JPWO2014041643A1 - 車両用シート及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

シートフレーム周りに配設される各部品との干渉を避け、シートの大型化を抑制することが可能であるとともに、高さ調整機構を構成する部材と連結部材との効率的かつ高剛性の接合を実現した車両用シート及びその製造方法を提供する。車体に直接若しくは間接的に取り付けられる支持ベース15に対してシートクッションS2を昇降可能に連結するリンク機構Lを備えた車両用シートSに関する。シートクッションS2は、左右両端に配設されるサイドフレームを備えた着座フレーム2を有して構成されており、リンク機構Lは、支持ベース15とサイドフレーム2a,2aを連結するリンク部材72,72と、このリンク部材72,72同士を連結するリンク連結部材4とを備え、このリンク連結部材4の延出方向の両端部にはフランジ部42が形成されており、このフランジ部42の延出方向の端面と、この端面と対向するリンク部材72の対向面とが当接し、この端面と対向面とが溶接により接合されている。

Description

本発明は、車両用シート及びその製造方法に係り、特に、大型化を抑制することが可能な車両用シート及びその製造方法に関する。
車両用シートは、一般的に、その座面位置を変位させることが可能な構成となっている。
例えば、多くの車両用シートには、乗員の体格が個々異なることを考慮して、運転席においてはその運転性の確保等、その他座席においては、快適性の確保等を目的とし、乗員の体格に応じて車両用シートの高さを調整することができるように高さ調整機構を備えることが知られている。
これらの高さ調整機構としては、リンク機構が採用される場合が多い。
つまり、車両用シート座面の骨格となるシートクッションフレームは、その左右に一対のサイドフレームが配設されて左右方向の骨格が形成される。
そして、この左右両サイドフレームにリンク部材等を使用してリンク機構を構築し、その両側のリンクを車両後方側及び前方側にて連結部材によって連結することにより、左右両側のリンク機構を連動させる。
このようにして、左右両サイドフレームを連動させて、シートクッションフレームを上下動させる。
このような機構(リンク機構)を構築して車両用シート(シートクッションフレーム)の上下動を行う際には、上記の通り、左右両サイドフレームに構築されたリンク機構を連結する必要があった。
つまり、連結部材によって、左右両サイドフレームに配設されるリンク部材を連結する必要が生じる。
このため、これら連結部材と左右両サイドフレームに配設されるリンク部材とを連結するための方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の技術には、シートリフターが開示されている。
このシートリフターは、リンク機構によりシートフレームを上下動させる。
シートフレームの左右を連結するリフターシャフトの一端部は、リンク機構を構成するセクタギヤと連結される。
パイプで形成されるリフターシャフトには、バルジ加工により、所定位置に拡径部が形成されており、セクタギアをリフターシャフトの端部から圧入した後、拡径部側で両者を溶接することにより両者を接合する。
特許第3497923号公報
しかしながら、このように、リンク機構構成部材に孔を形成してこの孔にシャフトの端部を圧入する構成とすると(つまり、リンク機構構成部材にシャフトの端部を貫通させて固定する構成とすると)、反対側へ連結部材(シャフト)の端部が突出することとなる。
このように、反対側へ連結部材(シャフト)の端部が突出すると、その端部が他の構成部材の配設を阻害する慮があった。
また、突出している分及び突出部と他部材との緩衝を回避するための構成分、装置自体が大型化することとなる。
更に、着座フレーム(シートフレーム)を構成するサイドフレームに、リンク連結部材を配置したい場合には、このシャフトの端部が邪魔となり、その突出分を吸収する構成が必要となる。
例えば、サイドフレームに突出孔を形成したり、連結部材(シャフト)の端部を収めるための凹部を形成する必要があり、コスト及び工数がかかっていた。
このため、サイドフレーム及びサイドフレーム周りの部材との干渉を避けるとともに、装置の大型化をも避けるための連結部材(シャフト)の取付け構造の開発及びこれを備えた車両用シートの開発が強く望まれていた。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シートフレーム周りに配設される各部品との干渉を避け、シートの大型化を抑制することが可能であるとともに、高さ調整機構を構成する部材と連結部材との効率的かつ高剛性の接合を実現した車両用シート及びその製造方法を提供することにある。
前記課題は、本願発明の請求項1に係る車両用シートによれば、車体に直接若しくは間接的に取り付けられる支持ベースに対してシートクッションを昇降可能に連結するリンク機構を備えた車両用シートであって、前記シートクッションは、左右両端に配設されるサイドフレームを備えた着座フレームを有して構成されており、前記リンク機構は、前記支持ベースと前記サイドフレームを連結するリンク部材と、該リンク部材同士を連結するリンク連結部材とを備え、該リンク連結部材の延出方向の両端部にはフランジ部が形成されており、該フランジ部の前記延出方向の端面と、該端面と対向する前記リンク部材の対向面とが当接し、前記端面と前記対向面とが溶接により接合されたことにより解決される。
このように、本願発明においては、リンク連結部材の端面にフランジ部が形成されており、このフランジ部の端面とリンク部材の対向面とを当接させて溶接を行う。
よって、フランジ部の端面とリンク部材の対向面とを効率良く当接させて溶接することができる。
そして、このように、リンク部材間に架橋配設されるリンク連結部材の両端部に形成されたフランジ部を溶接固定することによってリンク連結部材にリンク部材を取り付けているため、リンク部材の外側(リンク連結部材が配設される側と逆側)に、リンク連結部材の端部が突出することがない。
従来技術においては、リンク部材に形成された貫通穴にリンク連結部材の端部を貫通させた状態で、リンク連結部材とリンク部材とを固定していたため、リンク部材の外側(リンク連結部材が配設される側と逆側)に、リンク連結部材の端部が突出していた。
しかし、本願発明においては、リンク部材の内側において、フランジ部とリンク部材とを溶接するため、従来技術の様に外側におけるリンク連結部材の突出端が存在しない。
このため、他部材とリンク連結部材の突出端とが干渉するといった不具合を有効に回避することができ、これらの干渉を避けるために装置を大型化する必要がない。
つまり、干渉回避の必要がないため、装置を従来のものに比して小型化することができる。
また、フランジ部の端面とリンク部材の対向面とを当接させて溶接を行うため、リンク部材とリンク連結部材との連結剛性が向上する。
さらに、上記の車両用シートにおいて、請求項2のように、前記フランジ部は、外縁部の少なくとも一部を切り欠いた切欠き部を有すると好適である。
具体的な構成としては、請求項3のように、前記フランジ部の端面のうち、前記リンク部材の対向面の角部と整合する位置の外縁は、前記角部の外縁と沿う形状に切り欠かれていると好適である。
このように構成されているため、リンク部材の外縁からはみ出す部分がなくなり、他部材とフランジ部との干渉を有効に抑制することができ、装置の小型化に寄与する。
また、上記の車両用シートにおいて、請求項4のように、前記リンク連結部材は、前記フランジ部の前記端面まで延在する中空穴を有して構成されるとともに、前記リンク部材の前記対向面には、前記フランジ部側に突出する凸部が形成されており、前記中空穴と前記凸部とが整合していると好適である。
このように構成されていると、リンク連結部材の位置決めが容易となり、作業性が向上する。
また、リンク連結部材がリンク部材上でずれることを有効に抑制することができ、作業性が向上する。
なお、「整合」とは、位置が合わさる状態を広く指し、嵌合、係合、遊嵌等を含む概念である。
つまり、少なくとも位置決めが実施可能であればよいのであって、完全に嵌め込まれる状態以外の状態も広く含まれる。
なお、嵌合及び係合する構成とすると、作業中の支持が不要若しくは簡易化できるため、溶接による接合作業を行う際に作業性が向上する。
また、上記の車両用シートにおいて、請求項5のように、前記端面と前記対向面とは、レーザ溶接により接合されると、取り付け剛性を確保できるため好適である。
更に、請求項6のように、前記レーザ溶接は、前記切欠き部が形成されていない位置においてなされると、取り付け剛性を確保できるため好適である。
また、前記課題は、本願発明の請求項7に係る車両用シートの製造方法によれば、車体に直接若しくは間接的に取り付けられる支持ベースに、シートクッションを昇降可能に連結するリンク機構を備えた車両用シートの製造方法であって、前記シートクッションの骨格となる着座フレームを構成する、左右両端に配設されたサイドフレームに対して、前記リンク機構を構成するリンク部材を連結させる工程と、該リンク部材同士を連結し、該リンク部材側にテーパ状に広がる端部を有するリンク連結部材の前記端部を、該端部と対向する前記リンクの対向面に向って圧接し、該対向面と平行となるように前記端部を撓み変形させてフランジ部を形成させる工程と、該フランジ部の端面と前記リンク部材の対向面とを当接させた状態で溶接により両者を接合させる工程と、前記リンク部材を前記支持ベースに連結させる工程と、を備えることにより解決される。
このように、本願発明におけるフランジ部を形成させる工程においては、リンク部材側にテーパ状に広がる端部を有するリンク連結部材の端部を、この端部と対向するリンクの対向面に向って圧接し、対向面と平行となるように端部を撓み変形させてフランジ部を形成させ、次工程においてこの歪み変形したフランジ部の端面とリンク部材の対向面とを溶接することとした。
このため、フランジ部の端面とリンク部材の対向面とを当接させることができ、接合剛性が高まる。
つまり、リンク部材の対向面に押し当てて、フランジ部の立ち上がり角度を調整するため、リンク部材の対向面の誤差を吸収することができる。
リンク部材は、成形品であるとともに精密部品ではないため、個々の平面度、角度等には、機能には障害とはならない程度の誤差が生じる。また、取り付け角度等にも誤差が生じる。
このため、当初から一定角度(パイプ外周面に対して垂直)に起立しているものを使用すると、個々のリンク部材の誤差を吸収することができない。
しかし、本願発明では、リンク部材の対向面に押し当てて、フランジ部の立ち上がり角度を調整することとしたため、リンク部材の対向面の誤差を吸収することができ、接合剛性が向上する。
また、上記の車両用シートの製造方法において、具体的には、請求項8のように、前記リンク連結部材は、前記フランジの前記端面まで延在する中空穴を有して構成されるとともに、前記リンク部材の前記対向面には、前記フランジ部側に突出する凸部が形成されており、前記フランジ部を形成させる工程においては、前記中空穴と、前記凸部とを整合させることとすると、リンク連結部材の位置決めが容易となり、作業性が向上するため好適である。
請求項1の発明によれば、リンク部材の内側においてフランジ部とリンク部材とを溶接するため、外側へのリンク連結部材の突出端が存在しない。よって、他部材とリンク連結部材の突出端とが干渉するといった不具合を有効に回避することができ、これらの干渉を避けるために装置を大型化する必要がない。
請求項2及び請求項3の発明によれば、リンク部材の外縁からはみ出す部分がなくなるため、他部材とフランジ部との干渉を有効に抑制することができ、装置の小型化に寄与する。
請求項4の発明によれば、リンク連結部材の位置決めが容易となるとともにずれを抑制することができ、作業性が向上する。
請求項5及び請求項6の発明によれば、取り付け剛性を確保できる。
請求項7の発明によれば、接合剛性が向上する。
請求項8の発明によれば、リンク連結部材の位置決めが容易となるとともにずれを抑制することができ、作業性が向上する。
本発明の一実施形態に係る車両用シートの外観図である。 本発明の一実施形態に係るシートフレームの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るリンク機構とそのリンク機構による車両用シート上下動状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るブラケットの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る前方リンク部材の平面図である。 図5のA−A線断面図及びB−B線断面図である。 本発明の一実施形態に係るリンク連結部材を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る前方リンク部材とリンク結合部材との連結状態を示す平面説明図である。 本発明の一実施形態に係る前方リンク部材とリンク結合部材との連結状態を示す断面相当説明図である。 本発明の一実施形態に係る車両シートの製造工程を示す工程図である。 本発明の一実施形態に係る前方リンク部材とリンク連結部材との接合過程を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る前方リンク部材とリンク連結部材との溶接位置を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る前方リンク部材とリンク連結部材との溶接後の状態を示す斜視説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係る車両シートについて、図1乃至図13を参照しながら説明する。
なお、本実施形態の車両シートは、高さ調整機構を備え、フロアからの車両シートの高さを変位させることが可能となるよう構成されている。
そして、本実施形態に係る高さ調整機構は左右一対のリンク機構により構成されているが、これら左右のリンク機構を連結させるためのリンク連結部材について、そして、このリンク連結部材とリンク部材との接合構造についてを、製法とともに中心的に説明する。
なお、本明細書において「一対の」とは、一つの製品の形成、一つの機能の構築等において組として使用されることを指す広い意味の文言であって、必ずしも同様の形状、同様のサイズ等の組を指すものではない。
つまり、形状やサイズは異なっていても、一つの製品の形成、一つの機能の構築等において組として使用されるものであれば含まれるものである。
以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることはもちろんであり、また本発明の均等物もまた包含するものである。
更に、本明細書において、乗物とは、自動車・鉄道など車輪を有する地上走行用乗物、地上以外を移動する航空機や船舶など、シートを装着できる移動用のものをいうものとする。
図1乃至図13は、本発明の一実施形態を示すものであり、以下、これらの図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
なお、図中の記号FRは車両前方を示し、記号RRは車両後方を示している。
また、以下の説明において、車両用シートSの幅方向とは、車両前方を向いた状態での左右方向であり、水平方向に相当する。
<車両用シートの構造>
以下では、先ず、車両用シートSの構造について概説する。
なお、車両用シートSは、リンク機構とリンク連結部材、及びそれらの連結構造等を除き、公知の車両用シートと同様であるため、説明は簡単にとめるものとする。
車両用シートSは、図1で示すように、シートバックS1(背部)、シートクッションとしての着座部S2、ヘッドレストS3より構成されており、シートバックS1(背部)及び着座部S2はシートフレームFにクッションパッドS1a,S2aを載置して、表皮材S1b,S2bで被覆されている。なお、ヘッドレストS3は、頭部の芯材(不図示)にクッションパッド材S3aを配して、表皮材S3bで被覆して形成される。また符号19は、ヘッドレストS3を支持するヘッドレストピラー19である。
図1に図示された車両用シートSは、シートの一例であり、その骨格としてシートフレームF(図2参照)を有する。
シートフレームFは、金属材料によって形成されており、左右方向両端にサイドフレーム2aを備えた着座フレーム2、背側にシートバックフレーム1を、それぞれ備えて構成されている。
着座フレーム2は、上述のようにクッションパッドS2aを載置して、クッションパッドS2aの上から表皮材S2bによって覆われており、乗員を下部から支持する構成となっている。
また着座フレーム2の後端部は、リクライニング機構を介してシートバックフレーム1と連結されている。
本実施形態に係る着座フレーム2は、車両本体(車両のうち、シートユニットを除く部分)の車体フロアに固定され、サイドフレーム2a,2a、レール機構10、高さ調整機構7、を主要構成として構成される。
図2に示すように、着座フレーム2を構成する各サイドフレーム2aは、前後方向に延出した板金部材であり、後端部にてシートバックフレーム1と連結している。また、左右方向一端側(左側)のサイドフレーム2aと、左右方向他端側(右側)のサイドフレーム2aとは、互いに平行な状態で左右方向に離間している。
サイドフレーム2a同士は、後述するリンク機構Lを構成する各リンク部材を介して、後方連結部材3により後端側が連結されるとともに、前方連結部材4により前端側が連結されている。
なお、前方連結部材4が特許請求の範囲の「リンク連結部材」に相当する。
前方連結部材4及び後方連結部材3は各々、後述する駆動側リンク機構L1及び従動側リンク機構L2の構成要素であり、車両用シートSの幅方向一端から他端に亘って伸びたパイプ部材である。
また、前方連結部材4の両端部には、開口周辺を取り囲むようにフランジ部42,42が各々形成されている。
後述するが、前方連結部材4は、後述するリンク機構L(高さ調整機構7を構成する機構である)を構成する従動側リンク部材72に溶接固定されている。
また、後方連結部材3は、後述するリンク機構L(高さ調整機構7を構成する機構である)を構成する駆動側リンク部材71に、その両端部が固定されている。
つまり、前方連結部材4は、車両前方側に配設されており、両サイドのサイドフレーム2a,2aの車両前方側を、リンク機構Lを構成する従動側リンク部材72を介して架橋する。
また、後方連結部材3は、車両後方側に配設されており、両サイドのサイドフレーム2a,2aの車両後方側を、リンク機構Lを構成する駆動側リンク部材71を介して架橋する。
リンク機構Lと前方連結部材4との取り付け構造に関しては、本発明の主要構成であるため、高さ調整機構7の説明において詳述する。
また、サイドフレーム2aの間にはSバネ6が複数(図2に示すケースでは4本)配置されている。このSバネ6は、クッション体を下方から支持する支持ばねであり、蛇行しながら前後方向に延びている。
なお、各Sバネ6の架橋方法は特に限定されず公知の方法でよいが、例えば、その前端部がサイドフレーム2a間に架設された図示しない架設パンに掛けられ、後端部が上述の後方連結部材3(より具体的には、連結部材に嵌合された略円弧状の掛かり止め部材:図示しない)に掛けられることにより、サイドフレーム2aの間に配置されるよう構成することができる。そして、この例では、架設パン及びSバネ6の上にクッション体が搭載されるようになる。
サイドフレーム2aの構造について説明する。
サイドフレーム2aは、長尺状の板金を加工して形成されており、先端部が内側に曲がって車両用シートSの前端を規定している。
また、サイドフレーム2aの前端よりも幾分後側の位置に1個、後端よりも幾分前側の位置に1個、それぞれ、高さ調整機構7に配設する回転軸を貫通させるための円形状の孔部が設けられている。
この円形状の孔部を、車両前方側から順に、「第1リンク軸貫通孔21a」、「第2リンク軸貫通孔21b」と記す。
これら「第1リンク軸貫通孔21a」及び「第2リンク軸貫通孔21b」には、リンク機構Lを構成する各軸が貫通する。
図2に示すように、レール機構10は、一対設けられ、一方(左側)のレール機構10と、他方(右側)のレール機構10とは、互いに平行な状態で左右方向に離間している。
各レール機構10は、車体フロアに対して固定されたロアレール11と、ロアレール11と係合しロアレール11上をスライド移動することが可能なアッパレール12とを有する。
ロアレール11及びアッパレール12は、いずれも一対ずつ備えてられており、各々は前後方向に沿って延出している。
一対のアッパレール12は、互いに平行な状態で左右方向に間隔を空けて並んでおり、アッパレール12間は、スライドレバー17によって連結されている。
一方、一対のロアレール11は、図2に示すように、互いに平行な状態で左右方向に間隔を空けて並んでおり、ロアレール11間は、図示しないメンバフレームによって連結されている。
また、ロアレール11の各々の下面には、図示しない支持ブラケットが取り付けられている。この支持ブラケットが車体フロアに締結されることにより、ロアレール11が車体フロアに対して固定されることになる。
そして、ロアレール11の各々には、車両用シートSが、高さ調整機構7を介して載置される。
より詳しく説明すると、ロアレール11上にはアッパレール12がスライド可能に配置され、さらにアッパレール12上には取り付けブラケット15が締結部材としてのボルト18及びナットにて固定されている。
この取り付けブラケット15に、高さ調整機構7を構成するリンク機構Lが取り付けられるとともに、この高さ調整機構7に車両用シートSのサイドフレーム2a,2aが連結されることにより、車両用シートSが各アッパレール12に前後方向及び上下方向に可動となるよう連結される。
なお、車両用シートSがロアレール11の各々に高さ調整機構7を介して連結された状態において、左右方向一端側(左側)のサイドフレーム2aは、左右方向一端側(左側)のロアレール11の上方に位置し、左右方向他端側(右側)のサイドフレーム2aは、左右方向他端側(右側)のロアレール11の上方に位置している。
また、車両用シートSがロアレール11の各々に高さ調整機構7を介して載置された状態では、前述した複数のSバネ6の各々が、左右方向に並んだ状態でロアレール11間に位置している。
<高さ調整機構について>
次いで、図3により、本実施形態に係る高さ調整機構7について説明する。
なお、以下の説明において、必要であれば、一組のレール部材(例えば、ロアレール11)のうち、一方を第1レール部材と呼び、他方を第2レール部材と呼ぶこととする。ここで、第1レール部材及び第2レール部材は、相対的な概念であり、一方のレール部材を第1レール部材とすると、もう一方のレール部材(すなわち、車両用シートSの幅方向に沿って第1レール部材と間隔を空けて並ぶ他のレール部材)が第2レール部材となり、例えば、左側(右側)のレール部材を第1レール部材としたときには、右側(左側)のレール部材が第2レール部材となる。
また、説明の便宜上、車両用シートSの幅方向において、第1レール部材から見て第2レール部材が位置する側を内側と呼び、第1レール部材から見て第2レール部材が位置する側とは反対側を外側と呼ぶこととする。
以下、左右の構成が共通する場合には、車両用シートSの幅方向一端側の構成についてのみ説明することとする。
本実施形態に係る高さ調整機構7は、2個のリンク取付用の取り付けブラケット15、これに各々搭載されるリンク機構Lを有して構成されている。
なお、本実施形態においては、後方側に配設されるリンク部材側が駆動側となり、前方側に配設されるリンク部材側が従動側となっている。
つまり、後方側に配設される側には、入力装置が配設されており、外部からの力入力(例えば、乗員の操作による力)により高さ調整機構7を駆動させるように構成されている。
この入力装置に関しては、セクタギア、回転伝達機構、起動規制部材、ピニオンギア等を組み合わせた公知の構成であるため、説明を省略する。
本実施形態に係る取り付けブラケット15は、アッパレール12とは別体をなして構成されており、車両用シートSの前後方向に沿って延出し、締結部材の一例であるボルト(図示せず)によってアッパレール12の上面に着脱自在に固定されている。
このように、駆動側リンク機構L1及び従動側リンク機構L2を取り付けるための取り付けブラケット15,15がアッパレール12と別体となっていることによって、シートデザインが変更になった場合であっても容易に変更でき、汎用性が向上するとともに、メンテナンス性についても向上する。
本実施形態では、2本のアッパレール12の長手方向(換言すると、車両用シートSの前後方向)に沿って、2個の取り付けブラケット15が各々取り付けられている。
そして、この2個の取り付けブラケット15にリンク機構Lが取付けられる。
なお、説明の便宜上、車両後方側に配設される側を「駆動側リンク機構L1」と記し、車両前方側に拝謁される側を「従動側リンク機構L2」と記す。
取り付けブラケット15は、正面視(前方から見たとき)では略U字状となっており、その幅方向中央がアッパレール12の幅方向中央と重なるように、アッパレール12の上面にその長手方向に沿って(前後方向に沿って)固定される。
なお、前述したように、取り付けブラケット15は、締結部材としてのボルト(図示せず)によってアッパレール12の上面に固定される。
本実施形態に係る取り付けブラケット15は、図4に示すように、アッパレール12の上面の幅(車両左右方向の距離)とほぼ同一の幅(車両左右方向の距離)に形成された略長方形状板体の底壁部50と、その車両内側長辺から車両上方に起立する前側リンク取り付け部52(車両前方側端部に起立)及び後側リンク取り付け部53(車両後方側端部に起立)を有して構成されている。
なお、車両外側長辺から車両上方に起立する外側起立縁(車両前方側端部から長手方向中央よりも若干後ろまで起立する起立縁)や、車両外側長辺後方から車両上方に起立する他部材取り付け片群(車両後方側端部に起立)を有して構成されていてもよい。
底壁部50は、上記のとおり、略長方形状の板体部分であり、その幅(車両左右方向の距離)は、アッパレール12の上面の幅(車両左右方向の距離)とほぼ同一となっており、アッパレール12の上面長手方向(車両前後方向)に沿って取り付けられる。
この底壁部50には、ボルトを挿入するために不図示のボルト孔が形成されている。
本実施形態においては、不図示のボルト孔は、車両前後方向両端部に各々1個ずつ形成されている。
なお、このボルト孔は、アッパレール12の長手方向(車両用シートSの前後方向)に沿って長い穴(ルーズホール)として形成されていてもよい。
このようにルーズホールとして形成されていると、アッパレール12上に取り付けブラケット15を固定する際、上記のボルト孔にボルトを挿入してナットを仮組みした後に、取り付けブラケット15をアッパレール12の長手方向に沿って移動させることが可能である。
ゆえに、このような構成をとれば、レール部材としてのアッパレール12における取り付けブラケット15の固定位置が、アッパレール12の長手方向に沿って調整可能となる。
これにより、取り付けブラケット15の固定位置の調整を容易に、且つ、精度良く行うことが可能になる。
もちろん、上記のボルト孔については、取り付けブラケット15の固定位置を調整できる程度のサイズとなっていればよく、かかるサイズであれば、真円状の円穴であってもよいし、前後方向のボルト孔がこれらの組合せであってもよい。
前側リンク取り付け部52は、底壁部50の内側長辺の車両前方側端部から車両上方に起立した略三角形状の板体部分であり、その頂角に相当する部分には、従動側リンク機構L2(本例に限らず、駆動側リンク機構L1でもよい)を取り付ける際に、この回転軸である第4リンク軸7dが挿入される前側挿入孔52aが形成されている。
この前側挿入孔52aは、取り付けブラケット15の厚み方向に沿って形成された貫通孔となっている。
同様に、後側リンク取り付け部53は、底壁部50の外側長辺の車両後方側端部から車両上方に起立した略三角形状の板体部分であり、その頂角に相当する部分には、駆動側リンク機構L1(本利に限らず、従動側リンク機構L2でもよい)を取り付ける際に、この回転軸である第2リンク軸7bが挿入される後側挿入孔53aが形成されている。
この後側挿入孔53aは、取り付けブラケット15の厚み方向に沿って形成された貫通孔となっている。
外側起立縁を設ける場合、これは、車両前方側端部から長手方向中央よりも若干後ろまで起立する起立壁である。
この外側起立縁が設けられていると、取り付けブラケット15の剛性が向上する。この結果、駆動側リンク機構L1及び従動側リンク機構L2)の取り付け剛性を高めることが可能になる。
なお、この外側起立縁は、底壁部50から略垂直に起立しているとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、底壁部50に対して鈍角をなす傾きにて起立するように突出した構成であってもよい。
他部材取り付け片群が形成される場合には、これは車両外側長辺の車両後方側端部から車両上方に起立するよう形成されるとよい。
この他部材取り付け片群には、シートバックフレーム1を着座フレーム2に対して揺動させるための部材の端部等を配設することができるが、今回の発明とは直接関係しないため、説明及び図示を省略する。
本実施形態に係るリンク機構Lは、駆動側リンク機構L1及び従動側リンク機構L2を有して構成されている。
本実施形態に係る駆動側リンク機構L1は、一対の駆動側リンク部材71,71、後方連結部材4、を有して構成されている。
なお、駆動側リンク機構L1には、入力装置が配設されており、外部からの力入力(例えば、乗員の操作による力)により高さ調整機構7を駆動させるように構成されている。
この入力装置に関しては、セクタギア、回転伝達機構、起動規制部材、ピニオンギア等を組み合わせた公知の構成であるため、説明を省略する。
本実施形態に係る駆動側リンク部材71は、略く字形状に若干屈曲した平板状のリンク部材であり、3個の軸貫通孔が形成されている。
駆動側リンク部材71に形成された軸貫通孔は、長手方向両端部に1個ずつ、及び屈曲部付近に1個形成されており、シート高さニュートラル状態で(図3の(b)に示す状態である)車両下方に配設される側から順に、「駆動側第1孔部71a」、「駆動側第2孔部71b」、「駆動側第3孔部71c」と記す。
なお、例えば、本実施形態においては、駆動側リンク部材71の車両後側(駆動側第1孔部71aの後方付近)に、最低位置であるロアポジション(図3の(c)に示す状態である)において、取り付けブラケット15の底壁部50上面に当接して駆動側リンク部材71の回動を止める規制部が形成されていてもよい。
この規制部は、例えば、駆動側リンク部材71から車両後方側へと突出する突出部として形成されるとよい。
また、駆動側リンク部材71の厚み(少なくとも、駆動側第1孔部71a周辺の厚み)は、取り付けブラケット15に形成された後側リンク取り付け部53(少なくとも、後側挿入孔53a周辺の厚み)若しくはサイドフレーム2a(少なくとも第2リンク軸貫通孔21b周辺の厚み)よりも大きくなるように構成されている。
かかる構成により、駆動側リンク部材71の取り付け剛性が増す。
以下、これら駆動側リンク部材71,71及び後方連結部材3の取り付け状態を説明する。
サイドフレーム2aに形成された第2リンク軸貫通孔21bには、第1リンク軸7aが貫通している。この第1リンク軸7aには、サイドフレーム2a、駆動側リンク部材71が軸支される。
つまり、サイドフレーム2aと駆動側リンク部材71とは、第2リンク軸貫通孔21b(サイドフレーム2aに形成)と駆動側第3孔部71c(駆動側リンク部材71に形成)とが連通する状態で積層されており、この連通孔に第1リンク軸7aが回動可能に挿入されている。
また、駆動側リンク部材71車両下方側端部と取り付けブラケット15に形成された前側リンク取り付け部52とは、駆動側第1孔部71a(駆動側リンク部材71の車両下方側端部に形成)と後側挿入孔53a(取り付けブラケット15に形成)とが連通する状態で積層されており、この連通孔に第2リンク軸7bが挿入されている。
更に、駆動側リンク部材71の略中央部に形成された駆動側第2孔部71bには、後方連結部材3の一端部が挿入されている。
以上のように構成されているため、本実施形態に係る駆動側リンクL1は、図示しない入力装置からの力入力により、第2リンク軸7bを中心として揺動し、この揺動に従い、駆動側リンク部材71に取り付けられたサイドフレーム2a及び後方連結部材3が揺動する。
また、両駆動側リンク部材71,71は、後方連結部材3により連結されているので、これらに連結された両サイドフレーム2a,2aは、両駆動側リンク部材71,71の揺動に従って連動して揺動する。
次いで、従動側リンク機構L2について説明する。
本実施形態に係る従動側リンク機構L2は、一対の従動側リンク部材72,72、前方連結部材3、を有して構成されている。
本実施形態に係る従動側リンク部材72は、図5及び図6に示すように、下方から上方にいくにつれ面積が大きくなるよう略扇形形状に形成された平板状のリンク部材である。
なお、図6(a)は、図5のA−A線断面図であり、図6(b)は、図5のB−B線断面図である。
従動側リンク部材72に形成された軸貫通孔は、長手方向両端部に1個ずつ形成されており、シート高さニュートラル状態で(図3の(b)に示す状態である)車両下方に配設される側から順に、「従動側第1孔部72a」、「従動側第2孔部72b」と記す。
また、従動側第2孔部72bと並列する位置には、従動側リンク部材72の本体面よりも突出した係合突起部72cが形成されている。
この係合突起部72cは、円形底面を有する有低円筒状に突出した(円形底面側が突出した)突起である(図5及び図6(a)参照)。
この係合突起72cの円形底面の外径は、前方連結部材4を構成するパイプ部41の内径とほぼ同一となるように形成されており、パイプ部41の端部は係合突起72cに係合するように構成されている。
この係合突起部72cは、前側連結部材4を従動側リンク部材72に連結するときに使用されるが、本構成については後述する。
また、従動側リンク部材72の従動側第1孔部72a付近(従動側リンク部材72の平面視で面積が小さい部分)は、係合突起部72cが突出している方向と同方向に突出している(図5及び図6(b)参照)。
つまり、係合突起部72c及び従動側第2孔部72bが形成される本体部72Aよりも、若干突出した段差部72Bが形成されており、この段差部72Bに従動側第1孔部72aが形成されている。
なお、この段差部72Bは、従動側リンク部材72が揺動した際に、周辺の配設される部材に干渉することを回避するために形成されたものである。
なお、本実施形態においては、従動側リンク部材72の車両後側(段差部72Bの後方付近)に、最低位置であるロアポジション(図3の(c)に示す状態である)において、取り付けブラケット15の底壁部50上面に当接して従動側リンク部材72の回動を止める規制部72dが形成されている。
この規制部72dは、従動側リンク部材72から車両後方側へと突出する突出部として形成されている。
以下、これら従動側リンク部材72,72及び前方連結部材4の取り付け状態を説明する(図3参照)。
サイドフレーム2aに形成された第1リンク軸貫通孔21aには、第3リンク軸7cが貫通している。この第3リンク軸7cには、サイドフレーム2a、従動側リンク部材72がワッシャWを介して軸支される。
つまり、サイドフレーム2aと従動側リンク部材72とは、第1リンク軸貫通孔21a(サイドフレーム2aに形成)と従動側第2孔部72b(従動側リンク部材72に形成)とが連通する状態で積層されており、この連通孔に第3リンク軸7cが回動可能に挿入されている。
また、従動側リンク部材72の車両下方側端部と取り付けブラケット15に形成された前側リンク取り付け部52とは、従動側第1孔部72a(従動側リンク部材72の車両下方側端部に形成)と前側挿入孔52a(取り付けブラケット15に形成)とが連通する状態で積層されており、この連通孔に第4リンク軸7dが挿入されている。
更に、従動側リンク部材72に形成された係合突起部72c部分には、前方連結部材4の一端部が溶接固定されている。
以上のように構成されているため、本実施形態に係る従動側リンク機構L2は、図示しない入力装置からの力入力により、駆動側リンク機構L1より力が伝達されて、第4リンク軸7dを中心として揺動し、この揺動に従い、従動側リンク部材72に取り付けられたサイドフレーム2a及び前方連結部材4が揺動する。
また、両従動側リンク部材72,72は、前方連結部材4により連結されているので、これらに連結された両サイドフレーム2a,2aは、両従動側リンク部材72,72の揺動に従って連動して揺動する。
このように、駆動側リンク機構L1と従動側リンク機構L2とにより、図3に示すように、サイドフレーム2a,2aは、その高低位置を変位させることが可能となる。
図3により、このように構成されたリンク機構Lによる高さ調整機構7の動きについて簡単に説明する。
図2(b)に、中間地点(ニュートラルポジション)を示す。
この状態で、図示しない入力装置からの力入力(例えば、回転作動部の一方への回転、回転作動部から車両前方側へと延出するレバーがついている場合には、このレバーの上方への跳ね上げ等)があると、駆動側リンク部材71が揺動して立ち上がるとともに、これに連結されたサイドフレーム2aは上昇する。
また、同時に、従動側リンク部材72も揺動して立ち上がり、これに連結されたサイドフレーム2aの前方側もまた後方側と同時に上昇し、図3(a)の上昇地点(アッパポジション)へと変位する。
なお、上記の通り、両サイドフレーム2a,2aは、後方連結部材3及び前方連結部材4によって、駆動側リンク部材71及び従動側リンク部材72を介して各々連結されているため、互いに追随して変位することができる。
反対に、ニュートラルポジションから、図示しない入力装置からの力入力(例えば、回転作動部の他方への回転、回転作動部から車両前方側へと延出するレバーがついている場合には、このレバーの上方への跳ね下げ等)があると、駆動側リンク部材71が揺動して上方部が車両後方へ向けて倒れ、これに連結されたサイドフレーム2aは下降する。
また、同時に、従動側リンク部材72も揺動して上方部が車両後方へ向けて倒れ、これに連結されたサイドフレーム2aの前方側もまた後方側と同時に下降し、図3(b)の降下地点(ロアポジション)へと変位する。
なお、上記の通り、両サイドフレーム2a,2aは、後方連結部材3及び前方連結部材4によって、駆動側リンク部材71及び従動側リンク部材72を介して各々連結されているため、互いに追随して変位することができる。
<従動側リンク部材と前方連結部材の詳細及びこれらの連結方法について>
次いで、図7乃至図12により、従動側リンク部材72と前方連結部材4の詳細及びこれらの連結方法について説明する。
まずは、前方連結部材4の構成について詳述する。
図7(a)は、前方連結部材4の中央付近を軸方向(長手方向)と垂直な面で切った断面相当図、図7(b)は、前方連結部材4を軸方向(長手方向)と平行な面できった断面相当図である。
図7に示すように、前方連結部材4は、円筒形状のパイプ部41と、その両端部の円形開口部を囲うように各々形成されたフランジ状のフランジ部42,42とを有して構成されている。
図7(b)に示すように、フランジ部42は、パイプ部41外周面に対して略垂直に起立しているのではなく、配置前の部品時には、パイプ部41外周面に対して鈍角を成して起立している。
つまり、テーパ状(立体形状においては、ラッパ状)に形成されている。
これは、溶接を効率的に行うためであって、後述するが、従動側リンク部材72に溶接された状態においては、フランジ部42は、従動側リンク部材72の内側面と略平行となるように(本実施形態においては、パイプ部41外周面に対して略垂直に)起立した状態となる。
また、フランジ部42の肉厚は、パイプ部41の肉厚よりも薄くなるように構成されている。
これは、従動側リンク部材72に固定する際に、フランジ部42の角度を変化させることを容易にするためである。
更に、フランジ部42の肉厚は、隣接して配設されるワッシャWの肉厚よりも小さくなるように構成されている。
また、図7(a)に示すように、フランジ部42の外周は、真円形ではなく、若干外周部が切り欠かれた形状をしている。
本実施形態では、2箇所が切り欠かれた例を示した。しかし、これに限られることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、切り欠き場所及び個数等は、適宜変更することができるものである。
以下、フランジ部42の一方の切り欠き部を「第1切り欠き部42a」と記し、他方の切り欠き部を「第2切り欠き部42b」と記す。
第1切り欠き部42aは、従動側リンク部材72の外周部に配設される位置に形成される。
この第1切り欠き部42aは、図8に示すように、従動側リンク部材72上に固定した際に、その従動側リンク部材72の外周形状(本体部72Aの外周形状)に沿うように切り欠かれている。
本実施形態においては、従動側リンク部材72の内側面の角部と整合する位置で、この角部の形状に沿うように切り欠かれている。
このように構成されているため、平面視において、フランジ部42が従動側リンク部材72からはみ出ることがなく、このため、従動側リンク部材72の揺動時にフランジ部42が他の部材と干渉することを有効に抑制することができる。
第2切り欠き部42bは、従動側リンク部材72に形成される従動側第2孔部72b側に形成される。
これは、前方連結部材4を従動側第2孔部72b(第3リンク軸7c)にできるだけ近づけるとともに、近づけた際に、従動側第2孔部72bに第3リンク軸7cを貫通させるにあたり使用されるワッシャWとの干渉を避けるためである。
なお、第2切り欠き部42bが形成されるフランジ部42の肉厚は、ワッシャWの肉厚よりも薄くなるように構成されている。
次いで、前方連結部材4を従動側リンク部材72に接合する方法を中心に車両用シートSの製造方法を説明する。
図9に示すように、前方連結部材4は、そのフランジ部42を従動側リンク部材72に形成された係合突起部72cの位置に溶接することによって接合される(溶接点R)。
図10に車両用シートSの製造工程を示す。
なお、工程は、本発明の主要構成である「前方連結部材4を従動側リンク部材72に接合する方法」を中心に説明しており、その他の部品及び部材の組み上げは公知のものが採用されているため説明を省略する。
まず、工程1において、リンク機構Lを連結する。
これは、サイドフレーム2a,2aにリンク機構Lを構成する駆動側リンク部材71,71及び従動側リンク部材72,72を連結する構成である。
詳しくは、第2リンク軸貫通孔21b(サイドフレーム2a側)と駆動側第3孔部71c(駆動側リンク部材71側)との連通孔に第1リンク軸7aを挿入して、これらを軸支するとともに、第1リンク軸貫通孔21a(サイドフレーム2a側)と従動側第2孔部72bとの連通孔に第3リンク軸7cを挿入して、これらを軸支することにより行う。
次いで、工程2において、フランジ部42を形成する。
詳しくは、パイプ部41外周面に対して鈍角を成して起立しているフランジ部42に物理的力を加えて、従動側リンク部材72の内側面と略平行となるように(本実施形態においては、パイプ部41外周面に対して略垂直に)起立した状態とする工程である。
つまり、「フランジ部42を形成する」とは、「パイプ部外周面に対する角度を変化させること」を指す。
図11に示すように、フランジ部42は、従動側リンク部材72に形成された係合突起部72cの位置に配置されるが、前述の通り、この係合突起部72cの円形底面の外径は、前方連結部材4を構成するパイプ部41の内径とほぼ同一となるように形成されており、このため、パイプ部41の端部は係合突起部72cに係合して位置決めされる。
この状態で、図11(b)の矢印で示すように物理的力を加えると、パイプ部41端部とフランジ部42との境界部分で屈曲して、従動側リンク部材72の内側面と略平行となるように(本実施形態においては、パイプ部41外周面に対して略垂直に)起立した状態で、フランジ部42が従動側リンク部材72(本体部72A)に圧接する。
このようにして、フランジ部42が形成される。
なお、本実施形態においては、係合突起部72cとパイプ部41端部が嵌合するように構成したが、これに限られることはなく、嵌合状態となるように強く固定できるよう構成されていてもよいし、逆に、位置決めが可能であるならば、ある程度遊嵌状態であってもよい。
この係合突起部72cによって、前方連結部材4が従動側リンク部材72上でずれることを有効に抑制することができる。
図10に戻り、次いで、工程3で溶接を行う。
本実施形態においては、レーザ溶接により、フランジ部42を従動側リンク部材72(本体部72A)に接合する。
図12に示すように、溶接点R部分で溶接を行う。
つまり、第1切り欠き部42a及び第2切り欠き部42bの位置を避けた位置にて溶接を行う。
溶接がされた状態を図13に示す。
このように、前方連結部材4の端部に形成されたフランジ部42は、従動側リンク部材72を構成する本体部72Aに接合される。
図10に戻り、次いで、工程4でリンク機構Lをブラケット15に連結する。
これは、取り付けブラケット15,15の前側リンク取り付け部52,52に形成された前側挿入孔52a,52aと、従動側リンク部材72に形成された従動側第1孔部72aと、の連通孔に第4リンク軸7dを挿入して軸支するとともに、取り付けブラケット15,15の後側リンク取り付け部53,53に形成された後側挿入孔53a,53aと、駆動側リンク部材71に形成された駆動側第1孔部71aと、の連通孔に第2リンク軸7bを挿入して軸支することにより行う。
このように、本実施形態におけるフランジ部42を形成させる工程においては、従動側リンク部材72側にテーパ状に広がる端部を有する前側連結部材4の端部を、この端部と対向する従動側リンク部材72の対向面に向って圧接し、この対向面と平行となるように端部を撓み変形させてフランジ部42を形成させ、次工程においてこの歪み変形したフランジ部42の端面と従動側リンク部材72の対向面とを溶接することとした。
このため、フランジ部42の端面と従動側リンク部材72の対向面とを当接させることができ、接合剛性が高まる。
つまり、従動側リンク部材72の対向面に押し当てて、フランジ部42の立ち上がり角度を調整するため、従動側リンク部材72の対向面の誤差を吸収することができる。
従動側リンク部材72は、成形品であるとともに精密部品ではないため、個々の平面度、角度等には、機能には障害とはならない程度の誤差が生じ、取り付けにおいても、その取り付け角度に誤差が生じる。
このため、当初から一定角度(パイプ外周面に対して垂直)に起立しているものを使用すると、個々の従動側リンク部材72の誤差を吸収することができない。
しかし、本実施形態においては、従動側リンク部材72の対向面に押し当てて、フランジ部42の立ち上がり角度を調整することとしたため、従動側リンク部材72の対向面の誤差を吸収し、クリアランスを減少させた状態で溶接することができ、接合剛性が向上する。
このクリアランスは、0.1mm以下に抑えることができる。
なお、上記の実施形態では、シートの一例として車両用シートSを例に挙げたが、これに限定されるものではなく、航空機や船舶等、他の乗物用シートに対しても本発明は適用可能である。さらに、乗物用に限定されず、荷重測定を必要とするシートであれば、本発明が適用可能である。
F シートフレーム、
1 シートバックフレーム、
2 着座フレーム、
2a サイドフレーム、
21a 第1リンク軸貫通孔、
21b 第2リンク軸貫通孔、
6 Sバネ、
7 高さ調整機構、
15 取り付けブラケット(支持ベース)、
50 底壁部、
52 前側リンク取り付け部、
52a 前側挿入孔、
53 後側リンク取り付け部、
53a 後側挿入孔、
L リンク機構、
L1 駆動側リンク機構、
3 後方連結部材、
71 駆動側リンク部材、
71a 駆動側第1孔部、
71b 駆動側第2孔部、
71c 駆動側第3孔部、
7a 第1リンク軸、
7b 第2リンク軸、
L2 従動側リンク機構、
4 前方連結部材(リンク連結部材)、
41 パイプ部、
42 フランジ部、
42a 第1切り欠き部、
42b 第2切り欠き部、
72 従動側リンク部材、
72A 本体部、
72b 従動側第2孔部、
72c 係合突起部、
72B 段差部、
72a 従動側第1孔部、
72d 規制部、
W ワッシャ、
7c 第3リンク軸、
7d 第4リンク軸、
R 溶接点、
10 レール機構、
11 ロアレール、
12 アッパレール、
17 スレイドレバー、
S 車両用シート、
S1 シートバック、
S2 着座部、
S3 ヘッドレスト、
S1a,S2a,S3a クッションパッド、
S1b,S2b,S3b 表皮材、
19 ヘッドレストピラー
しかしながら、このように、リンク機構構成部材に孔を形成してこの孔にシャフトの端部を圧入する構成とすると(つまり、リンク機構構成部材にシャフトの端部を貫通させて固定する構成とすると)、反対側へ連結部材(シャフト)の端部が突出することとなる。
このように、反対側へ連結部材(シャフト)の端部が突出すると、その端部が他の構成部材の配設を阻害する慮があった。
また、突出している分及び突出部と他部材との干渉を回避するための構成分、装置自体が大型化することとなる。
更に、着座フレーム(シートフレーム)を構成するサイドフレームに、リンク連結部材を配置したい場合には、このシャフトの端部が邪魔となり、その突出分を吸収する構成が必要となる。
例えば、サイドフレームに突出孔を形成したり、連結部材(シャフト)の端部を収めるための凹部を形成する必要があり、コスト及び工数がかかっていた。
このため、サイドフレーム及びサイドフレーム周りの部材との干渉を避けるとともに、装置の大型化をも避けるための連結部材(シャフト)の取付け構造の開発及びこれを備えた車両用シートの開発が強く望まれていた。
前記課題は、本願発明に係る車両用シートによれば、車体に直接若しくは間接的に取り付けられる支持ベースに対してシートクッションを昇降可能に連結するリンク機構を備えた車両用シートであって、前記シートクッションは、左右両端に配設されるサイドフレームを備えた着座フレームを有して構成されており、前記リンク機構は、前記支持ベースと前記サイドフレームを連結するリンク部材と、該リンク部材同士を連結するリンク連結部材とを備え、該リンク連結部材の延出方向の両端部にはフランジ部が形成されており、該フランジ部の前記延出方向の端面と、該端面と対向する前記リンク部材の対向面とが当接し、前記端面と前記対向面とが溶接により接合されたことにより解決される。
さらに、上記の車両用シートにおいて、前記フランジ部は、外縁部の少なくとも一部を切り欠いた切欠き部を有すると好適である。
具体的な構成としては、前記フランジ部の端面のうち、前記リンク部材の対向面の角部と整合する位置の外縁は、前記角部の外縁と沿う形状に切り欠かれていると好適である。
このように構成されているため、リンク部材の外縁からはみ出す部分がなくなり、他部材とフランジ部との干渉を有効に抑制することができ、装置の小型化に寄与する。
また、上記の車両用シートにおいて、前記リンク連結部材は、前記フランジ部の前記端面まで延在する中空穴を有して構成されるとともに、前記リンク部材の前記対向面には、前記フランジ部側に突出する凸部が形成されており、前記中空穴と前記凸部とが整合していると好適である。
このように構成されていると、リンク連結部材の位置決めが容易となり、作業性が向上する。
また、リンク連結部材がリンク部材上でずれることを有効に抑制することができ、作業性が向上する。
なお、「整合」とは、位置が合わさる状態を広く指し、嵌合、係合、遊嵌等を含む概念である。
つまり、少なくとも位置決めが実施可能であればよいのであって、完全に嵌め込まれる状態以外の状態も広く含まれる。
なお、嵌合及び係合する構成とすると、作業中の支持が不要若しくは簡易化できるため、溶接による接合作業を行う際に作業性が向上する。
また、上記の車両用シートにおいて、前記端面と前記対向面とは、レーザ溶接により接合されると、取り付け剛性を確保できるため好適である。
更に、前記レーザ溶接は、前記切欠き部が形成されていない位置においてなされると、取り付け剛性を確保できるため好適である。
また、上記の車両用シートにおいて、前記切欠き部は、前記フランジ部の外縁部のうち、前記リンク部材に対する前記リンク連結部材の連結位置と、前記支持ベースに対する前記リンク部材の連結位置と、を結ぶラインを避けた位置に形成されると好適である。
更に、上記の車両用シートにおいて、前記切欠き部は、車両上下方向に配置される部分を避けた位置に形成されていると好適である。
また、上記の車両用シートにおいて、前記リンク部材は、前記サイドフレームに取付けられた第3リンク軸により軸支されており、前記切欠き部は、前記第3リンク軸を避けるように、該第3リンク軸側に切り欠かれていると好適である。
更に、上記の車両用シートにおいて、前記切欠き部は、複数形成されており、複数の該切欠き部は、前記サイドフレームから付加される力を受ける位置と前記支持ベースとの連結位置とを結ぶラインに対して車両前後方向に各々形成されていると好適である。
また、上記の車両用シートにおいて、前記切欠き部は、複数形成されており、複数の該切欠き部は、前記リンク部材に対する前記リンク連結部材の連結位置と、前記支持ベースに対する前記リンク部材の連結位置と、を結ぶラインに対して車両前後方向に各々形成されており、車両後方に形成された側の前記切欠き部は、前記第3リンク軸側に切り欠かれている側であると好適である。
更に、このとき、複数の前記切欠き部のうち、前記リンク部材に対する前記リンク連結部材の連結位置と、前記支持ベースに対する前記リンク部材の連結位置と、を結ぶラインに対して車両後方向に形成される側の切欠き部が他方に比して大きく切り欠かれると好適である。
また、前記課題は、本願発明に係る車両用シートの製造方法によれば、車体に直接若しくは間接的に取り付けられる支持ベースに、シートクッションを昇降可能に連結するリンク機構を備えた車両用シートの製造方法であって、前記シートクッションの骨格となる着座フレームを構成する、左右両端に配設されたサイドフレームに対して、前記リンク機構を構成するリンク部材を連結させる工程と、該リンク部材同士を連結し、該リンク部材側にテーパ状に広がる端部を有するリンク連結部材の前記端部を、該端部と対向する前記リンク部材の対向面に向って圧接し、該対向面と平行となるように前記端部を撓み変形させてフランジ部を形成させる工程と、該フランジ部の端面と前記リンク部材の対向面とを当接させた状態で溶接により両者を接合させる工程と、前記リンク部材を前記支持ベースに連結させる工程と、を備えることにより解決される。
このように、本願発明におけるフランジ部を形成させる工程においては、リンク部材側にテーパ状に広がる端部を有するリンク連結部材の端部を、この端部と対向するリンク部材の対向面に向って圧接し、対向面と平行となるように端部を撓み変形させてフランジ部を形成させ、次工程においてこの歪み変形したフランジ部の端面とリンク部材の対向面とを溶接することとした。
このため、フランジ部の端面とリンク部材の対向面とを当接させることができ、接合剛性が高まる。
また、上記の車両用シートの製造方法において、具体的には、前記リンク連結部材は、前記フランジの前記端面まで延在する中空穴を有して構成されるとともに、前記リンク部材の前記対向面には、前記フランジ部側に突出する凸部が形成されており、前記フランジ部を形成させる工程においては、前記中空穴と、前記凸部とを整合させることとすると、リンク連結部材の位置決めが容易となり、作業性が向上するため好適である。
発明によれば、リンク部材の内側においてフランジ部とリンク部材とを溶接するため、外側へのリンク連結部材の突出端が存在しない。よって、他部材とリンク連結部材の突出端とが干渉するといった不具合を有効に回避することができ、これらの干渉を避けるために装置を大型化する必要がない。
また、本発明によれば、リンク部材の外縁からはみ出す部分がなくなるため、他部材とフランジ部との干渉を有効に抑制することができ、装置の小型化に寄与する。
更に、本発明によれば、リンク連結部材の位置決めが容易となるとともにずれを抑制することができ、作業性が向上する。
また、本発明によれば、取り付け剛性を確保できる。
更に、本発明によれば、接合剛性が向上する。
また、本発明によれば、リンク連結部材の位置決めが容易となるとともにずれを抑制することができ、作業性が向上する。
本発明の一実施形態に係る車両用シートの外観図である。 本発明の一実施形態に係るシートフレームの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るリンク機構とそのリンク機構による車両用シート上下動状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るブラケットの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る前方リンク部材の平面図である。 図5のA−A線断面図及びB−B線断面図である。 本発明の一実施形態に係るリンク連結部材を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る前方リンク部材とリンク連結部材との連結状態を示す平面説明図である。 本発明の一実施形態に係る前方リンク部材とリンク連結部材との連結状態を示す断面相当説明図である。 本発明の一実施形態に係る車両シートの製造工程を示す工程図である。 本発明の一実施形態に係る前方リンク部材とリンク連結部材との接合過程を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る前方リンク部材とリンク連結部材との溶接位置を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る前方リンク部材とリンク連結部材との溶接後の状態を示す斜視説明図である。
本実施形態では、2本のアッパレール12の長手方向(換言すると、車両用シートSの前後方向)に沿って、2個の取り付けブラケット15が各々取り付けられている。
そして、この2個の取り付けブラケット15にリンク機構Lが取付けられる。
なお、説明の便宜上、車両後方側に配設される側を「駆動側リンク機構L1」と記し、車両前方側に配設される側を「従動側リンク機構L2」と記す。
同様に、後側リンク取り付け部53は、底壁部50の外側長辺の車両後方側端部から車両上方に起立した略三角形状の板体部分であり、その頂角に相当する部分には、駆動側リンク機構L1(本に限らず、従動側リンク機構L2でもよい)を取り付ける際に、この回転軸である第2リンク軸7bが挿入される後側挿入孔53aが形成されている。
この後側挿入孔53aは、取り付けブラケット15の厚み方向に沿って形成された貫通孔となっている。
以上のように構成されているため、本実施形態に係る駆動側リンク機構L1は、図示しない入力装置からの力入力により、第2リンク軸7bを中心として揺動し、この揺動に従い、駆動側リンク部材71に取り付けられたサイドフレーム2a及び後方連結部材3が揺動する。
また、両駆動側リンク部材71,71は、後方連結部材3により連結されているので、これらに連結された両サイドフレーム2a,2aは、両駆動側リンク部材71,71の揺動に従って連動して揺動する。
反対に、ニュートラルポジションから、図示しない入力装置からの力入力(例えば、回転作動部の他方への回転、回転作動部から車両前方側へと延出するレバーがついている場合には、このレバーの跳ね下げ等)があると、駆動側リンク部材71が揺動して上方部が車両後方へ向けて倒れ、これに連結されたサイドフレーム2aは下降する。
また、同時に、従動側リンク部材72も揺動して上方部が車両後方へ向けて倒れ、これに連結されたサイドフレーム2aの前方側もまた後方側と同時に下降し、図3(b)の降下地点(ロアポジション)へと変位する。
なお、上記の通り、両サイドフレーム2a,2aは、後方連結部材3及び前方連結部材4によって、駆動側リンク部材71及び従動側リンク部材72を介して各々連結されているため、互いに追随して変位することができる。
図10に車両用シートSの製造工程を示す。
なお、工程は、本発明の主要構成である「前方連結部材4を従動側リンク部材72に接合する方法」を中心に説明しており、その他の部品及び部材の組み上げは公知のものが採用されているため説明を省略する。
まず、工程1において、リンク機構Lを連結する。
これは、サイドフレーム2a,2aにリンク機構Lを構成する駆動側リンク部材71,71及び従動側リンク部材72,72を連結する工程である。
詳しくは、第2リンク軸貫通孔21b(サイドフレーム2a側)と駆動側第3孔部71c(駆動側リンク部材71側)との連通孔に第1リンク軸7aを挿入して、これらを軸支するとともに、第1リンク軸貫通孔21a(サイドフレーム2a側)と従動側第2孔部72bとの連通孔に第3リンク軸7cを挿入して、これらを軸支することにより行う。

Claims (8)

  1. 車体に直接若しくは間接的に取り付けられる支持ベースに対してシートクッションを昇降可能に連結するリンク機構を備えた車両用シートであって、
    前記シートクッションは、左右両端に配設されるサイドフレームを備えた着座フレームを有して構成されており、
    前記リンク機構は、前記支持ベースと前記サイドフレームを連結するリンク部材と、該リンク部材同士を連結するリンク連結部材とを備え、
    該リンク連結部材の延出方向の両端部にはフランジ部が形成されており、
    該フランジ部の前記延出方向の端面と、該端面と対向する前記リンク部材の対向面とが当接し、
    前記端面と前記対向面とが溶接により接合されたことを特徴とする車両用シート。
  2. 前記フランジ部は、外縁部の少なくとも一部を切り欠いた切欠き部を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記フランジ部の端面のうち、前記リンク部材の対向面の角部と整合する位置の外縁は、前記角部の外縁と沿う形状に切り欠かれていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記リンク連結部材は、前記フランジ部の前記端面まで延在する中空穴を有して構成されるとともに、前記リンク部材の前記対向面には、前記フランジ部側に突出する凸部が形成されており、
    前記中空穴と前記凸部とが整合していることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか一項に記載の車両用シート。
  5. 前記端面と前記対向面とは、レーザ溶接により接合されることを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれか一項に記載の車両用シート。
  6. 前記レーザ溶接は、前記切欠き部が形成されていない位置においてなされることを特徴とする請求項5に記載の車両用シート。
  7. 車体に直接若しくは間接的に取り付けられる支持ベースに、シートクッションを昇降可能に連結するリンク機構を備えた車両用シートの製造方法であって、
    前記シートクッションの骨格となる着座フレームを構成する、左右両端に配設されたサイドフレームに対して、前記リンク機構を構成するリンク部材を連結させる工程と、
    該リンク部材同士を連結し、該リンク部材側にテーパ状に広がる端部を有するリンク連結部材の前記端部を、該端部と対向する前記リンク部材の対向面に向って圧接し、該対向面と平行となるように前記端部を撓み変形させてフランジ部を形成させる工程と、
    該フランジ部の端面と前記リンク部材の対向面とを当接させた状態で溶接により両者を接合させる工程と、
    前記リンク部材を前記支持ベースに連結させる工程と、を備えることを特徴とする車両用シートの製造方法。
  8. 前記リンク連結部材は、前記フランジ部の前記端面まで延在する中空穴を有して構成されるとともに、前記リンク部材の前記対向面には、前記フランジ部側に突出する凸部が形成されており、
    前記フランジ部を形成させる工程においては、
    前記中空穴と、前記凸部とを整合させることを特徴とする請求項7に記載の車両用シートの製造方法。
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