JPWO2015049606A1 - エキシマランプ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

内側電極と内管との熱膨張係数の差に起因して内管が破損することを防止したエキシマランプを提供する。底筒状の内管(50)と、該内管(50)との間に密閉された放電空間(60)を形成する外管(40)とを有し、上記放電空間(60)内に放電ガスを封入した誘電体からなる発光管(20);前記発光管(20)の外管(40)の外周面側に配置された外側電極(30);及び前記内管(50)内に挿入配置された内側電極(31);を備えたエキシマランプ(10)において、前記内管(50)の内周面と内側電極(31)の外周面との間に、誘電体バリア放電によって前記内側電極(31)が熱膨張したとき、該内側電極(31)が内管(50)に応力を及ぼすのを抑制し、かつ前記放電空間(60)の大きさと放電電圧の大きさとを勘案して該放電空間(60)における誘電体バリア放電を確保する断面積の緩衝空間(70)を形成したエキシマランプ(10)。

Description

本発明は、誘電体バリア放電あるいは容量結合型高周波放電によって放電発光するエキシマランプ及びその製造方法に関する。
エキシマランプは、石英、セラミックス等のエキシマ光を透過する誘電体から密閉された放電空間を有する発光管を形成し、該放電空間内にキセノンなどの希ガスや、希ガスとハロゲンガスを混合させた混合ガスを放電ガスとして封入している。放電空間の内外に配置した内部電極と外部電極との間に数kVの高電圧を印加すると、放電空間で誘電体バリア放電あるいは容量結合型高周波放電(以下、誘電体バリア放電)が生じ、エキシマ光が発光管外部に放射される(例えば、特許文献1参照)。
大型のエキシマランプは、発光管や電極の形状や構造に大きい自由度があった。一方、本出願人が開発中の小型のエキシマランプは、発光管の径が8〜20(mm)程度であり、有底筒状の内管と、該内管との間に密閉された放電空間を形成する外管とによって発光管を構成し、放電空間内に放電ガスを封入している。そして、発光管の外管の外周面側に配置された外側電極と内管内に挿入配置された内側電極との間に高電圧(以下、印加電圧)を印加することにより放電空間において誘電体バリア放電を生じさせる。この様な構造のエキシマランプは、外管と有底筒状の内管から発光管が構成されることから、発光管の製造が容易であり、かつ内側電極が内管内に挿入される棒状(柱状)であることから電極の作製及び電極とランプの固定が容易であるという利点がある。
特開平6−275242号公報 特開2013−69533号公報
しかし、エキシマランプでは、電極間に印加電圧を印加され、放電空間に誘電体バリア放電が生じる(エキシマランプが点灯する)と電極が加熱(もしくは過熱)される。特に、上述したような内側電極が棒状(例えば円柱状)の場合、加熱された内側電極の熱膨張によって内管に径方向の応力が加わり、その応力の影響で内管に歪が発生して破損するおそれがある。本出願人の出願に係る特許文献2は、内側電極と内管の間でコロナ放電を発生させるように、該内側電極と内管と間に空間を確保することを提案しており、両者の接触による問題点は全く意識されていない。
本発明は、以上のエキシマランプ、特に小型のエキシマランプについての問題意識に基づき、内側電極と内管との熱膨張係数の差に起因して内管が破損することがなく、かつ紫外線を効率よく放射させることができる小型エキシマランプ及びその製造方法を得ることを目的とする。
本発明は、有底筒状の内管と、該内管との間に密閉された放電空間を形成する外管とを有し、上記放電空間内に放電ガスを封入した誘電体からなる発光管;前記発光管の外管の外周面側に配置された外側電極;及び前記内管内に挿入配置された内側電極;を備え、前記外側電極と内側電極の間に放電電圧を印加することにより前記放電空間において誘電体バリア放電あるいは容量結合型高周波放電を生じさせるエキシマランプにおいて、前記内管の内周面と内側電極の外周面との間に、前記誘電体バリア放電あるいは容量結合型高周波放電によって前記内側電極が熱膨張したとき、該内側電極が内管に応力を及ぼすのを抑制し、かつ前記放電空間の大きさと前記放電電圧の大きさとを勘案して該放電空間における誘電体バリア放電あるいは容量結合型高周波放電を確保する断面積の緩衝空間を形成したことを特徴としている。
本発明のエキシマランプは、好ましい一実施形態では、前記内管の底部とは反対側の端部と、該内管に挿入された前記内側電極との間の隙間が保持部により封止されており、前記内管の底部内面と前記内側電極の先端部との間には、前記緩衝空間に連通する軸端空間が形成されている。
前記緩衝空間の発光管軸線と直交する方向の断面積は、下記式の範囲であることが好ましい。
0.05×G≦H≦0.1932×V×J
ただし、Hは緩衝空間の断面積(mm)、Gは内側電極の断面積(mm)、Vは印加電圧(kV)、Jは放電空間の断面積(mm)を表す。
前記内管の底部と外管とは互いに接触させることができる。
本発明のエキシマランプは、具体的には、前記外管の外径が8〜20mmであり、前記外側電極と内側電極間の印加電圧が2〜8kVのエキシマランプに適用すると好ましい。
本発明は、エキシマランプの製造方法の態様では、少なくとも一端部が開放された誘電体からなる筒状の外管素材を準備するステップ;誘電体からなる有底筒状の内管素材を準備するステップ;前記外管素材の前記一端開放部から前記内管素材をその底部を前方にして挿入するステップ;前記外管素材と内管素材の間に放電空間を形成し、該放電空間内に放電ガスを封入し該放電空間を密閉するステップ;及び前記内管素材内に、該内管素材の内周面との間に緩衝空間を形成する外径の内側電極を挿入配置し、前記外管素材の外周面に外側電極を配置するステップ;を有することを特徴としている。
製造方法の好ましい一態様では、前記内管素材の底部と反対側の端部と内側電極との間の隙間を封止するステップをさらに有する。
本発明によれば、小型エキシマランプにおいて、内側電極の熱膨張に起因して発光管を破損させることがなく、かつ放電空間における誘電体バリア放電の発生を保証して紫外線を効率良く放射させることができる。
本発明によるエキシマランプの第1の実施形態を示す、エキシマランプの軸線を通る断面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1のIII部拡大断面図である。 本発明によるエキシマランプの第2の実施形態を示す、図1に対応する断面図である。 図4のV−V線に沿う断面図である。 (A)ないし(D)は、本発明によるエキシマランプの製造方法の一実施形態を示す断面図である。 本発明によるエキシマランプの緩衝空間の断面積、放電空間の断面積、印加電圧及び紫外線放射量の関係の実験結果を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。特許文献2に記載のエキシマランプは、内側電極の周囲に大気に導入し、該内側電極と発光管との間でコロナ放電を生じさせるオゾン生成用のランプであるが、本実施形態は、オゾンを生成せず、誘電体バリア放電による紫外線のみを有効活用する紫外線放射用のランプの破損を抑制したものである。
図1ないし図3は、本発明による小型エキシマランプ10の第1の実施形態を示している。
小型エキシマランプ10は、石英ガラス、セラミックスなどの透光性の誘電体からなる発光管20と、外側電極30と、柱状の内側電極31とを備えた放電ランプであり、紫外線照射などを行なう装置に設置されている。本実施形態の発光管20(外管40)の直径は8〜20(mm)である。
発光管20は、外管40と、外管40内に配置された内管50との間に密閉空間(以下、放電空間)60を有している。この実施形態では、外管40及び内管50はともに、一端(図1の右端)が閉じられた底部42と底部52を有する有底筒状管形状(断面略U字形状)をなし、同底部42と底部52が接触している。外管40の他端部41は、内管50の外周部に一体的に繋がり(溶融接着され)、外管40と外管50の間に、断面ドーナツ状の放電空間60を構成する。この放電空間60には、Xeなどの希ガス、もしくは希ガスとハロゲンガスとの混合ガスが放電ガスとして封入される。なお、内管50の底部52と外管40の底部42は、非接触でもよい。
図示例では、外管40及び内管50は、図2のように断面同心円形状をなしているが、両者の間に密閉された放電空間60を形成できる形状であれば、楕円形状など非円形断面でもよい。
外側電極30は、外管40の外周面に沿わせて配置されたもので、放電空間から放出されるエキシマ光を外部へ透過または反射させるように、例えば帯状、膜状、または線状などをなしている。この外側電極30は外管40の外周面と密着していても良いし、一定の距離を有していても良い。また外側電極30は外管40の外周面の少なくとも一部に設置されていれば良い。
内側電極31は、例えば直径が0.7〜4.0(mm)の範囲の円柱状をなしている。一方、内管50の底部52の内側には、図3に明らかなように、内側電極31が内管50内に同軸状に配置されている。図示実施形態では、内管50には先端に向けて径を徐々に縮めるテーパ面50Tが形成されており、円柱状の内側電極31の先端外周エッジ31Rがこのテーパ面50Tに当接することで、内側電極31が内管50内に同軸状に配置されている。内管50の底部52と反対側の端部と内側電極31とは、両者の間の環状の空間に挿入した保持部80によって一体として保持されており、内側電極31の外周面32と内管50の内周面51との間に、内管50と同心状の緩衝空間70が形成されている。また、内側電極31の先端部と内管50の底部52との間には、この緩衝空間70に連通する軸端空間71が形成されている。保持部80は接着剤や収縮チューブによって構成することができる。なお、内側電極31の先端外周エッジ31Rとテーパ面50Tとの当接関係によらず、保持部80によって内側電極31と内管50とが同軸になるように配置することも可能である。
外側電極30と内側電極31は、交流電源部81に接続されている。交流電源部81を介して外側電極30と内側電極31の間に印加電圧として数kVの高周波高電圧が印加されると、ともに誘電体である外管40と内管50の間で誘電体バリア放電が生じる。放電空間60には放電ガスとして希ガスまたは希ガスとハロゲンの混合ガスが封入されているため、誘電体バリア放電によって紫外光、つまり希ガス及びハロゲンに応じた波長の光が放電空間60内で生じる。その結果、紫外光が発光管20から放射される。なお、本実施形態はオゾンの生成、およびそれに伴うオゾンの放出を必要としない。そのため、例えば保持部80により緩衝空間70を密閉することで緩衝空間70で発生したオゾンの放出を防止することができる。また、密閉された緩衝空間70内に酸素が存在しないように、例えば不活性ガス等を封入し、オゾンの発生を防止しても良い。
緩衝空間70の大きさ(断面積)は、次のように定められている。
まず、この緩衝空間70の大きさがゼロである(つまり内側電極31と内管50の内周面51が密着している)と、内管50(つまり発光管20)が破損するおそれがある。エキシマランプ点灯時には、内側電極31の温度は数百度まで温度が上昇する場合があり、内側電極31の外径と内管50の内径がほぼ同一で、内側電極31の外周面32と内管50の内周面51とが密着していると、内側電極31の熱膨張によって内管50に径方向の応力が加わる。この応力は、例えば内管50の底部52に集中し、その結果エキシマランプ破損の要因の一つとなっていると推測される。例えば、内側電極31が柱状の金属からなり、発光管20が石英ガラスからなると、両者の線膨張係数は、内側電極31の方が大きい。
本実施形態では、緩衝空間70の最小断面積(緩衝空間断面積下限値;Hmin)を、内管50に内側電極31の熱膨張に起因するこのような応力集中が生じないように定めている。本発明者らは、印加電圧が2〜8(kV)の範囲内において、ランプ径方向断面における緩衝空間70の断面積Hと、内側電極31の断面積Gの関係から、内管50の破損が生じない緩衝空間の断面積の下限を定めることが出来ることを経験的に見出した。具体的には、印加電圧が2〜8(kV)の場合、緩衝空間断面積下限値(Hmin)は以下の式(1)で求められることが分かった。
(1)Hmin=0.05×G
ただし、Hminは緩衝空間断面積下限値(mm)、Gは内側電極の断面積(mm)を表す。
一方、緩衝空間70の最大断面積(緩衝空間断面積上限値;Hmax)は、内側電極31の断面積、放電空間60の断面積、及び外側電極30と内側電極31の間に印加される印加電圧に従って、放電空間60における誘電体バリア放電の発生を確保する断面積とする。この最大断面積は、別言すると、緩衝空間70が存在することによる放電空間60での誘電体バリア放電の減少(に伴う紫外線放射量の減少)を抑制する断面積である。エキシマランプは、その発光原理上、内側電極31の外周面32が内管50の内周面51に接触していないと、径方向静電容量が小さくなり、電界も弱まる。電界が弱まると誘電体バリア放電が減少し、紫外線の放射量も減少する。また、印加電圧を印加したとき、内側電極31と内管50の間で著しい不平等電界が生じ、ストリーマコロナ放電が緩衝空間70に発生する場合もある。ストリーマコロナ放電が発生すると、放電空間60における誘電体バリア放電が妨げられ、紫外線の放射量が減少する。
本発明者らは、紫外線の放射量の減少量は、誘電体バリア放電が発生する放電空間の大きさ、誘電体バリア放電を妨げる要因となる緩衝空間の大きさ、及び印加電圧の大きさによって変化すること、及び、放電空間60における誘電体バリア放電を有意に減少させない緩衝空間70の断面積の最大値(緩衝空間断面積上限値 Hmax)は、印加電圧Vが2〜8(kV)のとき、以下の式(2)で求められることを経験的に見出した。
(2)Hmax=0.1932×V×J
ただし、Hmaxは緩衝空間断面積上限値(mm)、Jは放電空間の断面積(mm)、Vは印加電圧(kV)を表す。
加えて、図1ないし図3の実施形態では、内側電極31の先端部と内管50の底部52との間に端部空間71が形成されている。このように端部空間71を形成すると、内管底部52が受ける内側電極31の熱膨張による軸方向の応力を抑制することが出来る。さらにランプ径方向の応力が集中しやすい内管底部52は、端部空間71を有することでランプ径方向の応力に対しても耐性を有することが出来、緩衝空間70とあわせて、内管の破損をより一層防止することが出来る。もっとも、端部空間71は省略する(内側電極31と内管底部52を密着させる)態様、あるいは逆に、内側電極31の先端部と内管50の底部52を完全に離間させる態様も可能である。
図4、図5は、本発明による小型エキシマランプ10の第2の実施形態を示している。
この実施形態では、内管50の軸線と柱状の内側電極31の軸線とは一致しておらず、内側電極31が内管50の内径内の一方に偏って配置されている。つまり、内側電極31の外周面32は内管50の内周面51の一部53と接触しており、内管50の内周面51と内側電極31の外周面32との間の緩衝空間70は、内管50(内側電極31)とは同軸状になっていない。また、内側電極31の先端部は、内管50の底部52と非接触である。
この第2の実施形態の小型エキシマランプ10を点灯させると、内側電極31と接触している内表面53は、内側電極31の熱膨張による応力の影響を受けるが、内側電極31は熱膨張によって緩衝空間70を有する方向に移動する。緩衝性(弾性)を有する保持部80は、この内側電極31の移動を可能にする。よって、内側電極31が内表面53と接触していても、所定の断面積の緩衝空間を有していれば良い。また、図4、図5の実施形態では、内側電極31の軸線と内管50の軸線とが平行であるが、平行でなくても、両者の間に緩衝空間70が形成されれば良い。
このように、内側電極31の軸線と内管50の軸線とが不一致であっても、放電発光には実質的な悪影響はない。つまり、内側電極31の軸線と内管50の軸線が不一致であると、内側電極31と外側電極30との距離がランプ周方向で不均一となり、径方向静電容量も周方向に沿って不均一となる。相対的に静電容量の大きい部分では、通常電界が相対的に強くなるため、誘電体バリア放電が生じる。そのため、相対的に静電容量が小さい他の電極部分で蓄積された電荷は、その誘電体バリア放電の生じている電極間部分へ移動する。その結果、放電空間60内の特定の空間領域に誘電体バリア放電が生じる。紫外線放射はその放電発生箇所を中心に発光し、印加電圧の印加によって電極間全体に渡って蓄積される電荷は誘電体バリア放電にそのまま有効利用されるため、光強度のある紫外光を得ることができる。このようなエキシマランプは、供給電力が小さい場合にも、その放射方向を定めることによって十分な強度で発光することが可能である。
図6は、本発明によるエキシマランプの製造方法の一実施形態を示している。
図6(A)に示すように、誘電体からなる内管素材50Xは、先端底部52が閉じた有底筒状材であり、同じく誘電体からなる外管素材40Xは、一端開放部44が開放され、他端部に小径の排気部43を備えた筒状材である。以上の内管素材50Xは、先端底部52を前方にして、一端開放部44から外管素材40X内に挿入され、底部52を排気部43近傍に位置させる。
この状態で、外管素材40Xの一端開放部44を加熱溶融して、内管素材50Xの外周に溶着接続し、外管40との一端接続部41を構成する(同図(B))。さらに、排気部43から放電空間60となる空間の空気(気体)を排気し、該放電空間60内に放電ガスを封入して後(放電空間60内の空気を放電ガスに置換して後)、該排気部43を軟化溶融(溶着)させて底部52を形成する。この底部52は、内管素材50X(内管50)の底部42と接触する(同図(C))。
次に、内管素材50X内に棒状内側電極31を挿入して、その先端部を底部42に接触させ、底部42の反対側の端部の内管素材50Xと内側電極31の間の環状の隙間を封止材(保持材)80で保持する。なお、緩衝空間70を密封してもよい(同図(D))。内側電極31の外径は、内管素材50Xの内周面51との間に上述の大きさ(断面積)の緩衝空間70を形成する外径である。また、外管40の外側に外側電極30を配置する(同図(D))。
外管素材40Xの排気部43は、同軸筒状に形成する代わりに、孔として形成してもよい。
本エキシマランプ10では、放電空間60に封入するガスを選択することにより発光波長を変化させることができる。例えばアルゴンとフッ素の混合ガスを封入して、波長193nmの光を放射させることが可能である。また、外管素材40X及び内管素材50Xのガラスの脆化保護、ガラスと封入ガスの反応を防止するため、外管及び内管にアルミナ膜、チタニア膜、マグネシア膜などの保護膜を形成してもよい。封入ガスにハロゲンを含める場合、フッ化マグネシウム膜を形成してもよい。
以下では上記(1)式を満たす放電エキシマランプ10について、実施例を用いて説明する。
エキシマランプ10の軸直交断面における緩衝空間70の断面積を内側電極31の断面積に対して変動させ、点灯によって内管50の破損の有無を測定する実験を行なった。その実験の具体例を説明する。
内側電極31の断面積を3.14(mm)(半径1mm、一定)とし、緩衝空間70の断面積を0.04〜0.21(mm)まで変動させた発光管20を有するエキシマランプをサンプル群1〜6とし、印加電圧を2〜8(kV)として点灯させ、内管50の破損の有無を観察した。以下の表1はその結果である。
Figure 2015049606
表1より、緩衝空間70の断面積(mm)が内側電極31の断面積(mm)の約4%のサンプル1は、内管50の破損が認められたのに対し、同断面積比が5%を超えたサンプル2ないし6の内管50には破損が認められなかった。すなわち、内管50に破損が生じない緩衝空間70の断面積(mm)と内側電極31の断面積(mm)の関係性は、緩衝空間70の断面積(mm)が内側電極31の断面積(mm)の5%以上であることが明らかである。なお、内側電極70の断面積が0.38〜12.5(mm)の間においても、緩衝空間70の断面積(mm)と内側電極31の断面積(mm)の関係性は同様の結果が導かれた。
次に、上記(2)式を満たす放電エキシマランプについて、実施例を用いて説明する。
放電空間60における紫外線の放射を確保する緩衝空間70の断面積Hの大きさは、放電空間60の大きさが大きくなると、相対的に大きくなる。また、印加電圧が高くなっても紫外線放射量が大きくなることから、相対的に緩衝空間70の断面積Hの大きさも大きくなると推測される。そこで、印加電圧V(kV)、緩衝空間70の断面積H(mm)、及び放電空間60の断面積J(mm)をそれぞれ変動させた場合の紫外線放射量の減少量測定実験を行なった。
実験サンプルとして、内側電極31の断面積Gを一定とし、緩衝空間70の断面積H(mm)、印加電圧V(kV)、及び放電空間60の断面積J(mm)をそれぞれ変動させたエキシマランプを作製し、それぞれのエキシマランプの紫外線放射量を測定する。また、各実験エキシマランプの紫外線放射量の比較対象として、印加電圧V及び放電空間60の断面積Jは各実験エキシマランプと同一とし、緩衝空間70の断面積Hのみ緩衝空間断面積下限値にした比較エキシマランプを作製し、紫外線放射量を測定し、それぞれ実験エキシマランプの紫外線放射量と比較エキシマランプの紫外線放射量を比較した。具体例として内側電極31の断面積Gを12.57(mm)とした場合の実験結果を図7に示す。
図7より、紫外線放射量の減少を抑制できる緩衝空間60の断面積Hの最大値(緩衝空間断面積上限値;Hmax)は式(2)で求められることは明らかである。そして、内側電極31の断面積Gが0.3〜13(mm)、印加電圧Vが2〜8(kV)、放電空間60の断面積Jが8.5〜300.5(mm)の範囲においても、緩衝空間断面積上限値;Hmaxと内側電極31の断面積G、印加電圧V、及び放電空間60の断面積Jの関係性はほぼ同様の結果が導かれた。
本発明によれば、内側電極と内管との熱膨張係数の差に起因して内管が破損することがなく、紫外線を効率よく放射させることができるエキシマランプを提供することができる。
10 小型エキシマランプ
20 発光管
30 外側電極
31 内側電極
32 内側電極外周面
40 外管
40X 外管素材
42 外管底部
43 排気管
44 外管端部
50 内管
50X 内管素材
51 内管内周面
52 内管底部
53 内管内周面と内側電極外周面との接触部分
60 放電空間
70 緩衝空間
71 軸端空間(緩衝空間)
80 保持部
81 交流電源部

Claims (7)

  1. 有底筒状の内管と、該内管との間に密閉された放電空間を形成する外管とを有し、上記放電空間内に放電ガスを封入した誘電体からなる発光管;
    前記発光管の外管の外周面側に配置された外側電極;及び
    前記内管内に挿入配置された内側電極;
    を備え、
    前記外側電極と内側電極の間に放電電圧を印加することにより前記放電空間において誘電体バリア放電あるいは容量結合型高周波放電を生じさせるエキシマランプにおいて、
    前記内管の内周面と内側電極の外周面との間に、前記誘電体バリア放電あるいは容量結合型高周波放電によって前記内側電極が熱膨張したとき、該内側電極が内管に応力を及ぼすのを抑制し、かつ前記放電空間の大きさと前記放電電圧の大きさとを勘案して該放電空間における誘電体バリア放電あるいは容量結合型高周波放電を確保する断面積の緩衝空間を形成したことを特徴とするエキシマランプ。
  2. 請求項1記載のエキシマランプにおいて、
    前記内管の底部とは反対側の端部と、該内管に挿入された前記内側電極との間の隙間が保持部により封止されており、前記内管の底部内面と前記内側電極の先端部との間には、前記緩衝空間に連通する軸端空間が形成されているエキシマランプ。
  3. 請求項1または2記載のエキシマランプにおいて、
    前記緩衝空間の発光管軸線と直交する方向の断面積は、下記式の範囲であるエキシマランプ。
    0.05×G≦H≦0.1932×V×J
    ただし、Hは緩衝空間の断面積(mm)、Gは内側電極の断面積(mm)、Vは印加電圧(kV)、Jは放電空間の断面積(mm)を表す。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載のエキシマランプにおいて、
    前記内管の底部と外管とは互いに接触しているエキシマランプ。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載のエキシマランプにおいて、
    前記外管の外径は、8〜20mmであり、前記外側電極と内側電極間の印加電圧は、2〜8kVであるエキシマランプ。
  6. 少なくとも一端部が開放された誘電体からなる筒状の外管素材を準備するステップ;
    誘電体からなる有底筒状の内管素材を準備するステップ;
    前記外管素材の前記一端開放部から前記内管素材をその底部を前方にして挿入するステップ;
    前記外管素材と内管素材の間に放電空間を形成し、該放電空間内に放電ガスを封入し該放電空間を密閉するステップ;及び
    前記内管素材内に、該内管素材の内周面との間に緩衝空間を形成する外径の内側電極を挿入配置し、前記外管素材の外周面に外側電極を配置するステップ;
    を有することを特徴とするエキシマランプの製造方法。
  7. 請求項6記載のエキシマランプの製造方法において、前記内管素材の底部と反対側の端部と内側電極との間の隙間を封止するステップをさらに有するエキシマランプの製造方法。
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