JP2016203951A - 車両用シート - Google Patents
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Abstract
Description
リクライニング装置は、バックフレームの回転動作をロックするロック状態とロック解除状態との間で切り替え可能であって、バックフレームを所定の起立姿勢でロックした状態から、操作レバーが操作されることでロック状態を解除し、バックフレームの起立姿勢を調整することが可能である。
そして、バックフレームが所定の回転位置まで回転したときに、バックフレームの回転移動を規制するために、バックフレームに取り付けられたバネ係止ブラケットと、クッションフレームの一部とが当接する構成となっている。
バネ係止ブラケットにおいて基部とバネ係止部の間の突出部分は、バックフレームが所定の回転位置まで回転したときに、クッションフレームに設けられた当接壁部に当接するストッパー部分となっている。
そのため、当該隙間を覆うことで、リクライニング装置の回転動作を安定させた車両用シートが望まれていた。
そのため、リクライニング装置の構成部品のうち、特にバネ係止ブラケットの剛性を確保することで、当該装置の動作を安定させることが望まれていた。
また、本発明の他の目的は、リクライニング装置の内部に異物が侵入してしまうことを抑制することが可能な車両用シートを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、リクライニング装置の構成部品の剛性を確保した車両用シートを提供することにある。
具体的には、バネ係止ブラケットにおいてカバー部が当該隙間の少なくとも一部を覆うように配置されることになる。
従って、リクライニング装置の回転動作を安定させた車両用シートを実現できる。
一般に、リクライニング装置付きシートでは、バックフレームが所定の前方回転位置と、所定の後方回転位置までそれぞれ回転したときに、バネ係止ブラケットとクッションフレームが当接する構成となっている。すなわち、バックフレームの回転方向においてバネ係止ブラケットの当接部を前後で挟む位置に被当接部が設けられている。
そこで、上記のようにバネ係止ブラケットが前方カバー部と後方カバー部とを有することで、これらカバー部が、当接部と被当接部との間の隙間を一層好適に覆うことができる。
また、前記カバー部は、前記回転軸の回転方向において前記当接部よりも幅広となるように形成されていると良い。
また、前記カバー部は、前記バックフレームが前記回転方向において所定位置にいるときに、前記被当接部を上方から覆う位置に配置されていると良い。
上記構成により、カバー部が、当接部と被当接部との間の隙間を一層好適に覆うことができる。
また、前記当接部は、前記突出部分のうち、前記バネ係止部よりもシート幅方向の内側にある部分から下方に突出して延びていると良い。
上記構成により、当接部が、バネ係止ブラケットにおいて比較的剛性が高まった部分から突出するように延びているため、当接部の剛性を高めることができる。
上記構成により、当接部の剛性を一層高めることができる。
上記構成により、バネ係止ブラケットに当接部を形成するにあたって、部品同士を接合する必要もなく、量産加工性に優れたものとなる。
上記構成により、バネ係止ブラケットに当接部を形成するにあたって、量産加工性に優れた形状となる。
上記構成により、当接部と被当接部との間の隙間に異物が侵入し難い形状となる。
上記のように、クッションフレーム側の所定位置に被当接部を形成するにあたって、クッションフレームに直接被当接部を形成しているため、別途構成部品を増やす必要がなく、部品点数の削減、組み付け作業の容易化につながる。
従って、リクライニング装置の回転動作を安定させた車両用シートを実現できる。
請求項2の発明によれば、バネ係止ブラケットが前方カバー部と後方カバー部とを有することで、これらカバー部が、当接部と被当接部との間の隙間を好適に覆うことができる。
請求項3、4、5の発明によれば、カバー部が、当接部と被当接部との間の隙間を一層好適に覆うことができる。
請求項9、10の発明によれば、バネ係止ブラケットに当接部を形成するにあたって、部品同士を接合する必要もなく、量産加工性に優れたものとなる。
請求項11の発明によれば、当接部と被当接部との間の隙間に異物が侵入し難い形状となる。
請求項12の発明によれば、クッションフレームに直接被当接部を形成しているため、別途構成部品を増やす必要がなく、部品点数の削減、組み付け作業の容易化につながる。
本実施形態は、リクライニング装置を備えた車両用シートであって、バックフレームを回転軸の回転方向に沿って付勢する付勢バネと、バックフレームの外側面に対して取り付けられる基部、及び基部の外側面から突出している突出部分を有し、突出部分の先端側が付勢バネの一端を係止するためのバネ係止部となるバネ係止ブラケットと、を備えており、このバネ係止ブラケットのうち、基部とバネ係止部の間の部分には、バックフレームが所定の回転位置まで回転したときに、クッションフレーム上端にある被当接部に当接可能な当接部と、当接部よりも回転軸の径方向の外側に設けられ、かつ、当接部よりも回転軸の回転方向の被当接部側にそれぞれ配置されている前方カバー部及び後方カバー部と、が形成されていることを特徴とする車両用シートの発明に関するものである。
なお、車両用シートのシートバックに対して乗員が着座する側がシート前方側となる。
なお、シート本体は、シート本体を昇降可能に連結するハイトリンク装置、及びシート本体を前後移動可能に支持するレール装置を介して車体フロアに取り付けられている。
シートバック2は、着座者の背中を後方から支持する背もたれ部であって、骨格となる図2に示すバックフレーム20にクッションパッド2aを載置して表皮材2bで被覆されて構成されている。
サイドフレーム11の後方部分には、図2、図3に示すように、リクライニング装置30が取り付けられている。
詳しく言うと、サイドフレーム11のシート幅方向の外側面には、図4に示すように、回転軸32を挿通させるための軸穴11cと、軸穴11cを囲むように設けられ、リクライニングユニット31を嵌め込むための嵌合穴11dと、が形成されている。
また、上端フランジ11aのうち、回転軸32の真上に位置する部分には、上端フランジ11aの突出部分が一部切り欠かれて形成された被当接溝11eが形成されている。
バックサイドフレーム21は、図3に示すように、上下方向に延出し、横断面略コ字形状からなる板金部材であって、その下端部分がリクライニング装置30を介してサイドフレーム11の後端部分と連結されている。
バックサイドフレーム21のシート幅方向の外側面には、図4に示すように、リクライニングユニット31を嵌め込むための嵌合穴21aが形成されている。
回転軸32は、シート幅方向においてバックサイドフレーム21とサイドフレーム11とに軸支されており、その延出端部には、不図示の操作レバーが取り付けられている。
渦巻きバネ33は、バックフレーム20をシート前方側に付勢する付勢バネであって、その一端部が、バックサイドフレーム21の外側面に取り付けられたバネ係止ブラケット40に係止され、他端部がサイドフレーム11の外側面に取り付けられたバネ係止部材34に係止されて構成されている。
バネ係止ブラケット40は、バックフレーム20のシート幅方向の外側面に取り付けられる基部41と、基部41の上端部分からシート幅方向の外側に突出している突出部42と、を有し、この突出部42の先端が渦巻きバネ33の一端部を係止するためのバネ係止部43となっている。
ここで、被当接溝11eのうち、前方壁部11fと後方壁部11gとが、特許請求の範囲において被当接部に相当する。
また、基部41とバネ係止部43の間の部分には、当接部44よりも回転軸32の径方向の外側(上方側)に設けられ、かつ、当接部44よりも回転軸32の回転方向の前方側及び後方側にそれぞれ配置されているカバー部45が形成されている。
そのため、バネ係止ブラケット40が、リクライニングユニット31と干渉することを抑制しながら、コンパクトな配置を実現できる。
また、基部41は、図5に示すように、シート前後方向においてバネ係止部43よりも幅広となるように形成されている。そのため、バネ係止ブラケット40のバックフレーム20に対する連結剛性を向上させながらも、全体形状をコンパクト化し軽量化を果たせる。
そのため、バネ係止ブラケット40において比較的剛性を必要とするバネ係止部43の剛性を確保でき、かつ、渦巻きバネ33の上下方向における大型化の抑制を配慮している。
当接部44は、図5(b)に示すように、略L字形状体からなり、突出部42の所定位置から下方に屈曲して延びている第1壁部44aと、第1壁部44aの下端部分からシート幅方向の内側に屈曲して延びて基部41に連結されている第2壁部44bと、を備えている。
このとき、第1壁部44aと第2壁部44bが連結されている部分が、クッションフレーム10の被当接溝11eの内部に収められており、前方壁部11f及び後方壁部11gとそれぞれ当接する当接部分44cとなっている。
そのため、バネ係止ブラケット40を一部切り起こして当接部44を形成するにあたり、量産加工性に優れた形状となる。
そのため、当接部分44cが突出部42(バネ係止部43)と略同じ高さ位置に設けられている従来例と比較して、当接溝11e内部の隙間に異物が侵入し難い形状となる。
前方カバー部45aは、回転軸32の回転方向においてバネ係止部43よりも前方側に張り出しており、後方カバー部45bは、バネ係止部43よりも後方側に張り出している。
そのため、カバー部45が、当接部44と被当接溝11eにおける壁部(被当接部)との間の隙間を好適に覆うことができる。その結果、当該隙間に異物が侵入してしまうことを抑制できる。
そのため、カバー部45が、当接部44と被当接溝11eにおける壁部(被当接部)との間の隙間を好適に覆うことができ、また、被当接溝11eから一部露出しているリクライニングユニット31についても好適に覆うことができる。
バックフレーム20が回転軸32を中心として回転移動すると、バネ係止ブラケット40の当接部44が被当接溝11eの中で回転移動する。
そして、バックフレーム20が所定の前方位置まで回転したときに、バックフレーム20の回転移動を規制すべく、当接部分44cと、被当接溝11eにおける前方壁部11fとが当接する構成となっている。
同様にして、バックフレーム20が所定の後方位置まで回転したときには、当接部分44cと、被当接溝11eにおける後方壁部11gとが当接する構成となっている。
このように、クッションフレーム10側の所定位置に被当接部を形成するにあたって、サイドフレーム11に直接被当接溝11eを形成しているため、別途構成部品を増やす必要がなく、部品点数の削減、組み付け作業の容易化につながる。
そのため、被当接溝11eを利用して、リクライニングユニット31の組み付け状態を外部から容易に確認することができる。
上記実施形態において、図6に示すように、バネ係止ブラケット40は、当接部44よりも前方側にある前方カバー部45aと、当接部44よりも後方側にある後方カバー部45bと、を備えているが、特に限定されることなく変更可能であって、カバー部45a,45bのうち、少なくとも一方を備えていれば良い。
例えば、サイドフレーム11とバックサイドフレーム21を連結する連結ブラケットや、サイドフレーム11を補強する補強フレーム等の構成部品を別途設けて、当該構成部品に被当接部を形成するようにしても良い。
例えば、サイドフレーム11の上端部分の一部を上方に突出させて形成した突出部分を被当接部としても良いし、また、サイドフレーム11の上端部分の一部を下方に凹ませて形成した窪み部分の壁部を被当接部としても良い。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
1 シートクッション
2 シートバック
1a,2a クッションパッド
1b,2b 表皮材
2 シートバック
10 クッションフレーム
11 サイドフレーム
11a 上端フランジ
11b 下端フランジ
11c 軸穴
11d 嵌合穴
11e 被当接溝
11f 前方壁部(被当接部)
11g 後方壁部(被当接部)
12 パンフレーム
13 後方連結フレーム
14 弾性バネ
20 バックフレーム
21 バックサイドフレーム
21a 嵌合穴
22 上部フレーム
23 下部フレーム
24 弾性バネ(付勢バネ)
30 リクライニング装置
31 リクライニングユニット
32 回転軸
33 渦巻きバネ
34 バネ係止部材
40 バネ係止ブラケット
41 基部
42 突出部
43 バネ係止部
44 当接部
44a 第1壁部
44b 第2壁部
44c 当接部分
45 カバー部
45a 前方カバー部
45b 後方カバー部
46 貫通孔
Claims (12)
- 着座部の骨格となるクッションフレームと、背もたれ部の骨格となるバックフレームと、前記クッションフレームに対して前記バックフレームを回転可能に連結するリクライニング装置と、を備えた車両用シートであって、
前記リクライニング装置は、
前記バックフレームの回転中心となる回転軸と、
該回転軸を中心として前記バックフレームを回転方向に沿って付勢する付勢バネと、
前記バックフレームのシート幅方向の外側面に対して取り付けられる基部と、該基部の外表面から外側に突出している突出部分と、を有し、該突出部分の先端側が前記付勢バネの一端側を係止するためのバネ係止部となるバネ係止ブラケットと、を備え、
該バネ係止ブラケットのうち、前記基部と前記バネ係止部の間の部分には、
前記バックフレームが所定の回転位置まで回転したときに、前記クッションフレーム側に設けられた被当接部に当接可能な当接部と、
該当接部よりも前記回転軸の径方向の外側に設けられ、かつ、前記当接部よりも前記回転軸の回転方向の前記被当接部側に配置されているカバー部と、がそれぞれ形成されていることを特徴とする車両用シート。 - 前記カバー部は、前記回転軸の回転方向において前記当接部よりも前方側に配置されている前方カバー部と、前記当接部よりも後方側に配置されている後方カバー部と、を有していることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
- 前記カバー部は、前記回転軸の回転方向において前記バネ係止部よりも前記被当接部側に張り出していることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シート。
- 前記カバー部は、前記回転軸の回転方向において前記当接部よりも幅広となるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用シート。
- 前記カバー部は、前記バックフレームが前記回転方向において所定位置にいるときに、前記被当接部を上方から覆う位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用シート。
- 前記当接部は、前記基部のうち、前記突出部分よりも下方位置にある部分からシート幅方向の外側に突出して延びていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用シート。
- 前記当接部は、前記突出部分のうち、前記バネ係止部よりもシート幅方向の内側にある部分から下方に突出して延びていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用シート。
- 前記当接部は、前記突出部分から下方に延びている第1壁部と、該第1壁部の下方部分からシート幅方向の内側に延びて前記基部に連結されている第2壁部と、を有していることを特徴とする請求項6又は7に記載の車両用シート。
- 前記当接部は、前記基部及び前記突出部分のうち、少なくとも一方の部分が一部切り起こされて形成されていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の車両用シート。
- 前記突出部分のうち、前記回転軸の回転方向において前記当接部と前記カバー部の間にある部分には、上下方向に貫通した貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の車両用シート。
- 前記当接部のうち、前記被当接部に当接する部分は、前記回転軸の径方向において前記バネ係止部よりも内側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の車両用シート。
- 前記被当接部は、
前記クッションフレームの上端部分に形成され、前記回転軸の回転方向において前記当接部を挟む位置にそれぞれ設けられ、
前記バックフレームが所定の回転位置まで回転したときに、前記バックフレームの回転移動を規制するために前記当接部に当接するように設けられていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の車両用シート。
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