JPWO2013115372A1 - 広い温度領域での性能に優れた電気絶縁油組成物 - Google Patents

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Abstract

−50℃〜30℃の広範な温度範囲において、絶縁破壊電圧を高く維持しつつ、特に−50℃で結晶が極めて析出し難い、常温と低温の特性を両立した優れた電気絶縁油組成物として、炭素数14(C14)と炭素数15(C15)のジアリールアルカンからなる電気絶縁油組成物であって、C14のジアリールアルカンが1,1−ジフェニルエタンまたは1,1−ジフェニルエタンとベンジルトルエンの混合物であり、C15のジアリールアルカンが1−フェニル−1−メチルフェニルエタンであることを特徴とする電気絶縁油組成物が提供される。

Description

本発明は、ジアリールアルカン混合物から成る広い温度領域での性能に優れた電気絶縁油組成物に関する。
電気絶縁油として主に求められる性能は、絶縁破壊電圧が高いことをはじめ、水素ガス吸収性が高いこと、粘度が低いこと、さらに融点が低いことが挙げられる。近年、世界的に絶縁破壊電圧の高い電気絶縁油が使用されつつある。従来とは異なり、世界経済の発展に伴って、これまで使用されていなかった極低温の地域でも使用できるような低温特性に優れた電気絶縁油が求められており、要求性能は−50℃で凝固物質などが生成せず使用できる電気絶縁油である。電気絶縁油は使用の際に、油中に固形物が発生するとその部分から放電が発生しやすくなることが知られており、その使用環境下で凝固物質が析出するような電気絶縁油は使用できない。一方、電気絶縁油の使用温度は使用環境における気温に左右されるため、極低温の性能だけでなく20〜30℃付近での性能も同時に兼ね備える必要がある。
長きに渡って、高い絶縁破壊電圧を有する電気絶縁油として、ベンジルトルエンとジベンジルトルエンの混合物が使用されている。ベンジルトルエンは分子中の芳香族炭素の比率が高く、水素ガス吸収性が高く、耐電圧特性に優れているが、ベンジルトルエンの3種の位置異性体の融点は、文献によればo体+6.6℃、m体−27.8℃およびp体+4.6℃と、決して低い融点とは言えない。
このような問題を解決するために、特開昭60−87231号公報(特許文献1)では、トルエンとベンジルクロライドとを塩化鉄触媒で反応させて得られるベンジルトルエンに、共生成物であるジベンジルトルエンを混合することが提案されている。特許文献1の提案と同一技術内容の商品として、アルケマ社からジャリレック(JARYLEC)C−101なる商品名で商品化されている電気絶縁油組成物がある。なお、特許文献1は、トリアリールメタンのオリゴマー混合物を開示しているが、その実質はベンジルトルエンとジベンジルトルエンの混合物である。特許文献1の第3頁には、モノベンジルトルエンは「過冷却後には−20℃で晶出する欠点を有し」と記載され、この晶出の抑制のためにジベンジルトルエンを混合してなる組成物となしている。
しかしながら、ジベンジルトルエンの如き化合物を添加することは、次の3つの理由から得策ではない。すなわち、ジベンジルトルエンの添加により凝固点降下現象を期待するとしても、ジベンジルトルエンが高分子量であるために、加えた重量ほどには凝固点が降下しない。凝固点降下現象は、添加した物質のモル濃度に比例するが、前記商品JARYLEC C−101に加えられている20重質%程度のジベンジルトルエンではその晶出温度の降下はモル濃度から計算すると6〜8℃程度にすぎない。
2つ目の理由は、ジベンジルトルエンは単に絶縁油の粘度を上昇させ、液分子の移動速度を低下させて見掛け上結晶の析出を抑制しているに過ぎない。それ故、注意深く冷却すれば結晶の析出が見られるのである。
3つ目の理由は、ジベンジルトルエンが高い生物蓄積性を有することにある。近年、ストックホルム条約等によって、高毒性を有する物質については国際的な規制がかかり始めている。ジベンジルトルエン自体は当該規制にかかっていないものの、日本国内においては、生物蓄積性が高いことから第一種監視化学物質に指定されている。当該物質の使用自体はエッセンシャルユースという形態で使用用途を限定することで使用が認められているものの、今後、高毒性の物質への規制が強まることは必至であり、低毒性な代替物質が求
められている。
また、特開昭61−241907号公報(特許文献2)には1−フェニル−1−メチルフェニルエタンで構成された電気絶縁油が記載されているものの、−40℃におけるコロナ放電開始電圧が81V/μであり、性能的に十分満足するものではない。
特開昭63−64217号公報(特許文献3)にはベンジルトルエンとジトリルメタンで構成された電気絶縁油が記載されているが、配合する物質やその配合割合によって、性能が大きく変わっていることが分かる。すなわち、電気絶縁油は配合する物質によって、理屈では考えられないような性能を引き出すことがまれにある。
他方、1−フェニル−1−キシリルエタン或いは1−フェニル−1−エチルフェニルエタンもその製造が容易であり、絶縁破壊電圧が比較的高く、誘電損失が小さいなどの優れた特性を有していることから広く用いられている。例えば絶縁破壊電圧や誘電損失が優れていることに加え、酸化安定性が特に優れている電気絶縁油組成物として1−フェニル−1−(2,4−ジメチルフェニル)エタンあるいは1−フェニル−1−(2,5−ジメチルフェニル)エタンからなる組成物が提案されている(特開昭57−50708号公報:特許文献4)。
しかしながら、1−フェニル−1−キシリルエタン或いは1−フェニル−1−エチルフェニルエタンからなる電気絶縁油組成物は、流動点が−47.5℃以下であり融点が非常に低いものの、40℃における粘度が5.0mm/s程度と高いために、特に0℃以下の低温領域においてコンデンサの絶縁性能が十分でないという問題が有った。
ところで、1,1−ジフェニルエタンは絶縁破壊電圧、水素ガス吸収性が高く、40℃における粘度は2.8mm/s、凝固点も−18℃と低いため、低温特性に優れた電気絶縁油として有望な物質である。1,1−ジフェニルエタンの凝固点は低いものの、それ単独では−50℃以下の温度領域においては使用できない。
ベンジルトルエンは水素ガス吸収性が高く、粘度も低いものの、その融点は前記のとおりo体+6.6℃、m体−27.8℃およびp体+4.6℃であり、−50℃での使用に関しては必ずしも十分なものではない。
特開昭60−87231号公報 特開昭61−241907号公報 特開昭63−64217号公報 特開昭57−50708号公報
本発明は、−50℃〜30℃の広範な温度範囲において、絶縁破壊電圧を高く維持しつつ、特に−50℃で結晶が極めて析出し難い、常温と低温の特性を両立した優れた電気絶縁油組成物を提供することを目的とする。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を行った結果、絶縁油全体に占める1,1−ジフェニルエタンと1−フェニル−1−メチルフェニルエタンの合計量、構成比率および1−フェニル−1−メチルフェニルエタンの異性体の割合を変えることで、−50〜30℃までの広い温度領域において優れた電気絶縁油となることを見出し、本発明を完成したものである。
すなわち、炭素数14(C14)と炭素数15(C15)のジアリールアルカンからなる電気絶縁油組成物であって、C14のジアリールアルカンが1,1−ジフェニルエタンまたは1,1−ジフェニルエタンとベンジルトルエンの混合物であり、C15のジアリールアルカンが1−フェニル−1−メチルフェニルエタンであることを特徴とする電気絶縁油組成物である。
また本発明は、1,1−ジフェニルエタン/1−フェニル−1−メチルフェニルエタン(質量比)が0.5〜8.0であることを特徴とする前記記載の電気絶縁油組成物である。
また本発明は、1−フェニル−1−メチルフェニルエタンのうち、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタンと1−フェニル−1−(2−メチルフェニル)エタンの合計含有量が電気絶縁油組成物基準で25質量%以下であることを特徴とする前記記載の電気絶縁油組成物である。
さらに本発明は、前記の電気絶縁油組成物に活性白土を接触させた後、エポキシ化合物を0.01〜1.0質量%添加することにより得られる電気絶縁油組成物である。
本発明の電気絶縁油組成物は、結晶が極めて析出し難く、それを含浸してなる油浸コンデンサは実用上−50℃という低温でも使用できるという特徴を有し、かつ30℃においても高い絶縁破壊電圧を示す、広い温度領域での特性に優れた電気絶縁油組成物である。また、本発明の組成物の各成分は、生体に対する悪影響などが無いものである。したがって、実用的に極めて優れたコンデンサ含浸用の電気絶縁油組成物である。
以下に本発明をさらに説明する。
本発明に係る電気絶縁油組成物は、炭素数14(C14)と炭素数15(C15)のジアリールアルカンからなり、C14のジアリールアルカンが1,1−ジフェニルエタンまたは1,1−ジフェニルエタンとベンジルトルエンの混合物であり、C15のジアリールアルカンが1−フェニル−1−メチルフェニルエタンであるジアリールアルカン混合物である。
1−フェニル−1−メチルフェニルエタンの融点は、1−フェニル−1−(2−メチルフェニル)エタン(o体)が+39.5℃、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン(m体)が−40℃以下、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン(p体)が−12℃である。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは、例えば、特願2003−119159号公報の実施例1に記載のゼオライト触媒を用いて、スチレンとトルエンから製造した場合、o体の生成は1%前後である。そのため、異性体混合物の融点は低いと考えられる。また、水素ガス吸収性や絶縁破壊電圧も高く、低温特性に優れた電気絶縁油である。
C14のジアリールアルカンとしては、1,1−ジフェニルエタン、1,2−ジフェニルエタン、ベンジルトルエンがあるが、1,2−ジフェニルエタンは融点が51.2℃と高く、低温において固化し易いため好ましくない。
本発明において、C14のジアリールアルカンとしては、1,1−ジフェニルエタンを単独で用いても良く、また1,1−ジフェニルエタンとベンジルトルエンの混合物を用いても良い。1,1−ジフェニルエタンとベンジルトルエンの混合割合は、質量比で1,1−ジフェニルエタン:ベンジルトルエンが60〜100:40〜0が好ましく、より好ましくは70〜95:30〜5である。1,1−ジフェニルエタンを単独で用いるよりも、1,1−ジフェニルエタンとベンジルトルエンの混合物を用いる方が絶縁破壊電圧がより高くなるため好ましい。
C13のジアリールアルカンとしては、ジフェニルメタンがあるが、融点が25℃と高く、低温において固化し易い為好ましくない。C16のジアリールアルカンとしては、フェニルキシリルエタンが知られているが、全炭素数に占める芳香族炭素数の割合が低くなるため、絶縁油として重要な耐電圧が低下するため好ましくない。
1,1−ジフェニルエタン/1−フェニル−1−メチルフェニルエタン(質量比)は特に限定されないが、0.5〜8.0であることが好ましく、0.5〜5.0がより好ましく、0.5〜3.5がさらに好ましく、1.0〜3.0が最も好ましい。1,1−ジフェニルエタン/1−フェニル−1−メチルフェニルエタンが0.5未満になると低温において結晶が析出しやすくなる。また、1,1−ジフェニルエタン/1−フェニル−1−メチルフェニルエタンが8.0を超えると結晶が析出しやすくなる傾向がある。
1−フェニル−1−メチルフェニルエタンの異性体の割合は特に限定されないが、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタンと1−フェニル−1−(2−メチルフェニル)エタンの合計含有量が電気絶縁油組成物基準で25質量%以下であることが好ましい。1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタンと1−フェニル−1−(2−メチルフェニル)エタンの合計含有量が25質量%を超えると、絶縁油自体の動粘度が高くなり、絶縁油性能が低下するため好ましくない。
電気絶縁油の粘度は高いほど、コンデンサ内で油が循環(対流)しにくくなるため、放電による発熱を除去しにくくなる。そのため、粘度は低いほど好ましいが、絶縁破壊電圧の高いジアリールアルカンの場合、最も分子量の小さいジフェニルメタンで40℃の動粘度は2.1mm/sである。1−フェニル−1−キシリルエタンおよび1−フェニル−1−フェニルエチルエタン混合物の40℃における動粘度は約5.0mm/sであるが、−50℃においては2000mm/sを超える動粘度となり、絶縁破壊電圧の測定が困難となる。すなわち、1−フェニル−1−キシリルエタンおよび1−フェニル−1−フェニルエチルエタン混合物は−50℃で結晶性物質は析出しないものの、その条件下では使用できない。そのため、40℃における動粘度は、1−フェニル−1−キシリルエタンおよび1−フェニル−1−フェニルエチルエタン混合物の40℃動粘度である5.0mm/sよりも低いことが好ましく、特に好ましくは4.5mm/s以下である。
C14のジアリールアルカンとして、1,1−ジフェニルエタンとベンジルトルエンの混合物を用いる場合、ベンジルトルエンの配合割合は、電気絶縁油組成物基準で、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下がより好ましい。1,1−ジフェニルエタン、1−フェニル−1−メチルフェニルエタン、ベンジルトルエンの中でベンジルトルエンは最も融点が高いため、20質量%を超えると相対的に結晶が析出しやすくなるため好ましくない。
本発明の電気絶縁油組成物は、結晶が極めて析出し難く、それを含浸してなる油浸コンデンサは実用上−50℃という低温でも使用できるという特徴を有する。本発明の電気絶縁油組成物の流動点は−50℃以下であり、好ましくは−60℃以下である。
本発明の電気絶縁油組成物の結晶析出温度は−40℃以下であり、好ましくは−50℃以下である。結晶化析出温度のレベルは、試料を所定温度に保ち、定められた時間での結晶の析出の有無を目視で観察することにより求めた。
結晶化温度レベルの試験法と、−40℃及び−50℃、1030時間後の結晶析出の有無の試験結果を実施例に示した。
本発明の電気絶縁油組成物の結晶析出温度は−40℃よりも高くなると低温領域での絶縁性能が低くなるためのため好ましくない。
前記したようにベンジルトルエンは、ベンジルクロライドとトルエンを反応させて製造されるため、ベンジルトルエン中には塩素分が相当量含まれてくる。塩素分は絶縁油の性能を悪化させるためできるだけ少ないことが望まく、電気絶縁油中の塩素の含有量は50質量ppm以下であることが好ましい。より好ましくは10質量ppm以下であり、さらに好ましくは5質量ppm以下である。
電気絶縁油の性能は、水や極性物質の含有により誘電正接が高くなるが、誘電正接が高いと絶縁性が低くなるため、電気絶縁油としての性能は悪化する。これらを回避するために、活性白土と接触させこれらを除去すると、誘電正接が低減し性能が良化する。使用させる活性白土は、特に限定されない。活性白土の形状としては、特に限定されないが、実用上の観点から成型体の方が好ましい。塩素分については必ずしも活性白土で除去できないため、塩化水素のトラップ剤として好ましくはエポキシ化合物を添加する。このエポキシ化合物は活性白土と接触させることによって、ある程度除去されることからエポキシ化合物は電気絶縁油が白土処理された後に添加するのが望ましい。
エポキシ化合物としては、たとえば脂環式エポキシ化合物である3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシシクロヘキサン)カルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ−6−メチルヘキサン)カルボキシレートなど、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル型エポキシ化合物であるフェノールノボラック型エポキシ化合物、オルソクレゾールノボラック型エポキシ化合物などが例示される。添加量としては電気絶縁油組成物全量を基準として0.01〜1.0質量%、好ましくは0.3〜0.8質量%である。
本発明の電気絶縁油組成物は、油含浸電気機器の含浸油、特にコンデンサ油として有用である。その中でも、プラスチックフィルムを絶縁材料または誘電体材料の少なくとも一部に使用した油浸電気機器、好ましくは油含浸コンデンサに含浸させるために好適である。
プラスチックフィルムとしては、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデンなどの他、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィンフィルムなどを用いることができるが、その中でもポリオレフィンフィルムが好適である。特に好適なポリオレフィンフィルムはポリプロピレンフィルムである。
本発明において好適な油含浸コンデンサは、導体としてアルミニウムなどの金属箔と、前記絶縁材料または誘電体材料としてのプラスチックフィルムとを、必要に応じて絶縁紙などの他の材料と共に巻回し、常法により絶縁油を含浸させることにより製造される。あるいは、前記絶縁材料または誘電体材料としてのプラスチックフィルム上に、アルミニウム、亜鉛などの導体としての金属層を蒸着などの方法により形成した金属化プラスチックフィルムを、必要に応じてプラスチックフィルムあるいは絶縁紙と共に巻回し、常法により含浸することによっても製造される油浸コンデンサである。
以下実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
1,1−ジフェニルエタン60質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン5質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン35質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例A、Bの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは特開平2003−119159号公報の実施例1の原料のクメンをトルエンに、反応温度を200℃に変えて追試を行い、蒸留後に得られた異性体混合物(o−体1質量%、m−体11質量%、p−体88質量%)を用いた。
(実施例2)
1,1−ジフェニルエタン60質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン21質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン19質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例A、Bの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは特願平2003−119159号公報の実施例1の原料のクメンをトルエンに、反応温度を260℃に変えて追試を行い、蒸留後に得られた異性体混合物(o−体1質量%、m−体52質量%、p−体47質量%)を用いた。
(実施例3)
1,1−ジフェニルエタン50質量%、1−フェニル−1−(2−メチルフェニル)エタン1質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン24質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン25質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例A、Bの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは実施例1と2のものを混合して用いた。
(実施例4)
1,1−ジフェニルエタン60質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン4質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン26質量%、ベンジルトルエン10質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例A、Bの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは実施例1と同じものを用いた。ベンジルトルエンは特公平8−8008号公報の参考製造例の追試において得られた異性体混合物(o−体4質量%、m−体59質量%、p−体37質量%)を用いた。
(実施例5)
1,1−ジフェニルエタン60質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン2質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン18質量%、ベンジルトルエン20質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例A、Bの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンおよびベンジルトルエンは実施例4と同じものを用いた。
(実施例6)
1,1−ジフェニルエタン30質量%、1−フェニル−1−(2−メチルフェニル)エタン1質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン31質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン28質量%、ベンジルトルエン10質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例A、Bの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは実施例2と、ベンジルトルエンは実施例4と同じものを用いた。
(実施例7)
1,1−ジフェニルエタン60質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン11質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン9質量%、ベンジルトルエン20質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例A、Bの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは実施例2と、ベンジルトルエンは実施例4と同じものを用いた。
(実施例8)
1,1−ジフェニルエタン60質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン16質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン14質量%、ベンジルトルエン10量%に調製した混合油を用い、後述の実験例A、Bの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは実施例2と、ベンジルトルエンは実施例4と同じものを用いた。
(実施例9)
1,1−ジフェニルエタン70質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン2質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン18質量%、ベンジルトルエン10質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例A、Bの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは実施例1と、ベンジルトルエンは実施例4と同じものを用いた。
(実施例10)
1,1−ジフェニルエタン70質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン11質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン9質量%、ベンジルトルエン10質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例A、Bの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは実施例2と、ベンジルトルエンは実施例4と同じものを用いた。
(実施例11)
1,1−ジフェニルエタン70質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン5質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン5質量%、ベンジルトルエン20質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例A、Bの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは実施例2と、ベンジルトルエンは実施例4と同じものを用いた。
(実施例12)
1,1−ジフェニルエタン80質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン1質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン9質量%、ベンジルトルエン10質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例A、Bの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは実施例1と、ベンジルトルエンは実施例4と同じものを用いた。
(実施例13)
1,1−ジフェニルエタン20質量%、1−フェニル−1−(2−メチルフェニル)エタン1質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン9質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン70質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例Aの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは実施例1と同じものを用いた。
(実施例14)
1,1−ジフェニルエタン80質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン2質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン18質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例Aの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンは実施例1と同じものを用いた。
(比較例1)
1−フェニル−1−キシリルエタンのみを用い、後述の実験例A、Bの実験を行った。結果を表1に示す。動粘度が高すぎるため、実験例Bでは−50℃の測定は出来なかった。
(比較例2)
1,1−ジフェニルエタン55質量%、1−フェニル−1−キシリルエタン45質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例Aの実験を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
1,1−ジフェニルエタンのみを用い、後述の実験例Aの実験を行った。結果を表1に示す。
(比較例4)
1,1−ジフェニルエタン60質量%、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン2質量%、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン18質量%、ジフェニルメタン20質量%に調製した混合油を用い、後述の実験例Aの実験を行った。結果を表1に示す。1−フェニル−1−メチルフェニルエタンおよびベンジルトルエンは実施例4と同じものを用いた。ジフェニルメタンは東京化成工業製の試薬(純度99重量%以上)を用いた。
<実験例A>(−40℃、−50℃での結晶化実験)
結晶析出と温度の関係コンデンサの性能を維持するためには、最低許容温度の−50℃まで絶縁油組成物が結晶を析出しないことが望まれる。絶縁油組成物の結晶析出を確認するために、実施例1〜5、比較例1〜6のそれぞれの油を100mlのサンプル瓶に入れ、低温恒温槽内に静置し、その温度を1030時間保ち結晶の析出を目視によって観察した。結果を表1に示す。表において、「○」とは液に透明性があり結晶の析出が見られない状態、「△」とは透明性がなく一部に結晶析出が見られるが流動している状態、「×」とは結晶が析出し全体が固化した状態をそれぞれ示す。前記結果が「△」である油については、さらに同様の手順で、−40℃で結晶化実験を行った。−50℃以下でも固化しない本発明の絶縁油組成物はコンデンサの性能を最低許容温度まで維持できるものである。−50℃で固化しない場合であっても結晶化実験の結果が「△」である場合は、−40℃の結果が「○」であることが好ましい。
<実験例B>(モデルコンデンサによる電気絶縁油組成物としての評価)
実験に用いたコンデンサは次の通りである。固体絶縁体としてはチューブラー法で作られた信越フィルム(株)製の同時二軸延伸ポリプロピレンフィルムの易含浸タイプを用いた。厚さ12.7μm(重量法)のものを2枚使用し、これをアルミ箔電極と共に巻回して、静電容量が0.2から0.3μFの素子を作り、これをブリキ製の缶に入れた。缶は絶縁体油が低温で収縮したときに充分に対応できるように柔軟な構造にした。また、電極の端部はスリットしたままで折り曲げてないものとした。
電極から端子までを結線する方法として、一般には素子内部の電極面にリボン状のリード箔を挿入する方法が用いられているが、この方法では、結晶が析出した場合に、リード箔と電極面で接触不良を起こし、電極からの部分放電が生じて測定できない恐れがある。このため本実験以後では、高周波用に用いられる方法と同じく、電極の一端をそれぞれフィルムよりはみ出した構造で巻き、はみ出した部分をまとめてリード線とスポット溶接する構造にした。
このようにして準備された缶型のコンデンサを、常法に従って真空乾燥した後、同じ真空下で絶縁油を含浸し、封口した。次に含浸を一定にし安定化するために、最高80℃の温度2昼夜熱処理を施した。これを室温で5日間以上放置した後、AC1270V(50V/μmに相当)にて30℃の恒温槽で16時間課電処理をした後に実験に供した。
誘電体として厚み12.7μmのポリプロピレンフィルムを2枚重ねたものを使用し、電極として、アルミニウム箔を常法に従って、巻回、積層することにより、油含浸用のモデルコンデンサを作成した。
このコンデンサに、真空下で各混合油を含浸させて、静電容量0.26μFの油含浸コンデンサを作成した。なお、含浸にあたっては各電気絶縁油組成物を予め活性白土で処理して用いた。すなわち水沢化学工業(株)製の活性白土ガレオナイト#036を電気絶縁油組成物に10質量%添加し、液温25℃で30分間撹拌しその後濾過した。濾過後塩素捕獲剤としてエポキシ化合物(脂環式エポキシド;商品名:セロキサイド2021P、ダイセル化学工業(株)製)を0.65質量%添加して含浸用に用いた。
次に、これら油含浸コンデンサを所定の温度下で所定の方法で交流電圧を課電して、コンデンサが絶縁破壊を起こした電圧と時間から式1により絶縁破壊電圧を求めた。なお所定の課電方法とは、電位傾度50v/μmから、24時間毎に10v/μmの割合で連続的に課電電圧を上昇させる方法である。
絶縁破壊電圧(v/μm)=V+S×(T/1440):式1
ここで V:絶縁破壊時の課電電圧(v/μm)
S:24時間毎の上昇電圧(v/μm)
T:課電電圧上昇後、絶縁破壊までの経過時間(分)
Figure 2013115372
表中の1,1−DPEは1,1−ジフェニルエタン、o−PTEは1−フェニル−1−(2−メチルフェニル)エタン、m−PTEは1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタン、p−PTEは1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)エタン、BTはベンジルトルエン、PXEは1−フェニル1−キシリルエタン、DPMはジフェニルメタンをそれぞれ指す。
結晶化実験では、実施例の組成物は、−50℃で長時間保持しても固化しないことが確認された。これに対して比較例1〜4の組成物は−50℃で長時間保持した場合固化し、実施例と比較して低温での性能が劣った。
モデルコンデンサによる評価では、実施例の組成物は、−50℃で91V/μm以上、−30℃で110V/μm以上、30℃で140V/μm以上の絶縁破壊電圧を示したことから、十分な電気絶縁性能を示すことが確認された。これに対し比較例3の組成物は−30℃の値が、比較例2の組成物は−50℃と−30℃の値が、実施例の組成物より低く、絶縁破壊性能が劣った。
以上から、本発明の組成物は−50〜30℃までの広い温度領域で高い性能を示す電気絶縁油組成物であるといえる。
本発明の電気絶縁油組成物は、−50℃〜30℃の広い温度領域での特性に優れ、また組成物の各成分は生体に対する悪影響などが無く、コンデンサ含浸用の電気絶縁油組成物として実用的に極めて優れたものである。

Claims (4)

  1. 炭素数14(C14)と炭素数15(C15)のジアリールアルカンからなる電気絶縁油組成物であって、C14のジアリールアルカンが1,1−ジフェニルエタンまたは1,1−ジフェニルエタンとベンジルトルエンの混合物であり、C15のジアリールアルカンが1−フェニル−1−メチルフェニルエタンであることを特徴とする電気絶縁油組成物。
  2. 1,1−ジフェニルエタン/1−フェニル−1−メチルフェニルエタン(質量比)が0.5〜8.0であることを特徴とする請求項1に記載の電気絶縁油組成物。
  3. 1−フェニル−1−メチルフェニルエタンのうち、1−フェニル−1−(3−メチルフェニル)エタンと1−フェニル−1−(2−メチルフェニル)エタンの合計含有量が電気絶縁油組成物基準で25質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の電気絶縁油組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の電気絶縁油組成物に活性白土を接触させた後、エポキシ化合物を0.01〜1.0質量%添加することにより得られる電気絶縁油組成物。
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