JPWO2014207808A1 - フィーダ制御装置 - Google Patents

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Abstract

送り精度が必要な部品のみ、スプロケットを原位置に割出した後、スプロケットと部品供給テープとを噛合わせるようにしたフィーダ制御装置を提供する。そのために、テープフィーダ11に所定のサイズよりも小さな部品を収納した部品供給テープ12がセットされた場合には、スプロケット42を噛合位置に作動させる前に原点検出手段(87、87a)によって原点が検出されるまでスプロケットを回転駆動し、テープフィーダに所定のサイズよりも大きな部品を収納した部品供給テープがセットされた場合には、スプロケットを退避位置から噛合位置に作動させ、その後、スプロケットの原点が検出されるまでスプロケットをピッチ誤差に拘らず所定角度ずつ回転駆動して部品を部品吸着位置へ送る制御部(ステップ106〜114)を備える。

Description

本発明は、スプロケットの回転によって部品供給テープに収納された部品を部品吸着位置に送るフィーダ制御装置に関するものである。
多数の部品を所定ピッチで収納した部品供給テープに形成したスプロケット穴にスプロケットの歯を噛合わせ、スプロケットの回転により部品供給テープに収納された部品を部品吸着位置へ送るテープフィーダとして、部品供給テープのスプロケット穴にスプロケットの歯を自動的に噛合わせるようにしたものが、例えば、特許文献1に記載されている。
この種のテープフィーダにおいては、スプロケット歯にピッチ誤差が存在するため、特に、極小の部品を部品吸着位置に正確に位置決めするためには、スプロケット歯のピッチ誤差に応じてスプロケットを回転制御する必要がある。この場合、フィーダが挿入された直後は、スプロケット歯の原点が検出されていないため、スプロケット歯を原点が検出されるまで回転させ、原点位置より、スプロケット歯のピッチ誤差に応じてスプロケットを回転制御するようになっている。
特開2013−98382号公報
ところで、特許文献1に記載のテープフィーダにおいては、フィーダ本体に対してテープサプライヤが着脱可能されるようになっており、テープサプライヤがフィーダ本体に装着された後、スプロケットが上昇されてスプロケット歯が部品供給テープのスプロケット穴に係合されるようになる。従って、テープサプライヤがフィーダ本体に装着された時点では、部品供給テープとスプロケットが噛合っていないので、部品供給テープとスプロケットを噛合わせる前にスプロケットの原点を検出しないと、スプロケットのピッチ誤差に応じてスプロケットを回転制御することができず、このために、特に極小の部品においては、吸着ノズルによって吸着できる位置に正確に供給することができなくなる。
しかしながら、部品供給テープとスプロケットを噛合わせるに際し、その度に、スプロケットを原点に割出すようにしていたのでは、部品供給テープに収納された最初の部品を部品吸着位置に送るまでに時間がかかってしまい、効率的な部品実装を行えなくなる問題がある。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたもので、送り精度が必要な部品のみ、スプロケットを原点に割出した後スプロケットと部品供給テープとを噛合わせるようにしたフィーダ制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の特徴は、多数の部品を所定ピッチで収納した部品供給テープに形成したスプロケット穴にスプロケットの歯を噛合わせ、該スプロケットの回転により前記部品供給テープに収納された部品を部品吸着位置へ送るテープフィーダを備え、前記スプロケットを、前記歯が前記部品供給テープのスプロケット穴に噛合う噛合位置と、前記歯が前記部品供給テープのスプロケット穴よりも下方に位置する退避位置との間で作動させる作動機構と、前記スプロケットの原点位置からの前記歯のピッチ誤差を記憶するピッチ誤差記憶手段と、前記スプロケットを前記ピッチ誤差に応じて回転制御する回転制御手段と、前記スプロケットの前記原点位置を検出する原点検出手段と、前記テープフィーダに所定のサイズよりも小さな部品を収納した前記部品供給テープがセットされた場合には、前記スプロケットを前記噛合位置に作動させる前に前記原点検出手段によって原点が検出されるまで前記スプロケットを回転し、前記テープフィーダに所定のサイズよりも大きな部品を収納した前記部品供給テープがセットされた場合には、前記スプロケットを前記退避位置から前記噛合位置に作動させ、その後、前記スプロケットの原点が検出されるまで前記スプロケットを前記ピッチ誤差に拘らず所定角度ずつ回転して前記部品を前記部品吸着位置へ送る制御部とを備えたフィーダ制御装置である。
請求項2に係る発明の特徴は、前記テープフィーダに識別IDを設け、該識別IDに基づいて、前記テープフィーダに所定のサイズよりも小さな部品を収納した前記部品供給テープがセットされたか、所定のサイズよりも大きな部品を収納した前記部品供給テープがセットされたかを判別できるようにした請求項1に記載のフィーダ制御装置である。
請求項3に係る発明の特徴は、前記スプロケットおよび前記作動機構を設けたテープサプライヤを前記フィーダ本体に着脱可能に装着し、前記テープサプライヤに前記識別IDを設け、該識別IDを、前記フィーダ本体に設けたリーダによって読み取る請求項2に記載のフィーダ制御装置である。
請求項4に係る発明の特徴は、前記テープフィーダに所定のサイズよりも大きな部品を収納した前記部品供給テープがセットされた場合、前記スプロケットの原点が検出されるまで前記スプロケットが前記ピッチ誤差に拘らず所定角度ずつ回転されて前記部品を前記部品吸着位置へ送り、原点が検出された後は、前記スプロケットを前記ピッチ誤差に応じて回転制御する回転制御手段を備えた請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のフィーダ制御装置である。
請求項5に係る発明の特徴は、前記作動機構によって前記スプロケットを前記噛合位置へ作動させる際に、前記スプロケットの歯が前記部品供給テープの前記スプロケット穴に係合して、前記スプロケットが前記噛合位置まで作動したことを検出する噛合検出手段を備えている請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のフィーダ制御装置である。
請求項1に係る発明によれば、テープフィーダに所定のサイズよりも小さな部品を収納した部品供給テープがセットされた場合には、スプロケットを噛合位置に作動させる前に原点検出手段によって原点が検出されるまでスプロケットを回転し、テープフィーダに所定のサイズよりも大きな部品を収納した部品供給テープがセットされた場合には、スプロケットを退避位置から噛合位置に作動させ、その後、スプロケットの原点が検出されるまでスプロケットをピッチ誤差に拘らず所定角度ずつ回転して部品を部品吸着位置へ送る制御部を備える。
これにより、送り精度がそれほど要求されない所定のサイズよりも大きな部品を収納した部品供給テープがセットされた場合には、スプロケットを原点に割出すことなく、スプロケットを退避位置から噛合位置に作動させ、スプロケットをピッチ誤差に拘らず所定角度ずつ回転駆動して部品を部品吸着位置へ送ることができるので、部品供給テープに収納された最初の部品を部品吸着位置に送るまでの時間を短縮することができ、部品実装作業を効率的に行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、テープフィーダに識別IDを設け、識別IDに基づいて、テープフィーダに所定のサイズよりも小さな部品を収納した部品供給テープがセットされたか、所定のサイズよりも大きな部品を収納した部品供給テープがセットされたかを判別できるようにしたので、テープフィーダに設けた識別IDに基づいて、部品供給テープに収納した部品の種類(サイズ)を識別することができ、これに基づいて制御手段を的確に制御することができる。
請求項3に係る発明によれば、スプロケットおよび作動機構を設けたテープサプライヤをフィーダ本体に着脱可能に装着し、テープサプライヤに識別IDを設け、識別IDを、フィーダ本体に設けたリーダによって読み取るので、複数のテープサプライヤをフィーダ本体に装着した場合でも、各テープサプライヤに設けた識別IDを読み取ることにより、各テープサプライヤの部品供給テープに収納した部品の種類(サイズ)を識別することができる。
請求項4に係る発明によれば、テープフィーダに所定のサイズよりも大きな部品を収納した部品供給テープがセットされた場合、スプロケットの原点が検出されるまでスプロケットがピッチ誤差に拘らず所定角度ずつ回転されて部品を部品吸着位置へ送り、原点が検出された後は、スプロケットをピッチ誤差に応じて回転制御する回転制御手段を備えたので、部品供給テープのスプロケット穴にスプロケットを噛合させた後、スプロケットの原点が検出された後は、スプロケットをピッチ誤差に応じて回転制御することができる。
請求項5に係る発明によれば、作動機構によってスプロケットを噛合位置へ作動させる際に、スプロケットの歯が部品供給テープのスプロケット穴に係合して、スプロケットが噛合位置まで作動したことを検出する噛合検出手段を備えているので、スプロケットの歯が部品供給テープのスプロケット穴にうまく噛合せず、噛合検出手段より検出信号が得られない場合には、スプロケットを正逆回転させるなどして、スプロケットの歯と部品供給テープのスプロケット穴とを確実に噛合させることができる。
本発明の実施の形態を示すテープフィーダの全体斜視図である。 テープフィーダに装着されるテープサプライヤの斜視図である。 スプロケット駆動ユニットの取付構造を示す斜視図である。 スプロケットを回転する駆動装置の構成を示す右側面図である。 スプロケットを回転する駆動装置の構成を示す左側面図である。 部品実装機のフィーダ載置台の斜視図である。 テープフィーダを制御する制御装置のブロック図である。 テープフィーダの制御動作を示すフローチャートである。
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すテープフィーダ11は、図略の吸着ノズルによって部品を吸着する部品吸着位置に部品を供給するもので、複数本の部品供給テープ12をその横幅方向に並べてセットできるように、フィーダ本体13の横幅が従来の一般的なテープフィーダ(部品供給テープを1本のみセット可能なテープフィーダ)の横幅より大きく構成されている。
部品供給テープ12は、詳細には図示しないが、キャリアテープに所定ピッチで一列に形成された部品収納凹部に部品を収納して、キャリアテープの上面にトップテープ(カバーテープ)を貼着したものである。部品供給テープ12の幅方向の一端には、部品供給テープ12の長手方向に沿ってスプロケット穴(図示せず)が一定のピッチで形成されており、スプロケット穴に噛合する後述するスプロケットの回転により、部品供給テープ12が送られるようになっている。
フィーダ本体13の後部側(取り外し方向側)の上部には、取手部14と操作パネル15とが設けられ、その下側には、部品供給テープ12を巻回したテープリール16を収納するリールホルダ17が設けられている。リールホルダ17は、複数のテープリール16を前後2列に並べて収納するように形成され、各テープリール16が部品供給テープ12の引き出しに伴ってリールホルダ17内で回転できるように収納されている。操作パネル15には、後述する各テープサプライヤ21毎に、テープサプライヤ装着作業開始信号等の各種操作信号を入力する操作キー等が設けられている。
各テープリール16から引き出された部品供給テープ12は、後述する各テープサプライヤ21によって部品吸着位置へ供給される。各テープサプライヤ21は、フィーダ本体13に着脱可能に装着され、各テープサプライヤ21にそれぞれ部品供給テープ12を1本のみセットするように、各テープサプライヤ21の横幅が部品供給テープ12の横幅よりも僅かに大きい寸法に形成されている。
図2に示すように、各テープサプライヤ21の後端部には、フィーダ本体13から取り外したテープサプライヤ21にテープリール16を保持させるためのリール引掛部22が設けられ、このリール引掛部22にテープリール16を引っ掛けて保持できるようになっている。
テープサプライヤ21には、部品供給テープ12の上面を覆うカバーテープを引き剥がすカバーテープ剥離装置23と、部品供給テープ12から引き剥がしたカバーテープを回収するカバーテープ回収ケース24とが設けられている。カバーテープ剥離装置23は、剥離ローラ25と、テンションローラ26と、一対のカバーテープ送りギヤ28,29とを備え、剥離ローラ25で剥離されたカバーテープがテンションローラ26に掛け渡されてカバーテープ送りギヤ28,29間に挟み込まれてカバーテープ回収ケース24内に送り込まれるようになっている。
図1に示すように、カバーテープ送りギヤ28,29の駆動源としてのカバーテープ送り用モータ33が、フィーダ本体13側に設けられ、テープサプライヤ21をフィーダ本体13に装着したときに、モータ33によって駆動される駆動ギヤ34に一方のカバーテープ送りギヤ28が噛み合うことで、両カバーテープ送りギヤ28,29が回転駆動されるようになっている。
テープサプライヤ21には、図2に示すように、部品供給テープ12の幅方向の片側のみを保持する複数の横コ字型のテープ保持部37,38が部品供給テープ12の幅方向の一方側と他方側に交互に千鳥状に配置され、部品供給テープ12を僅かに幅方向に蛇行させながら部品供給テープ12を保持するように各テープ保持部37,38を部品供給テープ12の幅方向内側に少しずつ寄せて配置することで、より少ない幅で部品供給テープ12を保持できるようになっている。
フィーダ本体13の先端部側には、フィーダ本体13にセット可能な部品供給テープ12の本数と同数のスプロケット駆動ユニット41が幅方向に並べて組み付けられている。各スプロケット駆動ユニット41は、図3および図4に示すように、支持軸51を中心して回動可能な回動部材30と、回動部材30に回転可能に支持されたスプロケット42と、回動部材30に設置され、スプロケット42を平歯車列43を介して駆動するスプロケット回転用モータ44等によって構成され、回動部材30の回動によりスプロケット42が上下方向に作動されるようになっている。
各スプロケット42は、フィーダ本体13にセットされた各部品供給テープ12に対応する位置に配置され、各部品供給テープ12のスプロケット穴にスプロケット42の歯を噛合わせ、スプロケット42の回転により部品供給テープ12を部品吸着位置へ向かってピッチ送りするようになっている。
各スプロケット42には、円周上に複数のスプロケット歯が等角度間隔に形成されているが、各スプロケット歯の間には加工誤差等によりピッチ誤差が発生している。かかるピッチ誤差により、所定のサイズよりも小さな部品、特に、極小の部品を供給する場合には、部品を部品吸着位置に精度よく位置決めすることが難しくなり、吸着ミスを発生する要因となる。
このために、スプロケット42の原位置からのピッチ誤差を予め測定して後述するメモリに記憶し、スプロケット42をピッチ誤差に応じて回転制御するようになっている。そして、ピッチ誤差に応じてスプロケット42を回転制御できるように、図4に示すように、スプロケット42の側面に原点検出マーク87aを付与し、この原点検出マーク87aを原点検出センサ87(図7参照)によって検出することにより、スプロケット42を原位置に位置決めし、その原位置から、メモリに記憶されたピッチ誤差に応じてスプロケット42を回転するように構成されている。かかる原点検出センサ87および原点検出マーク87aにより、スプロケット42の原点位置を検出する原点検出手段を構成している。
図1に示すように、フィーダ本体13のうちのスプロケット駆動ユニット41の上方を覆う上部カバープレート39には、部品実装機の吸着ノズルで部品供給テープ12の部品を吸着するための部品吸着位置を開口する部品吸着用開口部40a,40bが千鳥状に形成されている。本実施例では、フィーダ本体13に合計6本の部品供給テープ12を装着可能であるため、部品吸着用開口部40a,40bは、合計6個形成されている。
次に、各スプロケット駆動ユニット41の回動部材30をそれぞれ独立して作動させる作動機構の構成について説明する。
図3に示すように、各回動部材30が、フィーダ本体13に支持軸51を支点にしてスプロケット42が上下動できるように組み付けられ、スプロケット42の歯が部品供給テープ12のスプロケット穴に噛み合った状態となる噛合位置と、スプロケット42の歯がスプロケット穴よりも下方に位置する退避位置との間を上下動するように構成されている。
各スプロケット駆動ユニット41には、それぞれ、支持軸51を支点にして回動部材30に支持されたスプロケット42を上方へ付勢する付勢手段としてのスプリング55が設けられ、このスプリング55の付勢力によりスプロケット42を上限位置である噛合位置に保持できるようになっている。各スプロケット駆動ユニット41には、それぞれ、スプロケット42をスプリング55に抗して下降させるスプロケット作動用モータ56が設けられている。
各モータ56の回転軸には、それぞれカム57が固定され、これに対応して、各回動部材30には、それぞれカム57にその下側から当接するL字形等のカム当接部材58が設けられ、モータ56を回転させてカム57を最下位置まで回転させると、カム当接部材58が回動部材30と一体的にスプリング55に抗して引き下げられて、スプロケット42が下限位置である退避位置に保持される。その後、モータ56を元の位置まで回転させてカム57を最上位置まで戻すと、そのカム57の動きに追従してスプリング55の付勢力により回動部材30が押し上げられて上限位置である噛合位置に保持される。
各モータ56の回転軸には、それぞれカム57の位置を検出する位置検出ドッグ61が設けられ、これに対応して、フィーダ本体13には、各位置検出ドッグ61を検出するカム位置センサ62が設けられ、各カム位置センサ62によって、スプロケット42が噛合位置にあるか、退避位置にあるかを検出できるようになっている。
フィーダ本体13には、図5に示すように、各スプロケット42が噛合位置まで上昇したことを検出する噛合検出センサ63が設けられている。各回動部材30には、それぞれ噛合位置を検出するための位置検出ドッグ64が設けられ、いずれかの回動部材30に支持されたスプロケット42の歯が部品供給テープ12のスプロケット穴に噛み合ってスプロケット42が噛合位置まで上昇した状態となると、位置検出ドッグ64が噛合検出センサ63で検出されて検出信号が出力されるようになっている。かかる噛合検出センサ63と位置検出ドッグ64により、スプロケット42が噛合位置まで作動したことを検出する噛合検出手段を構成している。
フィーダ本体13の先端面には、図3に示すように、フィーダ本体13の信号線や電源線を部品実装機のフィーダ載置台66のコネクタ68(図6参照)に接続するためのコネクタ67と、2本の位置決めピン69,70が設けられ、2本の位置決めピン69,70を部品実装機のフィーダ載置台66の位置決め穴71,72(図6参照)に差し込むことで、フィーダ載置台66上でフィーダ本体13の取付位置が位置決めされるとともに、フィーダ本体13のコネクタ67がフィーダ載置台66のコネクタ68に差し込み接続される。
フィーダ載置台66の上面には、テープフィーダ11を縦置き支持するための断面逆T字溝形のガイド溝74が設けられ、フィーダ本体13の下面側に設けられた断面逆T字形のガイドレール(図示せず)を手前側からガイド溝74に差し込むことで、フィーダ載置台66上にテープフィーダ11が縦置き状態に支持されると共に、該フィーダ本体13に設けられたクランプ部材(図示せず)がフィーダ載置台66のクランプ溝79に嵌まり込んで該フィーダ本体13を前方(フィーダ載置台66のコネクタ68側)へ押し付けてクランプすることで、該フィーダ本体13をフィーダ載置台66上に前後方向に位置決めして着脱可能に取り付けるようになっている。
各テープサプライヤ21のカバーテープ回収ケース24の上端後部には、図2に示すように、それぞれ取手部76が設けられ、各取手部76の前端部に、フィーダ本体13に形成された図略の位置決め穴に係合する位置決めピン77が設けられている。テープサプライヤ21をフィーダ本体13にセットする際に、取手部76の位置決めピン77を図略の位置決め穴に差し込むことで、フィーダ本体13に対してテープサプライヤ21が位置決めされるようになっている。
取手部76の上面には、テープサプライヤ21に支持された部品供給テープ12に収納された部品の識別情報等を記憶した識別ID81(図7参照)が取り付けられている。この識別ID81は、フィーダ本体13の操作パネル15の下面に設けられたリーダ82(図7参照)によって読み取られ、部品の識別情報等を取得するようになっている。
リーダ82から出力される識別ID81の信号は、フィーダ本体13へのテープサプライヤ21のセット確認信号としても兼用され、リーダ82で識別ID81を読み取ることで、フィーダ本体13へのテープサプライヤ21のセットを確認するようになっている。
また、図7に示すように、テープフィーダ11には、各モータ44,56等の動作を制御する制御ユニット84が設けられ、リーダ82で読み取った識別ID81が制御ユニット84に送信され、制御ユニット84からコネクタ67,68を経由して部品実装機の制御ユニット85に送信される。テープフィーダ11の制御ユニット84のメモリ86には、上記した各スプロケット42の原位置からのピッチ誤差を登録した誤差テーブルや、部品供給テープ12に収納された部品の各種情報が記憶され、部品情報として、部品供給テープ12に収納された部品サイズが、所定のサイズよりも小さいか大きいかが併せて記憶されている。
そして、部品供給テープ12を支持したテープサプライヤ21がフィーダ本体13にセットされた際に、メモリ86に記憶された部品情報に基づいて、部品サイズが識別され、それに応じて、スプロケット42の回転が制御されるようになっている。
テープフィーダ11の制御ユニット84は、フィーダ本体13にテープサプライヤ21をセットする際に、図8に示すフィーダ制御プログラム(スプロケット回転制御プログラム)を実行するようになっている。これによって、スプロケット42を自動的に退避位置へ下降させて部品供給テープ12をスプロケット42の上方にセットし、しかる後、スプロケット42を噛合位置へ上昇させるようにスプロケット作動用モータ56を制御する。
この場合、スプロケット42を噛合位置へ上昇させる制御を行っても、スプロケット42の歯が部品供給テープ12のスプロケット穴に噛み合わず、噛合検出センサ63から検出信号が出力されないときは、スプロケット回転用モータ44によりスプロケット42を正逆回動させ、スプロケット42の歯が部品供給テープ12のスプロケット穴に噛合って噛合検出センサ63から検出信号が出力されるまでスプロケット42を回転させる。
以下、フィーダ本体13の制御ユニット84によって実行するフィーダ制御プログラムの処理内容を図8に基づいて説明する。図8に示すフィーダ制御プログラムは、フィーダ本体13の制御ユニット84の電源オン期間中に、各スプロケット駆動ユニット41毎(各テープサプライヤ21毎)に繰り返し実行される。
本プログラムが起動されると、まず、ステップ100で、テープサプライヤ装着作業開始信号が入力されたか否か(作業者が操作パネル15の装着作業開始キーを操作したか否か)を判定し、まだテープサプライヤ装着作業開始信号が入力されていなければ、テープサプライヤ装着作業開始信号が入力されるまで待機する。
テープサプライヤ装着作業開始信号が入力されると、ステップ100の判定結果がYESとなり、ステップ102に進む。ステップ102では、スプロケット駆動ユニット41のスプロケット作動用モータ56を作動させて、回動部材30をスプリング55に抗して回動させ、スプロケット42を退避位置まで下降させる。
ステップ104においては、フィーダ本体13のリーダ82がテープサプライヤ21の識別IDを読み取り、次いで、読み取った識別IDに基づいて、ステップ106において、テープサプライヤ21に装着された部品供給テープ12が、所定のサイズよりも小さな部品を収納した部品供給テープ12であるか、所定のサイズよりも大きな部品を収納した部品供給テープ12であるかを判別する。
そして、所定のサイズよりも小さな部品を収納した部品供給テープ12であると判別された場合には、ステップ108に進み、所定のサイズよりも大きな部品を収納した部品供給テープ12であると判別された場合には、ステップ110に進む。
ステップ108においては、スプロケット42を原点位置に位置決めすべく、スプロケット回転用モータ44が駆動され、原点検出センサ87によって原点検出マーク87aが検出されるまで、スプロケット42を回転駆動する。これによって、スプロケット42の特定の歯が上端位置に位置する原点位置にスプロケット42が位置決めされる。
すなわち、所定のサイズよりも小さな部品、例えば、極小の部品の場合には、部品を部品吸着位置に正確に位置決めするために、スプロケット42の歯のピッチ誤差に応じてスプロケット42を回転制御することが必要となる。このため、部品供給テープ12のスプロケット穴にスプロケット42を係合する前に、スプロケット42を原点位置に割出すことにより、ピッチ誤差に応じてスプロケット42を回転制御し、最初の部品から部品吸着位置に正確に位置決めすることが可能となる。
次いで、ステップ112において、スプロケット作動用モータ56を作動させて、回動部材30をスプリング55の付勢力によって図3の反時計回りに回動させ、スプロケット42を、スプロケット歯が部品供給テープ12のスプロケット穴に噛合う噛合位置まで上昇作動させる。そして、噛合検出センサ63から検出信号が出力されると、スプロケット42の歯が部品供給テープ12のスプロケット穴に噛み合ったものと判断する。
この場合、スプロケット42の上昇により、スプロケット42の歯が部品供給テープ12のスプロケット穴にうまく噛合わず、部品供給テープ12に当接した場合には、スプロケット42が噛合位置まで上昇できず、噛合検出センサ63も動作されない。このような場合には、例えば、スプロケット回転用モータ44によってスプロケット42を正逆転させることにより、部品供給テープ12のスプロケット穴にスプロケット42の歯を噛合させることができ、スプロケット42が噛合位置まで上昇される。
次いで、ステップ114において、メモリ86に記憶されたピッチ誤差に応じて、スプロケット42をモータ44によって回転制御し、部品供給テープ12に収納された部品を部品吸着位置へ順次供給する。これにより、極小の部品であっても、部品吸着位置へ正確に供給できるようになる。
一方、上記したステップ110に進んだ場合には、ステップ110において、スプロケット作動用モータ56を作動させて、回動部材30をスプリング55の付勢力によって図3の反時計回りに回動させ、スプロケット42を、スプロケット歯が部品供給テープ12のスプロケット穴に噛合う噛合位置まで上昇作動させる。スプロケット42が噛合位置まで上昇されると、これが噛合検出センサ63によって検出される。
次いで、ステップ116において、スプロケット42をスプロケット歯のピッチ角度(一定角度)回転制御し、部品供給テープ12に収納された部品(所定のサイズよりも大きな部品)を部品吸着位置へ供給する。
次いで、ステップ118において、スプロケット42が原点に割出されたか否かが、原点検出センサ87の信号に基づいて判断され、判別結果がNOの場合には、上記したステップ116に戻り、スプロケット42の一定角度回転制御を継続する。そして、ステップ118において、スプロケット42の原点が検出されると、ステップ114に移行し、以後、スプロケット42をピッチ誤差に応じて回転制御する。
すなわち、所定のサイズよりも大きな部品については、極小部品のように部品を部品吸着位置に正確に位置決めする必要がないため、スプロケット42を原点位置に割出すことなく、直ちに、部品供給テープ12のスプロケット穴にスプロケット42を噛合させる。この場合には、スプロケット歯のピッチ誤差に応じてスプロケット42を回転制御することができないため、やむを得ず、スプロケット42を一定角度ずつ回転制御し、スプロケット42の原点が検出された後は、メモリ86に記憶されたピッチ誤差に応じて、スプロケット42を回転制御する。
これにより、部品を部品吸着位置に正確に位置決めする必要がない所定のサイズよりも大きな部品については、スプロケット42を原点位置に割出すことなく、部品供給テープ12のスプロケット穴にスプロケット42を噛合させることができる。
上記したステップ106からステップ114により、請求項における制御部を構成している。
このように、上記した実施の形態によれば、フィーダ本体13にテープサプライヤ21がセットされる際に、テープサプライヤ21に支持された部品供給テープ12に収納された部品のサイズが所定サイズよりも小さいか大きいかに応じて、スプロケット42を原点に位置決めしてからスプロケット42を噛合位置に作動させるか、スプロケット42をまず噛合位置に作動させるか、選択的に制御するようにしたので、テープフィーダ11に所定のサイズよりも小さな部品を収納した部品供給テープ12がセットされた場合には、スプロケット42をスプロケット歯のピッチ誤差に応じて回転制御することができるので、所定のサイズよりも小さな部品を部品吸着位置に精度よく供給することができる。これにより、スプロケット歯のピッチ誤差による位置決め誤差によって、サイズの小さな部品を吸着ノズルによって吸着する際に、部品吸着ミスを発生する事態を確実に抑制することができる。
一方、テープフィーダ11に所定のサイズよりも大きな部品を収納した部品供給テープ12がセットされた場合には、スプロケット42の原点検出動作を行うことなく、スプロケット42を一定角度ずつ回転制御させるので、スプロケット42の原点を検出する動作時間だけ時間を短縮することができる。この場合、スプロケット42を一定角度ずつ回転制御させるのは、スプロケット42の原点が検出されるまでの一時的な処置であり、しかも、サイズの大きな部品であることから、スプロケット歯のピッチ誤差による位置決め誤差への影響は僅少であり、部品を吸着ノズルによって吸着する際に、部品吸着ミスを発生することはほとんど生じない。
また、上記した実施の形態によれば、スプロケット42および作動機構を設けた複数のテープサプライヤ21をフィーダ本体13に着脱可能に装着し、各テープサプライヤ21に識別ID81を設け、識別ID81を、フィーダ本体13に設けたリーダ82によって読み取るように構成したので、複数のテープサプライヤ21をフィーダ本体13に装着した場合でも、各テープサプライヤ21に設けた識別ID81を読み取ることにより、各テープサプライヤ21の部品供給テープ12に収納した部品の種類(サイズ)を識別することができ、これに基づいて制御部(ステップ106〜114)を的確に制御することができる。
さらに、上記した実施の形態によれば、作動機構によってスプロケット42を噛合位置へ作動させる際に、スプロケット42の歯が部品供給テープ12のスプロケット穴に係合して、スプロケット42が噛合位置まで作動したことを検出する噛合検出センサ63と位置検出ドッグ64からなる噛合検出手段を備えているので、スプロケット42の歯が部品供給テープ12のスプロケット穴にうまく噛合せず、噛合検出手段より検出信号が得られない場合には、スプロケット42を正逆回転させるなどして、スプロケット42の歯と部品供給テープ12のスプロケット穴とを確実に噛合させることができる。
上記した実施の形態においては、フィーダ本体13に、複数のテープサプライヤ21をテープフィーダ11に着脱可能に装着できるようにした例について述べたが、本発明は、テープサプライヤ21を装着した後に、部品供給テープ12とスプロケット42の歯とを噛合わせる構成のものであれば、フィーダ本体13に、1つのテープサプライヤ21を着脱可能に装着できるテープフィーダ11にも適用可能であり、複数のテープサプライヤ21に限定するものではない。
また、上記した実施の形態によれば、作動機構を、回動可能な回動部材30を回動させることにより、スプロケット42を、部品供給テープ12のスプロケット穴に噛合う噛合位置と、部品供給テープ12のスプロケット穴よりも下方に位置する退避位置との間で回動させるように構成したが、実施の形態で述べた作動機構は、例示的な構成を示したものにすぎず、その構成に限定されるものではない。
斯様に、本発明は上記した実施の形態で述べた構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の形態を採り得るものである。
本発明に係るフィーダ制御装置は、部品供給テープのスプロケット穴に噛合するスプロケットをピッチ誤差に応じて回転制御して、部品供給テープに収納された部品を部品吸着位置に送るものに用いるのに適している。
11…テープフィーダ、12…部品供給テープ、13…フィーダ本体、21…テープサプライヤ、30…回動部材、41…スプロケット駆動ユニット、42…スプロケット、44…スプロケット回転用モータ、51…支持軸、56…スプロケット作動用モータ、63、64…噛合検出手段(噛合検出センサ、位置検出ドッグ)、66…フィーダ載置台、81…識別ID、82…リーダ、86…メモリ、87、87a…原点検出手段(原点検出センサ、原点検出マーク)、ステップ106〜114…制御部。
請求項3に係る発明の特徴は、前記スプロケットおよび前記作動機構を設けたテープサプライヤをフィーダ本体に着脱可能に装着し、前記テープサプライヤに前記識別IDを設け、該識別IDを、前記フィーダ本体に設けたリーダによって読み取る請求項2に記載のフィーダ制御装置である。

Claims (5)

  1. 多数の部品を所定ピッチで収納した部品供給テープに形成したスプロケット穴にスプロケットの歯を噛合わせ、該スプロケットの回転により前記部品供給テープに収納された部品を部品吸着位置へ送るテープフィーダを備え、
    前記スプロケットを、前記歯が前記部品供給テープのスプロケット穴に噛合う噛合位置と、前記歯が前記部品供給テープのスプロケット穴よりも下方に位置する退避位置との間で作動させる作動機構と、
    前記スプロケットの原点位置からの前記歯のピッチ誤差を記憶するピッチ誤差記憶手段と、
    前記スプロケットを前記ピッチ誤差に応じて回転制御する回転制御手段と、
    前記スプロケットの前記原点位置を検出する原点検出手段と、
    前記テープフィーダに所定のサイズよりも小さな部品を収納した前記部品供給テープがセットされた場合には、前記スプロケットを前記噛合位置に作動させる前に前記原点検出手段によって原点が検出されるまで前記スプロケットを回転し、前記テープフィーダに所定のサイズよりも大きな部品を収納した前記部品供給テープがセットされた場合には、前記スプロケットを前記退避位置から前記噛合位置に作動させ、その後、前記スプロケットの原点が検出されるまで前記スプロケットを前記ピッチ誤差に拘らず所定角度ずつ回転して前記部品を前記部品吸着位置へ送る制御部と、
    を備えたことを特徴とするフィーダ制御装置。
  2. 前記テープフィーダに識別IDを設け、該識別IDに基づいて、前記テープフィーダに所定のサイズよりも小さな部品を収納した前記部品供給テープがセットされたか、所定のサイズよりも大きな部品を収納した前記部品供給テープがセットされたかを判別できるようにした請求項1に記載のフィーダ制御装置。
  3. 前記スプロケットおよび前記作動機構を設けたテープサプライヤを前記フィーダ本体に着脱可能に装着し、前記テープサプライヤに前記識別IDを設け、該識別IDを、前記フィーダ本体に設けたリーダによって読み取る請求項2に記載のフィーダ制御装置。
  4. 前記テープフィーダに所定のサイズよりも大きな部品を収納した前記部品供給テープがセットされた場合、前記スプロケットの原点が検出されるまで前記スプロケットが前記ピッチ誤差に拘らず所定角度ずつ回転されて前記部品を前記部品吸着位置へ送り、原点が検出された後は、前記スプロケットを前記ピッチ誤差に応じて回転制御する回転制御手段を備えた請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のフィーダ制御装置。
  5. 前記作動機構によって前記スプロケットを前記噛合位置へ作動させる際に、前記スプロケットの歯が前記部品供給テープの前記スプロケット穴に係合して、前記スプロケットが前記噛合位置まで作動したことを検出する噛合検出手段を備えている請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のフィーダ制御装置。
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