーザZに割り当てられたスペースに一時的に保管される。
一方、店舗Cの店員が、店舗端末50−2を操作して第2配送業者システム40−2にアクセスし、商品Dの伝票を出力するための情報を入力すると、商品Dの配送先が、ユーザZの自宅等ではなく留め置き場所Gに設定された伝票が印刷される(S8)。そして、店舗Cの店員は、商品Dを梱包して伝票を貼り付けて、配送業者Fは、店舗Cから商品Dを集荷する(S9)。配送業者Fは、店舗Bから集荷した商品Dを留め置き場所Gに配送することになる。留め置き場所Gに配送された商品Dは、留め置き場所GのうちユーザZに割り当てられたスペースに一時的に保管される。
一方、まとめ配送システム10は、留め置き場所Gに留め置かれる荷物をユーザZの自宅に配送するように、第3配送業者システム40−3に指示を送る(S10)。この指示は、ユーザZによる配送日時等の登録時に行われてもよいし、当該登録された日時に基づいて定まるタイミングが到来するたびに行われるようにしてもよい。
第3配送業者システム40−3は、留め置き場所Gに配送された商品B及びDを、ユーザZが指定した日時にまとめて配送するための伝票を印刷する(S11)。ユーザZの自宅への配送を担当する配送業者H(E又はFであってもよいし、それ以外であってもよい)は、伝票に従い、商品B及びDを留め置き場所GからユーザZのもとにまとめて配送する(S12)。
上記のように、本実施形態では、店舗Aから商品Bを集荷する配送業者Eと、店舗Cから商品Dを集荷する配送業者Fと、が異なっていたとしても、商品B及び商品Dをいったん留め置き場所Gに集めて、配送業者HがユーザZの自宅に配送することで、受け取りを1回で済ませる構成になっている。以降、当該技術の詳細について説明する。
[1−2.本実施形態において実現される機能]
図3は、本実施形態において実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。ここでは、まとめ配送システム10、電子商取引システム20、第1ユーザ端末30−1、第1配送業者システム40−1〜第3配送業者システム40−3、第1店舗端末50−1、及び第2店舗端末50−2のそれぞれが実現する機能について説明する。
[1−2−1.第1ユーザ端末において実現される機能]
第1ユーザ端末30−1は、通信部33を主として実現される指定内容送信部30−1Aを含む。指定内容送信部30−1Aは、ユーザが指定したまとめ配送の条件(日時や配送業者)を、まとめ配送システム10に送信する。
ユーザがまとめ配送の条件を指定する場合の例示的な処理の流れは以下の通りである。第1ユーザ端末30−1はネットワークを介してまとめ配送システム10にアクセスする。まとめ配送システム10は、第1ユーザ端末30−1との通信によりユーザ認証を行う。
図4は、認証が成功した場合に表示されるメニュー画面の一例を示す図である。図4に示すように、まとめ配送システム10は、ユーザ認証が成功すると、まとめ配送の条件を設定するための設定ボタン61を少なくとも含むメニュー画面60を第1ユーザ端末30−1の表示部35に表示させる。より具体的には、まとめ配送システム10は、メニュー画面60に対応するメニュー画面情報を生成し、ネットワークを介して第1ユーザ端末30−1に送信する。第1ユーザ端末30−1は、受信したメニュー画面情報に基づき、より具体的にはその情報を読み込むことにより、メニュー画面60を表示部35に表示させる。
第1ユーザ端末30−1は、メニュー画面60においてユーザが設定ボタン61を指定又は選択したことを検出すると、その旨をネットワークを介してまとめ配送システム10に送信する。まとめ配送システム10は、ユーザがまとめ配送の条件を指定するための指定画面を第1ユーザ端末30−1の表示部35に表示させる。
図5は、ユーザがまとめ配送の条件を指定するための指定画面の一例を示す図である。図5に示すように、指定画面70には、ユーザがまとめ配送を希望する日時を指定するための入力フォーム71と、ユーザがまとめ配送を希望する配送業者を指定するための入力フォーム72と、が表示される。ユーザが登録ボタン73を選択すると、指定内容送信部30−1Aは、ユーザが入力フォーム71において指定した配送日時や、ユーザが入力フォーム72において指定した配送業者を示す情報を送信する。
[1−2−2.電子商取引システムにおいて実現される機能]
電子商取引システム20は、データベース21を主として実現される情報記憶部20Aを含む。情報記憶部20Aは、ユーザが行った注文に関する注文情報を記憶する。本実施形態では、注文情報は、注文を受け付けた店舗の店舗端末50−1又は50−2に通知される。
図6は、注文情報の一例を示す図である。図6に示すように、注文情報は、ユーザの注文内容及びそれに付随する情報を含み、例えば、注文を一意に識別する注文ID、店舗情報、ユーザ情報、商品情報、及び注文時配送情報が関連付けられている。電子商取引システム20は、ユーザから注文を受け付けると、注文情報を生成して、自身のデータベース21に格納する。
店舗情報は、注文を受けた店舗に関する情報であり、例えば、店舗を一意に識別する店舗IDが格納される。ユーザ情報は、注文したユーザに関する情報であり、例えば、ユーザを一意に識別するユーザIDが格納される。商品情報は、注文した商品(注文内容)に関する情報であり、例えば、店舗で取り扱う商品を一意に識別する商品IDや注文数が格納される。なお、店舗、ユーザ、及び商品に関する詳細情報は、電子商取引システム20に記憶されているものとする。
注文時配送情報は、商品の注文時に決定された配送情報である。注文時配送情報は、例えば、配送業者を一意に識別する配送業者ID、伝票を一意に識別する伝票番号、発送元、配送先、及び指定配送日時が関連付けられている。例えば、発送元には、店舗の住所や店舗名が格納され、配送先には、配送先の住所や名称が格納される。なお、配送日時が指定されていない場合には、指定配送日時には情報が格納されない。
なお、注文情報のデータ格納例は、上記の例に限られない。例えば、注文を受け付けた日時が注文情報に格納されているようにしてもよいし、荷物の中身や配送料を識別する情報が注文時配送情報に格納されているようにしてもよい。
[1−2−3.第1店舗端末及び第2店舗端末において実現される機能]
第1店舗端末50−1は、入力部50−1Aを含み、第2店舗端末50−2は、入力部50−2Aを含む。入力部50−1A及び50−2は、例えば、それぞれ店舗端末50−1及び50−2のキーボードやマウス等の入力デバイスにより実現される。入力部50−1A及び50−2Aは、伝票を印刷するための各種情報を入力する。例えば、各店舗の店員は、電子商取引システム20から通知された注文情報に基づいて、入力部50−1A又は50−2Aから、第1配送情報に格納される各種情報を入力する。
[1−2−4.まとめ配送システムにおいて実現される機能]
まとめ配送システム10は、登録部10A、情報記憶部10B、第1配送制御部10C、及び第2配送制御部10Dを含む。ここでは、情報記憶部10Bは、記憶部12を主として実現され、他の各機能は、制御部11を主として実現される。
登録部10Aは、一の配送先に関連付けられたユーザにより指定された時を示す情報を情報記憶部10Bに登録する。本実施形態では、指定内容送信部30−1Aが送信した指定内容を、情報記憶部10Bに登録することになる。例えば、登録部10Aは、ユーザが入力フォーム71において指定した配送希望日時(例えば、配送希望曜日)又は配送希望時間帯を、そのユーザに関連付けて情報記憶部10Bに記録する。また、登録部10Aは、ユーザが入力フォーム72において指定した配送業者を、そのユーザに関連付けて情報記憶部10Bに記録する。
情報記憶部10Bは、ユーザが指定した設定情報を記憶する。図7は、設定情報のデータ格納例を示す図である。図7に示すように、ユーザID、配送先、希望配送日時、及び希望配送業者が格納される。配送先は、ユーザがまとめ配送を希望する宛先であり、ここでは、ユーザの名称(氏名や会社名等)や住所が格納される。希望配送日時は、まとめ配送される荷物の配送日時(到着日時)であり、例えば、日付、曜日、時間、時間帯、及びタイミングの少なくとも一つを示す。
第1配送制御部10Cは、各荷物に関連付けられる第1配送情報を、その発送元から一の配送先とは異なる留め置き場所に配送するように設定可能である。例えば、第1配送制御部10Cは、第1配送情報の配送先を一の配送先から留め置き場所に変更することが可能である。本実施形態では、第1配送制御部10Cは、第1配送情報を管理する第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2に対して設定の指示を送る場合を説明するが、第1配送制御部10Cは、自身で第1配送情報を管理して設定処理を実行するようにしてもよい。
留め置き場所は、複数の配送業者が配送する荷物の配送先として指定可能な所定の場所であり、各配送業者の荷物が集約される場所である。別の言い方をすれば、留め置き場所は、店舗とユーザとの中継地点ともいえる。本実施形態では、各荷物は、注文時に一の配送先に配送されるよう指定された荷物であるので、第1配送制御部10Cは、配送先を一の配送先から留め置き場所に変更することによって、注文済みの各荷物に関連付けられる第1配送情報を設定可能である。
第2配送制御部10Dは、各荷物に関連付けられる第2配送情報を、留め置き場所から一の配送先に、一の配送業者がまとめて配送するように設定可能である。本実施形態では、第2配送制御部10Dは、第2配送情報を管理する第3配送業者システム40−3に対して設定の指示を送る場合を説明するが、第2配送制御部10Dは、自身で第2配送情報を管理して設定処理を実行するようにしてもよい。
第2配送制御部10Dは、各荷物に関連付けられる第2配送情報を、留め置き場所から一の配送先に、一の配送業者がまとめて配送すべきことを示すように設定可能である。本実施形態では、第2配送制御部10Dは、各荷物に関連付けられる第2配送情報を、登録部10Aにより登録された情報に基づいて定まる時に配送するよう設定することになる。
また、第2配送制御部10Dは、ユーザの登録内容を第3配送業者システム40−3に通知する。これにより、第3配送業者システム40−3は、まとめ配送を希望するユーザに対して、いつ、どの配送業者がまとめ配送をすべきかを特定することができる。
[1−2−5.第1及び第2配送業者システムにおいて実現される機能]
第1配送業者システム40−1は、メモリ等を主として実現される情報記憶部40−1A及びCPU等を主として実現される伝票制御部40−1Bを含み、第2配送業者システム40−2は、メモリ等を主として実現される情報記憶部40−2A及びCPU等を主として実現される伝票制御部40−2Bを含む。なお、情報記憶部40−1A及び情報記憶部40−2Aの機能は互いに同様であり、伝票制御部40−1A及び伝票制御部40−1Bの機能は互いに同様であるので、ここでは、情報記憶部40−1A及び伝票制御部40−1Bの機能について説明する。
情報記憶部40−1Aは、まとめ配送システム10から通知されたユーザの登録内容を記憶する。即ち、情報記憶部40−1Aは、配送先を留め置き場所に変更すべきユーザに関する情報を記憶する。本実施形態では、情報記憶部40−1Aは、ユーザID、及びそのユーザが登録した配送先(ユーザ名及び住所)を記憶する。なお、情報記憶部40−1Aは、図7に示す設定情報と同じものを記憶していてもよい。
また、情報記憶部40−1Aは、第1配送情報を記憶する。第1配送情報は、店舗から集荷される荷物を配送するための情報である。図8は、第1配送情報のデータ格納例を示す図である。図8に示すように、第1配送情報のデータ構造は、注文時配送情報と同様であるが、配送状況が含まれる点で異なる。
配送状況は、現在の荷物の状態であり、例えば、未発送、発送済み、及び配送済みの何れかの状態を示す。配送状況を更新する方法自体は、公知の種々の方法を適用可能であり、例えば、各商品の配送状況に応じて適宜更新される。例えば、配送状況の初期値は、未発送の状態となり、集荷した旨の情報を第1配送業者システム40−1が配送員の端末等から受信した場合、配送状況が発送済みに変化する。そして、配送を完了した旨の情報を第1配送業者システム40−1が配送員の端末等から受信した場合、配送状況が配送済みに変化する。
伝票制御部40−1Bは、店舗端末50−1からの入力内容に基づいて、第1配送情報を生成及び記録する。店舗端末50−1では、伝票を作成するための情報(例えば、発送元、配送先、及び配送日時)が入力される。伝票制御部40−1Bは、店舗端末50−1からの入力を受け付けると、その配送先に基づいて、まとめ配送の対象となるユーザであるか否かを判定する。例えば、伝票制御部40−1Bは、店舗端末50−1から受信した配送先が、情報記憶部40−1Aに記録された配送先と一致するか否かを判定することになる。
まとめ配送の対象となるユーザであると判定されなければ、伝票制御部40−1Bは、入力内容の配送先を変更せずに、第1配送情報を生成して伝票を出力する。一方、まとめ配送の対象となるユーザであると判定された場合、伝票制御部40−1Bは、入力内容の配送先を留め置き場所に変更して、第1配送情報を生成して伝票を出力する。即ち、伝票制御部40−1Bは、店舗端末50−1から受信した配送先を留め置き場所に変更する。
図9は、店舗で印刷される伝票の一例を示す図である。図9に示すように、まとめ配送の対象となるユーザ宛ての荷物の伝票は、配送先がユーザ宅等ではなく、留め置き場所に変更されている。なお、本実施形態では、伝票に、ユーザを識別する情報(例えば、ユーザID、ユーザ名、住所等)が印刷されているものとする。これにより、留め置き場所の作業員は、受け取った荷物がどのユーザのものなのかを特定できる。なお、留め置き場所に配送された荷物が、どのユーザ宛てなのかを特定可能にする方法は、これに限られない。留め置き場所の作業員又は第3配送業者システム40−3に対して、最終的な配送先が通知されるようにすればよい。
[1−2−6.第3配送業者システムにおいて実現される機能]
第3配送業者システム40−3は、情報記憶部40−3A及び伝票制御部40−3Bを含む。情報記憶部40−3Aは、まとめ配送システム10から通知されたユーザの登録内容を記憶する。ここでは、情報記憶部40−3Aは、ユーザが登録した配送先(ユーザ名及び住所)、配送日時、及び配送業者を記憶するものとする。なお、情報記憶部40−3Aは、図7に示す設定情報と同じものを記憶していてもよい。
情報記憶部40−3Aは、第2配送情報を記憶する。第2配送情報は、第2配送情報は、留め置き場所から最終的な配送先(ユーザ)まで配送するための情報である。図10は、第2配送情報のデータ格納例を示す図である。図10に示すように、第2配送情報のデータ構造は、第1配送情報と同様であり、それぞれ、配送業者ID、伝票番号、発送元、配送先、指定配送日時、及び配送状況を含む。
伝票制御部40−3Bは、まとめ配送の対象となる荷物の第2配送情報を生成する。例えば、留め置き場所に荷物が配送されると、留め置き場所の作業員は、伝票に印刷されたユーザIDを第3配送業者システム40−3に入力する。伝票制御部40−3は、このユーザIDに基づいて、荷物の最終的な配送先等を特定する。伝票制御部40−3は、当該特定した内容に基づいて、第2配送情報を生成して伝票を出力する。
図11は、留め置き場所で印刷される伝票の一例を示す図である。図11に示すように、まとめ配送の対象となるユーザ宛ての荷物の伝票は、配送先がユーザ宅となっている。なお、まとめ配送の対象となる荷物ごとに伝票が印刷されるようにしてもよいし、まとめ配送の対象となる複数の荷物に対して一つの伝票が印刷されるようにしてもよい。
[1−3.実施形態1において実行される処理]
次に、実施形態1において実行される処理を説明する。ここでは、(1)ユーザがまとめ配送の条件を登録するための処理、(2)留め置き場所に荷物を配送させるための処理、(3)ユーザ宅等に荷物を配送させるための処理を説明する。なお、各システムがプログラムに従って動作することにより、下記に説明する処理が実行され、各機能ブロックが実現される。
図12は、ユーザがまとめ配送の条件を登録するための処理を示す図である。ここでは、第1ユーザ端末30−1とまとめ配送システム10との間でユーザの認証が行われており、第1ユーザ端末30−1の表示部35に、指定画面70が表示されているものとする。図12に示すように、第1ユーザ端末30−1は、入力フォーム71及び72に指定された内容を、まとめ配送システム10に送信する(S20)。なお、S20においては、ユーザIDも送信されているものとする。
まとめ配送システム10では、入力フォーム71及び72に指定された内容を受信すると、制御部11は、その指定内容を登録する(S21)。S21においては、制御部11は、ユーザIDに関連付けて、ユーザが指定した内容を記憶部12に記録する。なお、ユーザの配送先(例えば、ユーザの名称や住所等)は、予め記憶部12に記憶されていてもよいし、指定画面70から入力できるようにしてもよい。
制御部11は、第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2に、ユーザ宛ての荷物は、配送先を留め置き場所に変更するように要求する(S22)。S22においては、制御部11は、まとめ配送の条件を入力したユーザのユーザID及び配送先(例えば、ユーザの名称や住所等)を第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2に送信する。
第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2は、まとめ配送システム10からの要求を受信すると、配送先の変更対象となるユーザを記録する(S23)。S23においては、まとめ配送システム10から受信したユーザID及び配送先(例えば、ユーザの名称や住所等)が記録される。
一方、まとめ配送システム10では、制御部11は、第3配送業者システム40−3に、ユーザが指定した日時に、留め置き場所に配送されたユーザ宛ての荷物をまとめて配送するように指示する(S24)。S24においては、制御部11は、まとめ配送の条件を入力したユーザのユーザID、配送先(例えば、ユーザの名称や住所等)、配送日時、及び配送業者を第3配送業者システム40−3に送信する。
第3配送業者システム40−3は、まとめ配送システム10からの指示を受信すると、まとめ配送をすべきユーザを記録する(S25)。S25においては、まとめ配送システム10から受信したユーザID、配送先(例えば、ユーザの名称や住所等)、配送日時、及び配送業者を記録する。
上記の処理が実行されることにより、第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2は、どの配送先がまとめ配送の対象となるかを特定することができる。第3配送業者システム40−3は、留め置き場所に留め置かれた荷物の最終的な配送先を特定することができる。
図13は、留め置き場所に荷物を配送させるための処理を示す図である。図13に示すように、第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2のそれぞれは、店舗端末50−1又は店舗端末50−2から伝票の発行要求を受け付けたか否かを判定する(S30)。伝票の発行要求には、第1配送情報に格納されるべき各情報が含まれるものとする。更に、この情報は、各店舗の店員が店舗端末50−1又は店舗端末50−2を用いて入力するものとする。
伝票の発行要求を受け付けたと判定された場合(S30;Y)、第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2のそれぞれは、その配送先がまとめ配送システム10から通知されたユーザであるか否かを判定する(S31)。S31においては、店舗端末50−1又は店舗端末50−2から受信した配送先と、まとめ配送システム10から通知された配送先と、が一致するか否かが判定されることになる。
まとめ配送システム10から通知されたユーザではないと判定された場合(S31;N)、第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2のそれぞれは、伝票の発行要求が示す配送先を変更せずに第1配送情報を生成し、伝票情報を出力する(S32)。この場合、まとめ配送の対象となるユーザ宛てではないので、荷物の配送先は、留め置き場所ではなく、注文時に決定された配送先のままとなる。店舗端末50−1又は店舗端末50−2では、S32において出力された伝票情報を受信して伝票が印刷される。以降、各店舗において、伝票が荷物に貼り付けられて、ユーザ宅等に直接配送されることになる。
一方、まとめ配送システム10から通知されたユーザであると判定された場合(S31;Y)、第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2のそれぞれは、配送先を留め置き場所に変更して第1配送情報を生成し、伝票情報を出力する(S33)。店舗端末50−1又は店舗端末50−2では、S33において出力された伝票情報を受信して図9に示すような伝票が印刷される。以降、各店舗において、伝票が荷物に貼り付けられて、留め置き場所に配送されることになる。
図14は、ユーザ宅等に荷物を配送させるための処理を示す図である。図14に示すように、第3配送業者システム40−3は、各ユーザが指定した日時が近付いたか否かを判定する(S40)。S40においては、ユーザが指定した配送日時の所定時間だけ前の日時が到来したか否かが判定される。別の言い方をすれば、ユーザが希望した日時にまとめ配送をするために、まとめ配送の準備をすべきタイミングが到来したか否かが判定されることになる。
ユーザが指定した日時が近付いたと判定された場合(S40;Y)、第3配送業者システム40−3は、まとめ配送の準備をすべき旨を作業員に通知する(S41)。例えば、S41においては、まとめ配送の準備をすべきユーザを識別する情報を印刷したり、画面にアラームを表示させたりすることで、作業員への通知が行われる。この通知を受けた作業員は、ユーザ宛ての荷物が留め置き場所に届いているかどうかを確認することになる。荷物が届いていなければ、以降の処理は実行されない。荷物が届いている場合、以降の処理が実行される。
第3配送業者システム40−3は、留め置き場所に届いている荷物に関する情報の入力を受け付ける(S42)。この入力には、第2配送情報に格納されるべき各情報が含まれるものとする。更に、この情報は、留め置き場所の作業員が第3配送業者システム40−3を用いて入力するものとする。
第3配送業者システム40−3は、まとめ配送の対象となるユーザが指定した日時を特定する(S43)。第3配送業者システム40−3は、S43で特定した日時に基づいて、第2配送情報を生成する(S44)。第3配送業者システム40−3は、伝票情報を生成して伝票を印刷する(S45)。店舗端末50−1又は店舗端末50−2では、図11に示すような伝票が印刷される。以降、留め置き場所に集められた荷物が、ユーザ宅等に配送されることになる。
上記実施形態1のまとめ配送システム10によれば、各荷物に第1配送情報及び第2配送情報を関連付けることで、各荷物を発送元から集荷する配送業者が異なる場合であっても、留め置き場所に集約した各荷物を一の配送業者が配送するので、1回の受け取りで済み、ユーザが荷物を受け取る手間を軽減することができる。特に、あるユーザのために、複数の他のユーザが商品を注文する場合には、配送業者を揃えることができないため、商品を受け取るユーザは複数回の受取が発生してしまうことが考えられるが、まとめ配送システム10の制御により、受け取りを一度で済ませることができる。
より具体的には、ユーザが他のユーザ宛に荷物を送る場合(例えば、お中元やお歳暮等)は、各ユーザが自分宛に荷物を送る場合よりも、配達時刻や配達業者がばらばらになる可能性が高い。そのような場合に、受け取る側のユーザが予めまとめ配送システム10に希望の配送日時等を登録しておき、まとめ配送システム10がそのユーザ宛の荷物を留め置き場所に集めるよう各配送業者や電子商取引システムに働きかけることによって、各配送業者は荷物を留め置き場に配送すればよいので、再配達を減らすことができる。更に、各配送業者は、留め置き場所に荷物を配送する際に、ユーザの指定配達日等考慮せず自己の都合で集荷及び配達できるので、自己の配送効率化が進むし倉庫スペースが低減できる。一方、受け取る側のユーザは、自分の指定した日にまとめて荷物を受け取れるので再配達設定の手間を削減できる。更に、予め受け取り日を指定しておくことで、商品注文時にいちいち配達日を指定しなくてもよいし、いつ来るか分からない他人からの荷物も自分の受け取りたい日に受け取ることができる。また、全体としてみれば、ラストワンマイルで従来では荷物の数だけトラックの行き来が発生していたところが、まとめ配送システム10によれば、1回で済むので、無駄な行き来の発生を防止することができ、配達車両から排出される排気ガス量を削減することでエコロジーに寄与し、効率的な配送が可能となる。
なお、実施形態1では、まとめ配送システム10と第1配送業者システム40−1〜第3配送業者システム40−3とが連携している場合を説明したが、各システムの関係は、これに限られない。他にも例えば、まとめ配送システム10と電子商取引システム20との間でデータ連携が行われているようにしてもよい。なお、商品のまとめ配送に係る処理のうち、上記説明した方法と同様である部分については説明を省略し、異なる部分について説明する。
図15は、まとめ配送システム10が実行する処理の概要を示す図である。図15に示すように、S51はS1と同様である。まとめ配送システム10は、ユーザZを宛先とする注文が発生した場合は、その注文過程で配送先を留め置き場所に設定するように、電子商取引システム20に対して要求する(S52)。
続くS53〜S62は、それぞれS3〜S12と同様である。ただし、S53及びS54では、電子商取引システム20は、配送先を留め置き場所に変更している。S55では、電子商取引システム20は、配送先が留め置き場所に設定された注文内容を通知している。このため、S56では、店舗端末50−1の店員は、配送先を留め置き場所として入力して伝票を発行することになる。同様に、S58では、店舗端末50−2の店員は、配送先を留め置き場所として入力して伝票を発行する。なお、ここでは、第1配送情報は、注文情報に含まれており、電子商取引システム20により管理されるものとする。
図16は、電子商取引システム20で実行される処理を示す図である。図16に示す処理は、ユーザX又はYが、ユーザAのために商品を注文する場合に実行される。ここでは、ユーザX又はYが、ユーザAのために注文する商品を選択し、ユーザAの自宅等を配送先に指定しているものとする。図16に示すように、電子商取引システム20は、第2ユーザ端末30−2又は第3ユーザ端末30−3からの注文内容に従い、注文の内容を確認するための注文確認画面を生成して送信する(S70)。
図17は、注文確認画面の一例を示す図である。図17に示すように、注文確認画面74には、ユーザX又はYがユーザAのために注文する商品を示す商品情報75と、配送先に関する配送情報76と、が表示される。配送情報76は、ユーザX又はYが指定した配送条件であり、図17に示すように、ユーザAの氏名や住所が入力されている。
第2ユーザ端末30−2又は第3ユーザ端末30−3は、注文確認画面74を表示させ(S71)、ユーザX又はYがOKボタン77を選択した旨を通知する(S72)。
電子商取引システム20は、ユーザX又はYが入力した配送先がまとめ配送システム10によって通知されたユーザか否かを判定する(S73)。S73においては、電子商取引システム20は、まとめ配送の対象となるユーザ宛ての注文を受け付けたか否かを判定することになる。
通知されたユーザではないと判定された場合(S73;N)、電子商取引システム20は、配送先を変更せずに注文情報を店舗端末50−1又は店舗端末50−2に通知する(S74)。この場合、まとめ配送の対象となるユーザ宛ての注文ではないので、荷物の配送先は、留め置き場所ではなく、注文時に決定された配送先のままとなる。店舗端末50−1又は店舗端末50−2では、S74において通知された情報に基づいて伝票が印刷されることになる。以降、各店舗において、伝票が荷物に貼り付けられて、ユーザ宅等に直接配送される。
一方、まとめ配送システム10から通知されたユーザであると判定された場合(S73;Y)、電子商取引システム20は、配送先を留め置き場所に変更して注文情報を店舗端末50−1又は店舗端末50−2に通知する(S75)。店舗端末50−1又は店舗端末50−2では、S75において通知された情報に基づいて図9に示すような伝票が印刷されることになる。以降、各店舗において、伝票が荷物に貼り付けられて、留め置き場所に配送される。
そして、電子商取引システム20は、配送先が変更された旨の通知画面を生成して送信する(S76)。図17に示すように、ユーザZの設定により配送先が変更された旨が通知画面78により通知される。
第2ユーザ端末30−2又は第3ユーザ端末30−3では、通知画面78を表示させる(S77)。これにより、ユーザX又はYは、ユーザAのために注文した商品の配送先が留め置き場所に変更されたことを把握することができる。
上記のように、まとめ配送システム10及び電子商取引システム20が連係している場合には、注文時に配送先を留め置き場所に変更することで、荷物を受け取るユーザの受取の手間を軽減することができる。
[2.実施形態2]
以下、本発明に係る別実施形態について説明する。実施形態1では、あるユーザのために、複数の他のユーザが商品を注文する場面を例に挙げたが、実施形態2では、あるユーザが自分で商品を注文する場面を例に挙げて説明する。なお、実施形態1と同様の内容については説明を省略し、異なる部分について実施形態2で説明する。
[2−1.まとめ配送システムの全体構成]
図18は、実施形態2のシステム構成を示す図である。図18に示すように、実施形態2では、まとめ配送システム10の管理主体(例えば、運営会社)と、電子商取引システム20の管理主体と、が同じであり、これらがシステムとして一体である場合を説明する。なお、詳細は後述するが、これらはシステムとして別体であってもよい。また、本実施形態では、説明の簡略化のため、電子商取引システム20を一つとして説明するが、後述するように、複数の電子商取引システム20が存在してもよい。更に、実施形態2では、ユーザが自分で商品を注文するので、実施形態1のように第1ユーザ端末30−1〜第3ユーザ端末30−3のように区別せず、単にユーザ端末30と記載する。
本実施形態では、ユーザが複数の店舗に商品を注文する場面を例に挙げて、まとめ配送システム10が実行する処理を説明する。図19は、まとめ配送システム10が実行する処理の概要を示す図である。例えば、ユーザが、電子商取引システム20を利用して、店舗Aに商品Bを注文し、店舗Cに商品Dを注文したとする。そして、店舗Aから商品Bを配送業者Eが集荷し、店舗Cから商品Dを配送業者Fが集荷したとする。この場合、従来であれば、2つの配送業者E及びFが、ユーザのもとを別々に訪れるため、2回の受け取りが発生する。
この点、本実施形態では、図19に示すように、まとめ配送システム10は、電子商取引システム20を介して、店舗Aから留め置き場所Gに商品Bを配送するように、配送業者Eの第1配送業者システム40−1に指示を送り、かつ、店舗Cから留め置き場所Gに商品Dを配送するように、配送業者Fの第2配送業者システム40−2に指示を送る。そして、まとめ配送システム10は、留め置き場所Gに集められた商品B及びDを、一の配送業者H(E又はFであってもよいし、それ以外であってもよい)がユーザのもとに配送するように、その配送業者Hの第3配送業者システム40−3に指示を送ることで、受け取りを1回で済ませる構成になっている。以降、当該技術の詳細について説明する。
[2−2.本実施形態において実現される機能]
図20は、本実施形態において実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。ここでは、まとめ配送システム10及びユーザ端末30が実現する機能について説明する。
[2−2−1.まとめ配送システムにおいて実現される機能]
まとめ配送システム10は、登録部10A、情報記憶部10B、第1配送制御部10C、第2配送制御部10D、情報取得部10E、荷物特定部10F、注文選択受付部10G、配送判定部10H、及び情報出力部10Iを含む。ここでは、情報記憶部10Bは、記憶部12を主として実現され、他の各機能は、制御部11を主として実現される。
情報取得部10Eは、ユーザが行う注文に関する注文情報を取得する。図21は、注文情報の一例を示す図である。図21に示すように、注文情報は、ユーザの注文内容及びそれに付随する情報を含み、例えば、注文を一意に識別する注文ID、店舗情報、ユーザ情報、商品情報、及び配送情報が関連付けられている。電子商取引システム20は、ユーザから注文を受け付けると、注文情報を生成して、自身のデータベース21に格納する。情報取得部10Eは、そのデータベース21から注文情報を取得することになる。
配送情報は、配送業者が荷物を配送するための情報であり、本実施形態では、注文時配送情報、まとめ配送情報、第1配送情報、及び第2配送情報を含む。
注文時配送情報は、商品の注文時に決定された配送情報である。注文時配送情報は、例えば、配送業者を一意に識別する配送業者ID、伝票を一意に識別する伝票番号、発送元、配送先、指定配送日時、及び配送状況が関連付けられている。例えば、発送元には、店舗の住所や店舗名が格納され、配送先には、配送先の住所や名称が格納される。なお、配送日時が指定されていない場合には、指定配送日時には情報が格納されない。
配送状況は、現在の荷物の状態であり、例えば、未発送、発送済み、及び配送済みの何れかの状態を示す。配送状況を更新する方法自体は、公知の種々の方法を適用可能であり、例えば、配送業者システム40から受信する情報に基づいて、各商品の配送状況が更新される。例えば、配送状況の初期値は、未発送の状態となり、集荷した旨の情報を電子商取引システム20が受信した場合、配送状況が発送済みに変化する。そして、配送を完了した旨の情報を電子商取引システム20が受信した場合、配送状況が配送済みに変化する。
まとめ配送情報は、まとめ配送をすべき注文を特定するための情報であり、例えば、まとめ配送すべき注文の組み合わせを一意に識別するまとめ配送IDが格納される。ここでは、まとめ配送IDが共通する各注文の商品が、一の配送業者によってまとめ配送されることになる。まとめ配送の対象でない注文のまとめ配送情報には、データが格納されないものとする。このため、まとめ配送情報は、まとめ配送の要否を示す情報ともいえる。
第1配送情報は、店舗から留め置き場所まで配送するための情報であり、第2配送情報は、留め置き場所から最終的な配送先(ユーザ)まで配送するための情報である。図21に示すように、第1配送情報及び第2配送情報のデータ構造は、注文時配送情報と同様であり、それぞれ、配送業者ID、伝票番号、発送元、配送先、指定配送日時、及び配送状況を含む。まとめ配送の対象でない注文の第1配送情報及び第2配送情報には、データが格納されないものとする。
なお、注文情報のデータ格納例は、上記の例に限られない。例えば、注文を受け付けた日時が注文情報に格納されているようにしてもよいし、荷物の中身や配送料を識別する情報が配送情報に格納されているようにしてもよい。更に、情報取得部10Eが取得するデータは、上記の例に限られない。情報取得部10Eは、まとめ配送システム10とデータ送受信可能に接続されるシステムから種々の情報を取得可能である。
情報記憶部10Bは、ユーザが指定した設定情報を記憶する。設定情報は、まとめ配送される荷物の配送日時(到着日時)である。例えば、設定情報は、日付、曜日、時間、時間帯、及びタイミングの少なくとも一つを示す。情報記憶部10Bは、ユーザごとに、設定情報を記憶する。本実施形態では、複数の配送業者のうち、まとめ配送を希望する配送業者をユーザが指定するので、情報記憶部10Bは、ユーザが指定した配送業者を識別する情報も記憶する。
なお、情報記憶部10Bが記憶するデータは、上記の例に限られない。例えば、情報記憶部10Bは、注文情報を記憶してもよい。更に、その注文情報は、電子商取引システム20が記憶する注文情報と定期的に整合性が取られているようにしてもよい。また例えば、情報記憶部10Bは、留め置き場所を識別する情報を記憶してもよい。
登録部10Aは、実施形態1と同様、設定情報を情報記憶部10Bに登録する。実施形態2でも、実施形態1と同様の指定画面70が表示される。ただし、メニュー画面60は、実施形態1と異なるようにしてもよい。
図22は、認証が成功した場合に表示されるメニュー画面の一例を示す図である。図22に示すように、まとめ配送システム10は、ユーザ認証が成功すると、少なくとも、設定ボタン61及び問い合わせボタン62を含むメニュー画面60をユーザ端末30の表示部35に表示させる。
ユーザ端末30は、メニュー画面60においてユーザが問い合わせボタン62を指定または選択したことを検出すると、その旨をネットワークを介してまとめ配送システム10に送信する。まとめ配送システム10は、後述の問い合わせ画面80をユーザ端末30の表示部35に表示させる。
荷物特定部10Fは、発送元から留め置き場所に配送されるよう設定された荷物を特定する。例えば、荷物特定部10Fは、第1配送情報を参照して、配送先が留め置き場所に設定された荷物を特定する。
注文選択受付部10Gは、過去に行われた注文のうち配送をまとめる注文の選択を受け付ける。注文選択受付部10Gは、荷物特定部10Fによって特定された荷物のうち配送をまとめる荷物の選択を受け付けるようにしてもよい。例えば、ユーザ端末30において、過去の注文のうちの複数がユーザに提示され、注文選択受付部10Gは、この提示された複数の注文のうちユーザにより選択された注文を取得する。なお、本実施形態では、注文選択受付部10Gは、過去の注文のうち、配送先が同じであり、かつ、未発送の注文の選択を受け付ける。
実施形態2の第1配送制御部10Cは、一の配送先に配送すべき荷物が複数あり、かつ、各荷物をその発送元から集荷する配送業者(例えば、注文時に決定された配送業者)が異なる場合に、各荷物に関連付けられる第1配送情報を、その発送元から一の配送先とは異なる場所(例えば、留め置き場所)に配送すべきことを示すように設定可能である。実施形態2の第1配送制御部10Cは、第1配送情報が示す発送元を、注文を受けた店舗に対応する場所に設定し、第1配送情報が示す配送先を、留め置き場所に設定し、第1配送情報が示す配送業者を、注文時に決定された配送業者に設定する。
図23は、第1配送制御部10Cが実行する処理を説明するための図である。本実施形態では、注文済みの商品には、その商品の発送元から注文時に決定される配送先に、注文時に決定される配送業者が配送すべきことを示す注文時配送情報が、関連付けられている。このため、図23に示すように、第1配送制御部10Cは、注文済みの各商品に関連付けられた注文時配送情報が示す配送先を、留め置き場所に変更することによって、注文済みの各商品に関連付けられる第1配送情報を設定する。なお、第1配送情報が設定された商品は、注文時配送情報に基づいて配送されるわけではないため、図23では、第1配送情報が設定された荷物の注文時配送情報を網かけで示している。また、図23のデータ格納例では、注文時配送情報の伝票番号と同じものを、第1配送情報の伝票番号として使用しているが、これらは異なっていてもよい。
更に、本実施形態では、ユーザがまとめ配送の対象となる注文を選択するので、第1配送制御部10Cは、ユーザにより選択された各注文の商品に関連付けられた注文時配送情報が示す配送先を変更することになる。即ち、第1配送制御部10Cは、過去に行われた注文のうち、ユーザが選択した注文の商品の配送先を、留め置き場所に変更する。
また例えば、第1配送制御部10Cは、各荷物に関連付けられる第1配送情報を、各荷物の留め置き場所への到着日時が対応するように設定する。到着日時が同じであること、各到着日時のずれ(時間差)が所定以内であること(例えば、同じ日の同じ時間帯に到着すること)、が到着日時が対応することに相当する。なお、図23に示すように、第1配送情報が示す指定配送日時は、元々指定されていた日時(注文時配送情報が示す指定配送日時)のうち最も早いものが、まとめ対象の他の荷物にも設定されるようにしてもよい。あるいはまた、第1配送情報が示す指定配送日時は、荷物の発送元の位置、留め置き場所の位置、最終的な配送先の位置およびまとめ配送における配送希望時間のうちの少なくともひとつに基づき適宜設定されてもよい。
配送判定部10Hは、配送をまとめるべき各荷物が留め置き場所に配送されたか否かを判定する。例えば、配送判定部10Hは、第1配送情報が示す配送状況を参照することによって、判定処理を行う。
実施形態2の第2配送制御部10Dは、各荷物に関連付けられる第2配送情報を、留め置き場所から一の配送先に、一の配送業者がまとめて配送すべきことを示すように設定可能である。例えば、第2配送制御部10Dは、留め置き場所から、注文時に決定される配送先に、一の配送業者がまとめて配送すべきことを示す第2配送情報を生成して、注文済みの各商品に関連付ける。
図24は、第2配送制御部10Dが実行する処理を説明するための図である。図24に示すように、第2配送制御部10Dは、第2配送情報が示す発送元を、留め置き場所に設定し、第2配送情報が示す配送先を、注文時に決定された配送先に設定し、第2配送情報が示す配送業者を、複数の配送業者の何れかに設定する。配送業者は、注文時に決定された配送業者の何れかであってもよいし、他の配送業者であってもよいし、ユーザにより指定されてもよい。本実施形態のように、ユーザが配送業者を指定する場合には、第2配送制御部10Dは、登録部10Aが登録した配送業者(即ち、ユーザが指定画面70で指定した配送業者)が配送するように、第2配送情報を設定することになる。
更に、本実施形態では、まとめ配送の対象となる注文をユーザが選択するので、第2配送制御部10Dは、ユーザにより選択された各注文の商品に、生成した第2配送情報を関連付けることになる。即ち、第2配送制御部10Dは、過去に行われた注文のうち、ユーザが選択した注文の商品に、第2配送情報を関連付ける。
また、ユーザが指定した配送日時が予め登録されているので、第2配送制御部10Dは、各荷物に関連付けられる第2配送情報を、登録部10Aにより登録された設定情報に基づいて定まる時に配送すべきことを示すように設定する。第2配送制御部10Dは、第2配送情報が示す指定配送日時を、設定情報に基づいて定まる配送日時に設定する。
なお、第2配送制御部10Dは、配送判定部10Hにより留め置き場所に各荷物が配送されたと判定された場合に第2配送情報を生成するようにしてもよいし、第1配送情報の生成に合わせて第2配送情報を生成するようにしてもよい。第2配送制御部10Dが第2配送情報を生成して各荷物に関連付ける処理は、任意のタイミングで実行されるようにすればよい。
なお、第1配送制御部10C、第2配送制御部10Dのそれぞれは、電子商取引システム20のデータベース21にアクセスすることで上記機能を実現してもよいし、または設定要求や変更要求を電子商取引システム20に送信することで上記機能を実現してもよい。
情報出力部10Iは、配送をまとめるべき荷物が留め置き場所に配送されたと判定された場合に、その荷物をまとめ配送の対象として管理するための情報を出力する。例えば、情報出力部10Iは、第2配送制御部10Dが生成した第2配送情報を第3配送業者システム40−3に送信する。なお、情報出力部10Iが行う出力の態様はこれに限られず、他にも例えば、第2配送情報に基づいて伝票を印刷することが、まとめ配送の対象として管理するための情報を出力することに相当してもよい。
[2−2−2.ユーザ端末において実現される機能]
ユーザ端末30は、指定内容送信部30A、問い合わせ実行部30B、及びまとめ要求部30Cを含む。ここでは、指定内容送信部30A及びまとめ要求部30Cは、制御部31及び通信部33を主として実現され、問い合わせ実行部30Bは、制御部31及び表示部35を主として実現される。
指定内容送信部30Aは、ユーザが指定した配送日時や配送業者をまとめ配送システム10に送信する。例えば、指定内容送信部30Aは、ユーザが入力フォーム71において指定した配送日時や、ユーザが入力フォーム72において指定した配送業者を示す情報を送信する。
問い合わせ実行部30Bは、まとめ配送をするか否かの問い合わせをユーザに対して行う。図25は、まとめ配送をするか否かを問い合わせるための画面の一例を示す図である。ユーザが問い合わせ画面80のボタン81を選択すると、まとめ配送の対象となる注文を選択するためのリストが問い合わせ画面80に表示される。なお、ユーザがボタン82を選択した場合は、まとめ要求部30Cはまとめ要求を送信しない。
図26は、リストが表示された場合の問い合わせ画面80の一例を示す図である。図26に示すように、問い合わせ画面80には、ユーザが過去に行った注文のうち、まだ商品が発送されていない注文のリスト83が表示される。ユーザは、チェックボックス84にチェックを入れてボタン85を選択することで、配送をまとめる注文の組み合わせを選択する。ただし、ユーザが同じであっても配送先が異なる場合があるので、異なる配送先の組み合わせは選択できないものとする。ユーザがボタン85を選択すると、まとめ要求部30Cは、まとめ配送の対象としてユーザが選択した注文を示す情報をまとめ配送システム10に送信する。ユーザがボタン86を選択した場合は、まとめ要求部30Cはまとめ要求を送信しない。
まとめ要求部30Cは、問い合わせ実行部30Bによる問い合わせに対するユーザの回答を送信する。例えば、まとめ要求部30Cは、ユーザがボタン81を選択した後にチェックボックス84にチェックを入れてボタン85を選択した場合、まとめ要求とともに、ユーザが指定した注文の組み合わせを取得及び送信する。一方、まとめ要求部30Cは、ユーザがボタン82又はボタン86を選択した場合には、まとめ要求を送信しない。なお、まとめ要求は、ユーザ端末30からユーザが所定操作を行った場合に送信されるようにすればよく、問い合わせ画面80から行う態様に限られない。
[2−3.実施形態において実行される処理]
図27及び図28は、実施形態2で実行される処理を示す図である。ここでは、各システムがプログラムに従って動作することにより、図27及び図28に示す処理が実行され、各機能ブロックが実現される。なお、以降の処理が実行されるにあたり、ユーザが電子商取引システム20に対して複数回の注文を既に行っており、ユーザ端末30の表示部35には問い合わせ画面80が表示されているものとする。
図27に示すように、まず、ユーザ端末30において、制御部31は、問い合わせ画面80のボタン81が選択された場合に、まとめ配送可能な注文の取得要求を、まとめ配送システム10に送信する(S101)。また、ユーザ端末30は、その際にユーザIDも送信するものとする。
まとめ配送システム10においては、取得要求を受信すると、制御部11は、その要求をしたユーザが過去に行った注文の注文情報の取得要求を、電子商取引システム20に送信する(S102)。S102においては、制御部11は、取得要求をしたユーザのユーザIDが格納された注文情報の取得要求を行う。
電子商取引システム20は、注文情報の取得要求を受け付けると、ユーザに対応する注文情報を、まとめ配送システム10に送信する(S103)。S103においては、電子商取引システム20は、取得要求をしたユーザのユーザIDが格納された注文情報を特定する。そして、電子商取引システム20は、その特定された注文情報に含まれる配送状況を参照して、未発送の注文情報を送信する。
まとめ配送システム10においては、注文情報を取得すると、制御部11は、まとめ対象の注文をユーザに選択させるためのリスト83の表示データを生成して、ユーザ端末30に送信する(S104)。
ユーザ端末30においては、問い合わせ画面80にリスト83が表示され、制御部31は、ボタン85が選択された場合に、ユーザが選択した注文の組み合わせを識別する情報及びまとめ要求を、まとめ配送システム10に送信する(S105)。S105においては、ユーザ端末30は、ユーザがチェックボックス84にチェックを入れた注文IDの組み合わせを送信する。
まとめ配送システム10においては、注文の組み合わせを識別する情報及びまとめ要求を受信すると、制御部11は、これらの配送先の変更要求を電子商取引システム20に送信する(S106)。S106においては、制御部11は、ユーザが選択した注文IDが格納された注文情報の配送先を、注文時に決定された配送先から、留め置き場所に変更するように要求を行う。また、制御部11は、S106の処理を実行する際に、所定のID生成方法に基づいてまとめ配送IDを生成して、電子商取引システム20に送信するようにしてもよい。
電子商取引システム20は、まとめ配送システム10から受け付けた変更要求に応じて、ユーザが選択した注文の配送先を留め置き場所に変更し、互いの到着日時が対応するように設定する(S107)。S107においては、電子商取引システム20は、まとめ配送の対象となる注文情報にまとめ配送IDを格納し、注文時配送情報の配送先を留め置き場所に変更して第1配送情報とする。また、まとめ配送の対象となる各商品の留め置き場所への到着日時が対応するように、第1配送情報の指定配送日時が設定される。なお、変更前の配送先(注文時に決定された配送先)は、第2配送情報が生成されるまでまとめ配送システム10又は電子商取引システム20に保持されるものとする(例えば、注文時配送情報を削除せずに保持する)。あるいはまた、変更前の配送先は、第2配送情報の配送先として入力、保持されてもよい。
図28に移り、電子商取引システム20は、第1配送情報の配送業者IDを参照して第1配送情報を送るべき相手(ここでは、第1配送業者システム40−1又は第2配送業者システム40−2とする。)を特定し、特定された第1配送業者システム40−1又は第2配送業者システム40−2に、対応する第1配送情報を送信する(S108)。S108においては、例えば、各店舗の端末から商品の発送準備が整った旨の情報を電子商取引システム20が受け付けた場合に、電子商取引システム20は、第1配送情報が示す配送業者IDに対応する第1配送業者システム40−1及び40−2に対して、その第1配送情報を送信する。なお、実施形態1と同様、各店舗の店員により第1配送情報の内容が入力されることで、第1配送業者システム40−1又は第2配送業者システム40−2に通知されるようにしてもよい。
第1配送業者システム40−1及び40−2は、電子商取引システム20から受信した第1配送情報に基づいて伝票を印刷する(S109)。S109において印刷される伝票は、店舗から留め置き場所に商品を配送するための伝票であり、例えば、商品を梱包する箱に添付される。なお、店舗において操作される店舗端末に接続されたプリンタで伝票を印刷し、店舗において当該印刷された伝票が貼り付けられるようにしてもよい。
S109において伝票が印刷されると、配送業者は店舗から商品を集荷する。そして、配送業者システム40は、商品が発送済みであることを示す情報を、電子商取引システム20に送信し、その商品の第1配送情報が示す配送状況が変化する。配送業者は、印刷された伝票に従って、集荷した商品を留め置き場所に配送する。配送業者が留め置き場所に商品を届けると、配送業者システム40は、商品が配送済みであることを示す情報を、電子商取引システム20に送信し、その商品の第1配送情報が示す配送状況が変化する
まとめ配送システム10においては、制御部11は、まとめ配送の対象となる商品が留め置き場所に配送されたか否かを判定する(S110)。S110においては、制御部11は、定期的に、まとめ配送の対象となる各商品の配送状況を参照して、これらの商品の配送状況が配送済みになったか否かを監視することになる。
荷物が留め置き場所に配送されたと判定された場合(S110;Y)、制御部11は、まとめ配送すべき配送業者を特定する(S111)。ここでは、制御部11が、ユーザが予め指定した一の配送業者を特定する場合を説明するが、まとめ対象の各荷物の配送業者の何れかを選出するようにしてもよい。
制御部11は、第2配送情報を生成する(S112)。S112においては、まず、制御部11は、所定の生成方法に基づいて伝票番号を生成する。そして、制御部11は、第2配送情報が示す配送業者IDを、S111で特定した配送業者の配送業者IDに設定し、発送元を留め置き場所に設定し、配送先を元々の配送先に設定することで、第2配送情報を生成する。更に、制御部11は、当該生成した第2配送情報を電子商取引システム20に送信し、まとめ対象の商品の第2配送情報として格納させることで、まとめ配送の対象となる各商品に第2配送情報を関連付ける。
制御部11は、S111で特定した配送業者の第3配送業者システム40−3に、S112で生成した第2配送情報を送信する(S113)。なお、第2配送情報は、電子商取引システム20を介して第3配送業者システム40−3に送信されるようにしてもよい。
第3配送業者システム40−3は、受信した第2配送情報に基づいて伝票を印刷する(S114)。S114において印刷される伝票は、留め置き場所に集められた各商品を当初の配送先に配送するためのものである。
ここで、留め置き場所における配送業者のオペレーションを説明する。まとめ配送の対象となる荷物が留め置き場所に到着すると、S114の処理により、その荷物を最終的な配送先(例えば、ユーザ宅)に配送するための伝票が印刷される。配送業者は、その伝票を荷物に貼り付けて、まとめ配送の対象のものとして留め置き場所で管理する。
具体的には、留め置き場所には、まとめ配送の対象となる荷物を管理する所定のエリア(以降、まとめ対象保管エリアという。)が設けられているものとする。まとめ対象保管エリアは、ユーザごとに専用のスペースが設けられており、例えば、まとめ配送の対象となる各注文の荷物が留め置き場所に到達するたびに、その注文をしたユーザに対応するまとめ対象保管エリアに、その荷物が保管される。より具体的には、図24のデータ格納例の場合、注文ID「00001」の商品が留め置き場所に到着すると、配送業者は、伝票番号「f100001」の伝票の印刷及び貼り付けを行い、ユーザに対応するまとめ対象保管エリアにその商品を移動する。同様に、注文ID「00002」の商品が留め置き場所に到着すると、配送業者は、伝票番号「f100002」の伝票の印刷及び貼り付けを行い、上記まとめ対象保管エリアにその商品を移動する。配送業者は、まとめ対象保管エリアに集めたこれらの荷物を、所定のタイミングで発送することになる。
このように、留め置き場所においては、配送業者は、まとめ対象の荷物が届くたびに伝票を印刷して荷物に貼り付け、まとめ対象保管エリアに移動及び保管する。なお、本実施形態では、まとめ配送の対象となる荷物が全て揃ってからまとめ配送をする場合を説明するが、後述するように、所定のタイミングにおいて荷物が揃っていない場合には、揃っている荷物だけでまとめ配送が行われるようにしてもよい。
まとめ配送システム10においては、制御部11は、まとめ配送の対象となる荷物が全て留め置き場所に配送されたか否かを判定する(S115)。S115においては、制御部11は、まとめ配送IDが共通している各荷物の第1配送情報を参照し、配送状況が全て配送済みを示すか否かを判定する。
留め置き場所に配送されていない荷物があると判定された場合(S115;N)、S110に戻る。この場合、まとめ配送の対象となる荷物が留め置き場所に全てそろうまで、S110〜S114の処理が繰り返されることになる。即ち、まとめ配送の対象の荷物が留め置き場所に到着するたびに、第2配送情報の生成及び送信が行われ、その荷物をまとめ配送するための伝票情報の出力が行われる。
一方、まとめ配送の対象となる荷物が全て留め置き場所に配送されたと判定された場合(S115;Y)、制御部11は、まとめ配送の発送指示を第3配送業者システム40−3に送信する(S116)。発送指示は、留め置き場所に保管された各荷物の発送を許可する旨の通知であり、例えば、まとめ配送すべきまとめ配送IDや伝票情報を含む。
第3配送業者システム40−3は、受信した発送指示を配送業者に通知する(S117)。S117における通知は、例えば、第3配送業者システム40−3に所定の画面を表示させることで行われるようにしてもよいし、発送指示を示す画像を印刷することで行われるようにしてもよい。他にも、音声により発送指示が通知されるようにしてもよい。まとめ配送の発送指示が通知されると、配送業者は、発送指示に従い、まとめ対象保管エリアに集められた各荷物をまとめて配送する。なお、この場合も、第2配送情報が示す配送状況は適宜更新される。
上記実施形態のまとめ配送システム10によれば、各荷物に第1配送情報及び第2配送情報を関連付けることで、各荷物を発送元から集荷する配送業者が異なる場合であっても、留め置き場所に集約した各荷物を一の配送業者が配送するので、1回の受け取りで済み、ユーザが荷物を受け取る手間を軽減することができる。特に、電子商取引システム20では、店舗と配送業者との契約内容等により、特定の配送業者しか利用できない店舗も存在するので、ユーザが複数の店舗にまたがって注文した場合は、互いに異なる配送業者が設定される場面が発生しやすいが、このような場面における受け取りの手間を効果的に軽減することができる。また、例えば、ある店舗がそれまで導入していなかった配送業者を新たに導入する場合は、その配送業者のシステムを新たに導入しなければならないが、まとめ配送システム10によれば、店舗側に新たなシステムを導入させることなく、まとめ配送を可能にすることができる。
また、注文済みの商品であっても、第1配送情報の配送先を留め置き場所に変更して、第2配送情報の配送先を、注文時に決定された元々の配送先に設定することによって、注文済みの商品の配送業者が異なっていたとしても、留め置き場所に集約して一の配送業者に配送させることができる。
また、まとめ配送すべき注文をユーザに選択させることができるので、ユーザの好みに応じてまとめ配送を行うことができる。例えば、商品によっては、まとめ配送をせずに、発送準備が出来たものから順番に受け取りたい場合があるため、このような場合に、まとめ配送すべきものと、個別に配送すべきものと、をユーザの好みに応じて使い分けることができる。
また、予め登録しておいた設定情報に基づいて、第2配送情報の指定配送日時を設定することで、ユーザがいちいち配送日時を指定する手間を省くことができる。例えば、比較的ユーザが自宅にいることが多い曜日や時間帯を登録しておくことで、その時にまとめて荷物を受け取ることができるようになる。
また、まとめ配送の対象となる各荷物が留め置き場所に到着する日時を互いに対応させることで、まとめ配送の対象となる荷物の留め置き場所での管理を容易にすることができる。また、対応する到着日時を留め置き場所からの発送日時に近づけることで、留め置き場所における荷物の保管期間を低減することができる。これは、留め置き場所の必要キャパシティの低減に貢献する。
また、まとめ配送の対象となる荷物が留め置き場所に届いた際に、第2配送情報を生成及び出力し、第3配送業者システム40−3で伝票を印刷することによって、留め置き場所に届いた荷物の管理作業(仕分け作業)を容易にすることができる。例えば、留め置き場所には多数の荷物が配送されるため、各荷物を、どの荷物とまとめ配送すべきかを容易に把握することができる。
[3.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
図29は、変形例の機能ブロック図である。図29に示すように、変形例では、まとめ配送システム10において、問い合わせ要求部10J、回答取得部10K、及び配送処理部10Lが更に実現され、ユーザ端末30において、取得部30D及び送信部30Eが実現される。問い合わせ要求部10J及び回答取得部10Kは、制御部11及び通信部13を主として実現され、配送処理部10Lは、制御部11を主として実現される。取得部30Dは、制御部31を主として実現され、送信部30Eは、制御部31及び通信部33を主として実現される。
(1)例えば、ユーザがまとめ配送を指定するタイミングや各システムの関係は、実施形態の例に限られず、下記に説明するように、種々のパターンを適用可能である。各パターンにおいても、第1配送制御部10Cが第1配送情報を設定し、第2配送制御部10Dが第2配送情報を設定することによって、発送時点の各荷物の配送業者が異なっていたとしても、一の配送業者が各荷物をユーザに届けることができる。なお、ここでは説明の簡略化のために、実施形態2のようにユーザが自分の商品を注文する場合を例に挙げて説明するが、実施形態1のように、あるユーザのために、別のユーザが商品を注文する場合も同様の処理を実現してもよい。
(1−1)まず、実施形態では、商品の注文後にまとめ配送の指定が行われる場合を説明したが、まとめ配送の指定は、商品の注文時に行われてもよい。例えば、第1配送制御部10Cは、ユーザが注文にかかる荷物の配送条件を指定するときに、その荷物に関連付けられる第1配送情報の配送先が留め置き場所に設定されるよう促すための処理を行う。この処理は、例えば、配送先を留め置き場所に設定するか否かを問い合わせる画面をユーザ端末30に表示させるための処理である。
変形例(1−1)では、第1配送制御部10Cは、問い合わせ要求部10J及び回答取得部10Kを含む。問い合わせ要求部10Jは、ユーザによる注文時に決定される配送先と注文済みの商品の配送先とが同じであり、かつ、これらの発送元から集荷する配送業者が異なる場合、ユーザ端末30に対して、配送をまとめるか否かに関する問い合わせを送信する。
図30は、ユーザが商品を注文する際の画面遷移図である。図30に示すように、ユーザが、注文画面90Aからある店舗で商品を注文した後に、注文画面90Bから別の店舗で商品を購入すると、過去の注文のうちまとめ配送が可能なものがリスト91として表示される(注文画面90C)。リスト91は、リスト83を表示させるための処理と同様の処理によって表示される。
ユーザは、リスト91に表示された注文のうち少なくとも一つの注文を選択して、まとめ配送をするためのボタン92を選択することで、当該選択された注文の商品と、現在注文している商品と、をまとめ配送の対象として指定することになる。例えば、ユーザがボタン92を選択すると、現在の注文及びリスト91から選択された注文に関連付ける第2配送情報が生成されて、その内容が注文画面90Dに表示される。なお、ユーザがボタン93を選択すると、まとめ配送は行われない。
回答取得部10Kは、ユーザ端末30において入力された問い合わせに対する回答を取得する。回答取得部10Kは、配送をまとめる旨の操作(例えば、ボタン92の選択)をユーザがしたか、配送をまとめない旨の操作(例えば、ボタン93の選択)をユーザがしたかを、ユーザ端末30から取得する。
本変形例の第1配送制御部10C及び第2配送制御部10Dは、配送をまとめる旨を示す回答を取得した場合に処理を実行する。即ち、配送をまとめる旨の回答が取得された場合に、第1配送制御部10Cは第1配送情報を設定し、かつ、第2配送制御部10Dは第2配送情報を設定する。一方、配送をまとめない旨の回答が取得された場合には、第1配送制御部10Cは第1配送情報を設定せず、かつ、第2配送制御部10Dは第2配送情報を設定しない。
第1配送制御部10Cは、ユーザが商品を注文する場合に、その商品に関連付けられる第1配送情報を、その発送元から留め置き場所に、その注文時に決定される配送業者が配送すべきことを示すように設定する。即ち、ユーザがこれから注文する商品には、まだ第1配送情報が関連付けられていないので、第1配送制御部10Cは、第1配送情報を生成して、この商品に関連付ける。なお、注文済みの商品に関連付けられた注文時配送情報が示す配送先を、留め置き場所に変更することで第1配送情報を設定する処理は、実施形態で説明した方法と同様である。
第2配送制御部10Dは、第2配送情報を生成して、ユーザが注文する商品及び注文済みの商品に関連付ける。即ち、第2配送制御部10Dは、ユーザがこれから注文する商品にも、第2配送情報を関連付けることになる。
変形例(1−1)によれば、ユーザが商品を注文する場合に、その商品の配送を、過去の注文における商品の配送とまとめるか否かを、それらの商品の集荷担当の配送業者が異なる場合でも、選択させることができる。更に、過去の注文のうち、配送をまとめるものを選択させることができる。
(1−2)また例えば、実施形態では、まとめ配送システム10の管理者と電子商取引システム20の管理者が同じであり、これらが一体となっている場合を説明したが、まとめ配送システム10及び電子商取引システム20は、それぞれで管理者が異なり、別体であってもよい。なお、商品のまとめ配送に係る個別の処理は、実施形態と同様であるため、処理の概要のみ図示して説明する。
図31は、変形例における処理の概要を説明するための図である。まとめ配送システム10及び電子商取引システム20が別体である場合であっても、まとめ配送システム10と電子商取引システム20の間でネットワークを介してデータの連携が行われている。図31に示すように、ユーザが各店舗に商品を注文すると(S120)、電子商取引システム20は、注文情報を生成して、注文情報に含まれる配送情報をまとめ配送システム10と共有する(S121)。ユーザからまとめ要求が行われると(S122)、まとめ配送システム10は、配送先の変更要求を行う(S123)。
電子商取引システム20は、配送先を留め置き場所に変更すると、注文情報を各店舗に送り(S124)、第1配送情報を各第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2に送る(S125)。第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2のそれぞれは、第1配送情報に基づいて伝票を印刷し、各配送業者は、店舗から商品を集荷して留め置き場所に配送する(S126)。まとめ配送対象の荷物が留め置き場所に集まると、まとめ配送システム10は、第2配送情報を生成し(S127)、第3配送業者システム40−3は、第2配送情報に基づいて伝票を印刷して、その配送業者は、留め置き場所に集約された荷物をユーザのもとへ届ける(S128)。
上記のように、まとめ配送システム10及び電子商取引システム20が別体である場合であっても、互いに連携していることで、まとめ配送システム10は第1配送情報及び第2配送情報の設定をすることができる。なお、まとめ配送システム10が第1配送情報及び第2配送情報を管理し、電子商取引システム20が第1配送情報のみを管理するようにしてもよい。
(1−3)また例えば、まとめ配送システム10と電子商取引システム20が別体である場合に、これらのシステムは、必ずしも連携していなくてもよい。図32は、変形例における処理の概要を説明するための図である。図32に示すように、ユーザが各店舗に商品を注文すると(S130)、電子商取引システム20は、注文情報を生成して電子メール等でユーザ端末30に送信する。ユーザは、この受信した注文情報のうちまとめ対象となるものと選択して、まとめ配送システム10に対して、注文情報とともにまとめ要求が送られる(S131)。一方、電子商取引システム20は、注文情報を各店舗に送り(S132)、注文時配送情報を第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2に送る(S133)。この注文時配送情報が示す配送先は、まだユーザ宛である。
まとめ配送システム10は、まとめ要求に応じて、第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2のそれぞれに配送先の変更要求をすると(S134)、第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2のそれぞれは、配送先を留め置き場所に変更することで生成される第1配送情報に基づいて伝票を印刷し、各配送業者は、店舗から商品を集荷して留め置き場所に配送する(S135)。以降のS136及びS137は、S127及びS128と同様である。このように、まとめ配送システム10と配送業者システム40とが連携している場合には、まとめ配送システム10は、配送業者システム40に対して配送先の変更を要求する。
上記のように、まとめ配送システム10が、まとめ配送の対象の注文に関する情報をユーザ端末30から取得する場合、ユーザ端末30の記憶部32は、注文済みの商品に関する情報を記憶する。例えば、ユーザが商品を注文すると、電子商取引システム20は、注文情報を生成して、所定の通知媒体(例えば、電子メール)を用いてその内容をユーザ端末30に通知する。このため、ユーザ端末30の記憶部32には、ユーザが行った注文の注文ID、店舗情報、ユーザ情報、商品情報、及び配送情報が記憶されることになる。
また、本変形例では、取得部30D及び送信部30Eが実現される。取得部30Dは、ユーザ端末30の記憶部32に記憶された、配送をまとめるべき荷物に関する情報を取得する。例えば、取得部30Dは、電子商取引システム20から通知された注文情報の各種項目(例えば、注文ID等)を取得する。
送信部30Eは、取得部30Dが取得した情報をまとめ配送システム10に送信する。例えば、送信部30Eは、まとめ配送の対象となる注文の組み合わせを識別する情報をまとめ配送システム10に送信する。この組み合わせは、実施形態と同様に、ユーザにより指定されてもよい。
上記のようにすることで、まとめ配送システム10が、電子商取引システム20や配送業者システム40から注文情報を取得することができなくても、ユーザ端末30からその内容を取得することができる。特に、ユーザ端末30に記録されたデータをもとに、自動的に注文情報を抽出及び送信するので、ユーザがいちいちまとめ配送に関する情報を入力するような手間を軽減することができる。なお、まとめ配送システム10は、まとめ配送の対象の注文情報を、ユーザ端末30ではなく、第1配送業者システム40−1〜第3配送業者システム40−3から取得するようにしてもよい。
(1−4)また例えば、まとめ配送システム10と配送業者システム40が連係してなくてもよい。この場合、まとめ配送システム10は、図32のS134の変更要求をすることができないため、ユーザ端末30を介して電子商取引システム20や配送業者システム40に要求するようにしてもよいし、まとめ配送システム10において第1配送情報及び第2配送情報を生成し、オペレータの作業により電子商取引システム20や第1配送業者システム40−1〜第3配送業者システム40−3に伝達されるようにしてもよい。
(1−5)また例えば、電子商取引システム20が複数あってもよい。即ち、配送業者により配送される各荷物は、複数の電子商取引システム20−k(kは自然数。ここでは、1又は2とするが、3つ以上であってもよい。)の何れかをユーザが利用して注文した商品であってもよい。
図33は、変形例における処理の概要を説明するための図である。図33に示すように、ユーザが、一の電子商取引システム20−1の店舗に商品を注文し(S140)、他の電子商取引システム20−2の店舗にも商品を注文すると(S141)、電子商取引システム20−1及び20−2は、注文情報を生成して、注文情報に含まれる配送情報をまとめ配送システム10と共有する(S142)。ユーザからまとめ要求が行われると(S143)、まとめ配送システム10は、電子商取引システム20−1及び20−2に対して、第1配送情報の配送先の変更要求を行う(S144)。
各電子商取引システム20−1及び20−2のそれぞれは、配送先を留め置き場所に変更すると、注文情報を各店舗に送り(S145)、第1配送情報を第1配送業者システム40−1又は第2配送業者システム40−2に送る(S146)。第1配送業者システム40−1及び第2配送業者システム40−2は、第1配送情報に基づいて伝票を印刷し、各配送業者は、店舗から商品を集荷して留め置き場所に配送する(S147)。以降のS148及びS149は、S127及びS128と同様である。図33に示すように、複数の電子商取引システム20−1及び20−2にまたがった注文であっても、まとめ配送システム10が各電子商取引システム20から注文情報を取得することで、実施形態と同様の処理によりまとめ配送が実現できる。
この場合、第1配送制御部10Cは、互いに異なる電子商取引システム20−1及び20−2に注文した各荷物に関連付けられる第1配送情報を設定可能である。例えば、第1配送制御部10Cは、電子商取引システム20−1及び20−2に対して、第1配送情報が示す配送先の変更要求を行う。
また、第2配送制御部10Dは、互いに異なる電子商取引システム20−1及び20−2に注文した各荷物に関連付けられる第2配送情報を設定する。例えば、第2配送制御部10Dは、実施形態と同様の方法により第2配送情報を生成し、各電子商取引システム20−1,20−2で注文された商品に関連付けることになる。
変形例(1−5)によれば、ユーザが複数の電子商取引システム20−1,20−2をまたいで商品を注文した場合であっても、これらの商品をまとめ配送することができる。
(1−6)また例えば、上記の変形例(1−1)〜(1−5)の各パターンを組み合わせてもよい。即ち、まとめ指示が注文時であるか注文後であるか、まとめ配送システム10及び電子商取引システム20が一体であるか別体であるか、まとめ配送システム10及び電子商取引システム20が連係しているか否か、まとめ配送システム10と第1配送業者システム40−1〜第3配送業者システム40−3が連係しているか否か、及び電子商取引システム20が複数あるか否かの5つの条件の各パターンを組み合わせた場合であっても、上記説明した処理の流れを適用することで、まとめ配送システム10は第1配送情報及び第2配送情報を設定してまとめ配送を実現することができる。
(2)また例えば、注文ごとに別個の伝票番号を発行して第2配送情報を生成する場合を説明したが、第2配送情報の実質的な内容は互いに同じであるため、まとめ配送をする商品に対して第2配送情報を一つのみ生成するようにしてもよい。第2配送制御部10Dは、各荷物に共通する一つの第2配送情報を設定することになる。例えば、第2配送制御部10Dは、まとめ配送の注文ごとに伝票番号を発行するのではなく、各注文に共通の伝票番号を発行するようにしてもよい。
変形例(2)によれば、まとめ配送の注文に共通する伝票番号を発行することで、まとめ配送の管理をより容易にすることができる。
(3)また例えば、まとめ配送すべきタイミングが到来した場合であっても、天候や道路状況等の何らかの理由により、まとめ配送の対象となる各荷物が全て留め置き場所に揃わないことも考えられる。この場合には、まとめ対象保管エリアに揃っている荷物だけでまとめ配送をするようにしてもよい。このタイミングは、例えば、第2配送情報が示す指定配送日時に基づいて定まる発送タイミング(例えば、第2配送情報が示す指定配送日時の所定時間だけ前のタイミング)である。
本変形例の配送判定部10Hは、まとめ配送の対象となる各荷物のうち留め置き場所に配送されていない荷物があるか否かを判定する。配送判定部10Hは、まとめ配送の対象となる各荷物の第1配送情報の配送状況を参照することによって、まだ留め置き場所に配送されていない荷物があるか否かを判定する。
また、変形例(3)では、配送処理部10Lが実現される。配送処理部10Lは、留め置き場所に配送されていない荷物があると判定された場合に、留め置き場所に配送された荷物だけで配送するか否かを一の配送業者に通知するための所定の処理を実行する。ここでは、留め置き場所に配送された荷物だけで配送するか否かをユーザに問い合わせて、ユーザの回答結果に応じて、その荷物だけで配送するか否かを配送業者に通知する処理を例に挙げて説明する。なお、配送処理部10Lが実行する所定の処理はこれに限られず、後述する処理であってもよい。
まず、本変形例の問い合わせ要求部10Jは、留め置き場所に配送されていない荷物があると判定された場合に、留め置き場所に配送された荷物だけで発送するか否かをユーザに問い合わせる。なお、問い合わせ要求部10Jは、第1配送情報が示す配送状況を参照することによって、留め置き場所に配送された荷物を特定し、当該特定された荷物をユーザに通知するようにしてもよい。
図34は、留め置き場所に配送された荷物だけで発送するか否かを問い合わせるための画面の一例を示す図である。図34に示すように、問い合わせ画面100には、留め置き場所に配送された荷物だけでまとめ配送をするか否かを問い合わせるメッセージが表示される。ここでは、問い合わせ画面100に、留め置き場所に配送された荷物を識別する情報と、留め置き場所に配送されていない荷物を識別する情報と、が表示される。
ユーザが回答ボタン101を選択すると、留め置き場所に配送された荷物だけでまとめ配送をする旨の回答をすることができる。また、ユーザが回答ボタン102を選択すると、留め置き場所に配送された荷物だけでまとめ配送せず、まとめ配送の対象となる荷物が全て揃うまで待機する旨の回答をすることができる。
配送処理部10Lは、問い合わせに対するユーザの回答に基づいて、留め置き場所に配送された荷物だけで配送するか否かを配送業者に通知する。例えば、配送処理部10Lは、留め置き場所に配送された荷物だけで配送することを画像又は音声で通知する。配送処理部10Lは、留め置き場所に配送された荷物だけでまとめ配送をする旨の回答を取得した場合は、その旨を配送業者に通知し、配送処理部10Lは、留め置き場所に配送された荷物だけでまとめ配送をしない旨の回答を取得した場合は、全ての荷物が集まるまで待機する。なお、この場合、配送処理部10Lは、第2配送情報が示す指定配送日時を遅らせるようにしてもよい。
図35は、変形例(3)で実行される処理を示す図である。なお、図35に示す処理が実行されるにあたり、S101〜S109の処理が実行されているものとする。図35に示すように、S150〜S154の処理は、それぞれ、S110〜S114と同様である。まとめ配送システム10においては、制御部11は、第2配送情報が示す指定配送日時に対応する所定のタイミングが到来したか否かを判定する(S155)。
所定のタイミングが到来したと判定された場合(S155;Y)、制御部11は、まとめ配送の対象となる各荷物が全て揃ったか否かを判定する(S156)。S156の判定方法は、S115と同様である。まとめ配送の対象となる各荷物が全て揃ったと判定された場合(S156;Y)、S116及びS117の処理が実行される。
まだ揃っていない荷物があると判定された場合(S156;N)、制御部11は、留め置き場所に到着した荷物だけで発送するか否かの問い合わせを、ユーザ端末30に送信する(S157)。S157においては、制御部11は、問い合わせ画面100をユーザ端末30に表示させるためのデータを生成して、ユーザ端末30に送信する。例えば、制御部11は、まとめ配送の対象となる各荷物の第1配送情報が示す配送状況を参照し、留め置き場所に到着している荷物と、留め置き場所に到着していない荷物と、を特定する。そして制御部11は、これらの荷物を区別して表示するための問い合わせ画面100のデータを生成及び送信する。
ユーザ端末30においては、問い合わせを受信すると、制御部31は、問い合わせ画面100を表示させ、ユーザの回答を送信する(S158)。S158においては、制御部31はユーザが選択した回答ボタン101又は102を識別する情報を、まとめ配送システム10に送信する。
まとめ配送システム10においては、ユーザの回答を受信すると、制御部11は、その回答を参照する(S159)。発送する旨を示す回答である場合(S159;発送)、制御部11は、留め置き場所に到着した荷物だけで発送する旨の発送指示を、第3配送業者システム40−3に送る(S160)。S160における発送指示は、例えば、発送すべき荷物の組み合わせを識別する情報(例えば、第2配送情報に含まれる伝票番号等)を含む。
第3配送業者システム40−3は、留め置き場所に到着した荷物だけで発送する旨を配送業者に通知する(S161)。S161における通知は、S117における通知と同様、発送すべき荷物を識別するための所定の画面を表示させたり、発送すべき荷物を識別するための画像を印刷させたり、発送すべき荷物を識別するための音声を出力させたりすることにより行われる。この場合、配送業者は、留め置き場所のまとめ対象保管エリアにある荷物だけで配送を行うことになる。
一方、待機する旨を示す回答である場合(S159;待機)、制御部11は、各荷物の第2配送情報が示す指定配送日時を遅らせ(S162)、S150の処理に戻る。この場合、次の所定のタイミングが到来するまで、未着の荷物が到着するのが待ち受けられることになる。なお、S162の処理を実行せず、指定配送日時を遅らせずに、まとめ配送の対象となる各荷物が全て揃うまで待機し、ユーザへの再度の問い合わせが発生しないようにしてもよい。
変形例(3)によれば、まとめ配送の対象となる荷物が留め置き場所に全て揃っていない場合であっても、留め置き場所に揃っている荷物だけで発送するか、それとも全て揃うまで待機するかをユーザに選択させることができる。例えば、まとめ配送システム10が実行するまとめ配送では、店舗から留め置き場への配送業者が異なるので、予定通りに配送されない可能性があるが、そのような状況であっても好適に対応することができる。
なお、配送処理部10Lが実行する所定の処理は、上記の例に限られない。他にも例えば、ユーザへの問い合わせを行わずに、配送処理部10Lは、留め置き場所に配送された荷物だけで発送する旨の指示を行うようにしてもよい。更に、留め置き場所に配送された荷物だけで発送するか否かを予めユーザが指定しておき、その指定内容が情報記憶部10Bに記憶されているようにしてもよい。配送処理部10Lは、発送する旨が指定されている場合に、発送する旨の指示を行うことになる。
この場合、配送処理部10Lは、留め置き場所に配送された荷物だけで発送する旨をユーザに通知するようにしてもよい。図36は、留め置き場所に配送された荷物だけで発送する旨を通知するための画面の一例を示す図である。図36に示すように、通知画面110には、留め置き場所に配送された荷物だけでまとめ配送をする旨のメッセージが表示される。また、通知画面110には、その荷物を識別する情報や第2配送情報が表示されるようにしてもよい。
また例えば、ユーザへの問い合わせを行わず、配送処理部10Lは、留め置き場所に配送された荷物だけで発送せず、まとめ配送の荷物が揃うまで待機する旨の指示を行うようにしてもよい。例えば、留め置き場所に配送された荷物だけでは発送しない旨を予めユーザが指定していた場合に、配送処理部10Lは、この処理を実行するようにしてもよい。
この場合、配送処理部10Lは、留め置き場所に配送された荷物だけでは発送しない旨をユーザに通知するようにしてもよい。図37は、通知画面の一例を示す図である。図37に示すように、通知画面110には、留め置き場所に全ての荷物がそろうまで、まとめ配送を待機する旨のメッセージが表示される。また、通知画面110は、留め置き場所に到着していない荷物を識別する情報やその荷物の第1配送情報が表示されるようにしてもよい。更に、その後、留め置き場所に全ての荷物が揃った場合には、配送処理部10Lは、まとめ配送をする旨をユーザに通知するようにしてもよい。
(4)また例えば、実施形態では、まとめ配送の配送希望日時や配送業者をユーザが予め指定して登録する場合を説明したが、まとめ要求時や商品の注文時に、そのまとめ配送における配送希望日時や配送業者が指定されるようにしてもよい。
図38は、まとめ要求時や商品の注文時に表示される画面の一例を示す図である。図38に示すように、問い合わせ画面120において、ユーザがまとめ配送を希望する日時を指定するための入力フォーム121や、ユーザがまとめ配送を希望する配送業者を指定するための入力フォーム122が表示されるようにしてもよい。この場合、情報記憶部10Bには、ユーザが指定した日時や配送業者が、まとめ配送の対象となる注文に関連付けられて記憶されるものとする。第2配送制御部10Dは、この記憶内容を参照して、ユーザが指定した日時や配送業者に基づいて、第2配送情報を設定することになる。更に、問い合わせ画面120においてユーザが指定した配送日時や配送業者が、まとめ要求後に確認できるようにしてもよい。
図39は、まとめ要求後に配送日時や配送業者を確認するための画面の一例を示す図である。図39に示すように、確認画面130には、問い合わせ画面120においてユーザが指定した配送日時や配送業者が表示される。例えば、ユーザ端末30において、ユーザが確認したいまとめ配送IDを指定すると、まとめ配送システム10は、その指定されたまとめ配送IDを含む注文情報に基づいて確認画面130を表示させることになる。
また、上記では、注文時配送情報と第1配送情報を別体のデータとして説明したが、これらは一体のデータであってもよい。即ち、第1配送制御部10Cは、注文時配送情報の配送先を上書きして、上書き後のデータを第1配送情報とするようにしてもよい。
また、配送業者と留め置き場所との関連付けを示すデータが情報記憶部10Bに記憶されているようにしてもよい。例えば、ユーザへのまとめ配送を受け持つ配送業者ごとに留め置き場所が用意されている場合には、第1配送制御部10Cは、まとめ配送をすべき配送業者に関連付けられた留め置き場所を、第1配送情報が示す配送先に設定し、第2配送制御部10Dは、その留め置き場所を、第2配送情報が示す発送元に設定する。
また例えば、第1配送情報に基づいて印刷した伝票は、その伝票に従って配送される荷物の受取人がユーザではないため(つまり、配送業者のみが見る情報のため)、伝票番号を識別するためのバーコードのみが印刷されているようにしてもよい。また、留め置き場所に集約された荷物がユーザの手元に配送される場合には、各荷物が同梱されているようにしてもよいし、別々の箱として一度に配送されるようにしてもよい。更に、主に2つの荷物がまとめ配送される場合を例に挙げたが、まとめ配送される荷物は、3つ以上であってもよい。
また例えば、電子商取引システム20及び第1配送業者システム40−1〜第3配送業者システム40−3が、まとめ配送システム10と一体になっているようにしてもよい。更に、まとめ配送システム10では、第1配送制御部10C及び第2配送制御部10D以外の機能を省略してもよい。この場合、省略した各機能は、まとめ配送システム10に接続される他のシステムにより実現されるようにしてもよい。
また例えば、上記においては、ユーザが自分又は他人のために注文した商品を配送する場合を例に挙げて説明したが、本発明に係るまとめ配送システムは、複数の荷物を一の配送先に配達する場合の配送業者が異なる場面に適用可能であり、上記説明した例に限られない。他にも例えば、ユーザがオークションで落札した商品が配送される場面(すなわち、商品がユーザから集荷され、別のユーザに配送される場合(CtoC))であってもよいし、複数の発送者がユーザ宛に荷物を発送する場面等にも、本発明に係るまとめ配送システムを適用可能である。
上記では、商品の配送をまとめる場合について説明したが、そのようにまとめることが可能であることを前提として、あえてユーザがまとめないよう指定可能としてもよい。あるいはまた、商品マスタDBを参照してまとめが不可に設定されている商品についてはまとめ処理を行わないこととしてもよい。