JPWO2013183554A1 - 攪拌・脱泡装置およびその運転方法 - Google Patents

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Abstract

攪拌・脱泡時の材料の温度上昇を抑制することができ、それによって確実な攪拌・脱泡を行うことができると共に、材料の変質を防止することができる攪拌・脱泡装置を提供することを課題とする。解決手段として、この攪拌・脱泡装置1は、容器2を自転させる手段および公転させる手段を備え、容器2を回転させて容器2内に収容された材料の攪拌および脱泡の少なくとも一方を行う攪拌・脱泡装置において、容器2を各々保持する複数の容器ホルダ11と、前記各容器ホルダ11を自転可能に支持すると共に、回転軸12aを中心に回転可能に設けられて、各容器ホルダ11を回転軸12aの周りに公転させる公転部材12と、前記公転部材12を回転駆動する駆動手段3と、冷気を発生させる冷気発生器7と前記冷気発生器7に連通し、前記冷気を吹き出して前記容器2の外周部に吹き当てるノズル8とを備える。

Description

本発明は、攪拌・脱泡装置およびその運転方法に関し、さらに詳細には、容器を自転させる手段および公転させる手段を備え、該容器を回転させて該容器内に収容された材料の攪拌および脱泡の少なくとも一方を行う攪拌・脱泡装置およびその運転方法に関する。
従来より、容器を自転させる手段および公転させる手段を備えて、容器内に収容された単一材料、混合材料に対して攪拌あるいは脱泡を行う攪拌・脱泡装置が実用化されている。当該材料の例としては、医薬品、化学材料、食料品、塗料、半導体装置材料等の分野における、単一のもしくは混合された液体(流動体を含む)材料、あるいは液体材料と粉体材料との混合材料等(以下、単に「材料」という)が挙げられる。
ここで、従来の攪拌・脱泡装置の一例として、特許文献1記載の攪拌・脱泡装置100が提案されている(図10参照)。この攪拌・脱泡装置100は、モ−タ101と、このモ−タ101の出力軸102に固定され、上記出力軸102を中心にして水平に回転する回転ア−ム103と、上記回転ア−ム103につながると共に、上記回転ア−ム103の回転によって上記出力軸102の周囲を公転し、且つ上記モ−タ101の出力軸102側へ傾いた軸線Nを中心にして自転可能に軸支された混合槽104と、上記混合槽104を自転させる混合槽回転手段と、から成り、上記混合槽回転手段は、上記混合槽104の外周面104A全周に渡って取り付けられた混合槽側ゴム弾性体105と、上記混合槽104の外側母線Mが描く公転軌道よりも外側の公転軌道全周に渡って位置し、且つ上記混合槽104の公転時に、上記混合槽側ゴム弾性体105に滑ることなく接触する定位置ゴム弾性体106と、から成ることを特徴とする。これによれば、混合槽104を強制的に自転させる混合槽回転手段を提供することができるというものである。
特開平8−332367号公報
一般に、材料を収容した容器を自転・公転させて材料の攪拌・脱泡を行う場合、材料に作用する摩擦力・せん断力等に起因して材料の発熱が生じることが知られている。
ここで、本願発明者が鋭意研究を行った結果、特許文献1に例示されるような攪拌・脱泡装置において材料の攪拌・脱泡を行う場合、特に当該材料の粘度が高いと、発熱量が多くなり、材料の温度上昇が生じて粘度が低下し、攪拌作用が低下してくるという課題が生じ得ることが判った。さらに、発熱によって材料の温度が過度に上昇すると、材料が変質してしまうという課題も生じ得る。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、攪拌・脱泡時の材料の温度上昇を抑制することができ、それによって確実な攪拌・脱泡を行うことができると共に、材料の変質を防止することができる攪拌・脱泡装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
この攪拌・脱泡装置は、容器を自転させる手段および公転させる手段を備え、該容器を回転させて該容器内に収容された材料の攪拌および脱泡の少なくとも一方を行う攪拌・脱泡装置において、容器を各々保持する複数の容器ホルダと、前記各容器ホルダを自転可能に支持すると共に、回転軸を中心に回転可能に設けられて、該各容器ホルダを該回転軸の周りに公転させる公転部材と、前記公転部材を回転駆動する駆動手段と、冷気を発生させる冷気発生器と前記冷気発生器に連通し、前記冷気を吹き出して前記容器の外周部に吹き当てるノズルと、を備えることを要件とする。
本発明によれば、攪拌・脱泡時の材料の温度上昇を抑制することができる。またそれによって、確実な攪拌・脱泡を行うことができると共に、材料の変質を防止することができる。
本発明の第一の実施形態に係る攪拌・脱泡装置の例を示す概略図である。 図1の攪拌・脱泡装置の一部を拡大した斜視図である。 図1の攪拌・脱泡装置の容器ホルダの例を示す概略図である。 図1の攪拌・脱泡装置の容器の例を示す概略図である。 図5Aおよび図5Bは、図1の攪拌・脱泡装置の容器ホルダの孔部とノズルとの位置関係を説明するための説明図である。 図1の攪拌・脱泡装置の容器ホルダの孔部とノズルから吹き当てられる冷気との関係を説明するための説明図である。 本発明の第二の実施形態に係る攪拌・脱泡装置の例を示す概略図である。 本発明の第三の実施形態に係る攪拌・脱泡装置の例を示す概略図である。 本発明の第四の実施形態に係る攪拌・脱泡装置の例を示す概略図である。 従来の実施形態に係る攪拌・脱泡装置の例を示す概略図である。
(第一の実施形態)
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本発明の第一の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1の例を示す正面断面図(概略図)であり、図2は、その一部を拡大した斜視図(概略図)である。なお、各実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図の簡素化のために、一部のボルト・ナット類については図示を省略している。
この攪拌・脱泡装置1は、容器を自転させる手段および公転させる手段を備え、当該容器を自転および公転させることによって当該容器内に収容された単一材料・混合材料の攪拌および脱泡の少なくとも一方(以下、単に「攪拌・脱泡」と記載する)を行うための装置である。
本実施形態に係る攪拌・脱泡装置1は、図1、2に示すように、撹拌・脱泡される各種材料を収容可能な複数の容器2と、容器2を各々保持する複数の容器ホルダ11と、各容器ホルダ11を自転可能に支持すると共に、回転軸12aを中心に回転可能に設けられて、各容器ホルダ11を回転軸12aの周りに公転させる公転部材12と、内周部の当接面13aが全ての容器ホルダ11の外周部の当接部11aと当接するように全容器ホルダ11を取り囲んで公転部材12の公転面と平行に配設された環状のアウターリング13と、公転部材12を回転駆動する駆動手段(本実施形態では、モータ)3と、これらを制御する制御部(不図示)とを備える。
本実施形体においては、容器ホルダ11と当該容器ホルダ11に保持された容器2、公転部材12、およびアウターリング13がケース20の内部に配設される。なお、構造材料として、一般構造材料(金属材料、樹脂材料)が用いられ、特に限定されるものではない(他の構成に関しても同様)が、強度部材にはジュラルミン等が好適に用いられる。
また、本実施形体においては、四つの容器ホルダ11を周方向に等間隔で(すなわち回転軸12aを中心とする十字状に)備えて、四つの容器2を保持できる構造としているが、これに限定されるものではない。
ここで、容器ホルダ11は、図3に示すように、内部に容器2を保持可能な有底の円筒状に形成されており、外周部に環状に設けられた当接部11aを有している。この当接部11aは、容器ホルダ11の外周部から径方向に延出して設けられた鍔状部材11Aの径方向の先端部に設けられている。
本実施形態に係る当接部11aは、鍔状部材11Aの径方向の先端部において周方向に沿って環状に設けられた径方向断面の形状が凹状である凹状溝14を有している。さらに当該凹状溝14内に当接用の弾性体として樹脂弾性リング31が嵌設されている。
例えば、樹脂弾性リング31として、ゴム材料(一例として、硬度50のシリコンゴムが好適である)からなるOリングが用いられ、滑り・撓み・緩み等の発生を抑えるために、縮径する方向に所定の張力を生じさせた状態で凹状溝14内に嵌設されている。
一方、容器11に自転を生じさせるための固定部材としてのアウターリング13は、ケース20に固定されて設けられている。例えば、ステンレンス材等を用いて形成されるが、その他の金属材料あるいは樹脂材料を用いて形成してもよい。
より具体的な構成として、本実施形態に係るアウターリング13は、図1、2に示すように、内周部において周方向に沿って環状に設けられた当接面13aを有している。この当接面13aは、内周部に沿った曲面(円錐内面)形状に形成されており、容器ホルダ11の外周部に設けられた当接部11a(ここでは、樹脂弾性リング31)との当接面となる。当該当接面13aは、公転部材12の公転面と平行に設けられたアウターリング13の配設面に対して所定の角度(一例として、後述のθと同一角度もしくは同程度の角度に設定している)を有するように形成されている。
以上のように構成された容器ホルダ11とアウターリング13とは、当接部11a(ここでは、樹脂弾性リング31)と当接面13aとが当接するように配設される。
一方、容器2は図4に示すように、上部に開口部2aが設けられた有底円筒状の本体部2Aと、開口部2aに嵌合される中蓋2Bと、その外方から開口部2aに羅合される外蓋2Cとを備えて構成される。
攪拌・脱泡を行う対象物となる材料は、中蓋2Bおよび外蓋2Cを取り外した状態で、開口部2aから本体部2Aに入れられて、その後本体部2Aに中蓋2Bおよび外蓋2Cが嵌合および羅合される。
なお、本実施形態においては、中蓋2Bおよび外蓋2Cには、それぞれ通気孔2bおよび2cが設けられているが、適宜、当該通気孔2b、2cを省略する構成としてもよい。また、適宜、中蓋2B、外蓋2Cを省略する構成としてもよい。
容器2は、図1、2に示すように、上部がカップ状に形成された容器ホルダ11の開口部に、底面側から進入させて嵌め込まれることによって、当該容器ホルダ11に保持される。その際に、容器2の本体部2Aの外周部に設けられている突起2d(本実施形態においては、2箇所)が、容器ホルダ11に設けられる溝11bに係合される。
これによれば、容器ホルダ11が回転(自転)する際に、容器ホルダ11に対して容器2が周方向に回動することが防止され、容器ホルダ11の回転力が容器2に伝達されて、当該容器2を回転(自転)させる作用を得ることができる。
なお、本実施形態に係る容器2は、図4に示すように、内壁面2eに複数の凸状部2fを有する形状に形成される。これによれば、材料が収容された容器2を自転させた際に、凸状部2fが抵抗、外刃作用となり材料の攪拌が促進されるため、より一層、攪拌作用を高めることが可能となる。ただし、これに限定されるものではなく、凸状部2fを設けない構成とすることも考えられる。
上記構成によれば、公転部材12が公転する際に、容器ホルダ11の外周部に設けられた当接部11a(ここでは、樹脂弾性リング31)とアウターリング13の内周部に設けられた当接面13aとの間の当接により生じる摩擦力によって、容器ホルダ11が自転する。したがって、容器ホルダ11および当該容器ホルダ11に保持された容器2が公転し且つ自転する作用が得られる。これにより、容器2内に収容された材料を効果的に撹拌・脱泡することが可能となる。
特に、本実施形態においては、公転部材12の公転方向すなわち容器ホルダ11および当該容器ホルダ11に保持された容器2の公転方向と、容器ホルダ11および当該容器ホルダ11に保持された容器2の自転方向を逆方向とすることが可能となる。その結果、容器ホルダ11(容器2)の公転方向と自転方向とが同方向である場合と比較して、容器2内の材料の攪拌効果を格段に向上させることが可能となる。なお、この効果はグリス等の高粘度攪拌材料を用いた比較実験の結果、実証されたものである。
なお、本実施形態においては、容器ホルダ11が、その自転軸Rが公転部材12の公転面と平行に設けられたアウターリング13の配設面に対して所定の角度θをなすように配設されている(図1参照)。一例として、40[°]≦θ≦60[°]に設定する。このように、容器2を所定角度傾斜させた状態に保持して自転および公転を行うことによって、容器2内材料の攪拌・脱泡効果をより一層高めることができる。
ここで、本実施形態に特徴的な構成として、攪拌・脱泡装置1は、冷気を発生させる冷気発生器7と、当該冷気発生器7に連通し、冷気(符号Cで図示)を吹き出して容器2の外周部に吹き当てるノズル8とを備える(図1、2参照)。一例として、ノズル8は周方向に等間隔で四箇所配設されており、各ノズル8から吹き出される冷気Cは常時噴射に設定されているが、これに限定されるものではない。なお、図1、2中、冷気発生器7とノズル8とを接続する配管類については、図の簡素化のため図示を省略している。
本実施形態においては、冷気発生器7として、日本精器株式会社製冷空気発生装置(品名:ジェットクーラVTシリーズ)を用いる。その冷気発生機構は、渦動理論を応用したものであり、供給される圧縮空気をチューブ内で高速に回転させて冷風と熱風とに分け、当該冷風を取り出して利用するものである。例えば、供給空気温度よりも40[℃]あるいは60[℃]低い温度の冷気を発生させることができる。
さらに、本実施形態に特徴的な構成として、容器ホルダ11は、当接部11aが設けられている上部よりも軸方向における下方位置である下部に容器2の外周部が露出するように形成された孔部11Bが設けられている(図3参照)。一例として、孔部11Bは円形に形成され、周方向に等間隔で四つ併設されるが、これに限定されるものではない。
この構成によれば、ノズル8から吹き出された冷気Cを、自転および公転をしている容器ホルダ11の孔部11Bを通過させて、当該容器ホルダ11に保持された容器2の外周部に吹き当てて冷却することが可能となる。
特に、本実施形態においては、容器ホルダ11の軸方向上部に当接部11aが設けられ、軸方向下部に孔部11Bが設けられる構成によって、図1、2等に示すように、ノズル8から吹き出された冷気Cを、先端に当接部11aが設けられている鍔状部材11Aによって遮断することが可能となる。すなわち、容器ホルダ11の軸方向上方へ向かって冷気Cが流出・拡散してしまうことの防止が可能となり、ノズル8と鍔状部材11Aの下面との間の部分に冷気Cを滞留させることが可能となるため、容器2の冷却効率を高めることが可能となる。
なお、本実施形態に係る攪拌・脱泡装置1には、冷気発生器7での冷気発生、および公転部材12の回転(公転)速度、回転時間、真空圧力等を設定・操作する操作盤(不図示)が設けられ、この操作盤から制御部(不図示)に指令を出すことによって、冷気発生器7における冷気の発生・停止、および公転部材12の回転速度、回転時間、および真空ポンプ6により真空にされるケース20内の圧力等が制御される。
以上のように、本実施形態に係る攪拌・脱泡装置1によれば、粘度が高い材料の攪拌・脱泡を行う場合であっても、容器2の外周部を冷却することによって内部に収容された材料を冷却することができるため、材料に作用する摩擦力・せん断力等に起因して材料が発熱することによる温度上昇を抑制することができる。
その結果、材料の温度上昇に起因して粘度が低下し、攪拌作用が低下してくるという課題の解決が可能となり、確実な攪拌・脱泡を行うことができる。また、材料の過度の温度上昇を防止できるため、材料の変質を防止することが可能となる。
特に、歯科用ペーストに例示されるようなモノマー材料に紛体を混ぜて攪拌する場合、従来は、材料の発熱により当該材料が軟化して攪拌が十分に行われず、いわゆる微小な“ダマ”が残ってしまうという問題があったが、そのような問題の解決も可能となる。
ここで、本実施形態に係る攪拌・脱泡装置1に関して、容器2の冷却を行う際に特有の課題が生じ得る。
例えば、アウターリング13の当接面13aの全長を、容器ホルダ11の当接部11a(ここでは、樹脂弾性リング31)の全長の2倍に設定した場合を想定する。容器2は1回の公転につき、2回の自転を行うこととなる。ここで、容器ホルダ11の孔部11Bの個数を四つ、ノズル8の配設数を四つとして、それぞれを周方向に等間隔で配置するとした場合、図5Aに示すような位置関係となる(丸付き数字1〜4は代表例として抽出した一つの容器2における四つの孔部11Bの位置を、(1)〜(4)は四つのノズル8の位置をそれぞれ表す)。すなわち、装置設置時に容器ホルダ11の孔部11Bの位置と、ノズル8の位置とを一致させて設置した場合、一つの容器2の自転・公転中においてノズル8(この場合、(1)〜(4))から吹き出される冷気Cは、当該容器2の孔部11B(この場合、丸付き数字1、3の二つ)に吹き当てられることとなり、当該孔部11Bを通過する冷気Cによって容器2の外周部が冷却される作用が得られる。しかし、樹脂弾性リング31と当接面13aとの当接において、滑り・撓み・緩み等が発生すると、装置設置時に適切な位置に合わせてあったとしても、図5Bに示すような、孔部11Bの位置とノズル8の位置とが一致しない位置関係となってしまう。その場合、ノズル8から吹き出される冷気Cが常時噴射に設定されていても、冷気Cは隣接する孔部11B、11B間の壁部に吹き当てられることとなるため孔部11Bを通過することができず、容器2の外周部を冷却することができなくなってしまう。これは、アウターリング13の当接面13aと、容器ホルダ11の当接部11aとの摩擦によって容器の自転作用が得られる本実施形態に係る攪拌・脱泡装置1に特有の課題である。なお、当該課題は、説明用として例示した当接面13aの全長が樹脂弾性リング31の全長の2倍の場合に限られずに生じ得るものである。
上記課題の解決を図るため、本実施形態に係る攪拌・脱泡装置1は、以下の特徴的な構成を備えている。
すなわち、図6に示すように、容器ホルダ11は、周方向における隣接する孔部11B、11B間の壁部の幅L1が、ノズル8から吹き当てられる冷気Cの周方向の噴射幅L2よりも狭く形成されている。
これによれば、前述の図5Bに示すような位置関係となった場合において、周方向における隣接する孔部11B、11B間の壁部に冷気Cが吹き当てられても、当該壁部の幅L1が冷気Cの周方向の噴射幅L2よりも狭く形成されていることによって、必ず冷気Cの噴射領域内(具体的には周方向の噴射幅L2内)に孔部11Bの少なくとも一部が重なる配置とすることができる(図6参照)。その結果、当該重なった部分から孔部11B内へ冷気を取り入れることが可能となるため、容器2の外周部を冷却することが可能となる。
さらに、前述の図5Aに示す例のように冷却が可能な場合であっても、孔部11Bが四つあるにも関わらず、冷気Cが特定の二つの孔部11Bのみに吹き当てられることとなって、冷却効率が低くなってしまう場合が生じ得る。
これを解決するために、図3に示すように、容器ホルダ11は、容器2を収容して保持可能なように当該容器2の外径寸法と同じ内径寸法に形成された小径部11Cと、当該小径部11Cよりも大きな内径寸法を有する大径部11Dとを有する内部形状に形成されている。さらに、孔部11Bは、大径部11Dの位置に形成されている。
これによれば、孔部11Bが設けられる位置において容器ホルダ11の大径部11Dの内周面と容器2の外周面との間に空間部11dを形成することが可能となる。その結果、容器ホルダ11の孔部11Bに吹き当てられた冷気を、当該孔部11Bから空間部11d内を通過させて、容器2の外周面の全周に行き渡らせることが可能となる。したがって、容器2を冷却する効率を大幅に上げることが可能となる。
その他の構成として、本実施形態に係る攪拌・脱泡装置1は、ケース20内を真空にする真空ポンプ6を備える。当該真空ポンプ6による真空度は適宜設定することができ、一例として、ケース20内が大気圧〜10[Pa]程度の真空状態とされる。
これによれば、ケース20内を真空にして、攪拌・脱泡を行うことで、より一層、脱泡作用を高めることが可能となる。なお、ノズル8から冷気Cを吹き出している時は、真空ポンプ6は稼働させない。
一方、図1に示すように、ケース20は、本体部21と当該本体部21の上部に配設される蓋部22とを備えて構成される。また、蓋部22は、ヒンジ(不図示)を用いて開閉可能なように本体部21に固定されると共に、本体部21に密着可能な構造に形成されることによって、ケース20内が密閉可能となる構造に形成されている。
これによれば、蓋部22を開くことによって、容器ホルダ11への容器2の着脱が可能となる。一方、蓋部22を閉めることによって、ケース20内を真空状態とすることができ、その状態で、容器2を自転および公転させて容器2内の材料の攪拌・脱泡を行うことが可能となる。一例として、蓋部22は、透明な樹脂材料を用いて形成される。
公転部材12は、図1に示すように、ケース20の本体部21を貫通する回転軸12aを有し、当該回転軸12aはその周方向に回転可能で且つケース20内の真空保持が可能となる軸受(例えば、磁性流体軸受)を介してケース20の本体部21に固定されている。ここで、公転部材12の形状は、円板状、アーム状、もしくはそれらの組み合わせ等とする構造が考えられる。本実施形態においては、容器ホルダ11を公転面(公転軸すなわち回転軸12aの中心軸Sと直交する面)に対して所定の傾斜角θで傾けて自転可能に支持するために、公転部材12は径方向の途中に曲折部12bを有している。公転部材12は、回転(公転)によって容器ホルダ11(および容器2)に遠心力が作用すると、特に曲折部12bが公転面と平行な状態に近づくように撓む作用が生じる。したがって、公転部材12はジュラルミン等の高強度で軽量な材料を用いて形成することが好適である。ただし、これに限定されるものではない。
また、回転軸12aと、モータ3の回転軸3aとが、駆動力伝達手段を介して連結されている。なお、本実施形態では、駆動力伝達手段として、第1プーリー4a、第2プーリー4b、ベルト5を用いて構成しているが、これに限定されるものではなく、歯車等を用いて構成してもよい。
これによれば、モータ3が作動し、その回転駆動力が駆動力伝達手段を介して回転軸12aへ伝達され、回転軸12aが回転すると、これに伴って公転部材12が周方向に回転する。したがって、公転部材12に固定された容器ホルダ11および容器ホルダ11に保持された容器2は、当該回転軸12aの中心軸Sを回転中心とする同一平面内の一定軌道上を周回する(公転する)。さらに、公転部材12が公転すると、容器ホルダ11の外周部の当接部11aとアウターリング13の内周部の当接面13aとの間の当接により生じる摩擦力によって、容器ホルダ11が自転する。その際の公転速度および自転速度は、材料に応じて適宜設定される。
本実施形体においては、アウターリング13の当接面13aの全長(すなわち当接面の周方向長さ)が、容器ホルダ11の当接部11aの樹脂弾性リング31の全長(すなわち当接部の周方向長さ)よりも長くなるように形成している。
これによれば、公転速度(回転速度[rpm])に対して、自転速度(回転速度[rpm])を高速化することが可能となり、攪拌能力を高めることができる。
一例として、アウターリング13の当接面13aの全長を、容器ホルダ11の樹脂弾性リング31の全長の2倍に設定している。したがって、公転速度が800[rpm]に設定された場合、当接面13aの全長と樹脂弾性リング31の全長との比(ここでは2:1)に応じて、自転速度が1600[rpm]に設定されることとなる。なお、当該公転速度および自転速度は上限ではなく、さらなる高速化もなし得るものである。
(第二の実施形態)
続いて、本発明の第二の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1について説明する。第二の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1は、前述の第一の実施形態と基本的な構成は同様であるが、特に冷気発生器の構成等において相違点を有する。ここで、図7に、第二の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1の例を示すと共に、当該相違点を中心に説明する。
本実施形態においては、冷気発生器7として、株式会社グリーンテックジャパン DRY−ICE\POWER(登録商標)を用いる。その冷気発生機構は、ペレット状等のドライアイスを原料として用い、当該ドライアイスをパウダー状にしてノズルから噴射させるものである。例えば、−79[℃]のドライアイスが含有された空気を噴射させて、冷却を行うことができる。
なお、図7中の符号42は、冷気の送出/停止を切り替えるためのバルブである。
ここで、本実施形態においては、上記冷気発生器7を用いることで、強力な冷却作用を得ることができるため、冷気(ここでは、ドライアイス含有空気)を吹き出して容器2の外周部に吹き当てるノズル8を一箇所配設する構成としている(図7参照)。ただし、これに限定されるものではなく、前述の第一の実施形態のようにノズル8を複数個所配設する構成としてもよい。
なお、冷気発生器7とノズル8とを接続する配管類、およびノズル8の形状は、図7に示すように、可能な限り「曲げ」の部分が無い構造とすることが、所定の冷却作用を発生させるうえで重要な構成となる。
(第三の実施形態)
続いて、本発明の第三の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1について説明する。第三の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1は、前述の第二の実施形態と基本的な構成は同様であるが、特に乾燥空気発生器を備える構成等において相違点を有する。ここで、図8に、第三の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1の例を示すと共に、当該相違点を中心に説明する。
例えば、前述の第一、第二の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1に関して、容器2の冷却を行う際に特有の課題が生じ得る。
具体的には、冷気発生器7から容器2に冷気を吹き当てて冷却をした後、容器2(もしくは収容された材料)を取り出すために、ケース20の蓋部22を開けると、大気がケース20内に入り、当該ケース20内が結露してしまうため、その後、連続して攪拌・脱泡装置1の運転を行うと、当該結露が原因となり、容器ホルダ11の当接部11a(ここでは、樹脂弾性リング31)がアウターリング13の当接面13aに対してスリップを起こし、容器ホルダ11の自転が行われなくなってしまうという課題である。
上記課題の解決を図るため、本実施形態に係る攪拌・脱泡装置1は、以下の特徴的な構成を備えている。
すなわち、本実施形態においては、図8に示すように、所定の湿度(大気よりも低湿度)に調整された(乾燥させた)乾燥空気を発生させる乾燥空気発生器40と、乾燥空気発生器40に連通して乾燥空気をケース20内に導入する導入管41とが設けられている。
一例として、乾燥空気発生器40には、ドライエアーコンプレッサーが用いられる。本実施形態においては、吐出し空気量:250[L/min]、乾燥空気の大気圧露点:−20[℃]のドライエアーコンプレッサーが用いられる。ただし、これに限定されるものではない。
また、乾燥空気発生器40に連通して乾燥空気をケース20内に導入する配管を、冷気発生器7とノズル8とを接続する配管の途中に接続する構成とし、ノズル8を導入管41として兼用する構成としている(図8参照)。ただし、この構成に限定されるものではなく、ノズル8と導入管41とを別々に設ける構成としても良い(不図示)。なお、図8中の符号42、43は、それぞれ、冷気、乾燥空気の送出/停止を切り替えるためのバルブである。
これによれば、上記の課題、すなわち、容器2を冷却した後のケース20内の結露を防止することができ、スリップによる容器ホルダ11の自転不能を防止することができる。それを実現するための具体的な攪拌・脱泡装置1の運転方法は以下の通りである。
先ず、材料が収容された容器2をケース20内の容器ホルダ11に固定して、蓋部22を閉めてケース20内を密閉する。このとき、バルブ42、43は共に閉じた状態である。
次いで、バルブ42を開けて、冷気発生器7によって発生させた冷気をノズル8から容器2に吹き当てて冷却しながら、当該容器2を自転および公転させる。このとき、バルブ43は閉じた状態である。
次いで、バルブ42を閉じて、冷気の吹き当てを停止する。
次いで、バルブ43を開けて、乾燥空気発生器40によって発生させた乾燥空気を導入管41(ノズル8と兼用)からケース20内に導入する。このとき、バルブ42は閉じた状態である。
次いで、乾燥空気をケース20内に導入しながら、ケース20の蓋部22を開けて、容器2もしくは容器2内の材料を取り出す。
上記の運転方法によれば、ケース20内における冷気が乾燥空気で置換されるため、容器2を冷却した後、ケース20の蓋部22を開けても、当該ケース20内に結露が発生することを防止でき、前述のスリップによる容器2(容器ホルダ11)が自転不能となる課題を解決することが可能となる。
(第四の実施形態)
続いて、本発明の第四の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1について説明する。第四の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1は、前述の第三の実施形態と基本的な構成は同様であるが、特にアウターリング加熱手段50を備える構成等において相違点を有する。ここで、図9に、第四の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1の例を示すと共に、当該相違点を中心に説明する。
前述の通り、第一、第二の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1に関して、容器2の冷却を行う際に特有の課題が生じ得る。すなわち、冷気発生器7から容器2に冷気を吹き当てて冷却をすることに起因して、当該ケース20内が結露してしまうため、その後、連続して攪拌・脱泡装置1の運転を行うと、当該結露が原因となり、容器ホルダ11の当接部11a(ここでは、樹脂弾性リング31)がアウターリング13の当接面13aに対してスリップを起こし、容器ホルダ11の自転が行われなくなってしまうという課題である。
当該課題の解決を図るため、前述の第三の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1が備える構成が有効となる。
しかしながら、第三の実施形態に係る攪拌・脱泡装置1においても、特に、長時間の連続運転、あるいは複数回の連続運転を行う場合には、上記と同様に容器2の冷却を行うことに起因する結露がアウターリング13の当接面13aに対して生じる可能性が否定できない。
当該課題の解決を図るため、本実施形態においては、図9に示すように、アウターリング13を所定温度に加熱するアウターリング加熱手段50が設けられている。
本実施形態に係るアウターリング加熱手段50は、発熱体を用いた電気ヒータであって、アウターリング13の表面に配設される。一例として、通電することによって発熱する発熱体が内部に設けられたフレキシブルなテープ状電気ヒータが好適に用いられる。当該テープ状電気ヒータは、アウターリング13の表面、特に、外周面に巻回して貼設される。したがって、アウターリング13に特別の加工を施す必要が無く、製造工程および装置構造がいずれも複雑化しないため、低コストでの実現が可能となる。また、単にアウターリング13の外周面に貼設するだけで済むため施行も極めて容易である。なお、当該電気ヒータは図示しない制御装置に接続されて、所定温度となるように温調制御が行われる。また、当該電気ヒータをアウターリング13の外周面に貼設する構成は、連続的もしくは断続的のいずれでもよい。
ここで、アウターリング加熱手段50としての電気ヒータの出力は、ケース20内の冷却温度等に応じて適宜設定すればよい。一例として、本実施形態に係るアウターリング加熱手段50としての電気ヒータは、500[W]の出力のテープ状電気ヒータを二本用いて、アウターリング13の外周面に上下二列で巻回する構成としている。なお、電気ヒータは、テープ状電気ヒータに限定されるものではない。
上記の構成によれば、アウターリング13の表面(ここでは、外周面)に配設(貼設)されたアウターリング加熱手段50(ここでは、電気ヒータ)によって、アウターリング13を所定温度に加熱することが可能となる。したがって、特に、長時間の連続運転、あるいは複数回の連続運転を行う場合であっても、容器2の冷却を行うことに起因する結露がアウターリング13の当接面13aに対して生じることを効果的に防止することが可能となる。したがって、当該結露が原因となって、容器ホルダ11の当接部11a(ここでは、樹脂弾性リング31)がアウターリング13の当接面13aに対してスリップを起こし、容器ホルダ11の自転が行われなくなってしまうという課題の解決が可能となる。
なお、アウターリング加熱手段50(ここでは、電気ヒータ)の配設(貼設)箇所は、外周面に限定されるものではなく、内周面、あるいは上面や下面としてもよい。特に、アウターリング加熱手段50(ここでは、電気ヒータ)を内周面に配設(貼設)する構成とすれば、結露防止の対象となるアウターリング13の当接面13aに対してより近接した位置に配設される構成となるため、伝熱損失を減少させることができ、より少ない消費電力で、より高い結露防止効果を得ることが可能となる。
また他の例として、アウターリング加熱手段は、アウターリング内に液体の流路を設けて、当該流路内に加熱液体を通流させることによって、アウターリングを加熱する構成としてもよい(不図示)。
続いて、アウターリング加熱手段50によるアウターリング13の加熱方法について説明する。例えば、攪拌・脱泡装置1の運転時において、常時、アウターリング加熱手段50による加熱を行う方法がある。また、攪拌・脱泡装置1の運転が所定時間行われた後、あるいは、連続運転が行われる際の前回の運転と次回の運転との間、等の所定のタイミングでアウターリング加熱手段50による加熱を行う方法としてもよい。また、アウターリング13の温度を計測する温度計測手段(不図示)を設けて、アウターリング13の温度が所定温度以下となった場合に、アウターリング加熱手段50による加熱を行う方法としてもよい。なお、上記の加熱方法は一例であって、これらに限定されるものではない。
以上、説明した通り、本発明に係る攪拌・脱泡装置によれば、攪拌・脱泡時の材料の温度上昇を抑制することができる。またそれによって、確実な攪拌・脱泡を行うことができると共に、材料の変質を防止することができる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能である。特に、冷気発生器は前述の実施形態の構成に限定されるものではなく、公知の冷気発生装置、送風装置を用いてもよい。
この攪拌・脱泡装置は、容器を自転させる手段および公転させる手段を備え、該容器を回転させて該容器内に収容された材料の攪拌および脱泡の少なくとも一方を行う攪拌・脱泡装置において、容器を各々保持する複数の容器ホルダと、前記各容器ホルダを自転可能に支持すると共に、回転軸を中心に回転可能に設けられて、該各容器ホルダを該回転軸の周りに公転させる公転部材と、前記公転部材を回転駆動する駆動手段と、冷気を発生させる冷気発生器と前記冷気発生器に連通し、前記冷気を吹き出して前記容器の外周部に吹き当てるノズルと、内周部が全ての前記容器ホルダの外周部と当接するように該容器ホルダを取り囲んで配設された環状のアウターリングと、を備え、前記容器ホルダと前記アウターリングとは、該容器ホルダの外周部に環状に設けられた当接部と、該アウターリングの内周部に設けられた当接面とが当接するように配設され、前記容器ホルダは、前記公転部材の公転によって、前記回転軸の周りに公転し且つ前記アウターリングから受ける摩擦力によって自転することを要件とすると共に、密閉可能に形成され、少なくとも前記容器、前記容器ホルダ、前記公転部材、および前記アウターリングが配設されるケースと、所定の湿度に調整された乾燥空気を発生させる乾燥空気発生器と、前記乾燥空気発生器に連通し、前記乾燥空気を前記ケース内に導入する導入管と、をさらに備えること、または、前記アウターリングを所定温度に加熱するアウターリング加熱手段をさらに備えることを要件とする。

Claims (9)

  1. 容器を自転させる手段および公転させる手段を備え、該容器を回転させて該容器内に収容された材料の攪拌および脱泡の少なくとも一方を行う攪拌・脱泡装置において、
    容器を各々保持する複数の容器ホルダと、
    前記各容器ホルダを自転可能に支持すると共に、回転軸を中心に回転可能に設けられて、該各容器ホルダを該回転軸の周りに公転させる公転部材と、
    前記公転部材を回転駆動する駆動手段と、
    冷気を発生させる冷気発生器と
    前記冷気発生器に連通し、前記冷気を吹き出して前記容器の外周部に吹き当てるノズルと、を備えること
    を特徴とする攪拌・脱泡装置。
  2. 内周部が全ての前記容器ホルダの外周部と当接するように該容器ホルダを取り囲んで配設された環状のアウターリングをさらに備え、
    前記容器ホルダと前記アウターリングとは、該容器ホルダの外周部に環状に設けられた当接部と、該アウターリングの内周部に設けられた当接面とが当接するように配設され、
    前記容器ホルダは、前記公転部材の公転によって、前記回転軸の周りに公転し且つ前記アウターリングから受ける摩擦力によって自転すること
    を特徴とする請求項1記載の攪拌・脱泡装置。
  3. 密閉可能に形成され、少なくとも前記容器、前記容器ホルダ、前記公転部材、および前記アウターリングが配設されるケースと、
    所定の湿度に調整された乾燥空気を発生させる乾燥空気発生器と、
    前記乾燥空気発生器に連通し、前記乾燥空気を前記ケース内に導入する導入管と、をさらに備えること
    を特徴とする請求項2記載の攪拌・脱泡装置。
  4. 前記アウターリングを所定温度に加熱するアウターリング加熱手段をさらに備えること
    を特徴とする請求項2または請求項3記載の攪拌・脱泡装置。
  5. 前記アウターリング加熱手段は、発熱体を用いた電気ヒータであって、前記アウターリングの表面に配設されること
    を特徴とする請求項4記載の攪拌・脱泡装置。
  6. 前記容器ホルダは、上部に前記当接部が設けられ、下部に前記容器の外周部が露出するように形成された孔部が設けられており、
    前記当接部は、該容器ホルダの外周部から径方向に延出して設けられた鍔状部材の径方向先端部に設けられており、
    前記ノズルから吹き出された冷気は、自転および公転をしている前記容器ホルダの孔部を通して該容器ホルダに保持された前記容器の外周部に吹き当てられること
    を特徴とする請求項2〜5のいずれか一項記載の攪拌・脱泡装置。
  7. 前記容器ホルダは、周方向における隣接する前記孔部間の壁部の幅が、前記ノズルから吹き当てられる冷気の周方向の噴射幅よりも狭く形成されていること
    を特徴とする請求項6記載の攪拌・脱泡装置。
  8. 前記容器ホルダは、前記容器を収容して保持可能なように該容器の外径寸法と同じ内径寸法に形成された小径部と、該小径部よりも大きな内径寸法を有する大径部とを有し、
    前記孔部は、前記大径部に形成されていること
    を特徴とする請求項6または請求項7記載の攪拌・脱泡装置。
  9. ケース内に配設された容器を自転させる手段および公転させる手段を備え、該容器を回転させて該容器内に収容された材料の攪拌および脱泡の少なくとも一方を行う攪拌・脱泡装置の運転方法であって、
    前記ケースを密閉した状態で、前記容器に冷気を吹き当てながら、該容器を自転および公転させ、
    次いで、前記冷気の吹き当てを停止して、前記ケース内に乾燥空気を導入し、
    次いで、前記ケース内に前記乾燥空気を導入しながら、該ケースを開けて、前記容器もしくは前記材料を取り出すこと
    を特徴とする攪拌・脱泡装置の運転方法。
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