JPWO2014083663A1 - マヨネーズ様食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】マヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味を付与する。【解決手段】酢酸0.1〜1.5質量%及び卵黄を含有する、粘度50〜500Pa・sのマヨネーズ様食品において、2,3,5−Trimethyl pyrazine及びFurfuralを含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、特定の口腔香気成分を含有することにより、マヨネーズ特有の風味が向上したマヨネーズ様食品に関する。
マヨネーズは、一般に食用油脂と食酢を卵黄で乳化させることにより製造される高粘度のクリーム状食品である。マヨネーズをあらゆる食品に使用する、所謂マヨラーと称される人々がいるほど、マヨネーズは多くの人がやみつきになりクセになる特有の風味を有している。
一方、近年ではカロリーをコントロールする健康志向により、食用油脂の含有量を低減させて増粘剤によりマヨネーズと同様の粘度に調整した、所謂低オイルマヨネーズや、食用油脂を含有しないノンオイルマヨネーズも製造されている(特許文献1)。そして、市場では、このような低オイルマヨネーズやノンオイルマヨネーズにも本来のマヨネーズと同様の風味にすることが望まれている。
しかしながら、低オイルマヨネーズやノンオイルマヨネーズでは、酸味が立ちやすく、マヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味を付与することが難しい。さらに、本来のマヨネーズも含めて、酢及び卵黄を含有する高粘度のクリーム状食品(以下、マヨネーズ様食品という)には、マヨネーズ特有のやみつきになりクセになる独特の風味を一層向上させることが望まれている。
特開2001-252041号公報
本発明は、マヨネーズ様食品において、マヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味を向上させること、特に、低オイルマヨネーズやノンオイルマヨネーズであっても、マヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味を向上させることを課題とする。
本発明者は、本願出願人による長年のマヨネーズの風味の研究の結果から、マヨネーズを食したときのマヨネーズ特有の風味は、舌における味覚と、口喉から鼻腔へ上昇する芳香(口腔香気)との相乗効果によるとの知見を得ている。さらに、本発明者は、一般にコク味を有するとされるワイン、ウイスキー、チョコレート、生ハム、魚の干物、干し柿等の加工食品の芳香成分を解析した結果、これらの加工食品では、焙煎香と糖質の熟成香との組合せがコク味の増強に関与しているとの知見を得た。これらの加工食品における焙煎香及び糖質の熟成香は、マヨネーズの製造工程で生じる芳香成分ではなく、これまでにマヨネーズ特有の風味を担う成分として着目されたことはない。何故ならば、マヨネーズは、卵黄を含有した高粘度のクリーム状食品であるため、卵黄の加熱凝固が生じるような80℃を超える高温加熱処理を行うことはないからである。また、糖質を含有しない場合も多く、含有したとしても前述の加工食品のような長期間の熟成処理を施すことはなかったからである。しかしながら、本発明者は、マヨネーズ特有の風味に口腔香気が関与しているとの前述の知見を踏まえ、焙煎香と糖質の熟成香の組合せがマヨネーズの風味に及ぼす影響について研究を重ねた結果、特定の焙煎香成分と特定の熟成香成分の相乗効果により、意外にもマヨネーズ特有の風味、即ちマヨネーズ特有の卵黄のコク味がマヨネーズ様食品で増強することを見出し、本発明を想到した。
即ち、本発明は、酢酸0.1〜1.5質量%び卵黄を含有する、粘度(25℃)50〜500Pa・s以上のマヨネーズ様食品であって、2,3,5−Trimethyl pyrazine及びFurfuralを含有するマヨネーズ様食品を提供する。
本発明のマヨネーズ様食品によれば、2,3,5−Trimethyl pyrazine及びFurfuralの相乗効果によりマヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味が向上し、特に、低オイルマヨネーズやノンオイルマヨネーズにおいても、本来のマヨネーズが有する特有の風味が向上すると共に、酸味が立つことを緩和できる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において、格別に断らない限り、「部」は「質量部」を意味し、「%」は「質量%」を意味する。
本発明のマヨネーズ様食品は、酢酸及び卵黄を含有する高粘度のクリーム状食品である点で従来のマヨネーズ様食品と同様であるが、さらに、2,3,5−Trimethyl pyrazine及びFurfuralを含有し、好ましくはDimethyl pyrazineも含有し、マヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味が増強している点を特徴としている。
2,3,5−Trimethyl pyrazineは、ローストナッツ様の焙煎香を有し、アミノ酸と糖を180℃以上の高温で焙煎することにより製造される。 また、Dimethyl pyrazineには、2,3-Dimethyl pyrazine、2,5-Dimethyl pyrazine、2,6-Dimethyl pyrazineが含まれる。これらは、肉の加熱料理や、コーヒー豆、カカオ豆等を100℃を超える高温で焙煎すること等により生成する焙煎香の成分である。
一方、Furfuralは、アーモンドやチョコレートのエイジング工程で糖質の熟成により得られる甘い香りの成分である。
前述のように、マヨネーズ様食品の製造工程の温度は、卵黄の熱変性を防止するため、最高でも80℃程度とされるため、上述の焙煎香の成分がマヨネーズ様食品の製造工程で生成することはない。
一方、マヨネーズ様食品にオーブン等で強い加熱調理を施すと、加熱調理前にはない卵黄のコク味が生じる。このコク味は、加熱調理した食品を口の中に含んだときに、加熱調理により生成した香味成分が鼻腔を上昇することで知覚される口腔香気であると考えられ、2,3,5−Trimethyl pyrazineがマヨネーズ様食品において増強させるマヨネーズ特有の風味も、同様の口腔香気によるものと考えられる。このマヨネーズ特有の風味乃至卵黄特有のコク味は、2,3,5−Trimethyl pyrazineに加えてFurfuralを使用すると相乗的に増強し、さらにDimethyl pyrazineも使用すると一層深まる。したがって、本発明のマヨネーズ様食品は、2,3,5−Trimethyl pyrazine及びFurfuralを含有し、好ましくはDimethyl pyrazineも含有する。
本発明のマヨネーズ様食品において、上述の香気成分はマヨネーズ特有の風味の増強剤として使用するのであり、焙煎香や甘い香りを付与するために使用するのではない。そこで、マヨネーズ様食品における上述の香気成分の含有量は、焙煎香や甘い香りとして香る量とする必要はなく、香気として香る閾値よりも低い濃度でマヨネーズ様食品に含有させることが好ましい。
より具体的には、2,3,5−Trimethyl pyrazineについては、マヨネーズ様食品を固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ−質量分析法により後述する実施例の条件で測定した場合に、酢酸のピーク面積に対する2,3,5−Trimethyl pyrazineのピーク面積の比が、好ましくは0.000004〜0.003となるように、より好ましくは0.00001〜0.0005となるように、2,3,5−Trimethyl pyrazineを含有させる。
この場合、マヨネーズ様食品に2,3,5−Trimethyl pyrazineを含有させる方法は、食品香料として市販されている2,3,5-Trimethyl pyrazineを使用することができる。また、当該マヨネーズ様食品の用途に応じて、例えば、2,3,5-Trimethyl pyrazineを含有するローストナッツ等の食品や2,3,5-Trimethyl pyrazineを含有する酵母エキス等の食品添加物を使用してもよい。なお、酵母エキスの中には2,3,5-Trimethyl pyrazineを含有するものとしないものがある。
Furfuralについては、マヨネーズ様食品を上述と同様の固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ−質量分析法で測定した場合に、酢酸のピーク面積に対するFurfuralのピーク面積が好ましくは0.001〜0.05となるように、より好ましくは0.002〜0.04となるようにFurfuralを含有させる。マヨネーズ様食品にFurfuralを含有させる方法は、食品香料として市販されているFurfuralを使用することができる。また、当該マヨネーズ様食品の用途に応じて、例えば、Furfuralを含有するアーモンドやチョコレート等の食品を使用してもよい。
Dimethyl pyrazineについては、マヨネーズ様食品を上述と同様の固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ−質量分析法で測定した場合に、酢酸のピーク面積に対するDimethyl pyrazineのピーク面積が、好ましくは0.00007〜0.07となるように、より好ましくは0.00009〜0.009となるようにDimethyl pyrazineを含有させる。マヨネーズ様食品にDimethyl pyrazineを含有させる方法は、食品香料として市販されているDimethyl pyrazineを使用することができる。また、当該マヨネーズ様食品の用途に応じて、例えばDimethyl pyrazineを含有するコーヒー豆やカカオ豆等の食品を使用してもよい。
本発明のマヨネーズ様食品の粘度は、50〜500Pa・s、好ましくは50〜450Pa・s、より好ましくは60〜350Pa・s、さらに好ましくは90〜250Pa・sである。なお、粘度を測定する方法は、品温25℃のマヨネーズ様食品を準備し、B型(ブルックフィールド型)粘度計を用いて、ローターNo.6、2rpmの回転速度で測定を開始し2回転後に測定した。
マヨネーズ様食品の粘度は、本発明における口腔香気の付与に重要な要素である。粘度が低すぎると舌にマヨネーズ様食品が粘着しにくくなって舌による風味の知覚が低下する。反対に粘度が高すぎると、マヨネーズ様食品が舌の上で溶け広がりにくくなり、2,3,5-Trimethyl pyrazine、Dimethyl pyrazine及びFurfuralの香気成分が揮発しにくくなる。これに対し、上述の粘度範囲とすることにより、舌における風味の知覚と、口喉から鼻腔へ上昇することにより知覚される2,3,5-Trimethyl pyrazine、Dimethyl pyrazine及びFurfuralの香気成分との相乗効果により、マヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味が増強する。
また、マヨネーズ様食品の色調は、視覚的に卵黄によるマヨネーズ様食品のコク味が想起されることから重要であり、卵黄由来の黄色みを帯びているものが好ましい。より具体的には、Lab表色系において、好ましくはL値=80〜99、a値=−10〜10、b値=1〜55であり、より好ましくはL値=82〜97、a値=−7〜7、b値=1〜45であり、さらに好ましくは、L値=84〜95、a値=−5〜5、b値=1〜35である。これに対し、醤油あるいはゴマを含み、褐色を呈しているものは、本発明による風味の増強効果を得られにくい。
また、本発明のマヨネーズ様食品は、具材などを含まない均一なクリーム状食品とすることが、本来のマヨネーズとして種々の料理に使用できる点で好ましい。そのため、好ましくは粒径100μm以上の粒状物の含有量を5%以下、より好ましくは粒径80μm以上の粒状物の含有量を5%以下、さらに好ましくは粒径60μm以上の粒状物の含有量を5%以下もしくは粒状物の含有量をゼロとする。
本発明のマヨネーズ様食品は、上述の香気成分以外の成分として、酸材として酢酸を含有する。マヨネーズ様食品における酢酸の含有量は、2,3,5−Trimethyl pyrazine及びFurfuralの相乗効果によりマヨネーズ特有の風味を増強し、かつ酸味が立ちすぎることを抑制する点から、0.1〜1.5%、好ましくは0.2〜0.9%、より好ましくは0.4〜0.8%である。なお、この含有量により、マヨネーズ様食品のpHは3〜5となる。
酸材としては、酢酸に加えて、例えば、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、アジピン酸、フマル酸、コハク酸、ソルビン酸等の有機酸、燐酸、塩酸等の無機酸、レモン果汁、リンゴ果汁、オレンジ果汁、乳酸発酵乳等の酸味料を適宜含有することができる。
特に、酢酸に加えてソルビン酸を含有する場合、マヨネーズ様食品におけるソルビン酸の含有量は、好ましくは0.01〜1%であり、より好ましくは0.03〜0.3%である。また、酢酸とソルビン酸の質量比は、好ましくは1:0.005〜1:1であり、より好ましくは1:0.01〜1:0.5である。これにより、マヨネーズ様食品におけるコク味をさらに増強することができる。
また、酢酸とアジピン酸、フマル酸、コハク酸のいずれか1種以上を組合せて用いることによっても、マヨネーズ様食品のコク
味をさらに増強させることができる。この場合、マヨネーズ様食品におけるアジピン酸、フマル酸、コハク酸の各含有量は、好ましくは0.1〜1%、より好ましくは0.2〜0.7%、さらに好ましくは0.3〜0.7%である。また、酢酸とアジピン酸との質量比は、好ましくは1:0.1〜1:10であり、より好ましくは1:0.2〜1:5である。酢酸とフマル酸との質量比は、好ましくは1:0.1〜1:10であり、より好ましくは1:0.2〜1:5である。酢酸とコハク酸との質量比は、好ましくは1:0.1〜1:10であり、より好ましくは1:0.2〜1:5である。
なお、上述の各有機酸の測定方法は、「栄養表示のための成分分析のポイント」(財団法人日本食品分析センター編、2007年10月20日発行)に開示されている、高速液体クロマトグラフ法(HPLC法)による有機酸分子の測定方法に基づいて行う。具体的には、例えば、水溶液中でソルビン酸及び/又はソルビン酸塩の状態で存在しているソルビン酸分子を、例えば、有機酸類を最終濃度が0.5%となるように加えた過塩素酸で抽出し、有機酸類の紫外部吸収を利用して高速液体クロマトグラフ法(HPLC法)で分別定量する。
卵黄は、マヨネーズ様食品の旨味を担うと共に、コク味を増強させるため、また、後述するようにマヨネーズ様食品に食用油脂を含有させる場合には、食用油脂を乳化させるために使用する。マヨネーズ様食品における卵黄の好ましい含有量は、鶏卵を割卵して得られる液卵黄に換算した数値として0.1〜20%、より好ましくは0.1〜5%である。卵黄の含有量が少なすぎると、十分な旨味やコク味を得られず、また、マヨネーズ様食品が食用油脂を含有する場合に、食用油脂の乳化状態を十分に維持することができない。反対に、卵黄の含有量が多すぎると、卵黄の風味が強くなり過ぎ、コク味を感じ難くなる場合がある。なお、この卵黄の含有量の数値は、液卵黄中のコレステロール含有量が1.4%であることから、日本国厚生労働省が平成11年4月26日付けで発行した衛新第13号「4コレステロール」の「(1)ガスクロマトグラフ法」に示されているコレステロール測定方法に準じて測定される数値である。
卵黄として、卵黄をホスフォリパーゼAで処理したリゾ化卵黄を使用してもよい。マヨネーズ様食品に食用油脂を含有させる場合にリゾ化卵黄を使用すると、食用油脂の乳化状態を長期に安定させて油分離を抑制し、マヨネーズ様食品特有のやみつきになりクセになる風味増強効果を保持することができる。
本発明において、食用油脂は、マヨネーズ様食品を、マヨネーズあるいは低オイルマヨネーズとして調製する場合に使用される。食用油脂としては、特に限定されず、例えば、菜種油、大豆油、パーム油、綿実油、コーン油、ひまわり油、サフラワー油、胡麻油、オリーブ油、亜麻仁油、米油、椿油、荏胡麻油、グレープシードオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル、魚油、牛脂、豚脂、鶏脂、又はMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド、硬化油、エステル交換油等のような化学的あるいは酵素的処理等を施して得られる油脂等を用いることができる。好ましくは、菜種油、大豆油又はパーム油を含有し、より好ましくはパーム油を含有する。
本発明のマヨネーズ様食品が食用油脂を含有する場合、水中油型乳化液状調味料であることが好ましい。これにより、2,3,5-Trimethyl pyrazine、Furfural及びDimethyl pyrazineの経時的な揮散を抑制し、マヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味を長期に亘って安定して保持させることができる。
そこで、食用油脂の含有量は、本発明のマヨネーズ様食品を水中油型乳化調味料とするために、1〜70%が好ましく、5〜50%がより好ましく、15〜50%が特に好ましい。なお、この食用油脂の含有量の数値は、「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」(平成11年4月26日衛新第13号)に開示されている、エーテル抽出法に基づいて測定することにより得られる数値である。
また、本発明のマヨネーズ様食品を水中油型乳化調味料とするために、本発明のマヨネーズ様食品には乳化材を含有させることができる。乳化材としては、レシチン、リゾレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、オクテニルコハク酸化澱粉等を使用することができる。
本発明のマヨネーズ様食品には、上述した成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲でマヨネーズ様食品に通常用いられている各種原料を適宜選択して含有させることができる。例えば、澱粉、ガム類等の増粘剤、みりん、食塩、グルタミン酸ナトリウム、ブイヨン等の調味料、ぶどう糖、果糖、蔗糖、麦芽糖、オリゴ糖、トレハロース等の糖類、からし粉、胡椒等の香辛料、アスコルビン酸、ビタミンE等の酸化防止剤、静菌剤等を適宜含有させることができる。
本発明のマヨネーズ様食品は、常法にしたがって各成分を混合することで製造することができる。例えば、本発明のマヨネーズ様食品を水中油型の液状乳化物とする場合、清水に酢酸等の酸材と、澱粉、ガム類、卵黄、及びショ糖脂肪酸エステル等の乳化材とを混合した後、ミキサー等で攪拌しながら、油脂を注加して粗乳化し、次にせん断力に優れた処理機等で均質化する。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。 実施例1〜9、比較例1、2 表1に示した各成分を混合して各実施例及び比較例のマヨネーズ様食品を製造した。得られたマヨネーズ様食品について、(a)香気成分の分析、(b)粘度測定、(c)風味の官能評価を次のように行った。
(a)香気成分の分析 固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ−質量分析法(SPME−GC−MS)により以下のように分析した。
(a1)固相マイクロ抽出(SPME)による試料の調製 マヨネーズ様食品を香気分析用の10mLバイアルに3.0g秤量し、セプタム付きの蓋で密封したものを固相マイクロ抽出の試料とした。 固相マイクロ抽出の条件を次の通りとした。・SPMEファイバー:StableFlex 50/30μm,DVB/Carboxen/PDMS(Sigma-Aldrich社製)・揮発性成分抽出装置:Combi PAL、CTC Analitics製・予備加温:40℃,15min・攪拌速度:300rpm・揮発性成分抽出:40℃,20min・脱着時間:10min
(a2)ガスクロマトグラフ−質量分析法による香気成分の測定 (a1)で調製した試料を、ガスクロマトグラフ−質量分析法により以下の条件で分析し、酢酸のピーク面積(定量イオンm/z60)に対する、2,3,5−Trimethyl pyrazine(定量イオンm/z122)及びDimethyl pyrazine(2,3−Dimethyl pyrazine、2,5−Dimethyl pyrazine 、2,6−Dimethyl pyrazineを合わせたもの)(定量イオンm/z108)及び、Furfural(定量イオンm/z199)の各ピーク面積の比を測定する。結果を表1に示す。
<ガスクロマトグラフ条件>・測定機器:Agilent 6890N(Agilent Technologies社製)・カラム:SOLGEL-WAX(SGE社製) 長さ30m,口径0.25mm,膜厚0.25μm・温度条件:35℃(5min)保持→120℃まで5℃/min昇温→220℃まで15℃/min昇温→6min保持・キャリアー:Heガス、ガス流量1.0mL/min
<質量分析条件>・質量分析計:Agilent 5973N(Agilent Technologies社製)・イオン化方式:EI(イオン化電圧70eV)・スキャン質量:m/z 29.0〜350.0・なお、信号強度が低い場合等は、スキャン測定ではなく、SIM(選択イオンモニタリング)測定を行った。SIM測定条件: m/z 42、108(測定時間13〜17分):Dimethyl pyrazine m/z 42、122(測定時間17〜18分):2,3,5−Trimethyl pyrazine m/z 43、60(測定時間18〜35分):酢酸
(b)粘度測定 各実施例及び比較例のマヨネーズ様食品を品温25℃に調整し、B型(ブルックフィールド型)粘度計を用いて、ローターNo.6、2rpmの回転速度で測定を開始し2回転後に測定した。その結果、いずれのマヨネーズ様食品の粘度も100〜200Pa・sの範囲にあった。
(c)風味の官能評価 専門パネラーにより、次の基準でマヨネーズ特有の風味を評価した。結果を表1に示す。評価基準:S:マヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味に、非常に優れている。A:マヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味に、優れている。B:マヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味に、やや優れている。C:マヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味が弱く、品位を損ねる。
Figure 2014083663
表1から、2,3,5−Trimethyl pyrazine及びFurfuralを含有する実施例1〜9のマヨネーズ様食品は、2,3,5−Trimethyl pyrazineを含有しない比較例1、2のマヨネーズ様食品に比してマヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味に優れていた。特に、2,3,5−Trimethyl pyrazine、Furfural及びDimethyl pyrazineを含有する実施例7、8のマヨネーズ様食品では、マヨネーズ特有のやみつきになりクセになる風味に優れていた。
実施例10〜19 表2に示すように、実施例3において、酢酸の一部を他の酸で置き換えてマヨネーズ様食品を製造し、実施例3と同様にコク味を官能評価した。結果を表2に示す。 表2から、酢酸の一部を他の酸で置き換えた実施例10〜19では、コク味が実施例3よりも優れていた。
Figure 2014083663
実施例20〜22 表3に示すように、実施例3において酢酸の含有量を変更した実施例20〜22のマヨネーズ様食品を製造した。 これらのマヨネーズ様食品のコク味を実施例3と同様に官能評価した。結果を表3に示す。
Figure 2014083663

Claims (4)

  1. 酢酸0.1〜1.5質量%及び卵黄を含有する、粘度50〜500Pa・sのマヨネーズ様食品であって、2,3,5−Trimethyl pyrazine及びFurfuralを含有するマヨネーズ様食品。
  2. 固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ−質量分析法で測定した場合に、(a)酢酸のピーク面積に対する2,3,5−Trimethyl pyrazineのピーク面積の比が0.000004〜0.003、(b)酢酸のピーク面積に対するFurfuralのピーク面積の比が0.001〜0.05である請求項1記載のマヨネーズ様食品。
  3. Dimethyl pyrazineを含有する請求項1又は2記載のマヨネーズ様食品。
  4. 固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ−質量分析法で測定した場合に、酢酸のピーク面積に対するDimethyl pyrazineのピーク面積の比が0.00007〜0.07である請求項3記載のマヨネーズ様食品。
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