JPWO2013146907A1 - ブレーキ装置及び鞍乗型車両 - Google Patents

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Abstract

車体の傾斜角が大きい場合に、自動二輪車が横滑りしにくく、且つ自動二輪車の制動力が低下しにくい構成を提供することにある。前輪ブレーキ制御部(580)は、前輪スリップ量が第1閾値以上である場合に、減少量関係及び減少補正関係に基づいて、前輪ブレーキ(51)の制動力を減少させる。後輪ブレーキ制御部(582)は、後輪スリップ量が第1閾値以上である場合に、減少量関係及び減少補正関係に基づいて、後輪ブレーキ(52)の制動力を減少させる。減少補正関係は、減少基準比率よりも時間に対する減少量が大きくなる方向に補正する関係である。

Description

本発明は、ブレーキ装置及び鞍乗型車両に関し、さらに詳しくは、アンチ・ロック・ブレーキシステムを備えたブレーキ装置及びそのブレーキ装置を備えた鞍乗型車両に関する。
鞍乗型車両の一種として、自動二輪車が知られている。自動二輪車は、前輪に制動力を作用させる前輪ブレーキ及び後輪に制動力を作用させる後輪ブレーキを備えている。自動二輪車が移動しながら、車輪が回転停止(ホイールロック)すると、乗員が車両を操縦することが難しくなる。車輪が回転停止状態となるのを防止するためのABS(アンチ・ロック・ブレーキシステム)を備えた自動二輪車が知られている。ABSを備えた自動二輪車では、記憶部が前輪又は後輪のスリップ量についての閾値を記憶している。ABSを備えた自動二輪車では、前輪のスリップ量又は後輪のスリップ量が閾値に達すると、前輪ブレーキ又は後輪ブレーキの制動力を弱めるように前輪ブレーキ又は後輪ブレーキが制御される。
例えば、自動二輪車が旋回する際、乗員が自動二輪車を傾斜させる場合がある。自動二輪車が傾斜した状態では、遠心力と車輪の横方向の摩擦力が釣り合っている。自動二輪車を傾斜させた状態でブレーキを作動させ、車輪が回転停止すると、車輪の横方向の摩擦力が低下する。このため、自動二輪車が横滑りを行う等、不安定な状態になる。したがって、車体を傾斜させた状態では、車体を傾斜させない状態よりも、車輪の回転停止を防止する必要性が高くなる。
しかし、一般的に、ABSを備えた自動二輪車では、車体が傾斜していない状態を基準として閾値が定められている。このため、自動二輪車の車体を傾斜させた状態でブレーキを作動させると、車輪の回転停止を抑制する動作が行われる前に横方向の摩擦力が低下して、不安定な状態になる可能性がある。
特開2004−155412号公報に記載のブレーキ装置では、自動二輪車を旋回させる際に、自動二輪車が横滑りする等、不安定になるのを防止するため、車体の傾斜角に応じて閾値が変更されるように設定されている。このため、傾斜角が大きい場合には、傾斜角が小さい場合に比べて車輪に作用する制動力が低いタイミングで制動力が弱められる。
特開2004−155412号公報の構成では、傾斜角に応じて閾値を低下させる。このため、ブレーキの制動力が低い状態で制動力が弱まる。よって、自動二輪車が旋回している最中には、車輪に作用する制動力が小さく、速度は低下しにくい。
本発明の課題は、車体の傾斜角が大きい場合に、自動二輪車が横滑りしにくく、且つ充分な制動力を車輪に作用させることができる構成を提供することにある。
本発明に係るブレーキ装置は、鞍乗型車両に設けられるブレーキ装置である。ブレーキ装置は、前輪ブレーキ、前輪回転速センサ、後輪ブレーキ、後輪回転速センサ、傾斜角検出部、スリップ量算出部、記憶部、前輪ブレーキ制御部及び後輪ブレーキ制御部を備えている。前輪ブレーキは、前輪に制動力を作用させる。前輪回転速センサは、前輪の回転速度を検出する。後輪ブレーキは、後輪に制動力を作用させる。後輪回転速センサは、後輪の回転速度を検出する。傾斜角検出部は、鞍乗型車両の車体の傾斜角を検出する。スリップ量算出部は、前輪回転速センサ及び後輪回転速センサの検出結果に基づいて前輪スリップ量及び後輪スリップ量を算出する。記憶部は、スリップ量に関する第1閾値、時間に対するブレーキ制動力の減少量の減少基準比率を示す減少量関係、および、傾斜角検出部の検出結果と減少基準比率の補正量との関係を示す減少補正関係、を記憶する。前輪ブレーキ制御部は、前輪スリップ量が第1閾値以上である場合に、減少量関係及び減少補正関係に基づいて、前輪ブレーキの制動力を減少させる。後輪ブレーキ制御部は、後輪スリップ量が第1閾値以上である場合に、減少量関係及び減少補正関係に基づいて、後輪ブレーキの制動力を減少させる。減少補正関係は、減少基準比率よりも時間に対する減少量が大きくなるように補正する関係である。
本実施の形態のブレーキ装置においては、車体の傾斜角が変わっても閾値が変更されない。車体の傾斜角が大きい場合であっても、充分な制動力を車輪に作用させることができる。本実施の形態のブレーキ装置においては、減少量関係及び減少補正関係に基づいて、ブレーキの制動力が減少させられる。減少補正関係は、車体の傾斜角に応じて時間に対する減少量が大きくなるように補正する関係である。傾斜角が大きければ大きいほど、制動力を短時間で弱めることができる。車輪がスリップする状態から短時間で回復することができる。
図1は、本発明に係るブレーキ装置を備えた自動二輪車の概略全体図である。 図2は、ブレーキ装置の構成概略図である。 図3は、前輪油圧制御ユニットの概略構成図である。 図4は、ブレーキ装置の全体ブロック図である。 図5は、目標制動力とブレーキレバーの操作量の関係を示す図である。 図6は、ブレーキレバーを操作した際の動作を示すフローチャートの図である。 図7は、ブレーキレバーを操作した後の時間と制動力の関係を示す図である。 図8は、第2の実施形態に係るブレーキ装置の全体ブロック図である。 図9は、自動二輪車を所定の角度で傾斜させた場合の前輪を示す概略図である。 図10は、第2の実施形態におけるブレーキレバーを操作した際の動作を示すフローチャートの図である。 図11は、第2の実施形態におけるブレーキレバーを操作した後の時間と制動力の関係を示す図である。 図12は、第3の実施形態に係るブレーキ装置の全体ブロック図である。 図13は、第3の実施形態におけるブレーキレバーを操作した際の動作を示すフローチャートの図である。 図14は、第3の実施形態におけるブレーキレバーを操作した後の時間と制動力の関係を示す図である。 図15は、他の実施形態に係る電動ブレーキの構成概略図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係るブレーキ装置5を備えた自動二輪車1について説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその部材についての説明は繰り返さない。図中の矢印Fは、自動二輪車1の前方向を、矢印Uは、自動二輪車1の上方向を示す。
〈全体構成〉
図1は、本発明に係るブレーキ装置5を備えた自動二輪車1の概略全体図を示す。なお、以下の説明において前後左右と方向を示す場合、自動二輪車1のシートに着座した乗員から見た前後左右の方向を意味するものとする。
自動二輪車1は、車体本体2、前輪3、後輪4及びブレーキ装置5を備えている。
車体本体2は、車体フレーム、車体カバー、ヘッドライト及びシート等から構成されている。
前輪3は、車体本体2の前部にフロントフォーク(不図示)を介して操舵自在に設けられている。前輪3には、ブレーキ装置5が接続されている。前輪3には、フロントディスクプレート31が設けられている。フロントディスクプレート31は環状の部材である。フロントディスクプレート31は、前輪3の側方に配置されている。
後輪4は、車体本体2の後部にリヤアーム(不図示)を介して配置されている。後輪4には、ブレーキ装置5が接続されている。後輪4は、車体本体2の後部に設けられている。後輪4には、リアディスクプレート41が設けられている。リアディスクプレート41は、環状の部材である。リアディスクプレート41は、後輪4の側方に配置されている。
ブレーキ装置5は、前輪ブレーキ51、後輪ブレーキ52、ブレーキレバー53、傾斜角検出センサ54、前輪回転速センサ55、後輪回転速センサ56及びブレーキ制御装置57を有している。
前輪ブレーキ51は、前輪3を支持するフロントフォークに取り付けられている。前輪ブレーキ51は、前輪3の回転を制動させるための装置である。
後輪ブレーキ52は、後輪4を支持するリヤアームに取り付けられている。後輪ブレーキ52は、後輪4の回転を制動させるための装置である。
ブレーキレバー53は、前輪ブレーキ51及び後輪ブレーキ52を操作する。ブレーキレバー53は、左右のハンドルにそれぞれ一対取り付けられている。図1では、左のハンドルに取り付けられたブレーキレバー53のみを記載している。左右のハンドルに取り付けられたブレーキレバー53によって、前輪ブレーキ51及び後輪ブレーキ52が連動して作動する。
傾斜角検出センサ54は、車体の傾斜角を検出するためのセンサである。
前輪回転速センサ55は、前輪3の回転速度を検出する。前輪回転速センサ55は、前輪3の近傍に設けられている。
後輪回転速センサ56は、後輪4の回転速度を検出する。後輪回転速センサ56は、後輪4の近傍に設けられている。
ブレーキ制御装置57は、前輪ブレーキ51及び後輪ブレーキ52を制御する装置である。ブレーキ制御装置57は、前輪回転速センサ55、後輪回転速センサ56、傾斜角検出センサ54、前輪ブレーキ51及び後輪ブレーキ52に接続されている。
〈ブレーキ装置〉
図2は、ブレーキ装置5の概略構成図である。
ブレーキレバー53は、自動二輪車1を制動させる際に乗員が操作可能な部分である。
ブレーキ制御装置57は、前輪ブレーキ51の前輪3に対する制動力及び後輪ブレーキ52の後輪4に対する制動力を決定する。ブレーキ制御装置57は、ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)57a、油圧分配ユニット58及び油圧制御ユニット583を有している。
ECU57aは、前輪回転速センサ55、後輪回転速センサ56及び傾斜角検出センサ54に接続されている。ECU57aは、前輪回転速センサ55、後輪回転速センサ56及び傾斜角検出センサ54から検出結果に関する信号を入力する。ECU57aは、ブレーキレバー53の操作量に基づいて前輪ブレーキ51の制動力及び後輪ブレーキ52の制動力を算出する。ECU57aは、前輪油圧制御ユニット59に動力線602を介して接続されている。ECU57aは、後輪油圧制御ユニット581に動力線602を介して接続されている。ECU57aは、油圧分配ユニット58に接続されている。ECU57aは、算出結果に基づいて、前輪油圧制御ユニット59及び後輪油圧制御ユニット581を制御する。
油圧分配ユニット58は、ブレーキレバー53のストローク量に基づいて前輪ブレーキ51及び後輪ブレーキ52に供給する油圧を分配する。
油圧制御ユニット583は、前輪油圧制御ユニット59及び後輪油圧制御ユニット581を含んでいる。油圧分配ユニット58は、前輪油圧制御ユニット59及び後輪油圧制御ユニット581に油圧配管601aを介して接続されている。前輪油圧制御ユニット59は、フロントブレーキ油圧配管57cを介して前輪ブレーキ51に接続されている。後輪油圧制御ユニット581は、リアブレーキ油圧配管57dを介して後輪ブレーキ52に接続されている。
前輪ブレーキ51は、フロントディスクプレート31の回転を制動させる装置である。前輪ブレーキ51は、キャリパーボディ511、ブレーキピストン512及び1対のブレーキパッド513を有している。
キャリパーボディ511は、フロントブレーキ油圧配管57cの一端に接続されている。キャリパーボディ511には、ブレーキピストン512が収納される空間Aが形成されている。空間Aは、フロントブレーキ油圧配管57cに接続されている。空間Aには、フロントブレーキ油圧配管57cからブレーキオイルが流入可能である。キャリパーボディ511は、フロントディスクプレート31の一部が配置可能な溝Bを有している。キャリパーボディ511は、溝Bを形成する側壁Cでブレーキパッド513を支持している。
ブレーキピストン512は、ブレーキパッド513の一方と接触している。フロントブレーキ油圧配管57cを介してブレーキオイルが空間Aに供給され、ブレーキピストン512は、ブレーキパッド513をフロントディスクプレート31に押し付ける。
1対のブレーキパッド513は、第1ブレーキパッド513a及び第2ブレーキパッド513bを有している。第1ブレーキパッド513a及び第2ブレーキパッド513bは、フロントディスクプレート31を挟んで配置されている。第1ブレーキパッド513aは、フロントディスクプレート31とキャリパーボディ511の側壁Cとの間に配置されている。第2ブレーキパッド513bは、ブレーキピストン512とフロントディスクプレート31との間に配置されている。
後輪ブレーキ52は、リアディスクプレート41の回転を制動させる装置である。後輪ブレーキ52は、前輪ブレーキ51と同様の構成であるため、構成の説明は省略する。前輪ブレーキ51の構成に対応する構成には同じ番号を付している。
図3は、前輪油圧制御ユニット59の構成を示す模式図である。後輪油圧制御ユニット581は、前輪油圧制御ユニット59と同じ構成であるため、後輪油圧制御ユニット581の説明は省略する。
前輪油圧制御ユニット59は、保持ソレノイドバルブ591、減圧ソレノイドバルブ592及びポンプ593を含んでいる。
保持ソレノイドバルブ591は、電圧が印加されていない状態では、ブレーキオイルが通過可能である。保持ソレノイドバルブ591は、電圧が印加された状態では、ブレーキオイルの通過が遮断される。保持ソレノイドバルブ591は減圧ソレノイドバルブ592の上方に配置されている。
減圧ソレノイドバルブ592は、電圧が印加されていない状態では、ブレーキオイルの通過が遮断される。減圧ソレノイドバルブ592は、電圧が印加された状態では、ブレーキオイルが通過可能である。
ポンプ593は、ブレーキオイルを上方に送る。ポンプ593には、図示しないモータが取り付けられている。モータが作動することで、ポンプ593はブレーキオイルを上方に送る。ポンプ593に接続されるモータは電圧が印加されると、ポンプ593を作動させる。
保持ソレノイドバルブ591、減圧ソレノイドバルブ592及びポンプ593はPWM駆動されている。
保持ソレノイドバルブ591、減圧ソレノイドバルブ592及びポンプ593に接続されるモータに電圧が印加されていない状態では、保持ソレノイドバルブ591がブレーキオイルを通過させるとともに、減圧ソレノイドバルブ592がブレーキオイルの通過を遮断する。このため、ブレーキオイルがブレーキピストン512に対する圧力を作用させる。
保持ソレノイドバルブ591、減圧ソレノイドバルブ592及びポンプ593に接続されるモータに電圧が印加されると、保持ソレノイドバルブ591はブレーキオイルの通過を遮断し、減圧ソレノイドバルブ592はブレーキオイルを通過可能にするとともに、ポンプ593が上方にブレーキオイルを送る。このため、ブレーキオイルによるブレーキピストン512に対する圧力が低下する。
前輪油圧制御ユニット59では、デューティ比を変更することによって、ブレーキオイルのブレーキピストン512に対する圧力が調整される。言い換えると、前輪油圧制御ユニット59は、保持ソレノイドバルブ591、減圧ソレノイドバルブ592及びポンプ593に接続されるモータに電圧が印加される時間の割合を増やすことで、ブレーキオイルのブレーキピストン512に対する圧力を減少させる。
図4は、ブレーキ装置5の構成を示すブロック図である。図4を参照して、ブレーキ装置5の構成について説明する。
ブレーキ装置5は、前輪ブレーキ51、後輪ブレーキ52、ブレーキレバー53、傾斜角検出センサ54、前輪回転速センサ55、後輪回転速センサ56、ストロークセンサ53a及びブレーキ制御装置57を有している。
ブレーキレバー53には、ストロークセンサ53aが取り付けられている。ストロークセンサ53aは、ブレーキレバー53の操作量を検出する。
傾斜角検出センサ54は、ジャイロセンサを有している。傾斜角検出センサ54は、ジャイロセンサによって検出した自動二輪車の車体の角速度に基づいて車体の傾斜角を検出する。
ブレーキ制御装置57は、ECU57a、油圧分配ユニット58及び油圧制御ユニット583を有する。ECU57aは、記憶部571、目標制動力設定部572、傾斜角検出部573、前輪速度算出部574、後輪速度算出部575、スリップ量算出部576、第1閾値判定部577、第2閾値判定部578、減少比率決定部579、前輪ブレーキ制御部580及び後輪ブレーキ制御部582を含んでいる。
記憶部571は、目標制動力関係、第1閾値、第2閾値、減少量関係、増加量関係、減少補正関係、前輪の直径及び後輪の直径を記憶している。
目標制動力関係は、ブレーキレバー53のストロークと前輪ブレーキ51の前輪3に作用させる制動力との関係である。目標制動力関係は、ブレーキレバー53のストロークと後輪ブレーキ52の後輪4に作用させる制動力との関係である。
第1閾値は、予め設定された値である。第1閾値は、自動二輪車1の車輪が回転停止(ホイールロック)する際のブレーキの制動力を考慮して定められている。第1閾値は、自動二輪車の車輪が回転停止(ホイールロック)する際のブレーキの制動力よりも弱い制動力に定められている。
第2閾値は、予め設定された値である。第2閾値は、第1閾値よりも低い値に設定されている。
減少量関係は、時間に対するブレーキ制動力の減少量の減少基準比率を示す。減少量関係は、第1閾値から第2閾値に向かって制動力が減少する際に、制動力減少量の時間に対する基準となる比率を示している。減少基準比率は、自動二輪車1が傾斜していない状態における、時間に対するブレーキの制動力の減少度合いを示す。
増加量関係は、時間に対するブレーキ制動力の増加量の増加基準比率を示す。増加量関係は、第2閾値から第1閾値に向かって制動力が増加する際に、制動力増加量の時間に対する基準となる比率を示している。増加基準比率は、自動二輪車1が傾斜していない状態における、時間に対するブレーキの制動力の増加度合いを示す。
減少補正関係は、車体の傾斜角と減少基準比率の補正量との関係を示す。減少補正関係は、車体の傾斜角に応じて減少基準比率をどの程度補正するかを示す。減少補正関係は、減少基準比率を増加させる方向の補正値を示す。すなわち、減少補正関係は、減少基準比率に対して、時間に対する減少量が大きくなるように補正する補正値を示す。減少補正関係は、車体の傾斜角が大きくなれば、時間に対する減少量が大きくなるように補正量が大きくなっている。
目標制動力設定部572は、目標制動力関係を参照し、ストロークセンサ53aの検出結果から目標制動力を設定する。目標制動力とは、ブレーキレバー53の操作量に応じた制動力を意味している。
傾斜角検出部573は、自動二輪車1の車体の傾斜角を検出する。傾斜角検出部573は、傾斜角検出センサ54の検出結果から自動二輪車1の傾斜角を検出する。傾斜角検出センサ54は、ジャイロセンサを含んでいる。傾斜角検出部573は、ジャイロセンサによって検出した自動二輪車1の車体の角速度に基づいて車体の傾斜角を検出する。
前輪速度算出部574は、前輪速度を算出する。前輪速度算出部574は、記憶部571に記憶されている前輪3の直径と円周率との積から前輪3が1回転する際に進む距離を算出する。前輪速度算出部574は、前輪回転速センサ55により検出された単位時間当たりの回転数と前輪3が1回転当たりに進む距離を掛け合わせることで前輪速度を算出する。
後輪速度算出部575は、後輪速度を算出する。後輪速度算出部575は、記憶部571に記憶されている後輪4の直径と円周率との積から前輪3が1回転する際に進む距離を算出する。後輪速度線算出部575は、後輪回転速センサ56により検出された単位時間当たりの回転数と後輪4が1回転当たりに進む距離を掛け合わせることで後輪速度を算出する。
スリップ量算出部576は、前輪回転速センサ55の検出結果及び後輪回転速センサ56の検出結果に基づいて、前輪スリップ量及び後輪スリップ量を算出する。スリップ量算出部576は、前輪スリップ量を以下の式(1)から算出する。
前輪スリップ量=(後輪速度―前輪速度)/後輪速度・・・(1)
上記の式(1)では、後輪4を基準としている。上記の式(1)では、後輪4が路面に対してスリップしていないことを前提としている。
ここで、前輪速度は、単位時間当たりの前輪3の回転数と前輪の円周の長さとの積を意味している。
スリップ量算出部576は、後輪スリップ量を以下の式(2)から算出する。
後輪スリップ量=(前輪速度―後輪速度)/前輪速度・・・(2)
上記の式(2)では、前輪3を基準としている。上記の式(2)では、前輪3は路面に対してスリップしていないことを前提としている。
第1閾値判定部577は、前輪スリップ量が第1閾値以上か否かを判定する。第1閾値判定部577は、後輪スリップ量が第1閾値以上か否かを判定する。
第2閾値判定部578は、前輪スリップ量が第2閾値以下か否かを判定する。第2閾値判定部578は、後輪スリップ量が第2閾値以下か否かを判定する。
減少比率決定部579は、前輪ブレーキ51の前輪3に対する制動力の時間に対する減少比率を決定する。減少比率決定部579は、後輪ブレーキ52の後輪4に対する制動力の時間に対する減少比率を決定する。減少比率決定部579は、減少補正関係を用いて減少基準比率を補正することで減少比率を決定する。
前輪ブレーキ制御部580は、前輪ブレーキ51を制御する。前輪ブレーキ制御部580は、フロントブレーキ油圧配管57c内のブレーキオイルの流量を制御することによってブレーキピストン512を制御する。
後輪ブレーキ制御部582は、後輪ブレーキ52を制御する。後輪ブレーキ制御部582は、リアブレーキ油圧配管57d内のブレーキオイルの流量を制御することによってブレーキピストン512を制御する。
図5は、目標制動力関係を示している。
図5に示すように、ブレーキレバー53の操作量と目標制動力との関係は、次の式(3)で表される。
目標制動力 = (ブレーキレバーの操作量) * A・・・(3)
上記の式(3)におけるAは所定の定数を意味している。
ブレーキレバー53が操作されると、ストロークセンサ53aによってブレーキレバー53の操作量が検出される。ストロークセンサ53aによってブレーキレバー53の操作量が検出されると、目標制動力設定部572は、目標制動力関係を参照してブレーキレバー53の操作量から目標制動力を算出する。
ここで、目標制動力と前輪ブレーキ51の制動力及び後輪ブレーキ52の制動力との間には次の式(4)の関係がある。
目標制動力=(前輪ブレーキの制動力)+(後輪ブレーキの制動力)・・・(4)
前輪ブレーキ51の前輪3に対する制動力と後輪ブレーキ52の後輪4に対する制動力との比率は、所定の比率に設定されている。例えば、右のブレーキレバー53を操作すると、前輪ブレーキ51の制動力が後輪ブレーキ52の制動力に対して大きくなる比率に設定されている。一方で、左のブレーキレバー53を操作すると、後輪ブレーキ52の制動力が前輪ブレーキ51の制動力に対して大きくなる比率に設定されている。
ここでは、上記のように所定の比率に定められている場合について説明するが、他の比率であってもよい。例えば、前輪ブレーキ51の制動力と後輪ブレーキの制動力52の割合は、理想制動力配分特性曲線に基づいて比率が決められていてもよい。ここで、理想制動力配分特性曲線とは、車体の傾斜角が小さい状態で前輪3と後輪4とが同時に回転停止(ホイールロック)する場合の前輪ブレーキ51の制動力と後輪ブレーキ52の制動力の割合に関する曲線である。
〈車体を傾斜させた状態でブレーキを作動させた場合の動作〉
図6は、ブレーキレバー53を操作した場合の動作を表すフローチャートを示す。以下、図6のフローチャートを参照してブレーキレバー53を操作した場合の動作について説明する。
ブレーキレバー53を乗員が操作すると、ストロークセンサ53aはブレーキレバー53の操作量を検出する(ステップS1)。ブレーキレバー53の操作量が検出されると、目標制動力設定部572は目標制動力関係を参照して全体の目標制動力を設定する。ここで、全体の目標制動力は、前輪の目標制動力と後輪の目標制動力を合わせたものを意味している。全体の目標制動力が算出されると、理想制動力配分特性曲線に基づいて前輪ブレーキ51の目標制動力及び後輪ブレーキ52の目標制動力が設定される(ステップS2)。
以下の動作は前輪ブレーキ51と後輪ブレーキ52の両方についてそれぞれ行われるが、前輪ブレーキ51について行われる動作と後輪ブレーキ52について行われる動作は同じであるため、前輪ブレーキ51について行われる動作についてのみ説明する。
前輪油圧制御ユニット59は、前輪ブレーキ51のブレーキピストン512に油圧を作用させる。前輪ブレーキ51のブレーキピストン512が、ブレーキパッド513を押し付ける押圧力を上昇させる。ブレーキパッド513に作用するブレーキピストン512からの押圧力が上昇すると、ブレーキパッド513はフロントブレーキディスク31に大きな押圧力で押し付けられる。前輪3に作用する制動力が上昇する(ステップS3)。
前輪ブレーキ51の制動力が目標制動力以上か否かが判断される(ステップS4)。前輪ブレーキ51の制動力が目標制動力以上である場合(ステップS4においてYES)には、前輪ブレーキ51の制動力を上昇させる動作は終了する。一方、前輪ブレーキ51の制動力が目標制動力以上ではない場合には、スリップ量算出部576は、前輪スリップ量を算出する(ステップS5)。
前輪スリップ量が第1閾値以上か否かが判断される(ステップS6)。前輪スリップ量が第1閾値以上でない場合(ステップS6においてNO)には、ステップ3に戻る。一方で、前輪スリップ量が第1閾値以上である場合(ステップS6においてYES)には、傾斜角検出部573は自動二輪車1の傾斜角を検出する(ステップS7)。減少比率決定部579は、減少比率を決定する(ステップS8)。減少比率決定部579は、車体が傾斜していない場合には、減少比率を減少基準比率に決定する。減少比率決定部579は、車体が傾斜している場合には、減少補正関係を用いて減少基準比率を補正して減少比率を決定する。減少比率が決定すると、減少比率に基づいて、前輪油圧制御ユニット59は、前輪ブレーキ51の制動力を減少させる(ステップS9)。
その後、スリップ量算出部576は、前輪スリップ量を算出する(ステップS10)。前輪スリップ量が第2閾値以下か否かが判断される(ステップS11)。前輪スリップ量が第2閾値以下ではない場合(ステップS11においてNO)には、ステップ7に戻る。一方で、前輪スリップ量が第2閾値以下の場合(ステップS11においてYES)には、前輪油圧制御ユニット59は、増加基準比率に基づいて前輪ブレーキ51の制動力を増加する(ステップS12)。その後、ステップ4に戻る。
図7は、ブレーキレバー53を操作した場合の時間に対する制動力の変化を示す。図7における点Aはスリップ量が第1閾値に達したタイミングを示す。点Bはスリップ量が第2閾値に達したタイミングを示す。実線Cは、自動二輪車1を所定の角度で傾斜させた状態でブレーキレバー53を操作した場合の制動力の変化を示す。鎖線Dは、減少基準比率及び増加基準比率に基づいて制動力が変化する場合の時間に対する制動力の変化を示す。すなわち、鎖線Dは、自動二輪車1が傾いていない状態でブレーキレバー53を操作した場合の制動力の時間に対する変化を示す。1点鎖線Eは、実線Cよりも傾斜角が大きい場合の時間に対する制動力の変化の例を示している。
ブレーキレバー53が操作されると、制動力が上昇していく(C1)。この時、制動力が目標制動力に達すると、制動力の上昇は終了する。しかし、ここでは制動力が目標制動力に達する前に前輪スリップ量が第1閾値を超える場合について説明する。
スリップ量算出部576が前輪スリップ量を算出する。前輪スリップ量が第1閾値に達すると、自動二輪車1の傾斜角が検出される。自動二輪車1の傾斜角に応じて、減少比率決定部579が減少比率を決定する。この実施形態においては、実線C2に決定される場合を説明するが、自動二輪車1の傾斜角が大きくなれば、減少比率決定部576は一点鎖線Eに示すように時間に対する制動力の減少量が大きい比率に決定する。減少比率が決定されると、減少比率に基づいて制動力を減少させる(C2)。その後、スリップ量算出部576は前輪スリップ量を算出する。前輪スリップ量が第2閾値まで減少すると、増加基準比率に基づいて制動力が増加させられる(C3)。
〈本実施形態の特徴〉
以下に第1の本実施形態の特徴を説明する。
上記の実施形態では、前輪スリップ量が第1閾値を超えた時点で、傾斜角に応じて補正された減少比率に基づいて前輪ブレーキ51の制動力が低下させられる。このため、傾斜角が大きい場合であっても、前輪3がスリップした状態から短時間で回復することができ、自動二輪車1が不安定になるのを防止できる。
上記の実施形態では、後輪スリップ量が第1閾値を超えた時点で、傾斜角に応じて補正された減少比率に基づいて後輪ブレーキ52の制動力が低下させられる。このため、傾斜角が大きい場合であっても、後輪4がスリップした状態から短時間で回復することができ、自動二輪車1が不安定になるのを防止できる。
上記の実施形態では、前輪スリップ量及び後輪スリップ量が第1閾値を超えるまで制動力を上昇させる。このため、充分な制動力を車輪に作用させることができる。
上記の実施形態では、1つのブレーキレバー53を操作することで、前輪ブレーキ51と後輪ブレーキ52が連動して作動する。このため、前輪3が回転停止(ホイールロック)した場合であっても、後輪4により自動二輪車1の制動力を増加させることが可能である。したがって、1つのブレーキレバーを操作することで前輪ブレーキ又は後輪ブレーキのいずれか一方のみが作動する構成に比べて、自動二輪車1が不安定な状態になるのを抑制するとともに、自動二輪車1制動力を増加させることができる。
上記の実施形態では、油圧式のブレーキ装置を用いている。上記の実施形態では、油圧を制御することで、制動力を増減させることができるため、制動力を増減させやすい。
[第2の実施形態]
図面を参照し、第2の実施形態に係るブレーキ装置7を備えた自動二輪車について以下に説明する。
第2の実施形態に係る自動二輪車は、ブレーキ装置7以外の構成については、第1の実施の形態と同様である。このため、ブレーキ装置7以外の構成についての説明を省略する。また、第1の実施形態と同様の構成については、第1の実施形態と同じ番号を付し、説明を省略する。
図8は、ブレーキ装置7の構成を示す全体ブロック図である。図8を参照して、ブレーキ装置7の構成について説明する。
ブレーキ装置7は、前輪ブレーキ51、後輪ブレーキ52、ブレーキレバー53、傾斜角検出センサ73、ストロークセンサ53a及びブレーキ制御装置71を有している。傾斜角検出センサ73及びブレーキ制御装置71以外の構成は第1の実施形態と同じ構成であるため、詳細な説明を省略する。
傾斜角検出センサ73は、ヨーレートセンサを含んでいる。
ブレーキ制御装置71は、ECU71a、油圧分配ユニット58及び油圧制御ユニット583を有する。ECU71aは、記憶部72、目標制動力設定部572、傾斜角検出部74、前輪速度算出部574、後輪速度算出部575、スリップ量算出部576、第1閾値判定部577、第2閾値判定部578、増加比率決定部721、補正値算出部722、前輪ブレーキ制御部580及び後輪ブレーキ制御部582を含んでいる。ここで、目標制動力設定部572、前輪速度算出部574、後輪速度算出部575、スリップ量算出部576、第1閾値判定部577、第2閾値判定部578、前輪ブレーキ制御部580及び後輪ブレーキ制御部582は第1の実施形態と同様の構成であるため、説明を省略する。
記憶部72は、目標制動力関係、第1閾値、第2閾値、減少量関係、増加量関係及び増加補正関係を記憶している。ここで、目標動力関係、第1閾値、第2閾値、減少量関係及び増加量関係については第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
増加補正関係は、車体の傾斜角と増加基準比率の補正量との関係を示す。増加補正関係は、車体の傾斜角に応じて増加基準比率をどの程度補正するかを示す。増加補正関係は、増加基準比率を減少させる方向の補正値を示す。すなわち、増加補正関係は、増加基準比率に対して、時間に対する増加量が小さくなるように補正する補正値を示す。増加補正関係は、車体の傾斜角が大きくなれば、時間に対する増加量が小さくなるように補正量が大きくなっている。
傾斜角検出部74は、傾斜角検出センサ73に含まれるヨーレートセンサで検出した自動二輪車1の車体の角速度と前輪速度検出部574の検出結果又は後輪速度検出部575の検出結果に基づいて車体の傾斜角を検出する。
増加比率決定部721は、前輪ブレーキ51の前輪3に対する制動力の時間に対する増加比率を決定する。増加比率決定部721は、後輪ブレーキ52の後輪4に対する制動力の時間に対する増加比率を決定する。増加比率決定部721は、増加補正関係を用いて増加基準比率を補正することで増加比率を決定する。
補正値算出部722は、前輪回転速補正値及び後輪回転速補正値を算出する。図9は、自動二輪車1が所定の角度Sで傾斜している場合の前輪3を示す。上述のように、前輪速度は、単位時間当たりに前輪3が進む距離を意味している。自動二輪車1が傾斜していない場合には、点Fで地面に接触する。しかし、自動二輪車1が所定の角度で傾斜している場合には、地面に点Gで接触している。このため、自動二輪車1が傾斜していない場合の前輪3の有効半径と自動二輪車1が角度Sで傾斜している場合の前輪3の有効半径とでは、長さYだけの差異が生じている。自動二輪車1が所定の角度で傾斜している状態では、自動二輪車1が傾斜していない状態よりも前輪3が1回転する際に進む距離が小さくなる。自動二輪車1が所定の角度で傾斜している状態では、自動二輪車1が傾斜していない状態よりも単位時間当たりの回転数が多くなる。補正値算出部722はこの点を考慮し、例えば、記憶部72に記憶されている車輪の直径からYの2倍を差し引くことで車輪の回転補正値を算出する。
補正値算出部722は上記の補正の他に以下の補正値を算出する。
自動二輪車1が旋回運動を行う場合には、前輪3が通過する位置と後輪4が通過する位置とが異なる。このため、前輪3及び後輪4がスリップしていない状態であっても、前輪速度と後輪速度に差異が生じる。補正値算出部722は、自動二輪車1が旋回運動を行うことに伴う前輪速度と後輪速度の差異を考慮して、所定の計算式から前輪補正値及び後輪補正値を算出する。
スリップ量算出部576は、前輪回転速センサ55の検出結果及び後輪回転速センサ56の検出結果に基づいて、前輪スリップ量及び後輪スリップ量を算出する。スリップ量算出部は、前輪スリップ量を以下の式(5)から算出する。
前輪スリップ量=(後輪回転補正値―前輪回転補正値)/後輪回転補正値・・・(5)
上記の式(5)では、後輪4を基準としている。上記の式(5)では、後輪4は路面に対してスリップしていないことを前提としている。
スリップ量算出部576は、後輪スリップ量を以下の式(6)から算出する。
後輪スリップ量=(前輪回転補正値―後輪回転補正値)/前輪回転補正値・・・(6)
上記の式(6)では、前輪を基準としている。上記の式(6)では、前輪3は路面に対してスリップしていないことを前提としている。
〈車体を傾斜させた状態でブレーキを作動させた場合の動作〉
図10は、ブレーキレバー53を操作した場合の動作を表すフローチャートを示す。以下、図10のフローチャートを参照してブレーキレバーを操作した場合の動作について説明する。
ブレーキレバー53を乗員が操作すると、ストロークセンサ53aはブレーキレバー53の操作量を検出する(ステップS21)。ブレーキレバー53の操作量が検出されると、目標制動力設定部572は、目標制動力関係を参照して全体の目標制動力を設定する。ここで、全体の目標制動力は、前輪の目標制動力と後輪の目標制動力を合わせたものを意味している。全体の目標制動力が設定されると、理想制動力配分特性曲線に基づいて前輪ブレーキ51の目標制動力及び後輪ブレーキ52の目標制動力が設定される(ステップS22)。前輪油圧制御ユニット59は、前輪ブレーキ51のブレーキピストン512に油圧を作用させる。後輪油圧制御ユニット581は、後輪ブレーキ52のブレーキピストン512に油圧を作用させる。前輪ブレーキ51のブレーキピストン512及び後輪ブレーキ52のブレーキピストン512が、ブレーキパッド513を押し付ける押圧力を上昇させる。ブレーキパッド513に作用するブレーキピストン512からの押圧力が上昇すると、ブレーキパッド513はフロントブレーキディスク31又はリアブレーキディスク41に大きな押圧力で押し付けられる。前輪3及び後輪4に作用する制動力が上昇する(ステップS23)。
以下の動作は前輪ブレーキ51と後輪ブレーキ52の両方についてそれぞれ行われるが、前輪ブレーキ51について行われる動作と後輪ブレーキ52について行われる動作は同じであるため、前輪ブレーキ51についてのみ説明する。
前輪ブレーキ51の制動力が目標制動力以上か否かが判断される(ステップS24)。前輪ブレーキ51の制動力が目標制動力以上である場合(ステップS24においてYES)には、前輪ブレーキ51の制動力を上昇させる動作は終了する。一方、前輪ブレーキ51の制動力が目標制動力以上ではない場合(ステップS24においてNO)には、補正値算出部722は、前輪回転補正値及び後輪回転補正値を算出する(ステップS25)。
スリップ量算出部576は、前輪回転補正値及び後輪回転補正値から前輪スリップ量を算出する(ステップS26)。前輪スリップ量が第1閾値以上か否かが判断される(ステップS27)。前輪スリップ量が第1閾値以上でない場合(ステップS27においてNO)には、ステップS23に戻る。一方で、前輪スリップ量が第1閾値以上である場合(ステップS27においてYES)には、減少基準比率に基づいて制動力が低下させられる(ステップS28)。
補正値算出部722は、前輪回転補正値及び後輪回転補正値を算出する(ステップS29)。スリップ量算出部576は、前輪回転補正値及び後輪回転補正値から前輪スリップ量を算出する(ステップS30)。
前輪スリップ量が第2閾値以下か否かを判断される(ステップS31)。前輪スリップ量が第2閾値以下ではない場合(ステップS31においてNO)には、ステップS28に戻り制動力を低下させる。一方で、前輪スリップ量が第2閾値以下の場合(ステップS31においてYES)には、自動二輪車1の傾斜角が検出される(ステップS32)。自動二輪車1の傾斜角に基づいて、増加比率決定部721は増加比率を決定する(ステップS33)。増加比率決定部721は、車体が傾斜していない場合には、増加比率を増加基準比率に決定する。増加比率決定部721は、車体が傾斜している場合には、増加補正関係を用いて増加基準比率を補正して増加比率を決定する。増加比率に基づいて前輪ブレーキ51は制動力を増加させる(ステップS34)。その後、ステップS24に戻る。
図11は、ブレーキレバー53を操作した場合の時間に対する制動力の変化を示す。図11における点Kはスリップ量が第1閾値に達したタイミングを示す。点Lはスリップ量が第2閾値に達したタイミングを示す。実線Jは、自動二輪車を所定の角度で傾斜させた状態でブレーキレバー53操作した場合の制動力の時間に対する変化を示す。鎖線Mは、減少基準比率及び増加基準比率に基づいて制動力が変化する場合の時間に対する制動力の変化を示す。すなわち、鎖線Mは、自動二輪車が傾いていない状態での制動力の時間に対する変化を示す。1点鎖線Nは、実線Jよりも傾斜角が大きい場合の時間に対する制動力の例を示している。
ブレーキレバー53が操作されると、制動力が上昇していく(J1)。この時、制動力が目標制動力に達すると、制動力の上昇は終了する。しかし、ここでは制動力が目標制動力に達する前にスリップ量が第1閾値を超える場合について説明する。
制動力が上昇し、前輪回転補正値及び後輪回転補正値が算出される。前輪回転補正値及び後輪回転補正値に基づいて前輪スリップ量及び後輪スリップ量が算出される。スリップ量が第1閾値に達すると、減少基準比率に基づいて制動力が減少する(J2)。
前輪回転補正値及び後輪回転補正値が算出される。前輪回転補正値及び後輪回転補正値に基づいて前輪スリップ量及び後輪スリップ量が算出される。前輪スリップ量が第2閾値まで減少すると、自動二輪車1の傾斜角が検出される。自動二輪車1の傾斜角に応じて、増加比率決定部721が増加比率を決定する。第2の実施形態においては、実線J3に決定される場合を説明するが、傾斜角が大きくなれば、増加比率決定部721は一点鎖線Nに示すように時間に対する制動力の増加量が小さい比率に決定する。増加比率が決定されると、増加比率に基づいて制動力が増加する(J3)。
〈第2の実施形態の特徴〉
以下に第2の実施形態の特徴を説明する。
上記の実施形態では、前輪スリップ量が第1閾値を超えた後に、前輪スリップ量が第2閾値以下となった場合に、自動二輪車1の傾斜角に応じて補正された増加比率に基づいて制動力が増加させられる。
このため、自動二輪車1の傾斜角が大きい場合であっても、制動力が急激に大きくなることを防止できる。したがって、第2の実施形態に係る自動二輪車1では、スリップ量が大きくなった後にスリップ量が減少し、再びスリップ量が大きくなることで自動二輪車1が不安定になるのを防止できる。
上記の実施形態では、後輪スリップ量が第1閾値を超えた後に、後輪スリップ量が第2閾値以下となった場合に、自動二輪車1の傾斜角に応じて補正された増加比率に基づいて制動力が増加させられる。
このため、自動二輪車1の傾斜角が大きい場合であっても、制動力が急激に大きくなることを防止できる。したがって、第2の実施形態に係る自動二輪車1では、スリップ量が大きくなった後にスリップ量が減少し、再びスリップ量が大きくなることで自動二輪車1が不安定になるのを防止できる。
第2の実施形態では、スリップ量を算出する際に、自動二輪車1が傾斜した場合における、自動二輪車1が傾斜しない場合に比べての差異を考慮して補正を行っている。このため、自動二輪車1が傾斜した場合と自動二輪車1が傾斜しない場合との差異を考慮しない場合よりも、精度よくスリップ量を算出することができる。
第2の実施形態では、車体の傾斜角度を検出するために、ヨーレートセンサを用いている。ヨーレートセンサは補正値を算出するためにも必要である。このため、補正値を算出し、且つジャイロセンサを用いて傾斜角を算出する場合に比べて、部品点数を削減できる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る自動二輪車は、ブレーキ装置8以外の構成については、第1の実施の形態と同様である。このため、ブレーキ装置8以外の構成についての説明を省略する。また、第1の実施形態又は第2の実施形態と同様の構成については、第1の実施形態又は第2の実施形態と同じ番号を付し、説明を省略する。
図12は、ブレーキ装置8の構成を示す全体ブロック図である。図12を参照して、ブレーキ装置8の構成について説明する。
ブレーキ装置8は、前輪ブレーキ51、後輪ブレーキ52、ブレーキレバー53、傾斜角検出センサ54、前輪回転速センサ55、後輪回転速センサ56、ストロークセンサ53a及びブレーキ制御装置81を有している。ブレーキ制御装置81以外の構成は第1の実施形態と同じ構成であるため、詳細な説明を省略する。
ブレーキ制御装置81は、ECU81a、油圧分配ユニット58及び油圧制御ユニット583を有する。ECU81aは、記憶部82、目標制動力設定部572、傾斜角検出部573、前輪速度算出部574、後輪速度算出部575、スリップ量算出部576、第1閾値判定部577、第2閾値判定部578、増加比率決定部721、減少比率決定部579、補正値算出部722、前輪ブレーキ制御部580及び後輪ブレーキ制御部582を含んでいる。ここで、目標制動力設定部572、傾斜角検出部573、前輪速度算出部574、後輪速度算出部575、スリップ量算出部576、第1閾値判定部577、第2閾値判定部578、減少比率決定部579、前輪ブレーキ制御部580及び後輪ブレーキ制御部582は第1の実施形態と同様の構成であるため、説明を省略する。増加比率決定部721及び補正値算出部722は、第2の実施形態の増加比率決定部721及び補正値算出部722と同様の構成であるため説明を省略する。
記憶部82は、目標制動力関係、第1閾値、第2閾値、減少量関係、増加量関係、減少補正関係及び増加補正関係を記憶している。ここで、目標制動力関係、第1閾値、第2閾値、減少量関係、増加量関係及び減少補正関係については第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。増加補正関係については第2の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
〈車体を傾斜させた状態でブレーキを作動させた場合の動作〉
図13は、ブレーキレバー53を操作した場合の動作を表すフローチャートを示す。以下、図13のフローチャートを参照してブレーキレバー53を操作した場合の動作について説明する。
ブレーキレバー53を乗員が操作すると、ストロークセンサ53aはブレーキレバー53の操作量を検出する(ステップS41)。ブレーキレバー53の操作量が検出されると、目標制動力設定部572は、目標制動力関係を参照して全体の目標制動力が設定される。ここで、全体の目標制動力は、前輪の目標制動力と後輪の目標制動力を合わせたものを意味している。全体の目標制動力が算出されると、理想制動力配分特性曲線に基づいて前輪ブレーキ51の目標制動力及び後輪ブレーキ52の目標制動力が設定される(ステップS42)。前輪油圧制御ユニット59は、前輪ブレーキ51のブレーキピストン512に油圧を作用させる。一方、後輪油圧制御ユニット581は、後輪ブレーキ52のブレーキピストン512に油圧を作用させる。前輪ブレーキ51のブレーキピストン512及び後輪ブレーキ52のブレーキピストン512が、ブレーキパッド513を押し付ける押圧力を上昇させる。ブレーキパッド513に作用するブレーキピストン512からの押圧力が上昇すると、ブレーキパッド513はフロントブレーキディスク31又はリアブレーキディスク41に大きな押圧力で押し付けられる。前輪3及び後輪4に作用する制動力が上昇する(ステップS43)。
前輪ブレーキ51の制動力が目標制動力以上か否かが判断される(ステップS44)。前輪ブレーキ51の制動力が目標制動力以上である場合(ステップS44においてYES)には、前輪ブレーキ51の制動力を上昇させる動作は終了する。一方、前輪ブレーキ51の制動力が目標制動力以上ではない場合(ステップS44においてNO)には、補正値算出部722は、前輪回転補正値及び後輪回転補正値を算出する(ステップS45)。
以下の動作は前輪ブレーキ51と後輪ブレーキ52の両方についてそれぞれ行われるが、前輪ブレーキ51について行われる動作と後輪ブレーキ52について行われる動作は同じであるため、前輪ブレーキ51についてのみ説明する。
スリップ量算出部576は、前輪回転補正値及び後輪回転補正値から前輪スリップ量を算出する(ステップS46)。前輪スリップ量が第1閾値以上か否かが判断される(ステップS47)。前輪スリップ量が第1閾値以上ではない場合(ステップ47においてのNO)には、ステップS43に戻る。一方で、前輪スリップ量が第1閾値以上である場合(ステップ47においてYES)には、自動二輪車1の傾斜角が検出される。自動二輪車1の傾斜角に基づいて、減少比率決定部579は減少比率を決定する(ステップS48)。減少比率決定部579は、車体が傾斜していない場合には、減少比率を減少基準比率に決定する。減少比率決定部579は、車体が傾斜している場合には、減少補正関係を用いて減少基準比率を補正して減少比率を決定する。減少比率に基づいて前輪ブレーキ51は制動力を低下させる(ステップS49)。
その後、補正値算出部722は、前輪回転補正値及び後輪回転補正値を算出する(ステップS50)。スリップ量算出部722は、前輪回転補正値及び後輪回転補正値から前輪スリップ量を算出する(ステップS51)。前輪スリップ量が第2閾値以下か否かを判断される(ステップS52)。前輪スリップ量が第2閾値以下ではない場合(ステップS52においてNO)には、ステップS49に戻り制動力を低下させる。一方で、前輪スリップ量が第2閾値以下の場合(ステップS52においてYES)には、自動二輪車1の傾斜角が検出される。自動二輪車1の傾斜角に基づいて、増加比率決定部721は増加比率を決定する(ステップS53)。増加比率決定部721は、車体が傾斜していない場合には、増加比率を増加基準比率に決定する。増加比率決定部721は、車体が傾斜している場合には、増加補正関係を用いて増加基準比率を補正して増加比率を決定する。増加比率に基づいて前輪ブレーキ51又は後輪ブレーキ52は制動力を増加させる(ステップS54)。その後、ステップS44に戻る。
図14は、ブレーキを作動させた場合の時間に対する制動力の変化を示す。図14における点Pはスリップ量が第1閾値に達したタイミングを示す。点Qはスリップ量が第2閾値に達したタイミングを示す。実線Rは、自動二輪車を所定の角度で傾斜させた状態でブレーキレバー53を操作した場合の制動力の変化を示す。鎖線Tは、減少基準比率及び増加基準比率に基づいて制動力が変化する場合の時間に対する制動力の変化を示す。すなわち、鎖線Tは、自動二輪車が傾いていない状態での制動力の時間に対する変化を示す。1点鎖線Uは、実線Rよりも傾斜角が大きい場合の時間に対する制動力の変化の例を示している。
ブレーキレバー53が操作されると、制動力が上昇していく(R1)。この時、制動力が目標制動力に達すると、制動力の上昇は終了する。しかし、ここでは制動力が目標制動力に達する前にスリップ量が第1閾値を超える場合について説明する。
前輪回転補正値及び後輪回転補正値が算出される。前輪回転補正値及び後輪回転補正値に基づいて前輪スリップ量及び後輪スリップ量が算出される。前輪スリップ量が第1閾値に達すると、自動二輪車1の傾斜角が検出される。自動二輪車1の傾斜角に応じて、減少比率決定部579が減少比率を決定する。この実施形態においては、実線R2に決定される場合を説明するが、傾斜角が大きくなれば、減少比率決定部579は一点鎖線U1に示すように時間に対する制動力の減少量が大きい比率に決定する。減少比率が決定されると、減少比率に基づいて制動力が減少する(R2)。
その後、前輪回転補正値及び後輪回転補正値が算出される。前輪回転補正値及び後輪回転補正値に基づいて前輪スリップ量及び後輪スリップ量が算出される。前輪スリップ量が第2閾値まで減少すると、自動二輪車1の傾斜角が検出される。自動二輪車1の傾斜角に応じて、増加比率決定部721が増加比率を決定する。この実施形態においては、実線R3に決定される場合を説明するが、自動二輪車1の傾斜角が大きくなれば、増加比率決定部721は一点鎖線U2に示すように時間に対する制動力の増加量が小さい比率に決定する。増加比率が決定されると、増加比率に基づいて制動力が増加する(R3)。
〈第3の実施形態の特徴〉
以下に本第3の実施形態の特徴を説明する。
第3の実施形態では、前輪スリップ量が第1閾値を超えた時点で、自動二輪車1の傾斜角に応じて補正された減少比率に基づいて前輪ブレーキ51の制動力が低下させられる。このため、傾斜角が大きい場合であっても、前輪3がスリップした状態から短時間で回復することでき、自動二輪車が不安定になるのを防止できる。
第3の実施形態では、後輪スリップ量が第1閾値を超えた時点で、自動二輪車1の傾斜角に応じて補正された減少比率に基づいて後輪ブレーキ52の制動力が低下させられる。このため、傾斜角が大きい場合であっても、後輪4がスリップした状態から短時間で回復することができ自動二輪車1が不安定になるのを防止できる。
第3の実施形態では、前輪スリップ量が第1閾値を超えるまで前輪ブレーキの制動力を上昇させる。第3の実施形態では、後輪スリップ量が第1閾値を超えるまで後輪ブレーキの制動力を上昇させる。このため、充分な制動力を前輪に作用させることができる。
第3の実施形態では、前輪スリップ量が第1閾値を超えた後に、前輪スリップ量が第2閾値以下となった場合に、自動二輪車1の傾斜角に応じて補正された増加比率に基づいて制動力が増加させられる。このため、自動二輪車1の傾斜角が大きい場合であっても、制動力が急激に大きくなるのを防止できる。したがって、第3の実施形態に係る自動二輪車では、スリップ量が大きくなった後にスリップ量が減少し、再びスリップ量が大きくなり、自動二輪車1が不安定になることを防止できる。
[他の実施形態]
(1)第1の実施形態及び第3の実施形態では、車体の傾斜角度を検出するために、ジャイロセンサを用いたが、本発明はこれに限られない。車体の傾斜角度を他の方法で検出してもよく、例えば、第2の実施形態のように、ヨーレートセンサと、前輪速度又は後輪速度と、から算出してもよい。第2の実施形態は、車体の傾斜角度を検出するための構成は、ヨーレートセンサと、前輪速度又は後輪速度と、から算出する構成に限られない。
(2)上記の実施形態では、油圧式のブレーキ装置を用いたが、本発明はこれに限られない。例えば、ワイヤー式ブレーキ、回生ブレーキ等であってもよい。また、本発明は、電動ブレーキを用いてもよい。
ここで、電動ブレーキの構成例について説明する。図15は、電動ブレーキ9の構成の一例を示す概略模式図である。電動ブレーキ9は、電動モータ91を用いてブレーキパッド94をフロントブレーキディスク31に押し付ける。電動ブレーキ9は、ECU92、電動モータ91、台形ネジ93、ブレーキパッド94及びブレーキディスク95を含んでいる。
電動モータ91は、ECU92からの信号を受信して、台形ネジ93を矢印V又は矢印Wの方向に移動させる。
台形ネジ93は、電動モータ91に接続されている。台形ネジ93の一端には、ブレーキパッド94が取り付けられている。
電動ブレーキ9では、ECU92からの信号を受信して電動モータ91が駆動する。電動モータ91が駆動すると、台形ネジ93が矢印Vの方向に移動する。台形ネジ93の矢印Vへの移動に伴って、ブレーキパッド94がブレーキディスク95に押し付けられる。
なお、上記の電動ブレーキ9は一例であって、本発明はこれに限られない。他の構成の電動ブレーキであってもよい。
(3)上記の第1の実施形態では、スリップ量を算出する際に、車体を傾斜させた場合の誤差を考慮した補正値を用いていないが、本発明はこれに限らない。すなわち、第1の実施形態において、車体を傾斜させた際に生じる誤差を補正した補正値を用いてスリップ量を算出してもよい。一方で第2の実施形態及び第3の実施形態において、スリップ量を算出する際に補正値を用いることは必須ではない。
(4)上記の第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態では、前輪スリップ量を算出する際に後輪の回転速度又は後輪の回転速度を補正した値を基準に算出した。すなわち、式の分母に後輪の回転速度又は後輪の回転速度を補正した値を用いたが、本発明はこれに限られない。例えば、車速を基準とすることができる。車速は、GPSデータから検出することや加速度センサを用いて、自動二輪車の加速度を積分することで算出してもよい。
(5)上記の第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態では、鞍乗型車両として、自動二輪車について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、本発明は、3又は4輪の鞍乗型車両に用いることもできる。
(6)上記の実施形態では、ブレーキディスク方式のブレーキ装置について説明したが、本発明はこれに限らず、ドラムブレーキ方式のブレーキ装置であってもよい。
(7)上記の実施形態では、ブレーキ操作子の例として、ブレーキレバー53を用いたが、本発明はこれに限らず、他の構成であってもよい。例えば、フットペダルであってもよい。
(8)上記の第1の実施形態では、前輪ブレーキ51及び後輪ブレーキ52として第2ブレーキパッド513bのみがフロントディスクプレート31側に押し付けられる構成のブレーキ装置を用いたが、本発明はこれに限らず、第1ブレーキパッド513a及び第2ブレーキパッド513bの両方がフロントディスクブレーキ31側に押し付けられる構成のブレーキ装置であってもよい。
(9)上記の実施形態では、ブレーキレバー53の操作量を検出するセンサとして、ストロークセンサ53aを用いたが、本発明はこれに限らず、他のセンサ又は方法でブレーキレバー53の操作量を検出することもできる。ストロークセンサとしては、リニアポテンショメータの他にロータリーポテンショメータを用いることができる。さらに、ストロークセンサを用いる代わりに、ロードセルを用いて、ブレーキレバーに作用する荷重から操作量を検出することもできる。

Claims (12)

  1. 鞍乗型車両に設けられるブレーキ装置であって、
    前輪に制動力を作用させる前輪ブレーキと、
    前記前輪の回転速度を検出する前輪回転速センサと、
    後輪に制動力を作用させる後輪ブレーキと、
    前記後輪の回転速度を検出する後輪回転速センサと、
    前記鞍乗型車両の車体の傾斜角を検出する傾斜角検出部と、
    前記前輪回転速センサ及び前記後輪回転速センサの検出結果に基づいて前輪スリップ量及び後輪スリップ量を算出するスリップ量算出部と、
    スリップ量に関する第1閾値、時間に対するブレーキ制動力の減少量の減少基準比率を示す減少量関係、および、前記傾斜角検出部の検出結果と前記減少基準比率の補正量との関係を示す減少補正関係、を記憶する記憶部と、
    前記前輪スリップ量が第1閾値以上である場合に、前記減少量関係及び前記減少補正関係に基づいて、前記前輪ブレーキの制動力を減少させる前輪ブレーキ制御部と、
    前記後輪スリップ量が第1閾値以上である場合に、前記減少量関係及び前記減少補正関係に基づいて、前記後輪ブレーキの制動力を減少させる後輪ブレーキ制御部と、
    を備え、
    前記減少補正関係は、前記減少基準比率よりも時間に対する減少量が大きくなるように補正する関係である、
    ブレーキ装置。
  2. 鞍乗型車両に設けられるブレーキ装置であって、
    前輪に制動力を作用させる前輪ブレーキと、
    前記前輪の回転速度を検出する前輪回転速センサと、
    後輪に制動力を作用させる後輪ブレーキと、
    前記後輪の回転速度を検出する後輪回転速センサと、
    前記鞍乗型車両の車体の傾斜角を検出する傾斜角検出部と、
    前記前輪回転速センサ及び前記後輪回転速センサの検出結果に基づいて前輪スリップ量及び後輪スリップ量を算出するスリップ量算出部と、
    スリップ量に関する第1閾値、スリップ量に関する第2閾値、時間に対するブレーキ制動力の減少量の減少基準比率を示す減少量関係、時間に対するブレーキ制動力の増加量の増加基準比率を示す増加量関係、および、前記傾斜角検出部の検出結果と前記増加基準比率の補正量との関係を示す増加補正関係を記憶する記憶部と、
    前記増加補正関係は、前記増加基準比率よりも時間に対する増加量が小さくなるように補正する関係であり、
    前記前輪ブレーキ制御部は、前記前輪スリップ量が第1閾値以上となり、前記減少量関係に基づいて、前記前輪ブレーキの制動力を減少させた後に、前記第2閾値以下である場合に、前記増加量関係及び前記増加補正関係に基づいて、前記前輪ブレーキの制動力を増加させ、
    前記後輪ブレーキ制御部は、前記後輪スリップ量が第1閾値以上となり、前記減少量関係に基づいて、前記後輪ブレーキの制動力を減少させた後に、前記第2閾値以下である場合に、前記増加量関係及び前記増加補正関係に基づいて、前記後輪ブレーキの制動力を増加させる、
    ブレーキ装置。
  3. 鞍乗型車両に設けられるブレーキ装置であって、
    前輪に制動力を作用させる前輪ブレーキと、
    前記前輪の回転速度を検出する前輪回転速センサと、
    後輪に制動力を作用させる後輪ブレーキと、
    前記後輪の回転速度を検出する後輪回転速センサと、
    前記鞍乗型車両の車体の傾斜角を検出する傾斜角検出部と、
    前記前輪回転速センサ及び前記後輪回転速センサの検出結果に基づいて前輪スリップ量及び後輪スリップ量を算出するスリップ量算出部と、
    スリップ量に関する第1閾値、スリップ量に関する第2閾値、時間に対するブレーキ制動力の減少量の減少基準比率を示す減少量関係、前記傾斜角検出部の検出結果と前記減少基準比率の補正量との関係を示す減少補正関係、時間に対するブレーキ制動力の増加量の増加基準比率を示す増加量関係、および、前記傾斜角検出部の検出結果と前記増加基準比率の補正量との関係を示す増加補正関係、を記憶する記憶部と、
    前記前輪スリップ量が第1閾値以上となり、前記減少量関係及び前記減少補正関係に基づいて前記前輪ブレーキの制動力を減少させた後に、前記第2閾値以下である場合に、前記増加量関係及び前記増加補正関係に基づいて、前記前輪ブレーキの制動力を増加させる前輪ブレーキ制御部と、
    前記後輪スリップ量が第1閾値以上となり、前記減少量関係及び前記減少補正関係に基づいて前記後輪ブレーキの制動力を減少させた後に、前記第2閾値以下である場合に、前記増加量関係及び前記増加補正関係に基づいて、前記後輪ブレーキの制動力を増加させる後輪ブレーキ制御部と、
    を備え、
    前記減少補正関係は、前記減少基準比率よりも時間に対する減少量が大きくなるように補正する関係であり、
    前記増加補正関係は、前記増加基準比率よりも時間に対する増加量が小さくなるように補正する関係である、
    ブレーキ装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のブレーキ装置であって、
    前記ブレーキ装置は、
    前記前輪ブレーキと前記後輪ブレーキとを1つの操作子で操作するブレーキ操作部をさらに備えた、
    ブレーキ装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のブレーキ装置であって、
    前記ブレーキ装置は、補正値算出部をさらに含み、
    前記補正値算出部は、前記傾斜角検出部の検出結果及び前記前輪回転速センサの検出結果に基づいて、前輪回転速補正値を算出し、前記傾斜角検出部の検出結果及び前記後輪回転速センサの検出結果に基づいて、後輪回転速補正値を算出し、
    前記スリップ量算出部は、前記前輪回転速補正値及び前記後輪回転速補正値に基づいて、前記前輪スリップ量及び前記後輪スリップ量を算出する、
    ブレーキ装置。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載のブレーキ装置であって、
    前記ブレーキ装置は、ヨーレートセンサ及び補正値算出部をさらに備え、
    前記補正値算出部は、前記ヨーレートセンサによって検出された検出結果、前記前輪回転速センサによって検出された検出結果及び前記後輪回転速センサによって検出された検出結果に基づいて、前輪回転速補正値及び後輪回転速補正値を算出し、
    前記スリップ量算出部は、前記前輪回転補正値及び前記後輪回転補正値に基づいて、前記前輪スリップ量及び前記後輪スリップ量を算出する、
    ブレーキ装置。
  7. 請求項6に記載のブレーキ装置であって、
    前記傾斜角検出部は、前記ヨーレートセンサによって検出されたヨーレートと、前記前輪回転速検出センサの検出結果又は前記後輪回転速検出センサの検出結果とに基づいて傾斜角を算出する、
    ブレーキ装置。
  8. 請求項1から6のいずれか1項に記載のブレーキ装置であって、
    前記傾斜角検出部は、ジャイロセンサを有しており、前記ジャイロセンサによって検出された値に基づいて車体の傾斜角を算出する、
    ブレーキ装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載のブレーキ装置であって、
    前記スリップ量算出部は、前記前輪の回転速度と前記後輪の回転速度の差に基づいて、前記前輪スリップ量及び前記後輪スリップ量を算出する、
    ブレーキ装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載のブレーキ装置であって、
    前記前輪ブレーキは、前輪ブレーキパッド及び前輪ブレーキパッド操作機構を含み、
    前記前輪ブレーキパッド操作機構は、ブレーキオイルによって前記前輪ブレーキパッドを移動させ、
    前記後輪ブレーキは、後輪ブレーキパッド及び後輪ブレーキパッド操作機構を含み、
    前記後輪ブレーキパッド操作機構は、ブレーキオイルによって前記後輪ブレーキパッドを移動させる、
    ブレーキ装置。
  11. 請求項1から9のいずれか1項に記載のブレーキ装置であって、
    前記前輪ブレーキ及び後輪ブレーキは、ワイヤー式ブレーキ、回生ブレーキ及び電動ブレーキのいずれか1つである、
    ブレーキ装置。
  12. 請求項1から10のいずれか1項に記載のブレーキ装置を備えた、
    鞍乗型車両。
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