JPWO2014208669A1 - 圧搾装置、燃料ペレット製造設備および圧搾方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2013年6月28日に日本に出願された特願2013−136851号、および2014年2月28日に日本に出願された特願2014−039789号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
そして、この圧搾装置によれば、第1、第2の駆動手段で、外側ローラーおよび内側ローラーをそれぞれ同一方向に回転させ、それらローラーの間で圧搾対象物を圧搾することで、圧搾対象物から搾汁する。
また、外側ローラーと内側ローラーとの間に形成された隙間が一定であって、この一定の隙間に圧搾対象物が噛み込まれて前方へ移動しながら圧搾される構成である。そのため、外側ローラーと内側ローラーとの間の隙間を小さくすると、圧搾率を高くできるものの圧搾対象物を噛みこむことができなくなり、結果的に、圧搾率を高く設定することができない問題があった。
以上をより詳細に説明すると、外側ローラーと内側ローラーとの間に形成された隙間に対して、入側の圧搾対象物の厚みと密度との両方を厳密に管理しないと圧搾率が大きく変動し、所定の残渣の水分含有量(水分含有率)が得られないという問題があった。つまり、従来の圧搾装置では、入側の圧搾対象物の厚みと密度と、外側ローラー及び内側ローラーの間に形成された隙間とで圧搾率が決定される。ところが圧搾対象物は、一般的に繊維及び破砕片を含む混合物であるので、厚みは当然のこと密度のばらつきも大きい。そのため、実際には圧搾対象物の密度のコントロール(管理)を行うことが困難又はできず、結果的に所定の残渣の水分含有量(水分含有率)が得られない問題があった。
仮に、所定の残渣の水分含有量(水分含有率)を得るために、例えば圧搾対象物を入れ過ぎて(投入し過ぎて)しまうと、外側ローラー及び内側ローラーに対する噛み込み不良が発生するという新たな問題に繋がってしまう。
また、従来の圧搾装置にあっては、破砕力が弱く大きな残渣が残るため、残渣から燃料としての例えば燃料ペレットを作製するには、再破砕工程が必要であった。
なお、前記調整手段が、前記押圧ロールを前記リングロールのリング壁部を介して前記内接ロール側へ押圧する押圧ロール押圧手段を備えても良い。
これにより、リングロール回転手段の構成が簡素化できる。すなわち、リングロールを直接回転させる場合には、リングロールが内接ロールもしくは押圧ロールに対してロール中心間距離が可変に配置されているので、内接ロールもしくは押圧ロールとの干渉も考慮しなければならず、構成上複雑にならざるを得ない。これに対し、押圧ロール回転手段により押圧ロールを回転させる場合には、内接ロールとの干渉を考慮する必要がなく、その分構成が簡素化できる。
これにより、押圧ロール押圧手段によって押圧される押圧ロールの押圧力が、リングロールおよび内接ロールに効率良く伝わる。この結果、リングロールの内周面と内接ロールの外周面との間の圧搾面圧をより高く設定することが可能となる。
これにより、リングロールの内周面と内接ロールの外周面との圧搾対象物への噛み込み位置が、リングロールの内周面の最下端位置から若干左方あるいは右方へずれることとなり、結果的に、この噛み込み位置がリングロールの内周面の最下端位置よりも上側になる。
ここで、リングロールの内側の空間部は、例えばこの噛み込み位置を境にして、一方が圧搾対象物投入部、他方が残渣貯留部となる。この場合、若干の隙間が形成される噛み込み位置を介して搾汁が圧搾対象物投入部から残渣貯留部側へ染み出ることを鑑みれば、上記噛み込み位置がリングロールの内周面の最下端位置よりも上側になることは、圧搾対象物投入部で生成される搾汁が、残渣貯留部側へ移りにくくなることを意味する。
この結果、残渣貯留部に残る圧搾後の残渣の水分含有量(水分含有率)をより低く保持することが可能になる。
この場合、回転ロールの突起が、振動フィーダー上を搬送方向の前側に搬送されている圧搾対象物を、搬送方向の後側に向けて弾き飛ばす。そのため、振動フィーダー上の圧搾対象物が、回転ロールの下側を通過するときに、この圧搾対象物のうち、過剰な高さにまで積み上げられている部分を、搬送方向の後側に向けて弾き飛ばすことができる。これにより、回転ロールの下側を通過した圧搾対象物を、鉛直方向への圧縮を抑えながら一定の高さにすることが可能になり、空間部に供給される圧搾対象物のかさ(容量)を安定させることができる。
この場合、回収部が、分離部を備えているので、回収する搾汁の純度を高めることができる。さらに回収部が、再供給部を備えているので、分離部により搾汁から分離された圧搾対象物の残渣を再び圧搾することができる。
この場合、修復部が、内接ロールを回転させながら内接ロールの外周面を修復するので、修復部を、内接ロール外で全周にわたって移動させることなく、内接ロールの外周面を全周にわたって修復することができる。また内接ロールを回転させるときには、内接ロール回転手段を利用することができる。
さらに修復部が、リングロールを回転させながらリングロールの内周面を修復するので、修復部をリングロール内の全周にわたって移動させることなく、リングロールの内周面を全周にわたって修復することができる。またリングロールを回転させるときには、リングロール回転手段を利用することができる。
この場合、複数の保持ロールが、リングロールの外周面において押圧ロールに対して、リングロールの周方向にずれて配置されている。そのため、押圧ロールを修復するためにリングロールを回転させるときに、押圧ロールと、複数の保持ロールと、によって、リングロールの外周面を、周方向に離間した少なくとも3か所で支持することができる。これにより、リングロールの回転を安定させることができる。
この場合、修復部が、内接ロール改削部を備え、かつ、内接ロールの硬度が、リングロールの硬度よりも高い。したがって、内接ロール改削部によって内接ロールの外周面を改削して修復した後、この内接ロールの外周面を、リングロールの内周面に押圧させながら、内接ロールおよびリングロールをそれぞれ回転させることで、修復された内接ロールの外周面をリングロールの内周面に押圧転写することができる。これにより、リングロールの内周面を修復することができる。
上述したように、リングロールの内周面と内接ロールの外周面との間の圧搾対象物に対する圧搾面圧を高く設定することができ、これによって、残渣の水分含有量(水分含有率)を低減することができる。したがって、圧搾後の残渣をリングロールの内側の空間部から排出するに際し、気流搬送手段を用いた気流搬送を利用することができ、これによって、残渣の連続的な排出が可能になる。
上記燃料ペレット製造設備によれば、圧搾装置により圧搾対象物を圧搾する際、圧搾面圧を高く設定することで、例えば残渣の水分含有量(水分含有率)を35パーセント以下でかつ、残渣に残る繊維の平均長さを6mm以下にすることができる。従って、残渣に対する乾燥工程や再破砕工程を経ることなく、直接、残渣を圧縮して燃料ペレットを成形することができる。
圧搾対象物の残渣の水分含有量(水分含有率)を35パーセント以下とすることによって、残渣を水分が少ないいわゆる「カラカラ」の状態にすることができる。このように残渣自体が非常に軽いので、気流搬送を利用した効率の良い残渣搬送が行なえる。
この場合、残渣に残る繊維の平均長さが6mm以下であるため、残渣から燃料ペレットを製造するに際し、残渣を再破砕する工程が不要になる。したがって、圧搾後の残渣を、そのまま燃料ペレットの材料として利用することができ、燃料ペレットを製造する際の処理時間を短くすることができ、しかもランニングコストを低減することができる。
この場合、前記燃料ペレット製造設備と同様、圧搾対象物の残渣に対する乾燥工程や再破砕工程を経ることなく、直接、残渣を圧縮して燃料ペレットを成形することができる。
以下、本発明に係る圧搾装置の第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1〜図13は本発明に係る圧搾装置の第1実施形態を示す。図1は第1実施形態の概略正面図である。図2は、第1実施形態の概略側断面図である。図3は、第1実施形態のリングロールの支持状態を示す正面図である。図4は、第1実施形態のリングロールの支持状態およびリングロールの周辺の部材を示す正面図である。図5は、第1実施形態の詳細を示す断面図である。
また、圧搾装置10は、内接ロール3と押圧ロール4とを、互いが接近又は離間する方向に相対的に移動させ、内接ロール3の回転中心と押圧ロール4の回転中心との中心間距離を調整する調整手段33Aをさらに備えている。
上記リングロール2、内接ロール3、押圧ロール4は、互いの回転軸線が平行となるように配置されている。しかも、リングロール2、内接ロール3、押圧ロール4は、図1に示すようにそれぞれの回転軸線方向から見た際、リングロール2の回転中心と、内接ロール3の回転中心と、押圧ロール4の回転中心とが、同一の線L上に位置するように配置されている。なお、この線Lは、リングロール2、内接ロール3及び押圧ロール4における各回転軸線に対して直交する方向に延びている。
なお、本実施形態では、図1および図2を基準にして圧搾装置10の前後左右を定義する。図1および図2におけるXa方向を左方、Xb方向を右方、Ya方向を前方、Yb方向を後方と規定する。
なお、図3では前側のロール支持部15および支持ロール16だけを図示しているが、リングロール2の後側にも、同様な構成のロール支持部15および支持ロール16が配置されている。つまり、リングロール2は、前後に配置された支持ロール16によって前後から挟まれることで、前後方向の移動が規制される。
また、支持ロール16は、リングロール2の周速度に合わせて、内周側が幅狭かつ外周側が幅広となるテーパー形状(リングロール2の内周側から外周側に向かうにしたがって漸次拡径するテーパー形状)のものであってもよい。
つまり、内接ロール3が固定位置に取り付けられる関係上、該内接ロール3とリングロール2とは、ロール中心間距離が可変となるように配置されている。
固定ロール18はロール支持部18Aを介してフレーム1に対して固定位置に取り付けられている。可動ロール19は、フレーム1との間に弾性部材20を介在させた状態でフレーム1に取り付けられたロール支持部21に支持されている。ロール支持部21は、フレーム1の柱部12に当該ロール支持部21を固定するボルト22とロール支持部21に形成されたボルト挿通孔21aとの間に形成される隙間分だけ、フレーム1に対し移動可能とされている。
なお、図4に示すように、ボルト22とボルト挿通孔21aの内周面との間には、スリーブ23が介在されている。
また、リングロール2の左右方向の移動を規制しつつ上下方向への移動を可能に支持する方法としては、図4では固定ロール24をリングロール2の右側に配置しているが、リングロール2の左側にも固定ロールを、右側の固定ロール24と同じ高さ位置に配置し、これら両固定ロールによってリングロール2を支持する構成にしてもよい。
図5に示すように、内接ロール3の後方にはカップリング27を介して回転軸28が連結され、回転軸28にはさらにカップリング29を介してモータ等の駆動部30が連結されている。つまり、駆動部30および回転軸28等は、内接ロール3を回転させる内接ロール回転手段30Aを構成する。
特に、リングロール2の内周面と内接ロール3の外周面とで圧搾対象物を直接圧搾するので、リングロール2の内周面及び内接ロール3の外周面の形状を、上述のように工夫することが好ましい。
また、軸受けブロック32は、フレーム1の底板部11との間に介在された押圧シリンダ33によって上方へ押圧される。つまり、押圧シリンダ33は、軸受けブロック32を介して押圧ロール4を、上方すなわちリングロール2のリング壁部を介して内接ロール3側へ押圧する押圧ロール押圧手段を構成する。
この押圧シリンダ33が押圧ロール4を内接ロール3側へ押圧することで、内接ロール3と押圧ロール4とが互いに接近し、内接ロール3の回転中心と押圧ロール4の回転中心との中心間距離が小さくなる。従って、リングロール2の内周面と内接ロール3の外周面との間に生じる圧搾面圧を高めることができる。このように、押圧シリンダ33を利用することで、内接ロール3の回転中心と押圧ロール4の回転中心との中心間距離を任意に調整でき、圧搾面圧を所望する値に設定することが可能である。
従って、押圧シリンダ33は、内接ロール3の回転中心と押圧ロール4の回転中心との中心間距離を調整する調整手段33Aを構成する。
なお、上記押圧シリンダ33は、押圧ロール4の回転を摩擦によりリングロール2に伝達してリングロール2を回転させる回転伝達手段をさらに構成する。
図6は本発明に係る圧搾装置の第1実施形態における、リングロール2の支持形態の他の例を示す正面図である。図7は本発明に係る圧搾装置の第1実施形態における、リングロール2の支持形態の他の例を示す断面図である。
リングロール2を支持するこれらロール39は、軸受けブロック37およびこの軸受けブロック37に回転可能に支持される押圧ロール4と一体的に上下動する。これにより、押圧ロール4によって上方へ押圧される前記リングロール2を、左右方向の移動を規制しつつ上下方向へ移動可能に支持することが可能とされる。
また、残渣貯留部41にはロール支持部15によって支持された第2のスクレーパー43がリングロール2に当接するように設けられている。この第2のスクレーパー43によって、リングロール2の内周面に付着する残渣が取り除かれる。
図8Aは本発明に係る圧搾装置の第1実施形態における、圧搾対象物供給部48の側面図を示す。図8Bは本発明に係る圧搾装置の第1実施形態における、圧搾対象物供給部48の断面図を示す。
図8Aおよび図8Bに示すように、圧搾対象物供給部48は、筒体49と、筒体49内に配置された回転可能なスクリュ50と、スクリュ50の基端側に設けられたホッパ51と、スクリュ50を回転させるモータ等の回転駆動部52とを備える。圧搾対象物供給部48を構成するこれらの部材は、フレーム1から延びるブラケット53によって支持されている。
この圧搾対象物供給部48では、ホッパ51に投入された圧搾対象物が、回転駆動部52によって回転されるスクリュ50により先端側へ搬送されて、圧搾対象物投入部40へ連続的に供給される。
図9は本発明に係る圧搾装置の第1実施形態における、残渣排出手段の一例を示す概略構成図である。図9に示す残渣排出手段55は気流を利用した気流搬送手段55Aである。
この気流搬送手段55Aによれば、エア駆動源58で残渣移送管57に生じる負圧を利用して、残渣貯留部41に貯留する残渣を吸い込み、吸い込んだ残渣の大部分をサイクロン59で回収する。残渣移送管57を流れる小さなごみ等の塵埃はバグフィルタ60によって収集される。サイクロン59の後段には圧搾対象物の残渣を圧縮して燃料ペレットを成形する成形装置61が接続されている。
なお、圧搾装置10と成形装置61とで燃料ペレット製造設備69を構成する。
このホッパ64には、前述と同様な構成である、残渣移送管57、コンプレッサまたはブロアー等のエア駆動源58、サイクロン59およびバグフィルタ60を備える気流搬送手段55Aが接続されている。
図11、図12に示すように、排出機構62は、前後方向に延びるスライダロッド66と、スライダロッド66をその長さ方向(前後方向)に移動させる駆動手段67と、スライダロッド66に固定され、スライダロッド66と一体的に移動する排出板68とを備えている。排出板68は、残渣貯留部41の後端に配置されている。
なお、図11に示すように、ロール支持部15の上方へ延びるブラケット15bによってスクレーパー43Aが支持されている。このスクレーパー43Aによりリングロール2の内周面に付着する残渣がリングロール2の上部位置で取り除かれる。
内接ロール3が内接ロール回転手段30Aによって所定方向へ回転される。一方、押圧ロール4が押圧シリンダ33により上方のリングロール2側へ押圧される。この状態で、押圧ロール4が駆動部36により回転駆動されると、この押圧ロール4の回転がリングロール2に伝達され、リングロール2が内接ロール3と同一方向へ回転される。
そして、圧搾対象物供給部48から砂糖黍あるいはオイルパーム等の圧搾対象物が圧搾対象物投入部40へ供給されると、前述したように、ともに同一方向へ回転するリングロール2の内周面と内接ロール3の外周面との間に噛み込まれて圧搾される。
この結果、従来のリングロール2と内接ロール3との間の隙間が一定に保持される圧搾装置を用いた圧搾方法に比べ、圧搾対象物に対し一定でかつ比較的高い圧搾率とすることができ、同時に、残渣の水分含有量(水分含有率)を低減することができる。加えて、圧搾力を高く設定できることから、残渣の微細化も可能となる。
これにより、押圧シリンダ33によって押圧される押圧ロール4の押圧力が、リングロール2および内接ロール3に効率良く伝わる。この結果、リングロール2の内周面と内接ロール3の外周面との間で、圧搾対象物を効率よく圧搾することが可能となる。
この結果、圧搾後の残渣の水分含有量(水分含有率)をより低く保持することが可能になる。
ここで、この実施形態の圧搾方法では、押圧シリンダ33により押圧ロール4をリングロール2側へ押圧している。これによりリングロール2の内周面と内接ロール3の外周面との間の圧搾面圧(ヘルツ面圧)を任意に設定することができ、この圧搾面圧を高めることによって圧搾対象物の残渣の水分含有量(水分含有率)を所定値以下にまで少なくすることが可能である。
この場合、成形装置61を備えた燃料ペレット製造設備69を利用して、残渣から燃料ペレットを製造する際に、残渣を再破砕する工程が不要になるため、圧搾後の残渣を、そのまま燃料ペレットの材料として利用することができる。従って、燃料ペレットを製造する際のランニングコストを低減することができる。
例えば、上記第1実施形態では、リングロール2、内接ロール3、押圧ロール4の各中心線を結ぶ線Lが、鉛直方向に対して斜めになるように左方に傾斜して配置しているが、これに限られものではない。
図14、図15に示すように、リングロール2、内接ロール3、押圧ロール4の各軸線が互いに平行となるように、かつそれら軸線が水平面に対して傾斜するように、圧搾装置10の全体を前後方向に傾斜させても良い。つまり、図1、図2等に示した第1実施形態に対し、傾斜方向を90°異ならせた状態で、傾斜させても良い。
なお、図14は、本発明に係る圧搾装置の第2実施形態の概略正面図である。図15は、本発明に係る圧搾装置の第2実施形態の概略側断面図である。この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略する。
次に、本発明に係る圧搾装置の第3実施形態を、図16〜図19を参照して説明する。
図16は第3実施形態の概略斜視図である。図17は第3実施形態の概略正面図である。図18は第3実施形態の要部の概略断面図である。図19は第3実施形態の圧搾対象物供給部の要部の部分的な概略縦断面図である。
なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
振動フィーダー71の後端部は、リングロール2の外側に位置していて、圧搾対象物が供給される被供給部とされている。
なお図18に示すように、圧搾対象物投入部40は、前後方向に間隔をあけて配置された一対の前記側板部45により区画されている。
なお図19に示すように、振動フィーダー71の上面と、回転ロール72の外周面における下側に位置したときの突起74の先端部とは、鉛直方向に一定の距離tをあけて離間している。
その結果、例えば、空間部2Aに過度に圧搾対象物が供給されるのを抑制して圧搾対象物を円滑に圧搾すること等ができる。
戻し部75は、振動フィーダー71の下方に配置されていて、例えばベルトコンベヤなどにより構成されている。戻し部75は、振動フィーダー71から弾き飛ばされて上面に落下した圧搾対象物を、振動フィーダー71に戻す。なお図示の例では、戻し部75は、前記平面視において、振動フィーダー71の搬送方向D1に傾斜する第1傾斜方向D2に沿って圧搾対象物を搬送する。
この場合であっても、振動フィーダー71上の圧搾対象物が、回転ロール72の下側を通過するときに、この圧搾対象物のうち、過剰な高さにまで積み上げられている部分を、搬送方向D1の後側に向けて弾き飛ばす。しかしながら、弾き飛ばされる圧搾対象物は、搬送方向D1に沿って後側に真っ直ぐ弾き飛ばされるものよりも、搬送方向D1の後側に向けて弾き飛ばされるものの、前記第1傾斜方向D2に沿って、つまり、前記平面視において搬送方向D1に傾斜する方向に沿って弾き飛ばされるものが多くなる。
次に、本発明に係る圧搾装置の第4実施形態を、図21および図22を参照して説明する。図21は第4実施形態の回収部の一例を示す概略構成図である。図22は第4実施形態を示す概略斜視図である。
なお、この第4実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
分離部82は、搾汁内に混合した圧搾対象物の残渣を搾汁から分離する。分離部82は、メッシュコンベア85と、分離ロール87と、を備えている。
次に、本発明に係る圧搾装置の第5実施形態を、図23を参照して説明する。図23は第5実施形態の修復部を示す概略斜視図である。
なお、この第5実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
内接ロール改削部92およびリングロール改削部93はそれぞれ、リングロール2に対して前後方向に相対的に移動可能に配置されていて、リングロール2の空間部2Aに対して、進入および退避可能となっている。
2つの保持ロール94は、リングロール2の外周面のうち、上側を向く部分を、左右方向に離間した状態で支持する。リングロール2の外周面は、これらの2つの保持ロール94と、前記押圧ロール4と、によって、周方向に同等に離間した3か所で支持され、いわゆる3点支持される。
そこで、修復部91により内接ロール3の外周面およびリングロール2の内周面を、例えば定期的に修復する。なお、以下に示す修復作業は、例えば、コンピュータ等により構成される図示しない制御部により各構成を制御することで実施することができる。
そして、内接ロール回転手段30Aによって内接ロール3を回転させながら、内接ロール3の外周面に内接ロール改削部92を当接させ、内接ロール3の外周面を改削して(例えば削り落として)修復する。その後、内接ロール改削部92を後退させて空間部2Aから退避させる。
そして、リングロール回転手段36Aによってリングロール2を回転させながら、つまり、駆動部36によって押圧ロール4を回転させ、押圧ロール4の回転を摩擦によりリングロール2に伝達してリングロール2を回転させながら、リングロール2の内周面にリングロール改削部93を当接させ、リングロール2の内周面を改削して修復する。その後、リングロール改削部93を後退させて空間部2Aから退避させる。
なお、内接ロール3の外周面およびリングロール2の内周面は、並行して修復することが可能である。
次に、本発明に係る圧搾装置の第6実施形態を、図24および図25を参照して説明する。図24および図25は、第6実施形態の修復部を示す概略斜視図である。
なお、この第6実施形態においては、第5実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
その後、リングロール2の内周面を修復する。このとき図25に示すように、まず、押圧ロール4によりリングロール2を押圧し、押圧ロール4と内接ロール3との間にリングロール2を挟持させる。そして、内接ロール改削部92により改削された内接ロール3の外周面を、リングロール2の内周面に押圧させながら、内接ロール3およびリングロール2をそれぞれ回転させる。
ここで前述のように、内接ロール3の硬度が、リングロール2の硬度よりも高くなっているので、修復された内接ロール3の外周面がリングロール2の内周面に押圧転写され、例えば、リングロール2の内周面の粗さを、内接ロール3により平滑化すること等ができる。これにより、リングロール2の内周面が修復される。
また、前記各実施形態において、リングロール2、内接ロール3および押圧ロール4は、互いの回転軸線が平行となるように配置され、且つ回転軸線方向から見た際、リングロール2の回転中心と内接ロール3の回転中心と押圧ロール4の回転中心とが同一の線上に位置するように配置されていれば良く、例えばリングロール2、内接ロール3および押圧ロール4が水平に配置されていても構わない。この場合であっても同様の作用効果を奏功することができる。
さらに、前記各実施形態では、調整手段33Aが押圧シリンダ33を具備し、押圧ロール4を下方から上方に押圧することで、内接ロール3の回転中心と押圧ロール4の回転中心との中心間距離を調整したが、この場合に限定されるものではない。例えば、内接ロール3を上方から下方に押圧することで、内接ロール3の回転中心と押圧ロール4の回転中心との中心間距離を調整しても良いし、押圧ロール4を下方から上方に押圧し、且つ内接ロール3を上方から下方に押圧することで、内接ロール3の回転中心と押圧ロール4の回転中心との中心間距離を調整しても良い。
いずれにしても、内接ロール3と押圧ロール4とを、互いが接近又は離間する方向に相対的に移動させることで、内接ロール3の回転中心と押圧ロール4の回転中心との中心間距離が調整できれば、調整手段をどのように構成しても構わない。
なお、前記調整手段が、前記押圧ロールを前記リングロールのリング壁部を介して前記内接ロール側へ押圧する押圧ロール押圧手段を備えても良い。
この場合、修復部が、内接ロールを回転させながら内接ロールの外周面を修復するので、修復部を、内接ロール外で全周にわたって移動させることなく、内接ロールの外周面を全周にわたって修復することができる。また内接ロールを回転させるときには、内接ロール回転手段を利用することができる。
さらに修復部が、リングロールを回転させながらリングロールの内周面を修復するので、修復部をリングロール内の全周にわたって移動させることなく、リングロールの内周面を全周にわたって修復することができる。またリングロールを回転させるときには、リングロール回転手段を利用することができる。
なお、前記圧搾対象物から搾取された搾汁は、前記内接ロールの回転軸線に沿って前記内接ロールと前記リングロールとの間から排出されても良い。
なお、前記調整手段が、前記押圧ロールを前記リングロールのリング壁部を介して前記内接ロール側へ押圧する押圧ロール押圧手段を備えても良い。
さらに、リングロール、内接ロールおよび押圧ロールの各回転中心が同一線上に配置されているので、押圧ロール押圧手段によって押圧される押圧ロールの押圧力が、リングロールおよび内接ロールに効率良く伝わる。この結果、リングロールの内周面と内接ロールの外周面との間の圧搾面圧をより高く設定することが可能となる。
圧搾対象物の残渣の水分含有量(水分含有率)を35パーセント以下とすることによって、残渣を水分が少ないいわゆる「カラカラ」の状態にすることができる。このように残渣自体が非常に軽いので、気流搬送を利用した効率の良い残渣搬送が行なえる。
この場合、残渣に残る繊維の平均長さが6mm以下であるため、残渣から燃料ペレットを製造するに際し、残渣を再破砕する工程が不要になる。したがって、圧搾後の残渣を、そのまま燃料ペレットの材料として利用することができ、燃料ペレットを製造する際の処理時間を短くすることができ、しかもランニングコストを低減することができる。
Claims (15)
- 回転可能に配置された内接ロールと、
内側に形成された空間部に前記内接ロールが配置され、かつ、前記内接ロールとのロール中心間距離が可変に配置された回転可能なリングロールと、
前記内接ロールを回転させる内接ロール回転手段と、
前記リングロールの外側に配置されて該リングロールの外周面を押圧する押圧ロールと、
前記内接ロールと前記押圧ロールとを、互いが接近又は離間する方向に相対的に移動させ、前記内接ロールの回転中心と前記押圧ロールの回転中心との中心間距離を調整する調整手段と、
前記リングロールを回転させるリングロール回転手段と、を備え、
前記リングロールの前記空間部に投入された圧搾対象物が、前記リングロールの内周面と前記内接ロールの外周面との間で、前記リングロールの内周面及び前記内接ロールの外周面によって直接圧搾される、圧搾装置。 - 前記調整手段は、前記押圧ロールを前記リングロールのリング壁部を介して前記内接ロール側へ押圧する押圧ロール押圧手段を備える、請求項1に記載の圧搾装置。
- 前記リングロール回転手段が、
前記押圧ロールを回転させる押圧ロール回転手段と、
前記押圧ロールの回転を摩擦により前記リングロールに伝達して前記リングロールを回転させる回転伝達手段と、を備える、請求項1または2に記載の圧搾装置。 - 前記リングロール、前記内接ロールおよび前記押圧ロールの各回転中心が同一線上に配置される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧搾装置。
- 前記リングロール、前記内接ロールおよび前記押圧ロールの各回転中心を結ぶ線が、鉛直方向に対して所定角度傾斜するように配置されている、請求項4に記載の圧搾装置。
- 前記空間部には、前記空間部に前記圧搾対象物を供給する圧搾対象物供給部が接続され、
前記圧搾対象物供給部が、
振動により前記圧搾対象物を搬送する振動フィーダーと、
前記振動フィーダーの上方に配置され、外周面に突起が設けられた回転ロールと、を備え、
前記回転ロールが、前記振動フィーダー上を搬送方向の前側に搬送されている前記圧搾対象物を、前記突起により、前記搬送方向の後側に向けて弾き飛ばすように回転する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の圧搾装置。 - 前記圧搾対象物から搾取された搾汁を回収する回収部を備え、
前記回収部が、
前記搾汁内に混合した前記圧搾対象物の残渣を前記搾汁から分離する分離部と、
前記分離部により分離された前記残渣を前記空間部に供給する再供給部と、を備えている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の圧搾装置。 - 前記内接ロールの外周面および前記リングロールの内周面を修復する修復部を備え、
前記修復部が、前記内接ロールを回転させながら前記内接ロールの外周面を修復し、前記リングロールを回転させながら前記リングロールの内周面を修復する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の圧搾装置。 - 前記修復部が、前記リングロールの外周面を支持する複数の保持ロールを備え、
前記複数の保持ロールが、前記リングロールの外周面において前記押圧ロールに対して、前記リングロールの周方向にずれて配置されている、請求項8に記載の圧搾装置。 - 前記修復部が、前記内接ロールの外周面を改削することで修復する内接ロール改削部を備え、
前記内接ロールの硬度が、前記リングロールの硬度よりも高く、
前記修復部が、前記内接ロール改削部により改削された前記内接ロールの外周面を、前記リングロールの内周面に押圧させながら、前記内接ロールおよび前記リングロールをそれぞれ回転させることで、前記リングロールの内周面を修復する、請求項8または9に記載の圧搾装置。 - 前記空間部には、前記圧搾対象物が圧搾された後の残渣を該空間部から排出する気流搬送手段が接続されている、請求項1〜10のいずれか一項に記載の圧搾装置。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の圧搾装置と、
前記圧搾装置の後段に、前記圧搾対象物が圧搾された後の残渣を圧縮して燃料ペレットを成形する成形装置と、を備える、燃料ペレット製造設備。 - 請求項11に記載の圧搾装置を用いた圧搾方法であって、
前記リングロールの前記空間部に圧搾対象物を投入する工程と、
前記リングロールの内周面と前記内接ロールの外周面との間で、前記圧搾対象物を前記リングロールの内周面及び前記内接ロールの外周面によって直接圧搾することによって、圧搾後の前記圧搾対象物の残渣の水分含有率を35パーセント以下とする工程と、
前記残渣を前記気流搬送手段で前記空間部の外側に搬送する工程と、を備える、圧搾方法。 - 前記残渣に残る繊維の平均長さが6mm以下となるように、前記圧搾対象物を圧搾する、請求項13に記載の圧搾方法。
- 前記残渣を圧縮して燃料ペレットを成形する工程を備える、請求項14に記載の圧搾方法。
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