JPWO2015087878A1 - ガラス溶融物製造装置、およびガラス物品の製造方法 - Google Patents

ガラス溶融物製造装置、およびガラス物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

炉壁や、煙道の内壁等に微粉が付着することを抑制できるガラス溶融物製造装置を提供する。本発明のガラス溶融物製造装置の一つの態様は、ガラス原料を形成材料とする造粒体を受け入れる受入装置と、受入装置に受け入れられた後の造粒体を、第1粒子と、該第1粒子の平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する第2粒子と、に分級する分級装置と、第1粒子を炉内の高温雰囲気中で溶融するガラス溶融炉と、を備える。

Description

本発明は、ガラス溶融物製造装置、およびガラス物品の製造方法に関する。
炉内における高温の雰囲気中でガラス原料粒子を溶融し、集積することでガラス溶融物を製造する気中溶解法が知られている(たとえば、特許文献1から3参照)。この気中溶解法では、ガラス原料粒子の大半がプラズマやバーナーなどによって形成されるプラズマ領域中やフレーム中でガラス化する。このため、気中溶解法は、バッチ原料をガラス溶融物上に投入し、そのガラス溶融物上に形成されるバッチ山をバーナーで加熱して溶解する従来の溶解方法とは異なる。
特開2008−100865号公報 特開2009−137780号公報 国際公開第2011/021576号
上記のような気中溶解法においては、炉内に供給されるガラス原料粒子が造粒体である場合に、たとえば、ガラス原料粒子の一部が壊れること等によって生じた細かい微粉が混在している場合がある。この微粉は、質量が軽く浮遊しやすいため、炉底のガラス融液面に到達せず、排気用の煙道の内壁や、炉壁に付着してしまう場合がある。これにより、煙道が閉塞される問題や、炉壁に付着した微粉と炉材とが反応して生じた反応生成物がガラス溶液面に落下し、製造されるガラス溶融物の品質が低下する問題があった。
本発明の一つの態様は、上記問題点に鑑みて成されたものであって、炉壁や、煙道の内壁等に微粉が付着することを抑制できるガラス溶融物製造装置、およびそのガラス溶融物製造装置を用いたガラス物品の製造方法を提供することを目的の一つとする。
本発明者等は、上記課題を解決するために微粉の発生箇所を調べた結果、造粒体を搬送している工程で著しく微粉の割合が増えることを知見した。また、本発明者等は、この知見に基づいて、造粒体を搬送している工程内に微粉を除去する分級装置を設け、さらに以下に示す構成によって、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明のガラス溶融物製造装置の一つの態様は、ガラス原料を形成材料とする造粒体を受け入れる受入装置と、前記受入装置に受け入れられた後の前記造粒体を、第1粒子と、該第1粒子の平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する第2粒子と、に分級する分級装置と、前記第1粒子を炉内の高温雰囲気中で溶融するガラス溶融炉と、を備える。
前記受入装置に受け入れられた後で、かつ、前記分級装置で分級される前の前記造粒体を、一定量排出する排出装置を、さらに備える構成としてもよい。
前記受入装置に受け入れられる前の前記造粒体を、第3粒子と、該第3粒子の平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する第4粒子と、に分級し、前記第3粒子を前記受入装置に供給する供給装置を、さらに備える構成としてもよい。
前記分級装置は、前記第1粒子の平均粒子径が200μm以上、2000μm以下に対して、前記第2粒子の平均粒子径が10μm以上、100μm以下となる装置である構成としてもよい。
前記分級装置は、振動篩である構成としてもよい。
前記振動篩は、分級可能な単位時間あたりの前記造粒体の分級可能質量が、前記分級装置に供給される前記造粒体の単位時間あたりの供給質量の1.2倍以上、2.5倍以下の装置である構成としてもよい。
前記振動篩は、前記造粒体を分級するための篩網を備え、前記篩網の目開きは、前記第2粒子の分級目標粒子径の2倍以上で、かつ、前記第1粒子の平均粒子径よりも小さい構成としてもよい。
前記分級装置は、サイクロン分離器である構成としてもよい。
前記造粒体を製造する造粒装置をさらに備え、前記第2粒子は、前記造粒装置に搬送される構成としてもよい。
本発明のガラス物品の製造方法の一つの態様は、上記のガラス溶融物製造装置を用いて、前記造粒体を、前記第1粒子と、前記第1粒子の平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する前記第2粒子と、に分級し、前記第1粒子からガラス溶融物を製造する工程と、前記ガラス溶融物を成形して成形体とする工程と、前記成形体を徐冷してガラス物品とする工程と、を含む。
本発明のガラス物品の製造方法の一つの態様は、ガラス原料を形成材料とする造粒体を定量する工程と、前記造粒体を、第1粒子と、該第1粒子の平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する第2粒子と、に分級する工程と、ガラス溶融炉を用いて、炉内の高温雰囲気中で前記第1粒子を溶融してガラス溶融物を製造する工程と、前記ガラス溶融物を成形して成形体とする工程と、前記成形体を徐冷してガラス物品とする工程と、を含む。
前記造粒体の第1粒子の平均粒子径が200μm以上、2000μm以下に対して、前記第2粒子は、平均粒子径が10μm以上、100μm以下である製造方法としてもよい。
前記分級する工程は、前記定量する工程の後である製造方法としてもよい。
前記分級する工程に加えて、さらに別の分級工程を含む製造方法としてもよい。
本発明の一つの態様によれば、炉壁や、煙道の内壁等に微粉が付着することを抑制できるガラス溶融物製造装置、およびそのようなガラス溶融物製造装置を用いたガラス物品の製造方法が提供される。
第1実施形態のガラス溶融物製造装置を示す概略構成図である。 第1実施形態の排出装置を示す斜視図である。 第1実施形態の振動篩を示す断面図である。 第1実施形態のガラス溶融物の製造方法を示すフローチャートである。 ガラス溶融炉内における微粉の付着を模式的に示す図である。 第1実施形態の排出装置の他の一例を示す図である。 第1実施形態の分級装置の他の一例を示す図である。 第2実施形態のガラス溶融物製造装置を示す概略構成図である。 第3実施形態のガラス溶融物製造装置を示す概略構成図である。 第4実施形態のガラス溶融物製造装置を示す概略構成図である。 ガラス物品の製造方法の実施形態を示すフローチャートである。 実施例1において計測対象となるガラス溶融物製造装置を示す概略構成図である。 実施例1の結果を示すグラフである。 実施例2の結果を示すグラフである。 実施例3の結果を示すグラフである。
本明細書において、「ガラス原料」とは、ガラスの原料となる成分であり、「ガラス原料組成物」とは、ガラス原料となる成分を複数含む組成物である。ガラス原料としては、酸化物や複合酸化物、熱分解により酸化物となりうる化合物が挙げられる。熱分解により酸化物となりうる化合物としては、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物などが挙げられる。
本明細書において、「造粒体」とは、ガラス原料組成物を造粒したものであって、基本的に1個の造粒体中に、ガラスの製造に必要な全ての成分を含む。造粒体は、たとえば1個の造粒体を加熱溶融してガラス化させると、得ようとするガラス組成を有するガラスが得られるものである。
本明細書において、「平均粒子径」とは、特に断りのない限り、積算分率における50%径(D50)を意味する。D50が1mm以下の場合には、レーザー回折法を用いて測定された体積基準の積算分率における50%径をD50とする。D50が1mm超の場合には、篩で分級して平均粒子径を求める方法(篩分け法)で測定された質量累計の50%径をD50とする。レーザー回折法による粒子径測定方法としては、JIS Z8825−1(2001年)に記載の方法を用いる。
本明細書において、「上流側」および「下流側」とは、ガラス溶融物製造装置内を搬送される造粒体の流れに対するものである。すなわち、たとえば、本明細書中で説明する各装置の「上流側」とは、各装置における造粒体が供給される側を意味し、各装置の「下流側」とは、各装置における造粒体が排出される側を意味する。
本明細書において、単に「圧力」といった場合には、絶対真空を基準とした絶対圧を意味し、「ゲージ圧力」といった場合には、大気圧を基準とした相対的な圧力を意味する。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るガラス溶融物製造装置、およびガラス物品の製造方法について説明する。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
<第1実施形態>
(ガラス溶融物製造装置)
図1に示すように、第1実施形態のガラス溶融物製造装置100は、受入装置110と、排出装置150と、造粒体搬送管154と、振動篩160と、微粉搬送装置170と、粗粉搬送装置174と、ガラス溶融炉180と、を備える。
なお、振動篩160は、特許請求の範囲における分級装置に相当する。
[受入装置]
受入装置110は、ガラス原料である造粒体(図示しない。)を、排出装置150に供給するために受け入れる装置である。受入装置110は、リザーブホッパー140を備える。
造粒体は、たとえば、無アルカリガラスを適用する場合には、珪砂、アルミナ(Al)、ホウ酸(HBO)、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、炭酸カルシウム(CaCO)、炭酸ストロンチウム(SrCO)、炭酸バリウム(BaCO)などのガラス原料を目的のガラスの組成に合致するように調合したガラス組成物から構成される。造粒体の大きさは、たとえば、造粒体中の第1粒子の平均粒子径が200μm以上、2000μm以下である。
造粒体は、コンベアー等によってリザーブホッパー140へと搬送される。
リザーブホッパー140は、ホッパー部141と、バルブ142と、を備える。ホッパー部141は、リザーブホッパー140に搬送された造粒体を貯蓄する貯蓄槽である。ホッパー部141は、バルブ142を介して、後述する排出装置150の計量ホッパー151と接続されている。第1実施形態においては、計量ホッパー151は、リザーブホッパー140の鉛直方向下方側(図示下側)に設けられている。ホッパー部141に貯蓄された造粒体は、バルブ142が開かれることで、自重によって落下し、計量ホッパー151、すなわち、排出装置150へと供給される。
バルブ142の開閉動作は、計量ホッパー151に貯蓄されている造粒体の質量に応じて、図示しない制御部によって制御される。すなわち、計量ホッパー151に貯蓄されている造粒体の質量が、規定の値以上である場合には、バルブ142は閉じた状態となっている。これに対して、計量ホッパー151に貯蓄されている造粒体の質量が、規定の値より小さくなった場合には、バルブ142は開かれ、リザーブホッパー140内の造粒体が計量ホッパー151に供給される。計量ホッパー151内の造粒体の質量が規定値以上となると、バルブ142は再び閉じられる。
[排出装置]
排出装置150は、受入装置110のリザーブホッパー140から供給された造粒体を一定量排出する装置である。言い換えると、排出装置150は、受入装置110に受け入れられた後で、かつ、振動篩160で分級される前の造粒体を、一定量排出する装置である。
排出装置150は、計量ホッパー151と、定量排出フィーダー152と、第1酸素流入管153と、を備えている。
なお、本明細書において「一定量」とは、必ずしも厳密に一定の量であることのみを意味するものではなく、ある程度の誤差は許容される。たとえば、目標とする量の0.9倍以上、1.1倍以下程度の誤差は許容される。
図2に示すように、計量ホッパー151は、内部に設けられたホッパー部151aに、リザーブホッパー140から供給された造粒体111を貯蓄しておく貯蓄槽である。ホッパー部151aは、定量排出フィーダー152側、すなわち、第1実施形態においては鉛直方向下方側(図示下側)に開口した開口部151bを備えている。開口部151bを介して、ホッパー部151aに貯蓄された造粒体111が、定量排出フィーダー152に供給される。
計量ホッパー151には、図示しないロードセルが設けられており、ホッパー部151aに貯蓄された造粒体111の質量を計量できるようになっている。ロードセルは、上述した制御部に接続され、計量ホッパー151におけるホッパー部151aに貯蓄された造粒体111の質量の情報を送信する。
定量排出フィーダー152は、一定量の造粒体111を排出する装置である。定量排出フィーダー152は、内部に回転板155を備えている。
回転板155は、厚み方向が鉛直方向となるように設けられている。回転板155には、中心から等距離の位置に、回転板155を厚み方向に貫通する複数の貫通孔155aが形成されている。
回転板155の鉛直方向上側には、ホッパー部151aの開口部151bが位置している。開口部151bは、回転板155の中心軸AXに対して、中心軸AXから貫通孔155aが形成されている位置までの距離だけ離れて設けられている。すなわち、開口部151bは、回転板155を中心軸AX回りに回転させると、平面視において、複数の貫通孔155aと順次重なるように設けられている。これにより、貫通孔155aと開口部151bとが、平面視において重なると、ホッパー部151aに貯蓄された造粒体111が、貫通孔155aの内部に充填される。
第1酸素流入管153は、回転板155の鉛直方向上側における、回転板155の中心軸AXを挟んで開口部151bと逆側(図示右側)に、回転板155の中心軸AXから開口部151bまでの距離と同じ距離だけ離れて設けられている。すなわち、第1酸素流入管153は、開口部151bと同様に、回転板155を中心軸AX回りに回転させると、平面視において、複数の貫通孔155aと順次重なるように設けられている。第1酸素流入管153には、酸素AR1が流入されている。
第1実施形態において、酸素AR1の流入量は、たとえば、2Nm/hである。
定量排出フィーダー152の鉛直方向下方側には、造粒体搬送管154が設けられている。造粒体搬送管154は、第1酸素流入管153と、平面視において重なる位置に設けられている。回転板155の回転によって、内部に造粒体111が充填された貫通孔155aの位置が、造粒体搬送管154の位置と重なると、貫通孔155aと造粒体搬送管154とが連通する。これにより、貫通孔155aの内部に充填された造粒体111は、造粒体搬送管154の内部に自重によって落下する。
また、この際においては、第1酸素流入管153と貫通孔155aとも連通する。そのため、第1酸素流入管153から流入される酸素AR1が貫通孔155aを介して、造粒体搬送管154内に流入する。これにより、貫通孔155aの内部に充填された造粒体111は、酸素AR1によっても、造粒体搬送管154内に押し出される。
以上により、一定量の造粒体111が、排出装置150から造粒体搬送管154に排出される。第1実施形態においては、排出装置150から排出される造粒体111の質量は、ガラス溶融炉180に供給する造粒体111の質量の目標値より大きく設定される。これは、造粒体111が振動篩160によって分級されることで、ガラス溶融炉180に供給される造粒体111の質量が、排出装置150から排出される造粒体111の質量よりも小さくなるためである。
第1実施形態においては、たとえば、排出装置150から排出される造粒体111の質量は、ガラス溶融炉180に供給する造粒体111の目標質量の1.02倍以上、1.1倍以下に設定される。このように設定することで、ガラス溶融炉180に供給される造粒体の単位時間あたりの質量を目標値にすることが容易である。
その他、第1実施形態においては、たとえば、振動篩160によって回収される後述する微粉111bの平均質量をあらかじめ求め、その平均質量を目標質量に加えた質量を、排出装置150から排出される造粒体111の質量に設定してもよい。また、第1実施形態においては、たとえば、排出装置150の運転中に、振動篩160による微粉111bの回収量を随時測定して、その回収量に応じて排出装置150から排出される造粒体111の質量をシーケンス制御により自動設定できるようにしてもよい。
定量排出フィーダー152には図示しないモーターが備えられている。このモーターによって回転板155が中心軸AX回りに回転される。このモーターは、計量ホッパー151のホッパー部151aに貯蓄された造粒体111の質量に応じて、図示しない制御部によって制御される。これにより、造粒体搬送管154に排出される造粒体111の質量が調整され、一定量の造粒体111が造粒体搬送管154に排出される。
なお、定量排出フィーダー152に設けられた制御部は、リザーブホッパー140に設けられた制御部と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
[造粒体搬送管]
造粒体搬送管154は、図1に示すように、定量排出フィーダー152と、振動篩160とに接続された配管である。定量排出フィーダー152から排出された造粒体は、造粒体搬送管154内を搬送され、振動篩160に供給される。造粒体は、自重による落下と、第1酸素流入管153から流入された酸素AR1とによって、造粒体搬送管154内を搬送される。
第1実施形態においては、造粒体搬送管154の内部の圧力は、大気圧よりも大きく設定されている。言い換えると、造粒体搬送管154の内部のゲージ圧力は、正圧である。すなわち、造粒体は、造粒体搬送管154内を圧送される。造粒体搬送管154の内部のゲージ圧力は、第1実施形態においては、たとえば、1kPa以上、40kPa以下と設定され、より好ましくは、3kPa以上、15kPa以下と設定される。このように設定することで、造粒体を搬送することが容易である。
[振動篩]
振動篩160は、造粒体搬送管154から供給された造粒体、言い換えると、受入装置110に受け入れられた後の造粒体を、造粒体に含まれる粒子の粒子径に応じて、第1粒子と、第2粒子とに分級する。
第1粒子とは、振動篩160によって分級された造粒体のうち、ガラス溶融炉180に搬送される粒子である。また、第2粒子とは、振動篩160によって分級された造粒体のうち、微粉搬送装置170によって後述する微粉貯蓄容器等に搬送される粒子である。
第1粒子は、主として粗粉111aを含んでいる。第2粒子は、主として微粉111bを含んでいる。第2粒子の平均粒子径は、第1粒子の平均粒子径よりも小さい。
粗粉111aは、製造されるガラス溶融物の形成材料としてガラス溶融炉180に供給する粒子として好ましい平均粒子径を有する粒子である。
ここで、ガラス溶融物製造装置100に供給される造粒体としては、ガラス溶融炉180に供給される粒子として好ましい平均粒子径を有するものが選択される。そのため、第1粒子である粗粉111aの平均粒子径は、造粒体の平均粒子径と同程度である。すなわち、粗粉111aの平均粒子径は、第1実施形態においては、たとえば、200μm以上、2000μm以下である。
微粉111bは、粗粉111aに比べて平均粒子径が小さく、ガラス溶融炉180に供給された際に、炉内で浮遊しやすい粒子である。
第2粒子である微粉111bの平均粒子径は、第1実施形態においては、たとえば、10μm以上、100μm以下である。
第2粒子の平均粒子径が、第1粒子の平均粒子径よりも小さい範囲内において、第1粒子には、微粉111bが含まれていてもよく、第2粒子には、粗粉111aが含まれていてもよい。また、第1粒子は、粗粉111aのみで構成されていてもよく、第2粒子は、微粉111bのみで構成されていてもよい。
第1粒子の平均粒子径は、第2粒子として分級される粒子の平均粒子径にもよるが、造粒体の平均粒子径と同程度となる。これは、第2粒子は、主として微粉111bを含んでおり、造粒体における微粉111bの体積比率は、造粒体における粗粉111aの体積比率に対して、十分小さいためである。
第2粒子の平均粒子径は、振動篩160の設定、すなわち、後述する分級目標粒子径に応じて決定される。第1実施形態においては、振動篩160は、たとえば、第2粒子の平均粒子径が、造粒体中の第1粒子の平均粒子径が200μm以上、2000μm以下に対して、10μm以上、100μm以下となるように設定される。
ここで、分級される第2粒子の平均粒子径が10μmより小さくなるように振動篩160が設定される場合においては、造粒体中から微粉111bを分級して取り除く効果が小さい。また、ガラス溶融炉180における後述する内壁184aや、煙道186の排出経路186aに付着する微粉を抑制する効果が小さい。
また、分級される第2粒子の平均粒子径が100μmより大きくなるように振動篩160が設定される場合においては、振動篩160によって造粒体から分級される第2粒子の質量が大きくなる。このため、ガラス溶融炉180に供給される第1粒子の質量が小さくなり、ガラス物品の歩留が低下する。
したがって、第2粒子の平均粒子径が10μm以上、100μm以下となるように振動篩160を設定することにより、ガラス溶融炉180の炉内における微粉の付着を効果的に抑制しつつ、ガラス物品の歩留の低下を抑制できる。
以下の説明においては、振動篩160によって分級される第1粒子を粗粉111aと呼称し、第2粒子を微粉111bと呼称する。
図3に示すように、振動篩160は、分級容器161と、粗粉排出管162と、微粉排出管163と、篩網164と、振動部165と、を備えている。
分級容器161は、造粒体搬送管154によって搬送された造粒体111が流入する容器である。分級容器161の内部空間は、篩網164によって上部空間161aと、下部空間161bと、に仕切られている。造粒体111は、造粒体搬送管154から、分級容器161の上部空間161aに流入される。
篩網164は、造粒体111を分級する粒子径の目標値に応じて選定できる。すなわち、篩網164の隙間164aの幅である目開きW1は、微粉111bの分級目標粒子径よりも大きく、かつ、粗粉111aの平均粒子径よりも小さく設定される。
本明細書において、「分級目標粒子径」とは、微粉111bとして分級したい粒子の粒子径の最大値である。
なお、分級目標粒子径は、あくまで分級の目標となる値である。分級される微粉111bには、分級目標粒子径よりも大きい粒子径を有する粒子が含まれる場合がある。
第1実施形態においては、篩網164の目開きW1は、微粉111bの分級目標粒子径の2倍以上で、かつ、粗粉111aの平均粒子径よりも小さい。このように設定することで、振動篩160から排出される粗粉111aの単位時間あたりの質量を安定化できる。
第1実施形態においては、たとえば、微粉111bの分級目標粒子径は、50μmである。すなわち、50μm以下の粒子径を有する粒子を微粉111bとして、分級することを目標としている。第1実施形態においては、篩網164の目開きW1は、たとえば、150μmである。このように設定することで、粗粉111aの排出量を一定にすることが容易である。
なお、上述したように、分級目標粒子径は、あくまで目標である。そのため、上記のように設定した場合であっても、微粉111bに粒子径が50μmより大きい粒子が含まれる場合がある。
振動部165は、振動篩160を振動させるための駆動源である。振動部165の具体的な構成は、たとえば、2個の重りと、その2個の重りを回転させるモーターと、を備えた構成である。振動部165の各重りの回転の位相角を変えることで、振動篩160の振動状態を制御できる。振動篩160の位相角は、第1実施形態においては、たとえば、40°である。
振動部165によって発生する振動と、篩網164とによって、分級容器161の上部空間161aに流入した造粒体111が分級される。すなわち、微粉111bは、篩網164の隙間164aを通過して下部空間161bへと落下し、下部空間161bに接続された微粉排出管163から排出される。粗粉111aは、隙間164aを通過できないため、上部空間161aに接続された粗粉排出管162から排出される。
造粒体111と共に造粒体搬送管154から上部空間161aに流入した酸素AR1は、微粉排出管163に接続された微粉搬送装置170が後述する第1バルブ172aによって閉塞されている。このため、酸素AR1は、造粒体搬送管154から、上部空間161aに接続された粗粉排出管162に向かって流れる。これにより、粗粉排出管162から排出された粗粉111aは、粗粉搬送装置174へ搬送される。振動篩160の内部の圧力は、造粒体搬送管154の内部の圧力と同様に、大気圧より大きく設定されている。すなわち、振動篩160の内部のゲージ圧力は、正圧となるように設定されている。
振動篩160の単位時間あたりの分級可能質量は、第1実施形態においては、造粒体搬送管154から供給される単位時間あたりの造粒体111の供給質量よりも大きくなるように設定される。分級可能質量とは、振動篩160が単位時間あたりに分級できる造粒体111の最大質量である。第1実施形態においては、たとえば、分級可能質量は、造粒体111の供給質量の1.2倍以上、2.5倍以下と設定される。
[微粉搬送装置]
微粉搬送装置170は、振動篩160によって分級された微粉111bを図示しない微粉貯蓄容器等へと搬送する。
図1に示すように、微粉搬送装置170は、搬送管171の途中に圧力置換部172が設けられている。搬送管171は、振動篩160の微粉排出管163と、微粉貯蓄容器等とを接続している。
圧力置換部172は、第1バルブ172aと、第2バルブ172bとを備えている。第1バルブ172aと第2バルブ172bとを交互に開閉することによって、搬送管171における圧力置換部172よりも振動篩160側(図示上側)の内部のゲージ圧力を、振動篩160の内部のゲージ圧力と同程度に保ちつつ、大気圧環境下にある微粉貯蓄容器等へと微粉111bを搬送できる。
微粉貯蓄容器等に貯蓄された微粉111bを、造粒体の形成材料として、再利用してもよい。この場合には、製造されるガラス溶融物Gfの歩留を向上することができる。
[粗粉搬送装置]
粗粉搬送装置174は、振動篩160によって分級された粗粉111aをガラス溶融炉180へと搬送する装置である。
粗粉搬送装置174は、接続管175と、第2酸素流入管176と、搬送チューブ177と、を備えている。
接続管175は、振動篩160の粗粉排出管162に接続されている。接続管175の粗粉排出管162側と逆側の端部には、搬送チューブ177が接続されている。搬送チューブ177の接続管175側と逆側の端部は、後述するガラス溶融炉180の気中溶融バーナー182に接続されている。
接続管175の粗粉排出管162側と逆側の端部近傍には、第2酸素流入管176が接続されている。第2酸素流入管176には、酸素AR2が流入される。第2酸素流入管176に流入された酸素AR2は、接続管175を介して搬送チューブ177内に流入される。
すなわち、搬送チューブ177内においては、第1酸素流入管153から流入された酸素AR1と、第2酸素流入管176とから流入された酸素AR2とによって、粗粉111aがガラス溶融炉180へ搬送される。
粗粉搬送装置174の内部の圧力は、造粒体搬送管154および振動篩160の内部と同様に、大気圧よりも大きく保たれている。すなわち、粗粉搬送装置174の内部のゲージ圧力は、正圧である。
搬送チューブ177内における粗粉111a(固体)の質量を酸素AR1および酸素AR2(気体)の質量で除した値、すなわち、固気比は、第1実施形態においては、たとえば、4〜10程度である。固気比の値がこの程度の範囲である場合には、ガラス溶融炉180における粗粉111aの溶融に与える影響を低減しつつ、粗粉111aを圧送できる。しかし、一方で、固気比の値がこの程度の範囲であっても、搬送チューブ177内を搬送される際に、粗粉111aが搬送チューブ177内に滞留してしまう場合がある。そのため、接続管175と搬送チューブ177とは、なるべく屈折点が設けられないようにして、振動篩160とガラス溶融炉180とを接続することが好ましい。
[ガラス溶融炉]
ガラス溶融炉180は、図5に示すように、炉体181と、気中溶融バーナー182と、煙道186と、を備えている。
炉体181は、中空の箱型である。炉体181は、たとえば、耐火レンガなどの耐火材で構成され、高温のガラス溶融物Gfを貯留できる。炉体181の底部側(図示下側)は、ガラス溶融物Gfの貯留部185となっている。炉体181は、必要に応じて貯留部185に貯留されているガラス溶融物Gfを目的の温度、たとえば1400℃程度、に溶融状態で保持できるように構成されている。
炉体181の底部には、図示しないガラス溶融物排出口が設けられている。ガラス溶融物排出口によって、製造されたガラス溶融物Gfを外部に排出できるようになっている。炉体181の天井壁部183には、気中溶融バーナー182が設けられている。
気中溶融バーナー182は、炉体181の天井壁部183を厚み方向(図示上下方向)に貫通し、噴射側が貯留部185側(図示下側)となるように設置されている。気中溶融バーナー182には、図示していないが、燃料ガスと支燃ガスとを搬送するチューブが接続される。燃料ガスとしては、たとえば、メタン、プロパン、ブタン、LPG(Liquefied Petroleum Gas)が使用される。支燃ガスとしては、たとえば、酸素、空気が使用される。
気中溶融バーナー182は、燃料ガスと、支燃ガスと、搬送チューブ177から流入された粗粉111aおよび酸素AR1,AR2とを炉体181の内部に噴出し、燃焼炎Fcを形成する。気中溶融バーナー182によって燃焼炎Fcが形成されることで、高温の雰囲気が形成される。この高温の雰囲気は、燃焼炎Fcおよび燃焼炎Fc近傍の高温部から形成される。
ここでは、高温の雰囲気として燃焼炎(フレーム)を形成する場合を示したが、その他の方法として、プラズマ領域を形成する場合、あるいは燃焼炎とプラズマ領域との両方を利用する場合も挙げられる。造粒体を効率よく溶融する点において、プラズマ領域を形成する場合がより好ましい。
上記した高温の雰囲気によって、炉内に噴出された粗粉111aが溶融され、ガラス溶融物Gfとなって貯留部185に貯留される。
煙道186は、貯留部185のガラス溶融面185aよりも鉛直方向上側(図示上側)の炉体181の側壁部184に設けられた排気口である。煙道186の内部には、排気ガスの排出経路186aが形成されている。排出経路186aは、炉体181の側壁部184に形成された貫通孔184bと連通している。
(ガラス溶融物の製造方法)
次に、上記説明したガラス溶融物製造装置100を用いたガラス溶融物の製造方法について説明する。
図4に示すように、第1実施形態のガラス溶融物の製造方法は、造粒体受入工程S11と、造粒体排出工程S12と、造粒体分級工程S13と、粗粉溶融工程S14と、を有する。
造粒体受入工程S11は、造粒体を受入装置110で受け入れる工程である。受け入れられた造粒体は、リザーブホッパー140を介して、排出装置150に供給される。
造粒体排出工程S12は、排出装置150によって、造粒体を排出する工程である。
造粒体排出工程S12により、排出装置150によって一定量の造粒体が造粒体搬送管154に排出される。造粒体搬送管154に排出された造粒体は、振動篩160に供給される。
造粒体分級工程S13は、振動篩160によって、造粒体を第1の粒子である粗粉111aと、第2の粒子である微粉111bとに分級する工程である。
造粒体分級工程S13により、造粒体は、粗粉111aと微粉111bとに分級される。粗粉111aは、粗粉搬送装置174を介して、ガラス溶融炉180に搬送される。微粉111bは、微粉搬送装置170を介して、微粉貯蓄容器等に搬送される。
粗粉溶融工程S14は、振動篩160によって分級された粗粉111aをガラス溶融炉180によって溶融する工程である。
ガラス溶融炉180の気中溶融バーナー182によって、炉体181の内部に高温の雰囲気を形成し、この高温の雰囲気によって、気中溶融バーナー182から噴出された粗粉111aを溶融する。
粗粉溶融工程S14により、粗粉111aが溶融され、ガラス溶融物Gfが貯留部185に貯留される。
以上の工程により、ガラス溶融物Gfが製造される。
第1実施形態によれば、排出装置150の後に、振動篩160が設けられている。そのため、ガラス溶融炉180に供給される粒子に含まれる微粉の量が低減され、炉体181における側壁部184の内壁184aや、煙道186の排出経路186a内に微粉が付着することを抑制できる。以下、詳細に説明する。
図5に示すように、ガラス溶融炉180に供給される粒子に微粉311bが含まれる場合には、微粉311bは、平均粒子径が小さく質量が軽いため浮遊しやすく、ガラス溶融面185aに到達しない場合がある。このような場合においては、微粉311bが側壁部184の内壁184aや、煙道186の排出経路186a内に固着物Mとして付着し、煙道186が閉塞されてしまうといった問題があった。また、側壁部184の形成材料と固着物M(微粉311b)とが反応した生成物が貯留部185に落下してガラス溶融物Gfと混ざり、ガラス溶融物Gfの品質が低下してしまうといった問題等もあった。
これらの問題に対して、第1実施形態のガラス溶融物製造装置100によれば、造粒体から粗粉111a(第1粒子)と微粉111b(第2粒子)とを分級し、粗粉111aをガラス溶融炉180に供給する。これにより、ガラス溶融炉180に供給される微粉の質量を低減することができる。そのため、第1実施形態によれば、炉体181における側壁部184の内壁184aや、煙道186の排出経路186a内に微粉が付着することを抑制できるガラス溶融物製造装置が得られる。
また、第1実施形態によれば、図1に示すように、造粒体が微粉を最も多く含有する排出装置150の後、すなわち、排出装置150の下流側に振動篩160を設けているため、ガラス溶融炉180に供給される造粒体から微粉を効率的に排除することができる。これにより、ガラス溶融炉180に供給される微粉の質量をさらに低減することができる。そのため、ガラス溶融炉180への造粒体の供給量の安定度が高く、かつ、炉体181における側壁部184の内壁184aや、煙道186の排出経路186a内に微粉が付着することをより抑制できる。
排出装置150から排出された後において、造粒体に最も多く微粉111bが含有されるという知見は、本発明者らによって新たに明らかとなった。本発明者らは、造粒体がガラス溶融炉180に搬送されるまでの間に、造粒体の一部が壊れる等によって、微粉111bが生じることを明らかにした。さらに、排出装置150の後において、造粒体が最も多くの微粉111bを含有していることを明らかにした。
また、第1実施形態によれば、排出装置150から振動篩160に排出される単位時間あたりの造粒体の質量が、振動篩160の単位時間あたりの分級可能質量よりも小さくなるように設定している。このため、振動篩160から排出される粗粉111aの単位時間あたりの排出量を安定化することができる。以下、詳細に説明する。
振動篩160に、単位時間あたりの分級可能質量以上の造粒体を供給すると、造粒体が振動篩160の篩網164上で滞留しやすい。造粒体が篩網164上で滞留すると、これによって振動篩160内におけるゲージ圧力が不安定となりやすく、粗粉111aの圧送が不安定となる場合がある。その結果として、振動篩160から排出される粗粉111aの単位時間あたりの質量が不安定となってしまう場合がある。
このような場合に対して、第1実施形態によれば、振動篩160に供給される単位時間あたりの造粒体の供給質量を、振動篩160の単位時間あたりの分級可能質量より小さくすることで、造粒体が篩網164上で滞留することを抑制することができる。したがって、第1実施形態によれば、振動篩160から排出される粗粉111aの単位時間あたりの質量を安定化することができる。これにより、一定量の造粒体を排出する排出装置150の後に、振動篩160を配置できる。すなわち、定量化された造粒体を振動篩160によって分級しても、一定量の造粒体(粗粉111a)をガラス溶融炉180に供給することが可能である。
また、第1実施形態によれば、篩網164の目開きW1は、微粉111bの分級目標粒子径の2倍以上に設定されている。そのため、篩網164の隙間164aに造粒体、より詳細には隙間164aを通過する微粉111bが詰まることを抑制できる。これにより、第1実施形態によれば、篩網164の隙間164aが詰まって造粒体が篩網164上に滞留することを抑制でき、結果として、振動篩160から排出される粗粉111aの単位時間あたりの排出量を安定化できる。
また、第1実施形態によれば、造粒体搬送管154から微粉搬送装置170までの圧力が、大気圧よりも高い圧力に設定されているため、造粒体が圧送によってガラス溶融炉180まで搬送される。そのため、第1実施形態によれば、造粒体を安定して搬送することが可能である。
また、第1実施形態によれば、造粒体搬送管154に酸素AR1が流入されているため、排出装置150から振動篩160に一定量の造粒体を供給することが、より安定化される。
また、第1実施形態によれば、造粒体を分級する分級装置として、振動篩160を用いているため、たとえば、気流分級器のように外部から気流を吸い込む必要がなく、簡便である。
また、第1実施形態によれば、微粉搬送装置170に圧力置換部172が設けられているため、微粉111bを微粉貯蓄容器等に搬送する際に、振動篩160の内部の圧力が低下することを抑制できる。
なお、第1実施形態においては、以下の構成を採用することもできる。
上記説明においては、排出装置として、回転板155を有する定量排出フィーダー152を備える排出装置150を用いる構成としたが、これに限られない。第1実施形態においては、たとえば、排出装置として、図6に示すような、スクリューフィーダー252を備える排出装置250を用いるような構成としてもよい。
排出装置250は、図6に示すように、計量ホッパー151と、スクリューフィーダー252とを備える。
スクリューフィーダー252は、駆動部253と、スクリュー254とを備える。
駆動部253は、スクリュー254の回転軸255に、軸回りの回転駆動力を与える。回転軸255が回転すると、回転軸255に設けられたスクリュー羽根256が回転し、スクリューフィーダー252内に供給された造粒体を、たとえば、図では右側へと搬送する。駆動部253は、図示しない制御部によって制御され、計量ホッパー151に蓄積された造粒体の質量に応じて、回転数が制御される。これにより、造粒体搬送管154へ排出される造粒体の単位時間あたりの質量が定量化される。
また、上記説明においては、分級装置として、振動篩160を用いる構成としたが、これに限られない。第1実施形態においては、たとえば、分級装置として、図7に示すようなサイクロン分離器260を用いた構成としてもよい。
サイクロン分離器260は、図7に示すように、本体部261と、造粒体流入管262と、微粉排出管263と、粗粉排出管264と、ロータリーバルブ265と、を備える。
本体部261は、円筒状の容器から構成される。造粒体を含んだ酸素AR1が、造粒体流入管262から本体部261に流入されると、造粒体を含んだ酸素AR1は、本体部261の内部で渦を巻くように流れる。そして、造粒体に含まれる平均粒子径の大きい粗粉111aは、自重により落下し、本体部261の鉛直方向下方側(図示下側)の端部に接続された粗粉排出管264へと排出される。粗粉排出管264へと排出された粗粉111aは、ロータリーバルブ265を介して、粗粉搬送装置174へと搬送される。
一方、造粒体に含まれる平均粒子径の小さい微粉111bは、酸素AR1と共に本体部261内を上昇し、本体部261の鉛直方向上方側(図示上側)に設けられた微粉排出管263から排出される。これにより、造粒体を粗粉111aと微粉111bとに分級することができる。排出された微粉111bは、たとえば、バグフィルターで捕集することができる。
また、第1実施形態においては、分級装置として、振動篩160や、サイクロン分離器260に限られるものではなく、造粒体を粗粉111aと微粉111bとに分級できる範囲内において、どのような分級装置を用いる構成としてもよい。
また、上記説明においては、分級装置(振動篩160)が1つだけ設けられている構成としたが、これに限られない。第1実施形態においては、複数の分級装置を備える構成としてもよい。その場合においては、たとえば、排出装置150と受入装置110との間や、受入装置110の前のいずれかの箇所等に、1つ、または2つ以上の分級装置が設けられていてもよい。その場合において、設けられる分級装置は、すべて同じ構成を有するものであってもよいし、異なる構成を有するものであってもよい。
また、上記説明においては、定量された後の造粒体を搬送するために酸素AR1,AR2を流入する構成としたが、これに限られない。第1実施形態においては、たとえば、造粒体は、気中溶融バーナー182による燃焼炎Fcの形成が可能な範囲内で、酸素以外のガスの流入によって搬送されてもよい。第1実施形態においては、たとえば、空気のような酸素と窒素等との混合ガスが流入されることによって造粒体が搬送されてもよい。また、サイクロン分離器260を分級装置として用いる場合には、分級効率を高めるために一定量以上のガス流量が必要であることから、第1酸素流入管153および第2酸素流入管176からは、たとえば、ブロアー等からの空気を流入させることが経済的に好ましい。
また、上記説明においては、定量された後の造粒体の搬送方法は、酸素AR1、酸素AR2のガスによる圧送としたが、これに限られない。第1実施形態においては、造粒体を搬送できる範囲内において、どのような搬送方法であってもよい。
また、上記説明においては、ガラス溶融炉180は、排気口として煙道186を備える構成としたが、これに限られない。第1実施形態において、ガラス溶融炉180は、炉体181内の排気が可能である範囲内において、排気口としてどのような構成のものを備えていてもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態に対して、造粒装置210が設けられている点において異なる。
なお、第1実施形態と同様の構成については、図面において同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
図8に示すように、第2実施形態のガラス溶融物製造装置200は、造粒装置210と、受入装置110と、排出装置150と、造粒体搬送管154と、振動篩160と、微粉搬送装置170と、粗粉搬送装置174と、ガラス溶融炉180と、を備える。
第2実施形態においては、微粉搬送装置170の搬送管171は、微粉貯蓄容器173に接続されている。
[造粒装置]
造粒装置210は、造粒機212と、乾燥機213と、を備えている。
造粒機212は、第2実施形態においては、たとえば、ガラス原料組成物と水とを混合して固めることによって造粒体を製造できるものである。
乾燥機213は、造粒機212によって製造された造粒体を乾燥させ、造粒体に含まれる水分を除去するものである。乾燥機213としては、造粒体を乾燥させることができる範囲内において、特に限定されない。
第2実施形態においては、図8に矢印で示すように、微粉貯蓄容器173に貯蓄された微粉を、造粒機212に供給するような構成とすることができる。すなわち、第2実施形態によれば、微粉を造粒機212に供給することで、歩留を向上できる。
なお、第2実施形態において、造粒装置210は、上記説明した構成に限られるものではなく、造粒体を製造できる範囲内において、どのような構成であってもよい。
<第3実施形態>
(ガラス溶融物製造装置)
第3実施形態は、第1実施形態に対して、受入装置110の上流側に供給装置310が設けられている点において異なる。
なお、第1実施形態と同様の構成については、図面において同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
図9に示すように、第3実施形態のガラス溶融物製造装置300は、供給装置310と、受入装置110と、排出装置150と、造粒体搬送管154と、振動篩160と、微粉搬送装置170と、粗粉搬送装置174と、ガラス溶融炉180と、を備える。
[供給装置]
供給装置310は、受入装置110に受け入れられる前の造粒体を、粗粉(第3粒子)と、粗粉の平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する微粉(第4粒子)と、に分級し、粗粉を受入装置110に供給する。
供給装置310は、受入装置110に受け入れられる前の造粒体を、粗粉と、微粉と、に分級できる範囲内において特に限定されず、振動篩160と同様の構成を有する振動篩であってもよい。また、図7に示すサイクロン分離器260と同様の構成を有するサイクロン分離器であってもよい。
供給装置310によって分級される粗粉および微粉は、振動篩160によって分級される粗粉111aおよび微粉111bと、同様の平均粒子径を有していてもよいし、異なる平均粒子径を有していてもよい。
供給装置310によって分級された粗粉は、粗粉搬送装置311を介して受入装置110に供給される。供給装置310によって分級された微粉は、微粉搬送装置312を介して、図示しない微粉貯蓄容器等に搬送される。微粉貯蓄容器等に貯蓄された微粉を、造粒体の形成材料として、再利用してもよい。この場合には、製造されるガラス溶融物Gfの歩留を向上することができる。
(ガラス溶融物の製造方法)
第3実施形態のガラス溶融物製造装置300を用いたガラス溶融物の製造方法は、第1実施形態におけるガラス溶融物の製造方法に対して、造粒体受入工程S11の前に、造粒体分級工程S13と別の分級工程を有している点において異なる。
第3実施形態によれば、振動篩160による分級に加えて、受入装置110に受け入れられる前の造粒体を、粗粉と微粉とに分級するため、ガラス溶融炉180に供給される微粉の質量をさらに低減することができる。したがって、第3実施形態によれば、炉体181における側壁部184の内壁184aや、煙道186の排出経路186a内に微粉が付着することを、より抑制できるガラス溶融物製造装置が得られる。
<第4実施形態>
(ガラス溶融物製造装置)
第4実施形態は、第1実施形態に対して、振動篩160の設けられている位置が異なる。
なお、第1実施形態と同様の構成については、図面において同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
図10に示すように、第4実施形態のガラス溶融物製造装置400においては、振動篩160は、受入装置110と、排出装置150との間に設けられている。
造粒体は、受入装置110、より詳細には、リザーブホッパー140から、振動篩160に供給される。振動篩160に供給された造粒体は、粗粉111aと、微粉111bとに分級される。粗粉111aは、排出装置150へと供給され、微粉111bは、図示しない微粉貯蓄容器等に搬送される。
(ガラス溶融物の製造方法)
第4実施形態のガラス溶融物製造装置400を用いたガラス溶融物の製造方法は、第1実施形態におけるガラス溶融物の製造方法に対して、造粒体分級工程S13が、造粒体排出工程S12よりも前に設けられている点において異なる。
第4実施形態によれば、振動篩160が排出装置150よりも上流側に設けられているため、排出装置150からガラス溶融炉180へと供給される造粒体の供給量の安定度を向上させることができる。
なお、第4実施形態においては、受入装置110の上流側に、第3実施形態において説明した供給装置310が設けられていてもよい。この構成によれば、ガラス溶融炉180に供給される造粒体に含まれる微粉の質量をさらに低減することができる。
上記説明した各実施形態において、第1実施形態、第2実施形態、および第4実施形態は、第3実施形態に比べて、供給装置310が設けられていないため、ガラス溶融物の製造工程数を少なくでき、コストを削減できる。また、第1実施形態および第4実施形態においては、第3実施形態に比べて造粒体が搬送される距離を短くできるため、造粒体が壊れて微粉が発生することを抑制できる。
また、第1実施形態、第2実施形態、および第3実施形態は、第4実施形態に比べて、排出装置150の下流側に振動篩160が設けられているため、排出装置150で発生した微粉をより効果的に取り除くことができる。
<ガラス物品の製造方法の実施形態>
図11に示すように、実施形態のガラス物品の製造方法は、ガラス溶融物製造工程S21と、成形工程S22と、徐冷工程S23と、切断工程S24と、を有する。
まず、ガラス溶融物製造工程S21は、第1実施形態、第3実施形態、または第4実施形態において述べたガラス溶融物の製造装置を用いてガラス溶融物Gfを製造する工程である。
次に、成形工程S22は、製造されたガラス溶融物Gfを成形装置によって目的の形状の成形体に成形する工程である。
次に、徐冷工程S23は、その成形体を徐冷し、ガラスとする工程である。
次に、切断工程S24は、徐冷された成形体を必要な長さに切断する工程である。
以上の工程により、ガラス物品G5が製造される。
なお、必要に応じて、切断工程S24の後に、切断されたガラスを研磨する研磨工程を設けてもよい。また、ガラス物品は、徐冷工程S23の途中のガラス溶融物もしくは成形体、または徐冷工程S23の後および切断工程S24の後の成形体に、表面処理等の加工をしたものやフィルムを貼ったものを含む。
また、前述のガラス物品の製造方法としては、公知の方法を用いることができる。ガラス物品の製造方法の例として、主に帯板状のガラスを成形する方法としてフロート法、ダウンドロー法、フュージョン法、スロットダウン法、リドロー法、ロール成形法、ロールアウト法や引き上げ法等を挙げることができ、その他の製造方法としてプレス成形法、プレスブロー成形法、ブローブロー成形法、鋳造法等が挙げられる。
<実施例1>
実施例1では、図12に示すガラス溶融物製造装置500の各計測点において、造粒体に含まれる微粉の割合について計測を行った。ガラス溶融物製造装置500は、第1実施形態のガラス溶融物製造装置100に対して、振動篩160と微粉搬送装置170とが設けられていない点において異なる。
造粒体がガラス溶融炉180に供給される前までの計測点Aから計測点Dまでについて、造粒体における微粉の含有率の計測を行った。計測は、計測点Aから計測点Dまでの各計測点において、それぞれ2回ずつ行い、造粒体における微粉の含有率の平均と標準誤差とを求めた。ここで、微粉の含有率は、粒子径が50μm以下の造粒体を微粉としたときの造粒体の全質量に対する各計測点での微粉の質量%である。搬送前の造粒体の平均粒子径は500μmであった。
計測点Aは、図示していない造粒体を貯蔵したフレキシブルコンテナバッグの上部とした。計測点Bは、図示していない造粒体を貯蔵したフレキシブルコンテナバッグの下部とした。計測点Cは、計量ホッパー151の内部とした。計測点Dは、造粒体搬送管154の内部とした。
計測結果を図13に示す。図13において縦軸は、計測点Aにおける平均値で規格化された造粒体における微粉の含有率である。図13においては、プロットされた点が平均値を示し、プロットされた点から上下に延びる線が標準誤差を示している。
図13より、造粒体における微粉の含有率は、ガラス溶融物製造装置500において造粒体が搬送されていくに従って、概ね増加していることが確かめられた。そして、計測点Dにおいて、造粒体における微粉の含有率は最も大きいことが確かめられた。すなわち、定量排出フィーダー152(排出装置150)から排出された後の造粒体に、最も多く微粉が含有されていることが確かめられた。
<実施例2>
実施例2においては、第1実施形態のガラス溶融物製造装置100を稼働させ、振動篩からガラス溶融炉へと供給される造粒体の質量について計測を行った。
ガラス溶融炉へと単位時間あたりに供給する造粒体の目標質量を、190kg/hと、285kg/hとにそれぞれ設定した場合について計測を行った。
排出装置から排出される造粒体の質量、すなわち、振動篩に供給される造粒体の供給質量は、ガラス溶融炉へと供給される造粒体の目標質量に対して、あらかじめ分級して回収した微粉の量を計測し、その量を上乗せした量とした。
振動篩において、微粉の分級目標粒子径は、50μmとした。振動篩の篩網は、100メッシュで、目開きが150μmとした。振動篩の位相角は、40°とした。振動篩の分級可能質量は、380kg/hであった。
排出装置から粗粉搬送装置までにおける内部のゲージ圧力は、4kPaと設定した。第1酸素流入口から流入させる酸素を、2Nm/hとし、第2酸素流入口から流入させる酸素を、13Nm/hとした。この際の搬送前の造粒体の平均粒子径は、500μmであり、振動篩によって回収された微粉の平均粒子径は、25μmであった。
以上のような条件でガラス溶融炉へと供給される造粒体の質量を測定した結果を図14に示す。図14において、縦軸は、ガラス溶融炉に供給される造粒体の供給質量(kg/h)を表しており、横軸は、ガラス溶融物製造装置の運転時間(分)を示している。
図14より、各目標値において、ほぼ一定の供給質量となっていることが確かめられた。また、目標値を190kg/hとした場合の平均供給質量は、190.6kg/hであり、目標値を285kg/hとした場合の平均供給質量は、284.8kg/hであった。これにより、ほぼ目標値の供給質量を実現できていることが確かめられた。
以上により、排出装置の後に振動篩を配置しても、一定量の造粒体をガラス溶融炉に供給するのに支障がないことが確認された。
<実施例3>
実施例3では、実施例2におけるガラス溶融物製造装置を用いて、ガラス溶融炉に供給される造粒体に含まれる微粉の含有率を、JIS Z8808(2013年)に準じて、煙道からの排気ガスを、ろ紙を通して吸引し、ろ紙に捕集された量を計測して求めた。この際の搬送前の造粒体の平均粒子径は、500μmであった。比較例として、振動篩が設けられていない点においてのみ異なるガラス溶融物製造装置を用いて、上記と同様に、JIS Z8808(2013年)に準じて、微粉の含有率を計測した。計測は、時刻αおよび時刻βとの2回行った。
結果を図15に示す。図15においては、縦軸は、炉に供給される造粒体に含まれる微粉の含有率(%)を示している。図15から、時刻αおよび時刻βのいずれにおいても、振動篩なしの場合、すなわち比較例においては、微粉の含有率が1.4%以上、1.5%以下程度あるのに対して、振動篩ありの場合、すなわち本発明の実施例においては、微粉の含有率が0.4%以上、0.5%以下程度であることが確かめられた。これにより、本発明によれば、ガラス溶融炉に供給される微粉を低減できることが確かめられた。
<実施例4>
実施例4では、実施例2におけるガラス溶融物製造装置を長時間稼働させた際における、煙道内の微粉の付着状態について観察を行った。比較例として、振動篩が設けられていない点においてのみ異なるガラス溶融物製造装置を用いて、同様の観察を行った。
その結果、振動篩が設けられていない比較例のガラス溶融物製造装置においては、数時間程度で煙道が微粉の付着によって閉塞されてしまった。これに対して、本発明の実施例であるガラス溶融物製造装置では、3か月以上稼働させた場合であっても、煙道が閉塞されることがなかった。
このことから、本発明によれば、煙道の内部に微粉が付着することを抑制できるガラス溶融物製造装置が得られることが確かめられた。
本発明によれば、炉壁や、煙道の内壁等に微粉が付着することを抑制できるガラス溶融物製造装置を提供することができ、ガラス物品の製造方法において有用である。
なお、2013年12月13日に出願された日本特許出願2013−257955号の明細書、特許請求の範囲、図面および要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。
100,200,300,400,500…ガラス溶融物製造装置、110…受入装置、111…造粒体、111a…粗粉(第1粒子)、111b…微粉(第2粒子)、150,250…排出装置、160…振動篩(分級装置)、164…篩網、180…ガラス溶融炉、210…造粒装置、260…サイクロン分離器、310…供給装置、G5…ガラス物品、Gf…ガラス溶融物、W1…目開き

Claims (14)

  1. ガラス原料を形成材料とする造粒体を受け入れる受入装置と、
    前記受入装置に受け入れられた後の前記造粒体を、第1粒子と、該第1粒子の平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する第2粒子と、に分級する分級装置と、
    前記第1粒子を炉内の高温雰囲気中で溶融するガラス溶融炉と、
    を備えるガラス溶融物製造装置。
  2. 前記受入装置に受け入れられた後で、かつ、前記分級装置で分級される前の前記造粒体を、一定量排出する排出装置を、さらに備える請求項1に記載のガラス溶融物製造装置。
  3. 前記受入装置に受け入れられる前の前記造粒体を、第3粒子と、該第3粒子の平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する第4粒子と、に分級し、前記第3粒子を前記受入装置に供給する供給装置を、さらに備える請求項1または2に記載のガラス溶融物製造装置。
  4. 前記分級装置は、前記第1粒子の平均粒子径が200μm以上、2000μm以下に対して、前記第2粒子の平均粒子径が10μm以上、100μm以下となる装置である請求項1から3のいずれか一項に記載のガラス溶融物製造装置。
  5. 前記分級装置は、振動篩である請求項1から4のいずれか一項に記載のガラス溶融物製造装置。
  6. 前記振動篩は、分級可能な単位時間あたりの前記造粒体の分級可能質量が、前記分級装置に供給される前記造粒体の単位時間あたりの供給質量の1.2倍以上、2.5倍以下の装置である請求項5に記載のガラス溶融物製造装置。
  7. 前記振動篩は、前記造粒体を分級するための篩網を備え、
    前記篩網の目開きは、前記第2粒子の分級目標粒子径の2倍以上で、かつ、前記第1粒子の平均粒子径よりも小さい請求項5または6に記載のガラス溶融物製造装置。
  8. 前記分級装置は、サイクロン分離器である請求項1から4のいずれか一項に記載のガラス溶融物製造装置。
  9. 前記造粒体を製造する造粒装置をさらに備え、
    前記第2粒子は、前記造粒装置に搬送される請求項1から8のいずれか一項に記載のガラス溶融物製造装置。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載のガラス溶融物製造装置を用いて、前記造粒体を、前記第1粒子と、前記第1粒子の平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する前記第2粒子と、に分級し、前記第1粒子からガラス溶融物を製造する工程と、
    前記ガラス溶融物を成形して成形体とする工程と、
    前記成形体を徐冷してガラス物品とする工程と、
    を含むガラス物品の製造方法。
  11. ガラス原料を形成材料とする造粒体を定量する工程と、
    前記造粒体を、第1粒子と、該第1粒子の平均粒子径よりも小さい平均粒子径を有する第2粒子と、に分級する工程と、
    ガラス溶融炉を用いて、炉内の高温雰囲気中で前記第1粒子を溶融してガラス溶融物を製造する工程と、
    前記ガラス溶融物を成形して成形体とする工程と、
    前記成形体を徐冷してガラス物品とする工程と、
    を含むガラス物品の製造方法。
  12. 前記第1粒子の平均粒子径が200μm以上、2000μm以下に対して、前記第2粒子は、平均粒子径が10μm以上、100μm以下である請求項10または11に記載のガラス物品の製造方法。
  13. 前記分級する工程は、前記定量する工程の後である請求項11または12に記載のガラス物品の製造方法。
  14. 前記分級する工程に加えて、さらに別の分級工程を含む請求項11から13のいずれか一項に記載のガラス物品の製造方法。
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