JP6669971B2 - 車両用シートフレーム及び車両用シート - Google Patents
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Description
リクライニング装置は、バックフレームの回動動作をロックするロック状態とロック解除状態との間で切り替え可能であって、通常、バックフレームを起立姿勢でロックし、操作レバーが操作されることでロック状態を解除し、バックフレームの起立姿勢を調整することができる(例えば、特許文献1、2、3参照)。
詳しく言うと、リクライナの内側面に設けられた星型形状の突起部が、バックフレームの外側面に設けられた星型形状の貫通孔に嵌め込まれている。そして、突起部と貫通孔とが接触している周縁部分が、全体にわたって溶接接合されている。
そして、バックフレームの回転動作を規制するために、バックフレームが所定の回転位置まで回転したときに、バックフレームに取り付けられたバネ係止ブラケットと、クッションフレームの一部とが当接するような構成となっている。
上述した特許文献1のようなリクライニング装置では、その組み付け剛性を確保するために、リクライナ側の突起部とバックフレーム側の貫通孔とが接触している周縁部分が全体にわたって溶接接合されていた。そのため、溶接作業の効率性に劣り、材料費や工程費などのコストが高くなっていた。
そこで、特許文献2や特許文献3のようなリクライニング装置では、バックフレームに対してバネ係止ブラケットを溶接固定する作業や、バネ係止ブラケットに貫通穴を設けてボルト締結する作業を加えて取り付け剛性を確保していた。
しかしながら、バネ係止ブラケットの組み付け作業を複雑な工程とせずに、その組み付け剛性を向上させる技術が望まれていた。
特に、作業効率化のために、リクライニング動作時の荷重の掛かり方を考慮して、バネ係止ブラケットのうち、荷重が集中する部分を局所的に補強する技術が必要とされていた。
また、本発明の他の目的は、当該装置動作時の荷重の掛かり方を考慮して、当該装置のうち、荷重が集中する部分を局所的に補強した車両用シートフレーム及び車両用シートを提供することにある。
そして、溶接痕が、被嵌合部及び嵌合部の周囲を囲むように延びて、被嵌合部と嵌合部とが接触している部分と、第2部材及びロック部材の各々の表面が重ね合わされている部分と、を通っているため、従来のように被嵌合部と嵌合部とが接触している周縁部分全体を溶接する場合と比較して、シンプルな溶接痕を形成し易くなり、溶接作業の効率性が上がる。シンプルな溶接痕の形状であれば、溶接作業のバラツキを抑え、コストダウンがし易くなる。
また上記構成により、2つの部材同士を相対回動可能に連結する装置の構成部品となるバネ係止部材を組み付けるにあたり、当該装置動作時の荷重の掛かり方を考慮して、当該装置のうち、比較的荷重が集中する部分を局所的に補強することができる。
詳しく説明すると、バネ係止部材は、第2部材の回転動作時に付勢バネの付勢力が直接掛かる部材であり、また例えば、第2部材の回転動作を規制するために第1部材の一部と当接するものであって、比較的荷重が集中し易い部材である。
そこで、バネ係止部材の基部において、付勢バネの一端が係止される係止部と、ロック部材を組み付けるための第1溶接痕との間に第2溶接痕が形成されることで、特に荷重が集中し易い部分を溶接固定で局所的に補強できる。
また、前記第2溶接痕は、少なくとも一部分が略直線状であると良い。
また、前記第2溶接痕は、略L字形状であると良い。
また、前記第2溶接痕は、略U字形状であると良い。
上記構成により、バネ係止部材を組み付けるにあたり、シンプルな溶接部を形成することで、バネ係止部材の溶接作業(組み付け作業)を効率化できる。
上記構成により、バネ係止部材を組み付けるにあたって、バネ係止部材のうち、特に荷重が集中し易い部分を溶接固定で補強した上で、さらに加工部が形成されているため、バネ係止部材の組み付け剛性が向上する。
上記構成により、例えば回動軸の軸方向において係止部側から(左右外側から)レーザー溶接した場合に係止部が邪魔にならない(干渉しない)形状となる。
このとき、前記第1溶接痕は、略円形状からなり、前記被嵌合部及び前記嵌合部の周囲を囲むように延びていると良い。
また、前記第1溶接痕は、略楕円形状からなり、前記第1溶接痕の一部が、前記嵌合部の外周縁を通っており、前記第1溶接痕の一部とは異なる部分が、前記嵌合部の外周縁よりも外側を通っていると良い。
上記構成により、シンプルな形状の溶接痕となるため、溶接作業の効率性が一層上がり、溶接作業のバラツキを一層抑え、コストダウンも一層し易くなる。
そして、従来の溶接痕の形状と比較して、シンプルな溶接痕を形成し易くなり、溶接作業の効率性が上がる。シンプルな溶接痕の形状であれば、溶接作業のバラツキを抑え、コストダウンがし易くなる。
そして、溶接痕が連続して延びているため、例えば、溶接痕が不連続で複数形成されている場合と比較して、溶接作業の効率性が上がる。一般に溶接痕の起点はクラックが生じ易くなるため、溶接痕が連続して延びているほうが接合強度が高くなる。
本発明によれば、一般に嵌合突起と嵌合穴とが接触している部分を狙って溶接するためには、比較的高い精度が要求されるところ、本発明に係る溶接痕は、例えば、全体として一対の第1嵌合突起部と嵌合穴とが接触している部分さえ高精度を守って形成されれば良く、溶接作業の効率性を向上できる。
本発明によれば、従来のように嵌合穴と嵌合突起とが接触している周縁部分が全体にわたって溶接される場合と比較して、同等な取り付け剛性を確保できる上に、溶接作業の効率性を格段に向上できる。
詳しく説明すると、バネ係止部材は、第2部材の回転動作時に付勢バネの付勢力が直接掛かる部材であり、また例えば、第2部材の回転動作を規制するために第1部材の一部と当接するものであって、比較的荷重が集中し易い部分である。
そこで、バネ係止部材の基部において、付勢バネの一端が係止される係止部と、ロック部材を組み付けるための第1溶接痕との間に第2溶接痕が形成されることで、特に荷重が集中し易い部分を溶接固定で局所的に補強できる。
本発明によれば、バネ係止部材を組み付けるにあたって、バネ係止部材のうち、特に荷重が集中し易い部分を溶接固定で補強した上で、さらに加工部が形成されているため、バネ係止部材の組み付け剛性が向上する。
本発明によれば、例えば回動軸の軸方向において係止部側から(左右外側から)レーザー溶接した場合に、係止部が邪魔にならない(干渉しない)形状となる。
本発明によれば、上記車両用シートフレームを骨格として備える車両用シートも実現できる。
本実施形態は、クッションフレームに対してバックフレームを回動可能に連結するリクライニング装置を備え、リクライニング本体は、バックフレームの外側面に設けられた嵌合穴に組み付けられた状態で溶接固定されており、略円形状からなる溶接痕が、嵌合穴の周囲を囲むように連続して延びて、嵌合穴と嵌合突起とが接触している部分と、バックフレーム及びリクライニング本体の各々の側面が重ね合わされている部分と、を交互に通っていることを特徴とする車両用シートの発明に関するものである。
クッションフレーム、バックフレームは、それぞれ特許請求の範囲において第1部材、第2部材に相当する。また、リクライニング本体は、ロック部材に相当する。
なお、車両用シートのシートバックに対して乗員が着座する側がシート前方側となる。
また、車両用シートSは、図2に示すように、シートクッション1の骨格となるクッションフレーム10に対して、シートバック2の骨格となるバックフレーム20を相対回動可能となるように連結するリクライニング装置30を備えている。
クッションフレーム10のシート後端部であってシート左右方向の外側面には、図3、図4に示すように、リクライニング装置30の回動軸33を挿通させるための軸穴11と、軸穴11の周辺に設けられ、リクライニング装置30の付勢バネ34の他端部が係止される係止部12と、が形成されている。
バックフレーム20の下端部であってシート左右方向の外側面には、図4、図5に示すように、リクライニング本体31を嵌め込むための嵌合穴21と、リクライニング装置30のバネ係止部材35を組み付けるための組み付け穴22と、が形成されている。
嵌合穴21は、車両用シートSが使用位置にあるときに、上下方向において回動軸33を挟む位置に配置される一対の第1嵌合穴部21aと、シート前後方向において回動軸33を挟む位置に配置される一対の第2嵌合穴部21bと、を備えている。
なお、車両用シートSの使用位置とは、例えば図2に示すように、バックフレーム20が起立姿勢でロックされた状態であって、乗員が着座可能な位置である。
リクライニング装置30は、バックフレーム20を回動させるときに駆動するリクライニング本体31と、回動軸33と、バックフレーム20を回動方向に沿って付勢する付勢バネ34と、バックフレーム20の外側面に取り付けられ、付勢バネ34の一端部が係止されるバネ係止部材35と、から主に構成されている。
なお、リクライニング本体31は、バックフレーム20を起立姿勢でロックした状態から、図2に示す操作レバー37が操作されることでロック状態を解除する。
リクライニング本体31のシート幅方向の内側面には、バックフレーム20の嵌合穴21に組み付けるための嵌合突起32が形成されている。
嵌合突起32は、車両用シートSが使用位置にあるときに、図5、図7に示すように、上下方向において回動軸33を挟む位置に配置される一対の第1嵌合突起部32aと、シート前後方向において回動軸33を挟む位置に配置される一対の第2嵌合突起部32bと、から構成されている。
一対の第1嵌合突起部32aは互いに対向する位置に配置され、同様に一対の第2嵌合突起部32bも互いに対向する位置に配置されている。
また、図7に示すように、バックフレーム20の嵌合穴21にリクライニング本体31が組み付けられた状態で溶接されることで、バックフレーム20の左右内側面に第1溶接痕60が形成されている。第1溶接痕60の詳細は後述する。
突出した回動軸33の延出端部は、リクライニング本体31と組み付けられ、さらにリクライニング本体31よりも外側の位置にあるクッションフレーム10の軸穴11を貫通して左右外側に突出している。
なお、回動軸33の延出端部には、図2に示す操作レバー37が取り付けられている。
付勢バネ34の一端部は、バックフレーム20側に設けられ、左右外側に延出するバネ係止部材35に掛け止めされており、その他端部は、クッションフレーム10側に設けられ、左右外側に延出する係止部12に掛け止めされている。
バネ係止部材35は、バックフレーム20の左右外側面に取り付けられる基部35aと、基部35aの外表面から張り出すように設けられ、付勢バネ34の一端部が係止される係止部35bと、から構成されている。
基部35aの外表面には、締結ボルトによってバックフレーム20に取り付けるための組み付け穴36が形成されている。
係止部35bは、基部35aの下端部から左右外側に延出し、その延出部分が付勢バネ34側に向かってやや折り曲げられて設けられている。また、係止部35bの表面には、係止部35bの延出方向に沿って溶接ビードが形成されている。
なお、係止部35bは、必ずしも基部35aの下端部から左右外側に延出していなくても良く、例えば基部35aの上端部から左右外側に延出しても良いし、基部35bの中央部から左右外側に延出しても良い。
また、組み付け穴36の周辺には、図3に示すように、バックフレーム20の左右外側面に基部35aが当接した状態で溶接されることで、バックフレーム20の左右内側面に第2溶接痕40、50が形成されている。第2溶接痕40、50の詳細は後述する。
このとき、バネ係止部材35は、図6に示すように、バックフレーム20が付勢バネ34の付勢方向に向かって所定の回転位置までシート前方に回転したときに、バックフレーム20の回転移動を規制するためにクッションフレーム10の一部である移動規制部13に当接するように配置されている。
詳しく言うと、バネ係止部材35のうち、係止部35b前端部にある当接部35cと、クッションフレーム10の後端部において上端部分にある移動規制部13とが、当接するように配置されている。
そのため、上記当接位置を調整することで、クッションフレーム10に対するバックフレーム20の回動範囲を適宜調整することができる。
次に、バックフレーム20の左右外側面にバネ係止部材35が当接した状態で、バックフレーム20の左右内側からレーザー溶接することで形成される第2溶接痕40、50について、図6、図7に基づいて説明する。
なお、上記レーザー溶接することで、バックフレーム20の一部が溶けてバネ係止部材35に接合されており、当該接合部分が第2溶接痕40、50となる。
詳しく言うと、第2溶接痕40は、バネ係止部材35のうち、組み付け穴36aと、クッションフレーム10の移動規制部13に当接する当接部35cとの間に形成されている第1溶接部41と、第1溶接部41の延出方向の各々の端部から延びて、組み付け穴36aを互いに挟む位置に形成される第2溶接部42及び第3溶接部43と、から構成されている。
第2溶接部42、第3溶接部43は、それぞれ第1溶接部41から連続して、第1溶接部41の延出方向とは直交する方向に延びている。
第2溶接部42は、第3溶接部43よりも係止部35b側に形成され、第3溶接部43よりも長尺となるように延びている。
具体的には、第2溶接部42には、一端部から連続して屈曲し、第2溶接部42に対向するように延びている屈曲溶接部44が形成されている。
同様に、第3溶接部43には、一端部から連続して屈曲し、第3溶接部43に対向するように延びている屈曲溶接部45が形成されている。
屈曲溶接部44、45は、それぞれ組み付け穴36a側に屈曲するように形成されている。
詳しく言うと、第2溶接部42側の屈曲溶接部44からスタートして、第3溶接部43側の屈曲溶接部45まで一度にレーザー溶接することで第2溶接痕40が形成されている。
なお、第2溶接痕40は、第3溶接部43側から第2溶接部42側に向かってレーザー溶接することで形成されていても良い。
そこで、上記のように、第1溶接部41が形成されることで、バネ係止部材35のうち、特に荷重が集中する部分を溶接固定で局所的に補強できる。
また、上記のように、第2溶接部42、第3溶接部43が形成されることで、バネ係止部材35のうち、組み付け穴36a周辺の比較的荷重が掛かり易い部分をさらに補強できる。
次に、バックフレーム20の左右外側面にリクライニング本体31が組み付けられた状態で、バックフレーム20の左右内側からレーザー溶接することで形成される第1溶接痕60について、図7に基づいて説明する。
なお、上記レーザー溶接することで、バックフレーム20及びリクライニング本体31の一部が溶けて互いに接合されており、当該接合部分が第1溶接痕60となる。
第1溶接痕60は、言い換えると、回動軸33を中心として嵌合穴21の外周縁、及び嵌合突起32の外周縁を通る同一円周上に連続して形成されている。
なお、第1溶接痕60の形成位置において、バックフレーム20及びリクライニング本体31の各々の側面が重ね合わされている部分とは、嵌合穴21の外周縁上にあって、嵌合突起32と接触していない部分に相当する。
なお、レーザー溶接作業は、第1溶接痕60のどの位置からスタートしても良いし、シート前方側回りであってもシート後方側回りであっても良い。
また、第1溶接痕60は、連続した円形状からなり、例えば、不連続で複数形成されている場合と比較して、溶接作業の効率性が上がる。また、一般に第1溶接痕60の起点はクラックが生じ易くなるため、第1溶接痕60が連続して延びているほうが接合強度が高くなる。
そのため、従来のように嵌合穴21と嵌合突起32とが接触している周縁部分が全体にわたって溶接される場合と比較して、同等な取り付け剛性を確保できる上に、溶接作業の効率性を格段に向上できる。
さらに、第1溶接痕60は、外部から視認できない位置にあるため、車両用シートSの意匠性、高級感が向上する。
次に、車両用シートSの第2実施例について、図8に基づいて説明する。
なお、以下の説明において上述した車両用シートSと重複する内容は説明を省略する。
第2実施例に係る車両用シートSでは、バネ係止部材35の外表面に組み付け穴36が1つ形成され、組み付け穴36の周囲を囲むように略U字形状の第2溶接痕140が形成されている点が異なっている。
また、バックフレーム20の左右内側面に一対の円弧形状の第1溶接痕160が形成されている点が異なっている。
第1溶接部141は、組み付け穴36と当接部35cとの2点を通り、回動軸33の軸方向に沿って形成される仮想平面Fに対して直交する方向に延びている。
第2溶接部142、第3溶接部143は、それぞれ第1溶接部141から連続して、第1溶接部141の延出方向とは直交する方向に延びている。
第2溶接部142には、第1溶接部141側とは反対側の一端部から連続して屈曲し、第2溶接部142に対向するように延びている屈曲溶接部144が形成されている。
次に、車両用シートSの第3実施例について、図9に基づいて説明する。
第3実施例に係る車両用シートSでは、バネ係止部材35の外表面に組み付け穴36a、36bが形成され、各組み付け穴36a、36bの周囲をそれぞれ囲むように略U字形状の第2溶接痕240、250が形成されている点が異なっている。
また、バックフレーム20の左右内側面に略楕円形状の第1溶接痕260が形成されている点が異なっている。
第2溶接部242、第3溶接部243は、それぞれ第1溶接部241から連続して、第1溶接部241の延出方向とは直交する方向に延びている。
第2溶接部252、第3溶接部253は、それぞれ第1溶接部251から連続して、第1溶接部251の延出方向とは直交する方向に延びている。
第1溶接痕260は、上方側にある第1嵌合突起部32aの外周縁からスタートして、順にシート後方側にある第2嵌合突起部32bの外側、下方側にある第1嵌合突起部32aの外周縁、シート前方側にある第2嵌合突起部32bの外側を通って略楕円形状となるようにレーザー溶接することで形成されている。
そのため、溶接作業の効率性が格段に向上する。
次に、車両用シートSの第4実施例について、図10、図11に基づいて説明する。
第4実施例に係る車両用シートSでは、バネ係止部材135が、バックフレーム20の外側面に取り付けられる基部135aと、基部135aの上端部から外側に張り出すように設けられ、付勢バネ34の一端部が係止される係止部135bと、から構成されている点が異なっている。
また、バネ係止部材135の外表面において、組み付けボルト用の組み付け穴136が1つ形成され、組み付け穴136を間に挟む位置に一対の第2溶接痕340が形成されている点が異なっている。
また基部135aは、リクライニング本体31及びクッションフレーム10のそれぞれの上端に沿わせるように湾曲して形成されており、言い換えれば、リクライニング本体31及びクッションフレーム10との干渉を抑制するための逃げ形状を有している。
そのため、バネ係止部材135では、第1実施形態のバネ係止部材35と比較して、付勢バネ34が係止される係止部先端135baと、組み付け穴136とが上下方向においてより近接した位置に配置される。その結果、付勢バネ34によるバネ係止部材135をバックフレーム20から引き剥がそうとするねじれ荷重に対して補強することができる。
上記のように、付勢バネ34の一端が係止される係止部135bと、リクライニング本体31を組み付けるための第1溶接痕60との間に第2溶接痕340が形成されているため、バネ係止部材135のうち、特に荷重が集中し易い部分を溶接固定で局所的に補強できる。
逃げ部341は、バックフレーム20とリクライニング本体31とを連結する回動軸33に向かって延びた形状となっている。そのため、バックフレーム20とリクライニング本体31との連結剛性が向上する。
上記実施形態の車両用シートSでは、第1部材に相当するクッションフレーム10に対して第2部材に相当するバックフレーム20を相対回動可能に連結するリクライニング装置30を備えたものとして示した。
しかし、上記に限定されることなく適宜変更可能である。例えば、車体フロア側に対してバックフレーム20を相対回動可能に連結したり、車体フロア側に対してクッションフレーム10を相対回動可能に連結したりする装置を備えたシートにも適用できる。
また、車体フロア側に対してシート本体を相対回動可能に連結する装置を備えたシートにも適用できるし、乗員の下腿部を下方側から持ち上げて支持するいわゆるオットマン装置をクッションフレーム10に対して相対回動可能に連結するシート等にも適用できる。
しかし、上記に限定されることなく、例えば、嵌合凹部と嵌合凸部とが組み付けられる構成としても良いし、嵌合穴と嵌合爪とが組み付けられても良い。補強的にボルト締結や、接着剤で接着されていても良い。
例えば、第2溶接痕340が略L字形状に形成されて、回動軸33の軸方向において係止部135bと重なる部分を避けて配置されていても良い。
また例えば、第2溶接痕340が略U字形状に形成されて、回動軸33の軸方向において係止部135bと重なる部分を避けて配置されていても良い。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
Sa 車両用シートフレーム
1 シートクッション
2 シートバック
10 クッションフレーム
11 軸穴
12 係止部
13、14 移動規制部
20 バックフレーム
20a 凹部
21 嵌合穴
21a 第1嵌合穴部
21b 第2嵌合穴部
22 組み付け穴
30 リクライニング装置
31 リクライニング本体(ロック部材)
32 嵌合突起
32a 第1嵌合穴部
32b 第2嵌合穴部
33 回動軸
34 付勢バネ
35、135 バネ係止部材
35a、135a 基部
35b、135b 係止部
135ba 係止部先端
35c 当接部
36、136 組み付け穴
36a、36b 組み付け穴
37 操作レバー
40、140、240、340 第2溶接痕
41、141、241 第1溶接部
42、142、242 第2溶接部
43、143、243 第3溶接部
44、45、144 屈曲溶接部
341 逃げ部
50、250 第2溶接痕
251 第1溶接部
252 第2溶接部
253 第3溶接部
60、160、260 第1溶接痕(溶接痕)
F、F1、F2 仮想平面
Claims (10)
- 車両用シートの骨格となる車両用シートフレームであって、
該車両用シートフレームの構成要素となる第1部材と、該第1部材に対して回動可能となるように回動軸を介して連結される第2部材と、
該第2部材に取り付けられ、該第2部材の回動動作をロックするロック部材と、を備え、
該ロック部材の表面には、前記第2部材の表面に設けられた被嵌合部に組み付けるための嵌合部が形成され、
前記被嵌合部及び前記嵌合部が組み付けられた状態で溶接されることで、前記第2部材及び前記ロック部材の少なくとも一方の表面に溶接痕が形成され、
該溶接痕は、第1溶接痕であって、
前記被嵌合部及び前記嵌合部の周囲を囲むように延びて、
前記被嵌合部と前記嵌合部とが接触している部分と、前記第2部材及び前記ロック部材の各々の表面が重ね合わされている部分と、を通っており、
前記回動軸を中心として前記第2部材を回動方向に沿って付勢する付勢バネと、
前記第2部材に取り付けられる基部と、該基部の外表面から張り出すように設けられ、前記付勢バネの一端側が係止される係止部と、を有するバネ係止部材と、をさらに備え、
前記基部及び前記第2部材が当接した状態で溶接されることで、前記基部及び前記第2部材の少なくとも一方に第2溶接痕が形成され、
該第2溶接痕は、前記係止部と前記第1溶接痕との間に配置されていることを特徴とする車両用シートフレーム。 - 前記第2溶接痕は、前記基部において該基部の外周部分よりも内側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートフレーム。
- 前記第2溶接痕は、少なくとも一部分が略直線状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シートフレーム。
- 前記第2溶接痕は、略L字形状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用シートフレーム。
- 前記第2溶接痕は、略U字形状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用シートフレーム。
- 前記基部の外表面には、前記第2部材に取り付けるための加工部が形成され、
前記第2溶接痕は、前記基部のうち、前記加工部と、前記基部の外周部分との間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用シートフレーム。 - 前記第2溶接痕は、前記基部のうち、前記回動軸の軸方向において前記係止部と重なる部分を避けて配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の車両用シートフレーム。
- 前記第1溶接痕は、略円形状からなり、前記被嵌合部及び前記嵌合部の周囲を囲むように延びていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用シートフレーム。
- 前記第1溶接痕は、略楕円形状からなり、
前記第1溶接痕の一部が、前記嵌合部の外周縁を通っており、
前記第1溶接痕の一部とは異なる部分が、前記嵌合部の外周縁よりも外側を通っていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用シートフレーム。 - 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の車両用シートフレームを骨格として備えていることを特徴とする車両用シート。
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