JP4407474B2 - エキシマランプ - Google Patents
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Description
上記ランプ構成について具体的な数値例を挙げると、例えば放電容器の全長は800mmで、外径(すなわち外側管61の外径)は27mm、内側管62の外径は16mmであり、内側管62及び外側管61の肉厚はいずれも1mmで、ランプの入力電力は400Wである。
第一に、内側管と外側管という2つの石英ガラス管を用いており、二重円筒型に形成していため放電容器全体が大きくなってしまう。しかも、放電容器は、外側管が端部で溶着された内側管を支持するという、特殊な構造であるため、内側管の重さで放電容器の端部が破損し易いものである。
また、内側電極に直接放電が生じることで、当該電極及び放電ガスが温度上昇し易く、その影響から発光効率が低下し易いランプとなる。
更には、電極への給電極性に留意しないと、アーク状の放電が生成されて、エキシマ光が効率良く生成されないばかりか、アーク状の放電が生じた部分で電極が赤熱して焼き切れるという事態に至る。
また、誘電体を管状の絶縁物より形成することを特徴とする。
誘電体層18を構成する誘電体材料としては、例えば、アルミナ、ジルコニア、チタニアなどのセラミックスなどよりなる。
このような本実施形態に係るエキシマランプによれば、内側電極14におけるリード部14a,14bの表面に誘電体層18a,18bが形成されると共に、同図に示すように誘電体層18a,18bの内方端が内側管17内に位置されているので、外側電極13と内側電極14とが対向配置した部分に安定した放電を維持することができ、不所望な放電の発生を回避できようになる。
内側電極14と外側電極13間に電圧を印加すると、比較的低電圧では外側電極13と内側電極14とが対向配置した長さ部分Mにおいて半径方向の放電が発生する。しかして、電圧を上げた場合、内側電極14から内側管17の管壁を伝って図中矢印Pで示すように直接放電が発生することがある。
このような放電は集中して発生するため、ランプの配光特性を著しく不均一とするばかりでなく、放電が集中した箇所において内側電極14が赤熱し、最終的に断線に至る。
その結果、所期の放射強度が得られることは当然として、不所望な放電の発生を回避でき、内側電極が劣化することなく安定した放電が得られ、配光特性が良好なエキシマランプを得ることができる。また、内側電極が放電にさらされないため電極の温度上昇が抑制され、発光効率の低下を低減できる。更には、誘電体材料が放電空間を挟んで外側電極と内側電極の両方の電極の近傍に配置されているので、ランプを交流点灯させた場合でも正側と負側とで放電のバランスが崩れることもない。
同図において、先に説明した第一の実施形態と異なる点は、内側電極14のリード部14a,14bに設けられた誘電体(18)に係る構成であり、この実施形態においては細い誘電体からなる円筒管19a,19b内に内側電極14におけるリード部14a,14bのほぼ全体が収容されている。
円筒管19a,19bは、後端部においては放電容器10における封止部12a,12bに植設されており、各々先端部は内側管17内に遊挿されている。したがって円筒管19a,19bは伸縮が自在であり、円筒管19a,19bに熱膨張が生じても封止部12a,12bに不要な応力が掛らない。
例えば上記第二の実施形態においては、円筒管19a,19bを封止部12a,12bに植設したが、この形態に限定されるものではない。図5は図4のランプの変形例で、円筒管19a,19bを封止部12a,12bに植設することなく当接させて配置した例を示す拡大断面図である。この例のように、放電容器10の内壁面と密接するように設けることでも、図4のものと同様の効果が得られる。この例において円筒管19a,19bは、各々先端部が内側電極14のコイル部分に当接し、一方、他端面において放電容器10壁面に当接しており、概略位置が規定されている。
この実施形態では、内側管の一方の端部14aが封止部12aに埋設されて閉じられ、他方の端部14bのみが開放した状態になっている。このような構成によれば、内側電極14における一方端部においては、リード部14aの外周には内側管14が必ず存在することになるため、当該リード部14aから外側電極13に向けて直接放電が形成されることはなく、このため誘電体は不要である。一方、内側管が開放した反対側の端部においては、リード部14bには誘電体が例えば溶射により形成されている。
このような本願第三の実施形態によれば、内側管17と外側管11との間に熱膨張差が生じた場合でも、内側管17の一方の端部が開放されていて伸縮が自由であるため、封止部12aと内側管17の端部17a埋設部においても余計な応力が掛ることがなく、当該封止部12aが破損することはない。そして、エキシマランプの他方の端部側においても、リード部14bが誘電体で被覆されており、しかも誘電体層18bは内側管17の内部にも形成されているので、当該リード部14bと外側電極13の間において不所望な放電が形成されることが回避される。
この第四の実施形態においては、基本的構成は第一の実施形態と同様であり、異なる点は内側管17の形状である。同図に示すように、内側管17の両端部17a,17bの径が、長さ方向外方に向かうに従い拡径されて形成されている。このように管の端部を拡径してスカート状に形状にすることで、内側電極14と外側電極13との間の沿面距離が、内側管17がストレート状のものに比較して拡径した半径の大きさ分、図においてdだけ伸びることとなり、結果的に異常放電開始電圧を高めることができる、すなわち、異常放電を防止することができるようになる。
このように、内側管17に内側電極14と外側電極13との沿面距離拡大化するよう形状変化を加えることによれば、不所望な放電の発生を更に抑制することができる。
<実施例1>
図1,2に示した構成に基づき、下記仕様の実施例1に係るエキシマランプを製作した。
放電容器(10)(外側管11)は材質が合成石英ガラスよりなり、長さ1140mm、外径18mmであり、端部においてはピンチシールにより封止部を形成した。外側電極(13)は材質がニッケル、素線の線径0.3mmであり、網状に構成したものを放電容器(10)の外表面に密着するよう形成した。なお、外側電極(10)の全長は1000mmであった。内側電極(14)は材質がタングステンからなり、全長1110mm、素線の線径0.5mm、リード部(14a,14b)長さはいずれも30mm、コイル分の長さ1010mm、コイルピッチ300%、コイル径2.8mmであった。この内側電極(14)を、材質が合成石英ガラスからなる内側管(17)内に挿入した。内側管(17)の外径は6mm、内径は4mmであり、全長は1040mmであり、内側管(17)において外側電極(13)と対向しない部分の長さLは20mmであった。
そして、内側電極(14)におけるリード部(14a,14b)のほぼ全領域に材質がアルミナ、厚み300μmの誘電体層(18)を溶射により形成した。
また、内側管(17)の長さを1080mmに変えたことを除いて実施例1と同じ仕様のエキシマランプを製作した。なお、内側管(17)において外側電極(13)と対向しない部分の長さLは40mmであった。
図4で示した構成に基づいて実施例3に係るエキシマランプを製作した。実施例1における誘電体層(18)の構成を円筒管(19)に換えたことを除いて実施例1のランプと同仕様とした。
円筒管(19)は材質が合成石英ガラスであり、外径3.5mm、内径1.0mmであった。これを、内側電極(14)におけるリード部(14a,14b)のほぼ全領域に亘って配設した。なお、内側管(17)において外側電極(13)と対向しない部分の長さLは、実施例1と同じ20mmであった。
また、内側管(17)の長さを1080mmに変えたことを除いて実施例3と同じ仕様のエキシマランプを製作した。なお、内側管(17)において外側電極(13)と対向しない部分の長さLは、実施例2と同じ40mmであった。
図8(a)で示した構成に基づいて、比較例1に係るエキシマランプを製作した。比較例1に係るエキシマランプは、誘電体層が形成されていないことを除いて上記実施例1と同様の仕様とした。内側管(17)において外側電極(13)と対向しない部分の長さLは、実施例1と同じ20mmであった。
また、同じく図8(a)で示した構成に基づいて、比較例2に係るエキシマランプを製作した。比較例2に係るエキシマランプは、誘電体層が形成されていないことを除いて上記実施例2と同様の仕様とした。内側管(17)において外側電極(13)と対向しない部分の長さLは、実施例2と同じ40mmであった。
上記実施例1〜4並びに比較例1,2に係る各エキシマランプを、ランプ入力500W〜1500Wで点灯した。
実施例1〜4並びに比較例1,2のランプについて、点灯試験を行った結果を図9に示す。同図において横軸はLの長さ、すなわち内側管(17)において外側電極(13)と対向しない部分の長さL(mm)であり、縦軸は不所望な放電が開始した電圧(kV)(以下、「異常放電開始電圧(V)」という。)である。
図9から分かるように、Lの長さを長くすれば異常放電開始電圧が増大する。例えば、比較例1では異常放電開始電圧が約2kVであったが、比較例2では約4kVに増大している。よって、誘電体層(18)を設けないランプでもLの長さを長くすることで、ランプ所期の放射強度が得られる程度にランプ電圧を高くすることは可能である。しかして、Lの長さを長くすることは非発光部領域を長くすることになるため好ましくない。
本発明に係る構成とすることで、ランプ全長における非発光部領域の割合を小さくでき、異常放電開始電圧を上げ、より高いランプ電圧での動作を実現できるエキシマランプとすることができる。
例えば、比較例2に係る、誘電体が設けられていないランプから、実施例1,実施例3のように誘電体を設けたランプにすれば、比較例2のものと異常放電開始電圧を同等以上に高く維持しながら、非発光部となるLの長さを半分に抑えることができ、コンパクトなランプとすることができる。また、比較例2に係るランプ構成に対してLの長さを変えず、誘電体を設けた実施例2,実施例4に係る各構成にすると、より高いランプ電圧で動作させても安定した点灯状態を維持できるため、より大きな放射強度が得られるランプとすることができる。
11 外側管
12a,12b 封止部
13 外側電極
14 内側電極
14a,14b リード部
15a,15b 金属箔
16a,16b 外部リード棒
17 内側管
18 誘電体層
19a,19b 円筒管
S 放電空間
Claims (3)
- 紫外線を透過させる誘電体材料から構成され、内部に放電ガスが封入された放電容器と、この放電容器の内部において長手方向に伸びると共に、放電容器の端部の封止部において気密に封止された内側電極と、放電容器の外面に配置された外側電極とからなり、
前記内側電極は少なくとも外側電極との間で放電を行う部位の外表面が、少なくとも一端が放電空間内で開放された誘電体材料からなる内側管で覆われると共に、
前記内側管の開放側端部において内側電極の封止部近傍が誘電体で覆われており、当該誘電体の少なくとも一部が前記内側管と重なっていることを特徴とするエキシマランプ。 - 前記誘電体は、溶射によって形成されていることを特徴とする請求項1記載のエキシマランプ。
- 前記誘電体は、管状の絶縁物よりなることを特徴とする請求項1記載のエキシマランプ。
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