JP5640966B2 - エキシマランプ - Google Patents

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Description

本発明は、エキシマランプに関し、更に詳しくは、発光管内に一対の電極が配置されてなるエキシマランプに関する。
近年においては、水処理装置、空気殺菌装置、液晶基板用光洗浄装置または光硬化装置などの種々の装置の光源として、エキシマランプが用いられてきている。
エキシマランプとしては、石英ガラスなどの透光性を有する誘電体材料よりなる発光管の外表面に電極(外部電極)が配設されてなるものが広く用いられているが、このような構成においては、電極が発光管の外部に位置され、高電圧を印加する電極が外部に露出された状態とされているため、その使用環境条件によっては安全性が得られにくいことから、発光管内にエキシマ発光ガスが充填されていると共に、一対の電極が配置されてなるものが提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
具体的に、特許文献1には、両端に封止部を有する筒状の発光管内に、一対の電極を構成する金属棒が、その一端部が発光管の内部に位置し、他端部が封止部から外方に突出して伸びるように配設されており、少なくとも一方の電極を構成する金属棒における発光管の内部に位置されて電極として機能する一端部の表面に、誘電体材料よりなる誘電体層が被覆されてなる構成のエキシマランプが開示されている。
また、特許文献2には、誘電体材料よりなり、両端が閉塞されてなる筒状の外側管内に、誘電体材料よりなり、両端に開口を有する2本の筒状の内側管が、外側管の管軸に沿って伸び、両端部が外側管の端部から外方に突出するように配置されており、外側管の内表面と、当該外側管内に位置されている内側管の外表面とによって発光空間が形成されてなる発光管を備え、この発光管における一方の内側管内に一方の電極を構成する金属棒が配設され、他方の内側管内に他方の電極を構成する金属棒が配設されてなる構成のエキシマランプが開示されている。
しかしながら、電極の表面が誘電体層によって被覆されてなる構成のエキシマランプにおいては、特に誘電体材料としてガラスが用いられ、発光管の封止部において電極を構成する金属棒と発光管との間に誘電体層が介在している場合、あるいは発光管の封止部において電極を構成する金属棒と発光管とが直接接触されていても当該発光管が誘電体材料(誘電体層の構成材料)と同一の材料よりなるものである場合には、金属棒材料と誘電体材料との熱膨張率差に起因して誘電体層および発光管の封止部が破損するおそれがある、という問題がある。
一方、電極が発光管における両端に外部と連通する開口を有する内側管内に配設されてなる構成のエキシマランプにおいては、電極(金属棒)が内側管の内表面から離間して設けられている場合には当該内側管上におけるコンデンサ容量が小さくなるという問題がある。
また、内側管内に配置される電極(金属棒)が酸化されることを防止するためには当該内側管内を減圧状態あるいは不活性ガス雰囲気とする必要あることから、例えば特許文献2に示されているようにランプ点灯中において内側管内に不活性ガスを流通した状態とする、あるいは内側管の両端を封止することによって内側管内に密閉空間を形成し、その密閉空間内を減圧状態あるいは不活性ガスが充填された状態とすることが考えられるが、そのような場合には、下記のような問題がある。
すなわち、内側管内に不活性ガスを流通するためには、不活性ガスを流通させるための手段を個別に設けなければならず、一方、内側管の両端を封止するためには、電極を構成する金属棒と内側管の端部とを密着して気密封止構造を形成しなければならないことから、特に内側管を構成する誘電体材料としてガラスが用いられている場合には、金属棒材料と内側管材料(誘電体材料)との熱膨張率差に起因して封止部が破損するおそれがある、という問題がある。
特開2006−024564号公報 特開2006−202603号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、発光空間に、大きな電力を供給することができると共に、気密封止構造が形成されてなる発光管の端部に破損が生じることが抑制されることによって長い使用寿命が得られ、しかも容易に製造することのできるエキシマランプを提供することにある。
本発明のエキシマランプは、 発光管内にエキシマ発光ガスが充填されたエキシマランプにおいて、
前記発光管の内部に、発光管の管軸方向に伸びる一対の電極が設けられており、
一方の電極は、前記発光管の内部において発光管の管軸方向に伸びるように配設された、誘電体材料よりなる筒管内に形成されてなる気密空間に、当該筒管の管壁の内表面に接した状態で配置されており、
他方の電極は、前記発光管と筒管との間に形成される発光空間が介在した状態で一方の電極と対向するように配置されており、
前記一対の電極の各々は、発光管の端部に気密に埋設された導電箔に電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明のエキシマランプにおいては、 前記筒管の一端は、前記発光管と一体的に箔シールされていることが好ましい。
本発明のエキシマランプにおいては、前記一方の電極は、コイル状であることが好ましい。
本発明のエキシマランプにおいては、前記筒管内の気密空間が減圧状態または不活性ガスが充填された状態であることが好ましい。
本発明のエキシマランプにおいては、前記他方の電極は、前記筒管を取り囲むように周回するコイル状であることが好ましい。
本発明のエキシマランプにおいては、前記発光管の管壁の内表面に、エキシマ発光ガスからエキシマが生成されることによって生じるエキシマ光を励起光として受けることにより紫外線を放射する蛍光体を含有する蛍光体層が形成されていることが好ましい。
本発明のエキシマランプにおいては、発光管の内部において、一対の電極を構成する一方の電極が、誘電体材料よりなる筒管内の気密空間に、筒管の管壁の内表面に接した状態で配設され、他方の電極が、当該一方の電極と筒管の管壁および発光空間を介して対向するように配設されており、しかも発光管の端部には、一対の電極の各々が電気的に接続された導電箔が気密に埋設されてなる箔シール構造を有する気密封止部が形成されていることから、一対の電極間において誘電体バリア放電を生じさせることができるため、誘電体バリア放電を利用して放射光を得ることができ、しかも、ランプが点灯状態にある場合には、電極および導電箔に熱膨張が生じるものの、発光管の端部の気密封止部において電極と発光管とが直接密着しない構成とされていることにより、この電極および導電箔に生じる熱膨張を導電箔の塑性変形によって吸収させて緩和することができるため、電極材料および導電箔材料と、発光管材料との熱膨張率差に起因して当該気密封止部に破損が生じることを抑制することができる。また、一方の電極が接触した状態で設けられている筒管上に大きなコンデンサ容量が得られることから、一対の電極に対して大きな電力を供給し、よって発光空間に大きな電力を投入することができる。更に、発光管の端部における気密封止部が箔シール構造を有するものであることから、当該気密封止部をピンチシールまたはシュリンクシールによって容易に形成することができる。
従って、本発明のエキシマランプによれば、発光空間に大きな電力を供給することができると共に、気密封止構造が形成されてなる発光管の端部に破損が生じることが抑制されることによって長い使用寿命が得られ、しかも容易に製造することができる。
本発明のエキシマランプにおいては、筒管の一端を発光管と一体的に箔シールすることにより、一方の電極に対して電力を給電するための部材が発光管内の発光空間に露出した状態とされることのないようにできることから、発光空間において不所望な放電が生じることを防止することができ、また、筒管を発光管の内部における所期の配置位置に保持することができる。
本発明のエキシマランプにおいては、筒管内の気密空間に配設される一方の電極をコイル状とすることにより、筒管上におけるコンデンサ容量を大きくするために一方の電極と筒管との接触面積を大きくした場合であっても、ランプの点灯状態において一方の電極に生じる熱膨張の少なくとも一部を当該一方の電極自体、具体的にはコイル状の形態によって吸収することができるため、電極材料と筒管材料との熱膨張率差に起因して筒管に破損が生じることを抑制することができる。
本発明のエキシマランプの構成の一例を、当該エキシマランプの一端側にソケットが装着された状態で示す説明用断面図である。 図1のエキシマランプの構成の概要を示す説明図である。 本発明のエキシマランプの構成の他の例の概要を示す説明図である。 本発明のエキシマランプの構成の更に他の例の概要を示す説明図である。 本発明のエキシマランプの構成のまた更に他の例の概要を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明のエキシマランプは、誘電体バリア放電を利用して放射光を得る構成のもの、具体的には、誘電体バリア放電によって生成されるエキシマ分子から放出される光を放射する構成、あるいはエキシマ分子から放出される光を励起光として蛍光体に照射し、その蛍光体が励起することによって得られる光を放射する構成の放電ランプである。
図1は、本発明のエキシマランプの構成の一例を、当該エキシマランプの一端側にソケットが装着された状態で示す説明用断面図であり、図2は、図1のエキシマランプの構成の概要を示す説明図である。
このエキシマランプ10は、両端の各々に、モリブデンからなる導電箔13A,13Bが気密に埋設されることにより箔シール構造が形成されてなる封止部11A,11Bを有し、その気密な内部に発光空間Sを有する概略円管状の発光管11を備えてなるものである。
この発光管11の内部には、誘電体材料よりなり、その内部に金属素線がコイル状に巻回されて形成されてなるコイル状電極よりなる第1の電極21が配設されてなる筒管15と、金属素線がコイル状に巻回されて形成されてなるコイル状電極よりなる第2の電極25とが、互いに離間した状態で発光管11の中心軸(管軸)に沿って伸びるよう配設されており、また、発光管11の内部において、発光管11の内表面と、筒管15の外表面とによって囲繞されてなる発光空間Sには、エキシマ発光ガスが封入されている。
また、筒管15の内部において、第1の電極21は、筒管15の中心軸(管軸)に沿って伸びるよう配設されており、これにより、エキシマランプ10を構成する一対の電極、具体的には第1の電極21と、第2の電極25とは、筒管15の管壁および発光空間Sを介して互いに対向するよう配置されている。
この図の例においては、封止部11A,11Bにおける箔シール構造はピンチシールによって形成されているが、この封止部11A,11Bにおける箔シール構造はシュリンクシールによって形成されていてもよい。
また、エキシマランプ10には、発光管11における一方の封止部11Aが形成されている一端側に、セラミックス製のソケット30が装着されており、このソケット30には、後述する給電機構を構成する給電用コイル(以下、「ソケット側給電用コイル」ともいう。)36が設けられている。また、ソケット30が装着されるエキシマランプ10の一端側部分には、ソケット30におけるソケット側給電用コイル36と共に給電機構を構成する給電用コイル(以下、「ランプ側給電用コイル」ともいう。)18が設けられている。
この図の例において、ランプ側給電用コイル18は、例えばモリブデン素線が、発光管11における一端側部分の外表面、具体的には発光管11における一方の封止部11Aの外表面に螺旋状に巻回されて形成されてなるものである。
筒管15は、一端(図1における右端)が閉塞され、他端(図1における左端)が気密封止されており、その内部に第1の電極21を配置するための気密空間を有する概略円管状のものである。
この筒管15において、気密封止されてなる他端は、図1および図2に示されているように、発光管11における他方の封止部11Bに気密に埋設されている導電箔13Bに、第1の電極21に接続されたモリブデンからなるリード棒(以下、「内部リード棒」ともいう。)22が接続されて箔シールされており、以って、発光管11における他方の封止部11Bにおいて、発光管11の他端(図1および図2における左端)と筒管15の他端とが一体とされており、このようにして筒管15の他端が発光管11と一体的に箔シールされている。
このように、発光管11における他方の封止部11Bにおいて、導電箔13Bは、ランプの製造上、発光管11の他端を封止すると共に、筒管15の他端を封止するためのものであり、この発光管11における他方の封止部11Bは、導電箔13Bが気密に埋設されてなる箔シール構造を有する筒管15の他端が、発光管11の他端において気密に埋設されてなる構造を有している。
ここに、導電箔13Bによって発光管11の他端を封止すると共に筒管15の他端を封止し、よって筒管15の他端が発光管11の他端において当該発光管11と一体的に箔シールされてなる構成の気密封止部を形成するための手法としては、例えば一端が閉塞され、他端に箔シール構造を有する気密封止部がピンチシールによって形成されており、その内部に第1の電極21が配設されてなる構成の筒管電極組立体を作製し、得られた筒管電極組立体を発光管形成用管材内に挿入し、当該筒管電極組立体の気密封止部が位置する部分に対して加熱しながら外部から圧力を加えることによってピンチする方法が挙げられる。この形成過程において得られる筒管電極組立体の気密封止部は、内部リード棒22を介して第1の電極21に電気的に接続された導電箔13Bが気密に埋設されており、この導電箔13Bに接続された、モリブデンからなるリード棒(以下、「外部リード棒」ともいう。)23が当該気密封止部から外方に突出するように設けられてなる構成のものである。
筒管15の内部に配置されている第1の電極21を構成するコイル状電極は、例えばタングステンなどの電気伝導性および耐熱性を有する金属材料よりなり、筒管15内の気密空間において、筒管15の中心軸(管軸)上、すなわちコイル状の第1の電極21の中心軸が発光管11の中心軸(管軸)と一致するように、筒管15の中心軸に沿って伸びるよう配置されている。
また、第1の電極21を構成するコイル状電極は、筒管15の管壁の内表面に接した状態、具体的には、第1の電極21に係るコイル状電極を構成するコイル状に巻回された金属素線が、筒管15の管壁の内表面上において、当該筒管15内の気密空間を取り囲むように周回しながら、筒管11の中心軸(管軸)に沿って伸びるように、当該内表面に密着して配置されている。
この第1の電極21を構成するコイル状電極には、その他端(図1および図2における左端)に内部リード棒22が接続されており、この内部リード棒22の他端(図1および図2における左端)は、発光管11における他方の封止部11B内に伸びて、当該封止部11B内に埋設された導電箔13Bにスポット溶接によって接続されている。また、導電箔13Bには、他端(図1における左端)が発光管11における他方の封止部11Bから外方に突出して伸びる外部リード棒23がスポット溶接によって接続されており、この外部リード棒23は、モリブデンからなり、発光管11の外表面に沿うように配線された接続部材19Aを介してランプ側給電用コイル18に電気的に接続されている。
このように、第1の電極21は、他端がスポット溶接によって導電箔13に接続された内部リード棒22に接続されることにより、この内部リード棒22を介して導電箔13Bに電気的に接続されている。
また、筒管15においては、その内部の気密空間が減圧状態または不活性ガスが充填された状態であることが好ましい。
筒管15内の気密空間を減圧状態または不活性ガスが充填された状態とすることにより、当該筒管15内の気密空間に配置される第1の電極21が酸化することを防止することができる。
筒管15内の気密空間を減圧状態とする場合においては、内部圧力(真空度)が10-2Torr以下であることが好ましい。
筒管15内の内部圧力を10-2Torr以下とすることにより、筒管15の内部において放電が生じることを抑制することができ、よって筒管15の内部において放電が生じることに起因する余計な電力消耗の発生を抑制することができる。
一方、筒管15内の気密空間を不活性ガスが充填された状態とする場合においては、不活性ガスとして放電媒質(エキシマ発光ガスおよび必要に応じて用いられるハロゲンガス)に比して電離が生じにくいガスを用いることが好ましい。具体的には、放電媒質としてキセノンガスよりなるエキシマ発光ガスを用いた場合には、筒管15に封入する不活性ガスとして窒素ガスを用いることが好ましい。
不活性ガスとして放電媒質に比して電離が生じにくいガスを用いることにより、筒管15の内部において放電が生じることを抑制することができ、よって筒管15の内部において放電が生じることに起因する余計な電力消耗の発生を抑制することができる。
また、筒管15内の気密空間に不活性ガスが充填された状態においては、筒管15の内部圧力(ガス圧)は、発光空間Sにおける内部圧力(ガス圧)に比して小さいことが好ましく、より好ましくは大気圧程度である。
筒管15を構成する誘電体材料は、発光管11内の発光空間Sにおいて生じる光に対する光透過性を有さないものであってもよい。
また、図1および図2に示されているように筒管15の端部(図1および図2においては筒管15の他端)が発光管11と一体的に箔シールされている場合においては、筒管15を構成する誘電体材料と発光管11を構成する材料との熱膨張率差に起因して筒管15の端部が発光管11の端部(図1および図2においては発光管11の他端)において当該発光管11と一体的に箔シールされてなる構成の気密封止部に破損が生じることを防止する観点から、筒管15を構成する誘電体材料は、発光管11を構成する材料と同等の熱膨張率を有するものであることが好ましい。
この図の例において、筒管15は、発光管11を構成する材料と同一の材料によって構成されている。
第2の電極25を構成するコイル状電極は、例えばタングステンなどの電気伝導性および耐熱性を有する材料よりなり、発光管11の発光空間Sにおいて、発光管11の中心軸(管軸)上、すなわちコイル状の第2の電極25の中心軸が発光管11の中心軸(管軸)と一致するように、発光管11の中心軸に沿って伸びるよう配置されている。
また、第2の電極25を構成するコイル状電極は、筒管15の外径よりも大径の外径(コイル径)を有しており、これにより、第2の電極25を構成するコイル状電極は、当該第2の電極25に係るコイル状電極を構成するコイル状に巻回された金属素線が、筒管15の周辺領域において、当該筒管15を取り囲むように周回しながら、発光管11の中心軸(管軸)に沿って伸びるように、当該筒管15の外表面と発光空間Sを介して離間した状態、すなわち第1の電極21との間に筒管15の管壁と発光空間Sとが介在した状態で配置されている。
ここに、第2の電極25は、発光管11内の発光空間Sにおいて、筒管15の外表面と発光空間Sを介して離間した状態であれば、発光管11の管壁の内表面に接した状態であってもよい。但し、図1および図2に示されているように発光管11の管壁の内表面に蛍光体層17が設けられてなる場合には、発光管11の管壁の内表面から離間した状態であることが必要とされる。
図の例において、第2の電極25は、発光管11の管壁の内表面に形成されている蛍光体層17に接するように設けられている。
また、第2の電極25を構成するコイル状電極におけるコイルピッチは、第1の電極21を構成するコイル状電極におけるコイルピッチよりも大きいことが好ましい。
第2の電極25に係るコイルピッチを第1の電極21に係るコイルピッチよりも大きくする、すなわち第1の電極21に係るコイルピッチを第2の電極25におけるコイルピッチよりも小さくすることにより、第2の電極25に係るコイルピッチをできるだけ大きくすることによって発光管11内で生じる光が当該第2の電極25に遮られることを抑制しつつ、第1の電極21に係るコイルピッチを小さくすることによって第1の電極21と第2の電極25との間の電気容量を大きくし、発光空間Sに投入される電力を大きくすることができる。
ここに、第1の電極21を構成するコイル状電極および第2の電極25を構成するコイル状電極のコイルピッチの具体的な一例としては、第1の電極21に係るコイルピッチが2mm、第2の電極25に係るコイルピッチが10mmである。
この第2の電極25を構成するコイル状電極には、その一端(図1および図2における右端)に、筒管15における一端側部分(図1および図2における右端側部分)の外表面に螺旋状に巻回されたタングステン素線からなる接続部材29が接続されており、この接続部材29の一端(図1および図2における右端)には、モリブデンからなるリード棒(以下、「内部リード棒」ともいう。)26が接続されている。この内部リード棒26の一端(図1および図2における右端)は、発光管11における一方の封止部11A内に伸びて、当該封止部11A内に埋設された導電箔13Aにスポット溶接によって接続されている。また、導電箔13Aには、一端(図1における右端)が発光管11における一方の封止部11Aから外方に突出して伸びる、モリブデンからなるリード棒(以下、「外部リード棒」ともいう。)27がスポット溶接によって接続されており、この外部リード棒27は、発光管11の外表面に沿うように配線されたニッケル素線からなる接続部材19Bを介してランプ側給電用コイル18に電気的に接続されている。
このように、第2の電極25は、一端がスポット溶接によって導電箔13Aに接続された内部リード棒26に接続部材29を介して電気的に接続されることにより、この接続部材29および内部リード棒26を介して導電箔13Aに電気的に接続されている。
この図の例において、第2の電極25と、接続部材29とは一体のものである。
発光管11を構成する材料としては、発光管11内の発光空間Sにおいて生じる光、具体的には、誘電体バリア放電によって生成されるエキシマ分子から放出される光、あるいはエキシマ分子から放出される光が励起光として蛍光体に照射され、その蛍光体が励起することによって得られる光を透過するものであれば、種々のものを用いることができる。
発光管11を構成する材料の具体的としては、発光空間Sにおいて生じる光が紫外線である場合には、例えば石英ガラスが挙げられる。
発光管11内の発光空間Sに封入されるエキシマ発光ガスとしては、例えばキセノンガス(Xe)、アルゴンガス(Ar)、クリプトンガス(Kr)などの誘電体バリア放電によってエキシマ分子を形成する放電媒質としての作用を有する希ガスが用いられる。
また、放電媒質としては、希ガスと共に必要に応じて、フッ素ガス(F)、塩素ガス(Cl)、沃素ガス(I)および臭素ガス(Br)などのハロゲンガスが用いられる。
ここに、放電媒質として発光管11内の発光空間Sに封入される希ガス、および必要に応じて封入されるハロゲンガスの種類は、エキシマランプ10において放射させることが必要とされる光の波長に応じて適宜に選択される。すなわち、エキシマランプ10が、誘電体バリア放電によって生成されるエキシマ分子から放出される光を放射する場合、およびエキシマ分子から放出される光を励起光として蛍光体に照射し、その蛍光体が励起することによって得られる光を放射する場合のいずれの場合においても、誘電体バリア放電によって生成されるエキシマ分子から放出される光として必要とされる波長の光に応じて適宜に選択される。
誘電体バリア放電によって生成されるエキシマ分子から放出される光の波長の具体例としては、放電媒質としてキセノンガスを封入した場合には波長172nmの光が得られる。
エキシマランプ10において、発光管11には、図1および図2に示されているように、その管壁の内表面における第1の電極21および第2の電極25が配置されている領域に、誘電体バリア放電によって生成されるエキシマ分子から放出される光を励起光として受けることによって紫外線を放射する蛍光体を含有する蛍光体層17が設けられていてもよい。
発光管11の管壁の内表面に蛍光体層17が設けられていることにより、誘電体バリア放電によって生成されるエキシマ分子から放出される比較的短波長の光を長波長の光に変換することができる。
すなわち、発光管11の管壁の内表面に蛍光体層17が形成されてなる構成のエキシマランプ10は、誘電体バリア放電によって蛍光体層17を構成する蛍光体を励起させるための比較的短波長の光(以下、「短波長光」ともいう。)を得、この短波長光を蛍光体層17を構成する蛍光体に照射することによって蛍光体を励起させ、所期の波長領域の光、具体的には短波長光よりも長波長側の光に変換し、このようにして得られた光を、蛍光体層17および発光管11透過させることによって放射するものである。
蛍光体層17を構成する蛍光体としては、誘電体バリア放電によって生成されるエキシマ分子から放出される光を励起光として受けることによって光を放射する公知のものを、エキシマランプ10の使用用途などに応じて適宜に用いることができる。
蛍光体層17においては、蛍光体が発光管11を構成する材料(例えば、石英ガラス)との接着性が小さいものである場合には、蛍光体層17に発光管11に対する高い接着性を得るために、蛍光体層17と発光管11との間に、結着剤を用いることが好ましい。
結着剤としては、例えば軟質ガラス粉末および硬質ガラス粉末などが挙げられる。
ソケット30は、エキシマランプ10の一端側部分を差し込むことのできるよう、その全体形状が凹状のものであり、一方(図1における右方)に開口し、エキシマランプ10の一端側部分を挿入するためのランプ収容空間を有するランプ収容部31と、当該ランプ収容部31を囲むように設けられた、他方(図1における左方)に開口し、ソケット側給電用コイル36を収容するためのコイル収容空間を有するコイル収容部33とよりなるソケット本体を備えている。このソケット本体におけるコイル収容部33には、ソケット側給電用コイル36が配設されている。
ソケット30において、ソケット側給電用コイル36は、例えば銅素線が、ランプ収容空間とコイル収容空間とを区画する隔壁32のコイル収容空間を臨む外表面に螺旋状に巻回されて形成されてなるものであり、ランプ収容部31にエキシマランプ10が挿入された状態において、当該エキシマランプ10におけるランプ側給電用コイル18と対向するように配置されている。
ソケット側給電用コイル36には、その一端36Aに銅素線からなる接続部材37Aが接続されており、また他端36Bには銅素線からなる接続部材37Bが接続されており、これらの接続部材37A,37Bは、高周波交流電源(図示せず)に接続されている。
この図の例において、ソケット側給電用コイル36と、接続部材37A,37Bとは一体のものである。
このようにして、エキシマランプ10を構成する第1の電極21および第2の電極25に接続されたランプ側給電用コイル18と、高周波交流電源に接続されたソケット側給電用コイル36とが、図1に示されているように、エキシマランプ10の発光管11の管軸を中心として略同心円状に位置されることにより、エキシマランプ10に対して誘導結合によって電力を供給する給電機構が形成されている。
このような誘導結合により給電を行う構成の給電機構は、通電部材(具体的には、ランプ側給電用コイル18およびソケット側給電用コイル36)が外部に露出された状態とされることないように配設ことができるため、安全性において利点を有する。
このような構成のエキシマランプ10の仕様の一例としては、発光管11は、外径15mm、内径13mmおよび全長165mmであり、また、筒管15は、外径8mm、内径6mmおよび全長146mmであり、導電箔13A,13Bは、モリブデン箔である。
第1の電極21を構成するコイル状電極は、素線径0.36mmのタングステン素線よりなり、外径(コイル径)6mm、コイルピッチ4.7mmおよび全長116mmである。
また、第2の電極25を構成するコイル状電極は、素線径0.36mmのタングステン素線よりなり、外径(コイル径)10mm、コイルピッチ6.9mmおよび全長(コイル部全長)135mmである。
また、発光管11の発光空間には放電媒質としてキセノンガスが40kPaの圧力で封入され、筒管15の気密空間には窒素ガスが50kPaの圧力で封入され、第1の電極21と第2の電極25との間には、定格周波数65kHz、定格電圧3.5kVp-p の条件で交流電力が供給される。
このようなエキシマランプ10においては、高周波交流電源からソケット30を構成するソケット側給電用コイル36に接続部材37A,37Bを介して高周波交流電力が供給されることにより、当該ソケット側給電用コイル36と、エキシマランプ10に設けられているランプ側給電用コイル18との間に誘導結合が生じ、これによりエキシマランプ10に対して電力が供給される。そして、エキシマランプ10においては、筒管15を構成する誘電体材料を介して発光空間Sにおいて誘電体バリア放電が生じ、誘電体バリア放電によってエキシマ分子が形成され、そのエキシマ分子から放出される光(例えば、真空紫外光)によって蛍光体層17を構成する蛍光体が励起されて当該光(例えば、真空紫外光)よりも長波長側の光(例えば、波長190〜400nmの光)が蛍光体層17および発光管11を透過して放射される。
以上のエキシマランプ10においては、一対の電極が共に発光管11の内部に配置されており、また発光管11の内部において、一対の電極を構成する第1の電極21が、誘電体材料よりなる筒管15内の気密空間に配設され、第2の電極25が、第1の電極21と筒管15の管壁および発光空間Sを介して対向するように配設されており、しかも発光管11の端部には、一対の電極(具体的には第1の電極21および第2の電極25)の各々が電気的に接続された導電箔13A,13Bが気密に埋設されてなる箔シール構造を有する封止部11A,11Bが形成されていることから、一対の電極間において誘電体バリア放電を生じさせることができるため、誘電体バリア放電を利用して放射光を得ることができ、しかも、ランプが点灯状態にある場合には、一対の電極、内部リード棒22,26および導電箔13A,13Bに熱膨張が生じるものの、発光管11における封止部11A,11Bの各々において電極および内部リード棒22,26と、発光管11とが直接密着しない構成とされていることにより、この一対の電極、内部リード棒22,26および導電箔13A,13Bに生じる熱膨張を導電箔13A,13Bの塑性変形によって吸収させて緩和することができるため、電極材料、内部リード棒材料および導電箔材料と、発光管材料との熱膨張率差に起因して発光管11における封止部11A,11Bに破損が生じることを抑制することができる。
また、第1の電極21が筒管15の管壁の内表面に接触した状態で設けられていることから、筒管15上に大きなコンデンサ容量が得られるため、一対の電極に対して大きな電力を供給し、よって発光空間に大きな電力を投入することができる。しかも、一対の電極に大きな電力が供給される場合であっても、一対の電極のいずれもが発光管11の内部に配設されており、高電圧を印加する電極が発光管11の外部に露出した状態とされていないことから、発光管の外表面に電極が配設されてなる構成のエキシマランプに比して大きな安全性が得られる。
更に、発光管11における封止部11A,11Bが箔シール構造を有するものであることから、特に発光管11における他方の封止部11Bが発光管11の他端と筒管15の他端とが一体とされてなる構成のものであっても、このいずれの封止部11A,11Bをもピンチシールまたはシュリンクシールによって容易に形成することができる。
従って、エキシマランプ10によれば、発光空間Sに大きな電力を供給することができると共に、気密封止構造が形成されてなる発光管11の端部に破損が生じることが抑制されることによって長い使用寿命が得られ、しかも容易に製造することができる。
また、エキシマランプ10においては、筒管15の他端が発光管11の他端において当該発光管11と一体的に箔シールされている、具体的には発光管11における他方の封止部11Bに埋設されている導電箔13Bに第1の電極21に接続された内部リード棒22が接続されていることから、第1の電極21に対して電力を給電するための部材、具体的には導電箔13B、内部リード棒22および外部リード棒23が発光管11内の発光空間Sに露出した状態とされることがないため、発光空間Sにおいて不所望な放電が生じることが防止され、また、筒管15が発光管11の内部における所期の配置位置に保持されている。
また、エキシマランプ10においては、筒管15内の気密空間に配設される第1の電極21がコイル状電極よりなることから、筒管15上におけるコンデンサ容量を大きくするために第1の電極21と筒管15との接触面積を大きくした場合であっても、ランプの点灯状態において第1の電極21に生じる熱膨張の少なくとも一部を当該第1の電極21自体、具体的にはコイル状の形態によって吸収することができるため、電極材料と筒管材料との熱膨張率差に起因して筒管21に破損が生じることを抑制することができる。従って、一対の電極により一層大きな電力を供給することができる。
また、エキシマランプ10においては、第2の電極25が筒管15を取り囲むように周回するコイル状電極よりなることから、誘電体バリア放電が第1の電極21の伸びる方向(図1および図2における左右方向)において一様に、かつ第1の電極21を中心に放射状に形成されることとなり、しかも誘電体バリア放電に基づいて発光管11内で生じる光を、発光管11の管壁の全周において第2の電極25に係るコイル状電極を構成する金属素線間から発光管11の外部に効率的に放射させることができるため、発光管11の周辺領域に対して高い均一性で光を照射することができる。また、第2の電極25の電極面積を大きくすることができるため、第2の電極25のコンデンサ容量を大きくし、よって一対の電極により一層大きな電力を供給することができる。更に、第2の電極25が発光管11の管壁の内表面に接した状態に配置された場合であっても、ランプが点灯された状態において第2の電極25に生じる熱膨張の少なくとも一部を当該第2の電極25自体、すなわちコイル状の形態によって吸収することができるため、電極材料と発光管材料との熱膨張率差に起因して発光管11に破損が生じることを抑制することができる。
また、エキシマランプ10においては、筒管15の内部を減圧状態または不活性ガスが充填された状態とすることにより、当該筒管15の内部に配置される第1の電極21が酸化することを防止することができ、また、筒管15内の内部圧力あるいは充填させる不活性ガスの種類を適宜に選択することにより筒管15の内部において放電が生じることを抑制することができ、よって筒管15の内部において放電が生じることに起因する余計な電力消耗の発生を抑制することができる。
なお、エキシマランプ10においては、筒管15の内部が気密空間とされていることから、この筒管15の内部を、別途の手段を設けることなく、容易に減圧状態または不活性ガスが充填された状態とすることができる。
このようなエキシマランプ10は、誘電体バリア放電を利用して放射光を得るものであることから使用環境によらずに安定した点灯状態が得られ、しかも、一対の電極が発光管11の外部に露出した状態とされておらず、一対の電極が使用環境に応じて発光管11の外部に存在する気体あるいは液体などに接触することがなくて高い安全性が得られるものであるため、水処理装置、空気殺菌装置、液晶基板用光洗浄装置または光硬化装置などの種々の装置の光源として好適に用いることができる。
本発明においては、上記の実施の形態に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、内部に第1の電極が配設される筒管は、両端が箔シールされていてもよく(図4および図5参照)、また、筒管の両端の各々が発光管と一体的に箔シールされていてもよい(図4および図5参照)。
エキシマランプにおいて筒管の両端の各々が発光管と一体的に箔シールされてなる場合には、筒管が極めて長尺なものであっても、筒管を、発光管の内部の所期の配置位置に確実に保持することができ、しかも例えばエキシマランプに対して外部から振動衝撃が加えられた場合であっても筒管あるいは発光管に破損が生じることを抑制することができる。
また、内部に第1の電極が配設される筒管の端部が発光管の端部において当該発光管と一体的に箔シールされてなる構成の気密封止部には、第1の電極にリード棒(内部リード棒)を介して電気的に接続される導電箔(「第1の導電箔」ともいう。)と共に、当該第1の導電箔にリード棒を介して電気的に接続された導電箔(以下、「第2の導電箔」ともいう。)が気密に埋設されていてもよい(図3〜図4参照)。
このような構成の気密封止部においては、ランプの製造上、第1の導電箔は筒管の端部を封止するために用いられ、一方、第2の導電箔は発光管の端部を封止するために用いられている。そして、この気密封止部は、例えば図3に示されているように、内部リード棒22を介して第1の電極21に電気的に接続されてなる第1の導電箔13Bが気密に埋設されてなる箔シール構造を有する筒管15の他端(図3における左端)が、この筒管15の他端から外方に突出するリード棒(具体的にはモリブデンよりなるリード棒42)と共に発光管11の他端(図3における左端)に埋設されると共に、この発光管11の端部に埋設されたリード棒42に第2の導電箔41が接続されることによって箔シール構造が形成されてなる構造を有している。
ここに、第1の導電箔によって発光管の端部を封止すると共に第2の導電箔によって筒管の端部を封止し、よって筒管の端部が発光管の端部において当該発光管と一体的に箔シールされてなる構成の気密封止部を形成するための手法について、具体的に図3に係る発光管11における他方の封止部11Bを形成する方法の一例を挙げて説明する。
先ず、一端が閉塞され、他端に箔シール構造を有する気密封止部がピンチシシールによって形成されており、その内部に第1の電極21が配設されてなる構成の筒管電極組立体を作製する。この筒管電極組立体は、その気密封止部に内部リード棒22を介して第1の電極21に電気的に接続された第1の導電箔13Bが気密に埋設されており、この第1の導電箔13Bに接続されたリード棒42が当該気密封止部から外方に突出するように設けられてなる構成を有するものである。そして、得られた筒管電極組立体における気密封止部から外方に突出するリード棒42に第2の導電箔41を接続すると共に当該第2の導電箔41にリード棒43を接続することによって導電箔接続体を得、この導電箔接続体を、リード棒43の端部(図3における左端)が突出した状態となるように発光管形成用管材内に挿入し、当該導電箔接続体における気密封止部および第2の導電箔41が位置する部分に対して加熱しながら外部から圧力を加えることによってピンチし、以て、筒管15の他端が発光管11の他端において当該発光管11と一体的に箔シールされてなる構成の気密封止部(図3における発光管11における他方の封止部11B)が形成される。
エキシマランプにおいて内部に第1の電極が配設される筒管の端部が発光管の端部において当該発光管と一体的に箔シールされてなる構成の気密封止部に2枚の導電箔が埋設されてなる場合には、ランプの製造上において筒管における気密封止構造を構成し、第1の電極に電力を供給するための部材(具体的には、第1の電極と第1の導電箔とを電気的に接続するためのリード棒、および第1の導電箔と第2の導電箔とを電気的に接続するためのリード棒)が発光管内の発光空間内に露出した状態とされることのないようにできることから、発光空間Sにおいて不所望な放電が生じることが防止される。また、筒管を発光管の内部における所期の配置位置に保持することができる。
また、一対の電極は、筒管の内部に配設される第1の電極と、第2の電極とが並列に配置されていてもよい(図4および図5参照)。
エキシマランプにおいて一対の電極が並列に配置されてなる場合には、第1の電極と第2の電極との離間距離を発光管の管軸方向にわたって一定とすることができるため、発光管内の放電空間に、発光管の管軸方向においてムラのない均一な放電を得ることができる。
また、第2の電極は、第1の電極と同様に筒管の内部に配設されていてもよい(図5参照)。このような構成においては、内部に第2の電極が配設された筒管上におけるコンデンサ容量の観点から、第2の電極は筒管の管壁の内表面に接した状態で配設されることが好ましく、また、第2の電極の酸化防止の観点から、第2の電極が配設されてなる筒管内の気密空間は減圧状態または不活性ガスが充填された状態であることが好ましい。
エキシマランプにおいて第2の電極が第1の電極と同様に筒管内の気密空間に配設されてなる場合には、一対の電極のいずれもが発光空間Sに露出されていないことから、電極が放電が生じている空間に曝されることに起因して生じる劣化を抑制することができる。また、筒管の内部に第1の電極が配設されてなる電極構造体と、筒管の内部に第2の電極が配設されてなる電極構造体とを同様の構成を有するものとすることにより、ランプの製造効率を向上させることができる。
また、筒管の内部に配設される第1の電極は、筒管上におけるコンデンサ容量を大きくすると共に、電極材料と筒管材料との熱膨張率差に起因して筒管に破損が生じることを抑制する観点からはコイル状であることが好ましいが、筒管内の気密空間に、筒管の管壁の内表面に接した状態で筒管の管軸に沿って伸びるように配設することができれば種々の形状のものを用いることができる。
ここに、コイル状の電極の具体例としては、図1に係る金属素線がコイル状に巻回されて形成されてなる構成の線体コイル状電極の他、例えば金属帯板状体がコイル状に巻回されて形成されてなる構成の帯体コイル状電極が挙げられる。
また、筒管内に配設されるコイル状以外の形状を有する電極の具体例としては、例えば金属箔が筒管の管壁の内表面を覆うように設けられてなる構成の帯状電極、蒸着膜が筒管の管壁の内表面を覆うように設けられてなる構成の膜状電極、筒管の内径に適合した外径を有する金属棒が筒管内に挿入されてなる構成の棒状電極などが挙げられる。
また、給電機構は、筒管の内部に配設される第1の電極に電気的に接続された外部リード棒と、第2の電極に電気的に接続された外部リード棒とに直接通電する構成のものであってもよく、また、筒管内の気密空間に配設される第1の電極が高周波交流電源に接続されると共に第2の電極が接地されることにより、エキシマランプに対して容量結合によって電力を供給する構成のものであってもよい。
ここに、給電機構が容量結合によって電力を供給する構成のものである場合には、誘導結合によって電力を供給する構成の給電機構に比してエキシマランプに高い発光効率が得られる。
本発明の他の実施の形態の具体例としては、図3〜図5に示すようなエキシマランプが挙げられる。
これらの図3〜図5に係るエキシマランプにおいても、図1および図2に係るエキシマランプ10と同様に、発光空間に大きな電力を供給することができると共に、気密封止構造が形成されてなる発光管の端部に破損が生じることが抑制されることによって長い使用寿命が得られ、しかも容易に製造することができる。
ここに、図3のエキシマランプは、筒管15の他端(図3における左端)が発光管の他端(図3における左端)において当該発光管と一体的に箔シールされてなる構成の気密封止部(発光管11における他方の封止部11B)に、モリブデンよりなるリード棒42を介して電気的に接続された2枚の導電箔(具体的には第1の導電箔13Bおよび第2の導電箔41)が埋設されてなる構成のものである。
このエキシマランプは、発光管11における他方の封止部11Bに2枚の導電箔が埋設されていることの他、第2の電極25が接続部材29を介することなく内部リード棒26に直接接続されていること以外は、図1および図2に係るエキシマランプ10と同様の構成を有するものである。
また、図4のエキシマランプは、第1の電極21と第2の電極25とが並列に配置されてなる構成のものである。
このエキシマランプは、第2の電極25が第1の電極21と並列に配置されていることの他、筒管15の両端が気密封止されていると共に、その筒管15の両端の各々が発光管11の端部において当該発光管11と一体的に箔シールされてなる構成の気密封止部(発光管11における封止部11A,11B)が形成されており、また、第2の電極25の両端の各々が内部リード棒26,47を介して発光管11における封止部11A,11Bに気密に埋設された導電箔13A,46に電気的に接続されており、この第2の電極25に電気的に接続された外部リード棒48が、第1の電極21に電気的に接続された外部リード棒43と共に発光管11における他方の封止部11Bから外方に突出していること以外は、図1および図2に係るエキシマランプ10と同様の構成を有するものである。また、筒管15の他端(図4における左端)が発光管11の他端(図4における左端)において当該発光管11と一体的に箔シールされてなる構成の気密封止部(発光管11の他方の封止部11B)は、図3に係るエキシマランプの発光管11における他方の封止部11Bと同様の構成を有しており、また筒管15の一端(図4における右端)が発光管11の一端(図4における右端)において当該発光管11と一体的に箔シールされてなる構成の気密封止部(発光管11における一方の封止部11A)は、モリブデンよりなるリード棒44を介して第1の電極21に電気的に接続されてなる導電箔45が気密に埋設されてなる構成を有している。
また、図5のエキシマランプは、第2の電極25が筒管51内の気密空間に配設されており、この内部に第2の電極25が配設された筒管51と、内部に第1の電極21が配設された筒管15とが並列に配置されてなる構成のものである。
このエキシマランプは、第2の電極25が筒管51内の気密空間に配設されていること以外は、図4に係るエキシマランプと同様の構成を有するものである。また、内部に第2の電極25が配設された筒管51は、内部に第1の電極25が配設された筒管15と同様の構成を有するものである。
なお、図5において、47は第2の電極25と導電箔(第1の導電箔)46を電気的に接続するための内部リード棒であり、52は導電箔(第1の導電箔)46と導電箔53(第2の導電箔)とを電気的に接続するためのリード棒であり、54は外部リード棒である。
10 エキシマランプ
11 発光管
11A,11B 封止部
13A,13B 導電箔
15 筒管
17 蛍光体層
18 給電用コイル(ランプ側給電用コイル)
19A,19B 接続部材
21 第1の電極
22 リード棒(内部リード棒)
23 リード棒(外部リード棒)
25 第2の電極
26 リード棒(内部リード棒)
27 リード簿(外部リード棒)
29 接続部材
30 ソケット
31 ランプ収容部
32 隔壁
33 コイル収容部
36 給電用コイル(ソケット側給電用コイル)
36A 一端
36B 他端
37A,37B 接続部材
41 導電箔(第2の導電箔)
42 リード棒
43 リード棒(外部リード棒)
45 導電箔
46 導電箔
47 リード棒(内部リード棒)
48 リード棒(外部リード棒)
51 筒管
52 リード棒
53 導電箔(第2の導電箔)
54 リード棒(外部リード棒)

Claims (6)

  1. 発光管内にエキシマ発光ガスが充填されたエキシマランプにおいて、
    前記発光管の内部に、発光管の管軸方向に伸びる一対の電極が設けられており、
    一方の電極は、前記発光管の内部において発光管の管軸方向に伸びるように配設された、誘電体材料よりなる筒管内に形成されてなる気密空間に、当該筒管の管壁の内表面に接した状態で配置されており、
    他方の電極は、前記発光管と筒管との間に形成される発光空間が介在した状態で一方の電極と対向するように配置されており、
    前記一対の電極の各々は、発光管の端部に気密に埋設された導電箔に電気的に接続されていることを特徴とするエキシマランプ。
  2. 前記筒管の一端は、前記発光管と一体的に箔シールされていることを特徴とする請求項1に記載のエキシマランプ。
  3. 前記一方の電極は、コイル状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエキシマランプ。
  4. 前記筒管内の気密空間が減圧状態または不活性ガスが充填された状態であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエキシマランプ。
  5. 前記他方の電極は、前記筒管を取り囲むように周回するコイル状であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のエキシマランプ。
  6. 前記発光管の管壁の内表面に、エキシマ発光ガスからエキシマが生成されることによって生じるエキシマ光を励起光として受けることにより紫外線を放射する蛍光体を含有する蛍光体層が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のエキシマランプ。
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