JPWO2015076360A1 - ソケット取付構造およびばね部材 - Google Patents

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Abstract

本発明にかかるソケット取付構造は、基板の主面から延出し、ホルダ部材に設けられた挿通孔にそれぞれ挿通される複数の支持部材と、基板上に載置されたホルダ部材を基板側に付勢した状態で、複数の支持部材に取り付けられる板状のばね部材(板ばね5)と、を備え、ばね部材(板ばね5)には、板厚方向に貫通し、支持部材を挿通可能な第1貫通孔(貫通孔52a〜52d)が形成され、複数の第1貫通孔(貫通孔52a〜52d)のうちの少なくとも一つの第1貫通孔の側壁の一部をなし、支持部材を保持して固定する固定部を有する。

Description

本発明は、半導体集積回路や液晶パネルなどの検査対象の導通状態検査または動作特性検査に用いられるテストソケットのソケット取付構造、およびこのソケット取付構造に用いられるばね部材に関するものである。
従来、半導体集積回路や液晶パネルなどの検査対象の導通状態検査や動作特性検査を行う際には、検査対象と検査用信号を出力する回路基板を有する信号処理装置との間の電気的な接続を図るために、コンタクトプローブを複数収容するテストソケット(以下、ソケットという)が用いられる。ソケットにおいては、近年の半導体集積回路や液晶パネルの高集積化、微細化の進展に伴い、コンタクトプローブ間のピッチを狭小化することにより、高集積化、微細化された検査対象にも適用可能な技術が進歩してきている。
従来のソケットは、複数のコンタクトプローブ、複数のコンタクトプローブを所定のパターンにしたがって収容して保持するプローブホルダ、およびこのプローブホルダの周囲に設けられ、検査の際に複数のコンタクトプローブと接触する半導体集積回路の位置ずれが生じるのを抑制するホルダ部材と、を有する。ソケットは、信号処理装置の回路基板上にホルダ部材がねじ止めされることによって固定され、コンタクトプローブと電気的に接続可能となる(例えば、特許文献1を参照)。
特開2010−3511号公報
ところで、信号処理装置には、半導体集積回路の種類に応じて回路基板が複数設けられている場合がある。この場合、検査対象の半導体集積回路に応じて上述したソケットをそれぞれ信号処理装置(回路基板上)に取り付ける必要が生じる。ソケットは、ねじ止めにより基板に固定するため、取り付け、取り外しの作業にかかる時間が長時間に及ぶおそれがあった。また、この作業にかかる労力も大きいため、ソケットと回路基板との脱着を簡易にできる技術が望まれていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ソケットと回路基板との脱着を簡易に行うことができるソケット取付構造およびばね部材を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるソケット取付構造は、長手方向の両端で基板および被接触体とそれぞれ接触する複数のコンタクトプローブと、前記複数のコンタクトプローブを所定のパターンにしたがって収容して保持するプローブホルダと、該プローブホルダの周囲に設けられるホルダ部材と、を有するソケットを、前記基板に対して取り付けるソケット取付構造であって、前記基板の主面から延出し、前記ホルダ部材に設けられた挿通孔にそれぞれ挿通される複数の支持部材と、前記基板上に載置された前記ホルダ部材を前記基板側に付勢した状態で、前記複数の支持部材に取り付けられる板状のばね部材と、を備え、前記ばね部材は、板厚方向に貫通し、前記支持部材を挿通可能な第1貫通孔が形成され、複数の前記第1貫通孔のうちの少なくとも一つの第1貫通孔の側壁の一部をなし、前記支持部材を保持して固定する固定部を有することを特徴とする。
また、本発明にかかるソケット取付構造は、上記の発明において、前記ばね部材は、略帯状をなす基部と、前記基部の長手方向の両端からそれぞれ板面が通過する平面上で前記基部の長手方向と略垂直な方向に延び、中央部が弧状に湾曲した二つの腕部と、を有し、前記基部の板面に垂直な方向の平面視で略C字状をなし、前記第1貫通孔は、前記腕部にそれぞれ設けられることを特徴とする。
また、本発明にかかるソケット取付構造は、上記の発明において、前記支持部材は、柱状をなし、先端側に設けられ、他の部分と比して径が小さい小径部を有し、前記第1貫通孔は、径が前記支持部材の最大径より大きい第1孔部と、前記第1孔部の端部から前記腕部の先端側と異なる側に均一な幅で延び、該幅が前記小径部の径と略同等である第2孔部と、を有し、前記固定部は、前記第2孔部の側壁から延びるスリットにより形成され、前記支持部材を係止する爪部であることを特徴とする。
また、本発明にかかるソケット取付構造は、上記の発明において、前記二つの腕部には、互いに対向する側と反対側の縁端部を折り曲げることによって形成される屈曲部がそれぞれ設けられていることを特徴とする。
また、本発明にかかるソケット取付構造は、上記の発明において、前記ホルダ部材には、ネジが螺合可能なネジ穴が設けられ、前記腕部には、前記ネジ穴に応じて板厚方向に貫通する第2貫通孔が設けられ、前記ホルダ部材と前記ばね部材とは、前記第2貫通孔に挿通され、前記ネジ穴に螺合された前記ネジにより連結することを特徴とする。
また、本発明にかかるソケット取付構造は、上記の発明において、前記ホルダ部材は、上面側の対向する外縁側にそれぞれ設けられ、この外縁に沿って切り欠かれ、前記ばね部材の前記ホルダ部材に対する取付位置を案内する2つの切欠部を有することを特徴とする。
また、本発明にかかるばね部材は、長手方向の両端で基板および被接触体とそれぞれ接触する複数のコンタクトプローブと、前記複数のコンタクトプローブを所定のパターンにしたがって収容して保持するプローブホルダと、該プローブホルダの周囲に設けられるホルダ部材と、を有するソケットを前記基板に対して取り付けるために用いられる板状のばね部材であって、板厚方向に貫通し、前記基板上に載置された前記ホルダ部材に対して前記基板側に荷重を加えた状態で、前記基板の主面から延出し、前記ホルダ部材に設けられた挿通孔にそれぞれ挿通される複数の支持部材を挿通する複数の第1貫通孔が形成され、複数の前記第1貫通孔のうちの少なくとも一つの第1貫通孔の側壁に設けられ、前記支持部材を保持して固定する固定部を有することを特徴とする。
本発明によれば、ソケットを回路基板に対して簡易に脱着することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるソケット取付構造の概略構成を示す斜視図である。 図2は、本発明の実施の形態にかかるソケットの要部の構成を示す部分断面図である。 図3は、本発明の実施の形態にかかる半導体集積回路の検査時におけるソケットの要部の構成を示す部分断面図である。 図4は、本発明の実施の形態にかかるソケット取付構造の要部の構成を示す斜視図である。 図5は、本発明の実施の形態にかかるソケット取付構造の要部の構成を示す斜視図である。 図6は、本発明の実施の形態にかかるソケット取付構造の要部の構成を示す斜視図である。 図7は、図6に示す板ばねの要部の構成を示す平面図である。 図8は、本実施の形態にかかるソケットの要部の構成を示す斜視図である。 図9は、本発明の実施の形態にかかるソケットの要部の構成を示す部分断面図である。 図10は、本発明の実施の形態にかかるソケットの要部の構成を示す斜視図である。 図11は、本発明の実施の形態にかかるソケットの要部の構成を示す部分断面図である。 図12は、本発明の実施の形態にかかるソケットの要部の構成を示す斜視図である。 図13は、本発明の実施の形態にかかるソケットの要部の構成を示す部分断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明において参照する各図は、本発明の内容を理解でき得る程度に形状、大きさ、および位置関係を概略的に示してあるに過ぎない。すなわち、本発明は各図で例示された形状、大きさ、および位置関係のみに限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態にかかるソケット取付構造の概略構成を示す斜視図である。図1に示すソケット1は、検査対象物である半導体集積回路100の電気特性検査を行う際に使用する装置であって、半導体集積回路100と、半導体集積回路100へ検査用信号を出力する回路基板200との間を電気的に接続する装置である。
ソケット1は、長手方向の一方の端部側で被接触体である半導体集積回路100の一つの電極(被接触体)と接触し、他方の端部側で回路基板200の異なる電極とそれぞれ接触する複数のコンタクトプローブ2(以下、単に「プローブ2」という)と、複数のプローブ2を所定のパターンにしたがって収容して保持するプローブホルダ3と、プローブホルダ3の周囲に設けられ、検査の際に複数のプローブ2と接触する半導体集積回路100の位置ずれが生じるのを抑制するホルダ部材4と、ホルダ部材4の上面に取り付けられ、ホルダ部材4を回路基板200側に押し付けて、ホルダ部材4と回路基板200とを固定する板ばね5(ばね部材)と、を有する。
図2は、プローブホルダ3に収容されるプローブ2の詳細な構成を示す図である。図2に示すプローブ2は、半導体集積回路100の検査を行なうときにその半導体集積回路100の接続用電極に接触する第1プランジャ21と、検査回路を備えた回路基板200の電極に接触する第2プランジャ22と、第1プランジャ21および第2プランジャ22の間に介在するバネ部材(図示せず)の外周を被覆するパイプ部材23と、を備える。プローブ2を構成する第1プランジャ21および第2プランジャ22、ならびにパイプ部材23は同一の軸線を有している。プローブ2は、半導体集積回路100をコンタクトさせた際に、パイプ部材23内部のバネ部材が軸線方向に伸縮することによって半導体集積回路100の接続用電極への衝撃を和らげるとともに、半導体集積回路100および回路基板200に荷重を加える。なお、第1プランジャ21は、例えば半導体集積回路100における半球状をなす接続用電極101(図3参照)と接触するため、先細な先端形状をなす鋭端部を複数有する。
プローブホルダ3は、樹脂、マシナブルセラミックス、シリコンなどの絶縁性材料を用いて形成され、図2の上面側に位置する第1部材31と下面側に位置する第2部材32とが積層されてなる。第1部材31および第2部材32には、複数のプローブ2を収容するためのホルダ孔33および34が同数ずつ形成され、プローブ2を収容するホルダ孔33および34は、互いの軸線が一致するように形成されている。ホルダ孔33および34の形成位置は、半導体集積回路100の配線パターンに応じて定められる。
ホルダ孔33および34は、ともに貫通方向に沿って径が異なる段付き孔形状をなしている。すなわち、ホルダ孔33は、プローブホルダ3の上端面に開口を有する小径部33aと、この小径部33aよりも径が大きい大径部33bとからなる。小径部33aは、第1プランジャ21の径と比して若干大きい径である。また、大径部33bは、パイプ部材23の径と比して若干大きい径である。
他方、ホルダ孔34は、プローブホルダ3の下端面に開口を有する小径部34aと、この小径部34aよりも径が大きい大径部34bとからなる。小径部34aは、第2プランジャ22と比して若干大きい径である。また、大径部34bは、パイプ部材23の径と比して若干大きい径である。これらのホルダ孔33および34の形状は、収容するプローブ2の構成に応じて定められる。
パイプ部材23は、ホルダ孔33の小径部33aと大径部33bとの境界壁面に当接することにより、プローブ2のプローブホルダ3からの抜止機能を有する。また、パイプ部材23は、ホルダ孔34の小径部34aと大径部34bとの境界壁面に当接することにより、プローブ2のプローブホルダ3からの抜止機能を有する。なお、パイプ部材23の長手方向の長さは、第1プランジャ21および第2プランジャ22がプローブホルダ3からそれぞれ突出するものであれば、大径部33bと大径部34bとが連通した状態における軸線方向の長さより小さくても適用可能である。
図3は、プローブホルダ3を用いた半導体集積回路100の検査時の状態を示す図である。半導体集積回路100の検査時には、半導体集積回路100からの接触荷重により、パイプ部材23内部のバネ部材は長手方向に沿って圧縮された状態となる。このバネ部材の圧縮に伴って第1プランジャ21がパイプ部材23内に進入する。検査時に回路基板200から半導体集積回路100に供給される検査用信号は、回路基板200の電極201からそれぞれプローブ2を経由して半導体集積回路100の接続用電極101へ到達する。具体的には、プローブ2において、第2プランジャ22、パイプ部材23内部のバネ部材、第1プランジャ21を経由して半導体集積回路100の接続用電極101へ到達する。
また、第1プランジャ21の先端が先細に形成されているため、接続用電極101の表面に酸化皮膜が形成されている場合であっても酸化皮膜を突き破り、先端を接続用電極101と直接接触させることができる。なお、第1プランジャ21および第2プランジャ22の先端は、接触対象の形状に応じて適宜変更可能である。
図4は、本実施の形態にかかるソケット取付構造の要部の構成を示す斜視図である。図5は、本実施の形態にかかるソケット取付構造のホルダ部材4の構成を示す斜視図である。ホルダ部材4は、鉄系、真鍮、ステンレス鋼(SUS)等の金属を用いて形成されるか、または合成樹脂材やセラミック、前記金属などに絶縁加工等を施したものを用いて形成される本体部40を有する。また、本体部40には、プローブホルダ3を嵌入可能な嵌入孔411が設けられる。また、本体部40は、上面側の対向する外縁側にそれぞれ設けられ、この外縁に沿って切り欠かれ、板ばね5の取り付け位置を案内する切欠部41a,41bを有する。切欠部41a,41bには、回路基板200から突出するシャフト201a〜201d(支持部材、図1,4参照)をそれぞれ挿通可能な挿通孔412a〜412dと、板ばね5を本体部40に取り付けるためのネジ401a,401bとそれぞれ螺合可能なネジ穴413a,413bとが形成されている。
シャフト201a〜201dは、回路基板200の主面から鉛直方向に略円柱状をなして延びている。シャフト201a〜201dは、先端側に設けられ、他の部分よりも径が小さい小径部211a〜211dを有する。
図6は、本実施の形態にかかるソケット取付構造の板ばね5の構成を示す斜視図である。図7は、図6に示す板ばね5の要部の構成を示す平面図である。板ばね5は、ばね特性を有する金属材料、例えばSUS301などのステンレスを用いて形成され、略帯状をなす基部50と、基部50の長手方向の両端からそれぞれ板面が通過する平面上で基部50の長手方向と略垂直方向に帯状をなして延びる腕部51a,51bと、を有し、基部50の板面に垂直な方向の平面視で略C字状をなす。
腕部51aは、基部50の一端部から延びる第1延在部511aと、第1延在部511aの先端から弧状をなして延びる第2延在部512aと、を有する。腕部51aは、第1延在部511aが基部50の板面を通過する平面上に位置するとともに、第2延在部512aが該平面から離れる方向に起曲した形状をなす。
腕部51bは、基部50の他端部から延びる第1延在部511bと、第1延在部511bの先端から弧状をなして延びる第2延在部512bと、を有する。腕部51bは、第1延在部511bが基部50の板面を通過する平面上に位置するとともに、第2延在部512bが該平面から離れる方向に起曲した形状をなす。
また、腕部51a,51bには、板厚方向に貫通する貫通孔52a〜52d(第1貫通孔)が挿通孔412a〜412dに応じてそれぞれ形成されるとともに、板厚方向に貫通する貫通孔53a,53b(第2貫通孔)がネジ穴413a,413bに応じてそれぞれ形成されている。ここで、貫通孔52a,52bは、第2延在部512a,512bに設けられ、貫通孔52c,52dは、腕部51a,51bの第1延在部511a,511bにそれぞれ設けられている。また、貫通孔53aは、貫通孔52aと貫通孔52cとの間にそれぞれ設けられる。貫通孔53bは、貫通孔52bと貫通孔52dとの間に設けられる。
貫通孔52aは、径がシャフト201aの最大径(挿通部分における最大の径)より大きい第1孔部521と、第1孔部521の一端から先端側と異なる側(第1延在部511a側)に延び、第1孔部521の開口の径より小さい幅の第2孔部522と、を有する。第2孔部522は、該第2孔部522の側部から延びるスリット523、および第2孔部522の先端から長手方向に延びるスリット524により形成され、第2孔部522の側壁の一部をなし、シャフト201aの小径部211aを係止する爪部525(固定部)を有する。第2孔部522は、小径部211aの径と略同等であって、均一な幅で延びている。スリット523は、第2孔部522の幅方向に延びた後、屈曲して腕部51aの長手方向に延びるL字状をなす。
貫通孔52aには、第2孔部522の第1孔部521と連結する側と異なる側の端部と、爪部525(突出部525a)とによって、小径部211aを挿通して保持することが可能な保持部522aが形成されている。保持部522aの外縁と接する円は、小径部211aの外周がなす円と略同等である。すなわち、小径部211aは、保持部522aに挿通された状態で、突出部525aに係止され、貫通孔52aに固定された状態となる。
爪部525は、主面と平行な平面上で、スリット523,524が形成する隙間を移動することが可能である。また、爪部525の先端部には、第2孔部522側(幅方向)に突出する突出部525aが設けられている。爪部525に荷重が加わっていない状態において、突出部525aの先端と、突出部525aに向かい合う第2孔部522の壁面とがなす幅W1(最小幅)は、第2孔部522の幅W2より小さい。なお、本実施の形態では、上述した貫通孔52bにおいても同様の構成を有する。
貫通孔52cは、径がシャフト201aの最大径(挿通部分における最大の径)より大きい第1孔部526と、第1孔部526の一端から先端側と異なる側に延び、第1孔部526の径より小さい幅の第2孔部527とを有する。第2孔部527は、小径部211cの径と略同等であって、均一な幅で延びている。また、貫通孔52dにおいても同様の構成を有する。
貫通孔53a,53bは、上述した第2孔部522が延びる方向と平行な方向に延びる。貫通孔53a,53bは、上述した方向に延びる長さが、貫通孔52a〜52dの腕部51a,51bの長手方向の一端から他端までの長さ以上である。
第1延在部511aには、第2延在部512bと対向する側と反対側の縁端部を折り曲げることによって形成される屈曲部511cが設けられている。屈曲部511cは、第1延在部511aに対して第2延在部512aが起曲する側と同じ側に起曲するように折り曲げられている。第1延在部511bにも同様の屈曲部511dが設けられている。
屈曲部511cは、第2延在部512a側の端部が、貫通孔52cと貫通孔53aとの間であって、それぞれの貫通孔から所定の距離で離れた位置に設けられている。屈曲部511dは、第2延在部512b側の端部が、貫通孔52dと貫通孔53bとの間であって、それぞれの貫通孔から所定の距離で離れた位置に設けられている。
ここで、挿通孔412a〜412dおよび第1孔部521の径は、シャフト201a〜201dの最大径より大きい。また、第2孔部522の幅は、小径部211a〜211dの径より大きく、シャフト201a〜201dの最大径より小さい。シャフト201a〜201dは、挿通孔412a〜412dと螺合することにより、回路基板200に対して着脱自在に設けられる。
また、板ばね5は、腕部51a,51bが、切欠部41a,41bの上面に配設されることによってホルダ部材4に取り付けられる。板ばね5は、ホルダ部材4からの離脱を防止するため、貫通孔53a,53bに挿通したネジ401a,401bにより固定される。ネジ401a,401bは、それぞれ貫通孔53a,53bに挿通した状態でネジ穴413a,413bと螺合することにより回路基板200に取り付けられる(図4参照)。
次に、図8〜13を参照して、ホルダ部材4を回路基板200に装着する手順を説明する。図8,10,12は、本実施の形態にかかるソケットの要部の構成を示す斜視図であって、ホルダ部材4を回路基板200に装着する手順を示す図である。図9,11,13は、本実施の形態にかかるソケットの要部の構成を示す部分断面図であって、ホルダ部材4を回路基板200に装着する手順を示す図である。
まず、板ばね5の腕部51a,51bが切欠部41a,41b上にあって、ホルダ部材4の挿通孔412a,412bと、貫通孔52a,52bの第1孔部521とがそれぞれ連通した状態で、ホルダ部材4を回路基板200に取り付ける。この際、シャフト201a〜201dが、挿通孔412a〜412dおよび貫通孔52a,52bにそれぞれ挿通する(図8参照)。このとき、例えば、シャフト201aの小径部211aは、貫通孔52aの第1孔部521内にある(図9参照)。板ばね5は、第2延在部512a,512bが切欠部41a,41bと接触し、第2延在部512a,512bを除き、本体部40の上面から離れて傾斜した状態となっている。
その後、切欠部41a,41bに沿って第2延在部512a,512bをスライドさせた後、板ばね5の基部50に対して本体部40に近接する方向の荷重を加えて第1延在部511a,511bと本体部40とを近接または接触させる(図10参照)。ここで、図8の状態において、腕部51a,51bは、シャフト201a,201bが貫通孔52a,52bに挿通しているため第2延在部512a,512bの先端部が固定されている。この状態で基部50を本体部40に近接させた場合、例えば、腕部51aの第1延在部511aがホルダ部材4に近接すると、腕部51bの初期状態の湾曲形状に戻ろうとする荷重により、第2延在部512b(屈曲部分)がホルダ部材4に圧接した状態となる。これにより、板ばね5がホルダ部材4を回路基板200側に押し付けた状態となる。
基部50を本体部40に近接させると、貫通孔52c,52dにシャフト201c,201dがそれぞれ挿通する。このとき、例えば、シャフト201cの小径部211cは、貫通孔52cの第1孔部526内にある。
また、腕部51a,51bのスライドにより、例えば、第1孔部521内にあった縮径部211aが、第2孔部522に移動する。このとき、小径部211aは、爪部525の突出部525aと当接した後、爪部525をスリット523側に移動させて第2孔部522の幅を拡大させる(図11参照)。また、貫通孔52cにおいても、小径部211cが第2孔部527に移動する。
腕部51a,51bをさらにスライドさせると、シャフト201a〜201dが貫通孔52a〜52dの端部(第2孔部側の端部)に当接する(図12参照)。この際、図13に示すように、小径部211aが、保持部522aに収容される。これにより、小径部211aが、第1孔部521側に移動することが抑制され、板ばね5を固定することができる。この状態において、板ばね5は、ホルダ部材4を回路基板200側に押し付けて固定しているため、ホルダ部材4が回路基板200に固定されることとなる。
上述したような構成および動作によって、回路基板200上に載置したホルダ部材4に対して、板ばね5に荷重を加えてスライドさせるのみで、板ばね5を回路基板200に対して固定して、ホルダ部材4を回路基板200に取り付けることができる。また、シャフト201a〜201dによってホルダ部材4上で固定された板ばね5は、腕部51a,51bの屈曲による荷重により、ホルダ部材4が回路基板200を押圧するため、ホルダ部材4を回路基板200に対して密着させることができる。
また、ホルダ部材4を回路基板200から取り外す場合、板ばね5を取り付け時のスライド方向と逆方向にスライドさせるのみで、回路基板200から取り外すことができる。
また、屈曲部511cが、第1延在部511aに対して第2延在部512aが弧状をなす側と同じ側に折り曲げられている、すなわち、ホルダ部材4を回路基板200に装着する際に板ばね5に荷重が加わる方向と反対方向に折り曲げられているため、該荷重に対する腕部51aの強度を向上することができる。これにより、板ばね5を繰り返し使用する場合の耐久性を向上することができる。
また、屈曲部511cの第2延在部512a側の端部が、貫通孔52cと貫通孔53aとの間であって、それぞれの貫通孔から所定の距離で離れた位置に設けられているため、該端部が貫通孔52cまたは貫通孔53aの近傍に配設されている場合と比して、腕部51aの強度を向上することができる。これにより、板ばね5を繰り返し使用する場合の耐久性を向上することができる。
なお、屈曲部511dにおいても、上述した屈曲部511cと同様の効果を得ることができる。
上述した実施の形態によれば、ホルダ部材4上に取り付けた板ばね5に荷重を加えてスライドさせ、シャフトに掛け止めするのみで、ホルダ部材4を回路基板200に取り付けるようにしたので、ホルダ部材4を回路基板200に対して簡易に脱着することができる。
また、上述した実施の形態によれば、屈曲部511c,511dが、ホルダ部材4に取り付けられた場合に該ホルダ部材4から離れる方向に折り曲げられるようにしたので、ホルダ部材4の大きさによらず取り付けることができる。また、屈曲部511c,511dを設けることにより、屈曲部511c,511dを設けない場合と比して使用者が板ばね5(腕部51a,51b)を把持する際の作業性を向上させることができる。
また、従来のように、ネジ止めによって、ホルダ部材と回路基板とを固定する場合、ネジのトルクを考慮する必要が生じる。一方、本実施の形態にかかるソケット取付構造は、ホルダ部材4と回路基板200との固定においてネジを必要としないため、トルクを考慮することなく、固定することができる。
また、上述した実施の形態において、シャフト201a〜201dは、従来のネジ取り付け用のネジ穴に取り付けることができるため、基板に対して専用の穴を設けることなく、実現することが可能である。
なお、上述した実施の形態において、シャフト201a〜201dに小径部211a〜211dを設けるものとして説明したが、シャフトの先端のみが第2孔部522の幅より大きく拡径した形状をなすものであってもよい。
また、上述した実施の形態において、貫通孔52a,52bに爪部525を設けるものとして説明したが、貫通孔52c,52dに爪部を設けてもよいし、貫通孔52a〜52dすべてや、任意の貫通孔に爪部が設けられるものであってもよい。
また、上述した実施の形態において、固定部は、スリット523,524により形成され、突出部525aを有する爪部525であるものとして説明したが、板ばね5の移動により小径部211aを保持して固定可能であれば、第2孔部522の側壁から突出する爪(突出部525aに相当)のみであってもよい。
また、上述した実施の形態では、板ばね5がネジ401a,401bによってホルダ部材4に取り付けられているものとして説明したが、予め取り付けられたものでなくてもよく、ホルダ部材4を回路基板200上に配置した後に、板ばね5をホルダ部材4に取り付け、その後ネジ401a,401bによってねじ止めされるものであってもよい。
上述した実施の形態では、接続用電極101が半球状をなすものとして説明したが、QFP(Quad Flat Package)等に用いられる平板状をなすリードであってもよい。
なお、プローブ2は、図2のようなプランジャとパイプ部材で構成されるものに限らず、パイプ部材を有しないプローブ(プランジャおよびコイルばねからなるプローブ)や、ワイヤーを弓状に撓ませて荷重を得るワイヤープローブでもよい。
また、上述した実施の形態では、プローブホルダとホルダ部材とが別体であるものとして説明したが、一体的に形成されたものであってもよいし、プローブホルダ単体として、上述したホルダ部材の構成を有するものであってもよい。
以上のように、本発明にかかるソケット取付構造およびばね部材は、ソケットを回路基板に対して簡易に脱着するのに有用である。
1 ソケット
2 コンタクトプローブ(プローブ)
3 プローブホルダ
4 ホルダ部材
5 板ばね
21 第1プランジャ
22 第2プランジャ
23 パイプ部材
31 第1部材
32 第2部材
33,34 ホルダ孔
33a,34a,211a〜211d 小径部
33b,34b 大径部
40 本体部
41a,41b 切欠部
50 基部
51a,51b 腕部
52a〜52d,53a,53b 貫通孔
100 半導体集積回路
101 接続用電極
200 回路基板
201 電極
201a〜201d シャフト
401a,401b ネジ
411 嵌入孔
412a〜412d 挿通孔
413a,413b ネジ穴
511a,511b 第1延在部
512a,512b 第2延在部
521,526 第1孔部
522,527 第2孔部
523,524 スリット
525 爪部

Claims (7)

  1. 長手方向の両端で基板および被接触体とそれぞれ接触する複数のコンタクトプローブと、前記複数のコンタクトプローブを所定のパターンにしたがって収容して保持するプローブホルダと、該プローブホルダの周囲に設けられるホルダ部材と、を有するソケットを、前記基板に対して取り付けるソケット取付構造であって、
    前記基板の主面から延出し、前記ホルダ部材に設けられた挿通孔にそれぞれ挿通される複数の支持部材と、
    前記基板上に載置された前記ホルダ部材を前記基板側に付勢した状態で、前記複数の支持部材に取り付けられる板状のばね部材と、
    を備え、
    前記ばね部材は、
    板厚方向に貫通し、前記支持部材を挿通可能な第1貫通孔が形成され、
    複数の前記第1貫通孔のうちの少なくとも一つの第1貫通孔の側壁の一部をなし、前記支持部材を保持して固定する固定部を有することを特徴とするソケット取付構造。
  2. 前記ばね部材は、
    略帯状をなす基部と、
    前記基部の長手方向の両端からそれぞれ板面が通過する平面上で前記基部の長手方向と略垂直な方向に延び、中央部が弧状に湾曲した二つの腕部と、
    を有し、前記基部の板面に垂直な方向の平面視で略C字状をなし、
    前記第1貫通孔は、前記腕部にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1に記載のソケット取付構造。
  3. 前記支持部材は、柱状をなし、
    先端側に設けられ、他の部分と比して径が小さい小径部を有し、
    前記第1貫通孔は、
    径が前記支持部材の最大径より大きい第1孔部と、
    前記第1孔部の端部から前記腕部の先端側と異なる側に均一な幅で延び、該幅が前記小径部の径と略同等である第2孔部と、
    を有し、
    前記固定部は、前記第2孔部の側壁から延びるスリットにより形成され、前記支持部材を係止する爪部であることを特徴とする請求項2に記載のソケット取付構造。
  4. 前記二つの腕部には、互いに対向する側と反対側の縁端部を折り曲げることによって形成される屈曲部がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のソケット取付構造。
  5. 前記ホルダ部材には、ネジが螺合可能なネジ穴が設けられ、
    前記腕部には、前記ネジ穴に応じて板厚方向に貫通する第2貫通孔が設けられ、
    前記ホルダ部材と前記ばね部材とは、前記第2貫通孔に挿通され、前記ネジ穴に螺合された前記ネジにより連結することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載のソケット取付構造。
  6. 前記ホルダ部材は、上面側の対向する外縁側にそれぞれ設けられ、この外縁に沿って切り欠かれ、前記ばね部材の前記ホルダ部材に対する取付位置を案内する2つの切欠部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のソケット取付構造。
  7. 長手方向の両端で基板および被接触体とそれぞれ接触する複数のコンタクトプローブと、前記複数のコンタクトプローブを所定のパターンにしたがって収容して保持するプローブホルダと、該プローブホルダの周囲に設けられるホルダ部材と、を有するソケットを前記基板に対して取り付けるために用いられる板状のばね部材であって、
    板厚方向に貫通し、前記基板上に載置された前記ホルダ部材に対して前記基板側に荷重を加えた状態で、前記基板の主面から延出し、前記ホルダ部材に設けられた挿通孔にそれぞれ挿通される複数の支持部材を挿通する複数の第1貫通孔が形成され、
    複数の前記第1貫通孔のうちの少なくとも一つの第1貫通孔の側壁の一部をなし、前記支持部材を保持して固定する固定部を有することを特徴とするばね部材。
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