JPS6364213A - 電気絶縁油組成物 - Google Patents

電気絶縁油組成物

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JPS6364213A
JPS6364213A JP61208540A JP20854086A JPS6364213A JP S6364213 A JPS6364213 A JP S6364213A JP 61208540 A JP61208540 A JP 61208540A JP 20854086 A JP20854086 A JP 20854086A JP S6364213 A JPS6364213 A JP S6364213A
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重信 川上
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上のfl用分野] 本発明は電気絶縁油組成4>Iに[り1する。さらに詳
しくは、低,台特性が優れていると共に、水素ガス吸収
性が良く、コンデンサーに含浸するために好適な電気絶
縁油組成物に関するものである。
[従来の技術] いては、1960年代では世界的にPCBが使用されて
いたが、PCBの毒性が確認さiてからはPCBに代る
各種の絶縁油が提案ざ九てきた。
1970年代ではPCBに代るものとして工業化された
絶縁油を大別すると2種頃に分類することができる。一
つは、PCBと同様に誘電率の高い油を指向したものて
あって、塩素化アルキルジフェニルエーテル、フタル酸
エステル類と三塩化ベンセンの混合物、およびベシルア
ルコールと脂肪酸類のエステル等である。また、他の一
つは、炭化水素のみからなるフェニルキシリルエタン(
PXE)やモノイソロプロビルビフェニル(MIPB)
に代表ざわる二環芳香族炭化水素である。これらの絶縁
油は、前記の高誘電率の絶縁油に比べて部分放電特性に
優れているという特長があり、また粘度が低く、固体絶
縁体に対する含浸性、とりわけ′!7層のフィルム間へ
の浸透性にも優ワているために、全フィルム型のコンデ
ンサー(絶縁紙の代りに全てプラスチックフ、イルムを
用いている)の工業化を可能にした。
1980年代になると、全フィルム型のコンテンサーの
許及につれて、前者の高誘電率の絶縁油は、部分放電特
性が劣り、含浸性も悪く、また、全フィルム型では油の
誘電率がコンデンサーの容量に寄与する栗か少ないので
、利点がなく殆どか生産停止となった。
また、二環芳香族炭化水素の絶縁油については、さらに
1i能を改良するために、各種の):A案がなされてい
る。すなわち、部分放電特性をより向上させるために、
分子中の芳香族の比率(芳香族性)を増す方法、具体適
には分子量を下げて、二環芳香族のままで脂肪族炭素の
数を減らすことにより達成される。このような、絶縁油
の例としては特公昭55−5689号に記載されている
ベンジルトルエンかある。ベンジルトルエンは、上記の
MI PBやPXEに比べて、分子量が低く、芳香族性
か高い・ので、良い部分放電特性が期待できる。
一方、PCBから二環芳香族炭化水素の絶縁油に代るこ
とによフて、全フィルムの商業化が可能になったことと
併せて、低温における特性も著しく改良された。この理
由は主として低温における粘度および流動点が改良され
たために、低温の部分放電が著しく向上したものと考え
られている。
前述のPCB使用の時代について言えば、例えば、IE
Cの絶縁油の規格、パブリケーション(Publica
Lion)、588−3 (1977)、Askare
ls forTransformers and Ca
pacitors)によれば、粘度および流動点につい
ては次のように記されている。
コンデンサー用のTYPE C−1は二塩化および三塩
化ビフェニルの異性体の混合物であるが、粘度は20℃
において30〜40cSt 、 fb動点は一24℃と
なっており、さらにTYPE C−2の三塩化ビフェニ
ルでは、粘度41〜75cSt 、流動点−18℃であ
って流動点が比較的高い。し・たがって、流動点の付近
およびそj″LL以下温におけるコンデンサーの特性の
挙動が全体の設計を左右する太き因子となっていた。こ
のような低温特性の挙動を調べる方法としては、フラン
ス電力公社(EDF)から提案されて世界的に活用され
ていたEDFチー25℃に冷却しておき、翌朝冷蔵室か
ら取り出して常温の環境で過渡的現象を想定したインパ
ルスを含む電圧を課電してその耐久性を調べる方法であ
り、この操作を毎日長期間繰り返すことによって性能を
確認していた。すなわち5この時代には、前述の粘度お
よび流動点からも明らかなように、−25℃が一つの温
度の臨界的な限界と考えられていたものであり、これよ
りも低温で始動するときには、徐々に負荷をかけるなど
のウオームアツプをすることが良い始動方法と考えられ
ていた。
またPCBと組み合せる固体絶縁体としては、絶縁紙ま
たは絶縁紙と二軸延伸ポリプロピレンフィルム(PP−
フィルム)の組み合せが用いられていたが、紙およびP
CBの電力損失が大きいために、コンデンサー全体とし
ての電力損失が特に低温において大きくなる特性を持っ
ていた。例えば、+10±20℃における損失はおよそ
0.1%であるが、−20℃から一30℃になると損失
がめに、コンデンサー内部の発熱が大きくなり、コンデ
ンサーの大きさ、固体絶縁体、電極の形状にもよるが2
0℃から30℃の発熱による温度上昇があり、結果とし
て初めは絶縁油が流動点ないしはそれ以下であっても、
コンデンサー内部からの発熱により徐々に温度が上昇し
、やがて絶縁油の流動点を越え、ついには粘度が低下し
て実質的に絶縁油が液体として作用するようになるもの
である。したがって、上記EDFテストでは、課電をし
ている間に絶縁油がほぼ固体の状態から液体の状態に至
るまで変化する過程で、初期の段階では部分放電が起き
たとしても時間の経過と共に発生しなくなってくる。こ
のように電力損失の変化とそれに伴う温度の変化、絶縁
油の変化、さらに部分放電の状態等が複雑に絡み合って
、最終的なコンデンサーの特性の劣化や、絶縁破壊等の
総合的な耐久性が判断されるわけである。このテスト法
は、多数の因子があって、各々の因子が織りなす挙動を
総合的に評価する方法として浸れているが、元をただせ
ばPCBの絶縁油として持っている特性がもたらす好ま
しからざる挙動とその結果に外ならない。
一方、PCBの代替品として登場し、現在では全フィル
ム型コンデンサーとの組み合せにおいて主流を占めてい
るPXEやM I P Bのような二環芳香族炭化水素
系絶縁油では、流動点は一50℃以下であって、一応低
温における物性が改善されている。
しかし流動点付近における粘度は著しく高い。
例えば、MIPBやPXEの一50℃における粘度は1
万csL以上である。このように高粘度であると、部分
放電により発生した水素ガスの拡散が妨げられ好ましく
ない。適切な粘度は2000cSt。
以下、好ましくは1000cSj以下である。
またこれらの二環芳香族炭化水素の誘電損失は電極の形
状や絶縁体中の不純物にちまるが、およそ0.01%か
ら0.02%と、PCBのコンデンサーの10分の1で
あり、温度が低下し一40℃に至っても、誘電損失は0
.1%を越えることはなく、したがって、誘電損失によ
るコンデンサーの内部発熱は5℃以下であることが特徴
である。換言すれば、低温、特に−40℃から一50℃
に至るような極砥温の状態であっても、PCBコンデン
サーのように、低温になるほど誘電損失が増大し、その
発熱によって環境の低温を補償するがごとき挙動を期待
することはできない。したがって、絶縁油自体が十分に
低温に耐える性能を具備していることが必要条件になる
現在実用化されている二環芳香族炭化水素系絶縁油は、
前記のPXE、MIPBの他、モノベンジルトルエン(
M B T )とジベンジルトルエン(DBT)の混合
物がある。これらは、いずれもPCBより擾れた低温性
能を示すものであるが、本発明者らは、さらに、より低
温における適応性や部分放電特性を改良するために、非
縮合型二環芳香族炭化水素の構造とその電気絶縁油とし
ての性能の関係を詳細に検討した。
まず始めに、二環芳香族炭化水素の基本骨格のモデルと
して、1.1−ジフェニルエタンを用い、加したものを
合成し、基本骨格を含めた6種の合成油について絶縁油
としての性能を比較し検討した。
それぞれの合成油の具体的な構造は、下記の構造式で示
され、式中、Rはメチル基、ジメチル基およびエチル基
の混合物、イソプロピル基、t−ブチル基ならびにt−
アミル基である。
いずれの合成油も白土処理により誘電正接を80℃にお
いて0.02%以下に精製した後、コンデンサーの絶縁
油として各種の試液に供した。絶縁油としての基本的な
性能を調べるために、水素ガス吸収性を測定した。その
結果を第1図に示す。この結果によれば、置換基の炭素
数が減少するに従って、すなわち、芳香族性(全体に占
める芳香族炭素の割合、%)が上がるにつれて水素ガス
吸収量が増大した。この結果を踏まえて、それぞれの八
−、I+I九m+\プ →小しヘーを八1Q +11刈
ハ乞ゴルコンデンサーを作り性能を評価した。
14ミクロンの同時二軸延伸ポリプロピレンフィルムを
2枚重ねて絶縁体とし、7ミクロンのアルミ箔電極を巻
回して0.3〜0.4μFのコンデンサーを作製した。
ニガらのコンデンサーを25±3℃の室内において課電
しその破壊電圧を測定した。課電方法は電位傾度で50
v/μに相当する電圧(2400V)で24時間通電し
、以後は48時間毎に10v/μずつ昇圧する方法を用
いた。コンデンサーの試料数は各々合成油毎に6箇とし
、破壊するに至った時間とその時の電圧を求めて、6箇
の平均値を以てそのコンデンサーの値とした。
得られた結果を第2図に示す。この結果によれば、分子
量が低くなってその化合物の芳香族性が増大するにつれ
て高い耐破壊電圧を示し、前記の第1図に示す各化合物
に対する水素ガス吸収性の傾向とよく一致している。
以上の第1図および第2図の結果からは、二環芳香族炭
化水素は分子量が小さい程、電気絶縁油として水素ガス
吸収性および耐電圧特性については優九ているという結
論が導かれる。
しかしながら、二環芳香族炭化水素の分子量が小さくな
る程その粘度は低くなるか、一方、化合物は単純化され
るためにその融点は高くなり、低温特性か悪くなる傾向
がある。
表1には二環芳香族炭化水素(非縮合型)のうち、最小
の炭素数12を有するもの、すなわち最も分子量の小さ
いビフエニルおよびそれより炭素数が1つ多い炭素数1
3の二環芳香族炭化水素の融点を示す。
こわらは、いずわも融点がが高いのみならず、引火点が
低いために電気絶縁油もしくは電気絶1縁油組成物の必
須成分としては不適当である。
表 1 二環芳香族炭化水素の融点 第1図および第2図によれば、炭素数14以上の二環芳
香族炭化水素のうち、水素ガス吸収性および破壊電圧に
関しては、炭素数14のものが最も好ましいので、こわ
らを材料として一40℃から一50℃における低温特性
に優れた電気絶縁油組成物を得ることが考えられる。
炭素数14の二環芳香族炭化水素の具体的な化合物の例
は、ジメチルビフェニル類、エチルビフェニル類、メチ
ルジフェニルメタン類、1.1−ジフェニルエタンおよ
び1,2−ジフェニルエタンならびにこれらに対応する
ニチレン性二重結合を有するものとして、ビニルビフェ
ニル類、1.1−ジフェニルエチレンおよび1,2−ジ
フェニルエチレンがあり、さらにこれらの位置異性体、
立体異性体をも含む。
したがって、炭素数14の二環芳香族炭化水素の総数は
、炭素数12および13のものと比較して格段に多く、
これらの内から、低温特性に優れた電気絶縁油組成物の
必須成分として、性能的にかつ工業的に満足すべきもの
を選択し、かつ組成物の組成および性能を解明すること
は、従来技術のような試行錯誤的な方法では到底不可能
である。
事実、炭素数14の二環芳香族炭化水素からなる電気絶
縁油もしくは電気絶縁油組成物として、−40℃以下、
さらに好ましくは一50’C以下における特性が優れた
ものは実用化さ九てぃない。
そこで炭素数14の二環芳香族炭化水素から、性能およ
び工業的な実用性の観点から、低温特性に帰れた電気絶
縁油組成物の必須成分となり得る候補を選択し、次いで
これらの候補からなる多成た手法によって解明し、低温
特性に優れた新規な電気絶縁油組成物を創出することを
目的として、以下に述べる考察を行なフた。
ジメチルビフェニル類には12種類の位置異性体がある
。経済的に安価にジメチルビフェニルを合成する方法と
しては、ビフェニルをメチル化する方法が知ら打ている
のみである。この方法では反応における置換基の配向性
から、メチル基が対称形に配位されることが多く、その
結果得られた対称形のジメチルビフェニルは、例えば、
2.2−ジメチルビフェニル(融点+20℃)、3.3
−ジメチルビフェニル(融点+9℃)および4.4−ジ
メチルビフェニル(融点+122.5℃)の混合物とし
て得られ、極めて高沸点の成分混入が避けられない。
したがって、ジメチルビフェニル類は低温特性に優わた
電気絶縁油組成物の必須成分とはなり得ない。
エチルビフェニル類には、0−エチルビフェニル、m−
エチルビフェニルおよびp−エチルビフェニルの3種類
の位置異性体がある。このエチルビフェニル類の工業的
合成では、ビフェニルのエチル化またはエチルベンゼン
とビフェニルとのトランスアルキル化により製造される
が、m−エチルビフェニルとP−エチルビフェニルが主
成分であり、0−エチルビフェニル(2−エチルビフェ
ニル)はこの方法では殆ど得られない。
よって、エチルビフェニル類の内、実用的な低温特性に
優れた電気5絶縁油組成物の必須成分の候補になり得る
のはm一体とp一体である。
メチルジフェニルメタン類(ベンジルトルエン類)は工
業的に製造されており、電気絶縁油としても実用化され
ているので、低温特性に優れた電気絶縁油組成物の候補
になり得る。
1.1−ジフェニルエタンは融点が一18℃と低く、同
様に候補になり得る。
1.2−ジフェニルエタンは、融点が+51.2℃と高
い上に、融解熱も大きく、電気絶縁油組成物の一成分と
して含まわていたとしても、その含有量の割に該絶縁油
の晶出温度が高くなるので絶縁油の成分にはなり得ない
エチレン性二重結合を含む二環芳香族炭化水素は、特開
昭59−51407号、同6(1−143508号およ
び同60−189108号公報などに開示さ九ているよ
うに、電気絶縁油組成物の成分として興味ある対象であ
る。これらの中で、炭素数14の化合物としては、ビニ
ルビフェニル類、1.1−ジフェニルエチレンおよび1
,2−ジフェニルエチレン類(trans−おンびci
s−スチルベン)の3種類がある。この内、ビニル基を
有するビニルビフェニル類は、重合し易いために好まし
くない。また、スチルベンについては、トランス体は融
点が+122℃と高く論外であり、シス体はそれ単独で
は無理であるとしても、他の成分と混合すれば可能性は
ある。しかしながら、スチルベン類は化合物全体が共役
構造をなしており、生体に対する影うが懸念される。
一方、1.1−ジフェニルエチレンは、本発明者らが試
験したところによると、変異原性試験(A MESテス
ト)に合格しており、スチルベン類よりられる。
したがって、エチレン性二重結合を含む炭素数14の二
環芳香族炭化水素の中では、1,1−ジフェニルエチレ
ンか唯一の実用化し得る化合物である。
1.1−ジフェニルエタン:ま単独でも融点が低く、組
成物の一成分になり得る。
以上の検討結果から、次の表2に示す(a)から(g)
の化合物か低温特性にモミた電気絶縁油の候補として挙
げられる。
表2 炭素数14の二環芳香族炭(ヒ欠素の融点および
融解熱表中、融点は全て文献値を用い、融解熱の1印を
付したデーターは真空理工社製の比熱測定装置5H−3
000型を用いて実測したものである。
ところで、液体では互いに混じり合い、固体では混じり
合わず固溶体を作らないような多成分系の同−過平衡式
は次式で表わされる。
式: ここでxlはムラ成分系の液相における成分iの平衡モ
ル分率、 ΔH1は該成分の純物質とし・ての融解熱(cal−m
ol−’)、 ′「1は該成分の純物質としての融点(K)、−丁は系
の温度(K)。
rlは活量係数、および R気体定数(cal−mol−’ −に−’ )。
本発明者らの実験によると、少なくとも前記表2に示さ
れるような炭素数14の二環芳香族炭化水素では、上記
式における活量係数「1は1に等しいものとして問題は
ないので、以後はr1=1として上記式を用いる。
したがって固液平衡の常法の計算手法により、上記画−
液平衡式を用いて、任意の組成の多成分系の電気絶縁油
組成物について、系の温度Tが例えば−40℃または一
50℃における固相(結晶相)の全体に対する割合、あ
るいは結晶が析出し始める点、および共晶点などの計算
によって求めることができる。
そこで、前記表2の炭化水素の一部は、すでに文献に電
気絶縁油として提案されているものがあるので、これら
の文献について上記同−液平衡式を用いてその特性を計
算してみた。
たとえば、特公昭55−5689号公報には0−ベンジ
ルトルエンおよびP−ベンジルトルエンの電気絶縁油と
しての使用例が示されているが、これらの炭化水素の融
点は、それぞれ+6.6℃および+4.6℃であり、単
独ではもちろんのこと、たとえ混合した2成分系であっ
ても、計算するまでもなく低温特性の優れた電気絶縁油
とは言い難く、今日に至るもとわらの炭化水素からなる
電気絶縁油は実用化されていない。
ルとトルエンとからFeCl3のようなハロケン化金属
を用いて、例えばベンジルトルエン類とジベンジルトル
エン類からなる組成物およびその製造方法が開示され、
該組成物は電気M!、縁油に使用されている。当該公報
においては、ベンジルトルエンは一20℃付近に融点を
有するために、合成時に副生ずるジベンジルトルエン類
を混合して融点を降下させ、もって低温特性を改良して
いる。
本発明者らか前記公報の実施例の合成法を追試したとこ
ろ、このFeC:13を用いる反応は、0−1p−配向
性であって、得られたベンジルトルエン類の組成は、〇
一体48.9モル%、m一体6.8モル%、p一体44
.3モル%であった。この組成では、前記同−液平衡式
から計算すると、−15℃付近で、まず〇一体が結晶と
して析出し始め、=20℃では半量以上が結晶化するこ
とになる。
したがって、確かに一20℃付近に融点かあるので、こ
のヘンシルトルエン類では低温特性が悪く実用化できな
い。しかし、上記公報で提案されてれらベンジルトルエ
ン類に添加したとしても、得られた組成物の融点降下は
、加えた物質のモル分率に依存するために、ジベンジル
トルエンが高分子量であるところから、加えた蛍の割に
その効果が小さい。具体的に言えば、上記公報記載の製
法で得られたベンジルトルエン類に、副生ジベンジルト
ルエンを20重量%混合したとしても、モル%に換算す
ると、14.3モル%となり、結晶の析出点は約7℃低
下するのみである。しかし、20重量%も高分子量であ
るジベンジルトルエンを添加しているのであるから、低
温時における高粘度化は著しく、さらに融点降下させる
ためにジベンジルトルエンをより%Iに添加することは
、ベンジルトルエン類の低粘度性という利点を著しく損
なうものであり実際上不可能である。
また、ベンジルトルエン類の3種の異性体混合物の最も
低い結晶の析出開始温度はその共晶点にあって、前記固
−液平衡弐から計算すると、その共晶点における組成は
、〇一体:17.4モル%、m一体:63.4モル%、
p一体:19.2モル%であり、その共晶温度は−38
,9℃である。したわくって、前記公報に開示されたよ
うな特定のベンジルトルエン類の合成法はもちろん、い
かなる割合で各異性体を混合しても、ベンジルトルエン
類の3種類の異性体混合物では一40℃ないし一50℃
という低温において液体として存在することはできない
次に、エチルビフェニル類には、同様に3種類の位置異
性体、すなわち〇一体、m一体、およびp一体が存在し
、その中でもm一体が最も融点が低い。これら3種類の
異性体の共晶点は、計算によると−45,6℃であり、
その組成はO=体:28.1モル%、m一体:52.4
モル%およびP一体:19.5モル%である。したがっ
て、エチルビフェニルもまたその3種類の位置異性体の
みの混合物では一50℃において液体であり得ることは
できない。
勿論1位置異性体が主として2成分系となるような合成
法を、例えば、ベンジルトルエンやエチルビフェニルの
合成法において採用することができる。
例えば、ベンジルトルエンでは、前記特開昭60−87
231号公報に記載さ九ているように、塩化ベンジルと
トルエンとをハロゲン化金属により反応させる0−1p
−配向性の合成法や、ビフェニルをハロゲン化金属よる
フリーデル・クラフッ反応でエチル化し、エチルビフェ
ニル類を合成し、m一体が66モル%、p一体が34モ
ル%、〇一体は1モル%未満という組成を得る合成法な
どによれば、主として2成分系の位置異性体の混合物が
得られる。
しかしながら、位置異性体混合物中の成分数が減少すれ
ば、それがたとえ融点の低い位置異性体を多く含む組成
のものであっても、前記の3成分系における共晶点より
も融点は必然的に著しく上昇し、好ましくない。
1.1−ジフェニルエチレンは、前記公開特許公報に開
示さ九ているように優れた電気絶縁油ではあるが、前記
表2に示されているようにそれ自体そのアルキル置換体
になれば融点が低くなる可能性はあるものの、1分子に
おけるオレフィンの占める割合および芳香族性が低下す
るのでアルキル置換体を採用することは好ましくない。
[発明が解決しようとする問題点] 上述のように、前記表2に記載した炭素数14の二環芳
香族炭化水素(a)、から(g)に擾れた電気絶縁油と
なる可能性があるものの、それ単独では一50℃という
低温では液体でありえず、また、通常の合成法では、た
とえ位置異性体の混合物として得られ、融点降下による
効果が期待されても、−50℃という低温でも実用的で
あるような電気絶縁油は得らjないことが判明した。
そこで、さらに本発明者らは、−40℃または一50℃
という低温における油含浸コンデンサーの挙動を詳細に
検討した。
一般に箔巻型の油浸コンデンサーにおける絶縁破壊の機
構は次のように考えられる。すなわち、絶縁油とフィル
ム、紙などの固体絶縁体の組み合や未含浸部分、気泡な
どのいわゆるボイドを作らないような適切な含浸法で作
られた油浸コンデンサーであれば、まず局部的に部分放
電が起こり、発生する水素ガスを主とするガスがその周
囲で充分に拡散または吸収されなければ、部分放電量は
増大し、やがて絶縁破壊に至るものと考えられる。
放電し始める箇所は多くは電極箔の端部であり、数10
μ以上の相対する電極箔のずれや、箔の切断部(電極箔
端部)のミクロン単位の突起部などに電界集中が起こり
、液体としての絶縁油がこれらの箇所を十分に覆ってい
ないときは、部分放電が発生する。部分放電の発生する
箇所は1箇所から拡大することもあれば、同時多発的に
多くの箇所から発生することもある。
一方、液体絶縁油からの結晶の析出も不規則に開始する
。多くは絶縁油以外の他の物質、たとえば固体絶縁体、
電極箔や液中に浮遊する固体物質粒子に結晶が付着する
形感で結晶の析出が開始する。しかも−反発生した結晶
は次の結晶の析出の核となるために、液中の固相(結晶
相)は増大して行くが、液体絶縁油中の固相は局部的に
かつ不規則に存在すると考えられる。
ここで、液中の固相の存在と局部放電との関係を考察し
てみると、固相の存在量と局部放電の発生の有無は単な
る確率の問題であるとすると、小量の固相しか存在、あ
るいは発生しない系であっても、電界集中が起こる箇所
の環境に固相が存在し、その絶縁が不十分になり局部放
電が発生することは確率的に避けることができない。こ
の、き味では、局部放電を防止するためには、いかなる
量の固相(結晶)の液中における存在も許されないこと
になる。
かかる観点から、前記表2に記載の炭素数14の二環芳
香族炭化水素から一50℃もの低温において全く結晶を
析出しない系を作ることは不可能とは言えないまでも、
その選択の幅が極めて狭く実用的な電気絶縁油とは言い
難い。
[問題点を解決するための手段コ 本発明者らは、計算で求めた一40℃という低温におけ
る液体絶縁油中の固相の割合と油浸コンデンサーの部分
放電との関係を、実験により詳細に検討した結果、本発
明を完成したものである。
すなわち、−40℃という低温において、油浸コンデン
サー中の絶縁油が全て液体であれば、部分放電の発生電
圧は高いレベルで安定し、一方、逆に全てが固化し固体
であれば、部分放電の発生電圧は低いレベルで安定する
のは当然ながら、約45重蓋%以下の固相が存在する系
においては、実質的に液相が連続相となり、ガスの拡散
が十分に行なわれるために、部分放電の発生電圧が高い
レベルで安定化し、その再現性が良い。すなわち全てが
液体であるような系と同様な挙動を示すことが見出され
た。
かかる知見により、前記表2に記載した二環芳香族炭化
水素からなる実用的な電気絶縁油組成物が得られるに至
った。
すなわち、本発明は (a)m−エチルビフェニル、 (b)p−エチルビフェニル、 (d)m−ベンジルトルエン、 (e)p−ベンジルトルエン、 (f)1.1−ジフェニルエタン、および(g)1.1
−ジフェニルエチレン からなる7成分の群から選ばれる少なくとも4成分から
なる電気絶縁油組成物であって、上記各成分についての
前記の画−液平衡式に基づいて計算される、系の温度が
一40℃における該電気絶縁油組成物中の固相の割合が
45重量%以下であることを特徴とする、低温特性や電
気特性の優れた実用的な電気絶縁油組成物に関する発明
である。
系の温度が一50℃においても上記要件を満たす電気絶
縁油組成物がさらに好ましい。
以下に本発明をさらに説明する。
本発明の電気絶縁油組成物は、炭素数14の二環芳香族
炭化水素である前記(a)から(g)の7成分からなる
群から選ばれる少なくとも4成分を必須成分として含む
絶縁油組成物である。
また、本発明の電気絶縁油組成物は、前記固−〈は−5
0℃における該電気絶縁油組成物中における固相(結晶
相)の割合が45重蚤%以下であることを特徴とする。
本発明の電気絶縁油が前記(a)から(g)の7成分の
うち4成分未満の成分数からなるときには、−40℃、
好ましくは一50℃における固相の割合が45重量%を
必然的に越えることとなり、また、固相の割合が45重
量%を越えるときには液相が不連続相となり、発生した
ガスの吸収または拡散が不十分となり、その結果、当該
電気絶縁油を含浸させた油浸コンデンサーの部分放電の
発生電圧レベルが低く、またその再現性がないので好ま
しくない。
したがって、本発明においては、前記(a)から(g)
の7成分のうち、4成分ないし7成分からなる絶縁油組
成物とし、各成分の選択およびその配合割合は、得られ
た電気絶縁油組成物について前記固−液平衡式に基づい
て計算された一40℃、好ましくは一50℃における絶
縁油組成物中における固相の割合が45重量%以下とな
るように決定すればよい。
前記固−液平衡式に基づいて固相割合を計算するには、
前述のように、液状態では相互に相溶性を有し、固体状
態では相互に相溶しない系として固−液平衡の通常の計
算手法に従えばよい。
但し、前述のように活量係数r1は1に等しいものとし
て計算する。また多成分のときにはコンピューターを利
用するのが便利である。たとえば、簡単な2成分系の固
−液平衡の計算については「フィジカルケミストリーJ
 (Physical Chemist、ry、Wai
ter J、 Moore%5econd ed、、P
rentice−Hal1社発行)の第6章「溶液と相
平衡」に記載されている。
ここで、簡略に固相の計算例を説明する。物質Aと物質
Bからなる液体の絶縁油があるとする。
この2成分系の共晶点は、Aについての前記固−液平衡
式および已についての前記固−液平衡式を連立方程式と
して解くことにより求められる。
系の温度が、上で求めた共晶点以下のときは、この組成
物は全て凝固するので、固相の割合は100%となる。
系の温度が、上で求めた共晶点を越えるときは、系の温
度を固−液平衡式に代入して求めたそれぞれの物質のモ
ル分率×8、×8と、液100%のときの同じくモル分
率XAs xaとをそれぞれ比較する。
X八−X^の値が正のとき、この値に対応する分のAが
固体として析出する。Bについても同様にしてBの析出
量が計算できる。この合計がその系の温度における固相
の量となる。なお、各物質の析出量が解るから、逆算す
れば、このときの液相の組成も解る。
本発明の電気絶縁油組成物を使用する際には、本発明の
目的の範囲内で、他の公知の電気絶縁油を任意の割合で
添加して用いることができる。このような他の絶縁油と
しては、フェニルキシリルエタン、ジイソプロピルナフ
タレンなどが挙げられる。
本発明の電気絶縁油組成物を含浸する好適なコンデンサ
ーは所謂箔巻コンデンサーである。このどの金属箔と、
話電体もしくは絶縁体としてのプラスチックフィルムと
を重ねて巻回してなるコンデンサー素子に、電気絶縁油
を含浸してなるものである。プラスチックフィルムと共
に絶縁紙を用いることもできるが、好ましくは全てプラ
スチックフィルムを用いる。プラスチックフィルムとし
ては、二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどのポリオレ
フィンフィルムが好ましい。コンデンサー素子への電気
絶縁油組成物の含浸は常法に従い行なうことができる。
[発明の効果] 本発明の電気絶縁油組成物は、特定の複数の成分を配合
することにより、相互の凝固点降下の効果によって、結
晶の析出点が低く、それを含浸してなる油浸コンデンサ
ーは実用上−40”Cないし一50℃という低温でも使
用できるという特徴を有する、低温特性に優れた電気絶
縁油組成物である。
さらに、炭素数14の二環芳香族炭化水素からかス雷生
謡4楠關−編で瓢又小づ ル享−1t −q n1lL
 +1口性、耐電圧特性なども逼れている。
また、本発明の組成物の各成分は、工業的に安価に製造
することができ、しかも生体に対する悪影Δなどがない
ものである。
したがって、実用的に極めて優れたコンデンサー含浸用
の電気絶縁油組成物である。
[実施例] 以下に実施例により本発明をざらに説明する。
(#考例1) 常温から高温では僅かな部分放電が起っても、放電を繰
返すことによって、電極のミクロな突起部などが改善さ
れて徐々に耐電圧特性が向上することが知られている。
前記表2に記載し・た炭素数14の二環芳香族炭化水素
のそれぞれを、常法に従い、ポリプロピレンフィルムの
みをmX体として作製したモデルコンデンサーに含浸さ
せ、室温における部分放電を測定したところ、F記の予
想通り、部分放電の開始電圧はいず4も110〜140
V/μの高い特性を示した。
しかしながら、これらのコンデンサーを一50℃まで冷
却して同様に放電開始電圧を測定すると、測定値は極め
てバラツキが大きく、最も低いものは20から30v/
μで放電を開始し、しかも放電量が増加すると測定中に
絶縁破壊を起こすことがしばしば生じた。
これは、低温においては部分放電により発生した水素等
の拡散速度や吸収速度が遅いために、室温よりもかなり
低いレベルの放電であっても、容易に破壊に至るような
放電になるからであると思われる。
したがって、−40℃ないし一50℃のような極低温に
おいては、まず、部分放電が開始しないことが重要であ
ると考えられる。このことから、モデルコンデンサーを
用いて部分放電開始電圧を測定することにした。
ところで、従来の最も一般的な部分放電電圧の測定法は
、一定の速度で電圧を昇圧する方法、いわゆるランプテ
ストであった。しかし、この方法は次に述べるように一
40℃から一50℃もの低温時における部分放電の挙動
をテストするためには必ずしも適当な方法ではなかった
(ランプテスト) 実験に用いたコンデンサーは次の通りである。
固体絶縁体としてはチューブラ−法で作られた信ルムの
易含浸タイプを用いた。
厚さ14μ(マイクロメーター法)のものを2枚使用し
、これをアルミ箔電極と共に巻回して、静電容量が0.
3から0,4μFの素子を作り、これをブリキ製の缶に
入れた。缶は絶縁体油が低温で収縮したときに充分に対
応できるように柔軟な構造にした。また、電極の端部は
スリットしたままで折り曲げてないものとした。
電極から端子までを結線する方法として、一般には素子
内部の電極面にリボン状のリード箔を挿入する方法が用
いられでいるが、この方法では、結晶が析出した場合に
、リード箔と電極面で接触不良を起こし、電極からの部
分放電が生じて測定できない恐れがある。このため本実
験以後では、高周波用に用いられる方法と同じく、電極
の一端をそれぞれフィルムよりはみ出した構造で巻き、
はみ出した部分をまとめてリード線とスポット溶接する
構造にした。
このようにして準備された缶型のコンデンサー絶縁油を
含浸し、封口した。次に含浸を一定にし安定化するため
に、最高80℃の温度で2昼夜熱処理を施した。これを
室温で5日間以上放置した後、AC1400V  (5
0V/μに相当)にて30℃の恒温槽で16時間課電処
理をした後に実験に供した。
ここで含浸させた電気絶縁油は、前記の特開昭60−8
7231号公報に開示されているものと同様にして、塩
化ベンジルとトルエンとからFee13触媒を用いて合
成したベンジルトルエンの異性体混合物であり、〇一体
は48.9モル%、m一体は6.8モル%、p一体は4
4.3モル%の組成を有するものである。
まず、室温におけるランプテスト法の部分放電(以下r
PDJと略す)の結果を第3−A図に示す。部分放電開
電圧始(以下rPD I VJと略す)は110から1
20V/μであった。これはマイクロメーターで厚みを
測定して計算した電位傾度であり、以後の電位傾度は全
てこの方法による。因みに、重量法厚みではこの電位傾
度は120から131V/μに相当する。
温度をプログラムできる冷蔵庫に試料を入れて一50℃
に冷却し、3時間後に測定した結果PDIVは80■/
μであった(第3−B図)。
別に一50℃から一60℃の間を12時間で1往復する
温度サイクルをプログラムし、4サイクル後(48時間
?&)に、さらに−50℃にて16時間保った後に、同
様にしてPDIVを測定した結果の一例を第3−C図に
示した。
第3−B図の状態では末だ充分に結晶が析出していない
状態であると考えられ、はぼ再現性良く測定することが
できたが、第3−C図の状態ではPDIVは46■/μ
に下り、しかも測定の再現性が極めて悪くなった。この
状態ではほぼ全体的に結晶で占められれており、殆ど液
体は存在してないものと思われる。
また、第3−C図の条件で、昇圧速度を下げたところP
DIVが著しく低下し、絶縁油を含浸していない状態の
PDIVに近付く傾向が見受けられた。これは従来のラ
ンプテスト法では低温時の測定には不十分であることを
示す。
そこで、PDが発生するまでの所要時間を測定し、そこ
から一定時間後にPDが発生するための所要電圧を求め
、これにより判定することにした。
(実験例1) コンデンサー、電気絶縁油共に前記のランプテスト法と
同様にして作製した。
課電する電源をONにすると交流の電圧がOになった時
にスタートする機構(0クロススタート)のものを用い
た。
課電のスタートは前記のランプテストで予想されたPD
IVよりも20■/μ高い電圧から始め、電圧を一定に
保ち、部分放電が開始されわるまでの時間(rPDsT
Jと略す)を測定した。放電の検出および時間の測定に
はマイクロプロセッサ−を組み込んだデーター処理装置
で、0.02秒まで測定できるものを用いた。次いで電
圧を5V/μ下げてPDSTを測定し、以後同様に順次
5V/μずつ下げて、測定時間が1秒を越えるまで続け
た。
が1秒後に発生するための電圧」を内挿によって求め、
これをrPD I V 1秒値」とした。
5個のモデルコンデンサーを用いて、それぞれのコンデ
ンサーについて5回測定し、合計25個の測定値を得た
PDIVの測定は、測定すべき温度範囲では最も低い温
度から開始するが、昼は該測定温度で、夜はこわよりも
10℃低い温度とする温度サイクルで1週間冷却し、そ
の後、測定温度で一昼夜放置した後に測定し、次に温度
を上げて高い測定温度に一昼夜放置した後に測定する。
このようにして各温度の測定をした。
その結果、−40℃および一50℃ではPDI■1秒値
が20から35v/μの間ではばらついていたが、−3
0℃および一20℃では平均値的には向上したものの、
さらにバラツキを増した。また、−20℃を越えて一1
7℃になると急にPDIVI秒値が高くなり、以後O℃
まで再現性のある測定値が得られた。この減少を整理す
るために、ルエン異性体混合物の各温度における固相の
量(重量%)を前記固−液平衡式により計算し、この値
とPDIVI秒値の最大値および最小値を第4図にプロ
ットした。
第4図から明らかなように、−40℃および一50℃に
おいては全体が固相であり、この時PDIVI秒値は極
めて低く、絶縁油を含浸していない場合とほぼ同程度の
値ある。これに対して一20℃および一30℃において
はPDIVI秒値はばらついているが、これはそれぞれ
の温度における計算では、全体に対して約34重量%お
よび約15重量%の液相が存在するが、比率としては固
相の割合の方が多く、絶縁油が液体として充分でないか
、あるいは部分放電を起し易い電8i端部がたまたま固
相の結晶で覆われていたことによりPDIVI秒値がば
らつくものと考えられる。
一方、−20℃かられずかに+3℃高い一17℃におい
ては、計算によると23%の固相が存在するが、25点
の測定点の全てが固相の全く存在しない一10℃および
0℃におけるPD I V 1秒値の延長上にある値を
示した。部分的であれ固相の結晶で覆われた箇所から部
分放電が発生すると、確率的にPDTVI秒値の低下が
観察されてもよい筈である。しかし実際には、上記のよ
うに25個全ての測定点が一10℃と0℃の場合と同様
のPDIVI秒値を示している。このように現実的には
一17℃において臨界的にPDIVI秒値が向上してい
ることは注目すべきことである。なお−20℃から一1
7℃の間で、計算された固相の量が著しく変化している
が、こわは含浸の主成分である0−ヘンシルトルエンと
p−ペンシルトルエンの2成分からなる共晶組成の融点
がこの温度範囲の付近に存在することによるものである
ここで、固相の存在量とPDIVI秒値の関係を整理す
るために、前記第4図を例にとり、PDTVI秒値の挙
動と固相量と°の相関を表わすものとして、各温度領域
、すなわち、各固相側合の領域を表わす記号として次の
ように定義することにする。
A領域: 電気絶縁油は液相としてのみ存在し、PDIV1秒値も
高いレベルにあり安定し、勿論再現性もある。
B領域: 固相は存在するか、PDIVI秒値はA領域の延長上あ
り、PDIVI秒値は高いレベルであり、再現性がある
C領域: 固相が存在しており、PDIVI秒値再現性はない。す
なわち、PDIVI秒値は、B領域に近いレベルを示す
こともあり1時には非常に低い値を示すこともある。
D領域: 殆どが固相か、または極めて同相量が多く、PDIVI
秒値は非常に低いレベルであるが、その値の再現性はあ
る。
上gこの表現により第4図を説明すれば、固相は存在す
るが、計算により求められた固相の絶縁油は、上記のB
領域であって、PDIVI秒値の再現性があり、PDI
VI秒値のレベルは低温に起因して若干低めではあるが
、それよりも高い温度の領域、すなわち固相の存在しな
A領域の延長線上にあることが解る。
さらにこの現象は、後記の実験例5から14で示される
ように、格段に温度の低い−40’Cおよび一50℃で
も生じることが確認された。
(実験例2) 実験例1のベンジルトルエン混合物に、別途に合成した
m−ベンジルトルエンを加えることぐより次の組成のベ
ンジルトルエン異性体混合物を得た。
(組 成)       (モル%) 〇一体        35,1 m一体        33.1 p一体        31.8 上記の電気絶縁油を用いて、実装例1と同様にして各温
度におけるPDIVI秒値を測定した。
1秒値は24から40v/μであったが、−30℃では
80から100V/μと高く、しかも安定した値が得ら
れた。これは、この3成分系の共晶点が一39℃であり
、本実験例の絶縁油の組成が共晶組成に近いことから、
−30℃では既に固相が存在しないためであろう。
(実験例3) 次のようにしてエチルビフェニル異性体混合物を製造し
た。
エチル化剤としてエチレンを用いて、塩化アルミニウム
をアルキル化触媒としてビフェニルをエチル化すること
により、m一体62.8モル%およびp一体37.2モ
ル%の混合物を得た。0−エチルビフェニルは生成して
いなかった。
そこで、上記化合物を用いて、実験例1と同様にしてP
DTVI秒値を測定した。
上記の2成分系ビフェニル混合物の共晶点は一36℃で
あるが、PDIVI秒値は一50℃および一40℃では
、26から53■/μの間であった。また−30℃以上
では実験例2と同様にPDIVI秒値は80から100
V/μと安定した値か得られた。
(実験例4〜14) ここでは、次のようにして表3に示す組成の電気絶縁油
を製造し、得られた電気絶縁油を用いて実験例1と同様
にして各温度におけるPDIVI秒値を測定した。
NO,4: 1.1−ジフェニルエチレンと実験例1の油とを1=2
の割合で混合した。
No、5: 1.1−ジフェニルエタンと実験例1の油゛とを1=2
の割合で混合した。
No、6: 実験例3の油と1.1−ジフェニルエタンと1゜1−ジ
フェニルエチレンとを1 : 0.3 : 0.7の割
合で混合した。
No、7: 実験例1と実験例3の油を1:1で混合した。
No、8  : 実験例1.実験例2および実験例3の油を1:1:1で
混合した。
No、9  : 実験例1の油と、1.1−ジフェニルエタンおよびり、
1−ジフェニルエチレンを2:1:1の割合で混合した
No、10: 実験例2の油と、1.1−ジフェニルエタンおよび1.
1−ジフェニルエチレンを2:1:1の割合で混合した
No、11: 実験例1の油、実験例3の油および1.1−ジフェニル
エタンを2:2:1の割合で混合した。
No、12: 実験例1の油、実験例3の油および1,1−ジフェニル
エチレンを2:2:1の割合で混合した。
No、13: 実験例1の油、実験例3の油、1,1−ジフェニルエタ
ンおよび1,1−ジフェニルエチレンを2:1:1:1
の割合で混合した。
No、14: 実験例1の油、実験例3の油、■、1−ジフェニルエタ
ンおよび1,1−ジフェニルエチレンを40 : 20
 : 25 : 15の割合で混合した。
実験例4〜14においては、前述のように実験例1と同
様にPDIVI秒値を測定したが、測定結果としては、
−50℃における計算された同相の割合と、この温度に
おける実験例1で示したPDTVI秒値の挙動を示すA
からD領域の表示で示した。
結果は実験例1か63と併せて表3に示すつ第3表の結
果から次のことが解る。
(1)−40℃ないし一50℃でもPDIVI秒値の十
分高いコンデンサーを得るためには、前記(a)から(
g)の7成分の炭素数14の二環芳香族炭化水素から少
なくとも4成分を採用した混合物の電気絶縁油組成物で
なけわばならない。
(2)さらに、−40℃ないし一50℃において計算さ
れた固相の量か絶縁油に対して45重量%以下であれば
、PDIV1秒値はB領域にあり、固相の存在しないへ
領域のそれとほぼ同様の挙動を示す。したがって、たと
え固相が存在しても、その量が45重量%以下であわば
、充分コンデンサーの機能が発揮される。
表3の結果からも明らかなように、前記実註例1の第4
図では、−20℃付近の境界領域における現象が、それ
よりも格段に温度が低い一40℃ないし一50℃という
低温においても同様に認められることが確認された。
このことは、炭素数14の二環芳香族炭化水素−20℃
における現象が一40℃ないし一50′Cでも再現され
るものであることを示している。
また、前述のように、−40℃ないし一50℃において
固相の量が45重量%を越えると、PDIVI秒値の挙
動はC領域となり、ざらに固相が増加すると、殆ど未含
浸状態のD領域である20から40■/μのPD I 
V’1秒値を示すようになる。
前記(a)から(g)の炭素数14の二環芳香族炭化水
素について、−40℃ないし一50℃において、固相の
量が45重量%以下では、あたかも全て液相であるのと
同等に作用する理由については本発明者らは次のように
推論している。
基本的に、この系における同相の存在によって絶縁性能
を低下せしめる原因は、電極部に同相が付着して機能が
低下するという現象ではなくて、部分放電を起こすよう
な部位に接している液相の広がりないしは連続性が重要
なポイントになっているのではないかと思われる。
部分放電を開始するには、前駆現象として水素部的にガ
ス濃度が高まれば、やがて飽和状態を越えて気泡が発生
し部分放電に至る。この時に、部分放電が起きる前に、
既にエネルギーの消費が始まっており、部分放電が起こ
り得る極〈微視的な近傍では、液相になっているものと
考えられる。
このときに重要なことは、発生したガスが油に対する溶
解度の限界内で他の部位に拡散し、他の部位においてガ
ス吸収によって消費されることが重要になって来る。こ
こにおけるガスの拡散とは、液中に溶解している気体の
濃度差による気体の移動およびそれを溶解している液自
身の移動も含まれる。これらの移動が必要全行なわれる
ためには、その周辺に充分な液相が連続相として存在し
ていなければならない。
ここで、もし固相量が総量として45重量%を越えるな
らば、液相は独立した、または実質的に独立した分散相
となり、前述の物質移動を円滑に行なうことができない
一方、固相量が45重量%以下であれば、固化する際の
体積の減少から、液相の占める容積はかなり大きく、絶
縁油の見かけ全体は結晶で満たされているように見えて
も、液相は実質的な連続相として存在しているものと考
えら九る。
そわ故に、航記(a)から(g)の炭素数14の二環芳
香族炭化水素について、−40℃ないし−50℃で、固
相量が45重量%以下てあれば、実用的なコンデンサー
含浸用の電気絶縁油が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
笑1図は二環芳香族炭化水素の水素ガス吸収性を示すグ
ラフ、第2図はコンテンサーの耐電圧特性を示すグラフ
、第3−A図から第3−C図はそれぞれランプテストの
結果を示すグラフ、および第4図は同相の存在量とPD
IVI秒値との関係を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)m−エチルビフェニル、 (b)p−エチルビフェニル、 (c)o−ベンジルトルエン、 (d)m−ベンジルトルエン、 (e)p−ベンジルトルエン、 (f)1、1−ジフェニルエタンおよび (g)1、1−ジフェニルエチレン からなる7成分の群から選ばれた少なくとも4成分から
    なる電気絶縁油組成物であって、上記各成分についての
    次式で表わされる固−液平衡式に基づいて計算される、
    系の温度が−40℃における該電気絶縁油組成物中の固
    相の割合が45重量%以下であることを特徴とする低温
    特性の優れた電気絶縁油組成物。 式:▲数式、化学式、表等があります▼ ここでx_iは前記7成分中の1成分である成分iの該
    組成物の液相における平衡モル分率、 ΔHfは該成分の純物質としての融解熱 (cal・mol^−^1)、 Tfは該成分の純物質としての融点(K)、Tは系の温
    度(K)および Rは気体定数(cal・mol^−^1・K^−^1)
  2. (2)前記系の温度が−50℃である特許請求の範囲第
    1項記載の電気絶縁油組成物。
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