JPWO2014106944A1 - 合金材料の研磨方法及び合金材料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の合金材料の研磨方法は、主成分及び前記主成分とはビッカース硬度(HV)が5以上異なる副成分の元素を0.5質量%以上含む合金材料の研磨方法であって、砥粒及びオキソ酸系酸化剤を含有する研磨用組成物を使用して前記合金材料の表面を研磨することを特徴とする。前記合金材料の主成分はアルミニウム、チタン、鉄、ニッケル、及び銅から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。前記合金材料の主成分はアルミニウムであることが好ましく、副成分の元素は、ケイ素、マグネシウム、鉄、銅、及び亜鉛から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。研磨方法は、研磨用組成物を使用して合金材料を研磨する前に、予備研磨用組成物を用いて合金材料を予備研磨する工程を含むことが好ましい。

Description

本発明は、主成分及び主成分とは硬度の異なる副成分の元素を含む合金材料を、砥粒及び酸化剤を含有する研磨用組成物を使用して研磨する方法、その研磨方法に用いられる研磨用組成物、その研磨方法を用いた合金材料の製造方法、及びその製造方法により得られる合金材料に関する。
一般に、合金とは、1種の金属元素と、1種以上の他の金属元素又は炭素、窒素、ケイ素等の非金属元素との共融体である。一般的に、合金は、純金属よりも機械的強度、耐薬品性、耐食性、耐熱性等の性質を向上させることを目的として製造される。それらの様々な合金の中でもアルミニウム合金は、軽量且つ優れた強度を有することから、建材や容器等の構造材料、自動車、船舶、航空機等の輸送機器の他、各種電化製品や、電子部品等の様々な用途に用いられている。また、チタン合金は、軽量なうえ耐食性に優れていることから、精密機器、装飾品、工具、スポーツ用品、医療部品等に広く用いられている。また、鉄系合金であるステンレス鋼やニッケル合金は、優れた耐食性を有することから、構造材料や輸送機器の他、工具、機械器具、調理器具等の様々な用途で使用されている。また、銅合金は、電気伝導性、熱伝導性、耐食性に優れているほか、加工性にも優れており、また仕上げの美しさから、装飾品、食器、楽器や電気材料の部品等に広く用いられている。
これらの合金を用いる場合、用途によっては、合金の表面を光沢鏡面仕上げする必要がある。鏡面仕上げの方法としては、例えば合金表面の塗装やコーティングがある。しかしながら、合金表面の研磨により鏡面仕上げが実現できれば、塗装やコーティングを上回る利点が得られる。例えば、研磨は塗装面よりも優れた光沢鏡面を提供することができ、且つ塗装やコーティング工程及びそれらの工程で使用される材料が不要となる。また、研磨による鏡面は、塗装による光沢鏡面に比べ、耐久性が高いので光沢鏡面が長期に亘り持続されるという利点も有する。
そのため、従来、合金材料に対して、研磨用組成物を用いた研磨による鏡面化や平滑化が行われてきた。例えば、特許文献1では、シリカ、セリア、及びジルコニアからなる群より選択される研磨材、過酸化水素等のアルミニウムを酸化させる試薬、並びに液体キャリアを含む、アルミニウム合金の研磨用途に使用される研磨用組成物が開示されている。
特表2008−544868号公報
しかしながら、特許文献1に記載の研磨用組成物は、組成物の安定性が低下する場合があるという問題があった。組成物の安定性の低下は、研磨特性、例えば合金材料に対する高い研磨速度の維持及び研磨後の合金材料表面の平滑性に影響を与え、研磨効率が低下するおそれがあった。
本発明は、主成分及び主成分とは硬度の異なる副成分の元素を含む合金材料の表面を優れた鏡面に効率的に仕上げることができる合金材料の研磨方法、その研磨方法に用いられる研磨用組成物、及びその研磨方法を用いた合金材料の製造方法を提供することを目的とする。また、表面の平滑性に優れた光沢鏡面を有する合金材料を提供することも目的とする。
本発明者らは鋭意検討の結果、主成分及び主成分とは硬度の異なる副成分の元素を含む合金を、砥粒及びオキソ酸系酸化剤を含有する研磨用組成物を使用して研磨することにより、組成物の安定性が向上することを見出した。また、オキソ酸系酸化剤が合金表面を酸化して合金表面に硬度が高く脆い酸化皮膜を形成させ、それを砥粒が研磨することで、表面欠陥のない優れた鏡面が効率的に得られることを見出した。
上記の目的を達成するために、本発明の一態様では、主成分及び前記主成分とはビッカース硬度(HV)が5以上異なる副成分の元素を0.5質量%以上含む合金材料の研磨方法であって、砥粒及びオキソ酸系酸化剤を含有する研磨用組成物を使用して前記合金材料の表面を研磨することを特徴とする合金材料の研磨方法が提供される。
前記合金材料の主成分はアルミニウム、チタン、鉄、ニッケル、及び銅から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。前記合金材料の主成分はアルミニウムであることが好ましく、副成分の元素はケイ素、マグネシウム、鉄、銅、及び亜鉛から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。前記オキソ酸系酸化剤は硝酸、亜硝酸、次亜塩素酸、シュウ酸、及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。前記オキソ酸系酸化剤は硝酸及びその塩から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。前記砥粒はコロイダルシリカであることが好ましい。前記研磨方法は、前記研磨用組成物を使用して前記合金材料を研磨する前に、予備研磨用組成物を用いて前記合金材料を予備研磨する工程を含むことが好ましい。
また、本発明の別の一様態では、前記合金材料の研磨方法を用いて合金材料を研磨する工程を含む、合金材料の製造方法が提供される。
また、本発明の別の一様態では、前記製造方法を用いて製造される合金材料が提供される。
また、本発明の別の一様態では、前記合金材料の研磨方法に用いられる研磨用組成物であって、砥粒及びオキソ酸系酸化剤を含有することを特徴とする研磨用組成物が提供される。
本発明によれば、主成分及び主成分とは硬度の異なる副成分の元素を含む合金材料の表面を優れた鏡面に効率的に仕上げることができる。
以下、本発明を合金材料の研磨方法に具体化した実施形態を説明する。
本実施形態の研磨方法は、主成分及び主成分とは硬度の異なる副成分の元素を含む合金材料を、砥粒及びオキソ酸系酸化剤を含有する研磨用組成物を使用して研磨する方法である。
合金材料は、主成分となる金属種に基づいて名称が付される。合金材料の主成分の例としては、例えばアルミニウム、チタン、鉄、ニッケル、銅等が挙げられる。合金材料の例としては、例えば、アルミニウム合金、チタン合金、ステンレス鋼(鉄を主成分とする)、ニッケル合金、銅合金等が挙げられる。主成分となる金属種とは大きく異なるビッカース硬度を持つ副成分の元素を含む合金が好ましい。特に、硬度の低いアルミニウムと硬度の高いケイ素とを含む合金の表面硬度は、研磨用組成物中の酸化剤により均一化されやすい。そのため、本実施形態の研磨方法は特にアルミニウム合金の研磨に好ましく用いられる。アルミニウム合金を用いた場合、特に優れた研磨速度が達成されると共に、光沢を伴う優れた鏡面を効率的に得ることができる。
一般的な合金に含まれる副成分の元素は、主成分となる金属種と硬度の似たものもあれば、硬度の異なるものも含まれる。本発明で使用される合金は、主成分となる金属種とはビッカース硬度が5HV以上異なる元素を0.5質量%以上含むものがよい。
アルミニウム合金は、アルミニウムを主成分とし、アルミニウムとは大きく異なるビッカース硬度を持つ副成分の元素として、例えば、ケイ素、鉄、銅、マンガン、マグネシウム、亜鉛、クロム等を含有する。前記副成分の元素は、ケイ素、マグネシウム、鉄、銅、及び亜鉛が好ましい。アルミニウム合金中の前記副成分の元素の含有量は、好ましくは0.5〜20質量%である。このようなアルミニウム合金の例として、例えば、日本工業規格(JIS) H4000:2006による合金番号において、1050、1050A、1100、1200、1N00、1N30、2014、2014A、2017、2017A、2219、2024、3003、3103、3203、3004、3104、3005、3105、5005、5021、5042、5052、5652、5154、5254、5454、5754、5082、5182、5083、5086、5N01、6101、6061、6082、7010、7075、7475、7178、7N01、8021、8079等が知られている。また、JIS H4040:2006による合金番号において、1050、1050A、1100、1200、2011、2014、2014A、2017、2017A、2117、2024、2030、2219、3003、3103、5N02、5050、5052、5454、5754、5154、5086、5056、5083、6101、6N01、6005A、6060、6061、6262、6063、6082、6181、7020、7N01、7003、7050、7075、7049A等が知られている。また、JIS H4100:2006による合金番号において、1050 A1050S、1100 A1100S、1200 A1200S、2014 A2014S、2014 A2014AS、2017 A2017S、2017 A2017AS、2024 A2024S、3003 A3003S、3203 A3203S、5052 A5052S、5454 A5454S、5083 A5083S、5086 A5086S、6101 A6101S、6N01 A6N01S、6005A A6005AS、6060 A6060S、6061 A6061S、6063 A6063S、6082 A6082S、7N01 A7N01S、7003 A7003S、7005 A7005S、7020 A7020S、7050 A7050S、7075 A7075S等が知られている。
チタン合金は、チタンを主成分とし、チタンとは大きく異なるビッカース硬度を持つ副成分の元素として、例えば、アルミニウム、鉄、バナジウム等を含有する。チタン合金中の前記副成分の元素の含有量は、好ましくは3.5〜30質量%である。このようなチタン合金の例としては、例えば、JIS H4600:2012による種類において、11〜23種、50種、60種、61種、80種等が知られている。
ステンレス鋼は、鉄を主成分とし、鉄とは大きく異なるビッカース硬度を持つ副成分の元素として、例えば、クロム、ニッケル、モリブデン、マンガン等を含有する。ステンレス鋼中の前記副成分の元素の含有量は、好ましくは10〜50質量%である。このようなステンレス鋼の例としては、例えば、JIS G4303:2005による種類の記号において、SUS201、SUS303、SUS303Se、SUS304、SUS304L、SUS304NI、SUS305、SUS305JI、SUS309S、SUS310S、SUS316、SUS316L、SUS321、SUS347、SUS384、SUSXM7、SUS303F、SUS303C、SUS430、SUS430F、SUS434、SUS410、SUS416、SUS420J1、SUS420J2、SUS420F、SUS420C、SUS631J1等が知られている。
ニッケル合金は、ニッケルを主成分とし、ニッケルとは大きく異なるビッカース硬度を持つ副成分の元素として、例えば、鉄、クロム、モリブデン、コバルト等を含有する。ニッケル合金中の前記副成分の元素の含有量は、好ましくは20〜75質量%である。このようなニッケル合金の例としては、例えば、JIS H4551:2000による合金番号において、NCF600、NCF601、NCF625、NCF750、NCF800、NCF800H、NCF825、NW0276、NW4400、NW6002、NW6022等が知られている。
銅合金は、銅を主成分とし、銅とは大きく異なるビッカース硬度を持つ副成分の元素として、例えば、鉄、鉛、亜鉛、錫等を含有する。銅合金中の前記副成分の元素の含有量は、好ましくは3〜50質量%である。銅合金の例としては、例えば、JIS H3100:2006による合金番号において、C2100、C2200、C2300、C2400、C2600、C2680、C2720、C2801、C3560、C3561、C3710、C3713、C4250、C4430、C4621、C4640、C6140、C6161、C6280、C6301、C7060、C7150、C1401、C2051、C6711、C6712等が知られている。
次に、本実施形態の研磨方法に用いられる研磨用組成物について記載する。
研磨用組成物は、砥粒及びオキソ酸系酸化剤を含む。
オキソ酸系酸化剤は、合金に含まれる主成分を酸化させるのに十分な酸化力を有するオキソ酸の総称である。オキソ酸系酸化剤の具体例としては、例えば、硝酸、亜硝酸、次亜塩素酸、シュウ酸、それらの塩等が挙げられる。特に、平滑性に優れた研磨面が得られやすく、また、基材を腐食させにくいことから、硝酸及びその塩が好ましく用いられる。硝酸塩の具体例としては、例えば、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム等が挙げられる。
研磨用組成物中のオキソ酸系酸化剤の含有量は、0.02質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.03質量%以上であり、更に好ましくは0.1質量%以上である。オキソ酸系酸化剤の含有量が上記の範囲内にある場合、研磨後の表面欠陥の発生がより抑制される。
研磨用組成物中のオキソ酸系酸化剤の含有量は、15質量%以下であることが好ましく、より好ましくは10質量%以下である。オキソ酸系酸化剤の含有量が上記の範囲内にある場合、研磨用組成物の製造コストが低減するのに加えて、使用済みの研磨用組成物の処理、すなわち廃液処理にかかる環境負荷を軽減することができる。
砥粒の例としては、例えば酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マンガン、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。なかでも酸化ケイ素が好ましく、より好ましくは、コロイダルシリカ又はフュームドシリカである。これらの砥粒を用いた場合、より平滑な研磨面を得ることができる。
コロイダルシリカとしては、表面修飾されていないコロイダルシリカ、及び表面修飾されたコロイダルシリカのいずれも用いることができる。表面修飾されていないコロイダルシリカは、酸性条件下でゼロに近いゼータ電位を有するために、酸性条件下ではシリカ粒子同士が互いに電気的に反発せず凝集しやすい。これに対し、酸性条件下でも比較的大きな負のゼータ電位を有するように表面修飾されたコロイダルシリカは、酸性条件下においても互いに強く反発して良好に分散する結果、研磨用組成物の保存安定性がより向上する。
表面修飾コロイダルシリカとしては、例えば、表面にスルホン酸やカルボン酸等の有機酸が固定されたコロイダルシリカや、表面が酸化アルミニウム等の金属酸化物で置換されたコロイダルシリカが挙げられる。コロイダルシリカへの有機酸の固定は、コロイダルシリカの表面に有機酸の官能基を化学的に結合させることにより行われる。コロイダルシリカへのスルホン酸の固定は、例えば、“Sulfonic acid-functionalized silica through quantitative oxidation of thiol groups”, Chem. Commun. 246-247 (2003)に記載の方法で行うことができる。具体的には、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のチオール基を有するシランカップリング剤をコロイダルシリカにカップリングさせた後、過酸化水素でチオール基を酸化することにより、スルホン酸が表面に固定されたコロイダルシリカを得ることができる。コロイダルシリカへのカルボン酸の固定は、例えば、“Novel Silane Coupling Agents Containing a Photolabile 2-Nitrobenzyl Ester for Introduction of a Carboxy Group on the Surface of Silica Gel”, Chemistry Letters, 3, 228-229 (2000)に記載の方法で行うことができる。具体的には、光反応性2−ニトロベンジルエステルを含むシランカップリング剤をコロイダルシリカにカップリングさせた後に光照射することにより、カルボン酸が表面に固定されたコロイダルシリカを得ることができる。また、コロイダルシリカ表面の酸化アルミニウムによる置換は、コロイダルシリカにアルミニウム化合物を添加し反応させることにより行われる。例えば、特開平6−199515号公報に記載の方法により行うことができる。具体的には、コロイダルシリカにアルミン酸アルカリを添加して加熱することにより、表面が酸化アルミニウムで置換されたコロイダルシリカを得ることができる。
表面修飾コロイダルシリカを用いる場合には、研磨用組成物のpHが0.5〜4.5の範囲内にあることが好ましい。表面修飾コロイダルシリカの表面には、スルホ基等の修飾基が存在する。そのため、研磨用組成物のpHが0.5〜4.5の範囲内にあると、表面修飾コロイダルシリカが研磨用組成物中でより安定に分散し、高い研磨速度をもたらす。なお、研磨速度の向上の観点において、表面修飾コロイダルシリカのなかでもスルホン酸で表面修飾したコロイダルシリカを用いることが特に好ましい。
表面修飾されていないコロイダルシリカを用いる場合には、研磨用組成物のpHが8.0〜12.0の範囲内にあることが好ましい。表面修飾されていないコロイダルシリカの表面にはヒドロキシル基が存在する。そのため、研磨用組成物のpHが8.0〜12.0の範囲内にあると、コロイダルシリカが研磨組成物中でより安定に分散し、高い研磨速度をもたらす。
研磨用組成物中に含まれる砥粒の平均粒子径は5nm以上であることが好ましく、より好ましくは10nm以上であり、更に好ましくは15nm以上である。砥粒の平均粒子径が上記の範囲内にある場合、合金材料の研磨速度がより向上する。
研磨用組成物中に含まれる砥粒の平均粒子径は、400nm以下であることが好ましく、より好ましくは300nm以下であり、更に好ましくは200nm以下であり、最も好ましくは100nm以下である。砥粒の平均粒子径が上記の範囲内にある場合、低欠陥かつ面粗度の小さい表面を得ることがより容易である。研磨後の合金材料に大粒子径の砥粒が残留することが問題となる場合、大粒子径を含まない小粒子径の砥粒を用いることが好ましい。
なお、砥粒の平均粒子径は、窒素吸着法(BET法)による砥粒の比表面積の測定値から算出することができる。
研磨用組成物中の砥粒の含有量は、1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは2質量%以上である。砥粒の含有量が上記の範囲内にある場合、研磨用組成物による合金の研磨速度がより向上する。
研磨用組成物中の砥粒の含有量は、50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは40質量%以下である。砥粒の含有量が上記の範囲内にある場合、研磨用組成物の製造コストが低減するのに加えて、スクラッチの少ない研磨面を得ることが容易である。また、研磨後の合金表面上に残存する砥粒の量が低減され、合金表面の清浄度が向上する。
本発明で用いられる研磨用組成物は、pH調整剤を含んでもよい。pH調整剤を用いて研磨用組成物のpHを調整することにより、合金材料の研磨速度や砥粒の分散性等を制御することができる。pH調整剤としては、公知の酸、塩基、又はそれらの塩を使用することができる。pH調整剤として使用できる酸の具体例としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、フッ酸、ホウ酸、炭酸、次亜リン酸、亜リン酸、リン酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、ジグリコール酸、2−フランカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、3−フランカルボン酸、2−テトラヒドロフランカルボン酸、メトキシ酢酸、メトキシフェニル酢酸、フェノキシ酢酸等の有機酸が挙げられる。無機酸の中でも特に硫酸、硝酸、リン酸等が研磨速度向上の観点から特に好ましく、有機酸の中でもグリコール酸、コハク酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸、イタコン酸等が好ましい。
pH調整剤として使用できる塩基としては、脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン、水酸化第四アンモニウム等の有機塩基、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア等が挙げられる。これらのなかでも、入手が容易なことから水酸化カリウム及びアンモニアが好ましい。
また、前記酸の代わりに、又は前記酸と組み合わせて、前記酸のアンモニウム塩やアルカリ金属塩等の塩をpH調整剤として用いてもよい。特に、弱酸と強塩基、強酸と弱塩基、又は弱酸と弱塩基の組み合わせとした場合には、pHの緩衝作用を期待することができる。pH調整剤は、単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。
pH調整剤の添加量は、特に制限されず、研磨用組成物の成分等により適宜調整することができる。本発明で用いられる研磨用組成物のpHの下限は、0.5以上であることが好ましく、8以上であることがより好ましい。研磨用組成物のpHが大きくなるにつれて、砥粒の分散性がより向上する。
また、本発明で用いられる研磨用組成物のpHの上限は、12以下であることが好ましく、11.5以下であることがより好ましい。研磨用組成物のpHが小さくなるにつれて、粒子の分散性や、組成物の安全性、組成物の経済性等がより向上する。
本発明で用いられる研磨用組成物は、各成分を分散又は溶解するための、分散媒又は溶媒として水を含むことが好ましい。他の成分の作用が阻害されることを防止するために、不純物はできる限り含有しない水が好ましい。分散媒又は溶媒として水の具体例として、イオン交換樹脂にて不純物イオンを除去することにより若しくはフィルタを通して異物を除去することにより得られる純水や超純水、又は蒸留水が好ましい。
本発明で用いられる研磨用組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲内において、必要に応じて、エッチング剤、合金材料の表面を酸化させる酸化剤、合金材料の表面や砥粒表面に作用する水溶性重合体、水溶性共重合体、それらの塩及び誘導体、合金材料の表面の腐食を抑制する防食剤やキレート剤、砥粒の凝集体の再分散を容易にする分散助剤、その他機能を有する防腐剤、防黴剤等の他の成分をさらに含んでもよい。
エッチング剤の例としては、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸などの有機酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの無機アルカリ、アンモニア、アミン、第四級アンモニウム水酸化物などの有機アルカリ等が挙げられる。
酸化剤の例としては、過酸化水素、過酢酸、過炭酸塩、過酸化尿素、過塩素酸塩、過硫酸塩等が挙げられる。
水溶性重合体、水溶性共重合体、それらの塩及び誘導体の例としては、ポリアクリル酸塩などのポリカルボン酸、ポリホスホン酸、ポリスチレンスルホン酸などのポリスルホン酸、キタンサンガム、アルギン酸ナトリウムなどの多糖類、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタンモノオレエート、単一種または複数種のオキシアルキレン単位を有するオキシアルキレン系重合体等が挙げられる。
防食剤の例としては、アミン類、ピリジン類、テトラフェニルホスホニウム塩、ベンゾトリアゾール類、トリアゾール類、テトラゾール類、安息香酸等が挙げられる。
キレート剤の例としては、グルコン酸等のカルボン酸系キレート剤、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリメチルテトラアミンなどのアミン系キレート剤、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸などのポリアミノポリカルボン系キレート剤、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸などの有機ホスホン酸系キレート剤、フェノール誘導体、1,3−ジケトン等が挙げられる。
分散助剤の例としては、ピロリン酸塩やヘキサメタリン酸塩などの縮合リン酸塩等が挙げられる。
防腐剤の例としては、次亜塩素酸ナトリウム等が挙げられる。
防黴剤の例としてはオキサゾリジン−2,5−ジオンなどのオキサゾリン等が挙げられる。
研磨用組成物には、高い研磨速度を実現すると同時に、高い洗浄除去性を有することが求められる場合がある。この場合には、研磨用組成物に無機酸(pH調整剤を含む)を加えて低pH(例えば、pH0.5〜4.5)にするとともに、砥粒として表面修飾コロイダルシリカを使用することが好ましい。一般的に、砥粒の含有量を多くすると研磨速度は向上するが、洗浄除去性は低下する。そのため、研磨速度と洗浄除去性とを共に高めることは難しい。これに対して、研磨用組成物に無機酸を添加すると、研磨用組成物中の砥粒の含有量が少なくても無機酸の化学的作用によって研磨速度が向上する。これにより、洗浄除去性と研磨速度とを共に向上させることができる。また、表面修飾コロイダルシリカは、無機酸の添加により低pHとなった研磨用組成物中でも安定して砥粒としての機能を発揮することができる。
合金の研磨に使用された後の研磨用組成物を回収し、再度研磨に使用することができる。より具体的には、研磨装置から排出された使用済みの研磨用組成物をタンク内にいったん回収し、タンク内から再び研磨装置に供給するようにしてもよい。この場合、使用済みの研磨用組成物を廃液として処理する必要が減るため、環境負荷の軽減が可能である。また、研磨用組成物の使用量が減ることで合金材料の研磨にかかるコストの低減も可能である。
研磨用組成物を循環使用した場合、研磨用組成物中の砥粒やオキソ酸系酸化剤等の成分が研磨により消費され、損失する。このため、これらの成分の減少分を循環使用中の研磨用組成物に補充してもよい。補充する成分は個別に研磨用組成物に添加してもよいし、あるいは、二以上の成分をタンクの大きさや研磨条件に応じた任意の比率で含んだ混合物として研磨用組成物に添加してもよい。研磨用組成物中の減少した成分をこうして補充することにより、再利用に適した状態に研磨用組成物が維持され、所要の研磨性能が持続される。
次に、本発明で用いられる研磨用組成物の製造方法について説明する。
本発明で用いられる研磨用組成物の製造方法は、特に制限されず、例えば、砥粒、オキソ酸系酸化剤及び必要に応じて他の成分を、水中で攪拌混合することにより得ることができる。各成分を混合する際の温度は特に制限されないが、10〜40℃が好ましく、溶解速度を上げるために前記温度範囲以上に加熱してもよい。また、混合時間も特に制限されない。
次に、本発明の合金材料の研磨方法、及びその研磨方法を用いた合金材料の製造方法について説明する。
前記研磨用組成物は、合金材料の研磨に用いられる。それにより、本発明は、前記研磨用組成物を用いて合金材料を研磨する研磨方法を提供する。また、本発明は、合金材料を前記研磨方法で研磨する工程を含む合金材料の製造方法を提供する。
前記研磨用組成物を用いて合金を研磨するときには、通常の金属材料の研磨で一般的に用いられるのと同じ装置及び条件を使用することができる。一般的な研磨装置としては、片面研磨装置及び両面研磨装置がある。片面研磨装置を使用して合金材料の片面を研磨する場合には、キャリアを用いて合金材料を保持し、研磨用組成物を供給しながら、研磨パッドを貼付した定盤を合金材料の片面に押しつけ、定盤を回転させる。両面研磨装置を使用して合金材料の両面を研磨する場合には、キャリアを用いて合金材料を保持し、上方より研磨用組成物を供給しながら、研磨パッドが貼付された2つの定盤を合金材料の両面に押しつけ、2つの定盤を互いに反対方向に回転させる。このとき、研磨パッド及び研磨用組成物中の砥粒と、合金材料との間の摩擦による物理的作用と、研磨用組成物中の砥粒以外の成分が合金にもたらす化学的作用によって合金材料は研磨される。
本発明による研磨方法における研磨条件には、研磨荷重が含まれる。一般に研磨荷重が大きいほど砥粒と合金材料との間の摩擦力が高くなる。その結果、機械的な加工特性が向上し、研磨速度が上昇する。本発明による研磨方法における合金材料に適用される研磨荷重は特に限定されないが、50〜1,000g/cmであることが好ましく、より好ましくは100〜800g/cm、さらに好ましくは300〜600g/cmである。研磨荷重が上記の範囲内にある場合、十分な研磨速度が発揮されることに加え、研磨対象物の破損や表面欠陥の発生を低減することができる。
また、本発明による研磨方法における研磨条件には、研磨における線速度が含まれる。一般に研磨パッドの回転数、キャリアの回転数、研磨対象物の大きさや数等が線速度に影響する。線速度が大きい場合、研磨対象物にかかる摩擦力が大きくなるため、研磨対象物が機械的に研磨されやすくなる。また、摩擦によって生じる熱が、研磨用組成物による化学的研磨作用を高めることがある。線速度は特に限定されないが、10〜300m/分であることが好ましく、より好ましくは30〜200m/分である。線速度がこの範囲であれば、十分な研磨速度が得られるのに加え、研磨対象物との間の摩擦による研磨パッドの破損が抑制される。また、十分な摩擦力が加わることにより、研磨対象物上で研磨パッドが滑ることなく良好に研磨することができる。
前記実施形態の研磨用組成物を用いた研磨方法で使用される研磨パッドは、材質、厚み、あるいは硬度等の物性によって限定されるものではない。例えば、種々の硬度や厚みを有するポリウレタンタイプ、不織布タイプ、スウェードタイプ等の研磨パッドを使用することができる。あるいは、砥粒を含む研磨パッド又は砥粒を含まない研磨パッドを用いることもできる。なかでも砥粒を含まないスウェードタイプの研磨パッドが好ましい。また、スウェードタイプの研磨パッドのなかでも、研磨加工中の圧力による変形の少ないもの、換言すればパッドの硬度が高いものがより好ましい。具体的には、日本工業規格(JIS)K6253:1997に規定されている、TECLOCK(登録商標)を用いた方法により測定される硬度が78以上であるスウェードタイプの研磨パッドが好ましい。研磨パッドの硬度は、例えば基材にポリエチレンテレフタレートや不織布を用いることにより硬度の高いスウェードタイプのパッドを得ることができる。
本発明による研磨方法における研磨条件には、研磨用組成物の供給速度が含まれる。研磨用組成物の供給速度は、研磨する合金材料の種類や、研磨装置の種類、他の研磨条件に依存するが、研磨用組成物が合金材料及び研磨パッドの全体に均一に供給されるのに十分な速度であることが好ましい。
合金材料は、本実施形態の研磨方法を用いて研磨される前に、予備研磨用組成物を用いて予備研磨されてもよい。合金材料の表面には、合金材料の加工や輸送に起因する傷が存在する場合がある。それらの傷を単一の研磨工程で除去して鏡面を得るには多くの時間が掛かり不経済なうえ、研磨面の平滑性を損ねるおそれがある。予備研磨工程により合金表面のそのような傷を除去しておくことにより、その後の研磨用組成物を用いた研磨に要する時間を短縮することができ、優れた鏡面を効率的に得ることが期待できる。
以下、予備研磨工程に用いられる予備研磨用組成物について記載する。
予備研磨用組成物は、研磨用組成物と比べて高い研磨能力を有することが好ましい。具体的には、予備研磨用組成物は、研磨用組成物中の砥粒よりも、高硬度で且つ粒子サイズの大きい砥粒を含有することが好ましい。
予備研磨用組成物に含まれる砥粒の例としては、例えば炭化ケイ素、酸化アルミニウム(アルミナ)、ジルコニア、ジルコン、セリア、チタニア等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの砥粒のなかでも、酸化アルミニウムを用いることが特に好ましい。酸化アルミニウムは、特に種類を限定されるものではないが、例えば、α−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、κ−アルミナ、及びその他の結晶形態のアルミナを使用することができる。また、酸化アルミニウムは、アルミニウム以外のケイ素、チタン、鉄、銅、クロム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等の不純物元素を含んでいてもよい。
なお、研磨対象物が硬脆材料であって、その研磨対象物をより高速度で研磨する必要がある場合には、α−アルミナを主成分とするアルミナ砥粒を使用することが好ましい。アルミナ砥粒を構成するアルミナのうちα−アルミナの割合は20%以上であることが好ましく、より好ましくは40%以上である。アルミナ砥粒中のα−アルミナの割合は、X線回折測定による(113)面のX線回折線の積分強度比から求められる。
予備研磨組成物中に含まれる砥粒の平均粒子径は0.1μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.3μm以上である。砥粒の平均粒子径が上記の範囲内にある場合、予備研磨用組成物による合金材料の研磨速度が向上する。
予備研磨用組成物中に含まれる砥粒の平均粒子径は、20μm以下であることが好ましく、より好ましくは5μm以下である。砥粒の平均粒子径が上記の範囲内にある場合、低欠陥で且つ面粗度の小さい研磨面を容易に得ることができる。なお、砥粒の平均粒子径の測定は、例えば、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置、例えば、堀場製作所社製の“LA−950”を用いて測定することができる。
予備研磨用組成物中に含まれる砥粒の比表面積は、20m/g以下であることが好ましい。砥粒の比表面積が上記の範囲内にある場合、予備研磨用組成物による研磨対象物の研磨速度が向上する。
予備研磨用組成物中に含まれる砥粒の比表面積は、5m/g以上であることが好ましい。砥粒の比表面積が上記の範囲内にある場合、低欠陥で且つ面粗度の小さい研磨面を容易に得ることができる。なお、砥粒の比表面積の測定は、例えば、マイクロメリテックス社製の“Flow SorbII 2300”を用いて測定することができる。
予備研磨用組成物中の砥粒の含有量は、0.5質量%以上であることが好ましく、より好ましくは1質量%以上である。砥粒の含有量が上記の範囲内にある場合、予備研磨用組成物による合金材料の研磨速度が向上する。
予備研磨用組成物中の砥粒の含有量は、20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは10質量%以下である。砥粒の含有量が上記の範囲内にある場合、予備研磨用組成物の製造コストが低減することに加えて、予備研磨後の合金表面のスクラッチを低減することができる。
予備研磨用組成物の好ましいpHは、研磨用組成物のpHと同様、研磨する合金の種類により異なる。予備研磨用組成物のpHは公知の酸、塩基、又はそれらの塩により調整される。
なかでも酸として有機酸、特にグリコール酸、コハク酸、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸又はイタコン酸を予備研磨用組成物のpH調整に用いた場合、それが砥粒表面に作用することにより、研磨速度の向上が期待できる。
次に、本実施形態の合金材料の研磨方法、及びその研磨方法を用いた合金材料の製造方法の作用について説明する。
本実施形態では、砥粒及びオキソ酸系酸化剤を含有する研磨用組成物を使用して、主成分及び主成分とは硬度の異なる副成分の元素を含む合金が研磨される。この場合、研磨用組成物の安定性が向上するとともに、オキソ酸系酸化剤が合金表面を酸化して合金表面に硬度が高く脆い酸化皮膜を形成させ、それを砥粒が研磨することで、表面欠陥のない優れた鏡面が効率的に得られる。
本実施形態の合金材料の研磨方法、及びその研磨方法を用いた合金材料の製造方法によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態の研磨方法によれば、合金材料の表面を優れた鏡面に効率的に仕上げることができる。
(2)砥粒及びオキソ酸系酸化剤を含有する研磨用組成物を用いることにより、研磨用組成物の安定性を向上させることができる。
(3)砥粒及びオキソ酸系酸化剤を含有する研磨用組成物を用いて合金材料を研磨することにより、表面の平滑性に優れた光沢鏡面の合金材料を得ることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 研磨用組成物は、研磨用組成物の原液を水で希釈することにより調製されてもよい。
・ 研磨用組成物は一剤型であってもよいし、二以上の剤から構成される多剤型であってもよい。また、二以上の剤を別々の経路を通じて研磨装置に供給し、研磨装置内でそれらの剤が混合されて研磨用組成物が調製されるようにしてもよい。
次に、本発明の実施例及び比較例を説明する。
(試験1)
平均粒子径が78nmの表面修飾されていないコロイダルシリカを水で希釈し、さらに酸化剤を加えることにより、組成1〜4の研磨用組成物を調製した。組成5の研磨用組成物は酸化剤を加えずに調製した。各研磨用組成物について、コロイダルシリカの濃度と平均粒子径、酸化剤の種類と濃度、並びにpHを表2に示す。
研磨する合金として、アルミニウム合金を準備した。使用したアルミニウム合金の種類は、表3の「合金材料」欄に示される通りである。組成1〜5の準備した研磨用組成物を用いて、表1に記載の条件で各アルミニウム合金の研磨を行った。そして、以下に示す方法で、研磨速度、及び研磨後の合金材料の研磨面における表面粗さを求めるとともに、研磨用組成物の保管安定性を評価した。
なお、アルミニウム合金は、組成1〜5の研磨用組成物を用いて研磨される前に予備研磨されており、表面粗さRaが約20nmとなるように予備研磨されたアルミニウム合金の面を研磨対象とした。また、表3の「合金材料」欄に示す「5052」とは、JIS H4000:2006に記載の合金番号5052を示し、「6063」とは、JIS H4040:2006に記載の合金番号6063を示す。
<研磨速度>
各研磨用組成物を用いた研磨の前後に合金の重量を測定した。研磨前後の重量の差から研磨速度を算出した。その結果を下記表3の「研磨速度」の欄に示す。
<表面粗さ>
研磨後の合金材料の研磨面における表面粗さを示す「Ra」を、JIS B0601:2001に記載の方法に基づき、表面形状測定機(商品名:ZYGO New View 5000 5032、Zygo社製)を用い、測定範囲を1.4mm×1.1mmに設定して測定した。「Ra」は、粗さ曲線の高さ方向の振幅の平均を示すパラメータであって、一定視野内での合金材料表面の高さの算術平均を示す。測定結果を下記表3の「表面粗さRa」の欄に示す。
<保管安定性>
半透明のプラスチックボトルに各例で使用する研磨用組成物を充填し、25℃の雰囲気下で7日間保存した。その後、研磨用組成物が入ったプラスチックボトルの外観より、内容物の変化の有無を目視で確認した。変化がなければ保管安定性が良好(○)であると評価し、沈殿又は凝集等の何らかの変化があった場合には保管安定性が不良(×)であると評価した。結果を下記表3の「安定性」の欄に示す。
Figure 2014106944
Figure 2014106944
Figure 2014106944
表3に示すように、酸化剤として硝酸塩を用いた実施例1〜6では、酸化剤を含有しない比較例1,2の場合と比べて、表面粗さRaが低く抑制されて、優れた鏡面を得ることができた。酸化剤として過酸化水素を用いた比較例3,4では、実施例1〜6の場合と比べて安定性が劣ることが確認された。したがって、比較例3,4で使用した研磨用組成物は、長期保存後に使用した場合、研磨後の合金表面の品質や研磨速度等の研磨効率に悪影響のおそれがあることが分かる。

Claims (10)

  1. 主成分及び前記主成分とはビッカース硬度(HV)が5以上異なる副成分の元素を0.5質量%以上含む合金材料の研磨方法であって、
    砥粒及びオキソ酸系酸化剤を含有する研磨用組成物を使用して前記合金材料の表面を研磨することを特徴とする合金材料の研磨方法。
  2. 前記合金材料の主成分がアルミニウム、チタン、鉄、ニッケル、及び銅から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の合金材料の研磨方法。
  3. 前記合金材料の主成分がアルミニウムであり、副成分の元素が、ケイ素、マグネシウム、鉄、銅、及び亜鉛から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の合金材料の研磨方法。
  4. 前記オキソ酸系酸化剤が硝酸、亜硝酸、次亜塩素酸、シュウ酸、及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の合金材料の研磨方法。
  5. 前記オキソ酸系酸化剤が硝酸及びその塩から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の合金材料の研磨方法。
  6. 前記砥粒がコロイダルシリカである請求項1〜5のいずれか1項に記載の合金材料の研磨方法。
  7. 前記研磨用組成物を使用して前記合金材料を研磨する前に、予備研磨用組成物を用いて前記合金材料を予備研磨する工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の合金材料の研磨方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の合金材料の研磨方法を用いて合金材料を研磨する工程を含む、合金材料の製造方法。
  9. 請求項8に記載の製造方法を用いて製造される合金材料。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の合金材料の研磨方法に用いられる研磨用組成物であって、
    砥粒及びオキソ酸系酸化剤を含有することを特徴とする研磨用組成物。
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